説明

ナビゲーション装置

【課題】ナビゲーション情報の表示に用いられている言語での音声認識が可能でないことを容易に判断することができる「ナビゲーション装置」を提供することである。
【解決手段】予め定められた複数の言語のいずれかにてナビゲーション情報を表示部に表示可能で、前記複数の言語に含まれる一または複数の言語については、前記ナビゲーション情報の表示とともに、音声認識が可能となるナビゲーション装置であって、前記表示部に表示されるナビゲーション情報の言語の音声が認識可能か否かを判定する判定手段(S16)と、前記判定手段によって、前記表示部に表示されるナビゲーション情報の言語の音声が認識可能ではないと判定されたときに、所定の情報を出力する報知手段(S18)とを有する構成となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予め定められた複数の言語のいずれかにてナビゲーション情報を表示部に表示可能で、前記複数の言語に含まれる一または複数の言語については、前記ナビゲーション情報の表示とともに、音声認識が可能となるナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、音声認識技術を用いてユーザと対話を行いつつ各種処理を実行する音声対話装置が提案されている(特許文献1参照)。この音声対話装置では、文字等を画面表示させるために用いられる表示用データの作成に使用される表示用言語で作成された処理用データにもとづいて音声対話処理(音声認識処理を含む)を実行するようにしている。このように、文字等の情報を表示画面に表示させるとともにその表示される文字の言語の音声を認識する技術(音声認識技術)を、例えば、車載用のナビゲーション装置に適用した場合、地図情報(道路名、建物名、標識の文字等)や経路案等のナビゲーション情報がある言語(例えば、日本語)で表示画面に表示される状態において、ナビゲーションについての操作情報等をその言語の音声にて入力することができるようになる。
【0003】
このようなナビゲーション装置によれば、乗員は、操作ボタン等を手によって操作することなく、操作情報等の必要な情報を、音声にて入力することが可能となることから、車両の運転に集中することができ、より安全な車両走行が可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−29457号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、使用言語の異なる複数の国(例えば、EU諸国)で使用されることが想定されるナビゲーション装置では、ナビゲーション情報の表示を予め定められた複数の言語にて可能となるようにし、ユーザが実際に使用する言語をその複数の言語から選択できるようにすることが考えられる。その場合、更に、音声認識エンジンを異なる複数の言語について用意し、ユーザが表示に用いられる言語に合わせて音声認識の言語を選択切換えできるようにすることも考えられる。しかし、ナビゲーション装置において複数の言語のナビゲーション情報の表示を可能にすることに比べて、複数の異なる言語についての音声認識エンジン(ソフトウエアにて構成される)を用意することは、技術的にも、コスト的にも難しい。このため、ナビゲーション情報をできるだけ多くの言語にて表示可能にすることを望む場合には、一部の言語については、音声認識の対象から外されることになる。
【0006】
このようにナビゲーション情報の表示が可能となる複数の言語のうちの一部について音声認識のできないナビゲーション装置では、その音声認識できない言語にてナビゲーション情報が表示されている状態で、ユーザがその表示に用いられる言語が音声認識可能であると思い込んで発声しても、その発声に係る情報が認識されることはない。この場合、ユーザは、ナビゲーション装置が故障している、あるいは、自分の発声の仕方が悪い等と思い込んでしまう場合がある。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ナビゲーション情報の表示に用いられている言語での音声認識が可能でないことを容易に判断することができるナビゲーション装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るナビゲーション装置は、予め定められた複数の言語のいずれかにてナビゲーション情報を表示部に表示可能で、前記複数の言語に含まれる一または複数の言語については、前記ナビゲーション情報の表示とともに、音声認識が可能となるナビゲーション装置であって、前記表示部に表示されるナビゲーション情報の言語の音声が認識可能か否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって、前記表示部に表示されるナビゲーション情報の言語の音声が認識可能ではないと判定されたときに、所定の情報を出力する報知手段とを有する構成となる。
【0009】
このような構成により、音声が認識できない言語にてナビゲーション情報が表示部に表示されている場合、報知手段により所定の情報が出力される。
【0010】
前記所定の情報は、音声が認識できない言語にてナビゲーション情報が表示されていることに関連付けられ得る情報であれば特に限定されず、視覚、聴覚、触覚及び嗅覚のいずれかの感覚にてユーザが認識できるものであればよい。
【0011】
本発明に係るナビゲーション装置において、前記報知手段は、前記所定の情報を音声として出力するように構成することができる。
【0012】
このような構成により、車両を運転しているユーザは、車両の前方から目を離すことなく、報知手段により出力される所定の情報を認識することができるようになる。
【0013】
また、本発明に係るナビゲーション装置において、前記ナビゲーション情報の表示可能な前記複数の言語のうち、前記音声認識可能な言語以外の言語で前記所定の情報を表す音声情報を記憶する記憶手段を有し、前記報知手段は、前記記憶手段に記憶された前記ナビゲーション情報を表示する言語と同じ言語の前記音声情報に基づいて、前記所定の情報を音声として出力するように構成することができる。
【0014】
このような構成により、音声認識できない言語にてナビゲーション情報が表示部に表示されている場合、報知手段によりそのナビゲーション情報の表示に用いられている言語の音声情報に基づいて前記所定の情報が音声にして出力される。表示されているナビゲーション情報の言語が音声認識可能であると思い込んでいるユーザに対して、その言語の音声にて前記所定の情報が出力されるので、ユーザに違和感なく前記所定の情報を伝えることができるようになる。
【0015】
また、本発明に係るナビゲーション装置において、前記判定手段によって、前記表示部に表示されるナビゲーション情報の言語の音声が認識可能ではないと判定されたときに、音声認識言語を前記音声認識可能な一または複数の言語のいずれかに設定するように構成することができる。
【0016】
このような構成により、音声認識できない言語にてナビゲーション情報が表示部に表示されている場合、全く音声認識ができないというのではなく、表示に用いられる言語と異なる何らかの言語での音声認識が可能になる。
【0017】
更に、本発明に係るナビゲーション装置において、前記音声認識可能な一または複数の言語から設定すべき音声認識言語をユーザに選択させるためのユーザインタフェースを有する構成とすることができる。
【0018】
このような構成により、音声認識できない言語にてナビゲーション情報が表示部に表示されている場合、ユーザによって選択された言語での音声認識が可能となる。
【0019】
本発明に係るナビゲーション装置において、ユーザの発話音声を認識するための所定の操作がなされたときに、前記判定手段を有効にさせる制御手段を有する構成とすることができる。
【0020】
このような構成により、ユーザがナビゲーション情報の表示に用いられている言語での音声認識が可能であると思い込んで具体的に音声を発したときに、所定の情報が出力されるようになる。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係るナビゲーション装置によれば、音声が認識できない言語にてナビゲーション情報が表示部に表示されている場合、報知手段により所定の情報が出力されるので、ユーザは、その所定の情報によってナビゲーション情報の表示に用いられている言語での音声認識が可能でないことを容易に判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施の形態に係るナビゲーション装置を示すブロック図である。
【図2】図1に示すナビゲーション装置における設定処理の手順を示すフローチャートである。
【図3】メイン設定画面を示す図である。
【図4】言語設定画面を示す図である。
【図5】音声認識のための言語を設定するための処理手順を示すフローチャートである。
【図6】音声認識言語設定画面を示す図である。
【図7】発話スイッチの操作時にメッセージ出力する場合の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0024】
本発明の実施の形態に係るナビゲーション装置は、図1に示すように構成される。
【0025】
図1において、ナビゲーション装置10は、コンピュータユニット(CPUを含む)にて構成される処理ユニット11を有している。処理ユニット11には、車両ナビゲーションに必要な位置情報を提供するためのGPSユニット17、センサ類18(ジャイロセンサ、加速度センサ等)及び各種情報を記憶する記憶部14(例えば、ハードディスクユニット)が接続されている。また、処理ユニット11には、車室内に設けられ、LCD等により構成される表示部13、操作ボタンや表示部13内に構成されるタッチパネル等の操作部12、車室内に設けられたスピーカ16に音声信号を供給する出力回路15が接続されている。
【0026】
また、このナビゲーション装置10は、音声認識エンジン19、音声入力回路20、車室内に運転者に向けて設置されたマイク21及び音声入力回路20に接続される発話スイッチ22を有している。発話スイッチ22が押されると音声入力回路20が有効になる。その状態で、マイク21に音声を入力すると、その音声に対応した音声信号がマイク21から音声入力回路20を介して処理ユニット11に供給される。そして、処理ユニット11が音声入力回路20から入力された音声信号に対応した音声情報を音声認識エンジン19に供給すると、音声認識エンジン19が、その音声情報に対して音声認識処理を実行し、その認識結果を処理ユニット11に返送する。
【0027】
記憶部14には、車両ナビゲーションに必要となる地図情報(道路名、建物名、標識の文字等)や経路案等のナビゲーション情報が格納されている。このナビゲーション情報は、複数の言語、例えば、11言語(英語、ドイツ語、イタリア語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、オランダ語、デンマーク語、スエーデン語、ノルウェー語、フィンランド語)のものが用意されている。また、音声認識エンジン19は、前記ナビゲーション情報を表し得る前記複数の言語に含まれる一または複数の言語、例えば、5言語(英語、ドイツ語、イタリア語、フランス語、スペイン語)の音声認識に対応し得るものとなっている。
【0028】
ユーザ(運転者)は、ナビゲーション装置10における操作部12の操作、表示部13の画面及びスピーカ16からの音声(ユーザインタフェース)によって、各種の設定を行うことができる。処理ユニット11は、図2に示す手順に従って設定処理を実行する。
【0029】
ユーザが操作部12において設定処理の開始操作を行うと、処理ユニット11は、表示部13に、図3に示すような、メイン設定画面を表示させる(S11)。このメイン設定画面では、「基本設定(Basic Setting)」、「ルート設定(Routing)」、「ガイダンス設定(Guidance)」、「時間設定(Clock Setting)」、「色設定(Color)」、「言語設定(Language)」、「車両情報設定(Vehicle)」の各設定及び「設定情報リセット(Reset All Setting)」、「個人情報クリア(Clear Personal Data)」が可能となっている。処理ユニット11は、表示部13に前記メイン設定画面を表示させた後、操作部12にて操作がなされたか否かを監視する(S12)。ここで、ユーザが操作部12の操作を行うと(S12でYES)、処理ユニット11は、その操作が「言語設定(Language)」の操作であるか否かを判定する(S13)。その操作が「言語設定(Language)」の操作ではない場合(S13でNO)、処理ユニット11は、その操作によって選択された設定処理を実行する(S20)。
【0030】
一方、前記操作が「言語設定(Language)」の操作である場合(S13でYES)、処理ユニット11は、図4に示すような言語設定画面を表示ユニット13に表示させる(S14)。この言語設定画面では、ナビゲーション情報を表し得る複数の言語、例えば、前述した11言語のリスト表示がなされる。なお、図4では、6言語(英語(UK English)、ドイツ語(Deutsch)、イタリア語(Italiano)、フランス語(Francasi)、スペイン語(Espanol)、ポルトガル語(Portugues)が画面表示されており、残りの言語については、画面スクロールによって表示可能となっている。この言語設定画面において、ユーザが操作部12を用いて1つの言語の選択操作を行うと、処理ユニット11は、その選択操作によって指定された言語をナビゲーション情報の表示言語として設定する(S15)。
【0031】
その後、処理ユニット11は、ナビゲーション情報の表示言語として設定された言語が音声認識エンジン19による音声認識が可能な言語であるか否かを判定する(S16)。そして、処理ユニット11は、ナビゲーション情報の表示言語として設定された言語が音声認識エンジン19による音声認識が可能な言語(例えば、英語、ドイツ語、イタリア語、フランス語、スペイン語のうちのいずれか)であると判定すると(S16でYES)、音声認識エンジン19に対して、ナビゲーション情報の表示言語として設定された言語を音声認識言語として設定する(S17)。
【0032】
一方、処理ユニット11は、前記ナビゲーション情報の表示言語として設定された言語が音声認識エンジン19による音声認識が可能な言語ではないとの判定をすると(S16でNO)、前記ナビゲーションの表示言語として設定された言語の音声認識はできないことを表すメッセージ情報を出力回路15に供給する(S18)。そして、出力回路15からの前記メッセージ情報に対応する音声信号によってスピーカ16から前記設定された言語の音声認識ができないことを表すメッセージが音声として出力される。その後、処理ユニット11は、音声認識エンジン19に対して、デフォルト指定言語である英語(UK English)を音声認識言語として設定する(S19)。
【0033】
ナビゲーション情報を表示し得る複数の言語のうち音声認識エンジン19による音声認識が可能ではない一または複数の言語(この場合、6言語)それぞれでの前記メッセージ情報が記憶部14に格納されている。処理ユニット11は、前記ナビゲーション情報の表示言語として設定された言語が音声認識エンジン19による音声認識が可能な言語ではないとの判定をした場合、記憶部14から前記ナビゲーション情報の表示言語として設定された言語のメッセージ情報を読み出して出力回路15に供給する。これにより、前記メッセージ情報が、ナビゲーション情報の表示言語として設定された言語と同じ言語にて音声出力されるようになる。即ち、ユーザが設定した言語にて前記メッセージの音声出力がなされる。
【0034】
以上によって言語設定処理が終了する。このようにして言語設定処理が終了すると、車両ナビゲーションに際して、表示部13には、地図上の道路名、建物名、標識の文字等や経路案内の文字等がナビゲーション情報の表示言語として設定された言語にて表示される。そして、そのナビゲーション情報の表示言語として設定された言語が、音声認識エンジン19による音声認識が可能な言語(例えば、英語)である場合、乗員(運転者)が発話スイッチ22を押しながら表示言語と同じ言語で言葉を発声すると、その発声音に対応した音声信号がマイク21から音声入力回路20を介して処理ユニット11に供給される。処理ユニット11は、音声入力回路20から入力された音声信号に対応した音声情報を音声認識エンジン19に供給する。音声認識エンジン19は、その音声情報に対して音声認識処理を実行し、その認識結果を処理ユニット11に返送する。処理ユニット11は、認識結果に基づいた処理を実行する。例えば、乗員から操作情報が発声された場合、処理ユニット11は、その操作情報に基づいた処理を実行するようになる。これにより、乗員は、手による操作を行うことなく、必要な操作情報をナビゲーション装置10に入力することができるようになるので、車両の運転に集中することができる。
【0035】
一方、ナビゲーション情報の表示言語として設定された言語が、音声認識エンジン19による音声認識が可能ではない言語(例えば、ポルトガル語)の場合、前述した言語設定処理の過程で、ナビゲーション情報の表示言語として設定された言語の音声認識が可能でないことを表すメッセージがその設定言語にて音声出力されるので、ユーザは、車両ナビゲーションに先立って、設定した言語では音声認識(音声入力)の機能を使えないことを容易に知ることができる。従って、車両ナビゲーション中に、ユーザがその表示に用いられる言語が音声認識可能であると思い込んで発声してしまうことを未然に防止することができる。
【0036】
また、ナビゲーション情報の表示言語として設定された言語が、音声認識エンジン19による音声認識が可能ではない言語(例えば、ポルトガル語)の場合であっても、デフォルト指定の言語である英語での音声認識が可能になるので、表示設定された言語とともに英語を話せるユーザであれば、そのユーザは、音声認識機能を有効に利用することができるようになる。
【0037】
なお、前述したナビゲーション装置では、ナビゲーション情報の表示言語として設定された言語の音声認識が可能でないことを表すメッセージが音声出力されるものであったが、表示部13に表示されるものであってもよい。また、メッセージの音声出力に代えて、警報音の出力、警報マークの表示、シートの振動等を行うこともできる。
【0038】
また、前記メッセージには、デフォルト指定である英語の音声認識が可能であることを表すメッセージを含めることもできる。
【0039】
更に、前記ナビゲーション装置10では、ナビゲーション情報の表示言語として設定された言語が、音声認識が可能な言語ではない場合、デフォルト指定である英語が音声認識の言語として設定されたが、その音声認識の言語をユーザ(乗員)に選択させることもできる。この場合、処理ユニット11は、図5に示す手順にて処理を行う。
【0040】
図5において、処理ユニット11は、前記ナビゲーション情報の表示言語として設定された言語の音声認識はできないことを表すメッセージ情報を出力(図2におけるS18)した後に、図6に示すような音声認識言語設定画面を表示部13に表示させる(S31)。この音声認識設定画面では、音声認識が可能な5つの言語(英語、ドイツ語、イタリア語、フランス語、スペイン語)とともに、「非設定(NON)」がリスト表示される。ユーザが操作部12を使って音声認識設定画面にリスト表示された5つの言語から1つの言語を選択すると、処理ユニット11は、音声認識エンジン19に対して前記選択された言語を音声認識言語として設定する(S32)。
【0041】
これにより、ナビゲーション情報の表示言語として設定された言語の音声認識が可能でない場合であっても、ユーザが理解できる言語を音声認識言語として設定することができるようになる。
【0042】
なお、前記音声認識設定画面に表示される「非設定(NON)」が選択されると、音声認識エンジン19に対して音声認識言語が設定されず、車両ナビゲーションに際して音声認識(音声入力)機能が有効にならない。
【0043】
更に、前述したナビゲーション装置10では、ナビゲーション情報の表示言語を設定する際に(言語設定処理の過程で)、その設定言語の音声認識が可能でなない旨のメッセージを出力するようにしたが、ユーザが、誤って発話した際にそのメッセージを出力させるようにすることもできる。この場合、処理ユニット10は、図7に示す手順に従って処理を実行する。
【0044】
なんらかの操作がなされると、処理ユニット11は、その操作が発話スイッチ22の操作であるか否かを判定する(S41)。発話スイッチ22の操作でない場合(S41でNO)、処理ユニット11は、その操作入力に応じた処理を実行する(S44)。一方、発話スイッチ22の操作である場合には、処理ユニット11は、更に、ナビゲーション情報の表示言語として設定されている言語が音声認識エンジン19による音声認識が可能な言語であるか否かを判定する(S42)。そして、その表示言語として設定されている言語の音声認識が可能でない場合(S42でNO)、処理ユニット11は、前記ナビゲーションの表示言語として設定された言語の音声認識はできないことを表すメッセージ情報を出力する(S43)。これにより、前述したのと同様に、前記ナビゲーションの表示言語として設定された言語の音声認識はできないことを表すメッセージの音声出力がなされる。
【0045】
なお、前記表示言語として設定されている言語の音声認識が可能である場合場合(S42でYES)、処理ユニット10は、発話スイッチ22の操作に応じた処理、即ち、音声認識に係る処理(入力音声情報の音声認識エンジン19への提供及び認識結果に基づいた処理等)を実行する(S44)。
【0046】
このように、ユーザがナビゲーション情報の表示に用いられる言語が音声認識可能であると思い込んで発話スイッチ20を操作しつつ発声した場合に、音声認識ができない旨のメッセージが出力されるので、ナビゲーション装置10がその発声に対する応答動作をしなくても、ユーザは、ナビゲーション装置10が故障している、あるいは、自分の発声の仕方が悪い等と思い込んでしまうことを確実に防止することができる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
以上、説明したように、本発明に係るナビゲーション装置は、ナビゲーション情報の表示に用いられている言語での音声認識が可能でないことを容易に判断することができるという効果を有し、予め定められた複数の言語のいずれかにてナビゲーション情報を表示部に表示可能で、前記複数の言語に含まれる一または複数の言語については、前記ナビゲーション情報の表示とともに、音声認識が可能となるナビゲーション装置として有用である。
【符号の説明】
【0048】
10 ナビゲーション装置
11 処理ユニット
12 操作部
13 表示部
14 記憶部
15 出力回路
16 スピーカ
17 GPSユニット
18 センサ類(ジャイロセンサ・加速度センサ)
19 音声認識エンジン
20 音声入力回路
21 マイク
22 発話スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め定められた複数の言語のいずれかにてナビゲーション情報を表示部に表示可能で、前記複数の言語に含まれる一または複数の言語については、前記ナビゲーション情報の表示とともに、音声認識が可能となるナビゲーション装置であって、
前記表示部に表示されるナビゲーション情報の言語の音声が認識可能か否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によって、前記表示部に表示されるナビゲーション情報の言語の音声が認識可能ではないと判定されたときに、所定の情報を出力する報知手段とを有するナビゲーション装置。
【請求項2】
前記報知手段は、前記所定の情報を音声として出力する請求項1記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記ナビゲーション情報の表示可能な前記複数の言語のうち、前記音声認識可能な言語以外の言語で前記所定の情報を表す音声情報を記憶する記憶手段を有し、
前記報知手段は、前記記憶手段に記憶された前記ナビゲーション情報を表示する言語と同じ言語の前記音声情報に基づいて、前記所定の情報を音声として出力する請求項2記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記判定手段によって、前記表示部に表示されるナビゲーション情報の言語の音声が認識可能ではないと判定されたときに、音声認識言語を前記音声認識可能な一または複数の言語のいずれかに設定する請求項1乃至3のいずれかに記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記音声認識可能な一または複数の言語から設定すべき音声認識言語をユーザに選択させるためのユーザインタフェースを有する請求項4記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
ユーザの発話音声を認識するための所定の操作がなされたときに、前記判定手段を有効にさせる制御手段を有する請求項1乃至5のいずれかに記載のナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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