説明

ニット・デニットによる糸を処理するためのプロセス

【課題】ニット・デニットにより糸を処理するためのプロセスを提供する。
【解決手段】ニット・デニットにより糸を処理するためのプロセスにおいて、マルチフィード用編み機1上で数本の個々の糸2を編成し、次に1つまたは複数のチャンバ7内で、1つまたは複数の熱処理、化学的処理または他の処理を行い、次に解編作業ユニット4内で、第1の編み糸を引いて解編作業を行い、個々に解編された糸2を巻いたり、ビームに巻いたりし、または任意選択的に、前記糸を中間に蓄積して、これらの個々の糸上で他の処理動作または生産動作を行うプロセス。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、織物産業の分野に関し特に糸の処理、特にニット・デニットによる織物作業に関する。本発明の目的は、ニット・デニットによる糸を処理するためのプロセスである。
【0002】
また、本発明の目的はこのプロセスを実施するための糸処理ラインである。
【背景技術】
【0003】
ニット・デニット工程は当業者にとって周知のものであり、後での使用のためにスプールまたはビームに巻かれた加工糸を生産するように設計されている。
【0004】
この目的のための数本の糸が一緒に編成されおよび解編されるニット・デニット工程は、米国特許第3,720,984号により詳細に開示されている。これらの糸は固定スプールにより、単糸ガイドによりシングルフィード用多糸編み機に送られ、上記編み機の針はそれぞれすべての糸を巻き上げ、これらの糸を固定編地に編成する。すなわち、糸の束をチューブまたは固定編地に編成する。次に、この固定編地に対して熱セット処理等が行われ、この処理の出口のところで固定編地が解編され、熱処理等の後で種々の加工構成糸は個々のスプールに別々に巻かれる。
【0005】
しかし、このプロセスは多糸ステッチを作るという欠点がある。すなわち1つのステッチおよび1つの列がいくつかの糸を有するという欠点がある。さらに、このプロセスは一方では1つの糸ガイドの直径、他方では針の寸法により決まる制限のために大きな糸を編成することができないという欠点もある。最後に、多糸ステッチの形に糸のアレイを編成するというその事実こそが、解編作業中に糸を引くことにより、ステッチを解く際にいくつかの問題を生じる恐れがでてくるし、それにより個々の糸が絡み、糸が切れるというような、上記解編作業中に1つまたは複数の糸がもっと有意の引きに抵抗するというような、いくつかの問題を生じる恐れがある。
【0006】
米国特許第6,321,427号には、糸が編み機の針の上で回転する筒状編み機により太い1本の糸を編成するプロセスが記載されている。このプロセス中、ソックス、または入手される編地は、ポットの中に入れられ、次に処理を受け、次に解編作業が行われる。この参照文献によるプロセスは、1回に1本の糸しか処理できないという欠点、および連続的でないという欠点、すなわち編地を解編作業のために巻き取らなければならないという欠点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、引いた糸を絡ませないでその厚さによる制限がなくもっと容易に解編することができ、数本の糸を同時に処理することができるニット・デニットにより糸を処理するためのプロセスを提案することにより従来のプロセスの欠点を克服することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、このプロセスはマルチフィード用編み機上で数本の個々の糸を編成し、次に1つまたは複数の熱処理、化学的処理または他の処理を行い、次に第1の編み糸を引いて解編作業を行い、解編された糸を個々に巻いたりビームに巻いたりし、または任意選択的に上記糸を中間に蓄積して、これらの個々の糸に対して他の処理動作または生産動作を行うことを特徴とする。
【0009】
また本発明の目的は、任意選択的に介装されたアキュムレータを含むスプールにより糸が供給されるマルチフィード用編み機と、解編作業ユニットとを備え、それにより編み機と解編作業ユニットとの間に1つまたは複数の熱処理チャンバ、化学的処理チャンバまたは他の処理チャンバを設けることを特徴とするこのプロセスを実施するための糸処理ラインである。
【0010】
本発明を制限するものではない例により説明し、添付の概略図を参照しながら説明する好ましい実施形態に関連する下記の説明を読めば本発明をよりよく理解することができるだろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
添付図面の図1および図6は、スプール3により糸2の供給を受けるマルチフィード用編み機1と、任意選択的に、介装されたアキュムレータ6を含む巻取装置5を備える解編作業ユニット4とを備え、それにより1つまたは複数の熱処理チャンバ、化学的処理チャンバまたは他の処理チャンバ7、7’が編み機1と解編作業ユニット4との間に設けられている糸処理ラインの略図である(図1)。
【0012】
本発明によれば、これらの糸処理ラインはマルチフィード用編み機1上で数本の個々の糸2を編成して、次に1つまたは複数のチャンバ7、7’内で1つまたは複数の熱処理、化学的処理または他の処理を行うプロセスを実施する。後者の出口のところで、第1の編み糸を引っ張ることにより解編作業が行われ、次に解編された糸が巻取装置5上に巻かれるか、または個々にビーム上に巻かれる。中間に蓄積した後で、これらの解編された糸に対して他の処理動作を行うこともできるし、直接生産動作を行うこともできる。
【0013】
本発明のある特徴によれば、各糸1は個々の糸ガイド内を案内され、マルチフィード用編み機1上で他の糸と個々に編成され、重なり合った1糸ステッチを含む多糸の編地を作る。添付の図の図2は、このような多糸編地を示すが、この編地は螺旋状に重なっている1糸ステッチを有し、1糸ステッチは個々の糸2が複数の編み目によって複数列の形態をなしている。
【0014】
上記実施形態の場合には、入手した編地は処理チャンバ7を通して直接移送され、次に、巻取装置5上に個々に巻くために解編される。このような場合、編成作業はマルチフィード用編み機、すなわちその個々の糸を供給するための装置が固定し、その編み針が回転ドラム上に装着されている編み機上で行われるので、また編み機1から出てくる編地はそれを撚る傾向がある回転運動により駆動されるので以後の連続処理を行うことができない。
【0015】
この欠点を防止するために、もう1つの特徴によれば、本発明はその縦軸(図4および図5)を中心にして回転駆動装置8により、編み機1の出口と解編作業ユニット4との間にその縦軸に沿って回転し移動している編地を案内し、駆動するようになっている。それ故、マルチフィード用編み機1の出口のところの編地の回転は、駆動装置8により完全に補償され、そのため編地の任意の撚りは、解編作業ユニット4内の場合と同様に、処理チャンバ7、7’内への通過中に避けられる。そのため、駆動装置8の出口のところで、解編作業中の編地の端部は、解編される糸の通過を正確に辿ることができ、後者が絡むのを防止するので、切れる恐れがなくなり、それにより連続動作を防止する。図1の2つの矢印は、一方では、編み機1と処理チャンバ7、7’の間の駆動装置8の位置決めを示し、他方では、上記チャンバ7、7’と解編作業ユニット4の間の駆動装置8の位置決めを示す。
【0016】
好適には、駆動装置8は前進運動の方向におよびマルチフィード用編み機1から出る編地の縦軸に垂直に延びる2対の牽引筒8’の形をしていて、それぞれが編地の縦軸の周囲の回転軸受9内に装着され、それにより牽引筒8’の支持軸受9は、それらの間の回転中にマルチフィード用編み機1のドラムと同期する。
【0017】
本発明の他の特徴によれば、入手される編地は処理チャンバ7、7’で解編作業を行う前に蓄積することができるので有利である。
【0018】
このような蓄積は、図1、図4および図5の実施形態には図示していないが、例えば、変化させることはできるが、最大でも編成動作の線速度に等しい線速度で編地を収容し、駆動するための重ね合わせたメッシュ・ベルトからなる蓄積装置により実行することができ、それにより、これらのベルトは、駆動装置8と同期してその縦軸を中心にして回転中に駆動され、処理チャンバ7、7’内の上記駆動装置8の牽引筒8’間に配置される共通のシャーシ上に装着されている。
【0019】
また、添付の図面には図示していない本発明は他の変形実施形態によれば、処理チャンバ7、7’内で駆動装置8の牽引筒8’間に配置され、上記駆動装置8と同期している回転中に駆動されるシャーシ上に装着されている戻しローラを含む蓄積装置を使用することもできる。チャンバ7、7’内に編地を蓄積することにより、後者の処理を最適化することもできるし、解編作業の後の糸の望ましくない永久的な変形をもたらす恐れがある後者に対する過度の張力を防止することもできる。
【0020】
図1、図4および図5の処理ラインの実施形態の場合には、上記ラインは水平方向に延び、全動作が水平方向の前進運動に従って行われる。しかし、また垂直軸に沿ってすべての処理動作を行うこともできる。本発明のある特徴によれば、マルチフィード用編み機1の出口のところで駆動装置8の牽引筒8’により駆動される編地は、次に、重力により処理チャンバ7’内に蓄積することができる。
【0021】
この目的のために添付の図面の図6に示す本発明の変形実施形態によれば、処理ラインは垂直に配置され、処理チャンバ7’も垂直に配置され、同時に駆動装置8の牽引筒8’が供給する重力による蓄積手段を形成し、それにより解編作業ユニット4が処理チャンバ7’の下部に直接接続される。
【0022】
編地の処理は連続的に行われるので、糸を引くことによる解編作業は、編成作業の順序と全く同じ連続動作で上記糸に対して行われる。すなわち、第1の編み糸は、第1の解編される糸になるために、図3、図5および図6に示すように、糸1は、理想的には、下層の糸が上層の糸の下を通過する恐れなしで、解編作業を妨害しないで、解編することができ、それにより編地がさらに回転中に、解編作業の後で糸の平行な経路を維持するように表示の方向に連続的に駆動される。
【0023】
解編作業ユニット4の出口のところで、糸2は、巻取装置5上に個々に巻かれるか、または追加の化学的処理、熱処理または他の処理を受けるか、または任意選択的に、アキュムレータ6(図1)を通過した後で変換ステーションに入る。
【0024】
添付の図面の図5により詳細に示す本発明の第1の実施形態によれば、解編作業ユニット4は、糸を個々に案内するための孔部11を有する櫛またはプレートおよび糸引き手段12を備える。それ故、糸2の解編作業は、その編成作業と実質的に同じ方法で行うことができる。糸2は実質的に張力なしで巻取装置5上に巻かれ、それにより巻取装置5は、周知の方法で張力調整手段を装備することができる。
【0025】
この実施形態の場合には、解編作業ユニット4は、都合のよいことに、各糸2に対して多数の対の個々の駆動ローラ12’を備える糸引き手段12を備え、それによりローラ12’の各対は、光学的、機械的または他の検出装置13により個々に調整され、糸2の任意の張力の変動を監視する。それ故、手段12と巻取装置5の入り口との間の糸の長さの変動は、糸の緩みまたは張力の変動によりはっきり分かり、装置13は、この糸を引っ張るために1対のローラ12’に対応する補正信号を自動的に供給する。
【0026】
本発明の他の変形実施形態によれば、また添付の図面の図6および図7が示すように、解編作業ユニット4は、そのほぼ最初の部分に沿って、また糸引き手段12の上流に配置される個々の解編作業ハトメ15により編地を引っ張り、再整形するための手段14から構成することができる。このような手段14は、駆動装置8の介装された牽引筒8’を使用しないで、処理チャンバ7、7’の出口のところで直接編地を巻き取るように設計されている。
【0027】
この目的のために、そのほぼ最初の部分に沿って編地を引っ張り、再整形するための手段14は、回転支持体14”上に円錐台の形に配置され、差動ドライブ16(図8および図9)により半ば駆動される円錐形のネジの形をしている偶数のトレーナ14’からなる。トレーナ14’を形成している円錐形のネジは、回転支持体14”の近くに平滑な下部ゾーンを有し、これらのトレーナは、交互に右ネジおよび左ネジを備え、それにより、対向するネジ山を有する2つのネジは、1対の駆動歯車17により相互に接続し、それにより1対のトレーナ14’を含むトレーナ14’を形成しているネジの一方は、駆動歯車19により差動ドライブ16の駆動歯車18と駆動接続している。円錐形のネジの形をしている1対のトレーナ14’による駆動により、手段14により巻き取られる編地は、後者の端部の方向にまた個々の解編作業ハトメ15の方向に正しく確実に駆動され、その平滑な下部ゾーンは、不良ステッチを防止し、解編作業を促進する。
【0028】
この手段14は、重力による蓄積手段を備える垂直処理ラインを含む垂直処理チャンバ7’と一緒に図示してある。しかし、また、処理チャンバ7を有する図1の手段のような水平処理ラインを有するこの手段14を使用することもできる。
【0029】
そのほぼ最初の部分に沿って、編地を引っ張り、再整形するための手段14のこのような生産により、一方では、チャンバ7の出口のところでの編地の巻き取りが容易になり、他方では、編成作業のそれに近い部分による後者の膨張が行われ、そのため解編作業が容易になる。
【0030】
そのほぼ最初の部分に沿って、編地を引っ張り、再整形するための手段14は、回転中、回転支持体14”と一緒に回転する駆動歯車(図示せず)によりマルチフィード用編み機1と同期して編成作業回転速度で駆動され、円錐ネジの形をしているトレーナ14’は、差動ドライブ16の駆動歯車18と係合する。回転支持体14”の駆動の速度とは異なる速度で駆動歯車18が駆動されるために、トレーナ14’の回転速度を調整することができ、それ故、後者の増減により、解編する編地の端部を支持体14”の方向に、多少速く引っ張ることができ、それ故、解編作業ハトメ15に対して後者を位置させることができる。
【0031】
さらに、添付の図面には示していない本発明の他の実施形態によれば、手段14は、差動ドライブ16の電子制御手段および糸引き手段12にそれぞれ接続している解編作業中に編地の端部の少なくとも1つの位置センサ、および解編作業の位置センサを備えることができる。これらのセンサは、それぞれ、一方のセンサが、解編作業中に、編地の端部の最適な位置を検出し、他方のセンサが、対応する解編作業ハトメ15に対する解編する各糸の最適な位置を検出するように設計されている。このような位置センサおよびこれらセンサが接続している電子制御回路の動作は、当業者にとって周知のものであるので、これ以上の説明は省略する。
【0032】
好適には、位置センサは例えば、ゾーンの所定の位置のところで位置を確認することにより、解編する編地の端部または解編作業中の糸を検出することができるゾーン毎に検出するタイプのものであることが好ましい。これらのセンサは、差動ドライブ16および/または糸引き手段12の各糸2の個々の駆動ローラ12’のペアの回転速度を加速し、または減速するための信号を供給する。
【0033】
それ故、全解編作業中に最適な方法で解編する編地の端部を連続的に位置決めすることができる。
【0034】
添付の図面には示していない本発明の変形実施形態によれば、中間保管段階を設けることにより糸処理工程を中断することもできる。このような場合、この工程は、固定編み機により実行される。この編み機においては、その支持体を有するスプールの回転により、編み機上で個々に回転し、次に固定編み機により作られた編地が案内筒により後者の出口に運ばれ、1つまたは複数の熱処理、化学的処理または他の処理チャンバ内に移送され、それにより、ポット内またはスプール上のこのチャンバまたはこれらのチャンバの出口に置かれ、ポットまたはスプールが充満した後で切断され、保管される。
【0035】
保管後に、最後の編み糸から解編作業を行うために編地はポット内またはスプール上に巻き取られ、それによりポットはその垂直軸を中心にして回転しながら支持体上に装着され、またはそれによりスプールの軸に垂直な軸の周囲の回転スプール支持体上に装着され、それにより次に、解編された糸が巻かれ、またはビームに巻かれ、または他の処理または変換が行われる。もちろん、この解編作業は、上記解編作業ユニット4類似のユニットによっても実行することができる。
【0036】
この実施形態の場合には、編地は、例えば、加圧熱硬化のために閉じたチャンバ内で処理することができる。
【0037】
本発明により、ニット・デニットにより多数の糸を織ることができ、糸の熱処理、化学的処理または他の処理を行うことができる。これによりこの編成作業が連続的にまたは準連続的に行われ、本発明により、特に解編作業に安全動作を確保しながら生産量を非常に大きく増大することができる。
【0038】
もちろん、本発明はすでに説明した、また添付の図面に示す実施形態に限定されない。特に種々の要素の構成の観点から、または等価の技術により、本発明の保護の範囲を超えることなしに種々に修正することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明によるプロセスを実施する処理ラインの概略平面図である。
【図2】マルチフィード用編み機上で作られる編地の部分斜視図である。
【図3】マルチフィード用編み機上で作られる編地の解編作業を示す図2のそれに類似の図面である。
【図4】編成作業と解編作業の間の処理ゾーンを示す部分斜視図である。
【図5】解編作業ゾーンを示す図4のそれに類似の図面である。
【図6】処理ラインの種々の実施形態の図1のそれに類似の図面である。
【図7】図6の処理ラインの解編作業ゾーンの部分斜視図である。
【図8】図7の編地を引っ張り、再整形する手段の斜視図である。
【図9】図8の引っ張り手段の縦破断図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ニット・デニットにより糸を処理するためのプロセスであって、
マルチフィード用編み機(1)上で数本の個々の糸(2)を編成することと、
次に1つまたは複数のチャンバ(7,7’)内で、1つまたは複数の熱処理、化学的処理または他の処理を行うことと、
次に解編作業ユニット(4)内で、前記第1の編み糸を引いて解編作業を行い、また解編された糸(2)を個々に巻いたり、ビームに巻いたりし、または任意選択的に前記糸を中間に蓄積して、これらの個々の糸に対して他の処理動作または生産動作を行うこととを特徴とするプロセス。
【請求項2】
螺旋状に重なっている1糸ステッチを用いた多糸編成作業を行うために、各糸(1)が、個々の糸ガイド内を案内され、前記マルチフィード用編み機(1)上で他の糸と個々に編成され、前記1糸ステッチは個々の糸(2)が複数の編み目によって複数列に形成されたものである、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記編地が、前記編み機(1)の出口と解編作業ユニット(4)との間で、その縦軸を中心にして回転する駆動装置(8)により、その縦軸に沿っての回転および移動中に案内され、駆動される、請求項1および2のいずれかに記載のプロセス。
【請求項4】
前記処理チャンバ(7,7’)内で解編作業を行う前に、入手される前記編地を蓄積する、請求項1および3のいずれかに記載のプロセス。
【請求項5】
マルチフィード用編み機(1)の出口のところで入手される前記編地が、重力により前記処理チャンバ(7’)内に蓄積される、請求項4に記載のプロセス。
【請求項6】
スプール(3)により糸(2)の供給を受けるマルチフィード用編み機(1)と、任意選択的に、介装されたアキュムレータ(6)を含み、それにより前記編み機(1)と前記解編作業ユニット(4)との間に1つまたは複数の熱処理チャンバ、化学的処理チャンバまたは他の処理チャンバ(7,7’)が設けられる巻取装置(5)を供給する解編作業ユニット(4)とを備える、請求項1〜5のいずれかに記載の前記プロセスを実施するための糸処理ライン。
【請求項7】
前記編み機(1)の出口と解編作業ユニット(4)の間で、その縦軸に沿って回転し移動している間に、前記編地を駆動するための装置(8)を備える、請求項6に記載の処理ライン。
【請求項8】
前記駆動装置(8)が、その縦軸を中心にして回転し、前進運動の方向および前記マルチフィード用編み機(1)から出る前記編地の縦軸に垂直に延びる2対の牽引筒(8’)の形をしていて、それぞれが前記編地の縦軸の周囲の回転軸受(9)上に装着され、それにより前記牽引筒(8’)の前記支持軸受(9)が、相互間の回転中に同期し、前記マルチフィード用編み機(1)のドラムと同期する、請求項7に記載の処理ライン。
【請求項9】
前記処理チャンバ(7,7’)での解編作業の前に蓄積装置を備える、請求項6に記載の処理ライン。
【請求項10】
前記蓄積装置が、変化させることはできるが、最大でも直線的編成速度に等しい線速度で前記編地を収容し、駆動するための重ね合わせたメッシュ・ベルトからなり、それにより、これらのベルトがその縦軸を中心にした回転中に、前記駆動装置(8)と同期して駆動され、前記処理チャンバ(7,7’)内に前記駆動装置(8)の前記牽引筒(8’)間に配置される共通のフレーム上に装着される、請求項9に記載の処理ライン。
【請求項11】
前記蓄積装置が、前記処理チャンバ(7,7’)内で前記駆動装置(8)の前記牽引筒(8’)間に配置され、回転中に、前記駆動装置(8)と同期して駆動されるシャーシ上に装着されている戻しローラを有する蓄積装置である、請求項9に記載の処理ライン。
【請求項12】
処理ラインが垂直に配置され、前記処理チャンバ(7’)も垂直に配置され、同時に前記駆動装置(8)の前記牽引筒(8’)によって供給される重力による蓄積手段を形成し、それにより前記解編作業ユニット(4)が前記処理チャンバ(7’)の下部に直接接続する、請求項6に記載の処理ライン。
【請求項13】
前記解編作業ユニット(4)が、前記糸を個々に案内するための孔部(11)を有する櫛またはプレートおよび糸引き手段(12)を備える、請求項6に記載の処理ライン。
【請求項14】
前記解編作業ユニット(4)が、各糸(2)に対して多数の対の個々の駆動ローラ(12’)を備えている糸を引くための手段(12)を有し、それによりローラ(12’)の各対が、前記糸(2)の任意の張力の変動を監視する光学的、機械的または他の検出装置(13)により個々に調整される、請求項13に記載の処理ライン。
【請求項15】
前記解編作業ユニット(4)が、そのほぼ最初の部分に沿って、また前記糸引き手段(12)の上流に配置されている個々の解編作業ハトメ(15)により、前記編地を引っ張り、整形するための手段(14)より構成される、請求項6に記載の処理ライン。
【請求項16】
そのほぼ最初の部分に沿って前記編地を引っ張り再整形するための前記手段(14)が、回転支持体(14”)上に円錐台の形に配置され、差動ドライブ(16)により半ば駆動される円錐形のネジの形をしている偶数のトレーナ(14’)より構成される、請求項15に記載の処理ライン。
【請求項17】
前記トレーナ(14’)を形成している前記円錐形のネジが、前記回転支持体(14”)の近くに平滑な下部ゾーンを有し、交互に右ネジおよび左ネジを備え、それにより、対向するネジ山を有する2つのネジは、1対の駆動歯車(17)により相互に接続し、1対のトレーナ(14’)を含むトレーナ(14’)を形成しているネジの一方は、駆動歯車(19)により差動ドライブ(16)の駆動歯車(18)と駆動接続している、請求項16に記載の処理ライン。
【請求項18】
そのほぼ最初の部分に沿って、前記編地を引っ張り再整形するための前記手段(14)が、回転中、前記回転支持体(14”)と一緒に回転する駆動歯車により前記マルチフィード用編み機(1)と同期して、編成作業の回転速度で駆動され、円錐ネジの形をしている前記トレーナ(14’)が、前記差動ドライブ(16)の前記駆動歯車(18)と係合する、請求項15〜17のいずれかに記載の処理ライン。
【請求項19】
そのほぼ最初の部分に沿って、前記編地を引っ張り再整形するための前記手段(14)が、解編作業中に、前記編地の端部の少なくとも1つの位置センサと、それぞれ前記差動ドライブ(16)の電子制御手段および前記糸引き手段(12)に接続している解編作業位置センサとを備える、請求項15〜18のいずれかに記載の処理ライン。
【請求項20】
前記位置センサが例えば、ゾーンの所定の位置のところで位置を確認することにより、解編する前記編地の端部または解編作業中の糸を検出することができるようにするゾーン毎に検出するタイプのものであり、これらのセンサが、前記差動ドライブ(16)および/または糸引き手段(12)により各糸(2)の個々の駆動ローラ(12’)のペアの回転速度を加速し、または減速するための信号を供給する、請求項19に記載の処理ライン。
【請求項21】
中間保管段の提供により中断する、請求項1に記載のプロセス。
【請求項22】
前記プロセスは、前記糸がその支持体を有する回転スプールにより前記編み機上で個々に回転するが、前記固定編み機により作られた前記編地が案内筒により前記編み機の出口に駆動され、1つまたは複数の熱処理、化学的処理または他の処理チャンバ内に移送され、それにより前記編地がポット内またはスプール上のこのチャンバまたはこれらのチャンバの出口に配置され、前記ポットまたは前記スプールが充満した後で切断され、次に保管される、請求項21に記載のプロセス。
【請求項23】
前記保管後に、前記編地が最後の編み糸から解編作業を行うために前記ポット内または前記スプール上に巻き取られ、それにより前記ポットはその垂直軸を中心にして回転しながら支持体上に装着され、またはそれにより前記スプールが、前記スプールの軸に垂直な軸の周囲の回転スプール支持体上に装着され、それにより次に解編された糸が巻かれ、またはビームに巻かれ、または他の処理または変換が行われる、請求項22に記載のプロセス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−115520(P2008−115520A)
【公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−279814(P2007−279814)
【出願日】平成19年10月29日(2007.10.29)
【出願人】(507356682)
【Fターム(参考)】