説明

ヌクレオシド誘導体の合成法

【目的】 容易でかつ有用なヌクレオシド合成法を提供する。
【構成】 有用なヌクレオシド誘導体の合成過程で、新規なテトラヒドロフラニル化合物を使用することにより、これらの合成反応により、期待する立体配置をもつさまざまなヌクレオシド誘導体が合成される。新規な合成経路は、有用な既知のヌクレオシド誘導体の合成に加え、新規なヌクレオシド誘導体合成にも利用することができ、新規なテトラヒドロフラニル中間体、およびその合成法、テトラヒドロフラニル中間体から、種々のヌクレオシド誘導体の合成法を提供する。
【効果】 反応経路に異性体分割の必要がないため、ヌクレオシド誘導体製造が容易になる。よって、抗癌性ヌクレオシド、抗感染症性ヌクレオシド、特に抗ウイルス性ヌクレオシド製造等に有用である。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヌクレオシド誘導体合成法の大きな改良となる、新規かつ有用な化学反応経路に関するものである。これらの新規な反応経路は、抗癌性ヌクレオシド化合物や、抗感染症性ヌクレオシド化合物、特に抗ウイルス性ヌクレオシド化合物の製造に適用される汎用性のある中間体であるテトラヒドロフラニル化合物を使用するものである。これらの反応経路の有用性のひとつに、最終ヌクレオシド生成物を立体化学的に適したものに合成制御できる点がある。立体特異性や少なくとも立体選択性を与える中間体を経由する合成経路は、異性体分割を必要とする従来までに報告されている反応経路に比べて、ヌクレオシドやヌクレオシド誘導体の製造を行うのに圧倒的に有用である。
【0002】
【従来の技術】ヌクレオシド誘導体合成のための古典的手法は、インタクトなヌクレオシドの改変か、修飾した炭水化物成分へのプリン塩基やピリミジン塩基の結合のうち、いずれかの反応を含む経路を使用するものであった。本発明の反応過程に用いられているテトラヒドロフラニル反応物は、立体化学的に正しいヌクレオシド生成物に速やかに変換する化学構造を有するところの修飾炭水化物化合物であるということができる。
【0003】現在までに、さまざまなフラニル型の合成中間体の利用例が報告されている。
【0004】バイアル(Vial)らは、ヌクレオシズ アンド ヌクレオタイズ(Nucleosides and Nucleotides)1990年、9巻(2号)、245−258頁に、抗HIV剤である1−(2、3−ジデオキシ−β−D−グリセローペント−2−エノフラノシル)チミン(D4T)製造反応過程において、チミン誘導体の中間体(1)(2)(3)を利用することを報告している。
【化20】


【0005】中間体(4)(5)は、D4T製造過程においてβ選択性を与える中間体として、ウイルソン(Wilson)らによりテトラヘドロン レターズ(Tetrahedron Letters)1990年、31巻(13号)、1815−1818頁に報告されたものである。
【化21】


【0006】中間体(6)(7)は、チュ(Chu)らによりジャーナル.オーガニック.ケミストリー(J.Org.Chem.)1990年、55巻(5号)、1418−1420頁に、2’,3’−ジデオキシヌクレオシドや2’,3’−ジデオキシ−2’,3’−ジデヒドロヌクレオシドを合成するための立体選択的反応過程の中間体として報告されたものである。しかしこれら既報のテトラヒドロフラニル中間体は、次反応に移行する前の中間体自身の段階か、反応後のヌクレオシド誘導体の段階かのいずれかで、異性体分割の操作が必要であった。
【化22】


【0007】サトウ(Sato)は、1990年8月3日公開の特開平2−2069469号にて、ジヒドロフラン化合物(8)(9)とそれらの製造法を開示している。これらの中間体は、ピリミジンジデオキシヌクレオシドを製造するための出発材料として開示されたものである。
【化23】


【0008】
【課題を解決するための手段】これら既報の反応経路に比べ、本発明の反応経路は大変有利であるといえる。これらの反応過程において新規なテトラフラニル誘導体を使用することにより、生成物のヌクレオシドに立体特異性を与えるだけでなく、生成産物の汎用性を高め、さまざまなヌクレオシド誘導体の合成反応に応用することができる。
【0009】本発明は、新規なテトラヒドロフラニル化合物を有用なヌクレオシド誘導体を合成する方法に用いることを特徴としている。この合成方法によれば、意図した立体配位を持った各種のヌクレオシド誘導体を合成することができる。有用な公知のヌクレオシド誘導体を提供しうるのに加えて、本発明の新規な方法によれば、新規有用なヌクレオシド誘導体を合成することができる。本発明を更に詳しく説明する。以下のフローチャートは、新規な合成中間体の合成反応経路(スキーム1)と、これらの中間体を希望するヌクレオシド誘導体に変換する合成反応経路(スキーム2)を示している。
【化24】


【化25】


【0010】スキーム1は式Iに示す中間化合物の基本合成経路を示しており、Rは立体的にかさばっているアルキル基、アリル基、シリル基、あるいはピバロイル基、t−ブチジフェニルシリル基、トリチル基、4−モノメトキシトリチル基といったアリルアルキル基であり、Yはクロル、ブロム、ヨードである。
【化26】


式Iにおいて、Bは式XIに示すピリミジニル基か、式XIIに示すプリニル基のうち、いずれかである。
【化27】


【0011】複素環部分のXIやXIIの中で、XRはアミノ基、水酸基、保護基のついたアミノ基、保護基のついた水酸基のうちいずれかであり、RはHかメチル基であり、RはHかアミノ基である。塩基XIと塩基XIIは、既知のヌクレオシド解析技術により識別される典型的な互変異性体としても、存在している。
【0012】それゆえ式Iに示す化合物は、式Iaに示すピリミジン修飾体か、式Ibに示すプリン修飾体かのうち、いずれかとなる。
【化28】


構造式Ia、1b、XI、XIIにおいて、Xは−NH−連結部か、−O−連結部のうち、いずれかを表している。RはH、あるいは水酸基やアミノ基を保護するための合成保護基のうち、いずれかである。たとえば、ピリミジニル環やピリニル環の1級アルコール基やアミノ基は、Xが−O−のときはエーテルかエステルの形で保護することができ、Xが−NH−のときはアミドの形で保護することができる。より望ましい保護基は、トリメチルシリル基である。これらや他の有機合成保護基の使用についてはよく報告されており、その利用や化学は「有機合成における保護基(Protective Groups in Organic Synthesis)」T.W.グリーン(Greene)、ジョン ワイリー(John Wiley)著、ニューヨーク、1981年に記載されている。
【0013】ピリミジニル環やプリニル環上のその他の置換基に関しては、RがHあるいはメチル基、RがHあるいはアミノ基となる。
【0014】スキーム1の最初のステップは、出発物質の(S)−(+)−ブチロラクトンに結合している側鎖の水酸基を、RYによりアルキル化、アクリル化、あるいはシリル化により保護し、式Vに示すラクトンを得る反応である。側鎖の水酸基を保護するために、既に報告されているその他の方法も使用できる。望ましいアクリル化剤のひとつに、ピバロイルクロリドがある。ラクトンVは、ジイソブチルアルミニウムヒドリド(DIBAL−H)といった選択的水素化物還元剤により還元され、化合物IVのα−およびβ−アノマーの混合物となる。アノマー混合物は、構造式IV上で波線を用いて示してある。ラクトールIVは、チオニルクロリドといったハロゲン化剤で処理後カリウムt−ブトキシドといった強塩基で処理するか、あるいは、化合物IVをオキサリルクロリドと反応させた後トリエチルアミンで処理することにより脱水され、ジヒドロフラン中間体IIIとなる。式Iに示される生成物としてプリニル(Ib)かピリミジニル(Ia)のうちどちらを望むかによって、化合物IIIをN−ヨードスクシンイミドといったN−ハロスクシンイミドの存在下で、適当に保護をしたシリル化ピリミジンと反応させる(経路A)か、あるいは化合物IIIをまずアセテート中間体IIに変換してから、プリン化合物Ibに変換する(経路B)。
【0015】反応経路に示してある最後のステップでは、活性化ピリミジン化合物か活性化プリン化合物のうち、どちらかを使用する。これらの複素環は、ヌクレオシド化学でよく知られている方法により合成的に活性化されたものであり、シリル化、アセチル化、あるいはベンゾイル化された塩基となっている。一般的に、複素環塩基は、この分野ではよく知られた標準法により、その塩基の環の側鎖アミノ基や側鎖水酸基が、シリル化剤、アセチル化剤、ベンゾイル化剤と反応することにより活性化される。シリル化は、好ましい活性化法である。プリン塩基のR基は通常アシル基であり、ベンゾイル基が好ましい。プリン塩基やピリミジン塩基の好ましい活性化法は、シリル化である。Ia化合物を得るのに用いる典型的なピリミジン試薬には、ビス−2,4−トリメチルシリルシトシン、ビスー2,4−トリメチルシリルチミン、ビスー2,4−トリメチルシリルウラシルがある。アセテート化合物IIと反応させて化合物Ibを得るための典型的なプリン試薬には、6−ベンゾイルアミノ−9−トリメチルシリルプリン、ビス−6,9−トリメチルシリルイノシン、トリス−2,6,9−トリメチルシリルグアニンある。
【0016】以上を要約すると、スキーム1に示した合成反応経路は、以下に記載するステップからなる。
a)RYを用いて(S)−(+)−γ−(ヒドロキシメチル)−γ−ブチロラクトンをアシル化し、式Vに示される化合物を得る工程、
【化29】


b)ジイソブチルアルミニウムヒドリド、あるいは他の選択的水素化物還元剤を用いて化合物Vを還元し、式IVに示すアノマー混合物化合物を得る工程、
【化30】


c)チオニルクロリドに続くカリウムt−ブトキシド処理、あるいはオキサリルクロリドに続くトリエチルアミン処理により、ラクトールIVを相当するジヒドロフラニル誘導体IIIに変換する工程、
【化31】


そして、d)経路Aを通るときは、反応化合物IIIを、ビス−2,4−(トリメチルシリル)シトシン、ビス−2,4−(トリメチルシリル)チミン、ビス−2,4−(トリメチルシリル)ウラシルの中から選択したシリル化ピリミジン誘導体と反応させ、続いてN−ヨードスクシンイミドといったN−ハロスクシンイミド処理をし、さらに重炭酸水溶液で処理し、化合物Iaを得る工程、
【化32】


経路Bを通るときは、反応化合物IIIを、酢酸と反応させ、続いてN−ヨ−ドスクシンイミドといったN−ハロスクシンイミド処理をし、式IIに示すアセテート化合物を得、
【化33】


さらに化合物IIを、6−ベンゾイルアミノ−9−トリメチルシリルプリン、ビス−6,9−トリメチルシリルイノシン、トリス−2,6,9−トリメチルシリルグアニンの中から選択したシリル化プリン誘導体と反応させ、化合物Ibを得る工程である。
【化34】


【0017】スキーム2には、本発明の改善された簡便な合成法を用いて、種々のヌクレオシド誘導体を得るための、さまざまな反応経路を記載してある。これらの方法は、スキーム1により合成される式Iに示す新規合成中間体を使用している。スキーム2において、B、R、R、Rはスキーム1で定義されたものであり、Bはそれぞれ式XXIIとXXIに示すプリン塩基あるいはピリミジン塩基である。
【化35】


(ここで、Vはアミノ基あるいは水酸基で、Rは水素あるいはメチル基で、Rは水素あるいはアミノ基である。)
【0018】BとBとの違いは、アミノ基あるいは水酸基に結合している保護基がはずれているか否かである。VIIIとXVIIIの構造式中のX(R)という記号は、オキシ基あるいはイミン基を表している。すなわち、
【化36】


【0019】(記号Zは、アミノ基、アジド基、ハロゲン、水酸基、あるいはそれらと同類の求核性原子団を表している。)
【0020】スキーム2において、反応経路Aは、式VIに示すジデオキシジデヒドロリボシド誘導体(D4型)を得るため、中間体Iをカリウムt−ブトキシドといった立体的にかさばった強力な塩基で処理することにより、化合物VIの前駆体式XVIを得るものである。
【化37】


目的の式VIに示すD4型ヌクレオシド生成物は、さらに例えばメタノール中のナトリウムメトキシドを用いて、保護アシル基を除去することにより得られる。この反応過程および以下の反応過程において、塩基部分(XIとXII)のすべての保護基は、ピバロイル開裂反応により、通常同時に除去される(すなわち−X−R→−V)。
【0021】反応経路Bは、炭素−ハロゲン結合を水素分解した後、反応経路Aと同様な保護基の除去反応を行い、式VIIに示すジデオキシリボシド誘導体(DD型)を得るものである。水素分解反応は、既知の標準的な方法を用いて行うことができる。望ましい水素分解法は、水素分解用触媒(例えば炭素にパラジウムや白金を添加したもの)の存在下、常圧で、水素ガスを使用するものである。
【0022】反応経路Cは、式IXaに示すピリミジニルリボシド誘導体を得るものであり、Zはアジド基、水酸基、アミノ基、ハロゲン、あるいは同類の求核性原子団より選択される。ハロゲンは、ヨード、ブロム、クロルのうちいずれかである。反応経路Cは、式Iaに示されるピリミジニル中間体を、1,8−ジアザビシクロ〔5、4、0〕アンデカ−7−エン(DBU)で処理し、式VIIIに示される無水化合物を得る反応を含む。
【化38】


化合物VIIIは、さらにNHOH、ハライドといったアニオン性求核性試薬と反応させた後、ナトリウムメトキシド処理による保護基の除去により、化合物IXaに変換される。そのほかの反応経路として、化合物VIIIをメトキシドで処理することにより保護基を除去し、式XVIIIに示す無水ヌクレオシド誘導体を得るというものもある。
【0023】反応経路Dは、化合物Iから保護基を除去することにより、式Xに示すハロゲン置換したリボシド誘導体を得るものである。ここでも、ナトリウムメトキシドを用いる方法が望ましい。
【0024】本発明には、これらの新規の反応経路を用いて、新規なリボシジル誘導体を容易に得られるというもうひとつの側面がある。感染症治療剤として使用でき、さらに抗ウイルス物質であるとも予測される化合物の例として、式IXに示す化合物がある。BとZは上記に既に定義されている。
【化39】


新規なIX化合物の2種類の具体例を以下に示す。
【化40】


【0025】本発明のヌクレオシド誘導体やフラニル中間体の合成法を、上記スキーム1およびスキーム2の好ましい具体例として、以下の実施例でより詳細に述べる。。しかしこれらの実施例は、決して本発明の範囲を限定するものではない。
【0026】I.中間体の合成
【0027】
【実施例1】
(S)−γ−ピバロイルオキシメチル−γ−ブチロラクトン(V)の調製(S)−γ−ヒドロキシメチル−γ−ブチロラクトン(40g、0.34M)のピリジン(200ml)溶液に、ピバロイルクロリド(46g、0.38M)を加え、窒素ガス中で50℃で5時間加熱する。反応液を室温に戻し、メタノール(50ml)を加える。混合液を真空中で濃縮し、CHCl−水に吸収させる。CHCl層を水、30%リン酸、塩水で洗浄し、MgSOで乾燥する。減圧下で溶媒を除去した後、残存した油を、CHClを溶出液としたシリカゲルを担体のクロマトグラフィーにかけ、無色の油V(48g、70%)を得る。H−NMR(CDCl)の解析値は、δ1.15(s,9H)、1.9−2.6(m,4H)、4.09(dd,J=4.8,12.3Hz,1H)、2.29(dd,J=3.3,12.3Hz,1H)、4.7−4.75(m,1H)。の調製は以下の文献に従って行った。:M.タニグチ(Taniguchi)、K.コガ(Koga)、S.ヤマダ(Yamada)著、テトラヘドロン(Tetrahedron)、1974年、30巻、3547頁。
【0028】
【実施例2】
2−(R,S)−ヒドロキシ−5−(S)−(ピバロイルオキシメチル)テトラヒドロフラン(IV)の調製(S)−γ−ピバロイルオキシメチル−γ−ブチロラクトン(44.5g、0.22M)のエーテル(1リットル)−THF(150ml)溶液に、−70℃の窒素ガス中で、1Mジイソブチルアルミニウムヒドリド(DIBAL−H)のTHF(250ml、0.25M)溶液を、90分間かけて加える。−70℃で2時間攪拌した後、メタノール(80ml)を加え、反応液を室温に戻した後、60%酒石酸カリウムナトリウム溶液(800ml)を加える。混合液を2時間攪拌後、有機層を分離し、MgSOで乾燥し、真空中で濃縮する。残存した油を、CHCl−5%メタノールを溶出液としたシリカゲルを担体のクロマトグラフィーにかけ、無色の油IV(37g、82%)を得る。H−NMR(CDCl)の解析値は、δ1.15と1.17(s,9H)、1.6−2.2(m,4H)、2.78と2.84(ブロードs,1H、3.9−4.4(m,3H)、5.47(d,J=1.9Hz,0.5H)、5.55(d,J=3.9Hz,0.5H)。
【0029】
【実施例3】
(S)−5−ピバロイルオキシメチル−4,5−ジヒドロテトラヒドロフラン(III)の調製ラクトールIV(5g、24.7mmol)のCHCl(75ml) 溶液に、窒素ガス中で、チオニルクロリド(6g、50mmol)を加える。23℃で2時間攪拌後、真空中で揮発性物質を除去する。残存した油状物をトルエンに溶解し、エバポレーターで蒸発させて、無色の塩化化合物を得る。この物質は、さらなる精製をせず、直接次の反応に用いる。ラクトールIV(5g、24.5mmol)から得られた上記塩化化合物のTHF(60ml)溶液に、−70℃の窒素ガス中で、カリウムt−ブトキシド(2.9g、25mmol)を少しずつ加える。−70℃で1時間攪拌後、酢酸(5ml)を加えて反応を停止させ、混合液を室温に戻す。反応液真空中で蒸発させ、残存した油をCHClに吸収させ、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、MgSOで乾燥し、エバポレーターで蒸発させる。残存した液体を蒸留し、沸点60−68℃/4 Torrの無色の油IIIを得る。H−NMR(CDCl)の解析値は、δ1.18(s,9H)、2.28−2.39(m,1H)、2.60−2.75(m,1H)、4.08(dd,J=6.0,11.7Hz,1H)、4.16(dd,J=4.5,11.7Hz,1H)、4.65−4.75(m,1H)、4.85(dd,J=2.4,4.8Hz,1H)、6.25(dd,J=2.4,4.8Hz,1H)。13C−NMR(50.3MHz、CDCl)の解析値は、δ27.369、31.662、44.806、66.146、77.736、78.756、99.423、145.772。組成式C1016に対する重量分析の理論値は、Cが65.19、Hが8.75。実測値は、Cが65.51、Hが8.57。
【0030】
【実施例4】
5’−O−ピバロイル−2’−ヨード−2’,3’−ジデオキシー5−メチルウリジン(Ia)の調製チミン(1.5g、12mmol)のヘキサメチルジシラザン(40ml)懸濁液に、クロロトリメチルシラン(0.2ml)を加え、非水的に15時間加熱還流する。得られた透明な溶液を、真空中で蒸発させる。残存した油をキシレン(20ml)に溶解し、真空中で蒸発させて濃縮する。得られた透明な油をTHF(40ml)に溶解し、ジヒドロフランIII(1.84g、10mmol)を加える。−15℃で、N−ヨードスクシンイミド(2.25g、10mmol)のTHF(20ml)溶液を滴下し、得られた黄色の溶液を−15℃で90分間攪拌する。炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて反応を停止させ、減圧下でTHFを濃縮する。残存した油をエーテルに吸収させ、水および亜硫酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、MgSOで乾燥し、真空中で濃縮し、黄色の油Iaを得る。H−NMR(CDCl)の解析値は、δ1.18(s,9H)、1.87(s,3H)、2.2−2.4(m,2H)、4.25(dd,J=3.3,12.0Hz,1H)、4.2−4.3(m,1H)、4.39(dd,J=4.5,12.0Hz,1H)、6.18(d,J=3.9Hz,1H)、7.21(s,1H)。
【0031】
【実施例5】
(2S,3R,5S)−2−アセトキシ−3−ヨード−5−ピバロイルオキシメチルテトラヒドロフラン(II)の調製ジヒドロフランIII(710mg、3.85mmol)のCHCl(10ml)溶液に、−20℃の窒素ガス中で、酢酸(1.2g、20mmol)を加え、さらにN−ヨードスクシンイミド(877mg、3.85mmol)を加える。−20℃で60分間攪拌した後、反応液をエーテル(50ml)で希釈し、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、MgSOで乾燥する。エバポレーターで溶媒を蒸発させ、やや黄色の油状のヨードアセテート中間体IIを得る。H−NMR(CDCl)の解析値は、δ1.16(s,9H)、1.99(s,3H)、2.2−2.35(m,2H)、4.17(d,J=4.2Hz,2H)、4.25(d,J=4.5Hz,1H)、4.65(m,1H)、6.38(s,1H)。この物質は、さらなる精製をせず、直接以下の化学変換に用いる。
【0032】
【実施例6】
(2S,3R,5S)−6−N−ベンゾイル−9−(テトラヒドロ−2−ヨード−5−ピバロイルオキシメチル−2−フラニル)アデニン(Ib)の調製9−N−ベンゾイルアデニン(87mg、3.5mmol)のヘキサメチルジシラジン(15ml)懸濁液に、クロロトリメチルシラン(0.3ml)と硫酸アンモニウム(30mg)を加え、窒素ガス中で、135℃で18時間加熱する。得られた透明な溶液を、水分を遮断して、真空中で蒸発させる。残存した油をキシレン(20ml)に溶解し、真空中で蒸発させて濃縮する。残存した透明な油と、上記の方法で調製されたヨードアセーテート中間体IIとを、1,2−ジクロロエタン(10ml)に溶解する。20℃で、1.0M四塩化スズのCHcl(3.2ml)溶液を滴下し、得られた黄色の溶液を、−20℃で60分間攪拌し、続いて冷浴をはずしてさらに2時間攪拌する。炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて反応を停止させ、CHClで希釈する。混合液を濾過し、有機層を分離し、MgSOで乾燥し、蒸発させて濃縮する。残存した油を、CHCl−5%メタノールを溶出液としたシリカゲルを担体のクロマトグラフィーにかけ、白色の泡Ib(650mg、43%)を得る。H−NMR(CDCl)の解析値は、δ1.67(s,9H)、2.4−2.6(m,2H)、4.35−4.4(m,2H)、4.78(m,1H)、5.11(m,1H)、6.46(d,J=3.0Hz,1H)、7.4−7.6(m,3H)、8.0(d,J=3.0Hz,2H)、8.18(s,1H)、8.98(s,1H)。適当な試薬の変更をすれば、上記の実験方法で、式Iに示すその他の中間体も調製することができる。
【化41】


【0033】II.ヌクレオシド誘導体の合成反応経路A
【0034】
【実施例7】
1−(2,3−ジデオキシ−β−D−グリセロ−ペント−2−エノフラノシル)チミン(D4T;VI)の調製Ia化合物(実施例4で調製;4.1g、11.3mmol)のTHF(25ml)溶液に、カリウムt−ブトキシド(1.7g、14.6mmol)のTHF(5ml)溶液を3分間かけて加え、窒素ガス中で冷浴を用いずに30分間攪拌する。塩化アンモニウム水溶液を加えて反応を停止し、混合液をエーテル(200ml)で抽出する。有機層を塩水で洗浄し、MgSOで乾燥する。溶媒を除去した後、残存した油を、CHCl−3%メタノールを溶出液としたシリカゲルを担体のクロマトグラフィーにかけ、エーテル−CHCl中で容易に結晶化する白色固体1−(5−O−ピバロイル−2,3−ジデオキシ−β−D−グリセロ−ペント−2−エノフラノシル)チミン(ピバロイルD4T 950mg、33%)を得る。融点は、203℃(文献値は206℃)。H−NMR(CDCl)の解析値は、δ1.18(s,9H)、1.89(s,3H)、4.14(dd,J=5.0,12.2Hz,1H)、4.38(dd,J=3.7,12.2Hz,1H)、5.03(m,1H)、5.92(m,1H)、6.27(m,1H)、6.94(m,1H)、7.14(d,J=1.2Hz,1H)、8.35(ブロードs,1H)。ピバロイルD4T(800mg、2.6mmol)のメタノール(30ml)溶液に、ナトリウムメトキシド(560mg、10.4mmol)のメタノール(10ml)溶液を加え、室温で4時間攪拌する。反応液をDowex50X8−200メッシュイオン交換樹脂で処理し、溶液のpHを7.0にする。混合液を濾過し、濾液を真空中で蒸発させ、白色固体のD4T産物(600mg、100%)を得る。融点は、152℃。H−NMR(DO)の解析値は、δ1.81(s,3H)、3.74(d,J=3.0Hz,2H),4.95( ブロードs,1H),5.91(d,J=5.9Hz,1H),6.42(d,J=5.9Hz,1H),6.90(ブロードs,1H)、7.58(s,1H)。このNMR解析値は、真のD4Tの値と一致する。J.M.バイアル(Vial)、P.アグバック(Agback)、J.キャットバドヒャヤ(Chattopadhyaya)著、1990年、ヌクレオシズ アンドヌクレオチズ(Nucleosides & Nucleotides)、9巻、245頁。
【0035】反応経路B
【0036】
【実施例8】
2’,3’−ジデオキシアデノシン(DDA;VII)の調製(2S,3R,5S)−6−N−ベンゾイル−9−(テトラヒドロ−2−ヨード−5−ピバロイルオキシメチル−2−フラニル)アデニン(実施例6;150mg、0.37mmol)のエタノール−水(9:1)(10ml)溶液を、炭素上の10%パラジウム(80mg)の存在下、常圧で6時間水素化する。触媒をセライトで濾過し、熱エタノール(5ml)で洗浄する。付着した溶媒を、エバポレーターで蒸発させる。残存した油を、CHCl−3%メタノールを溶出液としたシリカゲルを担体のクロマトグラフィーにかけ、非結晶性白色粉体の6−N−ベンゾイル−5’−O−ピバロイル−2’,3’−ジデオキシアデノシン(69mg、59%)を得る。H−NMR(CDCl)の解析値は、δ1.14(s,9H)、1.9−2.6(m,4H)、4.27(d,J=4.5Hz,2H)、4.4(m,1H)、6.08(q,J=6.9,3.3Hz,1H)、7.91(s,1H)、8.04(s,1H)。このピバロイルDDA(69mg、0.16mmol)のメタノール(2ml)溶液に、0℃で、25%ナトリウムメトキシドのメタノール(0.5ml)溶液を加える。25℃で8時間攪拌した後、1N塩酸を注意深く加えて、溶液をpH7.0に中和する。真空中ですべての揮発性物質を除去し、残存物をメタノール−水(1:1)を溶出液としたC18逆相カラム(圧力8psi)で精製し、非結晶性白色粉体のDDA(15mg、39%)を得る。H−NMR(DO)の解析値は、δ1.9−2.6(m,4H)、3.59(q,J=12.6,5.1Hz,1H)、3.78(q,J=12.6,3.0Hz,1H)、4.27(m,1H)、6.08(q,J=6.9,3.3Hz,1H)、7.91(s,1H)、8.04(s,1H)。このNMRの値は、ブリストルーマイヤーズ スクイブ カンパニー製造部で製造しているDDAの値と一致する。
【0037】反応経路C
【0038】
【実施例9】
2,2’−アンヒドロ−1−(5’−O−ピパロイル−3’−デオキシ−β−D−アラビノフラノシル)チミン(VIII)の調製化合物Ia(実施例4で調製したもの:5.0g、11.5mmol)のCHCl(100ml)溶液に、0℃の窒素ガス中で、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕アンデカ−7−エン(4.2g、28mmol)を加える。0℃で1時間攪拌した後、反応液を10%リン酸、塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、真空中で濃縮する。残存した油を、CHCl−5%メタノールを溶出液としたシリカゲルを担体のクロマトグラフィーにかけ、白色粉体の化合物VIII(2.6g、48%)を得る。H−NMR(CDCl)の解析値は、δ1.18(s,9H)、1.95(s,3H)、2.3−2.6(m,2H)、3.90(m,2H)、4.53(m,1H)、4.54(m,1H)、6.04(d,J=5.7Hz,1H)、7.18(s,1H)
【0039】
【実施例10】
2,2’−アンヒドロ−1−(3−デオキシ−β−D−アラビノフラノシル)チミン(XVIII)の調製化合物VIII(800mg、2.6mmol)のメタノール(10ml)溶液に、1Nナトリウムメトキシドのメタノール(10ml)溶液を加え、窒素ガス中室温で4時間攪拌する。反応混合液をDowex50X8−200メッシュイオン交換樹脂で処理し、溶液のpHを7.0にする。混合液を濾過し、濾液をエバポレーターで蒸発させる。残存した油を、水−20%メタノールを溶出液としたC18逆相カラム(圧力8psi)で精製し、白色粉体の化合物XVIII(200mg、34%)を得る。UV極大吸収(HO)は、λ266nm(ε6500)。H−NMR(CDOD)の解析値は、δ1.69(s,3H)、2.2−2.4(m,2H),3.06(dd,J=5.3,12.6Hz,1H)、3.19(dd,J=4.5,12.6Hz,1H)、4.22m,1H)、5.31(dd,J=4.7,5.7Hz,1H),5.99(d,J=5.7Hz,1H),7.44(s,1H)。
【0040】
【実施例11】
2’α−アジド−2’,3’−ジデオキシ−5−メチルウリジン(IXa、X=N)の調製化合物VIII(400mg、1.3mmol)のDMF(4ml)溶液に、ナトリウムアジド(253mg、3.9mmol)の水(1ml)溶液を加え、窒素ガス中125℃で16時間加熱する。反応液を室温に戻し、真空中で揮発性物質を除去する。残存した油をエーテル(50ml)に吸収させ、水および塩水で洗浄した後、MgSOで乾燥し、エバポレーターで蒸発させる。不純な産物を、CFCl−5%メタノールを溶出液としたシリカゲルを担体のクロマトグラフィーにかけ、無色の油状の5’−O−ピバロイル−2’−アジド−2,3’−ジデオキシ−5−メチルウリジン(140mg、32%)を得る。H−NMR(CDCl)の解析値は、δ1.20(s,9H)、1.91(s,3H)、1.9−2.1(m,2H)、4.23(dd,J=2.7,12.4Hz,1H)、4.28(m,1H),4.39(dd,J=4.9,12.4Hz,1H)、4.47(m,1H)、5.73(d,J=2.0Hz,1H)、7.31(s,1H)、9.82(ブロードs,1H)。13C−NMR(50.3MHz、CDCl)の解析値は、δ178.870、164.922、151.051、135.235、111.338、91.466、79.029、64.109、64.227、39.149、31.841、27.414、12.773。IR極大吸収(ニート(neat))は、γmax2110cm−1。5’−O−ピバロイル−2’−アジド−2’,3’−ジデオキシ−5−メチルウリジン(120mg、0.36mmol)のメタノール(5ml)溶液に、1Nナトリウムメトキシドのメタノール(1.5ml)溶液を加え、室温で4時間攪拌する。1N塩酸を加えて液のpHを8.0にし、反応を停止する。真空中で揮発物質を除去し、残存した油を、CHCl−5%メタノールを溶出液としたシリカゲルを担体のクロマトグラフィーにかけ、白色固体の2’−アジド−ジデオキシ化合物(60mg、67%)を得る。融点は、140℃。UV極大吸収(HO)は、λ268nm(ε7911)。IR極大吸収(KBr)は、γmax2135cm−1H−NMR(CDOD)の解析値は、δ1.61(s,3H)、1.70(ddd,J=2.4,5.7,13.6Hz,1H)、2.0(ddd,J=6.5,9.9,13.6Hz,1H),3.43(dd,J=3.0,12.9Hz,1H)、3.71(dd,J=2.7,12.9Hz,1H)、4.09(m,2H)、5.58(d,J=1.8Hz,1H)、7.77(s,1H)。13C−NMR(50.3MHz、CDOD)の解析値は、δ166.823、152.549、137.977、111.168、91.697、83.193、67.974、62.913、31.637、12.742。組成式C10131/2HO重量分析理論値は、Cが43.47、Hが5.07、Nが25.36。実測値は、Cが43.75、Hが4.86、Nが24.83。
【0041】反応経路D
【0042】
【実施例12】上記実施例に記載したような標準的開裂反応を適用し、式Iに示す中間体の保護基を除去することにより、式Xに示す産物が得られる。この反応経路は、化合物XのBがプリン塩基のときに、特に有用である。同様に、ヌクレオシド合成の分野でよく知られている方法に、これらの反応経路をうまく適用すれば、他のヌクレオシド誘導体も合成することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】式VIに示す化合物
【化1】


(ここで、Bは、式XXIに示すピリミジニル基、あるいは式XXIIに示すプリニル基であり、
【化2】


ここで、Vはアミノ基、あるいは水酸基で、Rは水素、あるいはメチル基で、Rは水素、あるいはアミノ基である。)の合成方法において、a)式Iに示す化合物
【化3】


(ここで、Rはピバロイル基、t−ブチルジフェニルシリル基、トリチル基、4−モノメトキシトリチル基から選択される原子団であり、Yはクロル、ブロム、ヨードから選択され、Bは式XIに示すピリミジニル基、あるいは式XIIに示すプリニル基であり、
【化4】


ここで、Xは−NH−、あるいは−O−で、Rは水素、あるいは保護基で、Rは水素、あるいはメチル基で、Rは水素、あるいはアミノ基である。)を、カリウムt−ブトキシドで処理し、式XVIに示す化合物
【化5】


を得、そしてb)化合物XVIをナトリウムメトキシドで処理することにより保護基を除去し、化合物VIを得る工程より成ることを特徴とする合成方法。
【請求項2】 式VIIに示す化合物
【化6】


(ここで、Bは式XXIに示すピリミジニル基、あるいは式XXIIに示すプリニル基であり、
【化7】


ここで、Vはアミノ基、あるいは水酸基で、Rは水素、あるいはメチル基で、Rは水素、あるいはアミノ基である。)の合成方法において、a)式Iに示す化合物を、
【化8】


(ここで、Rはピバロイルt−ブチルジフェニルシリル基、トリチル基、4−モノメトキシトリチル基から選択される原子団であり、Yはクロル、ブロム、ヨードから選択され、Bは式XIに示すピリミジニル基、あるいは式XIIに示すプリニル基であり、
【化9】


ここで、Xは−NH−、あるいは−O−で、Rは水素、あるいは保護基で、Rは水素、あるいはメチル基、Rは水素、あるいはアミノ基である。)を、水素化触媒の存在下、常圧で水素ガスと反応させ、化合物XVIIを得、
【化10】


そしてb)化合物XVIIをナトリウムメトキシド処理することにより保護基を除去し、化合物VIIを得る工程より成ることを特徴とする合成方法。
【請求項3】 式IXに示す化合物
【化11】


(ここでBは式XXIに示すピリミジニル基であり、
【化12】


ここで、Vはアミノ基、あるいは水酸基で、Rは水素、あるいはメチル基で、Zはアミノ基、アジド基、あるいは水酸基である。)の合成方法において、a)式Iaに示すピリミジニル化合物を、
【化13】


(ここで、Rはピバロイル基、t−ブチルジフェニルシリル基、トリチル基、4−モノメトキシトリチル基から選択される原子団であり、Yはクロル、ブロム、ヨードから選択され、Bは式XXIに示すピリミジニル基であり、
【化14】


ここで、Vはアミノ基、あるいは水酸基で、Rは水素、あるいはメチル基である。)を、1,8ジアザビシクロ〔5,4,0〕アンデカ−7−エン(DBU)で処理し、式VIIIに示す無水化合物を得、
【化15】


そしてb)化合物VIIIをNHOHから選択されるアニオン種と反応させ、さらにナトリウムメトキシドで処理することにより、化合物IXを得る工程より成ることを特徴とする合成方法。
【請求項4】 式Xに示す化合物
【化16】


(ここで、Bは式XXIに示すピリミジニル基、あるいは式XXIIに示すプリニル基であり、
【化17】


ここで、Vはアミノ基、あるいは水酸基で、Rは水素、あるいはメチル基で、Rは水素、あるいはアミノ基である。)の合成方法において、式Iに示す化合物
【化18】


(ここで、Rはピバロイル基、t−ブチルジフェニルシリル基、トリチル基、4−モノメトキシトリチル基から選択される原子団であり、Yはクロル、ブロム、ヨードから選択され、Bは式XIに示すピリミジニル基、あるいは式XIIに示すプリニル基であり、
【化19】


ここで、Xは−NH−、あるいは−O−で、Rは水素、あるいは保護基で、Rは水素、あるいはメチル基で、Rは水素、あるいはアミノ基である。)を、ナトリウムメトキシドと反応させ、化合物Xを得ることを特徴とする合成方法。
【請求項5】Xがアミノ基である請求項3記載の式IXで示される化合物。
【請求項6】化合物が5,2’−α−アミノ−2’,3’−ジデオキシ−5−メチルウリジンである請求項5記載の化合物。
【請求項7】Xが水酸基である請求項3記載の式IXで示される化合物。
【請求項8】化合物が7,3’−デオキシ−5−メチルウリジンである請求項7記載の化合物。

【公開番号】特開平5−92970
【公開日】平成5年(1993)4月16日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平4−79421
【出願日】平成4年(1992)2月18日
【出願人】(391015708)ブリストル−マイヤーズ スクイブ カンパニー (494)
【氏名又は名称原語表記】BRISTOL−MYERS SQUIBB COMPANY