説明

ネットワークアクセスをトリガするための方法及びシステム

本発明は、装置がRF信号によりトリガされ、該トリガに対し責任を負うRFチップの所有者が、このことに対する金銭的な補償を受けられるということを可能にする。このため、RF信号により第一の装置をトリガし、該トリガを記録する方法及びシステムを提供する。本システムは一方のRFチップを含んでいる。第一装置は、RFチップからRF信号を受信する通信手段および他方のネットワークまたはサーバと通信する通信手段を含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
【発明の分野】
【0002】
本発明は、RFチップからのRF信号により装置をトリガすることに関するものである。
【背景】
【0003】
チップは、より小型にまたより安価に生産できるようになってきている。このことはまた、無線周波数(RF)モジュールを組み込んだチップにも当てはまり、これはRF信号を受信するのに十分接近している受信機に対し、識別信号を伝達することができるものである。この型のチップは、例えば、スーパーマーケットにて利用可能であり、そこでは、このようなRFチップを装着した商品が、支払所を通過する時にそれら商品を自動的に走査することができる。このことは、支払所での支払い手続きを迅速に、そして容易にする。なぜならば、個々の商品をかごの中に留めたままとすることができ、またそれらを非常に迅速に走査することができるからである。残された唯一のことは、商品に対する支払いだけである。
【0004】
BTグループの記事
(http://www.btplc.com/Innovationandtechnology/Insights/InPearson/superstores.htm)によれば、次のことが書かれている。即ち、「非常に安価なチップは将来的に我々の身の回りにある多くのものに組み込まれるであろう。商品パッケージ中の単純なチップは、自動請求を行うことや、精算時に列を作る必要をなくすこと、しまいには精算さえも行う必要をなくすことが、すでに提案されている。顧客は、ただカートに積み込み、そして去っていくだけでよく、チップは顧客のスマートカードと共に店のコンピュータへ信号を送る。顧客の口座からは自動的に引き落としがされるであろう。他には、家庭用電子機器が昼食に何が使えるか、また次の買い物では何を入れ替える必要があるかを決められるようにするために、チップは賞味期限情報や商品の種類に関する情報を記録するであろう。」
【0005】
US6302461B1は、トランスポンダーが廃棄物を集積するためのコンテナに搭載されるような、電子識別装置を開示している。集積車には、トランスポンダーと情報を交換できるようにするのに適当な読み取り、および記録手段が設けられている。各コンテナを空にしている間は、そのコンテナを計量するように集積車を構成することができ、これによってそこから集積した廃棄物の量を見積もることができるようにする。ある与えられた期間の間に集積した廃棄物の総量は、トランスポンダーに記憶させておくことができ、これにより固定総量分に対して金額を請求するのではなく、集積した廃棄物の量に比例した形で顧客に請求することを可能にする。前記トランスポンダーはまた、コンテナに対する保守作業を管理するのにも役立ち得る。
【0006】
RF信号を送信するRFチップの既存の利用方法は、RFチップやRFチップを収容した商品がRF信号を受信する装置と同じような物としての能力を持っていることを前提としている。しかし、これらが当てはまらない状況が考えられる。これらの状況においては、RFチップの所有者は提供するサービス、即ちRFチップを通じてRF信号を送信することに対して金銭的な補償を欲することがある。これを技術的に可能にする解決策は無い。
【課題の定義】
【0007】
既存の方法やシステムでは、RF信号で装置をトリガし、該トリガに対してRFチップ所有者への金銭的な補償を技術的に可能にすることは、不可能である。
【発明の目的】
【0008】
本発明の目的は、RF信号により装置をトリガし、該トリガに対してRFチップ所有者への金銭的補償を技術に可能にする方法とシステムを提供することである。
【0009】
【発明の概要】
【0010】
本発明は、上記の課題に対する解決策を提供するものである。
【0011】
本発明の第一の態様により、第一の装置をトリガし、該トリガを記録するためのシステムを提供する。該システムは、一方のRFチップを含むことができる。前記第一装置は、前記RFチップからRF信号を受信するための通信手段を含むことができる。前記第一装置は、さらに、他方のネットワークまたはサーバと通信するための通信手段を含むことができる。前記第一装置は、前記RF信号を受信した後に、前記ネットワークまたはサーバと通信を開始するための手段を含む。言い換えると、前記RF信号は、他方の前記ネットワークまたはサーバと通信を開始するために前記第一装置をトリガするということである。前記第一装置は、IDを前記RFチップに送信するための手段を含むことができ、また前記RFチップは、前記IDを受信するための手段を含むことができる。前記IDとは、例えば、前記装置に格納された顧客の識別情報である。IDのもう一つの例は、前記装置のハードウェアIDのことである。前記RFチップは、前記IDを格納するためのメモリを含むことができる。前記RFチップは、前記IDを前記メモリから読み取り、そして前記IDを第二の装置に送信するための手段を含むことができる。前記RFチップと前記第二装置は、物理的に接続することができる。また、前記RFチップと前記第二装置を、無線で接続することも可能である。前記RFチップは、前記IDを送信した後に、前記メモリを消去する手段を含むことができる。前記第二装置で受信した前記IDに基づいて課金情報を作成することができる。
【0012】
本発明の第二の態様により、第一の装置をトリガし、該トリガを記録するシステムを提供する。該システムは、一方のRFチップを含むことができる。前記第一装置は、前記RFチップからRF信号を受信するための通信手段を含むことができる。前記第一装置は、さらに、他方のネットワークまたはサーバと通信するための通信手段を含むことができる。前記第一装置は、前記RF信号を受信した後に、前記ネットワークまたはサーバとの通信を開始するための通信手段を含む。言い換えると、前記RF信号は、他方の前記ネットワークまたはサーバと通信を開始するために前記第一装置をトリガするということである。前記RFチップは、IDを前記第一装置に送信するための手段を含むことができ、また前記第一装置は、前記IDを受信するための手段を含むことができる。前記IDとは、例えば、前記RFチップのハードウェアIDのことである。前記第一装置は、前記IDを格納するためのメモリを含むことができる。前記第一装置は、前記IDを前記メモリから読み取り、そして前記IDを第二の装置に送信するための手段を含むことができる。前記第一装置は、前記IDを送信した後に、前記メモリを消去する手段を含むことができる。前記第一装置は、第二の装置に前記IDをメモリに格納することなく送信するための手段を含むことができる。前記第二装置で受信した前記IDに基づいて課金情報を作成することができる。
【0013】
本発明の第三の態様により、第一の装置をトリガし、該トリガを記録するための方法を提供する。該方法は、前記第一装置で一方のRFチップからRF信号を受信し、前記第一装置は、前記RF信号を受信した後に他方のネットワークまたはサーバと通信を開始し、前記第一装置から前記RFチップへIDを送信し、前記RFチップで前記IDを受信し、そして前記RFチップのメモリにIDを格納するステップを含むことができる。前記方法はさらに、前記メモリから前記IDを読み取り、前記IDを前記RFチップから第二の装置へ送信するステップを含むことができる。前記RFチップからの前記IDは物理的な接続を通じて前記第二装置へ送信することができる。また、前記RFチップからの前記IDは無線接続を通じて前記第二装置に送信することが可能である。前記メモリは、前記IDを送信した後に消去することができる。前記方法はさらに、前記第二装置で受信した前記IDに基づいて課金情報を作成する前記ステップを含むことができる。
【0014】
本発明の第四の態様により、第一の装置をトリガし、該トリガを記録する方法を提供する。該方法は、前記第一装置で一方のRFチップからRF信号を受信し、第一の装置は、RF信号を受信した後に、他方のネットワークまたはサーバとの通信を開始し、前記RFチップから前記第一装置へIDを送信し、そして前記第一装置で前記IDを受信するステップを含むことができる。前記方法はさらに、前記第一装置のメモリに前記IDを格納し、前記メモリから前記IDを読み取り、第二の装置に前記IDを送信するステップを含むことができる。前記メモリは前記IDを送信した後に消去することができる。前記方法はさらに、前記第一装置から第二の装置に前記IDを送信するステップを含むことができる。前記方法はさらに、前記第二装置で受信した前記IDに基づいて課金情報を作成するステップを含むことができる。
【0015】
本発明は、図面に記した例示の実施形態を参照してより詳細に説明する。
【発明の詳細な説明】
【0016】
本発明について教示するために、本発明の方法及びシステムの好ましい実施形態について以下に記述する。当業者には明らかなように、本発明の他の代替の実施形態および均等の実施形態について、本発明の要旨から逸脱せずに考え出し、実施に移すことができ、従って本発明の範囲は、最終的には付与される特許請求の範囲によってのみ限定されるものである。
【0017】
本発明は、装置がRF信号によってトリガされ、このトリガに責任のあるRFチップの所有者が、このことに対する金銭的な補償を受けることができるようにすることを可能にする。
【0018】
図1は、発明によるシステムの一例を示している。
【0019】
第一の装置(10)は四つの部分で備えている。即ち、RF信号をRFチップ(20)から受信するための通信手段(11)、ネットワークまたはサーバとの通信をするための通信手段(12)、RF信号を受信した後にネットワークまたはサーバとの通信を開始するための手段(13)、そしてRFチップ(20)にIDを送信するための手段(14)である。この例では、RF信号を受信するための通信手段(11)は、RF信号を受信した後にネットワークまたはサーバとの通信を開始するための手段(13)にリンクされている。また、これはIDをRFチップに送信するための手段(14)にもリンクされている。RF信号を受信した後にネットワークまたはサーバと通信を開始するための手段(13)はまた、ネットワーク(30)もしくはサーバ(40)と通信するための通信手段(12)にリンクされている。
【0020】
RFチップ(20)は四つの部分を備えている。即ち、IDを受信するための手段(21)、IDを格納するためのメモリ(22)、メモリからこのIDを読み取って、第二の装置(50)にIDを送信するための手段(23)、そして、IDを送信した後にメモリを消去するための手段(24)である。IDを受信するための手段(21)はメモリ(22)にリンクされるか、もしくはIDを格納する。IDを格納するためのメモリ(22)は、メモリからそのIDを読み取って、第二装置にIDを送信するための手段(23)にリンクされている。IDを格納するためのメモリ(22)はまた、IDを送信した後にメモリを消去するための手段(24)にリンクされている。
【0021】
第二装置(50)は受信したそのIDに基づいて課金情報(60)を作成する。
【0022】
図2は、本発明によるシステムの他の例を示している。
【0023】
第一装置(10)は七つの部分で収容している。即ち、RFチップ(20)からRF信号を受信するための通信手段(11)、ネットワークまたはサーバと通信するための通信手段(12)、RF信号を受信した後にネットワークまたはサーバとの通信を開始するための手段(13)、RFチップ(20)からIDを受信するための手段(15)、そのIDを格納するためのメモリ(16)、メモリからIDを読み取って、第二装置(50)にIDを送信するための手段(17)、そしてIDを送信した後にメモリを消去するための手段(18)である。この例では、RF信号を受信するための手段(11)は、RF信号を受信した後にネットワークまたはサーバとの通信を開始するための手段(13)にリンクされている。また、これは、RFチップからIDを受信するための手段(15)にリンクされている。RF信号を受信した後にネットワークまたはサーバとの通信を開始するための手段(13)はまた、ネットワーク(30)またはサーバ(40)と通信するための通信手段(12)にリンクされている。IDを格納するためのメモリ(16)は、RFチップからIDを受信するための手段(15)に、メモリからIDを読み取り第二装置にIDを送信するための手段(17)に、およびIDを送信した後にメモリを消去するための手段(18)にリンクされている。
【0024】
RFチップ(20)はIDを第一装置(10)に送信するための手段(25)で収容している。
【0025】
第二装置(50)は受信したIDに基づいて課金情報(60)を生成する。
【0026】
図3は、本発明によるシステムの更なる他の例を示している。
【0027】
この例は、IDがメモリに格納されないという点において図2とは異なる。即ち、第一装置(10)は、メモリにIDを記録することなく、第二装置(50)にIDを送信するための手段(19)を備えている。第二装置にIDを送信するための手段(19)は、RFチップからIDを受信するための手段(15)にリンクされている。
【0028】
図4は、図1の例のシステムで取ることができるステップを含む一例の時系列図を示している。これらステップの順序は図示した例に限定されない。
【0029】
(30)、(40)、(10)、(20)、および(50)の参照番号は、図1で用いたのと同じである。即ち、(30)はネットワーク、(40)はサーバ、(10)は第一の装置、(20)はRFチップ、そして(50)は第二の装置である。第一装置はRFチップからRF信号を受信する(101)。RF信号を受信した後に、第一の装置はネットワークまたはサーバとの通信を開始する(102)。IDは第一の装置からRFチップに送信するが(103)、RFチップではそのIDはメモリに受信し(201)、格納する(202)。このIDはメモリから読み取って(203)、第二装置に送信する(204)。次に、メモリを消去する(205)。第二の装置では、受信したIDに基づいて課金情報を作成する(501)。
【0030】
図5は、図2の例のシステムで取ることができるステップの一例の時系列図を示している。
【0031】
(30)、(40)、(10)、(20)、および(50)の参照番号は、図2で用いたのと同じである。即ち、(30)はネットワーク、(40)はサーバ、(10)は第一の装置、(20)はRFチップ、そして(50)は第二の装置である。第一装置はRFチップからRF信号を受信する(101)。RF信号を受信した後に、第一装置はネットワークまたはサーバとの通信を開始する(102)。IDはRFチップから第一装置に送信するが(206)、RFチップではIDはメモリに受信し(104)、格納する(105)。このIDはメモリから読み取って(106)、第二装置に送信する(107)。次に、メモリを消去する(108)。第二装置では、受信したIDに基づいて課金情報を作成する(501)。
【0032】
図6は、図3の例のシステムで取ることができるステップの更に別の例の時系列図を示している。これらステップの順序は、図示した例に限定されない。
【0033】
(30)、(40)、(10)、(20)、および(50)の参照番号は図3で用いたのと同じである。即ち、(30)はネットワーク、(40)はサーバ、(10)は第一の装置、(20)はRFチップ、そして(50)は第二の装置である。
【0034】
この例は、IDはメモリに格納しないという点において図5とは異なる。このIDはRFチップから第一装置に送信し(206)、第一装置がIDを受信した後に(104)、このIDは第一の装置から第二の装置に送信する(109)。
【0035】
より詳細に本発明を説明するために、一例を示す。即ち、スーパーマーケットにおいて、全ての商品にRFチップが装備されているとする。全てのRFチップは商品を識別する一意の信号を送信する。店内を歩いている顧客は、個人的に所有している装置、例えばPDA、ノートブック、移動体電話、あるいは他のあらゆる着用可能で携帯できる装置で、RF信号を受信することができる。顧客がある商品に十分近づいたとき、個人用の装置は、その商品にあるRFチップから一意の信号を受信し、その商品に関するより多くの情報を受信するプログラムを起動する。これにより、例えば商品情報をホストしているサイトを見つけることができるインターネットへの接続が行われる。個人用の装置がその情報を検索したとき、顧客はその商品に関するあらゆる種類の情報を画面上で読むことができる。
【0036】
RFチップに関する他の利用例は、特定のネットワークを使用する装置をトリガすることである。多くの無線ネットワークが利用可能な一つの街路があるとする。運営者AのUMTSネットワークはその町全体をカバーしており、従ってこの街路もカバーしている。ローカルプロバイダーBの所有する無線LAN(WLAN)ネットワークは、この街路の半分をカバーしている。街路全体には、町が所有する街灯が設置されている。WLANネットワークがカバーしている部分の街灯には、ローカルオペレータBのWLANネットワークを識別する信号を送信するRFチップが取り付けられている。RFチップは街灯に取り付けられているため、その町がRFチップを所有していることになる。UMTSおよびWLANのデュアルモードの装置を持つ顧客は、この街路を歩いて通過する。その装置はUMTSネットワークに接続されている。RFチップが取り付けられた街灯にその装置が近づいた時、その装置は、RF信号を検知し、利用可能なWLANネットワークがあることを識別する。WLANネットワークはより高速で安価であるから、装置の所有者はUMTSネットワークからWLANネットワークに切り替えることを好む。装置はこのことを自動的に行う。RF信号を受信するとすぐに、その装置はUMTSネットワークとの接続を止めて、WLANネットワークに接続する。
【0037】
さらなる他の例は、場所に特有の情報に関連したものである。先の例におけるのと同じ種類の街灯が用いられることとする。しかしながら今回は、RF信号はWLANをトリガするためには使用しない。街灯は観光地の近くに位置し、各々のRFチップは、その街灯に近い旅行者サイトに関連した信号を送信する。RFチップが取り付けられた街灯に旅行者が近づいた時、個人の装置はRF信号を受信して、インターネット上にあるサーバへの接続を開始する。このサーバから個人の装置に対して、街灯地点での旅行者サイトに関する情報がダウンロードされる。
【0038】
もう一つの例は、RFチップを保守目的で使用することを示すものである。WLANをトリガする例において、RFチップを装備した街灯が第二のRFチップを保有しているとする。この第二RFチップは、例えば街灯の電球が壊れた時のような、街灯が保守を必要とする時にしかRF信号を送信しない。もちろん、二つの別々のRF信号を送信することができる一つのRFチップを使用することも可能である。その保守用のRF信号はWLANネットワークに接続された装置により捕捉され、そしてその装置は、WLANネットワークを通じて、町の街灯サポート担当部署に報告を送る。
【0039】
どの例にしても、二つの通信路が識別されている。まず、RFチップとRF信号を捕捉する装置間での通信路がある。次に、その装置とデータネットワーク(データ接続は通常よく使われるが、任意の他のネットワークを介して任意の他の種類の接続に使用することが可能である)に接続されたサーバとの間でのデータ接続がある。この第二通信路を使用できるようになるために、顧客(個人あるいは任意の法人になり得る)は通常、それに加入し、伝送したデータの量に対し支払いを行う。RFチップがその装置をトリガしないのであれば、第二通信路を介した通信量に対する支払いはなかったであろう。それゆえ、RFチップを管理する、もしくはRFチップを所有する者が、第二通信路でのデータ通信をもたらす各々のトリガに対して金銭的な補償を受けるということは、正当である。
【0040】
本発明は、あらゆるトリガを記録することを可能にする。これは次の三つの方法で行うことができる。
【0041】
第一の可能な方法は、トリガされている装置のIDをRFチップに格納させることである。このことは、RFチップおよび装置にハンドシェイク・プロトコルを組み込むことにより達成できる。このハンドシェイク・プロトコルは、RF信号を装置に送信するため、また装置に自分のIDやこの装置に関連した顧客IDをRFチップに返信させるために使用する。RFチップは、メモリ中のログファイルにそのIDを格納する。このログファイルは第二通信路のプロバイダに定期的に送信される。これを達成するため、任意の通信路を通じてプロバイダにその情報を送信する能力をもった装置に対し、RFチップを接続することができる。送信後は、メモリは消去することができる。また、ログファイル読み出し装置にRFチップを通すことにより、ログファイルを読み出すことも可能である。この場合は、読み出す必要があるRFチップに十分に近づかなければならない。もしRFチップの信号が十分に強い場合には、車でRFチップを通りすぎてログファイルを読み出すことができるかもしれない。おそらくその後、メモリを消去することになる。
【0042】
第二の可能な方法は、RF信号を受信する個人用装置に、RFチップのIDを格納することである。この場合は、ログファイルは個人用装置のメモリに格納される。このログファイルは第二通信路のプロバイダに定期的に送信される。
【0043】
第三の可能な方法は、RF信号を受信する個人用装置に、RFチップのIDを第二通信路のプロバイダに対して即座に送信することである。RFチップの使用を記録した結果は、RFチップ所有者並びに詳細な利用統計が、第二通信路のプロバイダには分かっていることになる。このことは、RFチップの所有者に対しての各トリガに対する金銭的な補償を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の例示の実施形態によるシステムを示した図である。
【図2】本発明の他の例示の実施形態によるシステムを示した図である。
【図3】本発明の更なる他の例示の実施形態によるシステムを示した図である。
【図4】本発明の例示の実施形態によるステップの時系列図である。
【図5】本発明の他の例示の実施形態によるステップの時系列図である。
【図6】本発明の更なる他の例示の実施形態によるステップの時系列図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の装置(10)をトリガし、該トリガを記録するためのシステムであって、該システムが一方のRFチップ(20)を含み、前記第一装置(10)がRF信号を前記RFチップ(20)から受信するための通信手段(11)を含み、前記第一装置(10)が、さらに、他方のネットワーク(30)またはサーバ(40)と通信するための通信手段(12)を含み、
前記第一装置(10)は、前記RF信号を受信した後に前記ネットワーク(30)またはサーバ(40)と通信を開始するための手段(13)を含み、
前記第一装置(10)は、IDを前記RFチップ(20)に送信するための手段(14)を含み、
前記RFチップ(20)は、前記IDを受信するための手段(21)を含み、
前記RFチップ(20)は、前記IDを格納するためのメモリ(22)を含むこと、
を特徴とするシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記RFチップ(20)は、前記メモリ(22)から前記IDを読み取り、第二の装置(50)に前記IDを送信するための手段(23)を含む、システム。
【請求項3】
請求項2に記載のシステムにおいて、前記RFチップ(20)および前記第二装置(50)は、物理的に接続可能である、システム。
【請求項4】
請求項2に記載のシステムにおいて、前記RFチップ(20)および前記第二装置(50)は、無線で接続可能である、システム。
【請求項5】
請求項2から4のいずれかに記載のシステムにおいて、前記RFチップ(20)は、前記IDを送信した後に前記メモリ(22)を消去するための手段(24)を含む、システム。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載のシステムにおいて、課金情報(60)は、前記第二装置(50)で受信した前記IDに基づいて作成される、システム。
【請求項7】
第一の装置(10)をトリガし、該トリガを記録するためのシステムであって、該システムが一方のRFチップ(20)を含み、前記第一装置(10)がRF信号を前記RFチップ(20)から受信するための通信手段(11)を含み、前記第一装置(10)は、さらに、他方のネットワーク(30)またはサーバ(40)と通信するための通信手段(12)を含み、
前記第一装置(10)は、前記RF信号を受信した後に前記ネットワーク(30)またはサーバ(40)と通信を開始するための手段(13)を含み、
前記RFチップ(20)はIDを前記第一装置(10)に送信するための手段(25)を含み、
前記第一装置(10)は前記IDを受信するための手段(15)を含むこと、
を特徴とするシステム。
【請求項8】
請求項7に記載のシステムにおいて、前記第一装置(10)は、前記IDを格納するためのメモリ(16)を含み、前記第一装置(10)は前記メモリ(16)から前記IDを読み取り、第二の装置(50)に前記IDを送信するための手段(17)を含む、システム。
【請求項9】
請求項8に記載のシステムにおいて、前記第一装置(10)は、前記IDを送信した後に前記メモリ(16)を消去するための手段(18)を含む、システム。
【請求項10】
請求項7に記載のシステムにおいて、前記第一装置(10)は、第二の装置(50)に前記IDを送信するための手段(19)を含む、システム。
【請求項11】
請求項7から10のいずれかに記載のシステムにおいて、課金情報(60)は、前記第二装置(50)で受信した前記IDに基づいて作成される、システム。
【請求項12】
第一の装置をトリガし、該トリガを記録する方法であって、該方法が、
前記第一装置において、一方のRFチップからRF信号を受信(101)し、
前記第一装置が、前記RF信号を受信した後に他方のネットワークまたはサーバと通信(102)を開始し、
前記第一装置から前記RFチップへIDを送信(103)し、
前記RFチップに前記IDを受信(201)し、
前記RFチップのメモリに前記IDを格納(202)する、
ステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法において、該方法はさらに、前記メモリから前記IDを読み取り(203)、前記RFチップから第二装置へ前記IDを送信(204)するステップを含む、方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法において、前記RFチップから前記第二装置へ、物理的な接続を介して、前記IDを送信する、方法。
【請求項15】
請求項13に記載の方法において、前記RFチップから前記第二装置へ、無線の接続を介して前記IDを送信する、方法。
【請求項16】
請求項13から15のいずれかに記載の方法において、該方法はさらに、前記IDを送信した後に、前記メモリを消去(205)するステップを含む、方法。
【請求項17】
請求項12から16のいずれかに記載の方法において、該方法はさらに、前記第二装置に受信した前記IDに基づいて課金情報を作成(501)するステップを含む、方法。
【請求項18】
第一装置をトリガし、該トリガを記録するための方法であって、該方法は、
前記第一装置において、一方のRFチップからRF信号を受信(101)し、
前記第一装置は、前記RF信号を受信した後に他方のネットワークまたはサーバと通信を開始(102)し、
前記RFチップから前記第一装置へIDを送信(206)し、
第一装置において、前記IDを受信(104)する、
ステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法において、該方法はさらに、前記第一装置のメモリに前記IDを格納(105)し、前記メモリから前記IDを読み出す(106)し、第二の装置へ前記IDを送信(107)するステップを含む、方法。
【請求項20】
請求項19に記載の方法において、該方法はさらに、前記IDを送信した後に、前記メモリを消去(108)するステップを含む、方法。
【請求項21】
請求項18に記載の方法において、該方法はさらに、前記第一装置から第二の装置へ前記IDを送信(109)するステップを含む、方法。
【請求項22】
請求項18から21のいずれかに記載の方法において、該方法はさらに、前記第二装置で受信した前記IDに基づいて課金情報を作成(501)するステップを含む、方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公表番号】特表2007−517297(P2007−517297A)
【公表日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−546091(P2006−546091)
【出願日】平成16年12月23日(2004.12.23)
【国際出願番号】PCT/EP2004/014743
【国際公開番号】WO2005/064529
【国際公開日】平成17年7月14日(2005.7.14)
【出願人】(504292093)コニンクリーケ・ケイピーエヌ・ナムローゼ・フェンノートシャップ (53)
【Fターム(参考)】