説明

ネットワークサービスを利用した計算機システム

【課題】計算機資源の有効活用を図ることができるネットワークサービスを利用した計算機システムを提供する。
【解決手段】サーバから提供される情報に基づいて位置情報を取り扱うアプリケーションがクライアントで実行され、サーバとクライアント間で情報提供と位置情報の共有がなされる既存のネットワークサービスシステムに対して、クライアントには、クライアントで実行するアプリケーションに位置情報を監視し蓄積する手段と、蓄積した位置情報とサーバから提供される情報と照合する手段と、照合結果を蓄積しサーバに送信する手段とを備える。
また、サーバには、前記クライアントの照合する手段におけるサーバから提供される情報を送信する手段と、クライアントにおける照合結果を受信する手段と、クライアントの照合結果を蓄積する手段を備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はNP完全問題の解を得るための、ネットワークサービスを利用した計算機システムに関する。
【背景技術】
【0002】
大規模な計算に対してはネットワークに接続した既存の複数のコンピュータに分散し、並列処理を行うことで莫大な計算資源への投資を抑えることが考えられている。だだし、莫大な計算資源の確保には、主にボランティアを募って徴収しているが、常に多数の協力を得られないのが課題である。この課題に対して、特許文献1によれば、ネットワークに接続されているコンピュータのほとんどがアイドリング状態であり、その計算資源の確保するために、計算を委託する企業がクライアントにインセンティブを与え、その見返りに計算資源を徴収するという仕組みを提案している。
【特許文献1】特開2003−006171号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記従来は、クライアントがアイドリング状態であることが前提であるため、クライアントが本来目的とするアプリケーションを実行している最中に計算資源を徴収することは難しい。また近年、環境問題(CO2削減)への配慮からオフィスや家庭においては、未使用機器の電源をオフにする習慣が広まっており、インセンティブがあったとしても本来の目的外に対する計算資源の提供には消極的になっている。
【0004】
本発明は、クライアントが本来目的とするアプリケーションを実行している最中においても計算資源を徴収し、計算資源を有効活用することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記従来の課題を解決するために、本発明のネットワークサービスを利用した計算機システムにおいては、サーバから提供される情報に基づいて位置情報を取り扱うアプリケーションがクライアントで実行され、サーバとクライアント間で情報提供と位置情報の共有がなされる既存のネットワークサービスシステムに対して、クライアントには、クライアントで実行するアプリケーションに位置情報を監視し蓄積する手段と、蓄積した位置情報とサーバから提供される情報と照合する手段と、照合結果を蓄積しサーバに送信する手段とを備える。
【0006】
また、サーバには、前記クライアントの照合する手段におけるサーバから提供される情報を送信する手段と、クライアントにおける照合結果を受信する手段と、クライアントの照合結果を蓄積する手段を備えたことを特徴とする。
【0007】
例えば、NP完全問題の一つとして有向ハミルトン経路問題がある。有向ハミルトン経路問題は、各頂点間の通行制約に従った起点から終点への経路の中で各頂点を1回ずつ通過するような経路があるか否かを決定する問題である。各頂点をアプリケーション内の位置情報にコード化するための変換情報と結果照合のための照合情報がサーバからクライアントに提供され、前記クライアントのアプリケーションの位置情報を監視する手段は、変換情報を基に位置情報をコード化して、蓄積手段へ出力し、前記照合手段は蓄積したコード対して、有向ハミルトン経路問題の解に該当するか否かを照合情報を基に判定する手段であることを特徴とする。
【0008】
本構成によって位置情報を扱う既存のネットワークサービスに対して大きな変更を施すことなくNP完全問題を既存アプリケーションに帰着させることが可能となる。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、クライアントが本来目的とするアプリケーションを実行している最中においても計算資源を徴収することが可能となり、計算資源を有効活用することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0011】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるオンラインゲームシステムを示す図である。近年のオンラインゲームは、インターネットを介して数千〜数万人規模のプレイヤが数百台のサーバに接続してプレイしており、膨大な計算機資源を確保しているネットワークシステムである。
【0012】
図1において、ゲームサーバ100とゲーム機106は、ネットワーク105を介して相互の情報通信を行う。
【0013】
ゲームサーバ100において、従来から備えている手段は、ゲーム進行指示及び情報送受信する手段101である。ゲーム進行指示及び情報送受信する手段101は、オンラインゲームの仮想空間において他のプレイヤとのコミュニケーションやゲーム内のイベント参加、ゲームシナリオに沿った活動、ゲームシナリオなどの更新などを執り行う。ゲームサーバ100は、さらに計算課題送信手段102、クライアントの結果を受信する手段103と、クライアントの結果を蓄積する手段104を加えた手段にて構成される。
【0014】
クライアントであるゲーム機106において、従来から備えている手段は、既存のロールプレイングゲーム(以下、RPGという)107である。さらに、進行状況監視手段108は、プレイヤのゲームシナリオにおける進行状況やプレイヤの位置を監視する。履歴蓄積手段109は、進行履歴を蓄積する。照合手段110は、進行履歴とサーバの計算課題送信手段102から提供された計算課題に対する照合情報とを照合する。結果送信手段111は、照合結果の中で計算課題の正答となる進行履歴をクライアントの結果として送信する。ゲーム機106は以上の手段にて構成される。
【0015】
以上が本実施の形態におけるオンラインゲームシステムの構成である。
【0016】
さらに主な構成要素について詳細に説明を行う。NP完全問題を本実施の形態のオンラインゲームシステムに帰着した例をより具体的に説明するために図3〜9を用いて説明する。
【0017】
(有向ハミルトン経路問題)
説明の簡単化のために図3に示すようなNP完全問題の一つである有向ハミルトン経路問題を計算課題とする。有向ハミルトン経路問題は、各頂点間の通行制約に従った起点から終点への経路の中で各頂点を1回ずつ通過するような経路があるか否かを決定する問題である。図3の例においては、6つの頂点(0)〜(6)があり、起点は(0)、終点は(6)である。頂点を結んでいる矢印の方向にしか進めない制約がある。正答は(0)から(6)までの数字を順番に辿る経路である。
【0018】
(オンラインゲームの仮想空間への頂点のマッピング)
次に図4(a)は、オンラインゲームの仮想空間を示しており国や町が存在している。図3の有向ハミルトン経路問題の頂点(0)〜(6)を、ゲームシナリオにおける関連する国や町にそれぞれ図4(b)を基に割り当てを行う。町7と国8は、未割り当ての地点である。この図4(b)に示す割り当て情報は、計算課題送信手段102から送信される情報に含まれる。
【0019】
なお、本実施の形態においては、国や町などに頂点をマッピングしているが、プレイヤが移動可能な場所もしくは選択可能な情報であれば頂点はマッピング可能である。
【0020】
(オンラインゲームの仮想空間への経路のマッピング)
次に有向ハミルトン経路問題における通行制約を示すルックアップテーブルが図5に示すように始点と終点のコードで表されており、オンラインゲームの仮想空間においては、図6に示すような割り当てとなる。この図5にルックアップテーブルは、計算課題送信手段102から送信される情報に含まれる。
【0021】
(オンラインゲームの仮想空間におけるプレイヤの進行履歴)
次に図7は、ゲームシナリオにおけるプレイヤの進行履歴を示している。テーブルの行は、時間軸でプレイヤが辿った仮想空間の地点を示しており、また行には進行状況(シナリオの開始・終了)も含まれる。列は、プレイヤがシナリオを実行した回数を示している。図7の情報は、プレイヤのゲームシナリオにおける進行状況やプレイヤの位置を監視する手段108によって取得され、履歴蓄積手段109に蓄積される。
【0022】
(進行履歴の照合)
次に図8(a)は、計算課題送信手段102から送信された通過回数制約に対する確認処理の過程を示している。行は各地点の通過回数を示しており、列は、プレイヤがシナリオを実行した回数と判定を示している。
【0023】
判定項目は、有向ハミルトン経路問題において1つの頂点に対して1回の通過回数制約であるため、1回であればTRUE,1回以外はFALSEになる。
【0024】
図8(b)は、有向ハミルトン経路問題における通行制約に対する確認処理の過程を示している。行は、時間軸でプレイヤが辿った経路のコードを示しており、履歴蓄積手段109に蓄積された情報を基に生成されるものである。列は、プレイヤがシナリオを実行した回数と判定を示している。判定項目は、行に示されているプレイヤが辿った経路のコードが図5のルックアップテーブルのコードの列に存在していれば、通行制約を満たしているとしてTRUE、存在していなければFALSEになる。
【0025】
図8(a)と(b)の履歴蓄積手段109への展開と上述の照合処理が照合手段110にて行われ、最終的に全ての判定結果がTRUEのみの進行履歴が結果送信手段111によって、サーバに結果が送信される。本実施の形態のおいては、3回目のシナリオの実行が全てTRUEになっているので、図7に示す3回目の結果を送信する。
【0026】
以上が、本実施の形態における主な構成要素の詳細な説明である。
【0027】
次に本実施の形態における処理フローを示す図2を各構成要素と対応をとりながら説明する。
【0028】
(ステップS200) ゲームサーバ100は、有向ハミルトン経路のコード化手順提供及びゲームシナリオ提供のために図4(b)と図5に示すようなオンラインゲームの仮想空間への頂点と経路のマッピング情報と各頂点の通過回数制約とを計算課題送信手段102を介してゲーム機106へ送信する。またゲームシナリオ作成者は、あらかじめ有向ハミルトン経路問題における通行制約に合わせて、各地点間におけるプレイヤの移動手段の制約やシナリオによる誘導を設定しておくことで、有効な解を導く確率を高くすることが可能である。
【0029】
(ステップS201) プレイヤは、ゲーム機106にてRPG107を実行する。
【0030】
(ステップS202) サーバ100は、ゲーム進行指示及び情報送受信手段101を介してゲーム機106のRPG107に対して、ゲーム進行指示及び情報送受信を行う。
【0031】
(ステップS203) 進行状況監視手段108は、プレイヤの進行状況を監視する。進行状況監視手段108は、RPG107よりシナリオの開始・終了イベントを受けて、図7に示しているように進行状態を更新する。
【0032】
(ステップS204) 進行状況監視手段108は、プレイヤがシナリオを開始もしくは進行中かどうかを確認する。進行中を示す状態は、図7の2行目にあるような状態が開始になっていることを確認する。
【0033】
(ステップS205) 進行状況監視手段108は、プレイヤがシナリオを開始もしくは進行中であれば、図7に示すように通過地点を履歴蓄積手段109に蓄積する。
【0034】
(ステップS206) 照合手段110は、通過回数制約を確認し、履歴蓄積手段109に展開した図8(a)に示すような通過回数情報を更新する。履歴蓄積手段109に少なくとも2箇所の地点が蓄積されていれば、通行制約を確認し、履歴蓄積手段109に展開した図8(b)に示すような通行制約情報を更新する。
【0035】
(ステップS207) 照合手段110は、通過回数と通行制約を満足しているかどうか確認する。
【0036】
(ステップS208) 通過回数と通行制約を満足していなければ、照合手段110は、履歴蓄積手段109に蓄積された履歴の破棄と状態をリセットする。処理ステップは、S201のRPGへ復帰する。
【0037】
(ステップS209) 照合手段110は、シナリオ終了であるかどうか確認する。
【0038】
(ステップS210) 終了であれば、結果送信手段111は、結果をサーバ100に送信し、履歴蓄積手段109に蓄積された履歴の破棄と状態をリセットする。終了でなければ、S201のRPGへ復帰する。
【0039】
(ステップS211) クライアント結果受信手段103は、ゲーム機106の結果送信手段111から送信された情報をクライアント結果蓄積手段104に蓄積する。
【0040】
以上が、本実施の形態における処理フローの説明である。
【0041】
本実施の形態によれば、既存のオンラインゲームに対してNP完全問題を帰着させることが可能となり、ゲーム機がRPGを実行している最中においても計算資源を徴収することが可能となるため、計算資源を有効活用することが可能となる。
【0042】
なおオンラインゲーム運営会社は、企業、研究機関などから計算課題を受託することで、システムの増強や、プレイヤの会費負担の軽減やサービス向上などによって会員数を増やすことが可能となる。
【0043】
なお本実施の形態においては、オンラインゲーム対する適用例であるが、サーバとクライアントにて実現するオンラインショッピングモールのような非ゲームの仮想空間においても適用可能である。
【0044】
(実施の形態2)
図9は、本発明の実施の形態2におけるWEBシステムを示す図である。
【0045】
WEBシステムにおけるユーザ数は、実施の形態1におけるオンラインゲームのプレイヤ人口をはるかに超えており、さらに大規模な計算機資源を確保しているネットワークシステムである。
【0046】
図9において、計算課題委託サーバ900とWEBサーバ901とパーソナルコンピュータ(以下PCという)906は、ネットワーク905を介して相互の情報通信を行う。
【0047】
計算課題委託サーバ900は、計算課題送信手段902、クライアントの結果を受信する手段903と、クライアントの結果を蓄積する手段904を加えた手段にて構成される。
【0048】
クライアントであるPC906において、従来から備えている手段は、既存のWEBブラウザ907である。URL監視手段908は、ユーザのWEBアクセスにおけるURLを監視する。履歴蓄積手段909は、履歴を蓄積する。照合手段910は、履歴とサーバの計算課題送信手段902から提供された計算課題に対する照合情報とを照合する。結果送信手段911は、照合結果の中で計算課題の正答となる履歴をクライアントの結果として送信する。
【0049】
以上が本実施の形態におけるWEBシステムの構成である。
【0050】
さらに主な構成要素について詳細に説明を行うが、簡略化するために実施の形態1との相違点を示すことで説明を行う。
【0051】
実施の形態1においては、オンラインゲームの仮想空間内に存在する国や町に有向ハミルトン経路問題の頂点をマッピングした。本実施の形態のWEBシステムにおいては、Uniform Resource Locator(以下URLという)にマッピングする。また実施の形態1におけるアプリケーションサーバと計算課題等を提供するサーバは、ゲームサーバであったのに対し、WEBシステムにおいては、計算課題委託サーバ900とWEBサーバ901の2つのサーバ群に分かれる点のみが異なる。
【0052】
以上が、本実施の形態における主な構成要素の詳細な説明である。
【0053】
次に本実施の形態における処理フローを示す図10を各構成要素と対応をとりながら説明する。実施の形態1との説明が重複する箇所は説明を省略する。
【0054】
(ステップS1000) 計算課題委託サーバ900は、有向ハミルトン経路のコード化手順提供のために、頂点と経路のマッピング情報と、各頂点の通過回数制約とを計算課題送信手段902を介してPC906へ送信する。
【0055】
(ステップS1001) ユーザは、PC906にてWEBブラウザ907を実行する。
【0056】
(ステップS1002) WEBサーバ901は、WEBブラウザ907に対して情報送受信を行う。
【0057】
(ステップS1003) URL監視手段908は、ユーザがアクセスしているURLを監視している。
【0058】
(ステップS1004) URL監視手段908は、起点となるURLをアクセスしたことがあるかを確認する。
【0059】
(ステップS1005) URL監視手段908は、起点となるURLにアクセス済であれば、URLをコード化した情報を履歴蓄積手段909に蓄積する。
【0060】
(ステップS1006) 照合手段910は、通過回数の更新と経路の確認を行う。
【0061】
(ステップS1007) 照合手段910は、通過回数と通行制約を満足しているかどうか確認する。
【0062】
(ステップS1008) 通過回数と通行制約を満足していなければ、照合手段910は、履歴蓄積手段909に蓄積された履歴の破棄と状態をリセットする。処理ステップは、S901のWEBブラウザへ復帰する。
【0063】
(ステップS1009) 照合手段910は、終点URLにアクセスしたかどうか確認する。
【0064】
(ステップS1010) 終点URLにアクセスしていれば、結果送信手段911は、結果をサーバ900に送信し、履歴蓄積手段909に蓄積された履歴の破棄と状態をリセットする。終了でなければ、S901のWEBブラウザへ復帰する。
【0065】
(ステップS1011) クライアント結果受信手段903は、PC906の結果送信手段911から送信された情報をクライアント結果蓄積手段904に蓄積する。
【0066】
以上が、本実施の形態における処理フローの説明である。
【0067】
本実施の形態によれば、既存のWEBシステムに対してNP完全問題を帰着させることが可能となり、PCがWEBアクセスを行っている最中においても計算資源を徴収することが可能となるため、計算資源を有効活用することが可能となる。
【0068】
なお、本実施の形態におけるクライアントがPCであることを想定しているが、WEBアクセス機能を搭載している端末、例えば携帯電話機、テレビ、ビデオ、カーナビゲーションなどのネット家電に対しても適用範囲を広げることができる。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明にかかるネットワークサービスを利用した計算機システムおいては、位置情報を扱う既存のネットワークサービスに対してNP完全問題を帰着させることが可能となるため、計算機資源の有効活用を図ることができる。従って省エネルギー化と計算機資源への投資削減に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の実施の形態1におけるオンラインゲームシステムを示す図
【図2】本発明の実施の形態1における処理フロー図
【図3】本発明の実施の形態1における有向ハミルトン経路問題の例を示す図
【図4】(a)本発明の実施の形態1におけるオンラインゲーム内の仮想空間を示す図(b)本発明の実施の形態1における有向ハミルトンの頂点とオンラインゲームの仮想空間の対応を示す図
【図5】本発明の実施の形態1における有向ハミルトン経路のコード化と通行制約の照合情報を示す図
【図6】本発明の実施の形態1における有向ハミルトン経路コードを割り当てたオンラインゲームの仮想空間を示す図
【図7】本発明の実施の形態1における監視手段より出力される進行経路の履歴を示す図
【図8】(a)本発明の実施の形態1における照合手段での通過回数確認処理を示す図(b)本発明の実施の形態1における照合手段での通行制約確認処理を示す図
【図9】本発明の実施の形態2におけるWebシステムを示す図
【図10】本発明の実施の形態2における処理フロー図
【符号の説明】
【0071】
100 ゲームサーバ
101 ゲーム進行指示及び情報送受信手段
102,902 計算課題送信手段
103,903 クライアント結果受信手段
104,904 クライアント結果蓄積手段
105,905 ネットワーク
106 ゲーム機
107 RPG
108 進行状況監視手段
109,909 履歴蓄積手段
110,910 照合手段
111,911 結果送信手段
900 計算課題委託サーバ
906 PC
907 WEBブラウザ
908 URL監視手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバから提供される情報に基づいて位置情報を取り扱うアプリケーションがクライアントで実行され、サーバとクライアント間で情報提供と位置情報の共有がなされるネットワークサービスシステムにおいて、
クライアントには、
クライアントで実行するアプリケーションに対して位置情報を監視し蓄積する手段と、
蓄積した位置情報とサーバから提供される情報と照合する手段と、
照合結果を蓄積しサーバに送信する手段を備え、
サーバには、
前記クライアントの照合する手段におけるサーバから提供される情報を送信する手段と、
クライアントにおける照合結果を受信する手段と、
クライアントの照合結果を蓄積する手段
を備えたことを特徴とする
ネットワークサービスを利用した計算機システム。
【請求項2】
NP完全問題を位置情報にコード化するための変換情報と結果照合のための照合情報がサーバからクライアントに提供され、
クライアントのアプリケーションの位置情報を監視する手段は、前記変換情報を基に位置情報をコード化して蓄積手段へ出力し、
照合手段は蓄積した前記コード対して、NP完全問題の解に該当するか否かを前記照合情報を基に判定する手段であることを特徴とする
請求項1記載のネットワークサービスを利用した計算機システム。
【請求項3】
クライアントにおいて、監視手段から出力されるアプリケーションの位置情報は、サーバから指示された開始状態でかつ起点に到達してから蓄積を開始し、照合手段における照合結果が不正であるもしくは、サーバから指示された中止状態であれば、開始状態をアイドル状態にし、蓄積した位置情報を破棄することを特徴とする請求項1乃至2記載のネットワークサービスを利用した計算機システム。
【請求項4】
クライアントにおいて、監視手段から出力されるアプリケーションの位置情報がサーバから指示された終点に到達した場合に、照合結果を蓄積したデータベースをサーバに送信し、位置情報を破棄することを特徴とする請求項1乃至2記載のネットワークサービスを利用した計算機システム。
【請求項5】
オンラインゲームの仮想空間における座標もしくは場所を位置情報とすることを特徴とする請求項1乃至2記載のネットワークサービスを利用した計算機システム。
【請求項6】
サーバは、WEBサーバと計算課題の委託するサーバとがあり、URL(Uniform Resource Locator)を位置情報とすることを特徴とする請求項1乃至2記載のネットワークサービスを利用した計算機システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−227163(P2010−227163A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−75538(P2009−75538)
【出願日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】