説明

ハイブリッドアンテナを備えた高圧ナトリウム放電ランプ

放電ランプは、本体内壁部及び本体外壁部と、第1及び第2の端部とを有する本体部を含んでいる。本体内壁部は第1の端部と第2の端部との間に配された空洞部の少なくとも一部を規定する。第1及び第2の末端部は、末端内壁部及び末端外壁部と、末端内壁部と末端外壁部との間に延在するホール部とを有している。第1及び第2の末端部それぞれは、空洞部内に少なくとも一部配され、圧力下の気体を維持するように互いに離れている。空洞部内には、第1及び第2の電極が含まれている。アンテナは、第1及び第2のアンテナ端部を有し、本体部の本体外壁部と第1及び第2の末端部の一方の末端外壁部とに形成されている。アンテナは、第1及び第2の電極に直接的に接続されていない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本システムは、広義には、高圧ナトリウム(HPS)放電ランプのような高圧放電ランプ(HID)に係り、より詳細には、ランプの始動動作を向上させる一体化されたハイブリッドイグニションアンテナ(IA又はアンテナ)を有するHID又はHPS放電ランプと、上記ランプを形成する及び動作させる方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、典型的なHPSタイプのランプ(以下、HPSランプと言う。)の光度又は電力1ワット当たりの光子束のような照明性能ファクタを改善するために、より高い内部ガス(例えば、Xe等)圧力が用いられる。しかしながら、このより高い内部ガス圧力のため、最初にランプをつける又はランプを点火するためにより大きいイグニションパルスが必要とされる。従って、例えば、イグナイタ、ソケット等のような照明器具の部品は、このより大きいイグニションパルスに耐えることができなければならない。残念なことに、このより大きいイグニションパルスは、従来の照明器具の部品の動作範囲を超え得ることが多い。例えば、照明器具は、このより大きいイグニションパルスの電圧よりも小さい電圧を超えないように定められたコンバータ、バラスト、イグナイタ、ソケット、ワイヤ等を有している。残念なことに、照明器具及び/又は該照明器具の部品(例えば、コンバータ、バラスト、バルブソケット、配線等)の置換は、コスト及び/又は他の制約(例えば、設計、物理的な配置等)の点から実現可能ではないだろう。
【0003】
この問題を解決するための1つのやり方は、上記HPSランプのイグニションパルスを低下させることである。従って、電極間の距離が縮められる及び/又は始動又はイグニションアンテナ(以下、アンテナと言う。)のような点火補助体が用いられ得る。残念なことに、上記電極間の距離を縮めることは、上記HPSランプの出力及び効率も低下させる。従って、上記アンテナが選択の方法であることが多い。
【0004】
アンテナに関して、2つの主なタイプ、すなわち、アクティブアンテナ及びパッシブアンテナが従来知られている。上記アクティブアンテナは(例えばリード線等を用いることによって)HPSランプの電極に電気的に接続され、パッシブアンテナはHPSランプの1つ又はそれ以上の電極に対して電気的に浮いている。
【0005】
図1Aに、あるガス圧におけるパッシブ又はアクティブアンテナを用いた従来のXeガスランプに関するイグニションパルス値を表したグラフが示されている。グラフ100Aを参照すると、400ワット、150トルのアクティブ又はパッシブアンテナを用いたXeHPSランプに関するイグニションパルス電圧の箱型図のグラフが示されている。グラフ100Aに示されているように、アクティブタイプのアンテナを用いたHPSランプは(より狭い範囲で以て)より小さいイグニションパルスを必要とし、パッシブアンテナを備えた同様のHPSランプは(より広い範囲で以て)より大きいイグニションパルスを必要とする。パッシブアンテナとアクティブアンテナとに関するイグニションパルス値のこの違いは、広い内部ガス(例えばXe)の範囲を通して保たれ、種々のガス(すなわち、Xe)圧におけるアクティブ又はパッシブアンテナを備えた400ワットのランプに関するパルスの高さ又は振幅の値を表したグラフ100Bを参照してより良く説明される。
【0006】
図1Bに、パッシブ又はアクティブアンテナを用いた従来のXeガスランプに関するイグニションパルス値を表したグラフが示されている。グラフ100Bを参照すると、アクティブアンテナを用いたランプはパッシブアンテナを用いた同様のランプよりも小さいイグニションパルスしか必要としないことが分かる。アクティブアンテナは、典型的にはパッシブアンテナよりも小さいイグニションパルスしか必要としないが、幾つかの不都合を有している。第1に、Jacobs等の「High-Pressure Sodium Vapor Discharge Lamp」に与えられた米国特許第4,260,929号公報に示されているように、アクティブアンテナ及び/又は該アンテナの電気的接続部は典型的には発光管と一体的に形成されておらず、従って、コスト及び製造の複雑さを増大させ得る追加の「マウント」部品を要する。上記公報は、参照することにより全部を本明細書に取り込まれたものとする。更に、アクティブアンテナはランプの電極に電気的に接続され、該電極と同じ電位又は電圧であるので、アクティブアンテナの電荷(例えば、負の電荷)は、ランプの壁部を介してランプ内のイオン、例えば正のナトリウムイオンを引き寄せる傾向にあり、これはナトリウムの損失を招く。このナトリウムの移動又は損失は、照明特性に悪影響を及ぼし得る及び/又は早期のランプの不具合を引き起こし得る。
【0007】
従って、ナトリウムの移動又は損失(並びにコスト及び製造の複雑さ)を低減するために、典型的にはパッシブアンテナが用いられる。よく知られているパッシブアンテナは、欧州特許出願EP0592040号公報及び米国特許第5,541,480号公報に開示されており、これらはそれぞれ参照することにより全部を本明細書に取り込まれたものとする。しかしながら、上述したように、パッシブアンテナは典型的にはより大きいイグニションパルスを必要とし、これは、発光管内におけるガス圧(例えば、キセノン(Xe)圧)のようなランプの設計のパラメータに依存し、(例えば、より高い電圧に対応するように)従来の器具及び/又は該器具の部品の置換を必要とし得る。このように、パッシブアンテナを備えたより高い圧力の発光管は、「直接装備の(direct-fit)」置換ランプとして適切ではない。従って、向上した照明特性と低いイグニションパルスの定格出力とを有するより高い圧力の(例えば、HPS)ランプが必要とされている。
【0008】
更に、従来のアクティブ及び/又はパッシブアンテナは、典型的には追加の部品(例えば、リード線等)を必要とし、これは製造のコスト及び複雑さを増大させ得る。また、これらの追加の部品はランプの信頼性を低下させ得る。
【0009】
図1Cに、従来の400ワットHPSランプに関する非常に高いXe圧(種々のXe圧)において達成可能な光子束を表したグラフが示されている。グラフ100Cを参照すると、非常に高いXe圧において達成可能な(園芸の用途に通常用いられる)光子束が示されている。図示されているような450ないし550トルのXeガス圧の場合、光子束の値は、従来の400ワットHPSランプに関する1.5マイクロモル/ワットに現在制限されている値を上回り得る。
【0010】
このように、上記ランプのより低いイグニションパルスの要求のため、アクティブアンテナが典型的にはパッシブアンテナよりも好まれる。しかしながら、縮められる寿命と追加されるコスト及び複雑さとのために、新しいタイプのアンテナが望まれている。
【0011】
従って、最初にガス又は発光管において高いガス(例えば、Xe)圧を有するHPSランプのようなHIDランプをつける又はそれらを点火するために必要とされるイグニションパルスの大きさを減少させることができるイグニションアンテナが必要とされている。また、低減された製造コスト及び複雑さを伴うアンテナが必要とされている。更に、HPSランプの信頼性を増大し、HPSランプを用いるバルブ内において必要なマウント部品数を低減し得るアンテナが必要とされている。
【0012】
更に、ランプの発光管内においてより高い圧力が用いられ、HPSランプの照明効率が増大するようにHPSランプをつけるために必要なイグニションパルスの大きさを低減し得るアンテナが必要とされている。加えて、より高い光子束の値もまた得られ、これは、例えば農芸(例えば、アグロ(AGRO))タイプのランプを用いる際に有益である。その結果、「直接装備の」より高圧のHPSランプが、照明器具の部品を変更及び/又は再設計する必要なしに、従来の照明器具の部品と共に用いられ得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本システム、方法、装置及びデバイスの1つの目的は、従来のシステム及びデバイスの不都合を克服することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
1つの例示的な形態によれば、放電ランプは、本体内壁部及び本体外壁部と、第1及び第2の端部とを有する本体部を含んでいる。上記本体内壁部は上記第1の端部と上記第2の端部との間に配された空洞部の少なくとも一部を規定する。第1及び第2の末端部は、末端内壁部及び末端外壁部と、上記末端内壁部と上記末端外壁部との間に延在するホール部とを有している。上記第1及び第2の末端部それぞれは、上記空洞部内に少なくとも一部配され、圧力下の気体を維持するように互いに離れている。上記空洞部内には、第1及び第2の電極が含まれている。アンテナは、第1及び第2のアンテナ端部を有し、上記本体部の本体外壁部と上記第1及び第2の末端部の一方の上記末端外壁部とに形成されている。上記アンテナは、上記第1及び第2の電極に直接的に接続されていない。
【0015】
本システム、方法、装置及びデバイスは、例えばハイブリッドアンテナを用いるHPSランプのようなランプのイグニションパルスを低減させることを可能にする。例示的な形態として本明細書においてはHPSランプが説明されるが、本システム、方法、装置及びデバイスは、CDM(セラミック放電メタルハライドランプ)等のような任意の他の放電ランプに等しく適用可能であることを理解されたい。従って、ランプ、例えばHPSランプは、該HPSランプの照明効率及び光子束の値を高める圧力を用いる一方で、従来の照明器具を用いて、不活性ガス(例えば、Ar,Xe,Ne等)で満たされ得る。
【0016】
本デバイス、システム及び方法の適用性の他の範囲は、本明細書中において与えられる詳細な説明から明らかになるであろう。HPSランプのような本システム及び方法の例示的な形態を示す際の詳細な説明及び具体的な例は、専ら説明の目的のためのものであり、本発明の範囲を限定するように意図されてはいないことが理解されるべきである。従って、本システム、方法、装置及びデバイスは、任意の他の放電ランプ、例えばCDMランプ等のような非HPSランプに等しく適用可能である。
本発明の装置、システム及び方法のこれら及びその他の特徴、観点及び利点は、以下の詳細な説明、別記の特許請求の範囲及び添付の図面からより良く理解されるようになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1A】あるガス圧におけるパッシブ又はアクティブアンテナを用いた従来のXeガスランプに関するイグニションパルス電圧値を表したグラフである。
【図1B】種々のガス圧におけるパッシブ又はアクティブアンテナを用いた従来のXeガスランプに関するイグニションパルス電圧値を表したグラフである。
【図1C】従来の400ワットHPSランプを用いて非常に高いXe圧において達成可能な光子束を表したグラフである。
【図2】本発明に係る一体型のハイブリッドイグニションアンテナを有するHPSランプの部分分解斜視図である。
【図3】図2に示されているランプの3−3線に沿った部分分解断面図である。
【図4A】図3に示されているランプの二次元の背面図である。
【図4B】図3に示されているランプの二次元の正面図である。
【図4C】図2及び図3に示されているランプの二次元の端面図である。
【図4D】図4Aに示されているランプの端部の詳細な部分断面図である。
【図4E】代替のアンテナの詳細な部分断面図である。
【図5】本発明に係る発光管を形成するプロセスに対応する流れ図である。
【図6】本発明に係る発光管を含むランプアセンブリの二次元の側面図である。
【図7】本発明に係る発光管ランプに関する充填圧力(単位はトル)に対するPCAの管壁温度(単位はケルビン)を表すグラフである。
【図8A】導電性のフリットを有する本発明に係るランプの端部の詳細な部分断面図である。
【図8B】部分的に導電性のフリットを有するランプの端部の詳細な部分断面図である。
【図8C】図8Bに示されているランプの二次元の端面図である。
【図9】本システムに係る一体化されたイグニションアンテナを有するHPSランプの端部の斜視図である。
【図10A】本システムに係る一体化されたイグニションアンテナを有する成形CDMランプの斜視図である。
【図10B】図10Aに示されているランプの詳細な部分断面図である。
【図11】本システムの一実施の形態に係る70Wのランプの冷却時間に対する絶縁破壊電圧を表すグラフである。
【図12】本システムの一実施の形態に係る39Wのランプの冷却時間に対する絶縁破壊電圧を表すグラフである。
【図13】本システムの他の実施の形態に係る一体化されたハイブリッドアンテナを有する例示的なHPSランプの部分分解断面図である。
【図14】図13に示されているランプの斜視図である。
【図15】本システムに係るランプ1300を形成するプロセスを示している。
【図16】点火電圧を電極とアンテナとの間の抵抗の関数として表したグラフである。
【図17】本システムの他の実施の形態に係る一体化されたハイブリッドアンテナを含むランプの端部の詳細な部分断面図である。
【図18】本システムの更なる実施の形態に係る一体化されたハイブリッドアンテナを含むランプの端部の詳細な部分断面図である。
【図19】本システムの更に他の実施の形態に係る一体化されたハイブリッドアンテナを含むランプの端部の詳細な部分断面図である。
【図20】図17に示されているランプの詳細な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下の幾らかの例示的な実施の形態の説明は、本質的には単に例示的なものであり、本発明、本発明の応用又は使用を決して限定するものではない。本システム及び方法の以下の実施の形態の詳細な説明では、それらの一部を成す添付の図面が参照され、例示のために、説明されるシステム及び方法が実行され得る具体的な実施の形態が示される。これらの実施の形態は、当業者がここに開示されるシステム及び方法を実行できるように十分詳細に説明され、本システムの精神及び範囲から逸脱することなく他の実施の形態が利用され、構造的及び論理的変更がなされ得ることを理解されたい。
【0019】
従って、以下の詳細な説明は限定的な意味に理解されるべきではなく、本システムの範囲は専ら別記の特許請求の範囲によって定義される。本明細書中における図面の参照符号の主な数字は、複数の図面に現れる同一の構成要素が同じ参照符号により特定されることを除き、典型的には図面番号に対応している。更に、理解し易くする目的のため、明白な特徴の詳細な説明は、本システムの説明を分かりにくくしないように当業者に明らかである場合には論じられない。
【0020】
1つの実施の形態では、イグニションパルス値と製造のコスト及び複雑さとを低下させ、ランプの予想される寿命を伸ばすように一体化されたハイブリッド(イグニション)アンテナを組み込んだHPSタイプのようなHIDランプが与えられる。図2に、1つの実施の形態に係る一体化されたハイブリッドアンテナを有する例示的なHPSランプ200の部分分解斜視図が示されている。ランプ200は、発光管(以下、チューブと言う。)202と、ボタン部(又はプラグ)204と、アンテナ主部206と、1つ又はそれ以上のフィードスルー208と、1つ又はそれ以上のフリット210(図3)と、アンテナリード線212とのうちの1つ又はそれ以上を含んでいる。
【0021】
チューブ202は、多結晶アルミナ(PCA)又は他の好適な材料から形成されている。このチューブ202は、第1及び第2の端部224,226をそれぞれ有するとともに、中央部214が末端部216間に位置する状態で任意的な円筒形状を有している。末端部216は、中央部214の径よりも大きい径を有している。しかしながら、末端部216の1つ又はそれ以上の径が中央部214の径よりも小さい又は中央部214の径と等しくてもよいことも考えられる。チューブ202は、内壁部220が主空洞部222の少なくとも一部を形成している状態で、外壁部218及び内壁部220をそれぞれ有している。円筒状のチューブが図示されているが、このチューブは例えば楕円等のような他の形状を有し得ることも考えられる。
【0022】
図3に示されているように、ボタン部204は、内壁部及び外壁部227,229をそれぞれ有するとともに、内壁部227と外壁部229との間に延在するボタンホール部223(図4D)をそれぞれ有している。ボタン部204は、チューブ202の対向する両端部の間に、ガス空洞部228がそれらの間に位置するように位置している。ボタン部204は、ボタン部204の外壁部229がチューブ202の第1及び第2の端部224,226それぞれの対応する一方から引っ込んで設けられる(recess)ようにチューブ202の空洞部222内に配されている。しかしながら、ボタン部204の外壁部229が、必要に応じて、チューブ202の第1及び第2の端部224,226それぞれと同一平面に合ってもよいこと、及びチューブ202の第1及び第2の端部224,226それぞれの終端を越えてわずかに突き出てもよいことも考えられる。
【0023】
1つ又はそれ以上のフィードスルー208は、第1の/内側端部及び第2の/外側端部232,234をそれぞれ有しており、第1の/内側端部232の近傍に(例えばタングステン(W)のような適切な材料からなる)任意の電極コイル239が位置している。フィードスルー208は、2つ又はそれ以上の部品を用いて形成され得る。例えば第1の部品236は第1の端部232の近傍に位置し、第2の部品238は例えば第2の端部234の近傍に位置している。第1の部品236は例えばタングステンのような材料を含有し(又は当該材料から形成され)、第2の部品238は例えばニオブ(Nb)のような材料を含有して(又は当該材料から形成されて)いる。第1の部品236及び第2の部品238は、図示されているように互いにくっ付いて(attach)いてもよいし、他の材料を含み得る他の部品を用いて互いに結合されてもよい。例えば、これらの他の部品は、サーメット及び/又はモリブデンを含有し、フィードスルー208の上記タングステン領域とニオブ領域との間に位置し得る。発光管200及びその一部、例えばチューブ202及びフィードスルー208は、円筒形、矩形等のような任意の所望の形状及び断面を有し得る。
【0024】
フリット210は、フィードスルー208を完全に取り囲んでいるか、又はそうでなければその一部を囲んでおり、フィードスルー208をホール部223の壁面から分離するように少なくとも部分的にボタン部204のホール部223内に配されている。従って、上記分離のために、アンテナリード線212の端部は、フィードスルー208に結合(例えば、容量結合及び/又は抵抗結合等)され得る。従って、アンテナ206は、対応するフィードスルー208の電位に対して浮く電位を有する。上記フリットは、例えばガラスのような任意の好適な絶縁体を用いて構成され得る。フリットは、また、気体がガス空洞部228から漏れないように対応するボタン部204とフィードスルー208との間のシールを形成することができるべきである。同様に、気体がガス空洞部228から漏れないようにボタン部204とチューブ202との間に適切なシールが形成されるべきである。
【0025】
アンテナ206は、チューブ202と一体的に形成されており、チューブ202の長手部分に沿って延在している。アンテナ206は、希望する通りに種々の形状及び大きさを含み得る。例えば、アンテナ206は、チューブ202を完全に(又は、必要に応じて部分的に)取り囲むエンドリング230と、エンドリング230の1つに接続されたアンテナリード線212とを含んでいる。
【0026】
アンテナリード線212は、チューブ202及び対応するボタン部204と一体的に形成されており、例えば、アンテナリード線212をフィードスルー208から分離するフリット210を介してアンテナ206をフィードスルー208に結合することができる。このように、アンテナリード線212は、ボタン部204とアンテナ206のリング部230との間に延在する。従って、上述したように、アンテナリード線212は、対応するフィードスルー208の電圧に対して浮く電圧を有し得る。従って、ナトリウムの引力、及び、従ってチューブ202のガス空洞部228からのナトリウムの損失を軽減するアンテナ206(並びに、アンテナリード線212及びリング部230のようなその関連部品)もまた浮く。しかしながら、他の実施の形態では、フィードスルー208は、図8Aないし図8Cを参照して以下に説明されるようにフィードスルー208とアンテナリード線212との間に、例えば、1ないし100オーム又は25ないし100オームの抵抗(又は導電率)が存在するようにアンテナリード線212に結合されることが考えられる。
【0027】
図3に、図2の3−3線に沿った上記発光管の部分断面図が示されている。アンテナ206は、チューブ202にマウントされているか又はチューブ202の上に形成されている。ボタン部204は、空洞部222内に配され、(図示されているように)チューブ202の対応する第1又は第2の端部224,226それぞれからわずかに引っ込んで設けられている。しかしながら、ボタン部204は、チューブ202の対応する第1又は第2の端部224,226それぞれと同一平面に合ってもよいこと、又はチューブ202の対応する第1又は第2の端部224,226それぞれから部分的に伸びていてもよいことも考えられる
【0028】
アンテナリード線212は、チューブ202の外壁部218、第2の端部226及び内壁部220並びにボタン部204の外壁部229に沿って、リング部230(又はアンテナ206)と対応するボタン部204のホール部223との間に連続的に延在している。しかしながら、チューブ202に対するボタン部204の位置に依存して、アンテナリード線212は、チューブ202の外壁部218及び第2の端部226並びにボタン部204の外壁部229に沿って連続的に延在してもよい。アンテナリード線212が、チューブ202の外壁部218に沿い、その後、ボタン部204の第2の端部226に沿って延在し得ることも考えられる。
【0029】
アンテナリード線212は、ボタン部204のホール部223で終わり、フリット210によりフィードスルー208から分離されている。従って、フィードスルー208の(ニオブ又は他の好適な材料から形成され得る)第2の部品238とアンテナリード線212の端部213(図2、図4D)との間には間隙が存在する。図2及び図4Cないし図4Eに示されているような1つの実施の形態では、フィードスルー208の第2の部品238の径D1は約3.0ミリメートルであり、ボタン部204のホール部223の内径D2は約3.1ミリメートルである。従って、フリット210がフィードスルー208の第2の部品238の少なくとも一部の周りにホール部223内において均一に設けられていると仮定すると、アンテナリード線212の端部213とボタン部204のフィードスルー208との間に約50−30/+50ミクロン(すなわち、実質的には20ないし100ミクロンの間)の間隙が存在すべきである。アンテナリード線212の端部213は、ボタン部204のホール部223内に示されているが、図4Eに関連して説明されるように、ボタン部204のホール部223で又はその近傍で終わることも考えられる。
【0030】
図4Aに、図3に示されているランプの二次元の背面図が示されている。図示されているように、アンテナ206は、リード線212と任意のリング部230とを含んでいる。これらの部品の1つ又はそれ以上は、アンテナを形成すると見なされ得る。このアンテナ(又はその部品)は、例えば、実施の形態に依存してタングステン、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)及びレニウム(Re)のうちの1つ又はそれ以上を含有する耐熱性材料のような適切な材料を用いて形成され得る。
【0031】
図4Bに、図3に示されているランプの二次元の正面図が示されている。
【0032】
図4Cには、図2及び図3に示されているランプの二次元の端面図が示されている。フリット210は、フィードスルー208をボタン部204の内壁部240(図4D及び図4E)及び内壁部240上に形成されたアンテナリード線212から分離している。アンテナリード線212は、ボタン部204の内壁部240からボタン部の外壁部229に沿って半径方向に連続的に延在し、次いで、チューブ202の内壁部220、第2の端部226及び外壁部218に沿って延在している。
【0033】
図4Dに、図4Aに示されているランプの端部の詳細な部分断面図が示されている。上記ホール部に又はホール部内に存在するアンテナの領域は、D2−D1の1/2の距離だけフィードスルー208から離れている。1つの実施の形態では、アンテナ212の端部213は、ボタン部204のホール部223内の任意の場所に配され得る。アンテナ212は厚みを有しているように図示されているが、これは単に説明のためである。実際の実現では、上記アンテナは、ボタン部204の表面に配され、図示されているようにフリット210の厚さに著しく影響を及ぼしはしない。このように、アンテナ212は、図4Cに示されている所定の距離PDだけフィードスルー208から離れている。
【0034】
図4Eには、代替のアンテナ端部の詳細な部分断面図が示されている。発光管400は、図2ないし図4Dに示されている発光管200と類似している。しかしながら、アンテナ212Aの端部213Aは、ボタン部204のホール部223に位置し、ボタン部204のホール部223に大きく入っていない。このように、アンテナ212Aは、所定の距離PD´だけフィードスルー208から離れている。
【0035】
本発明に係るランプを形成するプロセスがこれから説明される。図5に、本発明に係るランプを形成するプロセスに対応する流れ図が示されている。プロセス500は、ネットワークを介して通信する1つ又はそれ以上のコンピュータ(図示せず)によって制御され得る。プロセス500は、以下の工程、行為(act)又は動作の1つ又はそれ以上を含み得る。更に、これらの行為の1つ又はそれ以上は、必要に応じて、組み合わせられ得る及び/又はサブ行為に分離され得る。行為502では、例えばアルミナ材料のような材料を用いてチューブが形成される。このチューブは、押出成形、射出成形、鋳込成形等のような任意の適切な方法を用いて形成され得る。行為502を終えた後、このプロセスは行為504に進む。
【0036】
行為504では、例えば上記チューブが押出成形された後、該チューブの空洞部内にボタン部の1つ又はそれ以上が少なくとも一部挿入され、例えばチューブを焼結することによりチューブにくっ付けられ、シールされる。1つ又はそれ以上のボタン部がチューブに固定された後、このプロセスは行為505に進む。行為505においては1つ又はそれ以上のボタン部がチューブに固定されるが、他の実施の形態では、ボタン部がチューブと一体的に形成されることも考えられる。更に、1つ又はそれ以上のボタン部が他の方法によってチューブに固定されることも考えられる。例えば、射出成形法及び鋳込成形法が用いられ得る。
【0037】
行為505では、上記アルミナが、行為506においてタングステンアンテナ材料の塗布の間、形成された形態が完全性を維持するよう形成されたチューブの形態から有機結合を燃焼する及び/又は材料の密度を高めるように、1200ないし1450℃(又は他の適切な温度)において空気焼成に曝される。行為504を終え、チューブが冷却されることを可能にした後、このプロセスは行為506に進む。
【0038】
行為506では、任意の適切な方法を用いてチューブにタングステンアンテナ材料が塗布される。例えば、タングステン材料は、例えばタングステン、アルミナ及び/又は有機材料の混合物を含有するペースト(又は、他の好適な流動材料若しくは塗布可能な材料)を含んでいる。このペーストは、任意の適切な方法を用いてチューブの1つ又はそれ以上の面(例えば、内側、外側及び/又は端部)に塗布される。例えば、上記ペーストは、インクジェット印刷技術、圧力塗布器(例えば、シリンジ等)、刷毛を用いる塗布等及び/又はこれらの技術の組み合わせを用いて塗布される。上記ペーストを塗布した後、タングステン材料は、チューブの一方の端部の外側面に沿ってチューブの反対側の端部に位置する内側のホール部まで連続的なラインを形成する。行為506を終えた後、行為508が行われる。
【0039】
行為508では、上記タングステンのペーストが、例えば5分よりも少ない時間を要する毛管現象により数ミクロンだけチューブの形成されたアルミナ材料の孔部(porosity)に「引き寄せ」られる。行為508を終えた後、行為510が行われる。
【0040】
行為510では、上記タングステンペーストからの有機物が乾燥され、このプロセスは行為512に進む。
【0041】
行為512では、適切な雰囲気及び温度において(ここではチューブアセンブリとみなされる)チューブが焼結処理を受ける。例えば、適切な温度は、タングステン(元はペースト)が(例えば、上記ボタン部とPCAとが出会うような材料又は部品が変化する縁部の間において均一に)長さ方向全体にわたって電気的に連続するラインを形成する場合には、多結晶アルミナ(PCA)形状を形成するための適宜の露点を伴って水素下又は真空下において1800ないし1950℃の間である。しかしながら、他の温度も考えられる。上記焼結処理の結果、タングステンは、PCAの表面に数ミクロンの深さでPCAの表面においてアルミナとかみ合った状態になる。行為512を終えた後、このプロセスは行為514に進む。
【0042】
行為514では、上記チューブの空洞部内に内部混合物及び適切なバッファガスが配される。上記内部混合物は、例えば、塩、アマルガム等を含有し得る。上記適切なバッファガスは、例えば、アルゴン、キセノン、ネオンのうちの1つ又はそれ以上及び/又はその組み合わせ等のような希ガスを含有し得る。塩、アマルガム等の内部混合物は、ボタンホール部の1つ又はそれ以上を介して空洞部に配され得る。しかしながら、この内部混合物はチューブの開口端部を介してチューブに配され、その後、1つ又はそれ以上のボタン部のうちの(フィードスルーを含む)あるボタン部がチューブに接続されることも考えられる。次いで、このプロセスは行為516に進む。
【0043】
行為516では、PCAアセンブリ/ボタン部の各ホール部に電極アセンブリ(すなわち、フィードスルー)が挿入され、約1150ないし1300℃の温度又は他の適切な温度においてガラスフリットを用いてシールされる。(アンテナが通る対応するホール部の表面に沿って配された)タングステンアンテナリード線212の近傍の電極は、タングステンアンテナに接触しない。より正確には、上記電極は、(他の距離も考えられるが)約50−30/+50ミクロンの間隙だけタングステンから分離される。この間隙は、ガラスフリットを形成するように例えばガラスのような絶縁材料を用いて用いて埋められる。これで、PCAチューブアセンブリが完成する。これは、「そのままで」用いられるか、又は、図6に示されるようなランプアセンブリ内に組み込まれ得る。幾つかの実施の形態では、上記フリットは、フリットの抵抗又は絶縁性を変化させる、例えば低下させるためにバリウム又は他の導体のような任意の他の所望の材料を含有し得る。
【0044】
動作中、電極の両端に印加始動電圧が印加されると、電子は、対応する電極からタングステンアンテナまでの50ないし100ミクロンの間隙だけジャンプし、その後、反対側の電極に飛ぶ必要があり、パッシブアンテナのみを用いる場合と比較してこのジャンプを引き起こすために必要な電圧を低減する。このように、開始動作の間に電子が電極から電極へ飛ばなければならない距離を最小限にすることにより、より低いイグニションパルスの定格値が得られる。従って、本発明のアンテナは、容量結合された「ハイブリッドタイプの」フローティングアンテナであるとみなされ得る。
【0045】
図6に、本発明に係るランプを含むランプアセンブリの二次元の側面図が示されている。ランプ600は、外管602、口金604、第1及び第2のステムリード線606,640それぞれ、(ガラス)ステム634、ワイヤフレーム608、ディンプル616、並びに、例えばランプ200と同様の発光管ランプ642(以下、ランプ642という。)のような照明源の1つ又はそれ以上を含んでいる。1つの実施の形態では、発光管端部226の向きが、ランプのドーム状の端部の方に向いているが、ランプの口金端部の方に向いていてもよい。
【0046】
外側バルブ602は、ガラス又は他の適切な材料から形成され、例えばねじ式口金604のような適切な口金に取り付けられている。しかしながら、例えば、ミニカン、2接点バヨネット、ミディアム及びモーグルバイポスト、凹型(recessed)1接点、ピン口金PG−12のような他の口金も考えられる。外側バルブ602は、ランプ642が配される空洞部622の少なくとも一部を形成する。
【0047】
ランプ642は、(PCA又は他の好適な材料から形成された)発光管630と、第1及び第2のフィードスルー612,610それぞれと、対応するフィードスルーが通るホール部(図示せず)に(例えば、かなり接近して又は内部に)位置する端部を有するハイブリッドアンテナ614とを含んでいる。
【0048】
第1及び第2のステムリード線640,606それぞれは、例えば任意のタイプの鋼材のような導体材料から形成され得る。第1及び第2のステムリード線640,606は、第1の端部において口金640及び導電性の中心接続部638それぞれに結合されている。第2のステムリード線606は、また、ランプ642のフィードスルー612に結合された伸長部(extension)626にも結合されている。第1のステムリード線640は、末端部618を含むワイヤフレーム608に結合されている。外側バルブ602に対してワイヤフレーム608を正確に位置決めするために、例えばディンプル616のような位置決め器(locator)が用いられ得る。従って、ワイヤフレーム608は、ディンプル616の少なくとも一部が配されるホール部(図示せず)を含み得る。しかしながら、位置決め器は、必要に応じてワイヤフレーム608の周りに配されてもよい。ワイヤフレーム608の末端部618は、ランプ642の第2のフィードスルー610に結合された伸長部620に結合されている。
【0049】
ステム634は、空洞部622の少なくとも一部を形成し、通過する第1及び第2のステムリード線640,606それぞれに通路(及び密閉)を与える。中心接続部638を金属の口金604から絶縁するために、絶縁体636が用いられている。
【0050】
ランプ642は、任意の適切な方法により、適所に保持され得る。例えば、フィードスルー610,612は、ランプ642を適所に支える伸長部620,626にそれぞれ結合され得る。
【0051】
このように、本システム及び装置によれば、低出力のイグニションパルスを用いて始動され得る、高い圧力で、低コストで、信頼性が高く、容易に点火されるHPSタイプのバルブが提供される。
【0052】
図7に、本発明に係る発光管ランプに関する例示的な充填圧力に対するPCAチューブの管壁温度を表すグラフが示されている。グラフ700は、本発明に係る400ワット発光管ランプの場合の充填圧力の上昇に伴う壁面温度の低下を表している。ガスランプの温度は、例えば管壁の厚さのような多くの要因に依存するので、グラフ700に示されている温度は、本質的には単に例示的なものである。従って、ある圧力範囲に関する他の温度も考えられるので、本発明は図7に示されているような温度/圧力範囲に限定されるものではない。
【0053】
図8Aに、導電性のフリットを有する本発明に係るランプの端部の詳細な部分断面図が示されている。発光管800Aは、図2ないし図4Dに示されている発光管200と類似している。しかしながら、フリット810は、例えば、バリウム、ジスプロシウム、アルミニウム等のような導電性の材料を含んでおり、従って、所定の抵抗値を有する。そのため、アンテナ212Aは、この所定の抵抗を介してフィードスルー208に結合され得る。この所定の抵抗は、例えば100オームよりも小さい。しかしながら、フリット810の抵抗は、100オームよりも大きくてもよい。
【0054】
更に他の実施の形態では、上記フリットは、所望の熱膨張係数又は熱膨張を有するように1つ又はそれ以上の材料及び/又は層を含むことが考えられる。例えば、上記熱膨張係数は、フリット及び/又はフィードスルーにより形成される組み合わせの熱膨張が、フィードスルーが通る対応するボタン部のホール部の熱膨張に従う(又は熱膨張に調和する)ように調整され得る。従って、上記フリットの熱膨張を制御することにより、フィードスルー及び/又はフリットにより形成される組み合わせの熱膨張は、ランプの動作中及び/又はランプがオフになっている場合に、上記ホール部の熱膨張と密接に調和する。これは、ランプの構成要素間における応力を低減し得る及び/又は発光管800A内部のガスの密閉を強化する。
【0055】
図8Bに、部分的に導電性のフリットを有するランプの端部の詳細な部分断面図が示されている。発光管800Bは、図2ないし図4D及び図8Aに示されている発光管200と類似している。しかしながら、フリット811は、導電部811Cと、1つ又はそれ以上の絶縁部811Iとを含んでいる。導電部811Cは、例えば、バリウム、ジスプロシウム、アルミニウム等のような導電性の材料を含有し、従って、所定の抵抗値及び/又は熱膨張係数を有する。フリット811の導電部811Cの抵抗が所定の値(例えば10オームであるが、他の値も考えられる。)よりも大きい(又は、所定の値に等しい)と、フリット811は、アンテナ212Aとフィードスルー208との間に絶縁層を設けるために絶縁部811Iを含み得る。1つ又はそれ以上の絶縁部811Iは、例えば、所望の絶縁特性及び/又は熱膨張係数を有する材料(例えば、ガラス、セラミック等)を含んでいる。このように、フリット811(又はその要素)は、所定の抵抗部と絶縁部とを含んでいる。従って、アンテナリード線212Aは、フリット811を介してフィードスルー208に結合され得る。また、フリット811は、上記アンテナをフィードスルーに結合するキャパシタの少なくとも一部を形成し得る。
【0056】
図8Cには、図8Bに示されているランプの二次元の端面図が示されている。絶縁層811Cは、アンテナリード線812Aとフィードスルー208との間に位置している。絶縁部811Iは、ボタンホール部223の内壁に隣接して図示されているが、フィードスルー208に隣接する又はフリットの導電部間にはさまれることも考えられる。同様に、上記フリットの導電部は、フリットの絶縁部間に位置し得る。
【0057】
図8Aないし図8Cにはアンテナ212Aが示されているが、図4Dに示されているような端部を有するアンテナ212も用いられ得る。
【0058】
本システム及びデバイスの更なる特徴は、HPSタイプのランプの発光効率及び光子束値を高め、図7に示されているようにPCA発光管の動作壁面温度を下げるようにより高いガス(例えば、Xe)圧で満たされたHPSタイプのランプを提供することであり、従来の照明器具の構成要素を用いる一方で寿命を延ばす。このように、例えば温室のような商業的環境における従来のランプが、高められた照明レベルを提供し、それにより植物の成長性及び効率の向上を増大するために容易に最新のものにされ得る。
【0059】
図9は、本システムに係る一体化されたイグニションアンテナを有するHPSランプの端部の斜視図である。ランプ900は、発光管902と、1つ又はそれ以上のボタン部904と、アンテナ906と、1つ又はそれ以上のフィードスルー908と、1つ又はそれ以上のシール部910と、アンテナリード線912とのうちの1つ又はそれ以上を含んでいる。発光管902は、1つ又はそれ以上の端部926を有するとともに、外壁部及び内壁部918,220それぞれを規定する任意的な円筒形状を有している。HPSランプ900は、図2に示されているHPSランプと類似しているが、アンテナリード線912が1つ又はそれ以上のフィードスルー908の1つで終わり、それに結合された端部912Bを有しているという違いを有している。アンテナリード線912は、例えば、タングステン(W)、アンチモンスズ酸化物(ATO)等のような任意の適切な材料から形成されており、発光管902の端部926の1つ又はそれ以上、1つ又はそれ以上のボタン部904の1つ及び/又はシール部920上に形成されている及び/又はそれらにわたっている。シール部910は、本明細書の他の箇所において説明されているような任意の適切なフリット材料を含んでいる。アンテナ906は、アンテナ206と類似しており、1つ又はそれ以上のリング部906R及び/又は主部906Mを含んでいる。アンテナ206は、アンテナリード線212及び/又は例えばアンテナリング部206Rのような成形された要素を含んでいる。
【0060】
図10Aは、本システムに係る一体化されたイグニションアンテナを有する成形CDMランプの斜視図である。ランプ1000は、発光管1002と、1つ又はそれ以上のボタン部と、アンテナ1006と、1つ又はそれ以上のフィードスルー1008と、1つ又はそれ以上のシール部1010とのうちの1つ又はそれ以上を含んでいる。発光管1002は、1つ又はそれ以上の端部1026と、ネック部1003間に位置する任意の形状の中央部1001とを有している。アンテナ1006は、アンテナ1006と一体的に形成されたアンテナリード線1012を含んでいる。アンテナリード線1012は、シール部1010の1つの面に置かれ、この面にわたっており、アンテナ1006をフィードスルー1008の1つ又はそれ以上に結合している。
【0061】
図10Bは、図10Aに示されているランプの詳細な部分断面図である。アンテナリード線1012は、発光管1002上に形成され、シール部1010にわたっており、フィードスルー1008に結合されている。従って、アンテナ1006は、アンテナリード線1012を介してフィードスルー1008に結合され得る。フィードスルー1008は、本明細書において説明されるような幾つかの部品を含んでいる。また、シール部1010のそれぞれは、フィードスルー1008が通る開口部内に少なくとも一部が配されたガラスフリットを含んでいる。主空洞部1022は、内部混合物及び適切なバッファガスで満たされている。上記内部混合物は、例えば、塩、アマルガム等を含有している。上記適切なバッファガスは、例えば、アルゴン、キセノン、ネオンのうちの1つ又はそれ以上及び/又はその組み合わせのような希ガスを含有し得る。
【0062】
本システムの利点は、本システムに係るランプを動作させる際に生じる高い動作温度に耐えることができるアンテナリード線及び/又はアンテナを含んでいる。また、予め設定された実施の形態は、フィードスルーをアンテナに結合するために例えばワイヤ等のような素子が必要ではないように、ランプとほぼ又は完全に一体化されたアクティブアンテナを提供する。更に、上記アンテナリード線は、フィードスルーに直接的に結合され得る導電性のコーティング部を含み得る。
【0063】
本システムの一観点によれば、アンテナリード線は様々な時に形成され得る。例えば、アンテナリード線は、第2の封止(sealing)プロセスが行われた後、例えば、浸漬、噴霧、分注(dispensing)等によりランプの任意の所望の部分に材料を堆積した導電性のコーティングを用いて形成される。上記アンテナリード線は、アンテナの主部及び/又はリング部と一体的に形成され得る。また、上記アンテナの主部及び/又はリング部は従来の方法を用いて形成され、アンテナリード線は導電性のコーティングを用いて形成され得る。従って、アンテナリード線は、本システムに係るアンテナを電極に電気的に接続し得る。上記アンテナ及び/又はアンテナリード線は、約1000℃ないし800℃において安定な温度である適切な導電性材料から形成され得る。適切な材料は、例えば、ATO(アンチモンスズ酸化物)、ITO(インジウムスズ酸化物)、FTO(フッ素スズ酸化物)等のような例えば金属コーティング及び/又は透明な導電性コーティングを含んでいる。適切なコーティングは、バルブの耐用年数にわたって安定な温度であるコーティングを含んでいる。
【0064】
ホット−再点灯電圧を低下させるために、例えばランプ600のようなランプは、内部にランプ642が配される空洞部622内に外側ガス充填物を含んでいる。ランプ642は、本明細書の他の箇所において説明されているようなランプを含んでいる。上記外側ガス充填物は、例えば、空気、窒素(N)、キセノン(Xe)、アルゴン(Ar)、窒素(N)、クリプトン(Kr)及び/又はその組み合わせのような適切な気体を含んでいる。好適な圧力は、概ね50ないし2000ミリバールの範囲内の圧力を含む。例えば、外側ガス充填物は、ほぼ200ミリバールと1バールとの間である圧力範囲を有する。しかしながら、他の範囲も考えられる。本システムに係るアンテナ及び充填材を用いる場合、ホットリストライク電圧は、従来のランプと比較して約25%低下し得る。
【0065】
図11に、本システムの一実施の形態に係る70Wの(CDM)ランプの冷却時間に対する絶縁破壊電圧を表すグラフが示されている。グラフ1100に示されているように、例えば、1バールで窒素を含む外側ガス充填物を有する70Wのランプは、1バールの圧力下において窒素ガスではなく真空を用いる同様の70Wのランプよりも低い絶縁破壊電圧を有する。上記ランプは、ランプ600と同様であり、例えば空洞部622のような空洞部内に配されている。
【0066】
図12には、本システムの一実施の形態に係る39Wのランプの冷却時間に対する絶縁破壊電圧を表すグラフが示されている。グラフ1200に示されているように、例えば、1バールで窒素を含む外側ガス充填物を有する39Wのランプは、1バールの圧力下において窒素ガスではなく真空を用いる同様の39Wのランプよりも低い絶縁破壊電圧を有する。
【0067】
図13に、本システムの他の実施の形態に係る一体化されたハイブリッドアンテナを有する例示的なHPSランプの部分分解断面図が示されている。ランプ1300は、発光管、例えばPCAチューブ(以下、チューブという。)1302と、エンドキャップ1304と、アンテナ1306と、1つ又はそれ以上のフィードスルー1308とのうちの1つ又はそれ以上を含んでいる。
【0068】
チューブ1302は、多結晶アルミナ(PCA)又は他の適切な材料から形成されている。このチューブ1302は、第1及び第2の端部1324,1326それぞれを有するとともに、末端部1316間に位置する中央部1314を持つ任意的な円筒形状を有している。末端部1316は、中央部1314の径よりも大きい径を有している。しかしながら、末端部1316の1つ又はそれ以上の径が中央部1314の径よりも小さい又は中央部1314の径と等しくてもよいことも考えられる。チューブ1302は、内壁部1320が主空洞部1322の少なくとも一部を規定する状態で、外壁部及び内壁部1318、1320をそれぞれ有している。円筒状のチューブ1302が示されているが、チューブは例えば楕円形、球状等のような他の形状を有し得ることも考えられる。また、チューブ1302の断面は、円形の断面であるが、他の形状を有し得る。
【0069】
チューブ1302は、該チューブ1302の第1及び第2の端部1324、1326それぞれにおいて1つ又はそれ以上のサーメット層1390(例えば、Mo−Al及び/又はW−Alが用いられ得る例である。)及び/又は1つ又はそれ以上の真鍮層1392を任意に有している。真鍮層1392は、現時点では隣接するサーメット層1390上に堆積され及び/又はサーメット層1390にくっ付けられ得る。1つ又はそれ以上のサーメット層1390及び/又は1つ又はそれ以上の真鍮層1392は、例えば、IrTa、IrNb、RhTa、RhNb、PtTa、PtNb、PdTa、PdNbのうちの少なくとも1つ等のような導電性である。
【0070】
エンドキャップ1304は、内壁部及び外壁部1327、1329それぞれと、内壁部1327と外壁部1329との間に延在するボタンホール部1323とを有している。エンドキャップ1304は、チューブ1302の対向する両端部の間に、ガス空洞部1328がそれらの間に位置するように位置している。エンドキャップ1304は、必要に応じて、チューブ1302の末端部1316の外周部と同一平面にある外周部を有するか、又は、チューブ1302の末端部1316の外周部を超えてわずかに突き出る。エンドキャップ1304は、フィードスルー1308のうちの隣接するフィードスルー1308に結合され得る任意の適切な導電材料から形成されている。更に、エンドキャップ1304の1つ又はそれ以上は、真鍮層1392のうちの隣接する真鍮層1392に結合されている。
【0071】
1つ又はそれ以上のフィードスルー1308は、第1の/内側端部及び第2の/外側端部1332,1334をそれぞれ含んでおり、フィードスルー1308の第1の/内側端部1332及び/又は所望の位置で対応するフィードスルー1308を保持するのに好適であるような形状及びサイズのフランジ1396に近接して(例えばタングステン(W)のような適切な材料からなる)任意の電極コイル239が位置している。フィードスルー1308のそれぞれは、ガス空洞部1328の内部に含まれるガスが漏れないように該フィードスルーとエンドキャップとの間にシールを形成するため、任意の適切な方法を用いて対応するエンドキャップ1304にくっ付けられている。好適なシール方法は、例えば、溶接(レーザで形成される溶接等)等を含んでいる。レーザ溶接部は、対応するフィードスルー1308の例えばフランジ1396の外周部の周囲に延在している。同様に、気体が主空洞部1322から漏れないように1つ又はそれ以上のエンドキャップ1304とチューブ1302との間に好適なシールが形成されるべきである。従って、1つ又はそれ以上のエンドキャップ1304は、例えば気体不透過性シールを使用して隣接する真鍮層1392にシールされ得る。例えばガラスフリットのようなフリットが、1つ又はそれ以上のフィードスルー1308(例えば、Nb及び/又はMo)と隣接するエンドキャップ1304(例えば、Nb及び/又はMo)との間に配されることも考えられる。
【0072】
フィードスルー1308の1つ又はそれ以上は、2つ又はそれ以上の部品を用いて形成され得る。例えば、第1の部品は第1の端部1332の近傍に位置し、第2の部品は例えば第2の端部1334の近傍に位置する。上記第1の部品は例えばタングステンのような材料を含有し(又はから形成され)、上記第2の部品は例えばニオブ(Nb)のような材料を含有している(又はから形成されている)。上記第1の部品及び第2の部品は、互いにくっ付いているか又は他の材料を含有する他の部品を用いて互いに結合されている。例えば、これらの他の部品は、サーメット及び/又はモリブデンを含み、上記フィードスルーのタングステン領域とニオブ領域との間に位置する。発光管1300及びその一部、例えばチューブ1302及びフィードスルー1308の1つ又はそれ以上は、円筒形、矩形等のような任意の所望の形状及び断面を有し得る。
【0073】
アンテナ1306は、チューブ1302の長手方向の部分に沿って延在している。アンテナ1306は、希望する通りの種々の形状及び大きさを含み得る。例えば、アンテナ1306は、チューブ1302を完全に(又は、必要に応じて部分的に)取り囲むエンドリングと、該エンドリングの1つ及び/又はサーメット若しくは真鍮層1390,1392それぞれに結合されたアンテナリード線とを含んでいる。
【0074】
上記アンテナリード線は、アンテナ1306を隣接するエンドキャップ1304に結合する。従って、上記アンテナリード線の端部1306Eは、隣接するエンドキャップ1304まで延在するか、又はサーメット及び/又は真鍮層1390,1392それぞれの1つ又はそれ以上まで延在する。
【0075】
空洞部1322の内部は、内部混合物及び適切なバッファガスで満たされている。上記内部混合物は、例えば、塩、アマルガム等を含有している。上記適切なバッファガスは、概ね50トルと720トルとの間の圧力において、例えば、アルゴン、キセノン、ネオンのうちの1つ又はそれ以上及び/又はその組み合わせのような希ガスを含有している。
【0076】
図14は、図13に示されているランプの斜視図である。チューブ1302及び1つ又はそれ以上のフィードスルー1308は、円筒形、矩形等のような任意の所望の形状及び断面を有し得る。
【0077】
図13ないし図14のランプを形成するプロセスがこれから説明される。図15に、本システムに係るランプ1300を形成するプロセスが示されている。プロセス1500は、ネットワークを介して通信する1つ又はそれ以上のコンピュータ(図示せず)によって制御され得る。プロセス1500は、以下の工程、行為又は動作の1つ又はそれ以上を含んでいる。更に、これらの行為の1つ又はそれ以上は、必要に応じて、組み合わせられ得る及び/又はサブ行為に分離され得る。
【0078】
行為1501では、例えばアルミナ材料のような材料を用いてチューブ1502が形成される。チューブ1502は、例えば、押出成形、射出成形、鋳込成形等のような任意の適切な方法を用いて形成される。「茶色の」PCAの上にサーメットを堆積することによりサーメット層1590が形成される。行為1501を終えた後、このプロセスは行為1503に進む。
【0079】
行為1503では、アルミナが、行為1507においてタングステンアンテナ材料の塗布の間、形成された形態が完全性を維持するよう形成されたチューブの形態から有機結合を燃焼する及び/又は材料の密度を高めるように、1200ないし1450℃(又は他の適切な温度)において空気焼成に曝される。チューブ1502を焼成し終えた後、サーメット層1590は高く導電性の状態にある。行為1503を終え、チューブが冷却されることを可能にした後、このプロセスは行為1507に進む。
【0080】
行為1507では、タングステンのすそ(trail)がサーメット層1590まで延在し、サーメット層1590と接触するようにチューブ1502の外側部に沿ってタングステンの流れを塗布することにより、アンテナ1506又はその部品(例えば、アンテナリード線)が形成される。アンテナ1506は、例えばAl及びWのような混合物を「茶色の」PCAチューブ上に堆積することにより形成される。その後、焼成することにより、Wは金属性を帯びる。この行為は、プロセス500の行為506と類似している。アンテナ1506は、サーメット層1590と同一の又は同類の材料を用いて製造され得ることも考えられる。行為1507を終えた後、このプロセスは行為1509に進む。
【0081】
行為1509では、上記タングステンのペーストからの有機物が乾燥され、このプロセスは行為1511に進む。
【0082】
行為1511では、上記チューブがプロセス500の行為514において説明されたような焼結処理を受ける。行為1511を終えた後、このプロセスは行為1513に進む。
【0083】
行為1513では、サーメット層1590の上に真鍮層1592が配される及び/又は堆積される。次いで、このプロセスは行為1515に進む。
【0084】
行為1515では、真鍮層1592の上にエンドキャップ1504が配される。このエンドキャップは、好ましくは金属又は他の好適な導電性材料から作られる。行為1515を終えた後、このプロセスは行為1517に進む。
【0085】
行為1517では、任意の適切な方法を用いて真鍮層1592を溶融することによりエンドキャップ1504がチューブ1502に接着される。例えば、チューブ1502、サーメット層1590、真鍮層1592及び/又はエンドキャップ1504により形成されたアセンブリが、真鍮層1592を溶融するのに十分である等温炉からの熱に曝される。その後、上記アセンブリが冷却されると、接着が実現され、エンドキャップ1504はチューブ1502に固定して接着された状態である。行為1517を終えた後、このプロセスは行為1519に進む。
【0086】
行為1519では、チューブ1502の空洞部内に内部混合物と適切なバッファガスとが配される。上記内部混合物は、例えば、塩、アマルガム等を含有する。上記適切なバッファガスは、例えば、アルゴン(Ar)、キセノン(Xe)、ネオン(Ne)のうちの1つ又はそれ以上及び/又はその組み合わせ等のような希ガスを含有する。塩、アマルガム等の上記内部混合物は、エンドキャップ1504の1つ又はそれ以上における1つ又はそれ以上のホール部1504Hを介して上記空洞部に配される。しかしながら、上記内部混合物は、チューブの開口端部を介してチューブ内に配され、その後、任意の適切な方法を用いて(フィードスルーを含む)末端部がチューブに接続されることも考えられる。次いで、このプロセスは行為1521に進む。
【0087】
行為1521では、電極アセンブリ(すなわち、フィードスルー)1508が、エンドキャップ1504の各ホール部に挿入され、空洞部内において所望の圧力が維持されるように例えばレーザ溶接のような任意の適切な方法を用いて対応するエンドキャップに対してシールされる。電極アセンブリ1508は、このとき、エンドキャップ1504、対応する真鍮層1592及びタングステンのアンテナリード線に隣接するサーメット層1590の1つ又はそれ以上を介してアンテナ1506に電気的に結合される。上記ランプアセンブリは、これで完成し、「そのままで」用いられるか、又は、図6に示されているようなランプアセンブリ内に組み込まれ得る。
【0088】
図16に、点火電圧を電極とアンテナとの間の抵抗の関数として表したグラフが示されている(ひし形が測定点である)。電極とアンテナとの間の抵抗は、例えば、任意のフリットの導電率、電極とアンテナとの距離(例えば、図8Aに示されているフリット810の厚さ及び/又はアンテナ212Aの端部213Aとフィードスルー208との距離)等のような1つ又はそれ以上の変数に依存する。これらの変数を変化させることにより、上記抵抗が例えば10キロオームから1000キロオームに増大すると、上記アンテナはアクティブアンテナからパッシブアンテナになる。本システムに係るアンテナを組み込んだバルブは、アクティブアンテナではなくパッシブアンテナを用いる際、より高い点火電圧を必要とする。
【0089】
例えば本システムに係るランプのアンテナとNbのフィードスルーとの間のインピーダンスZは、抵抗R及びキャパシタンスCに依存し、例えば下記の式1を用いて決定される。
Z=R+1/(j・2π・f・C)・・・Eq.(1)
ここで、fは上記ランプに与えられる点火波形の周波数を表している。従って、例えばHPSタイプのランプのような放電ランプでは、アンテナと電極との間の抵抗(及び、従って導電率)は、例えば、フリットの厚さ、フリットの特性、ランプに点火波形を与えるイグナイタの周波数のような1つ又はそれ以上のファクタにより決定され得る。これは、アンテナがアクティブであるかパッシブであるかを、及び、従って絶縁破壊電圧の高さを決定する。そのため、上記アンテナが電極と直接的に接触している(及び、従ってアクティブアンテナである)と、上記絶縁破壊は低い。上記アンテナが例えばフリット材料のために電極と直接的に接触していない場合は、フリット材料の厚さ及び導電率が、アンテナがアクティブであるかパッシブであるかを決定する。
【0090】
本システムによれば、本システムの一実施の形態に係るランプは、例えば、HFイグナイタにより与えられ得る25キロヘルツと600キロヘルツとの間である周波数を有する高周波(HF)点火波形で動作することが考えられる。しかしながら、本システムに係るランプは、より高い又はより低い周波数を有する点火波形で動作し得ることも考えられる。
【0091】
本システムの更に他の実施の形態によれば、HPSランプであろうと非HPSランプであろうと任意の放電ランプのようなランプは、フィードスルーの周りにシール部を設けたチューブを含んでいる。従って、ランプは、フリット及び/又はボタン部の1つ又はそれ以上(例えば、図3のボタン部又はプラグ204及び1つ又はそれ以上のフリット210を参照されたい。)を伴うことなく製造され得る。このように、上記ランプのチューブ(例えば、PCA)の末端部は、該チューブの空洞部内に入れられた気体を封じ込めるように隣接するフィードスルーの周りにシールされ得る。従って、上記フィードスルーは、チューブの一部及び/又は隣接するアンテナリード線と接触している(パッシブアンテナが用いられるかアクティブアンテナが用いられるかに依存する。)。この実施の形態に係るランプが、図17ないし図20を参照してこれから説明される。
【0092】
図17に、本システムの他の実施の形態に係る一体化されたハイブリッドアンテナを含むランプ1700の端部の詳細な部分断面図が示されており、ランプ1700の両端部は図20にランプ1700´として示されている。
【0093】
ランプ1700は、チューブ1702と、アンテナ1712と、1つ又はそれ以上のフィードスルー1708とのうちの1つ又はそれ以上を含んでいる。
【0094】
チューブ1702は、例えばPCAのような任意の適切な材料を含有しており、それぞれが対応するフィードスルー1708が位置する開口部(又はホール部)1723を規定する1つ又はそれ以上の成形端部1726を含んでいる。チューブ1702は、照明を与えるのに好適な所望の充填材を含有するガス又は放電空洞部1728を含んでいる。また、上記充填材は、塩、アマルガム、及び例えばバッファガスのような気体のうちの1つ又はそれ以上を含んでいる。上記気体は、例えば、アルゴン(Ar)、キセノン(Xe)、ネオン(Ne)及び/又はそれらの組み合わせのような任意の適切な気体又は気体の混合物を含んでいる。チューブ1702は、上記充填材がガス空洞部1728から漏れないように対応するフィードスルー1708の周りにシールを形成している。
【0095】
1つ又はそれ以上のフィードスルー1708は、ガス空洞部1728内に位置する(例えば、タングステン等の)任意の電極コイル1739を含んでいる。1つ又はそれ以上のフィードスルー1708は、任意の適切な(単数又は複数の)材料から構成されており、本明細書の他の箇所において説明されているフィードスルーと同様である(例えば、図2のフィードスルー208等を参照されたい。)。従って、理解しやすいように、1つ又はそれ以上のフィードスルー1708のこれ以上の説明は与えられない。
【0096】
アンテナ1712は、アクティブアンテナを与えるように1つ又はそれ以上のフィードスルー1708のうちの1つに電気的に結合される端部1713を含んでいる。従って、アンテナ1712の端部1713は、電気的な接続が確立されるように隣接するフィードスルー1708に又は隣接するフィードスルー1708上に位置している。アンテナ1712は、任意の適切な形状及び/又は大きさを有し得る。また、アンテナ1712は、(例えば、タングステン等の)任意の適切な材料から形成されており、本明細書の他の箇所において説明されているようにチューブ1702上に位置している。従って、アンテナ1712のこれ以上の説明は与えられない。アンテナ1712は、任意の適切な長さにわたって延在している。例えば、アンテナ1712は、伸長した(extended)プラグ(図2のプラグ204を参照されたい。)にわたっている。アンテナ1712は、チューブ1702を焼結する前にチューブ1702(例えば、PCA)に堆積された例えばタングステンのような導電性の材料から形成される。しかしながら、アンテナ(又はその部品)は、チューブが焼結された後でチューブ1702に堆積されることも考えられる。アンテナ1712は、チューブ1702の本体外壁部の少なくとも一部を取り囲む1つ又はそれ以上のリング部を含んでいる。
【0097】
他の実施の形態では、1つ又はそれ以上のフィードスルー1708のうちの隣接する1つにアンテナ端部1713を受動的に結合することによりパッシブアンテナが与えられることが考えられる。例えば、アンテナ1712の端部1713を隣接するフィードスルー1708から離れて配置することにより受動的な(間接的な)結合が得られる。また、アンテナ端部1713は、任意の適切な形状を形成している。例えば、アンテナ端部1713は、(アクティブアンテナが与えられるかパッシブアンテナが与えられるかに依存して、電気的な接触を伴って又は伴うことなく)1つ又はそれ以上のフィードスルー1708のうちの隣接する1つの周りにリング部を形成するように延在する。アンテナ端部1713が、フィードスルー1708を完全に又は部分的に取り囲むようにチューブ1702の端部に及び/又はホール部又は開口部1723に形成されることも考えられる。1つ又はそれ以上のフィードスルー1708のうちの隣接する1つにアンテナ1712(又はその一部)を電気的に接続するように導電性の材料が堆積されることも考えられる。
【0098】
図18に、本システムの更なる実施の形態に係る一体化されたハイブリッドアンテナを含むランプ1800の端部の詳細な部分断面図が示されている。ランプ1800は、チューブ1802と、アンテナ1812と、1つ又はそれ以上のフィードスルー1808とのうちの1つ又はそれ以上を含んでいる。このランプ1800は、(図17に示されている)ランプ1700と類似しているが、アンテナ1812の端部1813が、1つ又はそれ以上のフィードスルー1808のうちの隣接するフィードスルー1808にアンテナ1812を電気的に結合するようにチューブ1802の開口部(又はホール部)1823に入り込んで延在している。更に、アンテナ1812の端部1813は、1つ又はそれ以上のフィードスルー1808のうちの隣接する1つにアンテナ1812を電気的に接続するように図18のアンテナ端部1813により与えられるよりも大きい表面積を有するパッドを含んでいる。アンテナ1812の端部1813がフィードスルー1808を取り囲むことも考えられる。
【0099】
図19には、本システムの更に他の実施の形態に係る一体化されたハイブリッドアンテナを含むランプ1900の端部の詳細な部分断面図が示されている。ランプ1900は、チューブ1902と、アンテナ1912と、1つ又はそれ以上のフィードスルー1908とのうちの1つ又はそれ以上を含んでいる。このランプ1900は、(図18に示されている)ランプ1800と類似しているが、焼結後、チューブ1902とフィードスルー1908又はフィードスルー1908の一部との間に末端開口部1927が形成され、フィードスルー1908は(チューブ1902の)チューブ開口部1923を介して配される。このケースでは、末端開口部1927は、電極1939又はフィードスルー1908とアンテナ1912との間の接続を妨げる。そのため、フィードスルー1908とアンテナ1912との間に接続を与えるために、焼結後、PCAチューブ1902とフィードスルー1908との間に導電性のコーティング部1929、例えば(タングステン及び/又は同様のものよりなる)金属コーティング部が設けられる。従って、図19に示されているように、アンテナ1912の端部1913は、チューブ1902のチューブ開口部(又はホール部)1923に入り込んで延在している。導電性の材料(例えば、タングステン)1929及び/又はアンテナ1912の少なくとも一部は、1つ又はそれ以上のフィードスルー1908のうちの隣接するフィードスルー1908にアンテナ1912を電気的に結合するように(PCAチューブ1902をフィードスルー1908から分離する)末端開口部1927の少なくとも一部に配される。アンテナ1912の端部1913は、1つ又はそれ以上のフィードスルー1908のうちの隣接する1つを完全に又は部分的に取り囲み得る、及び/又は、チューブ1902の開口部1923の他の部分に延在し得る。導電性材料1929は、アンテナ1912と1つ又はそれ以上のフィードスルー1908のうちの隣接する一つとの間に位置し得る。更に、アンテナ1912の端部1913は、アンテナ1912に電気的に接続するための図17のアンテナ1712の端部1713により与えられるよりも大きい表面積を有するパッドを与える。
【0100】
図10に示されているランプの詳細な断面図が図13に示されている。アンテナ1012は、1つ又はそれ以上のフィードスルー1008のうちのあるフィードスルーに結合され得る。
【0101】
本システム及びデバイスの更なる特徴は、HPSタイプのランプの発光効率及び光子束の値を高め、図7に示されているように、PCA発光管の動作壁面温度を下げるようにより高いガス(例えば、Xe)圧で満たされ、寿命を延ばす一方で、従来の照明器具の構成要素を用いるHPSタイプのランプを提供することである。従って、例えば、温室のような商業的環境における従来のランプが、高められた照明レベルを提供し、それにより植物の成長性及び効率の向上を増大するために、容易に最新のものにされ得る。
【0102】
本発明の確かな追加の利点及び特徴は、この開示を検討中の当業者には明らかであり、本発明の新規のシステム及び方法を使用する者により経験され得る。その主なものは、従来の器具の構成要素を用いて動作され得るより信頼性の高い、容易に始動されるHPS/CDMランプ又は同様のものが提供されることである。本システム及びデバイスの他の利点は、本システム及びデバイスの特徴及び利点を取り入れるために従来のランプが容易に改良され得ることである。
【0103】
例えば、本システムに係るアンテナを用いることにより、点火電圧が低下する。加えて、本システムに係る一体化されたアンテナを用いることにより、小型のランプが実現される。更に、例えば、点火電圧を変化させることなく本システムに係るHPSランプ内部におけるキセノン(Xe)圧を上昇させることにより、ランプの性能が高められる。
【0104】
勿論、上述した実施の形態又はプロセスの任意の1つが、1つ又はそれ以上の他の実施の形態及び/又はプロセスと組み合わせられ得る、又は、本システム、デバイス及び方法に係る別々のデバイス若しくはデバイスの一部の間において分離される及び/又は実行され得ることを理解されたい。
【0105】
最後に、上述の説明は、本システムの単なる例示と意図され、添付の請求項を特定の実施例又は実施例のグループに限定するものとみなされるべきではない。よって、本システムは、特定の例示的実施例を参照して特に詳細に説明されてきた一方で、多くの変形例及び他の実施例が、以下の請求項で述べられるような本システムの広い意図された趣旨及び範囲から離れることなく、通常の当業者により考察されてもよい。明細書及び図面は、例示的態様とみなされ、添付の請求項の範囲を制限することを意図していない。
【0106】
添付の請求項を解釈する際、以下のように理解されるべきである。
a)用語「有する」は、所与の請求項にあげられたもの以外の他の要素又は行為の存在を除外しない。
b)要素に先行する用語「a」又は「an」は、斯様な要素の複数の存在を除外しない。
c)請求項内の参照符号は請求の範囲を限定しない。
d)幾つかの「手段」は、同一の若しくは異なる品目、ハードウェア又はソフトウェアで実行される構造又は機能により表されてもよい。
e)開示されている要素の何れもハードウェア部分(例えば、ディスクリート回路及び集積電子回路を含む)、ソフトウェア部分(例えば、コンピュータプログラム)及びこれらの組み合わせを有してもよい。
f)ハードウェア部分は、アナログ部分及びデジタル部分の一方又は両方を有してもよい。
g)開示されたデバイス又はそれらの一部の何れも特に言及がない限り組み合わせられたり、更に部分へ分けられてもよい。
h)行為又はステップの特定のシーケンスは、特に示されないならば要求されているわけではない。
i)用語「複数の」要素は、2以上のクレームされた要素を含み、特定の範囲の数の要素を意味しているわけではない、すなわち、複数の要素は、最小で2つの要素であり、数え切れないほどの要素を含んでもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体内壁部及び本体外壁部と、第1及び第2の端部とを有し、前記本体内壁部は前記第1の端部と前記第2の端部との間に配された空洞部の少なくとも一部を規定する本体部と、
末端内壁部及び末端外壁部と、前記末端内壁部と前記末端外壁部との間に延在するホール部とを有する第1及び第2の末端部であって、それぞれが前記空洞部内に少なくとも一部配され、圧力下の気体を維持するように互いに離れている当該第1及び第2の末端部と、
前記空洞部内の第1及び第2の電極と、
第1及び第2のアンテナ端部を有し、前記本体部の本体外壁部と前記第1及び第2の末端部の一方の前記末端外壁部とに形成されたアンテナと
を有する放電ランプであって、
前記アンテナは、前記第1及び第2の電極に直接的に接続されていない当該放電ランプ。
【請求項2】
前記アンテナが、前記第1及び第2の電極に対して浮く電位を有する請求項1記載の放電ランプ。
【請求項3】
前記アンテナが、前記第1及び第2の電極に容量結合された請求項1記載の放電ランプ。
【請求項4】
前記アンテナが、タングステンを有する請求項1記載の放電ランプ。
【請求項5】
前記アンテナの前記第1の端部が、前記アンテナが形成された前記第1の末端部又は前記第2の末端部の前記ホール部に少なくとも部分的に延在する請求項1記載の放電ランプ。
【請求項6】
前記第1及び第2の末端部の対応する一方の前記ホール部内に少なくとも一部配された少なくとも1つのフリットを更に有する請求項1記載の放電ランプ。
【請求項7】
前記少なくとも1つのフリットが前記アンテナと接触している請求項6記載の放電ランプ。
【請求項8】
前記アンテナが、前記少なくとも1つのフリットを介して前記第1及び第2の電極に容量又は抵抗結合された請求項6記載の放電ランプ。
【請求項9】
第1及び第2の端部を有し、前記第1又は第2の末端部の対応する一方の前記ホール部の中に少なくとも一部配された1つ又はそれ以上のフィードスルーを更に有し、前記1つ又はそれ以上のフィードスルーの1つは、アンテナと接触している前記フリットと接触している請求項8記載の放電ランプ。
【請求項10】
前記アンテナが、前記本体部の前記本体内壁部に更に形成された請求項1記載の放電ランプ。
【請求項11】
前記第1の末端部又は前記第2の末端部の一方の前記ホール部を通り、20ないし100ミクロンの距離だけ前記アンテナの前記第1の端部から離れているフィードスルーを更に有する請求項1記載の放電ランプ。
【請求項12】
前記空洞部が、塩、アマルガム及びバッファガスを有する混合物で満たされ、前記バッファガスは、22ないし1000トルの圧力においてアルゴン、キセノン、クリプトン及びネオンのうちの1つ又はそれ以上を有する請求項1記載の放電ランプ。
【請求項13】
本体外壁部及び本体内壁部を有し、前記本体内壁部は主空洞部の少なくとも一部を規定する本体部と、
内側面及び外側面と、前記内側面と前記外側面との間に延在するホール部とを有し、前記主空洞部内に少なくとも部分的に位置する第1及び第2の末端部と、
第1及び第2のフィードスルーであって、前記第1のフィードスルーは前記第1の末端部の前記ホール部内に少なくとも一部配され、前記第2のフィードスルーは前記第2の末端部の前記ホール部内に少なくとも一部配され、前記第1のフィードスルー及び前記第2のフィードスルーは、対応する前記フィードスルーが配されたそれぞれの前記ホール部を介して電流を通すように構成された当該第1及び第2のフィードスルーと、
前記第1及び第2のフィードスルーに接続された前記主空洞部内の第1及び第2の電極と、
第1及び第2のアンテナ端部を有するアンテナであって、前記第1のアンテナ端部は前記第1の末端部の前記ホール部内に配され、前記第2のアンテナ端部は前記第1の末端部と前記第2の末端部との間に存在する前記本体部の一部に配され、前記アンテナは少なくとも前記本体部の前記外壁部及び前記第1の末端部の前記外側面に連続的に形成された当該アンテナと、
前記本体部に対して前記フィードスルーを位置付ける第1及び第2のフリットであって、前記第1のフリットは前記アンテナの前記第1のアンテナ端部と前記フィードスルーの対応する一方との間に位置する当該第1及び第2のフリットと
を有する放電ランプであって、
前記アンテナは、前記第1及び第2の電極に直接的に接続されていない当該放電ランプ。
【請求項14】
前記アンテナが、前記第1及び第2の電極に対して浮く電位を有する請求項13記載の放電ランプ。
【請求項15】
前記アンテナが、前記第1及び第2の電極に容量結合された請求項13記載の放電ランプ。
【請求項16】
前記第1の末端部に形成された前記アンテナの部分の領域が、前記第1の末端部の前記外側面の領域よりも小さい請求項13記載の放電ランプ。
【請求項17】
前記アンテナが、タングステンを有する請求項16記載の放電ランプ。
【請求項18】
前記第1及び第2の末端部間の前記主空洞部内に少なくとも一部位置し、塩、アマルガム及びバッファガスを有する混合物で満たされたガス空洞部であって、前記バッファガスは、アルゴン、キセノン及びネオンのうちの1つ又はそれ以上を有する当該ガス空洞部を更に有する請求項16記載の放電ランプ。
【請求項19】
前記アンテナに最も近い前記第1のフィードスルーの外側の部分が、20ないし100ミクロンの距離だけ前記アンテナの前記第1の端部から離れている請求項13記載の放電ランプ。
【請求項20】
口金と、
前記口金に取り付けられ、内部空洞部を形成する外側バルブと、
前記内部空洞部内に位置し、電流を流し、ガス放電管を位置付けるように構成され、配された第1及び第2の部分を有するフレームと、
ガス空洞部の少なくとも一部を規定し、前記ガス空洞部に通ずるホール部を有する本体部であって、前記ガス空洞部は、塩、アマルガム及びバッファガスを含有する当該本体部と、第1及び第2の端部を有する第1及び第2のフィードスルーであって、前記フィードスルーの前記第2の端部が前記ガス空洞部内に位置し、前記フィードスルーの前記第1の端部が前記ガス空洞部の外側に配されるように前記本体部の前記ホール部を通り、前記フレームの前記第1及び第2の部分の対応する一方にそれぞれ電気的に接続された当該第1及び第2のフィードスルーと、前記第1及び第2のフィードスルーに接続された前記空洞部内の第1及び第2の電極と、前記ガス空洞部の外側に存在する前記本体部の外側面に形成され、前記第1のフィードスルーが通る1つ又はそれ以上の前記ホール部のうちの1つのホール部に配された端部を有するアンテナと、第1及び第2のフリットであって、前記第1のフリットは前記アンテナを第1のフィードスルーから所定の距離だけ分離するように前記第1のフィードスルーと前記アンテナとの間に少なくとも一部配され、前記第2のフリットは前記本体部に対して適切な位置に前記第2のフィードスルーを配置する当該第1及び第2のフリットとを有する前記ガス放電管と
を有する照明装置。
【請求項21】
前記アンテナが、前記第1及び第2の電極に対して浮く電位を有する請求項20記載の照明装置。
【請求項22】
前記アンテナが、前記第1及び第2の電極に容量結合された請求項20記載の照明装置。
【請求項23】
前記本体部が多結晶アルミナ(PCA)を有し、前記アンテナが前記PCAと一体的に形成されたタングステンを有する請求項22記載の照明装置。
【請求項24】
前記所定の距離が、20ないし100ミクロンである請求項22記載の照明装置。
【請求項25】
それぞれが第1のサイド及び第2のサイドを有する末端部を更に有し、対応する前記末端部の前記第1のサイドに形成された、前記アンテナの部分の領域が、前記対応する末端部の前記第1のサイドの領域よりも小さい状態であるように、前記アンテナが前記末端部の1つの前記第1のサイドに更に形成された請求項22記載の照明装置。
【請求項26】
本体内壁部及び本体外壁部と、第1及び第2の端部とを有し、前記本体内壁部は前記第1の端部と前記第2の端部との間に配された空洞部の少なくとも一部を規定する本体部と、
前記空洞部内に配された第1の端部と、前記空洞部の外側に配された第2の端部とを有する少なくとも1つのフィードスルーと、
前記少なくとも1つのフィードスルーを所望の位置に保持する少なくとも1つのフリットと、
前記本体部の前記本体外壁部及び前記少なくとも1つのフリットに形成されたアンテナと
を有する放電ランプ。
【請求項27】
前記アンテナが、前記少なくとも1つのフィードスルー上に形成され、前記少なくとも1つのフィードスルーに接続された請求項26記載の放電ランプ。
【請求項28】
第1の末端内壁部及び末端外壁部と、前記末端内壁部と前記末端外壁部との間に延在する開口部とを有する少なくとも1つの末端部を更に有し、前記少なくとも1つのフィードスルーは前記開口部を通る請求項26記載の放電ランプ。
【請求項29】
前記アンテナが、前記少なくとも1つの末端部の前記末端外壁部に更に形成された請求項28記載の放電ランプ。
【請求項30】
前記アンテナが、タングステンを有する請求項26記載の放電ランプ。
【請求項31】
前記アンテナが、前記本体部の前記第1及び第2の端部の1つ又は前記本体部の前記本体内壁部に更に形成された請求項26記載の放電ランプ。
【請求項32】
前記空洞部が、塩、アマルガム及びバッファガスを有する混合物で満たされ、前記バッファガスは、22ないし1000トルの圧力においてアルゴン、キセノン、クリプトン及びネオンのうちの1つ又はそれ以上を有する請求項26記載の放電ランプ。
【請求項33】
本体内壁部及び本体外壁部と、第1及び第2の端部とを有し、前記本体内壁部は前記第1の端部と前記第2の端部との間に配された空洞部の少なくとも一部を規定する本体部と、
内壁部及び外壁部と、前記内壁部と前記外壁部との間に位置する開口部とを有する少なくとも1つのエンドキャップであって、前記少なくとも1つのエンドキャップの前記内壁部は前記空洞部の少なくとも他の一部を規定する当該少なくとも1つのエンドキャップと、
前記本体部の前記第1の端部と前記少なくとも1つのエンドキャップとの間に位置する導電層と、
前記本体部の前記本体外壁部に形成され、前記導電層に接続された第1の端部を有するアンテナと、
前記開口部を通り、前記空洞部内に配された第1の端部と前記空洞部の外側に配された第2の端部とを有する少なくとも1つのフィードスルーと
を有する放電ランプ。
【請求項34】
前記導電層が、リング部の少なくとも一部を形成するように前記本体部の前記本体内壁部と前記本体外壁部との間に位置する請求項33記載の放電ランプ。
【請求項35】
前記導電層と前記少なくとも1つのエンドキャップとの間に位置する他の導電層を更に有する請求項33記載の放電ランプ。
【請求項36】
前記少なくとも1つのエンドキャップが、導電性の材料から形成された請求項33記載の放電ランプ。
【請求項37】
前記少なくとも1つのエンドキャップが、前記アンテナに電気的に接続された請求項33記載の放電ランプ。
【請求項38】
本体外壁部及び本体内壁部を有し、前記本体内壁部が、主空洞部の少なくとも一部と、前記主空洞部まで延在する1つ又はそれ以上の開口とを規定する本体部と、
第1及び第2の端部を有し、前記本体部の前記1つ又はそれ以上の開口内に少なくとも一部位置する少なくとも1つのフィードスルーと、
前記本体部の前記本体外壁部に位置し、前記1つ又はそれ以上の開口のうちの1つの開口まで延在するアンテナと
を有する放電ランプ装置。
【請求項39】
前記アンテナが、前記本体部の前記本体外壁部から前記本体内壁部まで連続的に延在し、前記本体部の前記本体内壁部の少なくとも一部の上に位置する請求項38記載の放電ランプ。
【請求項40】
前記アンテナが、前記少なくとも1つのフィードスルーに対して浮く電位を有する請求項38記載の放電ランプ。
【請求項41】
前記アンテナが、前記少なくとも1つのフィードスルーに容量結合された請求項38記載の放電ランプ。
【請求項42】
前記アンテナが、前記少なくとも1つのフィードスルーに電気的に接続された請求項38記載の放電ランプ。
【請求項43】
前記少なくとも1つの開口に配された他の開口を更に有し、前記他の開口は前記少なくとも1つのフィードスルーから離れて位置する内側壁部を有する請求項38記載の放電ランプ。
【請求項44】
前記アンテナが、前記本体部の前記本体外壁部から前記他の開口の前記内側壁部まで連続的に延在し、前記本体外壁部の1つ又はそれ以上及び前記他の開口の前記内側壁部に配された請求項43記載の放電ランプ。
【請求項45】
前記他の開口の少なくとも一部に配され、前記アンテナを前記少なくとも1つのフィードスルーに電気的に接続する充填材を更に有する請求項43記載の放電ランプ。
【請求項46】
前記主空洞部に配され、塩、アマルガム及びバッファガスを有する混合物であって、前記バッファガスは希ガスを有する当該混合物を更に有する請求項38記載の放電ランプ。
【請求項47】
前記アンテナが、20ないし100ミクロンの距離だけ前記少なくとも1つのフィードスルーから離れた請求項38記載の放電ランプ。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図4E】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公表番号】特表2011−527811(P2011−527811A)
【公表日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−517278(P2011−517278)
【出願日】平成21年6月26日(2009.6.26)
【国際出願番号】PCT/IB2009/052766
【国際公開番号】WO2010/004472
【国際公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】