説明

ハウジング

【課題】本発明は、手触りを向上させ、防水することができるハウジングを提供できる。
【解決手段】本発明は、本体と、その本体の上に形成され、且つ皮革又は織物から構成される柔軟層と、その柔軟層の上に形成される防水層と、を含むハウジングを提供する。前記本体の表面に、柔軟層が形成されているので、ハウジングの手触りを向上させ、外観を美しくすることができる。又、前記柔軟層の表面に防水することができる防水層が形成されているので、水又水分により、柔軟層が硬くなるか、脆くなることを防ぐことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハウジングに関し、特に柔軟層が水又は水分により、硬くなるか、脆くなることを防ぐことができるハウジングに関するものである。
【背景技術】
【0002】
技術の発展に伴って、携帯電話、ノートパソコン、携帯情報端末(Personal Digital Assistant、PDAと略称)などの電子装置が広く使用されている。使用者は、前記電気装置の各種の機能に対して要求を提出するばかりでなく、電子装置の外観と手触りに対しても新しい要求を提出している。
【0003】
前記電子装置の外部には、電子装置の各種の部品を保護するハウジングが設置されている。前記ハウジングは、通常プラスチックを材料とし、射出成型方法で製造したものである。射出成型方法で製造した成形品は、重さが小さく、製造コストが安く、製造方法が簡単である利点があるので、各種の領域に広く使用されている。
【0004】
前記ハウジングの手触りを向上させ、外観を美しくするために、通常前記ハウジングの表面に皮革又は織物などを形成する。前記皮革(又は織物)が前記ハウジングの表面から落ちることを防ぐために、通常皮革とハウジングの表面との間に接着層を設置して、皮革(又は織物)とハウジングが緊密に接着するようにする。しかし、前記皮革に防水層が設置されないので、皮革(又は織物)が水又は水分により、硬くなるか、脆くなる可能性がある。即ち、前記皮革(又は織物)が、水に浸透されか、空気中の水分を吸収ことによって、硬くなるか、脆くなる問題がある。従って、ハウジングの手触りと外観が悪くなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上の問題点に鑑みて、本発明は、手触りを向上させ、柔軟層を保護することができるハウジングを提供するのが目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記問題を解決するために、本体と、その本体の上に形成され、且つ皮革又は織物から構成される柔軟層と、その柔軟層の上に形成される防水層と、を含むハウジングを提供する。
【発明の効果】
【0007】
前記ハウジングにおいて、前記本体の表面に、皮革又は織物から構成される柔軟層が形成されているので、ハウジングの手触りを向上させ、外観を美しくすることができる。又、前記柔軟層の表面に防水することができる防水層が形成されているので、水又は水分により、前記柔軟層が硬くなるか、脆くなることを防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態に係るハウジングに対して詳細に説明する。
【0009】
図1は、本発明の実施形態に係るハウジング100の断面図である。前記ハウジング100は、本体10と、その本体10の表面の上に形成される柔軟層20と、その柔軟層20の表面の上に形成される防水層30と、を含む。前記ハウジング100は、携帯電話、ノートパソコン、携帯情報端末(Personal Digital Assistant、PDAと略称)などの電子装置に使用されるハウジング、又は、筆入れ、コプなどの各種の容器を指す。
【0010】
前記本体10は、射出成型方法で射出して形成したものである。前記本体10の材料として、プラスチック、ゴム、シリコーンなどを採用することができる。前記プラスチック材料として、ポリ塩化ビニル樹脂(Polyvinyl Chloride、PVC)、ポリエチレンテレフタレート(Polyethylene Terephthalate 、PET)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(Acrylonitorile Butadiene Styrene、ABS)、ポリカーボネート(Polycarbonate、PC)、ポリイミド(Polyimide 、PI)、液晶高分子(Liquid Crystal Polymer 、LCP)、ポリエーテルイミド(Polyetherimide、PEI)、ポリフェニレンサルファイド(Polyphenylene Sulfide、PPS)、ポリスチレン(Polystyrene、PS)、ポリプロピレン(P olypropylene、PP) 等を単独或いは混合して用いることができる。好ましくは、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)又はポリカーボネート(PC)を前記本体10を形成する材料とする。
【0011】
前記柔軟層20は、皮革、織物、布の中の何れか一種から構成される。前記皮革と、織物及び布は、天然皮革、人造皮革、綿織物、繊維織物、プラスチック織物、ナイロン織物などから選択することができる。本実施形態において、好ましくは、人造皮革、綿織物又はナイロン織物から構成される柔軟層20を選択する。
【0012】
前記柔軟層20は、前記本体10の上表面と接着する接着面(図示せず)を含む。前記接着面は、表面に微小な凹凸部が多く形成される粗い表面である。前記接着面は、前記柔軟層20を製造する場合直接形成されるものであるか、つるつるの表面に対して研磨を実施して形成した表面である。
【0013】
射出成型方法で前記本体10を形成する場合、その本体10を形成する溶融状態の材料が前記柔軟層12に接着されるので、本体10と柔軟層20が一体に密着されることができる。前記本体10と前記柔軟層20の接着面との間に接着面で、前記本体10を形成する溶融の材料が前記接着面の微小な凹凸部に入るので、両者の間の接着力が向上される。又、前記本体10と前記柔軟層20の接着面との間の接続面積が増加されるので、両者の間の接着力がさらに向上されることができる。
【0014】
前記防水層30は、前記皮革又は織物を防水用液体に一定時間浸した後、乾燥させて形成した弾性透明層である。防水層30の材料として、前記ポリビニルアルコール(polyvinyl acetate、PVA)、ポリアクリレート(polyacrylate)、ポリスチレン(polystyrene)、ポリビニールクロライド(polyvinyl chloride、PVC)、ポリスルフィド(polysulfide)、オルガノシリコンポリマー(organo silicon polymer)等を単独或いは混合して用いることができる。前記防水層30にパラフィン(paraffin)、動植物の脂肪を少し添加してもよい。
【0015】
前記ハウジング100を製造する場合、まず前記防水層30を前記柔軟層20の上に形成した後、前記本体10を前記接着体(防水層30と柔軟層20の接着体)に一体に形成することができる。又は、前記本体10を前記柔軟層20の上に形成した後、透明な防水膜からなる防水層30を熱圧方法で前記接着体(本体10と柔軟層20の接着体)の上に形成することができる。これで、前記透明な防水膜の材料として、ポリウレタン(polyurethane)、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene)、ポリエステル(Polyester)などを採用することができる。
【0016】
前記ハウジング100において、前記本体10の表面に、皮革又は織物から構成される柔軟層20が形成されているので、ハウジング100の手触りを向上させ、外観を美しくすることができる。又、前記柔軟層20の表面に防水することができる防水層30が形成されているので、前記柔軟層20が水又は水分により、硬くなるか、脆くなることを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態に係るハウジングの断面図である。
【符号の説明】
【0018】
10 本体
20 柔軟層
30 防水層
100 ハウジング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、その本体の上に形成される柔軟層と、その柔軟層の上に形成される防水層と、を含むことを特徴とするハウジング。
【請求項2】
防水層の材料として、ポリビニルアルコール(polyvinyl acetate、PVA)、ポリアクリレート(polyacrylate)、ポリスチレン(polystyrene)、ポリビニールクロライド(polyvinyl chloride、PVC)、ポリスルフィド(polysulfide)、オルガノシリコンポリマー(organo silicon polymer)等を単独或いは混合して用いることを特徴とする請求項1に記載のハウジング。
【請求項3】
前記防水層には、パラフィン(paraffin)、動植物の脂肪を少し添加されていることを特徴とする請求項2に記載のハウジング。
【請求項4】
前記防水層の材料として、ポリウレタン(polyurethane)、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene)、ポリエステル(Polyester)などを採用することを特徴とする請求項1に記載のハウジング。
【請求項5】
前記柔軟層が皮革、織物、布の中の何れか一種から構成されることを特徴とする請求項1に記載のハウジング。
【請求項6】
前記皮革と、織物及び布を、天然皮革、人造皮革、綿織物、繊維織物、プラスチック織物、ナイロン織物などで選択することを特徴とする請求項5に記載のハウジング。
【請求項7】
前記本体の材料として、プラスチック、ゴム、シリコーンなどを採用することができることを特徴とする請求項1に記載のハウジング。
【請求項8】
前記柔軟層は、表面に微小な凹凸部が多く形成される接着面を含み、射出成型方法で前記本体を形成する場合、その本体を形成する溶融状態の材料が前記接着面の微小な凹凸部に入るので、基板が前記柔軟層に緊密に接着されることを特徴とする請求項1に記載のハウジング。

【図1】
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