説明

ハロゲン化銀カラー写真感光材料の発色現像処理液用添加剤組成物及びそれを用いたハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法

【課題】 本発明の目的は、現像処理後のハロゲン化銀カラー写真感光材料の現像性を変動させることなく、酸化劣化耐性に優れ、安定性の高いハロゲン化銀カラー写真感光材料用の発色現像処理液用添加剤組成物を提供することであり、また、酸化劣化耐性に優れたハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法を提供することにある。
【解決手段】 ハロゲン化銀カラー写真感光材料の画像形成に用いる発色現像処理液に添加するハロゲン化銀カラー写真感光材料の発色現像処理液用添加剤組成物であって、下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の発色現像処理液用添加剤組成物。
【化1】

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハロゲン化銀カラー写真感光材料の発色現像処理液用添加剤組成物とそれを用いたハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法に関し、更に詳しくは、発色現像プロセスにおいて発色現像液の空気酸化による劣化を防止し、長期間にわたって安定した処理特性が得られるハロゲン化銀カラー写真感光材料の発色現像処理液用添加剤組成物とそれを用いたハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ハロゲン化銀カラー写真感光材料の現像処理は、基本的には、発色現像工程と脱銀工程との2工程から構成されており、脱銀工程は漂白工程と定着工程または、漂白定着工程から構成されている。この他には、付加的な処理工程として、例えば、リンス処理、安定化処理などが加えられる。
【0003】
発色現像工程で用いられる発色現像液は、主に、発色現像主薬、酸化防止剤、バッファー剤等を含有しており、これらの添加剤を含む発色現像液の中でも、特に、発色現像主薬の酸化を防ぐため、従来から、酸化防止剤(保恒剤ともいう)として、ヒドロキシルアミン塩、亜硫酸塩、ヒドロキシルアミン誘導体等が広く用いられている。ヒドロキシルアミン誘導体の具体的化合物としては、特開平1−298351号公報に記載されており、例えば、ジエチルヒドロキシルアミンなどが知られている。
【0004】
近年、デジタルカメラの普及により、フィルム自動現像機、ペーパー自動現像機などを有するプリント店においては、ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理量は減少の一途をたどっている。一方、コンビニエンスストア、大型スーパーマーケットの営業時間の長時間化により、それらの店舗に設置されている自動現像機の温調時間は、以前より延びており、1日当たり平均10時間〜16時間にわたり所定の温度で加温し続ける状態となっている。すなわち、現像使用液(タンク液)は、長時間にわたり約35〜40℃の温度を保つために攪拌され続けているが、ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理量に応じて補充されるはずの補充液は、ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理量が少ないために、少量しか補充されない状態となる。この結果、現像使用液、補充液ともに空気酸化による劣化が問題となっている。ここで現像使用液とは処理タンク槽内の処理液であり、現像補充液とは現像使用液に対し、ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理量に応じて添加される処理液である。
【0005】
上記のような状況において、とりわけ発色現像液が酸化されると、現像処理したハロゲン化銀カラー写真感光材料に、適正な発色濃度、例えば、所望の階調特性が得られず、最終的に得られる画像の品質低下を招く結果となる。
【0006】
自動現像機における現像液の酸化による性能劣化を防止する手段としては、例えば、炭酸塩などのpH調整用の添加剤を加える方法(例えば、特許文献1参照。)や、処理量に応じて現像使用液に補充する現像補充液量を増やす方法、あるいは、現像使用液、現像補充液の液面が空気に晒されるのを防止するために、浮板等を液面に浮かべて液が空気と接する面積を減らす方法などが知られている。
【0007】
しかし、これら従来より適用されている現像補充液の補充量を増やしたり、浮板、浮き球を補充タンクに浮かべたりする方法をもってしても、ハロゲン化銀カラー写真感光材料の現像処理後の性能劣化を補いきれない程度まで、近年のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理量は減少しているのが現状である。
【0008】
一方、ハロゲン化銀カラー写真感光材料を自動現像機などにより連続処理する処理方法においては、成分濃度の変化による現像仕上がり性能の変化を避けるため、発色現像液の成分を一定濃度の範囲に保つための手段が必要であり、通常は、ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理量に応じた現像補充液を補充することによって達成されている。
【0009】
このような自動現像機においては、現像補充液の補充量をむやみに増やすことは、現像使用液のpHに影響を与えたり、あるいは処理廃液量を増やしたりしてしまう問題がある。また、過度に多量の現像補充液を補充すると、逆に現像主薬の通常状態での酸化劣化による消失以上の現像主薬が現像使用液に補充される結果となり、成分濃度が通常の連続運転において変動する一定範囲を超えて変動し、例えば、過度に現像活性となる条件となり、同様に、最終的に得られる画像の品質低下を招く。
【0010】
また、保恒剤としては、ジエチルヒドロキシルアミンを用いた処理方法(例えば、特許文献2参照。)や、従来から知られているヒドロキシルアミン塩、亜硫酸塩などを用いる方法が知られており、これらの保恒剤をより多く現像使用液や現像補充液に添加しておく方法も考えられる。しかし、亜硫酸塩は保恒効果も大きが、反面、多量に発色現像液に添加すると、現像主薬の発色工程における現像性を阻害することが、例えば、「写真工学の基礎」日本写真学会編に記載されており、発色工程での現像性が阻害されると、上記と同様に最終的に得られる画像の品質が低下することとなる。
【0011】
他の保恒剤であるヒドロキシルアミン塩やジエチルヒドロキシルアミンに関しても、現像主薬の現像作用を阻害したり、その化合物自体がハロゲン化銀カラー写真感光材料に悪影響を与えたりして、結局、最終的に得られる階調に変動を与えるため、むやみに多く添加することはできないのが現状である。ただし、現像補充液を調製するための濃縮組成物に添加する場合には、常に処理量に応じた一定量の現像補充液が現像使用液に補充される結果、現像使用液における現像主薬の濃度変動が一定範囲に保たれ、発色現像主薬、抑制剤、階調調整剤とのバランスによって、保恒剤の添加量を適宜増減させることはできる。保恒効果を高めるためにヒドロキシルアミン塩を増量した場合には、現像主薬も増量し、現像使用液中で各種成分のバランスが一定範囲に保たれれば、階調の変動も少なく問題は低減される。このため、発色現像液の補充液を調製する際に、濃縮組成物を使用して、濃縮組成物の保恒剤濃度を適宜調整する、あるいは濃縮組成物中の保恒剤を2種以上併用する等の方法が通常とられている。
【0012】
一方、従来の現像補充液の補充量を増やす方法とは別に、ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理量の少ない自動現像機においては、処理量の少ない時期だけ、適宜、保恒剤を含む添加剤組成物を現像使用液、あるいは現像補充液などの処理液に直接添加して使用するという方法も考えられる。添加剤組成物とは、写真用、例えばハロゲン化銀カラー写真感光材料の画像形成を行うための処理に必要とされる処理液、すなわち現像使用液または現像補充液に添加することを目的とした組成物であり、粉体形態の添加剤組成物、濃縮水溶液形態の濃縮添加剤組成物などが挙げられる。すなわち、処理量に応じて補充される現像補充液を調製するために使用される濃縮組成物の他に、粉体、又は濃縮水溶液として提供される添加剤組成物であり、現像使用液に直接添加されたり、現像補充液に添加されたりして使用される。
【0013】
上述のように、添加剤組成物として必要な成分を、必要な時期に、必要とする処理液に直接添加する使用方法は、即効性もあり、大きな効果を発揮する場合もあるが、「処理液の成分を一定範囲に保つ」という自動現像機における連続運転の原則から外れる使用方法であるため、注意を要する方法でもある。特に、添加剤組成物を発色現像液に使用する場合、発色現像液の成分の変動は、最終的に得られる画像の品質に大きく影響するため、特に注意が必要である。
【0014】
これまで知られている保恒剤である亜硫酸塩、ヒドロキシルアミン塩、ジエチルヒドロキシルアミン等を、不定期に使用される添加剤組成物として提供すると、処理量の少ない自動現像機に対しては、発色現像液の空気酸化による劣化を一時的に抑えることは可能となるが、前述のごとく保恒剤自体が現像主薬の発色工程を阻害したりして、ハロゲン化銀カラー写真感光材料の発色濃度に影響を与えるため、現像使用液における保恒剤濃度が、添加剤組成物を使用する場合と使用しない場合で大きく変動し、ハロゲン化銀カラー写真感光材料の発色濃度が大きく変動してしまう結果となる。
【0015】
このように、不定期に使用される添加剤組成物として保恒剤を含む組成物を使用する場合、保恒剤自体の影響で発色濃度が変動し、最終的に得られる画像の品質が一定でなくなるという問題を抱えているのが現状である。
【特許文献1】特開2004−109738号公報
【特許文献2】特開平1−298351号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、現像処理後のハロゲン化銀カラー写真感光材料の現像性を変動させることなく、酸化劣化耐性に優れ、安定性の高いハロゲン化銀カラー写真感光材料用の発色現像処理液用添加剤組成物を提供することであり、また、酸化劣化耐性に優れたハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
【0018】
(請求項1)
ハロゲン化銀カラー写真感光材料の画像形成に用いる発色現像処理液に添加するハロゲン化銀カラー写真感光材料の発色現像処理液用添加剤組成物であって、下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の発色現像処理液用添加剤組成物。
【0019】
【化1】

【0020】
〔式中、R、R′は各々置換されてもよい炭素原子数1〜6の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素を表す。nは4〜50,000の整数を表す。sは0または1を表す。sが1をとる場合、Aは下式1を表す。〕
【0021】
【化2】

【0022】
〔式中、R″は炭素数2〜8のヒドロキシル基で置換されてもよいアルキレン基またはアルカントリイル基を示し、アルキレン基の場合、qは0となり、アルカントリイル基の場合は1となる。qが1の場合、Bは一般式(1)で表されるポリマーを示す。mは0〜30の整数を示す。〕
(請求項2)
下記一般式(2)〜(5)から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有することを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の発色現像処理液用添加剤組成物。
【0023】
【化3】

【0024】
〔式中、A1、A2、A3、A4及びA5は、各々−COOM1または−PO323を表し、それぞれ同一であっても異なってもよい。M1、M2及びM3は、各々水素原子、アンモニオ基またはアルカリ金属原子を表し、それぞれ同一であっても異なってもよい。nは1または2を表す。〕
【0025】
【化4】

【0026】
〔一般式(3)及び(4)において、R1、R2、R3及びR4は各々水素原子、ハロゲン原子、スルホ基、置換もしくは未置換の炭素原子数1〜7のアルキル基、−OR5、−COOR6、−CON(R7)(R8)または置換もしくは未置換のフェニル基を表す。R5、R6、R7及びR8は各々水素原子または炭素原子数1〜18のアルキル基を表す。nは1〜3の整数を表す。R1は同一でも異なってもよい。R1は好ましくはスルホ基である。〕
【0027】
【化5】

【0028】
〔式中、R9及びR10は水素原子、ハロゲン原子またはスルホ基を表す。〕
(請求項3)
酸素透過係数が40ml/m2・atm・day以下のプラスチック容器に充填されていることを特徴とする請求項1または2に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の発色現像処理液用添加剤組成物。
【0029】
(請求項4)
請求項1〜3のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の発色現像処理液用添加剤組成物をハロゲン化銀カラー写真感光材料の画像形成に供する発色現像補充液または発色現像使用液に添加して、該ハロゲン化銀カラー写真感光材料を処理することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、現像処理後のハロゲン化銀カラー写真感光材料の現像性を変動させることなく、酸化劣化耐性に優れ、安定性の高いハロゲン化銀カラー写真感光材料用の発色現像処理液用添加剤組成物を提供することであり、また、酸化劣化耐性に優れたハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
【0032】
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、ハロゲン化銀カラー写真感光材料の画像形成に用いる発色現像処理液に添加するハロゲン化銀カラー写真感光材料の発色現像処理液用添加剤組成物であって、前記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の発色現像処理液用添加剤組成物を用いることにより、現像処理後のハロゲン化銀カラー写真感光材料の現像性を変動させることなく、酸化劣化耐性に優れ、安定性の高いハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法を実現できることを見出し、本発明に至った次第である。
【0033】
なお、本発明の発色現像処理液用添加剤組成物とは、発色現像液の現像使用液または現像補充液に付加的に添加して使用することを特徴とする組成物をいう。
【0034】
以下、本発明の詳細について説明する。
【0035】
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料の発色現像処理液用添加剤組成物(以下、単に添加剤組成物ともいう)では、前記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする。
【0036】
前記一般式(1)において、R、R′は各々置換されてもよい炭素原子数1〜6の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素を表す。これらの炭化水素の好ましい置換基は、水酸基、カルボキシル基、スルホ基などであり、また、カルボニル基などの2価の連結基を含んでいてもよい。nは4〜50,000の整数を表す。sは0または1を表すが、好ましくはsが1の場合である。
【0037】
sが1をとる場合、Aは前記式1を表す。R″は炭素数2〜8のヒドロキシル基で置換されてもよいアルキレン基またはアルカントリイル基を示し、アルキレン基の場合、qは0となり、アルカントリイル基の場合は1となる。qが1の場合、Bは一般式(1)で表されるポリマーを示し、一般式(1)は3次元構造となる。mは0〜30の整数を示す。
【0038】
sが0をとる一般式(1)で表される化合物、例えば、ポリ(N−ヒドロキシアルキレンイミン)は既知の方法により容易に合成することができる。代表的な例としては、「ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイアティ(J.Chem.Soc.,),75,1009(1899),J.Chem.Soc.,1963,3144」等に記載の過酸化水素水を用いた2級アミンの酸化方法により、ポリ(アルキレンイミン)を酸化して合成する方法が挙げられる。この方法により合成された粗ポリ(N−ヒドロキシアルキレンイミン)は写真特性に影響を与える成分を含まないため、精製することなく、そのまま発色現像液の組成物として使用することができるという利点がある。また、「マクロモレキュルズ」(Macromolecules),21,1995(1988)等に記載の反応と組み合わせて、ポリ(アルキレンイミン)の末端基である1級アミンを2級アミンとすることにより、更に性能の優れたポリ(N−ヒドロキシアルキレンイミン)を合成する方法も挙げられる。その他の方法としては、特開平3−259145号公報、特開2003−212993号公報等に記載の方法を応用した、ヒドロキシルアミンとジハロゲン化アルキレンとの反応による合成方法等が挙げられる。
【0039】
以下に、sが1をとる一般式(1)で表される化合物、例えば、以下に示す例示化合物(1−14)の合成例を示す。
【0040】
ジエチレングリコールジグリシジルエーテル174g(1.0mol)、50%ヒドロキシルアミン水溶液66g(1.0mol)を水450mlと混合し、60℃にて加熱撹拌を2時間行った。得られた水溶液中のヒドロキシルアミノ基の濃度をフェーリング液により求めたところ、0.109mol/100gのヒドロキシルアミノ基が含まれていることが確認された。又、未反応ヒドロキシルアミンを液体クロマトグラフィーにより測定したところ、残存していないことが確認された。得られた水溶液は、殆ど臭気がない。
【0041】
以下、一般式(1)で表される化合物のうち、その代表的な化合物例を示すが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
【0042】
【化6】

【0043】
【化7】

【0044】
【化8】

【0045】
一般式(1)で表される具体的化合物としては、上記例示したほかに、特開平6−313953号、特開2000−162750号、特開2003−212993号等の各公報に記載の化合物を挙げることができる。
【0046】
本発明の添加剤組成物においては、上記説明した一般式(1)で表される化合物と共に、前記一般式(2)〜(5)から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有することが好ましい。本発明に係る(1)で表される化合物と共に、前記一般式(2)〜(5)から選ばれる少なくとも1種のキレート化合物を併用することにより、本発明に係る(1)で表される化合物をより発揮できる観点から好ましい。
【0047】
はじめに、前記一般式(2)で表される化合物について説明する。
【0048】
前記一般式(2)において、A1、A2、A3、A4及びA5は、各々−COOM1または−PO323を表し、それぞれ同一であっても異なってもよい。M1、M2及びM3は、各々水素原子、アンモニオ基またはアルカリ金属原子を表し、それぞれ同一であっても異なってもよい。nは1または2を表す。
【0049】
一般式(2)で表される化合物の一例を以下に示すが、本発明はこれら例示する化合物にのみ限定されるものではない。
【0050】
(2)−1:ジエチレントリアミン五酢酸
(2)−2:トリエチレンテトラミン六酢酸
(2)−3:ジエチレントリアミン五メチレンホスホン酸
(2)−4:トリエチレンテトラミン六メチレンホスホン酸
また、上記各化合物はその塩(例えば、カリウム、ナトリウム、リチウムの如きアルカリ金属塩、アンモニウム塩等)も挙げられ、これらは市販品として入手することもできる。
【0051】
上記一般式(2)で表される化合物の中でも、とりわけ例示化合部(2)−1(ジエチレントリアミン五酢酸)及びその塩が、本発明の目的効果をいかんなく発揮させる観点から好ましく用いられる。
【0052】
次いで、一般式(3)、(4)、(5)で表されるキレート化合物について説明する。
【0053】
前記一般式(3)、(4)において、R1、R2、R3及びR4は各々水素原子、ハロゲン原子、スルホ基、置換もしくは未置換の炭素原子数1〜7のアルキル基、−OR5、−COOR6、−CON(R7)(R8)または置換もしくは未置換のフェニル基を表す。R5、R6、R7及びR8は各々水素原子または炭素原子数1〜18のアルキル基を表す。nは1〜3の整数を表す。R1は同一でも異なってもよい。R1は好ましくはスルホ基である。
【0054】
また、前記一般式(5)において、R9及びR10は水素原子、ハロゲン原子またはスルホ基を表す。
【0055】
以下に、一般式(3)、(4)、(5)で表されるキレート化合物の具体例を示すが、本発明ではこれら例示した化合物にのみ限定されるものではない。
【0056】
【化9】

【0057】
【化10】

【0058】
【化11】

【0059】
本発明に用いられる上記一般式(2)〜(5)で表されるキレート化合物は、本発明の添加剤組成物に、本発明の添加剤組成物を用いて調製した発色現像液1L当り1×10-4モル〜1モルとなる様な範囲で添加することが好ましく、より好ましくは2×10-4〜1×10-1モルの範囲で添加することができ、更に好ましくは5×10-4〜5×10-2モルの範囲で添加することができる。
【0060】
次いで、本発明の発色現像処理液用添加剤組成物について、上記説明した以外の構成要素について説明する。
【0061】
本発明の発色現像処理液用添加剤組成物には、添加後の発色現像使用液またはその補充液のpHが、添加前のpHから変化しないように、pH調整剤を含有させることができる。また、本発明の発色現像処理液用添加剤組成物が水溶液である場合には、添加剤組成物自体の安定性の観点から、pHとして1〜11の範囲に調整されていることが好ましい。pH調整のための好ましいアルカリ剤としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどが挙げられ、好ましい酸としては、例えば、硫酸、硝酸などが挙げられる。
【0062】
本発明の発色現像処理液用添加剤組成物は、例えば、カルシウムやマグネシウムによる沈澱防止や安定性向上のため、各種キレート剤を含有させることができ、例えば、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、N,N,N−トリメチレンホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,N′,N′−テトラメチレンスルホン酸、トランスシロヘキサシジアミン四酢酸、1,2−ジアミノプロパン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、エチレンジアミンオルトヒドロキシフェニル酢酸、エチレンジアミンジ琥珀酸(S,S体)、N−(2−カルボキシラートエチル)−L−アスパラギン酸、β−アラニンジ酢酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、N,N′−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N′−ジ酢酸等が挙げられる。これらのキレート剤は必要に応じて2種以上併用しても良い。
【0063】
また、本発明の発色現像処理液用添加剤組成物には、必要に応じて、蛍光増白剤を含有させることができる。蛍光増白剤としては、ビス(トリアジニルアミノ)スチルベンスルホン酸化合物が好ましい。ビス(トリアジニルアミノ)スチルベンスルホン酸化合物としては、公知もしくは市販のジアミノスチルベン系増白剤を用いることができる。公知のビス(トリアジニルアミノ)スチルベンスルホン酸化合物としては、例えば、特開平6−329936号、同7−140625号、同10−140849号等の各公報に記載の化合物が好ましい。その他のビス(トリアジニルアミノ)スチルベンスルホン酸化合物としては、特開2001−281823号公報の段落番号〔0038〕〜同〔0049〕に記載の化合物I−1〜I−48及び特開2001−281823号公報の段落番号〔0050〕〜同〔0052〕に記載の化合物II−1〜II−16を挙げることもできる。
【0064】
また、本発明の発色現像処理液用添加剤組成物には、保管中にカビやバクテリアが発生しないよう各種の防黴剤を含有させることができる。例えば、5−クロロ−2−メチル−イソチアゾリン−3−オン、ベンズイソチアゾリン−3−オン、o−フェニルフェノール、p−クロロ−m−クレゾールなどが挙げられる。このほか、日本防菌防黴学会編「防菌防黴剤事典−原体編−」(防菌防黴 1998 VOL.26)に記載されている公知の防菌防黴剤を使用することができる。
【0065】
本発明の発色現像処理液用添加剤組成物が顆粒や錠剤等の固体である場合、結合剤や賦形剤を含有させることができる。結合剤や賦形剤は、発色現像処理に影響が小さい化合物が好ましく、例えば、ソルビット、マンニットなどの糖アルコール、リボース、ラクトースなどの単糖類および二糖類、デキストリン、ポリエチレングリコール(平均分子量1000〜10000)などの水溶性高分子化合物が挙げられる。
【0066】
本発明の発色現像処理液用添加剤組成物を保存する容器は、内容物に応じた公知の材料を適宜選択して用いることができるが、酸素透過係数が40ml/m2・atm・day(温度20℃、相対湿度65%)以下のプラスチック容器に充填されていることが好ましく、さらに好ましくは20ml/m2・atm・day以下のプラスチック容器に充填することにより、本発明の効果をより顕著に奏する。
【0067】
なお、酸素透過係数は、「O2パーミエイション オブ プラスチック コンテイナー,モダーン パッキング」(O2 permeation of plasticcontainer,Modern Packing;N.J.Calyay,1968)の12月号第143〜145頁に記載された方法により測定することができる。
【0068】
本発明に用いる容器を形成するプラスチック包装材料としては、例えば、ポリ塩化ビニリデン、ナイロン、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル等の酸素透過係数の小さいプラスチックよりなるシート;あるいはこれらのシートにアルミニウム等の金属箔をラミネートしてなるシートもしくはアルミニウム等の金属を蒸着してなるシート;またこれらのシートをポリエチレンあるいはエチレン−酢酸ビニル共重合体等よりなるシートに貼り合わせてなる積層シート;等を用いることができる。またこれらのシートを単独で用いて容器を形成してもよいし、複数のシートを組合わせて用いて容器を形成してもよい。
【0069】
これらのプラスチック包装材のなかでも、酸素透過係数が小さいこと、容器の形体にしたときの強度が大きいこと、容器に容易に加工できる点から、特にポリ塩化ビニリデン、ナイロン、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を好ましく用いることができる。
【0070】
容器の具体的な形態としては、特に限定されないが、例えば、瓶タイプ、キュービックタイプ、ピロータイプ等のいずれの形態であってもよい例えばキュービックタイプの容器を得る場合には、上記の如きプラスチック包装材を用い共押出しにより積層材として成型することもできる。特にコンパクトで取扱いが容易な点から、フレキシブルなピロータイプの容器が好ましい。
【0071】
容器の外壁を形成するシートが1枚である場合には、当該シートの酸素透過係数が既述のように40ml/m2・atm・day以下であることが好ましいが、容器の外壁を形成するシートが2枚である場合には、これら2枚のシートの全体における酸素透過係数が40ml/m2・atm・day以下であればよい。外壁を形成するシートとしては、1層構成のプラスチックシート、複数のプラスチックシートを貼り合わせてなる多層構成のプラスチックシート等を用いることができる。また、プラスチックシートとしては、プラスチックのみよりなるシートであってもよいし、プラスチックシートに金属箔もしくは紙等をラミネートしてなるシートであってもよいし、プラスチックシートに金属の蒸着膜を設けてなるシートであってもよい。
【0072】
1層構成のプラスチックシートとしては、例えば、ポリ塩化ビニリデン、ナイロン、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、ポリビニルアルコール、ポリビニリデンクロライド等よりなるプラスチックシート;これらのプラスチックシートにアルミニウム等よりなる金属箔あるいは紙等をラミネートしてなるシート;上記プラスチックシートにアルミニウム等の金属を蒸着してなるシート;等を挙げることができる。複数のプラスチックシートを貼り合わせてなる多層構成のプラスチックシートとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート/ポリビニルアルコール・エチレン共重合体/ポリエチレンの3層構成、延伸ポリプロピレン/ポリビニルアルコール・エチレン共重合体/ポリエチレンの3層構成、未延伸ポリプロピレン/ポリビニルアルコール・エチレン共重合体/ポリエチレンの3層構成、ナイロン/アルミニウム箔/ポリエチレンの3層構成、ポリエチレンテレフタレート/アルミニウム箔/ポリエチレンの3層構成、セロファン/ポリエチレン/アルミニウム箔/ポリエチレンの4層構成、アルミニウム箔/紙/ポリエチレンの3層構成、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン/アルミニウム箔/ポリエチレンの4層構成、ナイロン/ポリエチレン/アルミニウム箔/ポリエチレンの4層構成、紙/ポリエチレン/アルミニウム箔/ポリエチレンの4層構成、ポリエチレンテレフタレート/アルミニウム箔/ポリエチレンテレフタレート/ポリプロピレンの4層構成、ポリエチレンテレフタレート/アルミニウム箔/ポリエチレンテレフタレート/高密度ポリエチレンの4層構成、ポリエチレンテレフタレート/アルミニウム箔/ポリエチレン/低密度ポリエチレンの4層構成、ポリビニルアルコール・エチレン共重合体/ポリプロピレンの2層構成、ポリエチレンテレフタレート/アルミニウム箔/ポリプロピレンの3槽構成、紙/アルミニウム箔/ポリエチレンの3層構成、特に好ましくは、ポリエチレン/ポリ塩化ビニリデン被覆ナイロン/ポリエチレン/エチルビニルアセテート・ポリエチレン縮合物の4層構成、ポリエチレン/ポリ塩化ビニリデン被覆ナイロン/ポリエチレンの3層構成、エチルビニルアセテート・ポリエチレン縮合物/ポリエチレン/アルミニウム蒸着ナイロン/ポリエチレン/エチルビニルアセテート・ポリエチレン縮合物の5層構成、アルミニウム蒸着ナイロン/ナイロン/ポリエチレン/エチルビニルアセテート・ポリエチレン縮合物の4層構成、延伸ポリプロピレン/ポリ塩化ビニリデン被覆ナイロン/ポリエチレンの3層構成、ポリエチレン/ポリ塩化ビニリデン被覆ナイロン/ポリエチレン/ポリ塩化ビニリデン被覆ナイロン/ポリエチレンの5層構成、延伸ポリプロピレン/ポリビニルアルコール・エチレン共重合体/低密度ポリエチレンの3層構成、延伸ポリプロピレン/ポリビニルアルコール・エチレン共重合体/未延伸ポリプロピレンの3層構成、ポリエチレンテレフタレート/ポリビニルアルコール・エチレン共重合体/低密度ポリエチレンの3層構成、延伸ナイロン/ポリビニルアルコール・エチレン共重合体/低密度ポリエチレンの3層構成、未延伸ナイロン/ポリビニルアルコール・エチレン共重合体/低密度ポリエチレンの3層構成、等を挙げることができる。
【0073】
また、酸素透過係数が40ml/(m2・atm・day)以下であるプラスチックシートに、例えば、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等よりなる酸素透過係数は大きいが柔軟性の高いプラスチックシートを貼り合わせてなる多層構成のプラスチックシートを用いて容器を形成する場合には、十分な酸素の不透過性能が得られるうえ、ピンホールの生じにくい耐久性の優れた容器を得ることができる。
【0074】
容器の外壁を形成するシートの厚さは、具体的にはその構成材料によって異なり、一概に規定することはできないが、概ね5〜1500μm程度が好ましく、特に好ましくは10〜500μmである。
【0075】
本発明の添加剤組成物は、カラーネガフィルム、カラーリバーサルフィルム、カラープリント材料等のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理を行う、従来公知のいずれの処理プロセスと発色現像処理液に適用することができる。
【0076】
本発明の添加剤組成物は、発色現像処理液に添加することにより高い保存安定性を得ることができるが、他の脱銀工程の処理液、例えば、漂白液、漂白定着液などに誤って添加したとしても脱銀工程を阻害することはない。
【0077】
本発明の添加剤組成物を適用することができる具体的な処理プロセスとしては、例えば、ハロゲン化銀カラー写真感光材料がカラーネガフィルムである場合には、コニカミノルタフォトイメージング社のプロセスCNK−4、イーストマン・コダック社のプロセスC−41、ECN−2、富士写真フィルム社のプロセスCN−16、アグファ社のプロセスAP70等を挙げることができ、また、ハロゲン化銀カラー写真感光材料がカラープリント材料である場合では、例えば、コニカミノルタフォトイメージング社のプロセスCPK−2、イーストマン・コダック社のプロセスRA−4、富士写真フィルム社のCP−48S、アグファ社のプロセスAP94等の名称で行なわれているプロセスが挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0078】
本発明の添加剤組成物を用いて処理されるハロゲン化銀カラー写真感光材料は、主に、支持体上に、感光性ハロゲン化銀乳剤層、例えば、イエロー色素形成カプラー含有青感光性ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ色素形成カプラー含有緑感光性含有ハロゲン化銀乳剤層、シアン色素形成カプラー含有赤感光性ハロゲン化銀乳剤層と、非感光性親水性コロイド層のそれぞれ少なくとも一層ずつからなる写真構成層を有する。イエロー色素形成カプラーを含有するハロゲン化銀乳剤層はイエロー発色層として、マゼンタ色素形成カプラーを含有するハロゲン化銀乳剤層はマゼンタ発色層として、及びシアン色素形成カプラーを含有するハロゲン化銀乳剤層はシアン発色層として機能する。イエロー発色層、マゼンタ発色層及びシアン発色層に各々含有されるハロゲン化銀乳剤は、相互に異なる波長領域の光(例えば、青色領域、緑色領域及び赤色領域の光)に対して、感光性を有しているのが好ましい。ハロゲン化銀カラー写真感光材料は、イエロー発色層、マゼンタ発色層及びシアン発色層以外にも、所望により後述する非感光性親水性コロイド層として、アンチハレーション層、中間層及び着色層を有していてもよい。
【0079】
本発明に係るハロゲン化銀カラー写真感光材料の構成要素の一例が、下記のリサーチ・ディスクロージャー(以下、RDと略す。)にその詳細が記載されており、参考にすることができる。
【0080】
ハロゲン化銀乳剤は、例えば、リサーチ・ディスクロージャー(以下、RDと略す。)No.17643、22〜23頁(1979年12月)の「1.乳剤製造法(Emulsion preparation and types)」、及びRDNo.18716、648頁、グラキデ著「写真の物理と化学」ポールモンテル社刊(P.Glkides,Chimie et Physique Photographique,Paul Montel,1967)、ダフィン著「写真乳剤化学」、フォーカルプレス社刊(G.F.Dauffin,Photographic Emulsion Chemistry Focal Press 1966)、ゼリクマン等著「写真乳剤の製造と塗布」、フォーカルプレス社刊(V.L.Zelikman etal,Making and coating Photographic Emulsion,Focal Press 1964)などに記載された方法を用いて調製することができる。乳剤は、米国特許3,574,628号、同3,665,394号及び英国特許1,413,748号などに記載された単分散乳剤も好ましい。
【0081】
ハロゲン化銀乳剤には物理熟成、化学熟成及び分光増感を行うことができる。このような工程で使用される添加剤は、RD17643号23〜27頁、RD18716号647〜650頁、RD307105号866〜868頁、及び、873〜879頁、RD36544号501〜541頁に記載のものを挙げることができる。これらのRDは、有用なハロゲン化銀乳剤(ネガまたはポジ型)及びその調製方法、各種増感剤、色素形成カプラー、画像色素安定化剤、染料、紫外線吸収剤、フィルター、バインダー、硬膜剤、可塑剤、潤滑剤、塗布助剤、表面活性剤、スタチック防止剤、マット剤、紙及びフイルム支持体、あるいはネガ像及びポジ像形成カラー要素の種々の画像形成法等に関するものである。分光増感色素、強色増感剤については、いかなるものを用いても良いが、例えば、上記のRDに記載されているものが挙げられる。
【0082】
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法を適用可能なハロゲン化銀カラー写真感光材料の具体例としては、市販のカラーネガフィルムとしては、例えば、コニカミノルタ・センチュリアスーパーフィルム(以上、コニカミノルタフォトイメージング社製)、フジカラー・スペリアフィルム、フジカラー・リアラエース(以上、富士写真フイルム社製)、コダック・ゴールドフィルム、コダック・マックスビューティーフィルム(以上、イーストマン・コダック社製)、アグフアカラー・ビスタフィルム(以上、アグフア社製)(いずれも商品名)などの製品群が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また本発明は「シングルユースカメラ」として市販されている撮影材料にも適用することができる。また、市販カラープリント材料としては、例えば、コニカミノルタQAペーパー(コニカミノルタフォトイメージング社製)、フジカラー・クリスタル・アーカイブペーパー、フジカラー・スーパーFAペーパー(以上、富士写真フイルム社製)、コダック・エクタカラー・エッジペーパー、コダック・エクタカラー・ロイヤルペーパー(以上、イーストマン・コダック社製)、アグフアカラー・タイプペーパー、アグフアカラー・プレステージペーパー(以上、アグフア社製)(いずれも商品名)などの製品群が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【実施例】
【0083】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
【0084】
実施例1
《添加剤組成物の調製》
下記の化合物を順次、混合及び溶解して、添加剤組成物1〜6を調製した。
【0085】
表1に記載の化合物 18.0g
ジエチレントリアミン5酢酸5ナトリウム 2.5g
水を加えて100gに仕上げ、pHは50%硫酸または50%水酸化カリウムを用いて3.00に調整した。
【0086】
なお、表1に記載の各化合物の構造は下記の通りである。
【0087】
HAS:ヒドロキシルアミン硫酸塩
DEHA:N,N−ジエチルヒドロキシルアミン
化合物A:例示化合物1−2
化合物B:例示化合物1−14
化合物C:例示化合物1−16
化合物D:例示化合物1−21
《高温保存安定性の評価》
上記調製した各添加剤組成物を、酸素透過係数16ml/m2・atm・dayのプラスチック容器に入れ、密栓して50℃で1ヶ月間保存した。
【0088】
(発色現像液の調製)
下記の各添加剤を順次、添加及び溶解して、カラーネガフィルム用発色現像液を調製した。
【0089】
亜硫酸ナトリウム 13g
炭酸カリウム 35g
ジエチレントリアミン5酢酸5ナトリウム 3.0g
臭化ナトリウム 1.5g
4,5−ジヒドロシキベンゼン−1,3−ジスルホン酸ナトリウム 0.2g
ヒドロキシルアミン硫酸塩(HAS) 3.0g
N−エチル−N−(ヒドロキシエチル)−3−メチル−4−アミノアニリン硫酸塩
5.2g
水で1Lに仕上げ、pHを50%硫酸、または50%水酸化カリウムを用いて10.00に調整した。
【0090】
次いで上記調製した発色現像液の使用液1Lに、上記調製したの高温保存後の各添加剤組成物をそれぞれ20g添加し、添加剤組成物を含む発色現像液使用液を調製した。
【0091】
《ハロゲン化銀カラー感光材料の現像処理》
添加剤組成物の使用の有無による現像処理性の変動を調べるために、添加剤組成物を含まない発色現像液使用液と上記調製した添加剤組成物入りの各発色現像液使用液を用いて、現像処理1−1〜1−7を行った。
【0092】
処理条件は下記の方法に従って行った。使用する処理液は、発色現像工程では、上記調製した各発色現像液使用液を用い、漂白以降の処理工程では、コニカミノルタフォトイメージング社製のカラーネガティブフィルム用処理剤を使用した。
【0093】
上記現像処理で用いた各商品名の詳細は下記の通りである。
【0094】
ハロゲン化銀カラー感光材料:コニカミノルタCenturia Super 400 (コニカミノルタフォトイメージング社製)を使用し、通常の評価で用いられるウエッジ露光を施したものを使用した。
【0095】
漂白剤:K−52N2R及びK−52N2S(コニカミノルタフォトイメージング社製)
定着剤:K−52N3R(コニカミノルタフォトイメージング社製)
安定剤:スーパースタビライザー K−52N4R(コニカミノルタフォトイメージング社製)
〔処理条件〕
〈処理工程〉 〈処理時間〉 〈処理温度〉 〈使用する処理液〉
発色現像 3分15秒 38.0℃ 表1に記載の発色現像液使用液
漂白 45秒 38.0℃ 漂白剤:*1
定着−1 45秒 38.0℃ 定着剤:K−52N3R
定着−2 45秒 38.0℃ 同上
安定−1 30秒 38.0℃ *2
安定−2 30秒 38.0℃ 同上
安定−3 30秒 38.0℃ 同上
乾燥 1分00秒 55.0℃
*1:K−52N2R及びK−52N2S
*2:安定化剤:スーパースタビライザー K−52N4R
《現像処理特性の評価》
現像処理後のカラーフィルムのウエッジ色画像濃度をX−rite社製の透過濃度計により測定し、マゼンダ及びシアン画像の最大濃度Dmaxを測定し、添加剤組成物の添加の有無で比較した。
【0096】
添加剤組成物を添加しない発色現像液使用液を用いた現像処理1−1におけるマゼンタ及びシアンの各色最大画像濃度をDmax1と、添加剤組成物を添加した発色現像液使用液を用いた現像処理1−2〜1−7のそれぞれのマゼンタ及びシアンの各色最大画像濃度をDmax2としをそれぞれ測定し、下式に従って、添加剤組成物の添加による各画像の最大濃度変動幅△Dmax1を計算した。
【0097】
最大濃度変動幅△Dmax1=最大濃度Dmax1−最大濃度Dmax2
さらに、現像処理品質の総合評価を行うため、各色ウェッジ画像の濃度測定を行った後、横軸:露光量(E)、縦軸:色画像濃度(D)からなる特性曲線を作成し、最大画像濃度も含め、現像処理1−1により得られた特性曲線の各色発色曲線を基準として、比較検討し、下記の基準に従って階調特性の総合評価を行った。
【0098】
○:基準試料の特性曲線に対する濃度乖離が小さく、ほぼ近似の特性にある
△:基準試料の特性曲線に対する濃度乖離は認められるが、プリントした際に得られるプリント品質への影響が小さく、実用上は許容される範囲にある
×:基準試料の特性曲線に対する濃度乖離が大きく、実用上の許容される範囲を超えており、プリントした際のプリント品質に影響を与える影響が大きい
以上により得られた結果を、表1に示す。
【0099】
【表1】

【0100】
表1に記載の結果から明らかなように、本発明の化合物を含む添加剤組成物は、保存後の最大画像濃度の変動および現像処理特性の総合評価を行った結果、比較例に対し、現像処理品質に与える影響は小さく、添加剤組成物として優れた保存安定性を備えていることが分かる。
【0101】
実施例2
《添加剤組成物の調製》
下記の化合物を順次、混合及び溶解して、添加剤組成物7〜12を調製した。
【0102】
例示化合物1−16 18.0g
表2に記載の化合物 0.05g
水を加えて100gに仕上げ、pHは50%硫酸または50%水酸化カリウムを用いて3.00に調整した。
【0103】
《添加剤組成物の高温保存》
上記調製した添加剤組成物7〜12を、酸素透過係数16ml/m2・atm・dayのプラスチック容器に入れ、密栓して50℃で2ヶ月間保存した。保存後、実施例1で調製した添加剤組成物を含むない発色現像液使用液と上記保存処理を行った添加剤組成物7〜12を用いて、実施例1に記載の方法と同様にして、現像処理及び現像処理特性の評価を行った。得られた結果を、表2に示す。
【0104】
なお、表2に記載の各化合物の構造は下記の通りである。
【0105】
化合物E:例示化合物3−1(タイロンDHS 1,2−ジヒドロキシベンゼン−3,5−ジスルホン酸 ジナトリウム塩1水和物)
化合物F:例示化合物2−1(ジエチレントリアミン五酢酸)
化合物G:トリエチレンテトラミン−6ナトリウム
化合物H:例示化合物4−1
化合物I:例示化合物5−2
【0106】
【表2】

【0107】
表2に記載の結果から明らかなように、添加剤組成物が表2に記載の化合物を含有することにより、添加剤組成物の高温保存後に発色現像液に添加しても最大濃度変動が更に抑制され、現像処理品質が良好に保たれていることが分かる。
【0108】
実施例3
《保存容器変化により高温保存処理》
実施例1で調製した添加剤組成物5を、プラスチック容器の厚み、及び材質を適宜調整して、表3に記載の酸素透過係数のプラスチック容器に充填し、密栓して50℃で2ヶ月間保存した。
【0109】
《現像処理及び評価》
保存後、実施例1で調製した添加剤組成物を含むない発色現像液使用液と上記保存処理を行った各添加剤組成物を用いて、実施例1に記載の方法と同様にして、現像処理及び現像処理特性の評価を行った。得られた結果を、表3に示す。
【0110】
【表3】

【0111】
表3に記載の結果より明らかなように、酸素透過係数40ml/m2・atm・day以下のプラスチック容器中で保存した添加剤組成物は、マゼンダ、シアンの最大画像濃度の変動が小さく、現像処理品質が特に良好であることが分かる。
【0112】
実施例4
《添加剤組成物の調製》
表4に記載の各化合物を、表4に記載の添加量を計り取った後、水を加えて100gに仕上げ、pHを50%硫酸、または50%水酸化カリウムを用いて3.00調整して、添加剤組成物13〜17を調製した。
【0113】
《添加剤組成物の高温保存》
上記調製した各添加剤組成物を、酸素透過係数16ml/m2・atm・dayのプラスチック容器に入れ、密栓して50℃で1ヶ月間保存した。
【0114】
保存後、下記の発色現像液への添加にて、各発色現像液使用液13〜17を調製した。
【0115】
《発色現像液の調製》
下記の各添加剤を順次、添加及び溶解して、カラーペーパー用発色現像液を調製した。
【0116】
ジエチレントリアミン5酢酸5ナトリウム 3.0g
p−トルエンスルホン酸ナトリウム 5.0g
亜硫酸ナトリウム 0.4g
ジエチルヒドロキシルアミン 4.5g
4−(N−エチル−N−2−メタンスルホニルアミノエチル)−2−メチルフェニレンジアミン硫酸塩1水和物 9.0g
炭酸カリウム 35.0g
塩化カリウム 3.5g
水で1Lに仕上げ、pHを50%硫酸、または50%水酸化カリウムを用いて10.1に調整した。
【0117】
上記調製した発色現像液1Lに、上記保存後の各添加剤組成物を20g添加し、添加剤組成物入りの発色現像液使用液を調製した。
【0118】
《ハロゲン化銀カラー感光材料の現像処理》
添加剤組成物の使用の有無による現像処理性の変動を調べるために、添加剤組成物を含まない発色現像液使用液と上記調製した添加剤組成物入りの各発色現像液使用液を用いて、現像処理4−1〜4−6を行った。
【0119】
処理条件は下記の方法に従って行った。使用する処理液は、発色現像工程では、上記調製した各発色現像液使用液を用い、漂白定着以降の処理工程では、コニカミノルタフォトイメージング社製のカラーペーパー用処理剤を使用した。
【0120】
上記現像処理で用いた各商品名の詳細は下記の通りである。
【0121】
ハロゲン化銀カラー感光材料:コニカミノルタ QAペーパー Centuria for Digital(コニカミノルタフォトイメージング社製)を使用し、通常の評価で用いられるウエッジ露光を施したものを使用した。
【0122】
漂白定着剤:K−28P2R(コニカミノルタフォトイメージング社製)
安定剤:スーパースタビライザー K−P3R(コニカミノルタフォトイメージング社製)
〔処理条件〕
〈処理工程〉 〈処理時間〉 〈処理温度〉 〈使用する処理液〉
発色現像 22秒 40.0℃ 表4の発色現像液使用液
漂白定着 22秒 38.0℃ 漂白定着剤 K−28P2R
安定−1 20秒 38.0℃ *3
安定−2 20秒 38.0℃ 同上
安定−3 20秒 38.0℃ 同上
乾燥 30秒 70〜85℃
*3:スーパースタビライザー K−P3R
《現像処理特性の評価》
現像処理後のカラーペーパーのウエッジ色画像濃度をX−rite社製の反射濃度計により測定し、マゼンダ及びシアン画像の最大濃度Dmaxを測定し、添加剤組成物の添加の有無で比較した。
【0123】
添加剤組成物を添加しない発色現像液使用液を用いた現像処理4−1におけるマゼンタ及びシアンの各色最大画像濃度をDmax3と、添加剤組成物を添加した発色現像液使用液を用いた現像処理4−2〜4−6のそれぞれのマゼンタ及びシアンの各色最大画像濃度をDmax4としをそれぞれ測定し、下式に従って、添加剤組成物の添加による各画像の最大濃度変動幅△Dmaxを計算した。
【0124】
最大濃度変動幅△Dmax2=最大濃度Dmax3−最大濃度Dmax4
さらに、現像処理品質の総合評価を行うため、各色ウェッジ画像の反射濃度測定を行った後、横軸:露光量(E)、縦軸:色画像濃度(D)からなる特性曲線を作成し、最大画像濃度も含め、現像処理4−1により得られた特性曲線の各色発色曲線を基準として、比較検討し、下記の基準に従って階調特性の総合評価を行った。
【0125】
○:基準試料の特性曲線に対する濃度乖離が小さく、ほぼ近似の特性にある
△:基準試料の特性曲線に対する濃度乖離は認められるが、プリント品質への影響が小さく、実用上は許容される範囲にある
×:基準試料の特性曲線に対する濃度乖離が大きく、実用上の許容される範囲を超えており、プリント品質に影響を与える影響が大きい
以上により得られた結果を、表4に示す。
【0126】
【表4】

【0127】
表4に記載の結果より明らかな様に、カラーペーパー処理においても、本発明の化合物を含む添加剤組成物は、保存後の最大画像濃度の変動および現像処理特性の総合評価を行った結果、比較例に対し、現像処理品質に与える影響は小さく、添加剤組成物として優れた保存安定性を備えていることが分かる。
【0128】
実施例5
《添加剤組成物の調製》
下記の化合物を順次、混合及び溶解して、添加剤組成物1〜6を調製した。
【0129】
例示化合物1−16 18.0g
ジエチレントリアミン5酢酸5ナトリウム 2.5g
水を加えて100gに仕上げ、pHは50%硫酸または50%水酸化カリウムを用いて3.00に調整した。
【0130】
《カラーネガフィルム用自動現像機を用いたランニング処理》
自動現像機は、コニカミノルタフォトイメージング社製のKP46QAを改造したものを使用し、下記の処理条件でランニング処理した。
【0131】
カラーネガフィルムは、コニカミノルタCenturia Super 400 (コニカミノルタフォトイメージング社製)を使用し、通常の評価で用いられるウエッジ露光を施したものを使用した。ランニング処理は1日あたり30本のカラーネガフィルムを処理し、発色現像液のトータル補充量がタンク容量と同じになる(1ラウンド)まで行った。
【0132】
処理液はコニカミノルタフォトイメージング社製のカラーネガティブフィルム用処理剤タイプ52を使用した。具体的な商品としては、発色現像液は発色現像剤K−52N1R、漂白液は漂白補充剤K−52N2R、定着液は定着補充剤K−52N3R、安定液はスーパースタビライザーK−52N4Rを使用した。なお、現像開始時の各タンク液は、実施例1に記載したのと同様のものを用いた。
【0133】
〔処理条件〕
〈処理工程〉 〈処理時間〉 〈処理温度〉 〈補充量:ml/24exp〉
発色現像 3分15秒 38.0±0.3℃ 20.1
漂白 45秒 38.0±0.3℃ 5.0
定着−1 45秒 38.0±0.3℃ カスケードフロー
定着−2 45秒 38.0±0.3℃ 33.0
安定−1 20秒 38.0±0.3℃ カスケードフロー
安定−2 20秒 38.0±0.3℃ カスケードフロー
安定−3 20秒 38.0±0.3℃ 44.0
乾燥 1分00秒 55.0℃
〔添加剤組成物の添加方法〕
発色現像剤K−52N1Rを用いて希釈、溶解して発色現像補充液及び発色現像使用液を調製する時には、添加剤組成物を添加しない状態で調製し、補充タンクと処理タンクにそれぞれ装填した。
【0134】
連続処理を行い、補充タンクの発色現像補充液が無くなり、次に発色現像補充液を調製する時に、発色現像剤K−52N1Rを用いて所定の希釈率で希釈、溶解して5Lの発色現像液補充液を調製し、この補充液に上記調製した添加剤組成物の水溶液を100g全て添加した。
【0135】
更に、連続処理を継続し、次に補充タンクの発色現像補充液を調製する時に、発色現像剤K−52N1Rを用いて、添加剤組成物を添加しないで補充液とした。そして、この時の連続処理においては、現像処理タンクへ通じるフィルター槽(補充液がポンプから補充される部分)に、直接、上記調製した添加剤組成物を、1日おきに20gずつ添加し、同様に連続処理を行った。
【0136】
《現像処理特性の評価》
現像処理後のハロゲン化銀カラー写真感光材料のウエッジ画像濃度をX−rite社製の透過濃度計により測定し、実施例1に記載の方法と同様にして現像品質安定性の評価を行った結果、添加剤組成物の使用の有無によって、特性曲線は変動せず、現像処理品質は一定であった。更に、添加剤組成物を添加した場合に、補充液に水溶液として添加する、使用液に直接添加する等の使用形態の変化によっても、特性曲線は変動せず、現像処理品質は一定であることを確認することができた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハロゲン化銀カラー写真感光材料の画像形成に用いる発色現像処理液に添加するハロゲン化銀カラー写真感光材料の発色現像処理液用添加剤組成物であって、下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の発色現像処理液用添加剤組成物。
【化1】

〔式中、R、R′は各々置換されてもよい炭素原子数1〜6の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素を表す。nは4〜50,000の整数を表す。sは0または1を表す。sが1をとる場合、Aは下式1を表す。〕
【化2】

〔式中、R″は炭素数2〜8のヒドロキシル基で置換されてもよいアルキレン基またはアルカントリイル基を示し、アルキレン基の場合、qは0となり、アルカントリイル基の場合は1となる。qが1の場合、Bは一般式(1)で表されるポリマーを示す。mは0〜30の整数を示す。〕
【請求項2】
下記一般式(2)〜(5)から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有することを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の発色現像処理液用添加剤組成物。
【化3】

〔式中、A1、A2、A3、A4及びA5は、各々−COOM1または−PO323を表し、それぞれ同一であっても異なってもよい。M1、M2及びM3は、各々水素原子、アンモニオ基またはアルカリ金属原子を表し、それぞれ同一であっても異なってもよい。nは1または2を表す。〕
【化4】

〔一般式(3)及び(4)において、R1、R2、R3及びR4は各々水素原子、ハロゲン原子、スルホ基、置換もしくは未置換の炭素原子数1〜7のアルキル基、−OR5、−COOR6、−CON(R7)(R8)または置換もしくは未置換のフェニル基を表す。R5、R6、R7及びR8は各々水素原子または炭素原子数1〜18のアルキル基を表す。nは1〜3の整数を表す。R1は同一でも異なってもよい。R1は好ましくはスルホ基である。〕
【化5】

〔式中、R9及びR10は水素原子、ハロゲン原子またはスルホ基を表す。〕
【請求項3】
酸素透過係数が40ml/m2・atm・day以下のプラスチック容器に充填されていることを特徴とする請求項1または2に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の発色現像処理液用添加剤組成物。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の発色現像処理液用添加剤組成物をハロゲン化銀カラー写真感光材料の画像形成に供する発色現像補充液または発色現像使用液に添加して、該ハロゲン化銀カラー写真感光材料を処理することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。