説明

ハロゲン電球用ソケットおよびそれを用いた照明器具

【課題】 前側(レンズ側)と後側(反射器側)の双方において電球の着脱操作を行うことができる新規なハロゲン電球用ソケットを提供する。
【解決手段】 作動レバー8が起動位置にあり、操作レバー7が起動位置にあるとき、両ピン受けホルダー2a,2bが両押えバネ6,6’により挟持方向へ押圧されて電球の口金ピンを一対のピン受け金具4a,4bで挟持する。操作レバー7が伏動位置にあるときは前側押えバネ6による押圧力の開放により両ピン受けホルダー2a,2bが離反して電球の抜き差しが自在となる。操作レバー7が起動位置にあり、作動レバー8が伏動位置にあるときは、後側押えバネ6’による押圧力の開放により両ピン受けホルダー2a,2bが離反して電球の抜き差しが自在となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば劇場舞台やテレビスタジオなどの演出空間において演出照明を行うスポットライト等の照明器具に用いられるハロゲン電球用ソケットと、該ソケットを備えた照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、舞台照明やテレビスタジオ照明などにおいて演出照明を行うための照明器具には、専ら、片口金のバイポスト型(2極突出型)のハロゲン電球(以下、単に「電球」と称する場合もある)が、ソケットを介して交換可能に装着されている。
【0003】
この種ソケットは、基本的には、例えば特許文献1などに開示されるように、ソケットケース、該ソケットケース内にて前後方向へ摺動自在に収容された前後2つのピン受けホルダー、該ソケットケースの中心部に挿通され前記両ピン受けホルダーの摺動をガイドする軸、前記ピン受けホルダーの相対向する内側面に相対して配設された一対のピン受け金具、該ピン受け金具を離反方向に付勢する弾発バネ、前記ピン受けホルダーを挟持方向に押圧する押えバネ、該押えバネを押圧する第一の位置と開放する第二の位置との間を変位自在とした操作手段、などを有し、
前記操作手段が第一の位置にあるときは、前記両ピン受けホルダーが押えバネにより挟持方向へ押圧されて、電球の口金ピンを前記一対のピン受け金具で挟持し、
前記操作手段が第二の位置にあるときは、前記両ピン受けホルダーが弾発バネにより離反して、電球の抜き差し(着脱)が自在となるよう構成されている。
ソケットの後部には、電球から発せられた光を前方(灯体内に設置されたレンズの方向)へ反射させるための反射器(リフレクタ)が配設される。
前記した操作手段としては、ソケットケースの前部に配設される操作レバーで構成する場合、前記反射器を支持する作動レバーで構成する場合などがある。
【0004】
図13に、前記操作手段を、ソケットケースの前部に配設した操作レバーで構成した場合を示す。このソケットa’は、ソケットケース1内に収容された2つのピン受けホルダー2a,2b、これらピン受けホルダーの摺動をガイドする軸3、ピン受けホルダーの相対向する内側面に相対して配設された一対のピン受け金具4a,4b、これらピン受け金具を離反方向に付勢するU字形の弾発バネ5、両ピン受けホルダーを挟持方向に押圧する波板形の押えバネ6などを有すると共に、軸3の前端部に操作レバー7を起伏動自在に連結してなり、操作レバー7の基端部には偏心カム7aが形成されている。
そして、操作レバー7を倒したときは押えバネ6の押圧力が解放され、弾発バネ5の作用で両ピン受けホルダー2a,2bが離反して電球の抜き差しが自在となる。一方、操作レバー7を立ち上げたときは、偏心カム7aが押えバネ6を押圧してその押圧力が働き、弾発バネ5の弾発力に反して両ピン受けホルダー2a,2bが押えバネ6により挟持方向へ押圧され、電球の口金ピンが一対のピン受け金具4a,4bで挟持されるようになっている。ソケットの後部には、不図示の反射器が配設される。
【0005】
図15には、反射器を支持する作動レバーで操作手段を構成した場合を示す。このソケットa”は、前記操作レバー7に代えて、軸3の後端部に作動レバー8を起伏動自在に配設し、この作動レバー8に反射器9を取り付けると共に、波板バネ6に代えてコイルスプリングで押えバネ6’を構成してなり、作動レバー8の基端部には偏心カム8aが形成されている。
そして、作動レバー8と一体に反射器9を倒したときは押えバネ6’の押圧力が解放され、弾発バネ5の作用で両ピン受けホルダー2a,2bが離反して電球の抜き差しが自在となる。一方、反射器9(作動レバー8)を立ち上げたときは、偏心カム8aが押えバネ6’を押圧してその押圧力が働き、弾発バネ5の弾発力に反して両ピン受けホルダー2a,2bが押えバネ6により挟持方向へ押圧され、電球の口金ピンが一対のピン受け金具4a,4bで挟持されるようになっている。
【0006】
【特許文献1】実公昭63−17182号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
処で、前記した従来のソケットにおいては、電球を交換(着脱)するための操作手段の位置が、ソケットの前側または後側のいずれか一方であるため、該ソケットを内蔵する照明器具の構造が限られてしまい、ひいては、該照明器具の用途が限定されてしまうという不具合がある。
【0008】
図13のソケットa’によりハロゲン電球bをスポットライトの灯体内に交換可能に装着する場合、図14に示すように、ソケットケース1の前部(レンズd側)に操作レバー7が位置し、電球bが高温になることや灯体内が狭く手が届かないなどの理由から、灯体c−1は、レンズdを保持するレンズホルダー(不図示)を開閉自在な機構eとしたもの、及び/又は、上部に開閉自在な点検蓋fを設けたものになる。
すなわち、このスポットライトは、灯体c−1の前部(レンズ側)又は上部を開いて電球交換や各種メンテナンスなどを行うので、図17に示すようなバトンに吊下げて舞台上方などに設置するタイプ(所謂サスペンション型,バトン吊り型)に適しているが、図18に示すような客席の側方や後方などの高所に設置するタイプ(所謂フロントサイド型,シーリング型)には不適である。
【0009】
また、図15のソケットa”によりハロゲン電球bをスポットライトの灯体内に交換可能に装着する場合、図16に示すように、ソケットケース1の後部(反射器9側)に作動レバー8が位置し、前記同様の理由から、灯体c−2は、後部(反射器9側)に開閉自在な点検蓋gを設けたもの、及び/又は、上部に点検蓋fを設けたものになる。
このスポットライトは、灯体c−2の後部(反射器側)又は上部を開いて電球交換や各種メンテナンスなどを行うので、前記したフロントサイド型,シーリング型(図18参照)に適しているが、サスペンション型,バトン吊り型(図17参照)には不適である。
【0010】
このように、従来においては、設置する条件や使用条件などに応じて、前記したソケットa’又はa”、灯体c−1又はc−2のいずれかを選択して照明器具を設計しており、その結果、前記したサスペンション型・バトン吊り型、又は、フロントサイド型・シーリング型の、いずれかに特化された照明器具となっていた。
しかしながら、図14に示すタイプの照明器具をフロントサイド型,シーリング型として使用する場合や、図16に示すタイプの照明器具をサスペンション型,バトン吊り型として使用する場合が無いとは言えず、このような場合、照射光が適宜方向になるよう固定した照明器具を、電球交換やメンテナンスを行うことができるよう動かさなければならない。照射方向は微細な調整が必要であり、一旦固定した照明器具を動かすことは好ましくない。
【0011】
本発明はこのような従来事情に鑑みて成されたもので、その目的とする処は、操作手段の位置に影響されることなく、前側(灯体内におけるレンズ側)と後側(灯体内における反射器側)の双方において電球の着脱操作を行うことができるようにして、照明器具における電球交換やメンテナンスなどの作業性を改善し、且つ照明器具の設置条件、使用条件に係る自由度、用途などを広げることができる、新規なハロゲン電球用ソケットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
以上の目的を達成するために本発明は、片口金型のハロゲン電球を着脱自在に保持するハロゲン電球用ソケットであって、前側(灯体内におけるレンズ側)と後側(灯体内における反射器側)の双方に、電球の着脱操作を行うための操作手段を備えたことを特徴とする。
【0013】
すなわち、本願第一の発明は、弾発開閉機構により片口金型ハロゲン電球の口金ピンを挟持する一対のピン受け金具を具備したソケットであって、
ソケットケース(1)、該ソケットケース内にて互いに接離する方向へ摺動自在に収容された前後のピン受けホルダー(2a,2b)、前記各ピン受けホルダーの相対する内面に相対して配設された一対のピン受け金具(4a,4b)、前記両ピン受け金具を離反方向に付勢する弾発バネ(5)、を備えると共に、
前記前側のピン受けホルダー(2a)の摺動をガイドする前側の軸(3a)、該前側のピン受けホルダー(2a)を挟持方向に押圧する前側の押えバネ(6)、および、該押えバネ(6)を押圧する第一の位置と開放する第二の位置との間を変位自在となるべく前記前側の軸(3a)の外端部に配設した操作レバー(7)からなる前側操作機構と、
前記後側のピン受けホルダー(2b)の摺動をガイドする後側の軸(3b)、該後側のピン受けホルダー(2b)を挟持方向に押圧する後側の押えバネ(6’)、該押えバネ(6’)を押圧する起動位置と開放する伏動位置との間を変位自在となるべく前記後側の軸(3b)の外端部に配設した作動レバー(8)、および該作動レバー(8)に取り付けた反射器(9)からなる後側操作機構を有し、
前記作動レバー(8)が起動位置にある状態において、前記操作レバー(7)が前記第一の位置にあるときは前記両ピン受けホルダー(2a,2b)が前記両押えバネ(6,6’)により挟持方向へ押圧されて電球の口金ピンを前記一対のピン受け金具(4a,4b)で挟持し、且つ、前記操作レバー(7)が前記第二の位置にあるときは前記前側の押えバネ(6)による押圧力の開放により前記両ピン受けホルダー(2a,2b)が離反して電球の抜き差しが自在となり、
一方、前記操作レバー(7)が前記第一の位置にある状態において、前記作動レバー(8)が起動位置にあるときは前記両ピン受けホルダー(2a,2b)が前記両押えバネ(6,6’)により挟持方向へ押圧されて電球の口金ピンを前記一対のピン受け金具(4a,4b)で挟持し、且つ、前記作動レバー(8)が伏動位置にあるときは前記後側の押えバネ(6’)による押圧力の開放により前記両ピン受けホルダー(2a,2b)が離反して電球の抜き差しが自在となるよう形成したことを要旨とする。
【0014】
該第一発明における特徴は、ソケットケース(1)の前側(灯体内におけるレンズ側)に操作レバー(7)を設け、後側(灯体内における反射器側)に作動レバー(8)を設け、これら操作手段(7,8)により電球の着脱操作を可能とするにあたり、前後2つのピン受けホルダー(2a,2b)を、前側の軸(3a)と後側の軸(3b)により各々個別に摺動自在とし、前側の軸(3a)、前側の押えバネ(6)、操作レバー(7)で前側操作機構を、後側の軸(3b)、後側の押えバネ(6’)、作動レバー(8)で後側操作機構を構成したことである。このような構成とすることで、前側と後側の操作手段の個別の操作により、電球の着脱操作を行うことができる。
【0015】
当該第一発明において、操作レバー(7)を、前側の軸(3a)の外端部に起伏動自在に取り付け、前側の押えバネ(6)が、該操作レバー(7)の起動により押圧され、伏動により開放されるよう形成することができる(第三発明)。
また、操作レバー(7)を、前側の軸(3a)の軸線周りを回転自在に取り付け、前側の押えバネ(6)が、該操作レバー(7)の正方向への回転により押圧され、逆方向への回転により開放されるよう形成することができる(第四発明)。
【0016】
本願第二の発明は、弾発開閉機構により片口金型ハロゲン電球の口金ピンを挟持する一対のピン受け金具を具備したソケットであって、
ソケットケース(1)、該ソケットケース内にて互いに接離する方向へ摺動自在に収容された前後のピン受けホルダー(2a,2b)、前記両ピン受けホルダーの摺動をガイドするべく前記ソケットケースに挿通された軸(3)、前記各ピン受けホルダーの相対する内面に相対して配設された一対のピン受け金具(4a,4b)、前記両ピン受け金具を離反方向に付勢する弾発バネ(5)、を備えると共に、
前記前側のピン受けホルダー(2a)を挟持方向に押圧する前側の押えバネ(6)、および、該押えバネ(6)を押圧する第一の位置と開放する第二の位置との間を変位自在となるべく前記軸(3)の前端部に配設した操作レバー(7)からなる前側操作機構と、
前記後側のピン受けホルダー(2b)を挟持方向に押圧する後側の押えバネ(6’)、該押えバネ(6’)を押圧する起動位置と開放する伏動位置との間を変位自在となるべく前記軸(3)の後端部に配設した作動レバー(8)、および該作動レバー(8)に取り付けた反射器(9)からなる後側操作機構を有し、
前記軸(3)は、前記操作レバー(7)が前記第一の位置にあるときに、前記作動レバー(8)が起動位置になる状態と伏動位置になる状態との間を摺動可能とし、且つ、前記軸(3)は、前記作動レバー(8)が起動位置にあるときに、前記操作レバー(7)が前記第一の位置になる状態と第二の位置になる状態との間を摺動可能とし、
前記作動レバー(8)が起動位置にある状態において、前記操作レバー(7)が前記第一の位置にあるときは前記両ピン受けホルダー(2a,2b)が前記両押えバネ(6,6’)により挟持方向へ押圧されて電球の口金ピンを前記一対のピン受け金具(4a,4b)で挟持し、且つ、前記操作レバー(7)が前記第二の位置にあるときは前記前側の押えバネ(6)による押圧力の開放により前記両ピン受けホルダー(2a,2b)が離反して電球の抜き差しが自在となり、
一方、前記操作レバー(7)が前記第一の位置にある状態において、前記作動レバー(8)が起動位置にあるときは前記両ピン受けホルダー(2a,2b)が前記両押えバネ(6,6’)により挟持方向へ押圧されて電球の口金ピンを前記一対のピン受け金具(4a,4b)で挟持し、且つ、前記作動レバー(8)が伏動位置にあるときは前記後側の押えバネ(6’)による押圧力の開放により前記両ピン受けホルダー(2a,2b)が離反して電球の抜き差しが自在となるよう形成したことを要旨とする。
【0017】
該第二発明における特徴は、ソケットケース(1)の前側(灯体内におけるレンズ側)に操作レバー(7)を設け、後側(灯体内における反射器側)に作動レバー(8)を設け、これら操作手段(7,8)により電球の着脱操作を可能とするにあたり、前後2つのピン受けホルダー(2a,2b)を一つの軸(3)で摺動自在に支持し、前側の軸(3a)、前側の押えバネ(6)、操作レバー(7)で前側操作機構を、後側の軸(3b)、後側の押えバネ(6’)、作動レバー(8)で後側操作機構を構成し、さらに、前記軸(3)を、操作レバー(7)が第一の位置にあるときに作動レバー(8)が起動位置になる状態と伏動位置になる状態との間を摺動可能とし、且つ、前記作動レバー(8)が起動位置にあるときに前記操作レバー(7)が第一の位置になる状態と第二の位置になる状態との間を摺動可能としたことである。このような構成とすることで、前側と後側の操作手段の個別の操作により、電球の着脱操作を行うことができる。
【0018】
当該第二発明においても、操作レバー(7)を、軸(3)の前端部に起伏動自在に取り付け、前側の押えバネ(6)が、該操作レバー(7)の起動により押圧され、伏動により開放されるよう形成することができる(第三発明)。
また、操作レバー(7)を、軸(3)の軸線周りを回転自在に取り付け、前側の押えバネ(6)が、該操作レバー(7)の正方向への回転により押圧され、逆方向への回転により開放されるよう形成することができる(第四発明)。
【0019】
本発明が対象とするハロゲン電球として、突出する2極の口金ピンを有するハロゲン電球をあげることができる。この場合、本発明に係るソケットは、前記一対のピン受け金具が、該ハロゲン電球の口金ピンに対応して、前記各ピン受けホルダーの幅方向に対し左右二箇所に配されることは言うまでもない(第五発明)。
【0020】
本発明は、前述したハロゲン電球用ソケットを内蔵してなる照明器具を包含するものであり、ここで、照明器具とは、より具体的には、スポットライトを言う。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように本発明は、電球の着脱操作を行うための操作手段を前側(レンズ側)と後側(反射器側)に備えるから、操作手段の位置に影響されることなく、灯体内におけるレンズ側と反射器側の双方において電球の着脱操作を行うことができる。
従って、照明器具における電球交換やメンテナンスなどの作業性を改善し、且つ照明器具の設置条件、使用条件に係る自由度、用途などを広げることができるなど、多くの効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の実施形態の例を図面に基づいて説明する。本発明に係るソケットケースは、操作手段を前側(レンズ側)と後側(反射器側)の双方に備えること以外は、背景技術の項で説明した従来のソケットケースと基本的構成が同様であるため、該同様の構成部分については、図中に、前記と同一の符号を付すなどして、重複する詳細な説明を一部省略し、本発明の特徴点を中心に以下説明する。
【0023】
図1は、本願第一発明に係る二軸(3a,3b)タイプのソケットであって、操作レバー(7)を起伏動自在に取り付けた場合の一例を表す。本例のソケットa−1は、ハロゲン電球を弾発開閉機構により着脱自在に保持するもので、対象とするハロゲン電球は片口金タイプのバイポスト型ハロゲン電球であり、その口金ピンを挟持する一対のピン受け金具4a,4bを、ソケット幅方向において左右に具備したものである。
すなわち、このソケットa−1は、ソケットケース1内に、磁器等の絶縁材からなる前後2つの前後のピン受けホルダー2a,2bを、互いに接離する方向(灯体内に設置した場合における光軸方向に沿った前後方向)へ摺動自在に収容し、各ピン受けホルダー2a,2bの相対する内面に相対して、一対のピン受け金具4a,4bを配設すると共に、これらピン受け金具4a,4bを、U字形の弾発バネ5で離反方向に付勢している。
【0024】
前側(灯体内に設置した場合におけるレンズ側)のピン受けホルダー2aは、ソケットケース1の前壁の中心部に挿通した前側の軸3aでその摺動をガイドされる。
前側の軸3aにおけるソケットケース1前側に突出する外端部には、操作レバー7(7−1)がピン11で起伏動自在に連結されると共に、この操作レバー7−1と前側のピン受けホルダー2aの間に、該ピン受けホルダー2aを挟持方向に押圧するための波板状の前側押えバネ6が配設されている。ピン11はソケットケース1に固定した支持板12で支持されている。
操作レバー7−1の基端部には偏心カム7aが設けられており、操作レバー7−1が起動位置(図1の状態)にあるとき、偏心カム7aが前側押えバネ6を押圧して前側のピン受けホルダー2aを挟持方向に付勢する。操作レバー7−1が伏動位置(不図示)にあるときは、偏心カム7aが前側押えバネ6を開放し、前側のピン受けホルダー2aにかかる前記付勢力が開放される。
これら前側の軸3a、前側の押えバネ6、操作レバー7−1などにより、前側操作機構が構成される。
【0025】
後側(灯体内に設置した場合における反射器側)のピン受けホルダー2bは、ソケットケース1の後壁の中心部に挿通した後側の軸3bでその摺動をガイドされる。
後側の軸3bにおけるソケットケース1後側に突出する外端部には、作動レバー8がピン13で起伏動自在に連結されると共に、この作動レバー8に、取付枠9aを介して反射器9が取り付けられる。ピン13はソケットケース1に固定した支持板14で支持されている。
作動レバー8と後側のピン受けホルダー2bの間には、該ピン受けホルダー2bを挟持方向に押圧するためのコイル状の後側押えバネ6’が配設されている。
作動レバー8の基端部には偏心カム8aが設けられており、作動レバー8が起動位置(図1の状態)にあるとき、偏心カム8aが後側押えバネ6’を押圧して後側のピン受けホルダー2bを挟持方向に付勢する。作動レバー8が伏動位置(不図示)にあるときは、偏心カム8aが後側押えバネ6’を開放し、後側のピン受けホルダー2bにかかる前記付勢力が開放される。
これら後側の軸3b、後側の押えバネ6’、作動レバー8、反射器9などにより、後側操作機構が構成される。
【0026】
そして、作動レバー8が起動位置にある状態において、操作レバー7−1が起動位置にあるとき(図1の状態)では、前後のピン受けホルダー2a,2bが前後の押えバネ6,6’により挟持方向へ押圧されて、電球の口金ピンが一対のピン受け金具4a,4bで挟持される。
作動レバー8が起動位置にあって、操作レバー7−1を伏動位置に回動したときは、前側押えバネ6による押圧力が開放され、弾発バネ5の弾発力により、前後のピン受けホルダー2a,2bが離反して、電球の抜き差しが自在となる。
【0027】
また、操作レバー7−1が起動位置にある状態において、作動レバー8が起動位置にあるとき(図1の状態)では、前記同様、電球の口金ピンが一対のピン受け金具4a,4bで挟持される。
操作レバー7−1が起動位置にあって、作動レバー8を伏動位置に回動したときは、後側の押えバネ6’による押圧力が開放され、弾発バネ5の弾発力により、前後のピン受けホルダー2a,2bが離反して、電球の抜き差しが自在となる。
【0028】
図2は、本願第一発明に係る二軸(3a,3b)タイプのソケットであって、操作レバー(7)を回転自在に取り付けた場合の一例を表す。このソケットa−2は、基本構成は前記ソケットa−2と同様であり、図中に同一の符号を付すなどして重複する説明を省略し、以下、特徴点(変更点)について述べる。
【0029】
すなわち、この例のソケットa−2は、前側の軸3aにおけるソケットケース1前側に突出する外端部に、操作レバー7(7−2)を、該軸3aの軸線周りに回転自在に取り付けたもので、この操作レバー7−2と一体に凸型カム20が回転するようになっている。
また、前側の軸3aには、前記凸型カム20と対峙するよう凹型カム21が固定状に設けられており、操作レバー7−2を正方向へ回転したときにカム20,21同士の凹凸面が離反して前側押えバネ6が押圧され、逆方向に回転したときにカム20,21同士の凹凸面が合致してその押圧が開放されるようになっている。
【0030】
そして、作動レバー8が起動位置にある状態において、操作レバー7−2を正方向へ回転操作してカム20,21同士の凹凸面を離反させれば、前後のピン受けホルダー2a,2bが前後の押えバネ6,6’により挟持方向へ押圧されて、電球の口金ピンが一対のピン受け金具4a,4bで挟持される。
この状態から、操作レバー7−2を逆方向へ回転操作してカム20,21同士の凹凸面を合致させれば、前側押えバネ6による押圧力が開放され、弾発バネ5の弾発力により、前後のピン受けホルダー2a,2bが離反して、電球の抜き差しが自在となる。
【0031】
また、操作レバー7−2を正方向へ回転操作してカム20,21同士の凹凸面を離反させ、前側押えバネ6を挟持方向へ押圧する状態において、作動レバー8が起動位置にあるときは、前後の押えバネ6,6’の押圧力により、電球の口金ピンが一対のピン受け金具4a,4bで挟持される。
この状態から、作動レバー8を伏動位置に回動したときは、後側の押えバネ6’による押圧力が開放され、弾発バネ5の弾発力により、前後のピン受けホルダー2a,2bが離反して、電球の抜き差しが自在となる。
【0032】
図3は、本願第一発明に係る二軸(3a,3b)タイプのソケットであって、操作レバー(7)を回転自在に取り付けた場合の他例を表す。このソケットa−3は、基本構成は前記ソケットa−2と同様であり、図中に同一の符号を付すなどして重複する説明を省略し、以下、特徴点(変更点)について述べる。
【0033】
すなわち、この例のソケットa−3は、前側の軸3aにおけるソケットケース1前側に突出する外端部を螺軸部3a’とし、この螺軸部3a’に、操作レバー7(7−3)を螺動進退自在に螺嵌させたもので、この操作レバー7−3と一体にカラー22が進退するようになっていて、操作レバー7−3を正方向へ回転したときに前側押えバネ6が押圧され、逆方向に回転したときにその押圧が開放されるようになっている。
【0034】
そして、作動レバー8が起動位置にある状態において、操作レバー7−3を正方向へ回転操作すれば、前後のピン受けホルダー2a,2bが前後の押えバネ6,6’により挟持方向へ押圧されて、電球の口金ピンが一対のピン受け金具4a,4bで挟持される。
この状態から、操作レバー7−3を逆方向へ回転操作すれば、前側押えバネ6による押圧力が開放され、弾発バネ5の弾発力により、前後のピン受けホルダー2a,2bが離反して、電球の抜き差しが自在となる。
【0035】
また、操作レバー7−3を正方向へ回転操作して前側押えバネ6を挟持方向へ押圧する状態において、作動レバー8が起動位置にあるときは、前後の押えバネ6,6’の押圧力により、電球の口金ピンが一対のピン受け金具4a,4bで挟持される。
この状態から、作動レバー8を伏動位置に回動したときは、後側の押えバネ6’による押圧力が開放され、弾発バネ5の弾発力により、前後のピン受けホルダー2a,2bが離反して、電球の抜き差しが自在となる。
【0036】
図4〜図6は、本願第二発明に係る一軸(3)タイプのソケットであって、操作レバー(7)を起伏動自在に取り付けた場合の一例を表す。このソケットa−4は、基本構成は前記ソケットa−1と同様であり、図中に同一の符号を付すなどして重複する説明を省略し、以下、特徴点(変更点)について述べる。
【0037】
この例のソケットa−4は、ソケットケース1の中心部に挿通された軸3により前後のピン受けホルダー2a,2bの摺動をガイドすると共に、支持板12にピン11で起伏動自在に固定された操作レバー7−4に対し、軸3を摺動可能に連結している。
【0038】
その連結構造は、操作レバー7−4に形成したガイド溝30と、軸3の端部に形成されそのガイド溝30に挿入されるガイドピン31からなり、このガイドピン31がガイド溝30でガイドされることにより、軸3の摺動が、次のように自在となる。
すなわち、ガイド溝30は、操作レバー7−4が起動位置にあるとき、軸3を、作動レバー8が起動位置になる状態(図4の状態)と、伏動位置になる状態(図5の状態)との間を摺動可能とするよう形成される。且つ、ガイド溝30は、作動レバー8が起動位置にあるとき、軸3を、操作レバー7−4が起動位置になる状態(図4の状態)と、伏動位置になる状態(図6の状態)との間を摺動可能とするよう形成される。
【0039】
そして、作動レバー8が起動位置にある状態において、操作レバー7−4を起動位置に回動させれば、前後のピン受けホルダー2a,2bが前後の押えバネ6,6’により挟持方向へ押圧されて、電球の口金ピンが一対のピン受け金具4a,4bで挟持される(図4参照)。
この状態から、操作レバー7−4を伏動位置に回動させれば、前側押えバネ6による押圧力が開放され、弾発バネ5の弾発力により、前後のピン受けホルダー2a,2bが離反して、電球の抜き差しが自在となる(図6参照)。
【0040】
また、操作レバー7−4が起動位置にある状態において、作動レバー8を伏動位置に回動したときは、後側の押えバネ6’による押圧力が開放され、弾発バネ5の弾発力により、前後のピン受けホルダー2a,2bが離反して、電球の抜き差しが自在となる(図5参照)。
【0041】
図7〜図10は、本願第二発明に係る一軸(3)タイプのソケットであって、操作レバー(7)を回転自在に取り付けた場合の一例を表す。このソケットa−5は、基本構成は前記ソケットa−4とほぼ同様であり、図中に同一の符号を付すなどして重複する説明を省し、以下、特徴点(変更点)について述べる。
【0042】
この例のソケットa−5は、ソケットケース1の中心部に挿通された軸3により前後のピン受けホルダー2a,2bの摺動をガイドすると共に、支持板12により回転自在に支持された操作レバー7−5に対し、軸3を摺動可能に挿通している。
【0043】
すなわち、操作レバー7−5の基端部には、操作レバー7−5と一体回転する円形の回転カム40が形成され、この回転カム40はソケットケース1に固定した支持板12により支持されて、操作レバー7−5が、軸3の軸線周りに回転自在に取り付けられている。
【0044】
支持板12には、前記回転カム40と対峙する固定カム41が設けられており、操作レバー7−5を正方向へ回転して図10(i)に示す傾斜位置にしたときにこれらカム40,41同士の凹凸面が離反して前側押えバネ6が押圧される。一方、操作レバー7−5を逆方向へ回転して図8に示す起立位置にしたときにこれらカム40,41同士の凹凸面が合致してその押圧が開放されるようになっている。
【0045】
また、回転カム40には軸3におけるソケットケース1前側に突出する外端部が挿通される角孔42が形成されており、この角孔42に挿入される軸3の外端部は、角柱状軸部43と円柱状軸部44が連設されている。そして、操作レバー7−5が前記傾斜位置にあるとき、図10(ii)に示すように、角孔42内に角柱状軸部43が挿入され、軸3の摺動が自在となる。一方、操作レバー7−5が前記起立位置にあるとき、図9(i)に示すように角孔42内に円柱状軸部44が挿入され、角柱状軸部43が角孔42の外側に位置し且つ角孔42と合致しない角度になって、軸3の摺動が不能となる。
【0046】
そして、作動レバー8が起動位置にある状態において、操作レバー7−5を傾斜位置にしたとき、前後のピン受けホルダー2a,2bが前後の押えバネ6,6’により挟持方向へ押圧されて、電球の口金ピンが一対のピン受け金具4a,4bで挟持される。
この状態から、操作レバー7−5を起立位置(図8に示す状態)に回動させれば、前側押えバネ6による押圧力が開放され、弾発バネ5の弾発力により、前後のピン受けホルダー2a,2bが離反して、電球の抜き差しが自在となる。
【0047】
また、操作レバー7−4が傾斜位置にある状態において、作動レバー8を伏動位置に回動したとき(図10に示す状態)は、後側の押えバネ6’による押圧力が開放され、弾発バネ5の弾発力により、前後のピン受けホルダー2a,2bが離反して、電球の抜き差しが自在となる。
【0048】
以上説明した夫々の例のソケットa−1〜a−5によれば、前側に設けた操作レバー7−1〜7−5の起伏動操作若しくは回転操作、または、後側に設けた作動レバー8の起伏動操作により、電球の着脱操作を行うことができるので、操作手段(操作レバー7−1〜7−5、作動レバー8)の位置に影響されることなく、灯体内におけるレンズ側と反射器側の双方において電球の着脱操作を行うことができる。よって、照明器具における電球交換やメンテナンスなどの作業性を改善し、且つ照明器具の設置条件、使用条件に係る自由度、用途などを広げることができる。
【0049】
図11に、本発明に係るソケットa(a−1〜a−5のいずれか)を内蔵した照明器具の一例であるスポットライトAを示す。
このスポットライトAは、灯体c内に、前述したいずれかのソケットa−1〜a−5を設置する共に、灯体cの前部に、レンズdを保持するレンズホルダーeを開閉自在に取り付けると共に、灯体cの後部と上部に、夫々開閉自在な点検蓋f,gを設けたものである。ソケットaは、不図示の移動機構によりレンズdとの離間距離を任意に調整可能とされており、灯体cは、吊り具hにより適所に吊下げ支持され、投光角度を任意に調整可能とされている。
【0050】
このスポットライトAは、図12中に示すように、(i)水平角度、(ii)傾斜角度、(iii)垂直角度のいずれの使用状態においても、レンズホルダーe、上部点検蓋f、後部点検蓋gのいずれかを開いて、電球交換やメンテナンスを行うことができる。
また、図17に示すような所謂サスペンション型,バトン吊り型として使用した場合、図18に示すような所謂フロントサイド型,シーリング型として使用した場合のいずれにおいても、レンズホルダーe、上部点検蓋f、後部点検蓋gのいずれかを開いて、電球交換やメンテナンスを行うことができる。
【0051】
以上、本発明の実施形態例を図面に基づいて説明したが、本発明は図示例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇において各種の変更が可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明に係るソケットの実施形態の第一例を示す縦断側面図。
【図2】本発明に係るソケットの実施形態の第二例を示す縦断側面図。
【図3】本発明に係るソケットの実施形態の第三例を示す縦断側面図。
【図4】本発明に係るソケットの実施形態の第四例を示す要部拡大縦断側面図。
【図5】図4に示すソケットにおける作動レバーの伏動状態を示す拡大図。
【図6】図4に示すソケットにおける操作レバーの伏動状態を示す拡大図。
【図7】本発明に係るソケットの実施形態の第五例を示す縦断側面図。
【図8】図7に示すソケットにおける操作レバーの起立状態、作動レバーの起動状態を示す拡大斜視図で、一部断面して表す。
【図9】図8に示すソケットの操作レバーにおける角孔と軸部の関係を示す図で、(i)は角孔と角柱状軸部の関係、(ii)は角孔と円柱状軸部の関係を表す。
【図10】図7に示すソケットにおける操作レバーの傾斜状態、作動レバーの伏動状態を示し、(i)は拡大斜視図で一部断面して表す、(ii)は角孔と角柱状軸部の関係を表す。
【図11】本発明に係る照明器具の実施形態例を示す簡略断面図。
【図12】本発明に係る照明器具の使用形態例を示す簡略側面図。
【図13】従来のソケットの一例を示す斜視図。
【図14】従来の照明器具の使用形態例を示す簡略断面図。
【図15】従来のソケットの他例を示す一部切欠斜視図。
【図16】従来の照明器具の使用形態例を示す簡略断面図。
【図17】サスペンション型、バトン吊り型の照明器具の使用例を示す簡略図。
【図18】フロントサイド型、シーリング型の照明器具の使用例を示す簡略図。
【符号の説明】
【0053】
A:スポットライト
a(a−1〜a−5):ソケット
1:ソケットケース
2a,2b:ピン受けホルダー
3,3a,3b:軸
4a,4b:ピン受け金具
5:弾発バネ
6,6’:押えバネ
7(7−1〜7−5):操作レバー
8:作動レバー
9:反射器
b:電球
c:灯体
d:レンズ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾発開閉機構により片口金型ハロゲン電球の口金ピンを挟持する一対のピン受け金具を具備したソケットであって、
ソケットケース(1)、該ソケットケース内にて互いに接離する方向へ摺動自在に収容された前後のピン受けホルダー(2a,2b)、前記各ピン受けホルダーの相対する内面に相対して配設された一対のピン受け金具(4a,4b)、前記両ピン受け金具を離反方向に付勢する弾発バネ(5)、を備えると共に、
前記前側のピン受けホルダー(2a)の摺動をガイドする前側の軸(3a)、該前側のピン受けホルダー(2a)を挟持方向に押圧する前側の押えバネ(6)、および、該押えバネ(6)を押圧する第一の位置と開放する第二の位置との間を変位自在となるべく前記前側の軸(3a)の外端部に配設した操作レバー(7)からなる前側操作機構と、
前記後側のピン受けホルダー(2b)の摺動をガイドする後側の軸(3b)、該後側のピン受けホルダー(2b)を挟持方向に押圧する後側の押えバネ(6’)、該押えバネ(6’)を押圧する起動位置と開放する伏動位置との間を変位自在となるべく前記後側の軸(3b)の外端部に配設した作動レバー(8)、および該作動レバー(8)に取り付けた反射器(9)からなる後側操作機構を有し、
前記作動レバー(8)が起動位置にある状態において、前記操作レバー(7)が前記第一の位置にあるときは前記両ピン受けホルダー(2a,2b)が前記両押えバネ(6,6’)により挟持方向へ押圧されて電球の口金ピンを前記一対のピン受け金具(4a,4b)で挟持し、且つ、前記操作レバー(7)が前記第二の位置にあるときは前記前側の押えバネ(6)による押圧力の開放により前記両ピン受けホルダー(2a,2b)が離反して電球の抜き差しが自在となり、
一方、前記操作レバー(7)が前記第一の位置にある状態において、前記作動レバー(8)が起動位置にあるときは前記両ピン受けホルダー(2a,2b)が前記両押えバネ(6,6’)により挟持方向へ押圧されて電球の口金ピンを前記一対のピン受け金具(4a,4b)で挟持し、且つ、前記作動レバー(8)が伏動位置にあるときは前記後側の押えバネ(6’)による押圧力の開放により前記両ピン受けホルダー(2a,2b)が離反して電球の抜き差しが自在となるよう形成したことを特徴とするハロゲン電球用ソケット。
【請求項2】
弾発開閉機構により片口金型ハロゲン電球の口金ピンを挟持する一対のピン受け金具を具備したソケットであって、
ソケットケース(1)、該ソケットケース内にて互いに接離する方向へ摺動自在に収容された前後のピン受けホルダー(2a,2b)、前記両ピン受けホルダーの摺動をガイドするべく前記ソケットケースに挿通された軸(3)、前記各ピン受けホルダーの相対する内面に相対して配設された一対のピン受け金具(4a,4b)、前記両ピン受け金具を離反方向に付勢する弾発バネ(5)、を備えると共に、
前記前側のピン受けホルダー(2a)を挟持方向に押圧する前側の押えバネ(6)、および、該押えバネ(6)を押圧する第一の位置と開放する第二の位置との間を変位自在となるべく前記軸(3)の前端部に配設した操作レバー(7)からなる前側操作機構と、
前記後側のピン受けホルダー(2b)を挟持方向に押圧する後側の押えバネ(6’)、該押えバネ(6’)を押圧する起動位置と開放する伏動位置との間を変位自在となるべく前記軸(3)の後端部に配設した作動レバー(8)、および該作動レバー(8)に取り付けた反射器(9)からなる後側操作機構を有し、
前記軸(3)は、前記操作レバー(7)が前記第一の位置にあるときに、前記作動レバー(8)が起動位置になる状態と伏動位置になる状態との間を摺動可能とし、且つ前記軸(3)は、前記作動レバー(8)が起動位置にあるときに、前記操作レバー(7)が前記第一の位置になる状態と第二の位置になる状態との間を摺動可能とし、
前記作動レバー(8)が起動位置にある状態において、前記操作レバー(7)が前記第一の位置にあるときは前記両ピン受けホルダー(2a,2b)が前記両押えバネ(6,6’)により挟持方向へ押圧されて電球の口金ピンを前記一対のピン受け金具(4a,4b)で挟持し、且つ、前記操作レバー(7)が前記第二の位置にあるときは前記前側の押えバネ(6)による押圧力の開放により前記両ピン受けホルダー(2a,2b)が離反して電球の抜き差しが自在となり、
一方、前記操作レバー(7)が前記第一の位置にある状態において、前記作動レバー(8)が起動位置にあるときは前記両ピン受けホルダー(2a,2b)が前記両押えバネ(6,6’)により挟持方向へ押圧されて電球の口金ピンを前記一対のピン受け金具(4a,4b)で挟持し、且つ、前記作動レバー(8)が伏動位置にあるときは前記後側の押えバネ(6’)による押圧力の開放により前記両ピン受けホルダー(2a,2b)が離反して電球の抜き差しが自在となるよう形成したことを特徴とするハロゲン電球用ソケット。
【請求項3】
前記操作レバー(7)が前記前側の軸(3a)又は前記軸(3)の端部に起伏動自在に取り付けられ、前記前側の押えバネ(6)が、前記操作レバー(7)の起動により押圧され、伏動により開放されるよう形成したことを特徴とする請求項1または2記載のハロゲン電球用ソケット。
【請求項4】
前記操作レバー(7)が前記前側の軸(3a)又は前記軸(3)の軸線周りを回転自在に取り付けられ、前記前側の押えバネ(6)が、前記操作レバー(7)の正方向への回転により押圧され、逆方向への回転により開放されるよう形成したことを特徴とする請求項1または2記載のハロゲン電球用ソケット。
【請求項5】
前記ハロゲン電球が、突出する2極の口金ピンを有するハロゲン電球であり、前記一対のピン受け金具は該ハロゲン電球の口金ピンに対応して、前記各ピン受けホルダーの幅方向に対し左右二箇所に配されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のハロゲン電球用ソケット。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載のハロゲン電球用ソケットを内蔵してなる照明器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2008−123747(P2008−123747A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−304033(P2006−304033)
【出願日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【出願人】(390032573)丸茂電機株式会社 (17)
【Fターム(参考)】