ハンガー付き椅子
【課題】 椅子における背凭れにハンガーを容易に取付けることができるとともに、ハンガーの取付け部品が、背凭れの前面に突出することがなく、かつ椅子を移動する際にも、ハンガーを保護し、その破損を防止することができるハンガー付き椅子を提供する。
【解決手段】 椅子の背枠２を構成する上部フレーム２ｂと左右の縦フレームのうち、上部フレーム２ｂを、左右方向の少なくとも中央において相互に前後に離間する前フレーム２ｃと後フレーム２ｄとにより構成し、前記後フレーム２ｄにハンガー３を取付ける。
【解決手段】 椅子の背枠２を構成する上部フレーム２ｂと左右の縦フレームのうち、上部フレーム２ｂを、左右方向の少なくとも中央において相互に前後に離間する前フレーム２ｃと後フレーム２ｄとにより構成し、前記後フレーム２ｄにハンガー３を取付ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ハンガー付き椅子に関する。
【背景技術】
【０００２】
ハンガー付き椅子は、たとえば特許文献１〜５等に記載されており公知である。しかし、特許文献１，２に記載されているものは、ハンガー本体を支持する支持杆が、背凭れの後面のほぼ中央に直接取付けられており、背枠に表皮材を張設する形態の椅子に対しては適用不可であるとともに、背凭れの後面中央に直接取付ける場合には、取付け部品が、背凭れの前面に突出しないように、特別の工夫が必要である。
【０００３】
また、特許文献３〜５に記載されているものは、背凭れ後方の下部に設けた横杆、または下部から立ち上がる支柱に、支持杆を取付けるものであり、支持杆の長さが大きいものとなり、たとえばハンガー本体をもって椅子を後方等に引張り移動させようとした場合に、ハンガーが破損する虞がある。
【特許文献１】実開平６−４５５５３号公報
【特許文献２】特開２００４−１５９７４５号公報
【特許文献３】実公昭９−１０１８９号公報
【特許文献４】特開平１１−１５５６９０号公報
【特許文献５】実開平５−７１７９号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
本発明は、前記の問題点に鑑み、椅子における背凭れに、ハンガーを容易に取付けることができるとともに、ハンガーの取付け部品が、背凭れの前面に突出することがなく、かつ椅子を移動する際にも、ハンガーを保護し、その破損を防止することができるハンガー付き椅子を提供することを目的とする。さらに、優れたデザイン性を備えるハンガー付き椅子を提供することをも併せ目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
上記課題は、特許請求の範囲における各請求項に示すように、下記の構成を備える発明によって解決される。
(１) 椅子の背枠を構成する上部フレームと左右の縦フレームのうち、上部フレームを、左右方向の少なくとも中央において相互に前後に離間する前フレームと後フレームとにより構成し、前記後フレームにハンガーを取付ける。
【０００６】
(２) 上記(１)項において、前フレームと後フレームの左右端を連結し、後フレームを、平面視において後方に向けて張り出すほぼ弧状とし、左右端を除いて前フレームと離間させる。
【０００７】
(３) 上記(１)項または(２)項において、ハンガーを、ハンガー本体と、このハンガー本体を支持する支持杆とにより構成し、後フレームに取付けた支持杆の上部を前向きに湾曲させて、ハンガー本体を後フレームの最後端部よりも前方に位置させる。
【０００８】
(４) 上記(３)項において、ハンガー本体を支持する支持杆を、左右１対の支持杆をもって構成し、前記左右の支持杆の対向面に、対向方向と後方とが開口する凹入段部を設け、かつ取付部材を、その左右端を前記両凹入段部に嵌合させて配設するとともに、背枠を構成する上部フレームにおける後フレームに螺着することによって、ハンガーを背凭れの後側に取付ける。
【０００９】
(５) 上記(４)項において、左右１対の支持杆の対向面に設けた、対向方向と後方とが開口する両凹入段部を、互いに平行となるように上下方向に設け、かつ上端にハンガー本体を設けた支持杆を、後フレームに螺着した取付部材に対して、上下方向に相対的に移動可能とする。
【００１０】
(６) 上記(４)項または(５)項において、左右１対の支持杆の対向面に、互いに平行な上下方向に延びる後向きに突出する凸条を設け、取付部材の前面における左右に、前記凸条に上下方向に摺動可能に嵌合する嵌合溝を設ける。
【００１１】
(７) 上記(４)項〜(６)項のいずれかにおいて、左右１対の支持杆の対向面の少なくとも一方に、後向きに突出する小突起を上下に離間して複数設け、かつ取付部材の前面に、前記小突起が係合する係合孔を設けて、上端にハンガー本体を設けた支持杆を、前記小突起が係合孔に係合する上下方向の複数の位置において保持しうるようにする。
【００１２】
(８) 上記(４)項〜(７)項のいずれかにおいて、取付部材と、背凭れに螺着用ねじの通孔を設け、上端にハンガー本体を設けた支持杆を、後フレームの後方に取付部材をもって保持させた状態で、取付部材とねじ座片をもって後フレームを挾持し、取付部材の後方から螺着用ねじをねじ座片に螺合することにより、背凭れの後側にハンガーを取付け、かつ取付部材の後面に、前記螺着用ねじの露出した頭部を覆うカバー部材を取付ける。
【００１３】
(９) 上記(１)項〜(８)項のいずれかにおいて、表皮材を、背枠における前フレームと左右の縦フレームの前面に張設する。
【発明の効果】
【００１４】
本発明によると、次のような効果が奏せられる。
請求項１記載の発明によれば、背枠における上部フレームを、左右方向の中央において前後に離間する前フレームと後フレームとより構成し、前記後フレームにハンガーを取付けてあるため、ハンガーの取付け部品が、背凭れの前面に突出することがなく、かつ椅子を、たとえば後方に引張り移動する際にも、後フレームをもって容易に移動させることができる。そのため、ハンガーを後方に引張って椅子を移動させようとした場合に生じる虞のあるハンガーの破損を防止することができる。
【００１５】
請求項２記載の発明によれば、後フレームを、平面視において後方に向けて張り出すほぼ弧状にしてあるため、後フレームにおけるハンガーを取付ける部分と前フレームとの間に充分な間隙が得られ、ハンガーの取付け作業が容易である。
さらに、後フレームが、左右端を除いて前フレームと離間しているため、後フレームをもって椅子を後方に容易に移動することができる。
【００１６】
請求項３記載の発明によれば、ハンガー本体が、後フレームの最後端部よりも前方に設けられているため、ハンガー本体が、室内の壁などに当たり、破損することを有効に防止することができる。
【００１７】
請求項４記載の発明によれば、左右１対の支持杆の相互の対向面に凹入段部を設け、取付部材を、その左右端を前記両凹入段部に嵌合させて配設してあるため、取付部材が左右１対の支持杆よりも外側にはみ出すことがなく、外観上において、取付部材が占める割合が小さく、かつ取付部材が左右１対の支持杆間に、支持杆の凹入段部を介してデザイン要素の一部として一体的に取り込まれており、全体としてスマートな優れたデザイン性が発揮される。
また、支持杆が、凹入段部を介して取付部材によって強固に保持されているため、ハンガーのぐらつきなども生じない。
【００１８】
請求項５記載の発明によれば、左右１対の支持杆に設けられた両凹入段部が、互いに平行であるため、上端にハンガー本体を設けた支持杆を、背凭れに螺着した取付部材に対して、上下方向に相対的に移動させても、取付部材の左右端と、前記凹入段部との嵌合状態が常時安定しており、ハンガーのぐらつきを防止して、常に安定的に保持することができる。
【００１９】
請求項６記載の発明によれば、支持杆の凸条と、取付部材の嵌合溝との嵌合により、ハンガーを一層良好に安定して保持することができる。
【００２０】
請求項７記載の発明によれば、支持杆の小突起と、取付部材の係合孔とが係合する複数の位置から１つを選択して、ハンガー本体を所望の高さにすることができる。たとえば、ハンガーの使用時においては、洋服の下端が床面に接触して汚れたりしないようにハンガー本体を高くし、不使用時においては低くして、コンパクトな形態にすることができる。
【００２１】
請求項８記載の発明によれば、ハンガーを背凭れの後側に、強固に取付けることができるとともに、螺着用ねじの露出した頭部がカバー部材によって被覆されるため、見栄えが一層良好となり、かつ取付部材が左右１対の支持杆間に配設されていることと相俟って、いずれが取付部材であるかさえ容易には認識されないほどに、取付部材がデザイン要素の一部として一体的に取り込まれたスマートな優れたデザインが形成される。
【００２２】
請求項９記載の発明によれば、後フレームには表皮材が張設されていないため、椅子を後方に移動させる際に、容易に後フレームを握持して移動させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２３】
図１は、本発明の一実施形態を備えるハンガー付き椅子の側面図、図２は、図１に示すハンガー付き椅子における要部の後方視拡大斜視図、図３は、同じく、図１に示すハンガー付き椅子における要部の後方視拡大分解斜視図、図４は、同じく、前方視拡大分解斜視図である。
【００２４】
本発明におけるハンガー付き椅子(１)は、背凭れ(２)の後側に、上下動可能なハンガー(３)を備えている。
【００２５】
ハンガー(３)は、ハンガー本体(４)と、このハンガー本体(４)を支持する左右１対の支持杆(５)(６)とにより構成されており、支持杆(５)(６)は、取付部材(７)とねじ座片(８)を用いて、螺合用ねじ(９)により、背凭れ(２)の後側に取付けられている。
【００２６】
背凭れ(２)は、背枠(2a)にネット部材等の表皮材（図１以外においては図示を省略）を張設して構成されているが、背枠(2a)を構成する上下左右のフレームのうち、上部フレーム(2b)は、前フレーム(2c)と後フレーム(2d)とで形成されている。表皮材は、前フレーム(2c)の前面に張設されている。
【００２７】
前記両フレームは、左右端において相互に連結され、後フレーム(2d)は、平面視において、左右端を除いて前フレーム(2c)とは離間し、後方に向けて弧状に張り出した形態となっている。
ハンガー(３)は、この後フレーム(2d)に取付けられており、ハンガー本体(４)は、背広等が掛けられる程度の長さに左右方向に延びている。
【００２８】
左右１対の支持杆(５)(６)は、互いに平行な縦杆部(5a)(6a)と、この縦杆部(5a)(6a)の上端から上方に向かうに従って左右方向に互いに離間するとともに、前方斜め上方に向けて延びる延杆部(5b)(6b)と、縦杆部(5a)(6a)の下端から下方に向かうに従って、互いに接近する方向に湾曲された連結部(5c)(6c)とよりなり、両支持杆(５)(６)は、両連結部(5c)(6c)の下端において、相互に連結されて一体化されている。
【００２９】
前記延杆部(5b)(6b)の上端は、扁平に形成され、図示を省略したビスをもってハンガー本体(４)の下面における左右端近傍に止着することにより、支持杆(５)(６)はハンガー本体(４)に取付けられている。
ハンガー本体(４)は、支持杆(５)(６)における延杆部(5b)(6b)が前方に湾曲されているため、後フレーム(2d)の最後端部すなわち左右方向の中央部よりも前方に位置している。
【００３０】
図５，図６は、それぞれ、図２におけるＶ〜Ｖ線拡大断面図、VI〜VI線拡大断面図である。
【００３１】
図２〜図５に示すように、左右の支持杆(５)(６)における縦杆部(5a)(6a)の対向面(10)(11)には、対向方向と後方とが開口する互いに平行な上下方向の凹入段部(12)(13)が形成されている。
【００３２】
取付部材(７)は、後面視において、左右方向に幅広の長方形をなす厚さの大きい板状体からなり、その左右端(14)(14)を、左右の支持杆(５)(６)の縦杆部(5a)(6a)における各凹入段部(12)(13)に嵌合しうる大きさに形成されている。
【００３３】
前記両凹入段部(12)(13)における左右方向の内側縁部には、互いに平行をなして後向きに突出する上下方向の突条(15)(16)が設けられている。
【００３４】
前記凸条(15)(16)は、取付部材(７)の前面における左右に設けられた上下方向の嵌合溝(17)(17)に嵌合され、支持杆(５)(６)は、取付部材(７)に対して相対的に上下方向に摺動可能となっている。
【００３５】
図４，図５に示すように、左右の支持杆(５)(６)における縦杆部(5a)(6a)の前面には、前向きに突出する上下方向の係止突条(18)(18)が設けられ、背凭れ(２)の後フレーム(2d)の後面には、前記係止突条(18)(18)が係止しうる上下方向の係止溝(19)(19)が設けられている。
【００３６】
取付部材(７)の左右には、前後方向の通孔(20)(20)が穿設され、かつ後フレーム(2d)の前記通孔(20)(20)に対応する位置には、同じく前後方向の通孔(21)(21)が穿設されている。ねじ座片(８)の後面における前記各通孔(20)(20)と対応する位置には、非貫通のねじ孔(22)(22)が設けられている。
【００３７】
ハンガー(３)を後フレーム(2d)に取付けるには、次の手順による。
上端にハンガー本体(４)を取付けた左右の支持杆(５)(６)を、後方から後フレーム(2d)に当接し、支持杆(５)(６)の縦杆部(5a)(6a)の前面に設けられた係止突条(18)(18)を、後フレーム(2d)の後面に設けられた係止溝(19)(19)に係止させて、支持杆(５)(６)の左右方向の位置決めを行う。
【００３８】
次いで、左右の支持杆(５)(６)における縦杆部(5a)(6a)の両凹入段部(12)(13)に、取付部材(７)の左右端を嵌合させるとともに、取付部材(７)の前面に設けられた嵌合溝(17)(17)に、縦杆部(5a)(6a)の凹入段部(12)(13)に設けられた凸条(15)(16)を嵌合させて、取付部材(７)を左右の縦杆部(5a)(6a)間に配設する。
【００３９】
次いで、後フレーム(2d)の前面にねじ座片(８)を当接し、取付部材(７)とねじ座片(８)をもって、支持杆(５)(６)を介して、後フレーム(2d)を挾持し、螺着用ねじ(９)(９)を、通孔(20)(21)へ挿通して、ねじ座片(８)のねじ孔(22)に螺合することにより、ハンガー(３)を背凭れ(２)の後側に取付ける。
【００４０】
取付部材(７)の中央には、カバー部材(23)を取付けるための係止孔(24)が設けられ、この係止孔(24)には、その内周面後端に係止用周縁(25)が付設されている。カバー部材(23)は、横長な四辺形の左右が外向きの弧状をなす板状体からなり、その前面には、上下左右に４本の外向きの係止爪(26)が、前向きに設けられている。
【００４１】
取付部材(７)の後面には、カバー部材(23)が嵌合する凹部(27)が設けられている。カバー部材(23)を後方から、カバー部材(23)の係止爪(26)を、取付部材(７)の係止孔(24)における係止用周縁(25)に係止させるとともに、前記凹部(27)に嵌合させることにより、カバー部材(23)は取付部材(７)に取付けられる。
カバー部材(23)は、ネームプレートとしても利用される。
【００４２】
ハンガー(３)は、上下方向に摺動自在であるが、上方に摺動させた位置で、背広等を掛けた場合に、その重量でハンガー(３)が下方に移動し、背広等の下部が床面に接触して汚れる虞がある。
【００４３】
これを防ぐ対策として、図３，図５に示すように、縦杆部(5a)(6a)に後向きに突出する複数の小突起(28a)(28b)を上下に離間して設けるとともに、取付部材(７)の前面に前記小突起(28a)(28b)が係合する係合孔(29)（図４参照）を設けて、小突起(28a)(28b)が係合孔(29)に係合する上下方向の複数の位置において、ハンガーを、ある程度の荷重に対して保持しうるようにしてある。
【図面の簡単な説明】
【００４４】
【図１】本発明の一実施形態のハンガー付き椅子の側面図である。
【図２】図１に示すハンガー付き椅子における要部の後方視の拡大斜視図である。
【図３】同じく、図１に示すハンガー付き椅子における要部の後方視の拡大分解斜視図である。
【図４】同じく、前方視における拡大分解斜視図である。
【図５】図２におけるＶ〜Ｖ線拡大断面図である。
【図６】図２におけるVI〜VI線拡大断面図である。
【符号の説明】
【００４５】
(１)椅子
(２)背凭れ
(2a)背枠
(2b)上部フレーム
(2c)前フレーム
(2d)後フレーム
(３)ハンガー
(４)ハンガー本体
(５)(６)支持杆
(5a)(6a)縦杆部
(5b)(6b)延杆部
(5c)(6c)連結部
(７)取付部材
(８)ねじ座片
(９)螺合用ねじ
(10)(11)対向面
(12)(13)凹入段部
(14)左右端
(15)(16)凸条
(17)嵌合溝
(18)係止突条
(19)係止溝
(20)(21)通孔
(22)ねじ孔
(23)カバー部材
(24)係止孔
(25)係止用周縁
(26)係止爪
(27)凹部
(28a)(28b)小突起
(29)係合孔
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ハンガー付き椅子に関する。
【背景技術】
【０００２】
ハンガー付き椅子は、たとえば特許文献１〜５等に記載されており公知である。しかし、特許文献１，２に記載されているものは、ハンガー本体を支持する支持杆が、背凭れの後面のほぼ中央に直接取付けられており、背枠に表皮材を張設する形態の椅子に対しては適用不可であるとともに、背凭れの後面中央に直接取付ける場合には、取付け部品が、背凭れの前面に突出しないように、特別の工夫が必要である。
【０００３】
また、特許文献３〜５に記載されているものは、背凭れ後方の下部に設けた横杆、または下部から立ち上がる支柱に、支持杆を取付けるものであり、支持杆の長さが大きいものとなり、たとえばハンガー本体をもって椅子を後方等に引張り移動させようとした場合に、ハンガーが破損する虞がある。
【特許文献１】実開平６−４５５５３号公報
【特許文献２】特開２００４−１５９７４５号公報
【特許文献３】実公昭９−１０１８９号公報
【特許文献４】特開平１１−１５５６９０号公報
【特許文献５】実開平５−７１７９号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
本発明は、前記の問題点に鑑み、椅子における背凭れに、ハンガーを容易に取付けることができるとともに、ハンガーの取付け部品が、背凭れの前面に突出することがなく、かつ椅子を移動する際にも、ハンガーを保護し、その破損を防止することができるハンガー付き椅子を提供することを目的とする。さらに、優れたデザイン性を備えるハンガー付き椅子を提供することをも併せ目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
上記課題は、特許請求の範囲における各請求項に示すように、下記の構成を備える発明によって解決される。
(１) 椅子の背枠を構成する上部フレームと左右の縦フレームのうち、上部フレームを、左右方向の少なくとも中央において相互に前後に離間する前フレームと後フレームとにより構成し、前記後フレームにハンガーを取付ける。
【０００６】
(２) 上記(１)項において、前フレームと後フレームの左右端を連結し、後フレームを、平面視において後方に向けて張り出すほぼ弧状とし、左右端を除いて前フレームと離間させる。
【０００７】
(３) 上記(１)項または(２)項において、ハンガーを、ハンガー本体と、このハンガー本体を支持する支持杆とにより構成し、後フレームに取付けた支持杆の上部を前向きに湾曲させて、ハンガー本体を後フレームの最後端部よりも前方に位置させる。
【０００８】
(４) 上記(３)項において、ハンガー本体を支持する支持杆を、左右１対の支持杆をもって構成し、前記左右の支持杆の対向面に、対向方向と後方とが開口する凹入段部を設け、かつ取付部材を、その左右端を前記両凹入段部に嵌合させて配設するとともに、背枠を構成する上部フレームにおける後フレームに螺着することによって、ハンガーを背凭れの後側に取付ける。
【０００９】
(５) 上記(４)項において、左右１対の支持杆の対向面に設けた、対向方向と後方とが開口する両凹入段部を、互いに平行となるように上下方向に設け、かつ上端にハンガー本体を設けた支持杆を、後フレームに螺着した取付部材に対して、上下方向に相対的に移動可能とする。
【００１０】
(６) 上記(４)項または(５)項において、左右１対の支持杆の対向面に、互いに平行な上下方向に延びる後向きに突出する凸条を設け、取付部材の前面における左右に、前記凸条に上下方向に摺動可能に嵌合する嵌合溝を設ける。
【００１１】
(７) 上記(４)項〜(６)項のいずれかにおいて、左右１対の支持杆の対向面の少なくとも一方に、後向きに突出する小突起を上下に離間して複数設け、かつ取付部材の前面に、前記小突起が係合する係合孔を設けて、上端にハンガー本体を設けた支持杆を、前記小突起が係合孔に係合する上下方向の複数の位置において保持しうるようにする。
【００１２】
(８) 上記(４)項〜(７)項のいずれかにおいて、取付部材と、背凭れに螺着用ねじの通孔を設け、上端にハンガー本体を設けた支持杆を、後フレームの後方に取付部材をもって保持させた状態で、取付部材とねじ座片をもって後フレームを挾持し、取付部材の後方から螺着用ねじをねじ座片に螺合することにより、背凭れの後側にハンガーを取付け、かつ取付部材の後面に、前記螺着用ねじの露出した頭部を覆うカバー部材を取付ける。
【００１３】
(９) 上記(１)項〜(８)項のいずれかにおいて、表皮材を、背枠における前フレームと左右の縦フレームの前面に張設する。
【発明の効果】
【００１４】
本発明によると、次のような効果が奏せられる。
請求項１記載の発明によれば、背枠における上部フレームを、左右方向の中央において前後に離間する前フレームと後フレームとより構成し、前記後フレームにハンガーを取付けてあるため、ハンガーの取付け部品が、背凭れの前面に突出することがなく、かつ椅子を、たとえば後方に引張り移動する際にも、後フレームをもって容易に移動させることができる。そのため、ハンガーを後方に引張って椅子を移動させようとした場合に生じる虞のあるハンガーの破損を防止することができる。
【００１５】
請求項２記載の発明によれば、後フレームを、平面視において後方に向けて張り出すほぼ弧状にしてあるため、後フレームにおけるハンガーを取付ける部分と前フレームとの間に充分な間隙が得られ、ハンガーの取付け作業が容易である。
さらに、後フレームが、左右端を除いて前フレームと離間しているため、後フレームをもって椅子を後方に容易に移動することができる。
【００１６】
請求項３記載の発明によれば、ハンガー本体が、後フレームの最後端部よりも前方に設けられているため、ハンガー本体が、室内の壁などに当たり、破損することを有効に防止することができる。
【００１７】
請求項４記載の発明によれば、左右１対の支持杆の相互の対向面に凹入段部を設け、取付部材を、その左右端を前記両凹入段部に嵌合させて配設してあるため、取付部材が左右１対の支持杆よりも外側にはみ出すことがなく、外観上において、取付部材が占める割合が小さく、かつ取付部材が左右１対の支持杆間に、支持杆の凹入段部を介してデザイン要素の一部として一体的に取り込まれており、全体としてスマートな優れたデザイン性が発揮される。
また、支持杆が、凹入段部を介して取付部材によって強固に保持されているため、ハンガーのぐらつきなども生じない。
【００１８】
請求項５記載の発明によれば、左右１対の支持杆に設けられた両凹入段部が、互いに平行であるため、上端にハンガー本体を設けた支持杆を、背凭れに螺着した取付部材に対して、上下方向に相対的に移動させても、取付部材の左右端と、前記凹入段部との嵌合状態が常時安定しており、ハンガーのぐらつきを防止して、常に安定的に保持することができる。
【００１９】
請求項６記載の発明によれば、支持杆の凸条と、取付部材の嵌合溝との嵌合により、ハンガーを一層良好に安定して保持することができる。
【００２０】
請求項７記載の発明によれば、支持杆の小突起と、取付部材の係合孔とが係合する複数の位置から１つを選択して、ハンガー本体を所望の高さにすることができる。たとえば、ハンガーの使用時においては、洋服の下端が床面に接触して汚れたりしないようにハンガー本体を高くし、不使用時においては低くして、コンパクトな形態にすることができる。
【００２１】
請求項８記載の発明によれば、ハンガーを背凭れの後側に、強固に取付けることができるとともに、螺着用ねじの露出した頭部がカバー部材によって被覆されるため、見栄えが一層良好となり、かつ取付部材が左右１対の支持杆間に配設されていることと相俟って、いずれが取付部材であるかさえ容易には認識されないほどに、取付部材がデザイン要素の一部として一体的に取り込まれたスマートな優れたデザインが形成される。
【００２２】
請求項９記載の発明によれば、後フレームには表皮材が張設されていないため、椅子を後方に移動させる際に、容易に後フレームを握持して移動させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２３】
図１は、本発明の一実施形態を備えるハンガー付き椅子の側面図、図２は、図１に示すハンガー付き椅子における要部の後方視拡大斜視図、図３は、同じく、図１に示すハンガー付き椅子における要部の後方視拡大分解斜視図、図４は、同じく、前方視拡大分解斜視図である。
【００２４】
本発明におけるハンガー付き椅子(１)は、背凭れ(２)の後側に、上下動可能なハンガー(３)を備えている。
【００２５】
ハンガー(３)は、ハンガー本体(４)と、このハンガー本体(４)を支持する左右１対の支持杆(５)(６)とにより構成されており、支持杆(５)(６)は、取付部材(７)とねじ座片(８)を用いて、螺合用ねじ(９)により、背凭れ(２)の後側に取付けられている。
【００２６】
背凭れ(２)は、背枠(2a)にネット部材等の表皮材（図１以外においては図示を省略）を張設して構成されているが、背枠(2a)を構成する上下左右のフレームのうち、上部フレーム(2b)は、前フレーム(2c)と後フレーム(2d)とで形成されている。表皮材は、前フレーム(2c)の前面に張設されている。
【００２７】
前記両フレームは、左右端において相互に連結され、後フレーム(2d)は、平面視において、左右端を除いて前フレーム(2c)とは離間し、後方に向けて弧状に張り出した形態となっている。
ハンガー(３)は、この後フレーム(2d)に取付けられており、ハンガー本体(４)は、背広等が掛けられる程度の長さに左右方向に延びている。
【００２８】
左右１対の支持杆(５)(６)は、互いに平行な縦杆部(5a)(6a)と、この縦杆部(5a)(6a)の上端から上方に向かうに従って左右方向に互いに離間するとともに、前方斜め上方に向けて延びる延杆部(5b)(6b)と、縦杆部(5a)(6a)の下端から下方に向かうに従って、互いに接近する方向に湾曲された連結部(5c)(6c)とよりなり、両支持杆(５)(６)は、両連結部(5c)(6c)の下端において、相互に連結されて一体化されている。
【００２９】
前記延杆部(5b)(6b)の上端は、扁平に形成され、図示を省略したビスをもってハンガー本体(４)の下面における左右端近傍に止着することにより、支持杆(５)(６)はハンガー本体(４)に取付けられている。
ハンガー本体(４)は、支持杆(５)(６)における延杆部(5b)(6b)が前方に湾曲されているため、後フレーム(2d)の最後端部すなわち左右方向の中央部よりも前方に位置している。
【００３０】
図５，図６は、それぞれ、図２におけるＶ〜Ｖ線拡大断面図、VI〜VI線拡大断面図である。
【００３１】
図２〜図５に示すように、左右の支持杆(５)(６)における縦杆部(5a)(6a)の対向面(10)(11)には、対向方向と後方とが開口する互いに平行な上下方向の凹入段部(12)(13)が形成されている。
【００３２】
取付部材(７)は、後面視において、左右方向に幅広の長方形をなす厚さの大きい板状体からなり、その左右端(14)(14)を、左右の支持杆(５)(６)の縦杆部(5a)(6a)における各凹入段部(12)(13)に嵌合しうる大きさに形成されている。
【００３３】
前記両凹入段部(12)(13)における左右方向の内側縁部には、互いに平行をなして後向きに突出する上下方向の突条(15)(16)が設けられている。
【００３４】
前記凸条(15)(16)は、取付部材(７)の前面における左右に設けられた上下方向の嵌合溝(17)(17)に嵌合され、支持杆(５)(６)は、取付部材(７)に対して相対的に上下方向に摺動可能となっている。
【００３５】
図４，図５に示すように、左右の支持杆(５)(６)における縦杆部(5a)(6a)の前面には、前向きに突出する上下方向の係止突条(18)(18)が設けられ、背凭れ(２)の後フレーム(2d)の後面には、前記係止突条(18)(18)が係止しうる上下方向の係止溝(19)(19)が設けられている。
【００３６】
取付部材(７)の左右には、前後方向の通孔(20)(20)が穿設され、かつ後フレーム(2d)の前記通孔(20)(20)に対応する位置には、同じく前後方向の通孔(21)(21)が穿設されている。ねじ座片(８)の後面における前記各通孔(20)(20)と対応する位置には、非貫通のねじ孔(22)(22)が設けられている。
【００３７】
ハンガー(３)を後フレーム(2d)に取付けるには、次の手順による。
上端にハンガー本体(４)を取付けた左右の支持杆(５)(６)を、後方から後フレーム(2d)に当接し、支持杆(５)(６)の縦杆部(5a)(6a)の前面に設けられた係止突条(18)(18)を、後フレーム(2d)の後面に設けられた係止溝(19)(19)に係止させて、支持杆(５)(６)の左右方向の位置決めを行う。
【００３８】
次いで、左右の支持杆(５)(６)における縦杆部(5a)(6a)の両凹入段部(12)(13)に、取付部材(７)の左右端を嵌合させるとともに、取付部材(７)の前面に設けられた嵌合溝(17)(17)に、縦杆部(5a)(6a)の凹入段部(12)(13)に設けられた凸条(15)(16)を嵌合させて、取付部材(７)を左右の縦杆部(5a)(6a)間に配設する。
【００３９】
次いで、後フレーム(2d)の前面にねじ座片(８)を当接し、取付部材(７)とねじ座片(８)をもって、支持杆(５)(６)を介して、後フレーム(2d)を挾持し、螺着用ねじ(９)(９)を、通孔(20)(21)へ挿通して、ねじ座片(８)のねじ孔(22)に螺合することにより、ハンガー(３)を背凭れ(２)の後側に取付ける。
【００４０】
取付部材(７)の中央には、カバー部材(23)を取付けるための係止孔(24)が設けられ、この係止孔(24)には、その内周面後端に係止用周縁(25)が付設されている。カバー部材(23)は、横長な四辺形の左右が外向きの弧状をなす板状体からなり、その前面には、上下左右に４本の外向きの係止爪(26)が、前向きに設けられている。
【００４１】
取付部材(７)の後面には、カバー部材(23)が嵌合する凹部(27)が設けられている。カバー部材(23)を後方から、カバー部材(23)の係止爪(26)を、取付部材(７)の係止孔(24)における係止用周縁(25)に係止させるとともに、前記凹部(27)に嵌合させることにより、カバー部材(23)は取付部材(７)に取付けられる。
カバー部材(23)は、ネームプレートとしても利用される。
【００４２】
ハンガー(３)は、上下方向に摺動自在であるが、上方に摺動させた位置で、背広等を掛けた場合に、その重量でハンガー(３)が下方に移動し、背広等の下部が床面に接触して汚れる虞がある。
【００４３】
これを防ぐ対策として、図３，図５に示すように、縦杆部(5a)(6a)に後向きに突出する複数の小突起(28a)(28b)を上下に離間して設けるとともに、取付部材(７)の前面に前記小突起(28a)(28b)が係合する係合孔(29)（図４参照）を設けて、小突起(28a)(28b)が係合孔(29)に係合する上下方向の複数の位置において、ハンガーを、ある程度の荷重に対して保持しうるようにしてある。
【図面の簡単な説明】
【００４４】
【図１】本発明の一実施形態のハンガー付き椅子の側面図である。
【図２】図１に示すハンガー付き椅子における要部の後方視の拡大斜視図である。
【図３】同じく、図１に示すハンガー付き椅子における要部の後方視の拡大分解斜視図である。
【図４】同じく、前方視における拡大分解斜視図である。
【図５】図２におけるＶ〜Ｖ線拡大断面図である。
【図６】図２におけるVI〜VI線拡大断面図である。
【符号の説明】
【００４５】
(１)椅子
(２)背凭れ
(2a)背枠
(2b)上部フレーム
(2c)前フレーム
(2d)後フレーム
(３)ハンガー
(４)ハンガー本体
(５)(６)支持杆
(5a)(6a)縦杆部
(5b)(6b)延杆部
(5c)(6c)連結部
(７)取付部材
(８)ねじ座片
(９)螺合用ねじ
(10)(11)対向面
(12)(13)凹入段部
(14)左右端
(15)(16)凸条
(17)嵌合溝
(18)係止突条
(19)係止溝
(20)(21)通孔
(22)ねじ孔
(23)カバー部材
(24)係止孔
(25)係止用周縁
(26)係止爪
(27)凹部
(28a)(28b)小突起
(29)係合孔
【特許請求の範囲】
【請求項１】
椅子の背枠を構成する上部フレームと左右の縦フレームのうち、上部フレームを、左右方向の少なくとも中央において相互に前後に離間する前フレームと後フレームとにより構成し、前記後フレームにハンガーを取付けたことを特徴とするハンガー付き椅子。
【請求項２】
前フレームと後フレームの左右端を連結し、後フレームを、平面視において後方に向けて張り出すほぼ弧状とし、左右端を除いて前フレームと離間させたことを特徴とする請求項１記載のハンガー付き椅子。
【請求項３】
ハンガーを、ハンガー本体と、このハンガー本体を支持する支持杆とにより構成し、後フレームに取付けた支持杆の上部を前向きに湾曲させて、ハンガー本体を後フレームの最後端部よりも前方に位置させたことを特徴とする請求項１または２記載のハンガー付き椅子。
【請求項４】
ハンガー本体を支持する支持杆を、左右１対の支持杆をもって構成し、前記左右の支持杆の対向面に、対向方向と後方とが開口する凹入段部を設け、かつ取付部材を、その左右端を前記両凹入段部に嵌合させて配設するとともに、背枠を構成する上部フレームにおける後フレームに螺着することによって、ハンガーを背凭れの後側に取付けたことを特徴とする請求項３記載のハンガー付き椅子。
【請求項５】
左右１対の支持杆の対向面に設けた、対向方向と後方とが開口する両凹入段部を、互いに平行となるように上下方向に設け、かつ上端にハンガー本体を設けた支持杆を、後フレームに螺着した取付部材に対して、上下方向に相対的に移動可能としたことを特徴とする請求項４記載のハンガー付き椅子。
【請求項６】
左右１対の支持杆の対向面に、互いに平行な上下方向に延びる後向きに突出する凸条を設け、取付部材の前面における左右に、前記凸条に上下方向に摺動可能に嵌合する嵌合溝を設けたことを特徴とする請求項４または５記載のハンガー付き椅子。
【請求項７】
左右１対の支持杆の対向面の少なくとも一方に、後向きに突出する小突起を上下に離間して複数設け、かつ取付部材の前面に、前記小突起が係合する係合孔を設けて、上端にハンガー本体を設けた支持杆を、前記小突起が係合孔に係合する上下方向の複数の位置において保持しうるようにしたことを特徴とする請求項４〜６のいずれかに記載のハンガー付き椅子。
【請求項８】
取付部材と、背凭れに螺着用ねじの通孔を設け、上端にハンガー本体を設けた支持杆を、後フレームの後方に取付部材をもって保持させた状態で、取付部材とねじ座片をもって後フレームを挾持し、取付部材の後方から螺着用ねじをねじ座片に螺合することにより、背凭れの後側にハンガーを取付け、かつ取付部材の後面に、前記螺着用ねじの露出した頭部を覆うカバー部材を取付けたことを特徴とする請求項４〜７のいずれかに記載のハンガー付き椅子。
【請求項９】
表皮材を、背枠における前フレームと左右の縦フレームの前面に張設したことを特徴とする請求項１〜８のいずれかに記載のハンガー付き椅子。
【請求項１】
椅子の背枠を構成する上部フレームと左右の縦フレームのうち、上部フレームを、左右方向の少なくとも中央において相互に前後に離間する前フレームと後フレームとにより構成し、前記後フレームにハンガーを取付けたことを特徴とするハンガー付き椅子。
【請求項２】
前フレームと後フレームの左右端を連結し、後フレームを、平面視において後方に向けて張り出すほぼ弧状とし、左右端を除いて前フレームと離間させたことを特徴とする請求項１記載のハンガー付き椅子。
【請求項３】
ハンガーを、ハンガー本体と、このハンガー本体を支持する支持杆とにより構成し、後フレームに取付けた支持杆の上部を前向きに湾曲させて、ハンガー本体を後フレームの最後端部よりも前方に位置させたことを特徴とする請求項１または２記載のハンガー付き椅子。
【請求項４】
ハンガー本体を支持する支持杆を、左右１対の支持杆をもって構成し、前記左右の支持杆の対向面に、対向方向と後方とが開口する凹入段部を設け、かつ取付部材を、その左右端を前記両凹入段部に嵌合させて配設するとともに、背枠を構成する上部フレームにおける後フレームに螺着することによって、ハンガーを背凭れの後側に取付けたことを特徴とする請求項３記載のハンガー付き椅子。
【請求項５】
左右１対の支持杆の対向面に設けた、対向方向と後方とが開口する両凹入段部を、互いに平行となるように上下方向に設け、かつ上端にハンガー本体を設けた支持杆を、後フレームに螺着した取付部材に対して、上下方向に相対的に移動可能としたことを特徴とする請求項４記載のハンガー付き椅子。
【請求項６】
左右１対の支持杆の対向面に、互いに平行な上下方向に延びる後向きに突出する凸条を設け、取付部材の前面における左右に、前記凸条に上下方向に摺動可能に嵌合する嵌合溝を設けたことを特徴とする請求項４または５記載のハンガー付き椅子。
【請求項７】
左右１対の支持杆の対向面の少なくとも一方に、後向きに突出する小突起を上下に離間して複数設け、かつ取付部材の前面に、前記小突起が係合する係合孔を設けて、上端にハンガー本体を設けた支持杆を、前記小突起が係合孔に係合する上下方向の複数の位置において保持しうるようにしたことを特徴とする請求項４〜６のいずれかに記載のハンガー付き椅子。
【請求項８】
取付部材と、背凭れに螺着用ねじの通孔を設け、上端にハンガー本体を設けた支持杆を、後フレームの後方に取付部材をもって保持させた状態で、取付部材とねじ座片をもって後フレームを挾持し、取付部材の後方から螺着用ねじをねじ座片に螺合することにより、背凭れの後側にハンガーを取付け、かつ取付部材の後面に、前記螺着用ねじの露出した頭部を覆うカバー部材を取付けたことを特徴とする請求項４〜７のいずれかに記載のハンガー付き椅子。
【請求項９】
表皮材を、背枠における前フレームと左右の縦フレームの前面に張設したことを特徴とする請求項１〜８のいずれかに記載のハンガー付き椅子。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【公開番号】特開２００６−１１００１３（Ｐ２００６−１１００１３Ａ）
【公開日】平成１８年４月２７日（２００６．４．２７）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００４−２９９３４４（Ｐ２００４−２９９３４４）
【出願日】平成１６年１０月１３日（２００４．１０．１３）
【出願人】（００００００５６１）株式会社岡村製作所 (1,415)
【公開日】平成１８年４月２７日（２００６．４．２７）
【国際特許分類】
【出願日】平成１６年１０月１３日（２００４．１０．１３）
【出願人】（００００００５６１）株式会社岡村製作所 (1,415)
[ Back to top ]