説明

ハンディモップ収納ケース

【課題】ハンディモップが保管可能であり、ハンディモップに付着しているゴミやホコリを充分に除去することもできるハンディモップ収納ケースを提供する。
【解決手段】上部及び下部に開口部3,4を有する筒状の容器体2と、一方に開口部を有するコップ形状の蓋体5とを備え、蓋体5が容器体2の下部の開口部4に着脱自在となっており、容器体2は、上部の開口部3を介して、ハンディモップ21の柄22に挿着されたモップ用払拭布部23を上下方向に挿脱自在に収容することが可能であり、モップ用払拭布部23が挿入されるとすぼまるサイズであるとともに、上部寄り位置にゴミ刮ぎ部11が設けられており、ゴミ刮ぎ部11は、該ゴミ刮ぎ部11と接触状態にあるモップ用払拭布部23が上下に動かされると、モップ用払拭布部23に付着しているゴミやホコリ24が刮ぎ落とされて蓋体5内に収容されるように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハンディモップが保管できるとともに、ハンディモップに付着しているゴミやホコリを充分に除去することができるようにしたハンディモップ収納ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
この種のハンディモップ収納ケースとして、従来、図6に示す技術が知られている(例えば、特許文献1を参照。)。このハンディモップの保管容器100は、拭き取り地102を装着する略平坦形状の保持具103と、ハンドル104からなるハンディモップ101のハンドル104を外部に出して挿脱自在に収容する収容部110を構成し、収容部110に隣接して取り替え用拭き取り地102を収容するポケット部111を設け、収容部110とポケット部111により容器本体107を形成し、さらに容器本体107の下部に卓上に載置するための載置部109を形成している
【0003】
このハンディモップの保管容器100によれば、収容部110にハンディモップ101のハンドル104を外部に出して挿脱自在に収容しているので、必要なときにハンディモップ101を直ぐに取り出して掃除できるとともに、ハンディモップ101の収容部110に隣接して取り替え用拭き取り地102を収容するポケット部111を設けているので、ハンディモップを取り替え用拭き取り地と一緒に保管でき、必要なときに直ぐに取り替え用拭き取り地102を取り出して交換できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】登録実用新案第3038971号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のハンディモップの保管容器100は、ハンディモップ101を取り替え用拭き取り地と一緒に保管できるものの、ハンディモップ101の拭き取り地102に付着したゴミやホコリを除去することができなかった。
【0006】
そこで、この発明が解決しようとする課題は、ハンディモップが保管可能であり、ハンディモップに付着しているゴミやホコリを充分に除去することもできるハンディモップ収納ケースを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載のハンディモップ収納ケースは、上部及び下部に開口部を有する筒状の容器体と、一方に開口部を有するコップ形状の蓋体とを備え、前記蓋体が前記容器体の下部の開口部に着脱自在となっており、前記容器体は、上部の開口部を介して、ハンディモップの柄に挿着されたモップ用払拭布部を上下方向に挿脱自在に収容することが可能であり、前記モップ用払拭布部が挿入されるとすぼまるサイズであるとともに、上部寄り位置にゴミ刮ぎ部が設けられており、前記ゴミ刮ぎ部は、該ゴミ刮ぎ部と接触状態にある前記モップ用払拭布部が上下に動かされると、前記モップ用払拭布部に付着しているゴミやホコリが刮ぎ落とされて前記蓋体内に収容されるように構成されていることを特徴としている。
【0008】
請求項1に記載のハンディモップ収納ケースによれば、蓋体を下部の開口部に取り付けた状態で上部に開口部を有する筒状の容器体が形成され、ハンディモップの柄に挿着されたモップ用払拭布部を上下方向に挿脱自在に収容することができるように構成されているので、ユーザは、ハンディモップの柄を持って、モップ用払拭布部を上部の開口部から容器体に収容させることでハンディモップを収納することができる。
【0009】
また、請求項1に記載のハンディモップ収納ケースによれば、容器体の上部寄り位置にゴミ刮ぎ部が設けられており、ゴミ刮ぎ部と接触状態にあるモップ用払拭布部が上下に動かされると、モップ用払拭布部に付着しているゴミやホコリが刮ぎ落とされるので、ユーザは、モップ用払拭布部を容器体に収容させて、ハンディモップの柄を持って上下運動するだけでハンディモップに付着しているゴミやホコリを充分に除去することができる。
【0010】
加えて、請求項1に記載のハンディモップ収納ケースによれば、一方に開口部を有するコップ形状の蓋体が容器体の下部の開口部に着脱自在となっているので、ユーザは、蓋体を容器体の下部の開口部に取り付けた状態でモップ用払拭布部に付着しているゴミやホコリを刮ぎ落として蓋体内に収容し、蓋体内にゴミやホコリを残したまま蓋体を取り外し、収容したゴミやホコリを廃棄することができる。
【0011】
請求項2に記載のハンディモップ収納ケースは、請求項1において、前記ゴミ刮ぎ部は、ジャバラ状になっていることを特徴としている。
【0012】
請求項2に記載のハンディモップ収納ケースによれば、請求項1の効果に加えて、ゴミ刮ぎ部がジャバラ状になっており、屈曲可能で伸縮自在でもあるため、様々な形状や大きさのハンディモップに対して、モップ用払拭布部に付着しているゴミ等の除去やモップ自体の収納も可能である。
【0013】
請求項3に記載のハンディモップ収納ケースは、上部に開口部を有し、該開口部を介して、ハンディモップの柄に挿着されたモップ用払拭布部を上下方向に挿脱自在に収容し得る筒状の容器体からなり、前記容器体は、前記モップ用払拭布部が挿入されるとすぼまるサイズであるとともに、上部寄り位置にゴミ刮ぎ部が設けられており、前記ゴミ刮ぎ部は、該ゴミ刮ぎ部と接触状態にある前記モップ用払拭布部が上下に動かされると、前記モップ用払拭布部に付着しているゴミやホコリが刮ぎ落とされるように構成されていることを特徴としている。
【0014】
請求項3に記載のハンディモップ収納ケースによれば、上部に開口部を有する筒状の容器体が形成され、ハンディモップの柄に挿着されたモップ用払拭布部を上下方向に挿脱自在に収容することができるように構成されているので、ユーザは、ハンディモップの柄を持って、モップ用払拭布部を上部の開口部から容器体に収容させることでハンディモップを収納することができる。
【0015】
また、請求項3に記載のハンディモップ収納ケースによれば、容器体の上部寄り位置にゴミ刮ぎ部が設けられており、ゴミ刮ぎ部と接触状態にあるモップ用払拭布部が上下に動かされると、モップ用払拭布部に付着しているゴミやホコリが刮ぎ落とされるので、ユーザは、モップ用払拭布部を容器体に収容させて、ハンディモップの柄を持って上下運動するだけでハンディモップに付着しているゴミやホコリを充分に除去することができる。
【0016】
請求項4の発明に係るハンディモップ収納ケースは、請求項3において、前記ゴミ刮ぎ部は、ジャバラ状になっていることを特徴としている。
【0017】
請求項4に記載のハンディモップ収納ケースによれば、請求項3の効果に加えて、ゴミ刮ぎ部がジャバラ状になっており、屈曲可能で伸縮自在でもあるため、様々な形状や大きさのハンディモップに対して、モップ用払拭布部に付着しているゴミ等の除去やモップ自体の収納も可能である。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ハンディモップが保管可能であり、ハンディモップに付着しているゴミやホコリを充分に除去することもできるハンディモップ収納ケースを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1実施例に係るハンディモップ収納ケースの断面図であって、ジャバラ状のゴミ刮ぎ部を伸長させた状態を示す図である。
【図2】本発明の第1実施例に係るハンディモップ収納ケースの断面図であって、ジャバラ状のゴミ刮ぎ部を縮小させた状態を示す図である。
【図3】本発明の第1実施例に係るハンディモップ収納ケースの正面図であって、ジャバラ状のゴミ刮ぎ部を屈曲させた状態を示す図である。
【図4】本発明の第2実施例に係るハンディモップ収納ケースの断面図であって、ジャバラ状のゴミ刮ぎ部を伸長させた状態を示す図である。
【図5】本発明の第1実施例に係るハンディモップ収納ケースの使用方法の説明に供する図である。
【図6】従来のハンディモップの保管容器を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明
する。本発明は、例えば、図1乃至図3に示すような構成のハンディモップ収納ケース1、又は、図4に示すような構成のハンディモップ収納ケース51に適用される。
【実施例1】
【0021】
1.ハンディモップ収納ケース1
このハンディモップ収納ケース1は、上部の開口部3及び下部の開口部4を有する筒状の容器体2と、容器体2の下部の開口部4に着脱自在に取り付けられる一方に開口部を有するコップ形状の蓋体5とを主要部として備えている。
【0022】
容器体2の上部寄り位置(開口部3の近傍)には、ジャバラ状のゴミ刮ぎ部11が形成されている。なお、この実施形態では、容器体2は、開口部3,開口部4及びゴミ刮ぎ部11を連続させた状態で合成樹脂により一体成形(ブロー成形)している。
【0023】
上部の開口部3及び容器体2は、ハンディモップ21の柄22に挿着されたモップ用払拭布部23を上下方向に挿脱自在に収容することが可能であり、モップ用払拭布部23が挿入されるとすぼまり、モップ用払拭布部23とゴミ刮ぎ部11とが常に接触状態になるサイズに形成されている。すなわち、このハンディモップ収納ケース1のサイズは、特に限定するものではないが、容器体2部分の外径が65mm、ゴミ刮ぎ部11の縮小状態(図2の状態)での全高が120mm程度に形成することができる。
【0024】
蓋体5は、容器体2の開口部4に対して着脱自在に螺合(符号6)されており、ゴミ刮ぎ部11で刮ぎ落とされたゴミやホコリ24を収容し得るようになっている。
【0025】
ゴミ刮ぎ部11は、この実施形態では、ジャバラを形成しており、ヒダ数を5つ設けている。このジャバラを全伸長させると、図2に示す縮小状態から図1に示す例えば40mm程度だけ伸長させることができる。また、このゴミ刮ぎ部11は、図3に示すように屈曲させると、上部の開口部3を容器体2の軸線に対して例えば40°〜60°程度だけ傾動させることができるようになっている。
【0026】
ゴミ刮ぎ部11は、ジャバラに限定されるものではなく、例えば、容器体2の上部寄り位置の内面に起立させた複数の羽部材を設けてもよい。複数の羽部材を設けることで、モップ用払拭布部23を出し入れする際に複数の羽部材がモップの繊毛の間まで侵入することで付着しているゴミやホコリ24を掻き落とすことができる。
【0027】
続いて、このハンディモップ収納ケース1の作用及び使用方法を説明する。先ず、ユーザは、図5に示すように、ハンディモップ21の柄22を持って、モップ用払拭布部23の先から容器体2の上部の開口部3に挿入する。モップ用払拭布部23は、容器体2に挿入されるとすぼまり、モップ用払拭布部23とゴミ刮ぎ部11とが常に接触状態になる。
【0028】
この接触状態にあるとき、ユーザが、ハンディモップ21の柄22を上下方向に往復運動すると、モップ用払拭布部23も上下方向に往復運動するので、モップ用払拭布部23に付着しているゴミやホコリ24が、ゴミ刮ぎ部11によって刮ぎ落とされて蓋体5内に収容される。
【0029】
蓋体5内にゴミやホコリ24が溜まったら、ユーザは、開口部4への螺合を解いて容器体2から蓋体5を取り外し、蓋体5内に収容されているゴミやホコリ24を廃棄し、再び、空の蓋体5を開口部4に螺合して容器体2に取り付ける。
【0030】
ハンディモップ21を保管する際には、ユーザは、蓋体5を容器体2に取り付けた状態で、ハンディモップ21の柄22を持って、容器体2の上部の開口部3からモップ用払拭布部23の先が蓋体5の底面に当たるまで挿入する。モップ用払拭布部23の先が蓋体5の底面に当たった状態にあるとき、ハンディモップ収納ケース1は倒れず起立した安定状態を保つので、その起立した安定状態で保管場所にハンディモップ収納ケース1を載置する。
【実施例2】
【0031】
2.ハンディモップ収納ケース51
このハンディモップ収納ケース51は、図4に示すように、上部に開口部53を有する筒状の容器体52と、容器体52の上部寄り位置(開口部53の近傍)に形成されたジャバラ状のゴミ刮ぎ部61とを主要部として備えている。このハンディモップ収納ケース51と前述のハンディモップ収納ケース1との違いは、容器体2,52の下部に蓋体5を着脱自在に取り付けることができるか否かである。
【0032】
すなわち、ハンディモップ収納ケース51は、容器体52の下部に蓋体5を備えていないが、それ以外の構成はハンディモップ収納ケース1と同様であるため、詳細な説明は省略する。なお、ハンディモップ収納ケース51の実施形態の場合、容器体2の下部に収容されたゴミやホコリ24は、容器体2の上下を反転させて、容器体2の上部の開口部53を介して廃棄することになる。
【0033】
このように、本発明の第1,第2実施例に係るハンディモップ収納ケース1,51によれば、ハンディモップ21の柄22を持って、モップ用払拭布部23を上部の開口部3から容器体2に収容させることでハンディモップ21を収納することができる。
【0034】
また、本発明の第1,第2実施例に係るハンディモップ収納ケース1,51によれば、容器体2の上部寄り位置にゴミ刮ぎ部11が設けられており、ゴミ刮ぎ部11と接触状態にあるモップ用払拭布部23が上下に動かされると、モップ用払拭布部23に付着しているゴミやホコリ24が刮ぎ落とされるので、ユーザは、モップ用払拭布部23を容器体2に収容させて、ハンディモップ21の柄22を持って上下運動するだけでハンディモップに付着しているゴミやホコリ24を充分に除去することができる。
【0035】
加えて、本発明の第1実施例に係るハンディモップ収納ケース1によれば、一方に開口部を有するコップ形状の蓋体5が容器体2の下部の開口部4に着脱自在となっているので、ユーザは、蓋体5を容器体2の下部の開口部4に取り付けた状態でモップ用払拭布部23に付着しているゴミやホコリ24を刮ぎ落として蓋体5内に収容し、蓋体5内にゴミやホコリ24を残したまま蓋体5を取り外し、収容したゴミやホコリ24を廃棄することができる。
【0036】
なお、本発明は前述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0037】
1,51 ハンディモップ収納ケース
2,52 容器体
3,53 開口部
4 開口部
5 蓋体
6 螺合部
11,61 ゴミ刮ぎ部
21 ハンディモップ
22 柄
23 モップ用払拭布部
24 ゴミやホコリ
100 従来のハンディモップの保管容器
101 ハンディモップ
102 拭き取り地
103 保持具
104 ハンドル
107 容器本体
108 中仕切
109 載置部
110 収容部
111 ポケット部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部及び下部に開口部を有する筒状の容器体と、
一方に開口部を有するコップ形状の蓋体とを備え、
前記蓋体が前記容器体の下部の開口部に着脱自在となっており、
前記容器体は、上部の開口部を介して、ハンディモップの柄に挿着されたモップ用払拭布部を上下方向に挿脱自在に収容することが可能であり、前記モップ用払拭布部が挿入されるとすぼまるサイズであるとともに、上部寄り位置にゴミ刮ぎ部が設けられており、
前記ゴミ刮ぎ部は、該ゴミ刮ぎ部と接触状態にある前記モップ用払拭布部が上下に動かされると、前記モップ用払拭布部に付着しているゴミやホコリが刮ぎ落とされて前記蓋体内に収容されるように構成されていることを特徴とするハンディモップ収納ケース。
【請求項2】
前記ゴミ刮ぎ部は、ジャバラ状になっていることを特徴とする請求項1に記載のハンディモップ収納ケース。
【請求項3】
上部に開口部を有し、該開口部を介して、ハンディモップの柄に挿着されたモップ用払拭布部を上下方向に挿脱自在に収容し得る筒状の容器体からなり、
前記容器体は、前記モップ用払拭布部が挿入されるとすぼまるサイズであるとともに、上部寄り位置にゴミ刮ぎ部が設けられており、
前記ゴミ刮ぎ部は、該ゴミ刮ぎ部と接触状態にある前記モップ用払拭布部が上下に動かされると、前記モップ用払拭布部に付着しているゴミやホコリが刮ぎ落とされるように構成されていることを特徴とするハンディモップ収納ケース。
【請求項4】
前記ゴミ刮ぎ部は、ジャバラ状になっていることを特徴とする請求項3に記載のハンディモップ収納ケース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−42850(P2013−42850A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−181504(P2011−181504)
【出願日】平成23年8月23日(2011.8.23)
【出願人】(504175316)昭和紙工 株式会社 (3)
【出願人】(596106249)株式会社本田洋行 (6)
【Fターム(参考)】