説明

ハンドオフの維持のためのシステムおよび方法

ハンドオフの維持のためのシステムおよび方法が、開示される。本発明は、通信ネットワークに関し、具体的には、通信ネットワーク内のネットワークインターフェースに関する。既存のハンドオフ機構においては、再起動がメディアゲートウェイで行われるとき、常に、メディアゲートウェイは、メンテナンス中であるプライマリメディアゲートウェイコントローラに再び登録しようと試みる。プライマリメディアゲートウェイコントローラは要求に対処できないので、メディアゲートウェイ上で実行される呼が影響を受け、呼の突然の放棄につながる。方法は、メディアゲートウェイにおいて既にハンドオフされているメディアゲートウェイからのサービス要求を拒絶することによって問題に対する解決策を提供する。さらに、プライマリメディアゲートウェイコントローラがメンテナンス中であるときに、メディアゲートウェイのレベルで、プライマリメディアゲートウェイコントローラへの要求を登録しないこと。プライマリメディアゲートウェイコントローラがメンテナンス中であるとき、要求は、セカンダリメディアゲートウェイコントローラに導かれる。そのとき、セカンダリメディアゲートウェイコントローラは、プライマリメディアゲートウェイコントローラが動作に復帰するまでメディアゲートウェイへの要求を満たす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信ネットワークに関し、より具体的には、通信ネットワーク内のネットワークインターフェースに関する。
【背景技術】
【0002】
メディアゲートウェイコントローラ(MGC)の冗長性の概念が、今日の通信ネットワークにおいて用いられる。MGCの冗長性の概念は、両方のMGCが動作のためにアクティブ状態に保たれる1プラス1の概念またはアクティブ−アクティブの概念に基づく。MGCのうちの一方が故障するか、またはメンテナンスのために外される可能性がある場合、その対の他方のMGCが、故障したMGCによってサービスを提供されるメディアゲートウェイ(MG)の制御を引き継ぐ。この概念は、MGを対のうちのMGCに静的に割り当てることに基づく。各MGは、1つのMGC(プライマリMGC)に接続された1次リンクと、別のMGC(セカンダリMGC)に接続された2次リンクとを有する。MGCの手動メンテナンスの間、当該MGCによってサービスを提供されるMGは、ハンドオフ要求を送信することによってセカンダリMGCに導かれ得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述のハンドオフ機構の欠点は、MGがセカンダリMGCに正常に登録された後にMGで再起動が行われる場合に、MGが、セカンダリMGCではなくプライマリMGCに接続しようと試みることである。さらに、メンテナンスがプライマリMGCでまだ開始されていない場合、プライマリMGCは、ネットワーク事業者に知られずにMGからの接続要求を受け入れる。その結果、MGは、MGCがメンテナンスされるときにサービスを受けられない。一方、関連するMGを処理するプロセッサに内部故障があるとき、MGとセカンダリMGCの間の接続が切れる。やはり、MGは、接続を確立するためにサービス要求を送信することによって、プライマリMGCに再登録する可能性がある。しかし、プライマリは、メンテナンス中のためMGにサービスを提供することができない可能性がある。これらの問題が原因で、関連するMGで行われるすべての呼が、影響を受けることになる。また、ネットワーク事業者は、MGが実はメンテナンス中のMGCに登録されていることに気付かない。
【0004】
MGとMGCは、遠く隔てられており、MGの側でなされた動作は、MGCのレベルではわからない。すべてのMGに関するデータは、MGCであらかじめ構成される。新しいMGが、メンテナンスされる予定のプライマリMGCによってサービスを提供されるべきである場合、MGから送信されたサービス要求は、ネットワーク事業者に知られずにプライマリMGCによって受け入れられる。上記の理由により、関連するMGで行われる呼が影響を受け、呼の突然の放棄が行われる。また、既存のハンドオフ機構には標準化の観点が欠けている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書の実施形態は、通信ネットワーク内のメディアゲートウェイコントローラ(MGC)を提供する。MGCによって制御される複数のメディアゲートウェイ(MG)に関するハンドオフをトリガし、MGにハンドオフを示すためのフラグを設定し、複数のMGにサービス変更理由およびセカンダリMGCのアドレスを送信し、少なくとも1つのMGからサービス変更理由に関する応答を受信し、セカンダリMGCからサービス変更理由に関する応答を受信し、MGCが利用できなくなった後、MGからのいかなるサービス変更理由も拒絶するための少なくとも1つの手段を備えた、MGC。前記MGに送信されるサービス変更理由は、サービス変更の理由と、プロパティとを含む。セカンダリMGCに送信されるサービス変更理由は、サービス変更の理由を含む。MGCは、地理的冗長(geo redundancy)環境で機能している。フラグは、プロパティの形態でMGに送信される。MGCは、H.248プロトコルインターフェースを用いてMGと通信する。
【0006】
実施形態は、通信ネットワーク内のメディアゲートウェイ(MG)をさらに開示する。プライマリメディアゲートウェイコントローラ(MGC)が利用できないと判定すると、登録のためにセカンダリメディアゲートウェイコントローラ(MGC)にサービス変更理由を送信し、セカンダリMGCからサービス変更理由に関する応答を受信し、サービス変更理由で受信されたフラグの状態を記憶し、プライマリMGCが通常の動作に復帰するとの指示をプライマリMGCから受信すると、プライマリMGCにサービス変更理由を送信し、プライマリMGCからサービス変更理由に関する応答を受信するための少なくとも1つの手段で構成された、MG。サービス変更理由に関する応答は、メソッドおよびプロパティを含む。フラグの状態は、サービス変更に関する応答内のプロパティによってMGに示される。
【0007】
本明細書でさらに開示されるのは、通信ネットワークにおけるハンドオフの維持のための方法である。プライマリメディアゲートウェイコントローラ(MGC)、セカンダリMGC、および複数のメディアゲートウェイ(MG)を含むネットワーク。プライマリMGCが、プライマリMGCが利用できないときに、MGに関するハンドオフ機構を示す、複数のMGに関するフラグを設定するステップと、プライマリMGCが、複数のMGにサービス変更理由およびセカンダリMGCのアドレスを送信するステップと、MGが、セカンダリMGCにサービス変更理由を送信するステップと、MGが、サービス変更理由で受信されたフラグの状態を記憶するステップと、MGCが、セカンダリMGCにサービス変更理由を送信するステップと、セカンダリMGCが理由を検証するステップと、セカンダリMGCが、MGにサービスを提供するためにMGに接続するステップとを含む、方法。方法は、プライマリMGCが通常の動作に復帰するときに、プライマリMGCにサービス変更理由を送信し、プライマリMGCが通常の動作に復帰するときに、プライマリMGCからサービス変更理由に関する応答を受信する。サービス変更理由は、サービス変更の理由と、プロパティとを含む。プライマリMGCとセカンダリMGCは、地理的冗長環境においてSIPプロトコルで通信する。フラグは、プロパティの形態でMGに送信される。
【0008】
本明細書の実施形態のこれらのおよびその他の態様は、以下の説明および添付の図面と共に検討したときより正しく認識され、理解されるであろう。
【0009】
本明細書の実施形態は、図面を参照して、以下の詳細な説明からより正しく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本明細書において開示される実施形態によるハンドオフ機構を処理するためのシステムを示す図である。
【図2】本明細書において開示される実施形態によるメディアゲートウェイ(MG)を示す図である。
【図3】本明細書において開示される実施形態によるメディアゲートウェイコントローラ(MGC)を示す図である。
【図4】本明細書において開示される実施形態による、再起動後のMGを処理するプロセスを示すシーケンス図である。
【図5a】本明細書において開示される実施形態による、再起動後のMGを処理するプロセスを示す流れ図である。
【図5b】本明細書において開示される実施形態による、再起動後のMGを処理するプロセスを示す流れ図である。
【図6】本明細書において開示される実施形態による、セカンダリMGCにおける内部プロセッサ故障の間のMGの処理を示すシーケンス図である。
【図7】本明細書において開示される実施形態による、セカンダリMGCにおける内部プロセッサ故障の間にMGを処理するプロセスを示す流れ図である。
【図8】本明細書において開示される実施形態による、メンテナンス後のMGの切り替え復帰を示すシーケンス図である。
【図9】本明細書において開示される実施形態による、メンテナンス後のMGの切り替え復帰を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書の実施形態ならびにそれらの実施形態のさまざまな特徴および有利な詳細が、添付の図面に示され、以下の説明で詳述される非限定的な実施形態を参照してより完全に説明される。よく知られている構成要素および処理技術の説明は、本明細書の実施形態を不必要に曖昧にしないように省略される。本明細書において使用される例は、単に、本明細書の実施形態が実施され得る方法の理解を容易にするように、またさらに当業者が本明細書の実施形態を実施することを可能にすることが意図されているに過ぎない。したがって、これらの例は、本明細書の実施形態の範囲を限定するとみなされるべきでない。
【0012】
本明細書の実施形態は、メディアゲートウェイコントローラのハンドオフの維持のための方法を、そのシステムおよび方法を提供することによって開示する。ここで図面、より具体的には、同様の参照符号がすべての図で一貫して対応する特徴を示す図1から9を参照する実施形態が示されている。
【0013】
メディアゲートウェイコントローラ(MGC)においてハンドオフ機構を処理するためのシステムおよび方法が、開示される。システムは、MGが登録されているMGCがメンテナンス中であるときにメディアゲートウェイ(MG)を処理するための方法を使用する。地理的冗長環境において、MGCの対が、MGの機能に対処するために一緒に機能し、MGCの一方はプライマリMGCであり、他方のMGCはセカンダリMGCである。プライマリMGCが非動作状態である場合、機能が、セカンダリMGCによって引き継がれる。そのとき、プライマリMGCによってサービスを提供されるすべてのMGは、ハンドオフ信号を送信した後、セカンダリMGCによってサービスを提供される。プライマリMGCがメンテナンス中であるとき、プライマリMGCによってサービスを提供されるMGのセカンダリMGCへのハンドオフに関して、プライマリMGCにおいてフラグが設定される。プライマリMGCは、そのプライマリMGCによってサービスを提供されているMGにサービス変更理由を送信する。また、サービス変更理由メッセージは、サービス変更の理由、プロパティ、およびMGCにおいて設定されたフラグの状態を提供する可能性がある。サービス変更の理由は、「サービス変更理由」と表されることができ、「プライマリMGCによって指示されたサービス変更」、「プライマリMGCのメンテナンス」などのようなメッセージを含むことができる。プロパティは、「任意の既存のH.248パッケージの新しいプロパティ」と表されることができ、「g/grhandoff」などの「タグ」、および「true」または「false」などの「値」などを示すことができる。プライマリMGCは、さらに、MGに理由を送信することができ、次に、MGは、セカンダリMGCにその理由を送信する。
【0014】
MGは、サービス変更理由を受信すると、フラグの状態を記憶する。さらに、MGは、セカンダリMGCとの接続を確立するために、セカンダリMGCにサービス変更理由メッセージを送信する。MGは、プロパティを、任意のさらなる使用のためにそのMG自体に記憶する。セカンダリMGCは、サービス変更理由メッセージを受信すると、理由を調べる。理由が妥当である場合、セカンダリMGCは、MGからのサービス変更理由を受け入れる。そして、MGは、セカンダリMGCに登録される。それから、セカンダリMGCは、ネットワーク事業者のいかなるインタラクションもなしにMGの要求を処理する。プライマリMGCがメンテナンス後に通常の動作に復帰するとき、プライマリMGCのフラグがリセットされる。さらに、MGからのすべての要求が、再びプライマリMGCに導かれ、プライマリMGCが、MGの機能を処理する。
【0015】
図1は、本明細書において開示される実施形態によるハンドオフ機構を処理するためのシステムを示す。本明細書の説明は、セッション開始プロトコル(SIP)ネットワークに関連するが、実施形態の範囲をSIPネットワークに限定することを目的とするものではない。システムは、SIPネットワーク106、プライマリMGC101、セカンダリMGC102、複数のMG103、104、および105を有する地理的冗長環境を示す。MG103、104、および105は、プライマリリンクを介してプライマリMGC101に接続され、セカンダリリンクを介してセカンダリMGC102に接続される。
【0016】
プライマリMGC101は、プライマリMGC101によってサービスを提供されるすべてのMG103、104、および105の登録の詳細を含む。プライマリMGC101がメンテナンス中であるとき、プライマリMGC101によってサービスを提供されるすべてのMG103、104、および105は、セカンダリMGC102に割り振られる。プライマリMGC101がメンテナンス中であるとき、MG103、104、および105のセカンダリMGC102へのハンドオフを示すフラグが、プライマリMGC101で設定される。さらに、プライマリMGC101へのいかなる登録要求も、プライマリMGC101によって拒絶される。そして、プライマリMGC101は、MG103、104、および105にサービス変更理由メッセージを送信する。また、サービス変更メッセージは、フラグの状態、理由、およびメッセージのプロパティを含み得る。フラグは、ハンドオフが行われたか否かを示す。さらに、プライマリMGC101は、MG103にセカンダリMGC102のアドレスを送信し、そのとき、MG103は、セカンダリMGC102にサービス変更理由メッセージを送信し、サービス変更の理由を示す。サービス変更の理由は、「サービス変更理由」と表されることができ、「MGCがGRの変更を指示した」などのように示されることができる。
【0017】
セカンダリMGC102は、プライマリMGC101が故障状態またはメンテナンス状態のいずれかになったときにプライマリMGC101の機能を引き継ぐ。セカンダリMGC102は、サービス変更理由メッセージ内の理由を調べる機能を実行する。理由が妥当である場合、セカンダリMGC102は、MG103、104、および105にサービスを提供する。セカンダリMGC102は、プライマリMGC101が通常の動作に復帰するときに、MG103、104、および105に手動ハンドオフトリガを送信する機能も実行する。
【0018】
MG103、104、および105は、サービス変更理由メッセージを受信すると、フラグの状態を記憶する。次に、MG103、104、および105は、接続のために、セカンダリMGC102にサービス要求メッセージを送信することができる。サービス要求メッセージは、ハンドオフを示す新たな理由を含み得る。理由は、「サービス変更理由」と表されることができ、「MGCが変更を指示した」などのような形態であることができる。サービス要求メッセージを受信すると、セカンダリMGC102は、ハンドオフがプライマリMGC101で行われたかどうかを調べることによって、サービス変更の理由を検証する。理由が妥当である場合、要求が受け入れられ、MG103、104、および105がサービスを提供される。プライマリMGC101のメンテナンスの後、MG103、104、および105は、手動ハンドオフトリガによって、サービスのためにプライマリMGC101に再び切り替えられる。次に、プライマリMGC101のフラグが、リセットされる。そして、セカンダリMGC102が、MG103、104、および105に新しいプロパティを送信する。プロパティは、「任意の既存のH.248パッケージの新しいプロパティ」と表されることができ、「grhandoff=false」の形態であることができ、その後、MG103、104、および105は、記憶されたフラグをリセットする。MG103、104、および105は、サービス要求メッセージを送信することによってプライマリMGC101に登録する。次に、プライマリMGC101は、関連するMGに関する、そのプライマリMGC101に記憶されたフラグをリセットする。
【0019】
図2は、本明細書において開示される実施形態によるメディアゲートウェイ(MG)を示す。メディアゲートウェイ(MG)103は、信号コンバータ201、メディアサーバ202、コールエージェント203、およびRAM204を含む。MG103は、ある種類のネットワークで提供されたメディアを、別の種類のネットワークで必要とされる形式に変換する。例えば、MG103は、回線交換ネットワークからのベアラチャネル(例えば、DS0)、およびパケットネットワークからのメディアストリーム(例えば、IPネットワークのRTPストリーム)を終端する可能性がある。MG103は、音声、映像、およびT.120を単独で、または任意の組み合わせで処理することができる可能性があり、全2重メディア変換ができる可能性がある。また、MG103は、音声/映像メッセージを再生し、その他のIVR機能を実行することができるか、またはメディア会議を実行することができる。エコーキャンセル、デュアルトーンマルチ周波数(Dual Tone Multi Frequency)(DTMF)、およびトーンセンダ(tone sender)などのメディアストリーミング機能も、MG103に置かれる。MG103は、呼制御およびシグナリング機能を提供する別個のメディアゲートウェイコントローラによって制御されることが多い。MG103とコールエージェント203の間の通信は、メディアゲートウェイ制御プロトコル(Media Gateway Control Protocol)(MGCP)もしくはMegaco(H.248)またはセッション開始プロトコル(SIP)などのプロトコルによって実現される。SIPネットワークで使用されるMGは、独自の呼およびシグナリング制御ユニットを組み込んだスタンドアロンユニットであることが多く、独立したインテリジェントなSIPエンドポイントとして機能することができる。
【0020】
信号コンバータ201は、MG103によって受信されたすべての信号を処理し、必要に応じて信号の変換を実行する。一例において、信号コンバータ201は、受信された回線交換信号をパケット交換信号に変換することなどが可能である。任意の受信された信号が、出力で必要とされる形式に変換され得る。信号コンバータ201は、MG103内のメディアサーバ202およびコールエージェント203とインターフェースをとる。ハンドオフがトリガされるとき、信号コンバータ201は、その信号コンバータ201がセカンダリMCG102と通信する必要があることをコールエージェント203によって知らされる。信号コンバータ201は、セカンダリMGC102から信号を受信し、それに応じて信号を処理する。
【0021】
メディアサーバ202は、MG103のコンポーネントの機能を処理する。メディアサーバ202は、MG103によって受信されたデータに対して実行されるべき機能の記録を保持する。メディアサーバ202は、MG103がハンドオフされるときに実行されるべき命令の組で構成され得る。メディアサーバ202上の命令の記録に応じて、メディアサーバは、MG103のその他のユニットの機能のための信号を発することができる。メディアサーバ202は、ランダムアクセスメモリユニット(RAM)204とインターフェースをとる。RAM204は、信号の処理に必要とされる任意のデータを記憶する。MG103は、RAM204に特定の命令の組を記憶することによって特定の用途向けに構成され得る。RAM204は、プライマリMGC101によってMG103に送信されたフラグの状態を記憶するように構成され得る。加えて、RAM204は、サービス変更理由でMG103に送信された理由およびプロパティも記憶することができる。
【0022】
コールエージェント203は、MG103内のすべての呼処理機能を処理する役割を担う。コールエージェント203は、ユーザに固有の機能およびアプリケーションも処理する。MG103がプライマリMGC101によってハンドオフされるとき、コールエージェントは、ハンドオフを知らされる。コールエージェント203は、MG103のすべての他のサービス要求がセカンダリMGC102に送信されるように管理する。ユーザがサービスメッセージのプロパティに何らかの変更を行う場合、コールエージェント203は、その変更の実施を管理する。
【0023】
図3は、本明細書において開示される実施形態によるメディアゲートウェイコントローラ(MGC)を示す。メディアゲートウェイコントローラ(MGC)101は、コールエージェント301と、ミニブラウザアダプタ302と、要素管理システム303と、大量データ管理システム304と、サーバ305とを含む。コールエージェント301は、ユーザに対する具体的なサービスを処理することにかかわる。コールエージェント301は、プライマリMGC101によって制御されるMG103、104、および105を含むすべてのサイトに関するスイッチング論理および呼制御を処理する。MGC101は、呼制御機能の集中型の構成と集中型のメンテナンスの両方を含む。新しい機能が追加される必要があるとき、MGC101のみが更新される必要がある。コールエージェント301は、MG103のリソースの登録および管理を担当する論理であり、課金およびルーティングなどの機能を担う。セッション開始プロトコル(SIP)ネットワークにおいて、コールエージェント301は、電話ならびにMG103、104、および105を含む、ドメイン内のすべてのエンドポイントを登録し、それらのエンドポイントのプロキシになる。MG103のハンドオフがトリガされるとき、コールエージェント301は、MGC101のすべてのユニットに制御信号を送信して、MG103からのいかなるそれ以上のサービス要求の受け入れも停止する役割を引き受ける。
【0024】
ミニブラウザアダプタ302は、ネットワークを介して情報を取り出し、提示し、詳しく検討する機能を実行する。ハンドオフプロセス中に必要とされる任意の情報が、ミニブラウザアダプタ302によってフェッチされる。ミニブラウザアダプタ302は、サーバ305によって提供される情報にアクセスする。ミニブラウザアダプタ302は、サーバ305からフェッチされたリンクへの接続を提供する。リンクがクリックされるとき、ブラウザは、リンクのターゲットの統一資源識別子(URI)によって示されるリソースにナビゲートし、コンテンツをユーザに届けるプロセスが始まる。呼処理セッション中、サーバ305からのアクセスされることになるあらゆる情報は、ミニブラウザアダプタ302によってフェッチされる。
【0025】
要素管理システム303は、ネットワーク要素管理層(network element management layer)でネットワーク要素を管理することに関連するシステムおよびアプリケーションを含む。要素管理システム303の重要な機能は、障害検出、コンポーネントの構成、課金、性能管理、およびセキュリティの提供である。要素管理システム303は、ハンドオフがトリガされた後に何らかの障害が起こった場合にその障害に対処する、すなわち、要素管理システム303は、ハンドオフ信号がMG103に送信され、それ以上サービス要求がプライマリMGC101によって受け入れられないように処理する。
【0026】
大量データ管理システム304は、MGC101に記憶される大容量のデータを処理する。MGC101は、そのMGC101の制御下のMG103、104、および105すべてに関する情報を記憶するので、MGC101に関連するデータは、比較的容量が大きい。そのような大容量のデータを処理するために、大量データ管理システム304が、MGC101で使用される。理由、プロパティ、フラグの状態などのサービス要求に関するデータは、大量データ管理システム304に保持される。サーバ305は、MGC101によって与えられる制御論理にしたがって機能する。ハンドオフ中、サーバ305は、サービスを提供するために制御がセカンダリMGC102に移されるように信号を発するように通知される。サーバ305は、ミニブラウザアダプタ303から転送されたあらゆるサービス変更理由を受け入れ、それに応じて要求を処理する。
【0027】
図4は、本明細書において開示される実施形態による、再起動後のMGを処理するプロセスを示す流れ図である。プライマリMGC101がメンテナンス中であるとき、プライマリMGC101によって処理されるMG103、104、および105で、ハンドオフがトリガされる。ハンドオフトリガを示すために、MG103、104、および105に関して、フラグ「X」がプライマリMGC101に保持される。各MG103、104、および105に関するハンドオフをトリガしている間に、新しいフラグ「Y」が、プライマリMGC101からMG103、103、および105に送信される。「g/grhandoff=true」を示すフラグ「Y」が、汎用パッケージ「g」で送信され得る。また、新しいサービス変更理由「MGCがGRの変更を指示した」が、「handoff」のようなメソッドおよびタグと共にMG103、104、および105に提供および送信され得る。セカンダリMCG102は、指定されたサービス変更理由が「MGCがGRの変更を指示した」である場合は常に登録要求を受け入れる。
【0028】
ハンドオフが、事業者410によってMG103に関してトリガされる(401)場合を考える。ハンドオフがトリガされるとき、プライマリMGC101がMG103にもはやサービスを提供しなくなることを示すフラグ「X」が、プライマリMGC101で設定される。そして、プライマリMGC101は、MG103にサービス変更理由を送信する(402)。サービス変更理由は、ハンドオフが行われたことを示すメソッド「handoff」と、「MGCがGRの変更を指示した」の形態であることができる、「サービス変更理由」と表される理由と、MGCが変更を指示したことを示すためのフラグ「Z」とをさらに含み得る。サービス変更理由は、「任意の既存のH.248パッケージの新しいプロパティ」と表されるプロパティも含み、「g/grhandoff=true」の形態であることができ、ここで、値「true」は、ハンドオフが地理的冗長環境で行われることを示し、それに応じて必要とされる動作を実行するようにMG103に指示する。フラグ「Y」が、プロパティを示すためにMG103に送信される。MG103がサービス変更理由を受信すると、MG103は、そのMG103にすべてのフラグの状態を記憶する。MG103は、ハンドオフを検証するためにプロパティ「true」を調べる。プロパティがtrueであると、MG103は、サービス要求に対する肯定応答の形態で応答を送信する(403)。さらに、MG103は、セカンダリMGC102にサービス変更理由を送信し(404)、MG103にサービスを提供することをセカンダリMGC102に要求する。サービス変更理由は、ハンドオフが行われたことを示すメソッドを、「サービス変更理由」と表され、「MGCがGRの変更を指示した」の形態である理由と共にさらに含み得る。理由は、「Z」フラグの状態によって示され得る。セカンダリMGC102は、サービス変更理由を受信すると、理由を調べることによってフラグの状態を検証する。次に、セカンダリMGC102は、サービス変更理由に関するMG103への肯定応答の形態で応答を送信する(405)。
【0029】
この段階でMG103において再起動が行われる場合、MG103は、再起動後のサービス変更理由がセカンダリMGC102に送信されるようにして構成される。再起動は、バッテリー切れ、接続の喪失、ネットワークのサービスエリア外であることなどのいくつかの理由で起こり得る。サービス変更理由が、プライマリMGC101に送信される(406)。サービス変更理由は、再起動が行われたことを示すメソッド「restart」と、システムがコールドブートのために機能停止したことを示す「コールドブート」などの理由とを含み得る。また、MG103の「Z」フラグは、再起動プロセスによって失われる可能性がある。プライマリMGC101は、サービス変更理由を受信すると、プライマリMGC101がメンテナンス中であるので、サービスの要求を拒絶する。プライマリMGC101は、MG103にエラー応答メッセージを送信する(407)。メッセージは、プロパティがtrueであることを示す「g/grhandoff=true」の形態であることができ、「MGCldToTry」指示メッセージも含む。エラーメッセージを受信すると、MG103は、セカンダリMGC102にサービス変更理由を送信する(408)。サービス変更理由は、「フェイルオーバ」のようなメソッドおよび「MGCがGRの変更を指示した」のような理由を示し、フラグ「Z」を設定する。次に、MG103は、セカンダリMCG102にサービス変更に関する応答を送信する(409)。セカンダリMGC102は、「Z」フラグを検証することによって登録を受け入れ、MG103にサービスを提供する。
【0030】
図5は、本明細書において開示される実施形態による、再起動後のMGを処理するプロセスを示す流れ図である。プライマリMGC101がメンテナンス中であるとき、事業者410が、プライマリMGC101によってサービスを提供されるMG103に関するハンドオフをトリガする(510)。MG103に関するハンドオフを示すフラグ「X」が、プライマリMGC101で設定される。プライマリMGC101は、MG103にサービス変更理由およびプロパティを送信する(502)。理由は、「サービス変更理由」と表されることができ、「MGCがサービス変更を指示した」などの形態であることができる。MG103は、サービス変更理由メッセージを受信すると、フラグ「Y」の形態のプロパティをそのMG103に記憶する。そして、MG103は、プライマリMGC101にサービス変更理由の形態で応答を送信する(503)。MG103は、サービス変更の理由と共にセカンダリMGC102にサービス要求を送信する(504)。サービス変更理由は、ハンドオフがプライマリMGC101で行われ、そのハンドオフのためにセカンダリMGC102がサービスを要求されることを示す、「handoff」と表されるメソッドと、ハンドオフがプライマリMGCによって指示されるという、「サービス変更理由」と表される理由とを提供することができる。セカンダリMGC102は、メッセージの妥当性を調べ、次に、肯定応答の形態で応答を送信する(505)。さらに、再起動が、MG103で起こり得る(506)。再起動の後、サービス要求がプライマリMGC101に送信されるかどうかのチェック(507)が、行われる。要求がプライマリMGC101に送信される場合、サービスエラーメッセージが、プライマリMGC101からMG103に送信される(508)。一方、サービス要求がセカンダリMGC102に送信される場合、セカンダリMGC102は、要求を受け入れ、MG103にサービスを提供する。それから、MG103は、セカンダリMGC102にサービス変更理由を送信する(509)。セカンダリMGC102は、MG103にサービス要求に関する応答を送信し(510)、MG103は、セカンダリMGC102によってサービスを提供される。方法500のさまざまな動作は、示された順序で、異なる順序で、または同時に実行され得る。さらに、一部の実施形態において、図5に挙げられたいくつかの動作は、省略され得る。
【0031】
図6は、本明細書において開示される実施形態による、セカンダリMGCにおける内部プロセッサ故障の間のMGの処理を示す流れ図である。この実施形態は、内部プロセッサの故障中のMG103の処理を扱う。事業者410が、プライマリMGC101がメンテナンス中であるときにMG103に関するハンドオフをトリガする(601)。プライマリMGC101が、MG103にサービス変更理由を送信し、ハンドオフを示す(602)。サービス変更理由は、メソッド「handoff」、および「MGCがGRの変更を指示した」のような理由、およびプロパティ「g/grhandoff=true」などの詳細を含み得る。理由は、「サービス変更理由」と表されることができ、「任意の既存のH.248パッケージの新しいプロパティ」のようなプロパティであることができる。理由は、プライマリMGC101がメンテナンス中であるのでサービスがそのプライマリMGC101によって指示されることを示し、プロパティは、フラグ「Y」が設定されることを示す。MG103は、プライマリMGC101にサービス変更に関する応答を送信する(603)。MG103は、セカンダリMGC102にサービス変更理由を送信する(604)。サービス変更理由は、ハンドオフのメソッドおよび理由などの詳細と共に送信される。理由は、フラグ「Z」を設定することによって示される。セカンダリMGC102は、MG103にサービス変更理由に関する応答を送信する(605)。
【0032】
内部故障がセカンダリMGC102で発生し、MG103とのハートビート障害を引き起こす。MG103は、記憶されたフラグ「Y」を調べ、セカンダリMGC102にサービス要求を送信する(606)。サービス変更理由は、サービス変更のメソッドおよび理由を含み得る。メソッド「disconnected」は、MG103で内部故障があり、MGC101が回復すると、MG103がセカンダリMGC102にサービス要求を送信することを示す。理由は、変更がプライマリMGC101によって指示されることを示し、このことは、フラグ「Z」によっても示される。セカンダリMGC102は、ハンドオフトリガが解除されるかどうかを示すフラグ「Z」の状態を調べ、さらに、MG103からの要求を受け入れる(607)。そして、セカンダリMGC102は、プライマリMGC101が動作に復帰させられるまでMG103にサービスを提供する。
【0033】
図7は、本明細書において開示される実施形態による、セカンダリMGCにおける内部プロセッサ故障の間にMGを処理するプロセスを示す流れ図である。プライマリMGC101がメンテナンス中であるときに、事業者が、MG103をトリガする(701)。事業者は、プライマリMGC102にメッセージを送信し、MG103のトリガを示す。プライマリMGC102は、理由と共に、MG103にサービス変更理由を送信する(702)。理由は、変更が、メンテナンス中であるプライマリMGCによって指示されることを示す「MGCがGRの変更を指示した」の形態であることができる。フラグ「Z」が、トリガされたハンドオフなどの理由を示すために設定され、フラグ「Y」が、プロパティを示すために設定される。MG102は、MG102から受信されたサービス変更理由に対する応答を送信する(703)。さらに、MGは、理由と共に、セカンダリMGC102にサービス変更理由を送信する(704)。サービス変更理由を受信すると、セカンダリMGC102は、サービス変更理由に対する応答を送信する(705)。
【0034】
セカンダリMGC102でプロセッサの内部故障が発生したかどうかのチェック(706)が行われる。MG103が内部故障後に回復するとき、MG103は、セカンダリMGC102にサービス要求を再送信する(707)。サービス変更理由は、サービス変更のメソッドおよび理由を含み得る。メソッド「disconnected」は、MG103で内部故障があり、MG103が回復すると、MG103がセカンダリMGC102にサービス要求を送信することを示す。理由は、変更がプライマリMGC10によって指示されることを示す。加えて、指示された変更は、フラグ「Z」によっても示される。セカンダリMGC102は、サービス変更理由メッセージに対する応答を送信する(708)。セカンダリMGC102は、フラグ「Z」の状態を調べる。フラグ「Z」は、ハンドオフが依然としてトリガされているかどうかを示し、さらに、MG103からの要求を受け入れる(709)。そして、セカンダリMGC102は、プライマリMGC101が動作に復帰させられるまでMG103にサービスを提供する。方法700のさまざまな動作は、示された順序で、異なる順序で、または同時に実行され得る。さらに、一部の実施形態において、図7に挙げられたいくつかの動作は、省略され得る。
【0035】
図8は、本明細書において開示される実施形態による、メンテナンス後のMGの切り替え復帰を示す流れ図である。プライマリMGC101がメンテナンス後に復帰するとき、MG103にサービスを提供する機能が、プライマリMGC101に再び切り替えられる。MG103に関してトリガされたハンドオフが解除され、プライマリMGC101のフラグ(すなわち、フラグ「X」)がリセットされる。事業者は、セカンダリMGC102にハンドオフ解除信号を送信し(801)、プライマリMGC101が今やMG103の機能を処理することができることを示す。セカンダリMGC102は、MG103にサービス変更理由を送信する(802)。サービス変更理由は、メソッドおよび理由を含み得る。メソッドは「handoff」を示し、理由は「g/grhandoff=false」を示し、すなわち、フラグ「Y」がリセットされる。次に、MG103は、セカンダリMGC103にサービス変更理由に対する応答を送信する(803)。サービス変更に関する応答を送信する間に、フラグ「Y」がリセットされることになる。フラグ「Y」がリセットされるので、MG103は、そのMG103がサービスのためにプライマリMGC101に連絡する必要があることを知る。そして、MG103は、「サービス変更理由」と表される、プライマリMGC101へのサービス変更理由と、「任意の既存のH.248パッケージの新しいプロパティ」と表されるプロパティとを送信する(804)。メソッドは「handoff」指定し、理由は「g/grhandoff=false」を指定する。プライマリMGC101は、サービス要求を受信すると、フラグ「Y」の状態に関して要求を検証し、プロパティを記憶した。プライマリMG101は、MG103にサービス変更に関する応答を送信する(805)。さらに、プライマリMGC101内のフラグ「X」が、MG103に関してリセットされる。
【0036】
図9、本明細書において開示される実施形態による、メンテナンス後のMGの切り替え復帰を示す流れ図である。プライマリMGC101がメンテナンス後に復帰するとき、ハンドオフトリガが解除される。事業者は、セカンダリMGC102にハンドオフトリガの解除を送信し(901)、セカンダリMGC102がMG103のサービスのための準備完了状態であることを示す。セカンダリMGC102は、MG101にサービス変更理由を送信する(902)。サービス変更理由は、サービス変更に関する理由および「任意の既存のH.248パッケージの新しいプロパティ」のようなプロパティを与えられる。MG103は、そのMG103にプロパティを記憶する。MG103は、サービス変更理由に関する応答を送信する(903)。さらに、プライマリMGC101内に記憶されたフラグ「Y」が、リセットされ得る。フラグ「Y」がリセットされると、MG103は、プライマリMGC101が通常の動作に復帰し、サービス変更理由がプライマリMGC101に送信されるべきであることを推測する。MG103は、プライマリMGC102にサービス変更理由を送信する(904)。サービス変更理由は、理由およびメソッドと共に送信される。プライマリMGC101は、サービス変更理由を受信すると、MG103にサービス変更に関する応答を送信する(905)。さらに、プライマリMGC101内のフラグ「X」が、MG103に関してリセットされる。方法900のさまざまな動作は、示された順序で、異なる順序で、または同時に実行され得る。さらに、一部の実施形態において、図9に挙げられたいくつかの動作は、省略され得る。
【0037】
本明細書において開示された実施形態は、少なくとも1つのハードウェアデバイス上で実行され、ネットワーク要素を制御するためのネットワーク管理機能を実行する少なくとも1つのソフトウェアプログラムによって実装され得る。図1、2、および3に示されたネットワーク要素は、ハードウェアデバイス、またはハードウェアデバイスとソフトウェアモジュールの組み合わせのうちの少なくとも1つである可能性があるブロックを含む。
【0038】
本明細書において開示された実施形態は、地理的冗長環境においてハンドオフ機構を処理するためのシステムを明示する。この機構は、ハンドオフ機構を実装することを、そのシステムを提供することによって可能にする。したがって、保護の範囲は、そのようなプログラムと、さらにはメッセージを内部に有するコンピュータ可読手段とにまで拡張され、そのようなコンピュータ可読ストレージ手段は、プログラムがサーバまたはモバイルデバイスまたは任意の好適なプログラム可能なデバイス上で実行されるときに方法の1つまたは複数のステップを実施するためのプログラムコード手段を含むことが理解される。ハードウェアデバイスは、例えば、サーバもしくはパーソナルコンピュータなどのような任意の種類のコンピュータを含むプログラムされ得る任意の種類のデバイス、またはそれらの任意の組み合わせ、例えば、1つのプロセッサと2つのFPGAである可能性がある。例えば、デバイスは、例えばASICのようなハードウェア手段、またはハードウェア手段とソフトウェア手段の組み合わせ、例えばASICとFPGA、もしくは少なくとも1つのマイクロプロセッサとソフトウェアモジュールが内部に置かれた少なくとも1つのメモリである可能性がある手段も含み得る。本明細書において開示された方法の実施形態は、ハードウェアのみで、または一部をハードウェアでかつ一部をソフトウェアで実装され得る。代替的に、本発明は、さまざまなハードウェアデバイスで、例えば、複数のCPUを用いて実装され得る。
【0039】
特定の実施形態の上述の説明は、他の者が、最新の知識を適用することによって、普遍的な概念から逸脱せずにそのような特定の実施形態を容易に修正しおよび/またはさまざまな用途向けに構成することができるほど本明細書の実施形態の普遍的な性質を十分に明らかにし、したがって、そのような構成および修正は、開示された実施形態の均等物の意味および範囲内であると認められるべきであり、そのように認められることが意図される。本明細書において使用された表現または用語は、説明を目的とし、限定を目的としていないことを理解されたい。したがって、本明細書の実施形態が好ましい実施形態を用いて説明されたが、当業者は、本明細書の実施形態が、本明細書に記載の請求項の趣旨および範囲内の修正と共に実施され得ることを認めるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワーク内のメディアゲートウェイコントローラ(MGC)であって、
前記メディアゲートウェイコントローラによって制御される複数のメディアゲートウェイ(MG)に関するハンドオフをトリガし、
前記メディアゲートウェイにハンドオフを示すためのフラグを設定し、
複数の前記メディアゲートウェイにサービス変更理由およびセカンダリメディアゲートウェイコントローラのアドレスを送信し、
少なくとも1つの前記メディアゲートウェイから前記サービス変更理由に関する応答を受信し、
前記セカンダリメディアゲートウェイコントローラから前記サービス変更理由に関する応答を受信し、
前記メディアゲートウェイコントローラが利用できなくなった後、前記メディアゲートウェイからのいかなるサービス変更理由も拒絶するための少なくとも1つの手段を備えた、メディアゲートウェイコントローラ(MGC)。
【請求項2】
前記メディアゲートウェイに送信される前記サービス変更理由が、前記サービス変更の理由と、プロパティとを含む、請求項1に記載のメディアゲートウェイコントローラ。
【請求項3】
前記セカンダリメディアゲートウェイコントローラに送信される前記サービス変更理由が、前記サービス変更の理由を含む、請求項1に記載のメディアゲートウェイコントローラ。
【請求項4】
地理的冗長環境で機能している、請求項1に記載のメディアゲートウェイコントローラ。
【請求項5】
前記フラグが、プロパティの形態で前記メディアゲートウェイに送信される、請求項1に記載のメディアゲートウェイコントローラ。
【請求項6】
H.248プロトコルインターフェースを用いて前記メディアゲートウェイと通信する、請求項1に記載のメディアゲートウェイコントローラ。
【請求項7】
通信ネットワーク内のメディアゲートウェイ(MG)であって、
プライマリメディアゲートウェイコントローラ(MGC)が利用できないと判定すると、登録のためにセカンダリメディアゲートウェイコントローラ(MGC)にサービス変更理由を送信し、
前記セカンダリメディアゲートウェイコントローラから前記サービス変更理由に関する応答を受信し、
前記サービス変更理由で受信されたフラグの状態を記憶し、
前記プライマリメディアゲートウェイコントローラが通常の動作に復帰するとの指示を前記プライマリメディアゲートウェイコントローラから受信すると、前記プライマリメディアゲートウェイコントローラに前記サービス変更理由を送信し、
前記プライマリメディアゲートウェイコントローラから前記サービス変更理由に関する応答を受信するための少なくとも1つの手段で構成された、メディアゲートウェイ(MG)。
【請求項8】
前記サービス変更理由に関する前記応答が、理由を含む、請求項7に記載のメディアゲートウェイ。
【請求項9】
前記フラグの状態が、サービス変更に関する前記応答のプロパティによって前記メディアゲートウェイに示される、請求項7に記載のメディアゲートウェイ。
【請求項10】
プライマリメディアゲートウェイコントローラ(MGC)、セカンダリメディアゲートウェイコントローラ、および複数のメディアゲートウェイ(MG)を含む通信ネットワークにおけるハンドオフの維持のための方法であって、さらに、
プライマリメディアゲートウェイコントローラが、前記プライマリメディアゲートウェイコントローラが利用できないときに、前記メディアゲートウェイに関するハンドオフ機構を示す、複数の前記メディアゲートウェイに関するフラグを設定するステップと、
前記プライマリメディアゲートウェイコントローラが、複数の前記メディアゲートウェイにサービス変更理由および前記セカンダリメディアゲートウェイコントローラのアドレスを送信するステップと、
前記メディアゲートウェイが、前記セカンダリメディアゲートウェイコントローラに前記サービス変更理由を送信するステップと、
前記メディアゲートウェイが、前記サービス変更理由で受信された前記フラグの状態を記憶するステップと、
前記メディアゲートウェイが、理由と共に、前記セカンダリメディアゲートウェイコントローラに前記サービス変更理由を送信するステップと、
前記セカンダリメディアゲートウェイコントローラが、前記理由を検証するステップと、
前記セカンダリメディアゲートウェイコントローラが、前記メディアゲートウェイにサービスを提供するために前記メディアゲートウェイに接続するステップとを含む、方法。
【請求項11】
前記プライマリメディアゲートウェイコントローラが通常の動作に復帰するときに、前記プライマリメディアゲートウェイコントローラに前記サービス変更理由を送信するステップと、
前記プライマリメディアゲートウェイコントローラが通常の動作に復帰するときに、前記プライマリメディアゲートウェイコントローラから前記サービス変更理由に関する応答を受信するステップとをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記サービス変更理由が、サービス変更の理由を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記メディアゲートウェイが、H.248プロトコルによって前記メディアゲートウェイコントローラと通信する、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記フラグが、前記プロパティの形態で前記メディアゲートウェイに送信される、請求項10に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5a】
image rotate

【図5b】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公表番号】特表2013−511883(P2013−511883A)
【公表日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−539421(P2012−539421)
【出願日】平成21年11月23日(2009.11.23)
【国際出願番号】PCT/IB2009/056018
【国際公開番号】WO2011/061577
【国際公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(391030332)アルカテル−ルーセント (1,149)
【Fターム(参考)】