説明

ハードディスクドライブのサーボパターン記録方法及びそれを用いて製造されるハードディスクドライブ

【課題】当該ハードディスクドライブ(HDD)の特性のみが含まれたレファレンスサーボパターンを生成し、かつ清浄室での工程時間を短縮できるサーボパターン記録方法を提供する。
【解決手段】データが記録されるディスクの半径方向に沿って全体トラックのうち、部分的に選択された当該トラックに記録された基礎サーボパターンを読み出してヘッドの移動速度を測定する段階と、該測定されたヘッドの移動速度と目標とするヘッドの目標移動速度との変動程度が既定の範囲以内である場合、当該フィードフォワード電流プロファイルを、レファレンスサーボパターンを形成するために印加しなければならないフィードフォワード電流プロファイルと決定する段階と、該決定されたフィードフォワード電流プロファイルを用いてレファレンスサーボパターンを記録する段階と、を含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハードディスクドライブのサーボパターン記録方法及びそれを用いて製造されるハードディスクドライブに係り、より詳細には、清浄室(Clean Room)での工程時間を短縮できるので、生産性を向上して量産体制の構築を従来より容易にするハードディスクドライブのサーボパターン記録方法及びそれを用いて製造されるハードディスクドライブに関する。
【背景技術】
【0002】
ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive、以下、HDD)は、データ情報を含んだデジタル電子パルスを半永久的な磁場の変化とすることによりディスクにデータを記録し、記録したディスクからデータを再生するデータ記録装置である。このようなHDDは、大量のデータを高速で記録及び再生できるので、コンピュータシステムの代表的な補助記憶装置として活用されている。
【0003】
このようなHDDは、データを記録保存するためのディスクを有するディスクスタックアセンブリー(Disk Stack Assembly)と、所定のピボット軸を軸心としてディスク上を移動しながら、ディスク上のデータを読出すヘッドスタックアセンブリー(HSA、Head Stack Assembly)と、大部分の回路部品をPCB(Printed Circuit Board)上に装着して、前述した部品を制御する印刷回路基板組立体(PCBA、Printed Circuit Board Assembly)と、これら構成部品が組み立てられるベース(Base)と、ベースを覆うカバーとを備える。
【0004】
そして、ヘッドスタックアセンブリー(HSA)は、ディスク上にデータを書き込み、ディスク上からデータを読み取るためのヘッド(head)と、データを記録保存するディスクと、ディスクを回転するためのスピンドルモータと、ヘッドを動かすためのアクチュエータアーム及びボイスコイルモータ(VCM、Voice Coil Motor)と、アクチュエータアームの変位範囲(range)を制限する外周領域(OD)のクラッシュストップ(ODCS、Outer Disk Crash Stop)及び内周領域(ID)のクラッシュストップ(IDCS、Inner Disk Crash Stop)と、を含む。ここで、ODCS及びIDCSは、ヘッドがディスクのサーボ情報が書き込まれていない位置まで移動することを防止するために、アクチュエータアームの変位を制限する緩衝手段である。
【0005】
一方、HDDにデータを正常に読出し及び書込み動作を行うことは、ディスクのサーボトラック(servo track)に記録されているサーボパターン(servo pattern)を読み出して正確な位置を探すことから始まる。
【0006】
HDDで、サーボパターンをディスクに記録するための伝統的なサーボパターン記録方法は、高精度のエンコーダを有するサーボトラックライター(Servo Track Writer)及び機械的押ピン(push pin)を利用する。機械的押ピンの一端がマスタアクチュエータアームに付着され、その他端がスロット(slot)を通じてHDDの外部のサーボトラックライターに延びる。機械的押ピンの動き、結果的にマスタアクチュエータアームの動きは、高精度のエンコーダ及び位置設定器(positioner)によって制御される。これに加えて、クロックヘッド(clock head)は、ディスクの回転方向での位置情報を提供するためのクロック情報をディスク上に記録するように指示される。サーボトラックライターは、機械的押ピンによってディスクの半径方向でのヘッドの位置を制御しながら、ディスクにレファレンスサーボパターンを記録する。
【0007】
このような過程は、非反復的なランアウト(NRRO、Non−Repeatable Run Out)、ディスク搖れ(disk flutter)及びモータの振動などによって位置制御の精度が低下する問題点があった。そして、位置設定器及びエンコーダを有するサーボトラックライターの使用は、サーボパターン記録過程に関連したコストを大きく増大してHDDの生産効率を低下する短所があった。
【0008】
このような短所を改善するために開発されたサーボ記録方式が、オフラインサーボトラック記録(Off Line Servo Track Write、OLSTW)方式とセルフサーボ記録(Self−Servo Write)方式である。
【0009】
オフラインサーボ記録(OLSTW)方式は、ディスクをHDDに装着する前にオフラインサーボトラックライターを用いてディスクにあらかじめサーボパターンを記録する技術である。この方式では、伝統的なサーボ記録方式に比べて精度を向上することができるが、ディスク偏心のために発生する反復的なランアウト(RRO)の増加及びディスクの間の反れ(shift)のために発生する付加的なトラック探索増加などの問題点がある。
【0010】
一方、セルフサーボ記録方式は、組み立てられたディスクのうちの一つ(レファレンスディスク)にサーボトラックライターによって先にレファレンスサーボパターンを記録し、以後、HDDが自動的にレファレンスディスクに記録されたレファレンスサーボパターンを参照して、ディスクに最終サーボパターンを記録する記録方式である。この方式では、レファレンスサーボパターンの精度によって最終サーボパターンの品質が決定される。また、この方式では、既存のサーボトラックライターに対する依存度が小さいので、コスト的には優れているが、セルフサーボ記録のための時間が増加するという短所がある。
【0011】
セルフサーボ記録方式のためのレファレンスサーボパターンを記録する方式としては、バースト(Burst)方式と螺旋形(Spiral)方式とがある。バースト方式は、ディスクに放射状のレファレンスサーボパターンを記録し、このレファレンスサーボパターンを参照して、最終サーボパターンを記録する方式である。一方、螺旋形方式は、ディスクに螺旋形状のレファレンスサーボパターンを記録し、この螺旋形のレファレンスサーボパターンを参照して、最終サーボパターンを記録する方式である。レファレンスサーボパターンを記録する際に、螺旋形方式は、如何なるバースト方式よりも速いという長所がある。
【0012】
ところが、従来のセルフサーボパターン記録方法は、いずれも清浄室で高価なサーボトラックライターを用いてレファレンスサーボパターンを記録しなければならないので、清浄室での工程時間が相対的に長く、HDDの生産コストが増加するという問題点がある。
【0013】
図1は、従来の螺旋形のレファレンスサーボパターン記録方法を図式的に示した図である。図1には、回転可能なスピンドルモータ(図示せず)に装着されるディスク111、ヘッド121の位置を移動するアクチュエータアーム123、ODCS及びIDCS117、118、そして、ボイスコイルモータ(VCM)125を示す。ボイスコイルモータ125によってアクチュエータアーム123がディスク111に対して動けば、ヘッド121がディスク111上のR1とR2との間の任意の位置に位置される。ここで、R1及びR2は、螺旋形のレファレンスサーボパターンの外周限界及び内周限界を表わす。ヘッド121を、R1とR2との間で一定の速度でディスク111の半径方向に動かしつつ、ディスク111に信号を記録すれば、図1に示したように、螺旋形状に螺旋形のレファレンスサーボパターン100が記録される。
【0014】
図2は、ディスク上に螺旋形のレファレンスサーボパターンが記録された形状を示した図である。螺旋形のレファレンスサーボパターンは、ディスク111の円周方向に少なくともセクターの個数ほど(実際においては、2倍ほど)記録される。図2には、詳しくは示していないが、螺旋形のレファレンスサーボパターンは、R1とR2との間で約20回巻きながら記録される。
【0015】
螺旋形のレファレンスサーボパターン100が記録される間隔、すなわち、ディスク111での円周上の位置を表わすためにクロック信号(図示せず)が提供される。クロック信号は、サーボトラックライターのクロックヘッド(図示せず)によってディスク111の最外周に記録される。サーボトラックライターのクロックヘッドは、他のスロットを通じてHDDの内部に引き込まれる。
【0016】
図3は、ディスク上に記録された螺旋形のレファレンスサーボパターンの詳細な構成を示した図である。螺旋形のレファレンスサーボパターン100は、バースト302とシンクビット304とを有する。
【0017】
螺旋形のレファレンスサーボパターン100を参照して、最終サーボパターンを記録する過程をサーボコピー過程と言い、サーボコピー過程では、図3に示したシンクビット304を参照して、ディスク111の半径方向に同じ位置のシンクビット304を連結することによって形成される同心円状のトラックを基準に最終サーボパターンを記録する。
【0018】
以上のように、従来のHDDのサーボパターン記録方法においては、サーボトラックライターを用いてバーストのみを有するフルパターン(full pattern)を記録するか、レファレンスサーボパターンとして螺旋形パターン(Spiral Pattern)を記録したが、サーボトラックライターは、清浄室でのみ使用可能であるので、清浄室での工程時間が相対的に長いという問題点がある。
【0019】
また、量産に多く使われるオフラインサーボ記録(OLSTW)方式の場合には、HDDと別個の装備でサーボパターンを記録した後、サーボパターンが書き込まれたディスクをHDDに組み立てるので、HDD自体の特性とサーボトラックライターの特性とが含まれたレファレンスサーボパターンをHDDが読み取るので、パターンの品質が低下するという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
本発明の目的は、当該HDDの特性のみが含まれたレファレンスサーボパターンを生成し、かつ清浄室での工程時間を短縮できるので、生産性を向上して量産体制の構築を従来より容易にするHDDのサーボパターン記録方法及びそれを用いて製造されるHDDを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0021】
前記目的は、本発明によって、データが記録されるディスクの半径方向に沿って全体トラックのうち、部分的に選択された当該トラックに記録された基礎サーボパターンを読み出してヘッドの移動速度を測定する段階と、該測定された前記ヘッドの移動速度と目標とするヘッドの目標移動速度との変動程度が既定の範囲以内である場合、当該フィードフォワード(feed forward)電流プロファイルを、レファレンスサーボパターンを形成するために印加しなければならないフィードフォワード電流プロファイルと決定する段階と、該決定された前記フィードフォワード電流プロファイルを用いてレファレンスサーボパターンを記録する段階と、を含むことを特徴とするHDDのサーボパターン記録方法によって達成される。
【0022】
前記基礎サーボパターンは、最外郭の外周領域(OD、Outer Diameter)及び最内郭の内周領域(ID、Inner Diameter)との間の選択された当該トラック別にグレーコードが記録されるグレーパターンを含み、前記ヘッドの移動速度を測定する段階は、前記グレーコードを読み出してヘッドの移動速度を測定する段階でありうる。
前記基礎サーボパターンは、最外郭の外周領域(OD)に記録されるバーストパターンをさらに含み、最外郭の外周領域(OD)に記録されるバーストパターンからの位置誤差信号及びセクター情報を用いて、前記レファレンスサーボパターンを記録するための前記ヘッドの開始位置を決定するものでありうる。
前記基礎サーボパターンは、最内郭の内周領域(ID)に記録されるバーストパターンをさらに含み、前記最内郭の内周領域(ID)に記録されるバーストパターンを用いて、前記レファレンスサーボパターンを記録するための前記ヘッドの終了位置を決定するものでありうる。
測定された前記ヘッドの移動速度と目標とするヘッドの目標移動速度との変動程度が既定の範囲外である場合、測定された前記ヘッドの移動速度と前記ヘッドの目標移動速度との差値に基づいて、当該フィードフォワード電流プロファイルをアップデートして、前記ヘッドの移動速度を再び測定する段階をさらに含みうる。
前記基礎サーボパターンは、オフラインサーボトラックライター(Offline Servo Track Writer)によって記録されるか、マグネチック印刷方式によって記録されるものである場合がある。
決定された前記フィードフォワード電流プロファイルを用いてレファレンスサーボパターンを記録する段階は、前記ディスクがHDDに装着されたオンドライブ(On Drive)状態で進行しうる。
前記レファレンスサーボパターンは、螺旋形パターンで設けられうる。
前記レファレンスサーボパターンを参照して、最終サーボパターン(final servo pattern)を記録する段階をさらに含みうる。
【0023】
一方、前記目的は、本発明によって、最外郭の外周領域(OD)及び最内郭の内周領域(ID)のうち少なくとも何れか一領域にバーストパターンが形成されるディスクと、前記ディスクにデータを記録し、又は前記ディスクからデータを再生するためのヘッドと、を含むことを特徴とするHDDによっても達成される。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、HDDの特性のみが含まれたレファレンスサーボパターンを生成し、清浄室での工程時間を短縮することができるので、生産性を向上して量産体制の構築を従来より容易にする。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】従来の螺旋形のレファレンスサーボパターン記録方法を図式的に示した図である。
【図2】ディスク上に螺旋形のレファレンスサーボパターンが記録された形状を示した図である。
【図3】ディスク上に記録された螺旋形のレファレンスサーボパターンの詳細な構成を示した図である。
【図4】本発明によるハードディスクドライブのサーボパターン記録方法が適用されるハードディスクドライブの部分分解斜視図である。
【図5】図4に示したハードディスクドライブでディスク領域の概略的な平面図である。
【図6】図4のハードディスクドライブにおいて、各トラックのデータフォーマットを示した図である。
【図7】図6に示したサーボセクターの詳細な構成を示した図である。
【図8】本発明の一実施形態によるハードディスクドライブのサーボパターン記録方法が適用されるハードディスクドライブの駆動回路の概略的ブロック図である。
【図9】本発明の一実施形態によるハードディスクドライブのサーボパターン記録方法を順次に示したフローチャートである。
【図10】螺旋形の動きのための基礎サーボパターンを示した図である。
【図11】(a)螺旋形の動きのための電流プロファイル、(b)螺旋形の動きのための速度プロファイルを示した図である。
【図12】螺旋形の動きを通じるグレー情報の図解図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明と本発明の動作上の利点及び本発明の実施によって達成される目的を十分に理解するためには、本発明の望ましい実施形態を例示する添付図面及び添付図面に記載の内容を参照しなければならない。
【0027】
以下、添付した図面を参照して、本発明の望ましい実施形態を詳しく説明する。但し、本発明を説明するに当って、既に公知の機能あるいは構成についての説明は、本発明の要旨を明瞭にするために省略する。
【0028】
図4は、本発明によるHDDのサーボパターン記録方法が適用されるHDD(1)の部分分解斜視図である。
図4に示したように、本実施形態によるHDD(1)は、データを記録保存するディスク11とディスク11を支持して回転するスピンドルモータ12(Spindle Motor、SPM)とを有するディスクパック10(Disk Pack)と、ディスク11上のデータを読出すヘッドスタックアセンブリー20(HSA、Head Stack Assembly)と、これら構成部品が組み立てられるベース30と、ベース30の下部に結合され、大部分の回路部品をPCB(Printed Circuit Board)上に装着して各種の部品を制御する印刷回路基板組立体40(PCBA、Printed Circuit Board Assembly)と、ベース30の上部を覆うカバー5とを備える。
【0029】
ヘッドスタックアセンブリー20は、ディスク11上にデータを記録し、ディスク11上からデータを読出すための運搬体(Carriage)であって、このようなヘッドスタックアセンブリー20は、ディスク11上にデータを書き込み、ディスク11からデータを読み取るためのヘッド21と、ヘッド21がディスク11上のデータをアクセスできるように、ピボット軸22を軸心としてディスク11上を旋回するアクチュエータアーム23と、ピボット軸22を回転自在に支持し、アクチュエータアーム23が結合されて支持されるピボット軸ホルダー24と、ピボット軸ホルダー24からアクチュエータアーム23の反対方向に設けられ、ボイスコイルモータ25(VCM)のマグネットの間に位置するようにボイスコイル(図示せず)が巻き取られたボビン(図示せず)とを備える。
【0030】
ヘッド21は、ディスク11の表面に形成された磁界を感知して回転するディスク11から情報を読み取り、ディスク11の表面を磁化することで回転するディスク11に情報を記録する。このようなヘッド21は、トラック(Track)のデータを読み取る読み取りヘッド(Read Head)と、トラックにデータを書き込む書き込みヘッド(Write Head)とを備える。
【0031】
ボイスコイルモータ25は、ヘッド21をディスク11上の所望の位置に移動するためにアクチュエータアーム23を回動する一種の駆動モータであって、フレミングの左手法則、すなわち、磁界内にある導体に電流を流した時、力が発生する原理を利用したものであり、マグネットの間に位置するボイスコイルに電流を印加することによって、ボビンに力を加えてボビンを回動する。
【0032】
これにより、ピボット軸ホルダー24からボビンと反対方向に延びたアクチュエータアーム23が回動して、その先端に支持されたヘッド21が回転するディスク11上の半径方向に移動しながら、トラックを検索してアクセス(Access)し、該アクセスされた情報を信号処理する。
【0033】
図5は、図4に示したHDD(1)のディスク領域の概略的な平面図であり、図6は、図4のHDD(1)において、各トラックのデータフォーマットを示した図であり、図7は、図6に示したサーボセクターの詳細な構成を示した図である。
【0034】
データを記録保存するディスク11には、図5に示したように、サーボ(Servo)情報とデータ(Data)情報とが保存される複数のトラック13と、これら複数のトラックを回転軸心に対して等角度間隔に分割したものからなるセクター14(Sector)とが形成されている。
【0035】
各トラック13には、図6に示したように、トラック探索(Track Seeking)及びトラック追従(Track Following)などのサーボ制御のためのサーボセクター15(Servo Sector)と、ユーザのデータを記録するためのデータセクター17(Data Sector)とが交互に位置している。
【0036】
サーボセクター15は、図7に示したように、プリアンブル15a(Preamble)と、サーボアドレスマーク(SAM)15b(Servo Address Mark)と、グレーコード15c(Gray Code)と、セクターコード15d(Sector Code)と、バーストA、B、C、D(15e)(Burst A、B、C、D)と、PAD15fとを備える。
【0037】
プリアンブル15aは、サーボ情報読出し時にクロック同期を提供すると同時に、サーボセクターの前にギャップ(gap)を提供してサーボセクターであるということを表示するものであって、サーボ同期(Servo Sync)とも称する。そして、SAM(15b)は、サーボの開始を知らせて後続するグレーコード15cを読み取るための同期を提供する。すなわち、SAM(15b)は、サーボ制御に関連した各種のタイミングパルスを生成するための基準点として提供される。
【0038】
一方、グレーコード15cは、各トラック13についての情報、すなわち、トラック情報を提供する。セクターコード15dは、セクターのナンバー(Number)を提供する。バーストA、B、C、D、15eは、トラック探索及びトラック追従のために要求される位置誤差信号(PES、Position Error Signal)を提供する。最後に、PAD、15fは、サーボセクターからデータセクターへのトランジションマージン(Transition Margin)を提供する。
【0039】
データセクター17は、サーボセクター15の間に位置し、IDフィールド17a(ID field)とデータフィールド17b(data field)とに区分される。
【0040】
IDフィールド17aには、当該データセクターを識別するためのヘッダ(Header)情報が記録される。そして、データフィールド17bには、ユーザが記録しようとするデジタルデータが記録される。
【0041】
図8は、本発明の一実施形態によるHDDのサーボパターン記録方法が適用されるHDD(1)の駆動回路の概略的ブロック図である。
図8に示したように、本発明の一実施形態によるHDD(1)は、プリアンプ53、リード/ライトチャンネル54、ホストインターフェース55、VCM駆動部50、SPM駆動部56及びこれらを制御するコントローラ42を備える。
【0042】
プリアンプ53(Pre−AMP)は、ヘッド21がディスク11から再生したデータ信号を増幅するか、リード/ライトチャンネル54によって変換された記録電流を増幅してヘッド21を通じてディスク11に磁場の変化として記録する。
【0043】
リード/ライトチャンネル54(R/W Channel)は、プリアンプ53が増幅した信号をデジタル信号に変換して、ホストインターフェース55を通じてホスト機器(図示せず)に伝送し、ユーザが入力したデータを、ホストインターフェース55を通じて受信して、記録に容易な二進データストリーム(Binary Data Stream)に変換してプリアンプ53に入力する。
【0044】
ホストインターフェース55(Host Interface)は、デジタル信号に変換されたデータをホスト機器に伝送するか、ユーザが入力したデータをホスト機器から受信して、コントローラ42を通じてリード/ライトチャンネル54に入力する。
【0045】
VCM駆動部50(VCM Driver)は、コントローラ42の制御信号を受けてボイスコイルモータ25に印加される電流量を調節する。そして、SPM駆動部56(SPM Driver)は、コントローラ42の制御信号を受けてスピンドルモータ12に印加される電流量を調節する。
【0046】
コントローラ42は、データ記録モードでは、ユーザがホスト機器を通じて入力したデータを、ホストインターフェース55を通じて受信し、これをリード/ライトチャンネル54に出力し、データ判読モードでは、リード/ライトチャンネル54によってデジタル信号に変換されたリード信号を受信して、ホストインターフェース55に出力する。またコントローラ42は、VCM駆動部50及びSPM駆動部56の出力を制御する。
【0047】
同時に、HDD(1)の製造工程で、コントローラ42は、ディスク11の半径方向に沿って全体トラックのうち、部分的に選択された当該トラックに記録された基礎サーボパターンを読み出して、測定されたヘッド21の移動速度と目標とするヘッド21の目標移動速度との変動程度が既定の範囲以内である場合、当該フィードフォワード電流プロファイル(feed forward current profile)を、レファレンスサーボパターンを形成するために印加しなければならないフィードフォワード電流プロファイルと決定し、該決定されたフィードフォワード電流プロファイルを用いてレファレンスサーボパターンを記録するようにヘッド21を制御(control)する。これについては、本発明によるHDD(1)のサーボパターン記録方法についての説明と並行して詳しく説明する。
【0048】
ここで、基礎サーボパターンは、セルフサーボライトが可能になるように基本的な情報を提供するためのものであって、ディスク11がHDD(1)に装着されたオンドライブ状態でサーボトラックライターによって記録されることもでき、オフラインサーボトラックライターによって記録されることもでき、マグネチック印刷方式によって記録されることもできる。
【0049】
このようなコントローラ42は、マイクロプロセッサ(Micro Processor)、マイクロコントローラ(Micro Controller)などであり、ソフトウェア(Software)またはファームウエア(Firmware)の形態として具現可能である。
【0050】
以下、本発明の一実施形態によるHDDのサーボパターン記録方法を、図9ないし図12を参照して詳しく説明する。
図9は、本発明の一実施形態によるHDDのサーボパターン記録方法を順次に示したフローチャートであり、図10は、螺旋形の動きのための基礎サーボパターンを示した図であり、図11は、(a)螺旋形の動きのための電流プロファイル、(b)螺旋形の動きのための速度プロファイルを示した図であり、図12は、螺旋形の動きを通じるグレー情報の図解図である。
【0051】
図9を参照すると、本実施形態によるHDDのサーボパターン記録方法は、データが記録されるディスク11の半径方向に沿って全体トラックのうち、部分的に選択された当該トラックに記録された基礎サーボパターンを記録する段階(ステップS100)と、基礎サーボパターンを読み出してヘッド21の移動速度を測定する段階(ステップS200)と、該測定されたヘッド21の移動速度と目標とするヘッド21の目標移動速度との変動程度が既定の範囲以内である場合、当該フィードフォワード電流プロファイルを、レファレンスサーボパターンを形成するために印加しなければならないフィードフォワード電流プロファイルと決定する段階(ステップS300)と、該決定されたフィードフォワード電流プロファイルを用いてレファレンスサーボパターンを記録する段階(ステップS400)と、レファレンスサーボパターンを参照して、最終サーボパターンを記録する段階(ステップS500)とを含む。
【0052】
まず、データが記録されるディスク11の半径方向に沿って全体トラックのうち、部分的に選択された当該トラックに記録された基礎サーボパターンを記録する段階(ステップS100)が行われる。
【0053】
ここで、基礎サーボパターンについて説明すれば、基礎サーボパターンは、セルフサーボ記録(Self−servo write)が可能になるように基本的な情報を提供する。このような基礎サーボパターンは、数分内外の短時間内に、ディスク11がHDD(1)に装着されたオンドライブ状態で清浄室内においてサーボトラックライターによって記録されるか、又はオフラインサーボトラックライターによって清浄室内において記録される。また、マグネチック印刷方式のように、最近台頭しつつある技術であるプリンティドメディア(printed media)技法を用いて容易に製作されることもある。
【0054】
このような基礎サーボパターンは、最外郭の外周領域(OD)及び最内郭の内周領域(ID)との間の選択された当該トラック別にグレーコードが記録されるグレーパターン210と、最外郭の外周領域(OD)及び最内郭の内周領域(ID)に記録されるバーストパターン200とを含む。
【0055】
最外郭の外周領域(OD)及び最内郭の内周領域(ID)との間の5個領域(本実施形態で、1個領域当たりほぼ100トラック)程度に記録されるグレー(gray)パターンは、後述するヘッド21のダミー記録(dummy write)動作時に、ヘッド21の移動速度を測定するために使われる。
【0056】
本実施形態では、レファレンスサーボパターンの時間を最小化するために螺旋形のレファレンスサーボパターンを使うが、従来の螺旋形のレファレンスサーボパターンを利用したセルフサーボ記録方式は、外周限界と内周限界、すなわち、ヘッド21の開始位置と終了位置とをODのクラッシュストップ(ODCS)及びIDのクラッシュストップ(IDCS)を利用するので、クラッシュストップ(crash stop)にヘッドスタックアセンブリー20(HSA)が衝突すれば、ヘッド21に損傷をもたらす可能性が多い。また、逆起電力(Back EMF)方式を用いて螺旋形の動きを生成する時、必要な等速制御を行う方式も、逆起電力にノイズ(noise)が混ぜられて入る場合に、正確な等速制御が難しい。
【0057】
このような従来のセルフサーボ記録方式を改善しようと本実施形態では、基礎サーボパターンが、図10のように、最外郭の外周領域(OD)及び最内郭の内周領域(ID)にヘッド21が停止することができる領域のバーストパターンを含む。最外郭の外周領域(OD)及び最内郭の内周領域(ID)のバーストパターン200は、ヘッド21の開始位置及び終了位置を決定するために使われる。より詳しく説明すれば、最外郭の外周領域(OD)のバーストパターン200は、螺旋形の動き(spiral motion)のためにヘッド21がそれを利用して開始点及びセクター情報を作り出すだけではなく、最内郭の内周領域(ID)のバーストパターン200とともに螺旋形の動き時、ディスク11外に出るか、スピンドルモータのハブに衝突しないようにヘッド21の動きを停止する位置情報として使われる。
【0058】
最外郭の外周領域(OD)及び最内郭の内周領域(ID)との間の5個領域(本実施形態では、1個領域当たりほぼ100トラック)程度に記録されたグレーパターンは、後述するヘッド21のダミー記録動作時に、ヘッド21の移動速度を測定するために使われる。
【0059】
次いで、基礎サーボパターンを読み出してヘッド21の移動速度を測定する段階(ステップS200)が行われる。
ディスク11をHDD(1)に組立てたオンドライブ状態で、HDD(1)に備えられたヘッド21が移動しながら、基礎サーボパターンを読み取る。
【0060】
螺旋形のレファレンスサーボパターンのバーストとシンクビットとの間隔を一定に保持するために、レファレンスサーボパターンの記録開始位置である最外郭の外周領域(OD)及び終了位置である最内郭の内周領域(ID)との間でヘッド21は、図11の(b)の等速度区間のような一定の速度、すなわち、目標移動速度で動かなければならない。
【0061】
すなわち、ヘッド21の螺旋形の動きは、ヘッド21が等速でディスク11上を動かさなければならない。図11の(b)は、VCM駆動部50に印加されたフィードフォワード電流プロファイルによるヘッド21の目標移動速度プロファイルになる。実際的に、図11の(a)のように、電流をVCM駆動部50に印加しても、ヘッド21の移動速度はピボット(pivot)弁の摩擦、FPCBのバイアスフォース(bias force)のような外乱によって図11の(b)のような速度プロファイルを有することができない。したがって、オンドライブ状態でヘッド21の螺旋形の動きのためには、図11の(b)のような目標移動速度プロファイルを誘導することができる正確な実際フィードフォワード電流プロファイルが必要である。
【0062】
このために、まずサーボパターンを実際記録しないダミー記録動作で、図11の(a)のように、螺旋形の動きのためのフィードフォワード電流プロファイルをVCM駆動部50に印加する。そうすると、図12のように、ヘッド21は、開始位置から終了位置まで移動しながら、最外郭の外周領域(OD)及び最内郭の内周領域(ID)との間のグレーパターン210を読み取り、グレーコードの間の時間を計算してヘッド21の移動速度を測定することができる。
【0063】
その後、測定された移動速度と目標とする目標移動速度との変動程度が既定の範囲以内である場合、レファレンスサーボパターンを形成するために印加しなければならないフィードフォワード電流プロファイルと決定する段階(ステップS300)が行われる。
【0064】
測定されたヘッド21の移動速度は、実際ヘッド21の螺旋形の動きの間に測定された速度であるので、目標移動速度と測定された移動速度との誤差を判断できる。ところで、もし測定されたヘッド21の移動速度とヘッド21の目標移動速度との変動程度が既定の範囲外である場合、測定されたヘッド21の移動速度とヘッド21の目標移動速度との差値に基づいて、当該フィードフォワード電流プロファイルをアップデート(Update)して、ヘッド21の移動速度を再び測定する。
【0065】
このような方式でアップデートされているフィードフォワード電流プロファイルからダミー螺旋形の動き(dummy spiral motion)のうち、グレーコードを用いて測定された速度の変動が、あるレベル以内になれば、フィードフォワード電流プロファイルと決定して、実際サーボパターン記録での値として使う。
【0066】
その後、決定されたフィードフォワード電流プロファイルを用いてレファレンスサーボパターンを記録する段階(ステップS400)が行われる。
【0067】
決定されたフィードフォワード電流プロファイルに基づいてディスク11にレファレンスサーボパターンを記録する段階もディスク11をHDD(1)に組立てた状態で、HDD(1)に備えられたヘッド21によって記録され、この際、レファレンスサーボパターンを記録する段階は、HDD(1)に備えられたコントローラ42によって制御される。
【0068】
実際のサーボパターン記録でも、毎度グレーパターンを読み取りながら螺旋形の動きを進行させながら、パターンをディスク11に記録すれば最も良いが、現在のHDD(1)に使われる回路では、ヘッド21が読み取り動作と書き込み動作とが同時に使うことができなくなっているために、ダミー記録では、読み取り動作のみでフィードフォワード電流プロファイルをアップデートして、実際の螺旋形の動きを誘導することができるフィードフォワード電流プロファイルを決定し、実際の書き込み動作では、このように決定されたフィードフォワード電流プロファイルを用いて螺旋形の動きを進行させながら、レファレンスサーボパターンをディスク11上に記録する。
【0069】
これによって、ディスク11上に記録されたレファレンスサーボパターンは、図2のように、螺旋形状を表わし、バーストとシンクビットとを有する。
【0070】
本実施形態で、基礎サーボパターンを用いてレファレンスサーボパターンをディスク11に記録する段階は、従来の技術と異なって、清浄室外で行われる。このようにディスク11が、ハードディスク11ドライブに装着されたオンドライブ状態でレファレンスサーボパターンが清浄室外で記録されるために、HDD(1)の特性のみが含まれたレファレンスサーボパターンを生成し、清浄室での工程時間を短縮することができて、サーボパターン記録の効率性を高めうる。
【0071】
次いで、レファレンスサーボパターンを基準にディスク11に最終サーボパターンを記録する段階(ステップS500)が行われる。具体的に、最終サーボパターンは、基準サーボパターンが記録されたディスク11をHDD(1)に組立てた状態でHDD(1)に備えられたヘッド21によって記録され、この際、最終サーボパターンを記録する段階は、HDD(1)に備えられたコントローラ42によって制御される。
【0072】
すなわち、コントローラ42は、螺旋形のレファレンスサーボパターンのシンクビットを参照して、ディスク11の半径方向に同じ位置のシンクビットを連結することによって形成される同心円状のトラックを基準に最終サーボパターンを記録するようにヘッド21を制御する。
【0073】
最終サーボパターンがいずれも記録された後には、レファレンスサーボパターンは消去される。精巧な作業の結果として、最終サーボパターンが記録された時、レファレンスサーボパターンは、セクターのデータ領域に位置する。したがって、最終サーボパターンを参照して、データを消去する動作を行うことによって、レファレンスサーボパターンを消去する。ところで、本実施形態の場合には、基礎サーボパターンのバーストパターン200が最外郭ODと最内郭IDとに記録されているために、レファレンスサーボパターンを消去しても、最外郭ODと最内郭IDとに記録されたバーストパターン200は残るようになる。
【0074】
前述したように、本実施形態によるHDDのサーボパターン記録方法は、セルフサーボライトが可能になるように基本的な情報を提供する基礎サーボパターンを用いてオンドライブ状態でレファレンスサーボパターンを記録し、またレファレンスサーボパターンを基準に最終サーボパターンをディスク11に記録するサーボコピー(servo copy)を行うことによって、HDD(1)の特性のみが含まれたレファレンスサーボパターンを生成し、清浄室での工程時間を短縮することができるので、生産性を向上して量産体制の構築を従来より容易にする。
【0075】
このように、本発明は、記載の実施形態に限定されるものではなく、本発明の思想及び範囲を外れずに多様に修正及び変形できるということは、当業者に自明である。したがって、そのような修正例または変形例は、本発明の特許請求の範囲に属すると言わなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明は、ハードディスクドライブのサーボパターン記録方法及びそれを用いて製造されるハードディスクドライブ関連の技術分野に適用可能である。
【符号の説明】
【0077】
1 ハードディスクドライブ(HDD)
5 カバー
10 ディスクパック
11 ディスク
12 スピンドルモータ(SPM)
13 トラック
14 セクター
15 サーボセクター
15a プリアンブル(サーボ同期)
15b サーボアドレスマーク(SAM)
15c グレーコード
15d セクターコード
15e バーストA、B、C、D
17 データセクター
17a IDフィールド
17b データフィールド
20 ヘッドスタックアセンブリー(HSA)
21 ヘッド
22 ピボット軸
23 アクチュエータアーム
24 ピボット軸ホルダー
25、125 ボイスコイルモータ(VCM)
30 ベース
40 印刷回路基板組立体(PCBA)
42 コントローラ
50 VCM駆動部
53 プリアンプ
54 リード/ライトチャンネル
55 ホストインターフェース
56 SPM駆動部
100 レファレンスサーボパターン
111 ディスク
121 ヘッド
123 アクチュエ−タアーム
117、118 ODCS、IDCS
302 バースト
304 シンクビット


【特許請求の範囲】
【請求項1】
データが記録されるディスクの半径方向に沿って全体トラックのうち、部分的に選択された当該トラックに記録された基礎サーボパターンを読み出してヘッドの移動速度を測定する段階と、
該測定された前記ヘッドの移動速度と目標とするヘッドの目標移動速度との変動程度が既定の範囲以内である場合、当該フィードフォワード(feed forward)電流プロファイルを、レファレンスサーボパターン(reference servo pattern)を形成するために印加しなければならないフィードフォワード電流プロファイルと決定する段階と、
該決定された前記フィードフォワード電流プロファイルを用いてレファレンスサーボパターンを記録する段階と、
を含むことを特徴とするハードディスクドライブのサーボパターン記録方法。
【請求項2】
前記基礎サーボパターンは、
最外郭の外周領域(OD、Outer Diameter)及び最内郭の内周領域(ID、Inner Diameter)の間の選択された当該トラック別にグレーコードが記録されるグレーパターンを含み、
前記ヘッドの移動速度を測定する段階は、
前記グレーコードを読み出してヘッドの移動速度を測定する段階であることを特徴とする請求項1に記載のハードディスクドライブのサーボパターン記録方法。
【請求項3】
前記基礎サーボパターンは、
最外郭の外周領域(OD)に記録されるバーストパターンをさらに含み、
最外郭の外周領域(OD)に記録されるバーストパターンからの位置誤差信号及びセクター情報を用いて、前記レファレンスサーボパターンを記録するための前記ヘッドの開始位置を決定することを特徴とする請求項2に記載のハードディスクドライブのサーボパターン記録方法。
【請求項4】
前記基礎サーボパターンは、
最内郭の内周領域(ID)に記録されるバーストパターンをさらに含み、
前記最内郭の内周領域(ID)に記録されるバーストパターンを用いて、前記レファレンスサーボパターンを記録するための前記ヘッドの終了位置を決定することを特徴とする請求項2に記載のハードディスクドライブのサーボパターン記録方法。
【請求項5】
測定された前記ヘッドの移動速度と目標とするヘッドの目標移動速度との変動程度が既定の範囲外である場合、測定された前記ヘッドの移動速度と前記ヘッドの目標移動速度との差値に基づいて、当該フィードフォワード電流プロファイルをアップデートして、前記ヘッドの移動速度を再び測定する段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のハードディスクドライブのサーボパターン記録方法。
【請求項6】
前記基礎サーボパターンは、オフラインサーボトラックライター(Offline Servo Track Writer)によって記録されるか、又はマグネチック印刷方式によって記録されることを特徴とする請求項1に記載のハードディスクドライブのサーボパターン記録方法。
【請求項7】
決定された前記フィードフォワード電流プロファイルを用いてレファレンスサーボパターンを記録する段階は、
前記ディスクが、ハードディスクドライブに装着されたオンドライブ(On Drive)状態で進行することを特徴とする請求項1に記載のハードディスクドライブのサーボパターン記録方法。
【請求項8】
前記レファレンスサーボパターンは、螺旋形(Spiral)パターンで設けられることを特徴とする請求項1に記載のハードディスクドライブのサーボパターン記録方法。
【請求項9】
前記レファレンスサーボパターンを参照して、最終サーボパターン(final servo pattern)を記録する段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のハードディスクドライブのサーボパターン記録方法。
【請求項10】
最外郭の外周領域(OD)及び最内郭の内周領域(ID)のうち少なくとも何れか一領域にバーストパターンが形成されるディスクと、
前記ディスクにデータを記録し、又は前記ディスクからデータを再生するためのヘッドと、
を含むことを特徴とするハードディスクドライブ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−154774(P2011−154774A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−7607(P2011−7607)
【出願日】平成23年1月18日(2011.1.18)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】