バイアス磁界印加装置
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は、光磁気ディスク装置等に使用するバイアス磁界印加装置に関する。
[従来の技術]
光磁気記録は通常、先ず記録パワーのレーザービームを連続的に光磁気ディスクに照射しつつ、消去磁界を印加して、一方向に磁化方向を揃えておき、次に消去磁界と逆向きの記録磁界を印加しつつ、記録情報に合わせて変調された記録パワーのレーザービームを照射する。情報の記録には、以上の2行程が必要である。従って、消去磁界と記録磁界の切り替え時間をできるだけ早くすることが情報の記録時間を短縮する上で必要となる。
従来、その切り替え時間を短くする方法として、光磁気ディスクに平行方向に配置した長方形状の磁石を記録磁と消去磁で磁石を回転させ、光磁気ディスクに面する磁石のS方向、N方向を変える方法が提案されている。
この方法の一つである実開昭64−42503号に示された磁界印加装置の断面図を第10図に示す。
光磁気ディスク50面に対する磁石51を光磁気ディスク50に平行な軸Cを中心に回転自在に支持する。磁石51の回転を制御する駆動電流が供給される第1のコイルAおよび第2のコイルBを磁石51の回転中心軸を中心にして対称な位置に並列に配設する。
光磁気ディスク50面に磁石のN極(またはS極)が対向した状態から、180゜回転させてS極(またはN極)が対向した状態にする際に、第1のコイルと第2のコイルに磁石が180゜回転する間、一定電流を流すことで、前半の90゜では回転力を発生し、後半の90゜では停止力が発生し、180゜回転した位置で、回転速度がゼロになる。なお、磁石の回転角検出はホール素子で行っている。
次に、第11図を参照しつつ、磁石51の回りに配置されるコイルに流れる電流が磁石51及ぼす力を説明する。磁石51のN極に対向する位置aに紙面に対して垂直に表から裏へ向かう電流が流れると、フレミングの左手の法則により、位置aに流れる電流は第11図で右向きの力faを受ける。磁石51はその反作用として軸C6まわりにトルクTaを受ける。磁石の側面に対向する位置bに同様に流れる電流は左向きの力fbを受ける。この力fbは磁石51の回転軸cに向かうため、磁石は反作用による軸Cまわりのトルクを受けない。このことから第5図の状態をθ=0゜として、反時計回りに磁石を回転させたときの回転角θと磁石が受けるトルクの関係は第12図のようになる。磁極面が位置aに流れる電流に対向する0゜と180゜で各トルクTa,Ta′はピークになり、側面が対向する90゜ではトルクはゼロになる。また、磁石より離れた位置a′に流れる電流によるトルクTa′はfa′が小さいため、Taよりも小さくなる。
[発明が解決しようとする課題]
再び第10図の従来例において、磁石51に働くトルクと回転角の関係を上記考案をもとにして図示したものを第13図に示す。
第13図(イ)はコイルAによるトルクを示しており、破線はa部とa′部によるトルク、一点鎖線はコイルAによるトルク(a部とa′部の合計)である。同図(ロ)はコイルBによるトルク、同図(ハ)はコイルAとコイルBを合わせたトルクをそれぞれ示す。コイルAとコイルBを合わせたトルクはθ=0゜で正(反時計回り)のピーク、180゜で負(時計回り)のピーク、90゜でゼロとなり、前半の90゜(θ=0゜〜90゜)で反時計回りの回転力で、加速され、後半の90゜(θ=90゜〜180゜)で負のトルクが停止力として働き、減速されて、θ=180゜で回転速度がゼロになる。しかし、ここでa′部、b′部によるトルクは回転起動時には回転を妨げる方向に働き、停止時には回転させようとする向きに働いており、コイルに流れる電流が有効に使われていないことが分かる。このため、磁石が180゜回転する所要時間が長くなり、光磁気記録面での消去磁界と記録磁界との切り替えが迅速に行われない欠点がある。
本発明の目的は、上記技術の問題点に鑑み、磁界を高速で180゜回転させ、記録磁界と消去磁界の切り換えに要する時間が短くてすむバイアス磁界印加装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
請求項1記載の発明は第1図に示すように、光磁気ディスク1面に平行な軸Cを中心に回転自在に支持され、着磁方向が前記軸Cに対して垂直方向である磁石2と該磁石2の回転を制御する駆動電流が流されるコイルからなるバイアス磁界印加装置において、前記コイルが前記軸Cと平行で、前記磁石2を挟んで、光磁気ディスクと反対側に位置する線材4aと、前記軸Cと平行で、前記軸Cよりも光磁気ディスク1に近い位置で、前記磁石2の側面に配置された線材部4bと、上記2つの線材部4a,4bの両端を接続する線材部4c,4dからなる第1のコイル4と、前記軸Cを含み光磁気ディスク1面に垂直な平面Pに関して、前記第1のコイルと略対称に設けられた第2のコイル5とからなることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、第4図に示すように、光磁気ディスク1面に平行な軸Cを中心に回転自在に支持され、着磁方向が前記軸Cに対して垂直方向である磁石12と該磁石の回転を制御する駆動電流が流されるコイル14からなるバイアス磁界印加装置において、前記コイルが前記軸Cと平行で、前記磁石を挟んで、光磁気ディスク1と反対側に位置する線材部14aと、前記軸Cと平行で、前記磁石と光磁気ディスク1との間に位置する線材部14bと、上記2つの線材部14a,14bの両端を接続する線材部14c,14dからなることを特徴とする。
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載のバイアス磁界印加装置であって、前記軸Cと平行で、前記磁石2の磁極面が光磁気ディスク1の対向する位置にあるとき、前記磁石の側面に対向する位置に配置された線材部15aを有する補助コイル15を備えたことを特徴とする。
[作用]
請求項1記載の発明によれば、軸Cに平行な線材部4a部、5a部だけでなく、磁石の横に設けられた線材部4b部、5b部に流れる電流も磁石2の回転のために有効に使っているため起動時、停止時に大きなトルクを発生し、高速に180゜回転させることができる。
請求項2記載の発明によれば、磁石12に極めて近接した状態で、前記軸Cに平行な線材部14a部、14b部に流れる電流を磁石12の回転のために使っているため、起動時、停止時に十分なトルクを発生し、高速に180゜回転させることができる。
また、請求項3記載の発明によれば、前述の位置に線材部15aを有する補助コイル15を配置したことで、通常なら磁石に働くトルクは90゜の位置ではゼロになるが、本発明の場合は、ゼロにならず、回転力が働く。
[実 施 例]
本発明の第1の実施例を示す第1図において、光磁気ディスク1に平行な軸Cを中心に磁石2が回転可能に支持されている。なお、前記軸Cは通常の場合は、光磁気ディスク1の半径方向にとられる。光ピックアップ3は光磁気ディスク1の半径方向に移動して任意のトラックにアクセスできる。軸Cは光ピックアップ3の移動方向と一致させてあり、磁石2の長さを光磁気ディスク1の記録可能範囲より長くしてあるので、光ピックアップ3による記録が可能な領域の全域にわたって磁界を印加することができる。
コイル4,5の4a部、5a部は磁石2を挟んで光磁気ディスク1と反対側にあり、軸Cに平行である。4a部、5a部はそれぞれ屈曲した4c部と4d部、5c部と5d部とつながっている。コイル4,5は軸Cを含み、光磁気ディスク1に垂直は平面Pに関して、対称に配置され、箱体6(一点鎖線で示す)に固定されている。
磁石2の回転は、箱体6に対称に取り付けられた磁界検出手段7,8により検知可能である。
第2図は軸C方向から見た概略図であり、同図を参照しつつ動作を説明する。
第2図(イ)の状態では、光磁気ディスク1に磁石2の2極が対向して上向きの磁界が印加されている。光ピックアップ3により、光磁気ディスク1の磁化方向を反転するに十分なパワーのレーザ光を連続的に照射することによって、磁化方向が上向きに揃えられる。
次に、第2図(ロ)のように、コイル4,5に4a部,5a部に紙面表から裏へ向かう方向、4a部,5b部には紙面裏から表へ向かう方向の電流を流すことにより、磁石2が180゜回転する間のトルクの変化を第3図に示す。第3図(イ)はコイル4にるトルクで破線は4a部,4b部によるトルク、一点鎖線はコイル4全体によるトルクである。
第3図(ロ)は同様に5a部,5b部、コイル5全体によるトルク、第3図(ハ)はコイル4、コイル5によるトルク、と全体の合計のトルクである。全半の90゜で反時計方向に加速され、後半の90゜で時計回りのトルクで減速されて、180゜回転したところで、回転速度はゼロとなる。0゜の位置と180゜の位置では、対称に設けた磁界検出手段7,8の出力は等しくなるので、180゜の位置を検出できる。180゜を検出したところで、コイル4,5の電流を切ることで、180゜位置で、磁石2を停止させることができる。
本発明の場合、4a部,5a部だけでなく、4b部,5b部に流れる電流も有効に使っているため、起動時、停止時に大きなトルクを発生し、高速に180゜回転させることができる。
第2図(ハ)のように、N極が光磁気ディスク1に対向した位置で止まった状態で、下向きの磁界が印加される。ここで、記録信号に応じて、変調された光ビームを照射することにより、下向きに磁化された領域ができる。以上の過程により、記録が完了する。磁石を180゜回転させる時間が短いので、記録に要する時間も短縮される。
第4図は本発明の第2の実施例を示す。同図において、光磁気ディスク1に平行な軸Cを中心に磁石12が回転可能に支持されている。なお、前記軸Cは通常の場合は、光磁気ディスク1の半径方向にとられる。光ピックアップ3は光磁気ディスク1の半径方向に移動して任意のトラックにアクセスできる。軸Cは光ピックアップ3の移動方向と一致させてあり、磁石12の長さを光磁気ディスク1の記録可能範囲より長くしてあるので、光ピックアップ3による記録が可能な領域の全域にわたって磁界を印加することができる。コイル14の14a部は磁石12を挟んで、光磁気ディスク1と反対側にあり、軸Cに平行である。14b部は磁石12と光磁気ディスク1との間にあり、軸Cと平行に配置されている。14a部と14b部は、14c部と14d部によりつながれており、磁石12を囲むように箱体16(一点鎖線で示す)に固定されている。
磁石12の回転は、箱体16に対称に取り付けられた磁界検出手段17,18により検知可能である。
第5図は軸C方向から見た概略図であり、同図も参照しつつ動作を説明する。
第5図(イ)の状態では、光磁気ディスク1上に磁石12のS極が対向して上向きの磁界が印加されている。光ピックアップ3により、光磁気デイスク1の磁化方向を反転するに十分なパワーのレーザ光を連続的に照射することによって、磁化方向が上向きに揃えられる。
次に、第5図(ロ)のようにコイル14(第4図)の14a部には紙面表から裏へ向かう方向、14b部には紙面裏から表へ向かう方向の電流を流すことにより、磁石12が180゜回転される。同図(ロ)の状態を0゜として、反時計回りに180゜回転する間のトルクの変化を第6図に示す。
同図において、一点鎖線は14a部,14bのみによるトルク、実線はコイル5全体によるトルクをそれぞれ示す。前半90゜で反時計方向に加速され、後半の90゜で時計回りのトルクで減速されて、180゜回転したところで、回転速度はゼロとなる。0゜の位置と180゜の位置では、対称に設けた磁界検出手段17,18の出力は等しくなるので、2つの出力の差がゼロとなるのを検出することで、180゜の位置を検出できる。180゜を検出したところで、コイル14の電流を切ることで、180゜の位置で磁石12を停止させることができる。この実施例の場合、14a部,14b部に流れる電流を有効に使っているため、起動時、停止時に大きなトルクを発生し、高速に180゜回転させることができる。
次に、第5図(ハ)のように、N極が光磁気ディスク1に対向した位置で止まった状態で、下向きの磁界が印加される。ここで、記録信号に応じて、変調された光ビームを照射することにより、下向きに磁化された領域ができる。以上の過程により、記録が完了する。磁石を180゜回転させる時間が短いので、記録に要する時間も短縮される。
次に、補助コイルを設けた実施例について説明する。第6図から分かるように、コイル14によるトルクは90゜では0であるため、磁石が90゜の位置にあったり、外乱等により90゜の位置で止まってしまった場合、コイル14に電流を流しても、磁石12が回転しない状態になる虞れがある。
第7図(イ)は磁石12の磁極面が光磁気ディスク1に対向しているとき(0゜または180゜に磁石12の側面に対向する位置に線材部15a部,15b部がくるように、磁石12を取り囲むように、箱第16の側面にコイル15を固定した実施例をディスク垂直上方から見た図である。
第8図(イ)は軸C方向から第7図(イ)に係る実施例を見た図で、磁石2が90゜回転した状態では、15a部,15b部はそれぞれ、N極,S極に対向する。第7図(イ)および第8図(イ)に係る実施例の磁石12の回転角とコイル15によるトルクとの関係を第9図(イ)に示す。
第7図(ロ)は磁石12が0゜または180゜の位置にあるときに、磁石12の側面に15a部がくるように、光磁気ディスク面に平行で、軸Cに垂直な方向の軸C′の周りに巻回されたコイル15を箱体16の側面に固定した実施例を磁石12の側面から見た図である。同様に第8図(ロ)は軸C方向から第7図(ロ)に係る実施例を見た図で、磁石12が90゜回転した状態では15a部はN極に対向する。第7図(ロ)および第8図(ロ)に係る実施例の磁石12の回転角とコイル15によるトルクとの関係を第9図(ロ)に示す。
第7図(ハ)は磁石12が0゜または180゜の位置にあるときに、磁石12の側面に対向する位置に15a部がくるように、光磁気ディスク面に垂直な軸C″の周りに巻回されたコイル15を箱体16の側面に固定した実施例をディスク垂直方向上方から見た図である。同様に第8図(ハ)および第9図(ハ)が第7図(ハ)に対応する。
第7図(イ)に示す実施例は15a部,15b部の両方が、第7図(ロ),(ハ)に示す実施例は15a部が磁極に対向して磁石12にトルクを及ぼす。従って第9図(イ),(ロ),(ハ)から分かるように、それぞれの実施例において、90゜でいずれもトルクを発生するので、前記したコイル14によるデッドロックにより磁石12が回転しなくなることがなくなる。
[発明の効果]
以上、説明したように、請求項1記載の発明によれば、光磁気ディスクに磁界を印加する磁石の回転を制御する電流を流すコイルを、磁石の回転軸と平行で、磁石を挟んで光磁気ディスクと反対側に位置する部分と、回転軸と平行で、回転軸よりも、光磁気ディスクに近い位置を磁石を並んで配置された部分と、上記2つの部分の両端同志を接続する部分とからなるコイルと、このコイルと回転軸を含み光磁気ディスクに垂直な平面に関して対称に設けたコイルとしているので、コイルに流される電流を有効に使うことができ、磁石を高速に回転させることができる。
また、コイル4,5は磁石2の各側面に近接して配置されているので、磁界印加装置をコンパクトにできる効果もある。
請求項2記載の発明においては、光磁気ディスクに磁界を印加する磁石の回転を制御する電流を流すコイルと、磁石の回転軸と平行で、磁石を挟んで光磁気ディスクと反対側に位置する部分と、回転軸と平行で磁石と光磁気ディスクの間に位置する部分と、上記2つの部分の両端を接続する部分とで構成しているので、コイルに流れる電流を有効に使うことができ、磁石を高速で回転できる。
また、コイルは磁石の上下の面に近接して配置されているので、磁界印加装置をコンパクトにできる利点もある。
また、請求項3記載の発明によれば、磁石の回転軸と平行で、磁石の磁極面が光ディスクに対向する位置にあるとき、磁石の側面に対向する位置に配置された線材部を有する補助コイルを設けたので装置のデッドロックを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に第1の実施例を示すバイアス磁界印加装置の斜視図、第2図(イ),(ロ),(ハ)は、それぞれ本発明のバイアス磁界印加装置の動作を示す断面図、第3図(イ),(ロ),(ハ)は、それぞれ本発明に係るバイアス磁界印加装置のトルクの変化を示す図、第4図は、本発明の第2の実施例を示すバイアス磁界印加装置の斜視図、第5図(イ),(ロ),(ハ)は、第4図に示すバイアス磁界印加装置の動作をそれぞれ示す断面図、第6図は、同バイアス磁界印加装置のトルクの変化を示す図、第7図(イ),(ロ),(ハ)は、補助コイルを有するバイアス磁界印加装置の構成を示す図、第8図(イ),(ロ),(ハ)は、それぞれ第7図(イ),(ロ),(ハ)に示したバイアス磁界印加装置において磁石が90゜回転した状態を軸C方向から見た断面図、第9図(イ),(ロ),(ハ)は、第4図に示したバイアス磁界印加装置の磁石の回転角とトルクとの関係をそれぞれ示す図、第10図は、従来のバイアス磁界印加装置のトルクの変化を示す図、第11図は、磁石の周りにコイルに流れる電流が磁石に及ぼす力を説明するための図、第12図および第13図(イ),(ロ),(ハ)は、それぞれ従来のバイアス磁界印加装置のトルクの変化を示す図である。
1……光磁気ディスク、2,12……磁石、3……光ピックアップ、4,14……コイル、15……補助コイル、4a〜4d,14a〜14d,5a〜5d,15a〜15d…コイルの線材部分、6,16……箱体、7,17,8,18……磁界検出手段。
[産業上の利用分野]
本発明は、光磁気ディスク装置等に使用するバイアス磁界印加装置に関する。
[従来の技術]
光磁気記録は通常、先ず記録パワーのレーザービームを連続的に光磁気ディスクに照射しつつ、消去磁界を印加して、一方向に磁化方向を揃えておき、次に消去磁界と逆向きの記録磁界を印加しつつ、記録情報に合わせて変調された記録パワーのレーザービームを照射する。情報の記録には、以上の2行程が必要である。従って、消去磁界と記録磁界の切り替え時間をできるだけ早くすることが情報の記録時間を短縮する上で必要となる。
従来、その切り替え時間を短くする方法として、光磁気ディスクに平行方向に配置した長方形状の磁石を記録磁と消去磁で磁石を回転させ、光磁気ディスクに面する磁石のS方向、N方向を変える方法が提案されている。
この方法の一つである実開昭64−42503号に示された磁界印加装置の断面図を第10図に示す。
光磁気ディスク50面に対する磁石51を光磁気ディスク50に平行な軸Cを中心に回転自在に支持する。磁石51の回転を制御する駆動電流が供給される第1のコイルAおよび第2のコイルBを磁石51の回転中心軸を中心にして対称な位置に並列に配設する。
光磁気ディスク50面に磁石のN極(またはS極)が対向した状態から、180゜回転させてS極(またはN極)が対向した状態にする際に、第1のコイルと第2のコイルに磁石が180゜回転する間、一定電流を流すことで、前半の90゜では回転力を発生し、後半の90゜では停止力が発生し、180゜回転した位置で、回転速度がゼロになる。なお、磁石の回転角検出はホール素子で行っている。
次に、第11図を参照しつつ、磁石51の回りに配置されるコイルに流れる電流が磁石51及ぼす力を説明する。磁石51のN極に対向する位置aに紙面に対して垂直に表から裏へ向かう電流が流れると、フレミングの左手の法則により、位置aに流れる電流は第11図で右向きの力faを受ける。磁石51はその反作用として軸C6まわりにトルクTaを受ける。磁石の側面に対向する位置bに同様に流れる電流は左向きの力fbを受ける。この力fbは磁石51の回転軸cに向かうため、磁石は反作用による軸Cまわりのトルクを受けない。このことから第5図の状態をθ=0゜として、反時計回りに磁石を回転させたときの回転角θと磁石が受けるトルクの関係は第12図のようになる。磁極面が位置aに流れる電流に対向する0゜と180゜で各トルクTa,Ta′はピークになり、側面が対向する90゜ではトルクはゼロになる。また、磁石より離れた位置a′に流れる電流によるトルクTa′はfa′が小さいため、Taよりも小さくなる。
[発明が解決しようとする課題]
再び第10図の従来例において、磁石51に働くトルクと回転角の関係を上記考案をもとにして図示したものを第13図に示す。
第13図(イ)はコイルAによるトルクを示しており、破線はa部とa′部によるトルク、一点鎖線はコイルAによるトルク(a部とa′部の合計)である。同図(ロ)はコイルBによるトルク、同図(ハ)はコイルAとコイルBを合わせたトルクをそれぞれ示す。コイルAとコイルBを合わせたトルクはθ=0゜で正(反時計回り)のピーク、180゜で負(時計回り)のピーク、90゜でゼロとなり、前半の90゜(θ=0゜〜90゜)で反時計回りの回転力で、加速され、後半の90゜(θ=90゜〜180゜)で負のトルクが停止力として働き、減速されて、θ=180゜で回転速度がゼロになる。しかし、ここでa′部、b′部によるトルクは回転起動時には回転を妨げる方向に働き、停止時には回転させようとする向きに働いており、コイルに流れる電流が有効に使われていないことが分かる。このため、磁石が180゜回転する所要時間が長くなり、光磁気記録面での消去磁界と記録磁界との切り替えが迅速に行われない欠点がある。
本発明の目的は、上記技術の問題点に鑑み、磁界を高速で180゜回転させ、記録磁界と消去磁界の切り換えに要する時間が短くてすむバイアス磁界印加装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
請求項1記載の発明は第1図に示すように、光磁気ディスク1面に平行な軸Cを中心に回転自在に支持され、着磁方向が前記軸Cに対して垂直方向である磁石2と該磁石2の回転を制御する駆動電流が流されるコイルからなるバイアス磁界印加装置において、前記コイルが前記軸Cと平行で、前記磁石2を挟んで、光磁気ディスクと反対側に位置する線材4aと、前記軸Cと平行で、前記軸Cよりも光磁気ディスク1に近い位置で、前記磁石2の側面に配置された線材部4bと、上記2つの線材部4a,4bの両端を接続する線材部4c,4dからなる第1のコイル4と、前記軸Cを含み光磁気ディスク1面に垂直な平面Pに関して、前記第1のコイルと略対称に設けられた第2のコイル5とからなることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、第4図に示すように、光磁気ディスク1面に平行な軸Cを中心に回転自在に支持され、着磁方向が前記軸Cに対して垂直方向である磁石12と該磁石の回転を制御する駆動電流が流されるコイル14からなるバイアス磁界印加装置において、前記コイルが前記軸Cと平行で、前記磁石を挟んで、光磁気ディスク1と反対側に位置する線材部14aと、前記軸Cと平行で、前記磁石と光磁気ディスク1との間に位置する線材部14bと、上記2つの線材部14a,14bの両端を接続する線材部14c,14dからなることを特徴とする。
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載のバイアス磁界印加装置であって、前記軸Cと平行で、前記磁石2の磁極面が光磁気ディスク1の対向する位置にあるとき、前記磁石の側面に対向する位置に配置された線材部15aを有する補助コイル15を備えたことを特徴とする。
[作用]
請求項1記載の発明によれば、軸Cに平行な線材部4a部、5a部だけでなく、磁石の横に設けられた線材部4b部、5b部に流れる電流も磁石2の回転のために有効に使っているため起動時、停止時に大きなトルクを発生し、高速に180゜回転させることができる。
請求項2記載の発明によれば、磁石12に極めて近接した状態で、前記軸Cに平行な線材部14a部、14b部に流れる電流を磁石12の回転のために使っているため、起動時、停止時に十分なトルクを発生し、高速に180゜回転させることができる。
また、請求項3記載の発明によれば、前述の位置に線材部15aを有する補助コイル15を配置したことで、通常なら磁石に働くトルクは90゜の位置ではゼロになるが、本発明の場合は、ゼロにならず、回転力が働く。
[実 施 例]
本発明の第1の実施例を示す第1図において、光磁気ディスク1に平行な軸Cを中心に磁石2が回転可能に支持されている。なお、前記軸Cは通常の場合は、光磁気ディスク1の半径方向にとられる。光ピックアップ3は光磁気ディスク1の半径方向に移動して任意のトラックにアクセスできる。軸Cは光ピックアップ3の移動方向と一致させてあり、磁石2の長さを光磁気ディスク1の記録可能範囲より長くしてあるので、光ピックアップ3による記録が可能な領域の全域にわたって磁界を印加することができる。
コイル4,5の4a部、5a部は磁石2を挟んで光磁気ディスク1と反対側にあり、軸Cに平行である。4a部、5a部はそれぞれ屈曲した4c部と4d部、5c部と5d部とつながっている。コイル4,5は軸Cを含み、光磁気ディスク1に垂直は平面Pに関して、対称に配置され、箱体6(一点鎖線で示す)に固定されている。
磁石2の回転は、箱体6に対称に取り付けられた磁界検出手段7,8により検知可能である。
第2図は軸C方向から見た概略図であり、同図を参照しつつ動作を説明する。
第2図(イ)の状態では、光磁気ディスク1に磁石2の2極が対向して上向きの磁界が印加されている。光ピックアップ3により、光磁気ディスク1の磁化方向を反転するに十分なパワーのレーザ光を連続的に照射することによって、磁化方向が上向きに揃えられる。
次に、第2図(ロ)のように、コイル4,5に4a部,5a部に紙面表から裏へ向かう方向、4a部,5b部には紙面裏から表へ向かう方向の電流を流すことにより、磁石2が180゜回転する間のトルクの変化を第3図に示す。第3図(イ)はコイル4にるトルクで破線は4a部,4b部によるトルク、一点鎖線はコイル4全体によるトルクである。
第3図(ロ)は同様に5a部,5b部、コイル5全体によるトルク、第3図(ハ)はコイル4、コイル5によるトルク、と全体の合計のトルクである。全半の90゜で反時計方向に加速され、後半の90゜で時計回りのトルクで減速されて、180゜回転したところで、回転速度はゼロとなる。0゜の位置と180゜の位置では、対称に設けた磁界検出手段7,8の出力は等しくなるので、180゜の位置を検出できる。180゜を検出したところで、コイル4,5の電流を切ることで、180゜位置で、磁石2を停止させることができる。
本発明の場合、4a部,5a部だけでなく、4b部,5b部に流れる電流も有効に使っているため、起動時、停止時に大きなトルクを発生し、高速に180゜回転させることができる。
第2図(ハ)のように、N極が光磁気ディスク1に対向した位置で止まった状態で、下向きの磁界が印加される。ここで、記録信号に応じて、変調された光ビームを照射することにより、下向きに磁化された領域ができる。以上の過程により、記録が完了する。磁石を180゜回転させる時間が短いので、記録に要する時間も短縮される。
第4図は本発明の第2の実施例を示す。同図において、光磁気ディスク1に平行な軸Cを中心に磁石12が回転可能に支持されている。なお、前記軸Cは通常の場合は、光磁気ディスク1の半径方向にとられる。光ピックアップ3は光磁気ディスク1の半径方向に移動して任意のトラックにアクセスできる。軸Cは光ピックアップ3の移動方向と一致させてあり、磁石12の長さを光磁気ディスク1の記録可能範囲より長くしてあるので、光ピックアップ3による記録が可能な領域の全域にわたって磁界を印加することができる。コイル14の14a部は磁石12を挟んで、光磁気ディスク1と反対側にあり、軸Cに平行である。14b部は磁石12と光磁気ディスク1との間にあり、軸Cと平行に配置されている。14a部と14b部は、14c部と14d部によりつながれており、磁石12を囲むように箱体16(一点鎖線で示す)に固定されている。
磁石12の回転は、箱体16に対称に取り付けられた磁界検出手段17,18により検知可能である。
第5図は軸C方向から見た概略図であり、同図も参照しつつ動作を説明する。
第5図(イ)の状態では、光磁気ディスク1上に磁石12のS極が対向して上向きの磁界が印加されている。光ピックアップ3により、光磁気デイスク1の磁化方向を反転するに十分なパワーのレーザ光を連続的に照射することによって、磁化方向が上向きに揃えられる。
次に、第5図(ロ)のようにコイル14(第4図)の14a部には紙面表から裏へ向かう方向、14b部には紙面裏から表へ向かう方向の電流を流すことにより、磁石12が180゜回転される。同図(ロ)の状態を0゜として、反時計回りに180゜回転する間のトルクの変化を第6図に示す。
同図において、一点鎖線は14a部,14bのみによるトルク、実線はコイル5全体によるトルクをそれぞれ示す。前半90゜で反時計方向に加速され、後半の90゜で時計回りのトルクで減速されて、180゜回転したところで、回転速度はゼロとなる。0゜の位置と180゜の位置では、対称に設けた磁界検出手段17,18の出力は等しくなるので、2つの出力の差がゼロとなるのを検出することで、180゜の位置を検出できる。180゜を検出したところで、コイル14の電流を切ることで、180゜の位置で磁石12を停止させることができる。この実施例の場合、14a部,14b部に流れる電流を有効に使っているため、起動時、停止時に大きなトルクを発生し、高速に180゜回転させることができる。
次に、第5図(ハ)のように、N極が光磁気ディスク1に対向した位置で止まった状態で、下向きの磁界が印加される。ここで、記録信号に応じて、変調された光ビームを照射することにより、下向きに磁化された領域ができる。以上の過程により、記録が完了する。磁石を180゜回転させる時間が短いので、記録に要する時間も短縮される。
次に、補助コイルを設けた実施例について説明する。第6図から分かるように、コイル14によるトルクは90゜では0であるため、磁石が90゜の位置にあったり、外乱等により90゜の位置で止まってしまった場合、コイル14に電流を流しても、磁石12が回転しない状態になる虞れがある。
第7図(イ)は磁石12の磁極面が光磁気ディスク1に対向しているとき(0゜または180゜に磁石12の側面に対向する位置に線材部15a部,15b部がくるように、磁石12を取り囲むように、箱第16の側面にコイル15を固定した実施例をディスク垂直上方から見た図である。
第8図(イ)は軸C方向から第7図(イ)に係る実施例を見た図で、磁石2が90゜回転した状態では、15a部,15b部はそれぞれ、N極,S極に対向する。第7図(イ)および第8図(イ)に係る実施例の磁石12の回転角とコイル15によるトルクとの関係を第9図(イ)に示す。
第7図(ロ)は磁石12が0゜または180゜の位置にあるときに、磁石12の側面に15a部がくるように、光磁気ディスク面に平行で、軸Cに垂直な方向の軸C′の周りに巻回されたコイル15を箱体16の側面に固定した実施例を磁石12の側面から見た図である。同様に第8図(ロ)は軸C方向から第7図(ロ)に係る実施例を見た図で、磁石12が90゜回転した状態では15a部はN極に対向する。第7図(ロ)および第8図(ロ)に係る実施例の磁石12の回転角とコイル15によるトルクとの関係を第9図(ロ)に示す。
第7図(ハ)は磁石12が0゜または180゜の位置にあるときに、磁石12の側面に対向する位置に15a部がくるように、光磁気ディスク面に垂直な軸C″の周りに巻回されたコイル15を箱体16の側面に固定した実施例をディスク垂直方向上方から見た図である。同様に第8図(ハ)および第9図(ハ)が第7図(ハ)に対応する。
第7図(イ)に示す実施例は15a部,15b部の両方が、第7図(ロ),(ハ)に示す実施例は15a部が磁極に対向して磁石12にトルクを及ぼす。従って第9図(イ),(ロ),(ハ)から分かるように、それぞれの実施例において、90゜でいずれもトルクを発生するので、前記したコイル14によるデッドロックにより磁石12が回転しなくなることがなくなる。
[発明の効果]
以上、説明したように、請求項1記載の発明によれば、光磁気ディスクに磁界を印加する磁石の回転を制御する電流を流すコイルを、磁石の回転軸と平行で、磁石を挟んで光磁気ディスクと反対側に位置する部分と、回転軸と平行で、回転軸よりも、光磁気ディスクに近い位置を磁石を並んで配置された部分と、上記2つの部分の両端同志を接続する部分とからなるコイルと、このコイルと回転軸を含み光磁気ディスクに垂直な平面に関して対称に設けたコイルとしているので、コイルに流される電流を有効に使うことができ、磁石を高速に回転させることができる。
また、コイル4,5は磁石2の各側面に近接して配置されているので、磁界印加装置をコンパクトにできる効果もある。
請求項2記載の発明においては、光磁気ディスクに磁界を印加する磁石の回転を制御する電流を流すコイルと、磁石の回転軸と平行で、磁石を挟んで光磁気ディスクと反対側に位置する部分と、回転軸と平行で磁石と光磁気ディスクの間に位置する部分と、上記2つの部分の両端を接続する部分とで構成しているので、コイルに流れる電流を有効に使うことができ、磁石を高速で回転できる。
また、コイルは磁石の上下の面に近接して配置されているので、磁界印加装置をコンパクトにできる利点もある。
また、請求項3記載の発明によれば、磁石の回転軸と平行で、磁石の磁極面が光ディスクに対向する位置にあるとき、磁石の側面に対向する位置に配置された線材部を有する補助コイルを設けたので装置のデッドロックを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に第1の実施例を示すバイアス磁界印加装置の斜視図、第2図(イ),(ロ),(ハ)は、それぞれ本発明のバイアス磁界印加装置の動作を示す断面図、第3図(イ),(ロ),(ハ)は、それぞれ本発明に係るバイアス磁界印加装置のトルクの変化を示す図、第4図は、本発明の第2の実施例を示すバイアス磁界印加装置の斜視図、第5図(イ),(ロ),(ハ)は、第4図に示すバイアス磁界印加装置の動作をそれぞれ示す断面図、第6図は、同バイアス磁界印加装置のトルクの変化を示す図、第7図(イ),(ロ),(ハ)は、補助コイルを有するバイアス磁界印加装置の構成を示す図、第8図(イ),(ロ),(ハ)は、それぞれ第7図(イ),(ロ),(ハ)に示したバイアス磁界印加装置において磁石が90゜回転した状態を軸C方向から見た断面図、第9図(イ),(ロ),(ハ)は、第4図に示したバイアス磁界印加装置の磁石の回転角とトルクとの関係をそれぞれ示す図、第10図は、従来のバイアス磁界印加装置のトルクの変化を示す図、第11図は、磁石の周りにコイルに流れる電流が磁石に及ぼす力を説明するための図、第12図および第13図(イ),(ロ),(ハ)は、それぞれ従来のバイアス磁界印加装置のトルクの変化を示す図である。
1……光磁気ディスク、2,12……磁石、3……光ピックアップ、4,14……コイル、15……補助コイル、4a〜4d,14a〜14d,5a〜5d,15a〜15d…コイルの線材部分、6,16……箱体、7,17,8,18……磁界検出手段。
【特許請求の範囲】
【請求項1】光磁気ディスク面に平行な軸Cを中心に回転自在に支持され、着磁方向が前記軸Cに対して垂直方向である磁石と該磁石の回転を制御する駆動電流が流されるコイルからなるバイアス磁界印加装置において、前記コイルが前記軸Cと平行で、前記磁石を挟んで、光磁気ディスクと反対側に位置する線材部4aと、前記軸Cと平行で、前記軸Cよりも光磁気ディスクに近い位置で、前記磁石2の側面に配置された線材部4bと、上記2つの線材部4a,4bの両端を接続する線材部4c,4dからなる第1のコイル4と、前記軸Cを含み、光磁気ディスク面に垂直な平面Pに関して、前記第1のコイルと略対称に設けられた第2のコイル5とからなることを特徴とするバイアス磁界印加装置。
【請求項2】光磁気ディスク面に平行な軸を中心に回転自在に支持され、着磁方向が前記軸に対して垂直方向である磁石と、該磁石の回転を制御する駆動電流が流されるコイルとからなるバイアス磁界印加装置において、前記コイルが、前記軸と平行で、前記磁石を挟んで、光磁気ディスクと反対側に位置する線材部14aと、前記軸と平行で、前記磁石と光磁気ディスク1との間に位置する線材部14bと、上記2つの線材部14a,14bの両端を接続する線材部14c,14dからなることを特徴とするバイアス磁界印加装置。
【請求項3】前記請求項2記載のバイアス磁界印加装置において、前記軸と平行と、前記磁石の磁極面が光磁気ディスクの対向する位置にあるとき、前記磁石の側面に対向する位置に配置された線材部15aを有する補助コイルを備えたことを特徴とするバイアス磁界印加装置。
【請求項1】光磁気ディスク面に平行な軸Cを中心に回転自在に支持され、着磁方向が前記軸Cに対して垂直方向である磁石と該磁石の回転を制御する駆動電流が流されるコイルからなるバイアス磁界印加装置において、前記コイルが前記軸Cと平行で、前記磁石を挟んで、光磁気ディスクと反対側に位置する線材部4aと、前記軸Cと平行で、前記軸Cよりも光磁気ディスクに近い位置で、前記磁石2の側面に配置された線材部4bと、上記2つの線材部4a,4bの両端を接続する線材部4c,4dからなる第1のコイル4と、前記軸Cを含み、光磁気ディスク面に垂直な平面Pに関して、前記第1のコイルと略対称に設けられた第2のコイル5とからなることを特徴とするバイアス磁界印加装置。
【請求項2】光磁気ディスク面に平行な軸を中心に回転自在に支持され、着磁方向が前記軸に対して垂直方向である磁石と、該磁石の回転を制御する駆動電流が流されるコイルとからなるバイアス磁界印加装置において、前記コイルが、前記軸と平行で、前記磁石を挟んで、光磁気ディスクと反対側に位置する線材部14aと、前記軸と平行で、前記磁石と光磁気ディスク1との間に位置する線材部14bと、上記2つの線材部14a,14bの両端を接続する線材部14c,14dからなることを特徴とするバイアス磁界印加装置。
【請求項3】前記請求項2記載のバイアス磁界印加装置において、前記軸と平行と、前記磁石の磁極面が光磁気ディスクの対向する位置にあるとき、前記磁石の側面に対向する位置に配置された線材部15aを有する補助コイルを備えたことを特徴とするバイアス磁界印加装置。
【第1図】
【第3図】
【第10図】
【第11図】
【第2図】
【第4図】
【第7図】
【第12図】
【第5図】
【第6図】
【第8図】
【第9図】
【第13図】
【第3図】
【第10図】
【第11図】
【第2図】
【第4図】
【第7図】
【第12図】
【第5図】
【第6図】
【第8図】
【第9図】
【第13図】
【特許番号】第2790910号
【登録日】平成10年(1998)6月12日
【発行日】平成10年(1998)8月27日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平2−253123
【出願日】平成2年(1990)9月21日
【公開番号】特開平3−224148
【公開日】平成3年(1991)10月3日
【審査請求日】平成9年(1997)8月27日
【出願人】(999999999)株式会社リコー
【参考文献】
【文献】特開 平3−152702(JP,A)
【登録日】平成10年(1998)6月12日
【発行日】平成10年(1998)8月27日
【国際特許分類】
【出願日】平成2年(1990)9月21日
【公開番号】特開平3−224148
【公開日】平成3年(1991)10月3日
【審査請求日】平成9年(1997)8月27日
【出願人】(999999999)株式会社リコー
【参考文献】
【文献】特開 平3−152702(JP,A)
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