説明

バイオアッセイ及び該アッセイに使用されるペプチド

この発明は、結核菌Ag85BのT細胞エピトープ由来の人工的に変更したペプチド配列を含む、結核菌感染を検出するためのバイオアッセイを提供するものである。特に好ましいペプチドは、Xがメチオニン(配列ID18)、ロイシン(配列ID17)、アラニン(配列ID15)又はバリン(配列ID10)であるSGGNNSPAX(配列ID26)及びNNSPAV(配列ID14)である。また、この発明は、かかるアッセイにて使用されるペプチドを提供するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、結核菌(Mycobacterium tuberculosis)を検出するアッセイにて使用されるペプチド、及びアッセイそのものに関する。
【背景技術】
【0002】
結核症は、細菌である結核菌の感染により発症する。結核症は多くの国、特に発展途上国世界において大きな問題であり、また、多くの先進国においても増加の一途を辿っている。多くの場合、結核症は肺から感染するが、リンパ節、皮膚及び骨などの体のその他の部分をも侵し得るものである。
【0003】
治療を可能とする結核症の診断は、疾患の蔓延に対抗する主たる対抗手段である。診断は、臨床徴候、痰培養組織、胸部X線、組織の組織構造及び気管支の洗浄液流体、並びに、ツベルクリン反応及びヒーフ試験などのツベルクリン皮膚試験(別名、精製ツベルクリンタンパク質スタンダード(Purified Protein Derivative Standard)すなわちPPD皮膚試験)の組合せにより実施される。かかる試験は、患者の血液内に結核菌の抗体が存在しているかを明らかにする、結核菌タンパク質に対する免疫反応に基づいて行われる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これらテストは、患者に対し免疫学的な課題となる投与と、それに次ぐテスト結果を判定する追跡実験を必要とするものである。これらのステップが、試験を集団検診操作に適用することを困難としている。
【0005】
従って、この発明は、これらの問題のいくつかに解決策を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
広義の第一の実施態様において、この発明は、NSPAXを含み、Xが、メチオニン(配列ID18)、ロイシン(配列ID17)、アラニン(配列ID15)又はバリン(配列ID10)である18個未満のアミノ酸のペプチドであって、かかるペプチドは、GRDIKVQFQSGGNNSPAV(配列ID11)のペプチドから作成された抗体に結合し得るペプチドである。特に好ましい実施形態において、かかるペプチドは、そのような抗体に結合する。
【0007】
実際的な言い方をするならば、そのような抗体は、C末端にCアミノ酸を付加したペプチド(配列ID11)、すなわちGRDIKVQFQSGGNNSPAVCから作成される。
【0008】
したがって、第二の実施態様において、かかるペプチドは、NSPAX配列のC末端及び/又はN末端に、付加的なアミノ酸を6個まで含むものである。
【0009】
そのことから、かかるペプチドは、NNSPAX配列を含むことが好ましく、より好ましくは、NNSPAV配列(配列ID14)を含む。
【0010】
更に好ましい実施態様では、ペプチドは、Xが、メチオニン(配列ID18)、ロイシン(配列ID17)、アラニン(配列ID15)又はバリン(配列ID10)であるSGGNNSPAX(配列ID26)を含む。
【0011】
この発明の全て実施態様において、ペプチドが、GRDIKVQFQSGGNNSPAV(配列ID11)でないことが好ましい。
【0012】
また、この発明の全て実施態様において、ペプチドはSGGNNSPAX(配列ID26)からなり、Xは、メチオニン(配列ID18)、ロイシン(配列ID17)、アラニン(配列ID15)又はバリン(配列ID10)であることが好ましい。
【0013】
更に、この発明に従う全てのペプチドにおいて、Xは、メチオニン(配列ID18)、ロイシン(配列ID17)又はアラニン(配列ID15)であることが好ましい。更にまた、ペプチドのXは、メチオニン(配列ID18)又はアラニン(配列ID15)であることがより好ましい。これら特定の置換により、ロイシンが熱的安定性を付与するので、暑い国の現場での使用に適することとなり好ましい。
【0014】
この発明に従う全ての実施態様において、ペプチドは、ラベルを含むことが特に好ましい。ラベルされたペプチドの使用は、結核菌を検出するためのアッセイの使用を促進するものである。適当なラベルは、(放射性種を付加したもの、すなわちペプチドにおける一つ以上の原子をその放射性同等物と置換したものなどの)放射性ラベルを含み、シンチレーション計数やそれに類似するものにより、ペプチド又はペプチドを含む複合体の存在又は濃度を即座に検出することを可能とするものである。酵素を介した発色性のラベル等のその他のラベルを使用することも可能である。特に好ましいラベルは、ペプチドの蛍光タンパク質への結合を含む、蛍光ラベルである。このとき、(アレクサフルーア633などの)アレクサフルーアを蛍光ラベルとすることが特に好ましい。
【0015】
また、上述の全てのペプチドは、単離された形態、すなわち、実質的に(細菌、菌類又は哺乳類などの)ネイティブなものに由来するタンパク質を含まないものであることが好ましい。
【0016】
上述のペプチドは、マイコバクテリウム(Mycobacterium)を検出するアッセイに適用することができる。
【0017】
この発明の範囲には、上述のペプチドをコードする塩基配列が含まれる。かかる配列は、この発明のペプチドの生合成に適用される。
【0018】
また、この発明の範囲には、配列ID11のペプチドから作成された抗体が含まれる。この発明の抗体は、相補的な判定領域のみが例えばネズミ由来であり、軽鎖及び重鎖上のネズミの定常領域が、人間の配列に置換、すなわちCDRグラフトされた抗体である、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体又は組換え抗体とすることができる。また、この発明の抗体は、例えば、人間の抗体を生産し得る形質転換動物に免疫付与することにより準備した人間の抗体とすることもできる(例えば、国際公開第93/12227号パンフレットを参照)。
【0019】
更に、この発明の範囲には、上述したペプチドを含む結核菌の存在を判定する置換ELISA(酵素免疫測定法)アッセイが含まれる。かかるアッセイを実行するための適当な手順を以下に記載する。そのような移動アッセイは、配列ID11から作成された抗体、又は配列ID11と親和性を有するような抗体の断片を含むことが好ましい。
【0020】
更にまた、この発明の範囲は、結核菌の有無を判定する、配列ID11から作成された抗体、又は配列ID11と親和性を有するような抗体の断片を含むELIZAアッセイが含まれる。
【0021】
加えて、この発明の範囲には、結核菌の有無を判定する、この発明に従うペプチド及び配列ID11に従うペプチドを含んだ置換アッセイが含まれる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
試験は、配列がGRDIKVQFQSGGNNSPAV(配列ID11)として、18個のペプチドp3(P779に記載の、アミノ酸19〜36)で示される、同定された結核菌Ag85B(非特許文献1)由来のT細胞エピトープに基づくものである。
【非特許文献1】Mustafa, A.S. et al, "Identification and HL Restriction of Nuturally Derived ThI -Cell Epitopes from the Secreted 1-Cell Epitopes from the Secreted Mycobacterium tuberculosis Antigen 85B Recognised by Antigen-Specific Human CD4+ T-CeIl Lines", Infection and Immunity, 68(7), 3933-3940, 2000
【0023】
この発明の実施態様は、競合的な置換ELISA(酵素免疫測定法)アッセイ、実際上はリガンド置換アッセイを提供する。
【0024】
結核菌に対する抗体、特にAg85Bのエピトープを対象とする抗体は、試験プレート上に結合している。抗体に結合し得るペプチドであって、結核菌の抗原よりも低い親和性を有するペプチドは、好ましくは蛍光マーカー等によりラベルされた抗体に結合する。(有機体などの)結核菌の抗原を含む試料が、抗体−ペプチド複合体と接触すると、抗原がペプチドを置換し、そのことは蛍光の変化により検出される。この発明のその他の実施態様では、以下に記載の、適当な合成ペプチドが提供される。
【0025】
アナログライブラリーに代々使用し得るターゲットとなる抗原を同定するために、p3の18個のペプチド(すなわち、配列ID11の、1〜9番目のアミノ酸、2〜10番目のアミノ酸、3〜11番目のアミノ酸など)をマッピングして、重複する10種×9個のペプチドを合成した。
【0026】
1文字で示す標準的なアミノ酸の符号を使用して、10種×9個のペプチドの配列を以下に示す。
配列ID1:GRDIKVQFQ(1〜9番目のアミノ酸)、P782−1に記載
配列ID2:RDIKVQFQS(2〜10番目のアミノ酸)、P782−2に記載
配列ID3:DIKVQFQSG(3〜11番目のアミノ酸)、P782−3に記載
配列ID4:IKVQFQSGG(4〜12番目のアミノ酸)、P782−4に記載
配列ID5:KVQFQSGGN(5〜13番目のアミノ酸)、P782−5に記載
配列ID6:VQFQSGGNN(6〜14番目のアミノ酸)、P782−6に記載
配列ID7:QFQSGGNNS(7〜15番目のアミノ酸)、P782−7に記載
配列ID8:FQSGGNNSP(8〜16番目のアミノ酸)、P782−8に記載
配列ID9:QSGGNNSPA(9〜17番目のアミノ酸)、P782−9に記載
配列ID10:SGGNNSPAV(10〜18番目のアミノ酸)、P782−10に記載
【0027】
18個のp3(配列ID11)に沿ったこれらのペプチドは、18個のp3(配列ID11)に対する(ウサギ由来の)抗血清からスクリーニングされる。かかるスクリーニングは、9個〜18個のペプチドの相対的な結合能の評価に用いられる、競合的なELISA(酵素免疫測定アッセイ)技術を利用する。
【0028】
簡単に説明すると、かかるアッセイは、p3の18個のペプチド(P779、配列ID11)をELISAプレートに結合させて(コーティングして)、次いで、様々な分量の競合的なリガント(9個のペプチド、配列ID11)及び抗血清を(それらを1:250にて希釈して)培養することに関するものである。光血清のp3の18個のペプチドに対する結合レベルは、ヤギの抗ウサギペルオキシダーゼ結合抗体による処理を施し、次いで、発色性基質であるABTS(2,2-アジゾ-ジ-[3-エチルベンズチアゾリン スルホネート]、2,2-azino-di-[3-ethylbenzthiazoline sulphonate])及び過酸化水素を添加して、プレートリーダ上にて緑色の発色を光学濃度(吸光度)として記録することにより示される。発色は、プレートにおける主たる光血清に対する結合レベルに比例する。
【0029】
試験ELISAは、コートしているペプチドの濃度、及び、ELISA実験において、P782−1の9個のペプチド(GRDIKVQFQ)―配列ID1のP779の18個のペプチド(GRDIKVQFQSGGBBSPAV)―配列ID11(Mustafa, A.S. et al, supra)に対する競合的ELISAを含む、競合的なペプチドを確認するために実施される。この9個のペプチドは、p2の18個のペプチド(YLQVPSPMGRDIKVQFQ)−配列ID12と重複するよう選択されている。その結果から、発明者は、ELISA研究に適当なペプチドの濃度を示す。ELISAプレートを、2μM溶液のp3の18個のペプチド(p779)−配列ID11によりコートし、その後、4倍まで段階希釈される500μMの競合的なペプチドの溶液が使用される。試験ELISAの結果を図1に示す。
【0030】
次いで、エピトープマッピングELISAを実施して、10種×9個(P782−1〜P782−10)―配列ID1〜10と、p3の18個のペプチド(P779)―配列ID11との間の相対的な結合の親和性を判定した。選択されるペプチドの濃度範囲(競合曲線の線形部分)は、競合的なエピトープの相対的な結合の親和性の品質評価のために重要である。その結果、この濃度範囲では、P782−1〜P782−9の9個のペプチド(すなわち、配列ID1〜9)は、抗血清に充分量結合しなかったが、P782−10の9個のペプチド―配列ID10は、p3の18個のペプチド(配列ID11)と同様、抗血清に強く結合した。この結果は大変重要であり、P782−10ペプチド、配列ID10と8残基重複している、前述のP782−9の9個のペプチド(配列ID9)が、充分な結合を示さなかったことから、発明者はC末端のバリン残基が重要である可能性に気付いた。このエピトープマッピングELISAの結果は、図2(a)及び2(b)に示す。
【0031】
ターゲットとなるエピトープELISAは、抗血清に結合するエピトープのC末端領域の重要性を試験するよう設計された。対応する9個のペプチドから切り取った、P782−11(GNNSPA)―配列ID13及びP782−12(NNSPAV)―配列ID14の、6個のペプチドを2種類合成し、上述したようにそれらを競合的なELISAに供し、エピトープマッピングELISAにて重要なエピトープとして同定されているP782−10の9個(配列ID10)を再度試験した。ターゲットとされるエピトープELISAの結果は図3に示す。データは明らかに再現性のある結果を示しており、以下のことを再度示している。
・P782−10の9個のペプチド(配列ID10)は、P779のp3の18個のペプチド(配列ID11)と同様、抗血清に強く結合した。
・P782−11の6個のペプチド(配列ID13)は抗血清に結合しなかった。そして、
・P782−12の6個のペプチド(NNSPAV)(配列ID14)の抗血清への結合は、P782−10の9個のペプチド(配列ID10)又はP779の18個のペプチド(配列ID11)に比べ、2分の1倍(1/1.99倍)強い。
【0032】
この結果は、バリン残基を含むC末端領域の重要性を示している。この実験から、N末端領域を変更することは適当ではなく、異なる結合の親和性とするためには、C末端のバリン残基をターゲットとすることが適当であることがわかった。そのことから、この発明者らは、P782−10の9個のペプチド(SGGNNSPAV)、配列ID10に基づくライブラリーに焦点を当て、C末端領域を変更し、Xが、その他の疎水性の荷電アミノ酸であり、多様なアミノ酸である、SGGNNSPA+X配列を有するペプチドを合成した。
【0033】
ライブラリーELISAのために、発明者らは以下のペプチドを合成した。
配列ID15:SGGNNSPAA、P783−1に記載
配列ID16:SGGNNSPAF、P783−2に記載
配列ID17:SGGNNSPAL、P783−3に記載
配列ID18:SGGNNSPAM、P783−4に記載
配列ID19:SGGNNSPAY、P783−5に記載
配列ID20:SGGNNSPAG、P783−6に記載
配列ID21:SGGNNSPAS、P783−7に記載
配列ID22:SGGNNSPAP、P783−8に記載
配列ID23:SGGNNSPAN、P783−9に記載
配列ID24:SGGNNSPAE、P783−10に記載
配列ID25:SGGNNSPAR、P783−11に記載
【0034】
発明者らは、単一のアッセイにて競合的なペプチドの相対的な結合の親和性を評価できなくならないよう、競合的なペプチドの濃度を前述の実験にて利用可能な範囲に制限した。ライブラリーの競合的なELISAの結果(図4に示している)は、P782−10の9個のペプチド(SGGNNSPAV)、配列ID10に対する結合の親和性の範囲を示している。エピトープにおいて特に重要なのは、特には125μM及び31.3μMのエピトープ濃度にあるアラニン、ロイシン及びメチオニンのバリアント(配列ID15、16及び18)である。これらのうち、熱安定性が増大する観点から、アラニン及びメチオニンのバリアントが特に好ましく、それらは特に暑い国の現場にて有用なものとなる。
【0035】
ELISAアッセイ
この発明に従うELISAアッセイを実施するに適当な方法を以下に説明する。
【0036】
結核菌の存在を判定するために、患者からの試料を配列ID11から作成された抗体と接触させ、試料内のペプチドと抗体とで形成された複合体の有無を検出し、標準のコントロールに対する当該試料内にて形成された複合体の分量を検出し、このとき、コントロールに対する試料内の複合体の分量が増大していると、結核菌が存在することを示している。ELISAアッセイを実施する一般的な方法は、当業者には公知である。患者からの試料は、血液、唾液、精液及び母乳などの体液、又は、例えば、ホモゲナイズによって適当に準備された生検材料などの組織サンプル等の形態で提供され得る。このとき、呼吸器官由来の試料が好ましい。特に好ましいのは、唾液或いは気管支又は肺の洗浄により得られる液体である。このとき、最も好ましいのは、患者の呼吸から伴出された物質の噴霧及び収集による患者の咳反射を含めることにより得られた試料であり、これらの試料は、気管由来の物質を含む。
【0037】
置換ELISAアッセイ
この発明に従う置換ELISAアッセイを実施するに適当な方法を以下に説明する。
【0038】
結核菌の存在を判定するために、ここに説明し、請求項に記載の所定のペプチドを含む組成物、及び患者からの試料を提供する。かかる組成物は、配列ID11から作成された抗体と接触して、試料内のペプチドと抗体とで形成された複合体の有無を検出し、標準のコントロールに対する当該試料内にて形成された複合体の分量を検出し、このとき、コントロールに対する試料内の複合体の分量が増大していると結核菌が存在することを示している。
【0039】
置換ELISAアッセイを実施する一般的な方法は、当業者には公知である。また、患者からの試料は、血液、唾液、精液及び母乳などの体液、又は、例えば、ホモゲナイズによって適当に準備された生検材料などの組織サンプル等の形態で提供され得る。このとき、呼吸器官由来の試料が好ましい。特に好ましいのは、唾液或いは気管支又は肺の洗浄により得られる液体である。なお、最も好ましいのは、患者の呼吸から伴出された物質の噴霧及び収集による患者の咳反射を含めることにより得られた試料であり、これらの試料は、気管由来の物質を含む。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】試験ELISAの結果を示した図である。
【図2a】(a)は、エピトープマッピングELISAの結果を示した図である。
【図2b】(b)は、エピトープマッピングELISAの結果を示した図である。
【図3】ターゲットされたエピトープELISAの結果を示した図である。
【図4】ライブラリーの競合的なELISAの結果を示した図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
NSPAXを含み、Xが、メチオニン(配列ID18)、ロイシン(配列ID17)、アラニン(配列ID15)又はバリン(配列ID10)である18個未満のアミノ酸のペプチドにおいて、
該ペプチドは、GRDIKVQFQSGGNNSPAV(配列ID11)ペプチドから作成された抗体に結合し得ることを特徴とするペプチド。
【請求項2】
前記NSPAX配列のC末端及び/又はN末端に、付加的なアミノ酸を6個まで含む、請求項1に記載のペプチド。
【請求項3】
前記ペプチドは、NNSPAX配列を含む、請求項1又は2に記載のペプチド。
【請求項4】
前記ペプチドは、NNSPAV配列(配列ID14)を含む、請求項3に記載のペプチド。
【請求項5】
前記ペプチドは、SGGNNSPAX(配列ID26)を含み、Xは、メチオニン(配列ID18)、ロイシン(配列ID17)、アラニン(配列ID15)又はバリン(配列ID10)である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のペプチド。
【請求項6】
前記ペプチドは、GRDIKVQFQSGGNNSPAV(配列ID11)ではない、請求項1〜5のいずれか一項に記載のペプチド。
【請求項7】
前記ペプチドは、SGGNNSPAX(配列ID26)からなり、Xが、メチオニン(配列ID18)、ロイシン(配列ID17)、アラニン(配列ID15)又はバリン(配列ID10)である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のペプチド。
【請求項8】
前記Xは、メチオニン(配列ID18)、ロイシン(配列ID17)又はアラニン(配列ID15)である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のペプチド。
【請求項9】
前記Xは、Xが、メチオニン(配列ID18)又はアラニン(配列ID15)である、請求項7に記載のペプチド。
【請求項10】
前記ペプチドは、ラベルを更に含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載のペプチド。
【請求項11】
請求項1〜9のいずれか一項に記載のペプチドをコードしていることを特徴とする塩基配列。
【請求項13】
配列ID11と親和性を有する、配列ID11から作成された抗体又はその断片であることを特徴とする抗体又はその断片。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか一項に記載のペプチドを含む結核菌の存在を判定することを特徴とする置換ELISAアッセイ。
【請求項15】
請求項13に記載の抗体を含む、請求項12に記載の置換ELISAアッセイ。
【請求項16】
請求項13に記載の抗体を含む結核菌の存在を検出することを特徴とするELISAアッセイ。
【請求項17】
請求項16に従う結核菌の有無を判定する方法であって、該方法は、
(i)配列ID11から作成された抗体と患者からの試料とを接触させるステップと、
(ii)試料内のペプチドと前記抗体間で形成された複合体の有無を検出するステップと、
(iii)前記試料内にて形成された複合体の分量を正常コントロールと比較して、該コントロールに対する試料内の複合体の分量が増加している場合に結核菌が存在していることを示すステップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項18】
前記患者からの試料は、肺由来の試料である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記抗体は酵素によりラベルされている、請求項17又は18に記載の方法。
【請求項20】
請求項1〜19のいずれか一項に記載のペプチド及び配列ID11に従うペプチドを含むことを特徴とする結核菌の存在を判定する置換ELISAアッセイ。
【請求項21】
結核菌の有無を判定する方法であって、該方法は、
(i)請求項1〜10のいずれか一項に記載のペプチド及び患者からの試料を含む組成物を提供するステップと、
(ii)前記組成物と配列ID11から作成された抗体とを接触させるステップと、
(ii)試料内のペプチドと前記抗体間で形成された複合体の有無を検出するステップと、
(iii)前記試料内にて形成された複合体の分量を通常のコントロールと比較し、該コントロールに対する試料内の複合体の分量が減少していると結核菌が存在することを示すステップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項22】
前記患者からの試料は、気管由来の試料である、請求項22に記載の方法。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2009−520798(P2009−520798A)
【公表日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−546638(P2008−546638)
【出願日】平成18年12月22日(2006.12.22)
【国際出願番号】PCT/GB2006/004931
【国際公開番号】WO2007/072063
【国際公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【出願人】(508187252)ラピッド バイオセンサー システムズ リミテッド (1)
【Fターム(参考)】