説明

バックライト用ファイバーイルミネーションシステム

光ファイバーを利用したパネル ディスプレイのバックライトを提供する装置および方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権の主張)
本出願は2005年4月5日に申請した米国仮出願番号60/668,069の出願に基づく優先権の利益を主張する。当該内容は参照してここに組み込まれる。
【0002】
(関連する出願)
本出願は2004年9月27日に出願し、「光学導波管を使用した統合配光システム(反射カプラーの搭載なし)」と題する米国特許出願(出願番号:10/949,196)の共同出願に関連する。なお、該特許出願は米国仮出願(出願番号:60/505,429)の利益を主張し、各々の内容は参照してここに組み込まれる。
【0003】
本発明は、液晶ディスプレイ等のパネルディスプレイにバックライトを供給するシステムに関する。
【背景技術】
【0004】
バックライトは、例えばテレビ、放射線医学、広告看板、コンピュータシステム、マルチメディア用デバイス、その他の電子デバイスなど多くの用途を有しており、ここでは、ディスプレイユニットそのものは発光せずに、むしろバックライト光源から出力される光を変調している。用途の一例としては、液晶ディスプレイ(LCD)が挙げられる。LCDはオペレーションに光源を必要とする。なぜならば、LCDは発光せず、バックライト光源から出力される光の強度を、通過する光の偏光属性を変更して調整するからである。当該機能によって第1段階では光を放射し、第2段階ではその光の放射をブロックする。従って、情報は、このようにLCDパネルに点在する各ピクセルに対し光の強度を変調することで表示される。バックライトLCDパネルを使用するシステムは、コントラスト比および明るさに優れており、一般的なパネルディスプレイのアプリケーションとなっている。
【0005】
半導体テクノロジーの急激な進歩や、パーソナルコンピュータ、携帯電話、PDA等の需要拡大に伴い、LCDは当該デバイスのディスプレイパネル用において頻繁に採用されるシステムの一つとなった。ブラウン管(CRT)は経済的で、様々な面において有利であるが、有害な放射性物質排出の可能性やディスプレイ装置自体の大きさと比較的大きな消費電力は、パーソナルコンピュータなどのディスプレイとしてのCRTの魅力を損なう大きな要因となっている。これに対し、LCDパネルは、解像度、空間利用度、および消費電力の面でより優れているため、一般的なディスプレイ装置となった。バックライトを利用するLCDパネルシステムの技術の需要は、LCDパネルに求められる軽量性、低温性および平坦パネル構造に合致しなくてはならない。
【0006】
現在、LCD用バックライト光源は主に一種の水銀放電ランプから提供されている。直管型蛍光灯およびコンパクト蛍光灯と同様に、バックライトランプは低圧水銀放電ランプで、その主な放射線は水銀紫外(UV)周波数帯にある。蛍光物質をランプ収容物にコーティングすることで紫外線を望ましい(白)色に切り替えることができる。該ランプは薄く、比較的低温で操作することができる。該ランプの一例としては冷陰極蛍光ランプ(CCFL)がある。それぞれのジオメトリー、低温性、光束の有効性、および製造の成熟度によって、CCFLはLCDテクノロジーの標準的なバックライト光源となっている。
【0007】
パーソナルコンピュータへの対応として、標準的なスクリーンサイズは対角線の長さが14インチから17インチの間である。この範囲では少数のCCFLでも必要とされる光束を充足できる。それぞれのディスプレイから出力される均等光源には、光導波路や拡散装置を利用することができる。該発明の事例は、メイの米国特許番号7,018,086、クラインの米国特許番号6,992,733、およびハザウェイの米国特許番号5,050,946などに記載されている。
【0008】
原則として、LCDテクノロジーは前述した14インチ/17インチのパーソナルコンピュータ用スクリーンサイズに限定されるものではない。一般に、LCDディスプレイに課される寸法の制約は、主として欠陥のないLCDパネルの製造に関する加工や経費に因るところが大きい。最近この問題は解決しており、プラズマディスプレイパネル等その他のフラットスクリーンテクノロジーに対抗する大型スクリーン用LCDディスプレイが製造されている。
【0009】
しかしながら、大型スクリーン用LCDパネルにはより大型で明るいバックライト光源が必要となる。この問題に対する現在の解決策は、バックライトに利用されるCCFLの数を増設することにあるが、上記解決策にも依然問題が存する。例えば、CCFLを増設すれば、それぞれの安定抵抗に対する要求が増加しハンドリングが困難になり、これに応じて、対応する商品コストも増大することとなる。またCCFLは前後面を延長することができないという不都合もある。このため、ディスプレイパネルの全領域で適切なバックライトを提供するためには、CCFLのいくつかを一定のパターンに用いなければならない。この結果、CCFL間の不均衡によって暗いエリアが発生することになるし、さらには、CCFL内部の水銀が依然として環境問題となる。
【0010】
LCDテクノロジー、特に大型スクリーンLCDパネルの代替バックライトおよびが望ましい。代替品のひとつに発光ダイオード(LED)のバックライトへの利用が挙げられる。しかし、バックライト用LEDに問題も存在する。例えば、個々のLEDバックライトは提供する光束が十分ではないため大型LEDアレイを利用しなければならない。さらに、該大型LEDアレイは比較的費用が高い上に相当量の熱を発生させる。従って、LCDパネルディスプレイシステムには代替バックライトシステムが必要となる。
【0011】
従来の人工デバイスの欠陥を取り除くと共にパネルディスプレイ用の新たなバックライトデバイス及び方法を提供することが本発明の目的である。
【0012】
光ファイバーを利用したパネルディスプレイのための新たなバックライトデバイス及び方法を提供することが本発明の第二の目的である。
【0013】
十分な空間を設けて平行に設置された一対のパネル(1種類目のパネル:異なるパネルに面する光反射表面を有するパネル、2種類目のパネル:光を伝達可能でデバイスの光放出面を形成するパネル)と光源により校正されるパネルディスプレイ用に新たなバックライトデバイス及び方法を提供することが本発明の第三の目的である。さらに、デバイスには2枚のパネルの間に配置した光ファイバーも設置されていて、照明領域の側面周辺機器を形成する。ファイバーは、光源から放射された光を受け、周辺機器から十分かつ均一に照明領域へと光を放射するために設置されている。
【0014】
本発明の第四の目的は、光源および実質的に平行な主要表面を有するモジュールを提供し、照明空洞を形成する光エンジンを構成するパネル、光反射パネルを構成する1枚の表面、光拡散装置および当該照明空洞のほぼ横方向外周に位置する側面放射の光ファイバーで構成するその他主要表面を照明するための新たなシステムと方法を提供することである。
【0015】
パネルディスプレイに対し、割り当てられた光を均一に提供するための新たなバックライトモジュールを提供することも本発明の目的である。モジュールは、モジュールの光放出面、反射器および横方向外周に近い拡散装置の中間に位置する光ファイバー、および、当該横方向外周について実質的に均等に光を放射するために適合された光ファイバーを形成する2次元拡散装置に対して実質的に平行で、当該2次元拡散装置と距離を置く2次元反射を構成する。
【0016】
また、パネルディスプレイに対し、割り当てられた光を均一に提供するための新たなバックライトモジュールを提供することも本発明の目的である。なお、該パネルディスプレイは、実質的に二次元反射面によって形成される一主要境界、実質的に二次元拡散装置によって形成される光放出面、および光源から空洞に誘導する光の空洞内に位置する光ファイバーを有する照明空洞を構成する。
【0017】
さらに、光源および光放出面を有する照明空洞を形成するモジュールを考慮すると、上記要件を有するパネルディスプレイを照明するための新たなシステム提供することも本発明の目的である。光源から放射された光を受光し、光を空洞に放射するシステムに適合した光ファイバー、およびファイバーによって放射された光を光放出面に導くための空洞に備えられた光反射構造も含まれる。
【0018】
パネルに対して均一に分配された光を提供する新たなバックライトモジュール、拡散装置により形成される光放出面と反射器により形成される一主要境界を持つ光の空洞を形成するモジュール、そして空洞内に配置された光ファイバーを提供することも本発明の目的である。
【0019】
パネルに対して均一に分配された光を提供する新たなバックライトシステム、片方の主要面に反射コーティングをした光透過シートにより形成されるシステム、そして光源からシートへの光伝達用シートの周辺機器と組み合わせた光ファイバーを提供することも本発明の目的である。
【0020】
システムおよびパネルに提供される光を選択された波長でフィルターするバックライトパネルディスプレイを提供することも本発明の目的である。
【0021】
特許請求の範囲の記載を精読して得られる発明に関係する技術を考慮した場合、当該技術にあるこれらの目標その他多くの目標および本発明の優位性は熟達した技術、添付図面及び優先された実施例に係る以下に示した発明の詳細な説明によって容易に明らかになるであろう。
【0022】
(発明の詳細な説明)
本発明は、概してLCDディスプレイシステム等のパネルディスプレイのためのバックライトシステムにおいて有効である。
【0023】
図1は、本発明に係るバックライトシステム100の実施例の横断面図である。図1に示す通り、バックライトシステム100は空間的に離れており実質的に平行な一対のパネル10及び20を備える。両パネルを比較した場合、その中の一種類は、他のパネル(拡散装置20)に面する光反射面を有する反射器10を備える。拡散装置20は光を伝達可能でバックライトシステム100の光放出面を形成する。光ファイバー30は反射器10および拡散装置20の中間に位置し得る。この実施例において、光ファイバー30は照明エリア35(図1に表示せず)の横方向外周を形成し、光エンジン40(図1に表示せず)からの受光に適している。光ファイバー30は光エンジン40から受けた光を、図2aに示す通り、実質的に均等に外周の照明エリア35に対して放射する。反射器10は照明エリア35に放射された光を拡散装置20に向かって反射する。また、拡散装置20は照明エリア35からの光をLCDパネル50によって変調するために発信する。
【0024】
反射器10は光ファイバー30によって放射された光の反射力を増強ないしは方向付けして、この操作によって暗黒エリアを減じ、バックライトシステム100の明るさを増強するために均一なフラットにするかあるいは複数ファセットを構成し得る。反射器10は放射光を上方に反射するためにバックライトシステム100の底部に配設することが望ましい。また、拡散装置20は光を均一化するためにLCDパネル50および反射器10の中間に位置する。図1には図示しないが複数拡散装置は望ましい光の出力を達成させるために利用できる。拡散装置20は最大の均一性を達成することができるよう光の空間的分布により選択することも可能である。
【0025】
図2(a)〜図2(d)は本発明に係るバックライトシステムの実施例のイラストレーションである。図2(a)〜図2(c)を参照した場合、光エンジン40は光ファイバー30に連結して示される。2004年9月27日に申請し、「光学導波管を使用した統合配光システム(反射カプラーの搭載なし)」と題する米国特許出願(出願番号:10/949,1963)を考慮した場合、当該特許出願において開示された方法および装置により光ファイバー30は両端で光エンジン40に効果的に接続することができる。なお、当該特許出願の内容は参照によって組み込まれている。光エンジン40はLED、LEDアレイ、CCFL、HIDランプ、無電極ランプ、あるいは業界で共通して使用される既知の光源等の光源を備え得る。図2(a)に示したシステムの実施例においてファイバー30は対応する表示エリアより稍大きなエリアをカバーできるよう位置している。ファイバー30の属性によって光はファイバー30からファイバー30に囲まれる照明エリア35に放射される。放射された光は反射器10(図示せず)によって拡散装置20(図示せず)へ向けて反射される。バックライトシステム100の光放射属性は光ファイバー30の長さを調節することによって変更することができる。
【0026】
バックライトシステムの代替実施例は図2(b)〜図2(c)に示される。図2(b)〜図2(c)を参照した場合、光ファイバー30は両端で動作可能なように光エンジン40に接続され、ディスプレイエリアに対応するエリアをカバーするよう位置している。光ファイバー30の位置および属性のためにディスプレイの暗黒領域は減縮しバックライトシステム100の明るさと効率を増すことができる。図2(d)を参照すると、複数個の光ファイバー31および32は光を照明エリアに放射するために利用することが想像される。もちろん、図2(a)〜図2(d)によって具現化される光ファイバーのパターンは説明のみを目的としており技術的に当然起こりうる数多くの変動や改良による発明の範囲を制限するものではないことはいうまでもない。
【0027】
このようにバックライトシステムは多くの光源ユニットでなく単一の光源を利用することができる。そのため、複数の安定抵抗あるいはCCFLテクノロジーで利用されるインバータではなく、単一の安定抵抗を利用することができる。さらに、光源をバックライトパネルの外部に配置できることが想像される。したがって、好都合なマウンティングおよび光源の交換が可能となる。
【0028】
光源は、光がファイバーに入るとき予めフィルターを使用することによって熱を発するものの紫外線は遮断することができる。この結果、パネルディスプレイおよび関連する材料に対して光の負担を軽減する。図6を参照すると、光エンジン40は所望の周波数帯域において光を放射するHIDランプ42を含み得る。ランプ42から放射された光は反射カプラー44を使用してファイバー30へ導かれる。フィルター46は望ましい周波数帯に限りファイバーへ放射することができる。従って、UVおよびIR等を必要としない範囲で、ファイバー30により誘導された光をフィルターにかけることができる。この結果、システムの下流部にあるコンポーネント(すなわちパネルディスプレイ)はUVあるいはIRに晒されることはない。
【0029】
本発明の代替実施例における光源は、効率的なHIDランプ(50W以下のランプでも2000以上のスクリーン光束を発生することが可能である。)を利用することができる。該好効率性により、他の代替実施例において大型スクリーンLCD用パネルをバックライトすることができ、またマイクロウェーブで電力を得た無電極ランプをマイクロウェーブの導波管内部で利用することができる。従って、調光可能でかつ長寿命であることに特徴を持つ無電極ランプはバックライトシステム100において利用可能である。さらに、バックライトシステム100で利用された光源には水銀が無く環境に安全な製品を提供するために水銀なしで製造することができる。その上、メタルハライド光源を使用すれば、バックライト光源のスペクトルアウトプットはランプに充満する材料のコンポーネントを選択することによって決定することができる。LEDおよびLEDアレイ等のその他の光源はファイバーイルミネーションのバックライトとしても使用することができる。
【0030】
図3(a)は本発明に係る光ファイバーの実施例の横断面図である。図3(a)を参照すれば、光ファイバー30の放射属性は高指数の屈折材料を使用してファイバーをコーティングすることでコントロールすることが可能である。高指数の屈折材料38を使用し表面をコーティングしたファイバー30に閉じ込められた光を誘導する方法としては光ファイバー30の選択した実施例が説明されている。屈折材料38はファイバーから光を誘導するためにファイバー30の内部反射状況を変更する。このため、変更された境界状況によりファイバー30から光が放射される。該実施例では、ファイバー束ではなく単一コアファイバーが望ましい。屈折材料38を有するファイバー30の側面は照明エリアに面して位置することができる。段階的な指数コーティングは光の均一分散を実現するために必要となる場合があることも想像される。
【0031】
図3(b)は本発明に係る光ファイバーの別の実施例である。図3(b)を参照した場合、光ファイバー30のジオメトリーは、ファイバーからの光を照明エリアに誘導しファイバー30の内部反射状況を変更するために途絶することができる。例えば、ノッチ39はジオメトリーを途絶するためにファイバー30の一部に切込むことが可能である。ノッチ39はファイバー30の長さを延長することができる。また複数個のノッチはさまざまな長さの終端ポジションにおいてファイバー30に沿って切断できる。図3(b)に示されたノッチ39の特定形状は説明のみを目的としており技術的に当然起こりうる数多くの変動や改良による発明の範囲を制限するものではないことはいうまでもない。
【0032】
図4(a)〜図4(c)は本発明に係るバックライトシステム100の代替実施例の横断面図である。図4(a)〜図4(c)を参照すると、LCDパネル50、拡散装置20、光ファイバー30、および反射器10のジオメトリーおよび形状はシステムの必要性に基づき他のコンポーネントに関して変更することができる。例えば、図4(a)はパネル50、拡散装置20、ファイバー30、および反射器10に対して凹面であるジオメトリーを示している。図4(b)に示すように、反射器10およびファイバー30は実質的に2次元になる場合がある。また、パネル50および拡散装置20は凹面になる場合がある。さらに、図4(c)に示すように、反射器10およびファイバー30は凸面になる場合がある。一方、パネル50および拡散装置20は実質的に2次元になる場合がある。図4(a)〜図4(c)によって示されるジオメトリーは説明のみを目的としており技術的に当然起こりうる数多くの変動や改良による発明の範囲を制限するものではないことはいうまでもない。
【0033】
図5(a)〜図5(c)は本発明に係るバックライトシステム100に対する代替実施例の横断面図である。図5(a)〜図5(d)を参照した場合、バックライトシステム100はシート60の主要表面(1面)上に反射器62(反射コーティングのようなもの)を有する光を伝達可能なシート60およびシート60のその他の主要表面上の光拡散構造64(フラット拡散装置のような)を構成する。拡散構造64はバックライトシステム100の光放出面を形成する。
【0034】
側面放射の光ファイバー30は、光源(図示せず)からの光をシート60に誘導するために、シート60の横方向端縁上に位置し得る。図5(a)に示す実施例の場合、光ファイバー30に形成されたノッチ65によってシート60を光ファイバー30に連結することができる。シート60を光ファイバー30にカップリングする一方、ノッチ65も、ファイバーエンドから光を漏出させた上でシート60に誘導し、ファイバー30の内部反射状況を変更するために光ファイバー30のジオメトリーを途絶させる。該シートは充分に柔軟な材料あるいは光を伝達可能な硬質材を用いて形成することができる。図5(a)に示すノッチ65の特定形状は説明のみを目的としており技術的に当然起こりうる数多くの変動や改良による発明の範囲を制限するものではないことはいうまでもない。
【0035】
光ファイバー30は光エンジン(図示せず)から受けた光を、図5(a)〜図5(d)に示すとおり、外周のシート60に均等に放射する。反射器62はシート60に放射された光を拡散構造64に向けて反射する。また、拡散構造64はシート60からの光をパネルディスプレイ(図示せず)すなわちLCDパネルによって変調するために発信する。反射器62は均一なフラットになりシート60の1側面上に存在する材料のコーティングとなる場合がある。または、光ファイバー30によって放射された光の反射力を増強ないしは方向付けするために、或いは当該処置によって光出口面で望ましい配光を得るためにさらに複数の面を構成する場合がある。
【0036】
図5(b)〜図5(d)を参照した場合、光を伝達可能なシート60は透明または光透過性(光を伝達可能な)接着剤66によって光ファイバー30に接着できる。その他の実施例で、接着剤66は光ファイバーの放射属性をコントロールするために高度の屈折指数を備えることができる。この結果、ファイバー30に限定された光はシート60に誘導される。無論接着剤66は完全に透明とすることができる。また、光ファイバー30の放射属性は、高指数の屈折材料68を使用し光ファイバー30をコーティングすることによってもコントロールすることができる。
【0037】
高指数の屈折材料68はファイバーからの光を誘導するために、光ファイバー30の内部反射状況を変更する。このため、変更された境界状況により光ファイバー30から光が放射される。段階的な指数コーティングはファイバーコアに存在する光の均一分散を実現するために利用できることも想像される。
【0038】
図5(a)〜図5(d)に示すように、シート60、反射器62、拡散構造64、および光ファイバー30の横断面ジオメトリーはバックライトシステム100の必要性に応じ変更することができる。図5(a)〜図5(d)に示す実施例はバックライトシステムのモジュールとして利用することができる。また、複数の該モジュールはバックライトシステムの明るさと有効性を引上げるために、採用する、あるいはディスプレイに採用することもできる。例えば、図5(a)〜図5(4)に示す代替実施例は、伝統的な長方形/長方形ジオメトリーから円形、楕円、ダイアモンド、菱形、あるいは該ジオメトリーに類似する形状に至るまでのジオメトリーを有するディスプレイのバックライトを提供するために利用することができる。このようなディスプレイジオメトリーの多様性により広告、自動車、および航空宇宙産業のみならず前述したテレビ、放射線医学、広告看板、コンピュータ、マルティメディア、携帯電話、PDAの業界やその他の電子業界でもアプリケーションを見出すことができる。図5(a)〜図5(c)において示した、既に説明したジオメトリーは説明のみを目的としており技術的に当然起こりうる数多くの変動や改良による発明の範囲を制限するものではないことはいうまでもない。
【0039】
本発明において選択した実施例を説明した。該説明に用いた実施例はあくまでも説明目的であり全範囲にわたる等価性および精読した際に考えられ又は当然に起こりうる技術的な問題の多くの変動や修正を視野に入れた場合、発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ定義されること理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明に係るバックライトシステムの実施例の横断面図である。
【図2(a)】本発明に係るバックライトシステム実施例のイラストレーションである。
【図2(b)】本発明に係るバックライトシステム実施例のイラストレーションである。
【図2(c)】本発明に係るバックライトシステム実施例のイラストレーションである。
【図2(d)】本発明に係るバックライトシステム実施例のイラストレーションである。
【図3(a)】本発明に係る光ファイバー実施例の横断面図である。
【図3(b)】本発明に係る光ファイバーの他の実施例の横断面図である。
【図4(a)】本発明に係るバックライトシステムに対する代替実施例の横断面図である。
【図4(b)】本発明に係るバックライトシステムに対する代替実施例の横断面図である。
【図4(c)】本発明に係るバックライトシステムに対する代替実施例の横断面図である。
【図5(a)】本発明に係るバックライトシステムに対する代替実施例の横断面図である。
【図5(b)】本発明に係るバックライトシステムに対する代替実施例の横断面図である。
【図5(c)】本発明に係るバックライトシステムに対する代替実施例の横断面図である。
【図5(d)】本発明に係るバックライトシステムに対する代替実施例の横断面図である。
【図6】本発明に係る光エンジン実施例(1種類)のイラストレーションである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と;
一方が他方に対向した光反射面を備え、他方が光透過性でありかつ光出口面を形成している一対の離間したほぼ平行なパネルと;
上記パネル間に位置決めされ、照射領域の側周囲部を形成し、上記光源から放出された光を受けてその光を上記照射領域の側周囲部からほぼ一様に上記照射領域内へ放出するようにした光ファイバーと;
を有し、
反射性パネルが、上記照射領域内へ放出した光を、上記照射領域外へ光を伝達する透過性パネルに向かって反射する
ことを特徴とするバックライト装置。
【請求項2】
上記光源が、高光度放電ランプである請求項1のバックライト装置。
【請求項3】
上記光源が、金属ハロゲン化物ランプである請求項2のバックライト装置。
【請求項4】
上記光源が、無電極ランプである請求項1のバックライト装置。
【請求項5】
上記光源が、LEDアレイである請求項1のバックライト装置。
【請求項6】
上記光源が、冷陰極蛍光ランプである請求項1のバックライト装置。
【請求項7】
上記光源が、照射領域外に設けられた請求項1のバックライト装置。
【請求項8】
上記光源が、側部放出光ファイバーである請求項1のバックライト装置。
【請求項9】
上記反射性パネルが、さらに多数の反射小平面を備えた請求項1のバックライト装置。
【請求項10】
光源が、光ファイバーに直接結合された請求項1のバックライト装置。
【請求項11】
光源が、光ファイバー内に収容された請求項10のバックライト装置。
【請求項12】
光源を構成する光エンジンと;
ほぼ平行な複数の主面を備え、照射空洞を形成し、一方の主面が光反射パネルから成り、他方の主面が光拡散装置から成るモジュールと;
上記照射空洞の側周囲部のまわりに位置決めされ、上記光源から放出された光を受けてその光を上記照射領域の側周囲部から上記照射領域内へほぼ一様に放出するようにした側部放出光ファイバーと;
を有し、
上記反射パネルが、上記照射領域内へ放出した光を、上記モジュールの光出口面を形成する上記光拡散装置に向かって反射する
ことを特徴とするパネル照射システム。
【請求項13】
上記光エンジンが、上記モジュール外に設けられた請求項12のパネル照射システム。
【請求項14】
上記反射パネルが、さらに多数の反射小平面を備えた請求項12のパネル照射システム。
【請求項15】
上記光エンジンが、光源と、上記光源から放出した光を上記光ファイバーに結合する反射結合器とを備えた請求項12のパネル照射システム。
【請求項16】
上記光エンジンがさらに、UV領域の上記光源から放出した光を、上記光ファイバーに入る前に濾光するフィルタを備えた請求項15のパネル照射システム。
【請求項17】
上記光エンジンが、上記光ファイバーの外部に光源を備えた請求項12のパネル照射システム。
【請求項18】
パネルディスプレイに一様に分布した光を供給するバックライトモジュールであって、ほぼ平面状の反射装置で形成した一つの主面とほぼ平面状の拡散装置で形成した光出口面とを備えた照射空洞を形成し、上記照射空洞内には、光源から上記照射空洞内へ光を伝達する光ファイバーが位置決めされていることを特徴とするバックライトモジュール。
【請求項19】
上記光ファイバーが、上記照射空洞の側周囲部の近くに位置決めされ、そして上記側周囲部からほぼ一様に上記照射空洞空洞内へ放出するようにされている請求項18のバックライトモジュール。
【請求項20】
光源と;
光出口面をもつ照射空洞を形成するモジュールと;
上記光源から放出した光を受け、その光を上記照射空洞へ放出するようにした光ファイバーと;
上記光ファイバーから放出した光を上記光出口面へ向ける、上記照射空洞内の光反射構造体と;
を有することを特徴とするパネルディスプレイ照射システム。
【請求項21】
パネルディスプレイに一様に分布した光を供給するバックライトモジュールであって、光反射性の一つの主境界部と、光拡散構造体を備え光出口面光出口面(誤記)を形成する別の主境界部とを備えた照射領域を形成し、また光源から上記照射領域内へ光を伝達する光ファイバーが設けられることを特徴とするバックライトモジュール。
【請求項22】
上記主境界部の少なくとも一つが、ほぼ平面状である請求項21のバックライトモジュール。
【請求項23】
上記主境界部の少なくとも一つが、ほぼ曲面状である請求項21のバックライトモジュール。
【請求項24】
パネルディスプレイに一様に分布した光を供給するバックライトシステムであって、光反射性の一つの主境界部と光出口面を形成した光拡散構造体を備えた別の主境界部とをもつ光透過体、及び上記光透過体の周囲部に結合され、光源から上記光透過体内へ光を伝達する光ファイバーを有することを特徴とするバックライトシステム。
【請求項25】
上記光ファイバーが、上記光ファイバーに沿って形成したノッチにシートの横方縁部を位置決めすることによりシートに結合された請求項24のバックライトシステム。
【請求項26】
上記光ファイバーが、光透過性接着剤でシートに結合された請求項24のバックライトシステム。
【請求項27】
上記光透過性接着剤が、ファイバーコアの屈折率に対して高い屈折率をもつ請求項26のバックライトシステム。
【請求項28】
光源と、予定の領域にわたってほぼ一様に分布した光を透過する光拡散構造体と、上記光源から放出した光を上記光拡散構造体へ案内する光案内部材とを有し、上記光案内部材が光ファイバーから成ることを特徴とするパネルディスプレイ用バックライトシステム。
【請求項29】
さらに、上記光拡散構造体へ案内された光から選択した波長の光を濾光するフィルタを備えた請求項28のパネルディスプレイ用バックライトシステム。
【請求項30】
上記フィルタは、UV波長領域の光を濾光する請求項29のパネルディスプレイ用バックライトシステム。

【図1】
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【図2(a)】
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【図2(b)】
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【図2(c)】
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【図2(d)】
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【図3(a)】
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【図3(b)】
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【図4(a)】
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【図4(b)】
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【図4(c)】
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【図5(a)】
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【図5(b)】
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【図5(c)】
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【図5(d)】
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【図6】
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【公表番号】特表2008−535201(P2008−535201A)
【公表日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−505466(P2008−505466)
【出願日】平成18年4月5日(2006.4.5)
【国際出願番号】PCT/US2006/012535
【国際公開番号】WO2006/107989
【国際公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【出願人】(502345061)アドバンスド ライティング テクノロジイズ,インコーポレイティド (11)