説明

バックライト装置及びその制御方法

【課題】複数色の光源からなるローカルディミング制御可能なバックライト装置において、隣接する発光ブロックからの光漏れに起因する色むらの軽減と色再現性の低下の抑制とを両立させる。
【解決手段】発光ブロック毎に色むらが発生するか否かを判定し、色むらが発生する場合は隣接するどの発光ブロックが色むらを発生させるかを判定し、色むらが発生する発光ブロックの光源のうち、色むらを発生させると判定された隣接する発光ブロックとの境界に近い位置に配置される所定の一部の光源を補正対象として輝度の補正を行う。補正対象の光源と、色むらを発生させると判定された前記隣接する発光ブロックの複数の光源のうちの前記境界に近い位置に配置されている所定の一部の光源と、を含む所定の境界領域の色味を、色むらを発生させると判定された前記隣接する発光ブロックの色味に近付けるように、補正対象の光源の輝度を補正する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バックライト装置及びその制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、バックライトを複数の発光ブロックに分割し、入力された画像信号の輝度レベルに応じて発光ブロック毎に輝度を制御して変化させるローカルディミング制御技術がある。各発光ブロックは1以上の光源(LED等)により構成される。このローカルディミング制御は赤、緑、青の3色のLEDを光源に用いたバックライトにも適用される(特許文献1を参照)。
【0003】
各発光ブロックが複数色のLEDから構成されるバックライトのローカルディミング制御においては、隣接する発光ブロックからの洩れ光により、発光ブロック毎の色味が少しずつ変化してしまう。特に隣り合う発光ブロックの輝度差が大きい場合、隣接する発光ブロックのLEDの色成分による色むらが発生する。
【0004】
液晶パネルの領域毎に表示される画像信号を検出し、検出した画像信号から色むらが発生するかを判定し、色むらが発生すると判定された領域に対応する発光ブロックの光源の発光を白色光に近付けることで色むらを軽減する技術がある(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−338857号公報
【特許文献2】特許第4487006号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1では発光ブロック単位で局所的に輝度及び色を変化させることしか行わない。したがって隣り合う発光ブロックの輝度差が大きくなると、明るく発光する発光ブロック内の特定色LEDの光が強く洩れ光として出てくる。このため暗く発光する発光ブロックは色味が変化してしまい色むらが発生してしまう。
【0007】
また、特許文献2では、色むらの発生を検出した領域に対応する発光ブロックが白色光となるように制御し、その発光ブロックの周辺部の発光ブロックの発光色も白色になるよう制御する。この場合、色むらを補正する為に発光ブロックの色味を白にしてしまうため、補正が行われた発光ブロックについては、もともと想定されていた発光色でバックライトを発光させることができなくなる。
【0008】
また周辺部を含めた発光ブロックを白く発光させても、隣り合う発光ブロックの輝度差が一定以上になると明るく発光する発光ブロック内の特定色LEDの光が強く洩れ光として出てくるため、色味が変化し色むら発生してしまう。これは、発光ブロックが複数色のLEDから構成される場合、各色のLEDの配置位置により各色の発光中心がずれることに起因している。ある発光ブロックが全体としては白色で発光していても、隣接する発光ブロックへ洩れ出る光の色は、隣接する発光ブロックに最も近い位置に配置されたLEDの色味が強くなる傾向がある。
【0009】
また特許文献2では、色むらの発生が検出された領域に対応する発光ブロックに隣接する発光ブロック全てにおいて発光を白色光にすべく発光率を変化させてしまうため、色む
らを軽減するための発光率調整の影響を受ける発光ブロックが多い。つまり、もともと想定されていた発光色で発光させることができず色再現性が低下するという課題があった。
【0010】
そこで、本発明は、複数色の光源からなる発光ブロックに分割され、発光ブロック毎に独立に輝度制御可能なバックライト装置において、隣接する発光ブロックからの光漏れに起因する色むらの軽減と色再現性の低下の抑制とを両立させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、独立に発光を制御可能な複数の発光ブロックにより分割され、各発光ブロックには複数の発光色の複数の光源が配置されるバックライトと、
入力する画像信号に応じて発光ブロック毎、光源毎に輝度を決定するローカルディミング制御部と、
発光ブロック毎に、前記ローカルディミング制御部により決定された輝度に基づき、隣接する発光ブロックからの光漏れに起因する色味の変化である色むらが発生するか否かを判定するとともに、色むらが発生すると判定された発光ブロックに対し、隣接する複数の発光ブロックのうちどの発光ブロックが色むらを発生させるかを判定する色むら判定部と、
色むらが発生すると判定された発光ブロックの複数の光源のうち、当該発光ブロックに対し色むらを発生させると判定された隣接する発光ブロックとの境界に近い位置に配置されている所定の一部の光源を補正対象として輝度の補正を行う色むら補正部と、
前記補正対象の光源については前記色むら補正部により補正された輝度で発光させ、前記補正対象の光源以外の光源については前記ローカルディミング制御部により決定された輝度で発光させるバックライト制御部と、
を備えるバックライト装置である。
【0012】
本発明は、独立に発光を制御可能な複数の発光ブロックにより分割され、各発光ブロックには複数の発光色の複数の光源が配置されるバックライトを備えたバックライト装置の制御方法であって、
入力する画像信号に応じて発光ブロック毎、光源毎に輝度を決定するローカルディミング制御工程と、
発光ブロック毎に、前記ローカルディミング制御工程により決定された輝度に基づき、隣接する発光ブロックからの光漏れに起因する色味の変化である色むらが発生するか否かを判定するとともに、色むらが発生すると判定された発光ブロックに対し、隣接する複数の発光ブロックのうちどの発光ブロックが色むらを発生させるかを判定する色むら判定工程と、
色むらが発生すると判定された発光ブロックの複数の光源のうち、当該発光ブロックに対し色むらを発生させると判定された隣接する発光ブロックとの境界に近い位置に配置されている所定の一部の光源を補正対象として輝度の補正を行う色むら補正工程と、
前記補正対象の光源については前記色むら補正工程により補正された輝度で発光させ、前記補正対象の光源以外の光源については前記ローカルディミング制御工程により決定された輝度で発光させるバックライト制御工程と、
を有するバックライト装置の制御方法である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、複数色の光源からなる発光ブロックに分割され、発光ブロック毎に独立に輝度制御可能なバックライト装置において、隣接する発光ブロックからの光漏れに起因する色むらの軽減と色再現性の低下の抑制とを両立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施例1における画像表示装置の構成を示したブロック図
【図2】入力画像信号と発光ブロックの時間変化を示した模式図
【図3】一つの発光ブロック内のLED配置を示す模式図
【図4】発光ブロック毎の発光輝度の変化を示す模式図
【図5】色むらの発生を判定するフローチャート
【図6】隣接する発光ブロックの配置を示す模式図
【図7】色むら補正処理のフローチャート
【図8】色むら補正処理の適用例を示す模式図
【発明を実施するための形態】
【0015】
(実施例1)
第1の実施形態について説明する。図1は本発明を適用した画像表示装置の構成を示したブロック図である。
図1の表示制御装置は、ローカルディミング制御部101、色むら判定部102、色むら補正部103、バックライト制御部104、バックライト部105、表示部106、画像処理部107で構成される。本実施例では、バックライト部105は複数の発光ブロックに分割され、発光ブロック毎に独立に発光を制御可能である。表示部106は透過型の液晶パネルであり、入力される画像信号に応じて画素毎にバックライト部105からの光の透過率を調節することにより入力される画像信号に基づく映像を表示する。バックライト部105の各発光ブロックに対応する表示部106の表示領域を以下「分割エリア」と称する。
【0016】
まず図1においてローカルディミング制御部101が入力画像信号から発光ブロック毎の輝度制御値を算出する説明を行う。発光ブロック毎の輝度制御値は、各発光ブロックを構成するLEDの明るさを制御するための輝度制御値である。ここでは、1つの発光ブロックが複数の発光色の光源、すなわち1つの赤色LEDと、2つの緑色LEDと、1つの青色LEDで構成されている場合について説明する。バックライト部105において、縦方向にi行番目、横方向にj列番目の発光ブロック(i,j)内の赤色LEDの輝度制御値をBD_R(i,j)とする。発光ブロック(i,j)の一つ目の緑色LEDの輝度制御値をBD_G1(i,j)、二つ目の緑色LEDの輝度制御値をBD_G2(i,j)、青色LEDの輝度制御値をBD_B(i,j)とする。
【0017】
図2にローカルディミング制御部101に入力される画像信号及び発光ブロックの点灯状態の時間変化の一例を模式的に示す。図2(A)は入力する画像信号のフレーム画像を表し、図2(B)は図2(A)の各フレーム画像が表示部106に表示される場合のバックライト部105の各発光ブロックの点灯状態を表す。ここではバックライト部105は横5個×縦3個の計15個の発光ブロックに分割される場合を例示するが、バックライト部105の発光ブロックによる分割の仕方はこの限りではない。
【0018】
ここでは、画像信号のフレーム1011では均一な暗い画像が表示されている。また画像信号のフレーム1012、フレーム1013では前記暗いを背景として画面中央部に明るい風車の画像があり、この風車の羽が時間と共に変化する。このフレーム1011の画像信号が入力された場合、ローカルディミング制御部101は発光ブロック点灯状態1014になるよう各発光ブロックの輝度制御値を算出する。フレーム1012,1013の画像信号が入力された場合、ローカルディミング制御部101は発光ブロック点灯状態1015,1016になるよう各発光ブロックの輝度制御値を算出する。
【0019】
この発光ブロック点灯状態1014,1015,1016において斜線で塗りつぶされた一つの四角い枠が暗い輝度制御値で点灯している発光ブロックを示し、白色で塗りつぶされた一つの四角い枠が明るい輝度制御値で点灯している発光ブロックを示す。図2(B)に示すように、例えば発光ブロック1017は、対応する表示部106の分割エリアに
入力される画像信号が変化しないが、発光ブロック1018は、対応する表示部106の分割エリアに入力される画像信号が変化する。
【0020】
発光ブロック点灯状態1015,1016では、フレーム1012,1013の風車の映像が表示される分割エリアに対応する1つの発光ブロック1018のみ明るい輝度制御値で点灯した状態であり、時間変化に対して同じエリアがずっと点灯する制御となる。このように、入力する画像信号に基づいてローカルディミング制御部101は発光ブロック毎の輝度制御値を算出し、色むら判定部102及び色むら補正部103へ出力する。
【0021】
一つの発光ブロック内のLED配置を示す模式図を図3に示す。図3に示すように、各発光ブロックは、赤色LED(R)1021、一つ目の緑色LED(G1)1022、二つ目の緑色LED(G2)1023、及び青色LED(B)1024の4個のLEDから構成される。なお、図3では4個のLEDを4個の矩形により模式的に表しているが、実際のLEDは点光源であり、LEDの発光が点光源の周囲に拡散することにより面光源となる。
【0022】
図4に、図2の発光ブロック1017と発光ブロック1018の各色LEDの発光輝度の変化を示す模式的を示す。図4(a)は図2のフレーム1011の画像信号が入力された時の発光ブロック1017及び1018の各色LEDの発光状態を示す。図4(b)は図2のフレーム1012の画像信号が入力された時の発光ブロック1017及び1018の各色LEDの発光状態を示す。
【0023】
色むら判定部102は、ローカルディミング制御部101から入力されるの各発光ブロックの各色LEDの輝度制御値BD_R(i,j)、BD_G1(i,j)、BD_G2(i,j)、BD_B(i,j)をもとに各発光ブロックに色むらが発生するか判定する。
【0024】
図5は色むら判定部102がフレーム毎に行う、発光ブロック毎に、隣接する発光ブロックからの光漏れに起因する色味の変化である色むらが発生するかどうかの判定処理を示したフローチャートである。
まずステップS1051にて色むら判定部102は、発光ブロック毎に、赤色LEDの輝度比率,緑色LEDの輝度比率,及び青色LEDの輝度比率を計算し、ステップS1052へ進む。各色LEDの輝度比率の計算は式(1)から(4)を用いて行う。ここでは、縦方向にi行番目、横方向にj列番目の発光ブロックの赤色LEDの輝度比率,緑色LEDの輝度比率,及び青色LEDの輝度比率をそれぞれRh(i,j)、Gh(i,j)、Bh(i,j)とする。また縦方向にi行番目、横方向にj列番目の発光ブロックの輝度をSh(i,j)とする。
【0025】
Sh(i,j)=BD_R(i,j)+BD_G1(i,j)+BD_G2(i,j)+BD_B(i,j)・・・式(1)
Rh(i,j)=BD_R(i,j)÷Sh(i,j)・・・式(2)
Gh(i,j)={BD_G1(i,j)+BD_G2(i,j)}÷Sh(i,j)・・・式(3)
Bh(i,j)=BD_B(i,j)÷Sh(i,j)・・・式(4)
【0026】
ステップS1052では色むら判定部102は、発光ブロック毎に、隣接する発光ブロックとの境界領域における赤色LEDの輝度比率,緑色LEDの輝度比率,及び青色LEDの輝度比率を計算し、ステップS1053へ進む。ここで図6(a),(b)を用いてある発光ブロックとそれに隣接する発光ブロックとの境界領域における前記各色LEDの輝度比率の計算方法を説明する。
【0027】
図6(a)は図2の発光ブロック点灯状態1015の場合において、発光ブロック1018及びそれに隣接する8個の発光ブロックを抽出した模式図である。図6(a)では、発光ブロック1018を座標(i,j)とし(縦方向にi行番目、横方向にj列番目の発光ブロック)、縦方向の座標がi−1、i、i+1、横方向の座標がj−1、j、j+1の3行3列の発光ブロックを示している。図6(a)に示す各発光ブロック内の各色LEDの配置を模式的に図6(b)に示す。以下、発光ブロック1018について色むら判定を行う場合を例に説明する。
【0028】
色むら判定部102は、判定対象の発光ブロック(i,j)に隣接する8個の発光ブロック各々について、判定対象の発光ブロック(i,j)に対し色むらを生じさせ得るか否かを判定する。言い換えると、判定対象の発光ブロック(i,j)において、8方向のうちどの方向で色むらが生じるか判定する。8方向は、上下左右、左斜め上、右斜め上、左斜め下、右斜め下である。ここでは、判定対象の発光ブロックと、それに対し左斜め上、右斜め上、左斜め下、右斜め下にある4つの発光ブロックと、についても、「隣接する」という表現を用いる。
【0029】
まず判定対象の発光ブロック(i,j)と、それに左斜め上方向で隣接する発光ブロック(i−1,j−1)と、の間の境界領域における赤色LEDの輝度比率,緑色LEDの輝度比率,及び青色LEDの輝度比率を計算する例を示す。判定対象の発光ブロック(i,j)と隣接する発光ブロック(i−1,j−1)との間の境界領域は図6(b)の実線1601で囲われた領域である。この境界領域は、次の4個のLEDを含む。判定対象の発光ブロック(i,j)の赤色LED、上方向の隣接発光ブロック(i−1,j)の緑色LED(G2)、左斜め上方向の隣接発光ブロック(i−1,j−1)の青色LED、左方向の隣接発光ブロック(i,j−1)の緑色LED(G1)である。この境界領域1601における赤色LEDの輝度比率,緑色LEDの輝度比率,及び青色LEDの輝度比率をそれぞれ、Rh00(i,j)、Gh00(i,j)、Bh00(i,j)とし、判定対象の発光ブロック(i,j)の輝度をSh00(i,j)とする。
【0030】
ここで符号「00」は、判定対象の発光ブロックとそれに隣接する8個の発光ブロックとの間に定義される8個の境界領域のうち左上から数えて縦方向に0番目、横方向に0番目の境界領域であることを示す。同様に、判定対象の発光ブロック(i,j)と発光ブロック(i−1,j)との間の境界領域は符号01で表す。判定対象の発光ブロック(i,j)と発光ブロック(i−1,j+1)との間の境界領域は符号02で表す。判定対象の発光ブロック(i,j)と発光ブロック(i,j−1)との間の境界領域は符号10で表す。判定対象の発光ブロック(i,j)と発光ブロック(i,j+1)との間の境界領域は符号11で表す。判定対象の発光ブロック(i,j)と発光ブロック(i+1,j−1)との間の境界領域は符号20で表す。判定対象の発光ブロック(i,j)と発光ブロック(i+1,j)との間の境界領域は符号21で表す。判定対象の発光ブロック(i,j)と発光ブロック(i+1,j+1)との間の境界領域は符号22で表す。
【0031】
境界領域00の輝度比率計算で用いる青色LEDの輝度としては、左斜め上方向で隣接する発光ブロック(i−1,j−1)の青色LEDの輝度BD_B(i−1,j−1)を用いる。また、緑色LEDの輝度としては、上方向で隣接する発光ブロック(i−1,j)の第2の緑色LEDの輝度BD_G2(i−1,j)、左方向で隣接する発光ブロック(i,j−1)の第1の緑色LEDの輝度BD_G1(i,j−1)を用いる。また赤色LEDの輝度としては判定対象の発光ブロック(i,j)の赤色LEDの輝度BD_R(i,j)を用いる。
【0032】
境界領域00の赤色LEDの輝度比率Rh00(i,j)、緑色LEDの輝度Gh00
(i,j)、青色LEDの輝度比率Bh00(i,j)と、境界領域00の輝度Sh00(i,j)を求める計算式を次式(5)から(8)に示す。

Sh00(i,j)=BD_R(i,j)+BD_G2(i−1,j)+BD_G1(i,j−1)+BD_B(i−1,j−1)・・・式(5)
Rh00(i,j)=BD_R(i,j)÷Sh00(i,j)・・・式(6)
Gh00(i,j)={BD_G1(i,j−1)+BD_G2(i−1,j)}÷Sh00(i,j)・・・式(7)
Bh00(i,j)=BD_B(i−1,j−1)÷Sh00(i,j)・・・式(8)
【0033】
同様にして、色むら判定部102は、判定対象の発光ブロック(i,j)と隣接する残り7個の発光ブロックとの間の境界領域における各色LEDの輝度比率計算を行う。
【0034】
判定対象の発光ブロック(i,j)と発光ブロック(i−1,j)との境界領域01における各色LEDの輝度比率はRh01(i,j)、Gh01(i,j)、Bh01(i,j)、境界領域01の輝度をSh01(i,j)とする。
判定対象の発光ブロック(i,j)と発光ブロック(i−1,j+1)との境界領域02における各色LEDの輝度比率はRh02(i,j)、Gh02(i,j)、Bh02(i,j)、境界領域02の輝度をSh02(i,j)とする。
判定対象の発光ブロック(i,j)と発光ブロック(i,j−1)との境界領域10における各色LEDの輝度比率はRh10(i,j)、Gh10(i,j)、Bh10(i,j)、境界領域10の輝度をSh10(i,j)とする。
判定対象の発光ブロック(i,j)と発光ブロック(i,j+1)との境界領域11における各色LEDの輝度比率はRh11(i,j)、Gh11(i,j)、Bh11(i,j)、境界領域11の輝度をSh11(i,j)とする。
判定対象の発光ブロック(i,j)と発光ブロック(i+1,j−1)との境界領域20における各色LEDの輝度比率はRh20(i,j)、Gh20(i,j)、Bh20(i,j)、境界領域20の輝度をSh20(i,j)とする。
判定対象の発光ブロック(i,j)と発光ブロック(i+1,j)との境界領域21における各色LEDの輝度比率はRh21(i,j)、Gh21(i,j)、Bh21(i,j)、境界領域21の輝度をSh21(i,j)とする。
判定対象の発光ブロック(i,j)と発光ブロック(i+1,j+1)との境界領域22における各色LEDの輝度比率はRh22(i,j)、Gh22(i,j)、Bh22(i,j)、境界領域22の輝度をSh22(i,j)とする。
【0035】
ステップS1053では、色むら判定部102は、判定対象の発光ブロック(i,j)の各色LEDの輝度比率と、判定対象の発光ブロック(i,j)と隣接する発光ブロックとの間の境界領域における各色LEDの輝度比率と、の差分を計算する。色むら判定部102は、判定対象の発光ブロック(i,j)に対する8方向の境界領域の各々の輝度比率について判定対象の発光ブロック(i,j)の輝度比率との差分を計算し、ステップS1054へ進む。色むら判定部102は、判定対象の発光ブロック(i,j)の各色LEDの輝度比率として、ステップS1051で計算したものを用いる。また、色むら判定部102は、8方向の境界領域の各々における各色LEDの輝度比率として、ステップS1052で計算したものを用いる。
【0036】
図6(a)において、判定対象の発光ブロック(i,j)の各色LEDの輝度比率と、判定対象の発光ブロック(i,j)と隣接発光ブロック(i−1,j−1)との間の境界領域00における各色LEDの輝度比率と、の差分を計算する例を示す。ここで、赤色L
EDの輝度比率の差分をCR00(i,j)、緑色LEDの輝度比率の差分をCG00(i,j)、青色LEDの輝度比率の差分をCB00(i,j)とする。これらの差分値CR00(i,j)、CG00(i,j)、CB00(i,j)を求める計算式を次式(9)から(11)に示す。

CR00(i,j)=|1−Rh00(i,j)/Rh(i,j)|・・・・・式(9)
CG00(i,j)=|1−Gh00(i,j)/Gh(i,j)|・・・・・式(10)
CB00(i,j)=|1−Bh00(i,j)/Bh(i,j)|・・・・・式(11)
【0037】
次にステップS1054では、色むら判定部102は、ステップS1053で計算した赤色LEDの輝度比率の差分CR00(i,j)が閾値HRth以上かどうかを判定する。閾値HRthは赤の色むらが発生するかどうかを判定する閾値である。色むら判定部102は、ステップS1053で計算した赤色LEDの輝度比率の差分CR00(i,j)がHRth以上であればステップS1057へ進み、HRthより小さい値であればステップS1055へ進む。
【0038】
ステップS1055では、色むら判定部102は、ステップS1053で計算した緑色LEDの輝度比率の差分CG00(i,j)が閾値HGth以上かどうかを判定する。閾値HGthは緑の色むらが発生するかどうかを判定する閾値である。色むら判定部102は、ステップS1053で計算した緑色LEDの輝度比率の差分CG00(i,j)がHGth以上であればステップS1057へ進み、HGthより小さい値であればステップS1056へ進む。
【0039】
ステップS1056では、色むら判定部102は、ステップS1053で計算した青色LEDの輝度比率の差分CB00(i,j)が閾値HBth以上かどうかを判定する。閾値HBthは緑の色むらが発生するかどうかを判定する閾値である。色むら判定部102は、ステップS1053で計算した青色LEDの輝度比率の差分CB00(i,j)がHBth以上であればステップS1057へ進み、HBthより小さい値であればステップS1058へ進む。
【0040】
ステップS1057では、色むら判定部102は、ステップS1051で計算した判定対象の発光ブロックの輝度が、ステップS1051で計算した隣接発光ブロックの輝度Sh(i−1,j−1)より小さいか否かを判定する。色むら判定部102は、判定対象の発光ブロックの輝度−隣接発光ブロックの輝度<0となる場合はステップS1059へ進み、判定対象の発光ブロックの輝度−隣接発光ブロックの輝度≧0となる場合はステップS1058へ進む。
【0041】
ステップS1058では、色むら判定部102は、境界領域00の方向(隣接発光ブロック(i−1,j−1)の方向)の色むら判定値を0とし、ステップS1060へ進む。ある方向の色むら判定値が0の場合、色むら判定部102が、その方向の隣接発光ブロックからの光漏れに起因する色むらが判定対象の発光ブロックに生じることはないと判定したことを意味する。
【0042】
ステップS1059では、色むら判定部102は、境界領域00の方向(隣接発光ブロック(i−1,j−1)の方向)の色むら判定値を1とし、ステップS1060へ進む。ある方向の色むら判定値が1の場合、色むら判定部102が、その方向の隣接発光ブロッ
クからの光漏れに起因する色むらが判定対象の発光ブロックに生じると判定したことを意味する。
【0043】
以下、判定対象の発光ブロック(i,j)に対し、境界領域00方向(発光ブロック(i−1,j−1)方向)の色むら判定値をTUL(i,j)とする。境界領域01方向(発光ブロック(i−1,j)方向)の色むら判定値をTU(i,j)とする。境界領域02方向(発光ブロック(i−1,j+1)方向)の色むら判定値をTUR(i,j)とする。境界領域10方向(発光ブロック(i,j−1)方向)の色むら判定値をTL(i,j)とする。境界領域11方向(発光ブロック(i,j+1)方向)の色むら判定値をTR(i,j)とする。境界領域20方向(発光ブロック(i+1,j−1)方向)の色むら判定値をTDL(i,j)とする。境界領域21方向(発光ブロック(i+1,j)方向)の色むら判定値をTD(i,j)とする。境界領域22方向(発光ブロック(i+1,j+1)方向)の色むら判定値をTDR(i,j)とする。
【0044】
ステップS1060では、色むら判定部102は、判定対象の発光ブロックの8方向の隣接発光ブロック全てについて上記の色むら判定が終了したか判定を行う。色むら判定部102は、8方向全ての方向で色むら判定が終了すればステップS1061へ進み、終了していなければステップS1053に戻る。
ステップS1061では、色むら判定部102は、全発光ブロックについて上記の色むら判定が終了したか判定を行い、全発光ブロックで色むら判定が終了していればステップS1062へ進み、終了していなければステップS1053へ戻る。
ステップS1062では、色むら判定部102は、色むら補正部103に対して各発光ブロックの各方向の色むら判定値を出力する。
【0045】
このように、本実施例では、判定対象の発光ブロックの各色LEDの輝度比率と、判定対象の発光ブロックと隣接発光ブロックとの間の境界領域における各色LEDの輝度比率と、の差分を計算する。そして、この差分が、少なくともいずれかの色の光源について所定の閾値以上であるか否かによって隣接発光ブロックの方向毎に色むらが発生するか判定する。8方向の色むら判定値TUL,TU,TUR,TL,TR,TDL,TD,TDRの少なくとも1つが1である発光ブロックは、色むらが発生する発光ブロックと判定される。
【0046】
色むら補正部103は、ローカルディミング制御部101から入力される各発光ブロックの輝度制御値と、色むら判定部102から入力される色むら判定値をもとに、各発光ブロックの輝度制御値の補正値である輝度補正制御値を計算する。色むら補正部103は、計算した輝度補正制御値を、バックライト制御部104へ出力する。バックライト制御部104は、色むら補正部103から入力される輝度補正制御値に基づきバックライト部105の各発光ブロックのLEDを発光させる。発光ブロック(i,j)の赤色LEDの輝度補正制御値をD_R(i,j),緑色LED(G1)の輝度補正制御値をD_G1(i,j),緑色LED(G2)の輝度補正制御値をD_G2(i,j),青色LEDの輝度補正制御値をD_B(i,j)とする。
【0047】
以下にフレーム毎に各発光ブロックの各色LEDの輝度補正制御値を計算し、色むら補正する制御について図7のフローチャートと図8の模式図を用いて説明する。
図7は各発光ブロックの各色LEDの輝度補正制御値を算出する処理を示したフローチャートである。
まずステップS1701では、色むら補正部103は、補正対象の発光ブロックの座標i、jを0に初期化する。iは縦方向(行方向)の座標をカウントする変数とし、jは横方向(列方向)の座標をカウントする変数とする。
【0048】
ステップS1702では、色むら補正部103は、補正対象の発光ブロック(i,j)の色むら判定値TL(i,j)とTR(i,j)が1かどうかを判定する。色むら補正部103は、色むら判定値TL(i,j)とTR(i,j)の少なくともいずれかが1の場合はステップS1703へ進み、両方とも0の場合はステップS1704へ進む。
【0049】
ステップS1703では、色むら補正部103は、補正対象の発光ブロック(i,j)は左右方向では色むらが発生しないと判定し、発光ブロック(i,j)の輝度制御値をそのまま発光ブロック(i,j)の輝度補正制御値とする。すなわち、色むら補正部103は、ローカルディミング制御部101より入力された発光ブロック(i,j)各色LEDの輝度制御値を、発光ブロック(i,j)各色LEDの輝度補正制御値としてそのまま出力し、ステップS1705へ進む。すなわち、色むら補正部103は、BD_R(i,j)、BD_G1(i,j)、BD_G2(i,j)、BD_B(i,j)をそれぞれそのままD_R(i,j)、D_G1(i,j)、D_G2(i,j)、D_B(i,j)として出力する。
【0050】
ステップS1704では、色むら補正部103は、補正対象の発光ブロック(i,j)は左右方向で色むらが発生すると判定し、発光ブロック(i,j)に対して、色むらが発生する方向に応じた輝度補正制御値を算出し、ステップS1705に進む。
【0051】
まず色むら判定値TL(i,j)が1となる場合、すなわち左方向の色むらが発生する場合の輝度補正制御値の計算方法について説明する。
色むら補正部103は、補正対象の発光ブロック(i,j)の各色LEDのうち、左隣の発光ブロック(i,j−1)との境界領域10に含まれる一部のLED(赤色LED(R)と緑色LED(G2))を補正対象として輝度補正制御値を算出する。色むら補正部103は、境界領域10の色味が左隣の発光ブロック(i,j−1)の色味に近付くように補正対象のLEDの輝度補正制御値を計算する。色むら補正部103は、境界領域10の輝度に対する当該境界領域10に含まれる各色光源の輝度比率を、左隣の発光ブロックの輝度に対する当該左隣の発光ブロックに含まれる各色光源の輝度比率に近付けるように、補正対象のLEDの輝度補正制御値を計算する。なお、後述するように、バックライト制御部104は、補正対象の光源以外の光源については、ローカルディミング制御部101が出力した輝度制御値に基づいて発光させる。
【0052】
色むら補正部103は、補正対象の発光ブロック(i,j)の赤色LEDの輝度補正制御値D_R(i,j)を、次のように計算する。すなわち、色むら補正部103は、補正対象の発光ブロック(i,j)の赤色LEDの輝度制御値BD_R(i,j)と、左隣の発光ブロック(i,j−1)の赤色LEDの輝度制御値BD_R(i,j−1)と、を重み付け加算する。
また、色むら補正部103は、補正対象の発光ブロック(i,j)の緑色LED(G2)の輝度補正制御値D_G2(i,j)を、次のように計算する。すなわち、色むら補正部103は、補正対象の発光ブロック(i,j)の緑色LED(G2)の輝度制御値BD_G2(i,j)と、左隣の発光ブロック(i,j−1)の緑色LED(G2)の輝度制御値BD_G2(i,j−1)と、を重み付け加算する。
【0053】
一方、色むら補正部103は、補正対象の発光ブロック(i,j)の各色LEDのうち、左隣の発光ブロック(i,j−1)との境界領域10に含まれないLED(緑色LED(G1)と青色LED(B))の輝度補正制御値については、次のように計算する。
すなわち、色むら補正部103は、ローカルディミング制御部101から入力された補正対象の発光ブロック(i,j)の緑色LED(G1)の輝度制御値BD_G1(i,j)をそのまま緑色LED(G1)の輝度補正制御値D_G1(i,j)とする。
また、色むら補正部103は、ローカルディミング制御部101から入力された補正対
象の発光ブロック(i,j)の青色LEDの輝度制御値BD_B(i,j)をそのまま青色LEDの輝度補正制御値D_B(i,j)とする。
【0054】
TL(i,j)が1となる場合の輝度補正制御値の計算式を次式(12)から(15)に示す。

D_R(i,j)=α×BD_R(i,j−1)+(1−α)×BD_R(i,j)・・・・・式(12)
D_G1(i,j)=BD_G1(i,j)・・・・・式(13)
D_G2(i,j)=β×BD_G2(i,j−1)+(1−β)×BD_G2(i,j)・・・・式(14)
D_B(i,j)=BD_B(i,j)・・・・・式(15)
【0055】
αは赤色LEDの補正量を変化させる定数である。α=1の場合は、左隣の発光ブロック(i,j−1)の赤色LEDの輝度制御値BD_R(i,j−1)がそのまま補正対象の発光ブロック(i,j)の赤色LEDの輝度補正制御値D_R(i,j)となる。
βは緑色LEDの補正量を変化させる定数である。β=1の場合は、左隣の発光ブロック(i,j−1)の緑色LEDの輝度制御値BD_G2(i,j−1)がそのまま補正対象の発光ブロック(i,j)の緑色LEDの輝度補正制御値D_G2(i,j)となる。
α及びβが1の場合、境界領域10と左隣の発光ブロック(i,j−1)とで赤色LEDの輝度比率、緑色LEDの輝度比率、青色LEDの輝度比率がそれぞれ等しくなる。
【0056】
補正対象の発光ブロック(i,j)に対し左隣の発光ブロック(i,j−1)が高輝度の場合、高輝度の左隣の発光ブロック(i,j−1)から低輝度の補正対象の発光ブロック(i,j)へ、光漏れが生じる。この光漏れは、左隣の発光ブロック(i,j−1)のLEDのうち補正対象の発光ブロック(i,j)との境界に近い位置に配置されたLED由来の光漏れである。この光漏れに起因して補正対象の発光ブロック(i,j)における左隣の発光ブロック(i,j−1)との境界に近い領域は色味が変化して色むらが生じる。しかし、上記のように計算された輝度補正制御値に基づき補正対象の発光ブロック(i,j)の各色LEDが発光することにより、この色むらが抑制される。これは、補正対象の発光ブロック(i,j)と左隣の発光ブロック(i,j−1)との間の境界領域10における各色LEDの輝度比率が、左隣の発光ブロック(i,j−1)における各色LEDの輝度比率と等しくなるためである。
【0057】
α及びβを1より小さくすると補正対象の発光ブロック(i,j)のLEDのうち左隣の発光ブロック(i,j−1)との境界に近い位置に配置されたLED(R,G2)の輝度制御値の補正量が小さくなる。しかし、境界領域10の各色LEDの輝度比率と左隣の発光ブロック(i,j−1)の各色LEDの輝度比率とが、α及びβの値に応じた程度でそれぞれ近い値になるため、補正対象の発光ブロック(i,j)における色むらが抑制される。係数α及びβは予め定められた値であっても良いし、ユーザが0<α≦1、0<β≦1の範囲内で任意に設定可能であっても良い。
【0058】
つぎにTR(i,j)が1の場合の輝度補正制御値の計算式を次式(16)から(19)に示す。

D_R(i,j)=BD_R(i,j)・・・・・式(16)
D_G1(i,j)=β×BD_G1(i,j+1)+(1−β)×BD_G1(i,j)・・・・式(17)
D_G2(i,j)=BD_G2(i,j)・・・・・式(18)
D_B(i,j)=γ×BD_B(i,j+1)+(1−γ)×BD_B(i,j)・・・・・式(19)
【0059】
γは青色LEDの補正量を変化させる定数である。γ=1の場合は、右隣の発光ブロック(i,j+1)の青色LEDの輝度制御値BD_B(i,j+1)がそのまま補正対象の発光ブロック(i,j)の青色LEDの輝度補正制御値D_B(i,j)となる。βやγを1より小さくすると補正対象の発光ブロック(i,j)のLEDのうち右隣の発光ブロック(i,j+1)との境界に近い位置に配置されたLED(G1,B)の輝度制御値の補正量が小さくなる。しかし、境界領域11の各色LEDの輝度比率と右隣の発光ブロック(i,j+1)の各色LEDの輝度比率とが、β及びγの値に応じた程度でそれぞれ近い値になるため、補正対象の発光ブロック(i,j)における色むらが抑制される。
【0060】
ステップS1705では、色むら補正部103は、発光ブロックの列カウント値jが最大値になったかどうかを判定し、jが最大値ではない場合はステップS1706へ進み、jが最大値の場合にはステップS1707に進む。
ステップS1706では、色むら補正部103は、列カウント値jをインクリメント処理してステップS1702へ進む。
ステップS1707では、色むら補正部103は、行カウント値iが最大値になったかどうかを判定し、iが最大値でない場合はステップS1708へ進み、iが最大値の場合にはステップS1709へ進む。
ステップS1708では、色むら補正部103は、行カウント値iをインクリメント処理し、jを0に初期化してステップS1702へ進む。
【0061】
ステップS1709では、色むら補正部103は、補正対象の発光ブロックの座標i、jを0に初期化し、ステップS1710へ進む。
ステップS1710では、色むら補正部103は、補正対象の発光ブロック(i,j)の色むら判定値TU(i,j)とTD(i,j)が1かどうかを判定する。色むら補正部103は、色むら判定値TU(i,j)とTD(i,j)の少なくともいずれかが1の場合はステップS1712へ進み、両方とも0の場合はステップS1711へ進む。
【0062】
ステップS1711では、色むら補正部103は、補正対象の発光ブロック(i,j)は上下方向では色むらが発生しないと判定し、発光ブロック(i,j)の輝度制御値をそのまま発光ブロック(i,j)の輝度補正制御値とする。すなわち、色むら補正部103は、ローカルディミング制御部101より入力された発光ブロック(i,j)の各色LEDの輝度制御値を、発光ブロック(i,j)の各色LEDの輝度補正制御値としてそのまま出力し、ステップS1713へ進む。すなわち、色むら補正部103は、BD_R(i,j)、BD_G1(i,j)、BD_G2(i,j)、BD_B(i,j)をそれぞれそのままD_R(i,j)、D_G1(i,j)、D_G2(i,j)、D_B(i,j)として出力する。
【0063】
ステップS1712では、色むら補正部103は、補正対象の発光ブロック(i,j)は上下方向で色むらが発生すると判定し、発光ブロック(i,j)に対して、色むらが発生する方向に応じた輝度補正制御値を算出し、ステップS1713に進む。
【0064】
まず色むら判定値TU(i,j)が1となる場合、すなわち上方向の色むらが発生する場合の輝度補正制御値の計算方法について説明する。
この場合、色むら補正部103は、補正対象の発光ブロック(i,j)の各色LEDのうち、上隣の発光ブロック(i−1,j)との境界領域01に含まれるLED(赤色LED(R)と緑色LED(G1))の輝度補正制御値を次のように計算する。
【0065】
色むら補正部103は、補正対象の発光ブロック(i,j)の赤色LEDの輝度補正制御値D_R(i,j)を、次のように計算する。すなわち、色むら補正部103は、補正対象の発光ブロック(i,j)の赤色LEDの輝度制御値BD_R(i,j)と、上隣の発光ブロック(i−1,j)の赤色LEDの輝度制御値BD_R(i−1,j)と、を重み付け加算する。
また、色むら補正部103は、補正対象の発光ブロック(i,j)の緑色LED(G1)の輝度補正制御値D_G1(i,j)を、次のように計算する。すなわち、色むら補正部103は、補正対象の発光ブロック(i,j)の緑色LED(G1)の輝度制御値BD_G1(i,j)と、上隣の発光ブロック(i−1,j)の緑色LED(G1)の輝度制御値BD_G1(i−1,j)と、を重み付け加算する。
【0066】
一方、色むら補正部103は、補正対象の発光ブロック(i,j)の各色LEDのうち、上隣の発光ブロック(i−1,j)との境界領域01に含まれないLED(緑色LED(G2)と青色LED(B))の輝度補正制御値については、次のように計算する。
すなわち、色むら補正部103は、ローカルディミング制御部101から入力された補正対象の発光ブロック(i,j)の緑色LED(G2)の輝度制御値BD_G2(i,j)をそのまま緑色LED(G2)の輝度補正制御値D_G2(i,j)とする。
また、色むら補正部103は、ローカルディミング制御部101から入力された補正対象の発光ブロック(i,j)の青色LEDの輝度制御値BD_B(i,j)をそのまま青色LEDの輝度補正制御値D_B(i,j)とする。
【0067】
TU(i,j)が1となる場合の輝度補正制御値の計算式を次式(20)から(23)に示す。

D_R(i,j)=α×BD_R(i−1,j)+(1−α)×BD_R(i,j)・・・・・式(20)
D_G1(i,j)=β×BD_G1(i−1,j)+(1−β)×BD_G1(i,j)・・・・式(21)
D_G2(i,j)=BD_G2(i,j)・・・・・式(22)
D_B(i,j)=BD_B(i,j)・・・・・式(23)
【0068】
α及びβが1の場合、隣接発光ブロック(i−1,j)と、補正対象の発光ブロック(i,j)と隣接発光ブロック(i−1,j)との間の境界領域01とで、赤色LEDの輝度比率、緑色LEDの輝度比率、青色LEDの輝度比率が等しくなる。α及びβが1より小さい場合も、隣接発光ブロック(i−1,j)の各色LEDの輝度比率と、補正対象の発光ブロック(i,j)と隣接発光ブロック(i−1,j)との間の境界領域01の各色LEDの輝度比率と、がαやβの値に応じた程度で近い値になる。よって、補正対象の発光ブロック(i,j)において、隣接発光ブロック(i−1,j)からの漏れ光に起因する色むらが生じることが抑制される。
【0069】
つぎにTD(i,j)が1の場合の輝度補正制御値の計算式を次式(24)から(27)に示す。

D_R(i,j)=BD_R(i,j)・・・・・式(24)
D_G1(i,j)=BD_G1(i,j)・・・・・式(25)
D_G2(i,j)=β×BD_G2(i+1,j)+(1−β)×BD_G2(i,j)・・・・式(26)
D_B(i,j)=γ×BD_B(i+1,j)+(1−γ)×BD_B(i,j)・
・・・式(27)
【0070】
ステップS1713では、色むら補正部103は、発光ブロックの列カウント値jが最大値になったかどうかを判定し、jが最大値ではない場合はステップS1714へ進み、jが最大値の場合にはステップS1715に進む。
ステップS1714では、色むら補正部103は、列カウント値jをインクリメント処理してステップS1710へ進む。
ステップS1715では、色むら補正部103は、行カウント値iが最大値になったかどうかを判定し、iが最大値でない場合はステップS1716へ進み、iが最大値の場合にはステップS1717へ進む。
ステップS1716では、色むら補正部103は、行カウント値iをインクリメント処理し、jを0に初期化してステップS1710へ進む。
【0071】
ステップS1717では、色むら補正部103は、補正対象の発光ブロックの座標i、jを0に初期化し、ステップS1718へ進む。
ステップS1718では、色むら補正部103は、補正対象の発光ブロック(i,j)の色むら判定値TUL(i,j)、TUR(i,j)、TDL(i,j)、TDR(i,j)が1かどうかを判定する。色むら補正部103は、色むら判定値TUL(i,j)、TUR(i,j)、TDL(i,j)、TDR(i,j)の少なくともいずれかが1の場合はステップS1720へ進み、全て0の場合はステップS1719へ進む。
【0072】
ステップS1719では、色むら補正部103は、補正対象の発光ブロック(i,j)は斜め方向で色むらが発生しないと判定し、発光ブロック(i,j)の輝度制御値をそのまま発光ブロック(i,j)の輝度補正制御値とする。すなわち、色むら補正部103は、ローカルディミング制御部101より入力された発光ブロック(i,j)の各色LEDの輝度制御値を、発光ブロック(i,j)の各色LEDの輝度補正制御値としてそのまま出力し、ステップS1721へ進む。すなわち、色むら補正部103は、BD_R(i,j)、BD_G1(i,j)、BD_G2(i,j)、BD_B(i,j)をそれぞれそのままD_R(i,j)、D_G1(i,j)、D_G2(i,j)、D_B(i,j)として出力する。
【0073】
ステップS1720では、色むら補正部103は、補正対象の発光ブロック(i,j)は斜め方向で色むらが発生すると判定し、発光ブロック(i,j)に対して、色むらが発生する方向に応じた輝度補正制御値を算出し、ステップS1721に進む。
【0074】
まず色むら判定値TUL(i,j)が1となる場合、すなわち斜め左上方向の色むらが発生する場合の輝度補正制御値の計算方法について説明する。
この場合、色むら補正部103は、補正対象の発光ブロック(i,j)の各色LEDのうち、左斜め上の発光ブロック(i−1,j−1)との境界領域00に含まれるLED(赤色LED(R))の輝度補正制御値を次のように計算する。
すなわち、色むら補正部103は、補正対象の発光ブロック(i,j)の赤色LEDの輝度補正制御値D_R(i,j)を、次のように計算する。すなわち、色むら補正部103は、補正対象の発光ブロック(i,j)の赤色LEDの輝度制御値BD_R(i,j)と、左斜め上の発光ブロック(i−1,j−1)の赤色LEDの輝度制御値BD_R(i−1,j−1)と、を重み付け加算する。
【0075】
一方、色むら補正部103は、補正対象の発光ブロック(i,j)の各色LEDのうち、左斜め上の発光ブロック(i−1,j−1)との境界領域00に含まれないLEDの輝度補正制御値については、次のように計算する。
すなわち、色むら補正部103は、ローカルディミング制御部101から入力された補正対象の発光ブロック(i,j)の緑色LED(G1)の輝度制御値BD_G1(i,j)をそのまま緑色LED(G1)の輝度補正制御値D_G1(i,j)とする。
また、色むら補正部103は、ローカルディミング制御部101から入力された補正対象の発光ブロック(i,j)の緑色LED(G2)の輝度制御値BD_G2(i,j)をそのまま緑色LED(G2)の輝度補正制御値D_G2(i,j)とする。
また、色むら補正部103は、ローカルディミング制御部101から入力された補正対象の発光ブロック(i,j)の青色LEDの輝度制御値BD_B(i,j)をそのまま青色LEDの輝度補正制御値D_B(i,j)とする。
【0076】
TUL(i,j)が1の場合の輝度補正制御値の計算式を次式(28)から(31)に示す。

D_R(i,j)=α×BD_R(i−1,j−1)+(1−α)×BD_R(i,j)・・・・・式(28)
D_G1(i,j)=BD_G1(i,j)・・・・・式(29)
D_G2(i,j)=BD_G2(i,j)・・・・・式(30)
D_B(i,j)=BD_B(i,j)・・・・・式(31)
【0077】
TUR(i,j)が1の場合の輝度補正制御値の計算式を次式(32)から(35)に示す。

D_R(i,j)=BD_R(i,j)・・・・・式(32)
D_G1(i,j)=β×BD_G1(i−1,j+1)+(1−β)×BD_G1(i,j)・・・・(33)
D_G2(i,j)=BD_G2(i,j)・・・・・式(34)
D_B(i,j)=BD_B(i,j)・・・・・式(35)
【0078】
TDL(i,j)が1の場合の輝度補正制御値の計算式を次式(36)から(39)に示す。

D_R(i,j)=BD_R(i,j)・・・・・式(36)
D_G1(i,j)=BD_G1(i,j)・・・・式(37)
D_G2(i,j)=β×BD_G2(i+1,j−1)+(1−β)×BD_G2(i,j)・・・式(38)
D_B(i,j)=BD_B(i,j)・・・・・式(39)
【0079】
TDR(i,j)が1の場合の輝度補正制御値の計算式を次式(40)から(43)に示す。

D_R(i,j)=BD_R(i,j)・・・・・式(40)
D_G1(i,j)=BD_G1(i,j)・・・・式(41)
D_G2(i,j)=BD_G2(i,j)・・・・・式(42)
D_B(i,j)=γ×BD_B(i+1,j+1)+(1−γ)×BD_B(i,j)・・・・式(43)
【0080】
ステップS1721では、色むら補正部103は、発光ブロックの列カウント値jが最大値になったかどうかを判定し、jが最大値ではない場合はステップS1722へ進み、jが最大値の場合にはステップS1723に進む。
ステップS1722では、色むら補正部103は、列カウント値jをインクリメント処理してステップS1718へ進む。
ステップS1723では、色むら補正部103は、行カウント値iが最大値になったかどうかを判定し、iが最大値でない場合はステップS1724へ進み、iが最大値の場合にはステップS1725へ進む。
ステップS1724では、色むら補正部103は、行カウント値iをインクリメント処理し、jを0に初期化してステップS1718へ進む。
【0081】
ステップS1725では、色むら補正部103は、バックライト制御部104に対して補正対象の発光ブロック(i,j)の輝度補正制御値D_R(i,j)、D_G1(i,j)、D_G2(i,j)、D_B(i,j)を出力する。
このようにして色むらを低減する輝度補正制御値の計算を行う。
【0082】
次に入力される画像信号に応じて図5の色むら判定処理及び、図7の色むら補正処理を行った場合の色むら補正効果を図8の模式図を用いて説明する。
図8(a)は、図6(a)に示す色むら補正前の各発光ブロック内の各色LEDの輝度制御値(ローカルディミング制御部101が出力する輝度制御値)の一例を示した模式図である。
【0083】
図8(a)の各発光ブロックの輝度制御値に対し、図5の色むら判定処理により計算された色むら判定値の一例を図8(b)の模式図に示す。ここでは、図5の色むら判定処理において閾値HRth=0.2、HGth=0.2、HBth=0.2とする。図8(a)の各発光ブロックの輝度制御値では、発光ブロック(i,j)の輝度制御値と、隣接する発光ブロックの輝度制御値とは大きく異なる。したがって図8(b)では、発光ブロック(i,j)以外のすべての発光ブロックが、発光ブロック(i,j)と隣接する方向の色むら判定値が1と判定されている。
図8(c)は図8(a)の輝度制御値で各発光ブロックのLEDを発光させた場合に色むらが生じる領域を模式的に示す図である。図8(c)において、発光ブロック(i,j)の周囲の領域1802が色むらが生じる領域を示している。
【0084】
図7の色むら補正処理により計算された各発光ブロック内の各色LEDの輝度補正制御値の模式図を図8(d)に示す。ここでは、図7の色むら補正処理においてα=1、β=1、γ=1とする。色むらが発生すると判定された発光ブロック(中央の発光ブロック(i,j)以外の8個の発光ブロック)において、色むらが発生すると判定された方向にあるLEDの輝度制御値が補正されている。例えば、発光ブロック(i,j−1)に着目すると、図8(b)より色むら判定値TR=1であり、右方向に隣接する発光ブロック(i,j)からの光漏れにより色むらが発生すると判定されている。そして、着目している発光ブロック(i,j−1)のLEDのうち、右隣の発光ブロック(i,j)との間の境界領域に含まれるLEDは、緑色LED(G1)と青色LED(B)である。これらのLEDの輝度制御値は、図8(a)ではそれぞれ3、1であるが、図8(c)の輝度補正制御値ではそれぞれ6,2に補正されている。
【0085】
境界領域の各色LEDの輝度補正制御値は(R,G1,G2,B)=(6,6,6,2)となり、色むらを発生させる要因となっている右隣の発光ブロック(i,j)の各色LEDの輝度制御値(R,G1,G2,B)=(6,6,6,2)と等しくなる。このため、着目している発光ブロック(i,j−1)における右隣の発光ブロック(i,j)に近い側の領域における色むらの発生が抑制される。図8(d)に示す輝度補正制御値に基づ
いて各発光ブロックのLEDを発光させることにより、図8(c)のような色むらが発生する領域が解消される。従って、この9個の発光ブロックに対応する表示部106の表示領域における色むらが抑制され、高画質な表示が可能になる。
【0086】
バックライト制御部104では色むら補正部103から入力された輝度補正制御値D_R(i,j)、D_G1(i,j)、D_G2(i,j)、D_B(i,j)を元にバックライト部105に対して電流を流しLEDを発光させる。
次にバックライト部105ではバックライト制御部104から出力される発光ブロック毎に決定された輝度補正制御値に応じた電流値で発光する。
次に表示部106では入力された画像信号に基づく表示を行う。この時、表示部106に入力する画像信号は、色むら補正部103により算出された発光ブロック毎、光源毎の輝度補正制御値に応じて画像処理部107が補正を行った補正後の画像信号である。
【0087】
以上のように、本実施例に係る画像表示装置は、発光ブロック毎の輝度制御値から、発光ブロック毎に色むらが発生するか否かが判定され、色むらが発生する方向が判定される。色むらが発生すると判定された発光ブロックにおいては、色むらが低減するように、色むらが発生する方向にあるLEDの輝度制御値が補正される。これによりローカルディミング制御を行う画像表示装置において、輝度差のある発光ブロック同士の境界付近での色むらの発生を低減することが可能となる。
【0088】
なお上記の実施例は本発明の実施の形態の一例であって、上記の実施例には本発明の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得る。例えば、発光ブロックを構成する光源数は4個に限らない。また、光源の色数は、白色や黄色を含む4色、5色など、上記実施例の3色に限らない。3原色光源を用いる場合に各色光源は1個ずつであっても良い。また、発光ブロックにおける光源の配置は横2個×縦2個に限らず、三角形状や菱形状の配置も可能である。
【符号の説明】
【0089】
101:ローカルディミング制御部、102:色むら判定部、103:色むら補正部、104:バックライト制御部、105:バックライト部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
独立に発光を制御可能な複数の発光ブロックにより分割され、各発光ブロックには複数の発光色の複数の光源が配置されるバックライトと、
入力する画像信号に応じて発光ブロック毎、光源毎に輝度を決定するローカルディミング制御部と、
発光ブロック毎に、前記ローカルディミング制御部により決定された輝度に基づき、隣接する発光ブロックからの光漏れに起因する色味の変化である色むらが発生するか否かを判定するとともに、色むらが発生すると判定された発光ブロックに対し、隣接する複数の発光ブロックのうちどの発光ブロックが色むらを発生させるかを判定する色むら判定部と、
色むらが発生すると判定された発光ブロックの複数の光源のうち、当該発光ブロックに対し色むらを発生させると判定された隣接する発光ブロックとの境界に近い位置に配置されている所定の一部の光源を補正対象として輝度の補正を行う色むら補正部と、
前記補正対象の光源については前記色むら補正部により補正された輝度で発光させ、前記補正対象の光源以外の光源については前記ローカルディミング制御部により決定された輝度で発光させるバックライト制御部と、
を備えるバックライト装置。
【請求項2】
前記色むら補正部は、前記補正対象の光源と、色むらを発生させると判定された前記隣接する発光ブロックの複数の光源のうちの前記境界に近い位置に配置されている所定の一部の光源と、を含む所定の境界領域の色味を、色むらを発生させると判定された前記隣接する発光ブロックの色味に近付けるように、前記補正対象の光源の輝度を補正することを特徴とする請求項1に記載のバックライト装置。
【請求項3】
前記色むら補正部は、前記境界領域の輝度に対する当該境界領域に含まれる各色の光源の輝度の比率を、色むらを発生させると判定された前記隣接する発光ブロックの輝度に対する当該隣接する発光ブロックの各色の光源の輝度の比率に近付けるように、前記補正対象の光源の輝度を補正する請求項2に記載のバックライト装置。
【請求項4】
前記色むら補正部は、色むらを発生させると判定された前記隣接する発光ブロックの光源のうち、前記色むらが発生すると判定された発光ブロックにおいて前記補正対象の光源の各々が配置された位置に対応する位置に配置された光源の輝度と、前記補正対象の光源の各々の輝度と、を重み付け加算することにより、前記補正対象の光源の各々の輝度の補正値を算出する請求項1〜3のいずれか1項に記載のバックライト装置。
【請求項5】
前記色むら補正部は、色むらを発生させると判定された前記隣接する発光ブロックの光源のうち、前記色むらが発生すると判定された発光ブロックにおいて前記補正対象の光源の各々が配置された位置に対応する位置に配置された光源の輝度を、前記補正対象の光源の各々の輝度の補正値とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のバックライト装置。
【請求項6】
前記色むら判定部は、色むらが発生するか否かの判定対象の発光ブロックの輝度と比べて、当該判定対象の発光ブロックに隣接する発光ブロックの輝度の方が高い場合に、当該隣接する発光ブロックは当該判定対象の発光ブロックに色むらを発生させると判定する請求項1〜5のいずれか1項に記載のバックライト装置。
【請求項7】
独立に発光を制御可能な複数の発光ブロックにより分割され、各発光ブロックには複数の発光色の複数の光源が配置されるバックライトを備えたバックライト装置の制御方法であって、
入力する画像信号に応じて発光ブロック毎、光源毎に輝度を決定するローカルディミン
グ制御工程と、
発光ブロック毎に、前記ローカルディミング制御工程により決定された輝度に基づき、隣接する発光ブロックからの光漏れに起因する色味の変化である色むらが発生するか否かを判定するとともに、色むらが発生する場合は隣接する複数の発光ブロックのうちどの発光ブロックが色むらを発生させるかを判定する色むら判定工程と、
色むらが発生すると判定された発光ブロックの複数の光源のうち、色むらを発生させると判定された隣接する発光ブロックとの境界に近い位置に配置されている所定の一部の光源を補正対象として輝度の補正を行う色むら補正工程と、
前記補正対象の光源については前記色むら補正工程により補正された輝度で発光させ、前記補正対象の光源以外の光源については前記ローカルディミング制御工程により決定された輝度で発光させるバックライト制御工程と、
を有し、
前記色むら補正工程は、前記補正対象の光源と、色むらを発生させると判定された前記隣接する発光ブロックの複数の光源のうちの前記境界に近い位置に配置されている所定の一部の光源と、を含む所定の境界領域の色味を、色むらを発生させると判定された前記隣接する発光ブロックの色味に近付けるように、前記補正対象の光源の輝度を補正することを特徴とするバックライト装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−68905(P2013−68905A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−209210(P2011−209210)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】