説明

バッグ、書道バッグ、水彩バッグ、ランドセル、裁縫バッグ

【課題】子供を取り巻く環境を考慮した新たなバッグ、新たな書道バッグ、新たな水彩バッグ、新たなランドセル、および新たな裁縫バッグを提供する。
【解決手段】収納部10と、取っ手11と、収納部10に取付けられた名札保持部12と、名札保持部12の少なくとも一部を覆う覆部13と、覆部13を一定の状態に維持する維持部14と、を備えたバッグ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッグに関し、特に、書道バッグや水彩バッグやランドセルや裁縫バッグなどの児童や生徒などが使用するバッグに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、幼稚園や小学校で使用される書道用道具や水彩用具などの物は、図3に示すようなバッグに入れて、持ち運びされたり、学校や家庭などに保管されたりしている。この従来のバッグは、図3に示すように、収納部30と、取っ手31と、名札保持部32と、を備えている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このような従来のバッグは、長年に亘って使用されてきているが、子供を取り巻く環境が数十年前と比較して著しく変化している現代社会では、上記のようなバッグについても、このような変化を考慮して改善していく必要がある。
そこで、本発明は、子供を取り巻く環境を考慮した新たなバッグ、新たな書道バッグ、新たな水彩バッグ、新たなランドセル、および新たな裁縫バッグを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明によれば、上記課題は、次のようにして解決される。
【0005】
第1の発明は、バッグ本体と、前記バッグ本体に取付けられた名札保持部と、前記名札保持部の少なくとも一部を覆う覆部と、前記覆部を一定の状態に維持する維持部と、を備えたことを特徴とするバッグである。
【0006】
なお、第1の発明においては、収納部、ベルト、取っ手などのバッグを構成するすべての部材(名札保持部、覆部、維持部を除く)を「バッグ本体」といい、本発明の名札保持部は、この「バッグ本体」に取付けられていれば足りる。したがって、たとえば、名札保持部材が取っ手に取付けられているバッグであっても、この取っ手に取付けられている名札保持部の少なくとも一部を覆う覆部を備えていれば、本発明に含まれる。
【0007】
第2の発明は、個人情報が一部に記載されたバッグ本体と、前記バッグ本体に記載された個人情報の少なくとも一部を覆う覆部と、前記覆部を一定の状態に維持する維持部と、を備えたことを特徴とするバッグである。
【0008】
なお、第2の発明においては、収納部、ベルト、取っ手などのバッグを構成するすべての部材(覆部、維持部を除く)を「バッグ本体」といい、本発明の名札保持部は、この「バッグ本体」に取付けられていれば足りる。したがって、たとえば、個人情報が取っ手に記載されているバッグであっても、この取っ手に記載されている個人情報の少なくとも一部を覆う覆部を備えていれば、本発明に含まれる。
【0009】
第3の発明は、第1の発明または第2の発明に係るバッグであることを特徴とする書道バッグである。
【0010】
第4の発明は、第1の発明または第2の発明に係るバッグであることを特徴とする水彩バッグである。
【0011】
第5の発明は、第1の発明または第2の発明に係るバッグであることを特徴とするランドセルである。
【0012】
第6の発明は、第1の発明または第2の発明に係るバッグであることを特徴とする裁縫バッグである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、児童や小学生などの個人情報が登下校時などに不特定の者に容易に漏洩してしまうことを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に、添付した図面を参照しつつ、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るバッグを示す図である。
図1(a)、(b)に示すように、第1の実施の形態に係るバッグは、収納部10と、取っ手11と、収納部10に取付けられた名札保持部12と、名札保持部12の少なくとも一部を覆う覆部13と、覆部13を一定の状態に維持する維持部14と、を備えている。名札保持部12は、収納部10に取付けられており、図中の矢印の方向に沿って挿入された名札15を保持している。
図1(c)、(d)、(e)は、名札保持部12、覆部13、および維持部14の働きを示すための図である。図1(c)、(d)、(e)に示すように、覆部13は、その一辺が収納部10に取付けられており、この取付けられた辺に対向する辺をつかむなどして開閉することが可能である。図1(e)に示すように、覆部13を閉じると、名札保持部12に保持されている名札15に記載された名前や学年などが覆われて見えなくなり、図1(c)に示すように、覆部13を開くと、名札保持部12に保持されている名札15に記載された名前や学年などが見えるようになる。覆部13は、面ファスナーなどの維持部14によって、閉じた状態(図1(e)に示す状態)及び開いた状態(図1(c)に示す状態)に維持され得る。
この第1の実施の形態に係るバッグによれば、幼稚園や小学校内では、覆部13を開いた状態(図1(c))にしておくことにより、子供の名前が先生や他の子供に一目で分かるようにすることができる。他方、登下校中などにおいては、覆部13を閉じた状態(図1(e)に示す状態)にして名札保持部12に保持された名札15に記載の名前や学年などを見えないようにすることができる。
なお、第1の実施の形態においては、名札保持部12に名札15が保持されるとしたが、本発明においては、名前や学年などが収納部に直接記載されており、これを覆部が覆うとすることもできる。
また、第1の実施の形態に係るバッグにおいては、名前や学年などのすべてが覆部13により覆われることとしたが、本発明においては、名前や学年などの少なくとも一部が覆部により覆われれば足りる。
また、第1の実施の形態に係るバッグにおいては、名前と学年と組が名札15に記載されることとしたが、本発明は、名札に記載されたり、収納部に直接書き込まれる情報を、名前、学年、組に限定するものではない。本発明には、個人情報を覆部で覆うすべてのバッグが含まれる。
また、第1の実施の形態に係るバッグにおいては、維持部14として面ファスナーを用いることとしたが、本発明においては、面ファスナーのほかにも、ボタンやファスナーなどを維持部として用いることができる。たとえば、ファスナーを維持部として用いる場合には、名札保持部と覆部の周縁に金属または合成樹脂の歯を取付けた布テープなどを縫い付けるなどしてそれぞれ取り付け、金具をすべらせることによりこれら歯をかみあわせることにより、覆部を閉じることができる。
【0016】
図2は、本発明の第2の実施の形態に係るバッグを示す図である。
図2(a)に示すように、第2の実施の形態に係るバッグは、収納部20と、取っ手21と、収納部20に取付けられたベルト23(図2(b))と、ベルト23に取付けられた名札保持部兼覆部22と、名札保持部兼覆部22を一定の状態に維持する維持部24と、を備えている。第2の実施の形態においては、名札保持部兼覆部22の中央部分が名札保持部22−1となり、名札保持部兼覆部22の両端部分が覆部22−2となる。名札保持部兼覆部22は、挿通孔を備えており、この挿通孔にベルト23(図2(b))が挿通される。また、名札保持部兼覆部23の中央部分の名札保持部22−1には図中の矢印の方向に沿って挿入された名札25が保持される。
図2(c)、(d)、(e)は、名札保持部兼覆部22の働きを示すための図である。図2(c)は名札保持部兼覆部22を開いた状態で裏面から見た図、図2(d)は名札保持部兼覆部22を閉じた状態で表面から見た図、図2(e)は、名札保持部兼覆部22を開いた状態で表面から見た図である。図2(c)、(d)、(e)に示すように、名札保持部兼覆部22の覆部22−2は、名札保持部兼覆部22の両端部より構成され、この両端部分22−2を開閉することが可能である。図2(d)に示すように、名札保持部兼覆部22の覆部22−2を閉じると、名札保持部兼覆部22の名札保持部22−1に保持されている名札25に記載された名前や学年などが覆われて見えなくなり、図2(c)、(e)に示すように、名札保持部兼覆部22の覆部22−2を開くと、名札保持部兼覆部22の名札保持部22−1に保持されている名札25に記載された名前や学年などが見えるようになる。名札保持部兼覆部22の覆部22−2は、面ファスナーなどの維持部24によって、閉じた状態(図2(d)に示す状態)及び開いた状態(図2(c)、(e)に示す状態)を維持することができる。
この第2の実施の形態に係るバッグによれば、幼稚園や小学校内では、名札保持部兼覆部22の覆部22−2を開いた状態(図2(c)、(e))にしておくことにより、子供の名前が先生や他の子供に一目で分かるようにすることができる。他方、登下校中などにおいては、名札保持部兼覆部22の覆部22−2を閉じた状態(図2(d)に示す状態)にして名札保持部兼覆部22の名札保持部22−1に保持された名札に記載の名前や学年などを見えないようにすることができる。
なお、第2の実施の形態においては、名札保持部兼覆部22の名札保持部22−1に名札が保持されるとしたが、本発明においては、名前や学年などがベルトに直接記載されており、これを覆部が覆うとすることもできる。この場合の覆部は、名札保持部を兼ねない。
また、第2の実施の形態に係るバッグにおいては、名前や学年などのすべてが名札保持部兼覆部22の覆部22−2により覆われることとしたが、本発明においては、名前や学年などの少なくとも一部が名札保持部兼覆部の覆部により覆われれば足りる。
また、第2の実施の形態に係るバッグにおいては、名前と学年と組が名札25に記載されることとしたが、本発明は、名札に記載されたり、ベルトに直接書き込まれる情報を、名前、学年、組に限定するものではない。本発明には、個人情報を覆部で覆うすべてのバッグが含まれる。
また、第2の実施の形態に係るバッグにおいては、維持部24として面ファスナーを用いることとしたが、本発明においては、面ファスナーのほかにも、ボタンやファスナーなどを維持部として用いることができる。たとえば、ファスナーを維持部として用いる場合には、名札保持部兼覆部の周縁に金属または合成樹脂の歯を取付けた布テープなどを縫い付けるなどしてそれぞれ取り付け、金具をすべらせることにより、名札保持部兼覆部の一端と他端にある歯をかみ合わせて、閉じることができる。
なお、第2の実施の形態においては、名札保持部兼覆部22が名札保持部22−1と覆部22−2を兼ねている。しかしながら、第2の実施の形態においても、名札保持部22−1と覆部22−2とを分離して設けることができることはいうまでもない。この場合は、名札保持部22−1を収納部10が具備するベルトに取り付け、また、覆部22−2を名札保持部22−1またはベルト23に挿通などして取り付けることとなる。
【0017】
また、本発明においては、名札保持部及び覆部の収納部やベルトなどへの取り付け方法を問わないが、収納部などへの取り付けはたとえば縫い付けることによって、ベルトなどへの取り付けは、たとえばベルトなどを名札保持部や覆部に挿通することなどによって行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0018】
本発明は、特に、書道バッグや水彩バッグやランドセルや裁縫バッグなどの児童や生徒などが使用するバッグに適しているが、あらゆるバッグに適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るバッグを示す図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係るバッグを示す図である。
【図3】従来のバッグを示す図である。
【符号の説明】
【0020】
10 収納部
11 取っ手
12 名札保持部
13 覆部
14 維持部
15 名札
20 収納部
21 取っ手
22 名札保持部兼覆部
22−1 名札保持部
22−2 覆部
23 ベルト
24 維持部
25 名札
30 収納部
31 取っ手
32 名札保持部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッグ本体と、
前記バッグ本体に取付けられた名札保持部と、
前記名札保持部の少なくとも一部を覆う覆部と、
前記覆部を一定の状態に維持する維持部と、
を備えたことを特徴とするバッグ。
【請求項2】
個人情報が一部に記載されたバッグ本体と、
前記バッグ本体に記載された個人情報の少なくとも一部を覆う覆部と、
前記覆部を一定の状態に維持する維持部と、
を備えたことを特徴とするバッグ。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のバッグであることを特徴とする書道バッグ。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載のバッグであることを特徴とする水彩バッグ。
【請求項5】
請求項1または請求項2に記載のバッグであることを特徴とするランドセル。
【請求項6】
請求項1または請求項2に記載のバッグであることを特徴とする裁縫バッグ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−195617(P2007−195617A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−15137(P2006−15137)
【出願日】平成18年1月24日(2006.1.24)
【出願人】(591139138)株式会社新学社 (13)