説明

バッグのテーブル支持構造

【課題】折り畳み式の併設テーブルを備えるレジャー用バッグにおいて、既存テーブルと併設テーブルとの水平維持を図るための折り畳み脚及び付属構成を提供する。
【解決手段】バッグ1に第1テーブル2と第2テーブル3と、それらを固定する蝶番4を設け、第1テーブル2に対して第2テーブル3を垂直に折り畳むことで第2テーブル3は第1テーブル2上の積載物を保持するための壁として機能する様にし、蝶番4の機能により第1テーブル2に対して第2テーブル3を水平に併設することでテーブル面積の拡大を図る。第2テーブル3の裏面に縁5を設け、テーブルの形態で使用する際には第1テーブル2に対して第2テーブル3を水平に併設する状態において縁5を貫通する雄ネジ6をバッグ1側に設ける雌ネジ7に締め付け固定すると共に、継ぎ手8を介して結合されるL字型の脚9を第2テーブル3の裏面に設け、L字型の脚9は折り畳み開閉のための軸の機能を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はキャンプ等に使用する折り畳み式の併設テーブルを備えるレジャー用バッグに関するものである。
【背景技術】
【0002】
折り畳み式によりテーブルを併設できる機能を備えるレジャー用バッグとしては特開平10−272014号公報の様に併設テーブルを支持するための折り畳み式の脚を設けるものがある。又、前記の機能を備えるレジャー用バッグとしては特開平6−98805号公報や特開2000−300341号公報の様に併設テーブルを支持するための折り畳み式の脚を設けないものがある。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特開平10−272014号公報の様に併設テーブルに折り畳み式の脚を設けるものは、併設テーブルは脚により支持力を高めている。但し、レジャー用バッグが設置される屋外の設置面は凹凸があり、この影響を受けることで既存テーブルと併設テーブルとの水平維持が困難である。これにより既存テーブルと併設テーブルとの境界に不整合箇所が生じることで積載物を不整合箇所に接触させてしまう、及び、接触に起因して転倒させてしまう懸念が生じる。又、併設テーブルが反る状態においては既存テーブルと併設テーブルとに設けた蝶番やテーブル側面を傷める懸念が生じる。更に、2本の脚を凹凸のある設置面に密着させるのは困難であることでがたつきが生じる懸念がある。
又、特開平6−98805号公報や特開2000−300341号公報の様に併設テーブルに折り畳み式の脚を設けないものは、併設テーブルはバッグが設置される凹凸のある設置面の影響を受けることは無く、既存テーブルと併設テーブルとの水平維持は容易であり、前記の様な懸念は無い。但し、併設テーブルを支持する脚が無いために、例えば既存テーブル上の積載物が少なく、併設テーブル上の積載物が多い状況においてはバッグの重量配分が中央から周辺に偏ることでバッグが傾倒する懸念がある。本発明は既存テーブルと併設テーブルとの水平維持を図るための折り畳み脚及び、付属構成を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
バッグ1にバッグの形態で使用する際には棚として機能する第1テーブル2を設け、第1テーブル2と第2テーブル3とを固定する蝶番4を設け、第1テーブル2に対して第2テーブル3を垂直に折り畳むことで第2テーブル3は第1テーブル2上の積載物を保持するための壁として機能する様にし、蝶番4の機能により第1テーブル2に対して第2テーブル3を水平に併設することでテーブル面積の拡大を図る様にしたバッグであって、第2テーブル3の裏面に縁5を設け、テーブルの形態で使用する際には第1テーブル2に対して第2テーブル3を水平に併設する状態において縁5を貫通する雄ネジ6をバッグ1側に設ける雌ネジ7に締め付け固定すると共に、継ぎ手8を介して結合されるL字型の脚9を第2テーブル3の裏面に設け、L字型の脚9は折り畳み開閉のための軸の機能を備えて軸受け10に組まれ、脚9の外周にらせん状の溝切り11を設け、溝切り11と噛み合うパイプ12を設け、パイプ12の繰り出し調整をして第2テーブル3の支持を行う様にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
図1に示すものは特開2000−300341号公報で示された構成に基づくものであり、固定型の側壁13を正面にして描かれたものである。バッグ1内に既存テーブルである第1テーブル2を設け、第1テーブル2の対向する辺に対となる可動型の第2テーブル3を設け、バッグ1がバッグの形態時には第2テーブル3が固定型の側壁13と共に第1テーブル2を囲む壁として機能する様にし、これにより第1テーブル2上の食品や食器等の積載物を保持することができる。又、第1テーブル2と第2テーブル3とを固定する蝶番4を設け、バッグ1がテーブルの形態時には蝶番4の動きに沿って第2テーブル3を開いて第1テーブル2と第2テーブル3とが併設される様にする。
又、凹凸のある設置面の状況下においても既存テーブルと併設テーブルとの水平維持を可能とするために図1においては第2テーブル3の裏面に縁5を設け、縁5を貫通する雄ネジ6を設け、この構成により第2テーブル3を蝶番4の動きに沿って開き、水平に至る状態で縁5をバッグ1本体に密着させてバッグ1側に設ける雌ネジ7に締め付け固定する。つまり、縁5は第2テーブル3に対して直角に突出する形状を成すことで密着が広範囲に高められ、第1テーブル2と第2テーブル3とが水平状態で固定されたことになる。なお、図1の右側の第2テーブル3は壁の機能から併設テーブルの機能に変更されることによりバッグの形態からテーブルの形態へ移行し、又、第1テーブル2と第2テーブル3とが水平状態にあることを示すものである。なお、蝶番4を設けずに特開2000−300341号公報で示す様に第2テーブル3を抜き差しにより第1テーブル2に併設する構成でも対応可能である。
次に、第2テーブル3の支持力を高めるための脚を設けるが、継ぎ手8を介して結合されるL字型の脚9を第2テーブル3の裏面に設ける。2本のL字型の脚9は折り畳み開閉のための軸の機能を備えて各々が軸受け10に組まれ、この脚9を軸の動きに沿って開き、継ぎ手8がストッパー14に接触する状態において脚9の外周に設けるらせん状の溝切り11と噛み合うパイプ12を繰り出し、パイプ12の先端と設置面とが密着するまで繰り出し調整を行い第2テーブル3の支持を行う様にする。
【実施例】
【0006】
又、前記の継ぎ手8がストッパー14に接触することの説明については、継ぎ手8は板状を成して脚9に対して平行に2本の脚9と結合されるため、脚9を軸の動きに沿って開くことで継ぎ手8が垂直に起き上がり、継ぎ手8が2つの軸受け10間に設けるストッパー14に接触する様になる。なお、脚9と継ぎ手8との結合手段としては脚9に設けるらせん状の溝切りと噛み合う継ぎ手8側の雌ネジ構成によるものが考慮できるが、締め付け固定は緩むという経年変化を想定し、脚9と継ぎ手8とを溶接により結合することも適切である。又、バッグ1本体の底面の角4箇所に調整ネジ15を設け、バッグ1本体の水平維持の調整を行う。
又、図2のものは第2テーブル3周辺を示す斜視図であり、バッグ1がテーブルの形態にある状態を把握できる様にしたものである。突出する形状の縁5は安全面の観点から縁5の厚みを増す様にし、縁5の端部16の面を取る加工を行うと共に、脚9及び、パイプ12が折り畳まれる際の収納空間に影響を及ぼすことの無い縁5の中央部17の厚みを更に増す様に施すことで縁5の補強にも役立てる。なお、脚9及び、パイプ12が折り畳まれる際にこれらと接触する様な形状の中央部17を造作することでホルダー18機能を付加させるという応用例が考慮できる。又、溝切り11箇所は脚9の上部寄りまで延伸し、パイプ12と噛み合う構成にすることで、屋外の設置面の土砂を溝切り11に巻き込むことによる機能不全の防止を図るが、溝切り11の範囲を広げる措置を施すことは脚9とパイプ12との噛み合い密度を高めて両者の一体化の促進のためにも効果的である。
【発明の効果】
【0007】
第1テーブル2と第2テーブル3とを水平状態で固定した後に第2テーブル3を脚9により支持することで第1テーブル2と第2テーブル3との水平維持を安定的に達成することができる。つまり、第2テーブル3は縁5における2箇所の雄ネジ6固定部及び、2本の脚9による4点支持を得ることになる。なお、縁5により第2テーブル3とバッグ1本体との密着を広範囲に高められることで、雄ネジ6を使用しない状況下で脚9を機能させるという簡易手段も考慮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の側面透視図
【図2】 第2テーブル3周辺を示す斜視図
【符号の説明】
1 バッグ 2 第1テーブル 3 第2テーブル
4 蝶番 5 縁 6 雄ネジ
7 雌ネジ 8 継ぎ手 9 脚
10 軸受け 11 溝切り 12 パイプ
13 側壁 14 ストッパー 15 調整ネジ
16 端部 17 中央部 18 ホルダー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッグ(1)にバッグの形態で使用する際には棚として機能する第1テーブル(2)を設け、第1テーブル(2)と第2テーブル(3)とを固定する蝶番(4)を設け、第1テーブル(2)に対して第2テーブル(3)を垂直に折り畳むことで第2テーブル(3)は第1テーブル(2)上の積載物を保持するための壁として機能する様にし、蝶番(4)の機能により第1テーブル(2)に対して第2テーブル(3)を水平に併設することでテーブル面積の拡大を図る様にしたバッグであって、第2テーブル(3)の裏面に縁(5)を設け、テーブルの形態で使用する際には第1テーブル(2)に対して第2テーブル(3)を水平に併設する状態において縁(5)を貫通する雄ネジ(6)をバッグ(1)側に設ける雌ネジ(7)に締め付け固定すると共に、継ぎ手(8)を介して結合されるL字型の脚(9)を第2テーブル(3)の裏面に設け、L字型の脚(9)は折り畳み開閉のための軸の機能を備えて軸受け(10)に組まれ、脚(9)の外周にらせん状の溝切り(11)を設け、溝切り(11)と噛み合うパイプ(12)を設け、パイプ(12)の繰り出し調整をして第2テーブル(3)の支持を行う様にしたバッグのテーブル支持構造。
【請求項2】
バッグ(1)にバッグの形態で使用する際には棚として機能する第1テーブル(2)を設け、第1テーブル(2)と第2テーブル(3)とを固定する蝶番(4)を設け、第1テーブル(2)に対して第2テーブル(3)を垂直に折り畳むことで第2テーブル(3)は第1テーブル(2)上の積載物を保持するための壁として機能する様にし、蝶番(4)の機能により第1テーブル(2)に対して第2テーブル(3)を水平に併設することでテーブル面積の拡大を図る様にしたバッグであって、脚(9)の外周にらせん状の溝切り(11)を設け、溝切り(11)と噛み合うパイプ(12)を設け、溝切り(11)箇所は脚(9)の上部寄りまで延伸し、溝切り(11)の範囲を広げる措置を施す様にしたバッグのテーブル支持構造。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−252870(P2007−252870A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−116149(P2006−116149)
【出願日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【出願人】(594072856)
【Fターム(参考)】