説明

バッチジョブ遅延警告自動発報システムおよび自動発報方法、ならびにそのためのプログラム

【課題】処理遅延チェックジョブによりバッチジョブの処理遅延を検知し、遅延時間に応じた影響度、対策方法を運用管理者へ自動通知するようにして、最適な処理遅延対策を実施可能とし、処理遅延による影響を最小限にし、運用管理者の労力やミスを削減する。
【解決手段】バッチジョブ処理日(年、月、日)ごとに、DB105〜111を参照し、日次、月次、期次の異なる処理遅延チェックパターンを判定し、処理遅延チェックパターンごとに処理遅延チェックジョブを実行する手段(チェックポイントジョブ実行部103)と、処理遅延チェックジョブの出力結果に基づき処理遅延を判定し運用管理者へ自動通知を行うとともに、処理遅延時間に基づき遅延レベル分けを行い、遅延レベルに合わせた対応策をメッセージとして運用管理者へ通知する手段(遅延ジョブの判定と警報発報実行部104)とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッチジョブの遅延警告技術に係り、特に、計算機システムにおける夜間バッチ処理に処理遅延が発生した場合に、遅延警告および該処理遅延に対する対応方法をメッセージ表示し、処理遅延の影響を最小限にすることが可能なバッチジョブ遅延警告自動発報システム技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
夜間バッチジョブの処理遅延を監視する従来技術としては、例えば、特開平11−85541号公報(特許文献1)、特開平5−151161号公報(特許文献2)に開示されたものがある。
【0003】
(1)特許文献1に記載されたバッチジョブ処理時間見積装置は、バッチジョブに使用されている命令を解析するバッチジョブ使用命令解析手段と、解析した結果を外部記憶装置上に格納するバッチジョブ管理テーブル作成手段と、バッチジョブの実行に際して、前記外部記憶装置に格納された解析結果を主記憶上に読み出し、該解析結果からバッチジョブの処理時間の予測値を算出するジョブ起動手段と、バッチジョブが実行されるコンピュータシステムの負荷状態を監視するシステム負荷監視手段と、前記ジョブ起動手段により算出された処理時間の予測値と前記システム負荷監視手段により得られた負荷状態とからシステムの負荷を考慮したバッチジョブの処理時間を算出するバッチジョブ処理時間見積手段とを備え、これらにより、バッチジョブに必要な処理時間をより正確に見積ることを可能にし、OSがジョブのスケジューリングを効率的に実施できるようにしたものである。
【0004】
(2)特許文献2に記載されたバッチジョブ実行状況監視方式は、順編成ファイルに登録されている端末名に従って通知先を決定し、バッチジョブ実行時に発生する障害の情報を前記通知先の業務用端末に送信するようにしたものである。この場合、障害が通知された業務用端末の運用管理者により障害対策が実施される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−85541号公報
【特許文献2】特開平5−151161号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般的にバッチジョブの処理遅延はオンライン業務開始遅延につながり、日常業務に多大な影響を与えるため、処理遅延発生を検知することは重要である。
【0007】
処理遅延の発生を検知するためには、人間が常時監視する必要があり、処理遅延を検知した後、その影響を最小限にするために必要な対策を実施する必要があるが、上記従来技術は次の如き問題点を有している。
【0008】
(1)特許文献1に記載されたバッチジョブ処理時間見積装置によれば、処理遅延が発生したか否かの判断基準となる処理時間を見積ることができるものの、その処理時間と遅延時間の確認は運用管理者が常時行う必要があり、運用管理者にとって多大な時間と労力を必要とし、また人的な確認洩れ、判断ミスの恐れがある。
【0009】
また、処理遅延による影響範囲の確認や対応策は、ジョブフローチャートやジョブマニュアルにより運用管理者が行う必要がある。このため、対策の遅れや誤りが発生する余地がある。
【0010】
(2)特許文献2に記載されたバッチジョブ実行状況監視方式によれば、バッチジョブ異常終了が発生した場合、障害情報を自動的にコンピュータ室外にある通知先の業務用端末に送信することができるものの、異常終了による影響範囲や対応方法は表示されないという問題がある。
【0011】
また、バッチジョブ処理遅延について着目すると、バッチジョブ異常終了は処理遅延の一因ではあるが、特許文献2ではバッチジョブ異常終了が原因ではない処理遅延については通知されない。
【0012】
また、異常終了通知を受けた運用管理者にとっては、ジョブマニュアルや手順書から影響度、連絡先、対応策などの調査を行わなければならず、そのために多大な時間と労力を要するという問題がある。
【0013】
本発明の目的は、上記従来技術における問題点を解消し、バッチジョブの処理遅延のチェックを定時に実行する処理遅延チェックジョブにより、バッチジョブの処理遅延を検知し、遅延時間に応じた影響度、対策方法を運用管理者へ自動通知するようにして、最適な処理遅延対策を実施可能とし、バッチジョブ処理遅延による影響を最小限にするとともに、運用管理者の労力やミスを削減することが可能なバッチジョブ遅延警告自動発報システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために、本発明に係るバッチジョブ遅延警告自動発報システムは、バッチジョブ処理日(年、月、日)ごとに、日次、月次、および期次の異なる処理遅延チェックパターンを判定し、処理遅延チェックパターンごとに処理遅延チェックジョブを実行する手段(チェックポイントジョブ実行部103)と、処理遅延チェックジョブの出力結果に基づき処理遅延を判定し運用管理者へ自動通知を行うとともに、処理遅延時間に基づき遅延レベル分けを行い、その遅延レベルに合わせた対応策をメッセージとして運用管理者へ通知する手段(遅延ジョブの判定と警報発報実行部104)とを有することを特徴とするものであり、より詳細には次の如き構成を有する。
【0015】
本発明に係るバッチジョブ遅延警告自動発報システムは、コンピュータ制御によりバッチジョブの処理遅延を検出して警告あるいは対応メッセージを通知するバッチジョブ遅延警告自動発報システムであって、日単位で、その日に処理するバッチジョブ処理パターンを記憶するバッチジョブ処理日カレンダーデータベースと、前記バッチジョブ処理日カレンダーデータベースから、処理日(年,月,日)のバッチジョブ処理パターンを取り出す手段と、前記バッチジョブ処理パターン毎に、処理遅延チェックジョブ実行時刻であるチェックタイムとチェックジョブIDを記憶するチェックジョブタイムチャートデータベースと、前記チェックジョブタイムチャートデータベースから、前記バッチジョブ処理パターンに対応する処理遅延チェックジョブ実行時刻とチェックジョブIDを取り出す手段と、実行バッチジョブ名毎に、ジョブ開始時刻リミット、ジョブ終了時刻リミット、ジョブ標準処理時間、ジョブ開始時刻+ジョブ標準処理時間がジョブ終了時刻リミットを越えた場合に表示あるいは通知する終了障害対応メッセージとシステム時刻がジョブ開始時刻リミットを越えた場合に表示あるいは通知する開始障害対応メッセージを記憶する標準ジョブタイムチャートデータベースと、該標準ジョブタイムチャートデータベースから、前記処理日に相当する実行バッチジョブ名、ジョブ開始時刻リミット、ジョブ終了時刻リミット、ジョブ標準処理時間、および前記終了遅延障害対応メッセージ、システム時刻がジョブ開始時刻リミットを越えた場合に表示あるいは通知する開始遅延障害対応メッセージを取り出す手段と、バッチジョブ進行中、システム時刻が前記取り出された処理遅延チェックジョブ実行時刻に到達すると前記取り出されたチェックジョブIDに対応する処理遅延チェックジョブを実行する手段と、前記標準ジョブタイムチャートデータベースから取り出されたデータを参照し、前記処理遅延チェックジョブの実行結果に基づき、ジョブ開始時刻+ジョブ標準処理時間がジョブ終了時刻リミットを越えた場合に前記開始遅延障害対応メッセージを、または、システム時刻がジョブ開始時刻リミットを越えた場合に表示する開始遅延障害対応メッセージを、自動的にコンソールディスプレイへ表示し、運用管理者に通知する手段を有することを特徴としている。
【0016】
また、前記標準ジョブタイムチャートデータベースは、さらに実行バッチジョブ名毎に、ジョブ標準開始時刻、ジョブ標準終了時刻、開始差分値、開始差分値に対応した警告対応メッセージ、終了差分値、終了差分値に対応した警告対応メッセージを記憶しており、前記ジョブ開始時刻+ジョブ標準処理時間が前記ジョブ標準終了時刻を越えた場合に前記終了差分値に対応した警告対応メッセージを、または、システム時刻が前記ジョブ標準開始時刻を越えた場合に前記開始差分値に対応した警告対応メッセージを、自動的にコンソールディスプレイへ表示し、運用管理者に通知する手段を有することを特徴としている。
【0017】
さらに、前記チェックジョブタイムチャートデータベースおよび前記標準ジョブタイムチャートデータベースの各々は、各期の末日に対応する期次のデータベース、各月の末日に対応する月次のデータベース、およびそれ以外の日に対応する日次に関するデータベースを有することを特徴としている。
【0018】
本発明に係るバッチジョブ遅延警告自動発報方法は、日単位で、その日に処理するバッチジョブ処理パターンを記憶するバッチジョブ処理日カレンダーデータベースと、前記バッチジョブ処理パターン毎に、処理遅延チェックジョブ実行時刻であるチェックタイムとチェックジョブIDを記憶するチェックジョブタイムチャートデータベースと、実行バッチジョブ名毎に、ジョブ開始時刻リミット、ジョブ終了時刻リミット、ジョブ標準処理時間、ジョブ開始時刻+ジョブ標準処理時間がジョブ終了時刻リミットを越えた場合に表示あるいは通知する終了障害対応メッセージとシステム時刻がジョブ開始時刻リミットを越えた場合に表示あるいは通知する開始障害対応メッセージを記憶する標準ジョブタイムチャートデータベースとを備え、コンピュータ制御によりバッチジョブの処理遅延を検出して警告あるいは対応メッセージを通知するバッチジョブ遅延警告自動発報方法であって、前記バッチジョブ処理日カレンダーデータベースから、処理日(年,月,日)のバッチジョブ処理パターンを取り出すステップと、前記チェックジョブタイムチャートデータベースから、前記取り出したバッチジョブ処理パターンに対応する処理遅延チェックジョブ実行時刻とチェックジョブIDを取り出すステップと、該標準ジョブタイムチャートデータベースから、前記処理日に相当する実行バッチジョブ名、ジョブ開始時刻リミット、ジョブ終了時刻リミット、ジョブ標準処理時間、および前記終了遅延障害対応メッセージ、システム時刻がジョブ開始時刻リミットを越えた場合に表示あるいは通知する開始遅延障害対応メッセージを取り出すステップと、バッチジョブ進行中、システム時刻が前記取り出された処理遅延チェックジョブ実行時刻に到達すると前記取り出されたチェックジョブIDに対応する処理遅延チェックジョブを実行するステップと、前記標準ジョブタイムチャートデータベースから取り出されたデータを参照し、前記処理遅延チェックジョブの実行結果に基づき、ジョブ開始時刻+ジョブ標準処理時間がジョブ終了時刻リミットを越えた場合に前記開始遅延障害対応メッセージを、または、システム時刻がジョブ開始時刻リミットを越えた場合に表示する開始遅延障害対応メッセージを、自動的にコンソールディスプレイへ表示し、運用管理者に通知するステップを有することを特徴としている。
【0019】
また、前記標準ジョブタイムチャートデータベースは、さらに実行バッチジョブ名毎に、ジョブ標準開始時刻、ジョブ標準終了時刻、開始差分値、開始差分値に対応した警告対応メッセージ、終了差分値、終了差分値に対応した警告対応メッセージを記憶しており、前記ジョブ開始時刻+ジョブ標準処理時間が前記ジョブ標準終了時刻を越えた場合に前記終了差分値に対応した警告対応メッセージを、または、システム時刻が前記ジョブ標準開始時刻を越えた場合に前記開始差分値に対応した警告対応メッセージを、自動的にコンソールディスプレイへ表示し、運用管理者に通知するステップを有することを特徴としている。
【0020】
さらに、前記チェックジョブタイムチャートデータベースおよび前記標準ジョブタイムチャートデータベースの各々は、各期の末日に対応する期次のデータベース、各月の末日に対応する月次のデータベース、およびそれ以外の日に対応する日次に関するデータベースを有することを特徴としている。
【0021】
本発明に係るプログラムは、コンピュータを、上記バッチジョブ遅延警告自動発報システムにおける各手段として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0022】
本発明を適用すると、バッチジョブ遅延警告自動発報システムで実行される処理遅延チェックジョブ結果により、処理遅延が自動的に検知されるため、常時運用管理者が処理遅延を監視する必要がなくなり、検知洩れも発生しない。
【0023】
また、ジョブ異常終了以外の要因で処理遅延が発生した場合でも検知可能となる。日次、月次、および期次単位での処理遅延検知パターン設定が可能なため、バッチジョブの増減、ジョブスケジュールの変化に柔軟に対応することが可能である。
【0024】
さらに、処理遅延を検知した場合、運用管理者へ検知メッセージを表示するが、この検知メッセージ内に影響範囲、連絡先、および対応方法を記載することにより、検知と同時に運用管理者が取るべき行動を間違いなく迅速に提示することができ、それによって必要な対策を迅速に実行することができる。
【0025】
以上により、バッチジョブ処理遅延発生時の迅速な対応が可能となり、オンライン業務への影響を最小限にできる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明に係るバッチジョブ遅延警告自動発報システムの全体を示す構成図である。
【図2−A】「チェックポイントジョブ実行部」が行う処理動作を示すフローチャートである(その1)。
【図2−B】「チェックポイントジョブ実行部」が行う処理動作を示すフローチャートである(その2)。
【図3−A】「処理遅延ジョブ判定と警報発報実行部」が行う処理動作を示すフローチャートである(その1)。
【図3−B】「処理遅延ジョブ判定と警報発報実行部」が行う処理動作を示すフローチャートである(その2)。
【図4】バッチ処理日カレンダーデータベースの構成とデータ例を示す図である。
【図5】日次チェックジョブタイムチャートデータベースの構成とデータ例を示す図である。
【図6】月次チェックジョブタイムチャートデータベースの構成とデータ例を示す図である。
【図7】期次チェックジョブタイムチャートデータベースの構成とデータ例を示す図である。
【図8−A】日次標準ジョブタイムチャートデータベースの構成とデータ例を示す図である(その1)。
【図8−B】日次標準ジョブタイムチャートデータベースの構成とデータ例を示す図である(その2)。
【図9】月次標準ジョブタイムチャートデータベースの構成とデータ例を示す図である。
【図10】期次標準ジョブタイムチャートデータベースの構成とデータ例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1は、本発明に係るバッチジョブ遅延警告自動発報システムの全体を示す構成図であり、本発明の主要な構成要素であるバッチジョブ遅延監視システム102を備えるバッチジョブ管理サーバ101と、ネットワーク112と、ジョブコンソール装置113とから構成されている。
【0028】
バッチジョブ遅延監視システム102は、バッチジョブ管理サーバ101内の一部機能として使用され、処理日(年、月、日:記述例;20100625)ごとのバッチ処理パターンが記述してあるバッチ処理日カレンダーデータベース105と、バッチ処理パターンに対応し処理遅延チェックジョブの実行時刻および実行ジョブ名が記述してある日次チェックジョブタイムチャートデータベース106,月次チェックジョブタイムチャートデータベース108,期次チェックジョブタイムチャートデータベース110と、処理されるバッチジョブの標準ジョブタイムチャートが記述してある日次標準ジョブタイムチャートデータベース107,月次標準ジョブタイムチャートデータベース109,期次標準ジョブタイムチャートデータベース111とからデータを取り込んで処理遅延チェックジョブを実行する機能をもつ「チェックポイントジョブ実行部」103と、チェックポイントジョブ実行結果を判定し、処理遅延をネットワーク112に接続してあるジョブコンソール装置113へ通知する機能をもつ「遅延ジョブの判定と警報発報実行部」104とで構成されている。
【0029】
以下、バッチ処理日カレンダーデータベース105,日次チェックジョブタイムチャートデータベース106,月次チェックジョブタイムチャートデータベース108,期次チェックジョブタイムチャートデータベース110,日次標準ジョブタイムチャートデータベース107,月次標準ジョブタイムチャートデータベース109,期次標準ジョブタイムチャートデータベース111のより詳しい内容を、図面を用いて詳細に説明する。
【0030】
図4は、バッチ処理日カレンダーデータベース105を説明するための図であり、同図(a)は項目の説明、同図(b)はデータ例を示している。
【0031】
同図に示すように、バッチ処理日カレンダーデータベース105は、処理日ごとのバッチ処理パターンを記述するものであり、本例においては、2010年4月1日から2010年9月30日までのバッチ処理パターンを示しており、同図(b)のデータ例では、期末である2010年9月30日には期次1の処理パターンを、月末である2010年4月30日、2010年5月31日、2010年6月30日、2010年7月31日、2010年8月31日には月次1の処理パターンを、期末でもなく月末でもないその他の日は日によって異なるが日次1,2,3,・・・などの処理パターンを、それぞれ対応させている。
【0032】
図5は、日次チェックジョブタイムチャートデータベース106を説明するための図であり、同図(a)は項目の説明、同図(b)はデータ例を示している。
【0033】
同図に示すように、日次チェックジョブタイムチャートデータベース106は、日次のバッチ処理パターン(日次i(i=1,2,3,・・))に対応した処理遅延チェックジョブの実行時刻および実行ジョブ名が記述するものであり、同図(b)のデータ例では、日次iの処理パターンにおける処理遅延チェックジョブの具体的な実行時刻(チェックタイム)と実行ジョブのジョブIDを示している。
【0034】
図6は、月次チェックジョブタイムチャートデータベース108を説明するための図であり、同図(a)は項目の説明、同図(b)はデータ例を示している。
【0035】
同図に示すように、月次チェックジョブタイムチャートデータベース108は、月次のバッチ処理パターン(月次j(j=1,2,3,・・))に対応した処理遅延チェックジョブの実行時刻および実行ジョブ名が記述するものであり、同図(b)のデータ例では、月次jの処理パターンにおける処理遅延チェックジョブの具体的な実行時刻(チェックタイム)と実行ジョブのジョブIDを示している。
【0036】
図7は、期次チェックジョブタイムチャートデータベース110を説明するための図であり、同図(a)は項目の説明、同図(b)はデータ例を示している。
【0037】
同図に示すように、期次チェックジョブタイムチャートデータベース110は、期次のバッチ処理パターン(期次k(k=1,2,3,・・))に対応した処理遅延チェックジョブの実行時刻および実行ジョブ名を記述するものであり、同図(b)のデータ例では、期次の処理パターンにおける処理遅延チェックジョブの具体的な実行時刻(チェックタイム)と実行ジョブのジョブIDを示している。
【0038】
図8−Aおよび図8−Bは、日次標準ジョブタイムチャートデータベース107を説明するための図であり、図8−Aの(a)は項目の説明、同図(b)はデータ例、図8−B(c)は対応例を示している。
【0039】
図8−A(a)に示すように、日次標準ジョブタイムチャートデータベース107は、処理されるバッチジョブの日次の標準ジョブタイムチャートを記述するものであり、具体的には、項目名として、処理するバッチジョブの識別名を示す日次バッチジョブ名、当該ジョブが標準的に開始する時刻を示すジョブ標準開始時刻、当該ジョブが開始しなければならない時刻を示すジョブ開始時刻リミット、当該ジョブが標準的に終了する時刻を示すジョブ標準終了時刻、当該ジョブが終了しなければならない時刻を示すジョブ終了時刻リミット、当該ジョブの標準処理時間を示すジョブ標準処理時間、開始遅延警告レベル1を判定する差分値を示す開始差分値1、開始遅延警告レベル1で実施する対応方法内容を示す開始遅延対応1、開始遅延警告レベル2を判定する差分値を示す開始差分値2、開始遅延警告レベル2で実施する対応方法内容を示す開始遅延対応2、開始遅延障害で実施する対応方法内容を示す開始遅延障害対応、終了遅延警告レベル1を判定する差分値を示す終了差分値1、終了遅延警告レベル1で実施する対応方法内容を示す終了遅延対応1、終了遅延警告レベル2を判定する差分値を示す終了差分値2、終了遅延警告レベル2で実施する対応方法内容を示す終了遅延対応2、終了遅延障害で実施する対応内容を示す終了遅延障害対応を有している。同図(b)は具体的なデータ例を示している。
【0040】
図8−Bは、図8−Aの(b)データ例に示した各レベルの開始警告(開始警告1,2)および各レベルの終了警告(終了警告1,2)、開始遅延障害対応(開始障害)、終了遅延障害対応(終了障害)の各項目のより具体的な内容例を示している。
【0041】
図9は、月次標準ジョブタイムチャートデータベース109を説明するための図である。
【0042】
同図(a)に示すように、月次標準ジョブタイムチャートデータベース109は、処理されるバッチジョブの月次の標準ジョブタイムチャートを記述するものであり、具体的には、項目名として、処理するバッチジョブの識別名を示す月次バッチジョブ名、当該ジョブが標準的に開始する時刻を示すジョブ標準開始時刻、当該ジョブが開始しなければならない時刻を示すジョブ開始時刻リミット、当該ジョブが標準的に終了する時刻を示すジョブ標準終了時刻、当該ジョブが終了しなければならない時刻を示すジョブ終了時刻リミット、当該ジョブの標準処理時間を示すジョブ標準処理時間、開始遅延警告レベル1を判定する差分値を示す開始差分値1、開始遅延警告レベル1で実施する対応内容を示す開始遅延対応1、開始遅延警告レベル2を判定する差分値を示す開始差分値2、開始遅延警告レベル2で実施する対応内容を示す開始遅延対応2、開始遅延障害で実施する対応内容を示す開始遅延障害対応、終了遅延警告レベル1を判定する差分値を示す終了差分値1、終了遅延警告レベル1で実施する対応内容を示す終了遅延対応1、終了遅延警告レベル2を判定する差分値を示す終了差分値2、終了遅延警告レベル2で実施する対応内容を示す終了遅延対応2、終了遅延障害で実施する対応内容を示す終了遅延障害対応を有している。
【0043】
同図(b)は具体的なデータ例を示している。同図(c)は(b)のデータ例に示した各レベルの開始警告(開始警告1,2)および各レベルの終了警告(終了警告1,2)、開始遅延障害対応(開始障害)、終了遅延障害対応(終了障害)の各項目のより具体的な内容例を記述するものであるが、本例では簡単のために対応例に関するコメントとして、図8−Bの日次対応例と同様の形式とし、その月次ジョブの特徴にあわせて定義する旨を記述している。
【0044】
図10は、期次標準ジョブタイムチャートデータベース111を説明するための図である。
【0045】
同図(a)に示すように、期次標準ジョブタイムチャートデータベース111は、処理されるバッチジョブの期次の標準ジョブタイムチャートを記述するものであり、具体的には、項目名として、処理するバッチジョブの識別名を示す期次バッチジョブ名、当該ジョブが標準的に開始する時刻を示すジョブ標準開始時刻、当該ジョブが開始しなければならない時刻を示すジョブ開始時刻リミット、当該ジョブが標準的に終了する時刻を示すジョブ標準終了時刻、当該ジョブが終了しなければならない時刻を示すジョブ終了時刻リミット、当該ジョブの標準処理時間を示すジョブ標準処理時間、開始遅延警告レベル1を判定する差分値を示す開始差分値1、開始遅延警告レベル1で実施する対応内容を示す開始遅延対応1、開始遅延警告レベル2を判定する差分値を示す開始差分値2、開始遅延警告レベル2で実施する対応内容を示す開始遅延対応2、開始遅延障害で実施する対応内容を示す開始遅延障害対応、終了遅延警告レベル1を判定する差分値を示す終了差分値1、終了遅延警告レベル1で実施する対応内容を示す終了遅延対応1、終了遅延警告レベル2を判定する差分値を示す終了差分値2、終了遅延警告レベル2で実施する対応内容を示す終了遅延対応2、終了遅延障害で実施する対応内容を示す終了遅延障害対応を有している。
【0046】
同図(b)は具体的なデータ例を示している。同図(c)は(b)のデータ例に示した各レベルの開始警告(開始警告1,2)および各レベルの終了警告(終了警告1,2)、開始遅延障害対応(開始障害)、終了遅延障害対応(終了障害)の各項目のより具体的な内容例を記述するものであるが、本例では簡単のために対応例に関するコメントとして、図8−Bの日次対応例と同様の形式とし、その月次ジョブの特徴にあわせて定義する旨を記述している。
【0047】
図2−Aおよび図2−Bは、処理遅延チェックジョブを実行する「チェックポイントジョブ実行部」103の処理動作を示すフローチャートである。
【0048】
図2−Aに示すように、まず、バッチジョブ管理サーバ101のシステム日付を取り出してバッチ処理日とする(ステップS201)。このバッチ処理日をもとにバッチ処理日カレンダーデータベース204(図1の105;具体的内容については図4参照)によりその日のチェックパターン(日次、月次、期次か)を取り出す(ステップS202)。
【0049】
次に、チェックパターンが日次であるか判定し(ステップS205)、日次であれば(ステップS205:Y)、チェックパターンにバッチ処理日カレンダーデータベース204(図1の105)に記載のバッチ処理パターンをセットする(ステップS206)。
【0050】
次に、日次チェックジョブタイムチャートデータベース207(図1の106;具体的内容については図5参照))からチェックパターンに該当する日次チェックジョブのジョブID(チェックジョブID)、チェックジョブ実行時刻(チェックタイム)を取り出す(図中209)(ステップS208)。
【0051】
次に、日次標準ジョブタイムチャートデータベース210(図1の107;具体的内容については図8−A,B参照))より、日次バッチジョブ情報<バッチジョブ名、標準開始時刻(この時刻までに処理開始すれば処理遅延にはならない)、開始時刻リミット(この時刻までに処理を開始しないと処理遅延になる)、標準終了時刻(この時刻に処理が終了すれば処理遅延にならない)、終了時刻リミット(この時刻までに処理が終了しないと処理遅延になる)、標準処理時間、開始差分値1(標準開始時刻と開始実時刻との差分値)、開始遅延対応1(開始差分値1に対応した処理遅延対応方法メッセージ)、開始差分値2(標準開始時刻と開始実時刻との差分値)、開始遅延対応2(開始差分値2に対応した処理遅延対応方法メッセージ)、終了差分値1(標準終了時刻と終了実時刻との差分値)、終了遅延対応1(終了差分値1に対応した処理遅延対応方法メッセージ)。終了差分値2(標準終了時刻と終了実時刻との差分値)、終了遅延対応2(終了差分値2に対応した処理遅延対応方法メッセージ)>を取り出し(図中211)、バッチジョブ管理サーバ101のメモリ上へロード(コピー)して標準ジョブタイムチャートを得る(図中213)(ステップS212)。
【0052】
なお、上記開始差分値と開始遅延対応は1対1で対応し、バッチジョブ運用に合わせ、追加できる。また、上記終了差分値と終了遅延対応も1対1で対応し、バッチジョブ運用内容に合わせ、追加できる。
【0053】
また、チェックパターンが日次でない場合は(ステップS205:N)、次にチェックパターンが月次であるか判定し(ステップS215)、月次であれば(ステップS215:Y)、チェックパターンにバッチ処理日カレンダーデータベース105に記載のバッチ処理パターンをセットする(ステップS216)。
【0054】
次に、月次チェックジョブタイムチャートデータベース217(図1の108)から、チェックパターンに該当する月次チェックジョブのジョブID(チェックジョブID)、チェックジョブ実行時刻(チェックタイム)を取り出す(図中218)(ステップS219)。
【0055】
次に、月次標準ジョブタイムチャートデータベース220より、月次バッチジョブ情報<バッチジョブ名、標準開始時刻(この時刻までに処理開始すれば処理遅延にはならない)、開始時刻リミット(この時刻までに処理を開始しないと処理遅延になる)、標準終了時刻(この時刻に処理が終了すれば処理遅延にならない)、終了時刻リミット(この時刻までに処理が終了しないと処理遅延になる)、標準処理時間、開始差分値1(標準開始時刻と開始実時刻との差分値)、開始遅延対応1(開始差分値1に対応した処理遅延対応方法メッセージ)、開始差分値2(標準開始時刻と開始実時刻との差分値)、開始遅延対応2(開始差分値2に対応した処理遅延対応方法メッセージ)、終了差分値1(標準終了時刻と終了実時刻との差分値)、終了遅延対応1(終了差分値1に対応した処理遅延対応方法メッセージ)、終了差分値2(標準終了時刻と終了実時刻との差分値)、終了遅延対応2(終了差分値2に対応した処理遅延対応方法メッセージ)>を取り出し(図中221)、バッチジョブ管理サーバ101のメモリ上へロード(コピー)して標準ジョブタイムチャートを得る(図中223)(ステップS222)。
【0056】
なお、上記開始差分値と開始遅延対応は1対1で対応し、バッチジョブ運用に合わせ、追加できる。また、上記終了差分値と終了遅延対応も1対1で対応し、バッチジョブ運用内容に合わせ、追加できる。
【0057】
また、チェックパターンが月次でもない場合は(ステップS215:N)、次に、チェックパターンが期次であるか判定し(ステップS225)、期次であれば(ステップS225:Y)、チェックパターンにバッチ処理日カレンダーデータベース105に記載のバッチ処理パターンをセットする(ステップS226)。
【0058】
次に、期次チェックジョブタイムチャートデータベース228から、チェックパターンに該当する期次チェックジョブのジョブID(チェックジョブID)、チェックジョブ実行時刻(チェックタイム)を取り出す(図中230)(ステップS229)。
【0059】
次に、期次標準ジョブタイムチャートデータベース231より、期次バッチジョブ情報<バッチジョブ名、標準開始時刻(この時刻までに処理開始すれば処理遅延にはならない)、開始時刻リミット(この時刻までに処理を開始しないと処理遅延になる)、標準終了時刻(この時刻に処理が終了すれば処理遅延にならない)、終了時刻リミット(この時刻までに処理が終了しないと処理遅延になる)、標準処理時間、開始差分値1(標準開始時刻と開始実時刻との差分値)、開始遅延対応1(開始差分値1に対応した処理遅延対応方法メッセージ)、開始差分値2(標準開始時刻と開始実時刻との差分値)、開始遅延対応2(開始差分値2に対応した処理遅延対応方法メッセージ)、終了差分値1(標準終了時刻と終了実時刻との差分値)、終了遅延対応1(終了差分値1に対応した処理遅延対応方法メッセージ)、終了差分値2(標準終了時刻と終了実時刻との差分値)、終了遅延対応2(終了差分値2に対応した処理遅延対応方法メッセージ)>を取り出し(図中233)、バッチジョブ管理サーバ101のメモリ上へロード(コピー)して標準ジョブタイムチャートを得る(図中234)(ステップS232)。
【0060】
なお、上記開始差分値と開始遅延対応は1対1で対応し、バッチジョブ運用に合わせ、追加できる。また、上記終了差分値と終了遅延対応も1対1で対応し、バッチジョブ運用内容に合わせ、追加できる。
【0061】
チェックパターンが日次、月次、または期次のいずれでもなかった場合(ステップS205:N,S215:N,S225:N)、エラーメッセージを表示し、処理は終了する(ステップS227)。
【0062】
次に、図2−Bに示すように、ステップS212,S222,またはS232によりバッチジョブ管理サーバ101のメモリ上にロード(コピー)して得た標準ジョブタイムチャート214,224,または235を参照し、処理遅延ジョブチェックを開始する。
【0063】
処理遅延ジョブチェックでは、バッチジョブ管理サーバ101から該バッチジョブ管理サーバ自身が保持するシステム時刻を取り出す(ステップS236)。取り出したシステム時刻が処理遅延チェックジョブ実行時刻か判定し(ステップS237)、処理遅延チェックジョブ実行時刻であれば(ステップS237:Y)、処理遅延チェックジョブを実行する(ステップS238)。
【0064】
処理遅延チェックジョブの出力結果239(ジョブID、ジョブ状態(実行中あるいは実行待ち)、ジョブ開始時刻、ジョブ終了時刻)を「遅延ジョブ判定と警報発報実行部」104へ渡す(ステップS240)。「遅延ジョブ判定と警報発報実行部」104は、後述する図3−Aおよび図3−Bのフローチャートに示す処理を実行する。
【0065】
次に、全ての処理遅延チェックジョブが実行されたか判定し(ステップS241)、全て実行されていなければ(ステップS241:未完了)、再度ステップS236に戻りシステム時刻を取り出す。全て実行されていたら(ステップS241:完了)、バッチジョブ遅延警告自動発報システムを終了する。
【0066】
図3−Aおよび図3−Bは、「遅延ジョブの判定と警報発報実行部」104の処理動作(図2−BのステップS204に相当)を示すフローチャートである。
【0067】
図3−Aに示すように、まず、「遅延ジョブの判定と警報発報実行部」104は、「チェックポイントジョブ実行部」103から渡された処理遅延チェックジョブの出力結果(ジョブID、ジョブ状態(実行中あるいは実行待ち)、ジョブ開始時刻、ジョブ終了時刻)を1ジョブ単位毎に取り出す(ステップS301)。
【0068】
標準ジョブタイムチャート304(図2−Aの標準ジョブタイムチャート214,224,235に相当)から、ジョブIDで判別したジョブの標準開始時刻、開始時刻リミット、標準終了時刻、終了時刻リミット、およびジョブ標準処理時間を取り出す(図中303)(ステップS302)。
【0069】
次に、ジョブ状態が実行中か否かを判定し(ステップS305)、実行中であれば(ステップS305:Y)、ジョブ開始時刻にジョブ標準処理時間を加算し、ジョブ終了判定時刻とする(ステップS306)。
【0070】
次に、ジョブ終了判定時刻と終了時刻リミットと比較し(ステップS307)、ジョブ終了判定時刻が終了リミット時刻を超えていた場合(ステップS307:超えた)、標準ジョブタイムチャート上のジョブIDに該当する終了障害対応メッセージを取り出す(ステップS308)。
【0071】
ジョブ終了判定時刻が終了リミット時刻を超えていない場合(ステップS307:超えていない)、次にジョブ終了判定時刻と標準終了時刻を比較し(ステップS309)、ジョブ終了判定時刻が標準終了時刻を超えた場合、ジョブ終了判定時刻から標準終了時刻を減算し、終了差分値とする(ステップS310)。
【0072】
次に、この終了差分値に対応する標準ジョブタイムチャート上の警告対応メッセージを取り出す(ステップS311)。
【0073】
ジョブ状態が実行中でなかった場合(ステップS305:N)、ジョブ状態が実行待ちか否かを判定する(ステップS312)。実行待ちであった場合(ステップS312:Y)、システム時刻と開始時刻リミットとを比較する(ステップS314)。システム時刻が開始時刻リミットを超えた場合、標準ジョブタイムチャート上の開始障害対応メッセージを取り出す(ステップS315)。
【0074】
ステップS314において、システム時刻が開始時刻リミットを超えていない場合(ステップS314:超えていない)、システム時刻と標準開始時刻を比較し(ステップS316)、システム時刻が標準開始時刻を超えた場合(ステップS316:超えた)、システム時刻から標準開始時刻を減算し、開始差分値とする(ステップS317)。
【0075】
次に、この開始差分値に対応する標準ジョブタイムチャート上の処理遅延警告対応メッセージを取り出す(ステップS319)。
【0076】
ステップS308で標準ジョブタイムチャートから取り出された終了障害対応メッセージ、ステップS311で標準ジョブタイムチャートから取り出された警告対応メッセージ、ステップS319で標準ジョブタイムチャートから取り出された処理遅延警告対応メッセージをコンソールディスプレイ322へ表示する(図中321)(ステップS320)。コンソールディスプレイ322に表示されたメッセージをもとに運用管理者が処理遅延対応を行う。
【0077】
ステップS312でのジョブ状態実行待ち判定で実行待ちではない場合(ステップS312:N)と、ステップS316でシステム時刻が標準開始時刻を超えていない場合(ステップS316:N)は、コンソールディスレイには表示しない(323)。最後に、以上の一連の処理を対象全ジョブが終了するまで繰り返す(ステップS324)。
【0078】
なお、上記実施例では、日次、月次、期次に分けた場合で説明したが、必ずしもこのように分けずに(月次および期次を設けずに)、日次に関するデータベースだけを用いるようにしてもよい(この場合、月次および期次は日次の特異日の一種とみなすことになる)。
【0079】
本発明に係るバッチジョブ処理管理サーバ101のバッチジョブ遅延監視システム内のチェックポイントジョブ実行部(チェックポイントジョブ実行手段)103、および、遅延ジョブの判定と警報発報実行部(遅延ジョブの判定と警報発報実行手段)104によって行われる図2−A〜図2−Bおよび図3−A〜図3−Bで示した処理は、バッチジョブ処理サーバ101を構成するCPUやメモリ、レジスタなどのハードウェアにより各処理(請求項における各手段あるいは各ステップ)に対応するプログラムを実行することにより実現される。これらの各処理に対応するプログラムは、FD、CD−ROM、DVDなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体や、インターネットなどのネットワークを介して市場に流通させることができる。
【符号の説明】
【0080】
101:バッチジョブ管理サーバ
102:バッチジョブ処理遅延監視システム
103:チェックポイントジョブ実行部
104:遅延ジョブの判定と警報発報実行部
105:バッチ処理日カレンダーデータベース
106:日次チェックジョブタイムチャートデータベース
107:日次標準ジョブタイムチャートデータベース
108:月次チェックジョブタイムチャートデータベース
109:月次標準ジョブタイムチャートデータベース
110:期次チェックジョブタイムチャートデータベース
111:期次標準ジョブタイムチャートデータベース
112:ネットワーク
113:ジョブ管理コンソール装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ制御によりバッチジョブの処理遅延を検出して警告あるいは対応メッセージを通知するバッチジョブ遅延警告自動発報システムであって、
日単位で、その日に処理するバッチジョブ処理パターンを記憶するバッチジョブ処理日カレンダーデータベースと、
前記バッチジョブ処理日カレンダーデータベースから、処理日(年,月,日)のバッチジョブ処理パターンを取り出す手段と、
前記バッチジョブ処理パターン毎に、処理遅延チェックジョブ実行時刻であるチェックタイムとチェックジョブIDを記憶するチェックジョブタイムチャートデータベースと、
前記チェックジョブタイムチャートデータベースから、前記バッチジョブ処理パターンに対応する処理遅延チェックジョブ実行時刻とチェックジョブIDを取り出す手段と、
実行バッチジョブ名毎に、ジョブ開始時刻リミット、ジョブ終了時刻リミット、ジョブ標準処理時間、ジョブ開始時刻+ジョブ標準処理時間がジョブ終了時刻リミットを越えた場合に表示あるいは通知する終了障害対応メッセージとシステム時刻がジョブ開始時刻リミットを越えた場合に表示あるいは通知する開始障害対応メッセージを記憶する標準ジョブタイムチャートデータベースと、
該標準ジョブタイムチャートデータベースから、前記処理日に相当する実行バッチジョブ名、ジョブ開始時刻リミット、ジョブ終了時刻リミット、ジョブ標準処理時間、および前記終了遅延障害対応メッセージ、システム時刻がジョブ開始時刻リミットを越えた場合に表示あるいは通知する開始遅延障害対応メッセージを取り出す手段と、
バッチジョブ進行中、システム時刻が前記取り出された処理遅延チェックジョブ実行時刻に到達すると前記取り出されたチェックジョブIDに対応する処理遅延チェックジョブを実行する手段と、
前記標準ジョブタイムチャートデータベースから取り出されたデータを参照し、前記処理遅延チェックジョブの実行結果に基づき、ジョブ開始時刻+ジョブ標準処理時間がジョブ終了時刻リミットを越えた場合に前記開始遅延障害対応メッセージを、または、システム時刻がジョブ開始時刻リミットを越えた場合に表示する開始遅延障害対応メッセージを、自動的にコンソールディスプレイへ表示し、運用管理者に通知する手段と
を有することを特徴とするバッチジョブ遅延警告自動発報システム。
【請求項2】
前記標準ジョブタイムチャートデータベースは、さらに実行バッチジョブ名毎に、ジョブ標準開始時刻、ジョブ標準終了時刻、開始差分値、開始差分値に対応した警告対応メッセージ、終了差分値、終了差分値に対応した警告対応メッセージを記憶しており、
前記ジョブ開始時刻+ジョブ標準処理時間が前記ジョブ標準終了時刻を越えた場合に前記終了差分値に対応した警告対応メッセージを、または、システム時刻が前記ジョブ標準開始時刻を越えた場合に前記開始差分値に対応した警告対応メッセージを、自動的にコンソールディスプレイへ表示し、運用管理者に通知する手段を
有することを特徴とする請求項1に記載のバッチジョブ遅延警告自動発報システム。
【請求項3】
前記チェックジョブタイムチャートデータベースおよび前記標準ジョブタイムチャートデータベースの各々は、各期の末日に対応する期次のデータベース、各月の末日に対応する月次のデータベース、およびそれ以外の日に対応する日次に関するデータベースを有することを特徴とする請求項1または2に記載のバッチジョブ遅延警告自動発報システム。
【請求項4】
日単位で、その日に処理するバッチジョブ処理パターンを記憶するバッチジョブ処理日カレンダーデータベースと、前記バッチジョブ処理パターン毎に、処理遅延チェックジョブ実行時刻であるチェックタイムとチェックジョブIDを記憶するチェックジョブタイムチャートデータベースと、実行バッチジョブ名毎に、ジョブ開始時刻リミット、ジョブ終了時刻リミット、ジョブ標準処理時間、ジョブ開始時刻+ジョブ標準処理時間がジョブ終了時刻リミットを越えた場合に表示あるいは通知する終了障害対応メッセージとシステム時刻がジョブ開始時刻リミットを越えた場合に表示あるいは通知する開始障害対応メッセージを記憶する標準ジョブタイムチャートデータベースとを備え、コンピュータ制御によりバッチジョブの処理遅延を検出して警告あるいは対応メッセージを通知するバッチジョブ遅延警告自動発報方法であって、
前記バッチジョブ処理日カレンダーデータベースから、処理日(年,月,日)のバッチジョブ処理パターンを取り出すステップと、
前記チェックジョブタイムチャートデータベースから、前記取り出したバッチジョブ処理パターンに対応する処理遅延チェックジョブ実行時刻とチェックジョブIDを取り出すステップと、
該標準ジョブタイムチャートデータベースから、前記処理日に相当する実行バッチジョブ名、ジョブ開始時刻リミット、ジョブ終了時刻リミット、ジョブ標準処理時間、および前記終了遅延障害対応メッセージ、システム時刻がジョブ開始時刻リミットを越えた場合に表示あるいは通知する開始遅延障害対応メッセージを取り出すステップと、
バッチジョブ進行中、システム時刻が前記取り出された処理遅延チェックジョブ実行時刻に到達すると前記取り出されたチェックジョブIDに対応する処理遅延チェックジョブを実行するステップと、
前記標準ジョブタイムチャートデータベースから取り出されたデータを参照し、前記処理遅延チェックジョブの実行結果に基づき、ジョブ開始時刻+ジョブ標準処理時間がジョブ終了時刻リミットを越えた場合に前記開始遅延障害対応メッセージを、または、システム時刻がジョブ開始時刻リミットを越えた場合に表示する開始遅延障害対応メッセージを、自動的にコンソールディスプレイへ表示し、運用管理者に通知するステップと
を有することを特徴とするバッチジョブ遅延警告自動発報方法。
【請求項5】
前記標準ジョブタイムチャートデータベースは、さらに実行バッチジョブ名毎に、ジョブ標準開始時刻、ジョブ標準終了時刻、開始差分値、開始差分値に対応した警告対応メッセージ、終了差分値、終了差分値に対応した警告対応メッセージを記憶しており、
前記ジョブ開始時刻+ジョブ標準処理時間が前記ジョブ標準終了時刻を越えた場合に前記終了差分値に対応した警告対応メッセージを、または、システム時刻が前記ジョブ標準開始時刻を越えた場合に前記開始差分値に対応した警告対応メッセージを、自動的にコンソールディスプレイへ表示し、運用管理者に通知するステップを
有することを特徴とする請求項4に記載のバッチジョブ遅延警告自動発報方法。
【請求項6】
前記チェックジョブタイムチャートデータベースおよび前記標準ジョブタイムチャートデータベースの各々は、各期の末日に対応する期次のデータベース、各月の末日に対応する月次のデータベース、およびそれ以外の日に対応する日次に関するデータベースを有することを特徴とする請求項4または5に記載のバッチジョブ遅延警告自動発報方法。
【請求項7】
コンピュータを、請求項1から3のいずれかに記載のバッチジョブ遅延警告自動発報システムにおける各手段として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2−A】
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【図2−B】
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【図3−A】
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【図3−B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8−A】
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【図8−B】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−146049(P2012−146049A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−2775(P2011−2775)
【出願日】平成23年1月11日(2011.1.11)
【出願人】(000233491)株式会社日立システムズ (394)