説明

バッファ層を有する低バイアス・ドリフト変調器

【課題】本発明は動作点を設定するためにバイアスを印加するデバイス内に埋められたバイアス電極の付加的なセットを含んだ電気光学変調器の構造に関する。
【解決手段】したがって、入力光信号を変調するのに用いられるRF電極はゼロDCバイアスで動作され得、非密閉パッケージ内に存在し得るガルバニック作用および他の作用による電極腐蝕が低減される。埋められたバイアス電極は、結果的に得られるドリフト特性の向上により電荷蓄積を制御する際にも有利である。このバイアス電極材料は、デバイス内で、特に外部端子にバイアス信号をルートさせることに加え、非密閉環境において動作できるように封入層を形成するのにも有用であり、これにより製造コストが抑えられる。XカットおよびZカット・ニオブ酸リチウム(LiNbO)を用いた実施形態を提供する。後者の場合、バイアス電極は光損を回避するように電極の軸に沿って分割され得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光ファイバ通信用光学デバイスに関し、より具体的には電気的に導電性のない電気光学材料で製造された光学デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は参照により本願明細書に組み入れた2004年7月27日に出願された、「Low Bias Drift Modulator with Buffer Layer」と題する米国特許仮出願第60/591458号の優先権を主張する。
【0003】
レーザ・ダイオード、外部変調器、および光検出器ダイオードを含んだ光ファイバ通信システムは、光ファイバまたは類似する光導波路を用いて光信号を伝送する分野ではよく知られている。光ファイバの色分散は、光ファイバ通信システムが達成可能な伝送距離を変調速度および変調チャープに依存するものにしている。外部変調器はレーザからの連続波(CW)入力光出力を変調するのに用いられる場合、所定の制御可能な様式で変調チャープ・パラメータを実質的に固定された値に調整できるようにし、これにより色分散によって引き起こされる伝送出力ペナルティーは最小化される。
【0004】
外部変調は、例えば、実質的に同一の入力光ビームが導波路に供給され、かつ各導波路がそれ自身の個々の制御に供される二重導波路デバイスにおいて達成される。変調信号は別個の制御により各導波路に印加される。さらに、ゼロではない所望の固定された値に変調チャープ・パラメータを調整するために、制御信号は各導波路に印加される。
【0005】
典型的な高速の電気光学外部変調器は進行波電極を用いて、光導波路の近傍でマイクロ波伝送ラインを形成する。マイクロ波信号は所定の距離を光信号とともに共伝搬し、これによって必要な光変調が達成される。進行波変調器におけるマイクロ波信号と光信号との速度のミスマッチを阻止するために、厚いバッファ層をウエハ上に設けてマイクロ波信号の伝搬速度を高速化する。これまでは、酸化シリコン(S)バッファ層は電子ビーム、スパッタリング、または化学気相成長(CVD)などの知られた技術で形成されていた。このバッファ層はウエハ全体にわたって平坦化することができるか、または電極構造体でパタン化することができる。
【0006】
層を使用することは非常に多くの利点がある。Sバッファ層は、層厚および組成などの製造パラメータを正確に制御できるようにするエバポレータ、スパッタリング装置、ガス供給装置、またはCVD装置などの装置によって製造される。このようなパラメータはともに電気的RF信号のほか導波路の光信号の伝搬速度に影響を及ぼす。
【0007】
高速通信システムなどの多数の用途にとっては、高い変調効率を達成することは重要であり、これはπ(pi)の光位相シフトを達成するために変調器電極に印加される必要のある一般に電圧の大きさがVπ(Vpiと示すこともある)として測定される。典型的な設計目標は5vであるが、これは製造業者ごとに変動し得る。ニオブ酸リチウム(LiNbO)はこの設計基準を満たすことのできる電気光学材料である。
【0008】
ニオブ酸リチウムは主要な2つの結晶方位、つまりXカットおよびZカットで使用される。XカットまたはZカットLiNbOという用語は、それぞれZまたはX結晶方位に対して垂直に切断されたLiNbOを意味する。Yカットは結晶学的にXカットに等しく、故に、Xカットを扱う説明のすべてに含まれる。
【0009】
大半の用途では経時的、かつ温度、湿度および他の環境条件の変化を通して電気光学変調器の非常に安定した動作を必要とする。
【0010】
LiNbOは、温度の場合、LiNbOの焦電効果が移動性の電荷を生成するので、温度変化に反応し易い。移動性の電荷はデバイスの通常の操作の間に強力な電界を生じ得る。そのような強電界は、導波路にわたって互いにマッチしない電界を形成することによってマッハツェンダ干渉計(MZI)などの電気光学変調器の動作(バイアス)点を変化させ得るので問題である。また、このような強電界によって時間依存性または制御されない電荷の消散が生じることになり、その結果伝送データの損が生じるかもしれない。このような電界によってアークも発生して、その結果伝送データの損が生じるかもしれない。
【0011】
焦電性電荷を除去するための当該分野において知られた方法が存在する。例えば、zカット基板では、変調器平面に対して垂直方向に焦電的に発生した電界である。いくつかの先行技術は、導電路を介してデバイスの底部へ焦電性電荷を除去するために、デバイスの上面に形成された金属酸化物層または半導体層を使用する。アモルファス・シリコンと多結晶シリコン(ポリ−Si)の両方の半導体層が焦電性電荷を除去するために使用されている。拡散抑制層が金属電極が半導体ブリードオフ層に拡散するのを妨ぐために含まれる場合もある。
【0012】
他の先行技術のデバイスはデバイスの底部上に放出経路を提供するように設置電極に電気的に接続された導電層を使用する。このようなデバイスでは、熱い電極に蓄積する電荷の接地への経路を駆動電子機器またはバイアス電子機器に見出すことができる。
【0013】
LiNbO変調器に関連する問題は、バイアス電圧がLiNbOマッハツェンダ干渉計型変調器の電気入力に印加されるときに生じ得る望ましくない電荷の発生および電荷再分布である。マッハツェンダ干渉計の動作点を制御するために印加されるバイアス電圧は、電子、正孔、またはイオンの形態で移動性の電荷を形成し得る。このような移動性の電荷は正のDCドリフトを確立することによって印加された電圧の作用を打ち消すか、または負のDCドリフトを確立することによって印加されたバイアス電圧を増強するかのいずれかである。バイアス条件を維持するのに必要な電圧は徐々に増大(「暴走」)して制御システムをリセットし、結果的にデータの損を生じることになるので、正のドリフトは特に問題である。当該分野では、望ましくない電荷発生および電界再分布によって生じるDCドリフトを低減させる方法が知られている。
【0014】
米国特許第5404412号および第5680497号の先行技術の設計は、バッファ層をドープしてより導電性のあるものにすることによって、バッファ層充電の影響を低減させる。増大された導電性はバッファ層を実質的にショートさせてバッファ層が充電されないようにする。金電極に印加される電圧をゆっくりと変化させれば、マッハツェンダ干渉計のバイアス点を時間とともに制御することができる。xカットニオブ酸リチウムの設計は、工学的にRF電極と直列になった別個の電気的に絶縁された低周波バイアス電極を有し得る。この別個のバイアス電極は電極と基板との間にバッファ層を有していないので、バッファ層に関連する問題は解消されるが、デバイスの長さは大きくなる。
【0015】
米国特許第5359449号には別個のバイアス電極を有するzカット・ニオブ酸リチウムの設計が示されている。電極を常に導波路にわたって位置決めしておかなければならないので、zカット・ニオブ酸リチウム設計(バイアスまたはRF)は典型的にはバッファ層を必要とする。いくつかの先行技術のニオブ酸リチウム設計では、バイアス制御は導波路の上部に設置された設置されたインジウム・スズ酸化物(ITO)などの光学的に透明な導体から作られた別個のバイアス電極を用いて達成される。
【0016】
典型的にはデバイス全体は湿気が電極に到達しないように、通常は密封パッケージ内に設置される。
【0017】
米国特許第5895742号および第6198855 B1号は高分子バッファ層を用いた設計を考察している。第6198855 B1号は、ブリード層がバッファ層の上部に形成されたか、または直接表面上に形成された、導電率または非導電率バッファ層を備えたzカット・デバイスを記載している。しかし、ブリード層材料は電極を形成するようにパタン化されていないし、導波路近傍の電位を外的に制御する手段も提供しないことに留意されたい。
【0018】
米国特許第6195191 B1号および第6282356 B1号は、導電率を変えるか、または表面損傷を抑えてバイアス安定性を改善するように基板の表面を処理する手段を記載している。ブリード層の使用も記載されている。表面全体は処理されることにも留意されたい。その表面処理を用いて電極を形成しようとする試みについては考察されていない。
【0019】
他の先行技術には、半導電性電極が主要な信号電極に隣接して側方に設置された米国特許第5214724号がある。バイアス電極が基板の表面上に存在する本願明細書に記載の発明とは対照的に、すべての電極はバッファ層の上部にあることに留意されたい。[C1]特許第5214724号はバイアス点の低周波制御に半導電性電極を使用することができることを教示している。当該特許請求の範囲は全電極とバッファ層との間に「一次半導電性層」と呼ばれるブリード層も含んでいることに留意されたい。
【0020】
日本国特許第1789177号(特許付与日1993年9月29日)は、バッファ層が存在しない領域において、半導電性ブリード層がパタン化したバッファ層の上部を覆い、かつ基板の表面の上部にあるパタン化したバッファ層を記載している。
【0021】
米国特許出願公開公報第2003/005370 A1号では、高導電性金属電極の下にある透明な導電性フィルムが基板の表面に直接電圧を印加する。この金属電極は光損を最小化するように導波路の中心に対して側方にずらされている。透明な導電性フィルムは高導電性電極から導波路に高周波信号および低周波信号の両方を運ぶことが意図されている。当該特許出願に記載されているように、「金属電極が透明電極の光導波路上に形成された一部分上にできるだけ重ね合わせられないように金属電極を形成することによって、光損を防ぐとともに高速の変調を達成することが可能であるので、本発明は特に有利である」。
【0022】
米国特許第5455876号は、浮遊電位以外に、基板の表面上で、バッファ層の下に、高導電性(好適には金)電極を備えた設計を記載している。浮遊電極はバッファ層の上部の電極から絶縁されたDCであり、外部DC接続を有さない。この浮遊電極はバッファ層の上部の電極からのRFを容量結合することによって高周波変調効率を改善することが意図されている。浮遊電極がその電極に近接していることにより、結合された電圧の一部に対して効果的な変調が達成される。1998年1月発行のLightwave Technology誌、第16巻1号、73〜77頁のSamuel Hopferらの「A novel wideband,lithium niobate electrooptic modulator」と題する学術論文では、その発明者は浮遊電極の目的は「使用可能なRF電圧をチタン非拡散型の光導波路に直接印加するためのものである」と記載している。浮遊電極は外部DC接続がないのでバッファ層の充電効果に起因するバイアス電圧ドリフトを緩和しないことに留意されたい。
【0023】
米国特許第6310700号はバッファ層上部に大きな電極のセットがあり、かつ基板の表面上に電極のセットがあるという点で第5455876号と多少類似している。上部電極から下部電極への信号電圧の容量結合に依存する代わりに、導電性の脚部が前記2セットの電極を接続する。この下部の電極セットは低周波および高周波の両方で上部電極と直接相互接続されていることに留意されたい。この脚部は全周波数に対して上部電極から下部の電極セットまで電圧を運ぶことが意図される。注目すべき重要な特徴は、変調は高周波および低周波において下部の電極セットによって行われることである。当該特許は「バッファ層400の厚さは伝送ライン300を伝搬する電気信号によって生成される電界710がニオブ酸リチウム基板に到達せずに電気的速度を遅くするように十分な厚さであるべきである」と記載している。伝送ラインからの電界ラインが基板に達しない場合、その電界ラインは高周波および低周波両方の変調に果たす役割は最小である。さらに、当該特許は特に、伝送ライン300を伝搬する電気信号によって生成される電界のより強い部分(以降「伝搬710の電界」と呼ぶ)がニオブ酸リチウム基板100に到達せずに電気的速度を遅くするように、基板100から離して伝送ラインを持ち上げるために導電性脚部350は十分長くなければならない。伝搬710の電界電界(図3に示す)は伝送ライン300の電極間の空隙にわたって発生されるが、光信号の変調は行わない」、と教示している。したがって、高周波および低周波の変調は「担持(loading)電極」と呼ばれる基板の表面上の電極のセットによって実行される。当該特許は「対向する導電性脚部の対向担持電極は伝送ラインの電気的速度を低減させて光信号の光学速度をマッチさせる容量を発生し」、故に、担持電極は高周波の伝送ラインに強力に結合されることも記載している。
【特許文献1】米国特許第5404412号
【特許文献2】米国特許第5680497号
【特許文献3】米国特許第5359449号
【特許文献4】米国特許第5895742号
【特許文献5】米国特許第6198855 B1号
【特許文献6】米国特許第6195191 B1号
【特許文献7】米国特許第6282356 B1号
【特許文献8】米国特許第5214724号
【特許文献9】[C1]特許第5214724号
【特許文献10】日本国特許第1789177号
【特許文献11】米国特許第5455876号
【特許文献12】米国特許第6310700号
【非特許文献1】Samuel Hopfer, et. al., entitled "A novel wide band, lithium niobate electrooptic modulator", in the Journal of Light Wave Technology, Vol. 16, No.1, January 1998, 73〜77頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
本願の発明の目的は、効果的な高周波および低い光損を維持すると同時にデバイスのバイアス化への充電の影響を低減させて、密閉されていないパッケージングに対してデバイスをより強力なものにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0025】
したがって、本発明は、光信号の高周波変調が、バッファ層上部に伝送ラインとして配置され、かつ所定の動作点が基板と接触する低導電性電極の第2のセットによって維持される高導電性RF電極の第1のセットを用いて達成される電気光学デバイスに関するものである。
【0026】
このようにして、デバイスの表面上に設置された高導電性電極間でゼロまたはゼロに近いDC電圧でデバイスを操作することが可能である。その結果、電極を腐蝕させ得るメタル・マイグレーションおよび他の作用が緩和されて、より低い製造および材料コストのために有利である密閉していないパッケージ内でデバイスの信頼できる動作が可能となる。
【0027】
さらに、外部端子への電気的接続を有する基板の表面上に位置する電極を用いて、除去しない場合にはドリフトなどのデバイスの望ましくない動作を生じるであろう基板充電および同様の作用を除去することができる。
【0028】
本発明の別の態様は変調効果を最適にするためのRF電極およびバイアス電極の相対的配置に関する。
【0029】
本発明の別の特徴は高抵抗率のバイアス電極を高導電性電極に接続してバイアス電極の直列抵抗を低減させるためのビアを提供する。
【0030】
本発明の好適な実施形態を示す添付図面を参照して本発明をさらに詳細に記載する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
図1を参照すると、本発明の変調器24を利用した、単純化した光通信システム10の実施形態が示されている。この光通信システム10は、送信機11、受信機32、および受信機32に送信機11を接続する伝送媒体30を備えている。伝送媒体30は典型的には光ファイバである。
【0032】
送信機11はレーザ・コントローラ12から受信されるレーザ制御信号に従って動作するレーザ14を含んでいる。連続波(CW)モードまたはパルス・モードで動作し得るレーザ14は、所定の波長を有する光信号16を生成する。長波長通信システムでは、レーザ14は典型的には、1.5μm波長の光信号を生成するInGaAsP/InP半導体シングル・モード・レーザである。
【0033】
レンズ付き光ファイバ18またはファイバ・ピグテールは光信号16を受信する。レンズ付き光ファイバ18はレーザ14に向けられた反射を低減させるアイソレータ20に結合されている。一実施形態では、アイソレータ20はレーザ14への反射をさらに低減させるために偏光器(図示せず)に結合されている。別の実施形態では、レンズ付き光ファイバ18はアイソレータ20を介さずに変調器24に直接結合されている。
【0034】
外部変調器24は入力ファイバ22を介してレーザ14から光信号16を受信する。変調器24は2つの導波路26および28を含む。コントローラ38は各導波路26、28を他方とは独立して、または1つの制御信号を用いて制御する。光信号16は変調器24の入力23にて受信され、導波路26および28の各々において変調される。導波路26および28の各々からの変調された光信号は変調器24の出力29において、ある変調光信号へと結合される。変調器24は振幅変調、位相変調、またはそれを組み合わせたもののいずれかを実行して、受信された光信号16の光を「チャープ」することができる。この結合された変調された光信号はファイバ30をわたって受信機32へ伝送される。
【0035】
コントローラ38は伝送ライン40を介してデータ源42からデジタル・データ信号を受信し、受信した信号に応答して変調制御信号を生成する。変調制御信号はリード線34および36を介して変調器24に導入される。この変調制御信号は光信号16の所定の変調および所望の変調チャープ・パラメータを表している。例えば、変調制御信号は変調器24によって受信され、それに応答して、導波路26および28の各々の相対的伝搬速度が変化して所望の変調チャープ・パラメータ値を生成する。単一の制御信号が非対称的に導波路26および28と相互に働いて一定量のチャープを生成する。
【0036】
コントローラ38も、変調器の動作点を設定するバイアス信号をリード線35を介して変調器24に導入する。このバイアス信号は予め設定されるか、または温度、バイアス・ドリフト、または電気光学導波路近傍の電荷蓄積などの環境条件の変化に応じて生成されてよい。
【0037】
一般的な変調器のデザインは、マッハツェンダ型である。このマッハツェンダ変調器の操作は、米国特許第5455876号に詳細に記載され、これを本願明細書において参照により組み入れている。マッハツェンダ型変調器は光波を変調するために干渉技術を使用する。マッハツェンダ型変調器は、入力光信号を光導波管に沿って2つの経路に分割し、電磁信号、好適には無線周波数(RF)信号を利用して、一方または両方の光導波路に存在する分割された光信号を変調する。次に、この2つの分割された光信号は単一の光信号に組み合わせられる。本願明細書では本発明をマッハツェンダ型変調器とともに記載するが、本発明は任意のタイプのエレクトロ光学変調器とともに使用することができる。
【0038】
図2は図1の光通信システムの従来技術の変調器の上部平面図を示す。光ファイバ・ケーブル46は、マッハツェンダ型変調器44の光入力48と光通信を行う。光ファイバ・ケーブル46は、光源またはレーザ(図示せず)から入力48へ光信号を提供する。この光信号はY結線50によって2つの等しい信号に分割される。RF電極54および56は信号発生器52によって供給されるRF信号を伝える。分割された光信号は、導波路58および60に沿って進むが、RF信号の電界は分割された光信号を変調する。RF信号が分割された光信号と相互に作用するか、または分割された光信号を変調する距離は、相互作用距離として知られており、主に変調器の設計によって決定される。
【0039】
第2のY結線62は2つの分割された光信号を結合して単一の変調された光信号にする。変調器44の光出力66に接続される光ファイバ・ケーブル64は、結合された光信号を光通信システムの次のステージ(図示せず)に提供する。
【0040】
変調器44は、1つの実施形態において、Xカット・ニオブ酸リチウム(LiNbO)から形成され、厚さ約1000ミクロン(μm)の基板68を備える。別の実施形態において、変調器44は、ZカットLiNbOから形成される。変調効率を最大にするために、導波路はXカットのための電極の間にあるが、これらはZカットLiNbOのための電極の下にある。基板68の長さおよび幅は、変調器の設計に依存し、そして光学導波管58および60ならびにRF電極54および56を十分に支持しなければならない。他の電気光学材料も同様に、基板68のために使用され得る。一実施形態では、光学導波路58および60は、完全に基板68の中に位置される。
【0041】
導波路58および60は、チタンを基板68内に拡散させることによって形成され得る。一実施形態では、導波路58および60は、基板68にストリップまたはチャネル(図示せず)を形成し、チタンをこのチャネルに挿入し、次にチタンが基板68中に拡散するように基板68の温度を上げることによって形成される。一実施形態では、導波路58および60は、幅約7ミクロンおよび深さ約3ミクロンである。
【0042】
一実施形態では、RF電力電極54および56は金から形成されるが、銀または銅などの、任意の導電性金属または金属合金が使用され得る。RF電極54および56は、金属を基板材料に付着させる任意の数の公知の方法を用いて形成される。一実施形態では、金は、電気メッキ技術またはスパッタリング技術を用いて付着される。例えば、50〜80Åのチタンの下部層が基板68への金の付着を向上させるために堆積され得る。高い湿気が存在する場合に金−ニッケル界面の電界腐蝕を低減させるので、ニッケルの下部層が使用されてもよい。
【0043】
RF電極54および56は、信号発生器52からRF電力を送り届けるRF伝送ラインに接続される。一実施形態では、RF伝送ラインは同軸ケーブルを含む。中心RF電極56は、信号発生器52の出力に接続される同軸ケーブルの中心導線に接続される。同軸ケーブルの遮蔽導線または外側導線は、電極54に電気的に接続される。マッハツェンダ変調器に関しては、RF電極54および56の厚さおよび幅は、変調器の設計によって決定される。
【0044】
図3aは本発明の開示による図2の変調器の実施形態のA−A’で切った断面図を示している。本願明細書に記載の例は基板材料用のXカットおよびZカットLiNbOに基づいたものであるが、YカットLiNbOなどの他の電気光学材料、タンタル酸リチウムのすべての結晶カット、リン化インジウム(InP)および関連する化合物などの半導体が使用されてよい。バッファ層104が、上記のように構成された2つの光導波路102および103を含んだ基板101上に存在する。変調器の相互作用距離にわたってRF信号を搬送するマイクロ波伝送ラインを形成する進行波電極構造体は、RF接地電極105およびRF信号電極106から構成される。典型的には二酸化シリコンおよびベンゾシクロブテン(BCB)などの絶縁材料から構成されるバッファ層は、特に、RF信号および光信号の伝搬速度をマッチさせ、かつ高導電性のRF電極と光導波路を伝搬する電界との間にスペーサを提供するように働くことにより、光信号の損を低減させる。
【0045】
バイアス接地電極107およびバイアス信号電極108は基板101上に位置する。このバイアス電極に適した材料はタンタル・シリコン窒化物、アモルファス・シリコン、および他の抵抗率の高い材料である。バイアス電極に適した抵抗率の値は、金または他の導電性材料の抵抗率の値と基板の抵抗率の値との間にある。典型的な抵抗率の値はバッファ層に関しては25℃で1018オームセンチ(Ωcm)、ニオブ酸リチウム基板に関しては25℃で約1.3×1017オームセンチ(Ωcm)、バイアス電極に関しては25℃で約10〜10オームセンチ(Ωcm)、およびRF(金)電極に関しては2.3×10−6オームセンチ(Ωcm)の範囲にある。
【0046】
光導波路102、103各々の電界は、RF電極105および106の信号およびバイアス電極107および108の信号を結合することによって生成される。RF電極105、106およびバイアス電極107、108に印加される所与の信号に関し、その電極が生成する電界の相対的強度は、中間電極ギャップ110および109各々の相対的大きさに左右される。
【0047】
図3bは図3aのデバイスの上部平面図であり、中間電極ギャップ210によってそれぞれ分離された高導電性の金製RF信号および接地電極206および205、中間電極ギャップ209によってそれぞれ分離された高抵抗率の信号電極208およびバイアス接地電極207、および2つの光導波路102および103の配置を示している。
【0048】
図3cには、バイアス電極のRC等価回路を示しており、バイアス接地電極230の直列抵抗、基板235のシャント抵抗、バイアス信号電極250の直列抵抗、およびシャント容量240を表す集中素子から構成されている。
【0049】
デバイスの断面を示す図4aでは、バイアス電極207および208は、金製のビア(via)222および220を介して高導電性の電極、例えば、RF電極205および206に周期的に接続され得る。ビアの数の少なさは高周波数性能に影響を及ぼさない。このアプローチは実効直列抵抗およびバイアス電極の応答時間を低減させる。ビアはバッファ層をエッチングすることにより形成することができる。エッチャントがバイアス電極を攻撃すれば、バッファ層をエッチングする前に、エッチ・ストップ物質の小さな薄い矩形、例えば、チタン−タングステンまたは他の金属が、ビアが位置する場所に付着またはパタン化されることができる。
【0050】
図4bは図4aのデバイスの平面図であり、高導電性の金製RF信号電極および接地電極205および206に各々金製ビア220および222を用いて接続された高抵抗率の信号バイアス電極および接地バイアス電極208および207の配置を示している。金製ビア220および222はバッファ層のエッチングされた孔に付着され得るので、ビアはデバイス表面への金製電極の結合を高めるようにも働き得る。このアプローチは基板のシャント抵抗に対して影の付いた電極の実効直列抵抗を低減させる。バイアス電極の応答時間はバッファ充電作用からバイアス電圧の暴走を防ぐのに十分速い必要がある。
【0051】
図4cはバイアス電極のRC等価回路を示しており、バイアス接地電極230の直列抵抗、基板235のシャント抵抗、バイアス信号電極250の直列抵抗、シャント容量240、および金製ビア220、222を表す集中素子から構成されている。
【0052】
複数のN個のビアがNだけ実効直列抵抗を低減させる。また、各セクションのシャント容量はNだけ減少する。シャント抵抗は同じ係数だけ増大する。時定数はNだけ低減される。時間の時定数は秒まで低減され得る。シャント抵抗に起因する低周波変調効率の損も低減される。典型的には、このビアはデバイスの長さに沿って1mmの間隔が開いている。
【0053】
金製ビアの別の機能は電気光学デバイスのための所期の用途に応じて、種々の構成の種々の電極間に相互接続を提供し得ることにある。図4dはバイアス208およびRF信号電極206が金製ビア220によって共に接続されたある実施形態を断面図で示している。動作中50Ω負荷インピーダンスを介してRF接地電極205に直接接続されているRF信号電極206のDC電位は、ゼロ付近に維持される。この場合、バイアス接地電極207はRF接地電極205から電気的に絶縁されているので、バイアス信号はこのような外部のバイアス電極207に印加される。実質的には、バイアス信号および接地電極の機能は入れ替わる。このトポロジーによって、いくらかの光損を導くことがわかっていた導波路102および103に交わるバイアス電極材料はなくて済む。RF信号電極およびRF接地電極205および206は共にDCがゼロ電位にあるので、金製電極上で電圧が誘起する腐蝕は除去される。(導波路の外側の)バイアス接地電極207の幅は、バイアス接地電極207とRF接地電極205との間の容量を低減させるように最小化される。バイアス接地電極の容量が増大すれば、バイアス接地電極207に印加されるバイアス電圧の応答時間はさらに増大するかもしれず、これは望ましいものではない。
【0054】
図4eは図4dのデバイスの配置を示しており、金製バイア220はRF信号電極206およびバイアス信号電極208を接続している。薄い金属性導体226はバイアス接地電極207と接しており、これにより時定数をできるだけ短く維持するように直列抵抗が低減される。さらに、金属性導体は埋められているので、異なるDC電位を有する導体間に液体用の経路を形成することを必要とする電圧が誘起する著しい腐蝕を被らない。埋められた金属性導体226はRF接地電極205から離れて接地されているので、RF電極の性能に影響を及ぼさない。埋められた金属性導体に適した材料構造体は、厚さが1000〜3000Åのチタン・タングステン、上部に金属を有するチタン・タングステン、クロム、または他の任意の導電性金属である。バッファ層は埋められた金属性導体226を外部端子224に外部接続できるように、輪郭230に従ってパタン化される。
【0055】
図5aは電極の長さに沿ったRF信号の伝搬を抑えることができるようにセグメントにそれぞれ分割されたバイアス接地電極およびバイアス信号電極217、218を示している。このセグメントはそれぞれ金製ビア222および220を用いて、RF接地電極およびRF信号電極205、206に接続されている。バイアス電極は低周波電圧またはDC電圧のみを運ぶ必要があることに留意されたい。
【0056】
バイアス電極セグメントが種々の形状、大きさおよび間隔を有する実施形態を図5bに示す。例えば、バイアス信号電極セグメントは導波路102、103において非対称的な電界を発生するように矩形(225)または台形(228)であり得る。同じく、バイアス接地電極はデバイス設計が必要とする電界分布に応じて、矩形(219)または四角形(217)であり得る。このセグメントは金製ビア222および220をそれぞれ用いてRF接地電極およびRF信号電極205、206に接続される。このビアは金製電極(例えば、205、206)のデバイス表面へのさらなる接着を提供し得る。
【0057】
図6aの平面図に示したような実施形態では、バイアス接地電極セグメント207およびRF接地電極205が、バイアス接地電極を露出するようにバッファ層が除去された領域245において接続されたままで、バイアス信号電極208はRF信号電極206から電気的に分離されている必要がある。このバッファ層は輪郭230に従ってパタン化されている。
【0058】
高抵抗率のバイアス信号電極208は、バッファ層が除去された領域240において高導電性のバイアス電極216との接触を容易に形成するために、そのセクションがバイアス接地電極セグメント207の間に延在し得るようにパタン化されている。バイアス信号電極208は、バイアス信号電極が高導電性のバイアス電極216に接続されているすべての地点において導波路102、103の両方と交差しているのがわかる。光出力の釣合いを維持するために導波路当たりの交差数は等しくなっており、各々交差するような導波路102、103における変調器の消光比が導波路において少量の光損を導入する。典型的には、電極に沿って長さ1mm毎に交差する。
【0059】
別の場合には、交差部の半分は図の右側の高導電性の電極216のみに接続され、他方では交差部の他方の半分は図の左側の高導電性の電極216に接続されてよい。この別の実施形態では、光出力の釣合いは保持されるとともに、交差部に起因する光損は半分に縮小される。
【0060】
図6bは図6aのデバイスのセクションA−A’に沿った断面を示している。バイアス接地電極セグメント207およびRF接地電極205は、バイアス接地電極セグメント207を露出するようにバッファ層104が除去された領域245において接続された状態である。
【0061】
図6cは図6aのデバイスのセクションB−B’に沿った断面を示している。高抵抗率のバイアス信号電極208は、光導波路102および103の上で、各々RF信号電極とRF接地電極206および205との間に延在して、バッファ層層104が除去された領域245において高導電性のバイアス電極216と接触を成している。
【0062】
図7aの平面図に示したような別の実施形態では、バイアス信号電極およびバイアス接地電極(それぞれ208および207)はRF信号電極および接地電極(それぞれ206および205)から電気的に分離される必要がある。このために、高抵抗率のバイアス信号電極およびバイアス接地電極(それぞれ208および207)は区分化され、バッファ層が輪郭230にパタン化される。高抵抗率のバイアス信号電極は一方の側まで延びて、バッファ層が除去された領域240において高導電性の金製バイアス信号電極216と接触を成している。高抵抗率のバイアス接地電極は他方側に延びて、バッファ層がまた除去された領域218において高導電性の金製バイアス接地電極224と接点を成している。
【0063】
図7aに示したものとは別のトポロジーを図7bに示している。説明は同じであるが、高導電性の金製電極216および224は図7aのようなRF接地電極と平行には走っておらず、デバイス上のある地点にてコンタクト・パッドとして引き出されている。第2の別のトポロジーは、薄い金属層を有するRF接地電極の外部に存在するバイアス信号電極およびバイアス接地電極の長いトレースに及んでおり、これによりそのトレースの直列抵抗は低減される。この長いトレースはバッファ層によってさらに被覆され、湿気による腐蝕を阻止するか、抑制するであろう。
【0064】
図4に示した金製ビアは、図8に示したように、バイアス電極とRF電極との間で電気接点を形成するように別の様式で製造され得る。この実施形態では、バッファ層104の導電率は厚さ全体にわたって適したドーパントをイオン注入することによって増大される。したがってここでは、RF接地電極205がイオン注入されたビア320を介して高抵抗率のバイアス接地電極207と接触し得る。同じくここでは、RF信号電極206はイオン注入されたビア322を介して高抵抗率のバイアス信号電極208と接触し得る。
【0065】
図8bはバッファ層104が除去された端部324においてRF接地電極205が高抵抗率のバイアス接地電極と接する別の実施形態を示している。
【0066】
さらに、図9aに示したように、バッファ層104のイオン注入された導電性ビアの側方範囲は、高抵抗率のバイアス電極領域の一部に限定される必要がないが、それぞれ信号電極およびバイアス接地電極の限界まで延び得る。実質的には、ビアおよび電極は結合して単一の実体を形成する。ここで、RF接地電極205はイオン注入されたバイアス接地電極420と直接接することができ、RF信号電極206はイオン注入されたバイアス信号電極422と直接接続することができる。
【0067】
図9bは図9aの断面に相当するデバイスの配置を示している。イオン注入され区分化されたバイアス信号電極およびバイアス接地電極(それぞれ422および420)は、RF信号がイオン注された領域内を伝搬するのを防ぐ他の製造プロセスと同様に区分化され得る。
【0068】
図10aはバイアス電極が基板101にトレンチをエッチングし、該トレンチをバイアス電極用の高抵抗率の材料で部分的または完全に充填することによって形成された実施形態の断面を示している。導電性ビア422は埋められたバイアス信号電極208をRF信号電極206に接続することができる。ビア420もRF接地電極205にバイアス接地電極207を接続することができ、そこにおいて、図示のように接続部が電極の周縁部に形成され得る。埋められたバイアス電極は表面の変調効率よりも高い変調効率を有するので、所要のバイアス電圧は低減される。
【0069】
基板にトレンチをエッチングし、かつバイアス電極用の高抵抗率の材料で埋め戻す工程の別の例では、その導電率を増大させる適した材料で基板にイオン注入する工程を用いる。
【0070】
図10bは図10aのデバイスの変形例を示している。この実施形態では、基板101のトレンチはより深くなっており、バイアス電極207、208はトレンチの表面と適合している。バイアス電極207、208は、トレンチ内の空隙の残りの部分を充填するバッファ材料でトレンチを部分的に充填するだけである。金製ビア422は埋められたバイアス信号電極208をRF信号電極206に接続する。埋められたバイアス電極は他の実施形態で使用することもでき、この場合RF信号電極はバイアス信号電極からDC絶縁される。
【0071】
図11aに一例を示したZカット実施形態に関して、バイアス電極は所要の電界構成を達成するために光導波路102、103の上に位置決めされなければならない。しかし、直接導波路の上に抵抗性のバイアス電極材料があることによって、光損は電極の1〜2dB/mm、30mmの電極については30〜60dB/mmとなる。光導波路のこの光損の量は過剰であるので、バイアス信号電極208、209は、等しい電位で、導波路102、103に平行な軸に沿って2つの部分電極に分割される。分割された電極のギャップが増大するにつれて所要のバイアス駆動電圧は増大するので、光損とバイアス電極変調効率(またはVpi)との間にはトレードオフが存在するであろう。当然、光損は分割された電極のギャップが大きくなるにつれて、減少するであろう。
【0072】
分割されたバイアス信号電極208の一方にバイアス電圧を印加すると同時に、第2の分割された電極209をゼロ電位に維持すると、電界の向きの線211が得られる。この線は同じ幅の単一の電極によって発生するであろう線と類似する。2つの部分電極の離間距離は、材料パラメータおよび光導波路の設計に左右されるが、典型的には10〜14ミクロン(μm)である。第1の導波路102では電界はほぼ垂直であるが、第2の導波路103で電界はほぼ水平であることに注目すべきである。
【0073】
zカット・ニオブ酸リチウムの実施形態に関し、2つの導波路に隣接する分割された電極がバイアス接地電極とDC的に電気絶縁されている場合、差動駆動回路を用いてバイアス電極を駆動することができる。例えば、分割された電極の一方だけが絶縁され、他方の分割された電極が接地され、かつVpi=6Vである場合、干渉計のバイアス点を設定するためには、バイアス電圧は−6V〜+6Vのどこかにあることが必要である。差動駆動を用いる場合、分割された電極の各々に別個の電圧を印加して、電圧を半分の−3V〜+3Vまで縮小する。例えば、一方の分割された電極に+3Vを印加し、他方の分割された電極には−3Vを印加する。したがって、必要な電圧数は2倍になるが、必要な電圧の範囲は半分になる。バイアス電極は印加されたDCバイアス電界を各導波路を介して集中させ易くするので、バイアス接地電極は依然として必要であることに留意されたい。バイアス接地電極を除去すれば、変調効率が下がるので、バイアス電極のVpiは増大する。
【0074】
したがって、RF信号およびバイアス信号を信号電極の各々に、1つずつまたは反対の極性で差動的に印加できるようにするために、2つの信号電極を備えることが有利である。このようにして、所要の絶対的な信号電圧が半分にされ、コントローラ回路および電源を単純化することができる。
【0075】
図11bは第1の電極208をゼロ電位に維持しながらバイアス電圧を第2の電極209に印加した、図11aと同じデバイスを示している。電界の向きの線211によって示す電界の構成が置き換えられている。
【0076】
図11aおよび図11b両方の実施形態に関し、図11cおよび11dにそれぞれ示した付加的な高抵抗率のブリード層215をデバイス構造体に組み込むことができる。
【0077】
図11に示したバイアス信号にそのバイアス信号を接続する実施形態はを図12aに示す。高抵抗率のビア247は、バイアス接地電極207の反対側にあるより幅広のバイアス信号電極308、309に接続される高抵抗率の中間層213に、バイアス信号電極208、209を周期的に接続する。このより幅広の信号電極は、幅の狭い分割された電極208、209の長い長さによって導かれた直列抵抗を低減させる。高抵抗率層215は、湿気が存在する場合の信頼性を向上させるために、両側でバッファ層104を封入してよい。
【0078】
この実施形態の配置を図12bに示しており、参照符号は図12aと同じ意味を有する。
【0079】
図13aは、湿気の障壁として働いて、例えば非密閉パッケージのような湿潤環境において電圧が誘起するイオン移入および腐蝕を阻止する高抵抗率層215がバッファ層104の上部に加えられた実施形態を示している。長期の光位相は基板を通る伝導電流によって決定される。バッファ層104の導電率は基板101よりも著しく低いので、伝導電流はバッファ層104の上部の高抵抗率の封入層215による影響を受けない。高速信号からの電界の向きの線は、高抵抗率電極207、208またはバッファ層104の上部の高抵抗率層215のいずれによる影響も受けない。DCバイアス制御電圧はバイアス電極207、208のみに印加される。
【0080】
図13bは金製RF信号電極206からDC絶縁されたバイアス信号電極208の断面を示している(図6aと類似する)。金製RF接地電極205および信号電極206の下の接着層249は、ニッケルの薄層から製造される。金−ニッケルRF電極は2つの金属の仕事関数の差がより小さいことに起因する電解作用をあまり受けないであろう。また、DCバイアス電圧はバイアス電極にわたってのみ現れて、電圧が増強する金製電極の腐蝕を除去する。したがって、両方の腐蝕メカニズムが除去されて、低コストの非密閉パッケージの変調器が可能となる。
【0081】
図14aは湿潤条件の作用に対してより大きな不感性が得られるように、バッファ層の上部に封入層を有する実施形態の配置を示している。輪郭231を有する封入層はバイアス電極材料またはいくつかの他の材料で製造されてよい。電圧電位は封入層によって一切運ばれない。
【0082】
図14bはバッファ層104の上部に封入層215を有する、図14aのデバイスのA−A’で切った断面を示している。
【0083】
図14cは図14aのデバイスのA−A’で切った断面を示している。バッファ層104の上部の封入層215は、導波路102、103と交差して端部245において外部端子216と接続されるときにバイアス信号電極208を覆う。
【0084】
図15aでは、高抵抗率ビア247および中間高抵抗率層213ビアが多層相互接続を可能にしている。例えば、幅狭の狭いバイアス信号電極の直列抵抗を低減させるために、このビアは幅の狭いのバイアス信号電極208を基板101上の幅広のバイアス電極258に接続することができる。バイアス電極は金製RF電極からDC絶縁されている。電極205は、湿気が存在する場合の信頼性を向上させるために、高抵抗率層215およびバッファ層を両端部で封入してよい。
【0085】
この実施形態を図15bに示しており、中間層ブリッジ213がビア247を介して幅の狭いバイアス信号電極208を幅広のバイアス電極258に接続しているのがわかる。バイアス電極層すべての抵抗率は、RF電極間を移動するRF信号のさらなる信号強度の損を阻止するのに十分高いものである。しかし、その抵抗率は十分低いので、時定数はバッファ層の充電に起因するバイアス電圧の暴走を阻止するのに十分短い。
【0086】
本発明によって提供される付加的な設計の柔軟性を用いれば、20mm〜70mmの典型的な相互作用長にわたって前記光導波路に前記RF信号を印加するのに使用される、マイクロ波伝送ラインを構成するいくつかの構成が使用可能になる。図16aは、マイクロストリップ・ラインが基板101の底部に位置するRF接地電極105とともに動作するRF信号電極206によって形成されるように、基板101が薄くされたXカットLiNbOの実施形態の断面を示している。
【0087】
差動RF動作のために、図16bに示したように、付加的なRF電極306が導入され得る。図16cでは、この実施形態のさらなる変形例は、RF接地共面電極205を加えることによって達成される。
【0088】
図16dはRF信号がRF電極205、206、および306を備えたマイクロ波伝送ラインに沿って伝搬するように、基板101の底部にRF接地電極を含まない図16cに示した実施形態から導いた別の実施形態を示している。この場合、基板の厚さを薄くする必要はない。図16dのデバイスの差動によって、図16eに示したようにRF接地電極を省くことができる。
【0089】
図17aは図3aの同じであるが、基板101は薄く形成されており、バイアス電極107、108が基板の底部に形成されている。このバイアス電極からの電界は、基板の厚さが薄いので導波路に達することができる。RF電極と基板との間にはバッファ層104aが存在する。また、保護コーティングとして機能する、バイアス電極を覆う第2のバッファ層104bが存在する。この実施形態はxカット・ニオブ酸リチウムに関連する。
【0090】
図17bは図11cと同様の実施形態を示しているが、図17aのように基板101は薄く形成されており、バイアス電極207、208、および209は基板の底部に形成されている。このバイアス電極からの電界の向きの線211は、基板の厚さが薄いので導波路に達する。RF電極と基板との間にはバッファ層104が存在する。また、保護コーティングとして機能する、バイアス電極を覆う第2のバッファ層104bが存在する。
【0091】
図17aおよび17bはバッファ層104aに1つの材料の使用を可能にするが、第2のより保護性のある材料104bを用いてバイアス電極が被覆される。104bに使用される材料の誘電率および他の特性は、104aに用いられるものと同じである必要はなく、より柔軟性のある設計が可能となる。
【0092】
添付の特許請求の範囲に定めたように、本発明のさらなる実施形態は当業者には明白となろう。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】光通信システムの実施形態を示す略図である。
【図2】図1の光通信システムの変調器を示す上部平面図である。
【図3a】線A−A’で切った図2の変調器を示す断面図である。
【図3b】RF電極、バイアス電極、および光導波路間の関係を表した電気光学デバイスを示す平面図である。
【図3c】電極構成の同等の電気的モデルを示す電気光学デバイスの平面図である。
【図4a】直列抵抗の影響を低減させるビアの場所を示す電気光学デバイスの断面図である。
【図4b】ビアの位置を示す平面図である。
【図4c】バイアスを有する電極構成の同等の電気的モデルを示す電気光学デバイスの平面図である。
【図4d】バイアス電極およびRF信号電極がバッファ層を介してビアと接続された電気光学デバイスを示す断面図である。
【図4e】図4dの電気光学デバイスを示す平面図である。
【図5a】バイアス電極の矩形セグメントを相互接続するためにビアを用いた電極配置を示す電気光学デバイスの平面図である。
【図5b】形状、大きさ、および間隔が異なるバイアス電極セグメントを用いてバイアス電極およびRF電極の変調効率をマッチさせるのに適した電極配置を示す、電気光学デバイスの平面図である。
【図6a】区分化されたバイアス電極が別個の別個の外部コンタクトに相互接続された電気光学デバイスの実施形態を示す平面図である。
【図6b】図6aをA−A’で切った電気光学デバイスを示す断面図である。
【図6c】図6aをB−B’で切った電気光学デバイスを示す断面図である。
【図7a】区分化されたバイアス電極が別個の別個の外部コンタクトに相互接続された別の実施形態を示す、電気光学デバイスの平面図である。
【図7b】区分化されたバイアス電極が別個の別個の外部コンタクトに相互接続された別の電気光学デバイスの実施形態を示す平面図である。
【図8a】バイアス電極に接続されるイオン注入したビアを示す、電気光学デバイスの実施形態を示す断面図である。
【図8b】イオン注入されたビアと金製接続部を電極周縁部で組み合わせたものを使用する、図8aの別の実施形態を示す断面図である。
【図9a】ビアも形成するイオン注入したバイアス電極を示す、電気光学デバイスの別の実施形態を示す断面図である。
【図9b】図9aのデバイスを示す平面図である。
【図10a】バイアス電極が基板にイオン注入された電気光学デバイスの実施形態を示す断面図である。
【図10b】バイアス電極が基板のトレンチにイオン注入された電気光学デバイスの別の実施形態を示す断面図である。
【図11a】左側の分割されたバイアス信号電極に電圧を印加したときに発生する電界を示す、Zカット電気光学デバイスの実施形態を示す断面図である。
【図11b】右側の分割されたバイアス信号電極に電圧を印加したときに発生する電界を示す、Zカット電気光学デバイスの実施形態を示す断面図である。
【図11c】図11aの実施形態と類似するが、ブリード層がバッファ層の上部に位置する電気光学デバイスを示す断面図である。
【図11d】図11bの実施形態と類似するが、ブリード層がバッファ層の上部に位置する電気光学デバイスを示す断面図である。
【図12a】図11cの実施形態と類似するが、相互接続電極層がバッファ層内に位置する電気光学デバイスを示す断面図である。
【図12b】電極を相互接続する配置を示す平面図である。
【図13a】図3aの実施形態と類似するが、付加的な高抵抗率の封入層をバッファ層の表面に組み入れた電気光学デバイスを示す断面図である。
【図13b】図6bの実施形態と類似するが、電極の接着を改善するために接合メタライゼーション層が金製RF電極の下にある電気光学デバイスを示す断面図である。
【図14a】高抵抗率の封入層をバッファ層の表面に組み入れた電気光学デバイスの実施形態の配置を示す平面図である。
【図14b】図14aをA−A’で切った実施形態を示す断面図である。
【図14c】図14aをB−B’で切った実施形態を示す断面図である。
【図15a】バイアス信号電極に接続するために相互接続ブリッジを用いた、図12aに類似する実施形態を示す断面図である。
【図15b】図15aの実施形態を示す断面図である。
【図16a】RF接地電極が基板の底部に位置する電気光学デバイスのZカット実施形態を示す断面図である。
【図16b】図16aの実施形態に類似するが、RFの差動を可能にする2つのRF信号電極を備えた電気光学デバイスを示す断面図である。
【図16c】図16bの実施形態に類似するが、RF接地共面電極を加えた電気光学デバイスを示す断面図である。
【図16d】図16bの実施形態に類似するが、RF接地電極が基板の底部に位置する光学デバイスを示す断面図である。
【図16e】図16dの実施形態に類似するが、金製RF電極を有さない電気光学デバイスを示す断面図である。
【図17a】図2をA−A’で切った変調器を示す断面図である。
【図17b】Zカット電気光学デバイスの実施形態を示すさらなる断面図である。
【符号の説明】
【0094】
10 光通信システム
11、12 レーザ・コントローラ
11 送信機
14 レーザ
16 光信号
18 レンズ付き光ファイバ
20 アイソレータ
22 入力ファイバ
23 入力
24 外部変調器
24 変調器
26、28 導波路
29 出力
30 伝送媒体
32 受信機
34、36 リード線
38 コントローラ
40 伝送ライン
42 データ源
46 光ファイバ・ケーブル
48 光入力
50 Y結線
52 信号発生器
54、56 RF電極
58、60 導波路
62 第2のY結線
64 光ファイバ・ケーブル
101 基板
102、103 光導波路
104 バッファ層
105 RF接地電極
106 RF信号電極
107 バイアス接地電極
108 バイアス信号電極
109、110 中間電極ギャップ
204 第2のバッファ層
205 RF電極
206 RF信号電極
207 バイアス接地電極
208 バイアス電極
211 電界の向きの線
213 中間高抵抗率層
213 中間層
215 高抵抗率層
216 金製電極
216 高導電性のバイアス電極
217 バイアス接地電極
218 バイアス信号電極
218 領域
220 ビア
222 ビア
224 外部端子
224 金製電極
226 薄い金属性導体
230 バイアス接地電極
230 輪郭
235 基板
240 シャント容量
240 金製バイアス接地電極
240 領域
247 ビア
247 高抵抗率ビア
249 接着層
250 バイアス信号電極
258 幅広のバイアス電極258
306 付加的なRF電極
308 幅広のバイアス信号電極
309 幅広のバイアス信号電極
320、322 イオン注入されたビア
324 端部
420 バイアス接地電極
422 バイアス信号電極
422 金製ビア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気光学基板の上面に隣接して形成された光導波路を含む電気光学基板と、
前記基板の上面によって支持されたバッファ層と、
前記バッファ層の上に形成された、間に中間電極ギャップを有する少なくとも1つの信号電極および少なくとも1つの接地電極を含み、前記光導波路内に電界を誘起するRF信号を受け取るように位置決めされた、高導電性のRF電極のセットと、
前記光導波路内に電界を誘起するバイアス信号を受け取るように位置決めされ、前記基板とバッファ層との間でかつ前記基板と電気的に接触した状態で形成された、間に中間電極ギャップを有する少なくとも1つの信号電極および少なくとも1つの接地電極を含む、バイアス電極のセットと
を備えた電気光学デバイス。
【請求項2】
前記バイアス電極は前記RF電極と実質的に整列された請求項1に記載の電気光学デバイス。
【請求項3】
前記バイアス電極は、前記RF電極の電気抵抗率よりも実質的に高いが、前記基板および前記バッファ層の電気抵抗率よりも実質的に低い電気抵抗率を有する請求項1に記載の電気光学デバイス。
【請求項4】
前記バイアス電極の中間電極ギャップは、前記高抵抗率バイアス電極の中間電極ギャップ未満である請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記バイアス電極にバイアス信号を提供する、前記バッファ層を通る少なくとも1つの導電性ビアをさらに備える請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記バイアス電極の直列抵抗を低減させる、前記バッファ層を通る複数の導電性ビアをさらに備える請求項1に記載の電気光学デバイス。
【請求項7】
前記バイアス接地電極および前記RF接地電極は、共通の接続を形成するように接続された請求項1に記載のデバイス。
【請求項8】
前記バイアス信号電極および前記RF信号電極は、共通の接続を形成するように接続された請求項1に記載のデバイス。
【請求項9】
前記バイアス電極は分離されたセグメントを含む請求項1に記載のデバイス。
【請求項10】
前記バイアス電極は、前記ホスト材料の導電率を増大させるドーパント材料のイオン注入により形成される請求項1に記載のデバイス。
【請求項11】
前記イオン注入により形成されたバイアス電極は、前記バッファ層の厚さに等しい厚さを有し、これにより前記デバイス表面への導電路が形成される請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
前記電気光学デバイスはマッハツェンダ光変調器を含む請求項1に記載のデバイス。
【請求項13】
前記基板材料はニオブ酸リチウムである請求項1に記載の電気光学デバイス。
【請求項14】
前記ニオブ酸リチウムはXカット・ニオブ酸リチウムである請求項13に記載の電気光学デバイス。
【請求項15】
前記バイアス電極は、前記RF電極によって発生された電界と実質的に平行な電界を発生するような様式で前記RF電極に対して位置決めされた請求項14に記載の電気光学デバイス。
【請求項16】
前記ニオブ酸リチウムはZカット・ニオブ酸リチウムである請求項13に記載の電気光学デバイス。
【請求項17】
前記バイアス電極は、前記光導波路に平行な軸に沿って分離され、かつ前記光導波路のいずれかの側に配置された少なくとも2つの部分電極を備える請求項15に記載の電気光学デバイス。
【請求項18】
単一の光導波路出力を有し、光導波路コンバイナに光学的に結合され、1対の電気光導波路に光学的に結合され、光導波路スプリッタに光学的に結合された、単一の光入力導波路を含む、前記基板の上面に隣接する光学回路と、
前記基板の上面に直接形成されたバッファ層と、
前記電気光導波路の対において屈折率の差の変化を導くRF信号を受け取る前記バッファ層の上に位置する、平坦なマイクロ波伝送ラインを形成する接地−信号−接地構成で信号電極および接地電極を含んだ、高導電性のRF電極のセットと、
前記バッファ層と基板との間でかつ前記電気光導波路の対において屈折率の差の変化を導くバイアス信号を受け取る前記基板と接した状態で位置する、前記RF電極と整列された信号電極および接地電極を含んだバイアス電極のセットと
を備えた電気光学基板上のマッハツェンダ光変調器。
【請求項19】
マッハツェンダ光干渉計が形成された電気光学基板を有するマッハツェンダ変調器においてバイアス・ドリフトを低減させる方法であって、前記デバイス上のRF電極と前記基板との間のバッファ層であり、前記バッファ層の電荷蓄積の悪影響が、前記バッファ層と前記基板との間に位置するバイアス電極を介して前記基板に直接バイアス電圧を印加することによって緩和される方法。
【請求項20】
バイアス電極および高周波RF変調電極に信号を印加することにより、前記導波路において誘起される電界に空間的に重なるように前記RF電極の下に前記バイアス電極を位置決めすることによって、請求項18に記載のマッハツェンダ変調器の変調効率を改善する方法。
【請求項21】
単一の光導波路出力を有し、光導波路コンバイナに光学的に結合され、1対の電気光導波路に光学的に結合され、光導波路スプリッタに光学的に結合された、単一の光入力導波路を含む、前記基板の上面に隣接する光学回路と、
前記基板の上面に直接形成されたバッファ層と、
平坦なマイクロ波伝送ラインを形成する、マイクロストリップまたは共平面ストリップ形態で信号電極および接地電極を含み、RF信号を受け取るために少なくとも1つの信号電極が
前記バッファ層の上に位置し、かつマイクロストリップ形態が提供される場合には、接地電極が基板の下側に位置し、前記RF信号は電気光導波路の少なくとも一方において屈折率の差の変化を誘起する、高導電性のRF電極のセットと、
前記RF電極と整列された信号電極および接地電極を含んだバイアス電極のセットと
を備えた電気光学基板上のマッハツェンダ光変調器。
【請求項22】
電気光学基板の上面に隣接して形成された光導波路を含む20μm以下の厚さを有する電気光学基板と、
前記基板の上面によって支持されたバッファ層と、
前記バッファ層の上に形成された、間に中間電極ギャップを有する少なくとも1つの信号電極および少なくとも1つの接地電極を含み、前記光導波路内に電界を誘起するRF信号を受け取るように位置決めされた、高導電性のRF電極のセットと、
前記光導波路内に電界を誘起するバイアス信号を受け取るように位置決めされ、前記基板の底部で、かつ前記基板と電気的に接触した状態で形成された、間に中間電極ギャップを有する少なくとも1つの信号電極および少なくとも1つの接地電極を含むバイアス電極のセットと
を備えた電気光学デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図4d】
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【図4e】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6a】
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【図6b】
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【図6c】
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【図7a】
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【図7b】
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【図8a】
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【図8b】
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【図9a】
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【図9b】
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【図10a】
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【図10b】
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【図11a】
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【図11b】
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【図11c】
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【図11d】
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【図12a】
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【図12b】
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【図13a】
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【図13b】
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【図14a】
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【図14b】
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【図14c】
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【図15a】
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【図15b】
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【図16a】
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【図16b】
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【図16c】
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【図16d】
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【図16e】
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【図17a】
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【図17b】
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【公開番号】特開2006−39569(P2006−39569A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2005−216564(P2005−216564)
【出願日】平成17年7月26日(2005.7.26)
【出願人】(502151820)ジェイディーエス ユニフェイズ コーポレーション (90)
【氏名又は名称原語表記】JDS Uniphase Corporation
【住所又は居所原語表記】1768 Automation Parkway,San Jose,California,USA,95131
【Fターム(参考)】