説明

バレルメッキ装置

【課題】 ワーク表面に均一な厚みのめっき膜を形成することが可能なバレルメッキ装置を提供。
【解決手段】 バレルメッキ装置10の電極11は、センター棒16と、先端にそれぞれ接点17aが配設され互いに離間してセンター棒の中間に配設された複数の電極棒17とを有する。また、回転バレル12の軸方向の両端の側壁13a,13bの略中央にはそれぞれキャップ15,15が固着されており、キャップ15,15は環状に構成されて中心に固定軸18,18の先端部が挿入されている。さらに、回転バレル12内における電極11のセンター棒16の軸方向の端部近傍の側面16b、16bの位置がキャップ15の相対する面15b、15bにより規制されている。このため、回転バレル内のワークと電極(陰極)との相対位置の偏りが生じるのを抑制することができ、複数のワークに均一な厚みのめっき膜を形成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チップ状電子部品その他の各種ワークにメッキ膜を形成する際に用いられるバレルメッキ装置に関し、さらに詳細には、複数のワークに均一な厚みのメッキ膜を形成することが可能なバレルメッキ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
チップ状電子部品の外部電極にメッキ膜を形成する際に、バレルメッキ装置が一般的に用いられている。上記バレルメッキ装置は、機枠と、メッキを施すべきワークを収容する回転バレルと、上記回転バレルを回転駆動する駆動装置と、上記回転バレルを回転自在に支持する支持軸と、前記支持軸に固定され被ワークの一部と接触して上記ワークを負の電位とする電極手段とを有するものが一般的である。
【0003】
特許文献1には、図9に示されるように、機枠の側板9にボス8を介して支持軸6が取り付けられているバレルメッキ装置1が提案されている。回転バレル2内に導電性ダミー粒子とともにチップ状電子部品等のワークWを挿入し、図示省略したメッキ槽のメッキ液中に浸漬させた状態で回転バレル2を回転させて回転バレル2内を撹拌しつつ、前記メッキ槽内に配置された陽極と、前記支持軸6に固定されて前記回転バレル2内の所定の位置に配設された陰極7との間に所定の電圧を印加して、前記導電性ダミー粒子を介して前記電極(陰極)7に接続されたチップ状電子部品等のワークWの例えば外部電極の表面にメッキ膜を形成するものである。
【0004】
【特許文献1】特開平08−253895号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のバレルメッキ装置1は、回転バレル2の一方及び他方の側壁3a,3bのそれぞれ中央にブッシュ5’,5’が配設され、該ブッシュ5’内には前記機枠の側板9に固着されたボス8の軸支持部が挿入され、前記回転バレル2は前記ボス8を介して間接的に前記支持軸6の周りを回転するようになっている。前記支持軸6に固定され前記回転バレル2内に配設された電極(陰極)7が前記ワークW内の所定の位置に配設されるよう、前記支持軸6の回転は拘束されるのが一般的である。しかし、組立てが容易で、且つ前記支持軸6の回転が拘束されるよう前記支持軸6を前記ボス及び/又は前記側板9に強固に固着するのは困難であった。
一方、前記機枠の側板9は一般にアクリル樹脂や塩化ビニル樹脂その他の絶縁性樹脂からなり、使用に伴う温度履歴や各部材の寸法誤差等により反りや歪が発生しやすい。前記側板9に反りや歪が生じると、図10に示されるように、前記側板9の間隔が広がり、前記回転バレル2が前記支持軸6方向に変位するので、前記回転バレル2と前記支持軸6に固定され前記回転バレル2内に配設された電極(陰極)7との間に相対的に位置ずれが生じる。このように前記回転バレル2と前記支持軸6に固定され前記回転バレル内に配設された電極(陰極)7との間に相対的に位置ずれが生じたバレルメッキ装置1を用いてチップ状電子部品等のワークWにバレルメッキを行う場合、ワークW毎に表面に形成されるメッキ膜の膜厚にバラツキを生じやすいという課題があった。
【0006】
本発明の目的は、上記課題を解決して、複数のワークに均一な厚みのメッキ膜を形成することが可能なバレルメッキ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため、本発明のバレルメッキ装置は、
(1)所定の間隔で相対する支持部材と、該支持部材にそれぞれ固定配設され、それぞれ先端部を内側に突出する固定軸と、両端が該固定軸の先端部で回転自在に支持された回転バレルと、該回転バレル内に配設され両端がそれぞれ前記固定軸に回転が拘束されるよう係止された電極とを有するバレルメッキ装置において、前記電極はセンター棒と、該センター棒の中間に突出するように配設された少なくとも1つの接点とを有し、前記回転バレルの軸方向の両端の側壁の略中央にはそれぞれキャップが固着されており、該キャップは環状に構成されて中心に前記固定軸の先端部が挿入されており、前記回転バレル内における前記電極のセンター棒の軸方向の端部近傍の側面の位置が前記キャップの相対する面により規制されていること、を特徴とする。(・・・以下、本発明の第1の課題解決手段と称する。)
【0008】
また、上記バレルメッキ装置の主要な形態の一つは、
(2)前記キャップは前記固定軸及び/又は前記電極の端部近傍の周面と摺動する摺動面を備えたブッシュと一体に構成されていることを特徴とする。(・・・以下、本発明の第2の課題解決手段と称する。)
【0009】
また、上記バレルメッキ装置の他の形態の一つは、
(3)前記キャップは内周側に突出する凸部を備えるとともに該凸部の相対する面で前記電極のセンター棒の端部近傍の側面を規制することを特徴とする。(・・・以下、本発明の第3の課題解決手段と称する。)
【0010】
また、上記バレルメッキ装置の主要な形態の一つは、
(4)前記センター棒の端部近傍に周面上に突出する凸部を有することを特徴とする。(・・・以下、本発明の第4の課題解決手段と称する。)
【0011】
また、上記バレルメッキ装置の主要な形態の一つは、
(5)前記センター棒の端部近傍に設けられた突出部は、該センター棒の本体と別体に形成され、該センター棒の本体の端部近傍に固着されたものであることを特徴とする。(・・・以下、本発明の第5の課題解決手段と称する。)
【0012】
上記第1の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、
前記電極はセンター棒と、該センター棒の中間に突出するように配設された少なくとも一つの接点とを有し、前記回転バレルの軸方向の両端の側壁の略中央にはそれぞれキャップが固着されており、該キャップは環状に構成されて中心に前記固定軸の先端部が挿入されており、前記回転バレル内における前記電極のセンター棒の軸方向の端部近傍の側面の位置が前記キャップの相対する面により規制されているので、支持部材に反りや歪が生じた場合であっても、前記回転バレルと前記電極(陰極)とが軸方向に相対的に位置ズレするのを抑制でき、前記回転バレル内のワークと前記電極(陰極)との相対位置の偏りが生じない。
【0013】
また、上記第2の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、前記キャップは前記固定軸及び/又は前記電極の端部近傍の周面と摺動する摺動面を備えたブッシュと一体に構成されているので、組立てが容易であるとともに、前記ブッシュの位置ズレを抑制することができる。
【0014】
また、上記第3の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、前記キャップは内周側に突出する凸部を備えるとともに該凸部の相対する面で前記電極のセンター棒の端部近傍の側面を規制するので、シンプルな構造のセンター棒を前記キャップで前記回転バレル対して回転自在に支持できる。そのため、組立てが容易であるとともに、前記電極が前記回転バレル内で安定して支持される。
【0015】
また、上記第4の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、前記センター棒の端部近傍に周面上に突出する凸部を有するので、前記回転バレル内のセンター棒の断面積を拡大することなく前記キャップの相対する面により規制される側面を設けることができ、バレル内容積の減少を抑制することができる。
【0016】
また、上記第5の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、前記センター棒の端部近傍に設けられた突出部は該センター棒の本体と別体に形成され、該センター棒の本体の端部近傍に固着されたものであるので、加工性や耐摩耗性その他の観点で各部にそれぞれ最適な材料を用いることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明のバレルメッキ装置によれば、前記回転バレル内のワークと前記電極(陰極)との相対位置の偏りが生じない。これにより、ワーク表面に形成されるメッキ膜に膜厚バラツキが生じるのを抑制することができる。
本発明の前記目的とそれ以外の目的、構成特徴、作用効果は、以下の説明と添付図面によって明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明のバレルメッキ装置の第1の実施形態について、図1及び図2を参照して説明する。図1は本発明のバレルメッキ装置10の概要の一例を示す側面図である。図2は第一の本実施形態のバレルメッキ装置10の特徴部分を説明するための要部断面の模式図である。
【0019】
図1に示すように、本発明のバレルメッキ装置10は、例えば機枠Fと、メッキを施すべきワークWを収容する回転バレル12と、上記回転バレル12を回転駆動する例えば駆動モータM1と、該駆動モータM1の回転を一方の端部に配設され外周が歯車状に形成された側壁13aを有する前記回転バレル12に伝達する伝達手段M2とを有する。また、該機枠Fには所定の間隔で相対する支持部材19,19が設けられており、該支持部材19,19にはそれぞれ先端部を内側に突出する固定軸18,18が固定配設されている。また、前記支持部材19,19の間には両端が前記固定軸18,18の先端部で回転自在に支持された回転バレル12を有する。前記回転バレル12の内部には、図2に示すように、両端がそれぞれ前記固定軸18,18に回転が拘束されるよう係止された電極11を有する。
尚、本実施形態においては上記機枠Fに駆動モータM1が取り付けられているが、これに限定するものではなく、外部から駆動チェーン等により駆動力を得られる場合においては、前記機枠F毎に駆動モータM1を配設する必要はない。
【0020】
次に、本実施形態のバレルメッキ装置10の特徴的な構成について説明する。図2に示すように、本実施形態のバレルメッキ装置10の前記電極11は、センター棒16と、該センター棒の中間に突出するように配設された少なくとも1つの接点とを有するものであって、具体的には、先端にそれぞれ接点17aが配設され互いに離間して前記センター棒16の中間に配設された複数の電極棒17とを有し、全体として櫛歯状に構成されている。また、前記回転バレル12の軸方向の両端の側壁13a,13bの略中央にはそれぞれキャップ15,15が固着されており、該キャップ15,15は環状に構成されて中心に前記固定軸18,18の先端部が挿入されている。さらに、前記回転バレル12内における前記電極11のセンター棒16の軸方向の端部近傍の側面16b、16bの位置が前記キャップ15の相対する面15b、15bにより規制されている。
【0021】
次に、上記支持部材19,19の好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記支持部材19,19としては、アクリル樹脂や塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂その他の絶縁性樹脂からなるものが好ましく、耐久性や耐薬品性の点でポリプロピレン樹脂が好ましい。また、上記支持部材19,19は、バレルメッキ装置10の機枠Fの一部を構成するものであり、前記一対の支持部材19,19が前記回転バレル12の側方に該回転バレル12を挟むようにそれぞれ垂直に配置されることが好ましい。また、前記一対の支持部材19,19の前記回転バレル12の回転軸の周囲にはそれぞれリードL及び後述する固定軸18を挿通するための孔が設けられている。
【0022】
次に、上記固定軸18、18の好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記固定軸18、18としては、超高分子量ポリエチレンやポリアセタール樹脂、フッ素樹脂その他の絶縁性樹脂からなるものが好ましく、耐摩耗性の点で後述するキャップ15及びブッシュ15’とは異なる材質を使用することがより好ましい。また、上記固定軸18は、上記一対の支持部材19,19の前記開口にそれぞれ対向するように配設され、前記支持部材19,19にそれぞれビス等により回転不能に固着されることが好ましい。
【0023】
次に、上記回転バレル12の好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記回転バレル12としては、両端に一対の側壁13a,13bを備えるとともに、該一対の側壁13a,13bのそれぞれ縁部近傍を連結するように周壁14が設けられている。
また、上記周壁14としては、複数の多孔枠14aと、該多孔枠14aの開口を塞ぐように配設された単一もしくは複数のメッシュ14bとを備え、該メッシュ14bの目開きは導電ダミー粒子及びチップ状電子部品等のワークの最小寸法よりも小さく形成されていることが好ましい。前記周壁14の多孔枠14aはそれぞれアクリル樹脂や塩化ビニル樹脂等の絶縁性樹脂からなり、加工性の点でアクリル樹脂が好ましい。また、上記メッシュ14bは耐久性や耐薬品性の点でポリエステル繊維等からなるものが好ましい。
【0024】
次に、上記回転バレル12の一対の側壁13a,13bの好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記側壁13a,13bとしては、アクリル樹脂や塩化ビニル樹脂等の絶縁性樹脂からなるものが好ましく、加工性の点でアクリル樹脂が好ましい。
【0025】
次に、上記電極11の好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記電極11としては、後述するセンター棒16と、該センター棒16の中間に突出するように配設された少なくとも1つの接点とを有するものである。電極11は互いに離間して該センター棒の中間に配設された複数の電極棒17を有し、全体が櫛歯状に構成されていることが好ましいが、これに限定するものではない。例えば、前記接点17aが配設された電極棒17は前記センター棒の中間に1つだけ配設してもよい。また、前記電極は櫛歯状に限定するものではなく、例えば該センター棒16と平行に長く延びた棒状の接点を有する略コ字状の電極棒を前記センター棒に吊り下げるようにその両端側をそれぞれ該センター棒に固着して所謂ドロップ形に配設してもよい。また、前記センター棒それ自体の中間をクランク状に屈曲し前記ドロップ形の電極棒と同様に構成して、回転軸から突出して平行に延びる棒状の接点を配設したものであってもよい。また、該電極11は、前記回転バレル12内に配設され両端がそれぞれ前記固定軸18、18に固定ピンや嵌め合わせその他の係止手段により回転が拘束されるよう係止されている。
【0026】
次に、上記センター棒16の好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記センター棒16としては、銅や銅合金その他の導電部材表面に絶縁性樹脂等でコーティングを施したもの、もしくは、アクリル樹脂や塩化ビニル樹脂その他の絶縁性樹脂からなる筒状体の内部に上記導電部材を挿入しシール材などで封止してメッキ液や水等の侵入を防止したものが好ましい。また、上記センター棒16には、後述する電極棒17の基端部がねじ込み等により植設されるか、もしくは該センター棒16と一体に形成される。
また、上記センター棒16の端部近傍の径は後述する電極棒17が配設される中間と同様に形成されているが、これに限定するものではなく、例えば、前記センター棒の端部近傍に周面上に突出する凸部を有するものであってもよい。
また、上記センター棒16の端部近傍は前記電極棒17が配設される中間と一体に形成されたものであるが、これに限定するものではなく、例えば、前記センター棒の端部近傍に設けられる突出部は、該センター棒の本体と別体に形成され、該センター棒の本体の端部近傍に固着されたものであってもよい。
【0027】
次に、上記センター棒の軸方向の端部近傍の側面16bの好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記側面16bとしては、前記センター棒の端部近傍に前記センター棒の先端側に向けて露出される面を指すものである。本実施形態では上記センター棒16の端部近傍の周面と接する端面を指すが、これに限定するものではなく、例えば、該センター棒の先端側の外周部分を切削加工等により小径とすることにより新たに形成される側面であってもよい。また、前記センター棒の端部近傍に周面上に突出するように設けられた凸部の前記センター棒の先端側に向けて露出される面であってもよい。また、該センター棒とは別体に形成された端部を前記センター棒の先端側にそれぞれ固着することにより形成した前記センター棒の先端側に向けて露出される面であってもよい。
【0028】
次に、上記電極棒17の好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記電極棒17としては、銅や銅合金その他の導電材料からなり、先端に接点17aを有するとともに、該先端を除いて該導電部材の表面に絶縁性樹脂等でコーティングを施したもの、もしくは、アクリル樹脂や塩化ビニル樹脂その他の絶縁性樹脂からなる筒状体の内部に上記導電部材を挿入しシール材などで封止して、メッキ液や水等の浸入を防止したものが好ましい。また、上記電極棒17の長さ寸法は、それぞれ等しいことが好ましいが、これに限定するものではない。また、前記センター棒16と平行に長く延びた棒状の接点を有する略コ字状の電極棒を所謂ドロップ形に配設したものにあっては、接点以外の部分の表面に絶縁性樹脂等でコーティングを施したものが好ましい。
【0029】
次に、上記キャップ15の好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記キャップ15としては、超高分子量ポリエチレンやポリアセタール樹脂、フッ素樹脂その他の絶縁性樹脂からなるものが好ましく、耐摩耗性及び耐薬品性の点でフッ素樹脂が好ましい。上記キャップ15は、上記回転バレル12の一方の側壁13a及び他方の側壁13bのそれぞれ略中央に設けられた開口部に配設され、ビス等により前記側壁13a,13bにそれぞれ回転不能に固着されるものが好ましい。
【0030】
また、上記キャップ15は前記固定軸18及び/又は前記電極11のセンター棒16の端部近傍の周面と摺動する摺動面を備えたブッシュ15’と別体に設けられているが、これに限定するものではなく、例えば、前記ブッシュ15’と一体に構成されているものであってもよい。
また、本実施形態においては、上記キャップ15は環状に形成された平板からなっているが、これに限定するものではなく、例えば、内周側に突出する凸部を備えるとともに該凸部の相対する面で前記電極のセンター棒の縁部近傍の側面を規制するものであってもよい。
【0031】
次に、上記キャップ15、15の相対する面15b、15bの好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記相対する面15b、15bとしては、少なくとも前記回転バレル12の内部側に向いて相対する面である。また、該相対する面15b、15bは、平滑であるものが好ましい。また、上記キャップの内周側に凸部が設けられるものにあっては、該凸部の相対する面が平滑であるものが好ましい。
【0032】
次に、本発明のバレルメッキ装置の第2の実施形態について、図3を参照して説明する。図3は、第2の実施形態のバレルメッキ装置20の特徴部分を説明するための要部断面の模式図である。バレルメッキ装置20の全体構成は先の第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0033】
本実施形態のバレルメッキ装置20は、図3に示すように、所定の間隔で相対する支持部材29,29と、該支持部材29,29にそれぞれ先端部を内側に突出するように固定配設された固定軸28,28と、両端が該固定軸28,28の先端部で回転自在に支持された回転バレル22と、該回転バレル22内に配設され両端がそれぞれ前記固定軸28,28に回転が拘束されるよう係止された電極21とを有する。該電極21は、先の第1の実施形態のバレルメッキ装置10と同様に、センター棒26と、該センター棒26の中間に突出するように配設された少なくとも1つの接点27aとを有するものであって、具体的には、先端にそれぞれ接点27aが配設され互いに離間して前記センター棒26の中間に配設された複数の電極棒27とを有し、全体として櫛歯状に構成されている。前記回転バレル22の軸方向の両端の側壁23a,23bの略中央にはそれぞれキャップ25,25が固着されており、該キャップ25は環状に構成されて中心に前記固定軸28の先端部が挿入されている。また、前記回転バレル22内における前記電極21のセンター棒26の軸方向の端部近傍の側面26b,26bの位置が前記キャップ25,25の相対する面25b,25bにより規制されている。
【0034】
また、本実施形態のバレルメッキ装置20は、前記キャップ25は前記固定軸28及び/又は前記電極21の端部近傍の周面と摺動する摺動面を備えたブッシュと一体に構成されている。
【0035】
また、本実施形態のバレルメッキ装置20は、前記キャップ25は内周側に突出する凸部25aを備えるとともに該凸部25aの相対する面25bで前記電極21のセンター棒26の端部近傍の側面26bを規制する。
【0036】
また、本実施形態のバレルメッキ装置20は、前記センター棒26の端部近傍に周面上に突出する凸部26aを有する。
【0037】
本実施形態のバレルメッキ装置20が先の第1の実施形態と異なる点の第1は、前記キャップ25と前記ブッシュとが一体に構成され、前記キャップ25の内周側の凸部25aが、前記センター棒26との摺動面よりも内周側に突出して設けられている点にある。また、本実施形態のバレルメッキ装置20が先の第1の実施形態と異なる点の第2は、前記センター棒26の端部近傍に周面上に突出する凸部26aを設け、該凸部26aの該センター棒26の先端側に向く側面26bが前記キャップ25の相対する面25bにより規制されるものであって、前記凸部26aが前記回転バレル22の側壁23a,23bの中心に配設されたキャップ25の内部に収容されている点にある。これによれば、組立てが容易であるとともに、前記センター棒26の凸部26aの側面26bを大径にでき、前記キャップ25の内周側に突出する凸部25aの相対する面25bによって、より安定して規制することができる。或いは、前記センター棒26の前記回転バレル22内に配置される部分を全体に亘って大径にすることなく側面26bを形成することができ、また、前記回転バレル22の内容積を大きく減少させることがない。
【0038】
次に、本発明のバレルメッキ装置の第3の実施形態について、図4を参照して説明する。図4は、第3の実施形態のバレルメッキ装置30の特徴部分を説明するための要部断面の模式図である。バレルメッキ装置30の全体構成は先の第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0039】
本実施形態のバレルメッキ装置30は、図4に示すように、所定の間隔で相対する支持部材39,39と、該支持部材39,39にそれぞれ固定配設され、それぞれ先端部を内側に突出する固定軸38,38と、両端が該固定軸38,38の先端部で回転自在に支持された回転バレル32と、該回転バレル32内に配設され両端がそれぞれ前記固定軸38,38に回転が拘束されるよう係止された電極31とを有する。該電極31は、先の第1の実施形態のバレルメッキ装置10と同様に、センター棒36と、該センター棒36の中間に突出するように配設された少なくとも1つの接点37aとを有するものであって、具体的には、先端にそれぞれ接点37aが配設され互いに離間して前記センター棒36の中間に配設された複数の電極棒37とを有し、全体として櫛歯状に構成されている。また、前記回転バレル32の軸方向の両端の側壁33a,33bの略中央にはそれぞれキャップ35,35が固着されており、該キャップ35は環状に構成されて中心に前記固定軸38の先端部が挿入されており、前記回転バレル32内における前記電極31のセンター棒36の軸方向の端部近傍の側面36b,36bの位置が前記キャップ35,35の相対する面35b,35bにより規制されている。
【0040】
また、本実施形態のバレルメッキ装置30は、前記キャップ35は前記固定軸38及び/又は前記電極31の端部近傍の周面と摺動する摺動面を備えたブッシュと一体に構成されている。
【0041】
また、本実施形態のバレルメッキ装置30は、前記キャップ35は内周側に突出する凸部35aを備えるとともに該凸部35aの相対する面35bで前記電極31のセンター棒36の端部近傍の側面36bを規制する。
【0042】
また、本実施形態のバレルメッキ装置30は、前記センター棒36の端部近傍に周面上に突出する凸部36aを有する。
【0043】
また、本実施形態のバレルメッキ装置30は、前記センター棒36の端部近傍に設けられた凸部36aを有する大径の突出部36”は、該センター棒36の本体36’と別体に形成され、該センター棒36の本体36’の端部近傍に固着されたものである。
【0044】
本実施形態のバレルメッキ装置30が先の第2の実施形態と異なる点は、上記のように前記センター棒36の前記キャップ35に収容される大径の突出部36”は、前記センター棒36の本体36’と別体に形成され、前記センター棒36の本体36’の端部近傍にそれぞれ固着された点にある。具体的には、センター棒36は、電極棒37を固着した本体36’と該本体36’の端部にそれぞれ固着され該端部よりも径寸法の大きい大径の突出部36”とからなるものである。これによれば、加工性や耐摩耗性その他の観点で各部にそれぞれ最適な材料を用いることができる。例えば、該大径の突出部36”には耐摩耗性に優れた材料を用いることが好ましい。また、該大径の突出部36”の摩耗時の交換が容易で、かつ該大径の突出部36”とセンター棒36の本体36’の間に隙間ができないようにするため、該大径の突出部36”をビス等により、前記本体36’に固着することが好ましい。
【0045】
次に、本発明のバレルメッキ装置の第4の実施形態について、図5を参照して説明する。図5は、第4の実施形態のバレルメッキ装置40の特徴部分を説明するための要部断面の模式図である。バレルメッキ装置40の全体構成は先の第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0046】
本実施形態のバレルメッキ装置40は、図5に示すように、所定の間隔で相対する支持部材49,49と、該支持部材49,49にそれぞれ固定配設され、それぞれ先端部を内側に突出する固定軸48,48と、両端が該固定軸48,48の先端部で回転自在に支持された回転バレル42と、該回転バレル42内に配設され両端がそれぞれ前記固定軸48,48に回転が拘束されるよう係止された電極41とを有する。該電極41は、先の第1の実施形態のバレルメッキ装置10と同様に、センター棒46と、該センター棒46の中間に突出するように配設された少なくとも1つの接点47aとを有するものであって、具体的には、先端にそれぞれ接点47aが配設され互いに離間して前記センター棒46の中間に配設された複数の電極棒47とを有し、全体として櫛歯状に構成されている。また、前記回転バレル42の軸方向の両端の側壁43a,43bの略中央にはそれぞれキャップ45,45が固着されており、該キャップ45は環状に構成されて中心に前記固定軸48の先端部が挿入されており、前記回転バレル42内における前記電極41のセンター棒46の軸方向の端部近傍の側面46b,46bの位置が前記キャップ45,45の相対する面45b,45bにより規制されている。
【0047】
また、本実施形態のバレルメッキ装置40は、前記キャップ45は前記固定軸48及び/又は前記電極41の端部近傍の周面と摺動する摺動面を備えたブッシュと一体に構成されている。
【0048】
また、本実施形態のバレルメッキ装置40は、前記キャップ45は内周側に突出する凸部45aを備えるとともに該凸部45aの相対する面45bで前記電極41のセンター棒46の端部近傍の側面46bを規制する。
【0049】
次に、本実施形態のバレルメッキ装置40が先の第1の実施形態と異なる点の第1は、前記キャップ45と前記ブッシュとが一体に構成され、該キャップ45の内周側の凸部45aが、前記キャップ45の軸方向の内端部に前記センター棒46の外周面よりも内周側に突出して設けられている点にある。また、本実施形態のバレルメッキ装置40が先の第1の実施形態と異なる点の第2は、センター棒46の先端側の外周部分を切削加工等により小径とすることにより形成される面を前記端部近傍の側面46bとした点にある。これによれば、バレル内に露出した摺動部分に摩耗等による隙間が生じた際に、スペーサの挿入等による補正が可能である。
【0050】
次に、本発明のバレルメッキ装置の第5の実施形態について、図6を参照して説明する。図6は、第5の実施形態のバレルメッキ装置50の特徴部分を説明するための要部断面の模式図である。バレルメッキ装置50の全体構成は先の第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0051】
本実施形態のバレルメッキ装置50は、図6に示すように、所定の間隔で相対する支持部材59,59と、該支持部材59,59にそれぞれ固定配設され、それぞれ先端部を内側に突出する固定軸58,58と、両端が該固定軸58,58の先端部で回転自在に支持された回転バレル52と、該回転バレル52内に配設され両端がそれぞれ前記固定軸58,58に回転が拘束されるよう係止された電極51とを有する。該電極51は、先の第1の実施形態のバレルメッキ装置10と同様に、センター棒56と、該センター棒56の中間に突出するように配設された少なくとも1つの接点57aとを有するものであって、具体的には、先端にそれぞれ接点57aが配設され互いに離間して前記センター棒56の中間に配設された複数の電極棒57とを有し、全体として櫛歯状に構成されている。また、前記回転バレル52の軸方向の両端の側壁53a,53bの略中央にはそれぞれキャップ55,55が固着されており、該キャップ55は環状に構成されて中心に前記固定軸58の先端部が挿入されており、前記回転バレル52内における前記電極51のセンター棒56の軸方向の端部近傍の側面56b,56bの位置が前記キャップ55,55の相対する面55b,55bにより規制されている。
【0052】
また、本実施形態のバレルメッキ装置50は、前記キャップ55は前記固定軸58及び/又は前記電極51の端部近傍の周面と摺動する摺動面を備えたブッシュと一体に構成されている。
【0053】
また、本実施形態のバレルメッキ装置50は、前記キャップ55は内周側に突出する凸部55aを備えるとともに該凸部55aの相対する面55bで前記電極51のセンター棒56の端部近傍の側面56bを規制する。
【0054】
また、本実施形態のバレルメッキ装置50は、前記センター棒56の端部近傍に設けられた突出部56”は、該センター棒56の本体56’と別体に形成され、該センター棒56の本体56’の端部近傍に固着されたものである。
【0055】
本実施形態のバレルメッキ装置50が先の第4の実施形態と異なる点は、前記センター棒56の小径の突出部56”は、前記センター棒56の本体56’と別体に形成され、該センター棒56の本体56’の端部近傍にそれぞれ固着された点にあり、具体的には、センター棒56は、電極棒57を固着した本体56’と該本体56’の端部近傍にそれぞれ固着され該端部よりも径寸法の小さい小径の突出部56”とからなるものである。これによれば、加工性や耐摩耗性その他の観点で各部にそれぞれ最適な材料を用いることができる。
【0056】
次に、本発明のバレルメッキ装置の第6の実施形態について、図7を参照して説明する。図7は、第6の実施形態のバレルメッキ装置60の特徴部分を説明するための要部断面の模式図である。バレルメッキ装置60の全体構成は先の第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0057】
本実施形態のバレルメッキ装置60は、図7に示すように、所定の間隔で相対する支持部材69,69と、該支持部材69,69にそれぞれ固定配設され、それぞれ先端部を内側に突出する固定軸68,68と、両端が該固定軸68,68の先端部で回転自在に支持された回転バレル62と、該回転バレル62内に配設され両端がそれぞれ前記固定軸68,68に回転が拘束されるよう係止された電極61とを有する。該電極61は、先の第1の実施形態のバレルメッキ装置10と同様に、センター棒66と、該センター棒66の中間に突出するように配設された少なくとも1つの接点67aとを有するものであって、具体的には、先端にそれぞれ接点67aが配設され互いに離間して前記センター棒66の中間に配設された複数の電極棒67とを有し、全体として櫛歯状に構成されている。また、前記回転バレル62の軸方向の両端の側壁63a,63bの略中央にはそれぞれキャップ65,65が固着されており、該キャップ65は環状に構成されて中心に前記固定軸68の先端部が挿入されており、前記回転バレル62内における前記電極61のセンター棒66の軸方向の端部近傍の側面66b,66bの位置が前記キャップ65,65の相対する面65b,65bにより規制されている。
【0058】
また、本実施形態のバレルメッキ装置60は、前記キャップ65は前記固定軸68及び/又は前記電極61の端部近傍の周面と摺動する摺動面を備えたブッシュと一体に構成されている。
【0059】
また、本実施形態のバレルメッキ装置60は、前記キャップ65は内周側に突出する凸部65aを備えるとともに該凸部65aの相対する面65bで前記電極61のセンター棒66の端部近傍の側面66bを規制する。
【0060】
また、本実施形態のバレルメッキ装置60は、前記センター棒66の端部近傍に周面上に突出する凸部66aを有するものである。
【0061】
本実施形態のバレルメッキ装置60が先の第4の実施形態と異なる点は、前記回転バレル62の一方の側壁63a及び他方の側壁63bの近傍の前記センター棒66の周面上に突出する凸部66aを設け、該凸部66aの前記センター棒66の先端側に向く面を側面66bとして用いた点にある。これによれば、前記センター棒66の前記回転バレル62内に配置される部分を全体に亘って大径にすることなく側面66bを形成することができ、また、前記回転バレル62の内容積を大きく減少させることがない。
また、上記センター棒66の凸部66aとしては、該センター棒66の凸部66aを除く外周部分を切削加工等により形成するものが好ましいが、これに限定するものではなく、例えば、該センター棒66とは別体に形成された環状の突出部等を前記センター棒66の端部近傍に嵌着したものであってもよい。
【0062】
次に、本発明のバレルメッキ装置の第7の実施形態について、図8を参照して説明する。図8は、第7の実施形態のバレルメッキ装置70の特徴部分を説明するための要部断面の模式図である。バレルメッキ装置70の全体構成は先の第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0063】
本実施形態のバレルメッキ装置70は、図8に示すように、所定の間隔で相対する支持部材79,79と、該支持部材79,79にそれぞれ固定配設され、それぞれ先端部を内側に突出する固定軸78,78と、両端が該固定軸78,78の先端部で回転自在に支持された回転バレル72と、該回転バレル72内に配設され両端がそれぞれ前記固定軸78,78に回転が拘束されるよう係止された電極71とを有する。該電極71は、先の第1の実施形態のバレルメッキ装置10と同様に、センター棒76と、該センター棒76の中間に突出するように配設された少なくとも1つの接点77aとを有するものであって、具体的には、先端にそれぞれ接点77aが配設され互いに離間して前記センター棒76の中間に配設された複数の電極棒77とを有し、全体として櫛歯状に構成されている。また、前記回転バレル72の軸方向の両端の側壁73a,73bの略中央にはそれぞれキャップ75,75が固着されており、該キャップ75は環状に構成されて中心に前記固定軸78の先端部が挿入されており、前記回転バレル72内における前記電極71のセンター棒76の軸方向の端部近傍の側面76b,76bの位置が前記キャップ75,75の相対する面75b,75bにより規制されている。
【0064】
また、本実施形態のバレルメッキ装置70は、前記キャップ75は前記固定軸78及び/又は前記電極71の端部近傍の周面と摺動する摺動面を備えたブッシュと一体に構成されている。
【0065】
また、本実施形態のバレルメッキ装置70は、前記センター棒76の端部近傍に周面上に突出する凸部76aを有する。
【0066】
本実施形態のバレルメッキ装置70が先の実施形態と異なる点は、前述の第2〜第6の実施形態がいずれも、前記キャップの内周側に凸部を設け、該凸部の側面で前記センター棒の端部近傍の側面を規制したものであったが、これに限定するものではなく、本実施形態に示すように、キャップ75の内周側に凸部を設けることなく、該キャップ75の軸方向の内端部の相対する面75bで前記センター棒76の端部近傍の凸部76aの側面76bを案内するものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明によれば、チップ状電子部品等の複数のワークの表面への均一な厚みのメッキ膜の形成に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明のバレルメッキ装置の概要の一例を示す側面図である。
【図2】本発明のバレルメッキ装置の第1の実施形態を説明するための要部断面の模式図である。
【図3】本発明のバレルメッキ装置の第2の実施形態を説明するための要部断面の模式図である。
【図4】本発明のバレルメッキ装置の第3の実施形態を説明するための要部断面の模式図である。
【図5】本発明のバレルメッキ装置の第4の実施形態を説明するための要部断面の模式図である。
【図6】本発明のバレルメッキ装置の第5の実施形態を説明するための要部断面の模式図である。
【図7】本発明のバレルメッキ装置の第6の実施形態を説明するための要部断面の模式図である。
【図8】本発明のバレルメッキ装置の第7の実施形態を説明するための要部断面の模式図である。
【図9】背景技術の一例を示す要部断面の模式図である。
【図10】背景技術の課題を説明するための要部断面の断面図である。
【符号の説明】
【0069】
10:バレルメッキ装置
11:電極
12:回転バレル
13a,13b:側壁
14:周壁
14a:多孔枠
14b:メッシュ
15:キャップ
15’:ブッシュ
15b:相対する面
16:センター棒
16b:側面
17:電極棒
17a:接点
18:固定軸
19:支持部材
20:バレルメッキ装置
21:電極
22:回転バレル
23a,23b:側壁
24:周壁
24a:多孔枠
24b:メッシュ
25:キャップ(ブッシュ兼用)
25a:凸部
25b:相対する面
26:センター棒
26a:凸部
26b:側面
27:電極棒
27a:接点
28:固定軸
29:支持部材
30:バレルメッキ装置
31:電極
32:回転バレル
33a,33b:側壁
34:周壁
34a:多孔枠
34b:メッシュ
35:キャップ(ブッシュ兼用)
35a:凸部
35b:相対する面
36:センター棒
36’:本体
36”:突出部
36a:凸部
36b:側面
37:電極棒
37a:接点
38:固定軸
39:支持部材
40:バレルメッキ装置
41:電極
42:回転バレル
43a,43b:側壁
44:周壁
44a:多孔枠
44b:メッシュ
45:キャップ(ブッシュ兼用)
45a:凸部
45b:相対する面
46:センター棒
46a:小径部
46b:側面
47:電極棒
47a:接点
48:固定軸
49:支持部材
50:バレルメッキ装置
51:電極
52:回転バレル
53a,53b:側壁
54:周壁
54a:多孔枠
54b:メッシュ
55:キャップ(ブッシュ兼用)
55a:凸部
55b:相対する面
56:センター棒
56’:本体
56”:突出部
56a:小径部
56b:側面
57:電極棒
57a:接点
58:固定軸
59:支持部材
60:バレルメッキ装置
61:電極
62:回転バレル
63a,63b:側壁
64:周壁
64a:多孔枠
64b:メッシュ
65:キャップ(ブッシュ兼用)
65a:凸部
65b:相対する面
66:センター棒
66a:凸部
66b:側面
67:電極棒
67a:接点
68:固定軸
69:支持部材
70:バレルメッキ装置
71:電極
72:回転バレル
73a,73b:側壁
74:周壁
74a:多孔枠
74b:メッシュ
75:キャップ(ブッシュ兼用)
75b:相対する面
76:センター棒
76a:凸部
76b:側面
77:電極棒
77a:接点
78:固定軸
79:支持部材
F:機枠
L:リード
W:導電性ダミー粒子及びワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の間隔で相対する支持部材と、該支持部材にそれぞれ固定配設され、それぞれ先端部を内側に突出する固定軸と、両端が該固定軸の先端部で回転自在に支持された回転バレルと、該回転バレル内に配設され両端がそれぞれ前記固定軸に回転が拘束されるよう係止された電極とを有するバレルメッキ装置において、前記電極はセンター棒と、該センター棒の中間に突出するように配設された少なくとも1つの接点とを有し、前記回転バレルの軸方向の両端の側壁の略中央にはそれぞれキャップが固着されており、該キャップは環状に構成されて中心に前記固定軸の先端部が挿入されており、前記回転バレル内における前記電極のセンター棒の軸方向の端部近傍の側面の位置が前記キャップの相対する面により規制されていること、を特徴とするバレルメッキ装置。
【請求項2】
前記キャップは前記固定軸及び/又は前記電極の端部近傍の周面と摺動する摺動面を備えたブッシュと一体に構成されていることを特徴とする請求項1記載のバレルメッキ装置。
【請求項3】
前記キャップは内周側に突出する凸部を備えるとともに該凸部の相対する面で前記電極のセンター棒の端部近傍の側面を規制することを特徴とする請求項2記載のバレルメッキ装置。
【請求項4】
前記センター棒の端部近傍に周面上に突出する凸部を有することを特徴とする請求項1記載のバレルメッキ装置。
【請求項5】
前記センター棒の端部近傍に設けられた突出部は、該センター棒の本体と別体に形成され、該センター棒の本体の端部近傍に固着されたものであることを特徴とする請求項1記載のバレルメッキ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−121100(P2008−121100A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−335107(P2006−335107)
【出願日】平成18年11月14日(2006.11.14)
【出願人】(593135365)太陽化学工業株式会社 (15)