説明

パイロ技術的な作用物質

本発明の対象は、成分として1つ以上のアゾテトラゾレートを含有するパイロ技術的な作用物質である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の対象はパイロ技術的な作用物質(pyrotechnisches Mittel)である。
【0002】
本発明の意味におけるパイロ技術的な作用物質は、パイロ技術的な効果(pyrotechnisches Wirkung)を示しうる物質または物質混合物である。
【0003】
殊に本発明の対象は、熱早期着火剤(thermisches Fruehzuendmittel)として使用されうるパイロ技術的な作用物質である。
【0004】
そのような熱早期着火剤の適用範囲は、例えば安全システム、有利にはガス発生器中での熱安全装置(thermische Sicherungen)またはバッテリーのための分離エレメントである。そのような安全システムは、有利にはまた自動車両において使用される。
【0005】
熱早期着火剤は、なかでも一般に熱的に非常に安定したガスを生み出すガス発生器の混合物を車両火災の場合に制御して点火するという役割を持つパイロ技術的な物質もしくはパイロ技術的な混合物である。
【0006】
熱早期着火剤の他の一適用領域は、有利にはバッテリー端子のための分離エレメントにおけるパイロ技術的なセット(pyrotechnischer Satz)としての使用である。これらの分離エレメントは、火災、殊に車両火災の場合に、またはガス発生器が作動する車両事故に際して電流供給を遮断することになる。
【0007】
熱早期着火剤として、例えばニトロセルロース、それから誘導された推進薬 (Treibladungspulver)または特許出願DE19730873A1に記載されたニトロトリアゾロンおよび硝酸グアニジンをベースとする混合物が使用される。これらの混合物は約160℃の発火温度を示し、かつニトロセルロースの場合、不十分にしか長期安定性ではない。
【0008】
本発明の課題は、180℃の発火温度および十分な長期安定性を有するパイロ技術的な作用物質の供給であった。本発明のさらに他の一課題は、ガス発生器のための熱早期着火剤として自動車両安全システムにおいて使用されうるパイロ技術的な作用物質の供給であった。本発明のさらに他の一課題は、バッテリー端子のための分離エレメントにおいて使用されうるパイロ技術的な作用物質の供給であった。
【0009】
本発明に従って、意想外にもこの課題は独立請求項の特徴によって解決される。有利な実施態様は従属請求項に見られる。その際、本発明に従ってアゾテトラゾレート(Azotetrazolate)が成分として使用される。殊に、その際、アゾテトラゾレート成分としてアミノグアニジン−5,5'−アゾテトラゾレート(C1418)、簡略してAGATZ、およびグアニジン−5,5'−アゾテトラゾレート(C1215)、簡略してGATZが使用される。
【0010】
アゾテトラゾレート成分は、単独で使用されうるかまたは互いにおよび/またはさらに他の成分と混合して使用されうる。AGATZおよびGATZの構造式は以下のようになる:
【化1】

アミノグアニジン−5,5'−アゾテトラゾレート(C1418、AGATZ)。
【0011】
【化2】

グアニジン−5,5'−アゾテトラゾレート(C1216、GATZ)。
【0012】
純粋なAGATZの爆発点は209℃であり、GATZのそれは240℃である。
【0013】
意想外にも、AGATZおよび/またはGATZおよび/または選択された成分の混合物の場合、爆発温度は165℃〜195℃の範囲で調整されえ、かつ混合物の爆発温度は個々の成分のそれより低くなりうるということが見つかった。
【0014】
早期着火剤に関して、200℃を下回る爆発温度がとりわけ重要である。本発明によるパイロ技術的な作用物質は優れた長期安定性を伴いながらこの要求を満たす。
【0015】
添加剤として以下のものが使用される:
1.酸化剤(個々にまたは混合して)
アルカリ金属またはアルカリ土類金属のまたはアンモニウムの硝酸塩、例えば硝酸ナトリウム、硝酸カリウムまたは硝酸アンモニウム、アルカリ金属またはアルカリ土類金属のまたはアンモニウムの過塩素酸塩、アルカリ金属またはアルカリ土類金属のまたは亜鉛の過酸化物。
2.窒素含有化合物(個々にまたは混合して)
ピクリン酸アンモニウム、ピクリン酸アミノグアニジニウム、ピクリン酸グアニジニウム、スチフニン酸アミノグアニジニウム、スチフニン酸グアニジニウム、ニトログアニジン、ニトロアミノグアニジン、ニトロトリアゾロン、テトラゾールの誘導体、例えば5−アミノテトラゾール、ジテトラゾリルアミン、ジテトラゾールおよびその塩、ニトロアミノテトラゾールおよびその塩、例えばアンモニウム−ニトロアミノテトラゾレートおよびアミノグアニジニウム−ニトロアミノテトラゾレート、硝酸アミノグアニジン、硝酸ジアミノグアニジン、硝酸トリアミノグアニジン、硝酸グアニジン、硝酸ジシアンジアミジン、ジアミノグアニジン−アゾテトラゾレート、トリアミノグアニジン−アゾテトラゾレートまたはアンモニウム−アゾテトラゾレート。
3.高エネルギー充填剤(Energiereiche Zuschlaege)(個々にまたは混合して)
ヘキソーゲン、オクトーゲン、ニトロセルロース。
4.還元剤(個々にまたは混合して)
アルミニウム、チタン、水素化チタン、ホウ素、水素化ホウ素、ジルコン、水素化ジルコン、ケイ素、グラファイト、活性炭、カーボンブラック。
5.バインダー(個々にまたは混合して)
セルロースならびにその誘導体、ポリビニルブチラール、ポリニトロポリフェニレン、ポリニトロフェニルエーテル、プレキシガム(Plexigum)、ポリビニルアセテート、コポリマー。
6,燃焼調節剤、安定剤および加工処理助剤(Verarbeitungshilfen)(個々にまたは混合して)
フェロセンおよび誘導体、アセトニルアセテート、サリシレート、炭酸バリウム、炭酸ストロンチウム、炭酸マグネシウム、メラミン、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、シリケート、シリカゲル、ケイ酸、例えばアエロジル(Degussa社)、窒化ホウ素。
【0016】
製造および加工処理は、それ自体公知のおよび通常の方法により行われる。これには、例えば混練、押出、圧出、ペレット化または造粒が含まれる。
【0017】
本発明の対象は個別的に:
−成分として1つ以上のアゾテトラゾレートを含有するパイロ技術的な作用物質;
−アゾテトラゾレート成分が、アミノグアニジン−5,5'−アゾテトラゾレート(AGATZ)およびグアニジン−5,5'−アゾテトラゾレート(GATZ)または両方からの混合物から選択されているパイロ技術的な作用物質;
−アゾテトラゾレート成分の割合が100質量%であるパイロ技術的な作用物質;
−アゾテトラゾレート成分の割合が10〜99質量%、有利には15〜60質量%、とりわけ有利には20〜50質量%であるパイロ技術的な作用物質;
−添加剤またはいくつかの添加剤の混合物1〜90質量%、有利には40〜85質量%、とりわけ有利には50〜80質量%を含有するパイロ技術的な作用物質;
−添加剤が、ピクリン酸アンモニウム、ピクリン酸アミノグアニジニウム、ピクリン酸グアニジニウム、スチフニン酸アミノグアニジニウム、スチフニン酸グアニジニウム、ニトログアニジン、ニトロアミノグアニジン、ニトロトリアゾロン、テトラゾールの誘導体および/またはその塩、ニトロアミノテトラゾールおよび/またはその塩、硝酸アミノグアニジン、硝酸ジアミノグアニジン、硝酸トリアミノグアニジン、硝酸グアニジン、硝酸ジシアンジアミジン、ジアミノグアニジン−アゾテトラゾレート、トリアミノグアニジン−アゾテトラゾレート、アンモニウム−アゾテトラゾレート;アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属のおよび/またはアンモニウムの硝酸塩、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属のおよび/またはアンモニウムの過塩素酸塩、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属のおよび/または亜鉛の過酸化物;アルミニウム、チタン、水素化チタン、ホウ素、水素化ホウ素、ジルコン、水素化ジルコン、ケイ素、グラファイト、活性炭、カーボンブラック;セルロースおよび/またはその誘導体、ポリビニルブチラール、ポリニトロポリフェニレン、ポリニトロフェニルエーテル、プレキシガム、ポリビニルアセテートおよびコポリマー;ヘキソーゲン、オクトーゲン;フェロセンおよび/またはその誘導体、アセトニルアセテート、サリシレート、炭酸バリウム、炭酸ストロンチウム、炭酸マグネシウム、メラミン、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、シリケート、シリカゲル、ケイ酸、例えばアエロジル(Degussa社)、窒化ホウ素から選択されているパイロ技術的な作用物質;
−酸化剤10〜90質量%、有利には20〜70質量%、とりわけ有利には30〜60質量%を含有するパイロ技術的な作用物質;
−酸化剤が、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属のおよび/またはアンモニウムの硝酸塩、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属のおよび/またはアンモニウムの過塩素酸塩、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属のおよび/または亜鉛の過酸化物の1つ以上から選択されているパイロ技術的な作用物質;
−窒素含有化合物10〜90質量%、有利には10〜60質量%、とりわけ有利には15〜40質量%を含有するパイロ技術的な作用物質;
−窒素含有化合物が、ピクリン酸アンモニウム、ピクリン酸アミノグアニジニウム、ピクリン酸グアニジニウム、スチフニン酸アミノグアニジニウム、スチフニン酸グアニジニウム、ニトログアニジン、ニトロアミノグアニジン、ニトロトリアゾロン、テトラゾールの誘導体および/またはその塩、ニトロアミノテトラゾールおよび/またはその塩、硝酸アミノグアニジン、硝酸ジアミノグアニジン、硝酸トリアミノグアニジン、硝酸グアニジン、硝酸ジシアンジアミジン、ジアミノグアニジン−アゾテトラゾレート、トリアミノグアニジン−アゾテトラゾレート、アンモニウム−アゾテトラゾレートから選択されているパイロ技術的な作用物質;
−高エネルギー充填剤1〜90質量%、有利には1〜60質量%、とりわけ有利には1〜40質量%を含有するパイロ技術的な作用物質。
−高エネルギー充填剤が、ヘキソーゲン、オクトーゲンおよび/またはニトロセルロースの1つ以上から選択されているパイロ技術的な作用物質;
−還元剤1〜80質量%、有利には1〜40質量%、とりわけ有利には1〜15質量%を含有するパイロ技術的な作用物質;
−還元剤が、アルミニウム、チタン、水素化チタン、ホウ素、水素化ホウ素、ジルコン、水素化ジルコン、ケイ素、グラファイト、活性炭、カーボンブラックの1つ以上から選択されているパイロ技術的な作用物質;
−バインダー1〜80質量%、有利には1〜40質量%、とりわけ有利には1〜20質量%を含有するパイロ技術的な作用物質;
−バインダーが、セルロースおよびその誘導体、ポリビニルブチラール、ポリニトロポリフェニレン、ポリニトロフェニルエーテル、プレキシガム、ポリビニルアセテートおよびコポリマーの1つ以上から選択されているパイロ技術的な作用物質;
−燃焼調節剤、安定剤および加工処理助剤0.1〜20質量%、有利には0.1〜15質量%、とりわけ有利には1〜10質量%を含有するパイロ技術的な作用物質;
−燃料調整剤および加工処理助剤が、フェロセンおよびその誘導体、アセトニルアセテート、サリシレート、炭酸バリウム、炭酸ストロンチウム、炭酸マグネシウム、メラミン、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、シリケート、シリカゲル、ケイ酸、例えばアエロジル(Degussa社)、および/または窒化ホウ素の1つ以上から選択されているパイロ技術的な作用物質;
−本発明によるパイロ技術的な作用物質の熱早期着火剤としての使用;
−本発明によるパイロ技術的な作用物質の熱安全装置としての使用;
−本発明によるパイロ技術的な作用物質の自動車両システムにおける使用;
−本発明によるパイロ技術的な作用物質のガス発生器中での使用;
−本発明によるパイロ技術的な作用物質の、有利にはバッテリー端子のための分離エレメントにおける使用、
である。
【0018】
本発明は、以下の例によって詳細に説明されるがそれらに制限されない。
【0019】
表1にはパイロ技術的な作用物質の27つの異なる混合物の組成が挙げられている。成分を記載された質量比(質量パーセント(質量%)における記載)でプラスチック容器中に秤量し、かつ30分タンブルミキサー(Taumelmischer)中で均質化した。
【0020】
【表1】

【0021】
表2には混合物の爆発点、摩擦感度および衝撃感度が表されている。摩擦感度および衝撃感度の測定を連邦材料試験研究所(BAM)の方法に従って行い、その一方で爆発点の測定を熱重量分析(Mettler社)により毎分10℃の加熱速度にて行った。
【0022】
【表2】

【0023】
表3には選択された混合物の例からのいくつかの熱負荷による(24h、125℃および400h、100℃)質量損失および爆発点がまとめられている。質量損失の測定はホランド試験(Holland Test)と同じように行った。爆発点の測定は熱重量分析(Mettler社)により毎分10℃の加熱速度にて行った。
【0024】
400h後に0.1〜0.7質量%のわずかな質量損失が認められ、かつ熱負荷による爆発温度の著しい変化は認められない。
【0025】
【表3】

【0026】
結果は、本発明に従って定義されたパイロ技術的な作用物質が172〜191℃の範囲における爆発温度を有し、かつ自動車産業の要求どおり安定していることを示す。
【0027】
殊にバッテリー端子のための分離エレメントにおける使用においても、その他に以下の混合物がとりわけ有利であることが明らかになった:
アミノグアニジン−5,5'−アゾテトラゾレート30質量%、ピクリン酸グアニジニウム27.5質量%、硝酸ナトリウム40質量%、チタン2質量%およびグラファイト0.5質量%;
アミノグアニジン−5,5'−アゾテトラゾレート29質量%、ピクリン酸グアニジニウム29質量%、硝酸ナトリウム40質量%、炭酸バリウム1.5質量%およびアエロジル0.5質量%;
アミノグアニジン−5,5'−アゾテトラゾレート24質量%、ピクリン酸グアニジニウム24質量%、硝酸ナトリウム50質量%、炭酸バリウム1.5質量%およびアエロジル0.5質量%;
アミノグアニジン−5,5'−アゾテトラゾレート29質量%、ピクリン酸グアニジニウム29質量%、硝酸ナトリウム40質量%、炭酸ストロンチウム1.5質量%およびアエロジル0.5質量%。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
成分として1つ以上のアゾテトラゾレートを含有するパイロ技術的な作用物質。
【請求項2】
アゾテトラゾレート成分が、アミノグアニジン−5,5'−アゾテトラゾレート(AGATZ)およびグアニジン−5,5'−アゾテトラゾレート(GATZ)または両方からの混合物から選択されている、請求項1記載のパイロ技術的な作用物質。
【請求項3】
アゾテトラゾレート成分の割合が、10〜99質量%、有利には15〜60質量%、とりわけ有利には20〜50質量%であることを特徴とする、請求項1または2記載のパイロ技術的な作用物質。
【請求項4】
パイロ技術的な作用物質が、添加剤またはいくつかの添加剤の混合物1〜90質量%、有利には40〜85質量%、とりわけ有利には50〜80質量%を含有することを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載のパイロ技術的な作用物質。
【請求項5】
添加剤が、ピクリン酸アンモニウム、ピクリン酸アミノグアニジニウム、ピクリン酸グアニジニウム、スチフニン酸アミノグアニジニウム、スチフニン酸グアニジニウム、ニトログアニジン、ニトロアミノグアニジン、ニトロトリアゾロン、テトラゾールの誘導体および/またはその塩、ニトロアミノテトラゾールおよび/またはその塩、硝酸アミノグアニジン、硝酸ジアミノグアニジン、硝酸トリアミノグアニジン、硝酸グアニジン、硝酸ジシアンジアミジン、ジアミノグアニジン−アゾテトラゾレート;アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属のおよび/またはアンモニウムの硝酸塩、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属のおよび/またはアンモニウムの過塩素酸塩、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属のおよび/または亜鉛の過酸化物;アルミニウム、チタン、水素化チタン、ホウ素、水素化ホウ素、ジルコン、水素化ジルコン、ケイ素、グラファイト、活性炭、カーボンブラック;セルロースおよび/またはその誘導体、ポリビニルブチラール、ポリニトロポリフェニレン、ポリニトロフェニルエーテル、プレキシガム、ポリビニルアセテートおよびコポリマー;ヘキソーゲン、オクトーゲン;フェロセンおよび/またはその誘導体、アセトニルアセテート、サリシレート、シリケート、シリカゲル、窒化ホウ素から選択されていることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載のパイロ技術的な作用物質。
【請求項6】
パイロ技術的な作用物質が、酸化剤10〜90質量%、有利には20〜70質量%、とりわけ有利には30〜60質量%を含有することを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載のパイロ技術的な作用物質。
【請求項7】
酸化剤が、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属のおよび/またはアンモニウムの硝酸塩、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属のおよび/またはアンモニウムの過塩素酸塩、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属のおよび/または亜鉛の過酸化物の1つ以上から選択されていることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載のパイロ技術的な作用物質。
【請求項8】
パイロ技術的な作用物質が、窒素含有化合物10〜90質量%、有利には10〜60質量%、とりわけ有利には15〜40質量%を含有することを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載のパイロ技術的な作用物質。
【請求項9】
窒素含有化合物が、ピクリン酸アンモニウム、ピクリン酸アミノグアニジニウム、ピクリン酸グアニジニウム、スチフニン酸グアニジニウム、スチフニン酸グアニジニウム、ニトログアニジン、ニトロアミノグアニジン、ニトロトリアゾロン、テトラゾールの誘導体および/またはその塩、ニトロアミノテトラゾールおよび/またはその塩、硝酸アミノグアニジン、硝酸ジアミノグアニジン、硝酸トリアミノグアニジン、硝酸グアニジン、硝酸ジシアンジアミジン、ジアミノグアニジン−アゾテトラゾレートから選択されていることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載のパイロ技術的な作用物質。
【請求項10】
パイロ技術的な作用物質が、高エネルギー充填剤1〜90質量%、有利には1〜60質量%、とりわけ有利には1〜40質量%を含有することを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項記載のパイロ技術的な作用物質。
【請求項11】
高エネルギー充填剤が、ヘキソーゲン、オクトーゲンおよび/またはニトロセルロースの1つ以上から選択されていることを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項記載のパイロ技術的な作用物質。
【請求項12】
パイロ技術的な作用物質が、還元剤1〜80質量%、有利には1〜40質量%、とりわけ有利には1〜15質量%を含有することを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項記載のパイロ技術的な作用物質。
【請求項13】
還元剤が、アルミニウム、チタン、水素化チタン、ホウ素、水素化ホウ素、ジルコン、水素化ジルコン、ケイ素、グラファイト、活性炭、カーボンブラックの1つ以上から選択されていることを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項記載のパイロ技術的な作用物質。
【請求項14】
パイロ技術的な作用物質が、バインダー1〜80質量%、有利には1〜40質量%、とりわけ有利には1〜20質量%を含有することを特徴とする、請求項1から13までのいずれか1項記載のパイロ技術的な作用物質。
【請求項15】
バインダーが、セルロースおよびその誘導体、ポリビニルブチラール、ポリニトロポリフェニレン、ポリニトロフェニルエーテル、プレキシガム、ポリビニルアセテートおよびコポリマーの1つ以上から選択されていることを特徴とする、請求項1から14までのいずれか1項記載のパイロ技術的な作用物質。
【請求項16】
パイロ技術的な作用物質が、燃焼調節剤および加工処理助剤0.1〜20質量%、有利には0.1〜15質量%、とりわけ有利には1〜10質量%を含有することを特徴とする、請求項1から15までのいずれか1項記載のパイロ技術的な作用物質。
【請求項17】
燃焼調節剤および加工処理助剤が、フェロセンおよびその誘導体、アセトニルアセテート、サリシレート、シリケート、シリカゲルおよび/または窒化ホウ素から選択されていることを特徴とする、請求項1から16までのいずれか1項記載のパイロ技術的な作用物質。
【請求項18】
パイロ技術的な作用物質が、アミノグアニジン−5,5'−アゾテトラゾレート30質量%、ピクリン酸グアニジニウム27.5質量%、硝酸ナトリウム40質量%、チタン2質量%およびグラファイト0.5質量%を含有することを特徴とする、請求項1から17までのいずれか1項記載のパイロ技術的な作用物質。
【請求項19】
パイロ技術的な作用物質が、アミノグアニジン−5,5'−アゾテトラゾレート29質量%、ピクリン酸グアニジニウム29質量%、硝酸ナトリウム40質量%、炭酸バリウム1.5質量%およびアエロジル0.5質量%を含有することを特徴とする、請求項1から17までのいずれか1項記載のパイロ技術的な作用物質。
【請求項20】
パイロ技術的な作用物質が、アミノグアニジン−5,5'−アゾテトラゾレート24質量%、ピクリン酸グアニジニウム24質量%、硝酸ナトリウム50質量%、炭酸バリウム1.5質量%およびアエロジル0.5質量%を含有することを特徴とする、請求項1から17までのいずれか1項記載のパイロ技術的な作用物質。
【請求項21】
パイロ技術的な作用物質が、アミノグアニジン−5,5'−アゾテトラゾレート29質量%、ピクリン酸グアニジニウム29質量%、硝酸ナトリウム40質量%、炭酸ストロンチウム1.5質量%およびアエロジル0.5質量%を含有することを特徴とする、請求項1から17までのいずれか1項記載のパイロ技術的な作用物質。
【請求項22】
アゾテトラゾレート成分の割合が100質量%であることを特徴とする、請求項1または2記載のパイロ技術的な作用物質。
【請求項23】
請求項1から22までのいずれか1項記載のパイロ技術的な作用物質の熱早期着火剤としての使用。
【請求項24】
請求項1から22までのいずれか1項記載のパイロ技術的な作用物質の熱安全装置としての使用。
【請求項25】
請求項1から22までのいずれか1項記載のパイロ技術的な作用物質の自動車安全システムにおける使用。
【請求項26】
請求項1から22までのいずれか1項記載のパイロ技術的な作用物質のガス発生器中での使用。
【請求項27】
請求項1から22までのいずれか1項記載のパイロ技術的な作用物質の、有利にはバッテリー端子のための分離エレメントにおける使用。

【公表番号】特表2008−542175(P2008−542175A)
【公表日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−514118(P2008−514118)
【出願日】平成18年6月2日(2006.6.2)
【国際出願番号】PCT/EP2006/062862
【国際公開番号】WO2006/128910
【国際公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【出願人】(506207886)ルアグ アモテック ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (5)
【氏名又は名称原語表記】RUAG Ammotec GmbH
【住所又は居所原語表記】Kronacher Strasse 63, D−90765 Fuerth, Germany