説明

パチンコ遊技機

【課題】ハンドルから送風して感覚的演出を行わせることにより、より斬新な演出効果を奏することができるパチンコ遊技機を提供する。
【解決手段】ハンドル8と前面枠3とを具備するとともに、当該打ち出された遊技球が当該遊技盤上の入賞口に入賞することにより、その入賞に対応した賞球を払い出し可能とされたパチンコ遊技機1において、送風手段と、送風手段からのエアを案内して当該ハンドル8表面側まで送風する案内部材と、前面枠3に固定されてハンドル8及び送風手段を固定し得るステー32と、ハンドル8を固定した状態で案内部材の基端と接続されて連結可能とされた連結部材31と、案内部材からの送風を外部に吐出し得る吐出孔16aとを具備するとともに、連結部材31は、ステー32に対して移動可能に取り付けられたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技者が把持しつつ回動操作することにより遊技盤上に遊技球を打ち出し可能なハンドルと、ガラス板が取り付けられた前面枠とを具備するとともに、当該打ち出された遊技球が当該遊技盤上の入賞口に入賞することにより、その入賞に対応した賞球を払い出し可能とされたパチンコ遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
通常、例えば第1種とよばれるパチンコ遊技機においては、その遊技盤に図柄表示手段や始動口等を具備し、該始動口に遊技球が入賞すると、図柄表示手段に図柄を変動表示し、停止図柄が特定のものである場合(例えば3つの数字が揃った場合等)に「大当たり状態」となり、賞球として多数の遊技球を払い出しするとともに、ランプやフラッシュ等の点灯又は点滅、或いはスピーカ等からの効果音の出力を行って演出し得るよう構成されている。また、図柄表示手段においては、上記の如く図柄の変動表示に加え、例えばキャラクタを表示させる等の演出表示が行われるよう構成されている。
【0003】
然るに、従来、遊技盤に遊技球を打ち出すためのハンドル内に、該ハンドルを振動させる振動手段を設けたものが例えば特許文献1にて開示されている。かかる振動手段は、演出表示に応じたタイミングにてハンドルの一部(遊技者が把持する部位)を振動させるよう制御されており、可変表示装置における演出効果の更なる向上を図るためのものである。これにより、可変表示装置、ランプやフラッシュ等による視覚的演出効果、或いはスピーカからの効果音による聴覚的演出効果に加え、振動による感覚的演出効果を奏することができる。
【特許文献1】特開2003−38739号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、近時において更なる斬新な演出効果が求められるに至っており、遊技者のあらゆる感覚を利用した演出の多様化が進んでいるのが実情であり、上記従来の演出効果のみでは不十分であるという問題があった。このため、本出願人は、従来の視覚的演出効果、聴覚的演出効果及び振動による感覚的演出効果とは異なる演出を行わせ、更に斬新な演出効果を奏する遊技機を検討した。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ハンドルから送風して感覚的演出を行わせることにより、より斬新な演出効果を奏することができるパチンコ遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明は、遊技者が把持しつつ回動操作することにより遊技盤上に遊技球を打ち出し可能なハンドルと、ガラス板が取り付けられた前面枠とを具備するとともに、当該打ち出された遊技球が当該遊技盤上の入賞口に入賞することにより、その入賞に対応した賞球を払い出し可能とされたパチンコ遊技機において、任意に風を生じさせ得る送風手段と、前記ハンドル内に形成され、前記送風手段からのエアを案内して当該ハンドル表面側まで送風する案内部材と、前記前面枠に固定されて前記ハンドル及び送風手段を固定し得るステーと、該ステーに取り付けられ、前記ハンドルを固定した状態で前記案内部材の基端と接続されて連結可能とされた連結部材と、前記ハンドルに形成され、前記案内部材からの送風を外部に吐出し得る吐出孔とを具備するとともに、前記連結部材は、前記ステーに対して移動可能に取り付けられたことを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のパチンコ遊技機において、前記連結部材は、前記ステーに当接させ得るフランジを有するとともに、該フランジ及びステーの双方にネジを挿通可能なネジ孔が形成され、且つ、当該連結部材側のネジ孔に嵌め込まれた状態で前記ネジを挿通可能な樹脂製ワッシャを具備したことを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項2記載のパチンコ遊技機において、前記樹脂製ワッシャは、前記連結部材側のネジ孔に嵌め込まれた状態で当該ネジ孔の内周壁面との間にクリアランスを有することを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れか1つに記載のパチンコ遊技機において、前記連結部材は、前記案内部材の基端と接続される部位に弾性部材が形成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によれば、ハンドルから送風して感覚的演出を行わせることにより、より斬新な演出効果を奏することができる。また、ハンドルのステーへの固定時、案内部材基端と連結部材との接続を汎用のコネクタの如く容易に行わせることができるとともに、当該接続時においてステーに対し連結部材が移動して取り付け誤差を吸収することができる。
【0011】
請求項2の発明によれば、連結部材は、ステーに当接させ得るフランジを有するとともに、該フランジ及びステーの双方にネジを挿通可能なネジ孔が形成され、且つ、当該連結部材側のネジ孔に嵌め込まれた状態でネジを挿通可能な樹脂製ワッシャを具備したので、樹脂製ワッシャが弾性変形して連結部材がステーに対して移動可能とされる。従って、案内部材基端と連結部材との接続時、ステーに対し連結部材がよりスムーズに移動して取り付け誤差を確実に吸収することができる。
【0012】
請求項3の発明によれば、樹脂製ワッシャは、連結部材側のネジ孔に嵌め込まれた状態で当該ネジ孔の内周壁面との間にクリアランスを有するので、取り付け誤差が微小量の場合、ステーに対し連結部材がクリアランス分だけ移動して当該誤差を吸収し、それを超えた取り付け誤差の場合、樹脂製ワッシャの弾性変形にて当該誤差を吸収させることができる。
【0013】
請求項4の発明によれば、連結部材は、案内部材の基端側と接続される部位に弾性部材が形成されたので、弾性部材の弾力により、案内部材基端側と連結部材との接続部位における風の通り道に対するシールを施すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係るパチンコ遊技機は、図1に示すように、ガラス板2が取り付けられた前面枠3を有しており、かかるガラス板2から遊技者が遊技盤4を目視し得るよう構成されている。当該遊技盤4には、種々役物や複数の釘、或いは風車等が形成されている。尚、同図中符号6及び7は、遊技盤4に形成された始動口及び大入賞口を示している。
【0015】
また、遊技盤4の略中央には、液晶表示装置等から成る図柄表示手段5が配設されており、その画面に所定の図柄や背景等を表示し得るようになっている。そして、始動条件が成立(例えば始動口6に遊技球が入賞)したときに、図柄を変動表示させ、特定の図柄が停止表示されることにより「大当たり」状態として大入賞口7を所定時間及びタイミングで開口させ、多数の遊技球を獲得できるよう構成されている。然るに、図柄表示手段5においては、図柄の変動表示に加え、所定の演出表示(例えば「大当たり状態」となる期待度を示す演出等)を行わせ得るよう構成されている。
【0016】
更に、パチンコ遊技機1の下方右隅部にはハンドル8が配設されており、該ハンドル8の操作により上皿9内の遊技球を遊技盤4へ打ち出すよう構成されている。また、パチンコ遊技機1の下部に形成された下皿10には、遊技者が所定遊技中に押圧操作させ得るストップボタン11が配設されており、例えば複数種のリーチ表示に亘ってルーレットを回動させ、ストップボタン11の押圧操作にて当該ルーレットを停止させることにより所望のリーチを選択させるよう構成されている。
【0017】
ここで、本実施形態に係るハンドル8は、図2乃至図6に示すように、第1カバー部12、第2カバー部14を筐体としつつレバー13を回動操作自在としたもので、第1カバー部2の表面(遊技者側)には網目シート17を介してキャップ16が嵌め込まれて覆われるとともに、基端側がコネクターカバー15を介してパチンコ遊技機1本体側のステー32に連結されて構成されている。即ち、金属製のステー32がパチンコ遊技機1本体の前面枠3に固定されており、このステー32にハンドル8(図2の如く組み付けられた状態のもの)が固定されるよう構成されているのである。
【0018】
ハンドル8内には、先端部材18、パイプ接続部材19、パイプ状部材20、ボリューム用連動子22、レバー用連動子24、発射強度ボリューム25、接続カバー27及びタッチセンサ29が固定された接続部材26、所定の電気回路が形成されたプリント基板30等が配設されている。尚、接続部材26に固定された接続カバー27内部には、風(エア)が通過し得る一対の流路が形成されたブッシュ28が配設されている。
【0019】
また、接続部材26には、壁部位26aが一体形成されており、この壁部位26aに遊技者がハンドル8に触れたことを検知するためのタッチセンサ29が固定されている。かかるタッチセンサ29は、図示しないタッチプレートと電気的に接続されるとともに、プリント基板30を介してパチンコ遊技機1本体と電気的に接続されている。然るに、プリント基板30は、タッチセンサ29の他、発射強度ボリューム25や図示しない単発打ち用センサと接続されている。
【0020】
ところで、捩りバネ21の一端はレバー13に接続されるとともに、他端は第2カバー部14に接続されており、レバー13を回動操作した際、捩りバネ21により初期状態側へ付勢されるよう構成されている。レバー13の略中央には、レバー用連動子24が固定され、レバー13の回動に伴って当該レバー用連動子24も回動するよう構成されている。このレバー用連動子24の外周面にはボリューム用連動子22の外周面に形成された歯と噛み合う複数の歯が形成されている。
【0021】
ボリューム用連動子22は、発射強度ボリューム25の作動子25aと接続されるもので、レバー13が回動してレバー用連動子24が回転すると、噛み合った歯により連動して回動し、作動子25aを回動させ得るよう構成されている。而して、発射強度ボリューム25は、作動子25aの回転角度を検知することによりレバー13の回動操作角度を検出することができ、その回動角度に応じた発射強度にて遊技球を遊技盤4へ打ち出し可能とされている。尚、捩りバネ23は、ボリューム用連動子22を初期状態側へ付勢するものである。
【0022】
然るに、先端部材18、パイプ状部材20、接続カバー27及び接続部材26から成る風の通り道は、本発明の案内部材を構成するものであり、ハンドル8の略中央をその長手方向に延設され、後述する送風手段(ポンプアクチュエータP)からのエアを案内して当該ハンドル8表面側まで送風するよう構成されている。尚、パイプ接続部材19、レバー13及び第2カバー部14の略中央には、それぞれ貫通孔19a、13a及び14aが形成されており、案内部材を構成するパイプ状部材20が挿通して組み付けられるようになっている。
【0023】
そして、パイプ接続部材19の表面側に先端部材18を接続し、裏面側にパイプ状部材20を接続するとともに、当該パイプ状部材20の基端側を接続カバー27内部のブッシュ28に突き当て、更に接続部材26を連結部材31に接続することにより、風を案内する案内部材が形成されることとなり、これにより、連結部材31側から導入された風(エア)が先端部材18まで至るよう構成されている。
【0024】
本実施形態における接続部材26は、既述の如く接続カバー27が固定され、当該接続カバー27内のブッシュ28にパイプ状部材20の基端が突き当てられるよう構成されているとともに、図7に示すように、ブッシュ28における風の流路と連通した一対の接続ポート26bが一体形成されている。この接続ポート26bの突端は、本発明の案内部材の基端を成しており、ハンドル8をステー32に組み付けた状態で連結部材と接続されるよう構成されている。
【0025】
即ち、各構成要素が組み付けられたハンドル8(図2で示した状態のハンドル8)をステー32に固定させる際、図5及び図6で示すように、連結部材31における風の流路を構成する流通孔31bに接続ポート26bを挿通させることにより、ハンドル8を固定した状態で案内部材の基端と連結部材とが接続されて連結されるのである。これにより、汎用のコネクタの如く風の通路を連結させることができる。
【0026】
尚、連結部材31には、ゴム材等の弾性部材31cが挿通され、その弾性部材31cに流通孔31bが形成されている。即ち、連結部材31は、案内部材の基端側(接続ポート26b)と接続される部位(流通孔31bが形成された部位)に弾性部材31cが形成されたので、弾性部材31cの弾力により、案内部材基端側(接続ポート26b)と連結部材31との接続部位における風の通り道に対するシールを施すことができる。
【0027】
ここで、本実施形態における連結部材31は、図8に示すように、ステー32に当接させ得るフランジ31aを有するとともに、該フランジ31a及びステー32の双方にネジNを挿通可能なネジ孔(31aa、32a)が形成され、且つ、当該連結部材31側のネジ孔31aaに嵌め込まれた状態でネジNを挿通可能な樹脂製ワッシャJを具備している。この樹脂製ワッシャJは、略中央においてネジNを挿通し得る挿通孔Jaが形成されるとともに、フランジ31aと当接可能な円環状フランジJbが形成されている。
【0028】
上記の如く樹脂製ワッシャJを介してステー32に対して連結部材31を接続し連結させるよう構成すれば、樹脂製ワッシャJが弾性変形して連結部材31がステー32に対して移動(樹脂製ワッシャJの径方向への移動)が可能とされる。従って、案内部材基端と連結部材31との接続時、ステー32に対し連結部材31がスムーズに移動して取り付け誤差を確実に吸収することができる。即ち、案内部材基端と連結部材31との接続時においてステー32に対し連結部材31が移動して取り付け誤差を吸収することができるのである。
【0029】
また、かかる樹脂製ワッシャJは、同図に示すように、連結部材31側のネジ孔31aaに嵌め込まれた状態で当該ネジ孔31aaの内周壁面との間にクリアランスtを有するものである。これにより、接続部材26と連結部材31との接続時、取り付け誤差が微小量の場合、ステー32に対し連結部材31がクリアランスt分だけ移動して当該誤差を吸収し、それを超えた取り付け誤差の場合、樹脂製ワッシャJの弾性変形にて当該誤差を吸収させることができる。
【0030】
一方、ハンドル8の表面側(遊技者側)に位置するキャップ16には、貫通孔から成る2つの吐出孔16aが形成されている。而して、先端部材18の先端側開口が当該吐出口16aと対向するよう位置決めされており、案内部材を通過して先端部材18の先端から吐出されたエア(風)は、吐出孔16aから外部に吐出されるようになっている。尚、本実施形態においては、案内部材を構成する先端部材18、パイプ状部材20、接続カバー27、接続部材26の連結部材31との接続部及び連結部材31の内部には一対の風の流路が形成されており、一対の吐出口16aのそれぞれと対応するようになっているが、形成された吐出孔16aの数に応じて3つ以上の風の流路を有するもの、或いは1つの風の流路を有するものとしてもよい。
【0031】
連結部材31が固定されたステー32には、ゴム材G(後で詳述する)を介してポンプアクチュエータPが固定されている。かかるポンプアクチュエータPは、瞬間的な風を連続的に生じさせ得るもので、図9、10に示すように、その筐体34内部に形成された密閉空間Sと、該密閉空間S内で往復動作して風を生じさせ得る動作部(円板状部材36及びピン状部材37)と、該動作部により生じた風をハンドル8内の案内部材まで導出する導出部材(導出チューブ33)とを有する。
【0032】
より具体的には、筐体34は図示しないシール部材等により内部が略密閉されて密閉空間Sを成すとともに、当該密閉空間S内には円板状部材36が配設されている(図10参照)。この円板状部材36の略中央にはピン状部材37が挿通固定されており、当該ピン状部材37の周囲には通電可能なコイル35が配設されている。また、筐体34からは可撓性チューブから成る一対の導出チューブ33が接続されており、密閉空間Sの空気が当該導出チューブ33を通って導出されるよう構成されている。
【0033】
そして、コイル35に対して断続的に通電すると、ピン状部材37が図中左右方向に往復動し、これに伴って円板状部材36が密閉空間S内で往復動する。かかる円板状部材36の往復動により密閉空間Sの容積が変化し、瞬間的な風を連続的に生じさせるので、その風が導出チューブ33を通って連結部材31まで至るようになっている。即ち、本実施形態によれば、上記の如き構成のポンプアクチュエータPにて風を生じさせているので、例えばシロッコファン(羽根を回転させて風を生じさせるもの)等に比べ、瞬間的な風を生じさせることができ、その瞬間的な風を連続的に生じさせることにより、任意タイミングで強い風を送ることができる。
【0034】
本実施形態においては、ステー32には弾性部材としてのゴム材G(図4〜6参照)が形成されており、このゴム材GにポンプアクチュエータPが連結されている。即ち、ポンプアクチュエータPは、図9、10に示すように、その側面から突出形成された係止突起Pa、Pbを具備しており、これら係止突起Pa、Pbに対しステー32に形成されたゴム材Gを係止させているのである。これにより、送風手段としてのポンプアクチュエータPは、弾性部材としてのゴム材Gを介して前面枠3に取り付けられることとなる。
【0035】
尚、本実施形態においては、図柄表示手段5で行われる図柄の変動表示又は演出表示と連動してポンプアクチュエータPを駆動させるよう構成されており、特に大当たり発生時や大当たりのリーチ時にポンプアクチュエータPを駆動させるのが好ましい。これにより、図柄の変動表示や演出表示のタイミングに合致させて遊技者に風を送ることができ、更なる斬新な演出効果を奏することができる。また、ポンプアクチュエータPが任意タイミングで瞬間的に強い風を生じさせることができるので、ファンなど他の汎用的な送風手段に比べ、図柄の変動表示又は演出表示による演出に対し送風タイミングを確実に追従させることができる。
【0036】
上記実施形態によれば、ハンドル8から送風して感覚的演出を行わせることにより、より斬新な演出効果を奏することができるとともに、ハンドル8のステー32への固定時、案内部材基端と連結部材31との接続を汎用のコネクタの如く容易に行わせることができるとともに、当該接続時においてステー32に対し連結部材31が移動して取り付け誤差を吸収することができる。
【0037】
また、ポンプアクチュエータPは、ハンドル8が取り付けられるステー32にゴム材Gを介して固定されるので、パチンコ遊技機1本体の他の部位に配設されるものに比べ、案内部材の長手寸法(導出パイプ33の長さ寸法も同様)を短くして効率よく吐出孔から風を吐出させることができる。
【0038】
更に、ハンドル8から送風せしめる送風手段が、瞬間的な風を連続的に生じさせ得るポンプアクチュエータPから成るので、任意タイミングで瞬間的に強い風を生じさせることができ、送風による感覚的演出効果を更に向上させることができる。加えて、ゴム材G(弾性部材)の介在により、ポンプアクチュエータPで生じる比較的強い振動が前面枠3のガラス板2に伝達してしまうのを抑制することができる。
【0039】
また更に、ポンプアクチュエータPは、その筐体34内部に形成された密閉空間Sと、該密閉空間S内で往復動作して風を生じさせ得る動作部(円板状部材36及びピン状部材37)と、該動作部により生じた風を案内部材まで導出する導出部材(導出パイプ33)とを有するので、比較的簡易な構成にて任意タイミングで瞬間的に強い風を生じさせることができる。
【0040】
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されず、例えば連結部材がステーに対して移動可能に取り付けられたものであれば、上記実施形態の構成に限定されない。また、本実施形態においては、樹脂製ワッシャJは、連結部材31側のネジ孔31aaに嵌め込まれた状態で当該ネジ孔31aaの内周壁面との間にクリアランスtを有しているが、かかるクリアランスtを有さず、専ら樹脂製ワッシャJの弾性変形にて連結部材31がステー32に対して移動可能とされたものであってもよい。
【0041】
尚、ポンプアクチュエータPに代えて任意に風を生じさせ得る他の送風手段(ファン等含む)としてもよいが、瞬間的な風を連続的に生じさせ得る(言い換えるならば、瞬間的に強い風を所定間隔毎に連続して生じさせ得る)ポンプアクチュエータが好ましい。また、本実施形態においては、図柄表示手段5で行われる図柄の変動表示又は演出表示と連動してポンプアクチュエータPを駆動させるよう構成されているが、パチンコ遊技機1の遊技過程における他のタイミングに合致させてポンプアクチュエータP(他の送風手段含む)を駆動させるよう構成してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0042】
任意に風を生じさせ得る送風手段と、ハンドル内に形成され、送風手段からのエアを案内して当該ハンドル表面側まで送風する案内部材と、前面枠に固定されて前記ハンドル及び送風手段を固定し得るステーと、該ステーに取り付けられ、ハンドルを固定した状態で案内部材の基端と接続されて連結可能とされた連結部材と、ハンドルに形成され、案内部材からの送風を外部に吐出し得る吐出孔とを具備するとともに、連結部材がステーに対して移動可能に取り付けられたパチンコ遊技機であれば、外観や機能等種々の形態のものに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機を示す正面図
【図2】同パチンコ遊技機におけるハンドルを示す右側面図及び正面図
【図3】同パチンコ遊技機におけるハンドルを示す分解斜視図
【図4】同パチンコ遊技機におけるハンドルを示す分解斜視図
【図5】同パチンコ遊技機におけるハンドル(ステーへの固定前)を示す縦断面図
【図6】同パチンコ遊技機におけるハンドル(ステーへの固定後)を示す縦断面図
【図7】同パチンコ遊技機における接続部材を示す右側面図及び背面図
【図8】同パチンコ遊技機における樹脂製ナット(ネジNにて連結部材がステーに固定された状態)を示す断面模式図
【図9】同パチンコ遊技機における送風手段としてのポンプアクチュエータを示す外観図
【図10】同パチンコ遊技機における送風手段としてのポンプアクチュエータを示す縦断面図
【符号の説明】
【0044】
1 パチンコ遊技機
2 ガラス板
3 前面枠
4 遊技盤
5 図柄表示手段
6 始動口
7 大入賞口
8 ハンドル
9 上皿
10 下皿
11 ストップボタン
12 第1カバー部
13 レバー
14 第2カバー部
15 コネクターカバー
16 キャップ
16a 吐出孔
17 網目シート
18 先端部材
19 パイプ接続部材
20 パイプ状部材
21 捩りバネ
22 ボリューム用連動子
23 捩りバネ
24 レバー用連動子
25 発射強度ボリューム
26 接続部材
27 接続カバー
28 ブッシュ
29 タッチセンサ
30 プリント基板
31 連結部材
31a フランジ
31c 弾性部材
32 ステー
33 導出パイプ(導出部材)
34 筐体
35 コイル
36 円板状部材
37 ピン状部材
P ポンプアクチュエータ(送風手段)
S 密閉空間
G ゴム材
J 樹脂製ワッシャ
N ネジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者が把持しつつ回動操作することにより遊技盤上に遊技球を打ち出し可能なハンドルと、ガラス板が取り付けられた前面枠とを具備するとともに、当該打ち出された遊技球が当該遊技盤上の入賞口に入賞することにより、その入賞に対応した賞球を払い出し可能とされたパチンコ遊技機において、
任意に風を生じさせ得る送風手段と、
前記ハンドル内に形成され、前記送風手段からのエアを案内して当該ハンドル表面側まで送風する案内部材と、
前記前面枠に固定されて前記ハンドル及び送風手段を固定し得るステーと、
該ステーに取り付けられ、前記ハンドルを固定した状態で前記案内部材の基端と接続されて連結可能とされた連結部材と、
前記ハンドルに形成され、前記案内部材からの送風を外部に吐出し得る吐出孔と、
を具備するとともに、前記連結部材は、前記ステーに対して移動可能に取り付けられたことを特徴とするパチンコ遊技機。
【請求項2】
前記連結部材は、前記ステーに当接させ得るフランジを有するとともに、該フランジ及びステーの双方にネジを挿通可能なネジ孔が形成され、且つ、当該連結部材側のネジ孔に嵌め込まれた状態で前記ネジを挿通可能な樹脂製ワッシャを具備したことを特徴とする請求項1記載のパチンコ遊技機。
【請求項3】
前記樹脂製ワッシャは、前記連結部材側のネジ孔に嵌め込まれた状態で当該ネジ孔の内周壁面との間にクリアランスを有することを特徴とする請求項2記載のパチンコ遊技機。
【請求項4】
前記連結部材は、前記案内部材の基端と接続される部位に弾性部材が形成されたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1つに記載のパチンコ遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−160159(P2009−160159A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−341270(P2007−341270)
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【出願人】(000161806)京楽産業.株式会社 (4,820)
【Fターム(参考)】