説明

パチンコ遊技機

【課題】遊技領域の大きさや配置についての上皿による制約を少なくしたパチンコ遊技機
を提供する。
【解決手段】パチンコ遊技機1において、上皿54の貯留部54aの一部を本体側のガラ
ス扉枠4より離間して形成することによって貯留部54aとガラス扉枠4との間に空間部
54hを形成すると共に遊技領域14の下部中央部が空間部54h内に及ぶように構成さ
れているので、遊技領域14の大きさや配置についての上皿54による制約を少なくする
ことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機に関し、特に、遊技球が賞球として払い出される上皿を備え
たパチンコ遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、パチンコ遊技機には、遊技盤を設けた前面枠に対して開閉可能な前飾り枠或
いは上皿板等と称される開閉枠がガラス扉枠の下方に別体で設けられ、その前飾り枠に、
賞球として払い出された遊技球や遊技者により投入された遊技球を貯留して発射装置へ供
給する上皿が設けられていた(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
一方、図21に示す従来のパチンコ機501では、遊技球による遊技をよりダイナミッ
クで迫力あるものとするために、遊技領域514を従来よりも拡大すると共に、遊技領域
514を臨む略円形の窓部541が設けられたガラス扉枠504下部に上皿554が一体
的に設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−315563号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来のパチンコ機501では、遊技領域514の大きさ又は配
置が、ガラス扉枠504下部に設けられた上皿554によって大きく制限されるという問
題がある。すなわち、遊技領域514の下方に上皿554が設けられているので、遊技領
域514全体を下方へずらして配置したり、遊技領域514を下方へ拡大することができ
ない。また、パチンコ機501では、窓部541がガラス扉枠504の上部近くまで配置
されており、ガラス扉枠504上端と窓部541上端との間に、多彩な演出の実行や各種
の情報を表示可能な液晶ディスプレイ等の表示部をガラス扉枠504上部に配設すること
ができない。
【0006】
解決しようとする課題は、遊技領域の大きさや配置についての上皿による制約を少なく
したパチンコ遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下、上記課題を解決するのに適した各手段につき、必要に応じて作用効果等を付記し
つつ説明する。
(請求項1)発射された遊技球が案内されて流下する遊技領域を有すると共に遊技球を
賞球として払出すように構成された本体と、その本体より払い出された遊技球及び遊技者
により投入された遊技球を貯留する貯留部、前記本体より払い出された遊技球を前記貯留
部へ流入させる流入口、及び前記貯留部に貯留された遊技球を前記本体側へ供給する供給
口を有する上皿と、を備えたパチンコ遊技機において、
前記上皿の貯留部の一部を前記本体より離間して形成することによって前記貯留部と前
記本体との間に空間部を形成すると共に、前記遊技領域の下部の少なくとも一部が前記空
間部内に及ぶように構成されたことを特徴とするパチンコ遊技機。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、上皿の貯留部の一部を本体より離間して形成すること
によって貯留部と本体との間に空間部を形成すると共に、遊技領域の下部の少なくとも一
部が空間部内に及ぶように構成されているので、遊技領域の大きさや配置についての上皿
による制約を少なくすることができる。例えば、楕円形をなす遊技領域の上端位置及び左
右両端位置を従来と同様とし、遊技領域の下部の少なくとも一部が空間部内に及ぶように
構成することにより、遊技領域の面積を拡大することができる。また、遊技領域の上端位
置を従来よりも下方として本体前面上部に電飾部材等の配設スペースを大きく確保しつつ
、遊技領域の下部の少なくとも一部が空間部内に及ぶように構成することにより、従来と
同様の遊技領域の面積を確保することができる。また、遊技者は、空間部内に位置する遊
技領域の下部の少なくとも一部を斜めに見下ろすことができるので、遊技領域全体を確実
に視認することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、上皿の貯留部の一部を本体より離間して形成することによって貯留部
と本体との間に空間部を形成すると共に、遊技領域の下部の少なくとも一部が空間部内に
及ぶように構成されているので、遊技領域の大きさや配置についての上皿による制約を少
なくすることができる。例えば、楕円形をなす遊技領域の上端位置及び左右両端位置を従
来と同様とし、遊技領域の下部の少なくとも一部が空間部内に及ぶように構成することに
より、遊技領域の面積を拡大することができる。また、遊技領域の上端位置を従来よりも
下方として本体前面上部に電飾部材等の配設スペースを大きく確保しつつ、遊技領域の下
部の少なくとも一部が空間部内に及ぶように構成することにより、従来と同様の遊技領域
の面積を確保することができる。また、遊技者は、空間部内に位置する遊技領域の下部の
少なくとも一部を斜めに見下ろすことができるので、遊技領域全体を確実に視認すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態としてのパチンコ機の正面図である。
【図2】(a)は上皿の平面図、(b)は上皿付近の斜視図である。
【図3】パチンコ機の背面側における斜視図である。
【図4】ガラス扉枠を開放した状態における前面枠、遊技盤等を示す正面図である。
【図5】ガラス扉枠を示す背面図である。
【図6】上皿における遊技球の流れを示す説明図である。
【図7】(a)は第1の変形例における上皿の平面図、(b)は(a)の上皿における遊技球の流れを示す説明図である。
【図8】(a)は第2の変形例における上皿の平面図、(b)は(a)の上皿における遊技球の流れを示す説明図である。
【図9】(a)は第3の変形例における上皿の平面図、(b)は(a)の上皿における遊技球の流れを示す説明図である。
【図10】第4の変形例としてのパチンコ機の正面図である。
【図11】パチンコ機を用いた情報提供システムの全体構成を示すシステム構成図である。
【図12】情報表示部における新台入れ替え情報の表示例である。
【図13】第5の変形例のパチンコ機の正面図である。
【図14】第5の変形例における上皿付近の斜視図である。
【図15】第6の変形例における遊技領域下部の正面図である。
【図16】第7の変形例における遊技領域下部の正面図である。
【図17】第8の変形例における遊技領域下部の正面図である。
【図18】第9の変形例における遊技領域下部の正面図である。
【図19】第9の変形例における表示装置と遊技者の視線方向との位置関係を示す説明図である。
【図20】第10の変形例における遊技領域下部の正面図である。
【図21】従来のパチンコ機の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明のパチンコ遊技機を具体化した実施形態について説明する。本実施形態の
パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」と称する)1は、内部の遊技球払い出し機構
を利用して遊技球の貸し出しを行うCR機と称されるタイプのパチンコ機であり、図1に
示すように、カードユニット20が隣接配置され且つ電気的に接続されている。カードユ
ニット20は、予め金額情報が記録された価値媒体としての図示しないプリペイドカード
を投入可能なカード投入口21を有し、プリペイドカードから金額情報の読み出し及び書
き込みが可能となっている。
【0012】
パチンコ機1は、図1乃至図5に示すように、外枠2と、その外枠2の前部に設けられ
外枠2の一側部にて開閉可能に支持された前面枠3とを備えている。外枠2は、パチンコ
機1のベースとなる枠であり、板材により全体として矩形状に構成されている。尚、本実
施の形態では、外枠2は木製であって、上下方向の長さは808mm、左右方向の長さは
520mmとなっている。また、前面枠3は合成樹脂、具体的にはABS(アクリロニト
リル−ブタジエン−スチレン)樹脂により構成されている。前面枠3の開閉軸線はパチン
コ機1の正面から見て左側に上下に延びるように設定されている。尚、外枠2は樹脂によ
り構成されていてもよく、あたかも外枠2及び前面枠3が一体物に見えるように構成され
ていてもよい。
【0013】
前面枠3には、後述する下皿ユニット51を除く前面枠3の前面側を覆うように、ガラ
ス扉枠4が開閉自在に設けられている。尚、ガラス扉枠4が本発明の開閉枠を、前面枠3
が本発明の本体枠をそれぞれ構成するものであ。また、後述する上皿54を除いて外枠2
,前面枠3及びガラス扉枠4を含むパチンコ機1のすべての構成部材が本発明の本体を構
成するものである。また、ガラス扉枠4の開閉軸線(軸支部)もパチンコ機1の正面から
見て左側に上下に延びるように設定されている。
【0014】
詳しくは、ガラス扉枠4の背面図である図5に示すように、ガラス扉枠4の裏側から見
て右側の上端部付近に回動軸91が設けられ、図5に示すように前面枠3の正面から見て
左側の上端部付近には回動軸91が嵌め込まれる軸受部92が設けられている。また、軸
受部92の下方には、上方に突出する突回動軸93が設けられ、ガラス扉枠4の下側面に
は、前記回動軸91の下方位置において、前記突回動軸93を嵌め込むための図示しない
軸受凹部が設けられている。そして、突回動軸93を前記軸受凹部に嵌め込み、回動軸9
1を軸受部92に嵌め込むことによって、ガラス扉枠4が軸支され開閉可能となる。この
ように本実施の形態では、回動軸91と突回動軸93を結ぶ線がガラス扉枠4の開閉軸線
として設定されている。
【0015】
また、ガラス扉枠4には、裏側から一対のガラス42が並行して取り付けられている。
ガラス扉枠4の左右方向の長さは、前面枠3とほぼ同等であり、そのガラス扉枠4によっ
て前面枠3下部に設けられた下皿ユニット51を除く殆どの部分が覆われるようになって
いる。
【0016】
前記前面枠3の後側(ガラス扉枠4の奥、外枠2の内側)には、遊技盤5が着脱可能に
装着されている。なお、遊技盤5は、その周縁部が前面枠3の裏側に当接した状態で取り
付けられており、図4では、遊技盤5の前面部の略中央部分だけが前面枠3の前面側に露
出した状態となっている。また、遊技盤5には、ルータ加工が施されることによって複数
の開口部が形成されており、各開口部には、普通入賞チャッカー6、可変入賞装置7、作
動チャッカー8、スルーチャッカー10、図柄変動表示装置57等が配設されている。
【0017】
尚、図柄変動表示装置57の制御を行う表示制御基板を含む各種の制御基板は、図3に
示すように、遊技盤5の背面側に設けた透明樹脂製の裏パック5aによって覆われている
。また、パチンコ機1の主制御を行うメイン基板はメイン基板ボックス5bに、入賞によ
る遊技球の払い出しやカードユニット20からの貸し出し要求に基づいて遊技球の払い出
しを行う払出ユニット5d及び遊技球の発射を行う発射装置31の制御を行う払出発射制
御基板は払出発射制御基板ボックス5cにそれぞれ収納されている。
【0018】
図柄変動表示装置57の液晶表示部には、例えば左図柄列、中図柄列及び右図柄列の3
つの表示列が表示される。各図柄列は複数の図柄によって構成されており、これら図柄が
各図柄列毎にスクロールされるように表示画面に可変表示されるようになっている。
【0019】
また、可変入賞装置7は、通常、遊技球Bが入賞できない状態又は入賞し難い状態にな
っている。より詳しくは、作動チャッカー8に対し遊技球Bが入賞することに基づいて、
図柄変動表示装置57の液晶表示部の図柄が可変表示される。そして、確定された図柄の
組合わせが予め設定した特定の図柄の組合わせとなったこと、ここでは停止した図柄が特
定の組み合わせであることを必要条件に特別遊技状態が発生し、可変入賞装置7の大入賞
口が所定の開放状態となり(具体的には所定時間、所定回数だけ開く)、遊技球Bが入賞
しやすい状態(大当り遊技状態)になるよう構成されている。
【0020】
尚、図柄変動表示装置57において変動表示される複数の図柄列のうち、1つを除く他
の図柄列の停止時の組合せが大当り図柄の組合せであるリーチ遊技状態となったときに、
図柄変動表示装置57においてリーチ演出画面が表示されると共に、リーチ遊技状態の発
生が効果音によって報知される。
【0021】
また、周知のとおり、前記一般入賞口6、可変入賞装置7、作動チャッカー8に遊技球
Bが入賞することに基づいて、後述する上皿54(場合によっては下皿53)に対し所定
数の景品球が払い出されるようになっている。また、遊技盤5には、遊技球Bの落下方向
を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車9等の各種部材
(役物)が配設されている。
【0022】
さて、前記前面枠3は、外形が前記外枠2とほぼ同一形状をなす樹脂ベース11と、こ
の樹脂ベース11の最内周側に位置し略円弧状をなすよう一体形成された内レール12と
、主として図の左側の内レール12に対し所定間隔を隔てて前記樹脂ベース11に一体形
成された外レール13とを備えている。これら内レール12及び外レール13は遊技球発
射ハンドル52の回動操作に基づき発射装置31から発射された遊技球Bを遊技盤5上部
へ案内する発射路としての役割を主として果たすものである。従って、内レール12と外
レール13とが並行する部分(向かって左側の部分)によって、誘導レールが構成される
こととなる。
【0023】
前記内レール12の下端部付近において、遊技盤5には入賞しなかった遊技球Bを排出
するアウト口25が形成されている。そして、遊技盤5の下部に落下した遊技球の多くは
、このアウト口25を通って図示しない球排出路の方へと案内されるようになっている。
このような構成の下、前面枠3の内周側の窓孔によって主として遊技領域の外延が確定さ
れており、前面枠3に対し遊技盤5が装着された状態にあっては、内レール12及び外レ
ール13が遊技盤5に当接又は近接した状態となる。そして、発射装置31により発射さ
れた遊技球Bは、主として外レール13によって遊技盤5の上部へと案内される。また、
遊技盤5には、遊技球の払い出しを行う払出口32が設けられ、この払出口32に連通す
るようにガラス扉枠4側に払出口45が設けられている(図4及び図5参照)。
【0024】
次に、遊技領域14について説明する。本実施の形態では、遊技領域14を、パチンコ
機1の正面から見て、内レール12及び外レール13によって囲まれる領域のうち、内外
レール12,13の並行部分である誘導レールの領域を除いた領域としている。そして、
遊技領域は14は、左右に比べて上下が僅かに長く設定された縦長の略楕円形状をなして
おり、その下部中央部分が後述する空間部54h内まで及んでいる。
【0025】
ここで、ガラス扉枠4について説明する。ガラス扉枠4には、前記遊技領域14の殆ど
を外部から視認することができるように略楕円形状の窓部41が形成されている。具体的
には、前記窓部41は、その左右側の略中央部が、上下側に比べて比較的緩やかに湾曲し
た形状となっている。なお、前記略中央部が直線状になるようにしてもよい。
【0026】
また、窓部41の左端と、ガラス扉枠4の左端との間の最短距離(いわゆる左側部フレ
ーム部分の左右幅)は、ガラス扉枠4自体の強度及び支持強度を高めるために比較的大き
く設定されている。より詳しくは、図1及び図4を相互に比較すると明らかなように、ガ
ラス扉枠4が閉じられた状態において、外レール13の左側部は勿論、内レール12の左
側部も前記左側部フレーム部分によって覆い隠される。すなわち、誘導レールの一部が覆
い隠される。このように遊技球Bが一時的に視認困難となったとしても、それは、遊技球
Bが遊技領域に案内される通過点に過ぎず、遊技者が主として遊技を楽しむ遊技領域にお
いて遊技球Bが視認困難となるわけではない。そのため、実際の遊技に際しては何ら支障
が生じない。また、このような支障が生じない一方で、ガラス扉枠4の十分な強度及び支
持強度が確保可能となっている。また、ガラス扉枠4には、図5に示すように、その左右
フレーム部分の裏側において、そのガラス扉枠4を補強するための例えば金属製の補強部
材43,44が取り付けられている。
【0027】
併せて、図1及び図4に示すように、ガラス扉枠4の存在していない前面枠3下部は、
例えばABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂よりなる下皿ユニット5
1となっている。下皿ユニット51の右下部からは、遊技球発射用ハンドル52が手前側
に延設されている。また、下皿ユニット51のほぼ中央部には球受け皿としての景品球払
出用の下皿53が設けられている。さらに、下皿ユニット51には下皿53の左側に隣接
して灰皿56が設けられている。
【0028】
これに対し、ガラス扉枠4における窓部41下方の下部フレームには、上皿54が一体
的に設けられている。上皿54は、合成樹脂を成形することによって製造され、ガラス扉
枠4の払出し口45より払い出された遊技球及び遊技者により投入された遊技球を貯留す
る貯留部54a、払出し口45より払い出された遊技球を貯留部54aへ流入させる流入
口54l、及び貯留部54aに貯留された遊技球をガラス扉枠4の供給穴49を通して発
射装置31側へ供給する供給口54rを有し、流入口54l及び供給口54rの後端面に
おいてガラス扉枠4にビス等を用いて取り付け固定されている。
【0029】
上皿54の貯留部54aは、流入口54l及び供給口54rに連続する底面部54bと
、底面部54bの周囲を取り囲むように立設された前壁部54cと、底面部54bを挟ん
で前壁部54cと対向するように流入口54lと供給口54rとの間に立設され且つ前壁
部54c側へ凸状となるように湾曲形成された後壁部54dとを有している。底面部54
bは、左右方向に細長く且つガラス扉枠4から前方へ張り出すように形成されている。ま
た、底面部54b後部の流入口54lと供給口54rとの間には前方側へ凹状をなす凹状
輪郭部54uが形成され、上述した後壁部54dは凹状輪郭部54uに沿って立設されて
いる。後壁部54dは、左右方向中央部でガラス扉枠4より数十mm程度(例えば、30
〜50mm)前方側へ離間しており、後壁部54d背面とガラス扉枠4前面との間に空間
部54hが形成される構造となっている。
【0030】
尚、図2(a)は上皿54の平面図、(b)は上皿54付近の斜視図であり、図2(a
)では、上皿54が取り付けられるガラス扉枠4を点線で示している。後壁部54dの上
縁は、丸みを帯びた断面形状に形成されているので、極めて安全性が高い。例えば、遊技
者が指を移動させる際に後壁部54dに触れた場合にも、遊技者の指を傷つけることが防
止される。また、遊技領域14は、その下部中央部分が空間部54hまで及んでおり、ガ
ラス扉枠4に嵌め込まれたガラス42を通してアウト口25と後壁部54dとが対向する
位置関係となっている。
【0031】
貯留部54aの底面部54b上には、後壁部54dの右側に、遊技球を一列に整列させ
て供給口54rより供給穴49を通して発射装置31側へ流下させる整流部54eが設け
られている。整流部54eには、遊技球を後述する直線部54fへ誘導するための傾斜壁
54kが、直線部54fを挟んで前壁部54c側及び後壁部54d側に形成されており、
遊技球の流路が徐々に狭まる構造となっている。また、整流部54eには、底面部54b
上で前後方向に延設され且つ前方側から供給穴49の位置する後方側に向かって下り傾斜
する直線部54fが設けられ、この直線部54fの底面に細長い長方形状の金属板54m
が装着されている。金属板54mは、遊技球の流れをスムーズにする機能、底面を補強し
て摩擦による削れを防止する機能、ノイズを防止する機能等を有している。また、金属板
54mの下流端側には球抜き穴54jが形成されている。この球抜き穴54jは、通常の
状態において直線部54fの底面裏側をスライド自在に設けられる開閉弁54iによって
閉塞されており、開閉弁54iが前壁部54cに設けられる球抜きレバー54gの操作に
より移動されたときに、球抜き穴54jが開放されて貯留部54a内に貯留されていた遊
技球を図示しない球抜き通路を介して下皿53に移動せしめるものである。
【0032】
ここで、上皿54の貯留部54aにおける遊技球Bの流れについて、図6を参照しつつ
説明する。遊技球Bは、払出口45より払い出されると流入口54lより貯留部54a内
に流入し、緩やかに右下がりに傾斜する底面部54bと、前壁部54c及び後壁部54d
とに案内されて貯留部54a右側の供給口54rへ向かって転動して整流部54eに到達
する。また、遊技者によって遊技球Bが貯留部54a内へ投入された場合も、同様に、底
面部54b等に案内されて転動して整流部54eへ到達する。そして、遊技球Bは整流部
54eの直線部54fを挟んで両側に設けられた傾斜壁54kによって誘導されて一列に
整列されると共に、直線部54f上を下り傾斜する後方側(ガラス扉枠4側)へ転動して
金属板54mの下流端より供給穴49へ流下する。供給穴49から球送り装置48へ供給
された遊技球は、1個ずつ発射レール33に導かれ、発射装置31によって発射される。
【0033】
上皿54の前壁部54c前面左側に、遊技球の貸し出しに関する操作を行うための貸球
操作部46が配設されている。貸球操作部46は、図2(b)に示すように、遊技球の貸
し出し可能状態をランプによって示す貸出ボタンランプ46a、遊技球の貸し出しを行う
ための貸出ボタン46b、プリペイドカードの返却を行うための返却ボタン46c、プリ
ペイドカードの残り度数を表示する度数表示LED46dとを備えている。
【0034】
ガラス扉枠4の周囲(例えばコーナー部分や窓部41の周縁)には、各種ランプ、LE
D等の発光手段を備えた電飾部材62が設けられている。これら電飾部材62は、大当り
時や所定のリーチ時等の遊技状態の変化に応じて点灯、点滅のように発光手段の発光態様
が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすようになっている。勿論、これら
電飾部材62を、遊技盤5に設ける構成(コーナー飾りと称される電飾部材62を遊技盤
5のコーナー部等に配設する)としてもよいし、場合によっては前面枠3に設ける構成と
してもよい。更には、前後一対のガラス42間に配設する構成としてもよい。
【0035】
また、周知のとおり、前面枠3が外枠2に対し閉じられると自動的にロックがかかるよ
うになっており、所定のキー操作が行われることによりロックが解除されるようになって
いる。同様に、ガラス扉枠4が前面枠3に対し閉じられると自動的にロックがかかり、別
途のキー操作が行われることによりロックが解除されるようになっている。このようにロ
ック及びロック解除を行うためのロック機構が前面枠3の右下部、つまり下皿ユニット5
1の右端部に設けられている。ロック機構には、鍵穴を有するキーシリンダ(解除キー)
55、前面枠3及び外枠2間でのロック及び解除を行うための第2ロック機構が含まれる
。本実施の形態では、最も幅狭で、遊技領域の拡張を阻害する前面枠の右中央部ではなく
、比較的にスペースにゆとりのある前面枠3の右下部に、キーシリンダ55をはじめとす
る上記ロック機構(特にキーシリンダ55)が配設されている。換言すれば、キーシリン
ダ55は、遊技領域の最大幅となる位置を避けて配置されている。このような構成により
、遊技領域の拡張をより容易且つ確実に図ることができる。
【0036】
勿論、最も幅狭な部分以外であれば、上記以外の部位に設けてもよく、例えば、前面枠
3の右上部に設けるような構成としてもよい。また、上記例では、第1ロック機構及び第
2ロック機構をキーシリンダ55でともにロック状態を解除可能としたが、それぞれの解
除のためのキーシリンダを別体で設けることとしてもよい。
【0037】
以上詳述したことから明らかなように、本実施形態によれば、上皿54の貯留部54a
の一部を本体(ガラス扉枠4)より離間して形成することによって貯留部54aと本体(
ガラス扉枠4)との間に空間部54hを形成すると共に、遊技領域14の下部中央部が空
間部54h内に及ぶように構成されているので、遊技領域14の大きさや配置についての
上皿54による制約を少なくすることができる。本実施形態では、略楕円形をなす遊技領
域14の上端位置及び左右両端位置を従来と同様とし、遊技領域14の下部中央部が空間
部54h内に及ぶように構成することにより、遊技領域14の面積が拡大されている。ま
た、遊技者は、空間部54h内に位置するアウト口25が設けられた遊技領域14下部中
央部を斜めに見下ろすことができるので、遊技領域14全体を確実に視認することができ
る。そして、遊技者は遊技球がアウト口25へ入っていく様子を斜め上から見下ろすこと
になり、遊技領域14下部を含む広い領域でダイナミックな遊技を楽しむことができる。
尚、本実施形態では、遊技領域14全体に対して2%以上(約3%)の領域が空間部54
h内に及んでいるので、遊技領域14が従来構成よりも2%以上拡大される。
【0038】
また、底面部54b上には整流部54eが設けられ、整流部54eには遊技球誘導用の
傾斜壁54kが形成されて遊技球の流路が徐々に狭まっているので、貯留された遊技球を
一列に整列させて供給口54rより発射装置31側へ確実に流下させることができる。特
に、遊技球誘導用の傾斜壁54kが前壁部54c側だけでなく、後壁部54d側にも形成
されているので、遊技球が後壁部54d側で滞ることなく供給口54rに向かって誘導さ
れる。
【0039】
また、整流部54eは、底面部54b上で前後方向に延設され且つ前方側から供給口5
4rが設けられる後方側に向かって下り傾斜する直線部54fを備えている。よって、流
入口54lから底面部54b上に流入した遊技球は、前壁部54c側へ凸状に形成された
後壁部54dを迂回して供給口54rへ向かう経路に沿って転動し、整流部54eの直線
部54fにおいて一列に円滑に整列されて供給口54rより発射装置31側へ確実に流下
する。
【0040】
尚、本発明は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱し
ない範囲で種々の変更を施すことが可能である。例えば、前記実施形態では、ガラス扉枠
4に上皿54が設けられる例を示したが、ガラス扉枠の下方に別体で前面枠3に対して開
閉可能な上皿板を設け、その上皿板に上皿54を設ける構成のパチンコ機に対して本発明
を適用してもよい。尚、本変形例において、上皿板が本発明の開閉枠を構成するものであ
る。或いは、実施形態において、上皿54を開閉枠としてのガラス扉枠4や上皿板に設け
ることなく、前面枠3に設ける構成としてもよい。
【0041】
また、前記実施形態では、貯留部54aの整流部54eに直線部54fを前後方向に設
ける構成としたが、図7(a)に示す第1の変形例のように、ガラス扉枠4に対して斜め
方向に延設され且つ前方側から後方側に向かって下り傾斜する直線部54nを設け、この
直線部54nを挟んで前壁部54c側及び後壁部54d側に傾斜壁54kを設ける構成と
してもよい。本変形例によれば、図7(b)に示すように、遊技球Bは、払出口45より
払い出されると流入口54lより貯留部54a内に流入し、緩やかに右下がりに傾斜する
底面部54b,前壁部54c及び後壁部54dに案内され、前壁部54c側へ凸状に形成
された後壁部54dを迂回して供給口54rへ向かう経路に沿って転動して貯留部54a
右側の整流部54eに到達する。また、遊技者によって遊技球Bが貯留部54a内へ投入
された場合も、同様に、底面部54b等に案内されて転動して整流部54eへ到達する。
そして、遊技球Bは直線部54nの両側に設けられた傾斜壁54kによって誘導されて一
列に整列されると共に、直線部54n上を下り傾斜する後方側(ガラス扉枠4側)へ転動
して金属板54mの下流端より供給穴49へ流下する。
【0042】
また、図8(a)に示す第2の変形例のように、底面部54b上で流入口54lから供
給口54rに至る曲線状の経路に沿って延設され且つ前方側から供給口54rが設けられ
る後方側に向かって下り傾斜する曲線部54oを設け、この曲線部54oを挟んで前壁部
54c側及び後壁部54d側に傾斜壁54kを設ける構成としてもよい。本変形例によれ
ば、図8(b)に示すように、遊技球Bは、払出口45より払い出されると流入口54l
より貯留部54a内に流入し、緩やかに右下がりに傾斜する底面部54b,前壁部54c
及び後壁部54dに案内され、前壁部54c側へ凸状に形成された後壁部54dを迂回し
て供給口54rへ向かう経路に沿って転動して貯留部54a右側の整流部54eに到達す
る。また、遊技者によって遊技球Bが貯留部54a内へ投入された場合も、同様に、底面
部54b等に案内されて転動して整流部54eへ到達する。そして、遊技球Bは曲線部5
4oの両側に設けられた傾斜壁54kによって誘導されて一列に整列されると共に、曲線
部54o上を下り傾斜する後方側(ガラス扉枠4側)へ転動して金属板54mの下流端よ
り供給穴49へ流下する。
【0043】
また、図9(a)に示す第3の変形例のように、底面部54b上で供給口54rに対し
て流入口54lとは反対側(右側)にて左右方向に延設され且つ供給口54rが設けられ
る左方向に向かって下り傾斜する直線部54pを設け、この直線部54pを挟んで前壁部
54c側及び後壁部54d側に傾斜壁54kを設ける構成としてもよい。本変形例によれ
ば、図9(b)に示すように、遊技球Bは、払出口45より払い出されると流入口54l
より貯留部54a内に流入し、緩やかに右下がりに傾斜する底面部54b,前壁部54c
及び後壁部54dに案内され、前壁部54c側へ凸状に形成された後壁部54dを迂回し
て供給口54rへ向かう経路に沿って転動して貯留部54a右側の整流部54eに到達す
る。また、遊技者によって遊技球Bが貯留部54a内へ投入された場合も、同様に、底面
部54b等に案内されて転動して整流部54eへ到達する。そして、遊技球Bは直線部5
4pの両側に設けられた傾斜壁54kによって誘導されて一列に整列されると共に、直線
部54p上を下り傾斜する左側へ転動して金属板54mの下流端より供給穴49へ流下す
る。
【0044】
次に、前記実施形態の第4の変形例について、図10乃至図12を参照しつつ説明する
。本変形例のパチンコ機101は、遊技領域14の上端位置を従来よりも下方としてガラ
ス扉枠4前面上部に部品配設領域を確保しつつ、遊技領域14の下部中央部が空間部54
h内に及ぶように構成することにより、従来と同様の遊技領域14の面積を確保したもの
である。そして、図10に示すように、パチンコ機101のガラス扉枠4の窓部41上方
の部品配設領域には、本発明の表示部を構成する情報表示部157が設けられている。情
報表示部157は、横長の長方形状を呈する液晶ディスプレイからなり、外部から受信し
た表示データに基づいて画面表示可能に構成されている。
【0045】
次に、上述したパチンコ機101を用いた情報提供システム201のシステム構成につ
いて、図11を参照しつつ説明する。情報提供システム201は、図11に示すように、
遊技ホール外の情報提供センタ等に設けられる情報サーバ202と、情報サーバ202が
接続されたインターネット網203と、遊技ホール側に設けられてインターネット網20
3に接続されたホールサーバ204と、遊技ホール内に設けられた通信線205と、遊技
ホール内に設置されて通信線205を介してホールサーバ204と接続された複数のパチ
ンコ機101,・・101とから構成される。
【0046】
情報サーバ202には、各種情報の表示用データが記憶されており、当該記憶された表
示用データを、インターネット網203を介して各遊技ホールのホールサーバ204に対
して定期的に配信する。情報サーバ202によって配信される表示用データは、地域の飲
食店情報等の広告情報、ニュース、天気予報等である。ホールサーバ204は、インター
ネット網203を介して表示用データを受信して内部の記憶装置に記憶する。また、ホー
ルサーバ204は、遊技ホールにおいて入力された表示用データをも記憶装置に記憶する
。尚、遊技ホールにおいて入力される表示用データは、新台入れ替え情報、遊技機の新機
種情報、景品情報、遊技ホールからのお知らせ等である。そして、ホールサーバ204は
、記憶した表示用データを通信回線205を介して所定のタイミングで各パチンコ機10
1へ送信する。各パチンコ機101において、情報表示部157が受信した表示用データ
に基づいて画面表示を行う。図12は、情報表示部157において、新台入れ替え情報を
表示した例を示している。
【0047】
以上詳述したことから明らかなように、本変形例によれば、遊技領域14の下部中央部
が空間部54h内に及ぶように構成されているので、従来と同様の遊技領域14の面積を
確保しつつガラス扉枠4上で遊技領域14の上方に部品配設領域を確保されている。また
、部品配設領域に画面表示可能な情報表示部157が配設されているので、ガラス扉枠4
上部にて各種情報の表示を行うことができる。また、情報表示部157は、ホールサーバ
204より受信した表示用データに基づいて画面表示を行うように構成されると共に、イ
ンターネット等の通信回線を介して受信された広告宣伝情報、ニュース、お知らせ等に関
する表示用データに基づいて各種の情報を画面表示することができる。尚、情報表示部1
57は、ELディスプレイやLEDディスプレイにより構成してもよい。情報表示部15
7をELディスプレイとした場合、高輝度で見易い画面表示を行うことができる。ELデ
ィスプレイは可撓性を有する材質からなるので、曲面状に配設することにより、外部から
の光の写り込みを防止して画面表示の視認をより一層容易とすることができる。情報表示
部157をLEDディスプレイとした場合、安価な構成で見易い画面表示を行うことがで
きる。さらに、情報表示部157をタッチパネル式ディスプレイとした場合、遊技者が指
で情報表示部157の表面に触れることによって容易に各種の入力操作を行うことができ
る。
【0048】
また、前記実施形態では、遊技領域14を縦長の略楕円形状としたが、縦横の長さが略
等しい略円形状としてもよい。或いは、図13及び図14に示す第5の変形例としてのパ
チンコ機301のように、遊技領域14下部に下方へ凸状をなす凸状部14aを設け、そ
の凸状部14aの少なくとも一部が空間部54h内に及ぶように構成してもよい。尚、図
13は、本変形例のパチンコ機の正面図であり、図14は、上皿54付近の斜視図である
。また、図13で、符号41aは、窓部41で凸状部14aに対応する部分を表わしてい
る。本変形例によれば、遊技領域14が略円形である場合に比べて空間部54h内に及ぶ
面積をより大きくすることができ、遊技領域14の大きさや配置についての上皿54によ
る制約をより一層少なくすることができる。
【0049】
また、前記実施形態では、遊技領域14全体に対して約3%の領域が空間部54h内に
及ぶように構成したが、5%以上或いは10%以上の領域が空間部内に及ぶように構成し
てもよい。これにより、遊技領域14又は上部の部品配設スペースが従来構成よりも5%
又は10%以上拡大される。
【0050】
また、前記実施形態では、遊技領域14内に設けられた部材の内、アウト口25のみが
空間部54hを臨む位置に配設された例を示したが、図15に示す第6の変形例のように
、所定条件の成立により所定の開放状態とされる可変入賞装置7の大入賞口7aが、遊技
領域14内における空間部54hを臨む位置に配設される構成としてもよい。尚、図15
は、遊技領域14下部の正面図であり、上皿54の後壁部54dが設けられる位置を点線
にて示している(図16,17,18,20も同様。)。本変形例によれば、遊技者は遊
技球が大入賞口7aへ入っていく様子を斜め上から容易且つ確実に視認することができる
。尚、従来は、大入賞口が遊技者の目の位置とほぼ同じ高さかやや下に配設されていたの
で、大入賞口への遊技球が入っていく様子を視認しにくいという問題があった。
【0051】
また、図16に示す第7の変形例のように、遊技領域14内における空間部54hを臨
む位置に遊技に関連する演出表示等を行う液晶ディスプレイ等の表示装置58が配設され
る構成としてもよい。本変形例によれば、遊技者が表示装置58を斜め上から見下ろす際
に遊技球が流下していく様子が同時に視認されるので、遊技領域14下部を含む広い領域
でダイナミックな遊技を楽しむことできる。
【0052】
また、図17に示す第8の変形例のように、表示装置58とアウト口25とが一体的に
構成されるようにしてもよい。本変形例によれば、表示装置58とアウト口25とがより
近接して配置され、遊技者は表示装置58を斜め上から見下ろす際に遊技球がアウト口2
5へ流下していく様子を確実に視認して、遊技領域14下部を含む広い領域でダイナミッ
クな遊技を楽しむことができる。また、表示装置58とアウト口25とをユニット化する
ことによって遊技板への組付けが容易となる。
【0053】
また、図18に示す第9の変形例のように、表示装置58を挟む左右両側における遊技
領域14の最下端にアウト口25a,25bが設けられる構成としてもよい。また、本変
形例では、表示装置58の下方のガイドレール58aが中央から左右両側へ緩やかに下り
傾斜し、左右のアウト口25a,25bへ遊技球が誘導されるように構成されている。さ
らに、図19に示すように、表示装置58は遊技者の視線方向である斜め上方向きに傾斜
配置されているので、遊技者はより容易に表示装置58における表示内容を視認すること
ができる。本変形例によれば、遊技者は表示装置58を斜め上から見下ろす際に遊技球が
左右のアウト口25a、25bのいずれかに流下していく様子を視認することができ、遊
技領域14下部を含む広い領域でダイナミックな遊技を楽しむことができる。尚、遊技領
域14の最下部において表示装置58を挟む左右の一方にアウト口を、他方に入賞口を設
ける構成としてもよい。この構成では、遊技領域14の最下部まで遊技球の行方に目が離
せず、より一層遊技を楽しむことができる。
【0054】
また、図20に示す第10の変形例のように、遊技球の振り分けを行う遊技球振分け装
置59が、遊技領域14内における空間部54hを臨む位置に配設される構成としてもよ
い。ここで、遊技球振分け装置59は、遊技球を保持可能な複数個(図20では4個)の
穴59bが表面に形成された皿状部材59aの回転により遊技球を振分けて入賞を決定す
るように構成された装置である。本変形例によれば、遊技者は遊技球振分け装置59によ
って遊技球が振り分けされる様子を斜め上から容易に観察することができ、遊技球振分け
装置59における遊技をじっくりと楽しむことができる。尚、従来は、遊技球振分け装置
が遊技者の目の位置とほぼ同じ高さに配設されていたので、遊技球が振分けられるを視認
しにくいという問題があった。
【0055】
(付記)
上述した実施形態から、以下に示す本発明の各手段を抽出することができる。以下、各
手段につき、必要に応じて作用効果等を付記しつつ説明する。
1.発射された遊技球が案内されて流下する遊技領域を有すると共に遊技球を賞球とし
て払出すように構成された本体と、その本体より払い出された遊技球及び遊技者により投
入された遊技球を貯留する貯留部、前記本体より払い出された遊技球を前記貯留部へ流入
させる流入口、及び前記貯留部に貯留された遊技球を前記本体側へ供給する供給口を有す
る上皿と、を備えたパチンコ遊技機において、
前記上皿の貯留部の一部を前記本体より離間して形成することによって前記貯留部と前
記本体との間に空間部を形成すると共に、前記遊技領域の下部の少なくとも一部が前記空
間部内に及ぶように構成されたことを特徴とするパチンコ遊技機。
【0056】
手段1によれば、上皿の貯留部の一部を本体より離間して形成することによって貯留部
と本体との間に空間部を形成すると共に、遊技領域の下部の少なくとも一部が空間部内に
及ぶように構成されているので、遊技領域の大きさや配置についての上皿による制約を少
なくすることができる。例えば、楕円形をなす遊技領域の上端位置及び左右両端位置を従
来と同様とし、遊技領域の下部の少なくとも一部が空間部内に及ぶように構成することに
より、遊技領域の面積を拡大することができる。また、遊技領域の上端位置を従来よりも
下方として本体前面上部に電飾部材等の配設スペースを大きく確保しつつ、遊技領域の下
部の少なくとも一部が空間部内に及ぶように構成することにより、従来と同様の遊技領域
の面積を確保することができる。また、遊技者は、空間部内に位置する遊技領域の下部の
少なくとも一部を斜めに見下ろすことができるので、遊技領域全体を確実に視認すること
ができる。
【0057】
2.前記遊技領域は略円形をなしていることを特徴とする手段1に記載のパチンコ遊技
機。
手段2によれば、略円形をなす遊技領域の下部の少なくとも一部が空間部内に及ぶよう
に構成されているので、遊技領域の大きさや配置についての上皿による制約を少なくする
ことができる。
【0058】
3.前記遊技領域は縦長の略楕円形をなしていることを特徴とする手段1に記載のパチ
ンコ遊技機。
手段3によれば、縦長の略楕円形をなす遊技領域の下部の少なくとも一部が空間部内に
及ぶように構成されているので、遊技領域が略円形である場合に比べて空間部内に及んで
いる面積をより大きくすることができ、遊技領域の大きさや配置についての上皿による制
約をより一層少なくすることができる。
【0059】
4.前記遊技領域の下部には下方へ凸状をなす凸状部が設けられ、その凸状部の少なく
とも一部が前記空間部内に及んでいることを特徴とする手段1に記載のパチンコ遊技機。
手段4によれば、遊技領域の下部には下方へ凸状をなす凸状部が設けられ、その凸状部
の少なくとも一部が前記空間部内に及んでいるので、遊技領域が略円形である場合に比べ
て空間部内に及んでいる面積をより大きくすることができ、遊技領域の大きさや配置につ
いての上皿による制約をより一層少なくすることができる。
【0060】
5.前記遊技領域全体に対して2%以上の領域が前記空間部内に及んでいることを特徴
とする手段1乃至4のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
手段5によれば、遊技領域全体に対して2%以上の領域が空間部内に及んでいるので、
遊技領域又は本体の部品配設スペースが従来構成よりも2%以上拡大される。
【0061】
6.前記遊技領域全体に対して5%以上の領域が前記空間部内に及んでいることを特徴
とする手段5に記載のパチンコ遊技機。
手段6によれば、遊技領域全体に対して5%以上の領域が空間部内に及んでいるので、
遊技領域又は本体の部品配設スペースが従来構成よりも5%以上拡大される。
【0062】
7.前記遊技領域全体に対して10%以上の領域が前記空間部内に及んでいることを特
徴とする手段6に記載のパチンコ遊技機。
手段7によれば、遊技領域全体に対して10%以上の領域が空間部内に及んでいるので
、遊技領域又は本体の部品配設スペースが従来構成よりも10%以上拡大される。
【0063】
8.入賞しなかった遊技球を排出するアウト口が、前記遊技領域内における前記空間部
を臨む位置に配設されたことを特徴とする手段1乃至7のいずれかに記載のパチンコ遊技
機。
手段8によれば、入賞しなかった遊技球を排出するアウト口が、遊技領域内における空
間部を臨む位置に配設されているので、遊技者は遊技球がアウト口へ入っていく様子を斜
め上から見下ろすことになり、遊技領域下部を含む広い領域でダイナミックな遊技を楽し
むことができる。
【0064】
9.所定条件の成立により所定の開放状態とされる大入賞口が、前記遊技領域内におけ
る前記空間部を臨む位置に配設されたことを特徴とする手段1乃至8のいずれかに記載の
パチンコ遊技機。
手段9によれば、所定条件の成立により所定の開放状態とされる大入賞口が、遊技領域
内における空間部を臨む位置に配設されているので、遊技者は遊技球が大入賞口へ入って
いく様子を斜め上から容易且つ確実に視認することができる。尚、従来は、大入賞口が遊
技者の目の位置とほぼ同じ高さかやや下に配設されていたので、大入賞口への遊技球が入
っていく様子を視認しにくいという問題があった。
【0065】
10.画面表示可能な表示装置が、前記遊技領域内における前記空間部を臨む位置に配
設されたことを特徴とする手段1乃至9のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
手段10によれば、画面表示可能な表示装置が遊技領域内における空間部を臨む位置に
配設されているので、遊技者が表示装置を斜め上から見下ろす際に遊技球が流下していく
様子が同時に視認されるので、遊技領域下部を含む広い領域でダイナミックな遊技を楽し
むことできる。
【0066】
11.前記表示装置と入賞しなかった遊技球を排出するアウト口とが一体的に構成され
たことを特徴とする手段10に記載のパチンコ遊技機。
手段11によれば、遊技領域内における空間部を臨む位置に配設された表示装置と、入
賞しなかった遊技球を排出するアウト口とが一体的に構成されているので、表示装置とア
ウト口とがより近接して配置され、遊技者は表示装置を斜め上から見下ろす際に遊技球が
アウト口へ流下していく様子を同時に視認して、遊技領域下部を含む広い領域でダイナミ
ックな遊技を楽しむことができる。また、表示装置とアウト口とをユニット化することに
よって遊技板への組付けが容易となる。
【0067】
12.前記表示装置を挟む左右両側における前記遊技領域の最下端に、遊技球が流下す
る開口が設けられたことを特徴とする手段10又は11に記載のパチンコ遊技機。
手段12によれば、表示装置を挟む左右両側における遊技領域の最下端に、遊技球が流
下する開口が設けられているので、遊技者は表示装置を斜め上から見下ろす際に遊技球が
左右いずれかの開口へ流下していく様子を同時に視認することができ、遊技領域下部を含
む広い領域でダイナミックな遊技を楽しむことができる。
【0068】
13.前記表示装置を挟む左右両側における前記遊技領域の最下端に、入賞しなかった
遊技球を排出するアウト口が設けられたことを特徴とする手段12に記載のパチンコ遊技
機。
手段13によれば、表示装置を挟む左右両側における遊技領域の最下端に、入賞しなか
った遊技球を排出するアウト口が設けられているので、遊技者は表示装置を斜め上から見
下ろす際に遊技球が左右いずれかのアウト口に流下していく様子を同時に視認することが
でき、遊技領域下部を含む広い領域でダイナミックな遊技を楽しむことができる。
【0069】
14.前記表示装置を挟む左右両側における前記遊技領域の最下端の一方に入賞口が、
他方に入賞しなかった遊技球を排出するアウト口が設けられたことを特徴とする手段12
に記載のパチンコ遊技機。
手段14によれば、表示装置を挟む左右両側における遊技領域の最下端の一方に入賞口
が、他方に入賞しなかった遊技球を排出するアウト口が設けられているので、遊技者は表
示装置を斜め上から見下ろす際に遊技球が入賞口又はアウト口のいずれかに流下していく
様子を視認することができ、遊技領域下部を含む広い領域でダイナミックな遊技を楽しむ
ことができる。また、遊技者は、遊技領域の最下部まで遊技球の行方に目が離せず、より
一層遊技を楽しむことができる。
【0070】
15.前記表示装置が遊技者の視線方向に傾斜配置されたことを特徴とする手段10乃
至14のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
手段15によれば、表示装置が遊技者の視線方向に傾斜配置されているので、遊技者は
より容易に表示装置における表示内容を視認することができる。
【0071】
16.遊技球の振り分けを行う遊技球振分け装置が、前記遊技領域内における前記空間
部を臨む位置に配設されたことを特徴とする手段1乃至15のいずれかに記載のパチンコ
遊技機。
手段16によれば、遊技球の振り分けを行う遊技球振分け装置が、遊技領域内における
空間部を臨む位置に配設されているので、遊技者は遊技球が振り分けされる様子を斜め上
から容易に観察することができ、遊技球振分け装置における遊技をじっくりと楽しむこと
ができる。尚、従来は、遊技球振分け装置が遊技者の目の位置とほぼ同じ高さに配設され
ていたので、遊技球が振分けられるを視認しにくいという問題があった。
【0072】
17.前記貯留部は、前記流入口及び前記供給口に連続する底面部と、その底面部の周
囲を取り囲むように立設された前壁部と、前記底面部を挟んで前記前壁部と対向して立設
され且つ前記前壁部側へ凸状に形成された後壁部とを備え、
前記遊技領域の下部の少なくとも一部が、前記後壁部と前記本体との間に形成された空
間部内に及ぶように構成されたことを特徴とする手段1乃至16のいずれかに記載のパチ
ンコ遊技機。
手段17によれば、底面部を挟んで前壁部と対向して立設された後壁部が前壁部側へ凸
状に形成されて、後壁部と本体との間に確実に空間部を形成し、遊技領域の下部の少なく
とも一部がその空間部内に及ぶように構成されているので、遊技領域の大きさや配置につ
いての上皿による制約を少なくすることができる。
【0073】
18.前記本体は、前記遊技領域が設けられる本体枠と、その本体枠に対して前面側へ
開閉可能に設けられ且つ前記上皿が取り付けられる開閉枠とを備え、
前記後壁部と前記開閉枠との間に空間部を形成したことを特徴とする手段17に記載のパ
チンコ遊技機。
手段18によれば、遊技領域の下部の少なくとも一部が、上皿の後壁部と開閉枠との間
に形成された空間部内に及ぶように構成されているので、遊技領域の大きさや配置につい
ての上皿による制約を少なくすることができる。
【0074】
19.前記開閉枠は、遊技盤を臨む窓部にガラスを設けたガラス扉枠であることを特徴
とする手段18に記載のパチンコ遊技機。
手段19によれば、上皿をガラス扉枠に取り付けたパチンコ遊技機において、遊技領域
の大きさや配置についての上皿による制約を少なくすることができる。
【0075】
20.前記開閉枠は、遊技盤を臨む窓部にガラスが設けられたガラス扉枠の下方にてそ
のガラス扉枠とは別体で設けられた上皿板であることを特徴とする手段18に記載のパチ
ンコ遊技機。
手段20によれば、上皿をガラス扉枠とは別体の上皿板に取り付けたパチンコ遊技機に
おいて、遊技領域の大きさや配置についての上皿による制約を少なくすることができる。
【0076】
21.前記後壁部の上縁が丸みを帯びた断面形状に形成されたことを特徴とする手段1
乃至20のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
手段21に記載のパチンコ遊技機によれば、後壁部の上縁が丸みを帯びた断面形状に形
成されているので、極めて安全性が高い。例えば、遊技者が指を移動させる際に後壁部に
触れた場合にも、遊技者の指を傷つけることが防止される。
【0077】
22.前記底面部上に、遊技球を一列に整列させて前記供給口より本体側へ流下させる
整流部が設けられたことを特徴とする手段17乃至21のいずれかに記載のパチンコ遊技
機。
手段22によれば、貯留部の底面部上に整流部が設けられているので、遊技球を一列に
整列させて供給口より本体側へ流下させることができる。
【0078】
23.前記整流部には、前記前壁部側及び前記後壁部側の少なくとも一方に遊技球誘導
用の傾斜壁が形成されたことを特徴とする手段22に記載のパチンコ遊技機。
手段23によれば、整流部には、前壁部側及び後壁部側の少なくとも一方に遊技球誘導
用の傾斜壁が形成されているので、遊技球が確実に一列に整列され且つ供給口に向かって
確実に誘導される。
【0079】
24.前記整流部には、前記前壁部側及び前記後壁部側の両方に遊技球誘導用の傾斜壁
が形成されたことを特徴とする手段22に記載のパチンコ遊技機。
手段24によれば、整流部において遊技球誘導用の傾斜壁が前壁部側だけでなく、後壁
部側にも形成されているので、遊技球が後壁部側で滞ることなく供給口に向かって確実に
誘導される。
【0080】
25.前記流入口及び前記供給口は、前記貯留部の後端で左右に離間して設けられ、前
記後壁部は、前記流入口と前記供給口との間に形成されたことを特徴とする手段22乃至
24のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
手段25によれば、貯留部の後端で左右に離間して設けられ流入口と供給口との間に底
面部を挟んで前壁部と対向して後壁部が立設され且つその後壁部が前壁部側へ凸状に形成
されているので、後壁部と本体との間に確実に空間が形成される。
【0081】
26.前記整流部は、前記底面部上で前後方向に延設され且つ前方側から前記供給口が
設けられる後方側に向かって下り傾斜する直線部を備えたことを特徴とする手段25に記
載のパチンコ遊技機。
手段26によれば、流入口から底面部上に流入した遊技球は、前壁部側へ凸状に形成さ
れた後壁部を迂回して供給口へ向かう経路に沿って転動し、底面部上で前後方向に延設さ
れ且つ前方側から供給口が設けられる後方側に向かって下り傾斜する整流部の直線部にお
いて一列に円滑に整列されて供給口より本体側へ確実に流下する。
【0082】
27.前記整流部は、前記底面部上で前記供給口に対して前記払出口とは反対側にて左
右方向に延設され且つ前記供給口が設けられる方向に向かって下り傾斜する直線部を備え
たことを特徴とする手段25に記載のパチンコ遊技機。
手段27によれば、流入口から底面部上に流入した遊技球は、前壁部側へ凸状に形成さ
れた後壁部を迂回して供給口へ向かう経路に沿って転動し、底面部上で供給口に対して払
出口とは反対側にて左右方向に延設され且つ供給口が設けられる方向に向かって下り傾斜
する整流部の直線部において一列に円滑に整列されて供給口より本体側へ確実に流下する

【0083】
28.前記整流部は、前記底面部上で前記本体に対して斜め方向に延設され且つ前方側
から前記供給口が設けられる後方側に向かって下り傾斜する直線部を備えたことを特徴と
する手段25に記載のパチンコ遊技機。
手段28によれば、流入口から底面部上に流入した遊技球は、前壁部側へ凸状に形成さ
れた後壁部を迂回して供給口へ向かう経路に沿って転動し、底面部上で本体に対して斜め
方向に延設され且つ前方側から供給口が設けられる後方側に向かって下り傾斜する整流部
の直線部において一列に円滑に整列されて供給口より本体側へ確実に流下する。
【0084】
29.前記整流部は、前記底面部上で前記払出口から前記供給口に至る曲線状の経路に
沿って延設され且つ前方側から前記供給口が設けられる後方側に向かって下り傾斜する曲
線部を備えたことを特徴とする手段25に記載のパチンコ遊技機。
手段29によれば、流入口から底面部上に流入した遊技球は、前壁部側へ凸状に形成さ
れた後壁部を迂回して供給口へ向かう経路に沿って転動し、底面部上で払出口から供給口
に至る曲線状の経路に沿って延設され且つ前方側から供給口が設けられる後方側に向かっ
て下り傾斜する整流部の曲線部において一列に円滑に整列されて供給口より本体側へ確実
に流下する。
【0085】
30.前記流入口及び前記供給口は、前記貯留部の後端で左右に離間して設けられ、前
記空間部は、前記流入口と前記供給口との間に形成されたことを特徴とする手段1乃至2
9のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
手段30によれば、貯留部の後端で左右に離間して設けられた流入口と供給口との間に
空間部を形成したので、空間部のサイズを大きくして、空間部内に及ぶ遊技領域の面積を
より大きくすることができる。
【0086】
31.前記空間部は、前記貯留部の左右方向中央に形成されたことを特徴とする手段3
0に記載のパチンコ遊技機。
手段31によれば、空間部が貯留部の左右方向中央に形成されているので、貯留部にお
いて左右均等な強度を確保することができる。
【0087】
32.前記貯留部の全体形状が、前記流入口側と前記供給口側とを両端とし且つ前方側
へ湾曲するアーチ状に形成されたことを特徴とする手段30又は31に記載のパチンコ遊
技機。
手段32によれば、貯留部の全体形状が流入口側と供給口側とを両端とし且つ前方側へ
湾曲するアーチ状に形成されているので、アーチ形状の内周側部分となる貯留部と本体と
の間に確実に空間部を形成することができる。
【0088】
33.前記本体上で前記遊技領域の上方に部品配設領域を設けたことを特徴とする手段
1乃至32のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
手段33によれば、本体上で遊技領域の上方に部品配設領域が設けられているので、本
体上部に表示装置や電飾部材等の各種の部品を配設することができる。
【0089】
34.前記部品配設領域に、画面表示可能な表示部を配設したことを特徴とする手段3
3に記載のパチンコ遊技機。
手段34によれば、部品配設領域に画面表示可能な表示部が配設されているので、本体
上部にて演出画面又は各種情報の表示を行うことができる。
【0090】
35.前記表示部は、タッチパネル式ディスプレイからなることを特徴とする手段34
に記載のパチンコ遊技機。
手段35に記載のパチンコ遊技機によれば、表示部がタッチパネル式ディスプレイから
なるので、遊技者が指で表示部の表面に触れることによって容易に各種の入力操作を行う
ことができる。
【0091】
36.前記表示部は、液晶ディスプレイからなることを特徴とする手段34又は35に
記載のパチンコ遊技機。
手段36に記載のパチンコ遊技機によれば、表示部が液晶ディスプレイからなるので、
高精細で見易い画面表示を行うことができる。
【0092】
37.前記表示部は、ELディスプレイからなることを特徴とする手段34又は35に
記載のパチンコ遊技機。
手段37に記載のパチンコ遊技機によれば、表示部がELディスプレイからなるので、
高輝度で見易い画面表示を行うことができる。また、ELディスプレイは可撓性を有する
材質からなるので、曲面状に配設することにより、外部からの光の写り込みを防止して画
面表示の視認をより一層容易とすることができる。
【0093】
38.前記表示部は、LEDディスプレイからなることを特徴とする手段34又は35
に記載のパチンコ遊技機。
手段38に記載のパチンコ遊技機によれば、表示部がLEDディスプレイからなるので
、安価な構成で見易い画面表示を行うことができる。
【0094】
39.前記表示部は、外部より受信した表示用データに基づいて画面表示を行うように
構成されたことを特徴とする手段34乃至38のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
手段39に記載のパチンコ遊技機によれば、表示部は、外部(例えば、ホールサーバ等
)より受信した広告宣伝情報、ニュース、お知らせ等に関する表示用データに基づいて各
種の情報を画面表示することができる。
【0095】
40.前記表示用データは、インターネット等の通信回線を介して受信されることを特
徴とする手段39に記載のパチンコ遊技機。
手段40に記載のパチンコ遊技機によれば、表示部が、インターネット等の通信回線を
介して受信された広告宣伝情報、ニュース、お知らせ等に関する表示用データに基づいて
各種の情報を画面表示することができる。
【産業上の利用可能性】
【0096】
本発明は、遊技球が賞球として払い出される上皿を備えた各種のパチンコ遊技機に適用
可能である。
【符号の説明】
【0097】
1 パチンコ遊技機
3 前面枠(本体枠、本体)
4 ガラス扉枠(開閉枠、本体)
7a 大入賞口
14 遊技領域
14a 凸状部
25,25a,25b アウト口
54 上皿
54a 貯留部
54b 底面部
54c 前壁部
54d 後壁部
54e 整流部
54f,54n,54p 直線部
54o 曲線部
54k 傾斜壁
54h 空間部
54l 流入口
54r 供給口
54u 凹状輪郭部
58 表示装置
59 遊技球振分け装置
101 パチンコ遊技機
157 情報表示部(表示部)
301 パチンコ遊技機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発射された遊技球が案内されて流下する遊技領域を有すると共に遊技球を賞球として払
出すように構成された本体と、その本体より払い出された遊技球及び遊技者により投入さ
れた遊技球を貯留する貯留部、前記本体より払い出された遊技球を前記貯留部へ流入させ
る流入口、及び前記貯留部に貯留された遊技球を前記本体側へ供給する供給口を有する上
皿と、を備えたパチンコ遊技機において、
前記上皿の貯留部の一部を前記本体より離間して形成することによって前記貯留部と前
記本体との間に空間部を形成すると共に、前記遊技領域の下部の少なくとも一部が前記空
間部内に及ぶように構成されたことを特徴とするパチンコ遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2012−110759(P2012−110759A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−61357(P2012−61357)
【出願日】平成24年3月19日(2012.3.19)
【分割の表示】特願2010−170447(P2010−170447)の分割
【原出願日】平成16年7月2日(2004.7.2)
【出願人】(000144522)株式会社三洋物産 (4,662)
【Fターム(参考)】