説明

パチンコ風遊技装置

【課題】簡単かつ安価に製作することができるとともに、揚送手段34にかかる負荷を低減させる。
【解決手段】タンク28に貯留された玉が所定個数以上となったとき、送出手段29に供給信号を出力する追加制御手段39を設け、送出手段29の作動を追加制御手段39により制御するようにしたので、大当たりの処理に当たって、揚送手段34によるタンク28への単位時間当たりの揚送玉数を大幅に減少させることができ、この結果、揚送手段34にかかる負荷を低減させることができて、故障や玉詰まりの発生を効果的に抑制することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、遊技盤から排出された玉を貯留手段に揚送する揚送手段を有するパチンコ風遊技装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ店で使用されたパチンコ台をゲームセンター等で用いるようにしたパチンコ風遊技装置としては、例えば以下の特許文献1に記載されているようなものが知られている。
【特許文献1】特開2002−306815号公報
【0003】
このものは、玉を貯留する貯留手段と、入賞部が設けられた遊技盤に上段玉受け皿の玉を打ち出す打出し手段と、入賞信号が入力されたとき、貯留手段に貯留されている玉を入賞信号に応じた数だけ上段玉受け皿に送り出す送出手段と、上段玉受け皿が一杯となって送出手段からの玉が下段玉受け皿に送り出されたとき、該玉を下段受け皿からそのまま受け取って貯留手段まで揚送する揚送手段と、打ち出された玉が入賞部に入ったとき、入賞信号を送出手段に出力する制御手段とを備えたもので、比較的少ない一定数の玉を循環させながら、1台のパチンコ風遊技装置内で作動を自己完結させている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、通常のパチンコ台においては、制御手段によって、送出手段に出力される入賞信号の信号値(送り出される玉の数)と、送出手段からフィードバックされる送出信号の信号値(実際に送り出された玉の数)とを比較するとともに、前記2つの信号値に差が発生した場合には、パチンコ台の作動を自動的に停止させている。したがって、前述のようなパチンコ風遊技装置においても、前述のような信号値に差が発生する事態、例えば、貯留手段での玉切れによる自動停止を回避しなければならないが、このためには入賞部に玉が入ったとき、貯留手段には入賞に対応した数以上の玉が貯留されていなければならない。
【0005】
ここで、遊技者にとって有利となる、いわゆる大当たりの処理が行われたときには、送出手段によって貯留手段から短時間で膨大な数(およそ1500〜3000個)の玉が玉受け皿に送り出されるため、貯留手段に貯留されている玉が急激に減少してしまい、玉切れが生じるおそれがある。このような事態を回避するには、下段玉受け皿から受け取った玉を揚送手段によって前記送り出し数とほぼ同数だけ貯留手段に短時間で揚送する必要があるが、このような急速な揚送を行うと、揚送手段に多大な負荷がかかって故障や玉詰まりが発生することがあるという課題があった。
【0006】
この発明は、簡単かつ安価に製作することができながら、揚送手段にかかる負荷を低減させることのできるパチンコ風遊技装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的は、玉を貯留する貯留手段と、供給信号が入力されたとき、貯留手段に貯留されている玉を所定個数だけ玉受け皿に送り出す送出手段と、入賞部が設けられた遊技盤に玉受け皿の玉を打ち出す打出し手段と、遊技盤から排出された玉を貯留手段まで揚送する揚送手段と、遊技盤に打ち出された玉が入賞部に入ったとき、入賞信号を出力する制御手段と、制御手段から入賞信号が入力されたとき、送出手段から入賞信号に対応する数の玉が玉受け皿に送出されたとする送出信号を制御手段に出力する一方、貯留手段に貯留された玉が所定個数以上となったとき、送出手段に供給信号を出力して貯留手段から玉を所定個数だけ玉受け皿に送り出す追加制御手段とを備えることにより、達成することができる。
【発明の効果】
【0008】
この発明においては、貯留手段に貯留された玉が所定個数以上となったとき、送出手段に供給信号を出力する追加制御手段を設け、送出手段の作動を追加制御手段により制御するようにしたので、例えば、前述した大当たりのときにも、送出手段における単位時間当たりの送出玉数を従来より大幅に低い値とすることで、従来より玉の送出に時間が掛かるようになるものの、問題なく対処することができる。これにより、揚送手段による貯留手段への単位時間当たりの揚送玉数を大幅に減少させることができ、この結果、揚送手段にかかる負荷を低減させることができて、故障や玉詰まりの発生を効果的に抑制することができる。このとき、送出手段からの送出玉数を所定個数としたので、入賞による臨場感を維持することもできる。
【0009】
ここで、制御手段から入賞信号が出力されたにも拘わらず、送出手段から制御手段に送出信号が入力されないため、パチンコ風遊技装置が自動停止するとも考えられるが、この発明においては、前記追加制御手段に制御手段からの入賞信号を入力するとともに、この入賞信号入力時に、追加制御手段から入賞信号に対応する数の玉が玉受け皿に送出されたとする送出信号を制御手段に出力するようにしたので、入賞信号の信号値と送出信号の信号値とに差が発生することはない。この結果、簡単な構造で安価に製作することができるとともに、パチンコ風遊技装置が自動停止する事態を防止することができる。
【0010】
また、請求項2に記載のように構成すれば、玉数管理を確実なものとすることができる。さらに、請求項3に記載のように構成すれば、遊技者は常に現在の残玉数を視認することができ、これにより、遊技者の利便性を向上させることができる。また、請求項3に記載のように構成すれば、貯留手段、玉受け皿のいずれかに玉が偏って溜まるような事態を防止することができ、この結果、滞りなく玉を循環させることができる。
【実施例1】
【0011】
以下、この発明の実施例1を図面に基づいて説明する。
図1、2において、11はパチンコ遊技機であり、このパチンコ遊技機11はガイドレール12に囲まれた略円形状の遊技領域13が前面に形成された遊技盤14を有する。この遊技領域13には、入賞部15、図柄表示部16、図示しない釘や風車等の遊技部品がそれぞれ所定位置に配置されており、その最下位置にはアウト口17が設けられている。
【0012】
20は前記遊技盤14が格納される矩形状の遊技機枠であり、この遊技機枠20の前面には遊技盤14の盤面に対向する位置にガラスパネル21が設けられている。また、この遊技機枠20の前面下部(ガラスパネル21の下方位置)には前方に向かって若干突出した玉受け皿22が設けられており、この玉受け皿22は後述する送出手段から送り出された(払い出された)玉を一時的に貯留する。なお、この玉受け皿22には、常にある程度の数(20〜30個)の玉が貯留されているが、その上部開口が、例えば、アクリル樹脂、塩化ビニール樹脂等の透明プラスチック製カバーにより覆われているため、遊技者は玉受け皿22に一時貯留されている玉に触れることができないようになっている。
【0013】
23は玉受け皿22より後側の遊技盤14に設けられた打出し手段であり、この打出し手段23は玉受け皿22に貯留されている玉を遊技盤14の遊技領域13に向かって1個ずつ所定間隔で打ち出すことができる。そして、この打出し手段23から遊技領域13に玉を1個打ち出す毎に、減算信号が打出し手段23または後述の制御手段から追加制御手段に出力される。なお、24は遊技機枠20の前面下部に取り付けられ、回転角度を変化させることで、打出し手段23から打ち出される玉の飛距離を調節する打出しハンドルである。
【0014】
28は遊技機枠20または遊技盤14の後面上部、ここでは、遊技機枠20の後面上部に取り付けられた貯留手段としてのタンクであり、このタンク28はある程度の数の玉を一時的に貯留することができるとともに、その形状は上面が開口した箱型となっている。29は前記タンク28に隣接して配置されるとともに、遊技盤14の後面に取り付けられた上下方向に延びる送出手段であり、この送出手段29は後述の供給信号が入力されたとき、タンク28に貯留されている玉を所定個数( 5〜20個)、ここでは、10個だけ玉受け皿22に送り出すようにしており、これにより、入賞による臨場感が維持される。
【0015】
30は後述の島設備に取り付けられた上下方向に延びる揚送管であり、この揚送管30の内部には図示していない駆動源により回転するスクリュー等の螺旋体が収納されている。31は遊技盤14の後側に形成された排出口35の直下に前端部が配置された接続スロープであり、この接続スロープ31は、入賞部15、アウト口17に入った後に遊技盤14から排出される玉を後方に向かって誘導し、揚送管30の下端部に形成されたホッパー口(図示せず)に供給する。
【0016】
そして、遊技盤14から排出された玉が接続スロープ31によってホッパー口に導かれるとともに、前記駆動源が作動して螺旋体が回転すると、該玉は揚送管30の内部をその下端部から上端部に向かって次々と揚送される。なお、前記螺旋体は、駆動源の作動を打出し手段23の作動に連動させることで、間欠的に回転させるようにしてもよく、また、常に回転させるようにしてもよい。32は揚送管30の上端部に連結された供給管であり、この供給管32は揚送管30内を揚送されてきた玉を前記タンク28に導く。
【0017】
前記供給管32のタンク28側先端には該供給管32内を通過する玉を検出する検出手段33が設けられており、この検出手段33は玉が供給管32内を通過してタンク28に導かれる毎に検出信号を後述する追加制御手段に出力する。なお、前記検出手段33としては、例えば、接触式あるいは非接触式の検出センサを用いることができる。ここで、前述した駆動源、螺旋体、揚送管30、接続スロープ31、供給管32および検出手段33は全体として、遊技盤14から排出された玉をタンク28まで次々と揚送する揚送手段34を構成する。
【0018】
なお、この実施例1においては、螺旋体の回転により玉を揚送管30の下端部から上端部に向かって揚送するようにしたが、揚送管30の下端部に玉が収納される凹みが周面に所定個数だけ形成されたスプロケットを設けるとともに、このスプロケットを駆動源により回転させることで、玉を揚送管30の下端部から上端部に向かって揚送するようにしてもよい。
【0019】
図2、3において、38は遊技盤14または遊技機枠20の後側に取り付けられた、例えば、CPU等を備えた制御手段であり、この制御手段38にはパチンコ遊技に関する基本的なプログラムが記憶されているとともに、この制御手段38は各部から信号が入力されるとともに、各部に信号を出力し、これら各部の動作を制御する。そして、前記制御手段38は、前記打出し手段23によって遊技領域13に打ち出された玉がいずれかの入賞部15に入ったとき、玉が入った入賞部15に対応した入賞信号を送出手段29ではなく、後述する追加制御手段に出力する。
【0020】
39は前記制御手段38に接続された、例えば、CPU等を備えた追加制御手段であり、この追加制御手段39は制御手段38の近傍、ここでは直下の遊技盤14に取り付けられている。そして、この追加制御手段39は、前記入賞信号が制御手段38から入力されると、その記憶部40において現在記憶している残玉数に入賞信号に対応する玉数を加算して再記憶する一方、前記減算信号が入力されると、その記憶部40において現在記憶している残玉数から減算信号に対応する玉数を、ここでは、打出し手段23が玉を1個打ち出す毎に1だけ減算して再記憶する。
【0021】
また、この追加制御手段39の制御部41は、入賞信号が入力されると、送出手段29から前記入賞信号に対応する数の玉が玉受け皿22に送出されたとする送出信号を制御手段38に出力するよう構成されており、この結果、制御手段38における入賞信号の信号値(出力信号値)と送出信号の信号値(入力信号値)とに差が発生することはない。
【0022】
一方、この追加制御手段39は、前記入賞信号が入力されたときではなく、前記タンク28に貯留された玉が所定個数以上となったとき、送出手段29に供給信号を出力するが、このとき、送出手段29はタンク28に貯留されている玉を所定個数( 5〜20個)、ここでは、10個だけ玉受け皿22に送り出すとともに、この送り出しの真偽をフィードバック信号として追加制御手段39に出力する。
【0023】
このように、タンク28に貯留された玉が所定個数以上となったとき、送出手段29に供給信号を出力する追加制御手段39を設け、送出手段29の作動を追加制御手段39により制御するようにしたので、例えば、前述した大当たりのときにも、送出手段29における単位時間当たりの送出玉数を従来より大幅に低い値とすることができて、従来より玉の送出に時間が掛かるようになるものの、問題なく対処することができる。
【0024】
これにより、揚送手段34によるタンク28への単位時間当たりの揚送玉数を大幅に減少させることができ、この結果、揚送手段34にかかる負荷を低減させることができて、故障や玉詰まりの発生を効果的に抑制することができる。このようなことから簡単な構造で安価に製作することができるとともに、パチンコ風遊技装置(パチンコ遊技機11)が制御手段38によって自動停止してしまう事態を防止することができる。このように追加制御手段39は、入賞信号、減算信号が入力されたとき、記憶している残玉数に信号に対応する玉数を加、減算して再記憶するようにしているため、玉数管理を確実なものとすることができる。
【0025】
ここで、揚送手段34による玉の単位時間当たりの揚送数と、送出手段29による玉の単位時間当たりの送り出し数とを、制御手段38あるいは追加制御手段39により制御することで、これら揚送数、送り出し数を打出し手段23による玉の単位時間当たりの打出し数と実質上同一とすれば、タンク28、玉受け皿22のいずれかに玉が偏って溜まるような事態を防止することができ、この結果、滞りなく玉を循環させることができる。
【0026】
45はパチンコ遊技機11に隣接して設置された貸し玉機であり、この貸し玉機45は、追加制御手段39から出力された残玉信号に基づいて該追加制御手段39に現在記憶されている残玉数を、例えば、数字等で表示する表示手段46を有する。そして、このような表示手段46を設ければ、遊技者は常に現在の残玉数を視認することができ、これにより、遊技者の利便性を向上させることができる。47は前記貸し玉機45に設けられたコイン投入口であり、このコイン投入口47にコインを投入すると、そのコインに対応する玉数が残玉数として表示手段46に表示されるとともに、遊技者に貸し出される。なお、コインの代わりに、硬貨、紙幣、あるいは、磁気記憶媒体等を用いて玉の貸し出しを行ってもよい。
【0027】
50は矩形状に開口したパチンコ遊技機設置部51が1個だけ形成された、いわゆる独立島型の島設備であり、この島設備50の前記設置部51内にパチンコ遊技機11、揚送手段34および貸し玉機45が設置される。ここで、前述したパチンコ遊技機11、揚送手段34、貸し玉機45、島設備50は全体として、1台で自己完結するパチンコ風遊技装置52を構成するが、このパチンコ風遊技装置52を前述のような構造としたので、かなり少ない一定数の玉であっても、内部で循環させながら問題なく使用することができる。
【0028】
そして、前記島設備50に前記揚送手段34を取り付けるようにすれば、パチンコ遊技機11を交換した場合にも、揚送手段34をそのまま流用することができるため、新しいパチンコ遊技機11を循環型パチンコ風遊技装置52として使用することができ、この結果、前記交換作業を安価で容易に行うことができる。なお、前記島設備50は独立島型ではなく、複数の設置部が形成された一般的な島設備であってもよく、この場合には、揚送手段34を各設置部内に設ける。
【0029】
次に、前記実施例1の作用について説明する。
遊技者がパチンコ風遊技装置52でプレイを開始するためにコイン投入口47にコインを投入すると、投入されたコインに対応する玉数が、追加制御手段39に現在記憶されている残玉数(通常は零)に加算されて再記憶されるとともに、この残玉数が表示手段46に表示される。なお、玉受け皿22には非プレイ時、プレイ時のいずれにおいて、常にある程度の数(20〜30個)の玉が貯留されている。
【0030】
次に、遊技者が打出しハンドル24を操作(回転)すると、玉が玉受け皿22から打出し手段23に供給されるとともに、操作量(回転量)に応じた強度で打出し手段23により玉が1個ずつ遊技領域13に向けて打ち出される。このようにして打出し手段23により玉が打ち出されると、減算信号が打出し手段23または制御手段38から追加制御手段39に出力される。この結果、追加制御手段39は玉が1個打ち出される毎に残玉数から1だけ減算して再記憶するとともに、表示手段46に該残玉数を表示させる。そして、打ち出された玉が入賞部15に入ると、制御手段38は入賞信号を追加制御手段39に出力するが、このとき、追加制御手段39は記憶している残玉数に入賞信号に対応する玉数を加算して再記憶するとともに、表示手段46の表示を訂正する。
【0031】
ここで、制御手段38から入賞信号が出力されたにも拘わらず、従来のように送出手段29から制御手段38に送出信号が入力されないため、パチンコ風遊技装置52が自動停止するとも考えられるが、この実施例1では、追加制御手段39に入賞信号が入力されたとき、追加制御手段39から入賞信号に対応する数の玉が玉受け皿22に送出されたとする送出信号を制御手段38に出力するようにしたので、入賞信号の信号値と送出信号の信号値とに差が発生することはないのである。
【0032】
この結果、簡単な構造で安価に製作することができながらも、パチンコ風遊技装置52が自動停止する事態を防止することができる。また、前述のように打ち出された玉は入賞部15またはアウト口17に入った後、パチンコ遊技機11の後側に形成された排出口35から排出されるが、このように排出された玉は揚送手段34によって次々と揚送され、検出手段33によってその個数が検出されながらタンク28に貯留される。
【0033】
そして、タンク28に所定個数以上の玉が貯留されると、追加制御手段39は送出手段29に供給信号を出力するが、このとき、送出手段29はタンク28から所定個数、ここでは10個の玉を玉受け皿22に送り出すため、入賞による臨場感を維持することができる。このようにこの実施例では、送出手段29の作動を追加制御手段39により制御、換言すれば、入賞部15に玉が入ったとき、入賞信号に応じた数だけ玉受け皿22にタンク28から玉を送り出すのではなく、タンク28に所定個数以上の玉が貯留されたときにタンク28から所定個数の玉を玉受け皿22に送り出すようにしたのである。
【0034】
この結果、前述した大当たりのときにも、送出手段29における単位時間当たりの送出玉数を従来より大幅に低い値とすることで、従来より玉の送出に時間が掛かるようになるものの、問題なく対処することができるようになった。これにより、揚送手段34によるタンク28への単位時間当たりの揚送玉数を大幅に減少させることができ、この結果、揚送手段34にかかる負荷を低減させることができて、故障や玉詰まりの発生を効果的に抑制することができる。
【0035】
そして、前述の残玉数が零になると、制御手段38または追加制御手段39の制御により、打出し手段23の作動が停止されて、パチンコ風遊技装置52のプレイが終了する。また、前記残玉数が残っている状態でプレイを終了させる場合には、遊技者はパチンコ風遊技装置52に設けられたストップボタン(図示せず)を押す。これにより、パチンコ風遊技装置52から前記残玉数に対応する枚数のコインが払い出し口55に払い出される。
【0036】
なお、前述の実施例1では、減算信号が打出し手段23または制御手段38から追加制御手段39に入力されたとき、追加制御手段39は減算信号に対応する玉数だけ残玉数から減算させて再記憶するようにしたが、この発明においては、送出手段によって貯留手段から玉を所定個数だけ玉受け皿に送り出したときに、送出手段または貯留手段から前記所定個数の減算信号を追加制御手段に出力し、同様に残玉数から減算して再記憶するようにしてもよい。また、前述の実施例1では、残玉数が残っている状態でプレイを終了させたとき、残玉数に対応する枚数のコインを払い出していたが、この発明においては、残玉数を磁気記憶媒体に記憶させて払い出すようにしてもよく、さらに、残玉数に応じた景品を払い出すようにしてもよい。また、残玉の管理は制御手段により行うようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0037】
この発明は、一定数の玉が内部で循環するパチンコ風遊技装置の産業分野に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】この発明の実施例1を示す概略正面図である。
【図2】パチンコ風遊技装置の斜め後方から見た概略斜視図である。
【図3】前記実施例1の回路を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0039】
14…遊技盤 15…入賞部
22…玉受け皿 23…打出し手段
28…貯留手段 29…送出手段
34…揚送手段 38…制御手段
39…追加制御手段 46…表示手段
52…パチンコ風遊技装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
玉を貯留する貯留手段と、供給信号が入力されたとき、貯留手段に貯留されている玉を所定個数だけ玉受け皿に送り出す送出手段と、入賞部が設けられた遊技盤に玉受け皿の玉を打ち出す打出し手段と、遊技盤から排出された玉を貯留手段まで揚送する揚送手段と、遊技盤に打ち出された玉が入賞部に入ったとき、入賞信号を出力する制御手段と、制御手段から入賞信号が入力されたとき、送出手段から入賞信号に対応する数の玉が玉受け皿に送出されたとする送出信号を制御手段に出力する一方、貯留手段に貯留された玉が所定個数以上となったとき、送出手段に供給信号を出力して貯留手段から玉を所定個数だけ玉受け皿に送り出す追加制御手段とを備えたことを特徴とするパチンコ風遊技装置。
【請求項2】
前記追加制御手段は、制御手段から入賞信号が入力されたとき、記憶している残玉数に入賞信号に対応する玉数を加算して再記憶するとともに、減算信号が入力されたとき、記憶している残玉数から前記減算信号に対応する玉数だけ減算して再記憶する請求項1記載のパチンコ風遊技装置。
【請求項3】
前記追加制御手段から出力された残玉信号に基づいて該追加制御手段に現在記憶されている残玉数を表示する表示手段をさらに設けた請求項2記載のパチンコ風遊技装置。
【請求項4】
前記打出し手段による玉の単位時間当たりの打出し数と、揚送手段による玉の単位時間当たりの揚送数と、送出手段による玉の単位時間当たりの送り出し数を実質上同一とした請求項1〜3のいずれかに記載のパチンコ風遊技装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate