説明

パレット落下防止装置

【課題】センサが故障した場合に、センサのみを単体で簡単に交換できるパレット防止装置を提供する。
【解決手段】車両を積載するパレット1に下方から係合することで該パレット1の落下を防止する係合部材3と、係合部材3を駆動する駆動装置5と、係合部材3が退避位置にあることを検知するセンサ7と、係合部材3、駆動装置5、およびセンサ7が取り付けられるフレーム9と、を備えるパレット落下防止装置。駆動装置5から延びている給電ライン15の先端部に接続されている電力受入コネクタ11と、センサ7から延びている信号ライン17の先端部に接続されている信号送信コネクタ13と、を備える。電力受入コネクタ11および信号送信コネクタ13は、駐車装置に設けられている電力供給コネクタ19および信号受信コネクタ21に、それぞれ、互いに独立して接続可能である。センサ7は、フレーム9に対し着脱可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駐車装置に設けられるパレット落下防止装置に関する。
【背景技術】
【0002】
パレット落下防止装置は、駐車装置において車両を積載して移動するパレットが、所定位置(例えば駐車位置)から万一落下しようとした場合に、落下を阻止するために設けられる。
【0003】
パレット落下防止装置は、例えば、車両を上下2段以上に駐車可能な駐車装置に設けられる。このような駐車装置の一例を図1に示す。図1において、(B)は、(A)のB−B矢視図である。図1の駐車装置20では、車両2を上下2段に駐車可能である。図1では、4本の支柱4が設けられ、車両2が積載されるパレット2が、これら支柱4に沿って昇降駆動される。この昇降は、例えば、次のように行う。すなわち、パレット1にチェーンなどの動力伝達手段(図示せず)を連結し、モータや油圧シリンダなどの駆動源(図示せず)により、この動力伝達手段を介してパレット1を昇降駆動する。図1において、符号30は、パレット落下防止装置30を示す。
【0004】
パレット落下防止装置30の一例を図2に示す。図2は、下記の特許文献1に記載されたものである。パレット落下防止装置30は、駐車装置20の構造体(例えば図1の支柱4)に取り付けられ、係止部材31および駆動装置33を備える。係止部材31は、パレット1に下方から係合して該パレット1の落下を防止する。駆動装置33は、係合部材31がパレット1に係合する図2(A)と図1の係合位置と係合しない図2(B)の退避位置との間で係合部材31を移動させる。駆動装置33は、バネ33a、ソレノイド33b、プランジャ33c,連結部材33dを有する。バネ33aは、係合部材31を係合位置へ押し、これにより、係止部材31を係合位置に位置させる。このように係止部材31が係合位置にある状態から、ソレノイド33bに電流が流れると、磁力が発生し、この磁力で、バネの弾性力に抗してプランジャ33cを上方に移動させ、これにより、連結部材33dを介して係止部材31を退避位置に位置させる。
また、パレット落下防止装置30は、係合部材31が退避位置にあることを検出するセンサ35(この例では、マイクロスイッチ)を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−105998号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、パレット防止装置30において、センサ35のみが故障することがあり、この場合、センサ35のみを単体で交換することが望まれる。センサ35は、パレット防止装置30の他の構成部品(駆動装置33)と比べて安価であるため、このような交換は有益である。
【0007】
ところが、従来においては、センサ35のみを単体で交換することは、困難であった。
第1の理由は、次の通りである。従来においては、パレット防止装置30は、駆動装置33に接続され電力を受け入れる電線と、センサ35からの信号を駐車装置20側の制御装置に送信するための信号線とを有する。これら電線および信号線は、互いに一体となったコードとしてパレット防止装置30から延びている。パレット防止装置30を駐車装置20に取り付ける時に、当該コードの先端において、電線および信号線を、互いに識別して、それぞれ、駐車装置側の給電ラインおよび信号線に半田などで接続していた。そのため、センサ35から延びている信号線を、電線から分離し、かつ、故障したセンサ35と共に新たなものと交換することが困難であった。
第2の理由は、次の通りである。従来においては、センサ35のみをパレット防止装置30から単体で分離することが想定されておらず、駆動装置33とセンサ35とが一体化されていた。そのため、センサ35のみをパレット防止装置30から単体で取り外すことが困難であった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、センサが故障した場合に、センサのみを単体で簡単に交換できるパレット防止装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明によると、駐車装置に設けられ車両を積載するパレットに下方から係合することで該パレットの落下を防止する係合部材と、係合部材がパレットに係合し得る係合位置と係合し得ない退避位置との間で係合部材を移動させる駆動装置と、係合部材が退避位置にあることを検知するセンサと、係合部材、駆動装置、およびセンサが取り付けられるフレームと、を備えるパレット落下防止装置であって、
前記駆動装置から延びている給電ラインと、
該給電ラインの先端部に接続されている電力受入コネクタと、
前記センサから延びている信号ラインと、
該信号ラインの先端部に接続されている信号送信コネクタと、を備え、
電力受入コネクタおよび信号送信コネクタは、前記駐車装置に設けられている電力供給コネクタおよび信号受信コネクタに、それぞれ、互いに独立して接続可能であり、
さらに、前記センサは、前記駆動装置が前記フレームに取り付けられている状態で、前記フレームに対し着脱可能である、ことを特徴とするパレット落下防止装置が提供される。
【0010】
本発明の好ましい実施形態によると、前記フレームは、前記センサおよび駆動装置を内部に収容する箱体であり、
前記箱体の壁部には、前記箱体の外部へ前記センサを露出し、かつ、該センサが通過可能な開口が形成されている。
【0011】
好ましくは、前記電力受入コネクタおよび前記信号送信コネクタは、型がオス型およびメス型のいずれかであり、かつ、互いに当該型が異なっている。
【発明の効果】
【0012】
上述した本発明によると、駆動装置と接続されている電力受入コネクタと、センサに接続されている信号送信コネクタとを備え、電力受入コネクタおよび信号送信コネクタは、駐車装置に設けられている電力供給コネクタおよび信号受信コネクタに、それぞれ、互いに独立して接続可能であり、かつ、前記センサは、前記駆動装置が前記フレームに取り付けられている状態で、前記フレームに対し着脱可能であるので、センサの信号送信コネクタを、電力受入コネクタと独立して駆動装置側の信号受信コネクタから取り外すとともに、センサを、駆動装置と独立してフレームから取り外すことができる。これにより、センサが故障した場合に、互いに接続された信号ラインおよび信号送信コネクタを有するセンサのみを単体で簡単に交換することができる。
本発明の実施形態によるパレット落下防止装置の他の利点は以下で明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】パレット落下防止装置が取り付けられた駐車装置の概略図である。
【図2】特許文献1に記載のパレット落下防止装置を示す。
【図3】本発明の実施形態によるパレット落下防止装置を示す。
【図4】図3の状態から係合部材が係合位置へ移動した状態を示す。
【図5】図3のV−V矢視図である。
【図6】図3のVI−VI矢視図である
【図7】図7における蓋部材のみを示す。
【図8】図3において、蓋部材を取り外した場合の開口付近を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明を実施するための最良の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0015】
図3は、本発明の実施形態によるパレット落下防止装置10の構成を示す。パレット落下防止装置10は、係合部材3、駆動装置5、センサ7、フレーム9などを備える。
【0016】
係合部材3は、駐車装置20に設けられ車両2を積載するパレット1に下方から係合することで該パレット1の落下を防止する。すなわち、パレット1は、チェーンやワイヤーロープなどの支持手段により、吊り下げられるなどして支持されているが、万一、チェーンやワイヤーロープが切れるなどして、支持手段に支持されなくなった場合に、パレット1に下方から係合してパレット1の落下を防止する。図3の例では、係合部材3は、シャフト3aの軸心周りに回転自在にシャフト3aに取り付けられている。また、駐車装置20、パレット1、および車両2は、例えば、図1に示すものであってよい。
【0017】
駆動装置5は、係合部材3がパレット1に係合し得る係合位置と係合し得ない退避位置との間で係合部材3を移動させる。図3は、係合部材3が、退避位置にある状態を示し、図4は、図3の状態から、係合部材3が係合位置へ移動した状態を示す。本実施形態では、駆動装置5は、電力が供給されることで磁力を発生させるソレノイド5aと、該磁力により駆動される被駆動部5bと、を備える。図4の2点鎖線は、係合部材3に係合・支持されたパレット1を示す。すなわち、パレット防止装置10を、図1のパレット防止装置30のように駐車装置20に取り付けた場合に、図1の状態から落下して下方から係合部材3に係合・支持されたパレット1を図4の2点鎖線で示す。
【0018】
駆動装置5は、被駆動部5bの動作に連動して前記係合部材3が移動するように構成されてよい。図3、図4の例では、駆動装置5は、連結部材5cを有する。この連結部材5cは、被駆動部5b(プランジャ)に対し軸C1回りに回転自在に取り付けられた一端部と、係合部材3に対し軸C2回りに回転自在に取り付けられた他端部と、を有する(軸C1,C2は、図3、図4の紙面に垂直に延びている)。この構成で、図3の状態から、被駆動部5bが前進方向(図3の下方)に移動すると、この移動が、連結部材5cにより、係合部材3の係合位置への移動に変換される。その結果、係合部材3が図4の係合位置へ移動する。一方、図4の状態から、被駆動部5bが後退方向(図4の上方)に移動すると、この移動が、連結部材5cにより、係合部材3の退避位置への移動に変換される。その結果、係合部材3が図3の退避位置へ移動する。
【0019】
駆動装置5は、被駆動部5bを前進方向に弾性力により付勢する弾性部材5dを有してよい。図3、図4の例では、弾性部材5dは、コイルバネである。弾性部材5dを設ける場合、ソレノイド5aに電流が供給されていない時に、被駆動部5bは、前進方向に移動させられた状態となり、これにより、係合部材3が被駆動部5bにより係合位置に移動させられた図4の状態となる。例えば、上述のように、被駆動部5bが、連結部材5cの動作変換を介して係合部材3を係合位置に移動させる。一方、図4の状態から、ソレノイド5aに電流が流れると、ソレノイド5aは磁力を発生し、この磁力により、被駆動部5bが後退方向(図3の上方)へ移動させられ、これにより、係合部材3が被駆動部5bにより退避位置に移動させられた図3の状態となる。例えば、上述のように、被駆動部5bが、連結部材5cの動作変換を介して係合部材3を退避位置に移動させる。
【0020】
センサ7は、係合部材3が退避位置にあることを検知する。例えば、センサ7は、係合部材3が退避位置にある時に、駆動装置5の動作部分に接触することで、係合部材3が退避位置にあることを検知するマイクロスイッチである。言い換えると、マイクロスイッチ7は、係合部材3が係合位置にある時には、動作部分に接触しない。前記動作部分は、図3、図4の例では、係合部材3、被駆動部5bおよび連結部材5cのいずれかである。
【0021】
フレーム9は、係合部材3、駆動装置5、およびセンサ7を保持する固定部分である。すなわち、フレーム9には、係合部材3、駆動装置5、センサ7、シャフト3aなどが取り付けられる。図3、図4の例では、フレーム9は、係合部材3、駆動装置5、およびセンサ7を内部に収容する箱体である。なお、各図において、箱体9内あって透視した各部を破線で示している。
【0022】
パレット落下防止装置10は、本実施形態によると、電力受入コネクタ11および信号送信コネクタ13を備える。
電力受入コネクタ11は、給電ライン15を介して駆動装置5(図3、図4の例ではソレノイド5a)に接続されている。給電ライン15は、フレーム9内のセンサ7からフレーム9外部に出るように延びており、この給電ライン15の先端部に電力受入コネクタ11が取り付けられている。給電ライン15は、可撓性を有するチューブ内に電線(図3、図4では2本の電線)が配置されたものであってよい。信号送信コネクタ13は、信号ライン17を介してセンサ7に接続されている。信号ライン17は、フレーム9内のセンサ7からフレーム9外部に出るように延びており、この信号ライン17の先端部に信号送信コネクタ13が取り付けられている。信号ライン17は、可撓性を有するチューブ内に信号線(図3、図4では2本の信号線)が配置されたものであってよい。電力受入コネクタ11および給電ライン15と、信号送信コネクタ13および信号ライン17とは、互いに独立して設けられている。
【0023】
電力受入コネクタ11および信号送信コネクタ13は、本実施形態によると、電力供給コネクタ19および信号受信コネクタ21に、それぞれ、互いに独立して接続可能である。電力供給コネクタ19および信号受信コネクタ21は、互いに独立して駐車装置20に設けられている。電力供給コネクタ19は、所定の電源(図示せず)から延びている給電ライン23の先端部に設けられている。信号受信コネクタ21は、駐車装置20の制御装置から延びている信号ライン25の先端部に設けられている。
【0024】
好ましくは、前記電力受入コネクタ11および前記信号送信コネクタ13は、型がオス型およびメス型のいずれかであり、かつ、互いに当該型が異なっている。これにより、現場で、パレット落下防止装置10を駐車装置20に取り付ける際に、作業員は、駆動装置5に接続されている電力受入コネクタ11と、センサ7に接続されている信号送信コネクタ13とを混同せずに識別することができる。
【0025】
前記制御装置は、次のようにパレット1の昇降駆動を制御する。ここで、パレット防止装置10を、図1のパレット防止装置30のように駐車装置20に取り付けたと仮定する。前記制御装置は、パレット1が図1に示す駐車位置で停止している状態から、パレット1を昇降(下降)させる場合に、給電ライン23に設けられたスイッチ(図示せず)をオンにすることで、給電ライン23、電力供給コネクタ19、電力受入コネクタ11、および給電ライン15を通して前記電源から駆動装置5(ソレノイド5a)へ電力を供給させる。これにより、ソレノイド5aに電流が流れることで、係合部材3は、係合位置から、パレット1が図1の状態(駐車位置にある状態)から下降しても当該パレット1と干渉しない退避位置に移動する。係合部材3が退避位置に移動することで、センサ7がこれを検出し、係合部材3が退避位置にある旨の検出信号を、信号ライン17、信号送信コネクタ13、信号受信コネクタ21、および信号ライン25を通して前記制御装置へ送信される。前記制御装置は、この検出信号を受けると、前記駐車位置で停止しているパレット1をパレット防止装置10よりも下方へ下降させる制御を行う。
【0026】
本実施形態によると、前記センサ7は、前記駆動装置5が前記フレーム9に取り付けられている状態で、前記フレーム9に対し着脱可能である。センサ7は、適宜の取付手段(図3、図4の例ではネジ7a)により、前記フレーム9に対し取外し可能に取り付けられている。
好ましくは、前記センサおよび駆動装置は、外部の風雨からこれらを保護するために、箱体9の内部に収容されている。この場合に、箱体9の壁部には、前記箱体9の外部へ前記センサ7およびネジ7aを露出し、かつ、該センサ7aが通過可能な開口9aが形成されている。すなわち、開口9aを通して、箱体9の内部から外部へセンサ7を取り出し、箱体9の外部から内部へセンサ7を入れることができる。この開口9aを塞ぐ蓋部材9bが、ネジ9cなどにより着脱可能に壁部に取り付けられてよい。この場合、蓋部材9bの周縁部には、信号ライン17を通すために、蓋部材9bの厚み方向に貫通する切欠部9dが形成されているのがよい。なお、前記壁部は、箱体9の内部と外部とを仕切る部分である。
この構成で、センサ7を簡単に交換することができる。すなわち、センサ7が故障するなどしてセンサ7を交換する場合に、まず、蓋部材9bを前記壁部から取り外し、次いで、開口9aを通してセンサ7を箱体9に内部から外部へ取り外す。この手順と逆の手順で、新しいセンサ7を箱体9に取り付けることができる。また、蓋部材9bを取り外すと、ネジ7aの頭が、開口9aを通して外部へ露出するので、開口9aからドライバーを入れて、該ドライバーにより簡単にネジ7aを締め付けたり緩めたりすることができる。従って、センサ7を、フレーム9(後述の支持部材9g)に対しネジ7aで簡単に取り付けたり取り外したりすることができる。
【0027】
図5は、図3のV−V矢視図である。図5のように、箱体9の壁部には、開口9eが形成されており、この開口9eを通して、係合部材3は、箱体9内の退避位置から箱体9外の係合位置との間を移動可能となっている。また、箱体9には、取付板9fが設けられており、該取付板9fを、ボルトなどの結合手段により、ボルト孔8を介して例えば、図1に示す支柱4などの駐車装置20の構造体に結合することで、パレット落下防止部材を駐車装置20の構造体に結合することができる。
【0028】
図6は、図3のVI−VI断面図である。図6のように、箱体9内において、センサ7は、箱体9に固定された支持部材9g(支持板)に、ネジ9aなどにより取り付けられる。なお、符号7bは、センサ7に設けられた接触部であり、図6の例では、該接触部7bが、係合部材3に接触することで、センサ7は上述の検出信号を出力する。
【0029】
図7は、図3における蓋部材9bのみを示す。蓋部材9bには、上述のように、信号ライン17を通すための切欠部9dが形成されている。なお、蓋部材9bは、省略してもよい。この場合、開口9aを通して、センサ7を、箱体9の内部へ取り付け、箱体9の外部へ取り外すことができる。
【0030】
図8は、図3において、蓋部材9bを取り外した場合の開口9a付近を示す。
【0031】
上述した実施形態のパレット落下防止装置10によると、駆動装置5と接続されている電力受入コネクタ11と、センサ7に接続されている信号送信コネクタ13とを備え、電力受入コネクタ11および信号送信コネクタ13は、駐車装置20に設けられている電力供給コネクタ19および信号受信コネクタ21に、それぞれ、互いに独立して接続可能であり、かつ、前記センサ7は、前記駆動装置5が前記フレーム9に取り付けられている状態で、前記フレーム9に対し着脱可能であるので、センサ7の信号送信コネクタ13を、電力受入コネクタ11と独立して駆動装置5側のコネクタから取り外すとともに、センサ7を、駆動装置5と独立してフレーム9から取り外すことができる。これにより、センサ7が故障した場合に、互いに接続された信号ライン17および信号送信コネクタ13を有するセンサ7のみを単体で簡単に交換することができる。
【0032】
本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得ることは勿論である。
【0033】
弾性部材5dは、係合部材3を係合位置へ弾性力で付勢できれば、その種類、形状、および位置は上述の実施形態の場合に限定されない。
また、駆動装置5により、係合部材3を係合位置と退避位置との間で移動させることができれば、上述の実施形態と異なる構成の駆動装置を採用してもよい(例えば、弾性部材5dを省略してもよい)。この場合、前記制御装置が、駆動装置への電力供給を制御することで、係合部材3を係合位置と退避位置との間で移動させる制御を行ってよい。
【符号の説明】
【0034】
1 パレット、2 車両、3 係合部材、3a シャフト、
5 駆動装置、5a ソレノイド、5b 被駆動部(プランジャ)、
5c 連結部材、5d 弾性部材(コイルバネ)、
7 センサ(マイクロスイッチ)、7a ネジ、9 フレーム(箱体)、
10 パレット落下防止装置、11 電力受入コネクタ、
13 信号送信コネクタ、15 給電ライン、17 信号ライン、
19 電力供給コネクタ、20 駐車装置、
21 信号受信コネクタ、23 給電ライン、25 信号ライン


【特許請求の範囲】
【請求項1】
駐車装置に設けられ車両を積載するパレットに下方から係合することで該パレットの落下を防止する係合部材と、係合部材がパレットに係合し得る係合位置と係合し得ない退避位置との間で係合部材を移動させる駆動装置と、係合部材が退避位置にあることを検知するセンサと、係合部材、駆動装置、およびセンサが取り付けられるフレームと、を備えるパレット落下防止装置であって、
前記駆動装置から延びている給電ラインと、
該給電ラインの先端部に接続されている電力受入コネクタと、
前記センサから延びている信号ラインと、
該信号ラインの先端部に接続されている信号送信コネクタと、を備え、
電力受入コネクタおよび信号送信コネクタは、前記駐車装置に設けられている電力供給コネクタおよび信号受信コネクタに、それぞれ、互いに独立して接続可能であり、
さらに、前記センサは、前記駆動装置が前記フレームに取り付けられている状態で、前記フレームに対し着脱可能である、ことを特徴とするパレット落下防止装置。
【請求項2】
前記フレームは、前記センサおよび駆動装置を内部に収容する箱体であり、
前記箱体の壁部には、前記箱体の外部へ前記センサを露出し、かつ、該センサが通過可能な開口が形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のパレット落下防止装置。
【請求項3】
前記電力受入コネクタおよび前記信号送信コネクタは、型がオス型およびメス型のいずれかであり、かつ、互いに当該型が異なっている、ことを特徴とする請求項1または2に記載のパレット落下防止装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−144535(P2011−144535A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−5049(P2010−5049)
【出願日】平成22年1月13日(2010.1.13)
【出願人】(000198363)IHI運搬機械株式会社 (292)