説明

パンタグラフ式ジャッキ

【課題】荷受け台の昇降時,ロアアーム及びアッパアームと台座及び荷受け台との間に発生する摩擦トルクを極力低減させると共に,ロアアーム及びアッパアームの下部枢軸及び上部枢軸に対する支持強度を高めるようにする。
【解決手段】ロアアーム7及びアッパアーム8の各両側板部7a,8aの内側面及び外側面に,下部枢軸5及び上部枢軸6をそれぞれ支承する内側ボス14,15及び外側ボス14′,15′をそれぞれ一体に形成し,その外側ボス14′,15′を台座1及び荷受け台2の両側板部1a,2aの内側面に回転自在に当接させた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はパンタグラフ式ジャッキに関し,特に,台座に内端部が左右一対の下部枢軸を介して揺動可能に連結されて逆ハ字状に配置され,それぞれ開放面を上向きにした断面コ字状の左右一対のロアアームと,荷受け台に内端部が左右一対の上部枢軸を介して揺動可能に連結されてハ字状に配置され,それぞれ開放面を下向きにした断面コ字状の左右一対のアッパアームとを備え,これらロアアーム及びアッパアームの外端部同士を第1及び第2連結軸を介してそれぞれ連結し,その第1連結軸に回転自在且つ軸方向移動不能に支持される雄ねじロッドを,第2連結軸に設けられたねじ孔に螺合してなるものゝ改良に関する。
【背景技術】
【0002】
かゝるパンタグラフ式ジャッキは,下記特許文献1に開示されているように,既に知られている。
【特許文献1】特開2000−302383号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のかゝるパンタグラフ式ジャッキでは,ロアアーム及びアッパアームの両側板部の外側面を,台座及び荷受け台の両側板部に直接当接させていたので,荷受け台の昇降時,ロアアーム及びアッパアームと台座及び荷受け台との間に比較的大きい摩擦トルクが発生していることが,本発明者等により究明された。
【0004】
本発明は,かゝる究明に基づいてなされたもので,荷受け台の昇降時,ロアアーム及びアッパアームと台座及び荷受け台との間に発生する摩擦トルクを極力低減させると共に,ロアアーム及びアッパアームの下部枢軸及び上部枢軸に対する支持強度を高める得るようにした前記パンタグラフ式ジャッキを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために,本発明は,台座に内端部が左右一対の下部枢軸を介して揺動可能に連結されて逆ハ字状に配置され,それぞれ開放面を上向きにした断面コ字状の左右一対のロアアームと,荷受け台に内端部が左右一対の上部枢軸を介して揺動可能に連結されてハ字状に配置され,それぞれ開放面を下向きにした断面コ字状の左右一対のアッパアームとを備え,これらロアアーム及びアッパアームの外端部同士を第1及び第2連結軸を介してそれぞれ連結し,その第1連結軸に回転自在且つ軸方向移動不能に支持される雄ねじロッドを,第2連結軸に設けられたねじ孔に螺合してなるパンタグラフ式ジャッキにおいて,ロアアーム及びアッパアームの各両側板部の内側面及び外側面に,下部枢軸及び上部枢軸をそれぞれ支承する内側ボス及び外側ボスをそれぞれ一体に形成し,その外側ボスを台座及び荷受け台の両側板部の内側面に回転自在に当接させたことを第1の特徴とする。
【0006】
また本発明は,第1の特徴に加えて,前記内側ボスを円筒状に,また前記外側ボスを,前記内側ボスより大径の円盤状にそれぞれ形成したことを第2の特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の第1の特徴によれば,ロアアーム及びアッパアームの各外側面に形成されて下部枢軸及び上部枢軸をそれぞれ囲繞する円盤状の外側ボスの端面は,台座及び荷受け台の内側面に回転自在に当接するので,ロアアーム及びアッパアームと台座及び荷受け台との各回転接触面は,外側ボスの端面によって小さく規制されることになり,ロアアームと台座,アッパアームと荷受け台との各間に発生する摩擦トルクを小さく抑えて,ロアアーム及びアッパアームの揺動を軽快に行うことができ,荷受け台をスムーズに昇降することができる。
【0008】
しかも外側ボスは,内側ボスと協働して,ロアアーム及びアッパアームの,下部及び上部枢軸に対する下部及び上部軸受孔の支持スパンを長くする役割をも果たすことができので,ロアアーム及びアッパアームの下部及び上部枢軸に対する支持強度を効果的に高めることができる。
【0009】
本発明の第2の特徴によれば,円筒状の内側ボスをバーリング加工により,また円盤状の外側ボスを押し出し加工によりそれぞれ容易に形成することができ,その際,外側ボスを内側ボスより大径にすることにより,外側ボスの押し出し加工を,内側ボスに邪魔されることなく容易に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の実施の形態を,添付図面に示す好適な実施例に基づいて以下に説明する。
【0011】
図1は本発明のパンタグラフ式ジャッキの正面図,図2は同ジャッキの一部縦断平面図,図3は図1の3−3線断面図,図4は図3の4−4線断面図,図5は図4の5−5線断面図,図6はロアアームの要部斜視図である。
【0012】
先ず,図1及び図2において,ジャッキJは,四本のリンクアームをパンタグラフ状に連結した所謂パンタグラフ式のもので,台座1と,その直上に配置される荷受け台2と,台座1及び荷受け台2間を連結するリンク機構3と,このリンク機構3を駆動して荷受け台2を昇降させる雄ねじロッド4とを備える。
【0013】
図1〜図3に示すように,前記台座1は,1枚の鋼板をコ字状に屈曲させたもので,前後方向,即ちジャッキJの幅方向で対向する一対の側板部1a,1aと,これらの下端を相互に一体に連結する底板部1bとからなっており,その底板部1bには,その左右両端から前後に張り出した接地足1c,1cが一体に形成される。
【0014】
また前記荷受け台2は,1枚の鋼板をコ字状に屈曲させたもので,台座1の両側板部1a,1a間より狭い間隔をもって前後に対向する一対の側板部2a,2aと,これらの上端を相互に一体に連結する上板部2bとからなっている。
【0015】
前記リンク機構3は,内端部がそれぞれ台座1に左右一対の下部枢軸5,5を介して揺動可能に連結されて逆ハ字状に配置される左右一対のロアアーム7,7と,内端部がそれぞれ荷受け台2に左右一対の上部枢軸6,6を介して揺動可能に連結されてハ字状に配置される左右一対のアッパアーム8,8と,一方のロアアーム7及びアッパアーム8の外端部同士を互いに揺動可能に連結する第1連結軸10と,他方のロアアーム7及びアッパアーム8の外端部同士を互いに揺動可能に連結する第2連結軸11とから構成される。
【0016】
図3〜図6に示すように,各ロアアーム7は1枚の鋼板からなるもので,前後に対向する一対の側板部7a,7aと,それらの下側縁間を一体に連結する底板部7bとからなっており,その両側板部7a,7aの内端部が台座1の側板部1a,1a間に挿入されると共に,対応する前記下部枢軸5,5を介して台座1の側板部1a,1aに連結される。下部枢軸5,5の両端には,台座1の外側面に当接する抜け止め用の膨大部5a,5aが形成される。
【0017】
図3及び図6に明示するように,各ロアアーム7の両側板部7a,7aの,下部枢軸5,5を支承する下部軸受孔12,12は,両側板部7a,7aの各内側面及び外側面にそれぞれ一体に突設される円筒状の内側ボス14,14及び円盤状の外側ボス14′,14′により延長される。外側ボス14′,14′は,内側ボス14,14より大径に形成され,この外側ボス14′,14′の外端面が台座1の対応する側板部1aの内側面に回転自在に当接する。
【0018】
また各アッパアーム8も1枚の鋼板からなるもので,前後に対向する一対の側板部8a,8aと,それらの上側縁間を一体に連結する上板部8bとからなっており,その両側板部8a,8aの内端部が荷受け台2の側板部2a,2a間に挿入されると共に,対応する前記上部枢軸6,6を介して荷受け台2の側板部2a,2aに連結される。上部枢軸6,6の両端にも,荷受け台2の外側面に当接する抜け止め用の膨大部6a,6aが形成される。
【0019】
この場合も,各アッパアーム8の両側板部8a,8aの,上部枢軸6,6を支承する上部軸受孔13,13は,両側板部8a,8aの各内側面及び外側面にそれぞれ一体に突設される円筒状の内側ボス15,15及び円盤状の外側ボス15′,15′により延長される。外側ボス15′,15′は,内側ボス15,15より大径に形成され,この外側ボス15′,15′の外端面が荷受け台2の対応する側板部2aの内側面に回転自在に当接する。
【0020】
上記内側ボス14,14;15,15はバーリング加工により,また上記外側ボス14′,14′;15′,15′は押し出し加工によりそれぞれ形成される。こうした加工によれば,内側ボス14,14;15,15及び外側ボス14′,14′;15′,15′を安価に形成することができる。その際,外側ボス14′,14′;15′,15′を内側ボス14,14;15,15より大径の円盤状に形成することは,外側ボス14′,14′;15′,15′の押し出し加工を,内側ボス14,14;15,15に邪魔されることなく容易に行い得る点で有利となる。
【0021】
図2より明らかなように,両ロアアーム7,7の各両側板部7a,7aの間隔は,両アッパアーム8,8の各両板部8a,8aの間隔より広くなっており,両ロアアーム7,7の各両側板部7a,7aの外端部内側に両アッパアーム8,8の各側板部8a,8aの外端部を重ねて,それら外端部は第1及び第2連結軸10,11によって相互に連結される。
【0022】
再び図3〜図6において,左右のロアアーム7,7の両側板部7a,7aには,その上縁部から内端縁にかけて,それぞれ内方に屈曲した一連のリブ16,16が形成され,これらロアアーム7,7の内端部には,その部分のリブ16,16を歯形に成形することにより,互いに噛合する下部セクタギヤ18,18;18,18が形成される。これら下部セクタギヤ18,18;18,18は,対応する下部枢軸5,5を回転中心とするものである。而して,左右のロアアーム7,7は,下部枢軸5,5周りの上下揺動時,下部セクタギヤ18,18;18,18の噛合により互いに同期することができる。
【0023】
また左右のアッパアーム8,8の両側板部8a,8aには,その下縁部から内端縁にかけて,それぞれ内方に屈曲した一連のリブ17,17が形成され,これらアッパアーム8,8の内端部には,その部分のリブ17,17を歯形に成形することにより,互いに噛合する上部セクタギヤ19,19;19,19が形成される。これら上部セクタギヤ19,19;19,19は,対応する上部枢軸6,6を回転中心とするものである。而して,左右のアッパアーム8,8は,上部枢軸6,6周りの上下揺動時,上部セクタギヤ19,19;19,19の噛合により互いに同期することができる。
【0024】
各ロアアーム7には,その底板部7bの内端部を雄ねじロッド4と平行に起立させた下部補強板20が一体に形成され,この下部補強板20には,その先端を左右方向に屈曲してなる鍔部20aが形成され,この鍔部20aは,その両端がロアアーム7の両側板部7a,7aの内側面,望ましく下部セクタギヤ18,18の内側面に当接するように配置される。この鍔部20aの上面中央部には,荷受け台2の最下降時,雄ねじロッド4の外周面の一部を受容する下部凹部28が形成される。
【0025】
同じく各アッパアーム8にも,その上板部8bの内端部を雄ねじロッド4と平行に起立させた上部補強板21が一体に形成され,この上部補強板21には,その先端を左右方向に屈曲してなる鍔部21aが形成され,この鍔部21aは,その両端がアッパアーム8の両側板部8a,8aの内側面,望ましく上部セクタギヤ19,19の内側面に当接するように配置される。この鍔部21aの下面中央部にも,荷受け台2の最下降時,雄ねじロッド4の外周面の一部を受容する上部凹部29が形成される。
【0026】
再び図2において,第1連結軸10の中央部には,その軸線と直交する軸孔23が設けられる。また第2連結軸11の中央には,その軸線と直交するねじ孔24が設けられ,上記軸孔23に雄ねじロッド4の一端側が回転自在に嵌合され,ねじ孔24に該ロッド4の他端側が螺合される。
【0027】
雄ねじロッド4は,第1連結軸10側の一端にジョイント25が溶接により固着されると共に,このジョイント25に隣接してスラストベアリング26が装着されており,そのスラストベアリング26と,雄ねじロッド4の外周面に隆起させた複数の突起27,27…とを第1連結軸10の両側面に当接配置することにより,第1連結軸10に軸方向移動不能に連結される。
【0028】
次に,この実施例の作用について説明する。
【0029】
図1に実線で示すように,ジャッキJが折り畳み状態にあるとき,ジョイント25に連結した回転工具(図示せず)により雄ねじロッド4を正転させれば,第1及び第2連結軸10,11が互いに近接することに伴いロアアーム7,7及びアッパアーム8,8が下部枢軸5,5及び上部枢軸6,6周りにそれぞれ起立していく。
【0030】
このとき,ロアアーム7,7及びアッパアーム8,8の各外側面に形成されて下部枢軸5,5及び上部枢軸6,6をそれぞれ囲繞する円盤状の外側ボス14′,15′の端面が台座1及び荷受け台2の内側面に回転自在に当接しているので,ロアアーム7,7及びアッパアーム8,8と台座1及び荷受け台2との各回転接触面は,外側ボス14′,15′の端面によって小さく規制されることになり,その結果,ロアアーム7,7と台座1,アッパアーム8,8と荷受け台2との間に発生する摩擦トルクを小さく抑えて,ロアアーム7,7及びアッパアーム8,8の起立を軽快に行うことができ,荷受け台2をスムーズにリフトすることができる(図1鎖線状態)。したがって,この荷受け台2により,その上面に載置される例えば自動車のボディをリフトアップすることができる。
【0031】
しかも,上記外側ボス14′,15′は,ロアアーム7,7と台座1,アッパアーム8,8と荷受け台2との間に発生する摩擦を小さく抑える他,内側ボス14,15と協働して,ロアアーム7及びアッパアーム8の,上記下部枢軸5,5及び上部枢軸6,6に対する下部軸受孔12,12及び上部軸受孔13,13の支持スパンを長くする役割をも果たすことができる。これにより,ロアアーム7及びアッパアーム8の下部枢軸5,5及び上部枢軸6,6に対する支持強度を効果的に高めることができる。
【0032】
またロアアーム7,7の各両側板部7a,7aは,その上縁から内端縁にかけて形成されるリブ16,16により補強され,特に,その内端部では,そのリブ16,16を歯形に成形してなる下部セクタギヤ18,18により効果的に補強されるので,曲げ剛性が強化されている。このようなロアアーム7,7の各両側板部7a,7aの内端部では,その外側面が台座1の側板部1aに当接して外方への倒れが拘束され,またその内側面が,下部補強板20の鍔部20aの端面に当接して内方への倒れが拘束されるので,荷受け台2に加わる大なる荷重がロアアーム7,7の各両側板部7a,7aに伝達しても,各両側板部7a,7aの倒れを確実に防ぐことができる。特に,前記鍔部20aは,下部補強板20の先端を屈曲してなるものであるから,座屈強度が極めて高く,これを,ロアアーム7,7の両側板部7a,7aの内側面に当接させるに際して,図示例のように,高剛性の下部セクタギヤ18,18の内側面に当接させれば,ロアアーム7,7の各両側板部7a,7aの内方への倒れを強固に防ぐことができ,ロアアーム7,7の耐久性向上に寄与し得る。
【0033】
アッパアーム8,8の各両側板部8a,8aも,上記と同様に,リブ17,17及び上部セクタギヤ19,19により効果的に補強されるので,曲げ剛性が強化されており,このようなロアアーム7,7の各両側板部8a,8aの内端部では,その外側面が荷受け台2の側板部2aに当接して外方への倒れが拘束され,またその内側面が,上部補強板21の鍔部21aの端面に当接して内方への倒れが拘束されるので,荷受け台2に加わる大なる荷重がアッパアーム8,8の各両側板部8a,8aに伝達しても,各両側板部8a,8aの倒れを確実に防ぐことができる。特に,前記鍔部21aは,上部補強板21の先端を屈曲してなるものであるから,座屈強度が極めて高く,これを,アッパアーム8,8の両側板部8a,8aの内側面に当接させるに際して,図示例のように,高剛性の上部セクタギヤ19,19の内側面に当接させれば,アッパアーム8,8の両側板部8a,8aの内方への倒れを強固に防ぐことができ,アッパアーム8,8の耐久性向上に寄与し得る。
【0034】
しかも,荷受け台2の最下降時には,雄ねじロッド4の外周面の一部が下部及び上部補強板20,21の鍔20a,21aの凹部28,29に受容されると共に,これら凹部28,29の内面に当接するので,下部及び上部補強板20,21に干渉されることなく,ジャッキJをコンパクトに折り畳むことができ,また上記鍔部鍔20a,21aの凹部28,29の内面の,雄ねじロッド4との当接面積は比較的大きいので,それらの当接による雄ねじロッド4のねじ部の損傷を回避することができる。
【0035】
本発明は,上記実施例に限定されるものではなく,その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明のパンタグラフ式ジャッキの正面図。
【図2】同ジャッキの一部縦断平面図。
【図3】図1の3−3線断面図。
【図4】図3の4−4線断面図。
【図5】図4の5−5線断面図。
【図6】同ジャッキのロアアームの要部斜視図。
【符号の説明】
【0037】
J・・・・パンタグラフ式ジャッキ
1・・・・台座
1a・・・台座の側板部
2・・・・荷受け台
2a・・・荷受け台の側板部
4・・・・雄ねじロッド
5・・・・下部枢軸
6・・・・上部枢軸
7・・・・ロアアーム
7a・・・ロアアームの側板部
8・・・・アッパアーム
8a・・・アッパアームの側板部
10・・・第1連結軸
11・・・第2連結軸
14・・・内側ボス
14′・・外側ボス
15・・・内側ボス
15′・・外側ボス
24・・・ねじ孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
台座(1)に内端部が左右一対の下部枢軸(5,5)を介して揺動可能に連結されて逆ハ字状に配置され,それぞれ開放面を上向きにした断面コ字状の左右一対のロアアーム(7,7)と,荷受け台(2)に内端部が左右一対の上部枢軸(6,6)を介して揺動可能に連結されてハ字状に配置され,それぞれ開放面を下向きにした断面コ字状の左右一対のアッパアーム(8,8)とを備え,これらロアアーム(7,7)及びアッパアーム(8,8)の外端部同士を第1及び第2連結軸(10,11)を介してそれぞれ連結し,その第1連結軸(10)に回転自在且つ軸方向移動不能に支持される雄ねじロッド(4)を,第2連結軸(11)に設けられたねじ孔(24)に螺合してなるパンタグラフ式ジャッキにおいて,
ロアアーム(7,7)及びアッパアーム(8,8)の各両側板部(7a,7a;8a,8a)の内側面及び外側面に,下部枢軸(5,5)及び上部枢軸(6,6)をそれぞれ支承する内側ボス(14,14;15,15)及び外側ボス(14′,14′;15′,15′)をそれぞれ一体に形成し,その外側ボス(14′,14′;15′,15′)を台座(1)及び荷受け台(2)の両側板部(1a,1a;2a,2a)の内側面に回転自在に当接させたことを特徴とする,パンタグラフ式ジャッキ。
【請求項2】
請求項1記載のパンタグラフ式ジャッキにおいて,
前記内側ボス(14,14;15,15)を円筒状に,また前記外側ボス(14′,14′;15′,15′)を,前記内側ボス(14,14;15,15)より大径の円盤状にそれぞれ形成したことを特徴とする,パンタグラフ式ジャッキ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−13360(P2008−13360A)
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−189420(P2006−189420)
【出願日】平成18年7月10日(2006.7.10)
【出願人】(591140086)理研化機工業株式会社 (16)