説明

パンツ型の失禁用品

本発明は、パンツ型の失禁用品(2)に関し、股部(8)は、前方の重なり領域(36)で腹部(4)と重なり、股部(8)は後部の重なり領域(38)で背部(6)と重なりあう。股部(8)の外面(86)は前方接続領域(306)において腹部(4)の内側(41)に分離不能に結合され、股部(3)の外面(86)は後部接続領域(308)において背部(6)の内側(41)に分離不能に結合され、腹部(4)と背部(6)の接続領域(306、308)はそれぞれ第1の結合領域(310、312)及び第2の結合領域(314a、314b、316a、316b)を有し、第1の結合領域(310、312)が吸収体(7)の下の少なくとも一部に広がり、第2の結合領域(314a、314b、316a、316b)が股部(8)のそれぞれの長手方向縁部(48)を橋渡しする領域(320a、320b、322a、322b)に設けられ、このように股部(8)のオーバーハング部(66a、66b)の部分領域(324a、324b、326a、326b)、及び腹部(4)及び/又はそれに隣接する背部(6)の部分領域(328a、328b、330a、330b)の双方を覆う。それぞれの第2の結合領域(314a、314b、316a、316b)が、股部(8)の長手方向端部(98、100)への方向に、股部に対向する腹部(4)及び/又は背部(6)の横縁から出発して長手方向(9)に広がり、第2の結合領域(314a、314b、316a、316b)は、溶接地点、特に超音波溶接地点、熱的溶接地点、及び/又はカレンダ溶接地点の形態の結合手段(340)によって形成され、その結果、第2の結合領域(314a、314b、316a、316b)は補強領域(334a、334b、336a、336b)を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、横方向即ち腰回り方向に連続する、腰回り方向に閉じた腰部開口部を有する腹帯及び背帯を形成するために両側の側面継ぎ目領域で製造者側で互いに接続された前腹部及び後背部と、長手方向に前記腹部と前記背部との間に広がり、前記腹部と前記背部で分離不能に結合された吸収体を有する股部と、を有する、身体排泄物の受容のためのパンツ型の失禁用品に関し、股部のみならず腹部と背部もまた失禁用品の脚開口部に結合される。このようにして3つの構成要素から製造される失禁用品は、例えば、国際出願公開第(WO)2004/052260A1号、同03/039423A1号、同2005/067842A1号、同2005/016200A1号、及び欧州特許第1392212B1号から公知である。この特定の製品コンセプトにおいて、長手方向に腹部まで広がり実質的に横方向即ち腰回り方向に延伸するようにされる股部と、それに対応して展開され、平坦な状態に延伸される背部とを結合した後、これら3つの構成要素は失禁用品のH字形の基本構造を作成することができる。この失禁用品は次にモジュール式に上記構成要素である、股部、腹部、及び背部から形成される。これら構成要素は、まず、股部を介して互いに接続されるのが有利であり、その後、腹部が両側の側面継ぎ目領域において背部と接続されるのが好ましい。これは製造者側で実行される接続であり、これによってパンツ形状が得られる。この接続は典型的に分離不能である。しかしながら、このパンツ形状は中でも特に側方の継ぎ目領域において延在してよい所定の破線に沿って、例えば要介護者が使用した失禁用品を取り外すために、分離可能とすることもできる。
【背景技術】
【0002】
パンツ型の失禁用品は、一般にウエストサイズが予め決められているとともに、異なる身体の大きさへの適合が、多数の基本サイズを基に用品の弾性伸縮性によって達成される点において、従来の開放可能且つ閉鎖可能である通常のおむつ型の失禁用品から原理的に区別される。この目的には、一般的に、ライクラ(Lycra)糸と呼ばれる弾性手段が特にバンドや糸の形態で使用されるが、これらの弾性手段は、予め伸長された状態(ストレッチボンド法)で失禁用品のシャシー材料と接続され、即ち上記弾性化手段は予め伸長された状態で上記シャシー材料に例えば接着剤によって固定される。それらの引張りによって、これら弾性化手段はシャシー材料を収縮させ、これによりプリーツ加工を形成する。失禁用品又は該失禁用品の弾性化されたシャシー材料は、ユーザが前記失禁用品を1着のパンツのように着用すると再び弾性的に伸長され得る。このような弾性化されたシャシー材料を有するパンツ型の失禁材料は多くの例で周知であり、例えば、前述した国際出願公開(WO)第2004/052260A1号でも論述される。
【0003】
本発明に関し、パンツ型の失禁用品を着用させる作業中に、特にシャシー材料の側面領域を係合させる場合に、弾性化手段が設けられたシャシー材料の、ある折り目付け領域において時には崩れることがあり、シャシー材料のねじれを伴うことが理解されてきた。これは、弾性化効果及びその適合性の低下を示し、視覚的印象もまた不都合にも阻害される。
【0004】
この背景に対して、本発明は、着用時の快適さを損なうことがなく、失禁用品の機能を損なうような結果を生じさせることなく、上記課題を解決することを目的とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際出願公開第2004/052260A1号
【特許文献2】国際出願公開第03/039423A1号
【特許文献3】国際出願公開第2005/067842A1号
【特許文献4】国際出願公開第2005/016200A1号
【特許文献5】欧州特許第1392212B1号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この目的は、本発明に従って請求項1の特徴を有する失禁用品によって達成される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この失禁用品の有利な展開は各従属請求項によって与えられる。
【0008】
この場合においては、第1及び/又は第2の結合領域内部の結合手段の配列は表面積全体上を覆うこともある。
第1及び/又は第2の結合領域内部の結合手段の配列はまた、表面積全体を覆って設けられていないこともある。結合領域内の表面全体上で配列されていない結合手段は、好ましくは、結合領域の内部でオーバーハング部形状、ストリップ形状、又は線形配列やまた別のパターン状配列で設けられることも好ましい。表面全体上に配列されていない結合手段の場合、結合領域は、結合手段間に存在する非結合領域をさらに有する。表面全体に配列されていない結合手段を結合領域に対応付けることは、好ましくは、最大10mmで互いに離間されている結合手段を備えた好ましくは同一の結合手段の反復配列によって決定されることが好ましい。表面全体を覆って配列されていない結合手段の場合、長手方向及び横方向における結合領域の面積範囲は、それぞれ外側の、即ち遠位された隣接する結合手段、若しくは最外部の縁部を介し、想像上の接続線の助けを借りて境界が示される。
【0009】
第2の結合領域によって形成される補強領域は、長手方向及び横方向において第2の結合領域に対して決定される寸法を有する。
【0010】
「吸収体の下に」とはここでは、平面に置かれた失禁用品の平面図における横方向及び長手方向に吸収体がその上に広がる面積範囲の位置決めとして理解される。さらに、「吸収体の下の結合領域」とは、Z方向における結合領域の配列を記述し、正確には吸収体と、腹部若しくは背部の内面との間である。
【0011】
股部、腹部若しくは背部の「内面」はここでは、ユーザの身体に対向するように考慮された構成要素の上部をそれぞれ意味するものと理解される。これに相応して、「外面」は、ユーザの身体とは反対側を向き、結果として衣類に向き合うように考慮される構成要素の上部をそれぞれ意味するものとして理解される。
【0012】
例えば結合領域及びその部分領域などの定義された領域のような失禁用品の長さ及び/又は幅に対して付与される図は、平らに置かれ展開された平面状態にある失禁用品についての寸法に常に基づいている。
【0013】
「オーバーハング部」とは、吸収体の長手方向縁部から側方外側の横方向におけるトップシート材料、又はトップシート材料とバックシート材料との範囲を意味するものとして理解され、最大範囲がそれぞれの場合に使用され、すなわちトップシート材料及び/又は吸収体の長手方向縁部から最も遠位に配置されるバックシート材料の外部範囲である。このバックシート材料及び/又はトップシート材料は、多数の構成要素から構成されることが有利であり、このように例えば、トップシート材料が、トップシート材料と、長手方向に沿って両面に隣接するバリア手段との複合体であることが有利である。したがって、複合体の場合においても、独立した層が互いに一致して被覆しない複合されたトップシート材料及び/又はバックシート材料であり、突き出しを考慮すると、複合体の最大外側範囲、又は複合体内部に存在する個々の材料層、すなわち最も遠位された外部範囲がそれぞれの場合に使用されることが理解される。このオーバーハング部はそれぞれ幅Hが付与される。
【0014】
「腹部及び/又は背部の側面領域」とは、ここでは、腹部若しくは背部のそれぞれの長手方向縁部に対する横方向への、股部のそれぞれの長手方向縁部の側方外側への腹部及び/又は背部のシャシー材料の広がりを意味するものとして理解される。この場合において、上述したように、トップシート材料及び/又はバックシート材料の最大範囲、即ち、これらの材料から最も遠位に配置される外部範囲は、股部の長手方向縁部として使用される。腹部及び/又は背部の側面領域はそれぞれ最大可能幅Nが付与される。さらに、脚部開口部に対向する腹部若しくは背部の股側部分が、横方向即ち腰回り方向から逸脱し股部の横中心軸の方向に流れる縁部輪郭を有し、このように特にこの縁部輪郭が弓形である場合、最大幅Nが常に使用される。すなわち、幅Nは常に、股部の長手方向縁部から腹部若しくは背部の長手方向縁部まで横方向に測定される距離であり、これは失禁用品の側面継ぎ目領域を形成する。
【0015】
本発明によって、この種のパンツ型の失禁用品の構造が以下の主要な利点を伴っていることが認識されている。
【0016】
第2の結合領域を溶接部位位の形態で形成することは、補強領域を形成する効果を有し、これは、ある領域においてのみ広がりが変化する股部のオーバーハング部の硬化を可能にする。このことは、第1及び/又は第2の弾性化手段が少なくとも長手方向に延びる硬化したパネル間の部分領域に配置され、これは少なくとも横方向に第1及び/又は第2の弾性化手段まで、少なくとも有効な構成要素と共に実質的に横方向に延びる。一の補強領域は第1の硬化パネルを形成する一方、側面の継ぎ目は通常第2の効果パネルとなる。このことによって、この部分領域においてシャシー材料を寄せ集める第1及び/又は第2の弾性化手段の復元力の分布を均一化する好ましい効果が奏される。結果として、プリーツが非常に均一になり、シャシー材料の望ましくないねじれ、及びそれに伴うシャシー材料の制御されていないねじれが抑制される。これは結果として、失禁用品の合い具合に関して好ましい効果を有する。
【0017】
股部の股部及び背部への接続領域がそれぞれの場合において第1及び第2の結合領域を有するという事実は、股部と腹部若しくは背部との接続を、失禁用品のそれぞれの領域の要件に対して適切に構成し、設計することを可能にする。
【0018】
吸収体が、少なくとも該吸収体の下のある部分に続く、第1の結合領域によって、失禁用品内部の位置決めが、特に、腹部及び背部の可撓性シャシー材料との関係において安定されることは認識されている。これは、開放式の従来のおむつを装着させるプロセスとは大いに異なる、パンツ型の失禁用品を装着するプロセスの際に失禁用品全体に力が作用する故に、このことは有利である。開放式のおむつは、大きな引張力が作用することなく、相応してユーザの身体上に平坦に装着され次に閉じられる一方で、製造者側で閉じられるパンツ式おむつを装着するとき、例えば脚部の間に引き上げるとき、吸収体及びそれに隣接する層は決してわずかではない変形力に曝される。腹部及び背部のシャシー材料に対する股部の不利な変形、あるいは永久的な大きな変位は、吸収体の下の少なくともある部分のアタッチメントによって防止される。
【0019】
その際に第2の結合領域がそれぞれオーバーハング部の部分領域上に延在し、股部の長手方向縁部上で通過して腹部と背部とに隣接する部分領域に至るようにすることは有利である。第2の結合領域が股部の長手方向縁部を橋渡しする領域に設けられる事実は、股部の直接長手方向縁部が腹部若しくは背部のそれぞれのシャシー材料に確実に取り付けられることを意味する。これは、股部のオーバーハング部の制御されていない突起、及び結果として硬い箇所となり得る(lead to hard location)制御されていない折り畳みが防止されるために有利である。
【0020】
さらに、溶接部位(welding location)、特に超音波溶接部位、熱的溶接部位、及び/又はカレンダ溶接部位の形態の結合手段で第2の結合領域を形成することは更なる利点を有する。
つまり、接着材料の使用は、接着材料が縁領域から流出することを防止するために、及びその結果としてこのために失禁用品内部で又は多数の失禁用品間で意図されない領域及び材料の癒着を防止するために、失禁用品が、高速おむつ機械で容易に達成可能ではないが、接着剤の極めて正確な位置決めが要求される機械によって製造される場合においても問題を引き起こす。接着剤の流出はまた、失禁用品の製造中の機械の工具を汚すことにもなる。溶接部位の形態の結合手段の使用は、製造機器によって生じる接着剤の望ましくない流出を回避する効果を有する。さらに、溶接部位の形態の結合手段は、更に付加的材料を導入せずに補強領域を最終的に提供し、コスト削減となる。
【0021】
特許請求項1の特徴は、要するに、記載された3構成要素構造を備えたパンツ型の失禁用品を提供し、これら構成要素の確実な接続が実現され、従来技術に記載にされた不利益が克服され、正確には、着用快適性や、失禁用品またはその構成要素の機能を損なわず、その代わりに失禁用品の合い具合を大きく改善する。
【0022】
本発明の発展的展開において、長手方向に沿って考えた場合、第2の結合領域、ひいては補強領域を、腹部及び背部の股対向横縁部から連続して少なくとも股部のそれぞれの長手方向端部まで設けることが有利であると証明されている。
【0023】
股部の長手方向縁部に沿って前方及び/又は後方の接続領域における長手方向に設けられる第2の結合領域は、それぞれの場合に、互いに対称に配列され、同じ設計を有することが好ましく、その結果、それらは、例えば結合手段の長手方向の広がり、幅、重なり合いの程度、結合手段のタイプ、及び/又は結合手段の配列とそれらの組み合わせの少なくとも1つと一致する。
【0024】
失禁用品の適用領域及びユーザの移動能力(mobility)に応じて、第2の結合領域を前方及び後方の接続領域において異なるように設計することが有利である。好ましくは、前方及び後方の接続領域における第2の結合領域は、長手方向の広がり、幅、重なり合いの程度、結合手段のタイプ、及び/又は結合手段の配列とそれらの組み合わせの少なくとも1つが異なる。
【0025】
失禁用品を使用するエリア及びユーザの移動能力に応じて、前方及び後方の接続領域における長手方向の範囲において第2の結合領域を異なるように設計することが有利である。より好ましくは、第2の結合領域が、前方の接続領域よりも後方の接続領域の長手方向の広がりが大きい。
【0026】
有利な方法において、それぞれの第2の結合領域は、吸収体の輪郭の外側に、即ち、それらの長手方向縁部の外側に配列される。
【0027】
有利な方法において、第2の結合領域は、横方向のオーバーハング部の延伸された部分領域において、幅P’が1mmより大きく、好ましくは2mmより大きく、より好ましくは5mmより大きいが、好ましくは60mmより小さく、より好ましくは50mmより小さく、さらに好ましくは30mmより小さく、さらに好ましくは20mmより小さい。
【0028】
さらに有利な方法で、幅P’を有する、第2の結合領域がその上に広がるそれぞれのオーバーハング部の部分領域の、前方及び/又は後方の重なり領域における幅Hを有するそれぞれのオーバーハング部の割合P’/Hは、少なくとも0.01、特に少なくとも0.04、中でも特に少なくとも0.07、中でも特に少なくとも0.10であり、好ましくは最大で0.09、特に最大で0.08、中でも特に最大で0.70、中でも特に最大で0.60、中でも特に最大で0.50、中でも特に最大で0.40である。
【0029】
このそれぞれのオーバーハング部における結合領域の割合により、オーバーハング部の柔軟性を目立つ程度に損なうことなく、股部へのシャシー形成シェル材料の取り付けを適切に強化することが達成可能となる。
【0030】
有利な方法において、それぞれのオーバーハング部の幅Hは、好ましくは少なくとも10mm、中でも特に少なくとも20mm、中でも特に20〜100mm、中でも特に20〜80mmである。
【0031】
さらに有利な方法では、第2の結合領域は、1mmより大きく、好ましくは2mmより大きく、より好ましくは5mmより大きく、好ましくは60mmより小さく、好ましくは50mmより小さく、より好ましくは40mmより小さく、より好ましくは30mmより小さく、より好ましくは20mmより小さい幅P”で、横方向における股部の長手方向縁部に隣接する腹部及び/又は背部の部分領域上にそれぞれ延在する。
【0032】
特に有利であるのは、幅P”を有する、第2の結合領域がその上に広がる腹部及び/又は背部のそれぞれの部分領域の、幅Hを有するそれぞれのオーバーハング部に対する割合P”/Hは、少なくとも0.01、特に少なくとも0.04、中でも特に少なくとも0.07、中でも特に少なくとも0.10であり、好ましくは最大で0.90、中でも特に最大で0.80、中でも特に最大で0.70、中でも特に最大で0.60、中でも特に最大で0.50、中でも特に最大で0.40である。
【0033】
有利には、第2の結合領域、ひいては補強領域は、全体幅Pが5〜60mm、特に10〜50mm、中でも特に10〜40mm、中でも特に10〜30mmである。
【0034】
特に有利であるのは、幅P”を有する、第2の結合領域がその上に広がる腹部及び/又は背部のそれぞれの部分領域の、幅Nを有する腹部及び/又は背部のそれぞれの側面領域に対する割合P”/Nが、少なくとも0.01、特に少なくとも0.015、中でも特に少なくとも0.020であり、好ましくは最大で0.35、特に最大で0.30、中でも特に最大で0.25、中でも特に最大で0.20、中でも特に最大で0.15、中でも特に最大で0.10である。
腹部及び/又は背部のそれぞれの部分領域において、第2の結合領域ひいては補強領域のこの割合は、達成すべき適切な補強を可能とし、これらのシャシー材料及びそこに固定されるそれらの弾性化手段の可撓性及びそれらが大きな表面領域上で作用する手段を損なうことはない。
【0035】
有利な方法で、幅P’を有する、第2の結合領域がその上に広がるそれぞれのオーバーハング部のそれぞれの部分領域の、幅Nを有する腹部及び/又は背部のそれぞれの側面領域に対する割合P’/Nは、少なくとも0.01、特に少なくとも0.015、中でも特に少なくとも0.020であり、好ましくは最大で0.35、特に最大で0.30、中でも特に最大で0.25、中でも特に最大で0.20、中でも特に最大で0.15、中でも特に最大で0.10である。
【0036】
有利な方法で、横方向に延伸する腹部及び/又は背部のそれぞれの側面領域は、好ましくは幅Nが少なくとも100mm、より好ましくは少なくとも120mm、特に120mm〜350mm、中でも特に120mm〜320mmで延伸する。
【0037】
有利な方法で、全体幅Pを有する第2の結合領域は、幅P”に対する幅P’の割合が好ましくは、1:4及び4:1の間、より好ましくは1:3及び3:1の間、さらに好ましくは1:2及び2:1の間、特に好ましくは1:1であるように、股部の長手方向縁部に沿って配列される。
【0038】
さらに有利な方法で、第2の結合領域は、一定の全体幅Pを有し、長手方向に平行に配列される。これにより、第2の結合領域は、技術的に単純な方法で、ひいてはまた、より迅速により低費用で失禁用品内に取り込まれることができる。
【0039】
さらに有利な方法で、第2の結合領域における結合手段は、該結合手段によって得られる取り付けられた表面領域、正確には溶接位置が内側から外側の方向に配向されるように、股部ひいては腹部及び/又は背部の内側から取り込まれている。しかしながら、結合手段は、特に溶接部位が腹部及び/又は背部の外側まで押し付けられないように取り込まれており、その結果として知覚できなかったり、又はほとんど知覚できなかったりすることになる。
【0040】
有利な発展的展開において、第2の結合領域における結合手段は表面全体上に設けられる。このようにして、第2の結合領域は、技術的に単純な方法で、ひいてはてさらに低費用で失禁用品内部に取り込まれる。
この好ましい実施形態において、結合手段によって取り付けられる表面積は、第2の結合領域によって包囲される表面積全体の100%の割合を有する。
【0041】
さらに有利な発展的展開において、第2の結合領域における結合手段は表面領域全体に設けられていない。特に、第2の結合領域内部の結合手段は、パターン形状で、特にオーバーハング部及び/又はストリップ状及び/又は線状配列及び/又はまた別のパターン状配列及び/又はそれらの組み合わせの形態で設けられる。その結果、第2の結合領域の硬化率は有利に設定される。上記のように、硬化は、適合性に関して有利な効果を有するが、硬化剤が多すぎると、快適性のない硬い場所となることがある。
【0042】
さらに有利な方法において、第2の結合領域における表面領域全体上に配列されていない結合手段の合計は、第2の結合領域が広がる表面領域全体に対する割合が少なくとも1.5%、特に少なくとも2.0%、中でも特に少なくとも2.5%、好ましくは最大でほぼ60%、中でも特に最大で50%、中でも特に最大で40%、中でも特に最大で30%、中でも特に最大で20%の取り付けられた表面積(結合部位)と仮定する。
【0043】
特に有利な方法において、第2の結合領域における結合手段は、ポイントパターンで配列され、結合手段(結合部位(joining locations))によって取り付けられる表面積の合計は、第2の結合領域が広がる表面積全体に対する割合が少なくとも1.5%、特に少なくとも2.0%、中でも特に少なくとも2.3%、中でも特に少なくとも2.5%であり、好ましくは最大で20.0%、好ましくは最大で15%、中でも特に最大で10.0%、中でも特に最大で8.0%、中でも特に最大で7.0%、中でも特に最大で6.0%であると思われる。
さらに有利な方法で、第2の結合領域においてポイントパターンの単一の結合手段によって取り付けられる表面積の直径は、少なくとも0.2mm、特に少なくとも0.3mm、中でも特に少なくとも0.4mm、中でも特に少なくとも0.5mmであり、好ましくは最大で2.5mm、特に最大で2.0mm、中でも特に最大で1.5mm、中でも特に最大で1.2mm、中でも特に最大で1.0mmである。
特に、ポイントパターンに存在する隣接する独立した結合手段は、1〜10mm、特に1〜8mm、中でも特に1〜6mm、中でも特に1〜5mm、中でも特に1.5〜4.5mm、中でも特に2〜4mmの間隔をおいてそれぞれ配置され、特に好ましくは同一距離にある。
【0044】
第1の結合領域については、非接着性結合手段が有利に使用され、特に、溶接部位の群、中でも特に超音波溶接部位、熱的溶接部位及び/又はカレンダ溶接部位から選択された手段が有利に使用される。さらに、第1の結合領域における結合手段として接着剤、特にホットメルト接着剤を使用することが特に有利であることが証明されている。中でも特に、接着剤又はホットメルト接着剤は疎水性を有する。これは、接続機能に加えて液体障壁が同時に形成されるため有利である。
【0045】
第1の結合領域において、表面領域全体にはない接着剤の塗布によって股部を腹部及び/又は背部に接続させることが有利であり得る。表面領域全体にはない接着剤の塗布は、例えば帯状のパターン、ウェブ状の連続若しくは非連続の格子構造、島形状の領域、又は帯状若しくは渦巻状に配置された接着剤構造であってもよい。
【0046】
さらに、第1の結合領域において表面領域全体における接着剤の塗布を利用することは特に有利であることが証明されている。これは、それ自体がねじれに対して剛直な吸収体を有する股部の腹部及び/又は背部のやや高可撓性のシャシー材料に対する最適な取り付けをもたらし、相互に望ましくない構成要素の位置ずれを防止する。
【0047】
有利なことには、第1の結合領域は、少なくとも吸収体の長手方向縁部まで該吸収体の下に延伸するが、股部の長手方向縁部前に終了する。さらに有利なことには、第1の結合領域は、それぞれの第2の結合領域との重なりが得られるように上記吸収体の長手方向縁部上で横方向に延在する。
【0048】
腹部及び/又は背部のシャシー形成材料は、好ましくは不織材料、例えばスパンボンデッド不織布(S)、メルトブローン不織布(M)、SM不織布、SMS不織布、SMMS不織布、カルデン不織布、又はスルーエア・ボンデッド・カルデン不織布を有する。特に好ましくは、腹部及び/又は背部のシャシー材料はスパンボンデッド不織布を有する。腹部及び/又は背部に使用される不織布材料は、好ましくは坪量10〜30g/m、より好ましくは15〜25g/mを有する。特に好ましくは、腹部及び背部は、特に坪量15〜25g/mのポリプロピレンから成るスパンボンデッド不織布を有する。
【0049】
股部の形成のために、バックシート材料若しくはトップシート材料は、具体的には10〜40g/m及び5〜20g/mの低坪量を有するものが好ましく使用される。これにより有利には、失禁用品のユーザに対してこうした敏感な身体部位で望まれている柔らかさ、適合性、及びドレープ性が実現される。
【0050】
股部のシャシー形成シェル材料はさらに以下のように形成されるのが有利である。すなわち、バックシートは特に、坪量10〜40g/mの被膜を有する。特に、バックシートは、使用中は液体不透過性であり同時に通気性があり、つまり水蒸気透過性の、特に微細孔の被膜を有する。バックシートの水蒸気透過性は、DIN 53 122−1(発行:2001−08)によって測定され、特に少なくとも300g/m/24h、更に特に少なくとも1000g/m/24h、中でも特に少なくとも2000g/m/24h、中でも特に少なくとも3000g/m/24h、中でも特に少なくとも4000g/m/24h、さらに最大で6000g/m/24hである。
【0051】
この被膜は、さらに不織布被覆が設けられていることが有利であり、これにより、失禁用品の身体から離れる外側は繊維製品のように見える。不織布被覆は、好ましくは不織布材料、特にポリプロピレンのスパンボンデッド不織布から構成され、その坪量は7〜25g/m、10〜20g/m、特に12〜17g/mである。
【0052】
トップシート材料は好ましくは、不織布材料、例えば、スパンボンデッド不職布(S)、メルトブローン不織布(M)、SM不織布、SMS不織布、SMMS不織布、カルデン不織布、又はスルーエア・ボンデッド・カルデン不織布を有する。
【0053】
この場合、トップシート材料は、好ましくは、トップシート材料からのみ形成されてもよい。より好ましくは、トップシート材料は、トップシート材料とバリア手段の複合体であってもよい。さらに有利な形態において、トップシート材料は、長手方向縁部と隣接する長手方向縁部領域を有する液体透過性トップシート材料、及び結合領域でトップシート材料の両側の長手方向縁部若しくは長手方向縁部領域に結合される疎水性バリア手段の複合体である。この複合体は、領域ごとに異なる要求事故運尾プロファイルを有する失禁用品を提供するが、特徴的なものとして、中央領域では液体を吸収させ、周縁領域では液体が側方に流出するのを遅らせることがある。
【0054】
機能性に対応して、以下に示される有利な材料が使用される。すなわち、トップシート材料は好ましくは不織布材料、例えばスパンボンデッド不織布、カルデン不織布やスルーエア・ボンデッド・カルデン不織布を有する。特に好ましくは、トップシート材料はスパンボンデッド不織布を有する。より有利なことに、トップシートに使用される不織布材料の坪量は5〜20g/m、8〜20g/m、より好ましくは12〜16g/mである。特に好ましくは、トップシートは、特に坪量が12〜16g/mであるポリプロピレンから成る親水化スパンボンデッド不織布を有する。
【0055】
バリア手段の材料は好ましくは、不織布材料を有し、例えばスパンボンデッド不織布、メルトブローン不織布、カルデン不織布やスルーエア・ボンデッド・カルデン不織布である。特に好ましくは、バリア手段の材料は1層又は複数層の不織布を有する。特に好ましくは、バリア手段の材料がスパンボンデッド不織布(S)及び/又はメルトブローン不織布(M)の1層以上の積層体、特にたとえばポリエチレンやポリプロピレンのようなポリオレフィンに基づくSMS積層体又はSMMS積層体を有する。この種の材料は安価であり、それらの固有の疎水性に基づき、液体浸透遅延効果(liquid-retardant effect)を奏する故に好ましい。
さらに有利には、バリア手段に使用される非不織布材料は、坪量が5〜20g/m、好ましくは8〜20g/m、より好ましくは10〜18g/mである。特に好ましくは、バリア手段は、特にポリプロピレンから成るスパンボンデッド不織布及びメルトブローン不織布層から成る坪量が10〜18g/mの積層体を有する。
【0056】
他の構成において、疎水性バリア手段は、トップシートの長手方向縁部上で広がり、正確には、それぞれの場合において直立した典型的にはカフ要素若しくは脚帯要素(leg-band)と称される吸収体の両側で長手方向にそれぞれ続くバリア手段を形成することになる。バリア手段の遠位端は弾性化手段が設けられていることが有利である。このようにして、バリア手段は失禁用品の使用中にユーザの皮膚表面に対して持ちあげられる。
【0057】
トップシート材料複合体の結合領域における材料ウェブの固定は、好ましくは接着剤、特にホットメルト接着剤、熱的カレンダ(サーモボンディング)若しくは超音波溶接を利用して行うこともできる。この固定は、連続する結合部位の形態で大きな結合力をトップシート材料とバリア手段との間で達成するために実行することができる。ここでは実線が考えられる。しかしながら、断続的に付与された結合領域による、すなわち不連続な結合点又は結合線又はその他の結合パターンによる結合も考えられ且つ有利である。
【0058】
バックシート材料及びトップシート材料は、横方向に同じ広がりを有することが有利である。それらは互いに合同である。しかしながら、バックシート材料及びトップシート材料が互いに一致していない場合もまたさらに有利である。バックシート材料はトップシート材料に比較して横方向の範囲が狭いのが特に有利である。このように、ユーザの着用快適性を低下させる可能性のある例えば被膜のようなバックシート材料が、皮膚に優しいトップシート材料の不織布材料によって被覆される。
【0059】
本発明の発展的展開において、股部の表面領域によって構成される失禁用品の表面積全体の割合は、25〜55%、特に30〜47%、中でも特に35〜47%、及び中でも特に35〜45%である。
【0060】
本発明の発展的展開において、股部と腹部との間の重なり領域は、股部が腹部の表面積の15〜40%、特に15〜35%、中でも特に15〜25%で重なり合うように形成されている。有利な方法において、股部は2500045000mmの表面積で腹部と重なりあう。
【0061】
本発明の発展的展開において、股部と背部との重なり領域は、股部が背部の表面積の20〜40%、特に20〜35%、中でも特に22〜32%が重なりあうように形成される。有利な方法において、股部は、3500065000mm、特に4000055000mmの表面積で背部と重なりあう。
【0062】
股部と背部との重なりあいは、股部と腹部との重なりあいよりも大きいことが有利である。
【0063】
本発明による失禁用品の形態の場合、吸収体がさらに、腹部の表面積の5〜20%、特に5〜15%で重なりあい、さらに/あるいは背部の表面積の10〜20%、特に10〜15%で重なり合ってよく、また、有利である。
【0064】
長手方向における側面継ぎ目領域の腹部及び背部の範囲は、有利には少なくとも100mm、特に少なくとも150mm、及び特に150mm〜250mmである。
【0065】
長手方向における腹部及び背部間の最小距離は、250〜400mmであることが有利である。
【0066】
横方向における股部の最大範囲、即ち最大幅Eは、少なくとも200mm、特に200〜350mm、中でも特に250〜320mmであることが有利である。
【0067】
さらに、横方向におけるバックシート材料及び/又はトップシート材料のオーバーハング部が全体で、すなわち吸収体の長手方向縁部両側で、股部の最大幅Eに対して、少なくとも25%、特に25〜50%、中でも特に35〜45%である場合が有利であることが証明されている。吸収体の両側におけるバックシート材料及び/又はトップシート材料の比較的大きなオーバーハング部は、そのため、比較的狭い吸収体を有する幅広の股部を意味する。これにより、脚部開口部に沿って延伸するようにされ、嵩のある、それゆえに剛直な吸収体から比較的に長い距離をおいた脚部弾性化手段を股部に設けることが可能になる。これは、股部の両側の脚部開口縁部の封止性及び適合性が良好な結果となる。これは、薄いシャシー材料と比較してねじれに対して剛直な吸収体がこのように液密の脚部終端の形成に対し、妨げになることが殆どないという理由からであり、したがって、極めて高い張力を作用させて液密の脚部終端を形成することは必要ではなく、これは失禁用品の着用快適性に関するポジティブな効果を有する。
【0068】
発明の他の形態においては、脚部弾性化手段が、長手方向において第2の弾性化手段よりも少なくとも10mm、特に少なくとも20mm手前で終了する場合に特に有利であることが証明されている。脚部弾性化手段は、長手方向に沿って腹部及び/又は背部よりも手前で終了する場合に特に有利である。これらによって付加される引張力及び復元力は、したがって第2の弾性化手段の引張条件に影響を及ぼさない。引張条件は、第2の弾性化手段が扇形に展開するよう設けられる、脚部開口部に対向する腹部及び背部の股側領域内部で特に影響されることはない。
【0069】
脚部弾性化手段として好ましく使用されるのは、ゴム又はポリエーテルポリウレタンやポリエステルプリウレタンの糸のような、糸状又は帯状の弾性化手段、好ましくはライクラ(登録商標)糸、クレオラ(登録商標)糸、若しくはスパンデックス(登録商標)糸などの弾性糸が使用される。脚部弾性化手段は好ましくは、厚さ300〜1500dtex、特に500〜1200dtex、中でも特に500〜900dtexを有する。脚部弾性化手段は、好ましくは待ち部のシャシー形成シェル材料の下に予応力1.5から6.0、特に2.5から4.5で固定される。この予応力は、弾性化手段の非伸長/弛緩した状態に対する伸長率の係数として定義されている。
【0070】
腹部及び背部の領域弾性化に対して、第1の弾性化手段はそれぞれ互いに離間され、横方向即ち腰回り方向に互いに平行に延伸するようにされて設けられる。好ましくは、これらは同じ予応力を有し、脚部上と同様に領域における腹部及び背部の領域上の連続する均一な弾性化に対して実質的に寄与する。しかしながら、第1の弾性化手段が、腰部の周囲にいくらか強い弾力性を実現するために、腰部の上縁部領域においてより強い予応力を有し、又はこれら多数の弾性化手段が密に離間されて設けられることが可能である。
【0071】
本発明のなお他の形態において、脚部に対向する腹部及び背部の上記股側領域における引張条件が着用快適性に関して本質的であり、着用快適性が改良されるように形成され得ることがさらに認識されている。有利には、第2の弾性化手段が失禁用品の縦中心軸の方向に2つの側面継ぎ目領域から広がり、これにより、弓形に展開して互いに間隔が拡大しながら延びる。
【0072】
このために、脚部に対向する股側領域において第2の弾性化手段が長手方向中心軸の方向に沿って扇形に広がるのであるが、前記股側領域は、この領域がその表面領域上で伸長されるとき、これにより発生する復元力が股部の方向に減少するように形成されることが好ましい。
【0073】
脚部開口部に対向する腹部及び背部の股側領域がこのように、それぞれの側面継ぎ目領域から股部の方に向かう方向、即ち、失禁用品の縦中心軸の方向に第2の弾性化手段の弓形に展開する方向においてある程度正確であると考えられる場合、表面領域上に引き伸ばされるときにこの方向に発生する復元力が減少される。ここで関連する力は、したがって、腹部及び背部が表面領域上の伸長力に抵抗する力である。この復元力の減少は、当然ユーザに伝達され、失禁用品の着用快適性を著しく改善することによって達成される。
【0074】
更に、股部の方向において失禁用品の横方向において形成される折り目のセンチメートル当たりの数を減少させることにより、脚部開口部に対向する腹部及び背部の上記股側領域における復元力を減少させるならば、特に有利であることが証明されている。このようにして、腹部や背部において生じた弾性力によってシャシー材料に幾重にも折り目を発生さえることなく、腹部や背部を体型に対応するように伸張させることができる。股部の方向における復元力の減少が、表面領域上の伸長の結果として生成される力が股部へ近接するにつれて小さくなることを意味することは、この点において再び説明されるべきである。したがって、表面領域上の伸長の結果としての復元力は、股部により近い領域よりも側面継ぎ目領域のほうが大きい。
【0075】
上記伸長条件は、例えば、脚部開口部に対向する股側領域において横方向に異なる弾性の材料を用いてさまざまな方法で達成することができるが、前記脚部開口部には、第2の弾性化手段がさらに設けられる。股部に近付くにつれて、換言すれば長手方向中心軸の方向に沿って外側から内方に向かって第2の弾性化手段の予応力を減少させることもまた理解し得る。さらに、平面的な伸長時の復元力の減少は、第2の弾性化手段の間隔が互いに増加することによって達成されることも理解されるが、ここで、これが弾性化手段による扇形ラインの結果としての予応力の大きな増加によって補償されず、増加する復元力の方向に沿って更に減少する(exceeded)ことを確実に理解する必要がある(it having to be ensured here that)。
【0076】
復元力を決定するために、測定されるシャシーの領域は、直接、いわば非破壊式に規定された、同一締め付けジョー幅の2つの締め付けジョーの間に固く閉め付けられ、さらに、復元力が規定された、使用状態を模擬する被測定領域の伸長時に、特に初期長さ(非締め付け状態における被測定領域の固定時の締め付けジョー間隔)の30%又は50%又は80%で決定することができる。上記締め付けジョーは、可能な限り多くの、しかしながら少なくとも2つの隣接して配置される、被測定領域の弾性化手段を固定すべきであり、実質的に弾性化手段の延びに対して直角に配位されるべきであり、その結果、締め付けジョー間の伸長が実質的に弾性化手段の延びの方向に生じる。
【0077】
側面継ぎ目領域において2つの弾性化手段の最小間隔(直接隣接して配置される弾性化手段の間隔)が3〜8mm、特に3〜7mm、中でも特に3〜6mmである場合に有利であることが証明されている。
【0078】
さらに、吸収体縁部又は町部の長手方向縁部において2つの弾性化手段の最大間隔(直接隣接して配置される弾性化手段の間隔)が7〜35mm、特に10〜32mm、中でも特に12〜30mmである場合に有利であることが証明されている。
【0079】
さらに、第2の弾性化手段が広がり率(degree of fanning out)F(以下式)が、50〜900%、特に100〜700%、及び中でも特に150〜550%を有する場合に有利であることが証明されている。
F=(A−B)/B100%
【0080】
広がり率Fは、最小間隔(B)に対する間隔減少(A−B)の比として百分率で定義されている。ここで、変量A及びBは、長手方向に最も内側の第2の弾性化手段から長さ方向に最も外側の第2の弾性化手段の間隔(即ち、直接隣接しておかれる第2の弾性化手段の間隔ではない)として定義され、正確には、Aは、特に股部の長手方向縁部又は吸収体縁部での最大間隔として、及び、Bは特に側面継ぎ目領域での最小間隔として定義されている。第2の弾性化手段の広がり率Fが腹部よりも背部の方がより大きい場合に有利であることが証明されている。
【0081】
ユーザの背部領域又は腹部領域の自然な体形において、ここで扱われている問題が典型的に背部領域又は臀部領域においてより重要であることが証明されている。このために、第2の弾性化手段相互の最大間隔が背部での吸収体縁部で腹部よりも大きい場合に有利であることが証明されている。
【0082】
有利な実施形態において、それぞれの第2の結合領域、ひいては補強領域は、股部の長手方向端部の方向に腹部と背部の股側横縁部から長手方向に考えられるときに、正確には、失禁用品の縦中心軸の方向の側面継ぎ目領域から弓形に延び、特に間隔を増大しながら展開し股部の長手方向縁部で終了する第2の弾性化手段により結果として被覆される長さまで広がる。さらに有利には、それぞれの第2の結合領域と、ひいては補強領域は、長手方向において、少なくとも弓形に延び特に展開する第2の弾性化手段が開始する側面継ぎ目領域の高さを有する想像水平線の水準の配置と一致する長さまで考慮されるときに、腹部及び背部の股対向横縁部から延伸する。最初に述べたように、第2の結合領域によって設けられる補強領域による剛直化は、合い具合に関して有利な効果を有する。
【0083】
第2の弾性化手段が一方の側面継ぎ目領域から他方の側面継ぎ目領域へ一貫して広がり、これは特に連続する製造方法への取り込みが「カット・アンド・プレイス」プロセスと比較して簡単であることも十分考えられ得る。腹部及び背部によって股部が覆われる結果、設計にも依るが、腹部及び/又は背部によって嵩の大きな吸収体が覆われ、その結果、第2の弾性化手段が延びる脚部に対向する腹部及び背部によって股側領域が覆われる。この嵩の大きい吸収体は、その際に通常、シャシー材料の弾力的伸長性を阻止する。さらに、嵩の大きい吸収体が付加的な引張り力に曝されるならば必ずしも有利ではない。したがって、第2の弾性化手段が、股部の吸収体との重なり領域において、その弾性的性質が発揮されないようにするならば有利であることが証明できる。弾性的性質が発揮されないようにすること(deactivation)は、例えば吸収体を有する覆い部の領域での第2の弾性化手段による複数の分離切断によって実現される一方で、その他の例えば超音波溶接又はレーザーなどを利用するような分離方法もまた考えられ得る。
【0084】
第1の弾性化手段もまた、吸収体を有する覆い部の領域においてその弾性的性質が発揮されないようにする(be deactivated with regard to heir elastic properties)ことができることが述べられる。
【0085】
失禁用品の全体寸法に関して、背部の相応する股に対向する側の最内部の第2の弾性化手段から腹部の股に対向する側の最内部の第2の弾性化手段の間隔(C)が250〜420mmであれば有利であることが証明されている。
【0086】
脚開口部に対向する腹部及び背部の股側領域の、脚開口部を制限する、縁部輪郭から最内部の股に対向する側の第2の弾性化手段の間隔は、好ましくは2〜40mm、より好ましくは3〜30mm、特に好ましくは4〜15mmになる。
【0087】
第1及び/又は第2の弾性化手段として好ましく使用されるのは、ゴム糸又はポリエーテルポリウレタン糸又はポリエステルポリウレタン糸のような糸状や帯状の弾性化手段、好ましくは、ライクラ(登録商標)糸、クレオラ(登録商標)糸、スパンデックス(登録商標)糸のような弾性の糸である。第1及び/又は第2の弾性化手段は好ましくは、厚さ300〜1500dtex、特に500〜900dtex、中でも特に500〜600dtexを有する。第1及び/又は第2の弾性化手段は、好ましくは予応力1.5〜6.0、特に2.5から5.0で、腹部及び背部のシャシー形成シェル材料上に固定される。この予応力は、弾性化手段の非伸長/弛緩した状態に対する伸長率の係数として定義されている。
【0088】
それにもかかわらず、腹部及び背部が少なくとも吸収体の外部で長手方向にわたって実質的に一貫して平面的に横弾性化されている場合に有利であることが証明されており、このような場合も有利な引張り条件が維持又は実現されている。
【0089】
吸収体は、天然または合成繊維、特にセルロース繊維のような、好ましくは繊維素綿毛の形態で体液を吸収する材料を有する。好ましくは、吸収コアは、中でも特に表面架橋された部分中和ポリアクリレートを基材とする超吸収性材料(SAP)を有する。
【0090】
股部、又は脚開口部を制限する上記股部の長手方向縁部は、有利には、弓状に輪郭を付けて形成されている。
【0091】
発明のさらなる特徴、詳細、利点は、添付の特許請求の範囲及び図面の表示及び発明に係る失禁用品の好ましい実施形態の以下の説明から提供される。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】図1は、失禁用品の腹部、背部、及び両者を接続する股部がまだパンツ型の形成により結合されておらず、平らに置いた且つ展開した状態で示されている本発明に係る失禁用品の平面図である。
【図2】図2は、図1の切断面II−IIにより、股部と該股部に取り付けられるこれらの横中心軸に沿った断面図(模式図)である。
【図3】図3は、細部の形態において図1に示される失禁用品の第2の結合領域を示す図である。
【図4】図4は、図3の切断面IV−IVによる、第2の結合領域の断面図(模式図)である。
【図5】図5は、図1の切断面V−Vによる、股部の横中心軸に沿った断面図(模式図)である。
【図6】図6は、図1に図示された失禁用品をユーザに装着した斜視図(模式図)である。
【図7】図7は、細部の形態において図1に図示された失禁用品を示す図である。
【図8】図8は、失禁用品の腹部及び背部における復元力の決定を一例として示す図である。
【図9】図9は、失禁用品の腹部及び背部における復原力の決定を一例として示す図である。
【図10】図10は、股部が腹部にまず接続されるのみである、平らに置いた且つ展開した状態の失禁用品を概略図示した平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0093】
これらの図面は、全体的に参照符号2で示された、固体及び液体の身体排泄物の受容のためのパンツ型失禁用品を示す。失禁用品2は、最大範囲で互いに独立して製造され、具体的には、前腹部4、後背部6、及び、上記腹部と上記背部との間に配置され吸収体7を有する股部8の3つの構成要素によって形成され、上記股部8は、一方で腹部4の表面積と他方で背部6の表面積の本質的割合で重なり領域で製造者側で分離不能に接続される。図1から明らかなように、これは、長手方向9を有する失禁用品のH字形の基本構造となる。図6に概略的に図示されたパンツ型を形成するために、図1に示される結合された構成要素は、次に腹部4及び背部6のそれぞれ側方の長手方向縁部10、12で同様に製造者側で互いに接続され、それによって両側に側面継ぎ目領域14(図6)が形成される。製造者側で製造されるパンツ型の失禁用品の状態で、腹部4及び背部6は横方向即ち腰回り方向16へ連続して側面継ぎ目領域14まで広がり、そのように腰回り方向に閉じた腰部開口部18、及び脚開口部19を画定し、それらを通してユーザは失禁用品をブリーフのように着用する。
【0094】
腹部4は、腰側領域20と、脚開口部に対向する股側領域22とに区別することができる。対応する区分は背部6に設けられ、正確には、腰側領域24と、脚開口部に対向する股側領域に設けられる。
【0095】
腹部4の腰側領域20、及び背部6の腰側領域24に、第1の弾性化手段28が設けられ、これは特に予め伸長した状態で、所謂ストレッチボンディング法で腹部4及び背部6の平坦材料(シャシー材料)に接続されたライクラ(登録商標)糸などの糸状の弾性化手段であってもよい。これらの第1の弾性化手段28は、一方の側面継ぎ目領域14から他方へ横方向即ち腰回り方向に延伸する。
【0096】
腹部4の脚開口部19に対向する股側領域22と、背部6の対応する領域26は、横方向即ち腰回り方向16から逸脱し股部8の横中心軸30の方向に流れる縁部輪郭32、34を夫々有する。図1に示した表示において、この縁部輪郭32、34がまた弓状であり、そのため脚開口部19を画成するのに好適である。脚開口部に対向する股側領域22又は26の形状はまた、股部8と腹部4又は背部6との間に比較的大きい重なり領域36を生成し、これは、股部8と腹部4又は背部6との耐裂性接続に関して本質的である。
【0097】
腹部4と背部6の脚開口部19に対向するそれぞれの股側領域22、26は、同様に弾性化された形態とされている。そこに、第2の弾性化手段40及び42がそれぞれ設けられている。第2の弾性化手段40、42はそれぞれ、側面継ぎ目領域14から失禁用品の縦中心軸44の方向へ広がる。図1及び図7から判るように、第2の弾性化手段40、42は縦中心軸44の方向へ扇形に広がる。これは、それらの間の間隔が縦中心軸44の方向へ増加することを意味する。第2の弾性化手段40、42の上記扇形展開はまた、図7に基づいてより正確に、且つ定量的に特定できる。たとえば、図7に示される背部6の第2の弾性化手段42は、側面継ぎ目領域14で相互に3〜8mmの最小間隔(直接並んで配置される弾性化手段の間隔)、及び吸収体の縁部46や股部8の長手方向縁部46に相互に7〜35mmの最大間隔(直接並んで配置される弾性化手段の間隔)を有する。図7に基づいて広がり率Fは以下のように定義することもできる:
【0098】
F=(A−B)/B100%
【0099】
この扇形広がり率は、有利には50及び900%の間、特に100及び700%の間、中でも特に150及び550%の間に位置することができる。前記扇形広がり率は、腹部4より背部6のほうが大きいことが有利である。変量A及びBは、長手方向9における最内部の第2の弾性化手段40、42から長手方向9に最外部の第2の弾性化手段40、42の間隔(即ち、直接並んで配置される弾性化手段の間隔ではない)として定義され、正確には、Aは、特に股部8の長手方向縁部48での最大間隔として、さらにBは特に側面継ぎ目領域14における最小間隔として定義されている(図7参照)。
【0100】
第2の弾性化手段40、42において扇形広がり率が十分大きく選択されるならば、第2弾性化手段40、42の経路が長い結果、この第2弾性化手段40、42における腰部領域即ち横方向領域16から遠ざかる弓形の形状によって復元力の増加が過剰にならないことが保証される限り、脚開口部19に面する股側領域22,26の復元力の減少を実現できる。側面継ぎ目領域14よりも近くに位置している該当する股側領域22、26の領域50は、股部8により近く位置する領域52と共に考慮される場合、領域52の平面的な伸長(弾性化手段42の方向への伸長)のもとで発生する復元力が領域50の伸長時に発生する復元力よりも小さい。これは有利なことには、一例によって示される場合において第2の弾性化手段40、42によって付加されるより小さい弾性力の結果として、腹部4及び背部6のシャシー材料はあまり強く縮められず、その結果、より少ない数の折り畳み/フリル54が、正確には、各側面継ぎ目領域14から股部8の方向に生じる。腹部4の平面的な伸長時に腹部4の脚開口に対抗する股側領域22、若しくは背部6の相当する部分26で発生する復元力が矢印56の方向へ減少し、即ち一般的に復元力が側面継ぎ目領域14から股部8の方向に減少するという事実は、−確認されたように−弾力的に伸長可能な材料が人間の体系の外面的特色に応じて上記領域で特に引張り及び伸長で付加されるために特に問題であることが証明されているために、着用快適性のかなりの改善が達成される。上記復元力の意識的な有利にもたらされた減少、即ち、矢印56の方向の方向へ、つまり股部8に近接する方向へ減少する復元力によって、それまで実現されなかった自由度を付与する効果を有する。
【0101】
最初に述べたように、復元力は失禁用品のシャシー上で直接決定することもできる。このために、腹部4若しくは背部の該当領域は、規定された同一の締め付け時のジョー間隔(b)の2つの締め付けジョー102、104(図8及び図9参照)間に締め付けられ、復元力は、次に特に初期長さ(非締め付け状態における締め付けジョー間隔の)30%又は50%又は80%で、使用状態を模擬する被測定領域の規定された伸長のもとで決定される。この場合に締め付けジョー102、104は可能な限り多くの、しかし少なくとも2つの隣接配置された被測定領域の弾性化手段40、42を固定すべきであり、弾性化手段が描くラインに対して略直角に配位され、その結果、締め付けジョー102、104からの離間が、本質的に弾性化手段が描くラインの方向に発生する。これは図8及び図9に実現される。
【0102】
失禁用品2の図示された好ましい実施形態において、背部6の対応する股に対向する最も内側の第2の弾性化手段42から腹部の股に対向する最も内側の第2の弾性化手段40の間隔Cは、失禁用品の製造寸法によるが、250mm〜420mmの間の範囲になる。第2の弾性化手段40、42は、実質的に腹部4及び背部6の股に対向する側の横縁部58、60まで延伸する。腹部4及び背部6の間隔は250〜400mmである。
【0103】
脚開口部に対向する腹部4及び背部6の股側領域22、26の脚開口部を制限する縁部輪郭32、34からの最内部の股に対向する側の第2の弾性化手段40、42の間隔は、好ましくは2〜40mm、より好ましくは3〜30mm、特に好ましくは4〜15mmである。
【0104】
長手方向9における側面継ぎ目領域14における腹部4及び背部6の範囲は、有利には100mm及び220mmの間になる。横方向16における股部8の範囲は有利には200mm及び350mmの間になる。
【0105】
図1からの切断面II−IIに沿った断面図を概略的に示す図2から明らかであるように、股部8は液体不透過性のバックシート材料62を有し、これは特に通気可能であるが、液体不透過性の被膜材料から形成されていてもよく、好ましくは不織布基材上に製造されたトップシート材料84を有し、これは、両側に配列された不織布基材とバリア手段68上に製造されるトップシート材料84の複合体である。図2から明らかなように、バックシート材料とトップシート材料との間には吸収体7が配置されている。この吸収体7は長手方向縁部46を有する。一例として図示された場合において、バックシート材料62は、長手方向縁部46の両側にそれぞれ横方向16にオーバーハング部66a、66bを形成する。トップシート64は横方向において吸収体7を相対的にわずかにのみ超えて突出するが、吸収体7の両側で長手方向9に延びる直立のバリア手段68が設けられ、これは典型的には直立のカフ要素又は脚帯要素と称され、好ましくは疎水性の、特に液体不透過性の不直布材料によって形成され、該不織布材料は横方向16に好ましくは股部8の側方の長手方向縁部48まで延伸する。バリア手段68は、その際に結合領域76においてトップシート材料64の長手方向縁部210若しくは長手方向縁部領域212に結合されている。バリア手段68の遠位端70には、更なる弾性化手段72が設けられ、これは失禁用品の使用中にバリア手段68をユーザの皮膚表面に対して持ち上げ、これは図1から切断面IV−IVに沿った概略断面図である図5に示される。長手方向9に配列される結合領域76は連続して延伸されるカフベースライン80を形成する。
【0106】
ここで、バックシート材料62及び/又はトップシート材料84の上記オーバーハング部66a、66bが吸収体7の長手方向縁部46の両側で、即ち合計で股部の最大幅Eに対して少なくとも25%であれば特に有利であることが証明されている。これは、このような配置とすることにより、脚開口部19に沿って延在するように脚部弾性化手段82を配列するための空間が横方向16に存在するからである。一方で、吸収体の吸収作用に好ましくない影響を与える付加的な伸張力やねじれ力が吸収体に加わることがなく、他方で、吸収体によって影響されることのない液密な脚側終端部(leg termination)が実現されるように、これらの脚部弾性化手段82が、嵩が大きく、それ故に可也剛直な吸収体7からある距離だけ隔たって延在するようにするならば有利であることが照明されている。図示された場合において、上記脚部弾性化手段82が長手方向9に腹部4若しくは背部6の第2の弾性化手段40及び42の前において特に少なくとも10mm、好ましくは少なくとも20mmの間隙距離で終了することが特に有利であることが証明されている。好ましくは、これらの脚部弾性化手段82は、長手方向9において腹部4及び背部6の手前で終了する。脚部弾性化手段82がこのように配設されている場合、腹部4及び背部6の伸長関連の挙動にわずかに若しくは全く影響しないために、このことは、有利であり、且つ本質的である。すなわち、もし、通常は大きい予応力と相応の大きい復元力とを伴って形成される脚部弾性化手段82がその部分にまで延在する場合に、脚開口部19に対向する腹部4及び背部6の股側領域22、26において着用快適性の改善を有利に達成する目的に関して悪影響を及ぼすことが証明されることが認識されたからである。
【0107】
図1に関連して図2から明らかなように、股部8の場合に横方向16に比較的大きいオーバーハング部66a、66bが吸収体7の長手方向縁部46の両側に実現され、正確には、特に腹部4と背部6に対向する股部8のそれぞれの領域に実現されている。この結果−既に指摘されたように−、腹部4及び背部6と股部8の比較的大きい重なり領域36、38が実現されている。好ましい構成上の変形に従って、腹部4と股部8の重なり領域36は、腹部4の表面積の少なくとも12%を有し、背部6と股部8の重なり領域38は、背部6の表面積の少なくとも20%を有する。これは、股部8の腹部4と背部6とへの確実な固定がこのようにして達成できるので、有利であることが証明されている。
図1は、平坦な展開状態におけるH字形の基本構造を備えた失禁用品2を示す。図1から明らかなように、失禁用品2は、本発明による第1の結合領域310、312及び第2の結合領域314a、314b、316a、316bを有し、これらは前方及び後方の重なり領域36、38に配列され、これにより前方及び後方の接続領域306、308をもたらし、股部8は腹部4及び背部6にそれぞれ分離不能に結合されている。(ここでは左側の第2の結合領域のみが概略的に図示された)図1の平面II−IIに沿った概略断面図を示す図2と共に参照すれば、第2の結合領域314a、314b、316a、316bはこの場合、股部8のそれぞれ長手方向縁部48を橋渡しする領域320a、320b、322a、322bに配列されることは明らかである。その結果して、オーバーハング部66a、66bの部分領域324a、324b、326a、326b、及び長手方向縁部48に隣接する腹部4若しくは背部6の部分領域328a、328b、330a、330bには、第2の結合領域314a、314b、316a、316bが、そこに配列された結合手段340とともに夫々広がる。
【0108】
これら第2の結合領域314a、314b、316a、316bは夫々補強領域334a、334b、336a、336bを形成する。
長手方向9に沿って考えると、第2の結合領域314a、314b、316a、316b、したがって補強領域334a、334b、336a、336bは、腹部4と背部6の股対向横縁部58、60から股部の長手方向端部の方向に、好ましくは股部8の少なくともそれぞれの長手方向端部98、100まで延在する。
【0109】
第2の結合領域314a、314b、316a、316bは、その全体幅Pが好ましくは5〜60mm、特に10〜50mm、中でも特に10〜40mm、中でも特に10〜30mmである。
第2の結合領域314a、314b、316a、316bがその上に広がるそれぞれのオーバーハング部66a、66bの部分領域324a、324b、326a、326bにおいて、第2の結合領域の幅P’は、好ましくは1mmより大きく、より好ましくは2mmより大きく、さらに好ましくは5mmより大きく、しかしながら好ましくは60mmより小さく、より好ましくは50mmより小さく、さらに好ましくは40mmより小さく、さらに好ましくは30mmより小さく、さらに好ましくは20mmより小さく、特に好ましくは10mmより小さい。
【0110】
第2の結合領域314a、314b、316a、316bは、前記第2の結合領域314a、314b、316b、316bがその上に広がるオーバーハング部66a、66bのそれぞれの部分領域324a、324b、326a、326bの、幅Hを有するそれぞれのオーバーハング部66a、66bに対する幅P’の割合P’/Hが、好ましくは少なくとも0.01、特に少なくとも0.04、中でも特に少なくとも0.07、中でも特に少なくとも0.10であるが、しかしながら、好ましくは最大で0.90、中でも特に最大で0.80、中でも特に最大で0.70、中でも特に最大で0.60、中でも特に最大で0.50、中でも特に最大で0.40であるように、オーバーハング部66a、66bのそれぞれの部分領域324a、324b、326a、326bの上に横方向に広がる。
【0111】
第2の結合領域314a、314b、316a、316bがその上に広がる腹部4若しくは背部6の部分領域328a、328b、330a、330bにおいて、第2の結合領域の幅P”は、好ましくは1mmより大きく、より好ましくは2mmより大きく、さらに好ましくは5mmより大きいが、好ましくは60mmより小さく、より好ましくは50mmより小さく、より好ましくは40mmより小さく、より好ましくは30mmより小さく、より好ましくは20mmより小さく、特に好ましくは10mmである。
【0112】
第2の結合領域314a、314b、316a、316bは、幅P”を有し第2の結合領域314a、314b、316a、316bがその上に広がる腹部及び背部のそれぞれの部分領域328a、328b、330a、330bの、幅Hを有するオーバーハング部66a、66bに対する割合P”/Hが、好ましくは少なくとも0.01、特に少なくとも0.04、更に特に少なくとも0.07、中でも特に少なくとも0.10であるが、好ましくは最大で0.90、特に差痛い゛で0.80、中でも特に最大で0.70、中でも特に最大で0.60、中でも特に最大で0.50、中でも特に最大で0.40であるように、腹部4及び背部6のそれぞれの部分領域328a、328b、330a、330bの上に横方向16に広がる。
【0113】
上記に説明したように、第2の結合領域314a、314b、316a、316bは、腹部と背部の隣接する部分領域328a、328b、330a、330b上に広がる。股部8の長手方向縁部48、及び腹部4と背部6の長手方向縁部10、12の間にはそれぞれ側面領域360a、360b、362a、362bがある。それぞれの側面領域は幅Nである。更に図10に概略的に図示されるように、幅Nを有する腹部と背部のそれぞれの側面領域360a、360b(及び362a、362b)の上に、比例幅P”で第2の結合領域314a、314b(及び316a、316b)が広がる。図10において、腹部又は背部は矩形パネルとして示される。しかしながら、図1に示され、さらに図10における破線によって描画されるように、股部に対向する領域22はまた、弓状の縁部輪郭32をとる。
幅P”を有し、第2の結合領域314a、314b、316a、316bがその上に広がる腹部及び/又は背部のそれぞれの部分領域328a、328b、330a、330bの、幅Nを有する腹部及び/又は背部のそれぞれの部分領域360a、360b、362a、362bに対する幅P”の割合P”/Nは、好ましくは少なくとも0.01、特に少なくとも0.015、中でも特に少なくとも0.020、及び好ましくは最大で0.35、特に最大で0.30、中でも特に最大で0.25、中でも特に最大で0.20、中でも特に最大で0.15、中でも特に最大で0.10である。
【0114】
有利な方法において、幅P’を有し、第2の結合領域314a、314b、316a、316bがその上に広がるそれぞれのオーバーハング部66a、66bのそれぞれの部分領域324a、324b、326a、326bの、幅Nを有する腹部及び/又は背部のそれぞれの部分領域360a、360b、362a、362bに対する幅P’の割合P’/Nは、好ましくは少なくとも0.01、特に少なくとも0.015、中でも特に少なくとも0.020、及び好ましくは最大で0.35、中でも特に最大で0.30、中でも特に最大で0.25、中でも特に最大で0.20、中でも特に最大で0.15、中でも特に最大で0.10である。
【0115】
第2の結合領域314a、314b、316a、316b(図2)に配列される結合手段340は溶接部位、好ましくは超音波溶接部位であり、これらは第2の結合領域内の表面積全体には配列されていない。
図3(ここでは股部8を腹部4に取り付けた失禁用品の詳細)に更に表示されるように、結合手段340は孔開き式で配列される。それぞれの場合に超音波溶接部位の形態の結合手段340は、結合部位(即ち、取り付け領域)342を形成し、これは非取り付け領域344によって、隣接する結合部位から間隔があけられている。第2の結合領域(ここでは314b)の面積範囲を決定するために、最も外側の結合手段340即ち結合部位342は夫々想像線350によって繋がっている。表面領域(結合部位)が取り付けられた第2の結合領域314bが広がる表面全体に、ポイントパターンの形態で配列される結合手段340は、全体で、第2の結合領域がその上に広がる表面領域全体に対して、好ましくは少なくとも1.5%、特に少なくとも2.0%、中でも特に少なくとも2.3%、中でも特に少なくとも2.5%、及び好ましくは最大で20.0%、中でも特に最大で15.0%、中でも特に最大で10.0%、中でも特に最大で8.0%、中でも特に最大で7.0%、中でも特に最大で6.0%である。個々の結合手段の直径は、好ましくは少なくとも0.2mm、特に少なくとも0.3mm、中でも特に少なくとも0.4mmであり、好ましくは最大で2.5mm、特に最大で2.0mm、中でも特に最大で1.5mm、中でも特に最大で1.2mm、中でも特に最大で1.0mmである。ポイントパターンで存在する隣接する個々の結合手段340は、好ましくは1〜10mm、特に1〜8mm、中でも特に1〜6mm、中でも特に1〜5mmであり、中でも特に1.5〜4.5mm、中でも特に2〜4mmだけ互いに間隔があけられている。
【0116】
図4は、図3の切断面IV−IVに沿った第2の結合領域314aの断面図を示す。
不織布のトップシート材料84及び被膜のバックシート62から構成される股部8のオーバーハング部66bは、結合手段340によって形成される結合部位342を用いてその下側で横に置かれた腹部4に取り付けられる。
【0117】
図2に示されるように、第1の結合領域312は幅Kを有する吸収体7の下に延在し、したがって、さらに輪郭、即ち、吸収体7の長手方向縁部46にわたって延伸するが、股部8の輪郭の外側ではなく、代わりに股部8の長手方向縁部48内で終了する。股部8はその際に、表面領域全体にわたって接着剤の塗布によって背部6に接続されることが好ましい。
【0118】
この例示にあるように、トップシート材料は、トップシート64と該トップシート64の両側の長手方向縁部210若しくは長手方向縁部領域212上に結合されるバリア手段68との複合体である。トップシート材料はその際に、接着剤200、特にホットメルト接着剤を用いて吸収体に取り付けられ、吸収体7の側面縁部46に重なり合い、さらにバックシート材料62の隣接する部分領域に取り付けられる。
【0119】
別個の結合手段(図2に図示せず)がさらに、バックシート材料と吸収体との間、及びトップシート材料と吸収体との間に設けられている。これら別個の結合手段は、接着剤の形態で塗布され、表面領域全体ではなく、断続したパターン形状で塗布される。これら別個の結合手段は、接着剤の形態で設けられ、それゆえに例えば格子形、ストリップ形、又は渦巻パターンとして塗布される。
【0120】
図10は、股部8に結合された腹部4を備えた未完成の失禁用品2、及び第1の結合領域310とそれぞれの第2の結合領域314a、314bの配列の有利な構成を概略的に示している。図10に示されるように、第1の結合領域310は、幅Kを有する吸収体7の長手方向縁部46上で有利に幅Rで横方向16に広がるが、股部8の長手方向縁部48上には到達しない。それぞれの場合に、幅Pを備えたそれぞれの第2の結合領域314a、314bは、股部8の長手方向縁部48を橋渡しする。それにより、結合領域314a、314bは、幅Hを有するオーバーハング部66a、66bの隣接する部分領域324a、324b上に夫々広がる。第2の結合領域314a、314bはさらに、腹部4、正確には幅P”を有する腹部の隣接部分領域328a、328b上にそれぞれ広がる。第1の結合領域310はこれにより、それぞれの第2の結合領域324a、324bとの重なりが得られるように横方向に広がる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
横方向即ち腰回り方向(16)に連続する、腰周り方向に閉じた腰部開口部(18)を有する腹帯及び背帯を形成するために、両側の側面継ぎ目領域(14)で製造者側で互いに接続された前腹部(4)及び後背部(6)と、長手方向(9)に内側(41)と股対向横縁部(58)を有する前記腹部(4)と、内側(41)と股対向横縁部(60)を有する前記背部(6)との間に延伸する吸収体(7)を有し且つ内面(85)と外面(86)を有する股部(8)と、長手方向縁部(48)と長手方向端部(98、100)と、を有する、身体排泄物の受容のためのパンツ型失禁用品(2)において、前記股部(8)が前方重なり領域(36)において腹部(4)と重なり、前記股部(8)が後方重なり領域(38)において背部(6)と重なり、前記股部(8)がその外面(86)で前方接続領域(306)において腹部(4)の内側(41)に分離不能に結合され、前記股部(8)がその外面(86)で後方接続領域(308)において背部(6)の外側(41)に分離不能に結合され、前記股部(8)のみならず腹部(4)と背部(6)が失禁用品の脚開口部(19)を画成し、第1の弾性化手段(28)が腹部(4)と背部(6)に設けられ、互いに離間され、横方向即ち腰回り方向(16)において互いに平行に広がり、したがって、それらの表面領域上で腹部(4)と背部(6)を弾性化し、第2の弾性化手段(40、42)が脚開口(19)に対向する腹部(4)及び背部(6)の股側領域(22、26)に設けられ、前記股部(8)が液不透過性バックシート材料(62)を含み、前記吸収体(7)がバックシート材料(62)とトップシート材料(84)との間に配置され、吸収体(7)が長手方向縁部(46)を有し、前記トップシート材料(84)又は前記トップシート材料(84)とバックシート材料(62)とが吸収体(7)の長手方向縁部(46)の外側にそれぞれ広がり、腹部(4)と背部(6)の接続領域(306、308)が第1の結合領域(310、312)と、第2の結合領域(314a、314b、316a、316b)をそれぞれ含み、前記第1の結合領域(310、312)が吸収体(7)の下の少なくともある部分に広がり、前記第2の結合領域(314a、314b、316a、316b)が、股部(8)のそれぞれの長手方向縁部(48)を橋渡しする領域(320a、320b、322a、322b)に設けられ、即ち、股部(8)のオーバーハング部(66a、66b)の部分領域(324a、324b、326a、326b)と、腹部(4)及び/又は背部(6)の、隣接する部分領域(328a、328b、330a、330b)の両者の上に広がり、それぞれの第2の結合領域(314a、314b、316a、316b)が、股部(8)の長手方向端部(98、100)の方向において腹部(4)及び/又は背部(6)の股対向横縁部(58、60)からそれぞれ長さ方向(9)に広がり、それぞれの第2の結合領域(314a、314b、316a、316b)が、溶接位置の形状、特に超音波溶接位置、熱溶接位置、及び/又はカレンダ溶接位置における結合手段(340)によって形成され、この結果、第2の結合領域(314a、314b、316a、316b)が補強手段(334a、334b、336a、336b)を形成する、パンツ型失禁用品。
【請求項2】
長さ方向(9)について考えたときに、第2の結合領域(314a、314b、316a、316b)と、その結果としての補強領域(334a、334b、336a、336b)が、腹部(4)及び背部(6)の股対向横縁部(58、60)から股部(8)の少なくともそれぞれの長手方向端部(98、100)まで広がることを特徴とする、請求項1に記載の失禁用品。
【請求項3】
幅(P’)を有し、第2の結合領域(314a、314b、316a、316b)がその上に広がるそれぞれのオーバーハング部(66a、66b)の部分領域(324a、324b、326a、326b)の、前方重なり領域(36)及び後方重なり領域(38)の少なくとも一方における幅Hを有するそれぞれのオーバーハング部(66a、66b)に対する割合P’/Hは、少なくとも0.01、特に少なくとも0.04、中でも特に少なくとも0.07、中でも特に少なくとも0.10であり、好ましくは最大で0.90、特に最大で0.80、中でも特に最大で0.70、中でも特に最大で0.60、中でも特に最大で0.50、中でも特に最大で0.40であることを特徴とする、前記請求項のうち少なくとも1つに記載の失禁用品。
【請求項4】
幅(P”)を有し、第2の結合領域(314a、314b、316a、316b)がその上に広がる腹部(4)及び/又は背部(6)のそれぞれの部分領域(328a、328b、330a、330b)の、幅(H)を有するそれぞれの前記オーバーハング部(66a、66b)に対する割合P”/Hは、少なくとも0.01、特に少なくとも0.04、中でも特に少なくとも0.07、中でも特に少なくとも0.10であるが、好ましくは最大で0.09、中でも特に最大で0.80、中でも特に最大で0.70、中でも特に最大で0.60、中でも特に最大で0.50、中でも特に最大で0.40であることを特徴とする、前記請求項のうち少なくとも1つに記載に失禁用品。
【請求項5】
幅(P”)を有し、第2の結合領域(314a、314b、316a、316b)がその上に広がる腹部(4)及び/又は背部(6)のそれぞれの部分領域(328a、328b、330a、330b)の、幅(N)を有する腹部(4)及び/又は背部(6)のそれぞれの側面領域(360a、360b、362a、362b)に対する割合P”/Nは、少なくとも0.01、特に少なくとも0.015、中でも特に少なくとも0.020であるが、好ましくは最大で0.35、特に最大で0.30、中でも特に最大で0.25、中でも特に最大で0.20、中でも特に最大で0.15、中でも特に最大で0.10であることを特徴とする、前記請求項のうち少なくとも1つに記載に失禁用品。
【請求項6】
幅(P’)を有し、第2の結合領域(314a、314b、316a、316b)がその上に広がるそれぞれのオーバーハング部(66a、66b)の部分領域(324a、324b、326a、326b)の、幅(N)を有する、腹部(4)及び/又は背部(6)のそれぞれの側面領域(360a、360b、362a、362b)に対する割合P’/Nは、少なくとも0.01、特に少なくとも0.015、中でも特に少なくとも0.020であるが、好ましくは最大で0.35、特に最大で0.30、中でも特に最大で0.25、中でも特に最大で0.20、中でも特に最大で0.15、中でも特に最大で0.10であることを特徴とする、前記請求項のうち少なくとも1つに記載に失禁用品。
【請求項7】
全体幅Pを有するそれぞれの第2の結合領域(314a、314b、316a、316b)は、幅P“に対する幅P‘の割合が好ましくは1:4及び4:1、より好ましくは1:3及び3:1、より好ましくは1:2及び2:1、特に好ましくは1:1であるようにして、股部(8)の長手方向縁部(48)に沿って配列されることを特徴とする、前記請求項のうち少なくとも1つに記載の失禁用品。
【請求項8】
第2の結合領域(314a、314b、316a、316b)と、その結果としての補強領域(334a、334b、336a、336b)は全体幅Pが5〜60mm、特に10〜50mm、中でも特に10〜40mm、中でも特に10〜30mmであることを特徴とする、前記請求項のうち少なくとも1つに記載の失禁用品。
【請求項9】
前記第2の結合領域(314a、314b、316a、316b)が一定の全体幅(P)で長手方向(9)に平行に配列されることを特徴とする、前記請求項のうち少なくとも1つに記載の失禁用品。
【請求項10】
前記第2の結合領域(314a、314b、316a、316b)における結合手段(340)が表面全体に設けられていないことを特徴とする、前記請求項のうち少なくとも1つに記載の失禁用品。
【請求項11】
前記第2の結合領域(314a、314b、316a、316b)における結合手段(340)がポイントパターンに配列され、結合手段(340)によって取りつけられる表面積の合計が、第2の結合領域がその上に広がる表面積全体に対して、少なくとも1.5%、特に少なくとも2.0%、中でも特に少なくとも2.3%、中でも特に少なくとも2.5%であるが、好ましくは最大で20.0%、特に最大で15.0%、中でも特に最大で10.0%、中でも特に最大で8.0%、中でも特に最大で7.0%、中でも特に最大で6.0%の割合になることを特徴とする、前記請求項のうち少なくとも1つに記載の失禁用品。
【請求項12】
横方向(16)におけるバックシート材料(62)及び/又はトップシート材料(84)のオーバーハング部(66a、66b)が全体で、即ち、吸収体(7)の長手方向縁部(46)の両側で、股部(8)の最大幅(E)に対して、少なくとも25%、特に25〜50%、中でも特に30〜45%、中でも特に35〜45%である、前記請求項のうち少なくとも1つに記載の失禁用品。
【請求項13】
第2の弾性化手段(40、42)が失禁用品(2)の縦中心軸(44)の方向(56)に2つの側面継ぎ目領域(14)から広がり、これにより弓形に扇状に展開しながら互いに増大する間隔で延びることを特徴とする、前記請求項のうち少なくとも1つに記載の失禁用品。
【請求項14】
第1の結合領域(310、312)が接着剤、特にホットメルト接着剤で形成されることを特徴とする、前記請求項のうち少なくとも1つに記載の失禁用品。
【請求項15】
それぞれの第2の結合領域(314a、314b、316a、316b)が吸収体の輪郭の外側に配列されることを特徴とする、前記請求項のうち少なくとも1つに記載の失禁用品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2012−523868(P2012−523868A)
【公表日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−505077(P2012−505077)
【出願日】平成22年4月7日(2010.4.7)
【国際出願番号】PCT/EP2010/002166
【国際公開番号】WO2010/127750
【国際公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【出願人】(500038020)パウル ハルトマン アクチェンゲゼルシャフト (64)
【Fターム(参考)】