説明

ヒト膜タンパク質発現のための微生物

本発明は、分離された、遺伝的に改変された、生きている非哺乳類有機体に関し、この有機体は野生型に比べて高められたHMG−CoA−還元酵素活性と、野生型に比べて低められたC24−メチル基転移酵素および/またはデルタ22−不飽和化酵素活性を持つ。本発明は、有機体が野生型と比べて高められたデヒドロコレステロール−デルタ70−還元酵素活性を備えていることを特徴とする。本発明はさらに、そのような有機体のさまざまな使用、そのような有機体を備えたテストキット、およびそのような有機体からの膜抽出物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は分離された、遺伝的に改変された、生きている非哺乳類有機体に関し、この有機体は野生型に比べて高められたHMG−CoA−還元酵素活性と、野生型に比べて低められたC24−メチル基転移酵素および/またはデルタ22−不飽和化酵素活性を持つ有機体であり、その応用、それを生成するための核酸構造、有機体を含むキット、並びに有機体から得られる膜抽出物である。
【背景技術】
【0002】
冒頭に挙げた構造の有機体は、特許文献1から公知である。この有機体は、7−デヒドロコレステロールの生合成に適している。この有機体を生成する動機は、ビタミンD3の中間生成物、特に7−デヒドロコレステロールを大量に、および経済的な条件下で製造するという必要性に基づいている。
【0003】
まったく異なった関連性において、膜タンパク質、特にヒト膜タンパク質を機能的に野生型のコンフォメーションで少なくとも分析的に優れて有用な分量を作り出す、またはこのタンパク質を例えばスクリーニングという目的に十分な量を機能的に有効な状態で含んでいるシステムを提供するという需要がある。このために、基本的に例えば微生物を使用した生合成方法が考えられる。しかし、野生型株哺乳類細胞からの膜タンパク質の非相同の発現は、コレステロールが欠けているため、またはエルゴステロールが存在しているためにしばしば困難を伴う。なぜなら発現した膜タンパク質は機能的に制限されているかまたは非活性の場合が多いからである。その理由として、膜タンパク質の正しい折りたたみと活性コンフォメーションの誘導、引いてはその機能性に膜内のステロールが重要な役割を果たす、すなわち酵母中での非相同膜タンパク質の機能性発現のために膜のステロールパターンを膜タンパク質に適合させなければならない、という既知の事実が考えられる。
【0004】
ステロールは、膜真核細胞の基本的な構成要素である。これは膜の流動性および浸透性の責任を負っている。特に強調すべきであるのは、多数の膜タンパク質の調節へのステロールの関与である。この場合、正しい折りたたみのためのある種の共同因子、膜タンパク質の安定性と活性が重要である。真核細胞内で自由なステロールは形質膜内およびすべての細胞コンパートメントの膜内にある。脂質粒子内では、ステロールはエステル化した形で貯蔵脂質として存在する。酵母内では、自由なステロールの大部分が形質膜内に局在し、その次に分泌小胞にあり、同時にミクロソーム内、液胞内およびミトコンドリア膜内にはわずかしかない。エルゴステロールはステロール生合成経路の最終生成物であり、例えば酵母S. cerevisiae中にあり、形質膜中および分泌小胞中の主たるステロールである。細胞内コンパートメントの膜には少量のステロールが含まれているが、他のステロール中間体もある。
【0005】
哺乳類細胞中では、ステロール生合成の最終生成物はコレステロールであり、これは形質膜内の大部分のステロールから作られる。形質膜は細胞コレステロール全体の約60〜80%を含んでおり、ステロール合成の場所である小胞体にはわずか0.5〜1%しか含まれていない。
【0006】
例えば非特許文献1は、酵母のヒト化について書かれている。しかしここでのヒト化の概念は、非相同生成タンパク質の糖鎖付加パターンに関するものであり、これは人に適合され、および本発明に関係するステロールパターンの範囲ではない。最も重要なことは酵素または抗体の合成であって、膜タンパク質ではない。
【0007】
酵母のエルゴステロール生合成経路は、プレスクアレン経路つまりアセチルCoA分子からのスクアレンの合成、およびスクアレンからエルゴステロールへの変換が触媒されることによるポストスクアレン経路に分類される。プレスクアレン経路の主要ペースメーカー酵素としてヒドロキシメチルグルタリル−コエンザイムA−還元酵素(HMG−CoA−還元酵素)が確認されている。非常に多くのエネルギーを要するエルゴステロール生合成経路は、特にこの酵素によって調節され、この酵素はそれに対応してエルゴステロールによるフィードバック阻害のようなさまざまな調整メカニスムの影響下にある。プレスクアレン経路およびポストスクアレン経路は、チモステロールの合成まで、酵母と哺乳類細胞で同じ方法で進む。チモステロールからエルゴステロールまたはコレステロールまでのダウンストリームの区別は、以下のように説明されている。酵母細胞では、チモステロールがC24−メチル基転移酵素によってフェコステロールに、続いてデルタ7−デルタ8−異性化酵素によってエピステロールに、デルタ5−不飽和化酵素によってエルゴスタ−5,7,24(28)−トリエノールに、デルタ22−不飽和化酵素によってエルゴスタ−5,7,22,24(28)−テトラエノールに、および最後にデルタ24−還元酵素によってエルゴステロールに変換される。哺乳類細胞では、チモステロールがデルタ7−デルタ8−異性化酵素によってコレスタ−7,24−ジエノールに、デルタ5−不飽和化酵素によってコレスタ−5,7,24−トリエノールに、およびデルタ7−還元酵素によってデスモステロールに、および最後にステロール−デルタ5−不飽和化酵素によってコレステロールに変換される。その際最後に最後に挙げた酵素は、コレスタ−7,24−ジエノールによってラトステロールへ、およびコレスタ−5,7,24−トリエノールによって7−デヒドロコレステロールへ反応することができる。他方ラトステロールは、デルタ5−不飽和化酵素によって7−デヒドロコレステロールに反応することができる。それに対して後者はデルタ7−還元酵素によってコレステロールへと反応する。
【0008】
ヒト膜タンパク質の一例がセロトニントランスポーター(SERT)である。これはNa/Cl依存性神経伝達物質トランスポーターのファミリーであり、このファミリーはシナプス間隙からの生体アミンをシナプス前の神経終末に再び戻すことに責任を負っている。このファミリーのその他の構成員はノルアドレナリン、ドーパミン、コリン、グリシンおよびγ−アミノ酪酸のためのトランスポーターである。セロトニントランスポーターは、高い臨床重要性を備えた多くの抗うつ剤の薬理学的な標的分子である。SERTを標的として持つ抗うつ剤は、2つの主要グループに区分される:1つはイミプラミン、デシミプラミン、クロミプラミンのような三環系作用物質分子でありもう1つはSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)である。後者のグループには、パロキセチン、フルオキセチン、セルトラリンおよびシタロプラムなどの作用物質が入る。
【0009】
SERTはこれまでヒト、ラット、マウス、ウシおよびキイロショウジョウバエの組織にクローン化されてきた。SERTは、すべての流通しているシステム、つまり大腸菌 および酵母Pichia Pastoris中、昆虫細胞中、さまざまな細胞株、例えばCOS−I細胞、BHK細胞、Hela細胞、およびHEK細胞などで発現する。酵母Saccharomyces cerevisiae中でのSERTの発現は知られていない。機能的な発現は、これまで哺乳類細胞株中、および昆虫細胞中で成功したが、大腸菌中またはPichia pastoris中では成功していない。SERTは非相同または過剰発現に関して極めて困難なタンパク質である。この困難さは、セロトニントランスポーターのタンパク質を包囲する膜中のコレステロール依存と、タンパク質の正しい折りたたみにとってのグリコシル化の重要性とによって生じる。セロトニントランスポーターの活性は、コレステロールが膜中に存在する場合にのみ証明できる。おそらくこのステロールは、この活性にとって最適なSERTのコンフォメーション状態を誘導する。従来から、コレステロールの膜中での欠如が他のステロールとの置換によって補われることはできないと推測されている。SERTにとってのコレステロールの重要性という理由から、なぜ機能的発現が大腸菌中でこれまで失敗したのかは明らかであると思われる。ウェスタンブロット法による実験で、Tateらが非特許文献2でrSERTがPichia Pastoris中でグリコシル化するが、機能的に発現しないことを示している。酵母中のコレステロール欠如がその原因であることが推測される。
【0010】
非特許文献3および特許文献2は、コレステロールを生成する酵母について記述されている。特許文献3から、他の関連において酵母をベースとしたシステムがスクリーニング方法への使用で公知である。
【0011】
改変した有機体、例えば酵母Saccharomyces cerevisiaeの株はコレステロールまたは前駆物質を合成する能力を持っており、この前駆物質はコレステロールの欠如をセロトニントランスポーターに関して補償することができ、このタンパク質の非哺乳類中での機能的発現をはじめて可能にするのではないかと思われる。もし機能的に発現するなら、そのような有機体は「バイオアッセイ」開発の基礎として使用することができるであろう。この「バイオアッセイ」を使用して、さまざまな材料グループ、新しい、薬理学的に関連する作用物質をセロトニントランスポーターのために「スクリーニング」することで確認することができるであろう。さらに、そのような酵母株はコレステロールに依存した他の膜タンパク質の機能的発現のために使用することができるだろう。コレステロール依存が証明された、または推測されるヒト膜タンパク質のリストは長く、絶えず増大している。コレステロール依存のタンパク質の発生または推移に伴って生じる病気および感染のリストも、同様に長い。このタンパク質の発現プラットフォームとして適切なシステムは、従って最大限の価値があると考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】WO03/064650
【特許文献2】WO2005/12131 A
【特許文献3】US2005/0054108A1
【特許文献4】WO03/064650A1
【特許文献5】US5,759,801
【非特許文献】
【0013】
【非特許文献1】Wildt, S., Gerngross, T. U. Nature Reviews(2005)3:119〜128ページ
【非特許文献2】Tate, C. G., Haase, J., Baker, C., Boorsma, M., Magnani, F., Vallis, Y., 及び Williams, D. C. Biochimica et Biophysica Acta(2003)1610、141〜153ページ
【非特許文献3】Xu SH, Nes WD, Biochem Biophys Res Commun.(1988)155(1):509〜17ページ
【非特許文献4】Jacobs BL, Azmitia EC. Physiol Rev(1992)72, 165〜229ページ
【非特許文献5】Yanisch−Perron, C, Vieira, J., Messing, J. Gene(1985)33(1), 103〜119ページ
【非特許文献6】C. Lang, A.C. Looman. Appl. Microbiol. Biotechnol .(1995)44:147〜156ページ
【非特許文献7】Serranoら、Methods Enzymol., 157:533〜544ページ(1988)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
従って本発明の根底には、哺乳類膜タンパク質、特にヒト膜タンパク質をその中で効率的で簡単に機能的に発現させることが可能な非哺乳類有機体、特に、微生物を作り出すという技術的問題がある。
【0015】
本発明の根底にはさらに、簡単で効率的な方法で哺乳類膜タンパク質、特にヒト膜タンパク質のアゴニストまたはアンタゴニストに従って物質または物質ライブラリーをスクリーニングすることを可能にする手段を作り出すという別の技術的問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この技術的問題を解決するために、本発明は分離された、遺伝的に改変された、生きている非哺乳類有機体が提示される。この有機体は野生型に比べて高められたHMG−CoA−還元酵素活性と、野生型に比べて低められたC24−メチル基転移酵素および/またはデルタ22−不飽和化酵素活性を持つ有機体であり、その際この有機体は野生型に比べて高められたデヒドロコレステロール−デルタ7−還元酵素活性を備えている。
【0017】
本発明は、哺乳類膜タンパク質の機能的発現、すなわち酵素の膜タンパク質活性を促進または初めて可能にする、折りたたみ内での発現のためには、コレステロールの存在が有用であるかまたは必要であるだけでなく、むしろ同じ成果がすでにデスモステロールの存在によって達成可能であるという驚くべき認識に基づいている。加えて、実際はデスモステロールが有機体の(原形質)膜内に局在していることが示される。つまりこれは非哺乳類有機体を作り出し、この有機体は膜中、特に形質膜中で野生型と比べて含有量が高められたデスモステロール、および必要に応じて以下にさらに説明されているように含有量が高められたコレステロールを備えている。本発明により、最終的に哺乳類膜タンパク質、特にヒト膜タンパク質が非哺乳類有機体中、例えば酵母中で、機能的に非相同に発現可能であることが、この有機体が追加的に膜タンパク質を発現するために1つの遺伝子を転換されることで達成される。膜タンパク質は、これによってより多くの量がより簡単に、安価な方法で機能的に産生されることが可能である。このことは、さまざまな方法でさらに利用することができる。製造目的の合成、構造的および/または機能的な研究のためのほかに、本発明による有機体は、例えば(機能的な)膜タンパク質に結合する物質を、例えばスクリーニングによって同定するために使用することができる。本発明による有機体は従って、有用な任意の膜タンパク質、例えばヒトのような哺乳類からの形質膜タンパク質を機能的に合成するための、およびそのような膜タンパク質のアゴニストおよび/またはアンタゴニストを発見するための万能の手段である。本発明は従って製薬に役立つ物質を発見するための手段として特別な意味を持つ。
【0018】
HMG−CoA−還元酵素活性が高められるよう有機体の遺伝子が組み換えられることにより、チモステロールの産生が高められる。C24−メチル基転移酵素−および/またはデルタ22−不飽和化酵素活性が、好ましくは両方低められるよう有機体の遺伝子が組み換えられることにより、エルゴステロールの生合成がブロックされるかまたは低減され、およびその代わりにそうでなくとも有機体内に存在するデルタ7−デルタ8−異性化酵素およびデルタ5−不飽和化酵素の活性により、導入されたデルタ7−還元酵素活性と共に、チモステロールの反応がコレスタ−7−24−ジエノールおよびコレスタ−5,7,24−トリエノールによってデスモステロールへ触媒される。
【0019】
本発明の一発展形態では、有機体が追加的に野生型と比べて高められたデヒドロコレステロール−デルタ24−還元酵素活性を備えていることが企図されてよい。それによってさらに、デスモステロールからコレステロールへの変換だけでなくデスモステロール−前駆体コレスタ−7,24−ジエノールおよびコレスタ−5,7,24−トリエノールからコレステロール前駆体ラトステロールおよび7−デヒドロコレステロールへの変換も行われる。
【0020】
さらに好ましくは、有機体が野生型と比べて高められたスクアレン−エポキシダーゼ−および/またはラノステロール−デメチラーゼ活性を備えている。それによってスクアレンからのチモステロールの生合成が促進され、およびそれゆえにまたデスモステロールまたはコレステロールの産生も促進される。
【0021】
非哺乳類有機体として、基本的にそれぞれ任意の有機体が考えられる。有機体は特にBacillus、Escherichia、Lactobacillus、Corynebacterium、Acetobacter、AcinetobacterおよびPseudomonas属の細菌から構成されるグループから選ばれた原核有機体、またはCryptista、Chloromonadophyceae、Xanthophyceae、Crypthecodinium、Chrysophyta、Bacillariophyta、Phaeophyta、Rhodophyta、Chlorophyta、Haptophyta、Cryptista、Euglenozoa、Dinozoa、Chlorarachniophyta属の海藻、酵母、Spodoptera frugiperda、Trichoplusia ni、Mamestra brassicae、Drosophilaから構成される昆虫細胞、並びにAspergillus、Penicillium、Rhizopus、Fusarium、Fusidium、Gibberella、Mucor、Mortierella、Trichoderma 属から構成される菌類、または落花生、ナタネ、キャノーラ、ヒマワリ、サフラワー(紅花)、ケシ、マスタード、大麻、トウゴマ、オリーブ、ゴマ、キンセンカ、ザクロ、マツヨイグサ、ウズイカ、アザミ、野バラ、ヘーゼルナッツ、アーモンド、マカダミア、アボカド、月桂樹、カボチャ、アマ、大豆、ピスタチオ、ルリヂサ、樹木(アブラヤシ、ココナッツまたはクルミ)のような植物、またはトウモロコシ、小麦、ライ麦、カラス麦、ライ小麦、稲、大麦、綿、カサバ、胡椒、マンジュギク、ナス科植物(ジャガイモ、タバコ、ナス、およびトマトなど)ソラマメ属、エンドウ、アルファルファまたは低木植物(コーヒー、カカオ、茶)などの農作物、ヤナギ属並びに多年生の草および飼料農作物から構成されるグループから選ばれた真核有機体であってよい。酵母の場合、Saccharomyces cerevisiae、Saccharomyces delbrueckii、Saccharomyces italicus、Saccharomyces ellipsoideus、Saccharomyces fermentati、Saccharomyces kluyveri、Saccharomyces krusei、Saccharomyces lactis、Saccharomyces marxianus、Saccharomyces microellipsoides、Saccharomyces montanus、Saccharomyces norbensis、Saccharomyces oleaceus、Saccharomyces paradoxus、Saccharomyces pastorianus、Saccharomyces pretoriensis、Saccharomyces rosei、Saccharomyces rouxii、Saccharomyces uvarum および Saccharomycodes ludwigiiから構成されたグループ、並びにK. lactis K. marxianus var. marxianus、K. thermotoleransのようなKluyveromyces属の酵母、並びにCandida utilis、Candida tropicalis、Candida albicans、Candida lipolytica および Candida versatilisのようなCandida属の酵母、並びにPichia stipidis、Piachia pastoris および Pichia sorbitophilaのようなPichia属の酵母、並びにCryptococcus、Debaromyces、Hansenula、Saccharomycecopsis、Saccharomycodes、Schizosaccharomyces、Wickerhamia、Debayomyces、Hanseniaspora、Kloeckera、Zygosaccharomyces、Ogataea、Kuraishia、Komagataella、Metschnikowia、Williopsis、Nakazawaea、Cryptococcus、Torulaspora、Bullera、Rhodotorula、Willopsis および Sporobolomycesの各属の酵母および Physcomitrella またはCeratodonのような蘚苔類から構成されるグループから選ばれてよい。
【0022】
前述の有機体は、追加的に遺伝子が組み換えられた有機体を作るためのベースまたはツールを形成し、この有機体は哺乳類膜タンパク質を機能的に非相同に発現する。それゆえ、哺乳類の膜タンパク質、特にヒト膜タンパク質、好ましくは形質膜タンパク質のためにコード化された遺伝子により、好ましくは構成的に活性のプロモーターの支配下で有機体が追加的に転換される場合、さらに好ましい。膜タンパク質のためにコード化された遺伝子は、その際基本的に任意であり、および好ましくは以下から構成されるグループまたはファミリーから選ばれる:セロトニントランスポーター−遺伝子、ノルアドレナリン−トランスポーター−遺伝子、ドーパミン−トランスポーター−遺伝子、コリン−トランスポーター−遺伝子、グリシン−トランスポーター−遺伝子、γ−アミノ酸−トランスポーター−遺伝子、5−hydroxytryptamine receptor 3 subunit C、Mast/stem cell growth factor receptor precursor、Toll−like receptor 8 precursor、similar to olfactory receptor MOR233−18、green−sensitive opsin、glycine receptor、frizzled 5 precursor、dimethylaniline monooxygenase [N−oxide forming]、calcitonin gene−related peptide type 1 receptor precursor、muscarinic acetylcholine receptor、C−C chemokine receptor type 4、G protein−coupled receptor、receptor tyrosine kinase、dopamine receptor、substance−K receptor、putative neurotransmitter receptor、thyroid hormone receptor−associated protein complex component TRAP230、fMet−Leu−Phe receptor、gamma−aminobutyric−acid receptor alpha−6 subunit precursor (GABA(A) receptor)、glucagon−like peptide 2 receptor precursor、G protein−coupled receptor 56、EMR1 hormonereceptor、CCK−B/gastrin receptor、alpha−2C−adrenergic receptor、D1beta dopamine receptor、probable G protein−coupled receptor GPR72 precursor、relaxin receptor 2、similar to phospholipase A2 receptor 1、180kD、coagulation factor II receptor precursor、somatostatin receptor type 1、acetylcholine receptor protein、alpha chain precursor、interleukin−7 receptor alpha chain precursor、similar to interleukin 9 receptor、similar to transmembrane receptor Unc5H1、ER lumen protein retaining receptor 2、FGF receptor activating protein 1、bone morphogenetic protein receptor type IB precursor、prolactin receptor precursor、tumor necrosis factor receptor、similar to Homo sapiens multiple membrane spanning receptor TRC8 mRNA、feline leukemia virus subgroup C receptor FLVCR、interferon−alpha/beta receptor beta chain precursor、polymeric−immunoglobulin receptor precursor、cell surface glycoprotein receptor CD200、similar to low density lipoprotein receptor−related protein 3、atrial natriuretic peptide receptor B precursor、signal sequence receptor−alpha、protein tyrosine Phosphatase、non−receptor type 21、I−1 receptor candidate protein、probable G protein−coupled receptor GPR37 precursor、interleukin−10 receptor alpha chain precursor、very large G protein−coupled receptor 1、G−protein−coupled receptor HE6 precursor、similar to glutamate receptor delta−1 subunit、retinoic acid receptor gamma−1、similar to olfactory receptor MOR42−1、similar to calcium−sensing receptor related protein 3、autocrine motility factor receptor precursor、class I cytokine receptor、similar to nogo receptor、5−hydroxytryptamine 6 receptor、tumor necrosis factor receptor super member 1B precursor、polycystic kidney disease and receptor for egg jelly related protein、putative G−protein coupled receptor、sortilin−related receptor precursor、interleukin−12 receptor beta−1 chain precursor、c−type lectin−like receptor−2、similar to olfactory receptor、tumor necrosis factor receptor super member TNFRSF19L precursor、similar to Cadherin EGF LAG seven−pass G−type receptor 2、G−protein−coupled receptor、protein tyrosine Phosphatase、receptor type、W、folate receptor alpha precursor、G protein−coupled receptor、similar to olfactory receptor MOR217−1、guanine nucleotide−binding protein−like 1、tumor necrosis factor receptor super member 21 precursor、neuronal acetylcholine receptor protein、alpha−7 chain precursor、interleukin−2 receptor beta chain precursor、cation−dependent mannose−6−phosphate receptor precursor、interleukin−17 receptor precursor、similar to Gamma−aminobutyric acid type B receptor、subunit 2 precursor、interleukin−2 receptor alpha chain precursor、tumor necrosis factor receptor super member 18 precursor、similar to G protein−coupled receptor、C、group 5、similar to MrgG G protein−coupled receptor、interleukin−6 receptor beta chain precursor、lymphatic endothelium−specific hyaluronan receptor LYVE−1、putative G−protein coupled receptor、TGF−beta receptor type III precursor、similar to golgi SNAP receptor complex member 1、high affinity Immunoglobulin epsilon receptor alpha−subunit precursor、interleukin−4 receptor alpha chain precursor、interleukin−12 receptor beta−2 chain precursor、similar to leucocyte immunoglobulin−like receptor−1、similar to P2Y purinoceptor 3 (P2Y3) (Nucleoside diphosphate receptor)、tumor necrosis factor receptor super member 11A precursor、lymphatic endothelium−specific hyaluronan receptor LYVE−1、activating receptor PILRbeta、ephrin type−A receptor 7 precursor、similar to probable thromboxane A2 receptor isoform beta −human、protein tyrosine Phosphatase、receptor type、C、isoform 2 precursor、endothelial protein C receptor precursor、ATP−binding cassette、sub− B、Putative ATP−binding cassette transporter C13、ATP−binding cassette transporter、ATP−binding cassette、sub− A (ABC1)、ATP−binding cassette、sub B、similar to multidrug resistance protein 2、ATP−binding cassette、sub− D、ATP−binding cassette、sub− A、ATP−binding cassette、sub− G、Similar to solute carrier 21 (organic anion transporter)、organic anion transporter 3、solute
carrier 2、(facilitated glucose transporter)、solute carrier 7、(cationic amino acid transporter、y+ System)、HCAT−2A、solute carrier 6 (neurotransmitter transporter、glycine)、sodium−dependent high−affinity dicarboxylate transporter、similar to solute carrier 26、solute carrier 21、UDP N−acetylglucosamine transporter、neutral amino acid transporter B(0)、solute carrier 2、facilitated glucose transporter、solute carrier 29 (nucleoside transporters)、member 1、solute carrier 26、solute carrier 10 (sodium/bile acid cotransporter )、H+/peptide transporter、similar to solute carrier 9、solute carrier 30、solute carrier 25、solute carrier 19 (folate transporter)、UDP−glucuronic acid/UDP−N−acetylgalactosamine transporter、solute carrier 16 (monocarboxylic acid transporters)、member 4、nucleoside transporter、sodium/nucleoside cotransporter 1、similar to Mus musculus putative thymic stromal co−transporter TSCOT mRNA、chromaffin granule amine transporter、acetyl−coenzyme A transporter、high affinity choline transporter、organic−cation transporter like、membrane−associated transporter protein、similar to amino acid transporter subunit B0、+AT、similar to non−green plastid triose phosphate translocator precursor、similar to peptide/histidine transporter、Rh type B glycoprotein、sodium/hydrogen exchanger 6、solute carrier 39 (zinc transporter)、member 4、peroxisomal Ca−dependent solute carrier、K−CL cotransporter、solute carrier 4、anion exchanger、sodium/iodide cotransporter、Chloride anion exchanger、similar to sodium/potassium/calcium exchanger 3 precursor (Na (+) /K (+) /Ca (2+) −exchange protein 3)、sodium dependent phosphate transporter、similar to solute carrier 20 (phosphate transporter、solute carrier 8 (sodium−calcium exchanger)、solute carrier 11 (sodium/phosphate symporters)、weakly similar to metal homeostasis factor ATX2、iron−regulated transporter IREG1、probable low−affinity copper uptake protein 2、similar to solute carrier 9 (sodium/hydrogen exchanger)、isoform 7、Voltage−gated sodium Channel alpha subunit、potassium Channel TASK−4、small conductance calcium−activated potassium Channel protein 2、long transient receptor potential Channel 2、ether−a−go−go−like potassium Channel 1、voltage−gated potassium Channel protein、sodium Channel、nonvoltage−gated 1、delta、voltage−dependent N−type calcium Channel、aquaporin、calcium Channel、voltage−dependent、alpha、similar to transient receptor potential cation Channel、ryanodine receptor 3、transient receptor potential cation Channel、potassium Channel sub K、cyclic nucleotide gated Channel alpha、similar to Rattus norvegicus potassium Channel regulator 1 mRNA、similar to Chloride Channel protein 3 (C1C−3)、calcium−activated Chloride channel−2、lens fiber membrane intrinsic protein、sperm ion Channel、similar to Shaw−related potassium Channel protein Rawl、dihydropyridine−sensitive L−type、calcium Channel alpha−2/delta subunits precursor、similar to voltage−dependent anion Channel 2、mid−1−related Chloride Channel、similar to potassium Channel subunit (Slack)、ATPase、Ca++ transporting、fast twitch 1、plasma membrane calcium−transporting、vacuolar proton translocating ATPase 116 kDa subunit A、sodium/potassium−transporting ATPase alpha−3 chain、copper−transporting ATPase 1 (Copper pump 1) (Menkes disease−associated protein)、probable cation−transporting ATPase 3 (Fragment)、vacuolar ATP synthase subunit S1 precursor、similar to Potential phospholipid−transporting ATPase ID、sodium/potassium−transporting ATPase beta−3 chain、tyrosine kinase、protein−tyrosine Phosphatase、non−receptor type 5、putative transmembrane GTPase (Fragment)、epidermal growth factor (beta−urogastrone)、protein kinase C−like 1、weakly similar to RAS suppressor protein 1、dioxin receptor repressor、cAMP−specific 3’,5’−cyclic Phosphodiesterase 4A、MAP−kinase activating death domain−containing protein、isoform g、ras guanine nucleotide exchange factor 2 (Fragment)、NADPH−dependent FMN and FAD containing oxidoreductase、dolichyl−diphosphooligosaccharide−−protein glycosyltransferase 63 kDa subunit precursor、phosphatidylinositol glycan、class B、A kinase (PRKA) anchor protein 13、85 kDa calcium−independent phospholipase A2、A−Raf proto−oncogene serine/threonine−protein kinase、similar to peptidylprolyl isomerase A (cyclophilin A)、Ras−related GTP−binding protein、similar to sphingosine−1−phosphate Phosphatase 1、WNT−10A protein precursor、similar to ADP−ribosylation factor−like 1、transforming growth factor alpha precursor、guanine nucleotide exchange factor、protein−tyrosine Phosphatase、non−receptor、similar to putative serine/threonine protein kinase、calcium/calmodulin−dependent protein kinase type IV catalytic chain、similar to phosphatidylinositol−4−phosphate 5−kinase、type II、gamma、similar to 52 kDa repressor of the inhibitor of the protein kinase (p58IPK−interacting protein) (58 kDa interfe−ron−induced protein kinase−interacting protein) (P52rIPK) (Death associated protein 4)、apoptosis regulator、SH2 domain−containing Phosphatase anchor protein 1、similar to RHO−GAP hematopoietic protein C1、similar to phosphatidylinositol 3−kinase delta catalytic subunit、similar to tumor−associated calcium signal transducer 1 precursor (Major gastr
ointestinal tumor−associated protein GA733−2) (Epithelial cell surface antigen) (Epithelial glycoprotein) (EGP) (Adenocarcinoma−associated antigen) (KSA) (KS 1/4 antigen)、proto−oncogene tyrosine−protein kinase ROS precursor、membrane−bound transcription factor site 2 protease、inositol polyphosphate 5−phosphatase、microsomal signal peptidase 25 kDa subunit、similar to AMP−activated protein kinase gamma subunit、tumor necrosis factor ligand super member 8、sterol regulatory eleraent binding protein cleavage−activating protein、transmembrane protease、serine 3、isoform 3、similar to Ser−Thr protein kinase related to the myotonic dystrophy protein kinase、membrane−bound transcription factor site−1 protease precursor、similar to 52 kDa repressor of the inhibitor of the protein kinase (p58IPK−interacting protein) (58 kDa interferon−induced protein kinase−interacting protein) (P52rIPK) (Death associated protein 4)、PAS−kinase、serine/threonine protein Phosphatase 2B catalytic subunit、alpha isoform、signal transduction protein CBL、rab proteins geranylgeranyltransferase component A 2、similar to Rho−interacting protein 2 (Rho−guanine nucleotide exchange factor) (RhoGEF) (RIP2)、pre−mRNA splicing factor ATP−dependent RNA helicase PRP16、splicing factor 3b、subunit 1、155kD、SP110 nuclear body protein、isoform a、similar to SMC2 structural maintenance of chromosomes 2−like 1 (yeast)、similar to Polymerase (DNA directed)、theta、nuclear factor I/B、nurim (nuclear envelope membrane protein)、similar to nuclear receptor coactivator 4、weakly similar to splicing factor、arginine/serine−rich 4、similar to Elongation factor 1−alpha 1 (EF−1−alpha−1) (Elongation factor 1 A−1) (eEFlA−1) (Elongation factor Tu) (EF−Tu)、similar to 6OS ribosomal protein L7、deoxyribonuclease II alpha putative、nuclear factor of kappa light Polypeptide gene enhancer in B−cells inhibitor、epsilon、solute carrier 25 (mitochondrial carrier)、similar to cytochrome b−561、cytochrome oxidase subunit I、succinyl−CoA ligase [GDP−forming] beta−chain、mitochondrial precursor (Fragment)、similar to Cytochrome oxidase biogenesis protein OXA1、mitochondrial precursor (OXA1−like protein) (OXA1Hs)、NADH−Ubiquinone Oxidoreductase Chain 5、trifunctional enzyme beta subunit、mitochondrial precursor、methylcrotonyl−CoA carboxylase beta chain、mitochondrial precursor、similar to cytochrome c oxidase subunit III、putative ATP−dependent CIp protease proteolytic subunit、mitochondrial precursor、NADH−ubiquinone oxidoreductase 39 kDa subunit、mitochondrial precursor、second mitochondria−derived activator of caspase、isoform Smac−delta、precursor、similar to NADH dehydrogenase subunit 5、mitochondrial import inner membrane translocase subunit TIM23、similar to cytochrome b、mitochondrial precursor proteins import receptor、Cytochrome c oxidase Polypeptide II、short chain 3−hydroxyacyl−CoA dehydrogenase、mitochondrial precursor、similar to 60 kDa heat shock protein、mitochondrial precursor (Hsp 60)、Cytochrome c1、heme protein、mitochondrial precursor、protoheme IX farnesyltransferase、mitochondrial precursor、glycerol−3−phosphate dehydrogenase、mitochondrial precursor、homeobox protein Hox−A7、transcriptional regulator ATRX、similar to general transcription factor II、i、isoform 1、similar to general transcription factor IIIC、Polypeptide 1 (alpha subunit、220kD )、transcriptional activator SRCAP、sterol/retinol dehydrogenase、alkaline phytoceramidase、carnitine O−palmitoyltransferase I、mitochondrial liver isoform、similar to bA84N7.1 (novel protein similar to diacylglycerol kinase eta (DGKH) )、1−acyl−sn−glycerol−3−phosphate acyltransferase epsilon、mannose−P−dolichol utilization defect 1 protein、sterol O−acyltransferase 2、apolipoprotein L1 precursor、phosphatidylcholine−sterol acyltransferase precursor、fatty acid hydroxylase、moderately similar to Mus musculus putative lysophosphatidic acid acyltransferase mRNA、weakly similar to phospholipase A2 inhibitor subunit B precursors、phosphatidylinositol−glycan biosynthesis、class F protein、serine palmitoyltransferase 1、phosphatidylserine synthase I、similar to 1−acyl−sn−glycerol−3−phosphate acyltransferase gamma (1−AGP acyltransferase 3) (1−AGPAT 3) (Lysophosphatidic acid acyltransferase−gamma) (LPAAT−gamma) (1−acylglycerol−3−phosphate O−acyltransferase 3)、similar to Triacylglycerol lipase、gastric precursor (Gastric lipase) (GL)、3−hydroxy−3−methylglutaryl−coenzyme A reductase、ceramide glucosyltransferase、dolichyl−P−Man:Man (5) GIcNAc (2) −PP−dolichyl mannosyltransferase、N−acetylglucosaminyl−phosphatidylinositol de−N−acetylase、dolichyl−diphosphooligosaccharide−protein glycosyltransferase 67 kDa subunit precursor、diacylglycerol kinase、zeta、apolipoprotein F、similar to fatty acid amide hydrolase、similar to Long−chain−fatty−acid−CoA ligase 6 (LACS 6)、farnesyl pyrophosphate synthetase (FPP synthetase)、sphingomyelin Phosphodiesterase 2、neutral membrane (neutral sphingomyelinase)、estradiol 17 beta−dehydrogenase 7、phosphatidyl inositol glycan class S、24−dehydrocholesterol reductase precursor、oxysterol−binding protein 1、1−acyl−sn−glycerol−3−phosphate acyltransferase beta、myo−inositol−1 (or 4) −monophosphatase、estradiol 17 beta−dehydrogenase7、
1−acyl−sn−glycerol−3−phosphate acyltransferase beta、putative fatty acid desaturase MLD、CDP−diacylglycerol−inositol 3−phosphatidyltransferase、lysosomal apyrase−like protein 1、acyl−malonyl condensing enzyme、ubiquitin−conjugating enzyme E2、thyroid peroxidase precursor (2 members)、UDP−N−acetylglucosamine−−dolichyl−phosphate N−acetylglucosaminephosphotransferase、N−acetylglucosamine−1−phosphodiester alpha−N−acetylglucosaminidase、3 beta−hydroxysteroid dehydrogenase/delta 5−−>4−isomerase type II、similar to adenylate cyclase 6、isoform a、similar to cytochrome P450 IID6、GaINAc 4−sulfotransferase、GPI transamidase、proprotein convertase subtilisin/kexin type 7、NEDD4−like ubiquitin ligase 1、hyaluronan synthase 2、ketohexokinas、testis ecto−ADP−ribosyltransferase precursor、alkaline Phosphatase、intestinal precursor、5,6−dihydroxyindole−2−carboxylic acid oxidase precursor、biotin−−protein ligase、dolichyl−diphosphooligosaccharide−protein glycosyltransferase、squalene monooxygenase、ubiquitin specific protease、similar to glycerol kinase、probable dolichyl pyrophosphate Glc1Man9G1cNAc2 alpha−1,3−glucosyltransferase、gamma−glutamyltranspeptidase 1 precursor、serine hydrolase−like protein、phosphatidate cytidylyltransferase 2、DNA topoisomerase II、beta isozyme、lysosomal acid Phosphatase precursor、muscle−specific DNase I−like precursor、similar to kynurenine 3−monooxygenase、similar to Peptidylglycine alpha−amidating monooxygenase、N−acetylglucosamyl transferase component GPI1、similar to cGMP−inhibited 3,5−cyclic Phosphodiesterase A (Cyclic GMP inhibited Phosphodiesterase A) (CGI−PDE A)、beta−1,4 mannosyltransferase、cholinephosphotransferase 1、moderately similar to Homo sapiens neuropathy target esterase、CAAX prenyl protease 1 homolog、pantothenate kinase lalpha、similar to N−acetylglucosaminyltransferase VI、Cytochrome P450 39A1、similar to Glyceraldehyde 3−phosphate dehydrogenase、liver、similar to Beta−1,4 N−acetylgalactosaminyltransferase、CAAX prenyl protease 2、beta−1,3−galactosyltransferase−6、hexosaminidase A、carbonic anhydrase−related protein 2 precursor、vitamin K−dependent gamma−carboxylase、malate dehydrogenase、cytoplasmic、mannosyltransferase、long form of N−acetylglucosamine−6−O−sulfotransferase、sialic acid−specific acetylesterase II、similar to uracil DNA glycosylase、beta−hexosaminidase beta chain precursor、similar to L−lactate dehydrogenase B chain (LDH−B)、probable serine protease HTRA3 precursor、weakly similar to UDP−N−acetylglucosamine−−peptide N−acetylglucosaminyltransferase 110 kDa subunit、neutral sphingomyelinase II、similar to putative N−acetyltransferase Camello 2、weakly similar to NADPH−cytochrome P450 reductase、sirailar to ectonucleotide pyrophosphatase/phosphodiesterase 5、similar to 3−OXO−5−alpha−steroid 4−dehydrogenase 2、blood plasma glutamate carboxypeptidase precursor、xylosyltransferase II、casein kinase I、epsilon isoform、selenide、water dikinase 2、paraoxonase 2、similar to NADH−ubiquinone oxidoreductase MLRQ subunit、similar to ADAMTS−5 precursor (A disintegrin and metalloproteinase with thrombospondin motifs 5) (ADAM−TS 5) (ADAM−TS5) (Aggrecanase−2) (ADMP−2) (ADAM−TS 11)、galactose−3−O−sulfotransferase、valyl−tRNA synthetase 2、ribonuclease H1、acetyl−CoA carboxylase 2、similar to alpha−L−iduronidase precursor、similar to ADAMTS−5 precursor (A disintegrin and metalloproteinase with thrombospondin motifs 5) (ADAM−TS 5) (ADAM−TS5) (Aggrecanase−2) (ADMP−2) (ADAM−TS 11)、kunitz−type Protease inhibitor 1 precursor、putative sialoglycoprotease type 2、ubiquitin−activating enzyme E1 homolog、prenylcysteine lyase precursor、dimeric dihydrodiol dehydrogenase、glycosyltransferase、integrin alpha−V precursor、axoneraal dynein heavy chain (Fragment)、cop−coated vesicle membrane protein p24 precursor、protocadherin ARCADLIN、Keratin、type I cytoskeletal、nuclear envelope pore membrane protein、gamma−tubulin complex component 6、Cleft lip and palate associated transmembrane protein 1、Sec61 homolog、presenilins associated rhomboid−like protein、putative prostate Cancer tumor suppressor、signal recognition particle receptor (’docking protein’)、HLA class I histocompatibility antigen、B−8 B*0801 alpha chain precursor、weakly similar to peregrine、HLA class II histocompatibility antigen、beta chain precursor、Kit ligand precursor、Ret finger protein 2、ASPP1 protein、neuronal membrane glycoprotein M6−a、membrane cofactor protein (CD46、trophoblast−lymphocyte cross−reactive antigen)、vesicle trafficking protein、epithelial membrane protein−1、neurexin 3−beta precursor、intercellular adhesion molecule−3 precursor、presenilin 2、BCL2/adenovirus E1B 19−kDa protein−interacting protein 2、corticosteroid−binding globulin precursor、T−cell surface glycoprotein CD8 alpha chain precursor、capillary morphogenesis protein−2 precursor、trans−golgi network protein 2、bax inhibitor−1、vang−like 1 (van gogh、Drosophila)、tuberous sclerosis 2 isoform 2、P protein、down Syndrome cell adhesion molecule precursor、vascular cell adhesion protein 1 precursor、clathrin assembly lymphoid myeloid leukemia protein、kelch−like protein 2、myeloid/lymphoid or mixed−lineage leukemia (trithorax homolog、Drosophila)、transmembrane 4 super、microtubule−associ
ated protein 1A、tetraspanin、synaptotagmin XI、spinster−Like Protein、integrin beta 1 isoform 1A precursor、weakly similar to patched protein homolog 1、pro−neuregulin−2 precursor、tumor metastasis−suppressor、sel−1 homolog precursor、150 kDa oxygen−regulated protein precursor、mu−protocadherin related protein splice variant、weakly similar to protein PTM1 precursor、weakly similar to cochlin precursor、similar to TRAM protein (Translocating chain−associating membrane protein)、COP9 complex subunit 7A、calcium binding atopy−related autoantigen 1、similar to metaxin 1、envelope protein precursor、protein associated with Myc、ocular albinism type 1 protein、PL6 protein、unknown function but deleted in small cell lung Cancer (Fragment)、tumor endothelial marker 5 precursor、tumor suppressor protein DCC precursor、mucin、tumor endothelial marker 7−related precursor、zinc finger protein 179、alpha integrin binding protein 63、similar to Stromal interaction molecule 1 precursor、similar to Homo sapiens squamous cell Carcinoma antigen recognized by T cell、P400 SWI2/SNF2−related protein、NgCAM−related related cell adhesion molecule (Fragment)、similar to transmembrane protein induced by tumor necrosis factor alpha、similar to Apobec−1 complementation factor、APOBEC−1 stimulating protein、malignant cell expression−enhanced gene/tumor progression−enhanced gene、putative ferritin (Fragment)、weakly similar to human DHHC−domain−containing cysteine−rich protein mRNA、similar to multiple endocrine neoplasia I、similar to HIRA protein (TUP1 like enhancer of split protein 1)、envelope protein、transmembrane 7 super protein member 3 precursor、bladder Cancer overexpressed protein、transmembrane protein vezatin、golgi apparatus protein 1 precursor、vascular non−inflammatory molecule 2 precursor、E−selectin precursor、myeloid cell surface antigen CD33 precursor、similar to FH1/FH2 domains−containing protein (Formin homolog overexpressed in spieen) (FHOS)、patched protein homolog 1、pannexin 3、scleroderma−associated autoantigen、ecotropic viral Integration site 2B、alpha−sarcoglycan precursor、hematopoietic progenitor cell antigen CD34 precursor、hepatocellular carcinoma−associated antigen 112、neuropilin 1、basigin precursor、pregnancy−associated plasma preproprotein−A2、basement membrane−specific heparan sulfate proteoglycan core protein precursor、high−risk human papilloma viruses E6 oncoproteins targeted protein E6TP1 beta、highly similar to Rattus norvegicus db83 mRNA、transducin−like enhancer protein 2、protocadherin fat 2、Unc−93 related protein、retinoblastoma−associated factor 600、CD44 antigen (homing function and Indian blood group System)、meprin A alpha−subunit precursor、similar to Podocalyxin−like protein 1 precursor、similar to Mus musculus ganglioside−induced differentiation associated protein 1、leucine−rich repeat protein LRRC3 precursor、endothelial and smooth muscle cell−derived neuropilin−like protein、source of immunodominant MHC−associated peptides、fibulin 2 precursor、CD3Z antigen、zeta Polypeptide、T−cell surface glycoprotein CD3 gamma chain precursor、pancreatic secretory granule membrane major glycoprotein GP2 precursor、signaling lymphocytic activation molecule precursor、alzheimer ’ s disease amyloid A4 protein precursor、protein pM5 precursor、similar to dynein light chain−A、lymphocyte−activation protein 3 precursor、progressive ankylosis protein homolog、erythrocyte band 7 integral membrane protein、SYG1 protein、similar to SYNAPSINS IA and IB、similar to amyotrophic lateral sclerosis 2 (juvenile) chromosome region、candidate 2、polycystic kidney disease 1 protein、niemann−Pick C1 protein precursor、DNAJ protein homolog 1、thrombomodulin precursor、weakly similar to occluding、Occludin、similar to rennin、junctophilin type3、similar to homeotic protein CHox3 − chicken、similar to Glycolipid transfer protein (GLTP)、proteasome subunit alpha type、extracellular matrix protein、delta−sarcoglycan、prominin−like protein 1 precursor、translocon−associated protein、delta subunit precursor、peroxisome biogenesis factor 1、neuroglycan C、SH3 adapter protein SPIN90、Mcd4p homolog、T lymphocyte activation antigen CD80 precursor、similar to calcium−binding protein CaBP7、tight junction protein ZO−1、dysferlin、dachshund 2、barttin、T−cell surface glycoprotein CD5 precursor、brain specific membrane−anchored protein precursor、similar to Fatty acid−binding protein、heart (H−FABP) (Muscle fatty acid−binding protein) (M−FABP) (Mammary−derived growth inhibitor) (MDGI)、peroxisome assembly factor−1、pentaxin−related protein PTX3 precursor、neuropilin and tolloid like−1、cat eye Syndrome critical region protein 6、peptidoglycan recognition protein−I−alpha precursor、signal recognition particle receptor beta subunit、similar to ralA binding protein 1、T−cell surface protein tactile precursor、transmeitibrane gamma−carboxyglutamic acid protein 4 precursor、JAW1−related protein MRVI1A long isoform、peroxisomal membrane protein PEX13、zona pellucida sperm−binding protein 2 precursor、similar to proteasome (prosome、macropain) subunit、beta type、3、cell surface glycoprotein MUC18 precursor、similar to golgi autoantigen、golgin sub a、2、ISS〜homolog to INHIBITOR OF CAR
BONIC ANHYDRASE PRECURSOR〜putative、similar to Alpha−2 catenin (Alpha−catenin related protein) (Alpha N−catenin)、sterol regulatory element binding protein−1、similar to Transcription elongation factor S−II (Transcription elongation factor A)、protocadherin 15 precursor、homolog of DROSOPHILA HEADCASE、calmin、oxysterol binding protein−related protein 8、Nesprin−1 alpha、SOX−13 protein、DNA−directed RNA Polymerase I largest subunit、ANTHRACYCLINE−associated resistance ARX、similar to Matrin 3、blood vessel epicardial substance、wolframin、fibroblast growth factor−4 precursor、noggin precursor、transcobalamin I precursor、von Willebrand factor precursor、laminin beta−3 chain precursor、similar to CAP−binding protein complex interacting protein 2、calsyntenin−2、brother of CDO、hepatocellular carcinoma−associated antigen 137、testis−specific protein TEX28、megakaryocyte−enhanced gene transcript 1 protein、similar to vitelliform macular dystrophy (Best disease、bestrophin)、similar to integrin alpha−2b chain precursor − human、mucin 2 precursor、male−specific lethal−3 homolog 1、protocadherin Flamingo 2、STRA6 isoform 1、cystinosin、ELK4 protein、isoform b、similar to apoptosis regulator bcl−x isoform −human、endoglin precursor、similar to 1 beta dynein heavy chain、similar to WNT−5A protein precursor、similar to H3.3 like histone MH321 − mouse、MHC class II regulatory factor RFX1、sarcospan、mandaselin long form、matrilin−2 precursor、similar to DESC1 protein、interphotoreceptor matrix proteoglycan 200、inhibin alpha chain precursor、interphotoreceptor matrix proteoglycan 200、male−specific lethal−3 homolog 1、nephrin precursor、matrilin−2 precursor、M130 antigen cytoplasmic variant 2 precursor、cleavage and polyadenylation specificity factor、160 kDa subunit、blood vessel epicardial substance、transmembrane 6 super member 2 (Fragment)、similar to Zinc finger protein HRX (ALL−1) (Trithorax−like protein)、NgCAM−related related cell adhesion molecule (Fragment)、polycystin−1L1、similar to Dynamin−1、similar to OTK27、platelet glycoprotein Ib beta chain precursor、NMD protein、intersectin 2、matrilin−2 precursor、ERGIC−53 protein precursor、translocon−associated protein、gamma subunit、weakly similar to zinc/cadmium resistance protein、quiescin、similar to prot GOR、megakaryocyte−enhanced gene transcript 1 protein。
【0023】
適切なHMG−CoA−還元酵素のために、切断された、しかしtHMG1のようにまだ機能するHMG−CoA−還元酵素も含めて、例えば遺伝子データベースThe National Center for Biotechnology Information(NCBI)の以下のアクセス番号のコード化された遺伝子配列が公知である:NC_001145、NM_106299、NC_003421.2、NC_009784.1、NC_003028.3、NC_007308.3、および図3(tHMG1)。
【0024】
抑制型C24−メチル基転移酵素のために、例えば遺伝子データベースThe National Center for Biotechnology Information(NCBI)の以下のアクセス番号のコード化された遺伝子配列が公知である:NC_001145、NC_000911.1、NC_003423.3。
【0025】
抑制型デルタ22−不飽和化酵素のために、例えば遺伝子データベースThe National Center for Biotechnology Information(NCBI)の以下のアクセス番号のコード化された遺伝子配列が公知である:NC 003424.3、NC 009046.1、NC 001145.2。
【0026】
適切なデルタ7−還元酵素のために、例えば遺伝子データベースThe National Center for Biotechnology Information(NCBI)の以下のアクセス番号のコード化された遺伝子配列が公知である:NM_103926、NM_001360、NMJD07856、NM_203904、NM_001014927、NM_201330、NM_022389、NM_001131727、NM_001087087、XM_001497598、XM_001174160、XM_001099101、BM490402、CA753545。
【0027】
適切なデルタ24−還元酵素のために、例えば遺伝子データベースThe National Center for Biotechnology Information(NCBI)の以下のアクセス番号のコード化された遺伝子配列が公知である:NM_014762、NM_001016800、NM_001094456、NM_001008645、NM_001103276、NM_001080148、NM_053272、NM_00103128、XM_001488247、AB125202、XM_001153751。
【0028】
適切なデルタ7−デルタ8−異性化酵素のために、例えば遺伝子データベースThe National Center for Biotechnology Information(NCBI)の以下のアクセス番号のコード化された遺伝子配列が公知である:M74037。
【0029】
適切なデルタ5−不飽和化酵素のために、例えば遺伝子データベースThe National Center for Biotechnology Information(NCBI)の以下のアクセス番号のコード化された遺伝子配列が公知である:S46162、NG_009446、NM_053642、NM_001035356。
【0030】
適切なスクアレン−エポキシダーゼのために、例えば遺伝子データベースThe National Center for Biotechnology Information(NCBI)の以下のアクセス番号のコード化された遺伝子配列が公知である:M64994。
【0031】
適切なラノステロール−デメチラーゼのために、例えば遺伝子データベースThe National Center for Biotechnology Information(NCBI)の以下のアクセス番号のコード化された遺伝子配列が公知である:EF059165。
【0032】
例として非相同に発現可能な哺乳類膜タンパク質のために、例えば遺伝子データベースThe National Center for Biotechnology Information(NCBI)の以下のアクセス番号のコード化された遺伝子配列が公知である:NP_570126、NP_006019、NP_000860、NP_619542、NP_000786、NP_000787、NP_150645、NP_150646、NP_057658、NP_387512、NP_000669、NP_150647、NP_000671、NP_387507、NP_387508、NP_387509、NP_000670、NP_001690、NP_068713。哺乳類膜タンパク質、特に前述にリストアップした膜タンパク質のためのその他の遺伝子配列は、挙げられた遺伝子データベースを調べることによって容易に識別できる。
【0033】
適切なプロモーター(それぞれ非相同に発現した酵素および/またはタンパク質のプロモーターは、本発明による有機体中でそれぞれ同じまたは異なっていてよい)のために、例えば遺伝子データベースThe National Center for Biotechnology Information(NCBI)の以下のアクセス番号のコード化された遺伝子配列が公知である:NC_001142、NC_001139、NC_001147、NC_001139、NC_001148、NC_001135、NC_001136。
【0034】
対応する野生型中の同じ活性よりも、活性が少なくとも10%、好ましくは少なくとも50%、最も好ましくは少なくとも1000%高い場合、酵素の活性は、本発明による有機体中では野生型と比べて高められる。高められるという概念には、ここでは対応する野生型がまったく同じ活性を備えていない場合に、該当する酵素の活性が本発明による有機体中に存在することも含む。
【0035】
ある酵素がβ−ヒドロキシ−β−メチルグルタリル−コエンザイム−Aからメバロン酸塩への反応を触媒できる場合、その酵素はHMG−CoA−還元酵素活性を備えている。
【0036】
ある酵素がチモステロールからフェコステロールへの反応を触媒できる場合、その酵素はC24−メチル基転移酵素活性を備えている。
【0037】
ある酵素がエルゴスタ−5,7,24(28)−トリエノールからエルゴスタ−5,7,22,24(28)−テトラエノールへの反応を触媒できる場合、その酵素はデルタ22−不飽和化酵素活性を備えている。
【0038】
ある酵素がコレスタ−5,7,24−トリエン−3−オールからデスモステロールへの反応を触媒できる場合、その酵素はデヒドロコレステロール−デルタ7−還元酵素(略称:デルタ7−還元酵素)活性を備えている。
【0039】
ある酵素がコレスタ−7−24−ジエン−3β−オールからラトステロールへ、コレスタ−5,7,24−トリエン−3−オールから7−デヒドロコレステロールへ、および/またはデスモステロールからコレステロールへの反応を触媒できる場合、その酵素はデヒドロコレステロール−デルタ24−還元酵素(略称:デルタ24−還元酵素)活性を備えている。
【0040】
ある酵素がスクアレンからスクアレンエポキシダーゼへの反応を触媒できる場合、その酵素はスクアレン−エポキシダーゼ活性を備えている。
【0041】
ある酵素がラノステロールから4,4−ジメチルコレスタ−8,14,24−トリエノールへの反応を触媒できる場合、その酵素はラノステロール−デメチラーゼ活性を備えている。
ある酵素がフェコステロールからエピステロールへ、および/またはチモステロールからコレスタ−7−24−ジエン−3β−オールへの反応を触媒できる場合、その酵素はデルタ7−デルタ8−異性化酵素活性を備えている。このような酵素は、好ましくはすでに本発明による有機体野生型中で発現される。野生型がこの酵素を発現しない、または十分に発現しない場合は、本発明による有機体が、この酵素のためにコード化された遺伝子により、好ましくは構成的に活性のプロモーターの支配下で有機体が追加的に転換されてよい。
【0042】
エピステロールからエルゴスタ−5−7−24(28)は、コレスタ−7−24−ジエン−3β−オールからコレスタ−5,7,24−トリエン−3−オールへ、および/またはラトステロールから7−デヒドロコレステロールへの反応を触媒できる場合、その酵素はデルタ5−不飽和化酵素活性を備えている。このような酵素は、好ましくはすでに本発明による有機体野生型中で発現される。野生型がこの酵素を発現しない、または十分に発現しない場合は、本発明による有機体が、この酵素のためにコード化された遺伝子により、好ましくは構成的に活性のプロモーターの支配下で有機体が追加的に転換されてよい。
【0043】
一般に、前述の酵素活性は、該当する所与の分量の遊離体に、該当する酵素を所与の分量および必要に応じて別の必要な反応パートナーを所与の分量加えられながら生成物に変換され、および所与の期間内に形成された生成物の量を特定することによって測定される。
【0044】
HMG−CoA−還元酵素活性、ラノステロール−デメチラーゼ活性、スクアレン−エポキシダーゼ活性、C24−メチル基転移酵素活性、デルタ7−デルタ8−異性化酵素活性、デルタ5−不飽和化酵素活性、デルタ22−不飽和化酵素活性およびデルタ24−還元酵素活性の判定は、例えば特許文献4に記述されているように行う。デルタ7−還元酵素活性の判定も同様である。
【0045】
該当する物質の量が対応する野生型中の同じ活性よりも少なくとも10%、好ましくは少なくとも50%、最も好ましくは少なくとも1000%高い場合に、デスモステロールおよび/またはコレステロールの含有量は、本発明による有機体の膜中、特に形質膜中では、野生型と比べて高められる。高められるという概念には、ここでは本発明による有機体の対応する野生型の膜中にその物質が検出できない場合に、該当する物質が本発明による有機体中に存在することも含む。その際分量の測定は、実施例中のキーワード「膜ステロールのリコンディショニング」および「ガスクロマトグラフィー(GC)のための条件」に述べられているように行う。
【0046】
本発明はさらに、本発明による有機体をデスモステロールおよび/またはコレステロールを産生するための利用について教示しており、その際有機体は好ましくは好気性で培養される。特定の有機体のための適切な培養条件は、当業者にはいずれも知られている。
【0047】
本発明による有機体の別の使用は、哺乳類の膜タンパク質、特にヒト膜タンパク質、好ましくは形質膜タンパク質の産生を教示し、および哺乳類の膜タンパク質のためにコード化された遺伝子を使用して、転換された有機体が培養され、好ましくはコレステロールおよび/またはデスモステロールを加えることなくおよび所与の培養期間の経過後に、膜タンパク質が培地培養上清からおよび/または有機体から分離されることを特徴としている。
【0048】
本発明による有機体の別の使用は、哺乳類の膜タンパク質、特にヒト膜タンパク質、好ましくは形質膜タンパク質と結合する物質のスクリーニングに関し、その際遺伝子によって膜タンパク質のために転換された有機体または転換された有機体の膜抽出物が、必要に応じて有機体の事前の培養後に、所与の物質または所与の物質の混合物と接触させられ、有機体、膜抽出物の変化または性質の変化の不在、および/または物質の膜タンパク質との結合または非結合が測定されること、および変化および/または結合の測定時に物質または物質の混合物が膜タンパク質への結合として段階付けされる。有機体の特定可能な性質には、期待物質または期待物質混合物との接触後所与の時間が経過した後の、生存力、細胞成長の定量的評価および所与の細胞の代謝産物の定量的評価の特定、および特定のパラメータと、接触前の同じパラメータとの比較が含まれる。期待物質の膜タンパク質への結合は、すべての標準的な結合アッセイによって行われる。これに関して、膜タンパク質および/または物質は、物理的なまたは化学的な手段で検出可能なレポーター分子と共有結合していてよい。
【0049】
本発明はさらに、本発明によるスクリーニング方法を実施するためのキットに関する。キットは、本発明による有機体、随意で有機体を転換するために適切な核酸構造を含んだ状態で哺乳類の膜タンパク質、特にヒト膜タンパク質、好ましくは形質膜タンパク質のためにコード化された、好ましくは構成的に活性のプロモーターの支配下にある核酸、および含有しているまたは別に提供される核酸構造を備えた有機体の転換のため、転換前後の有機体の培養のため、有機体と所与の物質または所与の物質の混合物を接触するため、および有機体の性質の変化および/または物質または物質の混合物の膜タンパク質との結合を測定するための、取扱説明書を含んでいる。
【0050】
本発明の要旨はまた、核酸構造、特に核外遺伝子またはシャトルベクターでもあり、1つの核酸または複数の核酸を含み、デヒドロコレステロール−デルタ7−還元酵素活性および/またはデヒドロコレステロール−デルタ24−還元酵素活性を備えたタンパク質のために同じまたは異なってコード化されており、その際1つまたは複数の核酸は(それぞれ)好ましくは構成的に活性のプロモーターの支配下にある。核酸構造はさらに、1つの核酸または複数の核酸を含み、HMG−CoA−還元酵素−および/またはスクアレン−エポキシダーゼ−および/またはラノステロール−デメチラーゼ活性を備えたタンパク質のために同じまたは異なってコード化されており、その際1つまたは複数の核酸は(それぞれ)好ましくは構成的に活性のプロモーターの支配下にある。
【0051】
そのような核酸構造は、本発明による有機体を産生するために使用され、その際前駆体有機体が核酸構造によって転換され、その際前駆体有機体が、好ましくは野生型と比べて低められたC24−メチル基転移酵素−および/またはデルタ22−不飽和化酵素活性を備えた遺伝子が組みかえられた有機体である。
【0052】
最後に、本発明は膜抽出物、本発明による有機体から、有機体の温浸および膜、特に形質膜の分離によって得られる特に形質膜抽出物に関する。有機体の温浸または膜の切り離しおよび分離の適切な方法は、当業者にはよく知られている。
【0053】
前述のおよび以下のすべての説明および本発明の観点からの好ましい変形例は、本発明の他の観点においても、本発明のそれぞれの観点での特徴を詳細に繰り返す必要なく適切に使用される。すべての開示された特徴は、どの関連で特徴を具体的に開示しているかに無関係に、任意に本発明のさまざまな観点と組み合わせることができる。
【0054】
挙げられたすべての文献および資料の内容、特に参照された遺伝子データベースのアクセス番号および活性の評価方法は、内容をここで詳細に繰り返す必要なく、本明細書の構成要素である(「incorporated by reference」)。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】pFlat−ベクター系を図式化した図である。
【図2】[H]シタロプラム結合研究の結果を示す図である。
【図3】tHMG1を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
以下では、本発明を例使用して詳しく説明する。
【実施例1】
【0057】
使用された材料および方法
【0058】
1.1:プライマー
すべてのプライマーは、Metabion社(マルティンスリート)によって合成された。
【0059】
増幅のためのPCRプライマー。反応酵素NotIおよびXhoIのための認識配列には下線が引かれている。
【0060】
【表1】

【0061】
1.2:核外遺伝子
pFlat−ベクター系(Veen, M., Dissertation, TU−Berlin(2002))
以下の試験では、異なった株の酵母S. cerevisiaeがpFlat−ベクター系のpFlat1−またはpFlat3ベクターによって転換される(非特許文献4)。この大腸菌<−>S. cerevisiae「シャトルベクター」は、NotIおよびXhoIの制限酵素切断部位を「Multible cloning site(多重クローニング部位)」内に含んでおり、この部位はクローニングのための本作業で使用される。さらに、この核外遺伝子はLEU2−(pFlat3)またはURA3−遺伝子(pFlat1)を持っており、これらは栄養要求性マーカー遺伝子として、核外遺伝子を持つ株を選択するために適切な最少培地上で使用される。
【0062】
pCis−rSERT
真核の発現ベクターpCisは、ラット−セロトニントランスポーターのcDNAを含み、このトランスポーターは制限酵素切断部位XhoIとHpaIの間に挿入された。
【0063】
1.3:株
Escherichia coli K12 JM109
[recAI endA1 gyrA96 thi hsdR17 supE44 λrelA1 Δ(lac−proAB)/F’ traD36 proAlacIlacZΔM15]
(非特許文献5)
Saccharomyces cerevisiae GRFura3
[MATa leu2−3, leu2−112, his4−519, can1, ura3Δ]
(Veen, 2002, 上記参照)
Saccharomyces cerevisiae GRFcol
[MATa tHMG1−leu2, ERG1−erg5, ERG11−erg6, his3, ura3, can1 ]
(Veen, 2002, 上記参照)
【0064】
1.4:培地
LB培地
1%トリプトン;0.5%酵母抽出物;0.5%NaCl;pH7.4
YE培地:
0.5%酵母抽出物;2%グルコース;pH6.3
YNB培地:
0.67%YNB(「yeast nitrogen base」、Difco、アウグスブルク);2%グルコース
WMVIII:
(LangおよびLooman、上記参照)。1リットルの培地に対して:50gのサッカロース;250mgのNHPO;2.8NHCl;250mgのMgClx6HO;100mgのCaClx2HO;2gのKHPO;550mgのMgSOx7HO;75mgのメソイノシトール;10gのNaグルタミン酸;1mlの1000x微量元素溶液;4mlの250xビタミン溶液
微量元素:
1000x濃縮:1.75gのZnSOx7HO;0.5gのFeSOX7HO;0.1gのCuSOx5HO;0.1gのMnClx4HO;0.1gのNaMoOx2HO、1リットルに対して
ビタミン溶液:
250x濃縮:2.5gのニコチン酸;6.25gのピリドキシン;2.5gのチアミン;0.625gのビオチン;12.5gのCa−パントテナート、1リットルに対して
【0065】
寒天プレート用には、1.5%寒天(Serva、ハイデルベルク)を培地に加えた。
【0066】
抗生物質:
アンピシリン(Boehringer、マンハイム)50μg/ml
培地サプリメント:
ロイシン(0.4g/l);ヒスチジン−HCl(20mg/l)
【0067】
1.5:バッファーおよび化学物質
Laemmliバッファー(4x):
0.2Mのトリス−HCl、pH6.8;8%のSDS;0.4%のブロモフェノールブルー;40%のグリセロール;400mMのDTT;4%のトリトン−X
PBS(「Phosphat buffered saline(リン酸緩衝生理食塩水)」):
150mMのNaCl;8.4mMのNaHPO;1.6mMのKHPO、pH7.4
PBS−T:
1xPBS、pH7.4;0.05%のツイーン20
ストッパー溶液(4x):
60%(w/v)サッカロース;20mMのEDTA;0.025%(w/v)ブロモフェノールブルーTAEバッファー:20mMの酢酸ナトリウム;40mMのトリス;2mMのEDTA;pH8.3
TB−1バッファー:
100mMのNaCl;2mMのKCl;1mMのCaCl、1mMのMgCl、10mMのHEPES;pH7.5
TEバッファー(10x):
0.1Mのトリス−HCl;0.01MのEDTA、pH8.0
TEDバッファー:
10mMのトリス−HCL、pH7.6;1mMのEDTA;1mMのDTT
【0068】
1.6:方法
1.6.1:培養
好気培養
大腸菌の培養は100mlの三角フラスコ中で37℃でおよび160rpmで回転式振盪培養機上のLB培地で行った。核外遺伝子を持つ株を選択するために抗生物質アンピシリン(50μg/ml)が投入された。酵母S. cerevisiaeの前培養は、30℃および160rpmで100 mlの三角フラスコ中で、および本培養は250mlのバッフル付き三角フラスコ中で回転式振盪培養機上で培養された。明確に異なった記述がない限り、酵母S. cerevisiaeの培養全体はWMVIII培地(非特許文献6)に1mg/mlのヒスチジンを補足して行っている。
【0069】
嫌気培養
明確に記載されている場合、Stammes S. cerevisiae GRFura3、pFlat3−rSERTまたはpFlat3−leerの株培養は、厳密な嫌気条件下で、以下のように行われた:20mlの前培養が、「好気培養」のところに記述されているように、48時間培養された。本培養は、1%の前培養で植菌され、および250mlのバッフル付き三角フラスコ中で50mlのWMVIII培地に1mg/lのヒスチジンおよび40mg/lのコレステロールを補足して、厳格な嫌気条件下で30℃および160rpmで回転式振盪培養機上で培養された。これに関して、バッフル付き三角フラスコは、2.5lの嫌気性ポット(Merck、ダルムシュタット)で2つのガスパック(Anaerocult A, Merck、ダルムシュタット)と共にインキュベートされた。コレステロール補足は0.5ml(培地50ml当たり)のコレステロール溶液(2.5gのエタノール;2.5gのツイーン80;20mgのコレステロール)で行われ、その結果終末濃度が1リットルの培地当たり40mgのコレステロールとなった。
【0070】
1.6.2:DNA分析の方法
制限
DNA制限(1〜10μg)は、30μlのバッチ中で行い、これはDNA、3μlの適切なバッファー、1μlのRSA(3mg/ml)および1Uの酵素(NotIおよびXhoI、BioLabs、シュヴァルバッハ)(投入したDNA1μg当たり)から構成されている。このバッチは、37℃で2時間インキュベートされた。PCR単位複製配列の制限のため、4時間インキュベートされた。
【0071】
アガロースゲル電気泳動法
アガロースゲル電気泳動法は、Minigelゲル装置(BioRad、ミュンヘン)中で実施された。ゲルはTAEバッファー中の1%のアガロースから構成された。ランニングバッファーとして同様にTAEバッファーが使用された。10μlの試料が3μlのストッパー溶液で処理された。フラグメントの基準として、2kb〜13kbの間のλ−DNA(BioLabs、シュヴァルバッハ)が、Hindlll(バンドサイズ:23.1kb;9.4kb;6.6kb;4.4kb;2.3kb;2.0kbおよび0.6kb)によって制限された。500bp〜3kbの間のより小さいフラグメントのためにはマーカーGeneRuler(MBI Fermentas、ザンクト・レオン=ロート)が、および3kb〜10kbのフラグメントのためにはマーカー1kbのDNAラダー(New England Biolabs)が使用された。DNAフラグメントの分離のために、100Vの電圧が30〜45分間かけられた。その後でゲルがエチジウムブロマイド溶液(0.4mg/1TAEバッファー)で着色され、およびUVライト(254nm)照射下で記録された。
【0072】
DNA析出
DNAは水溶液から、析出を使用して濃縮された。そのためにDNA溶液が1/10量の3Mの酢酸ナトリウム(pH4.8)および2.5倍量のエタノール(96%)で処理された。バッチは30分間20℃でインキュベートされ、および続いて14000xgで遠心分離された。次いでDNAペレットは再度70%のエタノールで洗浄され、および14000gで5分間遠心分離された。風乾ペレットは、所望の量のTEバッファー中で再懸濁され、および−20℃で保管された。
【0073】
核酸連結
T4−DNA−リガーゼは、二重鎖DNA中のヌクレオチドの3’−ヒドロキシル基と第二のヌクレオチドの5’−リン酸塩基の間の共有リン酸ジエステル結合の結合を触媒する。核酸連結するべきフラグメントは、DNA精製キット(Qiagen、ヒルデン)を使用して、メーカーの指示に従って精製しおよびベクター中で挿入DNA比率3:1で統合し、および17μlの量で収容された。続いて2μlのリガーゼバッファー(MBI Fermentas、ザンクト・レオン=ロート)および1μlのT4−リガーゼ(1U/μl)を加え、バッチを2時間、「sticky−end−Ligation(付着末端ライゲーション)」の場合は16℃でインキュベートされた。
【0074】
コンピテント細胞および大腸菌の転換
大腸菌細胞と核外遺伝子DNAとの転換は、電気穿孔法によって行われる。電気的コンピテント細胞の準備のために、一夜培養物1%が500mlの新鮮LB培地に植菌され、および好気的に37℃で、光学的濃度が0.5〜0.7になるまで培養された。続いて細胞が5000xgで10分間遠心分離され、および200mlの氷温の10%グリセロールで再懸濁された。さらなる遠心分離段階(5000xgで10分間)の後、細胞が100mlの氷温の10%グリセロールで再懸濁された。再度5000xgで10分間遠心分離され、50mlの氷温の10%グリセロールで再懸濁された後、細胞は10分間5000xgで遠心分離され、上澄みが捨てられ、およびペレットが逆流したグリセロールで再懸濁され、65μlのアリコートに分割され、および−80℃で凍結された。転換のために、100〜200ngの核外遺伝子DNAが30μlのコンピテント細胞と1.5mlのサンプリングチューブ中で混合され、および1分間氷の上でインキュベートされた。続いてバッチが、滅菌されて氷上であらかじめ冷やされた電気穿孔キュベットに移され、および電気穿孔(1.67kV、25μF、200Ω、5ミリ秒)がマルチポレーター(Eppendorf、ハンブルク)で実施された。パルス付与後、即座に1mlのYE培地が添加され、1.5mlのサンプリングチューブに移された。バッチはここで再生のために1時間、37℃でインキュベートされ、および続いてLB寒天プレート上でアンピシリンと、選択のためにプレート化された。
【0075】
核外遺伝子DNAの大腸菌からの分離(ミニプレップ)
該当する大腸菌株は5mlのLB培地中に50mg/lのアンピシリンと植菌され、および一晩37℃で培養された。次に細胞が5000xgで遠心分離された。上澄みが捨てられ、核外遺伝子DNAがミニプレップキット(Qiagen、ヒルデン)を使用して、メーカーの指示に従って処理された。
【0076】
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)
ポリメラーゼ連鎖反応により特殊なプライマーを使用して、分離されたDNAから、または直接完全な大腸菌細胞からDNAフラグメントを増幅することができる。標準的には、PCR反応のために100ngのテンプレートDNAが1μlのHOに溶かされるか、または1つの大腸菌コロニーが爪楊枝を使用してPCRチューブ内に移され(コロニーPCR)適用される。テンプレートのほかに、反応バッチは、4μlのdNTP−Mix(2.5mM)、5μlの10x反応バッファー、それぞれ2μlのプライマー(フォワードおよびリバース)、0.2μl(1U)のTaq−ポリメラーゼ(Promega、マンハイム)またはTakara−ポリメラーゼ(Takara、東京、日本)およびHOから構成され、総量が50μlである。PCRはサーモサイクラー(Biorad、ミュンヘン)中でバッチ毎に実施された。分析のために、10μlのPCRバッチがアガロースゲル上で分離されるかまたは別の使用のためにPCR精製キット(Qiagen、ヒルデン)を使用して精製され、および30μlの量に濃縮された。
【0077】
酵母転換
酵母転換のために前培養が20mlのYE培地中で一晩培養された。50mlの本培養が、0.3の光学的濃度OD600で植菌されおよび約4時間培養された。0.8〜1.0のOD600が達成された後、細胞は4000gで10分間遠心分離され、および細胞ペレットが10mlの滅菌されたHOで洗浄された。続いて細胞が1.5mlのHOに入れられ、およびサンプリングチューブ内に移された。細胞が遠心分離され、(4000g、2分間)および1mlの酢酸リチウム溶液(100mMのLiAc、TEバッファー中)で再懸濁され、遠心分離され(4000xg、2分間)および再度1mlの酢酸リチウム溶液で洗浄された。続いて細胞が200μlの酢酸リチウム溶液に入れられた(コンピテント細胞)。転換バッチのために、40μlのコンピテント細胞、10μlのニシン精子DNA(10mg/ml)、230μlのPEG溶液(40%のPEG4000を0.1Mの酢酸リチウム中、1xTE、pH8.0)および1〜20μgの転換するべきDNAが入れられた。このバッチは、30分間30℃でインキュベートされ、および続いて熱ショックに42℃で8分間さらされた。室温まで冷却された後、800μlのHOが加えられ、およびバッチが7000xgで20秒間遠心分離された。続いて細胞が直接適切が選択培地上に寒天と共にプレート化され、および3〜5日間30℃でインキュベートされた。4.2.2章に言及された二重転換、つまり2つのベクターによる同時転換は、それぞれのベクターに転換バッチを約30μg含んでいる。それに加えてベクターDNAが沈降され、および10μlのHO中に入れられた。40μlのコンピテント細胞が加えられ、およびPEG溶液およびニシン精子DNAが加えられる前にこのバッチが30分間37℃でインキュベートされた。その後、上述の方法で実施された。
【0078】
1.6.3:ステロール分析
ステロール分析の培養条件
ステロール分析は酵母培養液で以下のスキームが実施された:20mlの前培養が50μlの凍結培養物で植菌され、および2日間培養された。本培養が250mlのバッフル付き三角フラスコ中で50mlの培地(WMVIII培地、1mg/mlのヒスチジンを補足)と回転式振盪培養機上で160rpm、30℃で1ないし3日間実施された。本培養は1%の前培養で植菌された。
【0079】
乾燥物質の判定
乾燥物質を判定するために、3×6mlの培養量があらかじめ正確に軽量された15mlのGreinerチューブに移された。細胞は3500gで5分間遠心分離され、および10mlのHOで洗浄された。続いて細胞ペレットは乾燥戸棚で12時間80℃で乾燥された。試料は計量される前に乾燥器内で冷まされた。
【0080】
ステロール全体のリコンディショニング
検査するべき細胞が集められ、および40mlのHOで洗浄された。次に光学的濃度OD600が規定され、および酵母ペレットが、125のOD600に相当する、5mlの0.5NのHCl−溶液に入れられた。それから懸濁液が50mlのFalconチューブ中で20分間100℃で煮沸された。このようにして弱体化された細胞が、次に氷上で冷却され、および3gのKOHの溶液が加えられた。KOHの溶解後、0.25g/lメタノールピロガロール溶液が12.5ml加えられた。抽出標準として、追加的に10μlのコレステロール溶液(10mg/ml)が加えられた。鹸化混合物は1時間45分70℃でインキュベートされた。このバッチが室温まで冷まされた後、ステロールが2x20mlのn−ヘキサンで抽出された。n−ヘキサン−段階と組み合わせて、回転蒸発装置で制限され、および残留物が、内部標準として0.2g/lのノナデカンを含む2x1mlのクロロホルムで溶解され、茶色のガラス瓶に移された。ステロール抽出物は分析まで−20℃で保管された。
【0081】
膜ステロールのリコンディショニング
膜ステロール分析用の試料を準備するため、まず形質膜が検査するべき酵母S. cerevisiaeの株から分離されなければならなかった。これはSerranoの方法(非特許文献7)にいくつかの修正を加えて行われた。この修正は、以下に短く記述される:細胞が集められ、およびHOを使った洗浄工程の後で、1mlの1Mのトリス(pH8)、200μlの0.5MのEDTAおよび100μlの200mMのPMSF中に入れられた。続いてガラスビーズを使用して温浸が行われた。遠心分離工程の後、上澄みが除去され、ガラスビーズがTEDバッファーと共に洗浄され、および上澄みがSS34−チューブ中で統合される。より大きな膜小胞および形質膜がここで20000gで30分間ペレット化され、および4mlの20%グリセロール中のペレットが、TEDバッファー中に200μlの0.2MのPMSFと共に入れられ、およびダンス型ホモジェナイザーで均質化された。このホモジェネート3mlが、6ml、53%(w/w)および3ml、43%(w/w)のサッカロースから成り、Beckman社の超遠心分離チューブに入れられて不連続勾配遠心分離器にかけられた。遠心分離は6時間、100,000gで、Beckman SW41−Tiローターで実施された。浄化された形質膜は、パスツールピペットを使用して中間相から取り出すことができ、およびHOが充填された新しいBeckman社チューブに移された。形質膜は、続いて80000gで30分間ペレット化され、およびペレットが2mlのTEDバッファー中で再懸濁されて−20℃で保管された。ステロールの抽出のために、1mlの形質膜懸濁液を500μlのクロロホルムで処理され、1分間ボルテックスされた。続いて相分離が13000rpmで15分間行われた。450μlの下部有機相がここでGCチューブに移され、50μlのN−メチル−N−トリメチルシリルトリフルオロアセトアミド(MSTFA, Sigma、ミュンヘン)が加えられた。ステロールの誘導体化は、1時間、80℃で行われた。作られた試料はこれでガスクロマトグラフィーで分析できるようになった。
【0082】
ガスクロマトグラフィー(GC)のための条件
GC分析はAgilent 6890Nガスクロマトグラフ装置(Agilent、ヴァルトブロン)にAutosampier Agilent 7683Bを取りつけたものを使用して行われた。検出器としてAgilent 5975 VL質量分析計が使用された。以下の条件が選択された:カラムとして、30mの長さのHP−5MSカラム(J&W Scientific、米国)、内径0.25mmおよびフィルム厚0.25μm、が使用された。ヘリウムが移動相として使用された。GC/MSシステムが温度プログラム(100℃0.5分、50℃/分270℃まで、270℃10分間、5℃/分290℃まで、290℃4分間、5℃/分325℃まで、325℃20分間5℃/分340℃まで、340℃2分間)スプリットレスモードで作動した。インジェクター温度は280℃で、検出器の温度は150℃であった。より良好に分離するためおよびステロール中間体の揮発性を高めるために、ステロール試料がMSTFAと共に1時間80℃で乾燥戸棚内で誘導体化された。検査ステロール中間体のモル質量の判定、およびイオン化パターンを使用したその同定は、Agilent 5975 VL質量分析計によって行われた。試料の注入量は2μlであった。
【実施例2】
【0083】
結果
2002年、コレスタ−5,7,24−トリエン−3−オールを酵母S.cerevisiae中で生合成することが確立された(Veen, 2002, 上記参照)。そのために自由に入手可能な実験室株GRF18が以下のように、遺伝子工学的な方法で変更された。
【0084】
【表2】

【0085】
見て取れるように、まずURA3−遺伝子が除去され、およびtHMG1−遺伝子が遺伝子座LEU2に挿入された。tHMG1−遺伝子(t=truncated、短縮された)は短縮されたHMG−CoA−還元酵素のためにコード化され、これはタンパク質の触媒サブユニットから成り、それゆえにもはやステロール中間体によるフィードバック阻害の影響は受けない。tHMG1遺伝子の転写は構成的にADH1−プロモーターの支配下にある。ポストスクアレン生合成経路のすべての遺伝子の、個々のおよびHMG1調節解除済み株内での組み合わせの、システム化された過剰発現および転写的調節解除の分析により、2つの別の主調整点またはポストスクアレン経路の隘路を同定することができた。この隘路は、スクアレン−エポキシダーゼ(ERG1)およびラノステロール−デメチラーゼ(ERG11)の過剰発現によって克服することができた。そのために遺伝子ERG1およびERG11が転写的調節解除された形で構成的ADH1−プロモーターの支配下で酵母ゲノムに、すなわち相同組換えを使って遺伝子ERG5およびERG6の遺伝子座に挿入され、これらの遺伝子はそれによって除去された(Veen, 2002,上記参照)。こうしてわずか3つの転換ステップで5つの遺伝子改変を酵母株にもたらし、それによってエルゴステロール合成経路の隘路を除去し、コレスタ−5,7,24−トリエン−3−オールの合成成功を確立させた。さらに、結果として生じた酵母株GRFtH1E1E11e5e6(GRFcol)はポストスクアレン−ステロール中間体を野生型株GRFura3よりもはるかに大量に産生することが示された。
【0086】
さらなるステップでは、この株でシャトルベクターpFlat1を使用し、本発明に従ってデヒドロコレステロール−デルタ7−還元酵素(特許文献5で公知)を過剰発現させた。
【0087】
そのためにcDNAがシロイヌナズナ由来のデヒドロコレステロール−デルタ7−還元酵素(DHCR7)のために、構成的ADH1−プロモーターとベクターのトリプトファン−ターミネーター(TRP1)との間に挿入されおよび酵母に転換された。結果として生じた酵母株はGRFcol pFlat1−DHCR7と名づけられた。
【0088】
ステロール全体組成のガスクロマトグラフィー分析は以下のようになった。表2には、ベクターpFLATl−DHCR7による転換後の酵母GRFcol中の主ステロールの組成である。ベクターpFLATl−DHCR7はシロイヌナズナ由来のデヒドロコレステロール−Δ7−リクターおよび/またはpFlat3−DHCR24を含み、これらはツメガエル由来のデヒドロコレステロール−Δ24−還元酵素を含んでいる。値はGC/MS分析に基づき、単位はパーセンテージである。DHCR7の過剰発現がコレスタ−5,7,24−トリエノールからコレスタ−5,24−ジエノール(デスモステロール)への、直接のコレステロール−前駆物質への部分的な変換をもたらすことが識別できる。このステロールの比率は、酵母のステロール全体比率の約40〜50%である。それゆえに、デスモステロールはチモステロールと並んで酵母の主ステロールである。形質膜の検査により、デスモステロールが約60%の比率で主膜ステロールに含まれていることが判明した(データは示していない)。
【0089】
挙げられた株中の各ステロールの比率(ステロール全体)
【0090】
【表3】

【0091】
デスモステロール生合成の確立後、シャトルベクターpFlat3を使用してデヒドロコレステロール−Δ24−還元酵素が酵母中でDHCR7に追加して発現された。そのためにcDNAがシロイヌナズナ由来のデヒドロコレステロール−Δ24−還元酵素(DHCR24)のために、構成的ADH1−プロモーターとpFlat3ベクターのトリプトファン−ターミネーター(TRPl)との間に挿入されおよび酵母に入れられた。結果として生じた酵母株はGRFcol pFlat1−DHCR7 pFlat3− DHCR24と名づけられた。この株のステロール全体組成のガスクロマトグラフィー分析は、DHCR24の過剰発現がコレステロールおよび7−デヒドロコレステロールの合成をもたらすことを示した。コレステロールおよび7−デヒドロコレステロールの比率は約3.2ないし7.0%である。(表1)
【0092】
膜タンパク質の非相同発現へのデスモステロールの影響を検査するため、ラット由来のセロトニントランスポーターを株GRFcol pFlat1−DHCR7中で過剰発現させた。そのためにrSERT−cDNAが構成的ADH1−プロモーター(非特許文献6)とpFlat3−ベクターのトリプトファン−ターミネーター(TRP1)間に挿入された。挿入はNotIおよびXhoI制限酵素切断部位によってこの大腸菌 / S. cerevisiae「シャトルベクター」の「multiple−cloning−site(多重クローニング部位)」へ行われた。pFlat−ベクター系は図式化されて図1に示されている。この図は、エピゾ−ム酵母発現核外遺伝子pFlat1およびpFlat3の模式図である。核外遺伝子pFlat1はURA3−遺伝子を、およびpFlat3はLEU2−遺伝子を、核外遺伝子を持つ株を選択するために備えている。2つの核外遺伝子は、構成的ADH1−プロモーターとTRP1−ターミネーター、および2μmのDNAの最大部分を、複製のために含んでいる。制限酵素切断部位NotIおよびXhoIと多重クローニング部位の間のrSERT−cDNAクローニングが模式的に示されている。
【0093】
ベクターpFlat3 rSERT作成後、株GRFcol pFlat1−DHCR7と野生型株GRF18は、核外遺伝子によって転換され、およびセロトニンレセプターが発現のためにもたらされる。検査するべき酵母株中でのrSERTの機能的な発現は、[H]シタロプラムをスフェロプラストへ結合させることで検査された。
【0094】
シタロプラムのようなセロトニン−アンタゴニストは、正確に折りたたまれた活性の、つまり機能的に発現したSERT分子とのみ結合する。シタロプラムは高い親和力で、本来の物質であるセロトニンランスポーターと同じ部位に結合する。その証拠は、シタロプラムが結合部位の最大数に低減されても、SERTに対するセロトニン親和力が低下しないことである。[H]シタロプラムは、それを取り巻く膜の中にコレステロールがある場合、rSERTにのみ結合することが知られている。エルゴステロールは、この研究でコレステロールの代りはできなかった。これがコレステロールと構造が似ているステロールのコレスタ−5,7,24−トリエノールおよびデスモステロールで成功するかどうかは、実験により調査しなければならない。
【0095】
検査するべき酵母株の形質膜中のrSERTの機能的な発現は、この株のスフェロプラストとの、[H]シタロプラム結合研究によって実施された。図2はこの研究の結果を示している。10細胞当たりフェントモルの結合された[H]シタロプラムのシンチレーション数が示されている。株GRFura3 pFlat1−leer、pFlat3−rSERT;GRFcol pFlat−leer、pFlat3−rSERT;GRFcol pFlat1−DHCR7、pFlat3−rSERT;GRFura3 pFlat1−leer、pFlat3−rSERTのスフェロプラストが、コレステロールを補足されて嫌気培養され、および対応する対照株(非特異的な条件を規定するためにpFlat3−leerベクターを持つ)が2nM[H]シタロプラムとインキュベートされた。パーセント表示は全体結合に対する特別な結合の割合を示している。バーの高さは、3つの独立した実験の平均値を示している。エラーバーは最大および最小の測定値を示している。
【0096】
図2は、非特異的結合がGRFcol−DHCR7で最大、およびGRFura3嫌気+コレステロールで最少であることを示している。
【0097】
GRFura3およびGRFcolの、スフェロプラストへの特異的結合と非特異的なとの間の重大な相違、およびそれによるこれらの株中でのrSERTの機能的な発現は、図2に示された結果かからは明白ではない。しかし驚くべきことに、GRFura3の他に嫌気+コレステロール、GRFcol−DHCR7でも[H]シタロプラムの特異的結合が約20%検出されている。これは平均で6分子の[H]シタロプラムの特異的結合、または6分子のrSERTの機能的な発現(株GRFura3の細胞当たり、嫌気+コレステロールによる)に相当する。GRFcol−DHCR7ではこれは11分子に相当する。5分子分の相違は、2つの株のSERTの異なった発現レベルによって説明することができる。発現レベルのWestern Blotによる分析(データは示していない)は、GRFcol−DHCR7中の発現がGRFura3中の嫌気+コレステロール中よりも大きいことを示している。
【0098】
特異的結合は、GRFura3の嫌気+コレステロールでも、GRFcol−DHCR7中でも約20%である。したがってデスモステロールは、SERTの機能性に関して、コレステロールの欠如を完全に補償しているように見える。スフェロプラストとの結合研究の結果は、rSERTのGRFcol−DHCR7中での機能的な発現を示している。
【0099】
株GRFura3 pFlat3−rSERT嫌気+コレステロール株のスフェロプラストにより、[H]シタロプラムの特異的結合を証明することができた。これはまたrSERTがこの株中で、この培養条件下で機能的に発現することから出発している。スフェロプラストと一緒に活動するので、形質膜中のrSERTの発現が成功していることを証明される。図2の結果は、エルゴステロールおよびコレスタ−5,7,24−トリエノールがコレステロールの欠如を補償できず、およびSERTの機能的な発現には膜中のコレステロールまたはデスモステロールが必要であることを、はっきりと説明している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
分離された、遺伝的に改変された、生きている非哺乳類有機体であって、野生型に比べて高められたHMG−CoA−還元酵素活性と、野生型に比べて低められたC24−メチル基転移酵素および/またはデルタ22−不飽和化酵素活性を持つ有機体において、野生型に比べて高められたデヒドロコレステロール−デルタ7−還元酵素活性を備えていることを特徴とする、有機体。
【請求項2】
前記有機体が追加的に野生型と比べて高いデヒドロコレステロール−デルタ24−還元酵素活性を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の有機体。
【請求項3】
野生型と比べて高められたスクアレン−エポキシダーゼ−および/またはラノステロール−デメチラーゼ活性を備えていることを特徴とする、請求項1または2のいずれか一項に記載の有機体。
【請求項4】
特にBacillus、Escherichia、Lactobacillus、Corynebacterium、Acetobacter、AcinetobacterおよびPseudomonas属の細菌から構成されるグループから選ばれた原核有機体、または海藻、酵母、菌類、昆虫細胞、蘚苔類および植物から構成されるグループから選ばれた真核有機体であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の有機体。
【請求項5】
請求項4に記載の微生物であって、前記酵母Saccharomyces cerevisiae、Saccharomyces delbrueckii、Saccharomyces italicus、Saccharomyces ellipsoideus、Saccharomyces fermentati、Saccharomyces kluyveri、Saccharomyces krusei、Saccharomyces lactis、Saccharomyces marxianus、Saccharomyces microellipsoides、Saccharomyces montanus、Saccharomyces norbensis、Saccharomyces oleaceus、Saccharomyces paradoxus、Saccharomyces pastorianus、Saccharomyces pretoriensis、Saccharomyces rosei、Saccharomyces rouxii、Saccharomyces uvarum および Saccharomycodes ludwigiiから構成されたグループ、並びにK. lactis K. marxianus var. marxianus、K. thermotoleransのようなKluyveromyces属の酵母、並びにCandida utilis、Candida tropicalis、Candida albicans、Candida lipolyticaおよびCandida versatilisのようなCandida属の酵母、並びにPichia stipidis、Piachia pastoris および Pichia sorbitophilaのようなPichia属の酵母、およびCryptococcus、Debaromyces、Hansenula、Saccharomycecopsis、Saccharomycodes、Schizosaccharomyces、Wickerhamia、Debayomyces、Hanseniaspora、Kloeckera、Zygosaccharomyces、Ogataea、Kuraishia、Komagataella、Metschnikowia、Williopsis、Nakazawaea、Cryptococcus、Torulaspora、Bullera、Rhodotorula、WillopsisおよびSporobolomycesの各属の酵母から構成されるグループから選ばれることを特徴とする、微生物。
【請求項6】
有機体、特に有機体の膜、特に形質膜が、野生型と比べて含有量が高められたデスモステロールおよび/またはコレステロールおよび/または7−デヒドロ−コレステロールおよび/またはラトステロールを備えていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の有機体。
【請求項7】
前記有機体が、哺乳類の膜タンパク質、特にヒト膜タンパク質、好ましくは形質膜タンパク質のためにコード化された遺伝子により好ましくは構成的に活性のプロモーターの支配下で有機体が追加的に転換されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の有機体。
【請求項8】
デスモステロールおよび/またはコレステロールおよび/または7−デヒドロコレステロールを産生するための、請求項1〜7のいずれか一項に記載の有機体の使用において、前記有機体が好ましくは好気培養されることを特徴とする、有機体の使用。
【請求項9】
哺乳類、特にヒト膜タンパク質、好ましくは形質膜タンパク質の膜タンパク質を産生するための、請求項7または8のいずれか一項に記載の有機体の使用において、転換された有機体が培養され、好ましくはコレステロールおよび/またはデスモステロールを加えることなく、および所与の培養期間の経過後に、膜タンパク質が培養上清からおよび/または有機体から分離されることを特徴とする、有機体の使用。
【請求項10】
哺乳類の膜タンパク質、特にヒト膜タンパク質、好ましくは形質膜タンパク質に結合する物質スクリーニングのための、請求項7または8のいずれか一項に記載の有機体の使用において、前記有機体または前記有機体の膜抽出物が、有機体の事前の培養後に、所与の物質または所与の物質の混合物と接触させられ、有機体、膜抽出物の変化または性質の変化の不在、および/または物質の膜タンパク質との結合または非結合が測定されること、および変化および/または結合の測定時に物質または物質の混合物が膜タンパク質への結合として段階付けされることを特徴とする、有機体の使用。
【請求項11】
請求項10に記載の方法を実行するためのキットであって、請求項1〜6のいずれか一項に記載の有機体を備え、随意で有機体を転換するために適切な核酸構造を含んだ状態で哺乳類の膜タンパク質、特にヒト膜タンパク質、好ましくは形質膜タンパク質のためにコード化された、好ましくは構成的に活性のプロモーターの支配下にある核酸、および含有しているまたは別に提供される核酸構造を備えた有機体の転換のため、転換前後の有機体の培養のため、有機体と所与の物質または所与の物質の混合物を接触するため、および有機体の性質の変化および/または物質または物質の混合物の膜タンパク質との結合を測定するための、取扱説明書を含んでいるキット。
【請求項12】
核酸構造、特に核外遺伝子またはシャトルベクターであって、1つの核酸または複数の核酸を含み、デヒドロコレステロール−デルタ7−還元酵素活性および/またはデヒドロコレステロール−デルタ24−還元酵素活性を備えたタンパク質のために同じまたは異なってコード化されており、その際1つまたは複数の核酸が(それぞれ)好ましくは構成的に活性のプロモーターの支配下にある、核酸構造。
【請求項13】
請求項12に記載の核酸構造であって、1つの核酸または複数の核酸を含み、HMG−CoA−還元酵素−および/またはスクアレン−エポキシダーゼ−および/またはラノステロール−デメチラーゼ活性を備えたタンパク質のために同じまたは異なってコード化されており、その際1つまたは複数の核酸が(それぞれ)好ましくは構成的に活性のプロモーターの支配下にある、核酸構造。
【請求項14】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の有機体を産生するための、請求項12または13に記載の核酸構造の使用であって、前駆体有機体が核酸構造によって転換され、その際前駆体有機体が、好ましくは野生型と比べて低減されたC24−メチル基転移酵素−および/またはデルタ22−不飽和化酵素活性を備えた遺伝子が組みかえられた有機体であることを特徴とする、核酸構造の使用。
【請求項15】
膜抽出物、特に形質膜抽出物であって、請求項1〜7のいずれか一項に記載の有機体から、有機体の温浸および膜、特に形質膜の切り離しによって得られる、膜抽出物。

【図3】
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【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2013−501503(P2013−501503A)
【公表日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−511141(P2012−511141)
【出願日】平成22年4月1日(2010.4.1)
【国際出願番号】PCT/DE2010/000401
【国際公開番号】WO2010/133194
【国際公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(511282575)オーガノバランス ゲーエムベーハー (2)
【Fターム(参考)】