説明

ヒンジ付きクリップ

【課題】ヒンジで連結された第1部分と第2部分の一方にフックを他方に係止肩を有するヒンジ付きクリップを多数搬送するときクリップ同士がに連結される誤連結を防止する。
【解決手段】ヒンジ付きクリップ1の第1部分2と第2部分3の間のヒンジに隣接する位置に、フック7が突出する方向に突出する可撓性の突片19が形成され、突片19は、第1部分2又は第2部分3がヒンジ回りに旋回されるのを邪魔しないように撓む可撓性と、非連結状態の一のクリップ1Aのフック7が非連結状態の他のクリップ1Bの係止肩10にクリップ搬送時の振動によって係止するのを阻止する硬さとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1部分にフック等の第1係止手段を有し、ヒンジを介して第1部分に連結された第2部分に第1係止手段に係止する係止肩等の第2係止手段を有し、第1部分と第2部分とは第1係止手段と第2係止とが連結していない非連結状態においてヒンジを間にして相互に反対方向に延びているヒンジ付きクリップに関し、特に、多数のクリップを搬送するときに一のクリップの係止手段が他のクリップの係止手段に連結されてしまう、誤連結を防止できるクリップに関する。
【背景技術】
【0002】
第1部分にフック等の第1係止手段を有し、ヒンジを介して第1部分に連結された第2部分に第1係止手段に係止する係止肩等の第2係止手段を有し、第1部分と第2部分とは第1係止手段と第2係止とが連結していない非連結状態においてヒンジを間にして相互に反対方向に延びているヒンジ付きクリップは、例えば、特開2001−204267号公報(特許文献1)や特開2004−328935号公報(特許文献2)等に記載されている。
【0003】
【特許文献1】特開2001−204267号公報
【特許文献2】特開2004−328935号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1及び特許文献2に記載のクリップは、フックを端部に有する第1部分と、フックに係止する係止肩を端部に有する第2部分と、第1部分と第2とを連結するヒンジとから成り、フックと係止肩が連結されていない非連結状態では、ヒンジを間にして相互に反対方向に延びている。かかるクリップにおいて、クリップが1個である場合には、作業者が第1部分又は第2部分の一方を他方に接近させるようにヒンジ回りに旋回させない限り、フックが係止肩に係止して第1部分と第2部分とが連結してしまう誤連結するおそれは殆どない。
【0005】
しかし、多数個のクリップがユーザ又は販売者等へ一緒に搬送される場合には、その搬送中に、振動によってクリップが動いて一のクリップのフックが他のクリップの係止肩に係止してしまう誤連結を生じることがある。誤連結が1個所である場合、その誤連結を解除するのは比較的容易にできる。誤連結の中で厄介なのは、一のクリップのフックが他のクリップの係止肩に係止するだけでなく他のクリップのフックが一のクリップの係止肩に係止してしまう、2個所での連結である。2個所での誤連結が生じてしまうと、そのままでは、クリップを本来の使用に供することができないし、連結の解除作業は面倒で時間を必要とし、更には、誤連結の解除作業において、クリップを破損するおそれが高い。
【0006】
特許文献1のクリップにも、特許文献2のクリップにも、上記のクリップ同士の誤連結を防止する構成はない。
【0007】
従って、本発明の目的は、第1部分にフック等の第1係止手段を有し、ヒンジを介して第1部分に連結された第2部分には第1係止手段に係止する係止肩等の第2係止手段を有するヒンジ付きクリップを多数搬送する場合において一のクリップの係止手段が他のクリップの係止手段に連結される等の、誤連結を防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明によれば、第1部分と第2部分との間にヒンジが形成されており、第1部分と第2部分とには、第1部分又は第2部分の一方がヒンジ回りに旋回されて他方の部分に接近すると第1部分と第2部分との間に取付部品が保持されるのを可能にするように両部分が連結される連結構成を有し、連結構成は、第1部分に形成されて第1部分から突出する第1係止手段と、第2部分に形成されて第1係止手段に係止する第2係止手段とを有し、第1部分と第2部分とは非連結状態においてヒンジを間にして相互に反対方向に延びている、ヒンジ付きクリップであって、ヒンジに又はヒンジに隣接する位置に、第1係止手段が突出する方向に突出する可撓性の突片が形成されており、突片は、一のクリップにおいて第1係止手段が第2係止手段に連結するために第1部分又は第2部分がヒンジ回りに旋回されるのを邪魔しないように撓む可撓性と、非連結状態の一のクリップの第1係止手段が非連結状態の他のクリップの第2係止手段にクリップ搬送時の振動によって係止するのを阻止する硬さとを有する、ことを特徴とするクリップが提供される。
【0009】
上記のように、各クリップには特定の突片が形成されているため、クリップを多数搬送する場合においても、一のクリップの係止手段が他のクリップの係止手段に連結される等の、クリップ間の誤連結を防止でき、特に、一のクリップの第1部分の係止手段と他のクリップの第2部分の係止手段とが2個所で係止してしまう、厄介な誤連結を防止できる。なお、突片は、特定の可撓性を有するので、第1部分又は第2部分の一方を他方の部分へヒンジ回りに旋回させる操作を損なわせることはなく、クリップ本来の機能は損なわれない。
【0010】
上記クリップにおいて、第1部分と第2部分とは、それぞれ、相互に連結する面において開放した箱形に形成され、第1部分及び第2部分は、相互に連結した連結状態において両部分の内側に取付部品の一部が収納されて保持される密閉箱を形成する形状にされる。ヒンジは、第1部分の箱形の開放部分と第2部分の箱形の開放部分とを連結する、開放部分の辺のほぼ全体に延びる薄肉の帯条片で成る。第1部分及び第2部分のそれぞれには、密閉箱を形成する第1部分及び第2部分の連結状態においてパネル等の被取付部材の係止凹部に係止できる係止部が形成されているのが好ましい。具体的な実施形態では、第1係止手段は、係止フックであり、第2係止手段は、第2部分に形成された係止フックに係止する係止肩である。
【0011】
また、突片はヒンジと第1部分又は第2部分の一方の境界に形成されており、突片に隣接する第1部分又は第2部分の内壁面には、ヒンジ回りに旋回した第1部分又は第2部分によって撓められた突片が収容される収容凹部が形成されているのが好ましい。これによって、連結状態において突片が収容凹部に収容できる。この場合、突片及び収容凹部が形成されていない第1部分又は第2部分のヒンジとの境界には、ヒンジ回りに旋回した第1部分又は第2部分によって撓められた突片を、収容凹部に撓めるように突出する押さえ片が形成されているのが好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下図面を参照して、本発明の実施形態に係るヒンジ付きクリップを説明する。図1〜図8には、本発明の第1実施形態に係る、ヒンジ付きクリップ1が示されている。このヒンジ付きクリップ1は、プラスチックの一体成形品で成る。クリップ1は、第1部分2と第2部分3と第1部分2及び第2部分3の間のヒンジ5とを有する。図示の実施形態において、第1部分2と第2部分3とは、ヒンジ5を中心に旋回して連結され、それぞれ、相互に連結する面において開放した箱形に形成されている。第1部分2及び第2部分3は、相互に連結した連結状態において両部分の内側に取付部品の一部が収納されて保持される密閉箱を形成する。図1〜図5に図示の非連結状態において、第1部分2と第2部分3とはヒンジ5を間にして相互に反対方向に延びている。ヒンジ5は、第1部分2の箱形の開放部分と第2部分3の箱形の開放部分とを、ヒンジ5を中心として旋回可能に連結するように、それぞれの箱形の隣接辺のほぼ全体に延びる薄肉の帯条片で成る。ヒンジ5は、第1部分2と第2部分3が非連結状態においてヒンジ5を間にして相互に反対方向に延びる一定の硬さ(剛性)を有するとともに、図5の矢印6に示すように、作業者が容易に第1部分2又は第2部分3をヒンジ5の回りに旋回できる可撓性を有する。
【0013】
更に、第1部分2と第2部分3とには、第1部分2又は第2部分3の一方がヒンジ5の回りに旋回されて第1部分2又は第2部分3の他方の部分に接近すると第1部分2と第2部分3との間に取付部品が保持されるのを可能にするように両部分が連結される連結構成を有する。図示の実施形態において、連結構成は、第1部分2に形成されて第1部分2から突出する、第1係止手段としてのフック7と、第2部分3に形成されてフック7の係止爪9を受入れて係止する、第2係止手段としての係止肩10とから成る。これによって、例えば、第1部分2がヒンジ5回りに図5の矢印6のように旋回してフック7の係止爪9が係止肩10に係止すると、図6及び図7(A)に図示のように、箱形形状の第1部分2と第2部分3とが連結されて、棒状の取付部品11の一部が収納されて保持される密閉箱を形成する。この棒状の取付部品11がクリップ1から延び出るように、第1部分2の箱形部分の側面及び第2部分3の箱形部分の側面のそれぞれには、半円形状の開口13及び14が形成されている。
【0014】
図示の実施形態においては、第1部分2及び第2部分3のそれぞれの端壁に、パネル等の被取付部材の係止凹部に係止できる係止部が形成されている。第1部分2の係止部15Aと第2部分3の係止部15Bとは、第1部分2と第2部分3とが図6及び図7(A)に図示の連結状態にあるとき、第1部分2及び第2部分3のそれぞれの端壁との間に環状の係止溝17を形成するように円形大径部分と円形小径部分とを形成する半円形状で成る。これによって、第1部分2と第2部分3とが連結されると、係止溝17の部分においてネック形状となる係止部15を形成する。図6及び図7(A)において、被取付部材としてのパネル18が一点鎖線で示されており、パネル18には、係止凹部17を受入れて係止する係止凹部が形成されており、係止部15が、パネル18に連結される。
【0015】
ヒンジ5の位置に又はヒンジ5に隣接する第1部分2又は第2部分3の位置には、第1係止手段としてのフック7が突出する方向(図3の下方)に突出する可撓性の突片19が形成されている。図示の実施形態において、突片19はヒンジ5に境界を成す第1部分2の側壁の上部端面に形成されている。突片19は、ヒンジ5に境界を成す第2部分3の側壁の上部端面に形成されていちもよい。突片19の厚さと幅は、一定の可撓性と硬さ(剛性)を有するように選定される。すなわち、突片19は、複数のクリップ1が一緒に搬送される場合に、一のクリップ1A(図8参照)において第1係止手段としてのフック7が第2係止手段としての係止肩10に連結するために第1部分2又は第2部分3がヒンジ5の回りに旋回されるのを邪魔しないように撓む可撓性と、非連結状態の一のクリップ1Aのフック7(第1係止手段)が非連結状態の他のクリップ1B(図8参照)の係止肩10(第2係止手段)に、クリップ搬送時の振動で係止するのを阻止するように突出する硬さ(剛性)とを有するように、厚さと幅が選定される。また、突片19の高さは、非連結状態の一のクリップ1Aのフック7(第1係止手段)が非連結状態の他のクリップ1B(図8参照)の係止肩10(第2係止手段)に、クリップ搬送時の振動で係止するのを阻止するのに有効な高さであって、連結の際の旋回を邪魔せず且つ連結後において第1部分2と第2部分3内で取付部品11の保持を邪魔しない高さに選定される。図示の実施形態において、突片19は、第1部分2の側壁の上部端面の中央に、側壁のほぼ1/5の幅で、ヒンジ5と同じ程度の厚さで、フック7の係止爪9の高さ程度の高さの矩形の板状体に形成されている。
【0016】
図8は、複数のクリップが一緒に搬送される場合の、突片19による作用を説明する図である。図8において、1のクリップ1Aと他のクリップ1Bとは、一方のクリップ1Aのフック7が他方のクリップ1Bの係止肩10に係止する位置にあり、また一方のクリップ1Aの係止肩10には他方のクリップ1Bのフック7が係止する位置にある。このような状態にあるとき、搬送時の振動によってクリップ1Aがクリップ1Bの側に移動する力が加わると、望ましくないにもかかわらず、クリップ1Aのフック7が他方クリップ1Bの係止肩10に係止し、クリップ1Aの係止肩10にクリップ1Bのフック7が係止してしまうおそれがある。しかし、各クリップ1A及び1Bには、上記のように、特定の突片19が形成されているため、搬送時の振動によってもクリップ1Aはクリップ1Bに対して一定の間隔を保ったままそれ以上近づくことできない。従って、クリップ1を一緒に多数搬送する場合においても、クリップ1Aのフック7(第1係止手段)が他のクリップ1Bの係止肩10(第2係止手段)に連結される等の、クリップ間の誤連結を防止できる。なお、図8の状態において突片19がない場合には、クリップの搬送時の振動等によってクリップ1Aがクリップ1Bに2個所で誤連結してしまう。このような2個所での誤連結があると、作業者がその連結を外すのは容易ではなく、破損するおそれが高い。突片19が形成された、本発明に係るクリップ1(1A,1B)は、かかる誤連結を防止する。
【0017】
また、突片19は、特定の可撓性を有するので、第1部分2又は第2部分3の一方を他方の部分へヒンジ5の回りに旋回させる操作を損なわせることはない。図5において、第1部分2をヒンジ5の回りに旋回させて、フック7の係止爪9を第2部分3の係止肩10に係止させると、図6及び図7(A)に図示のように、第1部分2と第2部分3とが連結されて、内側に取付部品11を保持するとともに、係止部15Aと15Bが合体して係止部15を形成して、パネル18の係止凹部に係止させられて、クリップ1によって、取付部品11がパネル18に連結される。この場合、図7(A)の円Cの部分を拡大して示す図7(B)に図示のように、突片19は第2部分3の側壁の上部端面によって撓められるので旋回を邪魔することはない。
【0018】
図9〜図13には、本発明の第2実施形態に係る、ヒンジ付きクリップ21が示されている。このクリップ21は、第1実施形態に係るクリップ1と対比すると、突片19が収容される収容凹部が形成されていること、及び、突片19を収容凹部に撓める押さえ片が形成されていることが違っており、他の構成では、クリップ1の構成と実質的に同じであるので、図9〜図13では、クリップ1の構成要素と同じ符号を付することによって、その説明を省略する。必要があれば、クリップ1の説明を参照されたい。
【0019】
クリップ21には、突片19に隣接する第1部分2(又は第2部分3)の側壁の内壁面には、ヒンジ5の回りに旋回した第2部分3(又は第1部分2)によって撓められた突片19が収容される収容凹部22が形成されている。これによって、第1部分2と第2部分3の連結状態において突片19が収容凹部22に収容できる。そして、突片19及び収容凹部22が形成されていない側の、第2部分3(又は第1部分2)とヒンジ5との境界には、ヒンジ5回りに旋回した第1部分2(又は第2部分3)によって撓められる突片19を、収容凹部22内に撓めるように突出する押さえ片23が形成されている。
【0020】
クリップ21は、図11の矢印25に示されるように、例えば、第2部分3が、ヒンジ5の回りに旋回されて、第1部分2に接近させられて、係止肩10がフック7の係止爪9に係止させられ、図12(A)に図示のように、第2部分3と第1部分2が連結される。この連結状態において、図12(A)の円Eの部分の拡大図である図12(B)に示すように、押さえ片23が突片19を収容凹部22に収容するように撓める。これによって、図7(B)に示すようなクリップ1の突片19のクリップ内部に突出した姿勢が改善される。従って、クリップ21の内部への取付部品の収容保持する容積が増す。
【0021】
図13に示すように、複数のヒンジ付きクリップ21が一緒に搬送される場合であっても、突片19によって、1のクリップ21Aと他のクリップ21Bとは一定の間隔を保ったままであり、搬送時の振動によってもそれ以上近づくことできない。更に、このクリップ21(21A、21B)の場合、押さえ片23が突片19と平行になり、更に突片19の作用を補強して、クリップ1を一緒に多数搬送する場合においても、クリップ21Aのフック7(第1係止手段)及び係止肩10(第2係止手段)が他のクリップ21Bの係止肩10(第2係止手段)及びフック7(第1係止手段)に連結される、クリップ間の2個所での誤連結を確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1実施形態に係る、非連結状態のヒンジ付きクリップの斜視図である。
【図2】図1のクリップの背面側を上面とした平面図である。
【図3】図2のクリップの正面図である。
【図4】図3のクリップの底面図である。
【図5】図4のクリップのA−A線断面図である。
【図6】図2のクリップを連結状態にした左側面図である。
【図7】(A)は図6のクリップのB−B線断面図、(B)は(A)の円Cの部分の拡大図である。
【図8】図1のクリップの誤連結の防止機能を説明する図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る、非連結状態のヒンジ付きクリップの斜視図である。
【図10】図9のクリップのD−D線断面図である。
【図11】図10のクリップをヒンジ回りに旋回する途中の断面図である。
【図12】(A)は図10のクリップを連結した状態の断面図、(B)は(A)の円Eの部分の拡大図である。
【図13】図10のクリップの誤連結の防止機能を説明する図である。
【符号の説明】
【0023】
1:1A:1B 第1実施形態に係るヒンジ付きクリップ
2 第1部分
3 第2部分
5 ヒンジ
7 フック(第1係止手段)
9 係止爪
10 係止肩(第2係止手段)
11 取付部品
13、14 開口
15、15A、15B 係止部
17 係止溝
18 パネル(被取付部材)
19 突片
21:21A:21B 第2実施形態に係るヒンジ付きクリップ
22 収容凹部
23 押さえ片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1部分と第2部分との間にヒンジが形成されており、前記第1部分と前記第2部分とには、該第1部分又は第2部分の一方が前記ヒンジ回りに旋回されて他方の部分に接近すると該第1部分と第2部分との間に取付部品が保持されるのを可能にするように両部分が連結される連結構成を有し、該連結構成は、前記第1部分に形成されて該第1部分から突出する第1係止手段と、前記第2部分に形成されて前記第1係止手段に係止する第2係止手段とを有し、前記第1部分と前記第2部分とは非連結状態において前記ヒンジを間にして相互に反対方向に延びている、ヒンジ付きクリップであって、
前記ヒンジに又は該ヒンジに隣接する位置に、前記第1係止手段が突出する方向に突出する可撓性の突片が形成されており、該突片は、一のクリップにおいて前記第1係止手段が前記第2係止手段に連結するために前記第1部分又は前記第2部分が前記ヒンジ回りに旋回されるのを邪魔しないように撓む可撓性と、前記非連結状態の一のクリップの前記第1係止手段が前記非連結状態の他のクリップの前記第2係止手段にクリップ搬送時の振動によって係止するのを阻止する硬さとを有する、ことを特徴とするクリップ。
【請求項2】
請求項1に記載のクリップにおいて、前記第1部分と前記第2部分とは、それぞれ、相互に連結する面において開放した箱形に形成され、該第1部分及び第2部分は、相互に連結した連結状態において両部分の内側に前記取付部品の一部が収納されて保持される密閉箱を形成する形状である、ことを特徴とするクリップ。
【請求項3】
請求項2に記載のクリップにおいて、前記ヒンジは、前記第1部分の前記箱形の開放部分と前記第2部分の前記箱形の開放部分とを連結する、該開放部分の辺のほぼ全体に延びる薄肉の帯条片で成る、ことを特徴とするクリップ。
【請求項4】
請求項2又は3に記載のクリップにおいて、前記第1部分及び前記第2部分のそれぞれには、前記密閉箱を形成する前記第1部分及び前記第2部分の前記連結状態においてパネル等の被取付部材の係止凹部に係止できる係止部が形成されている、ことを特徴とするクリップ。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のクリップにおいて、前記第1係止手段は、係止フックであり、前記第2係止手段は、前記第2部分に形成された前記係止フックに係止する係止肩である、ことを特徴とするクリップ。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載のクリップにおいて、前記突片は前記ヒンジと前記第1部分又は前記第2部分の一方の境界に形成されており、該突片に隣接する前記第1部分又は第2部分の内壁面には、前記ヒンジ回りに旋回した前記第1部分又は第2部分によって撓められた前記突片が収容される収容凹部が形成されている、ことを特徴とするクリップ。
【請求項7】
請求項6に記載のクリップにおいて、前記突片及び前記収容凹部が形成されていない前記第1部分又は第2部分のヒンジとの境界には、前記ヒンジ回りに旋回した前記第1部分又は第2部分によって撓められた前記突片を、前記収容凹部に撓めるように突出する押さえ片が形成されている、ことを特徴とするクリップ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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