説明

ビデオカセット処理装置

【課題】待機時の消費電力を一層削減することが可能なビデオカセット処理装置を提供する。
【解決手段】挿入されたビデオカセットと接触することによりまたはセットされたビデオカセットの誤消去防止部と接触することにより、OFF状態からON状態に切り換わり、ON状態でのみ電力を消費するレックセーフティスイッチを設けて、ビデオカセットの挿入を検出する挿入検出手段と、ビデオカセットの誤消去防止部の録画禁止状態を検出する録画禁止検出手段として兼用する。待機時に上記スイッチがOFF状態からON状態に切り換わると、ビデオカセットが挿入されたと判断し、ビデオカセットのセット時に上記スイッチがOFF状態にあると、ビデオカセットの誤消去防止部が録画禁止状態にあると判断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビデオカセットに内蔵された磁気テープに対して再生や録画の処理を行うビデオデッキやビデオデッキを内蔵した映像機器のようなビデオカセット処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図6は、従来のビデオカセット処理装置50の要部構造とビデオカセット40を示す図である。図7は、ビデオカセット処理装置50にビデオカセット40が挿入されてセットされる状態を示す図である。ビデオカセット(以下「カセット」という。)40は、VHSまたはS−VHS方式のビデオカセットである。カセット40には、映像のデータを磁気により録画する磁気テープ41と、該磁気テープ41を巻き付けたリール42が内蔵されている。カセット40の一方の側面には、開閉可能なカバー43が取り付けられている。カバー43を開けることで、磁気テープ41が露出する。カセット40のカバー43と反対側の側面には、磁気テープ41に録画したデータを保護するための誤消去防止部44が設けられている。誤消去防止部44は、凹部45と、該凹部45を塞ぐように設けられ折り曲げて切断可能な爪46とから構成されている。磁気テープ41に録画したデータを他のデータの上書きにより消去してもよい場合には、爪46は切断されず、消去したくない場合には、爪46は折り曲げられて切断される。
【0003】
ビデオカセット処理装置50は、例えばビデオデッキまたはビデオデッキを内蔵したテレビジョン受像機やDVD(Digital Versatile Disk)プレーヤ等の映像機器から構成されている。ビデオカセット処理装置50の本体1の前面には、カセット40を挿入する挿入口2が設けられている。本体1の内部には、カセット40に対してローディングを行う機構が設けられている。ローディングとは、挿入口2から挿入されたカセット40を本体1の内部に引き込んでリール台座3にセットするカセットローディングと、セットしたカセット40から磁気テープ41を引き出してシリンダ4に巻き付けるテープローディングの2つの動作のことをいう。カセットローディングを行う機構については、公知のものと同様であるため図示を省略している。テープローディングを行う機構については、公知のものと同様であるため、シャーシ5に設けられた溝6に沿って移動するスライダ7と該スライダ7上に設置されたガイドポスト8および傾斜ピン9のみを図示し、その他は図示を省略している。
【0004】
本体1の内部の挿入口2近傍に設けられた基板16には、挿入口2からカセット40が挿入されたことを検出するセンサ10が実装されている。センサ10は、発光素子11と受光素子12から成るフォトセンサから構成されている。発光素子11は、発光ダイオードから成り、本体1の中央に1つだけ配置されていて、常時光を発している。受光素子12は、発光素子11の両側に挿入口2より広い間隔で2つ配置されている。発光素子11の上部には、図示しないプリズムが取り付けられている。発光素子11から上向きに発せられた光は、そのプリズムにより光路を曲げられて、各受光素子12へ向かって進んで行く。発光素子11と受光素子12の間には、レバー13が設けられている。レバー13は、図示しないフレームに回動可能に設けられ、図示しないねじりコイルばねから図7(a)に示す姿勢を保持するような力を受けている。
【0005】
基板16のセンサ10より挿入口2側には、カセット40の誤消去防止部44が録画を禁止する状態にあることを検出するスイッチ14が実装されている。スイッチ14は、操作子15が押し込まれることによりOFF状態からON状態に切り換わるマイクロスイッチから構成されている。誤消去防止部44の録画禁止状態とは、爪46が切断されて、凹部45が塞がれていない状態のことである。誤消去防止部44の録画許可状態とは、爪46が残っていてまたはビニルテープ等の爪46に代わるものにより、凹部45が塞がれている状態のことである。上記の他にも、本体1の内部には、映像信号を処理する信号処理部や各部を制御する制御部等の回路が設けられている。また、シャーシ5上には、図示しない消去ヘッド、ガイドピン、およびピンチローラ等が設けられている。また、シリンダ4の内部には、磁気テープ41に対してデータの読み書きを行う図示しない磁気ヘッドが設けられている。さらに、本体1の前面や図示しないリモートコントローラには、図示しない操作キーが設けられている。
【0006】
操作キーの操作により動作指示が入力されるのを待っているビデオカセット処理装置50の待機時には、消費電力を削減するため、制御部とセンサ10以外の各部への電力供給は停止され、該各部は未起動状態にある。これにより、待機時の消費電力の1W/h程度の削減が実現されている。ビデオデッキ等で待機時の消費電力を削減することは、例えば下記の特許文献1〜3に開示されているように従来から行われている。
【0007】
上記待機時において、図6および図7(a)に示すようにカセット40が本体1の内部に挿入されておらずセットもされていない状態では、センサ10の発光素子11から発せられた光が受光素子12で受光されて、センサ10がON状態になる。この状態から、図7(b)に示すようにカセット40が挿入口2より挿入されると、カセット40がレバー13に接触して、レバー13が回動し、発光素子11から発せられた光がレバー13に遮られて、受光素子12で受光されなくなり、センサ10がOFF状態になる。すると、制御部はカセット40が挿入されたと判断し、自動的にカセットローディング機構等の各部を起動して、該カセット40を本体1の内部へ引き込んでリール台座3にセットする。つまり、操作キーを操作しなくても、カセット40を挿入するだけで、ビデオカセット処理装置50が自動的に起動して、カセットローディングを行う。
【0008】
そして、セットされたカセット40の誤消去防止部44の凹部45が爪46等により塞がれている場合は、図7(c)に示すようにスイッチ14の操作子15が爪46等に接触して、スイッチ14の本体内へ押し込まれ、スイッチ14がON状態になる。すると、制御部はカセット40の誤消去防止部44が録画許可状態にあると判断する。この後、操作キーの操作により録画指示が入力されると、制御部は各部を制御して、カセット40の磁気テープ41に対して録画を行う。一方、セットされたカセット40の誤消去防止部44の爪46が切断されて凹部45が塞がれていない場合は、図7(d)に示すように操作子15が凹部45に嵌まり込んで、スイッチ14の本体内へ押し込まれず、スイッチ14がOFF状態になる。すると、制御部はカセット40の誤消去防止部44が録画禁止状態にあると判断する。この後、操作キーの操作により録画指示が入力されると、制御部は各部を制御して、カセット40の磁気テープ41に対する録画を禁止する。
【0009】
【特許文献1】特開平8−251529号公報
【特許文献2】特開平10−51953号公報
【特許文献3】特開平9−320142号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述したように、待機時にフォトセンサ10、11、12によりカセット40が挿入されたことを検出すると、発光素子11から常時光が発せられているので、カセット40が挿入されていないときでも、発光素子11で電力が無駄に消費されてしまう(0.1W/h程度)。特許文献1〜3では、このような待機時にカセット40の挿入を検出するために消費する電力を削減することについては何ら考慮されていない。
【0011】
本発明は、上述した問題点を解決するものであって、その課題とするところは、待機時の消費電力を一層削減することが可能なビデオカセット処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明では、ビデオカセットが挿入されたことを検出する挿入検出手段と、ビデオカセットに設けられた誤消去防止部が録画禁止状態にあることを検出する録画禁止検出手段と、待機時に挿入検出手段によりビデオカセットが挿入されたと判断すると自動的に各部を起動して該ビデオカセットを引き込んでセットし、録画禁止検出手段によりビデオカセットの誤消去防止部が録画禁止状態にあると判断すると該ビデオカセットに内蔵された磁気テープに対する録画を禁止する制御手段とを備えたビデオカセット処理装置において、録画禁止検出手段は、挿入されたビデオカセットと接触することによりまたはセットされたビデオカセットの前記誤消去防止部と接触することによりOFF状態からON状態に切り換わり、ON状態でのみ電力を消費するスイッチから構成され、スイッチを挿入検出手段として兼用し、待機時にスイッチがOFF状態からON状態に切り換わると、制御手段はビデオカセットが挿入されたと判断し、ビデオカセットのセット時にスイッチがOFF状態にあると、制御手段はビデオカセットの誤消去防止部が録画禁止状態にあると判断する。
【0013】
このようにすると、従来のような常時電力を消費するフォトセンサを用いなくても、待機時にスイッチが挿入されたビデオカセットと接触して、OFF状態からON状態に切り換わることにより、ビデオカセットが挿入されたと判断して、自動的に各部を起動し、該ビデオカセットを引き込んでセットすることができる。また、ビデオカセットのセット時にスイッチがセットされたビデオカセットの誤消去防止部と接触せず、OFF状態にあることにより、ビデオカセットの誤消去防止部が録画禁止状態にあると判断して、該ビデオカセットに内蔵された磁気テープに対する録画を禁止することができる。つまり、必要なときにのみON状態となって電力を消費するスイッチにより、ビデオカセットの挿入とビデオカセットの誤消去防止部の録画禁止状態とを検出することができるので、待機時の消費電力を一層削減することが可能となる。
【0014】
また、本発明の一実施形態では、上記誤消去防止部は、ビデオカセットの側面に設けられた凹部と、該凹部を塞ぐように設けられ折り曲げて切断可能な爪とから構成され、上記スイッチを、離間させて設けられた2つの電気的接点と、離間させて各電気的接点にそれぞれ接続された弾性を有する2つの端子と、端子の一方の他方と対向しない面に設けられ、セットされたビデオカセットの誤消去防止部の爪に接触して端子の一方を他方へ押し付ける第1の操作子と、端子の先端部に支持され、挿入されたビデオカセットと接触して端子間へ押し込まれ、ビデオカセットから離間した状態で端子間から押し出される第2の操作子と、第2の操作子の側面に設けられ、第2の操作子が端子間へ押し込まれたときに各端子に接触する導体とから構成する。
【0015】
このようにすると、待機時に、ビデオカセットが挿入されると、ビデオカセットと第2の操作子とが接触して、第2の操作子がビデオカセットにより端子間へ押し込まれ、導体が各端子に接触して、導体および端子を介して2つの電気的接点が導通することにより、スイッチがOFF状態からON状態に切り換わるので、ビデオカセットが挿入されたと確実に判断することができる。また、ビデオカセットのセット時に、ビデオカセットの誤消去防止部の爪が切断されて、凹部が塞がれていない場合には、第1の操作子が爪等に接触せずに凹部に嵌まり込み、各端子と導体とがそれぞれ離間して、2つの電気的接点が導通しなくなることにより、スイッチがOFF状態になるので、ビデオカセットの誤消去防止部が録画禁止状態であると確実に判断することができる。さらに、ビデオカセットのセット時に、ビデオカセットの誤消去防止部の爪が残っていてまたは爪に代わるものにより、凹部が塞がれている場合には、第1の操作子が爪等に接触して、端子の一方を他方に押し付け、各端子が互いに接触して、端子を介して2つの電気的接点が導通することにより、スイッチがON状態になるので、ビデオカセットの誤消去防止部が録画禁止状態にないと確実に判断することができる。
【0016】
さらに、本発明の典型的な実施形態では、ビデオカセットが挿入されたことを検出する挿入検出手段と、ビデオカセットに設けられた誤消去防止部が録画禁止状態にあることを検出する録画禁止検出手段と、待機時に挿入検出手段によりビデオカセットが挿入されたと判断すると自動的に各部を起動して該ビデオカセットを引き込んでセットし、録画禁止検出手段によりビデオカセットの誤消去防止部が録画禁止状態にあると判断すると該ビデオカセットに内蔵された磁気テープに対する録画を禁止する制御手段とを備えたビデオカセット処理装置において、誤消去防止部は、ビデオカセットの側面に設けられた凹部と、該凹部を塞ぐように設けられ折り曲げて切断可能な爪とから構成され、録画禁止検出手段を、離間させて設けられた2つの電気的接点と、離間させて各電気的接点にそれぞれ接続された弾性を有する2つの端子と、端子の一方の他方と対向しない面に設けられ、セットされたビデオカセットの誤消去防止部の爪に接触して端子の一方を他方へ押し付ける第1の操作子と、端子の先端部に支持され、挿入されたビデオカセットと接触して端子間へ押し込まれ、ビデオカセットから離間した状態で端子間から押し出される第2の操作子と、第2の操作子の側面に設けられ、第2の操作子が端子間へ押し込まれたときに各端子に接触する導体とを備え、各端子が互いに接触しまたは導体と接触して、2つの電気的接点が導通することによりON状態になり、各端子と導体とがそれぞれ離間して、2つの電気的接点が導通しないことによりOFF状態になり、ON状態でのみ電力を消費するスイッチから構成する。この構成で、スイッチを挿入検出手段として兼用して、専用の挿入検出手段を省略し、待機時にスイッチがOFF状態からON状態に切り換わると、制御手段はビデオカセットが挿入されたと判断し、ビデオカセットのセット時にスイッチがOFF状態にあると、制御手段はビデオカセットの誤消去防止部が録画禁止状態にあると判断する。
【0017】
このようにすると、従来のような常時電力を消費するフォトセンサを用いなくても、待機時にビデオカセットが挿入されると、ビデオカセットと第2の操作子とが接触して、第2の操作子がビデオカセットにより端子間へ押し込まれ、導体が各端子に接触して、導体および端子を介して2つの電気的接点が導通することにより、スイッチがOFF状態からON状態に切り換わるので、ビデオカセットが挿入されたと確実に判断して、自動的に各部を起動し、該ビデオカセットを引き込んでセットすることができる。また、ビデオカセットのセット時に、ビデオカセットの誤消去防止部の爪が切断されて、凹部が塞がれていない場合には、第1の操作子が爪に接触せずに凹部に嵌まり込み、各端子と導体とがそれぞれ離間して、2つの電気的接点が導通しなくなることにより、スイッチがOFF状態になるので、ビデオカセットの誤消去防止部が録画禁止状態であると確実に判断して、ビデオカセットに内蔵された磁気テープに対する録画を禁止することができる。つまり、必要なときにのみON状態となって電力を消費するスイッチにより、ビデオカセットの挿入とビデオカセットの誤消去防止部の録画禁止状態とを検出することができるので、待機時の消費電力を一層削減することが可能となる。また、スイッチを挿入検出手段と録画禁止検出手段として兼用して、専用の挿入検出手段を省略し、部品にかかるコストを一層削減することが可能となる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、従来のような常時電力を消費するフォトセンサを用いなくても、必要なときにのみON状態となって電力を消費するスイッチにより、ビデオカセットの挿入とビデオカセットの誤消去防止部の録画禁止状態とを検出することができるので、待機時の消費電力を一層削減することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1は、本発明の実施形態に係るビデオカセット処理装置100の電気ブロック図である。本実施形態のビデオカセット処理装置100は、ビデオデッキ部24を内蔵したテレビジョン受像機から構成されている。ビデオカセット(以下「カセット」という。)40は、図6および図7で説明したものと同様のビデオカセットである。制御部20は、CPUとメモリ等を内蔵したマイクロコンピュータから構成されていて、ビデオカセット処理装置100の各部を制御する。信号処理部21は、映像信号および音声信号を処理する回路から構成されている。チューナ22は、図示しないアンテナで受信されたテレビジョン放送電波から所定のチャンネルのテレビジョン信号を抽出する。外部インターフェイス23は、ビデオカセット処理装置100に外付け(ケーブルにより接続)された図示しないビデオデッキやデジタルカメラ等の映像機器から信号を受信する。ビデオデッキ部24は、カセット40に内蔵された磁気テープ41(図2等に図示)から磁気データを読み取って信号処理部21へ出力する。
【0020】
信号処理部21は、チューナ22、外部インターフェイス23、またはビデオデッキ部24より入力される信号を処理して、スピーカ25より音声を出力可能な信号と、CRT(Cathode Ray Tube)26に映像を表示可能な信号を生成し、スピーカ25とCRT26へそれぞれ出力する。スピーカ25は、信号処理部21から入力される信号に基づいて音声を出力する。CRT26は、信号処理部21から入力される信号に基づいて映像を表示する。また、信号処理部21は、チューナ22または外部インターフェイス23より入力される信号を処理して、ビデオデッキ部24へ出力する。ビデオデッキ部24は、信号処理部22から入力される信号に従ってカセット40の磁気テープ41に映像を磁気記録する。
【0021】
操作部27は、ビデオカセット処理装置100の本体1(図2等に図示)や図示しないリモコンに設置された図示しない各種の操作キーから構成されている。電源部28は、ビデオカセット処理装置100の各部に電力を供給する。操作部27の操作キーの操作により動作指示が入力されるのを待っているビデオカセット処理装置100の待機時には、消費電力を削減するため、電源部28から制御部20以外の各部への電力供給は停止され、各部は未起動状態にある。これにより、待機時の消費電力の1W/h程度の削減が実現されている。待機時に制御部20で消費される電力は、起動時にビデオデッキ部24やCRT26等で消費される電力に比べて非常に小さい。レックセーフティスイッチ(REC Safety Switch、以下「スイッチ」という。)30は、後述する構造のスイッチから構成されている。スイッチ30は、カセット40の誤消去防止部44(図2等)が録画を禁止する状態にあることと、ビデオデッキ部24にカセット40が挿入されたことをそれぞれ検出する。つまり、スイッチ30は、録画禁止検出手段と挿入検出手段を兼ねるものである。スイッチ30には常時所定の大きさの電圧が印加されているが、ON状態になったときにのみ電流が流れて、電力が消費される。スイッチ30で消費される電力は、起動時にビデオデッキ部24やCRT26等で消費される電力に比べて非常に小さい。
【0022】
図2は、ビデオカセット処理装置100のビデオデッキ部24の構造とカセット40を示す図である。図3A〜図3Dは、ビデオカセット処理装置100にカセット40が挿入されてセットされる状態を示す図である。各図では、図6および図7と同一および対応する部分には、便宜上同一符号を付している。以下、重複する説明は省略する。図6等に示した従来のビデオカセット処理装置50には、発光素子11と受光素子12から成るセンサ10、レバー13、およびスイッチ14が設けられていたのに対し、ビデオカセット処理装置100には、これらが省略されて、代わりにスイッチ30が設けられている。
【0023】
スイッチ30は基板16に実装されて、本体1の内部の挿入口2近傍に配置されている。スイッチ30の本体31は、合成樹脂で形成されている。本体31の内部には、図3A〜図3Dに示すように2つの端子32、33が所定の間隔で離間させられて設けられている。各端子32、33は、銅材で形成されていて、弾性を有している。リール台座3側に配置されている一方の端子32の他方の端子33と対向しない面の上部には、第1の操作子34が本体31の側面に形成された孔から突出するように設けられている。第1の操作子34は、合成樹脂で形成されていて、端子32と反対側の端部が先細り形状に加工され、その先端が円弧状に加工されている。第1の操作子34は、図3Cに示すようにリール台座3にセットされたカセット40の誤消去防止部44の爪46に接触して、端子32を弾性変形させて端子33へ押し付ける。本体31の上部には、第2の操作子35が本体31の上面に形成された孔から突出するように端子32、33の先端で支持されて設けられている。第2の操作子35は、合成樹脂で形成されていて、両端部が先細り形状に加工され、その先端が円弧状に加工されている。第2の操作子35の中央部の径は、図3Aに示すように端子32、33の設置間隔より大きく形成されている。第2の操作子35は、図3Bに示すように挿入口2から挿入されたカセット40の下面と接触して、端子32、33間へ押し込まれる。また、第2の操作子35は、図3A等に示すようにカセット40から離間した状態で端子32、33の弾性力により端子32、33間から押し出される。第2の操作子35の中央部の側面には、銅箔から成る導体36が貼り付けられて設けられている。図3Bに示すように第2の操作子35が端子32、33間へ押し込まれたときに、導体36は各端子32、33に接触する。
【0024】
図4は、ビデオカセット処理装置100のスイッチ30近傍の回路を示す図である。スイッチ30の本体31の内部には、2つの電気的接点37、38が所定の間隔で離間させて設けられている。各電気的接点37、38は、上述した基板16に接続されている。上述した端子32、33は、各電気的接点37、38に離間した状態でそれぞれ接続されている。上述した導体36は、各電気的接点37、38に接続されていない。電気的接点37は、ライン39aを介して上述した電源部28に接続され、ライン39aから分岐したライン39bを介して上述した制御部20に接続されている。電気的接点38は、ライン39cを介してグランドに接続されている。ライン39aには、電源部28から常時所定の大きさの電圧が印加されている。電気的接点37、38が離間して導通していないときは、スイッチ30で電力が消費されず、ライン39bに流れる電流のレベルが高くなる。電気的接点37、38が接続されて導通すると、スイッチ30で電力が消費され、ライン39bに流れる電流のレベルが低くなる。ライン39bの電流レベルの高いときが、スイッチ30のOFF状態であり、ライン39bの電流レベルの低いときが、スイッチ30のON状態である。
【0025】
図5は、ビデオカセット処理装置100の動作手順を示すフローチャートである。各処理は、図1の制御部20が実行する。ビデオカセット処理装置100の待機時は、上述したように各部への電力供給が停止(Power OFF)されている。この待機時において、図2および図3Aに示すようにカセット40が本体1の内部に挿入されておらずセットもされていない状態では、スイッチ30の各端子32、33と導体36とがそれぞれ離間する。このため、図4(a)に示すように電気的接点37、38が導通せず、ライン39bの電流レベルが高くなる。こうなると、制御部20は、スイッチ30がOFF状態にあることを検出して(図5のステップS1:YES)、キー監視処理を行う(ステップS2)。キー監視処理とは、図1の操作部27の操作キーが操作されて、何らかの動作指示が入力されるのを監視し、いずれかの操作キーが操作されると、該操作キーに対応する動作を実行することである。例えば、電源ボタンが操作されて、ON状態になると、制御部20は各部への電力供給を開始(Power ON)して、各部を起動する。
【0026】
そして、図3Bに示すようにカセット40が挿入口2より挿入されると、カセット40とスイッチ30の第2の操作子35の上部とが接触して、第2の操作子35がカセット40により端子32、33間へ押し込まれ、各端子32、33が弾性変形して導体36と接触する。このため、図4(b)に示すように導体36および端子32、33を介して電気的接点37、38が導通し、ライン39bの電流レベルが低くなる。こうなると、制御部20は、スイッチ30がON状態にあることを検出して(図5のステップS3:YES)、カセット40が挿入されたと判断する(ステップS4)。そして、各部への電力供給を開始(Power ON)して、自動的に各部を起動し(ステップS5)、カセットローディングを行う(ステップS6)。即ち、カセット40を本体1の内部へ引き込んでリール台座3にセットする。またこのとき、チューナ22等から出力されるテレビジョン信号に基づく映像をCRT26に表示し、音声をスピーカ25から出力する。
【0027】
カセットローディング中に、カセット40がスイッチ30の上部を通過して、第2の操作子35から離間すると、第2の操作子35が端子32、33の弾性力により端子32、33間から押し出されて、図3Aに示す元の状態に復帰し、導体36が各端子32、33から離間する。このため、図4(a)に示すように電気的接点37、38が導通しなくなって、ライン39bの電流レベルが高くなり、スイッチ30がOFF状態になる。また、カセット40がリール台座3に向かって下降して行くと、カセット40のスイッチ30側の側面の誤消去防止部44より下の部分と、スイッチ30の第1の操作子34とが接触して、第1の操作子34が本体31の内部へ押し込まれる。すると、第1の操作子34が端子32を弾性変形させて端子33に押し付け、各端子32、33が互いに接触する。このため、図4(c)に示すように端子32、33を介して電気的接点37、38が導通し、ライン39bの電流レベルが低くなり、スイッチ30がON状態になる。
【0028】
カセットローディングの実行後、セットしたカセット40の誤消去防止部44の凹部45が爪46またはビニルテープ等の爪46に代わるもので塞がれている場合は、図3Cに示すようにスイッチ30の第1の操作子34が爪46等に接触して、本体31の内部へ押し込まれるので、端子32が端子33に押し付けられ、各端子32、33が互いに接触する。このため、図4(c)に示すように端子32、33を介して電気的接点37、38が導通し、ライン39bの電流レベルが低くなる。こうなると、制御部20は、スイッチ30がON状態にあることを検出して(図5のステップS7:YES)、カセット40の誤消去防止部44が録画許可状態にあると判断し(ステップS8)、キー監視処理を行う(ステップS10)。この後、操作キーが操作されて録画指示が入力されると、制御部20は、各部を制御して、カセット40の磁気テープ41に対して録画を行う。
【0029】
一方、セットしたカセット40の誤消去防止部44の爪46が切断されて、凹部45が何ら塞がれていない場合は、図3Dに示すように第1の操作子34が爪46等に接触せず、端子32の弾性力により元の状態に復帰して、凹部45に嵌まり込むので、各端子32、33および導体36がそれぞれ離間する。このため、図4(a)に示すように電気的接点37、38が導通せず、ライン39bの電流レベルが高くなる。こうなると、制御部20は、スイッチ30がOFF状態にあることを検出して(図5のステップS7:NO)、カセット40の誤消去防止部44が録画禁止状態にあると判断し(ステップS9)、キー監視処理を行う(ステップS10)。この後、操作キーが操作されて録画指示が入力されると、制御部20は、各部を制御して、カセット40の磁気テープ41に対する録画を禁止する。
【0030】
また、ビデオカセット処理装置100の待機時に、カセット40が本体1の内部に既にセットされている場合には、該カセット40の誤消去防止部44の凹部45が爪46等で塞がれていれば、上述したように電気的接点37、38が導通して(図4(c)および図3Cの状態)、スイッチ30がON状態になるので(図5のステップS1:NO)、制御部20はカセット40がセット済みであると判断して、キー監視処理を行う(ステップS10)。この後、例えば取り出しキーが操作されて、カセット40の返却が指示されると、制御部20は各部への電力供給を開始(Power ON)して、カセットローディング機構等の各部を起動し、内部のカセット40を挿入口2へ排出して取り出し可能にする。対して、セット済みのカセット40の誤消去防止部44の凹部45が何ら塞がれていなければ、上述したように電気的接点37、38が導通せず(図4(a)および図3Dの状態)、スイッチ30がOFF状態になるので(図5のステップS1:YES)、制御部20はキー監視処理を行う(ステップS2)。この後、既にカセット40がセットされているため、別のカセット40がさらに挿入されて、スイッチ30がON状態になることはなく(ステップS3:NO)、ステップS2のキー監視処理が繰り返し実行される。特に、既にカセット40がセットされた状態で別のカセット40の挿入を阻止するような構造を挿入口2の近傍等に設けておくことで、別のカセット40の挿入により、ステップS3でスイッチ30がON状態になるのを確実に防ぐことができる。また、待機時に既にカセット40がセットされていることを他のスイッチ等により検出して、挿入された別のカセット40に対するカセットローディングを禁止するようにしてもよい。
【0031】
以上のようにすることで、ビデオカセット処理装置100の待機時に、挿入口2からカセット40が挿入されると、カセット40と第2の操作子35とが接触して、第2の操作子35が端子32、33間へ押し込まれ、導体36が各端子32、33に接触して、導体36および端子32、33を介して電気的接点37、38が導通することにより、スイッチ30がOFF状態からON状態に切り換わる。このため、従来のような常時電力を消費するフォトセンサ10、11、12(図6等)を用いなくても、このスイッチ30のOFF状態からON状態への切り換わりにより、カセット40が挿入されたと確実に判断して、自動的に各部を起動し、該カセット40を本体1の内部に引き込んでセットすることができる。
【0032】
また、カセット40をセットした時に、カセット40の誤消去防止部44の爪46が残っていてまたは爪46に代わるものにより、凹部45が塞がれている場合には、第1の操作子34が爪46等に接触して、端子32を端子33に押し付け、各端子32、33が互いに接触して、端子32、33を介して電気的接点37、38が導通することにより、スイッチ30がON状態になる。このため、カセット40が挿入されたと誤判断することなく、このスイッチ30のON状態から、カセット40の誤消去防止部44が録画禁止状態にないと確実に判断して、該カセット40の磁気テープ41に対して録画を行うことができる。
【0033】
また、カセット40のセット時に、カセット40の誤消去防止部44の爪46が切断されて、凹部45が塞がれていない場合には、第1の操作子34が爪46に接触せずに凹部45に嵌まり込み、各端子32、33と導体36とがそれぞれ離間して、電気的接点37、38が導通しなくなることにより、スイッチ30がOFF状態になる。このため、このスイッチ30のOFF状態から、カセット40の誤消去防止部44が録画禁止状態にあると確実に判断して、該カセット40の磁気テープ41に対する録画を禁止することができる。
【0034】
よって、従来のフォトセンサ10、11、12を用いなくても、必要なときにのみON状態となって電力を消費するスイッチ30により、カセット40の挿入とカセット40の誤消去防止部44の録画禁止状態とを検出することができるので、ビデオカセット処理装置100の待機時の消費電力を一層削減することが可能となる。具体的には、従来から待機時に各部への電力供給を停止することにより消費電力の1W/h程度の削減を実現しているのに加えて、発光素子11での消費電力の0.1W/h程度の削減(さらに10%の削減)を実現することができる。また、スイッチ30を挿入検出手段と録画禁止検出手段として兼用して、従来のような専用の挿入検出手段10、11、12を省略しているので、ビデオカセット処理装置100の部品にかかるコストを一層削減することが可能となる。
【0035】
本発明は、以上述べた実施形態以外にも種々の形態を採用することができる。例えば、以上の実施形態では、スイッチ30を用いて、図6等に示したセンサ10を省略した例を挙げているが、センサ10は残しておいて、起動時にのみ発光素子11から発光させて、カセット40の挿入やセットの有無を検出するのに用いてもよい。このようにしても、待機時の消費電力を一層削減することができる。
【0036】
また、以上の実施形態では、爪46と凹部45から成る誤消去防止部44が設けられたVHSまたはS−VHS方式のビデオカセット40と、ビデオデッキ部内蔵テレビジョン受像機から成るビデオカセット処理装置100に、本発明を適用した例を挙げているが、本発明はこれ以外にも、例えばスライドキーと溝から成る誤消去防止部が設けられたD−VHS方式のビデオカセットに適用することが可能である。この場合、録画禁止位置または録画許可位置にあるスライドキーと接触するように第1の操作子を設ければよい。また、本発明は、ビデオデッキまたはビデオデッキ部を内蔵したDVDプレーヤやハードディスクレコーダ等の複合型の映像機器のようなビデオカセット処理装置にも適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施形態に係るビデオカセット処理装置の電気ブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係るビデオカセット処理装置とビデオカセットを示す図である。
【図3A】本発明の実施形態に係るビデオカセット処理装置にビデオカセットが挿入されてセットされる状態を示す図である。
【図3B】本発明の実施形態に係るビデオカセット処理装置にビデオカセットが挿入されてセットされる状態を示す図である。
【図3C】本発明の実施形態に係るビデオカセット処理装置にビデオカセットが挿入されてセットされる状態を示す図である。
【図3D】本発明の実施形態に係るビデオカセット処理装置にビデオカセットが挿入されてセットされる状態を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係るビデオカセット処理装置のスイッチ近傍の回路を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係るビデオカセット処理装置の動作手順を示すフローチャートである。
【図6】従来のビデオカセット処理装置とビデオカセットを示す図である。
【図7】従来のビデオカセット処理装置にビデオカセットが挿入されてセットされる状態を示す図である。
【符号の説明】
【0038】
20 制御部
30 レックセーフティスイッチ
32、33 端子
34 第1の操作子
35 第2の操作子
36 導体
37、38 電気的接点
40 ビデオカセット
41 磁気テープ
44 誤消去防止部
45 凹部
46 爪
100 ビデオカセット処理装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオカセットが挿入されたことを検出する挿入検出手段と、ビデオカセットに設けられた誤消去防止部が録画禁止状態にあることを検出する録画禁止検出手段と、待機時に挿入検出手段によりビデオカセットが挿入されたと判断すると自動的に各部を起動して該ビデオカセットを引き込んでセットし、録画禁止検出手段によりビデオカセットの誤消去防止部が録画禁止状態にあると判断すると該ビデオカセットに内蔵された磁気テープに対する録画を禁止する制御手段とを備えたビデオカセット処理装置において、
前記誤消去防止部は、ビデオカセットの側面に設けられた凹部と、該凹部を塞ぐように設けられ折り曲げて切断可能な爪とから構成され、
前記録画禁止検出手段は、離間させて設けられた2つの電気的接点と、離間させて前記各電気的接点にそれぞれ接続された弾性を有する2つの端子と、前記端子の一方の他方と対向しない面に設けられ、セットされたビデオカセットの前記誤消去防止部の前記爪に接触して前記端子の一方を他方へ押し付ける第1の操作子と、前記端子の先端部に支持され、挿入されたビデオカセットと接触して前記端子間へ押し込まれ、ビデオカセットから離間した状態で前記端子間から押し出される第2の操作子と、前記第2の操作子の側面に設けられ、前記第2の操作子が前記端子間へ押し込まれたときに前記各端子に接触する導体とを備え、前記各端子が互いに接触しまたは前記導体と接触して、前記2つの電気的接点が導通することによりON状態になり、前記各端子と前記導体とがそれぞれ離間して、前記2つの電気的接点が導通しないことによりOFF状態になり、ON状態でのみ電力を消費するスイッチから構成され、
前記スイッチを前記挿入検出手段として兼用して、専用の前記挿入検出手段を省略し、待機時に前記スイッチがOFF状態からON状態に切り換わると、前記制御手段はビデオカセットが挿入されたと判断し、ビデオカセットのセット時に前記スイッチがOFF状態にあると、前記制御手段はビデオカセットの前記誤消去防止部が録画禁止状態にあると判断することを特徴とするビデオカセット処理装置。
【請求項2】
ビデオカセットが挿入されたことを検出する挿入検出手段と、ビデオカセットに設けられた誤消去防止部が録画禁止状態にあることを検出する録画禁止検出手段と、待機時に挿入検出手段によりビデオカセットが挿入されたと判断すると自動的に各部を起動して該ビデオカセットを引き込んでセットし、録画禁止検出手段によりビデオカセットの誤消去防止部が録画禁止状態にあると判断すると該ビデオカセットに内蔵された磁気テープに対する録画を禁止する制御手段とを備えたビデオカセット処理装置において、
前記録画禁止検出手段は、挿入されたビデオカセットと接触することによりまたはセットされたビデオカセットの前記誤消去防止部と接触することによりOFF状態からON状態に切り換わり、ON状態でのみ電力を消費するスイッチから構成され、
前記スイッチを前記挿入検出手段として兼用し、待機時に前記スイッチがOFF状態からON状態に切り換わると、前記制御手段はビデオカセットが挿入されたと判断し、ビデオカセットのセット時に前記スイッチがOFF状態にあると、前記制御手段はビデオカセットの前記誤消去防止部が録画禁止状態にあると判断することを特徴とするビデオカセット処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載のビデオカセット処理装置において、
前記誤消去防止部は、ビデオカセットの側面に設けられた凹部と、該凹部を塞ぐように設けられ折り曲げて切断可能な爪とから構成され、
前記スイッチは、離間させて設けられた2つの電気的接点と、離間させて前記各電気的接点にそれぞれ接続された弾性を有する2つの端子と、前記端子の一方の他方と対向しない面に設けられ、セットされたビデオカセットの前記誤消去防止部の前記爪に接触して前記端子の一方を他方へ押し付ける第1の操作子と、前記端子の先端部に支持され、挿入されたビデオカセットと接触して前記端子間へ押し込まれ、ビデオカセットから離間した状態で前記端子間から押し出される第2の操作子と、前記第2の操作子の側面に設けられ、前記第2の操作子が前記端子間へ押し込まれたときに前記各端子に接触する導体とから構成されたことを特徴とするビデオカセット処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−257700(P2007−257700A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−78177(P2006−78177)
【出願日】平成18年3月22日(2006.3.22)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】