説明

ビルトインランプを備えるランプ

ビルトインランプ(2)、とりわけハロゲンビルトインランプを備えるランプであって、該ビルトインランプは、取付けクリップ(4)を介してソケット(6)に装着されており、カバー電球(8)により包囲されており、前記ソケット(6)とカバー電球(8)は接合ペースト(16)により、または締付け技術で結合されている形式のランプにおいて、前記取付けクリップ(4)は確保部材(20)を有し、該確保部材により前記カバー電球(8)は接合が解離した後もソケット(6)に保持される、ことを特徴とするランプ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビルトインランプ、とりわけハロゲンビルトインランプを備えるランプに関する。このビルトインランプは、取付けクリップを介してソケットに装着され、カバー電球により包囲されている。ソケットとカバー電球は接合ペーストにより、または締付け技術で結合されている。
【0002】
従来技術
ハロゲン白熱ランプはその良好な光品質と長寿命のため、日常生活の多くの領域でますます普及している。高い要求が美的感覚および経済性に課せられる適用でも、電源電圧により動作する従来の白熱ランプをハロゲン白熱ランプにより置換したいという望みがある。この理由から、ハロゲン白熱ランプが装着されたランプが開発された。このランプは、カバー電球により包囲されており、これにより外見は一般的照明用の従来の白熱ランプからほとんど区別できない。
【0003】
この種のランプは例えばインターネット www.osram.de の製品名「HALOLUX(TM)T」に示されている。
【0004】
この従来のランプでは、片側が圧潰されたハロゲンビルトインランプが、導電性の取付けクリップを介してソケットに装着され、カバー電球により包囲されている。ここでソケットとカバー電球は接合ペースト、例えば接着剤または接合剤により結合されている。ここで取付けクリップは電気接触接続も、ソケットでのビルトインランプの機械的固定も行う。
【0005】
前記解決手段の欠点は、カバー電球とソケットとの間の接合が、例えば接合ペーストの老化および脆化によって解離することである。そのためカバー電球が完全にソケットから分離し、ランプ内部にある露出した電圧供給取付けクリップと感電するおそれがあることである。さらに落下の際に破壊されたカバー電球の破片によって使用者が怪我するおそれが非常に高い。
【0006】
発明の開示
従来の解決手段に対する本発明の基礎とする課題は、ビルトインランプ、とりわけハロゲンビルトインランプを備えるランプにおいて、カバー電球が外れた場合でも電流供給構成部材の接触保護が可能であるように構成することである。
【0007】
この課題は、ビルトインランプ、とりわけハロゲンビルトインランプを備えるランプにおいて、このビルトインランプが取付けクリップを介してソケットに装着され、カバー電球により包囲され、ソケットとカバー電球は接合ペーストにより、または締付け技術で結合されており、取付けクリップは確保部材を有し、この確保部材によりカバー電球は接合が解離した後もソケットに保持されることによって解決される。
【0008】
本発明の特に有利な実施形態は従属請求項に記載されている。
【0009】
本発明のランプは、ビルトインランプ、とりわけハロゲンビルトインランプを備え、このビルトインランプは、取付けクリップを介してソケットに装着され、カバー電球により包囲されている。ソケットとカバー電球は接合ペースト、例えば接着剤または接合剤等により、または締付け技術で結合されている。本発明によれば、取付けクリップは確保部材を有し、この確保部材によりカバー電球は接合が解離した後もソケットに保持される。確保部材によってカバー電球は、カバー電極とソケットとの接着剤結合、接合剤結合、または締付け結合が解離した後もソケットから完全に分離せず、電圧供給取付けクリップがカバー電球によって、意図しない接触から保護され、感電の危険性が排除される。
【0010】
特に有利な実施例によれば、取付けクリップは少なくとも2つのばね吊り手を確保部材として有する。
【0011】
ばね吊り手が、カバー電球をソケットと接続するために弾性的に可撓性であり、カバー電球のカバー電球ネックとの結合が解離した後に、内側から当接することができると特に有利であることが判明した。
【0012】
有利にはばね吊り手は相互に直径方向でほぼ反対に配置されている。有利な実施例では、ばね吊り手は取付けクリップの周囲壁から曲げ出されており、実質的に半径方向で外側にソケットの方向に伸長している。このことによってカバー電球の押し込みが容易になり、ばね吊り手は弾性に取付けクリップの方向に撓み、カバー電球の取付け後は逆さ鈎の形態で張り出し、解離したカバー電球の落下を阻止する。
【0013】
ばね吊り手は本発明の実施例では、少なくとも部分的に弓状に構成されており、これによりカバー電球の押し込みがさらに容易になり、カバー電球が解離された際のばね吊り手の支持作用が改善される。
【0014】
取付けクリップは、ビルトインランプを装着するために、有利にはほぼ円筒形の収容区間を有する。この収容区間は本発明の有利な実施例では、直径方向に相互に配置された切欠部によって形成されている。この切欠部には、ビルトインランプの圧潰部の面平行に平坦化された領域を挟み込むことができる。このとき平坦化領域に続く圧潰部の拡張縁部区間は収容区間の外に来るようになる。
【0015】
取付けクリップの周囲壁の周囲部分が切欠部を画定する。この周囲部分は有利には内側に向かって相互に曲がっており、圧潰部の2つの平面に対してほぼ直角に延在している。
【0016】
有利な実施例では、切欠部がそれぞれ相互に対向して配置された2つのばね要素を有する。この2つのばね要素は、実質的に軸方向に伸長し、相互に対向して配置された2つのばね脚部を介して、圧潰部の平坦領域に当接することができ、それら2つのばね脚部間にビルトインランプの圧潰部を締付け結合することができる。言い替えると、ばね要素のばね脚部は、圧潰部の面平行な2つの面に弾性に当接し、この2つの面を中央で取付けクリップの収容区間に固定する。ここで、ばね脚部により圧潰部の製造公差を調整することができ、ばね脚部はビルトインランプを取付けクリップにセンタリングし、これに締付け固定するために用いられる。
【0017】
本発明の実施例によれば、ビルトインランプに向いた側の上部ばね脚部は曲げられており、導入傾斜部を形成している。この導入傾斜部にはビルトインランプの装着時に、圧潰部に配置されたカム状の突起が乗り上げる。導入傾斜部は、ビルトインランプを取付ける際に圧潰部の導入を容易にし、乗り上げる突起により取付けクリップへの進入深さを制限する。
【0018】
ソケットに向いた側の下方ばね脚部は少なくとも部分的に圧潰部の平面に対して平行に曲げられている。これにより高い締付け作用が、圧潰部の容易な導入と同時に可能となる。
【0019】
取付けクリップを、少なくとも部分的に円弧状の横断面を有する薄板打ち抜き湾曲部材として構成すると製造技術的に特に有利であることが判明した。取付けクリップの外径と比較して同程度の内径を有するねじソケット、例えばE14ねじソケットの場合、取付けクリップは、周囲側にねじ山の設けられた取付け区間を介してソケットにねじ込むことができる。択一的に取付けクリップは、ソケットと共にプレス成形することもできる。この変形実施例は比較的大きなソケット、例えばE27ソケットの場合に使用される。ここでは取付けクリップに、ソケットとプレス成形された接続クリップが載置される。取付けクリップのソケットへのねじ込み深さは、有利には取付けクリップの制限エレメントがソケットのリング面に当接することによって制限される。制限エレメントにより同様に、取付けクリップのソケット内での軸方向センタリングも達成される。
【0020】
有利な実施例によれば、ビルトインランプは2つの電流供給部を有し、ビルトインランプの第1電流供給部は取付けクリップと、第2電流供給部は電流供給ワイヤを介してソケットの底部接点と電気的に接続されている。電流供給部を介してビルトインランプは電気的に接続され、ランプ内に軸方向に固定される。
【0021】
図面の簡単な説明
以下、本発明を有利な実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は、ビルトインランプが装着された本発明のランプの側面図である。
図2は、図1のA部の詳細図である。
図3は、図1のランプの正面図である。
図4は、ビルトインランプが装着された取付けクリップの斜視図である。
図5は、図4の取付けクリップの詳細図である。
図6は、図4のD部の詳細図である。
【0022】
発明の有利な実施形態
図1は、ビルトインランプ2が装着された本発明のランプ1の側面図である。ビルトインランプ2は取付けクリップ4を介して機械的かつ電気的にソケット6と接続されており、カバー電球8により包囲されている。ソケット6は図示の実施例ではE14型のねじソケットとして構成されており、ねじ山10が設けられ、段付けられたカップ状のソケットスリーブ12を有する。このソケットスリーブ12の内径は取付けクリップ4の外径に適合している。カバー電球8はソケット6に向かって、ほぼ円筒形のカバー電球ネック14へと先細になっている。このカバー電球ネック14の外径はソケットスリーブ12の周囲壁の内径よりもやや小さく構成されている。したがってこの円筒形外套部分は取付け状態でソケットスリーブ12により把持される。使用されるカバー電球8は一般的従来技術から公知の電球形状とすることができ、例えば流滴形、ロウソク形、またはキノコ形を有するか、または図1のように管電球8として構成することができる。適用事例に応じて、つや消しガラス、透明ガラス、または散乱作用を高めるためにシリカ被覆ないし部分シリカ被覆したガラス製の電球8を使用することができる。カバー電球8、取付けクリップ4およびソケットを結合するために、接合ペースト16、例えば接着剤または接合剤が、ソケットスリーブ12と取付けクリップ4により制限されたリング空間に充填される。これにより接合ペースト16の硬化後に、これら構成部材の強固な結合が保証される。本発明の図示しない変形実施例では、カバー電球8が、接着接合の代わりに締付け技術でソケットスリーブ12と結合されている。
【0023】
本発明によれば取付けクリップ4に確保部材20が設けられており、この確保部材によってカバー電球8は、例えば接合ペースト16の老化または脆化による接着剤結合または接合剤結合の解離後にソケット6に保持される。後で詳細に説明するように、カバー電球8は接合が解離した後、確保部材20があるのでソケット6から完全に分離しない。これにより電圧供給取付けクリップ4は接着剤結合または接合剤結合の解離後もカバー電球8によって意図しない接触から保護され、感電の危険性が排除される。
【0024】
とりわけ図1のA部を詳細に示す図2に示されているように、図示の実施例では相互に直径方向で反対に配置された2つのばね吊り手22,24が確保部材20として用いられる。2つのばね吊り手は、カバー電球8をソケット6と接続するために弾性かつ可撓性であり、カバー電球8との接着剤結合または接合剤結合の解離後に、カバー電球ネック14の領域で内側から端面26を介して当接することができる。したがってカバー電球8はソケット6から完全に分離することができない。ばね吊り手22,24は、取付けクリップ4の周囲壁28から曲げ出されており、半径方向で弓状に外側に向かい、ほぼソケット6の方向に伸長している。このことにより、カバー電球8の押し込みが容易になり、ばね吊り手22,24は弾性に取付けクリップ4の方向に撓み、カバー電球8の取付け後に図示の位置に張り出す。これにより接着剤結合または接合剤結合の解離後でも端面26を介して、カバー電球ネック14に対し内側から支持され、カバー電球8をソケット6に確保する。
【0025】
図3に示した本発明のランプ1の側面図によれば、ビルトインランプ2が図示の実施例では従来構造のハロゲン白熱ランプとして構成されている。この種のハロゲン白熱ランプ2は実質的にグローコイル30からなり、グリーコイルには例えば4つのコイル区間32が設けられており、ネップ技術でランプ容器34に位置固定されている。このために保持ネップ36は直径方向で相互に反対にランプ容器の壁に取り付けられており(図1参照)、コイル区間32の接続部分38を保持ネップ36の端面の間に締付け、これによりグローコイル30を固定する。このネップ技術は例えば本出願人のEP0446460B1に詳細に記載されており、詳しい説明は省略する。ランプ容器34は片側の圧潰部40により封印されている。この圧潰部ではグローコイル30の2つの端部区間がそれぞれ1つのモリブデンシート42を介して、圧潰パッキン40から引き出された電流供給部44,46と接続されている。圧潰部40は次のように構成されている。すなわち図3の中央領域47が面平行な平面48,50(図1の図平面に対し垂直)により構成されており、これらの平面は縁部区間52,54へ移行している。縁部区間52,54は、図3の図平面に対して垂直に両側で、2つの平面48,50を越えて突出している。したがって圧潰部40の断面(図示せず)は、拡張した縁部区間52,54と、その間にあり、面平行に延在する2つの平面48,50により制限された領域47とによってほぼ二重T字形に構成されている。
【0026】
とりわけ取付けクリップ4と装着されたビルトインランプ2の斜視図を示す図4から分かるように、取付けクリップ4は薄板打ち抜き部材から、ソケット内径に適合する管外套または円筒外套として成形されている。そして取付けクリップ4は、刻み目を備える係合エレメント56を介して力結合かつ形状結合して結束されている。ビルトインランプ2に向いた側の端部(図4の上方)に取付けクリップ4はほぼ円筒形の収容区間58を有し、この収容区間には取付けクリップ4の圧潰部40が装填される。この収容区間58は図示の実施例では、直径方向で相互に反対に配置されたスリット状の切欠部60により形成されている。この切欠部内に、ビルトインランプ2の面平行に平坦化された圧潰部40の領域47を挟み込むことができる。このとき平坦化領域に続く圧潰部40の拡張縁部区間52,54は収容区間58の外に来るようになる。
【0027】
図4の取付けクリップ4の詳細を示す図5によれば、切欠部60を制限する取付けクリップ外套28の周囲部分62は、内側に向かって相互に曲げられており、したがって周囲部分62は圧潰部40の2つの平面48,50に対してほぼ垂直に延在してる(図4参照)。切欠部60は下方に向かってそれぞれ拡張領域64に移行している。この拡張領域64によって2つの切欠部60の周囲部分62は内側へ折り曲がることができる。ビルトインランプ2を力結合して保持するために、切欠部60の周囲部分62の縁部領域は薄板外套の打ち抜きの際に空くように打ち抜かれ、内側に向かって直角に曲げられる。これによりこの縁部領域は相互に対向して配置された2つのばね要素66を形成する。これらのばね要素は、それぞれ実質的に軸方向に伸長し、相互に対向して配置された図2のばね脚部68,70によって弾性に、圧潰部40の平坦化領域47に当接し、ビルトインランプ2の圧潰部40を挟み込む。ばね脚部68,70により圧潰部40の製造公差を調整することができ、このばね脚部はビルトインランプ2を取付けクリップ4にセンタリングするためと、ビルトインランプ2を締付け固定するための保持点として用いられる。図4から分かるように、2つの切欠部60の包囲された周囲部分62は、ビルトインランプ2が装着されると圧潰部40の2つの突出縁部区間52,54を後方から把持する。そして2つの縁部区間52、54は取付けクリップ4の収容区間58の外側に配置される。すなわち、圧潰部40は取付けクリップ4の収容区間58を対角に貫通し、ばね要素66はばね脚部68,70を介して圧潰部40の平面48,50に当接する。これによりビルトインランプ2は半径方向に位置固定される。
【0028】
図2と、図4のD部の詳細を示す図6から分かるように、ばね要素66の上方ばね脚部68は、締付け作用を改善し、ビルトインランプの取り付けを簡単にするために、樽状に曲げられており、導入傾斜部72を形成する。この導入傾斜部72の上をビルトインランプ2の装着時に、圧潰部40に配置されたカム状の突起74が乗り上げる。導入傾斜部72は、ビルトインランプ2を取付ける際に圧潰部40の導入を容易にし、乗り上げる突起74により取付けクリップ4への進入深さを制限する。ソケット6に向いた側の下方ばね脚部70は部分的に圧潰部40の平面48,50に対して平行に曲げられている。これにより高い締付け作用が、圧潰部40の容易な導入と同時に可能となる。出願人は、ビルトインランプ2を収容するためのばね要素66を独立請求項で請求することを保留する。
【0029】
ソケット6に向いた側の端部に、図4と図5によれば取付けクリップ4は取付け区間78を有する。この取付け区間78には、それぞれ120゜相互にずらして配置された周囲側のねじ突起76が設けられている。この取付け区間78を介して取付けクリップ4は、図示のE14ねじソケット6の場合、ソケット6に直接ねじ込まれる(図1と図3参照)。E14ねじソケットは取付けクリップ4の外径と比較して同等の内径を有する。このためにねじ突起76は、E14ソケット6のねじ部10に相応して構成されたねじ山になっている。ここで取付けクリップ4のねじ込み深さは、取付けクリップ4から曲げ出された舌片状の3つの制限要素80によって制限される。制限要素80はそれぞれ120゜相互にずらされて、共通の半径方向面に配置されている。この制限要素80には、ソケットスリーブ12のリング面83が取付け状態で下方から(図1および3の見方で)当接する。
【0030】
択一的に取付けクリップ4は、ソケット6と共にプレス成形することもできる。この変形実施例は比較的大きなソケット、例えばE27ソケットの場合に使用される。ここでは取付けクリップ4に接続クリップが載置される。この接続クリップはソケットとプレス成形されるか、または接合ペーストにより結合される。
【0031】
とりわけ図3に示されているように、ビルトインランプ2は2つの電流供給部44,46を有し、ビルトインランプ2の第1電流供給部44は取付けクリップ4と、第2電流供給部46は電流供給ワイヤ84を介してソケット6の底部接点86と電気的に接続されている。ビルトインランプ2を取付けクリップ4に取り付ける際に、電流供給部44は溶接によって取付けクリップ4の溶接ラグ88(図5参照)と接続される。図3によれば、他方の電流供給部46には電流供給ワイヤ84が溶接されている。この電流供給ワイヤ84は電流供給部46の延長であり、下方へ取付けクリップ4の内室を通ってソケット6に伸びている。そしてそこで底部接点86と電気的に接続されている。すなわち、ビルトインランプ2の軸方向位置固定は電流供給部44,46によって行われ、これらの電流供給部は取付けクリップ4と、ないしは電流供給ワイヤ84を介して底部接点86と溶接されている。溶接個所に接近できるようにするため、直径方向に反対に配置された2つの開口部90(図4参照)が取付けクリップ4の周囲壁28に設けられており、これら開口部は薄板外套の打ち抜きの際に打ち抜かれる。
【0032】
以下続いて、ランプ1の製造を例として説明する。第1の作業ステップで、ビルトインランプ2の電流供給部46に電流供給ワイヤ84が溶接される。続いてビルトインランプ2が取付けクリップ4に装填され、これにより圧潰部40は切欠部60を対角に貫通し、切欠部を越えて圧潰部40の方向に突出するばね要素66のばね脚部68,70がセンタリングされ、締付け固定される。さらなる作業ステップで、電流供給部44が取付けクリップ4の溶接ラグ88と、開口部90を通って溶接される。これによりビルトインランプ2は取付けクリップ4内を軸方向に保持される。次にリング面82の領域で、接合ペースト16、例えば接着剤または接合剤がソケットネック12に施与され、取付けクリップ4は装填されたビルトインランプ2と共にねじ込み突起76を介してソケット6にねじ込まれる。このねじ込みは、制限要素80がソケット6のリング面82に当接するまで行われる。このことによってねじ込み深さが制限され、取付けクリップ4はソケット6内にセンタリングされる。続いてカバー電球8がソケットスリーブ12に装着される。このとき接合ペースト16がカバー電球8の装着時に内側に向かって押しやられる。なぜなら円筒外套部分の外周はソケットスリーブ12の内周壁に実質的に面一に当接するからである。続いて接合ペースト16は炉または加熱区間で加熱され、ならびに軸方向に突き出る電流供給ワイヤ84が短縮され、ランプ1の底部接点86とはんだ付けされる。
【0033】
本発明のランプ1は、前記のハロゲンビルトインランプ2およびねじソケット6に制限されるものではなく、本発明の従来技術から公知の種々のビルトインランプおよびソケット、とりわけ両側タイプのビルトインランプと共に使用することもできる。さらにビルトインランプ2を取付けクリップ4内に締付け保持することは任意のやり方で行うことができ、例えば切欠部60の当接する周囲エッジまたは周囲領域によってのみ行うこともできる。
【0034】
ビルトインランプ2、とりわけハロゲンビルトインランプを備えるランプ1が開示される。このビルトインランプは、取付けクリップ4を介してソケット6に装着され、カバー電球8により包囲されている。ソケット6とカバー電球8は接合ペースト16により、または締付け技術で結合されている。本発明によれば、取付けクリップ4は確保部材20を有し、この確保部材によりカバー電球8は接合が解離した後もソケット6に保持される。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】図1は、ビルトインランプが装着された本発明のランプの側面図である。
【図2】図2は、図1のA部の詳細図である。
【図3】図3は、図1のランプの正面図である。
【図4】図4は、ビルトインランプが装着された取付けクリップの斜視図である。
【図5】図5は、図4の取付けクリップの詳細図である。
【図6】図6は、図4のD部の詳細図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビルトインランプ(2)、とりわけハロゲンビルトインランプを備えるランプであって、該ビルトインランプは、取付けクリップ(4)を介してソケット(6)に装着されており、カバー電球(8)により包囲されており、前記ソケット(6)とカバー電球(8)は接合ペースト(16)により、または締付け技術で結合されている形式のランプにおいて、
前記取付けクリップ(4)は確保部材(20)を有し、該確保部材により前記カバー電球(8)は接合が解離した後もソケット(6)に保持される、ことを特徴とするランプ。
【請求項2】
請求項1記載のランプであって、
前記取付けクリップ(4)は少なくとも2つのばね吊り手(22,24)を確保部材(20)として有するランプ。
【請求項3】
請求項2記載のランプであって、
前記ばね吊り手(22,24)は、前記カバー電球(8)を前記ソケット(9)と接続するために弾性かつ可撓性であり、前記カバー電球(8)のカバー電球ネック(14)との結合が解離した後に、内側から当接することができるランプ。
【請求項4】
請求項2または3記載のランプであって、
前記ばね吊り手(22,24)は相互に直径方向でほぼ反対に配置されているランプ。
【請求項5】
請求項2から4までのいずれか一項記載のランプであって、
前記ばね吊り手(22,24)は、前記取付けクリップ(4)の周囲壁(28)から曲げ出されており、半径方向で外側に向かい、前記ソケット(6)の方向に伸長しているランプ。
【請求項6】
請求項2から5までのいずれか一項記載のランプであって、
前記ばね吊り手(22,24)は少なくとも部分的に弓状に構成されているランプ。
【請求項7】
請求項1から6までのいずれか一項記載のランプであって、
前記取付けクリップ(4)は、前記ビルトインランプ(2)を装着するために、ほぼ円筒形の収容区間(58)を有し、
該収容区間は、直径方向に相互に配置された切欠部(60)によって形成されており、
該切欠部には、前記ビルトインランプ(2)の圧潰部(40)の面平行な平坦化領域(47)を挟み込むことができ、
前記平坦化領域(47)に続く圧潰部(40)の拡張された縁部区間(52,54)は、前記収容区間(58)の外にあるランプ。
【請求項8】
請求項7記載のランプであって、
前記取付けクリップ(4)の周囲壁(28)の周囲部分(62)が前記切欠部(60)を画定し、
前記周囲部分は内側に向かって相互に曲がっており、前記圧潰部(40)の2つの平面(48,50)に対してほぼ垂直に延在しているランプ。
【請求項9】
請求項7または8記載のランプであって、
前記切欠部(60)はそれぞれ、相互に対向して配置された2つのばね要素(66)を有し、
該2つのばね要素は、実質的に軸方向に伸長し、相互に対向して配置された2つのばね脚部(68,70)を介して、前記圧潰部(40)の平坦領域(47)に当接することができ、
それら2つのばね脚部間に前記ビルトインランプ(2)の圧潰部(40)を挟み込むことができるランプ。
【請求項10】
請求項9記載のランプであって、
前記ビルトインランプ(2)に向いた側の上部ばね脚部(68)は樽状に曲げられており、導入傾斜部(72)を形成しており、
該導入傾斜部には前記ビルトインランプ(2)の装着時に、前記圧潰部(40)に配置されたカム状の突起(74)が乗り上げるランプ。
【請求項11】
請求項9または10記載のランプであって、
前記ソケット(6)に向いた側の下方ばね脚部(70)は少なくとも部分的に、前記圧潰部(40)の平面(48,50)に対して平行に曲げられているランプ。
【請求項12】
請求項1から11までのいずれか一項記載のランプであって、
前記取付けクリップ(4)は、薄板打ち抜き湾曲部材であり、少なくとも部分的に円形横断面を有するランプ。
【請求項13】
請求項1から12までのいずれか一項記載のランプであって、
前記取付けクリップ(4)は取付け区間(78)を有し、該取付け区間にはねじ込み突起(76)が設けられており、
該ねじ込み突起は前記ソケット(6)とねじ係合することができるランプ。
【請求項14】
請求項13記載のランプであって、
前記取付けクリップ(4)の前記ソケット(6)へのねじ込み深さは、制限エレメント(80)が前記ソケット(6)のリング面(82)に当接することによって制限されるランプ。
【請求項15】
請求項1から14までのいずれか一項記載のランプであって、
前記ビルトインランプの第1電流供給部(44)は前記取付けクリップ(4)と、第2電流供給部(46)は電流供給ワイヤ(84)を介して前記ソケット(6)の底部接点(86)と電気的に接続されているランプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−528656(P2009−528656A)
【公表日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−556775(P2008−556775)
【出願日】平成19年2月28日(2007.2.28)
【国際出願番号】PCT/EP2007/051905
【国際公開番号】WO2007/099124
【国際公開日】平成19年9月7日(2007.9.7)
【出願人】(504458493)オスラム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (168)
【氏名又は名称原語表記】Osram Gesellschaft mit beschraenkter Haftung
【住所又は居所原語表記】Hellabrunner Strasse 1, D−81543 Muenchen, Germany