説明

ピアノの消音装置、消音装置付きピアノ

【課題】ピアノの消音装置の部品点数を少なくする。
【解決手段】ピアノの消音装置における回動軸12の支持機構22は、弦とハンマーシャンクとの間に配置された回動軸12と、回動軸の周面から一方向に突出され、回動軸の第一の回動位置においてハンマーシャンクの先端に設けられたハンマーが弦を叩くのを阻止する消音バー13と、軸受24を介して回動軸12を回動自在に支持するアーム23と、を備える。軸受24は、アーム23に形成された穴23aに挿入されて固定されており、軸受24は、ブッシュ241とそのブッシュ241の内周面に設けられた緩衝材242とからなり、回動軸12は、緩衝材242を介してブッシュに支持されている。このように支持機構22を構成することにより、ピアノの消音装置の部品点数を少なくする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ハンマーの打弦を阻止することにより弦から音を発生させない代わりに、押鍵に応じて電子的に音を発生させる、アコースティックピアノに取り付け可能なピアノの消音装置及びそのピアノの消音装置を備えた消音装置付きピアノに関する。
【背景技術】
【0002】
まず、図5を参照して、ピアノの消音装置の仕組みについて簡単に説明をする。図5は、ピアノの消音装置を横から見た模式図である。
弦10とハンマーシャンク11の間の空間に回動軸12が配置され、回動軸12の周面から一方向に消音バー13が突出している。回動軸12は、図示していないアームによって回動自在に支持されており、図示していない回動機構により回動される。アームを含む、回動軸12の支持機構については後述する。消音バー13は回動軸12の回動に伴い第一の回動位置と第二の回動位置の間で移動する。図5において、実線で示した消音バー13の位置が、回動軸12が第一の回動位置に位置する状態であり、一点鎖線で示した消音バー13の位置が、回動軸12が第二の回動位置に位置する状態である。
【0003】
消音バー13が第一の回動位置に位置する場合(この場合を「消音モード」とする。)、押鍵によってハンマーシャンク11は跳ね上るが、ハンマーシャンク11の先端に設けられたハンマー14が弦10を叩く前にハンマーシャンク11が消音バー13に当たる。したがって、この場合、ハンマー14が弦10を叩くことはないため、弦10から音は発生しない。図5に、消音バー13との衝突時におけるハンマーシャンク11及びハンマー14を二点鎖線で示す。なお、消音モードにおいては、図示していない押鍵検出スイッチが押鍵の有無及び強弱を検出して、押鍵の態様に応じた音を電子的に発生させる。
【0004】
一方、消音バー13が第二の回動位置に位置する場合(この場合を「アコースティックモード」とする。)、押鍵によってハンマーシャンク11は跳ね上るが、ハンマーシャンク11が消音バー13に当たることはない。したがって、この場合、ピアノの消音装置が取り付けられていない場合と同様に、ハンマーシャンク11の先端に設けられたハンマー14は弦10を叩き、これにより弦10から音が発生する。
消音装置付きピアノの演奏者は、回動軸12の回動位置を切り替える手段により、消音モードとアコースティックモードとを自由に選択することができるのである。
【0005】
次に、図6を参照して、従来技術のピアノの消音装置における回動軸12の支持機構21の説明をする(例えば、非特許文献1参照。)。図6は、回動軸12の支持機構21を例示する分解斜視図である。
ねじ16を用いて軸受台座17がブラケット15に固定される。軸受台座17の平板部には2つのねじ17a,17bが突出して設けられている。ブラケット15は、図示していないピアノ本体に固定される。
押さえ金具18の両端にある平板部には、ねじ17a,17bに対応する長円切り欠き18b、18cが形成されている。押さえ金具18の中央にある半円筒部18aの内周面には、フェルト19が貼付される。
【0006】
回動軸12が軸受台座17と押さえ金具18の間にある状態で、ねじ17a,17bが対応する長円切り欠き18b,18cに通されて、ナット20a,20bで締結される。これにより、回動軸12は、フェルト19を介して押さえ金具18に押さえられることになる。回動軸12は従来このようにして支持されていた。
【非特許文献1】株式会社コルグ、[online]、[平成19年10月3日検索]インターネット<URL:http://www.korg.co.jp/Product/PianoSilenceUnit/install/>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
非特許文献1に記載された回動軸12の支持機構21は部品点数が多い。このため、従来のピアノの消音装置全体の部品点数も多くなり、その取付工数も多くなるという問題があった。
この発明は、部品点数及び取付工数が少ないピアノの消音装置、消音装置付きピアノを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明によるピアノの消音装置は、弦とハンマーシャンクとの間に配置された回動軸と、回動軸の周面から一方向に突出され、回動軸の第一の回動位置においてハンマーシャンクの先端に設けられたハンマーが弦を叩くのを阻止する消音バーと、軸受を介して回動軸を回動自在に支持するアームと、を備え、軸受はアームに形成された穴に挿入されて固定されており、軸受はブッシュとそのブッシュの内周面に設けられた緩衝材とからなり、回動軸は緩衝材を介してブッシュに支持されている。
この発明の消音装置付きピアノは、上記ピアノの消音装置を備える。
【発明の効果】
【0009】
ブッシュとそのブッシュの内周面に設けられた緩衝材からなる軸受を介して回動軸を支持することにより、ピアノの消音装置の部品点数が少なくなり、これによって取付工数も少なくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
この発明によるピアノの消音装置は、回動軸12の支持機構のみが従来技術と異なる。したがって、以下ではこの発明によるピアノの消音装置のうち回動軸12の支持機構を中心に説明をする。他の部分は従来技術によるピアノの消音装置と同じであるため説明を省略する。
図1を参照してこの発明によるピアノの消音装置の一実施例について説明をする。図1は、回動軸12の支持機構22の分解斜視図である。
支持機構22は、アーム23と軸受24から構成される。なお、アーム23の先端は図6に示した従来のブラケット15の先端と異なり、図1に示したように板面が鉛直方向とされた板状とされている。
【0011】
アーム23に形成された穴23aの内周面には雌ねじが切ってある。アーム23は図示していないピアノ本体の例えばハンマーレール等に固定される。
軸受24は、略円筒形状のブッシュ241と、そのブッシュ241の内周面に設けられた緩衝材242とから構成される。ブッシュ241は、例えば金属やナイロン等の樹脂よりなる。図2AからCに、ブッシュ241の平面図、α−α断面図、底面図をそれぞれ例示する。ブッシュ241の外周面241aには、穴23aの内周面に切られた雌ねじに対応する雄ねじが切ってある。ブッシュ241の一方の端部にはフランジ241bが形成され、そのフランジ241bには互いに180度をなす位置に溝241cが形成されている。
【0012】
緩衝材242は、例えばフェルト等の繊維質材からなり、両面テープや、酢酸ビニル樹脂エマルジョン系接着剤等の接着剤によりブッシュ241の内周面に貼付される。これにより、緩衝材242は略円筒形状をなす。緩衝材242は、消音モードにおいて消音バー13及び回動軸12が押鍵によって跳ね上がるハンマーシャンク11から受ける衝撃を吸収する。また、緩衝材242は、ブッシュ241と回動軸12との中心ずれ等の位置誤差を吸収する。
軸受24は、アーム23の穴23aに螺合される。溝241cに例えばマイナスドライバー等の工具を係合させて軸受24を回転させることにより、軸受24をアーム23へ容易に螺合することができる。また、回動軸12の一端が軸受24に挿入される。これにより、回動軸12は、軸受24を介してアーム23に回動自在に支持されることになる。回動軸12の他端についても同様の支持機構により支持される。
【0013】
従来技術では、回動軸12の支持機構21は、ブラケット15、ねじ16、軸受台座17、押さえ金具18、フェルト19及びナット20a、20bの7つの部品が必要であった。この発明では、回動軸12の支持機構22は、アーム23、ブッシュ241及び緩衝材242の3つの部品から構成される。このように、この発明では、回動軸12の支持機構22の部品点数を少なくすることができ、これにより取付工数を少なくすることができる。また、部品点数を少なくすることにより、部品の製造コストを削減することができる。
【0014】
また、この発明の回動軸12の支持機構22は、軸受24をアーム23に直接螺合しているため、従来技術の回動軸12の支持機構21の押さえ金具18に比べて、回動軸12を支持する部分の衝撃による変形が生じ難い。したがって、消音バー13を弦10のより近くに設置することができる。これにより、レットオフ寸法を狭く調整することができ、より自然な押鍵感触を得ることができる。
レットオフ寸法とは、ハンマー14及びハンマーシャンク11がウィペンにより発射されるときの弦10とハンマー14との間の距離、言い換えると、鍵をゆっくりと下ろしていくとハンマー14は弦10に当たる直前で弦10から離れるがこのときの弦10とハンマー14との間の距離のことである。
【0015】
[変形例]
緩衝材242のブッシュ241への取り付けを容易にするために、ブッシュ241を2つの部品から構成してもよい。例えば、図3に例示するように、ブッシュ241を、樹脂からなる2つの略半円筒体241d,eで構成する。図3は、ブッシュ241を2つの部品で構成する場合の形状を例示する図である。図3Aは2つの部品から構成されるブッシュ241の平面図であり、図3Bは略半円筒体241eのβ−β断面図であり、図3Cは略半円筒体241dのα−α断面図である。この例では、略半円筒体241d,eは、肉薄部241fを介してつながっており、これらの略半円筒体241d,e及び肉薄部241fは一体成型される。
【0016】
略半円筒体241d,eの内周面に緩衝材がそれぞれ貼付される。貼付の方法は上述した方法と同様である。略半円筒体241d,eのそれぞれの内周面に緩衝材を貼付する場合には、略円筒形状のブッシュ241の内周面に緩衝材242を貼付する場合に比べて、貼付する際の作業スペースを広く取ることができるため、容易に緩衝材を貼付することができる。
略半円筒体241d,eが互いに組み合わされて一体化された場合に、その一体化された略半円筒体241d,eがブッシュ241を構成し、略半円筒体241d,eにそれぞれ貼付された緩衝材が緩衝材242を構成する。略半円筒体241d,eの互いの当接面、言い換えると、略半円筒体241d,eの周方向の端面に接着剤を塗布することにより、略半円筒体241d,eを接着固定してもよい。
【0017】
略半円筒体241d,eを容易に組み合わせることができるように、一方の略半円筒体241dの当接面に凸部241gを形成し、他方の略半円筒体241eの当接面には凸部241gに対応する凹部241hを形成してもよい。凸部241gと凹部241hを係合させることにより、組み合わせる際の位置決めが容易となり、組み合わせた後は略半円筒体241d,eがずれ難くなる。
なお、略半円筒体241d,eのフランジの外周面に、平面241i,241jをそれぞれ形成してもよい。これにより、略半円筒体241d,eが互いに組み合わされて一体化された場合に、図4Cに例示するように、ブッシュ241のフランジ241bの外周面の互いに180度をなす位置に平面241i,241jが形成されることになる。
【0018】
このように、溝241cに代えて平面241i,241jを形成した場合には、ペンチ等の工具で平面241i,241jを挟持して軸受24を回転させることにより、軸受24をアーム23へ容易に螺合することができる。この例では、平面241i,241jを形成したが、もちろん組み合わされた状態において、ブッシュ241のフランジ241bの互いに180度をなす位置に溝241cが形成されるように、略半円筒体241d,eのフランジに溝をそれぞれ形成してもよい。
上記の例では、軸受24をアーム23へ螺合したが、軸受24をアーム23へ圧入してもよい。この場合には、軸受24の外周面241a及びアーム23の穴23aの内周面にねじを切る必要はない。また、軸受24を穴23aに挿入した後に、軸受24をナット、スピードナット等の締結部品と締結させることにより、軸受24とアーム23とを固定してもよい。
【0019】
上記の例では、軸受24の周方向への回転を容易にすることにより、軸受24のアーム23への羅合を容易にするために、フランジ241bに溝241cや平面241i,241jを設けたが、軸受24の周方向への回転を容易にするためにブッシュ241を他の形状にしてもよい。例えば、図4Aに例示するように、ブッシュ241のフランジ241bの形状を六角形にしてもよいし、図4Bに例示するように、ブッシュ241の端面に穴を設けてもよい。図4は、ブッシュ241の変形例の平面図である。
緩衝材242は、繊維質材ではなくゴムやスポンジ等の任意の弾性体により形成してもよい。また、緩衝材242は、必ずしもブッシュ241の内周面の全体に貼付される必要はない。
【0020】
アーム23は必ずしも平板によって構成される必要はない。上記の例では、アーム23の穴23aが形成される部分の厚みは平板の厚みとなっているが、穴23aが形成される部分の厚みを板厚方向に増やす絞り加工を行ってもよい。これにより、軸受24がより安定してアーム23に固定される。
以下、図7及び図9を参照して、アーム23の構造について説明をする。アーム23は、回動軸12を支持し、ピアノの消音装置の取り付け時に回動可能な回動アーム231と、ピアノに取り付けられ、回動アーム231を固定する回動アーム固定具232とからなる。
【0021】
回動アーム固定具232は、互いに対向する二枚の平板部と、それらの平板部を連結する連結部232bとから構成され、この例では、一枚の金属板をコ字型に折り曲げることにより形成されている。平板部に形成された切欠232cをハンマーレール25に係合する。そして、連結部232bに形成された第一の穴232dに切られた雌ねじに螺合されたねじ232eの先端をハンマーレール25に突き当てることにより、回動アーム固定具232とハンマーレール25が固定される。また、ねじ232eは、ナット232fと連結部232bのダブルナット効果によって固定されてその緩みが防止される。
【0022】
図10に例示するように、複数のハンマーシャンク11及びハンマー14がハンマーレール25の延伸方向に配列されているが、互いに隣接するハンマーシャンク11の間に少し広めの空間sが空いている場所が数箇所ある。回動アーム固定具232は、これらの空間s及びハンマーレール25の両端にそれぞれ設置される。
再度、図7及び図9を参照して説明をする。回動アーム231のピアノの奥側(ハンマー14側)に位置する後方突出部231aの先端に回動軸12が回動自在に支持される。回動アーム231の中央突出部231bには、回動支持軸231cが回動アーム231の面に対して垂直に突出して設けられている。回動支持軸231cは、その外周にねじが切られており、回動アーム固定具232に形成された穴232aに挿入されて、ナット233により締結される。
回動アーム固定具232の連結部232bに形成された第二の穴232d’には雌ねじが切られている。ねじ234dは、固定板234の穴234eに挿入され、その雌ねじである穴234d’に螺合される。これにより、固定板234は、回動アーム固定具232に固定される。
【0023】
回動アーム231の前方突出部231dには折曲部231eが形成され、その折曲部231eにはねじ231fが突出して設けられている。ねじ231fは、固定板234の裏側に位置するナット234bに螺合されて、固定板234に形成された穴234aに挿入される。回動アーム231は、自重、回動軸12及び消音バー13の重みにより、回動支持軸231cを中心として、図7の紙面における時計回りに回動しようとする。しかし、ねじ231fに螺合されたナット234bが固定板234に当たり、回動アーム231の回動が阻止される。
この構成により、ナット234bのねじ231fへの取り付け位置を変えると、回動アーム231の回動阻止位置を変えることが可能となり、その結果として回動軸12及び消音バー13の高さ方向の位置を調整することが可能となる。消音バー13の位置が決まったら、固定板234の表裏を、ナット234b及び固定板の表側に位置するナット234cで挟みつけて固定する。これにより、回動アーム231及び消音バー13の位置が固定される。
【0024】
ねじ231f、固定板234、ナット234b,c及びねじ234dからなる消音バー支持位置微調手段は、このように回動軸12及び消音バー13の位置を微調整する機能を有する。
このように、回動アーム231は、回動支持軸231c及び固定板234を介して、回動アーム固定具232に固定される。一方、回動支持軸231cに締結されたナット233(図9、図10参照)を緩めると共に、固定板234による回動アーム231と回動アーム固定具232との固定を解除することにより、回動支持軸231cを中心にして、回動アーム231を回動することが可能である。これにより、ピアノの消音装置の取り付け作業及び取り外し作業が容易になるというメリットがある。
【0025】
ハンマーレール25にピアノの消音装置が取り付けられた状態においては、図7に例示するように、ピン板28と消音バー13の高さがほぼ一致する。この場合、ピアノの手前側に引き出す方向に移動させようとするとピン板28と消音バー13とがぶつかるため、ハンマーレール25を固定するブラケット26が設置された基台27を図7の紙面における左右方向に移動することはできない。
ここで、ピアノの消音装置の取り付け・取り外し作業時及び調律の際の整音作業時には、図8に例示するように、後方突出部231aが基台27に近づく方向に回動アーム231を回動させる。これにより、ピン板28と消音バー13とがぶつかることなく、ハンマーレール25を固定するブラケット26が設置された基台27を図8の紙面における左右方向に移動することができる。これにより、ハンマーレール25にアーム23を取り付け・取り外す作業及び調律の際の整音作業を、ピン板28と基台27の間という狭い空間ではなく、より広い空間ですることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】この発明の一実施例における回動軸の支持機構の分解斜視図。
【図2】Aは図1におけるブッシュの平面図、Bはそのα−α断面図、Cはその底面図。
【図3】Aは2つの部品で構成する場合のブッシュの平面図、Bはそのβ−β断面図、Cはそのα−α断面図。
【図4】Aはブッシュの第一変形例の平面図、Bはブッシュの第二変形例の平面図、Cはブッシュの第三変形例の平面図。
【図5】ピアノの消音装置を横から見た模式図。
【図6】従来技術による回動軸の支持機構を例示する分解斜視図。
【図7】回動アームが固定されている状態のピアノの消音装置を横から見た模式図。
【図8】回動アームが回動した状態のピアノの消音装置を横から見た模式図。
【図9】回動軸の支持機構の分解斜視図。
【図10】ピアノの消音装置の概略を示す平面図。
【符号の説明】
【0027】
10 弦、11 ハンマーシャンク、12 回動軸、13 消音バー、14 ハンマー、22 支持機構、23 アーム、23a 穴、24 軸受、241 ブッシュ、241b フランジ、241d 略半円筒体、241e 略半円筒体、241i 平面、241j 平面、242 緩衝材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弦とハンマーシャンクとの間に配置された回動軸と、
上記回動軸の周面から一方向に突出され、上記回動軸の第一の回動位置において上記ハンマーシャンクの先端に設けられたハンマーが上記弦を叩くのを阻止する消音バーと、
軸受を介して上記回動軸を回動自在に支持するアームと、
を備え、
上記軸受は、上記アームに形成された穴に挿入されて固定されており、
上記軸受は、ブッシュとそのブッシュの内周面に設けられた緩衝材とからなり、
上記回動軸は、上記緩衝材を介して上記ブッシュに支持されている、
ことを特徴とするピアノの消音装置。
【請求項2】
請求項1に記載のピアノの消音装置において、
上記ブッシュは、2つの略半円筒体が互いに組み合わされて一体化されたものであることを特徴とするピアノの消音装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のピアノの消音装置において、
上記アームに形成された穴はねじ穴であり、
上記軸受は、そのねじ穴に螺合されていることを特徴とするピアノの消音装置。
【請求項4】
請求項3に記載のピアノの消音装置において、
上記ブッシュは端部にフランジを有し、そのフランジの外周面の互いに180度をなす位置に互いに平行な2つの平面が形成されていることを特徴とするピアノの消音装置。
【請求項5】
請求項1から4の何れかに記載のピアノの消音装置において、
上記緩衝材は繊維質材であることを特徴とするピアノの消音装置。
【請求項6】
請求項1から5の何れかに記載のピアノの消音装置を備える消音装置付きピアノ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−116065(P2009−116065A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−289358(P2007−289358)
【出願日】平成19年11月7日(2007.11.7)
【出願人】(000130329)株式会社コルグ (111)