説明

ファイバ複合材料構成部品を製造するための方法、ファイバ複合材料構成部品、および航空機のファイバ複合材料機体構成部品

本発明は、クラッド領域(2)と、ファイバ複合材料構成部品(1)を強化するための主構成部品(8)と備えたファイバ複合材料構成部品(1)を製造するための方法であって、プリプレグ半仕上げマット(4)を型に当てて、クラッド領域(2)を形成する工程であって、プリプレグ半仕上げマット(4)中では、ファイバが、複数の部分において、製造される構成部品(1)のクラッド領域(2)で想定される力の流れ経路に従って湾曲した状態で、延在する、工程と、プリプレグ半仕上げマット(4)を硬化させる工程と、半仕上げ繊維製品(10)の層を硬化したプリプレグ半仕上げマット(4)に貼り付けて、主構成部品(8)を形成する工程と、半仕上げ繊維製品(10)をマトリックス材料を用いて含浸する工程と、事前に硬化したプリプレグ半仕上げマット(4)および半仕上げ繊維製品(10)を含むアセンブリを硬化させる工程とを含む方法に関する。本発明はまた、少なくとも1つの構造構成部品と、該構造構成部品に接続され、凹部を有する外板セクションとを備えたファイバ複合材料構成部品、ならびに、少なくとも1つの凹部と、フレーム構成部品として形成された構造構成部品とを有するシェル構成部品を備える航空機のファイバ複合材料機体構成部品に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファイバ複合材料構成部品を製造するための方法、少なくとも1つの構造構成部品と、前述の構造構成部品に接続され凹部を含む外板セクションとを含むファイバ複合材料構成部品、および少なくとも1つの凹部と、フレーム構成部品として形成される構造構成要素を有するシェル構成部品とを含む航空機のファイバ複合材料機体構成部品に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的技術水準において、プリプレグ技術を適用して作られる半製品からファイバ複合材料構成部品を製造することが知られている。このような方法では、大面積の外板領域がクラッド領域として使用され、固化プロファイルが一体的な強化材として使用される。また、外板領域は、自動的敷設方法を使用して製造することができる。この方法には、クラッド領域の自動的敷設と対照的に、その形状を展開することができないために固化プロファイルを手作業で貼り付ける必要があるという欠点を伴う。そのような手作業の工程段階は、一体的に強化されるクラッド領域の製造における製作費用を増加させる。
【0003】
プリプレグ半製品から、およびドライ半仕上げ繊維製品からファイバ強化プラスチック構成部品を製造するための方法が知られている(特許文献1参照)。一体的な固化のために、ドライ半仕上げ繊維製品は、製造装置によってプリプレグ半製品上に位置付けされ、真空を築き上げて、その後にドライ半仕上げ繊維製品中に樹脂が注入される。その後、プリプレグ半製品は、前記プリプレグ半製品に貼り付けられて含浸された半仕上げ繊維製品とともに、オートクレーブ中で硬化される。ファイバ複合材料構成部品を製造するためのかかる方法には、プリプレグ半製品と半仕上げ繊維製品との間の孔形成によって、具体的には、航空用構成部品の構成部品品質に関する厳しい要件に適合しない内部積層品質を生じ得るという不都合が伴う。
【0004】
また、プラスチックから作られる付属装置が知られており(特許文献2参照)、その付属装置は、Iプロファイルを有する湾曲した支持部を含み、ファイバが、1方向でフランジ中に延在するように設けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】独国特許出願公開第10156123号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第69706403号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、ファイバ複合材料構成部品を製造するための方法を提供することであり、その方法は、最小の費用で最適な構成部品構造を提供するように実施することができる。
【0007】
さらに、本発明の目的は、凹部を含む外板セクションを有するファイバ複合材料構成部品、クラッドセクション(Beplankungsabschnitt)に接続される構造構成部品、および航空機のファイバ複合材料構成部品を提供することであり、その構成部品は、軽量構造を含むように構築され、簡単なまたは効率的な製造法によって、最適強度がもたらされる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的は、独立請求項の特徴によって達成される。さらなる実施形態が、前記独立請求項に関する従属請求項で述べられる。
本発明によって製造されるクラッドセクションは、具体的には航空機構成部品、特に航空機機体の外板とすることができる。この構成では、外板は、機体セクションの外板とすることができる。
【0009】
外板セクションまたはシェル構成部品の形態でクラッド領域を有するファイバ複合材料構成部品を製造するための本発明による方法においては、そのファイバ複合材料構成部品は、具体的には航空機シェル構成部品、たとえば機体セクションとすることができ、プリプレグ半製品またはプリプレグ半製品の切り出しが使用されて、具体的には構造構成部品、たとえば、クラッド領域(Beplankungsfeld)を強化するためのフレーム要素またはストリンガの形態で主構成部品を形成し、その上さらに、プリプレグ半製品またはプリプレグ半製品の切り出しは、クラッド領域を形成するために使用される。構造構成部品をクラッド領域と接続するために、さらに、半仕上げ繊維製品または半仕上げ繊維製品の切り出しの少なくとも1つの層を使用することができ、それは、クラッド領域および構造構成部品を形成するために、プリプレグ半製品間に配置される。製造される構成部品の主構成部品は、具体的には、航空機機体のドアフレームまたは窓フレームを形成するためのストリンガ、横フレーム要素および/または凹部のフレーム構成部品とすることができる。この構成では、クラッド領域または外板層を含む構造を生成するために、プリプレグ半製品が型に当てられ、その後硬化される。
【0010】
使用されるプリプレグ半製品はファイバを含み、ファイバは、複数の部分において、製造される構成部品のクラッド領域中で想定される応力の流れ経路または力の流れ経路に従って湾曲した状態で延在する。応力の流れ経路は、外力が、製造される構成部品上に、前記構成部品の運用使用中に作用したとき、等しい応力線から、そして主な応力線から生じる。具体的には、ファイバは、応力線に沿って少なくとも複数の部分に延在し、そこでクラッドおよび主構成部品を含む構成を有して製造される構成部品が作動されることになる。これらの応力線またはファイバは、ファイバが主構成部品の長手方向に次第に整列する湾曲部を有するクラッド領域または構成部品の長手方向から始まって延在し、その方向は、クラッド領域または構成部品の長手方向に対して横断する方向に伸び、そのクラッド領域または構成部品は、ファイバの最初に述べた長手方向に従う長手延在部の仮想の外延部が主構成部品と合う位置において、主構成部品を含む。この応力線の経路は、クラッド領域または構成部品の長手方向から見たとき、主構成部品の両側に延在し得る。
【0011】
したがって、本発明によれば、少なくとも1つの構造構成部品と、この構造構成部品に接続され、凹部を有する外板セクションとを備えたファイバ複合材料構成部品を製造するための方法が提供され、構造構成部品を凹部の少なくとも1つの部分に沿って延在するように位置付け設計する。この構成では、外板セクションを形成するために、外板セクションのブランク部を形成するための複数のプリプレグ半仕上げマットの層が型に当てられ、プリプレグ半仕上げマットは、初期状態では各々、その長手方向に沿って延在するファイバを含む。複数のプリプレグ半仕上げマットは、第1の部分が、湾曲しない状態で、初期状態に対して長手方向に延在し;少なくとも1つの第2の部分が、湾曲した状態で初期状態に対して長手方向に、各プリプレグ半仕上げマットの初期状態のファイバの長手延在部に対して少なくとも15°をなす方向において最も大きく方向変化するように延在し;そして第3の部分が、湾曲しない状態で、初期状態に対して長手方向に延在するように、複数の層状に敷設される。したがって、これらのプリプレグ半仕上げマットのファイバは、等しい応力線に沿って延在する。そのような応力線は、製造される構成部品の想定される負荷によって、その構成部品が外力に晒されたときに生じ、応力線は凹部の縁部分のまわりに至る。
【0012】
その後、外板セクションのブランク部を安定させるために、プリプレグ半製品の事前硬化が行われる。さらに、本発明によれば、構造構成部品を形成するためのプリプレグ半製品の層が、硬化した外板セクションのブランク部上に貼り付けられ、そして外板セクションのための事前に硬化したプリプレグ半製品と、構造構成部品のためのプリプレグ半製品とを含むアセンブリが硬化される。
【0013】
本発明による方法では、ファイバ複合材料構成部品の硬化は、このようにして2つの硬化工程で行われ、外板セクションのブランク部を形成する第1の工程では、プリプレグ半製品が事前に硬化される、すなわちその形態は、少なくとも安定化される。第2の工程では、外板セクションのための事前に硬化したプリプレグ半製品および構造構成部品のためのプリプレグ半製品を含むアセンブリが硬化され、したがってクラッド領域と強化構成部品との間には、高積層品質が、たとえばガスが封入されることなく、達成される。本発明による方法を用いることにより、航空機用の構成部品の品質、たとえば低孔数、定量ファイバ容積含有量および内部積層品質に関する厳しい要件を満たすことが可能である。力の流れ経路および応力の流れ経路に一致させる、ファイバ角度の方向付けを用いたトポロジー指向の方法による強化部品の層設計が、クラッド領域に適用可能であるというさらなる利点が存在する。この結果、強化ファイバは、少なくとも部分的に力重視および応力重視の方法で貼り付けられる。
【0014】
本発明の例示的な実施形態によれば、CFPプリプレグ半製品、具体的には一方向性CFPプリプレグ半製品が、プリプレグ半製品として使用される。
プリプレグ半製品のファイバは、湾曲した状態で、製造される構成部品のクラッド中の応力線に沿った部分に、少なくとも部分的に延在することができ、そのような応力線は、クラッドおよび主構成部品を有する前記構成部品の使用の際に生じる。
【0015】
クラッド領域を形成するために、プリプレグ半製品は、テープ敷設装置によって型に当てることができる。具体的には、1つまたは複数の可動貼り付けヘッドを含むそのような自動敷設装置を使用して、プリプレグ半製品、たとえば一方向性CFPプリプレグテープ(UD−CFPプリプレグテープ)を型の加工面に貼り付る。製造現場では、これによって、作業処理時間がより短くなり、製造潜在能力の利用要因がより高められることになり、この結果、複合材料製品の製造コストが低減される。手作業に起因する非生産的な時間を最小限まで減少させることができる一方、高品質の製造が達成される。
【0016】
本発明による方法では、外板セクションのためのプリプレグ半仕上げマットおよび構造構成部品のファイバは、炭素ファイバ、ガラスファイバおよび/またはアラミドファイバとすることができる。
【0017】
プリプレグ半製品は、オートクレーブ中で硬化することができる。硬化は、所定の温度勾配および真空勾配に従って圧力下で、オートクレーブ中で実施することが好ましい。この構成では、方法パラメータは、プリプレグ樹脂の材質値を参照して設定し最適化することができる。この構成では、強度が最適化され重量が最適化された構成部品を達成するために、注入樹脂の材質特性への依存を考慮することができる。
【0018】
プリプレグ半製品は、重ね合わせ接続部および周継ぎ手を形成することができる。これによって、従来の接続要素、たとえば長手方向リベットおよび円周方向リベットの数を減少させることができる。
【0019】
本発明による方法の例示的な実施形態によれば、プリプレグ半仕上げマットのファイバは、それぞれのマットの長手方向に沿って延在することが可能であり、その長手方向は、プリプレグ半仕上げマットの長手延在部中に伸び、前記ファイバの方向付けは、それぞれのプリプレグ半仕上げマットの長手方向に沿った各位置において、最大2.5°(α1)だけ互いから異なる、および/またはそれぞれのプリプレグ半仕上げマットの長手方向から多くても5°の差(α2)で延在する。
【0020】
本発明による方法では、外板セクションを形成するために使用される複数のプリプレグ半仕上げマットまたはプリプレグ半仕上げマットのすべては、長さが少なくとも0.5mの第1の部分が、湾曲していない状態で、それぞれのプリプレグ半仕上げマットの初期状態に対して長手方向に延在し;長さが少なくとも2.0mの少なくとも1つの第2の部分が、湾曲した状態で、長手方向に沿って、初期状態と比べて、それぞれのプリプレグ半仕上げマットの初期状態のファイバの長手延在部に対して少なくとも15°をなす方向において最も大きく方向変化するように延在し;そして長さが少なくとも0.5mの第3の部分が、初期状態と比べて、プリプレグ半仕上げマットの湾曲していない状態で延在するように、複数の層状に敷設することができる。
【0021】
使用されるプリプレグ半仕上げマットは、幅(B)が0.5m〜2.0mで、長さ(L)が4m〜25mとすることができる。
本発明による方法の例示的な実施形態によれば、本方法で形成される外板セクションの凹部の、第2の部分に近接する縁部分は、半径が200〜300mmで湾曲した状態で延在し、一方第3の部分のファイバは、第1の部分のファイバの長手方向から見たとき、その長手方向を横切る方向に延在して、互いに対して100〜200mmの範囲内で偏倚する。
【0022】
さらに、凹部(16)の、第2の部分(A12,A22)に近接する縁部分が、半径が100〜200mmで湾曲した状態で延在し、および第3の部分(A13)のファイバが、その長手方向(X)から見たとき、第1の部分(A11)のファイバを横切る方向に延在して、互いに対して200〜400mmの範囲内で偏倚することも可能である。
【0023】
この構成では、凹部は、外周に沿って閉じられた縁線を含むことができ、構造構成部品が、前記縁線を強化するために、少なくとも凹部の縁の部分に沿って延在する。
製造される構成部品は、航空機の機体構成部品とすることができる。さらに、凹部が、機体構成部品の窓切り出しまたはドア切り出しを形成することも可能である。この構成では、製造される構成部品上の構造構成部品は、航空機機体のストリンガおよび/または横フレーム要素とすることができる。
【0024】
製造される構造構成部品はフレーム構成部品を形成することができ、このフレーム構成部品は、航空機機体の窓切り出しまたはドア切り出し(16)の縁線(16a)を取り囲み、シェル構成部品(2)の円周方向(XU)に沿って延在する支持構成部品部分(51,55)と、シェル構成部品の長手方向(XL)に沿って延在する縁部分(53,57)と、シェル構成部品(2)の円周方向(XU)で延在する支持構成部品部分(51、55)と、縁部分(53,57)とシェル構成部品(2)の円周方向(XU)に沿って延在する、それぞれの支持構成部品部分(51,55)を接続しているコーナー領域(52,54,56,58)とを含むことができる。
【0025】
さらなる実施形態によれば、長手方向に湾曲した、その少なくとも1つの第2の部分(A12,A22)がいくつかの層状に配置される、複数のプリプレグ半仕上げマット(4)は、その各々において、その第1の部分(A11,A21)がシェル構成部品(2)の円周方向(XU)に延在する支持構成部品部分(51,55)と交差する方向を含み;湾曲した第2の部分(A12,A22)が、コーナー領域(52,54,56,58)に沿って延在し;そして第3の部分(A11)がシェル構成部品の長手方向(XL)に沿って延びる縁部分(53,57)に沿って延在するように、敷設される。この構成では、第3の部分(A13)のファイバは、その長手方向(X)を横切る方向に見たとき、第1の部分(A11)の同じファイバと比べて互いに対して0.1m〜1.0mの範囲内で偏倚するように、延在することができる。
【0026】
代替としてまたは追加して、長手方向に湾曲した、その少なくとも1つの第2の部分(A12,A22)がいくつかの層状に配置される、複数のプリプレグ半仕上げマット(4)は、その各々において、その第1の部分(A11,A21)がシェル構成部品の長手方向(XL)で延在する縁部分(53,57)と交差する方向を含み;湾曲した第2の部分(A12,A22)が、コーナー領域(52,54,56,58)に沿って延在し;そして第3の部分(A11)がシェル構成部品(2)の円周方向(XU)に沿って延在する支持構成部品部分(51,55)に沿って延在するように、敷設される。この構成では、第3の部分(A13)のファイバは、その長手方向(X)を横切る方向に見たとき、第1の部分(A11)の同じファイバと比べて互いに対して0.1m〜1.0mの範囲内で偏倚するように、延在する。
【0027】
一般的には、本発明によれば、構造構成部品を形成するためのプリプレグ半仕上げマットは、主セクション上に、シェル構成部品を形成するためのプリプレグ半仕上げマットとともに、製作される機体構成部品の長手方向に対して、それらが、機体構成部品の長手帯具構成(22)、外周帯具構成(24)および/または剪断タイプの帯具構成(26)を形成するように、敷設することができる。
【0028】
本発明による方法では、プリプレグ半製品は、ダブラ(Doppler)またはダブラ構成、すなわちプリプレグ半製品のいくつかの層が互いの上に次々と敷設されたものとして、貼り付けることができる。少なくとも1つのダブラは、パッチとしてシート状の形でクラッド領域に貼り付けることができる。これに関連して、用語「パッチ(Patch)」は、クラッド領域に、具体的には窓フレームまたはドアフレームのために、前記クラッド領域に加えられる高剛性の主構成部品において、貼り付けられる強化オーバーレイを言う。ダブラは、特に航空機外板の内部に配置される亀裂防止装置として使用される。製造される構成部品の使用中、亀裂が構成部品の外板中に現れた場合、およびこの亀裂が成長した場合、ダブラの対応する設計および配置によって、前記亀裂は、ダブラを有する外板の領域のみに成長することになるが、それ以上は成長しない。このようにして、構造の損傷許容性を向上させることができ、目視検査中に構成部品へのいかなる損傷の発見をも容易にすることができる。
【0029】
本発明による方法では、シェル構成部品を形成するためのプリプレグ半製品と構造構成部品を形成するためのプリプレグ半製品との間のいくつかの部分に、プリプレグ半製品上に中間層を形成するためのドライ半仕上げ繊維製品の少なくとも1つの層を貼り付けることができる。この構成では、外板セクションのための事前に硬化したプリプレグ半製品および構造構成部品のためのプリプレグ半製品を含むアセンブリの硬化に先立ち、半仕上げ繊維製品は、RTM法および/または注入法によって樹脂を含浸させることができる。
【0030】
プリプレグ半製品のための、および/またはドライ半仕上げ繊維製品を含浸するためのマトリックス材料として、10^5m Pas±20%である材料を使用することができる。
【0031】
少なくとも1つの半仕上げ繊維製品が、少なくともいくつかの部分で、クラッド領域のための半仕上げ製品と少なくとも1つの主構成部品のための半仕上げ製品との間でクラッド領域に貼り付けられることが好ましい。このようにして、主構成部品の剛性とクラッド領域の剛性との間の剛性の差を適合させることができ、剛性の急な変化を少なくとも最小限にすることができる。
【0032】
半仕上げ繊維製品を含む少なくとも1つの層は、製作装置、たとえば1つまたは複数の型板によって、クラッド領域上に配置することができる。
主構成部品または製造される構成部品のクラッドの裏打ち構成部品は、ストリンガ、横フレーム要素および/またはフレーム構成部品、たとえばドアフレームまたは窓フレームとすることができる。対応する方法で、半仕上げ繊維製品は、クラッド領域を形成するためのプリプレグ半製品上に配置される。主構成部品を形成するための半仕上げ繊維製品は、クラッド領域上に配置され、その後前記半仕上げ繊維製品は含浸される。主構成部品を形成するための半仕上げ繊維製品は、第2の硬化工程によってクラッド領域に取り付けられる。
【0033】
クラッド領域を形成するためのプリプレグ半製品は、少なくとも1つの部分を含み、その部分から、製造される構成部品の開口、たとえば窓切り出しまたはドア切り出しが形成される。この構成では、さらに、前記プリプレグ半製品が、少なくともいくつかの部分において、縁部分に沿って、または開口の縁に沿って延在するように、半仕上げ繊維製品がプリプレグ半製品に貼り付けられる主構成部品または強化構成部品を形成するようにすることができる。このようにして、切り出しまたは開口のクラッド縁領域の重量を最適化した強化を達成することが可能になる。
【0034】
本方法の例示的な実施形態では、プリプレグ半製品上に3次元で配置された少なくとも1つの半仕上げ繊維製品が、クラッド領域の強化プロファイルとして、具体的にはクラッド領域の曲げ力を吸収するために、形成される。この構成では、構成部品の製造中、半仕上げ繊維製品は、少なくともいくつかの領域において、1つまたは複数の取り外し可能な支持プロファイルによって安定化させる、または取り付けることができる。
【0035】
強化プロファイルを製造するために本発明によって使用される半仕上げ繊維製品は、主に自動化された方法で、それゆえ経済的に製造することができる。半仕上げ繊維製品は、炭素ファイバ、ガラスファイバおよび/またはアラミドファイバを含む、少なくとも1つの織物繊維を含み、縫合(Naehen)、編組(Flechten)、製織(Weben)、刺繍(Sticken)および/または接合(Kleben)によって、事前に加工されることが好ましい。具体的には、半仕上げ繊維製品は、織り布、中間スクリム(Geleges)、多軸織り布、編布、不織布、および/または編組布の形態で、クラッド領域上に配置することができる。本発明による方法の好ましい実施形態では、半仕上げ繊維製品は、樹脂転送成形(RTM:Resin Transfer Moulding―Prozess)法によって、含浸される。この構成では、樹脂注入のために、真空を生成することができる。
【0036】
本発明による方法に関連した工程では、プリプレグ半製品のための、および/または半仕上げ繊維製品を含浸するためのマトリックス材料の粘度を、要求されるファイバ対樹脂の比が、具体的には60/40±15%の範囲内で得られるように、設定することができる。使用されるマトリックス材料の粘度は、具体的には約η=10^m・Pa・s±20%である。たとえば、エポキシ樹脂は、半仕上げ繊維材料を含浸するためのマトリックス材料として使用される。
【0037】
過剰なマトリックス材料を受け取るために、粘度設定に追加してまたは代替として、不織布を型中に挿入することができる。不織布は、ファイバ対樹脂の比を維持し、注入された樹脂が過剰な量である結果として負特性が形成されないように防止するために、過剰な樹脂を吸収する。
【0038】
クラッド領域のためのプリプレグ半製品と前記クラッド領域上に配置された半仕上げ繊維製品の組み合わせの硬化は、オートクレーブ中で実施されることが好ましい。硬化は、具体的には使用される注入樹脂の材質特性に依存する所定の温度プロファイルおよび真空プロファイルに従って圧力下で、オートクレーブ中で、実施することが好ましい。この構成では、方法パラメータは、注入樹脂の材質値を参照して設定し最適化することができる。この構成では、温度プロファイルおよび/または真空プロファイルおよび/または材質値のプリプレグ樹脂の材質特性へのいかなる依存性も考慮する必要がなく、その結果として、強度が最適化され重量が最適化された構成部品が実現される。
【0039】
プリプレグおよび/または繊維半仕上げ製品および/または帯具構成中でのファイバと応力線の進路の上記に述べた一致には、10%の偏差が許される。言い換えると、この場合、ファイバの方向付けの方向角度は、それぞれクラッドまたは構成部品の長手方向に対して、応力経路の方向角度から10%だけ異なっていてもよい。許容される偏差を有してこのように一致したファイバの方向付けの部分は、それぞれの半仕上げ製品の長さの5%とすることができる。これに関連して、用語「作用(Einsatz)」は、具体的には構成部品の主な負荷の場合を言う、したがって、たとえば、航空機機体の部品の場合、全体の航空機に対する主な負荷の場合を言い、その主な負荷の場合は、通常、離陸、着陸および/または要件に従った巡航中に生じる。
【0040】
本発明による方法によって製造されるファイバ複合材料構成部品は、具体的には、ドアフレームユニットまたは窓ユニットを有する、航空機の機体セグメントとすることができ、その機体セグメントは、プリプレグ半製品から作られるクラッド領域と、前述のクラッド領域上に敷設される主構成部品または強化構成部品とを含み、それは、半仕上げ繊維製品から製造され、半仕上げ繊維製品は、マトリックス材料を用いて含浸され、硬化されている。
【0041】
本発明のさらなる態様によれば、少なくとも1つの構造構成部品(8)と、凹部を有し、前記構造構成部品(8)に接続される外板セクション(2)とを有するファイバ複合材料構成部品(1)が提供され、構造構成部品(8)は、凹部(6)の少なくとも1つの部分(16b)に沿って延在してフレーム構成部品を形成し、外板セクション(2)は、複数の構成を有し、ファイバのいくつかの層の各々において、その方向付けが、それぞれのプリプレグ半仕上げマットの長手延在部に沿った各位置において、それぞれから最大2.5°だけ異なり、第1の部分(A11,A21)が、各々、支持構成部品部分(51,55)と交差する方向を含み、第2の部分(A12,A22)では、そのファイバが、第1の部分のファイバに対して一定の角度で、第1の縁部分から後に続くさらなる支持構成部品部分(52,54,56,58)に沿って延在し、および第3の部分(A13)では、第2の縁部分から後に続く縁部分(53,57)に沿うことを特徴とする。
【0042】
製造される構成部品では、本発明による方法の例示的な実施形態によるファイバの方向付けをもたらすことができ、具体的には、凹部(16)の、第2の部分(A12,A22)に近接する縁部分が、半径が200〜300mmで湾曲した状態で延在し、第3の部分(A13)のファイバが、その長手方向(X)を横切る方向に見たとき、第1の部分(A11)の同じファイバに対して延在して、100〜200mmの範囲内で互いから偏倚している。この構成では、さらに、凹部(16)の、第2の部分(A12,A22)に近接する縁部分が、半径が100〜200mmで湾曲した状態で延在することができ、第3の部分(A13)のファイバが、その長手方向(X)を横切る方向に見たとき、第1の部分(A11)の同じファイバに対して延在して、200〜400mmの範囲内で互いから偏倚することができる。ファイバ複合材料構成部品の凹部(16)は、外周に沿って閉じられた縁線を含むことができ、構造構成部品(8)は、少なくとも凹部の縁部分に沿って延在することができる。
【0043】
本発明のさらなる態様によれば、航空機のファイバ複合材料機体構成部品は、少なくとも1つの凹部(16,42)と、フレーム構成部品として形成された構造構成部品(8)とを有するシェル構成部品(2)を含み、前述の構造構成部品(8)は、航空機機体の凹部(16,42)の縁線(16a)のまわりに延在してそれを強化し、シェル構成部品(2)の円周方向(XU)に沿って延在する支持構成部品部分(51,55)と、シェル構成部品の長手方向(XL)に沿って延在する縁部分(53,57)およびコーナー領域(52,54,56,58)であって、各場合、シェル構成部品(2)の円周方向(XU)に延在する支持構成部品部分(51,55)を、前述の支持構成部品部分(51,55)に隣接して位置し、シェル構成部品の長手方向(XL)に延在する縁部分(53,57)に接続する、縁部分(53,57)およびコーナー領域(52,54,56,58)とを含む。凹部は、具体的には、機体構成部品の窓切り出しまたはドア切り出しを形成することができる。
【0044】
以下に、本発明の例示の実施形態を、概略図面を参照して述べる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の第1の例示的な実施形態によるファイバ複合材料構成部品を、使用される材料とともに示す断面図。
【図2】本発明のさらなる例示的な実施形態によるファイバ複合材料構成部品の断面図。
【図3】シェル構成部品を形成し、かつ、構造構成部品を形成するために、本発明による方法で使用されるプリプレグ半製品を、型上に、または既に敷設されたプリプレグ半製品上に敷設される前のその初期状態で示す概略図。
【図4】シェル構成部品に貼り付けられる構造構成部品に沿った領域中で、長手方向に沿った部分で湾曲し、そしてシェル構成部品を形成するために、この形態で、型上に、または既に敷設されたプリプレグ半製品上に敷設される、図3に示すプリプレグ半製品の図。
【発明を実施するための形態】
【0046】
本発明によれば、構造構成部品または主構成部品と、シェルセクションまたは外板セクションまたはクラッド領域との組み合わせを含む構成部品が製作される、またはそのような構成部品が提供される。外板セクションは、具体的には、製造されるファイバ複合材料構成部品の湾曲したシェルセクションとすることができ、そのファイバ複合材料構成部品は、3次元で説明される方法で形成される。
【0047】
外板セクションまたはクラッドセクションまたはクラッド領域は、具体的には、縁線16aを有する凹部16を含み、その縁線16aは、閉じられた、または外周のまわりに至る、すなわち外板セクションの内部に位置する、あるいは開かれた凹部とすることができ、したがって外板セクション2の縁部において位置し、外板セクション2によって完全には囲繞されていない。閉じられた凹部としての凹部16の実施形態では、凹部16は、具体的には、外板セクション2中に組み込まれるドアのための、または外板セクション2中に組み込まれる窓のための開口として設計することができる。構造構成部品8は、具体的には、構造部品とすることができ、それは、凹部16の縁16aに沿って、または縁16aの一部に沿って延在し、凹部のそれぞれの縁線を強化する。本発明によれば、構造構成部品は、一般に、外板セクションに構造的に接続される構成部品であり、それは、シート状の形で、または外板セクションのシート状の延在部に比べて幅の狭い領域の上で、主セクションを支持し、前記外板セクションを外力に対して安定させる。たとえば、構造構成部品は、航空機シェル、具体的には航空機機体のストリンガまたはフレーム要素とすることができる。
【0048】
外板セクション2上における少なくとも1つの構造構成部品または主構成部品8の構造接続の設計に基づき、製造される構成部品の運用中、構成部品に作用する外力が生じたとき、応力線が、外板セクション2中に生じ、その応力線は、いくつかの部分中で湾曲する。本発明による、構成部品1の製造では、最初に、多数のプリプレグ半仕上げマット4が型に当てられて、外板セクション2を形成する。この構成では、外板セクションのブランク部を形成するためのプリプレグ半仕上げマット4の層は、型上に敷設され、凹部16を有する外板セクション2を形成し、それは、所定の範囲内で、一様な形で延在するファイバを含む。これに関連して、所定の範囲内でマットのファイバが一様に延在するという概念は、長手延在部に沿った、またはそれぞれのプリプレグ半仕上げマットの長さ座標(Laengenkoordinate)に沿った各位置における前記ファイバの方向付けが、互いから多くても2.5°だけ異なっていることを意味する。プリプレグ半仕上げマットは、長尺状のものとすることができ、したがって長手延在部または長さ座標が、それぞれのプリプレグ半仕上げマットの長辺側に沿って延在する。長さ座標の各位置における、互いに対する最大5°のファイバ偏差が上記の程度である場合、プリプレグ半仕上げマットのファイバは、ほぼ直線的に延在する。これは、そのファイバが、それぞれのマットの長手方向から多くても5°の偏差で、直線的に延在するように、これらのプリプレグ半仕上げマット4が形成されることを意味する。この構成では、ファイバが、いくつかの部分中で、ファイバFまたはプリプレグマットの長手方向から見たとき、曲線的に延在し、その曲線は、製造される構成部品1が使用中のとき、クラッド領域2中で想定される力の流れ経路または応力の流れ経路に対応するように、プリプレグ半仕上げマット4の一部分が敷設される。プリプレグ半製品、またはそれぞれ使用されるプリプレグ半仕上げマット4は、適切な長さのファイバを含み、そのファイバは、少なくともいくつかの部分において応力線に従い、したがってファイバは、いくつかの部分で湾曲した状態で延在する。また、ファイバ長さは、それぞれ見なされる応力線より大幅に短くすることができ、応力線は、プリプレグ半製品4の、後に配置される他の複数のファイバによって再現することができる。
【0049】
本発明によれば、複数のプリプレグ半仕上げマット4またはプリプレグ半仕上げマット4のすべては、それらのファイバが、それぞれのマットの直線の長手延在部から最大5°の偏差で延在するような、またはそれらのファイバが、それぞれのマットの長手方向から最大5°の偏差で、直線的に延在するように形成される。この構成では、ファイバの方向付けは、それぞれのプリプレグ半仕上げマットの長手延在部に沿った各位置において、最大2.5°(角度α1)だけ互いに異なる、および/または直線的に延在する、すなわち、それぞれのマットの長手方向から最大5°の偏差(角度α2)で延在する。使用されるプリプレグ半仕上げマット4のファイバFは、特に編まれていない、または織られていないが、その代わり、それぞれのプリプレグ半仕上げマット4の長手方向Lに沿って、それらの長手延在部の各位置において延在する。図3に、プリプレグ半仕上げマット4を概略的に示し、このプリプレグ半仕上げマットは、シェル構成部品を形成して、構造構成部品を形成するために使用され、型上に、または既に敷設されたプリプレグ半製品上に敷設される前のその初期状態にある。プリプレグ半仕上げマット4は、複数のファイバストランドFを含み、その小さい選択部分だけを示す。この構成では、曲線の延在部が、ファイバの方向付けの定義を説明するために、誇張された形で示されている。同じことが、図4に示したファイバFにも適用される。図4に、図3で示したプリプレグ半製品を示し、この半製品は、シェル構成部品に貼り付けられる構造構成部品の領域において、長手方向Lに沿ったいくつかの領域中で湾曲し、シェル構成部品を形成する目的で、この形態で型上に、または既に敷設されたプリプレグ半製品上に敷設される。
【0050】
製造される構成部品において、トポロジー指向のファイバ方向付けを用いてシェル構成部品またはシェルセクションを製作するために、複数のプリプレグ半仕上げマット4は、いくつかの部分のプリプレグ半仕上げマット4のファイバが、等しい内部応力、具体的には主応力線の応力線に沿って延在するように、いくつかの層状に敷設され、順に重ねて配置され、その応力線は、製造される構成部品の外板セクション中で、想定される外力が前記構成部品上に作用したときに生じる。これらの応力線またはファイバは、図1に示すように、凹部16の存在において、構造構成部品8のまわりに至り、その凹部16の縁部分16aは構造構成部品8によって強化される。構造構成部品8は長尺状のものであり、凹部の縁部に沿って延在する。
【0051】
本発明によれば、複数のプリプレグ半仕上げマット(4)は、それらのファイバが、湾曲した経路で、凹部16の縁部分16aに沿ったファイバの長手延在部から見たとき、少なくとも部分的に方向変化が少なくとも15°で延在するように、敷設される。図1に示した、外板セクションの例示的な実施形態では、凹部16が閉じられている場合、応力線の経路が、長手方向軸20に沿って延在し、凹部の外周端部領域に向かって進み、2つの反転点W11,W12またはW21,W22を含む。本発明によれば、応力線は、プリプレグ半仕上げマットのファイバが、その応力線に沿って延在し、構造構成部品8または凹部16から離れて配置され、そのファイバ方向を横切って延在する部分A11またはA21中に存在するファイバ方向から始まり、その後の部分A12およびA22中でそれぞれ、少なくとも15°の方向変化を受ける。この構成では、最大75°を好ましい上限値として設けることができる。次の部分A13またはA23中では、応力線は、構造構成部品8または凹部16を通り過ぎて伸び、半仕上げマットは、ファイバが、構造構成部品8または凹部16を通り過ぎて同様に延在し、したがって、領域A12またはA22が、各場合、反転点W11またはW21を含むように、敷設される。応力線は、さらに延びて、図1に示すように、逆に、第1の長手部分A11またはA21の幅座標に向けて湾曲し、したがって、半仕上げマットは、ファイバが少なくとも15°で多くても75°の方向変化を受け、そして、また、各々、反転点W12またはW22を含み、それによって、その後の部分A14またはA24中で、長手方向軸20に整合して再び並べられるように配置される。図示した例示的な実施形態では、記載された経路は、応力線と関連することになり、その応力線は、長手方向軸20を横切る方向において凹部に向けて延在し、前記凹部を通り過ぎて延びる。したがって、これらの応力線に対しても、プリプレグ半仕上げマットは、構造構成部品または凹部16の各側にあるファイバが各々、少なくとも15°で多くても75°の2つの方向変化を受けるように、敷設される。
【0052】
湾曲した部分を有するプリプレグ半仕上げマットは、それぞれに対して偏倚し、または順に重なるように、または互いに重なり合うように、敷設することができる。プリプレグ半仕上げマットは、形状を矩形とすることができる。それらの長手方向軸Xは、プリプレグ半仕上げマット4のより長い対向する縁線間の正中線とすることができる。湾曲して敷設された状態では(図4)、それぞれの部分A11,A12またはA13の長手方向軸X−A11,X−A12,X−A13が形成され、それらの軸X−A11,X−A12,X−A13は、互いに対して上記に述べた角度で延びる。
【0053】
製作された構造構成部品8は、フレーム構成部品を形成することができ、このフレーム構成部品は、航空機機体の窓切り出しまたはドア切り出し16の縁線16a(具体的には内側縁線)の周囲に延び、シェル構成部品2の円周方向XUに沿って延在する支持構成部品部分51,55と、縁部分53,57およびコーナー領域(52,54,56,58)であって、シェル構成部品2の円周方向XUに沿って延在する支持構成部品部分51,55と縁部分53,57をそれぞれ接続している、縁部分53,57およびコーナー領域(52,54,56,58)とを含む。
【0054】
本発明によれば、プリプレグ半仕上げマット4は、湾曲するように長手方向に延在する、少なくとも1つの第2の部分A12,A22を有して、複数の層状に敷設され、そのプリプレグ半仕上げマット4は、それらの第1の部分A11,A21が各々、シェル構成部品2の円周方向XUで延在する支持構成部品部分(51,55)と交差する方向を有し;湾曲した第2の部分A12,A22が、コーナー領域52,54,56,68に沿って延在し;そして第3の部分A13が、シェル構成部品の長手方向XLで延在する縁部分53,57に沿って延在するように、敷設することができる。第3の部分A13のファイバは、それらの長手方向Xを横切る方向に見たとき、第1の部分A11の同じファイバと比べて互いに対して0.1m〜1.0mの範囲内で偏倚するように延在することが可能である。
【0055】
代替としてまたは追加して、長手方向に湾曲した第2の部分A12,A22の少なくとも一方が複数の層状に配置されるプリプレグ半仕上げマット4は各々、それらの第1の部分A11,A21が、シェル構成部品の長手方向XLで延在する縁部分53,57と交差する方向を含み;湾曲した第2の部分A12,A22が、コーナー領域52,54,56,58に沿って延在し;そして第3の部分A13が、シェル構成部品2の円周方向XUに沿って延在するように、敷設される。この構成では、第3の部分A13のファイバは、それらの長手方向Xを横切る方向に見たとき、第1の部分A11の同じファイバと比べて互いに対して0.1m〜1.0mの範囲内で偏倚するように延在することが可能である。
【0056】
外板セクション2上に構造構成部品8を形成するためのプリプレグ半仕上げマット4は、前述の構造構成部品8が、製造される機体構成部品の長手方向に対して、機体構成部品の長手帯具構成22、外周帯具構成24および/または剪断タイプの帯具構成26を形成するように、シェル構成部品2を形成するためのプリプレグ半仕上げマット4とともに、敷設することができる。
【0057】
製造される構成部品または機体構成部品は、前述した方法で敷設されるプリプレグ半製品によるファイバ方向付けを含む。外板セクション2上に構造構成部品または主構成部品8,12,14を形成するために、次の事項が実施される。硬化したプリプレグ半製品4上に半仕上げ繊維製品10の層を貼り付けて、構造構成部品8,12,14を形成する工程と、プリプレグ半製品4を事前に硬化して、外板セクションのブランク部を安定化させる工程と、マトリックス材料を用いて任意選択で半仕上げ繊維製品10を含浸する工程と、事前に硬化した外板セクションのブランク部および構造構成部品を形成するためのプリプレグ半製品10を含むアセンブリを硬化する工程とである。
【0058】
任意選択で、さらに、少なくとも1つの半仕上げ繊維製品が、帯具構成、たとえば長手帯具構成22、外周帯具構成24または剪断タイプの帯具構成26として配置され、それによって半仕上げ繊維製品上の構成部品が強化され、その半仕上げ繊維製品は、樹脂を用いて含浸され、その後、事前に硬化したプリプレグ半製品4と、主構成部品8,12,14を形成するための半仕上げ繊維製品10と、少なくとも1つの帯具構成を形成するための半仕上げ繊維製品22,24,26とを含むアセンブリが硬化される。
【0059】
一般的には、本発明によれば、構成部品1の長手方向軸20の方向から見たとき、かつ、構成部品1の長手方向軸20を横切る方向に見たとき、主構成部品8,12,14、具体的には凹部16を囲繞する主構成部品8,12,14の各側で、少なくとも1つの長手帯具構成22、外周帯具構成24および/または剪断タイプの帯具構成26を配置することができる。この構成では、長手帯具構成22は、ファイバを含み、ファイバは、前記長手帯具構成22の対応する敷設によって、長手方向20に延在し、一方、この構成では、外周帯具構成24は、ファイバを含み、ファイバは、前記外周帯具構成24の対応する敷設によって、長手方向20を横切る方向に、または構成部品1の円周方向に延在する。この構成では、剪断タイプの帯具構成26は、ファイバを含み、ファイバは、前述の剪断タイプの帯具構成26の対応する敷設によって、長手方向20に対して15〜75°の範囲内の角度で、そして構成部品1の円周方向に対して15〜75°の範囲内の角度で延在する。複数の帯具構成22,24,26が使用される場合、帯具構成が交差することが可能である。特殊な応用では、このようにして、予想される応力の流れ経路の場合、構成部品1をさらに安定化し強化することが可能である。
【0060】
図1および2では、帯具構成22,24,26は、破線として概略的に示されており、それらの長手方向を表している。これは、帯具構成22,24,26が長尺状をなしているからである。しかしながら、帯具構成は、具体的な場合に応じて与えられる幅を有しているが、それは、図面には示されていない。代替としてまたは追加して、ファイバが、帯具構成22,24,26中に含まれるように設けられ、そのファイバは、複数の領域中で、応力の流れ経路の方向に延在する。
【0061】
この構成では、構成部品1の長手方向軸20の方向から見たとき、かつ、構成部品1の長手方向軸20を横切る方向に見たとき、主構成部品8,12,14、具体的には凹部14を囲繞する主構成部品8,12,14の各側で、複数の長手帯具構成22、外周帯具構成24および/または剪断タイプの帯具構成26を配置することができ、その長手方向は、少なくともいくつかの部分において、互いに対して平行に、または一定の角度で伸び得る。この構成では、さらに、外周帯具構成24および剪断タイプの帯具構成26は、同一または類似の形状のものとすることができる。
【0062】
主構成部品8,12,14を形成するための半仕上げ繊維製品、および任意選択で長手帯具構成22、外周帯具構成24および剪断タイプの帯具構成26として使用される半仕上げ繊維製品またはダブラは、クラッド2を形成するために設けられたプリプレグ半製品上に配置され、そのプリプレグ半製品は、既に硬化されている。構成部品1の製造中、プリプレグ半製品上に敷設されている長手帯具構成22、外周帯具構成24および剪断タイプの帯具構成26は、単層、または多層の半仕上げ繊維製品であり、それぞれ、長尺状をなし、ファイバを含み、そのファイバは、前述した方法で、応力線の経路に従い、その応力線は、製造される構成部品1の使用中にクラッド2中で生じ、そして、上記の述べたものと同一であり、またはさらなる応力線であってもよい。
【0063】
長手帯具構成22、外周帯具構成24および剪断タイプの帯具構成26の形状合わせは、応力線の形状に対応させることができる、すなわち細長くすることができ、複数の領域中で、長手延在部に沿って一定である幅を有することができ、そして直線および/または曲線の長手延在部を含むことができる。帯具構成、すなわち、長手帯具構成22、外周帯具構成24および剪断タイプの帯具構成26は、帯具構成のファイバ方向付けが、構成部品1中で予想される最も重要な応力の流れ経路に対応し、所定の方法で一致するように、湾曲したプリプレグ半製品上に配置される。クラッド2上の主構成部品8,12,14の構成によって、構成部品1のクラッド2中で前記構成部品の使用中に予想される応力の流れ経路が、複数の部分中で、湾曲した状態で、主構成部品1の領域中のクラッド中に延在するため、帯具構成22,24,26の半仕上げ繊維製品中のファイバはまた、湾曲した状態で延在する、すなわちファイバの角度、つまり一定の基準方向に対するこれらのファイバの長手方向の角度が、ファイバの長手方向の進路から見たとき、変化することが好ましい。
【0064】
帯具構成22,24,26をクラッド2のための半仕上げ繊維製品に貼り付けることによって、クラッド2の敷設および硬化の工程、その後に続く、さらなる硬化段階を含む、主構成部品8,12,14のための半仕上げ繊維製品の貼り付け工程を含む2ステージの製造方法が、有利な形で展開される。これは、構成部品1が、構成部品1中で生じる応力線を基準にして的を絞った方法で、強化されるためである。このようにして、構成部品1の強度および安定性が向上される一方、最適な重量が維持される。
【0065】
帯具構成22,24,26の長手方向の表示は、それぞれの帯具構成中のファイバの長手方向であり、そのファイバは、位置に依存した、したがって一定または一定でない方向付けを含むことが可能である。構成部品の長手方向または長手方向軸20は、製造される構成部品1の形状に起因する。前記構成部品1が全体に細長い長手形状である場合、構成部品の長手方向は、構成部品の長手延在部中に伸びる。構成部品1が航空機機体または航空機機体構成部品である場合、構成部品の長手方向は、機体の長手方向軸の方向に伸びる。複数の凹部16がクラッド2中に設けられる場合、長手方向は、凹部16が縦に並べて配置される方向とすることができる。
【0066】
図1に、その製造に関する特性を有するファイバ複合材料構成部品1を示す。構成部品1は、クラッド領域2を含み、航空機の外板を形成する航空機機体のクラッド領域の一部分とすることができる。クラッド領域2は、プリプレグ半製品4を含む。クラッド領域2の内側表面6上に、主構成部品または強化構成部品8が、横フレーム要素12およびストリンガ14の形態で(概略的に示す)、設けられ、これらは、半仕上げ繊維製品10から製造される。構成部品1は、図示した実施形態では、クラッド領域2を含み、このクラッド領域は、丸みを帯びたコーナー領域18を有する矩形の窓切り出し16、さらに主裏打ち構成部品としてクラッド領域2に貼り付けられ、窓切り出し16の傍らに配置された横フレーム要素12およびストリンガ14を有する。さらに、追加のフレーム要素(図示せず)を配置することができる。
【0067】
クラッド領域2の外板層構造を形成するために、プリプレグ半製品4は、型(図示せず)に当てられ、その後硬化される。CFPプリプレグが、プリプレグ半製品4として使用され、そのCFPプリプレグは、ファイバを含み、そのファイバは、曲線的に、複数の部分中に延在し、そして具体的には、製造される構成部品1のクラッド2中の応力の流れ経路に対応する、互いに異なるファイバ方向付けを含み、その構成部品1は、主構成部品8,12,14を含む。これは、ファイバ角度、言い換えると、基準方向に対するこれらファイバの長手方向の角度が、ファイバの長手方向の進路から見たとき、変化することを意味する。この構成では、ファイバの方向付けは、ファイバが、少なくともいくつかの部分中で、クラッドおよび少なくとも1つの主構成部品8,12,14を有して製造される構成部品1の運用中に生じる力の流れの線または応力線に沿って延在するように、設定される。これらの力の流れの線またはファイバは、具体的には、ファイバが主構成部品8,12,14の長手方向の方向に徐々に整列する湾曲部でクラッド領域の長手方向から始まって延在し、その方向は、主構成部品8,12,14が、ファイバの最初に述べた長手方向に従う長手延在部の仮想の外延部が、主構成部品8,12,14と合う位置において取る方向にある。クラッド領域2および/または主構成部品8,12,14の設計によって、たとえば、構成部品1の長手方向軸20に対して、ファイバ角度シーケンスが10°/30°/60°(S13)である、内圧によって寸法付けて作る層設計、またはファイバ角度シーケンスが30°/60°/10°(S18)である、剪断によって寸法付けて作る層設計をなすことができる。
【0068】
クラッド領域2を製造するために、プリプレグ半製品4は、ファイバ配置装置によって型に当てて、ファイバに所定の方向を付けることができる。このようにして、手作業に伴う非生産的な時間を最低限まで低減させる一方、高製造品質をもたらすことができる。
【0069】
クラッド領域2を製造するために、貼り付けられたプリプレグ半製品4は、その後、オートクレーブ中で、所定の温度プロファイルおよび圧力プロファイルに従って硬化される。
【0070】
さらなる方法工程では、半仕上げ繊維製品10を含む単層または多層の層が、硬化したクラッド領域2上に配置され、前記クラッド領域2は、少なくともいくつかの部分において、ファイバ方向付けを含み、その方向付けは、全体の構成部品1の使用中、主構成部品8,12,14中の力の流れ経路および応力経路の方向に伸びることが好ましい。
【0071】
半仕上げ繊維製品10は、炭素ファイバ、ガラスファイバおよび/またはアラミドファイバを含む、少なくとも1つの繊維織物を含むことができることが好ましく、縫合、編組、製織、刺繍および/または接合よって、事前に加工することできる。半仕上げ繊維製品10は、織り布、中間スクリム、多軸織り布、編布、不織布、および/または編組布の形態で、クラッド領域2上に配置することが好ましい。本発明の示した好ましい実施形態では、半仕上げ繊維製品10は、長手帯具構成22、外周帯具構成24および剪断タイプの帯具構成26の形態のダブラとしてクラッド領域2に貼り付けられ、したがってクラッド領域2を一体的に強化する、ダブラ構成またはパッチ構成が生成される。
【0072】
長手帯具構成として設計されたダブラ22は、具体的には、長手方向の力の流れ経路のファイバを含み、長手帯具構成またはそのファイバは、複数の部分において、構成部品または構成部品上のクラッド領域2の長手方向軸20に平行に延在する。構成部品1が航空機の機体または機体セグメントである場合、設置された状態で機体の長手方向に延在する、クラッド領域上の長手帯具構成が、設けられる。窓切り出しが設けられる場合、長手帯具構成22は、それらの長手方向に、力線および応力線の進路に従い、そのような線は、構成部品の長手方向に伸び、窓切り出し16の上部または底部の外形から離れて隔置されるように延在する。力線および応力線ならびに長手帯具構成は、そのようにして第1の部分から伸び、その部分、またはその部分のファイバは、構成部品の長手方向軸の方向に、窓切り出し16のまわりで流線の形で延在する。長手帯具構成が、構成部品の長手方向軸で延在し、その長手帯具構成は、長手方向軸を横切る方向に見たとき、窓切り出し16の交差延在部の高さで延在し、長手方向に見たとき、直線的に窓切り出しの前に、より大きな距離において延在し、その長手帯具構成は、窓切り出しに近接すると曲線状になり、したがって、前記長手帯具構成が窓切り出しのまわりを流線の形で進むような形で、その方向を変化させることが好ましい。その長手方向から見たとき、長手帯具構成は、直線的に、または湾曲した状態で、窓切り出し16に沿った部分または中間領域28中に延在することができる。窓切り出しの中心軸は、構成部品1の長手方向軸20を横切る方向に伸びており、その中心軸の後で、次いで長手帯具構成は、上記に述べた形で、窓切り出し16の中心軸に対して対称であるように、延在することが好ましい。したがって、長手帯具構成の長手方向は、上記に述べた第1の部分から、湾曲した部分および中間部分28を通り、再び湾曲した部分30を通って延在し、その後、直線の長手部分32に移行することが好ましい。
【0073】
航空機機体である構成部品1に本発明が適用された場合、前記構成部品1の凹部16が窓切り出しであり、長手帯具構成22またはそれのファイバが、複数の窓が位置して航空機機体の長手方向軸20方向に並んで配置される領域に沿って延在する。外周帯具構成が、窓切り出し16の中心軸に対して対称であるように延在することが好ましく、その中心軸は、たとえば、構成部品1の長手方向軸方向に伸びる。構成部品の長手方向軸から見たとき、外周帯具構成は、凹部16の外側で、製造される構成部品1または機体構成部品の円周方向に、または前述の構成部品1の長手方向軸を横切る方向に延在し、そして凹部16に向かい、および凹部16から一定の距離だけ湾曲した状態で延在し、流線の形で前記凹部16を経由して移動し、またはそのまわりを進む、すなわち、外周帯具構成は、外周帯具構成24が凹部16の、構成部品の円周方向に伸びる中心軸から離れて移動する方向に延在し、そして外周帯具構成26が凹部16のまわりを進む方向に延在する。構成部品1の円周方向の外周帯具構成24のさらなる進路では、前記外周帯具構成24は、凹部16に沿って進み、前記凹部16を通過し、そして複数の部分中では好ましくは直線的に進む。さらに、外周帯具構成22として設計された半仕上げ繊維製品としてのダブラ24は、完成した構成部品1または機体または機体セグメント(機体構成部品)の円周方向に力のフローのファイバを含むことができ、そのファイバは、複数の部分中で、構成部品1したがってクラッド領域2の長手方向軸20に対して横切る方向に、または90°±15%の角度αで延在する。クラッド2中に存在する、または設けられた凹部16上の外周帯具構成24のコースは、そのようにして流線の形であり、外周帯具構成24が、凹部16のまわりに延在する。
【0074】
凹部16または窓切り出し16の領域中では、外周帯具構成24または前記外周帯具構成24のファイバは、凹部16の中心軸に対して凹部16の両側に延在し、その中心軸は、たとえば、構成部品1の長手方向軸20を横切る方向に伸び、かつ、力の流れ経路および応力の流れ経路に対応して、凹部16の横領域34の外形から一定の距離において伸び、したがって帯具構成は、中心部分36を含み、それは、各側で、湾曲した部分38を通り過ぎて外周部分40に移行する。湾曲した部分38は、隣接した外周帯具構成24の中間部分および外周部分36,40が、複数の部分において互いに対して平行になるように延在し、したがって、複数の部分において湾曲した部分30の領域で長手帯具構成22を覆うように、放射状範囲として設計される。
【0075】
さらに設けられるダブラ26は、シート状の剪断タイプの帯具構成26として設計され、窓切り出し16の4つのコーナー領域18から離れて隔置されるように構成され、前記ダブラ26は、剪断タイプのファイバを含むことができ、それは、剪断力および剪断応力を伝達する目的で、構成部品1または機体またはクラッド領域2の長手方向軸20に対して±45°±15°の角度βで延在する。剪断タイプの帯具構成26または前記帯具構成26のファイバは、直線的に外周帯具構成24の近傍に延在することができ、各々が、複数の部分において長手帯具構成22をそれらの湾曲した部分30の領域中で覆うことができる。本発明の一実施形態では、剪断タイプの帯具構成26は、凹部の外側に延在し、長手方向軸の位置から見たとき、構成部品1の長手方向軸20に沿って延在し、また凹部16の内部を長手方向軸の位置まで含み、凹部16の内部は、その位置から見たとき、主構成部品8,12,14のための半仕上げ製品を越えて位置する。
【0076】
上記したダブラ22,24,26は、シート状のパッチとなるように設計され、クラッド領域2に貼り付けられる。本発明による1方法では、クラッド領域2上へのダブラ22,24,26の位置決めは、製造装置(図示せず)によって複数の型板を使用して行われる。このようにして、窓切り出し16の重量が最適化された強化を達成できる。ダブラ22,24,26は、クラッド領域2に対して、クラッド領域2と主構成部品12との間の部分において貼り付けられ、主構成部品12のための半仕上げ繊維製品が、半仕上げ繊維製品10の含浸に先立ち、クラッド領域2上に配置される。
【0077】
半仕上げ繊維製品10は、その後、マトリックス材料を用いて樹脂転送成形(RTM)法によって含浸され、樹脂注入のために真空を築き上げることが好ましい。注入段階では、部分的に真空を型中で生成し、送りライン(図示せず)を経由して供給される注入樹脂を用いて、半仕上げ繊維製品10を含浸する。樹脂を供給するための関連する樹脂容器および搬送手段(いずれも図示せず)が存在する。エポキシ樹脂が、半仕上げ繊維製品10を含浸するために、マトリックス材料として使用される。樹脂の粘度は、要求されるファイバ対樹脂の比が、具体的には、60/40±15%の範囲内で得られるように、設定される。使用されるマトリックス材料の粘度は、具体的には

【0078】
である。
過剰なマトリックス材料を吸収するために、粘度を設定することに追加してまたは代替として、不織布を型内に挿入することができる。不織布は、ファイバ対樹脂の比を維持し、注入された樹脂が過剰な量である結果として負特性が形成されないように防止するために、過剰な樹脂を吸収する。このようにして、樹脂が積み上げられた場所が、具体的には窓フレームのコーナー領域18中で発生しないように防止することが可能である。
【0079】
その後、ファイバ複合材料構成部品1は、硬化または固められる。クラッド領域2上に配置された半仕上げ繊維製品10の硬化は、真空支援の方法で、オートクレーブ中で、注入樹脂の材質特性に基づいた所定の温度プロファイル、圧力プロファイルおよび真空プロファイルで実施することができる。言い換えると、本発明によれば、ファイバ複合材料構成部品の硬化は、2つの硬化工程で行われ、第1の工程では、プリプレグ半製品4が固められ、第2の工程では、含浸された半仕上げ繊維製品10が事前に硬化した半仕上げ繊維製品4とともに固められ、したがって高品質の積層が、クラッド領域2と強化構成部品8との間で実現される。このようにして、航空用構成部品の構成部品品質、たとえば、低孔数、定量ファイバ容積含有量および内部積層品質に関する厳しい要件を満たすことができる。さらに、クラッド領域2上の強化部品8の層構造が、力の流れ経路および応力の流れ経路にファイバ角度の方向付けを一致させるトポロジー指向の方法で実施された場合、有利である。
【0080】
本発明の例示の実施形態では(図示せず)、半仕上げ繊維製品10は、具体的にはクラッド領域2の曲げモーメントを吸収するために、3次元設計を含む。この構成では、半仕上げ繊維製品10は、ファイバ複合材料構成部品1の製造中、複数の部分において、取り外し可能な支持プロファイルによって加えられる。
【0081】
図2に、図1に示す実施形態とは、ほぼ長円形の窓切り出し42を含む点で異なる、クラッド領域2を備えた本発明の他の実施形態を示す。ほぼ丸い窓切り出し42の領域中の力の流れ経路または応力の流れ経路に基づき、この実施形態の場合、長手帯具構成が使用されず、その代わりに、外周帯具構成24および剪断タイプの帯具構成26が、クラッド領域2上に敷設される。
【0082】
この実施形態の場合、構成部品または機体構成部品の長手方向軸を横切る方向に見たとき、各々が、ダブラが、外周帯具構成24としてクラッド領域2上に敷設され、長手方向は、複数の部分において、湾曲した状態で、したがって構成部品または機体構成部品の長手方向軸を横切る方向に伸びる。外周帯具構成24は、所定の間隔で構成部品中の力の流れ経路に対して交差し、それに対応して、好ましくは複数の部分において直線的に、たとえば構成部品またはクラッド領域2の長手方向軸20に対してほぼ90°の角度で、延在する。構成部品の長手方向軸20に対して、凹部の両側に存在する外周帯具構成のこの領域であって、凹部から離間した領域から各外周帯具構成24が、構成部品の力の流れ経路および応力の流れ経路に従って延在し、窓切り出し42の外形から離れて隔置され、前記窓切り出し42を通り過ぎる流線の形で延在する。したがって、外周帯具構成24の各々は、2つの領域を含み、これらの領域は、凹部から離間し、かつ、構成部品の長手方向軸20に対して互いに対向し、また、中心部分36がこれらの領域の間に位置し、さらに、両側に存在する、凹部から離間した領域から中心部分36への移行が、湾曲する反転点を有する湾曲した部分38を経由して行われる。
【0083】
さらに、剪断タイプの帯具構成26の形態であるダブラが、構成部品中に生じる剪断力および剪断応力を伝達するために、クラッド領域上に配置される。剪断タイプの帯具構成26は、窓切り出し16の4つのコーナー領域18に沿って、かつ、それらから離れて隔置され、構成部品の長手方向軸20に対して一定の角度で延在する。言い換えると、前記剪断タイプの帯具構成26の長手方向は、構成部品の前記長手方向軸20に対して±10〜±80°の範囲の角度、具体的には±30〜±60°の範囲の角度をなすように伸びる。図示した実施形態では、剪断タイプの帯具構成26は、直線をなすように設計される。さらに、各剪断タイプの帯具構成は、その側に配置された外周帯具構成24と交差するように、敷設されている。
【0084】
少なくとも1つの凹部が、それぞれ長手方向から見て対称をなすように形成されない場合は、中心線の代わりに、それぞれの方向から見て凹部の重心線が取られる。
クラッド領域2、具体的には航空機機体のクラッド領域を有するファイバ複合材料構成部品1を製造するための方法が開示され、そのクラッド領域は、プリプレグ半製品4を含み、プリプレグ半製品4は、半仕上げ繊維製品10から作られた、少なくとも1つの強化構成部品8を含み、プリプレグ半製品4は、クラッド領域2を形成するために型に当てられて硬化される。さらなる作業工程で、半仕上げ繊維製品10は、硬化したクラッド領域2上に配置され、マトリックス材料を用いて含浸される。その後、半仕上げ繊維製品10は、プリプレグ半製品4とともに硬化される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの構造構成部品(8)と、該構造構成部品(8)に接続され、凹部を有する外板セクション(2)とを有するファイバ複合材料構成部品(1)を製造するための方法であって、前記構造構成部品(8)が、前記凹部の少なくとも1つの部分(16b)に沿って延在するように、位置付けられかつ設計される方法において、
・外板セクションのブランク部を形成するための複数のプリプレグ半仕上げマット(4)の層を型に当てて、前記外板セクション(2)を形成する工程であって、前記プリプレグ半仕上げマット(4)は、初期状態において各々がその長手方向(X)に沿って延在する複数のファイバ(F)を含み、これらのプリプレグ半仕上げマット(4)は、第1の部分(A11)が、湾曲しない状態で初期状態に対して長手方向(X)に延在し;少なくとも1つの第2の部分(A12,A22)が、湾曲した状態で初期状態に対して長手方向(X)に、各プリプレグ半仕上げマット(4)の初期状態のファイバ(F)の長手延在部に対して少なくとも15°をなす方向において最も大きく方向変化(α3)するように延在し;第3の部分(A11)が、湾曲しない状態で、初期状態に対して長手方向(X)に延在するように複数の層状に敷設され、したがって、これらのプリプレグ半仕上げマット(4)のファイバは、等しい応力線に沿って延在し、その応力線は、製造される構成部品の想定される負荷によって、構成部品が外力に晒されたときに生じ、かつ、その応力線は、該凹部の縁部分のまわりに至る、工程と、
・前記外板セクションのブランク部を安定化するために、前記プリプレグ半仕上げマット(4)を事前に硬化させる工程と、
・プリプレグ半製品(10)の層を貼り付けて、前記硬化した外板セクションのブランク部(4)上に構造構成部品(8)を形成する工程と、
・前記外板セクション(2)のためのプリプレグ半製品(4)と、前記構成部品(8)のためのプリプレグ半製品(10)とを含むアセンブリを硬化させる工程とを含む、方法。
【請求項2】
前記プリプレグ半仕上げマット(4)のファイバ(F)は、それぞれのマットの長手方向(X)に沿って延在し、その長手方向は、前記プリプレグ半仕上げマット(4)の長手延在部に伸び、それぞれのプリプレグ半仕上げマット(4)の長手方向(X)に沿った各位置におけるファイバの方向付けが、最大2.5°(α1)だけ互いに異なること、およびそれぞれのプリプレグ半仕上げマット(4)の長手方向から多くても5°の差(α2)で延在することの少なくとも一方を特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数プリプレグ半仕上げマット(4)は、長さ(L)が少なくとも0.5mの第1の部分(A11)が、湾曲しない状態で、それぞれのプリプレグ半仕上げマット(4)の初期状態に対して長手方向(X)に延在し、長さ(L)が少なくとも2.0mの、少なくとも1つの第2の部分(A12、A22)が、湾曲した状態で、初期状態と比べたとき、それぞれのプリプレグ半仕上げマット(4)の初期状態であるファイバの長手延在部に対して少なくとも15°をなす方向において最大の方向変化(α3)をするように、前記長手方向(X)に沿って延在し、長さ(L)が少なくとも0.5mの第3の部分(A11)が、初期状態と比べたとき、前記プリプレグ半仕上げマット(4)の湾曲しない状態で延在するように、複数の層状に敷設されることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記プリプレグ半仕上げマット(4)は、幅(B)が、0.5m〜2.0mの範囲内にあり、長さ(L)が、4m〜25mの範囲内にあることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記凹部(16)の、前記第2の部分(A12,A22)に近接する縁部分が、半径が200〜300mmで湾曲した状態で延在し、さらに、前記第3の部分(A13)のファイバは、前記第1の部分(A11)のファイバの長手方向(X)から見たとき、それらの長手方向を横切る方向に延在して、互いに対して100〜200mmの範囲内で偏倚していることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記凹部(16)の、前記第2の部分(A12,A22)に近接する縁部分が、半径が100〜200mmで湾曲した状態で延在し、前記第3の部分(A13)のファイバは、それらの長手方向(X)から見たとき、前記第1の部分(A11)のファイバを横切る方向に延在して、互いに対して200〜400mmの範囲内で偏倚していることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記凹部(16)は、外周に沿って閉じられた縁線を含み、前記構造構成部品(8)は、少なくとも前記凹部の縁部分に沿って延在することを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
製造される構成部品は、航空機の機体構成部品であることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記凹部(16,42)は、前記機体構成部品の窓切り出しまたはドア切り出しを形成することを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
製造される構成部品上の構造構成部品(8)は、航空機機体のストリンガ(14)および横フレーム要素(12)の少なくとも一方であることを特徴とする、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
製造される構造構成部品(8)は、フレーム構成部品を形成し、該フレーム構成部品は、前記航空機機体の窓切り出しまたはドア切り出し(16)の縁線(16a)を取り囲み、かつ、前記シェル構成部品(2)の円周方向(XU)に沿って延在する支持構成部品部分(51,55)と、前記シェル構成部品の長手方向(XL)に沿って延在する縁部分(53,57)とを備え、該縁部分(53,57)はコーナー領域(52,54,56,58)を含み、該コーナー領域(52,54,56,58)は前記縁部分(53,57)に隣接して位置し、前記シェル構成部品(2)の長手方向(XL)に沿って延在する接続用縁部分(53,57)と、前記シェル構成部品(2)の円周方向(XU)に延在する、それぞれの支持構成部品部分(51,55)とを接続することを特徴とする、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
長手方向に湾曲した少なくとも1つの第2の部分(A12,A22)が複数の層状に配置される前記複数のプリプレグ半仕上げマット(4)は各々、その第1の部分(A11,A21)が、前記シェル構成部品(2)の円周方向(XU)で延在する前記支持構成部品部分(51,55)と交差する方向を含み、前記湾曲した第2の部分(A12,A22)が、コーナー領域(52,54,56,58)に沿って延在し、前記第3の部分(A11)が、前記シェル構成部品の長手方向(XL)に沿って延在する縁部分(53,57)に沿って延在するように、敷設されることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第3の部分(A13)のファイバは、それらの長手方向(X)を横切る方向に見たとき、前記第1の部分(A11)の同じファイバと比べて互いに対して0.1m〜1.0mの範囲内で偏倚するように延在することを特徴とする、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
長手方向に湾曲した少なくとも1つの第2の部分(A12,A22)が複数の層状に配置される前記プリプレグ半仕上げマット(4)は各々、その第1の部分(A11,A21)が、前記シェル構成部品の長手方向(XL)で延在する前記縁部分(53,57)と交差する方向を含み、前記湾曲した第2の部分(A12,A22)が、コーナー領域(52,54,56,58)に沿って延在し、前記第3の部分(A11)が、前記シェル構成部品(2)の円周方向(XU)に沿って延在する支持構成部品部分(51,55)に沿って延在するように、敷設されることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記第3の部分(A13)のファイバは、それらの長手方向(X)を横切る方向に見たとき、前記第1の部分(A11)の同じファイバに比べて互いに対して0.1m〜1.0mの範囲内で偏倚するように延在することを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記構造構成部品(8)を形成するためのプリプレグ半仕上げマット(4)は、前記主セクション(2)上に、前記シェル構成部品(2)を構成するためのプリプレグ半仕上げマット(4)とともに、製作される前記機体構成部品の長手方向に対して、それらが、前記機体構成部品の長手帯具構成(22)、外周帯具構成(24)および剪断タイプの帯具構成(26)の少なくともいずれかを形成するように、敷設されることを特徴とする、請求項1乃至15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記シェル構成部品を形成するためのプリプレグ半製品(4)と、構造構成部品(12,14)を形成するためのプリプレグ半製品(10)との間の複数の部分において、前記プリプレグ半製品(4)上に中間層を形成するための半仕上げ繊維製品(10)の少なくとも1つの層が、貼り付けられることを特徴とする、請求項1乃至16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記外板セクション(2)のための事前に硬化したプリプレグ半製品(4)と、前記構造構成部品(8)のためのプリプレグ半製品(10)とを含むアセンブリの硬化に先立ち、前記半仕上げ繊維製品(10)は、RTM法および注入法の少なくとも一方によって、樹脂が含浸されることを特徴とする、請求項1乃至17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
粘度が10^5m Pas±20%であるマトリックス材料が、使用されることを特徴とする、請求項1乃至18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
前記外板セクション(2)のためのプリプレグ半仕上げマット(4)および前記構造構成部品(8)のファイバは、炭素ファイバ、グラスファイバおよびアラミドファイバの少なくともいずれかであることを特徴とする、請求項1乃至19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
少なくとも1つの構造構成部品(8)と、凹部を有し、該構造構成部品(8)に接続される外板セクション(2)とを備え、前記構造構成部品(8)が、前記凹部(6)の少なくとも1つの部分(16b)に沿って延在して、フレーム構成部品を形成する、ファイバ複合材料構成部品(1)であって、
前記外板セクション(2)は、複数の構成を含み、ファイバからなる複数の層の各々が、そのファイバの方向付けが、それぞれのプリプレグ半仕上げマットの長手延在部に沿った各位置において、互いに最大2.5°だけ異なり、
第1の部分(A11,A21)が、支持構成部品部分(51、55)と交差する方向を含み、 第2の部分(A12,A22)では、ファイバが、前記第1の部分のファイバに対して一定の角度で、第1の縁部分からその後に続く、さらなる支持構成部品部分(52,54,56,58)に沿って延在し、第3の部分(A11)では、第2の縁部分からその後に続く、縁部分(53,57)に沿うことを特徴とする、ファイバ複合材料構成部品(1)。
【請求項22】
前記凹部(16)の、前記第2の部分(A12,A22)に近接する縁部分は、半径が200〜300mmで湾曲した状態で延在し、前記第3の部分(A13)のファイバは、それらの長手方向(X)を横切る方向に見たとき、前記第1の部分(A11)の同じファイバと相対的に延在して、100〜200mmの範囲内で互いに偏倚していることを特徴とする、請求項21に記載のファイバ複合材料構成部品(1)。
【請求項23】
前記凹部(16)の、前記第2の部分(A12,A22)に近接する縁部分は、半径が100〜200mmで湾曲した状態で延在し、前記第3の部分(A13)のファイバは、それらの長手方向(X)を横切る方向に見たとき、前記第1の部分(A11)の同じファイバと相対的に延在して、200〜400mmの範囲内で互いに偏倚していることを特徴とする、請求項21に記載のファイバ複合材料構成部品(1)。
【請求項24】
前記凹部(16)は、外周に沿って閉じられた縁線を含み、前記構造構成部品(8)は、少なくとも前記凹部の縁部分に沿って延在することを特徴とする、請求項21乃至23のいずれか1項に記載のファイバ複合材料構成部品(1)。
【請求項25】
少なくとも1つの凹部(16,42)と、フレーム構成部品として形成された構造構成部品(8)とを有するシェル構成部品(2)を含み、前記構造構成部品(8)は、航空機機体の凹部(16,42)の縁線(16a)のまわりに延在して、それを強化する、航空機のファイバ複合材料機体構成部品であって、
前記シェル構成部品(2)の円周方向(XU)に沿って延在する支持構成部品部分(51,55)と、
前記シェル構成部品の長手方向(XL)に沿って延在する、縁部分(53,57)およびコーナー領域(52,54,56,58)とを備え、前記シェル構成部品(2)の円周方向(XU)で延在する支持構成部品部分(51,55)と、該支持構成部品部分(51,55)に隣接して位置し、前記シェル構成部品の長手方向(XL)で延在する縁部分(53,57)とを接続することを特徴とする、ファイバ複合材料機体構成部品。
【請求項26】
前記凹部は、前記機体構成部品の窓切り出しおよびドア切り出しのいずれか一方を形成することを特徴とする、請求項25に記載のファイバ複合材料機体構成部品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2011−510866(P2011−510866A)
【公表日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−545414(P2010−545414)
【出願日】平成21年2月9日(2009.2.9)
【国際出願番号】PCT/EP2009/000891
【国際公開番号】WO2009/098088
【国際公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【出願人】(509203120)エアバス オペラツィオンス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (67)