ファスナ―取手の封印具

【目的】収納バッグの開口部を閉成体の後に封印ロックするための封印具の改良で、ワンタッチ操作の出来る操作簡単のファスナー取手の封印具を提供する。
【構成】弾性体の合成樹脂で一体構成する一対でなる第１スナップ１と第２スナップ２とでなり、これらは夫々が対向してなり、対向するそれらの先端に連係する開口部３と突状部４の夫々の軸心が利用者のワンタッチの押圧操作によって係合ロックして、係合ロック後は夫々が解除と分離不能で、前記突状部４は、収納バッグＣの相互のファスナー取手Ａの穴部Ｂに挿入して相互を抱き合わせる主軸５を具備してなることを特徴とするファスナー取手の封印具。

【考案の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】
この考案は、主に商品収納バッグの開口部に設けてある２本のファスナーの取手を抱き合わせて閉成体に封印ロックし、封印ロック後は開口部の解除や分離は切断によってのみ果せる封印具の改良に関する。
詳しくは、利用者は封印ロックをワンタッチ押圧の片手操作で可能にしたファスナー取手の封印具に関する。
【０００２】
【従来の技術】
此の種の従来の技術として、一般的には図４で述べるように合成樹脂でなる薄板状の折り曲げ自在の弾性体でなる帯体６の先端部は、のこぎり歯の形状に似たぎざぎざ形状の突状部４’で他の先端部はこの突状部４’に係合するのこ歯状部３ａを具備する開口部３’とから出来ている。
【０００３】
そして、上記する帯体６は商品を収納する収納バックＣの開口部に設けた２本のファスナーＤの夫々のファスナー取手Ａの穴部Ｂに挿入する際に閉成体の２個のファスナー取手Ａの穴部Ｂに突状部４’を差込んで矢印方向に折り曲げながら開口部３’に内設するのこ歯状部３ａに嵌合し符合噛合って挿入後退のないロックが行われる。
【０００４】
このように、収納バッグＣは閉成体で封印ロックされて、商品を収納バッグＣから取出す場合は、帯体６は刃物で帯体６を切断して解除し収納バッグＣを開く構成である。
【０００５】
図４で示す従来例でのロック部の構成は、のこぎり歯の形状に似たぎざぎざ形状の相互が噛合って挿入後退はロックされるが、引例以外にも挿入後退ロック構造は数多く開示されるがロック部の構成については特定するものでないので従来技術での引例は代表例として、のこぎり歯の形状を上げているがその限りではない。
【０００６】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記する従来技術の場合は、販売時に商品を収納バッグに入れてレジにて会計終了後に収納バッグをレジにてファスナーを閉成体にして封印する作業に入るが、この場合に従来での作業は裏表の違う帯状の弾性力のあるもので扱いにくいという欠点がある。
【０００７】
何故なら、帯状に伸びた封印具は、収納バッグに商品を入れてファスナーをしめて閉成体にし、ファスナーの取手の相互を片手でそろえた後に取手をもったままで他の片手に持った封印具をファスナーの取手の穴部に通して次に取手を押さえている片手を離して封印具の先端を持ち替えて、のこ歯部の内設する開口部に挿入して更に差込んだ端部を引っ張ってロックする仕組のため、封印具の裏表の判別が必要で且つ手数のかかる作業のため売り場のレジの流れを阻害していた。
【０００８】
そしてまた、収納バッグの取手の近くに素手を持っていかなければならず、セット時の操作に両手を使うなどの不便さがあった。
特に暗がりや、急ぐ場合など開口部に突状部を通すのにあわてふためいて、完全ロックしない状態で商品を引き渡すなどの課題がある。
【０００９】
このように、不完全なロック状態で収納バッグが客方に引き渡した場合は悪意のある者は、そのロック状態を解除して収納バッグに盗難品を混入させて再ロックして店頭から持ち出すなどの不詳時を誘発するという課題があった。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
この考案は、上記するいくつかの課題を解決するために、デパートやスーパーなどの店頭で商品を買い主に引き渡すまぎわに収納バッグＣに入れた後に収納バッグＣの開口部を２本のファスナーを引いて、ファスナー取手Ａを両サイド抱き合わせて封印具を使って、封印ロックする際に、片手でワンタッチ操作で封印ロックし得るように図１で示すように弾性体で錠前形態に対向して設けた合成樹脂の第１ステップ１と第２ステップ２との相互の先端部間にファスナーの相互の取手が挿入出来る程度の隙間を設け、開口部３と突状部４を構成したものである。
【００１１】
即ち、開口部３とそれにはめ込まれた突状部４の挿入後は、後退不可能に構成する。
そして、主軸５を具備した突状部４とに対向して設けた開口部の隙間に収納バッグＣの開口部を閉成体にしたファスナー取手Ａを相互合わせて隙間を通して主軸５にはめ込んで、図２で示すように第１ステップ１と第２ステップ２と先端側面に押圧して、ワンタッチ式に開口部３に開口する座ぐり面に当たる段差部３ｂにスナップ爪７をはめ込む。
【００１２】
そして、開口部３にはめ込まれた突状部４は、図２で示すように本実施例においては、開口部３に挿入する突状部４に近接する弾性体のスナップ爪７は、段差のある開口穴の開口部３の段差部３ｂに軸心に向けて縮みながらファスナー取手Ａの穴部Ｂの相互が主軸５ｋにはめ込まれた後に、開口部３の大きい穴に達して外部に向けて弾性力によって拡大して、段差部３ｂ面に接合して挿入後の逆進は不可能にしてある。
【００１３】
このように、相互のファスナー取手Ａは本考案のファスナー取手の封印具によって閉成体しロックされる。
【００１４】
【考案の実施の形態】
以下に図示の実施例に基づいて、本考案を更に詳細に説明する。
図１に示す本考案での全体斜視図において、略円板体のベース８の外周部に一体構成する合成樹脂でなる弾性体の第１スナップ１と第２スナップ２とが一対に夫々が対向して略Ｕ字形に構成する。
【００１５】
これらの、第１スナップ１と第２スナップ２の夫々の先端部には一方は座ぐり穴付の開口部３を持ち、他の一方は前記開口部３に嵌合可能で主軸５とスナップ爪７付の突状部４を持っている。
【００１６】
図２は上記する第１スナップ１と第２スナップ２との夫々が利用者の押圧を受けて接近しつつ嵌合するが押圧の加担以前に収納バッグＣに収納された商品が収納バッグＣのファスナーＤによって閉じ込められた状態で夫々のファスナー取手Ａの突部Ｂが突状部４を通過して主軸５に挿入されている。
【００１７】
そして、本実施例での夫々のファスナー取手Ａの穴部Ｂが向いあって分離することなく封印されるが、開口部３と突状部４とが分離することなくロックする構成として、第２スナップ２の端部に設けた丸状の突状部４と同軸上に伸びる主軸５の間に伸縮自在なスナップ爪７が設けられる。
【００１８】
そして、伸縮自在なスナップ爪７は、開口部３の進入口の小径孔を通過する時に中心に向けて縮少して通過し、小径孔に続く大径孔に達してスナップ爪７は始めて外部方向に向けて拡張して開口部３の段差部３ｂの面にスナップ爪７の先端がつき当たって逆進が防止されることで再度開成体になることがない構成である。
【００１９】
図３は上記する本考案でのファスナー取手の封印具を使って収納バッグＣのファスナーＤの夫々を封印したもので、一旦封印された後は、分離して収納バッグＣを開くのに、カッターで主軸５を切断しない限り不可能である。
【００２０】
また、本考案での実施例は、第１、第２スナップ１．２の略Ｕ字形の中央部には、略円形状のベース８が一体的構成するが図１で示すように第１、第２スナップ１．２を開成体から閉成体にするのに矢印方向に縮少させていき徐徐に押圧を加担することで夫々のスナップは、ベース８の外周と接触してストップする。
【００２１】
このように利用者が押圧を任意にストップするまで加担することが出来、無制限に縮少して第１、第２スナップ１．２がそせい変形したり、クラツクなどが発生して機能を失態することのない構成である。
【００２２】
【考案の効果】
本考案は、上述の通り構成、作用するもので次の優れた効果を奏する。
高額商品の衣類などを、店員が収納バッグに収納して開口部をファスナー取手で閉じた後に相互のファスナー取手を抱き合わせた後はファスナー取手の穴部に本考案の突状部を差込むのみで相互の第１．第２スナップの端部に片手で押圧加担して封印ロックの出来るワンタッチ方式のファスナー取手の封印具を提供出来る。
【００２３】
また、ワンタッチ方式の片手操作で封印ロックが出来ることで、陳列棚の比較的高い場所での封印ロックも素早く容易に出来るファスナー取手の封印具を提供出来る。
【００２４】
また、従来のような裏表の使い分けの必要がないためすばやく操作が出来、且つ中途半端に閉じても完全ロックがない限り閉成体に自動戻りすることで客方の引き取り後に収納バッグが不測に開成体になることのないファスナー取手の封印具を提供出来る。
【図面の簡単な説明】
【図１】本考案に係わるファスナー取手の封印具の全体斜視図である。
【図２】本考案に係わる使用状態を示し一部断面を示す平面図である。
【図３】本考案に係わる収納バッグ使用時の斜視図である。
【図４】従来例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
Ａ．ファスナー取手
Ｂ．穴部
ｃ．収納バッグ
１．第１スナップ
２．第２スナップ
３．３’．開口部
３ａ．のこ歯状部
３ｂ．段差部
４．４’．突状部
５．主軸
６．帯体
７．爪
８．ベース

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項１】弾性体の合成樹脂で一体構成する一対でなる第１スナップ（１）と第２スナップ（２）とでなりこれらは夫々が対向してなり対向するそれらの先端に連係する開口部（３）と突状部（４）の夫々の軸芯が利用者のワンタッチの押圧操作によって係合ロックして係合ロック後は夫々が解除と分解不能で、前記突状部（４）は収納バッグ（ｃ）の相互のファスナー取手（Ａ）の穴部（Ｂ）に挿入して相互を抱き合わせる主軸（５）を具備してなることを特徴とするファスナー取手の封印具。

【図１】