説明

ファスナーおよびそのファスナーを用いた収納袋

【課題】簡易な構成で密封性を向上させることのできるファスナーおよびそのファスナーを用いた収納袋を提供する。
【解決手段】雄型軌道R1と対向して設けられ、雄側形状部と噛み合わされる雌型形状部を有する雌型軌道R2と、雄型軌道と雌型軌道とを跨ぐように取り付けられ、閉位置P1と開位置との間で摺動されると共に、開位置側に設けられて雄型軌道と雌型軌道とを噛み合わせて閉鎖させる閉鎖部、閉位置側に設けられて雄型軌道と雌型軌道との噛み合わせを解除して開口させる開口部12および閉鎖部11並びに開口部を支持する支持部13を有する開閉部材10とを備え、開閉部材の開口部は、開閉部材の支持部の閉位置側端部13aよりも開位置側11に設けられていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファスナーおよびそのファスナーを用いた収納袋に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から樹脂製のファスナーに関する構造は種々提案されている。
【0003】
例えば、熱可塑性フィルムの袋において、1対の雌雄のファスナー部材が袋の口部に沿って配置され、袋の可撓性を有する壁部に取付けられたものが周知である。
【0004】
このようなファスナーを備えた熱可塑性フィルムの袋は、密封性が良好で、各種食品や、砂糖、塩等の調味料あるいはトナー等の粉状物の収納や保管に適し、広く用いられている。
【0005】
一方、上記のようなファスナーを備えた熱可塑性フィルムの袋においては、開閉部材(スライダ)を設け、この開閉部材を摺動させることにより袋の開閉をスムーズに行うことができるようにしたスライダ付きファスナーが種々開発されている。
【0006】
例えば、特開平5−137607号公報には、再閉塞可能なファスナーの開閉を行うためのスライダを有する再閉塞可能なプラスチック製ファスナーからなり、ファスナー及びスライダはスライダがそのトラックに沿って閉じる方の移動端部に達したときにスライダの雌雄の外形の部材を可撓性舌片からなる圧縮型のラッチ機構等により相互に係止する状態に保持する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平5−137607号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、簡易な構成で密封性を向上させることのできるファスナーおよびそのファスナーを用いた収納袋を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するため、請求項1の発明に係るファスナーは、雄型形状部を有する雄型軌道と、前記雄型軌道と対向して設けられ、前記雄側形状部と噛み合わされる雌型形状部を有する雌型軌道と、前記雄型軌道と前記雌型軌道とを跨ぐように取り付けられ、閉位置と開位置との間で摺動されると共に、前記開位置側に設けられて前記雄型軌道と前記雌型軌道とを噛み合わせて閉鎖させる閉鎖部、前記閉位置側に設けられて前記雄型軌道と前記雌型軌道との噛み合わせを解除して開口させる開口部、および前記閉鎖部並びに前記開口部を支持する支持部を有する開閉部材とを備え、前記開閉部材の前記開口部は、当該開閉部材の支持部の閉位置側端部よりも前記開位置側に設けられていることを特徴とする。
【0010】
請求項2の発明に係るファスナーは、請求項1に記載の発明について、前記雄型軌道および前記雌型軌道は、各軌道の長手方向に沿って延ばされる縁部を備え、前記閉位置において、前記開閉部材の支持部の少なくとも一部は、前記縁部と接触するように構成されることを特徴とする。
【0011】
請求項3の発明に係るファスナーは、請求項1または請求項2の何れかに記載の発明について、前記開閉部材の開口部の前記閉位置側には、当該開閉部材の内側に傾斜された傾斜部が形成されることを特徴とする。
【0012】
請求項4の発明に係るファスナーは、請求項1から請求項3の何れかに記載の発明について、前記雄型軌道および前記雌型軌道は、少なくとも前記閉位置において密着されて突出する密着部が形成され、前記閉位置において、前記開閉部材の支持部の少なくとも一部は、前記密着部の突出端側に接触するように構成されることを特徴とする。
【0013】
請求項5の発明に係るファスナーは、請求項1から請求項3の何れかに記載の発明について、前記雄型軌道および前記雌型軌道は、少なくとも前記閉位置において密着されて密着部が形成され、前記閉位置において、前記開閉部材の支持部の端部は、前記密着部の端部に接触するように構成されることを特徴とする。
【0014】
請求項6の発明に係るファスナーは、請求項1から請求項3の何れかに記載の発明について、前記雄型軌道および前記雌型軌道は、少なくとも前記閉位置において密着されて突出する密着部が形成され、前記閉位置において、前記開閉部材の支持部の少なくとも一部は、前記密着部の突出端側に接触すると共に、前記開閉部材の支持部の側端部と前記密着部の側端部との間には空間が形成されるように構成されることを特徴とする。
【0015】
請求項7の発明に係るファスナーは、請求項1から請求項3の何れかに記載の発明について、前記雄型軌道および前記雌型軌道は、少なくとも前記閉位置において密着されて突出する密着部が形成されると共に、当該密着部の前記開位置側の端部に前記開位置側に傾斜する傾斜部が形成され、前記閉位置において、前記開閉部材の支持部の少なくとも一部は、前記密着部の前記傾斜部を介して前記密着部の突出端側に載り上がるように構成されることを特徴とする。
【0016】
請求項8の発明に係るファスナーは、請求項4から請求項7の何れかに記載の発明について、前記雄型軌道および前記雌型軌道は、可撓性を有する樹脂で成形され、前記密着部は前記雄型軌道および前記雌型軌道の端部を融着して形成されることを特徴とする。
【0017】
請求項9の発明に係る収納袋は、請求項1から請求項8の何れかに記載のファスナーを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば以下の効果を奏することができる。
【0019】
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、簡易な構成で密封性を向上させるファスナーを提供することができる。
【0020】
請求項2に記載の発明によれば、開閉部材の支持部の少なくとも一部を縁部と接触させ、密封性をより向上させるファスナーを提供することができる。
【0021】
請求項3に記載の発明によれば、開閉部材の開口部の閉位置側に開閉部材の内側に傾斜された傾斜部を形成し、密封性をより向上させるファスナーを提供することができる。
【0022】
請求項4に記載の発明によれば、閉位置において開閉部材の支持部の少なくとも一部を密着部の突出端側に接触させ、密封性をより向上させるファスナーを提供することができる。
【0023】
請求項5に記載の発明によれば、閉位置において開閉部材の支持部の端部を密着部の端部に接触させ、密封性をより向上させるファスナーを提供することができる。
【0024】
請求項6に記載の発明によれば、簡易な構成で密封性をより向上させることが可能なファスナーを提供することができる。
【0025】
請求項7に記載の発明によれば、密封性をより向上させることが可能なファスナーを提供することができる。
【0026】
請求項8に記載の発明によれば、密封性を一層向上させることが可能なファスナーを提供することができる。
【0027】
請求項9に記載の発明によれば、簡易な構成で密封性を向上させる収納袋を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】実施の形態に係るファスナーF1の概略構成を示す側面図(a)、一部断面図(b)および下面から見た図(c)である。
【図2】実施の形態に係るファスナーF1の使用状態を示す側面図(a)、一部断面図(b)および下面から見た図(c)である。
【図3】実施の形態に係るファスナーF1の使用状態を示す側面図(a)、一部断面図(b)および下面から見た図(c)である。
【図4】開閉部材(スライダ)10の構成例を示す斜視図である。
【図5】開閉部材(スライダ)10の構成例を示す平面図(a)、側面図(b)、正面図(c)および後面図(d)である。
【図6】実施の形態に係るファスナーF1の構成例を示す説明図である。
【図7】実施の形態に係るファスナーF1の構成例を示す説明図である。
【図8】実施の形態に係るファスナーF1の構成例を示す説明図である。
【図9】実施の形態に係るファスナーF1の構成例を示す説明図である。
【図10】実施の形態に係るファスナーF1の構成例を示す斜視図である。
【図11】実施の形態に係るファスナーF1を用いた収納袋の構成例を示す説明図である。
【図12】比較対象としてのファスナーF2の概略構成を示す側面図(a)、一部断面図(b)および下面から見た図(c)である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の一例としての実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、ここでの説明は本発明が実施される最良の形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
【0030】
図1から図11を参照して、本発明についての実施の形態に係るファスナーF1について説明する。
【0031】
図1の(a)は、樹脂製の袋300に取り付けられたファスナーF1の側面図、(b)はファスナーF1の主要部を構成するスライダ10の断面を含む図、(c)は樹脂製の袋30に取り付けられたファスナーF1を下側から見た図である。
【0032】
ファスナーF1は、雄型形状部を有する雄型軌道R1と、雄型軌道R1と対向して設けられ、雄側形状部と噛み合わされる雌型形状部を有する雌型軌道R2と、雄型軌道R1と雌型軌道R2とを跨ぐように取り付けられ(図1の(c)参照)、閉位置P1と開位置(図1の(a)に示すP2)との間で摺動されると共に、開位置P2側に設けられて雄型軌道R1と雌型軌道R2とを噛み合わせて閉鎖させる閉鎖部11、閉位置P1側に設けられて雄型軌道R1と雌型軌道R2との噛み合わせを解除して開口させる開口部(開口用リブ)12および閉鎖部11並びに開口部12を支持する支持部13を有する開閉部材(スライダ)10とを備え、開閉部材10の開口部12は、当該開閉部材10の支持部13の閉位置側端部13aよりも開位置P2側に設けられるようにして構成されている。
【0033】
なお、図1には、トナー等の粉状物等を収容する樹脂製の袋30の開口部付近に、ファスナーF1が融着等の方法により取り付けられた状態が示されている。
【0034】
また、雄型軌道R1、雌型軌道R2および開閉部材10は、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエチレン等の樹脂またはこれらの樹脂の組合せで形成される。
【0035】
また、雄型軌道R1および雌型軌道R2には、閉位置P1と開位置P2において密着(例えば、プレス融着等)されて突出する密着部20が形成されている。
【0036】
なお、雄型軌道R1および雌型軌道R2を可撓性を有する樹脂で成形した場合には、前記密着部20自体も可撓性を有する。
【0037】
さらに、雄型軌道R1および雌型軌道R2は、各軌道の長手方向に沿って延ばされる縁部21を備える。この縁部21は別途設けてもよいが、袋30の開口部の上端部によって構成してもよい。
【0038】
ここで、図12を参照して、比較対象としての従来のファスナーF2の構成について簡単に説明する。
【0039】
なお、本実施の形態に係るファスナーF1と同様の構成については、同一符号を付して重複した説明は割愛する。
【0040】
従来のファスナーF2では、開閉部材(スライダ)100において、開口部(開口用リブ)112の閉位置P1側の先端は、開閉部材100の支持部113の閉位置P1側の先端と面一になっている。
【0041】
このため、図12の(c)等を参照すると分かるように、閉位置P1に到達した開閉部材100の先端(支持部113の先端および開口部112の先端)において、隙間(空間)Sを生じてしまい、密封性が損なわれている。
【0042】
従って、袋30にトナー等の粉状物を収容した場合には、隙間(空間)Sから粉状物が外部に漏れる虞があった。
【0043】
そこで、本発明では、上述のように、開閉部材10の開口部12は、当該開閉部材10の支持部13の閉位置側端部13aよりも開位置P2側に設けられるようにして構成し、隙間(空間)Sが生じた場合であっても支持部13の閉位置側端部13aがその隙間(空間)Sを庇のように覆って、密封性を向上させている。
【0044】
これにより、袋30にトナー等の粉状物を収容した場合であっても、隙間(空間)Sから粉状物が外部に漏れることが抑制される。
【0045】
図2および図3は、本実施の形態に係るファスナーF1において、袋30の開口部を閉鎖する際に、開閉部材10を矢印A方向に移動させる状態を示す。
【0046】
なお、袋30を開口する場合には、開閉部材10を矢印A方向と反対方向に移動させることは言うまでもない。
【0047】
また、図4は、本実施の形態に係るファスナーF1に適用される開閉部材10の構成例を示す斜視図、図5は、開閉部材10の構成例を示す平面図(a)、側面図(b)、正面図(c)および後面図(d)である。
【0048】
図4および図5(a)等を参照すると明らかなように、開閉部材10の開口部(開口用リブ)12は、開閉部材10の支持部13の閉位置側端部13aよりも閉鎖部11側に設けられている。
【0049】
なお、開口部(開口用リブ)12の形状は、図4および図5に示す形状に限定されるものではない。
【0050】
また、図4および図5の(a)では、閉位置側端部13aの先端が尖った形状をしているが、これに限定されるものではなく、平らな先端形状や丸みを有した先端形状等であってもよい。
【0051】
次に、本実施の形態に係るファスナーF1の他の構成例について説明する。
【0052】
まず、図1等に示される雄型軌道R1および雌型軌道R2は、上述のように各軌道の長手方向に沿って延ばされる縁部21を備えているおり、閉位置P1において、開閉部材10の支持部13の少なくとも一部(例えば、支持部13の天井部の下面側等)は、縁部21と接触するように構成してもよい。
【0053】
これにより、密封性がより向上され、袋30にトナー等の粉状物を収容した場合であっても、隙間(空間)S(図1(c)等参照)から粉状物が外部に漏れることが抑制される。
【0054】
また、図6に示すように、開閉部材10の開口部(開口用リブ)12の閉位置P1(図1の(a)参照)側には、当該開閉部材10の内側に傾斜された傾斜部12Aが形成されるように構成してもよい。
【0055】
これにより、開口部(開口用リブ)12の上方側が、閉位置P1において隙間(空間)S(図1(c)等参照)の上面側を塞ぐフタの役目を果たし、密封性がより向上される。
【0056】
また、上述のように、雄型軌道R1および雌型軌道R2は、閉位置P1において密着されて突出する密着部20が形成されている。
【0057】
ここで、図7に示すように、閉位置P1において、開閉部材500の支持部513の少なくとも一部(例えば、支持部513の先端部513aの下面等)は、密着部20の突出端20a側に接触するように構成してもよい。
【0058】
特に、上述したように雄型軌道R1および雌型軌道R2を可撓性を有する樹脂で成形した場合には、密着部20自体も可撓性を有するので、この場合には、密着部20の突出端20aは、支持部513との接触により僅かに潰され、その密着部20からの反発力により密封性がより向上される。
【0059】
また、図8に示すように、閉位置P1において、開閉部材600の支持部613の端部613aは、密着部20の端部20bに接触するように構成してもよい。
【0060】
この場合に、密着部20の端部20bは、ほぼ垂直な面を持つように加工すると開閉部材600の支持部613の端部613aとの接触面積が広くなり、密封性がより向上される。
【0061】
また、図9に示すように、閉位置P1において、開閉部材700の支持部713の少なくとも一部(例えば、支持部713の先端部713aの下面等)は、密着部20の突出端20a側に接触すると共に、開閉部材700の支持部713の側端部713bと密着部20の側端部20bとの間には空間750が形成されるように構成してもよい。
【0062】
この場合には、密封性が向上されると共に、袋30全体あるいは密着部20の付近に、矢印fの力が加わった場合に、空間750が緩衝部(バッファ)となり、開閉部材700が開位置P2側にずれることが抑制される。
【0063】
また、図10に示すように、密着部20の開位置P2側の端部に開位置P2側に傾斜する傾斜部20cが形成され、閉位置P1において、開閉部材800の支持部813の少なくとも一部(例えば、支持部813の先端部の下面等)は、密着部20の傾斜部20cを介して密着部20の突出端20a側に載り上がるように構成してもよい。
【0064】
この場合には、支持部813の先端部の下面等が密着部20の突出端20a側に載り上がることにより開口部(開口用リブ)12が矢印B側に移動されて雄型軌道R1および雌型軌道R2に食い込んで容易に外れないようになる。これにより、密封性が一層向上される。
【0065】
図11には、上述のファスナーF1を樹脂製等の袋30に取り付けた収納袋900の構成例を示す。
【0066】
このような収納袋900の用途は特には限定されないが、本実施の形態に係るファスナーFの良好な密封性を活かして、レーザプリンタ等に用いられるトナー(廃棄トナーやトナーカートリッジ自体を含む)や砂糖や塩等の各種粉末調味料等の粉状物の収容や保管等に用いることが想定される。
【0067】
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって開示された技術に限定されるものではないと考えるべきである。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈すべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲内でのすべての変更が含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明によるファスナーは、樹脂製の収納袋等の封止に適用することができる。
【符号の説明】
【0069】
F1 ファスナー
10 開閉部材
11 閉鎖部
12 開口部
12A 傾斜部
13 支持部
13a 閉位置側端部
20 密着部
20a 突出端
20b 端部(側端部)
20c 傾斜部
21 縁部
30 袋
100 開閉部材
112 開口部
113 支持部
300 袋
500 開閉部材
513 支持部
513a 先端部
600 開閉部材
613 支持部
613a 端部
700 開閉部材
713 支持部
713a 先端部
713b 側端部
750 空間
800 開閉部材
813 支持部
900 収納袋
F2 ファスナー
P1 開位置
P2 開位置
R1 雄型軌道
R2 雌型軌道
S 隙間(空間)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
雄型形状部を有する雄型軌道と、
前記雄型軌道と対向して設けられ、前記雄側形状部と噛み合わされる雌型形状部を有する雌型軌道と、
前記雄型軌道と前記雌型軌道とを跨ぐように取り付けられ、閉位置と開位置との間で摺動されると共に、前記開位置側に設けられて前記雄型軌道と前記雌型軌道とを噛み合わせて閉鎖させる閉鎖部、前記閉位置側に設けられて前記雄型軌道と前記雌型軌道との噛み合わせを解除して開口させる開口部、および前記閉鎖部並びに前記開口部を支持する支持部を有する開閉部材と、
を備え、
前記開閉部材の前記開口部は、当該開閉部材の支持部の閉位置側端部よりも前記開位置側に設けられていることを特徴とするファスナー。
【請求項2】
前記雄型軌道および前記雌型軌道は、各軌道の長手方向に沿って延ばされる縁部を備え、
前記閉位置において、前記開閉部材の支持部の少なくとも一部は、前記縁部と接触するように構成されることを特徴とする請求項1に記載のファスナー。
【請求項3】
前記開閉部材の開口部の前記閉位置側には、当該開閉部材の内側に傾斜された傾斜部が形成されることを特徴とする請求項1または請求項2の何れかに記載のファスナー。
【請求項4】
前記雄型軌道および前記雌型軌道は、少なくとも前記閉位置において密着されて突出する密着部が形成され、
前記閉位置において、前記開閉部材の支持部の少なくとも一部は、前記密着部の突出端側に接触するように構成されることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のファスナー。
【請求項5】
前記雄型軌道および前記雌型軌道は、少なくとも前記閉位置において密着されて密着部が形成され、
前記閉位置において、前記開閉部材の支持部の端部は、前記密着部の端部に接触するように構成されることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のファスナー。
【請求項6】
前記雄型軌道および前記雌型軌道は、少なくとも前記閉位置において密着されて突出する密着部が形成され、
前記閉位置において、前記開閉部材の支持部の少なくとも一部は、前記密着部の突出端側に接触すると共に、前記開閉部材の支持部の側端部と前記密着部の側端部との間には空間が形成されるように構成されることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のファスナー。
【請求項7】
前記雄型軌道および前記雌型軌道は、少なくとも前記閉位置において密着されて突出する密着部が形成されると共に、当該密着部の前記開位置側の端部に前記開位置側に傾斜する傾斜部が形成され、
前記閉位置において、前記開閉部材の支持部の少なくとも一部は、前記密着部の前記傾斜部を介して前記密着部の突出端側に載り上がるように構成されることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のファスナー。
【請求項8】
前記雄型軌道および前記雌型軌道は、可撓性を有する樹脂で成形され、前記密着部は前記雄型軌道および前記雌型軌道の端部を融着して形成されることを特徴とする請求項4から請求項7の何れかに記載のファスナー。
【請求項9】
請求項1から請求項8の何れかに記載のファスナーを備えることを特徴とする収納袋。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−115383(P2011−115383A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−275491(P2009−275491)
【出願日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】