説明

ファンユニットの開閉機構

【課題】ねじを取り外してもカバー筐体が自重で開くことがなく、カバー筐体の開閉角度に制限をもたせたファンユニットの開閉機構を提供する。
【解決手段】ファン内蔵筐体の出し入れ口を開放するに際しては、係止ねじ11を前記ねじ孔11aから取り外し、係止片7eを切欠き31fの凸部31iの下側から係止片7aを前方に引き出してカバー筺体7を前方に回動させ、カバー筺体を持ち上げながら楕円孔46に係止ピン45を挿入して前記カバー筐体の回動を制約する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラックに複数個のファンが取り付けられたファンユニットの開閉機構に関し、詳しくはメンテナンスの容易化と小型化および拡張性を向上させたファンユニットの開閉機構に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に通信機器、情報機器等の電子装置は高度情報化時代に入り、これらの精密機器の構成は年々高密度化が進んでいる。これに対応し、機器内部の熱密度が高まり、その結果、内部温度の上昇を抑える冷却技術が必須となってきている。
【0003】
従来は機器内部の温度差による空気の流れ(自然対流)を用いて自然空冷を行ってきたが、機器内部の熱密度が高まり、空冷処理が間に合わず、ファンモ−タを用いた強制空冷の時代に入っている。
しかし、ファンモ−タの寿命は短く、電子機器に使用する場合は、交換が容易なファンモ−タをユニット化して使用するのが通例である。
【0004】
図5,図6は従来使用されている分離型ファンユニットの斜視図を示すもので、図5は仕切り部1aで仕切られた長方形状のフレーム筐体1に矩形状のファン内蔵筐体(以下、ファン筐体という)2を2台収納した状態を示している。
【0005】
図6は図5に示すフレーム筐体1から2台あるファン筐体2のうちの一台を手前側に引き出した状態を示すもので、ファン筐体2に形成されたレール係合部材4がガイドレール3に沿って矢印Y方向に移動するように構成されている。なお、ファン筐体2の上面と裏面には空気が通過する給・排気用開口部であるフィンガーガード5が形成されている。
【0006】
なお、図では省略するがファン筐体2の先端(奥部)にはコネクタ(図示省略)があり、フレーム筐体1の奥側にはファン筐体2のコネクタ接続するコネクタ(図示省略)が配置されている。そしてファン筐体2をフレーム筐体1のガイドレール3に沿って実装するとコネクタ同士が装着されファンが駆動するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平7−7891号公報
【特許文献2】特開平10−178291号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、上述のラック実装型ユニットには次のようなメリットとデメリットがある。
メリット、
正面方向からの作業のみでファン筐体2の交換ができるため、ファン筐体2の交換が容易にできる。
実装状態で一台のみの交換ができ、交換中は交換対象以外のファン筐体2は駆動し続けるためファンユニットの冷却能力の低下を最小限に抑えられる
【0009】
デメリット、
ガイドレール機構(3,4)やファン筐体2を固定するための機構(ファンの振動などを考慮すると相応の固定方法が必要)がファン毎の筐体に必要になるため、ファンユニットの構造が複雑化する。そのためファン一個の占有するスペースが広くなり、フレーム筐体1内に収めるには数を減少させるか、ファンユニットを大型化するといった対処が必要になる。
【0010】
図5では、ファン筐体を2個入れるために大型化し、ファンユニットを2Uサイズとしている。なお、2UサイズとはJISやEIAによって規格化された19インチ幅のラックに収納され、高さが2Uサイズと言われる約89mmの平たい形状の制御装置本体の筐体をいう。
【0011】
図7(a,b)は他の従来例を示すファンユニットの開閉機構の斜視図である。
図7(a,b)において、31はファン筐体32を4台収納したフレーム筐体で、このフレーム筐体はフレーム係止孔31aを介してラック(図示省略)に固定される。ファン筐体32は上下に空気通過孔としての給排気用の開口部32cと、先端にアタッチメント部(図示省略)を有しており、内蔵されたファン(図示省略)をファン係止ねじ32bを使用して固定する。
【0012】
31bはフレーム筐体31の奥側の上方に形成された突起挿入孔であり、この突起挿入孔31bにファン内蔵筐体32の後方に突出して形成された平板状突起32aが挿入される。フレーム筐体31の前面底部と押圧部材として機能するカバー筐体7の底部は所定の距離を隔てて(図では2箇所)配置された蝶番9により回動自在に接続されている。
【0013】
8はカバー筐体7をフレーム筐体31側に回動させて係止ねじ11で固定したときにファン筐体32とカバー筐体7を均一な状態で押圧する弾性部材である。図7aはカバー筐体7を開いた状態、図7(b)はカバー筐体を回動させて4台のファン筐体32を同時に固定した状態を示す斜視図である。
【0014】
ところで、図7に示すファンユニットの開閉機構は蝶番9により回動自在に接続されているので、係止ねじ11を外すと自重によってカバー筐体7が開くため下記のような問題点がある。
1)カバーの開閉角度に制限がない。
2)開閉にダンパー機能がなく、開閉時の衝撃が大きい。
3)ファンのメンテナンス時にヒンジが邪魔になる。
4)カバー筐体内のメンテナンス作業が困難。
即ち、カバー筐体は係止ネジとヒンジ以外の固定がなく、係止ネジを外すと回転方向に対しての拘束がなくなり自重によってカバー筐体7が自動的に開く。
【0015】
図7に示すような蝶番を使った構成の開閉機構は、開閉にダンパー機能がなく、開閉時はカバー筐体の重心とヒンジの回転軸が重力方向に対し一直線になるか、他の機器に突き当たるまでカバー筐体が落ちるように開閉する。その時の衝撃により、ファンユニット自体やキャビネットに実装されている他の機器、ケーブルなどを損傷する恐れがある。ダンパー付きのヒンジはサイズが大きく、使用するとファンユニットは巨大化する。
【0016】
また、ファンユニットのヒンジは中心や両端に設置する必要があり、ファンのメンテナンス・交換作業の邪魔となる。
更にカバー筐体を開いた状態ではカバー筐体自体が固定されず自由に動くためカバー筐体内のFUSEなどのメンテナンス・交換作業が難しい。カバー筐体の固定は固定するための面がなく、固定のためのボス等を入れるとファンユニットは巨大化する。
【0017】
従って本発明は、図7に示す従来のカバー筐体のサイズは変更することなく、下記のファンユニットの開閉機構を提供することを目的としている。
1)ねじを取り外してもカバーが自重で開かない。
2)カバーの開閉角度に制限をもたせる。
3)衝撃を抑える機能をもたせる。
4)ファンのメンテナンス・交換作業の領域を確保できる。
5)カバー筐体を固定してカバー筐体内のメンテナンス・交換作業を容易にする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載のファンユニットの開閉機構においては、
複数個のファン内蔵筐体32が並べて取り付けられるフレーム筐体31と、該フレーム筐体の両側面にL字状に形成された筺体側板31cと、該筐体側板の前面の上辺に設けられたコ字状部31eと、該コ字状部31eの側面の上部に形成された切欠き31fと、該切欠きの上部を前記筐体側板31cの奥側から前方に向かって切欠き31fの一部を覆うように形成された凸部31iと、前記フレーム筺体の前部の両端に形成された係止ピン45と、前記コ字状部31eの前面に形成されたねじ孔11aと、前記筐体側板の前方に形成されたねじ孔11bと、前記ファン内蔵筐体の出し入れ口を閉塞するコ字状に形成されたカバー筐体7と、該カバー筐体の両端に形成された楕円孔46と、前記カバー筺体の両端に前記切欠き31fが形成された筺体側板の外側部を覆うようにL字状に形成された側板44と、該側板に形成されたクランプ状のレール孔と、該レール孔を介して前記ねじ孔11bに先端部がねじ込まれたボス42と、前記側板に形成された係止片7aからなり、
前記ファン内蔵筐体の出し入れ口を閉塞するに際しては、前記係止片7aを前記切欠き31fに係止して前記凸部31iの下側に挿入するとともに係止ねじ11を前記ねじ孔11aにねじ込んで固定し、
前記ファン内蔵筐体の出し入れ口を開放するに際しては、前記係止ねじ11を前記ねじ孔11aから取り外し、前記係止片7eを前記切欠き31fの凸部31iの下側から係止片7aを前方に引き出して前記カバー筐体7を持ち上げ、前方に回動させながら前記楕円孔46に前記係止ピン45を挿入して前記カバー筐体の回動を制約することを特徴とする。
【0019】
請求項2においては、
複数個のファン内蔵筐体が並べて取り付けられるフレーム筐体31と、該フレーム筐体の両側面に上方にL字状に形成された筺体側板31cと、該筐体側板の前面の上辺に設けられたコ字状部31eと、該コ字状部31eの側面の上部に形成された切欠き31fと、前記フレーム筺体の前部の両端に形成された係止ピン45と、前記コ字状部31eの前方に形成されたねじ孔11aと、前記フレーム筐体の底板31gの前部に設けられた少なくとも一つの突起挿入孔31jと、前記ファン内蔵筐体の出し入れ口を閉塞するコ字状に形成されたカバー筐体7と、該カバー筐体の両端に形成された楕円孔46と、前記カバー筺体の両端に前記切欠きが形成された筺体側板の外側面を覆うようにL字状に形成された側板44と、該側板に形成されたクランプ状のレール孔と、該レール孔を介して前記ねじ孔に先端部がねじ込まれたボス42と、前記側板に形成された係止片7aと、前記カバー筺体のコ字状部に形成された平板状突起7cからなり、
前記ファン内蔵筐体の出し入れ口を閉塞するに際しては、前記係止片7aを前記切欠き31fに係止するとともに前記突起挿入孔31jに前記平板状突起7cを挿入して前記係止ねじ11を前記ねじ孔11aにねじ込んで固定し、
前記ファン内蔵筐体の出し入れ口を開放するに際しては、前記係止ねじ11を前記ねじ孔11aから取り外し、前記平板状突起7cを突起挿入孔31jから引き出して前記カバー筺体7を持ち上げ、前方に回動させながら前記楕円孔46に前記係止ピン45を挿入して前記カバー筐体の回動を制約することを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したことから明らかなように本発明の請求項1によれば、ファン内蔵筐体の出し入れ口を開放するに際しては、係止ねじ11をねじ孔11aから取り外し、係止片7eを切欠き31fの凸部31iの下側から係止片7aをに引き出してカバー筺体7を前方に回動させ、カバー筺体を持ち上げながら楕円孔46に係止ピン45を挿入してカバー筐体の回動を制約するようにしたので、ねじを取り外してもカバー筐体が自重で開くことがなく、カバー筐体の開閉角度に制限をもたせることができる。また、カバー筺体を持ち上げながら開くので衝撃を抑えることができ、ファンのメンテナンス・交換作業の領域を確保することができカバー筐体が固定されるのでカバー筐体内のメンテナンス・交換作業を容易にすることができる。
【0021】
また、請求項2によれば、係止ねじ11をねじ孔11aから取り外し、平板状突起7cを突起挿入孔31jから引き出してカバー筺体7を前方に回動させてカバー筺体を持ち上げながら楕円孔46に係止ピン45を挿入してカバー筐体の回動を制約するので、請求項1に記載のファンユニットの開閉機構と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明のファンユニットの開閉機構の斜視図である。
【図2】図1の部分拡大斜視図である。
【図3】フレーム筐体とカバー筐体の開閉動作順序を示す側面図である。
【図4】他の実施例を示す斜視図である。
【図5】従来のファンユニットの開閉機構の斜視図である。
【図6】図5のファン内蔵筐体を引き出した状態を示す斜視図である。
【図7】従来のファンユニットの開閉機構を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は本発明のファンユニットの開閉機構の斜視図、図2は図1の部分拡大斜視図である。これらの図において、図7の従来例で示す部品と同一要素には同一番号を付している。
図1において、31はファン内蔵筐体32を4台収納したフレーム筐体で、このフレーム筐体はフレーム係止孔31aを介してラック(図示省略)に固定される。40はL字状に形成された取付け板でフレーム筐体31を構成する筐体側板31cに4本のねじ41により固定されている、なお、図1においてフレーム筐体31がラックに取り付けられる側を奥側(又は後方)と称し、後述するカバー筐体が取り付けられる側を手前(又は前部)と称する。
【0024】
ファン内蔵筐体32は上下に空気通過孔としての給排気用の開口部32cと、先端にアタッチメント部(図示省略)を有しており、内蔵されたファン(図示省略)をファン係止ねじ32bを使用して固定する。
31bはフレーム筐体31の奥側の上方に形成された突起挿入孔であり、この突起挿入孔31bにファン内蔵筐体32の後方に突出して形成された平板状突起32aが挿入される。
【0025】
筐体側板31cの前部の両端には略中央部から奥側に向かって所定の深さに溝31dが形成され、この溝31dによって分割された部分の上部は先端が奥側に向かってコ字状に折り曲げられており、コ字状部31eの前面の略中央にはねじ孔11aが形成されている。
【0026】
また、筐体側板31cの前部の上方であってコ字状部31eの近傍には切り欠き31fが形成されている。溝31dによって分割された下部の先端付近には先端にねじ孔11bが形成されそのねじ孔にはボス42がねじ込まれている。ボス42は先端部に筐体側板31cの板厚より僅かに長いねじ部が形成され頭の首下は円柱状に形成されている。
【0027】
カバー筐体7は奥側にコ字状に折り曲げられ、両端にはL字状に折り曲げられた側板44が形成されており、その折り曲げた部分である側板44にはクランク状のレール孔43が形成されている。このレール孔43にはボス42の首下の円柱部が係合しカバー筐体7はレール孔43に沿って移動可能とされている。また、側板44の一辺には部分的に逃げ44aが設けられ角部が内側に折り曲げられて係止片7aが形成されている。
【0028】
また、筺体側板31cの上辺のコ字状部31eの後方には切欠き31f及びこの切欠きを部分的に覆って凸部31iが形成されている。
45はフレーム筺体31を構成する底板31gの前面の端部31hの両端付近に固定された係止ピンである。47はカバー筺体7に設けられた作業スペース、48はカバー筺体7に取り付けられる電子部品であり、図では省略するが配線などによりファン筺体32側と電気的に接続される。
点線で示す矢印Aはカバー筺体7が回動して係止片7aが切欠き31fに係合する軌跡を示している。
【0029】
図3(a〜e)はフレーム筐体を構成する筐体側板31cからカバー筺体7を開くときの工程を示す側面図である。図3(a)はフレーム筐体31がカバー筺体7により閉じられている状態を示している。このとき係止ねじ11はねじ孔11aにねじ込まれクランク状のレール孔43の一端はボス42に接触した状態となっている。ここでレール孔43が折れ曲がっている部分を段差部42aと称する。
【0030】
そして、カバー筺体7を開く場合は係止ねじ11をねじ孔11aからはずし、矢印イ方向に引き出す。その結果、係止片7aは凸部31iで覆われた部分から離れた状態となる。この凸部は係止ねじ11をねじ孔11aからはずしたときにカバー筺体7aが自重で前方に回動することを防止するストッパとして機能する。
【0031】
カバー筺体7を矢印イ方向に引き出すと図3(b)に示すように段差部42aがボス42に、係止片7aが切欠き31fの断面に接触した状態となる。そして、その状態でカバー筺体7を矢印ロ方向に引き上げて係止片7aが切欠き31fに接触する程度にした状態で図3(c)に示すようにカバー筺体7を矢印ハ方向に手前下側に回動させながら図3(d)に示すようにクランク状のレール孔43に沿って矢印二方向に引き下げる。
【0032】
図3(e)はカバー筺体7を矢印ニ方向に引き下げてクランク状のレール孔43の他端がボス42の円柱部に接触した状態を示すものである。この状態ではカバー筺体7の両端にコ字状に延長された係止板7bに形成された楕円孔46に係止ピン45が挿入され、底板31gの前部端面31hと係止板7bの一部が接触し、それ以上の回転を規制する。
【0033】
図4は図2に示す凸部32iを除去してフレーム筐体の前面底部31gに突起挿入孔31jを形成するとともに、カバー筺体7側に平面状突起7cを形成したものである。そして、フレーム筐体31の前面をカバー筺体7により閉じるに際してはフレーム筐体の前面底部31gに形成した突起挿入孔31jにカバー筺体7側に形成した平面状突起7cを挿入するようにしたものである。このように構成することにより係止ねじ11をねじ孔11aからはずしたときにカバー筺体7aが自重で前方に回動するこを防止することができる。
【0034】
上述の構成によれば、フレーム筺体31とカバー筺体7の開閉に際し、カバー筺体7を持ち上げながら回転させ回転の途中でカバー筺体7に形成された楕円孔46に係止ピン45が挿入され、底板31gの前部端面31hと係止板7bの一部を接触させるようにしたのでそれ以上の回動を規制することができ、ヒンジを用いた従来の開閉機構に比較して回転軸が重力方向に対し一直線になったり、他の機器に突き当たるまでカバー筐体が落ちることを防止することができる。
【0035】
なお、以上の説明は、本発明の説明および例示を目的として特定の好適な実施例を示したに過ぎない。従って本発明は、上記実施例に限定されることなく、その本質から逸脱しない範囲で更に多くの変更、変形を含むものである。
【符号の説明】
【0036】
1,31 フレーム筐体
1a 仕切り部
2,32 ファン内蔵筐体(ファン筐体)
3 ガイドレール
4 レール係合部材
5 フィンガーガード(給・排気用開口部)
7 カバー筐体
7c,32a, 平板状突起
11 係止ねじ
12 係合部材
31 フレーム筐体
31a フレーム係止孔
31b,31j 突起挿入孔
31c 筺体側板
31d 溝
31e コ字状部
31f 切欠き
31g 底板
32b ファン係止ねじ
34b 突起挿入孔
41 ねじ
42 ボス
43 レール孔
44 側板
44a 逃げ
45 係止ピン
46 楕円孔
47 作業スペース
48 電子部品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数個のファン内蔵筐体32が並べて取り付けられるフレーム筐体31と、該フレーム筐体の両側面にL字状に形成された筺体側板31cと、該筐体側板の前面の上辺に設けられたコ字状部31eと、該コ字状部31eの側面の上部に形成された切欠き31fと、該切欠きの上部を前記筐体側板31cの奥側から前方に向かって切欠き31fの一部を覆うように形成された凸部31iと、前記フレーム筺体の前部の両端に形成された係止ピン45と、前記コ字状部31eの前面に形成されたねじ孔11aと、前記筐体側板の前方に形成されたねじ孔11bと、前記ファン内蔵筐体の出し入れ口を閉塞するコ字状に形成されたカバー筐体7と、該カバー筐体の両端に形成された楕円孔46と、前記カバー筺体の両端に前記切欠き31fが形成された筺体側板の外側部を覆うようにL字状に形成された側板44と、該側板に形成されたクランプ状のレール孔と、該レール孔を介して前記ねじ孔11bに先端部がねじ込まれたボス42と、前記側板に形成された係止片7aからなり、
前記ファン内蔵筐体の出し入れ口を閉塞するに際しては、前記係止片7aを前記切欠き31fに係止して前記凸部31iの下側に挿入するとともに係止ねじ11を前記ねじ孔11aにねじ込んで固定し、
前記ファン内蔵筐体の出し入れ口を開放するに際しては、前記係止ねじ11を前記ねじ孔11aから取り外し、前記係止片7eを前記切欠き31fの凸部31iの下側から係止片7aを前方に引き出して前記カバー筺体7を前方に回動させ、前記カバー筺体を持ち上げながら前記楕円孔46に前記係止ピン45を挿入して前記カバー筐体の回動を制約することを特徴とするファンユニットの開閉機構。
【請求項2】
複数個のファン内蔵筐体が並べて取り付けられるフレーム筐体31と、該フレーム筐体の両側面に上方にL字状に形成された筺体側板31cと、該筐体側板の前面の上辺に設けられたコ字状部31eと、該コ字状部31eの側面の上部に形成された切欠き31fと、前記フレーム筺体の前部の両端に形成された係止ピン45と、前記コ字状部31eの前方に形成されたねじ孔11aと、前記フレーム筐体の底板31gの前部に設けられた少なくとも一つの突起挿入孔31jと、前記ファン内蔵筐体の出し入れ口を閉塞するコ字状に形成されたカバー筐体7と、該カバー筐体の両端に形成された楕円孔46と、前記カバー筺体の両端に前記切欠きが形成された筺体側板の外側面を覆うようにL字状に形成された側板44と、該側板に形成されたクランプ状のレール孔と、該レール孔を介して前記ねじ孔に先端部がねじ込まれたボス42と、前記側板に形成された係止片7aと、前記カバー筺体のコ字状部に形成された平板状突起7cからなり、
前記ファン内蔵筐体の出し入れ口を閉塞するに際しては、前記係止片を前記切欠き31fに係止するとともに前記突起挿入孔31jに前記平板状突起7cを挿入して前記係止ねじ11を前記ねじ孔11aにねじ込んで固定し、
前記ファン内蔵筐体の出し入れ口を開放するに際しては、前記係止ねじ11を前記ねじ孔11aから取り外し、前記平板状突起7cを突起挿入孔31jから引き出して前記カバー筺体7を前方に回動させて前記カバー筺体を持ち上げながら前記楕円孔46に前記係止ピン45を挿入して前記カバー筐体の回動を制約することを特徴とするファンユニットの開閉機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−104653(P2012−104653A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−251795(P2010−251795)
【出願日】平成22年11月10日(2010.11.10)
【出願人】(000006507)横河電機株式会社 (4,443)
【Fターム(参考)】