フィルタの構造、ハウジング、アセンブリ、および方法
【課題】フィルタの取外し作業の操作を容易にするためのハンドル構造、および取付けを助けるための枢動突起を備える。
【解決手段】1つの構造では、エア・クリーナは、使用時にZフィルタ媒体パックをその中に取外し可能に受け入れるように構成されたバンドまたはカセット・コンポーネントを備える。別の構造では、バンドは、媒体パックに恒久的に取り付けられる。カセットまたはバンドをそれと共に使用するように構成されたエア・クリーナ構造は、主フィルタ・カートリッジおよびカセットを受け入れるための中央ハウジング部分を有する構造を備え、中央ハウジング部分は、3つの取付け可能な面を有する取付け構造をその上に備える。好ましいプレクリーナ構造および出口管構造は、中央ハウジング部分に固定することができる。
【解決手段】1つの構造では、エア・クリーナは、使用時にZフィルタ媒体パックをその中に取外し可能に受け入れるように構成されたバンドまたはカセット・コンポーネントを備える。別の構造では、バンドは、媒体パックに恒久的に取り付けられる。カセットまたはバンドをそれと共に使用するように構成されたエア・クリーナ構造は、主フィルタ・カートリッジおよびカセットを受け入れるための中央ハウジング部分を有する構造を備え、中央ハウジング部分は、3つの取付け可能な面を有する取付け構造をその上に備える。好ましいプレクリーナ構造および出口管構造は、中央ハウジング部分に固定することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、車両およびその他の機器のためのエンジン燃焼用空気の清浄化に使用するための、エア・クリーナに関する。本発明は、好ましいコンポーネント、アセンブリ、および方法を提供する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、2005年2月1日出願の米国仮特許出願第60/649,301号、2004年8月25日出願の米国仮特許出願第60/604,549号、および2004年4月30日出願の米国仮特許出願第60/567,121号の優先権を主張する。米国仮特許出願第60/649,301号出願、同第60/604,549号出願、および同第60/567,121号出願の完全な記載はそれぞれ、参照によりその全体が本明細書に合体される。
【0003】
ガス流は、その中に粒子状物質を有することが多い。多くの例では、粒子状物質の一部またはすべてをガス流の流れから除去することが望ましい。例えば、原動機つきの車両または発電機器のためのエンジンへの吸気流は、その中に粒子状物質を含むことが多い。粒子状物質は、関連する機構の内部機能に到達すると、実質的な損傷を生じる可能性がある。したがってそのようなシステムでは、エンジンまたはその他の関連機器の上流で、粒子状物質をガス流から除去することが好ましい。粒子を除去するために、様々なエア・クリーナ構造が開発されてきた。
【0004】
媒体パックとして、Zフィルタ媒体構造を使用するエア・クリーナ構造を使用することが一般的な傾向であった。一般に、Zフィルタ媒体構造は、媒体パック構成内に形成された、対面シートに固定されたひだ付きシートを含むものとして特徴付けることができる。Zフィルタ構成の例は、1997年11月6日公開の国際出願公開第WO97/40918号、米国特許第6,190,432号および同第6,350,291号、2004年3月17日出願の国際出願公開第PCT/US04/07927号、2003年12月22日出願の米国仮特許出願第60/532,783号、2003年11月20日公開の国際出願公開第03/095068号、2004年1月22日公開の国際出願公開第WO04/007054号、2003年10月16日公開の国際出願公開第WO03/084641号、および2004年2月11日出願の米国仮特許出願第60/543,804号に記載されており、列挙した参考文献のそれぞれの完全な記載は、本明細書に参照により合体される。
【0005】
いくつかの構造では、Zフィルタ媒体がハウジングの側部(一端部に対向する)を通してエア・クリーナ・ハウジング内へと装填される構造を開発することが望まれてきた。そのような構造は例えば、本明細書に参照により合体される国際出願公開第WO03/095068号に記載されている。
【0006】
一般に、改善が求められてきた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際出願公開第WO97/40918号
【特許文献2】米国特許第6,190,432号
【特許文献3】米国特許第6,350,291号
【特許文献4】国際出願公開第US04/07927号
【特許文献5】国際出願公開第03/095068号
【特許文献6】国際出願公開第03/084641号
【発明の概要】
【0008】
本発明によれば、エア・クリーナ構造内で、またはエア・クリーナ構造用のコンポーネントとして有利に使用するための、様々な特徴および技術が提供される。いくつかの好ましいコンポーネント、並びにそれらのコンポーネントを使用するアセンブリが提供される。また、組立て方法、保守方法、および使用方法が提供される。
本明細書で記載される具体的なコンポーネント、技術、および構造は、利益をもたらすために、実施形態で示されるように共に用いることができる。ただし、それらは、有利な代替構造を作り出すために別々に選択し使用することができる。すなわち、記載される様々な有利な特徴のすべてが存在する、本記載による構造のための特定の要件はない。
【0009】
記載される有利な特徴の中で、バンドまたはカセット・コンポーネントが、エア・クリーナ・アセンブリ内で使用可能である。カセット・コンポーネントは、使用時にZフィルタ媒体パックをその中に有利に受け入れるために構成される。カセット・コンポーネントおよび媒体パックは、手作業で分離可能とすることができ、または恒久的に取り付けることができる。この文脈で使用される「手作業で分離可能」という用語およびその変形は、コンポーネントを、通常の手の力の下で、カセット・コンポーネントに損傷を与えずに分離させ、カセット・コンポーネントの再使用を可能にすることができることを意味する。カセット・コンポーネントとフィルタ・カートリッジは、共に組み立てられると、フィルタ・カートリッジ/カセット組合せと呼ばれ、またはその変形として呼ばれることがある。
【0010】
提供されるその他の有利な特徴は、利益をもたらす取付け構造を備えるハウジング構造全体を含む。記載される1つの特定の取付け構造は、箱型のUの、2つの対向する側部および底部に対応して取り付けるように構成される3つの面を有する、箱型U字形構造である。この文脈で、「箱型の」という用語は、3つの直線的な取付け面、すなわち2つの対向する平行な側部およびその間に延びる中央底部で形成される、U字形を示すことが意味される。代替形態が可能であるが、図示の典型的な好ましい構造では、側部の点検口がエア・クリーナ・ハウジング内で、箱型U字形取付け構造の中央底部と対向する位置に提供される。
【0011】
入口部、中央または主エア・フィルタ・カートリッジを受け入れる部、アクセス・カバー、および出口部に相当する、別々に予備製作され、次いで組み立てることができるコンポーネントを備える、エア・クリーナのためのモジュール構造も提供される。これらのコンポーネントは、予備製作され、次いでエア・クリーナに組み立てられる。典型的な好ましいエア・クリーナは、プラスチック成形され、次いで溶接またはその他の方法で互いに固定されてエア・クリーナ・ハウジングを形成するために、これらのコンポーネントを含む。
【0012】
本発明による好ましいエア・クリーナ構造と共に使用するのに好ましい安全エレメント構造もまた提供される。安全エレメントは、手作業の操作を容易にするためのハンドル構造、および取付けを助けるための枢動突起を備える。
その他の好ましい特徴、コンポーネント、および技術は、以下の図面および詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明によるエア・クリーナ・アセンブリの入口端面斜視図である。
【図2】図1の線2−2に沿った水平断面図である。
【図3】図1の線3−3に沿った垂直断面図である。
【図4】図1の線4−4に沿った垂直断面図である。
【図5】図1のアセンブリ内で使用可能なカセット・コンポーネントの端面図である。
【図6】図5の線6−6に沿った断面図である。
【図7】図5の線7−7に沿った断面図である。
【図7A】図5に示すカセット・コンポーネントを示す入口端面斜視図である。
【図8】図1に示すアセンブリのものと同様の特徴を有するアセンブリを示す概略的な斜視図である。
【図9】カバー取外しステップの最初の部分を示す、図8のアセンブリの概略図である。
【図10】図9に関するカバー取外しの後半部分の、図8および図9の構造を示す図である。
【図11】カバーを取り外し、フィルタ・カートリッジコンポーネントを取り外した、図8〜図10に示す構造を示す図である。
【図12】エア・クリーナ・ハウジングからいずれも取り外されて示されるカセットおよびカバーコンポーネントから、フィルタ・カートリッジコンポーネントが分離された、図11の構造を示す図である。
【図13】安全または2次フィルタを部分的に取り外した図12を示す図である。
【図14】安全フィルタを完全に取り外した図13を示す図である。
【図15】出口コンポーネントおよび入口コンポーネントが、それらをどのように交互に配置することができるかを理解するために分離されて示される、図8のアセンブリを示す図である。
【図16A】、
【図16B】、
【図16C】、
【図16D】、
【図16E】、
【図16F】、
【図16G】、
【図16H】、
【図16I】、
【図16J】、
【図16K】、
【図16L】、
【図16M】、
【図16N】、
【図16O】、
【図16P】、
【図16Q】、
【図16R】、
【図16S】、
【図16T】、
【図16U】、
【図16V】、
【図16W】、
【図16X】、図8に示すようないくつかの特徴を有するアセンブリを、どのように様々な向きで取り付けることができるかを示す概略図であり、図16A〜図16Xは、いくつかの可能な向きのみを示す図である。
【図17】図1に示すエア・クリーナの代替実施形態を示す斜視図である。
【図18】エア・クリーナを備えるシステムを示す概略図である。
【図19】図3の主または1次フィルタ・カートリッジを示す側面図である。
【図20】図19の主または1次フィルタ・カートリッジの上面(出口端面)図である。
【図21】図19のフィルタ・カートリッジを図20の線21−21に沿って示す断面図である。
【図22】図3および図19〜図21のフィルタ・カートリッジ内で使用可能なZフィルタ媒体を示す部分図である。
【図23】図1〜図3のアセンブリ内で使用することができる安全エレメントの上面図である。
【図24】図23に示す安全エレメントの入口端面斜視図である。
【図25】図23の線25−25に沿った断面図である。
【図26】本発明による構造で使用可能なZフィルタ媒体を示す第2の部分概略斜視図である。
【図27】図26に示す媒体の一部の概略断面図である。
【図28】様々な波形媒体定義の例の概略図である。
【図29】本発明による媒体の製造工程の概略図である。
【図30】本発明による構造で使用可能な、媒体ひだ用の任意の端部ダーツの断面図である。
【図31】本発明による原理を実施する、第2のエア・クリーナ・アセンブリの側面図である。
【図32】図31のエア・クリーナの上面図である。
【図33】図31のエア・クリーナの入口端面図である。
【図34】図31のエア・クリーナの出口端面図である。
【図35】図31のエア・クリーナの側部斜視図である。
【図36】図31のエア・クリーナの分解斜視図である。
【図37】図31のエア・クリーナの、図35の線37−37に沿った断面図である。
【図38】図31のエア・クリーナの、図35の線38−38に沿った断面図である。
【図39】図31のエア・クリーナ・アセンブリ内で使用可能なフィルタ・カートリッジを示す側面図である。
【図40】図39のフィルタ・カートリッジの断面図である。
【図41】図39のフィルタ・カートリッジの斜視図である。
【図42】図31のエア・クリーナ内に図39のフィルタ・カートリッジを受け入れるために使用可能な、カセットの入口端面図である。
【図43】図42のフィルタ・カートリッジの、線43−43に沿った断面図である。
【図44】図42のフィルタ・カートリッジの、線44−44に沿った断面図である。
【図45】図42によるカセット内で受けられる、図39によるフィルタ・エレメントを含むサブアセンブリの出口端面斜視図である。
【図46】図45のアセンブリの入口端部の入口端面斜視図である。
【図47】第3のエア・クリーナ・アセンブリの側面図である。
【図48】図47のエア・クリーナ・アセンブリの分解図である。
【図49】第4のエア・クリーナ・アセンブリの分解図である。
【図50】図49のエア・クリーナ・アセンブリの断面図である。
【図51】フィルタ・カートリッジの別の実施形態の斜視図である。
【図52】図51に示すフィルタ・カートリッジの別の斜視図である。
【図53】図51および図52に示すフィルタ・カートリッジの断面図である。
【図54】本発明の原理によるエア・クリーナ・アセンブリの別の実施形態の斜視図である。
【図55】図54のエア・クリーナ・アセンブリ、およびその中に動作可能に挿入された図51および図52のフィルタ・カートリッジの断面図である。
【図56】図54のエア・クリーナ・アセンブリの、図55の線56−56に沿った断面図である。
【図57】図54のエア・クリーナ・アセンブリの、出口端部の端面図である。
【図58】図54のエア・クリーナ・アセンブリの、入口端部の端面図である。
【図59】図54のエア・クリーナ・アセンブリの上面図である。
【図60】図54のエア・クリーナ・アセンブリの底面図である。
【図61】図54のエア・クリーナ・アセンブリの側面図である。
【図62】図51および図52に示すフィルタ・カートリッジの底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
I.Zフィルタ媒体の外形の概要
ひだ付きフィルタ媒体は、様々なやり方で流体をフィルタする構造を提供することができる。よく知られた1つのやり方は、Zフィルタ構造である。本明細書で使用する「Zフィルタ構造」という用語は、波形を付けられ、折り曲げられ、または別のやり方で形成されたフィルタの個々のひだが、媒体を通る流体の流れの長手方向の、通常平行な入口および出口フィルタ媒体ひだの組を定めるためにその中で使用されるフィルタ構造を指すことが意図され、流体は、媒体の対向する流入および流出端部(または面)の間をひだの長さに沿って流れる。Zフィルタのいくつかの例が、米国特許第5,820,646号、同第5,772,883号、同第5,902,364号、同第5,792,247号、同第5,895,574号、同第6,210,469号、同第6,190,432号、同第6,350,296号、同第6,179,890号、同第6,235,195号、米国意匠第399,944号、同第428,128号、同第396,098号、同第398,046号、および同第437,401号で提供されており、列挙したこれら15の参考文献は本明細書に参照により合体される。
【0015】
1つのタイプのZフィルタ媒体は、媒体構造を形成するために、2つの特定の媒体コンポーネントを併せて使用する。この2つのコンポーネントは、(1)ひだ付き(通常波形の)媒体シート、および(2)対面する媒体シートである。対面する媒体シートは通常、波形ではないが、本明細書に参照により合体される2004年2月11日出願の米国仮特許第60/543,804号に記載されるように、例えばひだの方向に対して垂直に波形を付けることができる。
【0016】
ひだ付きの(通常波形の)媒体シート、および対面する媒体シートは、平行な入口および出口ひだを有する媒体を定めるために併せて使用される。いくつかの例では、ひだ付きシートおよび対面シートは、互いに固定され、次いでZフィルタ媒体構造を形成するために巻き上げられる。そのような構造は、例えば、それぞれ本明細書に参照により合体される米国特許第6,235,195号および同第6,179,890号に記載される。その他いくつかの構造では、フィルタ構造を作り出すために、対面する媒体に固定されたひだ付き媒体の、巻き上げられないいくつかの部分が互いに積み重ねられる。この一例が、本明細書に参照により合体される第5,820,646号の図11に示されている。
【0017】
本明細書に記載する特定の応用例では、巻上げ構造が好ましい。通常、巻上げ媒体パックを製作するためにひだ付きシート/対面シートの組合せをそれ自体の周りに巻き上げることは、対面シートを外側に向けた状態で行われる。巻上げのためのいくつかの技術が、本明細書に参照として合体される、2003年5月2日出願の米国仮特許出願第60/467,521号、および2004年3月17日出願の国際出願公開第PCT/US04/07927に記載されている。結果的に得られる巻上げ構造は一般に、媒体パックの外面として、対面シートの一部を有する。
【0018】
媒体内の構造を示すために本明細書で使用する「波形の」という用語は、2つの波形ローラの間に、すなわち2つのローラ間のニップまたはバイト内に媒体を通過させることによって結果的に得られるひだ付き構造を指すことが意図され、その波形ローラのそれぞれは、結果として媒体中に波形作用を生じさせるのに適した表面の特徴を有するものである。「波形の」という用語は、波形ローラの間のバイト内への媒体の通過を伴わない技術によって形成されるひだを指すことは意図されない。ただし、「波形の」という用語は、波形を付けた後に、例えば本明細書に参照として合体される2004年1月22日公開の国際出願公開第WO04/007054号に記載される折曲げ技術によって、媒体がさらに修正または変形される場合にもあてはまることが意図される。
【0019】
波形媒体は、ひだ付き媒体の1つの特定の形態である。ひだ付き媒体は、それを横切って延びる個々のひだ(例えば波形を付けるまたは折り曲げるなどの技術によって形成される)を有する媒体である。
【0020】
Zフィルタ媒体を使用する保守可能なフィルタ・エレメントまたはフィルタ・カートリッジの形状は、「直っすぐに流れる形状」として、またはその変形で呼ばれることがある。一般に、この文脈で意味されることは、保守可能なフィルタ・エレメントが一般に、流入端部(または面)および対向する流出端部(または面)を有し、流れがフィルタ・カートリッジに、ほぼ同一の直っすぐに流れる方向で流入および流出することである。この文脈における「保守可能な」という用語は、対応する流体クリーナから定期的に取り外され交換される、媒体を収容するフィルタ・カートリッジを指すことが意図される。いくつかの例では、流入端部および流出端部がそれぞれ、ほぼ平坦または平面となり、その2つが互いに平行な状態となる。ただし、これからの変形、例えば平坦でない面も可能である。
【0021】
直っすぐに流れる形状(特に巻上げ媒体パックの場合)は、例えば、流れが保守可能なカートリッジを通過するときに一般に旋回するタイプの、本明細書に参照により合体される米国特許第6,039,778号に示される円筒形のプリーツを付けられたフィルタ・カートリッジなど、保守可能なフィルタ・カートリッジとは対照的である。すなわち、第6,039,778号のフィルタでは、流れは(前進流システムでは)円筒形フィルタ・カートリッジに入り、円筒側部を通り、旋回して端面を通って出る。典型的な逆流システムでは、流れは保守可能な円筒形カートリッジに入り、端面を通り、次いで旋回して円筒形フィルタ・カートリッジの側部を通って出る。そのような逆流システムの一例が、本明細書に参照として合体される米国特許第5,613,992号に示されている。
【0022】
本明細書で使用される「Zフィルタ媒体構造」という用語、およびその変形はそれだけで、入口および出口ひだを定めることが可能になるよう適切にシールして対面する媒体に固定された、波形を付けられまたは別の方法でひだを付けられた媒体のウェブ、あるいは、巻き上げられまたは別の方法で入口および出口ひだの3次元ネットワークとして構築されまたは形成されたそのような媒体、および/または、そのような媒体を備えるフィルタ構造、のいずれかまたはすべてを指すことが意図される。
【0023】
図26に、Zフィルタ媒体内で使用可能な媒体401の一例が示される。媒体401は、波形シート403および対面シート404から形成される。
【0024】
一般に、図26の波形シート403は、本明細書で、規則的で、湾曲した、波パターンのひだまたは波形407を有するものとして通常特徴付けられるタイプのものである。「波パターン」という用語はこの文脈で、交互の谷407bおよび畝(せ)407aのひだまたは波形パターンを指すことが意図されている。「規則的な」という用語はこの文脈で、谷および畝(407bおよび407a)の対が、ほぼ同様に繰り返す波形(またはひだ)の形状およびサイズで交互することを指すことが意図されている。(また通常、規則的な構造では、各谷407bは、実質的に各畝407aの逆となる。)すなわち「規則的な」という用語は、波形(またはひだ)パターンが、波形のサイズおよび形状をひだの長さの少なくとも70%に沿って実質的な変更なしに各対(隣接する谷および畝を含む)が繰り返す、谷および畝を備えることを指すことが意図される。「実質的な」という用語はこの文脈で、媒体シート403が可撓性であるということによるより小さい変形ではなく、波形またはひだ付きシートを製作するために使用されるプロセスまたは形態の変化により生じる変更を指す。反復パターンの特徴に関して、いかなる所与のフィルタ構造においても、畝および谷が必ず同数存在することは意図されない。媒体401は、例えば、畝および谷を備える対の間で、または畝および谷を備える対に部分的に沿って終端することができる。(例えば、図26で、断片的に示される媒体401は、8つの完全な畝407aおよび7つの完全な谷407bを有する。)また、対向するひだ端部(谷および畝の端部)は、互いに異なっていてよい。端部のそのような変形は、特に明言されない限りこれらの定義においては無視される。つまり、ひだの端部における変形は、上記定義に網羅されることが意図される。
【0025】
波形の「湾曲した」波パターンの特徴に関する文脈では、「湾曲した」という用語は、媒体にもたらされる折り曲げられまたはしわを付けられた形状によって生じるものではなく、各畝の頂点407aおよび各谷の底407bが、丸みを帯びた湾曲に沿って形成される波形パターンを指すことが意図される。代替形態が可能であるが、そのようなZフィルタ媒体のための典型的な半径は、少なくとも0.25mmとなり、通常3mmを超えない。(上記定義による湾曲していない媒体もまた、使用可能とすることができる。)
【0026】
波形シート403の、図26に示す特定の、規則的な、湾曲した、波パターンのさらなる特徴は、それぞれの谷および隣接するそれぞれの畝の間のほぼ中間点430にて、ひだ407の長さの大部分に沿って、曲率が逆になる移行領域が配置されることである。例えば、図26の裏面または面403aを見ると、谷407bが凹形領域であり、畝407aが凸形領域である。もちろん、表側または面403bに向かって見る場合、側部403aの谷407bは畝を形成し、面403aの畝407aは、谷を形成する。(いくつかの例では、領域430は、点ではなく、直線部分430の端部において曲率が反転する直線部分とすることができる。)
【0027】
図26に示す特定の、規則的で、湾曲した波パターンの波形シート403の1つの特徴は、個々の波形がほぼ直線状であることである。「直線」とはこの文脈で、縁部408と409の間の長さの少なくとも70%(通常少なくとも80%)を通して、畝407aおよび谷407bの断面が実質的に変化しないことを意味する。図26に示す波形パターンに関する「直線」という用語は、ある意味では、このパターンを、本明細書に参照により合体される国際出願公開第WO97/40918号の図1、および2003年6月12日公開の国際出願公開第WO03/47722号に示される波形媒体の先細ひだと区別する。WO97/40918の図1の先細ひだは、例えば湾曲した波パターンとなるが、本明細書で使用される用語のような「規則的な」パターン、または直線的なひだのパターンにはならない。
【0028】
現在の図26を参照し、また上記で参照されるように、媒体401は、第1および第2の対向縁部408および409を有する。媒体401が巻き上げられ、媒体パックへと形成されるとき、一般に縁部409が媒体パックの入口端部を、縁部408が出口端部を形成するが、反対向きも可能である。
【0029】
隣接縁部408には、波形(ひだ付き)シート403および対面シート404を互いにシールする、この例ではシール材・ビーズ410の形のシール材が提供される。ビーズ410は、単一フェーサまたは媒体ストリップ401を形成するために波形シート403および対面シート404の間にビーズとして適用されるときに、「単一フェーサ」ビーズと呼ばれることがある。シール材・ビーズ410は、縁部408に隣接する閉じられた個々のひだ411を、空気がそこを通過しないようシールする。
【0030】
隣接縁部409には、この例ではシールビーズ414の形のシール材が提供される。シールビーズ414は一般に、縁部409に隣接して、ひだ415を、濾過されていない流体がその中を通過しないように閉じる。ビーズ414は、通常、媒体401が波形シート403を内側に向けてそれ自体の周りに巻き上げられるときに適用される。すなわち、ビーズ414は、対面シート404の裏面417と、波形シート403の面418の間にシールを形成することになる。ビーズ414は、ストリップ401が巻き上げられて巻上げ媒体パックとなるときに適用される場合に、「巻付けビーズ」と呼ばれることがある。媒体401が、巻き上げられるのではなくストリップに切断され重ねられる場合、ビーズ414は、「積重ねビーズ」となる。
【0031】
図26を参照すると、媒体401が例えば巻上げまたは積重ねによって媒体パック内に合体されると、それは以下のように動作させることができる。第1に、矢印412の方向の空気が、端部409に隣接する開口ひだ411に入る。ビーズ410によって端部408が閉鎖されているので、空気は、矢印413で示す媒体内を通過する。次いでこれは、媒体パックの端部408に隣接するひだ415の開口端415a内を通過することによって、媒体パックを出る。もちろん動作を、反対方向の空気流で行うことができる。媒体パックは、濾過されていない空気流がそこを通らないよう閉じられる。
【0032】
ここで図26に示す特定の構造では、平行の波形407a、407bは、縁部408から縁部409まで、媒体を完全に横切ってほぼ直線状である。直線のひだ、または波形は、選択された位置、特に端部にて、変形させまたは折り曲げることができる。ひだ端部の閉鎖のための変更は、一般に、上記の「規則的な」「湾曲した」および「波パターン」の定義において無視される。
【0033】
直線の、規則的な、湾曲した波パターンの波形(ひだ)形状を使用しない、Zフィルタ構造が知られている。例えば、Yamadaらの米国特許第5,562,825号には、狭いV字形(湾曲した側部を有する)出口ひだに隣接する、いくらか(断面が)半円形の入口ひだを使用する波形パターンが示される(第5,562,825号の図1および図3参照)。Matsumotoらの米国特許第5,049,326号には、半分の管を有する別のシートに取り付けられた、半分の管を有する1つのシートによって定められ、結果的に得られる平行な直線状のひだの間に平坦な領域を備える、(断面が)円形または管状のひだが示される。Matsumotoの米国特許第5,049,326号の図2を参照されたい。Ishiiらの米国特許第4,925,561号(図1)には、矩形断面を有するために折り曲げられるひだが示され、ひだはその長さに沿って先細になる。国際出願公開第WO97/40918号(図1)には、(隣接する湾曲した凸形および凹形の谷からの)湾曲した、波パターンを有するが、その長さに沿って先細になる(すなわち直線状でない)、ひだまたは平行の波形が示される。また、国際出願公開第WO97/40918号には、湾曲した波パターンを有するが異なるサイズの畝および谷を備えるひだが示される。
【0034】
一般に、フィルタ媒体は、比較的柔軟な材料であり、通常、その中に樹脂を含むことが多く、場合によっては、付加材料と共に処理されることがある、(セルロース繊維、合成繊維または両方の)不織布の繊維材料である。すなわち、これは、受け入れられない媒体損傷を生じることなく、様々な波形パターンに一致させる、またはそれを構成することができる。これはまた、同様に受け入れられない媒体損傷を生じることなく、使用のために容易に巻上げまたは別の方法で構成することができる。もちろんこれは、使用中に、要求された波形構造を維持するような性質のものでなくてはならない。
【0035】
波形工程において、媒体に非弾性変形が生じる。これによって、媒体がその元の形状に戻ることが妨げられる。ただし、張力が解放されると、ひだまたは波形が反り返り、生じていた伸張および曲げの部分のみを回復する傾向がある。対面シートは、波形シートにおけるこの反り返りを阻止するために、ひだ付きシートに結合されることがある。
【0036】
また通常、媒体は樹脂を含む。波形加工中に、媒体を、樹脂のガラス転移点を超えて加熱することができる。次いで樹脂が冷却されると、それはひだ付き形状の維持を助ける。
【0037】
波形シート403、対面シート404、またはその両方の、媒体の片面または両面上に、例えば本明細書に参照として合体される米国特許第6,673,136号による例など、微細な繊維材料を提供することができる。
【0038】
Zフィルタ構造に伴う問題は、個々のひだ端部の閉鎖に関する。通常、閉鎖を実現するためにシール材または接着剤が提供される。上記の議論から明らかなように、特に先細のひだではなく直線状のひだを使用する典型的なZフィルタ媒体では、上流端および下流端の両方において大きいシール材表面積(および体積)が必要となる。これらの位置でのシールの質が高いことは、結果的に得られる媒体構造の正しい動作にとって極めて重要である。広いシール材の体積および面積は、これに関する問題を生み出す。
【0039】
次に図27に注意を向けると、規則的な、湾曲した、波パターンの波形シート443と、波形でない対面シート444とを使用する、Zフィルタ媒体構造440が示されている。点450と点451の間の距離D1は、所与の波形ひだ453の下にある領域452内の対面する媒体444の長さを規定する。同じ距離D1上の波形ひだ453のための弓状媒体の長さD2は、波形ひだ453の形状により、当然D1より長い。波形フィルタ用途で使用される典型的な規則的な形状の媒体では、点450と451と間の媒体453の直線長さD2は、一般にD1の少なくとも1.2倍とある。通常、D2は、D1の1.2〜2.0倍の範囲内となる。空気フィルタのための1つの特に簡便な構造は、D2がD1の約1.25〜1.35倍である構成を有する。そのような媒体は、例えば、Donaldson Powercore(商標)のZフィルタ構造において商業的に使用されてきた。ここで比D2/D1は、波形(ひだ付き)媒体のひだ/平坦部の比、または媒体延伸として特徴付けられることがある。
【0040】
段ボール業界では、様々な規格のひだが規定されてきた。例えば規格ひだE、規格ひだX、規格ひだB、規格ひだC、および規格ひだAなど。添付の図28を以下の表Aと組み合わせて、これらのひだの規定を提供する。
【0041】
本特許の譲受人であるDonaldson Company,Inc.(DCI)社は、様々なZフィルタ構造内における規格ひだAおよび規格Bの変形を使用してきた。これらのひだもまた、表Aおよび図28で規定される。
【0042】
【表1】
【0043】
もちろん、段ボール箱業界のからの、その他の規格のひだ規定が知られている。
【0044】
一般に、段ボール箱業界からの規格ひだ構造は、波形媒体のための波形形状またはほぼ波形形状を規定するために使用することができる。DCIひだAおよびDCIひだB、ならびに段ボール業界の規格ひだAおよび規格ひだBの間の上記比較は、いくつかの簡易な変化を示す。
【0045】
II.ひだ付き媒体を使用した巻上げ媒体形状の製造の概要
図29では、図26のストリップ(細長片)401に相当する媒体ストリップを製作するための製造工程の一例が示される。一般に、対面シート464、およびひだ468を有するひだ付き(波形)シート466が、媒体・ウェブ469を形成するために、470でそれらの間に配置される接着ビーズを用いて互いに結合される。接着ビーズ470は、図26の単一フェーサ・ビーズ410を形成する。ウェブ中央部に配置される中央ダーツ部分472を形成するために、任意のダーツ工程がステーション471で行われる。Zフィルタ媒体またはZ媒体ストリップ474は、波形および対面シートの間に延びるシール材(単一フェーサ・ビーズ)のストリップを備える縁部をそれぞれ有する、Zフィルタ媒体474の2つの部片476、477を作り出すために、475にてビーズ470に沿って切断しまたは切込みを入れることができる。もちろん、任意のダーツ工程が用いられる場合は、シール材(単一フェーサ・ビーズ)のストリップを備える縁部はまた、この位置でダーツを付けられた1組のひだを有する。
【0046】
図29に関して特徴付けられる工程を行うための技術が、本明細書に参照により合体される2004年1月22日公開の国際出願公開第WO04/007054号に記載されている。
【0047】
さらに図29に関して、Zフィルタ媒体474は、ダーツ・ステーション471に通し、最終的に475で切込みを入れる前に形成されなければならない。図29の概略図では、これは、媒体のシート492を1対の波形ローラ494、495に通すことによって行われる。図29に示す概略図では、媒体のシート492が、ローラ496から巻き出され、テンションローラ498に巻き付けられ、次いで波形ローラ494、495の間のニップまたはバイト502に通される。波形ローラ494、495は、平坦なシート492がニップ502を通過した後にほぼ所望の波形形状をもたらす、歯504を有する。ニップ502を通過した後、シート492は、機械の方向にわたって波形になり、466で波形シートとして示される。波形シート466は次いで、対面シート464に固定される。(いくつかの例では、波形工程は媒体の加熱を伴う場合もある。)
【0048】
さらに図29を参照すると、工程は、ダーツ加工ステーション471へと送られる対面シート464も示す。対面シート464は、ロール506上に保管され、次いで、Z媒体474を形成するために波形シート466へと送られるものとして示される。波形シート466および対面シート464は、接着剤によって、またはその他の手段によって(例えば音波溶接によって)互いに固定される。
【0049】
図29を参照すると、波形シート466および対面シート464を互いに固定するためにシール材・ビーズとして使用される、接着線470が示されている。あるいは、対向ビーズを形成するためのシール材・ビーズは、図示のように470aとして適用することができる。シール材が470aで適用される場合、ビーズ470aを受け入れるために、波形ローラ495内に、場合によっては波形ローラ494、495の両方の内部に間隙を置くことが望ましいことがある。
【0050】
波形媒体にもたらされる波形のタイプは、選択することができ、波形ローラ494、495の波形または波形の歯によって決定される。1つの好ましい波形パターンは、本明細書において上記で定義されたように、直線状のひだの規則的な湾曲した波パターンの波形である。使用される典型的な規則的に湾曲した波パターンは、波形パターン内の上記で定義されるような距離D2が、上記で定義されるような距離D1の少なくとも1.2倍のものとなる。1つの好ましい応用例では、通常D2=1.25〜1.35×D1である。いくつかの例では、「規則的」ではない、例えば直線状のひだを使用しないものなど湾曲した波パターンに、この技術を適用することができる。
【0051】
上述のように、中央ダーツ部分472を作り出すために、図29で示す工程を使用することができる。図30は、ダーツを付け切込みを入れた後のひだ468のうち1つの断面を示す。
【0052】
4つのしわ521a、521b、521c、521dを備えるダーツを付けられたひだ520を形成するための、折り曲げ構造518を見ることができる。折り曲げ構造518は、対面シート464に固定された、平坦な第1の層または部分522を備える。第1の層または部分522に対して押し付けられた、第2の層または部分524が示される。この第2の層または部分524は、好ましくは、第1の層または部分522の、折れ曲がった対向する外側端部526、527から形成される。
【0053】
さらに図30を参照すると、2つの折目またはしわ521a、521bは、ここでは概括的に、「上方の、内側に方向付けられた」折目またはしわと呼ばれる。「上方の」という用語はこの文脈で、折目520を図30の向きで見た場合に、折目520全体の上方部分にしわが載ることを示すことが意図される。「内側に方向付けられた」という用語は、各しわ521a、521bの折曲げ線またはしわの線が、他方に向かって方向付けられることを指すことが意図される。
【0054】
図30では、しわ521c、521dが、ここでは概括的に、「下方の、外側に方向付けられた」しわと呼ばれる。「下方の」という用語はこの文脈で、しわ521c、521dが、図30の向きのしわ521a、521bのように頂部には配置されていないことを指す。「外側に方向付けられる」という用語は、しわ521cおよび521dの折曲げ線が、互いから離れて方向付けられることを指すことが意図される。
【0055】
本明細書で使用される「上方」および「下方」という用語は、具体的には、図30の向きから見たときの折目520を指すことが意図される。すなわちそれらは、そうではなく、折目520を使用するために実際の製品内で向きを決めるときの方向を示すことは意図されない。
【0056】
図30のこれらの特徴および再検討によって、本明細書の図30による好ましい規則的な折り曲げ構造518は、少なくとも2つの「上方の、内側に方向付けられたしわ」を備えるものであることを理解することができる。これらの内側に方向付けられたしわは、独特であり、折曲げが隣接するひだ上に大幅に侵入しない全体的な構造を設けることを助ける。
【0057】
第2の層または部分524に対して押し付けられた、第3の層または部分528も見ることができる。第3の層または部分528は、第3の層528の対向する内側端部530、531から折り曲げることによって形成される。
【0058】
折り曲げ構造518を見る別の方法は、波形シート466の交互の畝および谷のジオメトリを参照することである。第1の層または部分522は、反転された畝から形成される。第2の層または部分524は、反転された畝に向かって折り曲げられ、好ましい構造ではそれに対して折り曲げられる、(畝を反転させた後の)二重の峰に相当する。
【0059】
図30に関連して説明した任意のダーツを好ましいやり方で形成する技術が、本明細書に参照として合体される国際出願公開第WO04/007054号に記載されている。巻付けビーズを適用して媒体を巻き上げるための技術が、本明細書に参照により合体される2004年3月17日出願の国際出願公開第PCT/US04/07927号に記載されている。
【0060】
本明細書に記載する技術は、波形シート/対面シートの組合せを含む単一シート、すなわち「単一フェーサ」ストリップを巻き上げることによってもたらされる媒体パックとの使用に、特によく適合する。いくつかの技術は、巻上げによって形成される代わりに、単一フェーサの複数のストリップから形成される構造と共に適用することができる。
【0061】
巻上げ媒体パック構造には、様々な周囲の外周を定義することができる。この文脈で「周囲の外周を定義する」という用語およびその変形は、媒体パックの入口端部または出口端部のいずれかを見ながら定義される外側外周形状を指すことが意図される。典型的な形状は、国際出願公開第WO04/007054号、および国際出願公開第PCT/US04/07927号に記載されるように、円形である。その他の使用可能な形状は、オブラウンドであり、オブラウンドのいくつかの例は、楕円形状である。一般的に楕円形状は、1対の対向する側部によって結合された対向する湾曲端部を有する。いくつかの楕円形状では、対向する側部もまた湾曲する。レーストラック形状と呼ばれることがあるその他の楕円形状では、対向する側部がほぼ直線状である。レーストラック形状は、例えば国際出願公開第WO04/007054号、および国際出願公開第PCT/US04/07927号に記載されている。
【0062】
周囲または外周形状を説明する別の方法は、媒体パックを通りコイルの巻付け軸と直交する断面をとることによって得られる周辺を定義することによるものである。
【0063】
媒体パックの対向する流れ端部または流れ面には、様々な異なる定義を備えることができる。多くの構造では、端部はほぼ平坦であり、互いに垂直である。他の構造では、端面は、先細の、巻き上げられ、段の付いた部分を備え、この部分は、媒体パックの側壁の軸方向端部から軸方向外側へと突出し、あるいは媒体パックの側壁端部から軸方向内側に突出するように定めることができる。そのような媒体パック構造の例が、本明細書に参照として合体される2004年6月8日出願の米国仮特許出願第60/578,482号で示されている。
【0064】
ひだシール部(例えば、単一フェーサ・ビーズ、巻付けビーズ、または積重ねビーズによる)は、様々な材料から形成することができる。引用され合体される様々な参考文献には、可能な限り様々な用途のための、ホット・メルトまたはポリウレタン・シールが記載されている。そのような材料はまた、本明細書で特徴付けられる構造でも使用可能である。
【0065】
III.エア・クリーナの例示的なシステムおよび概要
本明細書に記載される原理および構造は、様々なシステムで使用可能である。1つの特定のシステムを、図18で概略的に、全体を参照番号1にて示す。図18では、例えば毎分50立方フィートから毎分2000立方フィートの規定された定格要求空気量を有するエンジン3を備える、車両2aなど機器2を概略的に示す。機器2は、例えば、バス、高速道路輸送トラック、オフロード車、トラクター、軽量または普通トラック、あるいは発動機船など海洋船を含むことができる。エンジン3は、燃料燃焼時に機器2に動力を与える。図18に、領域5にある吸気口にてエンジン3内へと引き込まれる空気流を示す。エンジン3への吸気に任意で与圧する、任意のターボ6が想像線で示される。ターボ6は、エア・クリーナ10の下流に示される。エア・クリーナ10は、フィルタ・カートリッジ12を有し、エンジン3への吸気流中に示される。一般に、動作に際しては、空気が、矢印14にてエア・クリーナ10へと引き込まれ、フィルタ・カートリッジ12を通る。エア・クリーナ10内を通過するときに、選択された粒子および異物が、空気から除去される。清浄化された空気は次いで、矢印16で下流に、吸入口5内へと流れる。そこから空気流は、エンジン3内へと送られる。
【0066】
典型的なエア・クリーナ10において、フィルタ・カートリッジ12は、保守可能なコンポーネントである。すなわち、カートリッジ12は、エア・クリーナ10内で取外し可能かつ交換可能である。これによって、カートリッジ12にごみまたはその他の異物が十分にたまり保守が必要となるときに、エア・クリーナ10の残りの部分に対して取外しおよび交換することによって、カートリッジ12を保守することが可能になる。
【0067】
次に、エア・クリーナ、または図18のエア・クリーナ10として使用可能なエア・クリーナ・アセンブリ20の斜視図を示す図1に注目する。図1を参照すると、エア・クリーナ20は、ハウジング21を備え、ハウジング21は、入口端部22、この例ではプレクリーナ部分25を備える入口部24、(この例では主フィルタ・カートリッジを受け入れる)中央部27、および出口部28を定める。以下のさらなる説明から明らかになるように、図示の特定のエア・クリーナ20では、入口部24は、組立て時に2つの異なる向きのうち選択された1つの向きで中央部27に固定されるように構成され、出口部28もまた、2つの異なる向きのうち選択された1つの向きで中央部27に固定されるように構成される。さらに、そのようなモジュール・タイプの構造を用いることによって、代替入口部を、同じ様式の中央部27に取り付けることができる。これらの特徴によって、図16A〜図16Xに関連して議論されるように、エア・クリーナ・アセンブリ20の様々な代替構造が、利益を得ることが可能になる。
【0068】
エア・クリーナ・ハウジング21は、さらに、その外部上に取付け構造31を備える。取付け構造31は、機器の骨組み構造と係合可能な、複数の取付けパッド32(図4も参照)を備える。図示の取付けパッド32は、以下で説明するような様々な代替取付け構造が可能になるように、選択的に位置決めされる。図示の特定の取付け構造31は、以下で議論されるように、「箱型U字形状」の取付け構造31a、または3面取付け構造31aと呼ばれることがある。
【0069】
代替形態が可能であるが、図示の特定のエア・クリーナ20では、取付け構造31が、(この例では主フィルタ・カートリッジを受け入れる)中央部27上に、その一体部品として配置される。「一体」とはこの文脈で、部品が一般に、互いに分解可能ではないことを意味する。典型的な構造は、取付け構造31を、主フィルタ・カートリッジを受け入れる部分27の残りの部分の部品として、プラスチックから成形することを伴う。すなわち、本明細書で特徴付けられる特徴は、メタル・エア・クリーナ内に実装することができるが、典型的な構造では、ハウジング21は、プラスチックを含み、様々なコンポーネントが成形される。もちろん、代替構造では、取付け部分を入口部24および/または出口部28上に設けることができるが、図示の構造20は、図16A〜図16Xに関して以下で説明するように、特定の応用例にとって有利である。
【0070】
図1をさらに参照すると、エア・クリーナ20は、取外し可能な保守またはアクセス・カバーまたはパネル35を備える。取外し可能なアクセス・カバー35によって、エア・クリーナ20の内部20a(図2および図3)に対して、その中に配置されたコンポーネントにアクセスするために点検口を選択的に開くことが可能になる。アクセス・カバー35は、図1のラッチ構造36によって定位置に固定され、このラッチ構造は、この例ではハウジング21の対向する側部38、39それぞれの上に2つずつ取り付けられる、4つのオーバセンタ・ワイヤ・ラッチ37を備える。アクセス・カバー35は、以下で説明するように、動作のために、主フィルタ・カートリッジを受け入れる部分27の(端部27a、27bと対向する)側部内に配置される。
【0071】
通常、アクセス・カバー35は、点検口または開口を、箱形のU字形取付け構造31aの中央基部部分に対向する位置に設けるために配置される。中央基部部分は、図4の31dで全体的に示される。
【0072】
図示の特定のアクセス・カバー35は、以下の明細書中で議論される目的に使用可能な、中央突起41をその中に備える。
【0073】
図3を参照すると、エア・クリーナ20は、その中に配置された、主または1次フィルタ・カートリッジ43および任意の2次または安全エレメント45を備える。典型的な実施形態では、1次フィルタ・カートリッジ43および2次または安全フィルタ要素45はそれぞれ、アクセス・カバー35が取り外されたときに、その結果得られる側部アクセスまたは点検口を通してハウジング21から取り外されるようなサイズおよび形状である。図示の特定の構造では、2次または安全エレメント45は、1次フィルタ・カートリッジ43が予め取り外されていなければ取り外すことができない。
【0074】
さらに図3を参照すると、1次フィルタ・カートリッジ43は、好ましくは、ハウジングシール構造51およびそれに固定されたグリッド52を有する、Zフィルタ媒体パック50を備える。1次フィルタ・カートリッジ43は、その記載全体が本明細書に参照により合体される、2003年12月22日出願の米国仮特許出願第60/532,783号の原理によるものとすることができ、それに従って組み立てることができる。図19、20、および21に示す例示的なフィルタ・カートリッジ43を、以下で議論する。
【0075】
通常、この文脈で「Zフィルタ媒体パック」という用語によって意味されることは、図3の媒体パック50が、(a)入口面54および対向する出口面55を有する構造を備え、(b)媒体パック50が、対面シートに固定されたひだ付き媒体を備えるZフィルタ媒体によって形成される、複数の入口ひだおよび出口ひだを備えることである。一般に、入口ひだは、入口面54またはその付近(近隣)で開き、流出面55またはその付近(近隣)で流出空気に対して閉じる。さらに、流出ひだは、流入面54またはその付近(近隣)で密閉され、流出面55またはその付近(近隣)でそこからの空気流のために開く。すなわち、空気は、流入面54にて入口ひだに入った後に、流出面55にて流出ひだを通って媒体パック50を出ることができる前に、媒体パック50の媒体内を通過しなければならない。入口および出口ひだは、通常、媒体パック50で使用される媒体の、ひだ付きまたは波形シートで形成される。一般的なZフィルタ媒体が、それぞれ本明細書に参照により合体される、2004年1月22日公開の国際出願公開第WO04/007054号、および2004年3月17日出願の国際出願公開第WO04/07927号に記載されている。Zフィルタ媒体はまた、図26〜図30に関して上記本明細書で全体的に説明されており、図22に関して以下で簡単に説明される。
【0076】
使用されるZフィルタ媒体は、様々なやり方で形成することができ、図示の1つの特定のものは、対面シートに固定され、対面シートを外側に向けてそれ自体の周りに巻き上げた波形シートを含む、Zフィルタ媒体の単一ストリップから形成される巻上げ構造50aを含む。図示の媒体コイルは、特に、2つの対向する湾曲端部50b、50c、および2つの対向する側部50d、50eを有する形状の、楕円形コイルである。図19〜図21を参照されたい。図示の特定の楕円形状は、対向する側部50d、50eが一般に互いに平行な直線状の中央部分を有する、レーストラック形である。
【0077】
楕円形ではない代替形状を、媒体パック50に使用することができることに留意されたい。例えば、円形断面を有する媒体パックを、代替実施形態で使用することができる。
【0078】
図示の構造では、面54および55が、ほぼ平坦または平面であることにも留意されたい。そのような構造は、本明細書によるエア・クリーナにとって典型的なものとなり得ることが予想されるが、代替構造を使用することもできる。例えば、面54および/または面55は、平面ではなく、むしろ(軸方向)外側または(軸方向)内側に突出するように構成することができる。
【0079】
本記載では、延長方向を特徴付けるために、「軸」方向について述べられることがあり、あるいは「軸方向の」「軸方向に」という用語が使用される。この文脈で「軸方向」という用語およびその変形は、主フィルタ・カートリッジ43の入口面54から出口面55への線と平行な、または同様に、エア・クリーナ20の入口部24から出口部28への線と平行な、延長方向を指すことが意図される。「径方向」という用語およびその変形は、軸方向に垂直な方向を示すことが一般に意図される。
【0080】
図示の構造では、図21のハウジングシール構造51は、この例では外側に方向付けられフレーム部分58によって支持される、径方向シール部57を備える。径方向シール部57は、一般的に、本明細書に参照として合体される2003年12月22日出願の米国仮特許第60/532,783号によれば、フレーム部分に固定されフレーム部分を媒体パック50に対してシールする、発泡ポリウレタンなど圧縮性の高分子材料を含む。
【0081】
グリッド52は、好ましくはフレーム部分58と一体であり、ゆがみまたは損傷に対して流出面55を支持することを助ける。グリッド52およびフレーム位置58は、必要に応じて、成形されたプラスチックコンポーネントまたはプリフォームを含むことができる。
【0082】
図3を参照すると、2次または安全エレメント45は、外部スカート65を備え、外部スカートは、その上に取り付けられた径方向シール部材66を有する。スカート65は、2つの対向する湾曲端部、および2つの対向する側部を有する、ほぼ楕円形である。好ましくは、側部は、以下で説明するように、直線状の中央部分を有する。シール部材66の内側には、必要に応じてプリーツを付けることができる媒体67が配置される。2次または安全エレメント45はまた、安全エレメントを容易に操作するためのハンドル・フレーム・ワーク69を、その上に有する。
【0083】
さらに図3を参照すると、安全エレメント45が、ハウジング端部部分28の受取部70a内に受けられるようにサイズ決めされた端部突起70をその上に備える。突起70は、ハンドル69を手作業で係合させることと連係して、安全エレメント45をてことして動作させて受取部70a内へと挿入することによって、取付け時に安全エレメント45の位置決めを助けるために使用することができる。あるいは挿入時に、保守作業員が、ハンドル69によって安全エレメント45を掴むことがある。要素45は、受取部70a内に延びる突起70と共に位置決めされる。次いで要素45を、ハンドル69の手作業の操作によって、揺動させ、または定位置へと押し込む(てこで動かす)ことができる。
【0084】
図3および図4を参照して、受取部70a(図3)、段差71、側壁72、端壁73、および出口74(図3)を定める、出口部28に注目する。段差71は、主フィルタ・カートリッジを受け入れる中央部27に隣接する、出口部28の一部内にある。段差71の内側径方向(環状)面71aは、ハウジングシール構造51のシール面、特に径方向シール面を設ける。段差71の部分71bによって、ハウジングシール構造51の端部51aのための入口停止面が設けられる。すなわち、図示のアセンブリ20では、主フィルタ・カートリッジ43が中央部27内に設置されるが、カートリッジ43は、ハウジングシール構造51と出口部28の部分71aの間の係合によってシールされる。これは、シール部51がこの接合部の下流でハウジング21に係合するため、ハウジング21の部分27、28の間のいかなる漏れの問題もなくなるので、有利である。
【0085】
側壁72の内面72aは、2次または安全エレメント45ためのシール面、すなわち径方向シール部材66用の径方向シール係合面を形成する。出口部28内への2次または安全エレメント45の挿入長さは、出口部28内のフレームワーク76によって制限される。すなわち、安全エレメント45は、中央部27内への挿入によって設置されるが、使用時は、出口部28内に実際に取り付けられる。
【0086】
図3の出口74は、濾過されたエア・クリーナ20からの空気のための流出口である。図示される特定の構造では、出口74は、好ましくは、端壁73内の中心に配置されず、むしろ、その1つの側部74a内に配置される。本明細書では、関連する図3の出口部28内の中心に配置されない出口74は、「偏心して」配置されるものとして特徴付けられる。別の言い方をすると、図3を参照すると、出口74は、部分28内で(垂直方向に)中心に配置されない。そうではなく、これは、端部74bよりも端部74aにより接近して配置される。
【0087】
上記から、図1に示す出口部28が、1対の対向する側部28c、28dによって接合された対向する湾曲端部28a、28bを有することが明らかである。(図1には、側部部分28cが見られ、側部部分28dは、通常鏡像となる。)典型的な好ましい構造では、側部28cおよび28dの中央部分は、直線状であり、互いに平行である。
【0088】
さらに図3を参照して、プレクリーナ部分25に注目する。プレクリーナ部分25は、外壁80、ごみ排出器ポート81、およびの管構造83を備える。図1の外壁80は一般に、図1の対向湾曲端部80a、80b、および対向側壁80c、80dを備える、楕円形周縁を有する。図示される特定の好ましい構造では、対向側壁80cおよび80dの中央部分は、直線状であり、互いに平行である。図1に部分80cが見られ、部分80dは通常鏡像であることに留意されたい。図示の構造では、排出器ポート81が、一方の湾曲端部80bに配置されているが、代替形態も可能である。典型的な用途では、ハウジング21から排出されたごみをプレクリーナ25から引き出すために、清掃システムの管が、ごみ排出器ポート81に取り付けられる。いくつかの構造では、清掃システムが使用されない場合に、開口81aを覆って可撓性の吸引器弁を配置することができる。そのような弁は、エア・クリーナ構造では一般的であり、例えば国際出願公開第WO03/084641A2号の図4などに、その1つが示されている。
【0089】
分離器の管構造83は、一般に、図1、図2および図3の複数の分離器の管83を備える。そのような管は概括的に、例えば、本明細書にその記載全体が参照により合体される、2004年3月24日出願の米国仮特許出願第60/556,133号、および2003年10月16日公開の国際出願公開第WO03/084641号に記載されている。
【0090】
管83は、様々な異なる数および向きで使用することができる。一般的に、それらは、期待される特定な例の用途のために選択される。図2を参照すると、一般に、管83は、(a)通過時に入口翼またはフィン83aの使用によって、吸気に回転モーメントを与え、(b)その結果として、いくらかの粒子を管の外側部分83bへ、最終的に出口83cを通して管83の外へと押し出し、(c)空気が中央出口管83d内へと、次いで主エア・クリーナを受け入れる部分27内へと通過することを可能にするように構成される。
【0091】
図1を参照すると、プレクリーナ25は、側壁80に固定された端部部片25aを備える。プレクリーナ25は、主フィルタ・カートリッジを受け入れる部分27に取り付けられる前に予め組み立てることができる。図2を参照すると、プレクリーナ25は、フィン83aおよび管83bをその上に有する端部部片87(または部片25a)と、管83dをその中に有し側壁80を有する本体88とを含む、2つの成形されたコンポーネントとして形成することができる。次いで2つのコンポーネント87、88は、プレクリーナ25を形成するために互いに固定することができる。この一般的なタイプのアセンブリは、例えば、本明細書に参照として合体される国際出願公開第WO03/084641号に記載されていた。
【0092】
この例ではプレクリーナ25を備える入口部24は、偏心構造を有することに留意されたい。偏心構造は、図1の端部80a、80bのうち一方の内部の、出口管81の位置によってもたらされる。偏心はまた、管83の設置のパターンによって、図示される特定のプレクリーナ25内にももたらされる。この偏心から、プレクリーナ25を、部分27に対する2つの回転位置のうちの1つに取り付けることができることが分かる。これによる利点は、以下の議論から明らかになるであろう。
【0093】
図3を参照すると、エア・クリーナ20は、内部で受けられる装填カムまたは傾斜構造90を備える。1次フィルタ・カートリッジ43の設置時(カバー35が取り外される場合)に、カムまたは斜面90が装填工程の間係合され、カートリッジ45を、矢印95の方向、すなわちシール位置へと偏倚させる。次いでアクセス・カバー35が定位置に固定されるとき、カバー35内の、1次フィルタ・カートリッジ43の端部98に隣接する突起96は、フィルタ・カートリッジ43が後退してシール部51における係合状態から外れることを妨げる。すなわち突起96は、正しい動作のために、定位置に係止されたカートリッジ43の固定を助ける。同様の装填カムまたは斜面構造90、および突起96をその上に備えるアクセス・カバー構造が、本明細書に参照として合体される、2003年11月20日に国際出願公開第WO03/095068号として公開された米国特許出願US03/14350に記載される。
【0094】
通常、斜面90の部分は、ハウジング21の各側壁部38、39、およびその底部内に設けられる。図3では1つの側壁部のみを見ることができ、対向する側部は鏡像となる。
【0095】
本明細書では、カムまたは斜面90は、動作時にまったく動かないので、「静止」カムまたは斜面90と呼ばれることがある。部分27内で定位置に固定されるのではなく、カートリッジ43は、部分27内への挿入時に偏倚される。静止カムまたは斜面90は、必要に応じて、カバー35に干渉することなく偏倚を生じるように動作するよう配置される。これは、いくつかの好ましい構造では、カバー35が定位置に着く前でもカートリッジ43の偏倚(biasing)が生じることを意味する。
【0096】
本明細書に参照により合体される米国仮特許出願第60/532,783号に記載されるものと同様のフィルタ・カートリッジを、フィルタ・カートリッジ43に使用することができる。そのような要素は一般に、図3の媒体パック50の端部50f上に、斜面90と係合させるための恒久的に配置された構造的なコンポーネントを有する。ただし、好ましくは、図3に示す特定のアセンブリでは、媒体パック50は、端部50fにてその上に配置されるそのような構造を備えない。そうではなく、エア・クリーナ20は図示のように、次節で詳細に説明するように媒体パック50に恒久的には固定されない、任意のシース、バンド、またはカセット・コンポーネント100を備える。
【0097】
IV.シースまたはカセット構造100
図3を参照すると、シースまたはカセット・コンポーネント100が、媒体パック50を取り囲み、収容する。図5〜図7Aに、カセット・コンポーネント100を詳細に示す。
【0098】
通常および好ましくは、シース100と媒体パック50は、手作業で分離可能である。「手作業で分離可能」とは、この文脈で、フィルタ・カートリッジ43が交換される場合でもカセット100を再使用することが可能になるように、2つのコンポーネントを保守作業員による手作業での操作で分離することができることを意味する。一般に、好ましい構造での分離に必要とされることは、2つの部品を軸方向に互いに離して引っ張ることだけである。これは、カセット100のさらなる詳細な議論から理解されるであろう。
【0099】
図7Aを参照すると、カセット・コンポーネント100は、図3の媒体パック50をその中に受け入れるように構成された内側104aを定める、外壁104を備える。
【0100】
外壁104は、対向する端部107および108を備える。端部107は、使用時に、媒体パック50の入口面54に隣接して配置され、端部108は、使用時に、ハウジングシール構造51に隣接して配置される。すなわち、典型的な空気流に対して、端部107は入口端部であり、端部108は出口端部である。
【0101】
好ましくは、端部108は、使用時に、媒体パック50をそこを通して挿入することによって、内部104a内に受け入れることが可能になるように開いている。
【0102】
図示の特定のカセット構造100は、端部107を横切って延びる、交差部片111を有するグリッド構造110を備える。交差部片111は、使用時に、媒体パック50の入口面54に隣接して延びるグリッド110を形成する。好ましくは、グリッド110は、外壁104と一体に形成される。この文脈で「一体」という用語およびその変形は、分離することができない部品を指すことを意味する。通常、グリッド110および外壁104は、単一の成形プラスチック部片として、例えばポリアミドまたはポリオレフィンから形成される。典型的な使用可能な材料は、ナイロン6/6またはポリプロピレンであり得る。プラスチックは、ガラス繊維入りとすることができる。
【0103】
グリッド110の特定の構造は、選択事項であり、美的またはソースを指示する目的のための設計で選択され得る。適切な機能として、好ましいことは、使用時に、この位置で図3の媒体パック50のための端部支持を保証するために、端部107を十分に横断して延びることだけである。
【0104】
本明細書では、カセット100の端部107は、組立て時にそこを通る媒体パック50のいかなる部分の挿入も妨げるようにグリッド110がそこを横切って延びているので、閉じていると言われることがある。端部107および108の両方が、空気流に対して開いていることに留意されたい。
【0105】
図5を参照すると、カセット100は一般に、対向する湾曲端部109a、109b、および2つの対向する側部109c、109dを含む外周形状を有する。図示される典型的な好ましい構造では、側部109cおよび109dの中央部分は、直線状であり、互いに平行である。湾曲端部109aは、以下で議論するようにそこから外側に突出する構造をその中心部に備えることに留意されたい。
【0106】
図7Aの外壁104は、離隔された、径方向外側に突出するリブ115をその上に有する外面114を備える。リブ115は一般に、対向する側部114a、114bに沿い、底部114cを横切って延びる。図2を参照すると、側部114a、114b上のリブ115は、好ましくは、受けられる媒体パック50をハウジング内部20a内で中央に支持することを助けるために、間隙117を横切って延びるようにサイズ決めされる。リブ115は実際に、必要に応じて、壁117の内面116にそれらの位置で係合するようにサイズ決めすることができる。
【0107】
図7Aのリブ115のうちの1つが、内側端部107のところに配置されることに留意されたい。このリブ115aは、以下で議論されるように、フィルタ・カートリッジ45をカセット100と結合させた状態でカセット100をエア・クリーナ21内へと挿入する間に、使用のためにカムまたは斜面90に係合するように配置される。
【0108】
図7を参照すると、好ましい外壁104は、図3の媒体パック50がその中に挿入されるときその端部122を挟むようにサイズ決めされた、狭い端部部分121へと先細になる、内面104bを有する。これは、使用時に、媒体パック50をこの位置で支持し、媒体パック50をこの位置での運動に逆らって固定することを助ける。位置121での締付けまたは圧迫だけによる、カセット100と媒体パック50との間の係合によって、カセット100内への媒体パック50の手作業での挿入および手作業での取外し、すなわち、保守動作時の媒体パック50とカセット100の間の分離および係合が容易になる。
【0109】
図7を参照すると、側壁104の内部104aに、第1の断面サイズの中央領域124、および端部107に隣接する第2のより小さい断面サイズの端部部分125をもたせるように、移行段差123を含む狭い端部121が形成されている。好ましくは段差123、およびしたがって部分125は、領域124bに対して、全体で約0.5mmから2mm、通常約1mmの距離、内側に突出する。好ましくは領域125は、その周りを1.5mm未満で圧迫して(締め付けて)、媒体パックをぴったりと受け入れるようにサイズ決めされる。好ましくは、領域125は、端部125aおよび125bの間で、少なくとも5mm、通常10mm、および一般に15〜25mmの範囲内で軸方向に延びる。本明細書では、領域125を、媒体パック支持ショルダと呼ぶことがある。図示の特定の媒体パック支持ショルダ125は、連続的なものである。ただし、ショルダ125は、カセット100内の連続的なショルダと対照的に、離隔された構造を含むことができる。
【0110】
通常および好ましくは、連続的であるにせよないにせよ、支持ショルダ125は、対向する湾極端部(図20の50c、50b)から媒体パックに係合するように突出する部分、および対向する側部(図20の50d、50e)から媒体パックに係合するように突出する部分を備え、媒体パックに係合する各側部に沿った径方向延長部(すなわち、媒体パックの周り)の長さが少なくとも15mmを超え、好ましくは少なくとも30mmとなり、媒体パックに係合する各湾曲端部部分に沿った径方向(弓形)延長部の長さが少なくとも15mmおよび好ましくは30mmとなる。この場合も、好ましくは、ショルダ125は連続的であり、媒体パック50の周りに連続的に係合する。連続的である結果として、これは媒体パックの周りを同じ大きさで圧迫する。
【0111】
一般に、媒体パック支持ショルダ125は、この例では、図3のハウジングシール構造51に対向するその端部にて、媒体パック50を解放可能に径方向に支持する。この場合も係合は、媒体パック50およびフィルタ・カートリッジ43を、カセット100を再使用することができるようカセット100から手作業で分離することができるようなものである。
【0112】
この場合も、使用時は、媒体パック50の対向湾曲端部および対向する側部の両方に対して支持ショルダ125によってもたらされる支持部は、媒体パック50を設置時に図3の端部50fで支持するように動作する。これは、媒体パック50がハウジング21内に設置されるときに、媒体パック50が、対向する端部面54および55の両方に隣接して、すなわち支持ショルダ125で端部54に隣接し、ハウジングシール部51で端部55に隣接して支持されることを意味する。これは、動作状態にあるアセンブリ20の振動中の、媒体パック50への損傷を防ぐことを助ける。
【0113】
上記で特徴付けたような好ましい方法で構築される場合、連続的であってもなくても、ショルダ125は、媒体パック50に、対向する端部50b、50cおよび対向する側部50d、50eを含むその4つの部分に沿って係合し、すなわち、少なくとも4つの異なる方向から媒体パックの方に方向付けられた締付けまたは支持力を用いた、360°または4辺の締付けまたは支持として特徴付けることができることに留意されたい。この場合も、これは、媒体パックの360°の支持、4辺支持、または、少なくとも4つの異なる方向からの媒体パックに対する力を用いた支持と呼ばれることがある。
【0114】
一般に、段差123は好ましくは、媒体パックを損傷なく内部104aと位置決めすることを助けるように、先細であり急激なものではない。また、通常部分124は、領域124aおよび124bの間で下に向かって、例えば0.5°〜1.5°の範囲内の角度でいくらか先細になる。
【0115】
通常カセット100は、媒体パックが使用のためにその中に配置されるときに、媒体パックが上記のように、領域121に隣接して締め付けられるように、また端部124bまたはその付近にて領域124に接触し、あるいは、そこから約1.5mmを超えて離隔されず、通常0.5mm未満で離隔されるようにサイズ決めされる。
【0116】
端部108で、外壁104は、いくつかの異なる方法で構成することができる。図7に示す特定の構造は、端部108に隣接する、段差129をその中に有する外部フレアまたはフランジ128を備える。段差129およびフランジ128は、外壁104の端部108の延長部を、図3の径方向シール部57を形成するシール材料131の周囲シール部分130の一部上に設けるように、サイズ決めされる。周辺シール部分130は、一般に、径方向シール部分57と一体であり径方向シール部分57を媒体パック50に対してシールする、シール材料の部分を備える。好ましくは、領域129の軸方向延長は、5mm〜25mm、通常10〜20mmの範囲内である。
【0117】
図7を参照すると、段差129と領域124aの間の移行部分129aによって、緩やかなサイズの増大がこの位置にもたらされる。
【0118】
代替形態では、段差129およびフランジ128を備えるのではなく、端部108が単に、媒体パックの周囲シール部分130またはその軸方向手前で終端するように、外壁104をサイズ決めすることができる。
【0119】
図7をさらに参照すると、好ましくは、段差129が領域104から0.25から2.0mmの範囲内でその外周の周りに一定の値の段差を外側に向かって有するよう、フランジ128の内面128aが124aに対してサイズ決めされるように、段差129は構成される。
【0120】
カセット・コンポーネント100の端部107は、装填時に図3の装填カムまたは傾斜90に係合するようにサイズ決めおよび位置決めされる。すなわち、通常の用途では、フィルタ・カートリッジ43は、エア・クリーナ20外部の位置にて、端部108を通して挿入することによって、カセット・コンポーネント100の内部104a内に装填される。次いでカセット・コンポーネント100は、フィルタ・カートリッジ43をその中に設置した状態で、アクセス・カバー35を取り外して、点検口を通って主フィルタ・エレメントを受け入れる部分27の内部27aへと装填(挿入)される。装填中に、カセット・コンポーネント100と(静止)装填カムまたは傾斜90との係合によって、カセット・コンポーネント100および受けられた1次フィルタ・カートリッジ43を、図3の矢印95の方向で、1次フィルタ・カートリッジ43が径方向シール部57にてシールされる装填位置内へと押される。次いで、アクセス・カバー35を、1次フィルタ・カートリッジ43およびカセット・コンポーネント100が後退して装填およびシール位置から出ることを妨げる位置へと突起96が延びた状態で、配置することができる。
【0121】
必要に応じて、いくつかのアセンブリでは、組立てを容易にするために、アクセス・カバー35をカセット・コンポーネント100に固定することができる。この固定は、必要に応じて、恒常的または一時的なものとすることができる。
【0122】
本明細書では、フィルタ・カートリッジ43または媒体パック50がカセット100に挿入されていると言う場合、フィルタ・カートリッジ43の軸方向長さの100%がカセット100の内部にあることを必ずしも意味しない。例えば図2および図3に示すように、シール構造51の一部は、カセット100から外側に突出する。典型的な好ましい構造では、媒体パック50は、カセット100の軸方向長さに完全に収容され、あるいは、媒体パックの軸方向長さ(すなわち端面54および55の間の長さ)の少なくとも94%がそのように収容される。
【0123】
カセット100が連続的であり、側壁104内に媒体パック50の側部を露出する開口またはその他の開口部をもたないことは、要求されていない。ただし、媒体パック50の側部を露出する開口または開口部をその中にもたない図示のような1つの構造が、媒体パックの保護には好ましい。
【0124】
図示の図7Aの特定の構造では、カセット・コンポーネント100は、湾曲端部132にて突起構造131を備えることに留意されたい。突起構造131は、操作者の操作中(handling)にカセット・コンポーネント100の把持を容易にするために、受取部133をその下に(好ましくは側部133a、133bの両方に)備える、(この例では平坦な)プラットホーム131aを備える。図3を参照すると、アクセス・カバー35内の突起41は、突起構造131を受け入れるために、凹部41aをその中に定める。好ましくは、プラットホーム131aは、少なくとも3600平方ミリメートルの、通常少なくとも7000平方ミリメートルの周囲領域(または外面領域)を有する。好ましくは受取部131は、使用者の指を媒体パック50の軸方向と垂直な方向に、それらの中に突出させることができるように配置される。
【0125】
比較的大きいプラットホーム131aは、把持しやすく、カセット100、したがって1次フィルタ・カートリッジ43が、設置されると正しい向きとなることを保証することを助ける。突起131をアクセス・カバー35上の受取部41内で受け入れることは、設置後に正しい配置が維持されることを保証することを助ける。
【0126】
次に、図1〜図7Aの構造と同様の構造の動作を概略的に示すことが意図される、図8〜14に注目する。例えば、カートリッジコンポーネントが突起構造131と同様の突起を備えないので、アクセス・カバーが、内側に向かう受取部を有する突起をその上に備えないなど、図8〜図14のいくつかの詳細は異なることに留意されたい。ただし、一般に特徴は同様であり、すなわちそれに応じて参照番号を付けて説明する。
【0127】
図8を参照すると、完全に組み立てられ閉じられたエア・クリーナ20が、概略的に示されている。図9および図10に、アクセス・カバー35の取外しが示されている。図10には、アクセス・カバー35の取外しが示されており、またこの例ではカセット・コンポーネント100がアクセス・カバー35に結合されているので、カセット・コンポーネント100の取外しも示されている。軸カバー35とカセット100の結合は恒久的なものとすることができ、または取外し可能なスナップ嵌めとすることができる。結合が用いられる場合は、取外し可能なスナップ嵌めが通常好ましい。図1に示すような好ましい代替実施形態では、この2つのコンポーネントが互いに結合されないので、アクセス・カバー35は、カセット・コンポーネント100を取り外すことなく取外し可能となる。(図8では、カセット・コンポーネント100は、概略的に、すなわち例えばリブおよびグリッドなしで示されることに留意されたい。)
【0128】
図11を参照すると、アセンブリ20は、アクセス・カバー35およびカセット・コンポーネント100がハウジング21の残りの部分から完全に取り外された状態で示される。図12では、1次フィルタ・カートリッジ43は、カセット・コンポーネント100から取り外されて示されている。ハウジング21の残りの部分に、2次または安全エレメント45を見ることができる。
【0129】
図12では、安全エレメント45は、図3でのその位置に対して逆に取り付けられて示されていることに留意されたい。すなわち、安全エレメント45の反対側端部は、図3に示されるものと異なり上向きに方向付けられている。これは、本記載による原理では、代替可能性を許容することができることを示す。
【0130】
図13には、2次または安全エレメント45の取外しステップ中のエア・クリーナ20が示される。図14には、完全に取り外された2次または安全フィルタ45が示される。
【0131】
V.その他のエンジンコンポーネントへの取付けおよび結合における変化のためのハウジング21の構造
次に図15に注目する。図15では、入口部24、(プレクリーナ部分25)、(主エア・フィルタ・カートリッジを受け入れる)中央部27、および出口部28を備えるハウジングコンポーネントが、互いに分解されて示される。通常、ハウジング21へのこれらのコンポーネントは、別個に組み立てられ(すなわち、プレフォーム(予備成形)され)、次いで互いに固定されて、図1のエア・クリーナ20を形成する。互いに固定することは、取外し可能な結合によって、あるいは、コンポーネントが再び分解されることを妨げる超音波溶接または同様の技術によって行うことができる。通常および好ましくは、コンポーネントまたはハウジング部分24、27、および28は、アセンブリ20内に恒久的に固定される。
【0132】
本明細書では、入口部24(すなわちプレクリーナ部分25)および出口部28などいくつかの好ましいコンポーネントが、個別に「プレフォーム(予備成形物)」または「プレフォーム(予備成形)されたコンポーネント」と呼ばれることがある。この文脈での「プレフォーム(予備成形)」という用語およびその変形は、中央部27とは別個に形成され、次いでそれに固定されてエア・クリーナ・ハウジング21を形成するコンポーネントを示すことが意図される。
【0133】
図15を参照すると、主エア・フィルタ・カートリッジを受け入れる中央部27は、上流または入口縁部27a、および下流または出口縁部27bを備える。通常、入口コンポーネント24(プレクリーナ25)は、プラスチックから予備成形されて組み立てられ、次いで溶接(例えば音波溶接)によって上流縁部27aに固定される。通常、出口部28は、プラスチックから予備成形され、(例えば音波溶接などの)溶接によって縁部27bの下流縁部に固定される。
【0134】
この組立て手法によって、出口部28を出口管74と共に、(図15に示すのと異なり)カバー35付近に、または(図15に示すように)カバー35から離して位置決めすることが可能になる。これによってさらに、図示するようにごみ排出器ポート81をカバー35と反対側に、あるいはカバー35の方へと方向付ける、プレクリーナ部分25の位置決めの選択が可能になる。これによって、同じコンポーネントを用いた4つの異なる全体的なアセンブリ構造が可能になる。出口部28の代替構造、およびさらなる可能性を可能にする入口部24の代替構造を用いることができる。
【0135】
さらに図15を参照すると、この図または図1に示される特定のアセンブリ20では、入口部24(プレクリーナ25)は非対称であるので、この部分24は2つの異なる回転位置に取り付けることができる。図15の2つの向きは、出口81が、下向きまたは上向きに方向付けられるものとなる。中央部27の取付けのための2つの異なる回転位置が可能な入口部24は、本明細書で、偏心コンポーネント、または2つの可能な取付け向きを有するコンポーネントと呼ばれる。
【0136】
同様に出口部28も、出口74が中央に配置されていないため偏心している。すなわち部分28は、2つの可能な回転位置、すなわち、出口74が図15に示される位置に配置される第1の位置、および部分28が180°、部分74がこの位置で、図15において垂直にアクセス・カバー35の付近に回転される第2の位置で、部分27上に取り付けることができる。
【0137】
これらの可能性は、保守のための保守カバーへのアクセスを容易にすること、ごみ排出器出口の適当な突出、およびシステム内のその他の機器との出口74の好ましい係合に関して、機器に取り付けられるユニットの提供を有利にするために使用することができる。これは例えば、すべてではないがいくつかの可能性を提供する図16A〜図16Xに示される。
【0138】
エア・クリーナ20のための上記取付け構造31が、好ましくは3面取付け構造31a、または箱型U字構造31aであるとして特徴付けられたことに留意されたい。これは、図16Aに示す取付け構造は、底31dが間に延びる、対向する好ましくは平行な面31bおよび31cを備え、面31b、31cの間の係合角度が通常底31dと垂直である、3つの面を有するからである。
【0139】
図15を参照すると、通常、3面箱型U字形取付け構造が中央部27上で使用される場合、アクセス・カバー35が、取付け構造の中央底部31dの反対側に配置される。これもまた、図1に示される。
【0140】
図16Aは、例えば、取付け構造の中央の底部または基部31d上に取り付けられ、機器取付け面または構造がAで概略的に示される、図15の構造を示す。図16Bは、エア・クリーナ・ハウジング部分27の、同様であるが出口部28が逆さまの(または図16Aに対して180°回転された部分27上に配置された)の取付けを示す。図16Cは、図1に対して逆さまに取り付けられた構造を示す。図16Cの構造を実現するために、図15のアセンブリは、プレクリーナ部分25が、図15の位置から逆さまになりまたは180°回転された状態で製作される。また、カバー28は、図15の位置から180°回転される。
【0141】
図16Dは、図16Cと同様の取付けを示すが、出口部28が、図16Cに対して逆さまになり、すなわちカバー35に対して、図15に示すものと同じ向きになる。
【0142】
図16Eは、ハウジング部分27の2つの面のうちの一方(面31c)上の側方取付けを示し、この例では、出口部28およびプレクリーナ部分25が図16Aおよび図15に示す向きと同じである。図16Fには、同じ取付け向きを示すが、出口部28が逆さまである。
【0143】
図16Gは、反対側の面(面31b)上の取付けを示すが、出口部28およびプレクリーナ部分25が、図16E、図16A、および図15と同じ位置に向けられる。図16Hは、図16Gと同じ取付けを示すが、出口部28が逆さまである。
【0144】
図16Iは、主フィルタ・カートリッジを受け取る部分27が図16Gに対して逆さまにされ、出口部28およびプレクリーナ部分25が図16Cと同様の向きとなる状態で取り付けられる、エア・クリーナを示す。図16Jは、主フィルタ・カートリッジを受け入れる部分27の、図16Iと同様の取付けを示すが、出口部28が逆さまである。
【0145】
図16Kは、図16Cおよび図16Iと同じ構造であるが、図16Iとは反対側に取り付けられたアセンブリを示す。図16Lは、図16Dおよび図16Jと同じ向きであるが、図16Jと反対側の部分27上に取り付けたアセンブリを示す。
【0146】
図16A〜図16Lでは、取付けは、「垂直」向きであった。「垂直」という用語はこの文脈で、図1のアクセス・カバー35を上または下に方向付けた状態で、あるいは、別の言い方をすれば、底部31dを上または下に方向付けた状態で取り付けることを意味する。図16M〜図16Xに、水平取付けのための向きおよび代替実施形態を示す。本明細書に記載されるような構造が、「水平に取り付けられる」として、またはその変形によって特徴付けられる場合、カバー35が、上向きにも下向きにも方向付けられず、水平に方向付けられることを意味する。
【0147】
図16M〜図16Rにおける描写では、ごみ排出器の出口が、清掃システムに取り付けられるものとされる。この場合、通常、清掃システムが排出器の管を通してごみを除去するために真空吸引するので、排出器を下向きに方向付ける必要がない。
【0148】
図16Mでは、アセンブリは、垂直ではなく水平に示され取り付けられるが、図16Aと同様の向きの、出口部28、主フィルタ・カートリッジを受け入れる中央部27、およびプレクリーナ25を備えて構成される。
【0149】
図16Nは、一面上で水平方向に取り付けられる以外は図16Bと同様に向けられた、出口部28、プレクリーナ25、および主フィルタ・カートリッジ部分27を備えるアセンブリを示す。図16Oは、反対側から懸架される以外は図16Mと同様の向きのアセンブリを示し、図16Pは、反対側から懸架される以外は図16Nに示すものと同様である構造を示す。
【0150】
図16Qは、水平向きに取り付けられる以外は図16Dに示すように構成される、エア・クリーナを示す。図16Rは、出口部28が180°回転される以外は図16Qと同様である。
【0151】
図16S〜図16Xは、図1のプレクリーナ部分25の代わりにプレクリーナ部分200を使用することによって、さらに別の代替構造が可能であることを示す。使用されるプレクリーナ部分200は、外部突起201を、図1の一方の端部にではなく、面側部140、141の一方の内部に備える。また、入口分離管83は、異なる配置にすることができる。その他の形式では、コンポーネントは、前出の図の実施形態と同じものとすることができる。
【0152】
図16Tは、出口部28が180°回転されている以外は、図16Sと同様である。図16Uは、構造が側部で取り付けられる以外は、図16Sと同様である。図16Vは、部分28が180°回転される以外は、図16Uと同様である。図16Wは、反対側から取り付けられる以外は、16Uと同様である。図16Xは、反対側から懸架される以外は、図16Vと同様である。
【0153】
いくつかのシステムではプレクリーナの代わりに、図15の縁部27aに入口構造を提供することができることにも留意されたい。入口構造は、プレクリーナとは対照的に、単純に入口管とすることができる。
【0154】
VI.代替カバー構造
次に、代替アセンブリ300を示す図17に注目する。これは、アクセス・カバー302内の突起301が異なる構造であり、図示されない内部で受けられるカセットが、その外側領域上に同様の突起を有する点が、図1のアセンブリ20と異なる。そのような突起が湾曲し、中央軸方向縁部を有することに留意されたい。
【0155】
図3を参照しながら、カバー35が定位置に配置されアセンブリ20が使用されるときに、突起131および受取部41が、カートリッジ100の動作のための正しい位置づけを保証することを助けることに留意されたい。アセンブリ300の同様の特徴は、同様のやり方で動作する。
【0156】
VII.1次または主フィルタ・カートリッジ45
図19〜図21に、カートリッジ43を示す。図19を参照すると、カートリッジ43は、媒体パック50を有し、媒体パックはそこに固定されたハウジングシール構造51を有する。通常および好ましくは、ハウジングシール構造51は、上記のような径方向シール部を形成する領域を有する、例えばポリウレタン・フォームなど定位置に成形された圧縮性シール材料の領域を備える。図19に、シール領域を51bで示す。
【0157】
シール構造51はさらに、媒体パック50に係合しそこにシール構造51を固定する、シール材料130の部分を含む。好ましくは領域130は、領域51bと一体であり、すなわちそれらは、1つの樹脂プールから同時に成形される。
【0158】
図21を参照すると、突起58をその上に備えるグリッド52が示される。突起58は、シール領域51および特に径方向シール領域51bへの支持を提供する。好ましくは、グリッド52および支持58は、互いに一体であり、媒体パック50の端部55に固定されシール材材料の領域130によってそこにシールされる、成形プレフォーム(予備成形品)(ナイロンまたはポリプロピレンなど剛性材料から成形される)を形成する。
【0159】
一例に過ぎないが、使用可能なカートリッジ43は、湾曲端部50b、50cの間に約330mmのより長い寸法を有し、対向する側部50d、50eの間に約203mmのより短い寸法を有する。媒体パックの軸方向長さは、所与のエア・クリーナ構造のための、所望のごみ積載量のために選択することができる。
【0160】
図21を参照すると、500で概略的に示される出口端部、個々の入口ひだが、501で概略的に示すように、ダーツで閉じられていることが分かる。これは、本明細書に参照として合体される2004年1月22日公開の国際出願公開第WO04/007054号に示されるような、閉鎖のための選択的な手法である。同様に図21に示すように、ハウジングシール構造57およびシール領域130を形成するシール材料もまた、媒体の最も外側の巻きまたはコイル502の、内側に突出する。選択的な手法は、例えば、参照により本明細書に合体される米国仮特許出願第60/532,783号に記載される。
【0161】
媒体材料は、特定の用途および所望の効率性レベルのために選択可能である。媒体は、その1つまたは複数の面上に、細繊維の塗布を有することができる。従来の材料、またはまだ開発されていない材料を使用することができる。
【0162】
VIII.Zフィルタ媒体の概要
図26〜図30に関連付けて、Zフィルタ媒体を上記で全体的に説明した。
【0163】
次に、図22に注目する。図22に、Zフィルタ媒体を、参照番号300で全体的に示す。図22には、図26と反対の例示的な空気流方向を例として示す。すなわち、Zフィルタ媒体300は、一般に、例えばシール材またはその他の手段によって対面シート302に固定された、ひだつきまたは波形シート301を備える。対面シート302は、波形でなくてもよいが、いくつかの例では、例えば本明細書に参照により合体される2004年2月11日出願の米国仮特許出願第60/543,804号に記載されるように、波形を付けることができる。
【0164】
図22を参照すると、媒体300が、対向する端部305および306を有する。端部305は、図3の入口面54を形成することができ、端部306は図3の出口面55を形成することができるが、反対の手法が使用可能であり、好ましいことがある。
【0165】
波形シート301は、(a)複数の交互の畝310および谷311、および(b)対向する面312および313を備える。一般に、面312上の谷311は、入口ひだ311aを形成し、空気が、端部305に沿って矢印320の方向に入ることができる。反対側の面313上で畝310は、325にて、端部305またはその付近で閉じられる出口ひだ310aを定める。閉鎖部325は、シール材325a、折曲げ、またはその他の構造によるなどを含めて、様々なやり方で形成することができる。空気は、シール材325aによって閉じられた端部にて、ひだに入る(または離れる)ことはできない。
【0166】
隣接端部306に隣接して、谷311によって面312内に形成されたひだが、この例では330にてシール材331によって閉じられる。
【0167】
一般に、媒体ストリップ300aは、互いに固定された波形シート301および対面シート302によって形成され、次いで切断され積み重ねられ、または巻き上げられて、媒体パックとなり、図3の媒体パックは、対面シートを外側へと向けて巻き上げられる。空気は、入口ひだ311aに入ることができるが、媒体301を通って出口ひだ310aへと通過しない限り、端部306では出られない。(もちろん、空気が反対方向に流れるように向けられる場合は、空気は端部306にてひだ310aに入り、端部305にてひだ311aを出る。)
【0168】
一般に、次いでZフィルタ媒体は、対面シートに固定された波形ひだ付きシートを備え、複数の入口ひだおよび出口ひだを設けるように構成されるものとして特徴付けることができる。入口ひだは、構造の入口面にて開いており、出口面にて例えばシール材によって閉じられている。通常、出口ひだは、入口面にて閉じ、出口面にて開いている。閉鎖部は、構造を形成するために使用される工程ステップの性質に応じて、関連する面に直接隣接させることができ、またはそこからわずかに離隔することができる。次いでZフィルタ媒体は、同様に構造に応じて、巻き上げることができ、またはストリップに切断して積み重ねることができる。
【0169】
IX.図23〜図25の安全エレメント
次いで、安全エレメント45を示す図23に注目する。安全エレメント45は、図24に斜視図で示される。図24によれば、安全エレメント45は、予備成形された外側スカート65、径方向シール部66、端部突起70、ハンドル69、および媒体45aを備える。媒体45aは、好ましくはプリーツが付けられ、スカート66によって取り囲まれ、櫛形(プリーツ離隔器)突起340によって定位置に固定される。スカート66は、一般に、対向する湾曲端部341、342および対向する側部344、345を備える、楕円形状を有する。
【0170】
図23および図24を参照すると、通常、突起70が、一方の湾曲端部341の中央に配置されている。好ましくは、これは少なくとも10mm、通常、少なくとも20mm、例えば25〜40mmの幅(図23の点Cおよび点Dの間の延長距離)を有する。さらに、これは好ましくは、図25のスカート64から径方向外側への(すなわち端部342と反対方向の)、少なくとも5mm、通常少なくとも10mmの突起の距離を有する。図24を参照すると、突起70は、図3の凹部70aに係合するためのリブ70bを備える。
【0171】
図3に、ハンドル69を下に突起70を上にして取り付けられた安全エレメント45が示されることに留意されたい。アセンブリ20は反対取付け用に構成することもできる。
【0172】
X.設置および組立ての方法
上記説明から、一般に、エア・クリーナ内の側部の点検口を通して、エア・フィルタ・カートリッジを、エア・クリーナ・ハウジング内へと設置する方法が提供される。この方法は一般に、媒体パックおよび媒体パックに固定されたハウジングシール構造を備えるエア・フィルタ・カートリッジを、内部を定めるカセット内へと挿入するステップと、それによりもたらされるフィルタ・カートリッジ/カセットの組合せを、カセットとエア・クリーナ・ハウジング内に配置された静止カム部材とを係合させるときにカセットを軸方向に偏倚させて、側部アクセスを通して挿入することにより設置するステップとを含む。好ましくは、この方法は、定義されたようなエア・フィルタ・カートリッジ媒体パックと、定義されたようなハウジングシール部を備えて行われる。これは最も好ましくは、媒体パックをカセット内に挿入するステップが、カセット内の媒体パック支持構造内のハウジングシール構造の反対側で、媒体パックの端部の締付けを含むように行われ、締付けは、媒体パックの4つの側部に対して行われる。
【0173】
また、偏心して配置された中空管をその中に有する出口部を、箱型U字形取付け構造をその上に有する中央ハウジング部分に固定するステップと、偏心配置されたごみ排出器出口を有するプレクリーナを好ましくは備える入口部を、中央ハウジング部分へと固定するステップとを含む、エア・クリーナ・アセンブリを組み立てる方法が提供される。さらに組立てのステップは、好ましくは、エア・フィルタ・カートリッジを中央ハウジング部分内へと設置するステップを備え、エア・フィルタ・カートリッジは、説明したような媒体、および説明したようなハウジングシール構造を備える。好ましくは、この方法は、カートリッジをカセット内へと挿入するステップと、それによりもたらされるカセット/フィルタ・カートリッジの組合せを設置するステップとを伴う一般的な方法を用いて、エア・フィルタ・カートリッジをハウジング内に設置するステップを伴う。
【0174】
XI.アセンブリ構造
ここでは、示される好ましいアセンブリは、楕円形状の断面または外周を有する媒体パックを受け入れるために提供される。上記で示したような楕円形状は、媒体パックが、少なくとも2つの対向する湾曲端部(または側部)と、その間に延びる1対の対向する側部とを有することを意味する。対向する側部は、上記のように直線とすることができ、または曲線とすることができる。
【0175】
これを受け入れるための好ましい構造が、ハウジングならびに安全エレメントの部分にも提供された。
【0176】
もちろん、代替構造が可能である。例えば媒体パックは、円形構造とすることができ、これに対応して、ハウジング部分および安全エレメントを円形構造とすることができるが、さらに別の代替形態が可能である。
【0177】
XII.プレクリーナ、側部装填部、主フィルタ・エレメント、および安全フィルタ要素を備える、2段階構造を有する例示的なエア・クリーナ構造
A.図31〜図46のエア・クリーナの例
図31、図32の参照番号600は、上記で説明した何らかの原理を実施するエア・クリーナ・アセンブリを示す。図31を参照すると、エア・クリーナ600は、ハウジング601を備える。ハウジング501内部で受けられるものは、以下で説明するように、フィルタ・カートリッジおよび安全フィルタを含む。
【0178】
ハウジング601は、一般に、主な中央本体605、アクセス・カバー606、入口部607、および出口部608を備える。図示のエア・クリーナ600内の入口部607は、図1および関連する説明にて上記で全体的に説明されたような、プレクリーナ部分609を備える。610に、ごみ排出器またはプレクリーナ部分609のための落下管が設けられる。通常出口611は、上記のようにごみ排出器弁を備え、または、清掃管に取り付けられる。落下管として使用する場合、エア・クリーナ・アセンブリ600を使用のために設置するときに、これを下に向けることが好ましい。吸引による引込みと共に排出管として使用する場合も、通常これを下に向けるが、代替形態も可能である。
【0179】
出口部608は、上記のものと同様の、中心から外れて配置された出口開口615を備える。
【0180】
好ましくは、モジュール構造をハウジング601に使用する。すなわち、部分507を、2つの回転向きのいずれかに取り付けることができる。代替形態が可能であるが、通常は取付け後に、これは熱ステーキング、溶接、または同様の取付けによって、恒久的に定位置に固定される。また、カバー出口部608は、この場合も通常、熱ステーキング、溶接、またはその他の手法によって、恒久的に2つの回転位置のいずれかに取り付けることができる。
【0181】
図36に、エア・クリーナ600の分解図が示されており、個々の部分605、607、および608を、アクセス・カバー606と共に見ることができる。
【0182】
再び図31および図32を参照すると、アクセス・カバー606が、解放可能なラッチ620によって、基部または本体605上で定位置に固定されている。様々なラッチ構造を使用することができ、オーバ・センタ・ワイヤ・ラッチが例として示される。
【0183】
図31〜図35から、全体的に示し上記でまたはその他の実施形態のために説明したように、中央基部部材605を様々な向きに取り付けることができるように、これに箱型U字形3面取付け構造625が備えられていることが分かる。
【0184】
代替実施形態では、上記で(その他の部分に関して)説明したように、プレクリーナ607は、排出器管611が、図31の端部607cからではなく、図32の対向する端部607bの一方から外側へと延びるように設けることができることに留意されたい。これによって、例えばアセンブリ600が異なる向きで取り付けられるときに、簡便かつ有効なごみ排出が可能になる。
【0185】
通常、部分607は、2つの排出器管位置のうち一方または他方に設けられ、一方が閉じられるが、いくつかの例では両方に設けることができる。
【0186】
図31を参照すると、出口部608は、部分608の対向する狭い湾曲端部に沿って互いに反対方向に延びる、2つの突起608a、608bを備える。内側には、これらの突起608a、608bそれぞれの内部に、以下で説明する用途の受取部が配置されている。
【0187】
通常の動作では、濾過される空気が、面630にて入口607に入る。図33を参照すると、面630内に、複数の遠心分離機またはサイクロン分離機の入口端部が設けられていることが分かる。
【0188】
濾過された空気は次いで、反対側の端部631にて出口615を通ってエア・クリーナ600を出る。図34から、部分608内に、出口615が圧力指示器635と共に設けられていることが分かる。
【0189】
次に、エア・クリーナ600の分解斜視図である、図36に注目する。図36に、以下の内部で受けられるコンポーネント、1次フィルタ・エレメント640、安全エレメント641、およびフィルタ・エレメントを受け入れるカセット642を見ることができる。
【0190】
まず、安全エレメント641に注目する。一般に、安全エレメント641は、以下のことを除いて図24の安全エレメント45と同様である。特に、突起645は下向きに方向付けられる。図36に示す特定の実施形態では、出口部608は、安全エレメント641を定位置に固定するステップ時に、ハンドル646を把持することによって突起645をその中に配置することができるように、凹部608bを備えることに留意されたい。もちろん、安全エレメント641は、突起645が受取部608aの中に延びる状態で、反対側の回転取付け位置に向けることができる。2つの受取部608a、608bを有することによって、部分608をどのように回転させて取り付けても、突起645は、下向きまたは上向きに方向付けられてもその中に延びることができる。
【0191】
図39の側面図、図40の断面図、および図41の斜視図で示すフィルタ・カートリッジ640は、一般に媒体パック650を、この例では巻上げZフィルタ媒体パックを備える。図示の例の巻上げZフィルタ媒体パック650は、一般に楕円形断面であり、この例では、対向湾曲端部(図41)650a、650b、および対向する側部650c、650dを備えるレーストラック形状である。側部650c、650dは、直線状かつ平行とすることができ、または、わずかな湾曲を有し互いに対向させることができる。
【0192】
フィルタ・カートリッジ640はさらに、この例では外側径方向シール部を形成するように向けられたシール構造653をさらに備える。図40では、シール構造653が一般に、シール材料656をその上に有する、支持部655を備えることが分かる。この一般的な手法は、図19〜図20に関して上記で説明した。
【0193】
図41を参照すると、支持部655が、それを横断して延びるグリッドワーク656を備えることが分かる。
【0194】
代替形態が可能であるが、図39〜図41に関して、また上記本明細書で説明した特徴を備えるフィルタ・カートリッジ650は、本記載による構造に都合が良いものとなる。
【0195】
再び図36を参照すると、カセット642が、使用時に、シール構造653がそこから延びるフィルタ・カートリッジ640をその中に受け入れるようにサイズ決めされる。2つのコンポーネント(すなわち、カセット642およびフィルタ640)のこの組合せを、図45および図46に示す。図45の斜視図は、空気流出口端部を示し、図46の斜視図は、空気流入口端部を示す。
【0196】
図36を参照すると、この例では、カセット642は、隣接する空気流入端部660、開口662を横断して延びるグリッドワーク661、およびカセットの側壁を貫通する複数の開口663を有する。これらの開口663は、いくつかの応用例でカセットの操作を容易にする。
【0197】
図43を参照すると、好ましくは開口663が、カセット642の入口端部660に隣接する端部領域664内に配置されている。領域664は、好ましくは、内側サイズがより小さい領域であり、媒体パックと係合させるための、図7の領域121と同様の図43の内側シェルフ664aを形成する。
【0198】
図44を参照すると、好ましくは開口663が、カートリッジ642の対向する側部642a、642b上に列として設けられている。この例では、列の対向する端部は、対向する湾曲縁部上で少し湾曲する。
【0199】
カセット642はまた、本明細書で上述した構造と同様のハンドル構造665をその上に備えることに留意されたい。さらに、カバー606は、同様に上記説明によるハンドル665を受け入れるための受取部666をその中に備える。
【0200】
図36を参照すると、端部670、対向する端部660にて、カセット642は、1つ目は673で示され、2つ目は図36では見られないがリム671の反対側の部分にて鏡像として配置される、2つの中央部分をその中に有するリム671を備える。部分673は、部分または分割部674、675によってリム671の残りの部分から分離された、可撓性を多少有するタブである。
【0201】
図43に、カセット642が断面図で示されており、反対側は鏡像である。図43に、歯678をその上に有するタブ673を見ることができる。歯678は、好ましくは、縁部679に向かってより狭い点へと先細になる、逆目形状である。
【0202】
図36を参照すると、使用時にカートリッジ640が端部670を通してカセット642の内部へと押し込まれるときに、シール構造653と出会うとき、歯678は、シール構造653の一部に食い込みまたはそれを把持し、カートリッジ640とカセット642を互いに固定する。一般に、逆目のサイズは、手の力下で非係合状態になることを可能にするように選択される。
【0203】
図44に示す特定のカセット642では、複数の列、この例では4つの列の逆目または歯が、カセットの各側部に設けられる。別の数を用いることができる。
【0204】
歯または逆目は、好ましくは、媒体パック上の、エア・クリーナ・ハウジングに対するシールに関わらないシール材料の一部、特に媒体パックと重なるシール材料の一部に係合するように配置される。この位置における材料は、好ましくは、逆目が十分に食い込み把持するために十分軟らかい高分子材料である。シール領域のための上記で説明したタイプのポリウレタン材料は、このために適した材料の例である。
【0205】
媒体パック上のシール構造を操作して、ハウジングとのシール状態にしまたはシール状態から外すためにカセットにねじり力が加えられるとき、歯は、シール材料に食い込みまたはそれを把持する傾向があり、媒体パックの係合および操作を容易にする。一方、ねじりを止める場合、歯は一般に、手作業の分離を妨げるところまでシール材料に食い込まないようにサイズ決めされる。歯は、好ましくは、係合がそこで生じるシール材料に、回復不能の損傷を与えないように、形状およびサイズ決めされる。図示されるタイプおよび図示される相対的なサイズの歯構造と共に本明細書で説明されるタイプの好ましいシール材料は、適当な構造の一例である。
【0206】
図示の好ましい歯678は、一方向逆目として構成され、向きを決められる。「一方向逆目」という用語はこの文脈で、歯が、一方向に引かれるときに、シール構造653の一部(ハウジングに対するシール部分を覆わない)に食い込む傾向があるが、もう一方の方向に押されまたは引かれるときは解放されやすいことを意味する。歯678は、好ましくは、シール構造653が、エア・クリーナ・ハウジングとのシール係合から引き出されるときに、食い込みやすくなるように向けられる。これによって、必要に応じて、ハウジングとのシールから、カートリッジ640を取り外すことが容易になる。少なくとも1つの歯が付いた列を使用することができ、好ましくは、少なくとも3つの列が使用される。歯の好ましい点は、カセットの中央軸に対してほぼ垂直な1つの面と、この軸に対して傾斜するもう一方の面を有する。
【0207】
歯678に一方向逆目構造が使用される場合、カセット642からのカートリッジ640の解放は単純である。手の力のみが必要とされる。
【0208】
開口663によって、カセット642とカートリッジ640の組合せから生じるアセンブリの運搬が容易になる。ただし、開口663はまた、異なるモードでの動作も容易にする。特に、いくつかの代替実施形態で、部分607は、保守アクセス・カバー606の使用とは対照的に、エア・クリーナの内側への点検口をもたらすために取外し可能とすることができる。そのような構造では、カートリッジは、側部装填ではなく端部装填によって装填することができる。そのような構造では、開口663によって、カセット642およびカートリッジ640を、アセンブリ内でのシール係合から外して引くことが容易になる。
【0209】
図44に、カセット642の異なる断面を示す。リム部分671内の逆目形状歯678を、カセット642の対向する側部680、681上に見ることができる。
【0210】
図36を参照しながら、図示の特定の構造では、カセット642が開口を通して押されるとき(図31のアクセス・カバー606が取り外されているとき)に、カセット642が偏倚されて、ハウジング601内のシール面を用いてシール構造653をシール係合状態へと、この例では径方向シール構造内へと押し込むように、内部カムまたは傾斜690が、基部605内に設けられることに留意されたい。そのような偏倚構造は、本明細書において上記で説明した。
【0211】
さらに図36を参照すると、カバー606は、対向フランジ692、693を備える。カバー606のフランジ692と中央部分695の間に、インデント696が設けられ、これは、上記で議論したように、カセット642およびカートリッジ640をシールからの後退から適当な向きに保持することを助ける。
【0212】
次に、エア・クリーナ・アセンブリ700を示す図47に注目する。エア・クリーナ・アセンブリ700は、中央部分705およびアクセス・カバー706の、位置Xと位置Yの間の寸法が、寸法的に軸方向により長いこと以外は、一般に、エア・クリーナ600と同様である。これによって、いくつかの応用例で、(比較的)長い長さを有するフィルタ・カートリッジをその中に受け入れることが可能になる。入口部707および出口部708を、それぞれ入口部607および出口部608と同様とすることができることに留意されたい。
【0213】
図48に、エア・クリーナ700を分解図で示す。より大きい(より長い)フィルタ・カートリッジ720、ならびにカートリッジ720を収容するためのより大きいカセット721を、容易に見ることができる。
【0214】
次に図49に注目する。図49では、エア・クリーナ800を分解図で示す。エア・クリーナ800は、基部805、アクセス・カバー806、入口部807、および出口部808を備える。基部805は、基部605と同様であり、アクセス・カバー806は、アクセス・カバー606と同様である。ただし、図示の特定のエア・クリーナ800は、カセットを使用せずにフィルタ・カートリッジ820と共に使用するように構成される。これはまた、プレクリーナなしで使用するように構成される。すなわち、入口部807は、空気流入口825を備えるが、空気分離管を備えない。さらに、エア・クリーナ800は、安全エレメントなしで使用するように構成される。
【0215】
エア・クリーナ800などのエア・クリーナは、大量のごみとの遭遇が予想されないいくつかの路上用途で望ましいことがある。
【0216】
さらに図49を参照すると、カートリッジ820は、上記のようなシール構造823をその上に有する、同様に上記のようなZフィルタ媒体パック821を備える。入口端部825に、流れ面825の一部上に延びるタブ827をその上に有する、予備成形されたリング826が取り付けられている。予備成形リング826は、設置時にアクセス・カバー806が取り外されるときに、カートリッジ820をシール係合へと偏倚させるために図50のカムまたは830に係合するように配置される。図50に、この係合が理解されるように、エア・クリーナ800の断面を示す。アクセス・カバー806内の突起835は、カートリッジ820が非シール状態に後退するのを妨げることを助けることに留意されたい。カバー806内の受取部836は、この応用例では使用されないが、その構造によって、プレクリーナを有する構造にも適した、コンポーネントを使用するモジュール・アセンブリが可能になることにも留意されたい。
【0217】
部分807、808は、必要に応じて予備成形し中央部分805に固定することができ、線対称に設けて、2つ以上の取付け向きを可能にすることができることに留意されたい。
【0218】
図50を参照しながら、入口部807が、取付けブラケット807a、807bをその上に備えることに留意されたい。さらに出口808は、取付けブラケット808a、808bを備える。エア・クリーナ800は、入口および出口部807、808上のブラケット(807a、807b、808a、808b)によって、車両またはその他の機器システムに取り付けることができ、あるいは、これは、中央部分805上のU字形取付け構造870によって定位置に取り付けることができる。通常、これら2つの選択肢のうち両方ではなく一方が、取付けに用いられる。いくつかの構造では、取付けブラケット(807a、807b、808a、808b)を省略することができる。他の構造では、U字形取付け構造870を省略することができる。
【0219】
入口部807および出口部808上の取付けブラケットと同様のブラケットを、上記およびここに示すその他のエア・クリーナ構造内で使用することができることに留意されたい。
【0220】
以下の寸法は、ここで説明する原理に従って構築することができる例示的な構造を示すことが意図される。もちろん様々なサイズを用いることができる。多くの応用例では、典型的なオブラウンド媒体パックが、少なくとも140mm、例えば140〜280mmの長さのひだを有する。多くのそのような応用例では、オブラウンド媒体パックのより長い方の断面寸法は、通常少なくとも約300mm、例えば300〜350mmとなり、短い方の寸法は、少なくとも約180mm、例えば180〜220mmとなる。アスペクト比(より短い断面長さに対するより長い断面長さ)は、通常少なくとも1.4となる。
【0221】
ハウジングコンポーネントおよびカセット・コンポーネントの寸法は、そのような媒体パックを扱うのに適当となる。
【0222】
媒体パックのサイズ、およびシステム全体のサイズは、一般に、車両または機器の動作要求に対処するための、エア・クリーナの要求に基づいて選択される。本明細書で説明する原理は、例えば、毎分約1100立方フィート(毎分約31立方メートル)までの範囲の予想空気流量を有する機器との動作のために構築されるものなど、様々なサイズのエア・クリーナで用いることができる。
【0223】
一般に、ごみ落下部とは対照的に真空清掃機を用いて動作する、いかなる所与のサイズのエア・クリーナ・システムも、より高い空気流要求を許容することを可能にする。一般に、より大きい空気流量サイズに対処するための2つの手法、すなわち、より長い媒体パックを用いて構造を長くすること、および全体的な外周サイズ(媒体パック断面サイズ)を増大させることが提供される。いくつかの例では、両方を用いることができる。
【0224】
B.図51〜図62のフィルタ・カートリッジおよびエア・クリーナの例 図54〜図61の参照番号1000は、上記で説明した何らかの原理を実施する、エア・クリーナ・アセンブリを示す。エア・クリーナ1000は、ハウジング1001を備える。ハウジング1001の内部で受けられるものは、フィルタ・カートリッジ1002(図51〜図53、図55)および安全フィルタ1003を含む。
【0225】
ハウジング1001は、一般に、主中央本体1005、アクセス・カバー1004、入口部1006、および出口部1007を備える。入口部1006は、図1および関連する説明に関連付けて全体的に上記で説明したような、プレクリーナ部分1008を備える。1009で、プレクリーナ部分1008に、ごみ排出器または落下管が設けられる。通常、ごみ排出器1009は、上記のようなごみ排出器弁を備え、あるいは清掃管に取り付けられる。
【0226】
出口部1007は、上記で説明したものと同様の、中心から外れて配置された出口開口1010(図7)を備える。安全フィルタ1003を、出口開口1010を通して見ることができる。
【0227】
好ましくは、モジュール構造がハウジング1001に使用される。すなわち、入口部1006を、2つの回転向きのいずれかに取り付けることができる。また、出口部1007を、通常、熱ステーキング、溶接、またはその他の手法で恒久的に、2つの回転位置に取り付けることができる。
【0228】
アクセス・カバー1004は、解放可能なラッチ1011によって、本体1005上で定位置に固定される。様々なラッチ構造を使用することができるが、オーバ・センタ・ワイヤ・ラッチを一例として示す。
【0229】
通常動作では、濾過されるべき空気が、プレクリーナ部分1008内の入口部1006に入る。図55から、プレクリーナ部分1008が、複数の遠心分離機またはサイクロン分離機1012を備えることが分かる。濾過された空気は次いで、反対側の端部1013(図55)にて、出口1007を通って、具体的には開口1010を通ってエア・クリーナ1000を出る。
【0230】
エア・クリーナ1000の断面図を示す、図55に再び注目する。図55に、内部で受けられる以下のコンポーネント、すなわち1次フィルタ・カートリッジ1002および安全フィルタ要素1003を見ることができる。
【0231】
まず、安全フィルタ要素1003に注目する。一般に、安全エレメント1003は、安全エレメント641(図36)および安全エレメント45(図24)と同様である。フィルタ・カートリッジ1002は、図51〜図53に見ることができる。
【0232】
フィルタ・カートリッジ1002は、一般に、この例では巻上げZフィルタ媒体パックである媒体パック1014を備える。図示の例で、巻上げZフィルタ媒体パック1014は、対向する湾曲端部1015、1016および対向する側部1017、1018を有するほぼ楕円形断面、この例ではレーストラック形状である。側部1017、1018は、直線状および平行とし、またはわずかな湾曲を有し互いに対向することができる。
【0233】
フィルタ・カートリッジ1002は、この例では外側径方向シール部1020(図55)を形成するように向けられた、シール構造1019をさらに備える。図53から、シール構造1019が、一般に、シール材料1022をその上に有する支持部1021を備えることが分かる。この一般的な手法は、図19〜図21に関連付けて説明した。
【0234】
図51および図52から、支持部1021が、それを横断して延びるグリッドワーク1023を備えることが分かる。グリッドワーク1023は、媒体パック1014の圧縮防止におけるいくつかの利点、およびフィルタ・カートリッジ1002全体に対するさらなる支持を提供する。さらに、グリッドワーク1023は、人目を引き、魅力的である。譲受人であるDonaldson Companyの場合、図51および図52に示すこの特定のグリッドワークはまた、Donaldson Company特有のものである。
【0235】
図51〜図53をさらに参照すると、フィルタ・カートリッジ1002は、好ましくはフィルタ・カートリッジ1002の一部として恒久的に取り付けられた、カセットまたはバンド1024を備える。バンド1024は、上記カセット642と同様の機能を有する。図36で示した要素の例では、カセット642は、フィルタ・カートリッジ640から取外し可能であった。この例では、バンド1024は、フィルタ・カートリッジ1002の一部として恒久的に取り付けられることが好ましい。「恒久的に取り付けられる」とは、バンド1024は、フィルタ・カートリッジ1002の残りの部分を破壊せずに、フィルタ・カートリッジ1002の残りの部分から取り外すことができないことを意味する。バンド1024は、フィルタ・カートリッジ1002の一端部、この例では入口端部1025を取り囲み、それと隣接する。バンド1024は、本明細書で上記で説明した構造と同様の、ハンドル1026として実施される突起構造を備える。さらに、カバー1004は、同様に上記説明による、ハンドル1026を受け入れるための受取部1027を備える。ハンドル1026は、シール構造1019を備える端部から離れた、フィルタ・カートリッジ1002の端部に配置されるので、シール構造1019とハンドル1026の間のフィルタ・カートリッジ1002の領域は、エア・クリーナを保守するときにシール構造1019を係合状態から取り外すことを助けるための、てこの腕1031となる。本実施形態におけるてこの腕1031は、上記実施形態のてこの腕よりも長い。より長いてこの腕1031は、エア・クリーナ1000からのフィルタ・カートリッジ1002の取外しに有用である。
【0236】
図51および図52から分かるように、バンド1024は、少なくとも2つの幅が異なる領域を備える。第1の幅1028は、ハンドル1026を定めて受け入れる、バンド1024の領域である。第2の領域の幅1029は、ハンドル1026を受け入れない、バンド1024の部分である。図51および図52から分かるように、ハンドル1026は、湾曲端部1016上に配置される。対向湾曲端部1016は、第2の幅の領域1029を有する。側部1017、1018は、いずれも、第1の幅1028および第2の幅1029をその部分として有する。
【0237】
図62に、カートリッジ1002のためのさらなる支持を提供するためのグリッド1030を備える、バンド1024を示す。
【0238】
フィルタ・カートリッジ1002は、上記構造の説明と同様に、アクセス・カバー1004を取り外し、次いで、フィルタ・カートリッジ1002を動作可能にその中に装填することによって、ハウジング1001内に装填され、そこから取り外される。
【0239】
動作に際しては、濾過されるべき空気が、プレクリーナ1008を通ってエア・クリーナ1000に入り、フィルタ・カートリッジ1002を通り、安全フィルタ1003を通り、出口部1007内の開口1010を通ってエア・クリーナ1000を出る。
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、車両およびその他の機器のためのエンジン燃焼用空気の清浄化に使用するための、エア・クリーナに関する。本発明は、好ましいコンポーネント、アセンブリ、および方法を提供する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、2005年2月1日出願の米国仮特許出願第60/649,301号、2004年8月25日出願の米国仮特許出願第60/604,549号、および2004年4月30日出願の米国仮特許出願第60/567,121号の優先権を主張する。米国仮特許出願第60/649,301号出願、同第60/604,549号出願、および同第60/567,121号出願の完全な記載はそれぞれ、参照によりその全体が本明細書に合体される。
【0003】
ガス流は、その中に粒子状物質を有することが多い。多くの例では、粒子状物質の一部またはすべてをガス流の流れから除去することが望ましい。例えば、原動機つきの車両または発電機器のためのエンジンへの吸気流は、その中に粒子状物質を含むことが多い。粒子状物質は、関連する機構の内部機能に到達すると、実質的な損傷を生じる可能性がある。したがってそのようなシステムでは、エンジンまたはその他の関連機器の上流で、粒子状物質をガス流から除去することが好ましい。粒子を除去するために、様々なエア・クリーナ構造が開発されてきた。
【0004】
媒体パックとして、Zフィルタ媒体構造を使用するエア・クリーナ構造を使用することが一般的な傾向であった。一般に、Zフィルタ媒体構造は、媒体パック構成内に形成された、対面シートに固定されたひだ付きシートを含むものとして特徴付けることができる。Zフィルタ構成の例は、1997年11月6日公開の国際出願公開第WO97/40918号、米国特許第6,190,432号および同第6,350,291号、2004年3月17日出願の国際出願公開第PCT/US04/07927号、2003年12月22日出願の米国仮特許出願第60/532,783号、2003年11月20日公開の国際出願公開第03/095068号、2004年1月22日公開の国際出願公開第WO04/007054号、2003年10月16日公開の国際出願公開第WO03/084641号、および2004年2月11日出願の米国仮特許出願第60/543,804号に記載されており、列挙した参考文献のそれぞれの完全な記載は、本明細書に参照により合体される。
【0005】
いくつかの構造では、Zフィルタ媒体がハウジングの側部(一端部に対向する)を通してエア・クリーナ・ハウジング内へと装填される構造を開発することが望まれてきた。そのような構造は例えば、本明細書に参照により合体される国際出願公開第WO03/095068号に記載されている。
【0006】
一般に、改善が求められてきた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際出願公開第WO97/40918号
【特許文献2】米国特許第6,190,432号
【特許文献3】米国特許第6,350,291号
【特許文献4】国際出願公開第US04/07927号
【特許文献5】国際出願公開第03/095068号
【特許文献6】国際出願公開第03/084641号
【発明の概要】
【0008】
本発明によれば、エア・クリーナ構造内で、またはエア・クリーナ構造用のコンポーネントとして有利に使用するための、様々な特徴および技術が提供される。いくつかの好ましいコンポーネント、並びにそれらのコンポーネントを使用するアセンブリが提供される。また、組立て方法、保守方法、および使用方法が提供される。
本明細書で記載される具体的なコンポーネント、技術、および構造は、利益をもたらすために、実施形態で示されるように共に用いることができる。ただし、それらは、有利な代替構造を作り出すために別々に選択し使用することができる。すなわち、記載される様々な有利な特徴のすべてが存在する、本記載による構造のための特定の要件はない。
【0009】
記載される有利な特徴の中で、バンドまたはカセット・コンポーネントが、エア・クリーナ・アセンブリ内で使用可能である。カセット・コンポーネントは、使用時にZフィルタ媒体パックをその中に有利に受け入れるために構成される。カセット・コンポーネントおよび媒体パックは、手作業で分離可能とすることができ、または恒久的に取り付けることができる。この文脈で使用される「手作業で分離可能」という用語およびその変形は、コンポーネントを、通常の手の力の下で、カセット・コンポーネントに損傷を与えずに分離させ、カセット・コンポーネントの再使用を可能にすることができることを意味する。カセット・コンポーネントとフィルタ・カートリッジは、共に組み立てられると、フィルタ・カートリッジ/カセット組合せと呼ばれ、またはその変形として呼ばれることがある。
【0010】
提供されるその他の有利な特徴は、利益をもたらす取付け構造を備えるハウジング構造全体を含む。記載される1つの特定の取付け構造は、箱型のUの、2つの対向する側部および底部に対応して取り付けるように構成される3つの面を有する、箱型U字形構造である。この文脈で、「箱型の」という用語は、3つの直線的な取付け面、すなわち2つの対向する平行な側部およびその間に延びる中央底部で形成される、U字形を示すことが意味される。代替形態が可能であるが、図示の典型的な好ましい構造では、側部の点検口がエア・クリーナ・ハウジング内で、箱型U字形取付け構造の中央底部と対向する位置に提供される。
【0011】
入口部、中央または主エア・フィルタ・カートリッジを受け入れる部、アクセス・カバー、および出口部に相当する、別々に予備製作され、次いで組み立てることができるコンポーネントを備える、エア・クリーナのためのモジュール構造も提供される。これらのコンポーネントは、予備製作され、次いでエア・クリーナに組み立てられる。典型的な好ましいエア・クリーナは、プラスチック成形され、次いで溶接またはその他の方法で互いに固定されてエア・クリーナ・ハウジングを形成するために、これらのコンポーネントを含む。
【0012】
本発明による好ましいエア・クリーナ構造と共に使用するのに好ましい安全エレメント構造もまた提供される。安全エレメントは、手作業の操作を容易にするためのハンドル構造、および取付けを助けるための枢動突起を備える。
その他の好ましい特徴、コンポーネント、および技術は、以下の図面および詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明によるエア・クリーナ・アセンブリの入口端面斜視図である。
【図2】図1の線2−2に沿った水平断面図である。
【図3】図1の線3−3に沿った垂直断面図である。
【図4】図1の線4−4に沿った垂直断面図である。
【図5】図1のアセンブリ内で使用可能なカセット・コンポーネントの端面図である。
【図6】図5の線6−6に沿った断面図である。
【図7】図5の線7−7に沿った断面図である。
【図7A】図5に示すカセット・コンポーネントを示す入口端面斜視図である。
【図8】図1に示すアセンブリのものと同様の特徴を有するアセンブリを示す概略的な斜視図である。
【図9】カバー取外しステップの最初の部分を示す、図8のアセンブリの概略図である。
【図10】図9に関するカバー取外しの後半部分の、図8および図9の構造を示す図である。
【図11】カバーを取り外し、フィルタ・カートリッジコンポーネントを取り外した、図8〜図10に示す構造を示す図である。
【図12】エア・クリーナ・ハウジングからいずれも取り外されて示されるカセットおよびカバーコンポーネントから、フィルタ・カートリッジコンポーネントが分離された、図11の構造を示す図である。
【図13】安全または2次フィルタを部分的に取り外した図12を示す図である。
【図14】安全フィルタを完全に取り外した図13を示す図である。
【図15】出口コンポーネントおよび入口コンポーネントが、それらをどのように交互に配置することができるかを理解するために分離されて示される、図8のアセンブリを示す図である。
【図16A】、
【図16B】、
【図16C】、
【図16D】、
【図16E】、
【図16F】、
【図16G】、
【図16H】、
【図16I】、
【図16J】、
【図16K】、
【図16L】、
【図16M】、
【図16N】、
【図16O】、
【図16P】、
【図16Q】、
【図16R】、
【図16S】、
【図16T】、
【図16U】、
【図16V】、
【図16W】、
【図16X】、図8に示すようないくつかの特徴を有するアセンブリを、どのように様々な向きで取り付けることができるかを示す概略図であり、図16A〜図16Xは、いくつかの可能な向きのみを示す図である。
【図17】図1に示すエア・クリーナの代替実施形態を示す斜視図である。
【図18】エア・クリーナを備えるシステムを示す概略図である。
【図19】図3の主または1次フィルタ・カートリッジを示す側面図である。
【図20】図19の主または1次フィルタ・カートリッジの上面(出口端面)図である。
【図21】図19のフィルタ・カートリッジを図20の線21−21に沿って示す断面図である。
【図22】図3および図19〜図21のフィルタ・カートリッジ内で使用可能なZフィルタ媒体を示す部分図である。
【図23】図1〜図3のアセンブリ内で使用することができる安全エレメントの上面図である。
【図24】図23に示す安全エレメントの入口端面斜視図である。
【図25】図23の線25−25に沿った断面図である。
【図26】本発明による構造で使用可能なZフィルタ媒体を示す第2の部分概略斜視図である。
【図27】図26に示す媒体の一部の概略断面図である。
【図28】様々な波形媒体定義の例の概略図である。
【図29】本発明による媒体の製造工程の概略図である。
【図30】本発明による構造で使用可能な、媒体ひだ用の任意の端部ダーツの断面図である。
【図31】本発明による原理を実施する、第2のエア・クリーナ・アセンブリの側面図である。
【図32】図31のエア・クリーナの上面図である。
【図33】図31のエア・クリーナの入口端面図である。
【図34】図31のエア・クリーナの出口端面図である。
【図35】図31のエア・クリーナの側部斜視図である。
【図36】図31のエア・クリーナの分解斜視図である。
【図37】図31のエア・クリーナの、図35の線37−37に沿った断面図である。
【図38】図31のエア・クリーナの、図35の線38−38に沿った断面図である。
【図39】図31のエア・クリーナ・アセンブリ内で使用可能なフィルタ・カートリッジを示す側面図である。
【図40】図39のフィルタ・カートリッジの断面図である。
【図41】図39のフィルタ・カートリッジの斜視図である。
【図42】図31のエア・クリーナ内に図39のフィルタ・カートリッジを受け入れるために使用可能な、カセットの入口端面図である。
【図43】図42のフィルタ・カートリッジの、線43−43に沿った断面図である。
【図44】図42のフィルタ・カートリッジの、線44−44に沿った断面図である。
【図45】図42によるカセット内で受けられる、図39によるフィルタ・エレメントを含むサブアセンブリの出口端面斜視図である。
【図46】図45のアセンブリの入口端部の入口端面斜視図である。
【図47】第3のエア・クリーナ・アセンブリの側面図である。
【図48】図47のエア・クリーナ・アセンブリの分解図である。
【図49】第4のエア・クリーナ・アセンブリの分解図である。
【図50】図49のエア・クリーナ・アセンブリの断面図である。
【図51】フィルタ・カートリッジの別の実施形態の斜視図である。
【図52】図51に示すフィルタ・カートリッジの別の斜視図である。
【図53】図51および図52に示すフィルタ・カートリッジの断面図である。
【図54】本発明の原理によるエア・クリーナ・アセンブリの別の実施形態の斜視図である。
【図55】図54のエア・クリーナ・アセンブリ、およびその中に動作可能に挿入された図51および図52のフィルタ・カートリッジの断面図である。
【図56】図54のエア・クリーナ・アセンブリの、図55の線56−56に沿った断面図である。
【図57】図54のエア・クリーナ・アセンブリの、出口端部の端面図である。
【図58】図54のエア・クリーナ・アセンブリの、入口端部の端面図である。
【図59】図54のエア・クリーナ・アセンブリの上面図である。
【図60】図54のエア・クリーナ・アセンブリの底面図である。
【図61】図54のエア・クリーナ・アセンブリの側面図である。
【図62】図51および図52に示すフィルタ・カートリッジの底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
I.Zフィルタ媒体の外形の概要
ひだ付きフィルタ媒体は、様々なやり方で流体をフィルタする構造を提供することができる。よく知られた1つのやり方は、Zフィルタ構造である。本明細書で使用する「Zフィルタ構造」という用語は、波形を付けられ、折り曲げられ、または別のやり方で形成されたフィルタの個々のひだが、媒体を通る流体の流れの長手方向の、通常平行な入口および出口フィルタ媒体ひだの組を定めるためにその中で使用されるフィルタ構造を指すことが意図され、流体は、媒体の対向する流入および流出端部(または面)の間をひだの長さに沿って流れる。Zフィルタのいくつかの例が、米国特許第5,820,646号、同第5,772,883号、同第5,902,364号、同第5,792,247号、同第5,895,574号、同第6,210,469号、同第6,190,432号、同第6,350,296号、同第6,179,890号、同第6,235,195号、米国意匠第399,944号、同第428,128号、同第396,098号、同第398,046号、および同第437,401号で提供されており、列挙したこれら15の参考文献は本明細書に参照により合体される。
【0015】
1つのタイプのZフィルタ媒体は、媒体構造を形成するために、2つの特定の媒体コンポーネントを併せて使用する。この2つのコンポーネントは、(1)ひだ付き(通常波形の)媒体シート、および(2)対面する媒体シートである。対面する媒体シートは通常、波形ではないが、本明細書に参照により合体される2004年2月11日出願の米国仮特許第60/543,804号に記載されるように、例えばひだの方向に対して垂直に波形を付けることができる。
【0016】
ひだ付きの(通常波形の)媒体シート、および対面する媒体シートは、平行な入口および出口ひだを有する媒体を定めるために併せて使用される。いくつかの例では、ひだ付きシートおよび対面シートは、互いに固定され、次いでZフィルタ媒体構造を形成するために巻き上げられる。そのような構造は、例えば、それぞれ本明細書に参照により合体される米国特許第6,235,195号および同第6,179,890号に記載される。その他いくつかの構造では、フィルタ構造を作り出すために、対面する媒体に固定されたひだ付き媒体の、巻き上げられないいくつかの部分が互いに積み重ねられる。この一例が、本明細書に参照により合体される第5,820,646号の図11に示されている。
【0017】
本明細書に記載する特定の応用例では、巻上げ構造が好ましい。通常、巻上げ媒体パックを製作するためにひだ付きシート/対面シートの組合せをそれ自体の周りに巻き上げることは、対面シートを外側に向けた状態で行われる。巻上げのためのいくつかの技術が、本明細書に参照として合体される、2003年5月2日出願の米国仮特許出願第60/467,521号、および2004年3月17日出願の国際出願公開第PCT/US04/07927に記載されている。結果的に得られる巻上げ構造は一般に、媒体パックの外面として、対面シートの一部を有する。
【0018】
媒体内の構造を示すために本明細書で使用する「波形の」という用語は、2つの波形ローラの間に、すなわち2つのローラ間のニップまたはバイト内に媒体を通過させることによって結果的に得られるひだ付き構造を指すことが意図され、その波形ローラのそれぞれは、結果として媒体中に波形作用を生じさせるのに適した表面の特徴を有するものである。「波形の」という用語は、波形ローラの間のバイト内への媒体の通過を伴わない技術によって形成されるひだを指すことは意図されない。ただし、「波形の」という用語は、波形を付けた後に、例えば本明細書に参照として合体される2004年1月22日公開の国際出願公開第WO04/007054号に記載される折曲げ技術によって、媒体がさらに修正または変形される場合にもあてはまることが意図される。
【0019】
波形媒体は、ひだ付き媒体の1つの特定の形態である。ひだ付き媒体は、それを横切って延びる個々のひだ(例えば波形を付けるまたは折り曲げるなどの技術によって形成される)を有する媒体である。
【0020】
Zフィルタ媒体を使用する保守可能なフィルタ・エレメントまたはフィルタ・カートリッジの形状は、「直っすぐに流れる形状」として、またはその変形で呼ばれることがある。一般に、この文脈で意味されることは、保守可能なフィルタ・エレメントが一般に、流入端部(または面)および対向する流出端部(または面)を有し、流れがフィルタ・カートリッジに、ほぼ同一の直っすぐに流れる方向で流入および流出することである。この文脈における「保守可能な」という用語は、対応する流体クリーナから定期的に取り外され交換される、媒体を収容するフィルタ・カートリッジを指すことが意図される。いくつかの例では、流入端部および流出端部がそれぞれ、ほぼ平坦または平面となり、その2つが互いに平行な状態となる。ただし、これからの変形、例えば平坦でない面も可能である。
【0021】
直っすぐに流れる形状(特に巻上げ媒体パックの場合)は、例えば、流れが保守可能なカートリッジを通過するときに一般に旋回するタイプの、本明細書に参照により合体される米国特許第6,039,778号に示される円筒形のプリーツを付けられたフィルタ・カートリッジなど、保守可能なフィルタ・カートリッジとは対照的である。すなわち、第6,039,778号のフィルタでは、流れは(前進流システムでは)円筒形フィルタ・カートリッジに入り、円筒側部を通り、旋回して端面を通って出る。典型的な逆流システムでは、流れは保守可能な円筒形カートリッジに入り、端面を通り、次いで旋回して円筒形フィルタ・カートリッジの側部を通って出る。そのような逆流システムの一例が、本明細書に参照として合体される米国特許第5,613,992号に示されている。
【0022】
本明細書で使用される「Zフィルタ媒体構造」という用語、およびその変形はそれだけで、入口および出口ひだを定めることが可能になるよう適切にシールして対面する媒体に固定された、波形を付けられまたは別の方法でひだを付けられた媒体のウェブ、あるいは、巻き上げられまたは別の方法で入口および出口ひだの3次元ネットワークとして構築されまたは形成されたそのような媒体、および/または、そのような媒体を備えるフィルタ構造、のいずれかまたはすべてを指すことが意図される。
【0023】
図26に、Zフィルタ媒体内で使用可能な媒体401の一例が示される。媒体401は、波形シート403および対面シート404から形成される。
【0024】
一般に、図26の波形シート403は、本明細書で、規則的で、湾曲した、波パターンのひだまたは波形407を有するものとして通常特徴付けられるタイプのものである。「波パターン」という用語はこの文脈で、交互の谷407bおよび畝(せ)407aのひだまたは波形パターンを指すことが意図されている。「規則的な」という用語はこの文脈で、谷および畝(407bおよび407a)の対が、ほぼ同様に繰り返す波形(またはひだ)の形状およびサイズで交互することを指すことが意図されている。(また通常、規則的な構造では、各谷407bは、実質的に各畝407aの逆となる。)すなわち「規則的な」という用語は、波形(またはひだ)パターンが、波形のサイズおよび形状をひだの長さの少なくとも70%に沿って実質的な変更なしに各対(隣接する谷および畝を含む)が繰り返す、谷および畝を備えることを指すことが意図される。「実質的な」という用語はこの文脈で、媒体シート403が可撓性であるということによるより小さい変形ではなく、波形またはひだ付きシートを製作するために使用されるプロセスまたは形態の変化により生じる変更を指す。反復パターンの特徴に関して、いかなる所与のフィルタ構造においても、畝および谷が必ず同数存在することは意図されない。媒体401は、例えば、畝および谷を備える対の間で、または畝および谷を備える対に部分的に沿って終端することができる。(例えば、図26で、断片的に示される媒体401は、8つの完全な畝407aおよび7つの完全な谷407bを有する。)また、対向するひだ端部(谷および畝の端部)は、互いに異なっていてよい。端部のそのような変形は、特に明言されない限りこれらの定義においては無視される。つまり、ひだの端部における変形は、上記定義に網羅されることが意図される。
【0025】
波形の「湾曲した」波パターンの特徴に関する文脈では、「湾曲した」という用語は、媒体にもたらされる折り曲げられまたはしわを付けられた形状によって生じるものではなく、各畝の頂点407aおよび各谷の底407bが、丸みを帯びた湾曲に沿って形成される波形パターンを指すことが意図される。代替形態が可能であるが、そのようなZフィルタ媒体のための典型的な半径は、少なくとも0.25mmとなり、通常3mmを超えない。(上記定義による湾曲していない媒体もまた、使用可能とすることができる。)
【0026】
波形シート403の、図26に示す特定の、規則的な、湾曲した、波パターンのさらなる特徴は、それぞれの谷および隣接するそれぞれの畝の間のほぼ中間点430にて、ひだ407の長さの大部分に沿って、曲率が逆になる移行領域が配置されることである。例えば、図26の裏面または面403aを見ると、谷407bが凹形領域であり、畝407aが凸形領域である。もちろん、表側または面403bに向かって見る場合、側部403aの谷407bは畝を形成し、面403aの畝407aは、谷を形成する。(いくつかの例では、領域430は、点ではなく、直線部分430の端部において曲率が反転する直線部分とすることができる。)
【0027】
図26に示す特定の、規則的で、湾曲した波パターンの波形シート403の1つの特徴は、個々の波形がほぼ直線状であることである。「直線」とはこの文脈で、縁部408と409の間の長さの少なくとも70%(通常少なくとも80%)を通して、畝407aおよび谷407bの断面が実質的に変化しないことを意味する。図26に示す波形パターンに関する「直線」という用語は、ある意味では、このパターンを、本明細書に参照により合体される国際出願公開第WO97/40918号の図1、および2003年6月12日公開の国際出願公開第WO03/47722号に示される波形媒体の先細ひだと区別する。WO97/40918の図1の先細ひだは、例えば湾曲した波パターンとなるが、本明細書で使用される用語のような「規則的な」パターン、または直線的なひだのパターンにはならない。
【0028】
現在の図26を参照し、また上記で参照されるように、媒体401は、第1および第2の対向縁部408および409を有する。媒体401が巻き上げられ、媒体パックへと形成されるとき、一般に縁部409が媒体パックの入口端部を、縁部408が出口端部を形成するが、反対向きも可能である。
【0029】
隣接縁部408には、波形(ひだ付き)シート403および対面シート404を互いにシールする、この例ではシール材・ビーズ410の形のシール材が提供される。ビーズ410は、単一フェーサまたは媒体ストリップ401を形成するために波形シート403および対面シート404の間にビーズとして適用されるときに、「単一フェーサ」ビーズと呼ばれることがある。シール材・ビーズ410は、縁部408に隣接する閉じられた個々のひだ411を、空気がそこを通過しないようシールする。
【0030】
隣接縁部409には、この例ではシールビーズ414の形のシール材が提供される。シールビーズ414は一般に、縁部409に隣接して、ひだ415を、濾過されていない流体がその中を通過しないように閉じる。ビーズ414は、通常、媒体401が波形シート403を内側に向けてそれ自体の周りに巻き上げられるときに適用される。すなわち、ビーズ414は、対面シート404の裏面417と、波形シート403の面418の間にシールを形成することになる。ビーズ414は、ストリップ401が巻き上げられて巻上げ媒体パックとなるときに適用される場合に、「巻付けビーズ」と呼ばれることがある。媒体401が、巻き上げられるのではなくストリップに切断され重ねられる場合、ビーズ414は、「積重ねビーズ」となる。
【0031】
図26を参照すると、媒体401が例えば巻上げまたは積重ねによって媒体パック内に合体されると、それは以下のように動作させることができる。第1に、矢印412の方向の空気が、端部409に隣接する開口ひだ411に入る。ビーズ410によって端部408が閉鎖されているので、空気は、矢印413で示す媒体内を通過する。次いでこれは、媒体パックの端部408に隣接するひだ415の開口端415a内を通過することによって、媒体パックを出る。もちろん動作を、反対方向の空気流で行うことができる。媒体パックは、濾過されていない空気流がそこを通らないよう閉じられる。
【0032】
ここで図26に示す特定の構造では、平行の波形407a、407bは、縁部408から縁部409まで、媒体を完全に横切ってほぼ直線状である。直線のひだ、または波形は、選択された位置、特に端部にて、変形させまたは折り曲げることができる。ひだ端部の閉鎖のための変更は、一般に、上記の「規則的な」「湾曲した」および「波パターン」の定義において無視される。
【0033】
直線の、規則的な、湾曲した波パターンの波形(ひだ)形状を使用しない、Zフィルタ構造が知られている。例えば、Yamadaらの米国特許第5,562,825号には、狭いV字形(湾曲した側部を有する)出口ひだに隣接する、いくらか(断面が)半円形の入口ひだを使用する波形パターンが示される(第5,562,825号の図1および図3参照)。Matsumotoらの米国特許第5,049,326号には、半分の管を有する別のシートに取り付けられた、半分の管を有する1つのシートによって定められ、結果的に得られる平行な直線状のひだの間に平坦な領域を備える、(断面が)円形または管状のひだが示される。Matsumotoの米国特許第5,049,326号の図2を参照されたい。Ishiiらの米国特許第4,925,561号(図1)には、矩形断面を有するために折り曲げられるひだが示され、ひだはその長さに沿って先細になる。国際出願公開第WO97/40918号(図1)には、(隣接する湾曲した凸形および凹形の谷からの)湾曲した、波パターンを有するが、その長さに沿って先細になる(すなわち直線状でない)、ひだまたは平行の波形が示される。また、国際出願公開第WO97/40918号には、湾曲した波パターンを有するが異なるサイズの畝および谷を備えるひだが示される。
【0034】
一般に、フィルタ媒体は、比較的柔軟な材料であり、通常、その中に樹脂を含むことが多く、場合によっては、付加材料と共に処理されることがある、(セルロース繊維、合成繊維または両方の)不織布の繊維材料である。すなわち、これは、受け入れられない媒体損傷を生じることなく、様々な波形パターンに一致させる、またはそれを構成することができる。これはまた、同様に受け入れられない媒体損傷を生じることなく、使用のために容易に巻上げまたは別の方法で構成することができる。もちろんこれは、使用中に、要求された波形構造を維持するような性質のものでなくてはならない。
【0035】
波形工程において、媒体に非弾性変形が生じる。これによって、媒体がその元の形状に戻ることが妨げられる。ただし、張力が解放されると、ひだまたは波形が反り返り、生じていた伸張および曲げの部分のみを回復する傾向がある。対面シートは、波形シートにおけるこの反り返りを阻止するために、ひだ付きシートに結合されることがある。
【0036】
また通常、媒体は樹脂を含む。波形加工中に、媒体を、樹脂のガラス転移点を超えて加熱することができる。次いで樹脂が冷却されると、それはひだ付き形状の維持を助ける。
【0037】
波形シート403、対面シート404、またはその両方の、媒体の片面または両面上に、例えば本明細書に参照として合体される米国特許第6,673,136号による例など、微細な繊維材料を提供することができる。
【0038】
Zフィルタ構造に伴う問題は、個々のひだ端部の閉鎖に関する。通常、閉鎖を実現するためにシール材または接着剤が提供される。上記の議論から明らかなように、特に先細のひだではなく直線状のひだを使用する典型的なZフィルタ媒体では、上流端および下流端の両方において大きいシール材表面積(および体積)が必要となる。これらの位置でのシールの質が高いことは、結果的に得られる媒体構造の正しい動作にとって極めて重要である。広いシール材の体積および面積は、これに関する問題を生み出す。
【0039】
次に図27に注意を向けると、規則的な、湾曲した、波パターンの波形シート443と、波形でない対面シート444とを使用する、Zフィルタ媒体構造440が示されている。点450と点451の間の距離D1は、所与の波形ひだ453の下にある領域452内の対面する媒体444の長さを規定する。同じ距離D1上の波形ひだ453のための弓状媒体の長さD2は、波形ひだ453の形状により、当然D1より長い。波形フィルタ用途で使用される典型的な規則的な形状の媒体では、点450と451と間の媒体453の直線長さD2は、一般にD1の少なくとも1.2倍とある。通常、D2は、D1の1.2〜2.0倍の範囲内となる。空気フィルタのための1つの特に簡便な構造は、D2がD1の約1.25〜1.35倍である構成を有する。そのような媒体は、例えば、Donaldson Powercore(商標)のZフィルタ構造において商業的に使用されてきた。ここで比D2/D1は、波形(ひだ付き)媒体のひだ/平坦部の比、または媒体延伸として特徴付けられることがある。
【0040】
段ボール業界では、様々な規格のひだが規定されてきた。例えば規格ひだE、規格ひだX、規格ひだB、規格ひだC、および規格ひだAなど。添付の図28を以下の表Aと組み合わせて、これらのひだの規定を提供する。
【0041】
本特許の譲受人であるDonaldson Company,Inc.(DCI)社は、様々なZフィルタ構造内における規格ひだAおよび規格Bの変形を使用してきた。これらのひだもまた、表Aおよび図28で規定される。
【0042】
【表1】
【0043】
もちろん、段ボール箱業界のからの、その他の規格のひだ規定が知られている。
【0044】
一般に、段ボール箱業界からの規格ひだ構造は、波形媒体のための波形形状またはほぼ波形形状を規定するために使用することができる。DCIひだAおよびDCIひだB、ならびに段ボール業界の規格ひだAおよび規格ひだBの間の上記比較は、いくつかの簡易な変化を示す。
【0045】
II.ひだ付き媒体を使用した巻上げ媒体形状の製造の概要
図29では、図26のストリップ(細長片)401に相当する媒体ストリップを製作するための製造工程の一例が示される。一般に、対面シート464、およびひだ468を有するひだ付き(波形)シート466が、媒体・ウェブ469を形成するために、470でそれらの間に配置される接着ビーズを用いて互いに結合される。接着ビーズ470は、図26の単一フェーサ・ビーズ410を形成する。ウェブ中央部に配置される中央ダーツ部分472を形成するために、任意のダーツ工程がステーション471で行われる。Zフィルタ媒体またはZ媒体ストリップ474は、波形および対面シートの間に延びるシール材(単一フェーサ・ビーズ)のストリップを備える縁部をそれぞれ有する、Zフィルタ媒体474の2つの部片476、477を作り出すために、475にてビーズ470に沿って切断しまたは切込みを入れることができる。もちろん、任意のダーツ工程が用いられる場合は、シール材(単一フェーサ・ビーズ)のストリップを備える縁部はまた、この位置でダーツを付けられた1組のひだを有する。
【0046】
図29に関して特徴付けられる工程を行うための技術が、本明細書に参照により合体される2004年1月22日公開の国際出願公開第WO04/007054号に記載されている。
【0047】
さらに図29に関して、Zフィルタ媒体474は、ダーツ・ステーション471に通し、最終的に475で切込みを入れる前に形成されなければならない。図29の概略図では、これは、媒体のシート492を1対の波形ローラ494、495に通すことによって行われる。図29に示す概略図では、媒体のシート492が、ローラ496から巻き出され、テンションローラ498に巻き付けられ、次いで波形ローラ494、495の間のニップまたはバイト502に通される。波形ローラ494、495は、平坦なシート492がニップ502を通過した後にほぼ所望の波形形状をもたらす、歯504を有する。ニップ502を通過した後、シート492は、機械の方向にわたって波形になり、466で波形シートとして示される。波形シート466は次いで、対面シート464に固定される。(いくつかの例では、波形工程は媒体の加熱を伴う場合もある。)
【0048】
さらに図29を参照すると、工程は、ダーツ加工ステーション471へと送られる対面シート464も示す。対面シート464は、ロール506上に保管され、次いで、Z媒体474を形成するために波形シート466へと送られるものとして示される。波形シート466および対面シート464は、接着剤によって、またはその他の手段によって(例えば音波溶接によって)互いに固定される。
【0049】
図29を参照すると、波形シート466および対面シート464を互いに固定するためにシール材・ビーズとして使用される、接着線470が示されている。あるいは、対向ビーズを形成するためのシール材・ビーズは、図示のように470aとして適用することができる。シール材が470aで適用される場合、ビーズ470aを受け入れるために、波形ローラ495内に、場合によっては波形ローラ494、495の両方の内部に間隙を置くことが望ましいことがある。
【0050】
波形媒体にもたらされる波形のタイプは、選択することができ、波形ローラ494、495の波形または波形の歯によって決定される。1つの好ましい波形パターンは、本明細書において上記で定義されたように、直線状のひだの規則的な湾曲した波パターンの波形である。使用される典型的な規則的に湾曲した波パターンは、波形パターン内の上記で定義されるような距離D2が、上記で定義されるような距離D1の少なくとも1.2倍のものとなる。1つの好ましい応用例では、通常D2=1.25〜1.35×D1である。いくつかの例では、「規則的」ではない、例えば直線状のひだを使用しないものなど湾曲した波パターンに、この技術を適用することができる。
【0051】
上述のように、中央ダーツ部分472を作り出すために、図29で示す工程を使用することができる。図30は、ダーツを付け切込みを入れた後のひだ468のうち1つの断面を示す。
【0052】
4つのしわ521a、521b、521c、521dを備えるダーツを付けられたひだ520を形成するための、折り曲げ構造518を見ることができる。折り曲げ構造518は、対面シート464に固定された、平坦な第1の層または部分522を備える。第1の層または部分522に対して押し付けられた、第2の層または部分524が示される。この第2の層または部分524は、好ましくは、第1の層または部分522の、折れ曲がった対向する外側端部526、527から形成される。
【0053】
さらに図30を参照すると、2つの折目またはしわ521a、521bは、ここでは概括的に、「上方の、内側に方向付けられた」折目またはしわと呼ばれる。「上方の」という用語はこの文脈で、折目520を図30の向きで見た場合に、折目520全体の上方部分にしわが載ることを示すことが意図される。「内側に方向付けられた」という用語は、各しわ521a、521bの折曲げ線またはしわの線が、他方に向かって方向付けられることを指すことが意図される。
【0054】
図30では、しわ521c、521dが、ここでは概括的に、「下方の、外側に方向付けられた」しわと呼ばれる。「下方の」という用語はこの文脈で、しわ521c、521dが、図30の向きのしわ521a、521bのように頂部には配置されていないことを指す。「外側に方向付けられる」という用語は、しわ521cおよび521dの折曲げ線が、互いから離れて方向付けられることを指すことが意図される。
【0055】
本明細書で使用される「上方」および「下方」という用語は、具体的には、図30の向きから見たときの折目520を指すことが意図される。すなわちそれらは、そうではなく、折目520を使用するために実際の製品内で向きを決めるときの方向を示すことは意図されない。
【0056】
図30のこれらの特徴および再検討によって、本明細書の図30による好ましい規則的な折り曲げ構造518は、少なくとも2つの「上方の、内側に方向付けられたしわ」を備えるものであることを理解することができる。これらの内側に方向付けられたしわは、独特であり、折曲げが隣接するひだ上に大幅に侵入しない全体的な構造を設けることを助ける。
【0057】
第2の層または部分524に対して押し付けられた、第3の層または部分528も見ることができる。第3の層または部分528は、第3の層528の対向する内側端部530、531から折り曲げることによって形成される。
【0058】
折り曲げ構造518を見る別の方法は、波形シート466の交互の畝および谷のジオメトリを参照することである。第1の層または部分522は、反転された畝から形成される。第2の層または部分524は、反転された畝に向かって折り曲げられ、好ましい構造ではそれに対して折り曲げられる、(畝を反転させた後の)二重の峰に相当する。
【0059】
図30に関連して説明した任意のダーツを好ましいやり方で形成する技術が、本明細書に参照として合体される国際出願公開第WO04/007054号に記載されている。巻付けビーズを適用して媒体を巻き上げるための技術が、本明細書に参照により合体される2004年3月17日出願の国際出願公開第PCT/US04/07927号に記載されている。
【0060】
本明細書に記載する技術は、波形シート/対面シートの組合せを含む単一シート、すなわち「単一フェーサ」ストリップを巻き上げることによってもたらされる媒体パックとの使用に、特によく適合する。いくつかの技術は、巻上げによって形成される代わりに、単一フェーサの複数のストリップから形成される構造と共に適用することができる。
【0061】
巻上げ媒体パック構造には、様々な周囲の外周を定義することができる。この文脈で「周囲の外周を定義する」という用語およびその変形は、媒体パックの入口端部または出口端部のいずれかを見ながら定義される外側外周形状を指すことが意図される。典型的な形状は、国際出願公開第WO04/007054号、および国際出願公開第PCT/US04/07927号に記載されるように、円形である。その他の使用可能な形状は、オブラウンドであり、オブラウンドのいくつかの例は、楕円形状である。一般的に楕円形状は、1対の対向する側部によって結合された対向する湾曲端部を有する。いくつかの楕円形状では、対向する側部もまた湾曲する。レーストラック形状と呼ばれることがあるその他の楕円形状では、対向する側部がほぼ直線状である。レーストラック形状は、例えば国際出願公開第WO04/007054号、および国際出願公開第PCT/US04/07927号に記載されている。
【0062】
周囲または外周形状を説明する別の方法は、媒体パックを通りコイルの巻付け軸と直交する断面をとることによって得られる周辺を定義することによるものである。
【0063】
媒体パックの対向する流れ端部または流れ面には、様々な異なる定義を備えることができる。多くの構造では、端部はほぼ平坦であり、互いに垂直である。他の構造では、端面は、先細の、巻き上げられ、段の付いた部分を備え、この部分は、媒体パックの側壁の軸方向端部から軸方向外側へと突出し、あるいは媒体パックの側壁端部から軸方向内側に突出するように定めることができる。そのような媒体パック構造の例が、本明細書に参照として合体される2004年6月8日出願の米国仮特許出願第60/578,482号で示されている。
【0064】
ひだシール部(例えば、単一フェーサ・ビーズ、巻付けビーズ、または積重ねビーズによる)は、様々な材料から形成することができる。引用され合体される様々な参考文献には、可能な限り様々な用途のための、ホット・メルトまたはポリウレタン・シールが記載されている。そのような材料はまた、本明細書で特徴付けられる構造でも使用可能である。
【0065】
III.エア・クリーナの例示的なシステムおよび概要
本明細書に記載される原理および構造は、様々なシステムで使用可能である。1つの特定のシステムを、図18で概略的に、全体を参照番号1にて示す。図18では、例えば毎分50立方フィートから毎分2000立方フィートの規定された定格要求空気量を有するエンジン3を備える、車両2aなど機器2を概略的に示す。機器2は、例えば、バス、高速道路輸送トラック、オフロード車、トラクター、軽量または普通トラック、あるいは発動機船など海洋船を含むことができる。エンジン3は、燃料燃焼時に機器2に動力を与える。図18に、領域5にある吸気口にてエンジン3内へと引き込まれる空気流を示す。エンジン3への吸気に任意で与圧する、任意のターボ6が想像線で示される。ターボ6は、エア・クリーナ10の下流に示される。エア・クリーナ10は、フィルタ・カートリッジ12を有し、エンジン3への吸気流中に示される。一般に、動作に際しては、空気が、矢印14にてエア・クリーナ10へと引き込まれ、フィルタ・カートリッジ12を通る。エア・クリーナ10内を通過するときに、選択された粒子および異物が、空気から除去される。清浄化された空気は次いで、矢印16で下流に、吸入口5内へと流れる。そこから空気流は、エンジン3内へと送られる。
【0066】
典型的なエア・クリーナ10において、フィルタ・カートリッジ12は、保守可能なコンポーネントである。すなわち、カートリッジ12は、エア・クリーナ10内で取外し可能かつ交換可能である。これによって、カートリッジ12にごみまたはその他の異物が十分にたまり保守が必要となるときに、エア・クリーナ10の残りの部分に対して取外しおよび交換することによって、カートリッジ12を保守することが可能になる。
【0067】
次に、エア・クリーナ、または図18のエア・クリーナ10として使用可能なエア・クリーナ・アセンブリ20の斜視図を示す図1に注目する。図1を参照すると、エア・クリーナ20は、ハウジング21を備え、ハウジング21は、入口端部22、この例ではプレクリーナ部分25を備える入口部24、(この例では主フィルタ・カートリッジを受け入れる)中央部27、および出口部28を定める。以下のさらなる説明から明らかになるように、図示の特定のエア・クリーナ20では、入口部24は、組立て時に2つの異なる向きのうち選択された1つの向きで中央部27に固定されるように構成され、出口部28もまた、2つの異なる向きのうち選択された1つの向きで中央部27に固定されるように構成される。さらに、そのようなモジュール・タイプの構造を用いることによって、代替入口部を、同じ様式の中央部27に取り付けることができる。これらの特徴によって、図16A〜図16Xに関連して議論されるように、エア・クリーナ・アセンブリ20の様々な代替構造が、利益を得ることが可能になる。
【0068】
エア・クリーナ・ハウジング21は、さらに、その外部上に取付け構造31を備える。取付け構造31は、機器の骨組み構造と係合可能な、複数の取付けパッド32(図4も参照)を備える。図示の取付けパッド32は、以下で説明するような様々な代替取付け構造が可能になるように、選択的に位置決めされる。図示の特定の取付け構造31は、以下で議論されるように、「箱型U字形状」の取付け構造31a、または3面取付け構造31aと呼ばれることがある。
【0069】
代替形態が可能であるが、図示の特定のエア・クリーナ20では、取付け構造31が、(この例では主フィルタ・カートリッジを受け入れる)中央部27上に、その一体部品として配置される。「一体」とはこの文脈で、部品が一般に、互いに分解可能ではないことを意味する。典型的な構造は、取付け構造31を、主フィルタ・カートリッジを受け入れる部分27の残りの部分の部品として、プラスチックから成形することを伴う。すなわち、本明細書で特徴付けられる特徴は、メタル・エア・クリーナ内に実装することができるが、典型的な構造では、ハウジング21は、プラスチックを含み、様々なコンポーネントが成形される。もちろん、代替構造では、取付け部分を入口部24および/または出口部28上に設けることができるが、図示の構造20は、図16A〜図16Xに関して以下で説明するように、特定の応用例にとって有利である。
【0070】
図1をさらに参照すると、エア・クリーナ20は、取外し可能な保守またはアクセス・カバーまたはパネル35を備える。取外し可能なアクセス・カバー35によって、エア・クリーナ20の内部20a(図2および図3)に対して、その中に配置されたコンポーネントにアクセスするために点検口を選択的に開くことが可能になる。アクセス・カバー35は、図1のラッチ構造36によって定位置に固定され、このラッチ構造は、この例ではハウジング21の対向する側部38、39それぞれの上に2つずつ取り付けられる、4つのオーバセンタ・ワイヤ・ラッチ37を備える。アクセス・カバー35は、以下で説明するように、動作のために、主フィルタ・カートリッジを受け入れる部分27の(端部27a、27bと対向する)側部内に配置される。
【0071】
通常、アクセス・カバー35は、点検口または開口を、箱形のU字形取付け構造31aの中央基部部分に対向する位置に設けるために配置される。中央基部部分は、図4の31dで全体的に示される。
【0072】
図示の特定のアクセス・カバー35は、以下の明細書中で議論される目的に使用可能な、中央突起41をその中に備える。
【0073】
図3を参照すると、エア・クリーナ20は、その中に配置された、主または1次フィルタ・カートリッジ43および任意の2次または安全エレメント45を備える。典型的な実施形態では、1次フィルタ・カートリッジ43および2次または安全フィルタ要素45はそれぞれ、アクセス・カバー35が取り外されたときに、その結果得られる側部アクセスまたは点検口を通してハウジング21から取り外されるようなサイズおよび形状である。図示の特定の構造では、2次または安全エレメント45は、1次フィルタ・カートリッジ43が予め取り外されていなければ取り外すことができない。
【0074】
さらに図3を参照すると、1次フィルタ・カートリッジ43は、好ましくは、ハウジングシール構造51およびそれに固定されたグリッド52を有する、Zフィルタ媒体パック50を備える。1次フィルタ・カートリッジ43は、その記載全体が本明細書に参照により合体される、2003年12月22日出願の米国仮特許出願第60/532,783号の原理によるものとすることができ、それに従って組み立てることができる。図19、20、および21に示す例示的なフィルタ・カートリッジ43を、以下で議論する。
【0075】
通常、この文脈で「Zフィルタ媒体パック」という用語によって意味されることは、図3の媒体パック50が、(a)入口面54および対向する出口面55を有する構造を備え、(b)媒体パック50が、対面シートに固定されたひだ付き媒体を備えるZフィルタ媒体によって形成される、複数の入口ひだおよび出口ひだを備えることである。一般に、入口ひだは、入口面54またはその付近(近隣)で開き、流出面55またはその付近(近隣)で流出空気に対して閉じる。さらに、流出ひだは、流入面54またはその付近(近隣)で密閉され、流出面55またはその付近(近隣)でそこからの空気流のために開く。すなわち、空気は、流入面54にて入口ひだに入った後に、流出面55にて流出ひだを通って媒体パック50を出ることができる前に、媒体パック50の媒体内を通過しなければならない。入口および出口ひだは、通常、媒体パック50で使用される媒体の、ひだ付きまたは波形シートで形成される。一般的なZフィルタ媒体が、それぞれ本明細書に参照により合体される、2004年1月22日公開の国際出願公開第WO04/007054号、および2004年3月17日出願の国際出願公開第WO04/07927号に記載されている。Zフィルタ媒体はまた、図26〜図30に関して上記本明細書で全体的に説明されており、図22に関して以下で簡単に説明される。
【0076】
使用されるZフィルタ媒体は、様々なやり方で形成することができ、図示の1つの特定のものは、対面シートに固定され、対面シートを外側に向けてそれ自体の周りに巻き上げた波形シートを含む、Zフィルタ媒体の単一ストリップから形成される巻上げ構造50aを含む。図示の媒体コイルは、特に、2つの対向する湾曲端部50b、50c、および2つの対向する側部50d、50eを有する形状の、楕円形コイルである。図19〜図21を参照されたい。図示の特定の楕円形状は、対向する側部50d、50eが一般に互いに平行な直線状の中央部分を有する、レーストラック形である。
【0077】
楕円形ではない代替形状を、媒体パック50に使用することができることに留意されたい。例えば、円形断面を有する媒体パックを、代替実施形態で使用することができる。
【0078】
図示の構造では、面54および55が、ほぼ平坦または平面であることにも留意されたい。そのような構造は、本明細書によるエア・クリーナにとって典型的なものとなり得ることが予想されるが、代替構造を使用することもできる。例えば、面54および/または面55は、平面ではなく、むしろ(軸方向)外側または(軸方向)内側に突出するように構成することができる。
【0079】
本記載では、延長方向を特徴付けるために、「軸」方向について述べられることがあり、あるいは「軸方向の」「軸方向に」という用語が使用される。この文脈で「軸方向」という用語およびその変形は、主フィルタ・カートリッジ43の入口面54から出口面55への線と平行な、または同様に、エア・クリーナ20の入口部24から出口部28への線と平行な、延長方向を指すことが意図される。「径方向」という用語およびその変形は、軸方向に垂直な方向を示すことが一般に意図される。
【0080】
図示の構造では、図21のハウジングシール構造51は、この例では外側に方向付けられフレーム部分58によって支持される、径方向シール部57を備える。径方向シール部57は、一般的に、本明細書に参照として合体される2003年12月22日出願の米国仮特許第60/532,783号によれば、フレーム部分に固定されフレーム部分を媒体パック50に対してシールする、発泡ポリウレタンなど圧縮性の高分子材料を含む。
【0081】
グリッド52は、好ましくはフレーム部分58と一体であり、ゆがみまたは損傷に対して流出面55を支持することを助ける。グリッド52およびフレーム位置58は、必要に応じて、成形されたプラスチックコンポーネントまたはプリフォームを含むことができる。
【0082】
図3を参照すると、2次または安全エレメント45は、外部スカート65を備え、外部スカートは、その上に取り付けられた径方向シール部材66を有する。スカート65は、2つの対向する湾曲端部、および2つの対向する側部を有する、ほぼ楕円形である。好ましくは、側部は、以下で説明するように、直線状の中央部分を有する。シール部材66の内側には、必要に応じてプリーツを付けることができる媒体67が配置される。2次または安全エレメント45はまた、安全エレメントを容易に操作するためのハンドル・フレーム・ワーク69を、その上に有する。
【0083】
さらに図3を参照すると、安全エレメント45が、ハウジング端部部分28の受取部70a内に受けられるようにサイズ決めされた端部突起70をその上に備える。突起70は、ハンドル69を手作業で係合させることと連係して、安全エレメント45をてことして動作させて受取部70a内へと挿入することによって、取付け時に安全エレメント45の位置決めを助けるために使用することができる。あるいは挿入時に、保守作業員が、ハンドル69によって安全エレメント45を掴むことがある。要素45は、受取部70a内に延びる突起70と共に位置決めされる。次いで要素45を、ハンドル69の手作業の操作によって、揺動させ、または定位置へと押し込む(てこで動かす)ことができる。
【0084】
図3および図4を参照して、受取部70a(図3)、段差71、側壁72、端壁73、および出口74(図3)を定める、出口部28に注目する。段差71は、主フィルタ・カートリッジを受け入れる中央部27に隣接する、出口部28の一部内にある。段差71の内側径方向(環状)面71aは、ハウジングシール構造51のシール面、特に径方向シール面を設ける。段差71の部分71bによって、ハウジングシール構造51の端部51aのための入口停止面が設けられる。すなわち、図示のアセンブリ20では、主フィルタ・カートリッジ43が中央部27内に設置されるが、カートリッジ43は、ハウジングシール構造51と出口部28の部分71aの間の係合によってシールされる。これは、シール部51がこの接合部の下流でハウジング21に係合するため、ハウジング21の部分27、28の間のいかなる漏れの問題もなくなるので、有利である。
【0085】
側壁72の内面72aは、2次または安全エレメント45ためのシール面、すなわち径方向シール部材66用の径方向シール係合面を形成する。出口部28内への2次または安全エレメント45の挿入長さは、出口部28内のフレームワーク76によって制限される。すなわち、安全エレメント45は、中央部27内への挿入によって設置されるが、使用時は、出口部28内に実際に取り付けられる。
【0086】
図3の出口74は、濾過されたエア・クリーナ20からの空気のための流出口である。図示される特定の構造では、出口74は、好ましくは、端壁73内の中心に配置されず、むしろ、その1つの側部74a内に配置される。本明細書では、関連する図3の出口部28内の中心に配置されない出口74は、「偏心して」配置されるものとして特徴付けられる。別の言い方をすると、図3を参照すると、出口74は、部分28内で(垂直方向に)中心に配置されない。そうではなく、これは、端部74bよりも端部74aにより接近して配置される。
【0087】
上記から、図1に示す出口部28が、1対の対向する側部28c、28dによって接合された対向する湾曲端部28a、28bを有することが明らかである。(図1には、側部部分28cが見られ、側部部分28dは、通常鏡像となる。)典型的な好ましい構造では、側部28cおよび28dの中央部分は、直線状であり、互いに平行である。
【0088】
さらに図3を参照して、プレクリーナ部分25に注目する。プレクリーナ部分25は、外壁80、ごみ排出器ポート81、およびの管構造83を備える。図1の外壁80は一般に、図1の対向湾曲端部80a、80b、および対向側壁80c、80dを備える、楕円形周縁を有する。図示される特定の好ましい構造では、対向側壁80cおよび80dの中央部分は、直線状であり、互いに平行である。図1に部分80cが見られ、部分80dは通常鏡像であることに留意されたい。図示の構造では、排出器ポート81が、一方の湾曲端部80bに配置されているが、代替形態も可能である。典型的な用途では、ハウジング21から排出されたごみをプレクリーナ25から引き出すために、清掃システムの管が、ごみ排出器ポート81に取り付けられる。いくつかの構造では、清掃システムが使用されない場合に、開口81aを覆って可撓性の吸引器弁を配置することができる。そのような弁は、エア・クリーナ構造では一般的であり、例えば国際出願公開第WO03/084641A2号の図4などに、その1つが示されている。
【0089】
分離器の管構造83は、一般に、図1、図2および図3の複数の分離器の管83を備える。そのような管は概括的に、例えば、本明細書にその記載全体が参照により合体される、2004年3月24日出願の米国仮特許出願第60/556,133号、および2003年10月16日公開の国際出願公開第WO03/084641号に記載されている。
【0090】
管83は、様々な異なる数および向きで使用することができる。一般的に、それらは、期待される特定な例の用途のために選択される。図2を参照すると、一般に、管83は、(a)通過時に入口翼またはフィン83aの使用によって、吸気に回転モーメントを与え、(b)その結果として、いくらかの粒子を管の外側部分83bへ、最終的に出口83cを通して管83の外へと押し出し、(c)空気が中央出口管83d内へと、次いで主エア・クリーナを受け入れる部分27内へと通過することを可能にするように構成される。
【0091】
図1を参照すると、プレクリーナ25は、側壁80に固定された端部部片25aを備える。プレクリーナ25は、主フィルタ・カートリッジを受け入れる部分27に取り付けられる前に予め組み立てることができる。図2を参照すると、プレクリーナ25は、フィン83aおよび管83bをその上に有する端部部片87(または部片25a)と、管83dをその中に有し側壁80を有する本体88とを含む、2つの成形されたコンポーネントとして形成することができる。次いで2つのコンポーネント87、88は、プレクリーナ25を形成するために互いに固定することができる。この一般的なタイプのアセンブリは、例えば、本明細書に参照として合体される国際出願公開第WO03/084641号に記載されていた。
【0092】
この例ではプレクリーナ25を備える入口部24は、偏心構造を有することに留意されたい。偏心構造は、図1の端部80a、80bのうち一方の内部の、出口管81の位置によってもたらされる。偏心はまた、管83の設置のパターンによって、図示される特定のプレクリーナ25内にももたらされる。この偏心から、プレクリーナ25を、部分27に対する2つの回転位置のうちの1つに取り付けることができることが分かる。これによる利点は、以下の議論から明らかになるであろう。
【0093】
図3を参照すると、エア・クリーナ20は、内部で受けられる装填カムまたは傾斜構造90を備える。1次フィルタ・カートリッジ43の設置時(カバー35が取り外される場合)に、カムまたは斜面90が装填工程の間係合され、カートリッジ45を、矢印95の方向、すなわちシール位置へと偏倚させる。次いでアクセス・カバー35が定位置に固定されるとき、カバー35内の、1次フィルタ・カートリッジ43の端部98に隣接する突起96は、フィルタ・カートリッジ43が後退してシール部51における係合状態から外れることを妨げる。すなわち突起96は、正しい動作のために、定位置に係止されたカートリッジ43の固定を助ける。同様の装填カムまたは斜面構造90、および突起96をその上に備えるアクセス・カバー構造が、本明細書に参照として合体される、2003年11月20日に国際出願公開第WO03/095068号として公開された米国特許出願US03/14350に記載される。
【0094】
通常、斜面90の部分は、ハウジング21の各側壁部38、39、およびその底部内に設けられる。図3では1つの側壁部のみを見ることができ、対向する側部は鏡像となる。
【0095】
本明細書では、カムまたは斜面90は、動作時にまったく動かないので、「静止」カムまたは斜面90と呼ばれることがある。部分27内で定位置に固定されるのではなく、カートリッジ43は、部分27内への挿入時に偏倚される。静止カムまたは斜面90は、必要に応じて、カバー35に干渉することなく偏倚を生じるように動作するよう配置される。これは、いくつかの好ましい構造では、カバー35が定位置に着く前でもカートリッジ43の偏倚(biasing)が生じることを意味する。
【0096】
本明細書に参照により合体される米国仮特許出願第60/532,783号に記載されるものと同様のフィルタ・カートリッジを、フィルタ・カートリッジ43に使用することができる。そのような要素は一般に、図3の媒体パック50の端部50f上に、斜面90と係合させるための恒久的に配置された構造的なコンポーネントを有する。ただし、好ましくは、図3に示す特定のアセンブリでは、媒体パック50は、端部50fにてその上に配置されるそのような構造を備えない。そうではなく、エア・クリーナ20は図示のように、次節で詳細に説明するように媒体パック50に恒久的には固定されない、任意のシース、バンド、またはカセット・コンポーネント100を備える。
【0097】
IV.シースまたはカセット構造100
図3を参照すると、シースまたはカセット・コンポーネント100が、媒体パック50を取り囲み、収容する。図5〜図7Aに、カセット・コンポーネント100を詳細に示す。
【0098】
通常および好ましくは、シース100と媒体パック50は、手作業で分離可能である。「手作業で分離可能」とは、この文脈で、フィルタ・カートリッジ43が交換される場合でもカセット100を再使用することが可能になるように、2つのコンポーネントを保守作業員による手作業での操作で分離することができることを意味する。一般に、好ましい構造での分離に必要とされることは、2つの部品を軸方向に互いに離して引っ張ることだけである。これは、カセット100のさらなる詳細な議論から理解されるであろう。
【0099】
図7Aを参照すると、カセット・コンポーネント100は、図3の媒体パック50をその中に受け入れるように構成された内側104aを定める、外壁104を備える。
【0100】
外壁104は、対向する端部107および108を備える。端部107は、使用時に、媒体パック50の入口面54に隣接して配置され、端部108は、使用時に、ハウジングシール構造51に隣接して配置される。すなわち、典型的な空気流に対して、端部107は入口端部であり、端部108は出口端部である。
【0101】
好ましくは、端部108は、使用時に、媒体パック50をそこを通して挿入することによって、内部104a内に受け入れることが可能になるように開いている。
【0102】
図示の特定のカセット構造100は、端部107を横切って延びる、交差部片111を有するグリッド構造110を備える。交差部片111は、使用時に、媒体パック50の入口面54に隣接して延びるグリッド110を形成する。好ましくは、グリッド110は、外壁104と一体に形成される。この文脈で「一体」という用語およびその変形は、分離することができない部品を指すことを意味する。通常、グリッド110および外壁104は、単一の成形プラスチック部片として、例えばポリアミドまたはポリオレフィンから形成される。典型的な使用可能な材料は、ナイロン6/6またはポリプロピレンであり得る。プラスチックは、ガラス繊維入りとすることができる。
【0103】
グリッド110の特定の構造は、選択事項であり、美的またはソースを指示する目的のための設計で選択され得る。適切な機能として、好ましいことは、使用時に、この位置で図3の媒体パック50のための端部支持を保証するために、端部107を十分に横断して延びることだけである。
【0104】
本明細書では、カセット100の端部107は、組立て時にそこを通る媒体パック50のいかなる部分の挿入も妨げるようにグリッド110がそこを横切って延びているので、閉じていると言われることがある。端部107および108の両方が、空気流に対して開いていることに留意されたい。
【0105】
図5を参照すると、カセット100は一般に、対向する湾曲端部109a、109b、および2つの対向する側部109c、109dを含む外周形状を有する。図示される典型的な好ましい構造では、側部109cおよび109dの中央部分は、直線状であり、互いに平行である。湾曲端部109aは、以下で議論するようにそこから外側に突出する構造をその中心部に備えることに留意されたい。
【0106】
図7Aの外壁104は、離隔された、径方向外側に突出するリブ115をその上に有する外面114を備える。リブ115は一般に、対向する側部114a、114bに沿い、底部114cを横切って延びる。図2を参照すると、側部114a、114b上のリブ115は、好ましくは、受けられる媒体パック50をハウジング内部20a内で中央に支持することを助けるために、間隙117を横切って延びるようにサイズ決めされる。リブ115は実際に、必要に応じて、壁117の内面116にそれらの位置で係合するようにサイズ決めすることができる。
【0107】
図7Aのリブ115のうちの1つが、内側端部107のところに配置されることに留意されたい。このリブ115aは、以下で議論されるように、フィルタ・カートリッジ45をカセット100と結合させた状態でカセット100をエア・クリーナ21内へと挿入する間に、使用のためにカムまたは斜面90に係合するように配置される。
【0108】
図7を参照すると、好ましい外壁104は、図3の媒体パック50がその中に挿入されるときその端部122を挟むようにサイズ決めされた、狭い端部部分121へと先細になる、内面104bを有する。これは、使用時に、媒体パック50をこの位置で支持し、媒体パック50をこの位置での運動に逆らって固定することを助ける。位置121での締付けまたは圧迫だけによる、カセット100と媒体パック50との間の係合によって、カセット100内への媒体パック50の手作業での挿入および手作業での取外し、すなわち、保守動作時の媒体パック50とカセット100の間の分離および係合が容易になる。
【0109】
図7を参照すると、側壁104の内部104aに、第1の断面サイズの中央領域124、および端部107に隣接する第2のより小さい断面サイズの端部部分125をもたせるように、移行段差123を含む狭い端部121が形成されている。好ましくは段差123、およびしたがって部分125は、領域124bに対して、全体で約0.5mmから2mm、通常約1mmの距離、内側に突出する。好ましくは領域125は、その周りを1.5mm未満で圧迫して(締め付けて)、媒体パックをぴったりと受け入れるようにサイズ決めされる。好ましくは、領域125は、端部125aおよび125bの間で、少なくとも5mm、通常10mm、および一般に15〜25mmの範囲内で軸方向に延びる。本明細書では、領域125を、媒体パック支持ショルダと呼ぶことがある。図示の特定の媒体パック支持ショルダ125は、連続的なものである。ただし、ショルダ125は、カセット100内の連続的なショルダと対照的に、離隔された構造を含むことができる。
【0110】
通常および好ましくは、連続的であるにせよないにせよ、支持ショルダ125は、対向する湾極端部(図20の50c、50b)から媒体パックに係合するように突出する部分、および対向する側部(図20の50d、50e)から媒体パックに係合するように突出する部分を備え、媒体パックに係合する各側部に沿った径方向延長部(すなわち、媒体パックの周り)の長さが少なくとも15mmを超え、好ましくは少なくとも30mmとなり、媒体パックに係合する各湾曲端部部分に沿った径方向(弓形)延長部の長さが少なくとも15mmおよび好ましくは30mmとなる。この場合も、好ましくは、ショルダ125は連続的であり、媒体パック50の周りに連続的に係合する。連続的である結果として、これは媒体パックの周りを同じ大きさで圧迫する。
【0111】
一般に、媒体パック支持ショルダ125は、この例では、図3のハウジングシール構造51に対向するその端部にて、媒体パック50を解放可能に径方向に支持する。この場合も係合は、媒体パック50およびフィルタ・カートリッジ43を、カセット100を再使用することができるようカセット100から手作業で分離することができるようなものである。
【0112】
この場合も、使用時は、媒体パック50の対向湾曲端部および対向する側部の両方に対して支持ショルダ125によってもたらされる支持部は、媒体パック50を設置時に図3の端部50fで支持するように動作する。これは、媒体パック50がハウジング21内に設置されるときに、媒体パック50が、対向する端部面54および55の両方に隣接して、すなわち支持ショルダ125で端部54に隣接し、ハウジングシール部51で端部55に隣接して支持されることを意味する。これは、動作状態にあるアセンブリ20の振動中の、媒体パック50への損傷を防ぐことを助ける。
【0113】
上記で特徴付けたような好ましい方法で構築される場合、連続的であってもなくても、ショルダ125は、媒体パック50に、対向する端部50b、50cおよび対向する側部50d、50eを含むその4つの部分に沿って係合し、すなわち、少なくとも4つの異なる方向から媒体パックの方に方向付けられた締付けまたは支持力を用いた、360°または4辺の締付けまたは支持として特徴付けることができることに留意されたい。この場合も、これは、媒体パックの360°の支持、4辺支持、または、少なくとも4つの異なる方向からの媒体パックに対する力を用いた支持と呼ばれることがある。
【0114】
一般に、段差123は好ましくは、媒体パックを損傷なく内部104aと位置決めすることを助けるように、先細であり急激なものではない。また、通常部分124は、領域124aおよび124bの間で下に向かって、例えば0.5°〜1.5°の範囲内の角度でいくらか先細になる。
【0115】
通常カセット100は、媒体パックが使用のためにその中に配置されるときに、媒体パックが上記のように、領域121に隣接して締め付けられるように、また端部124bまたはその付近にて領域124に接触し、あるいは、そこから約1.5mmを超えて離隔されず、通常0.5mm未満で離隔されるようにサイズ決めされる。
【0116】
端部108で、外壁104は、いくつかの異なる方法で構成することができる。図7に示す特定の構造は、端部108に隣接する、段差129をその中に有する外部フレアまたはフランジ128を備える。段差129およびフランジ128は、外壁104の端部108の延長部を、図3の径方向シール部57を形成するシール材料131の周囲シール部分130の一部上に設けるように、サイズ決めされる。周辺シール部分130は、一般に、径方向シール部分57と一体であり径方向シール部分57を媒体パック50に対してシールする、シール材料の部分を備える。好ましくは、領域129の軸方向延長は、5mm〜25mm、通常10〜20mmの範囲内である。
【0117】
図7を参照すると、段差129と領域124aの間の移行部分129aによって、緩やかなサイズの増大がこの位置にもたらされる。
【0118】
代替形態では、段差129およびフランジ128を備えるのではなく、端部108が単に、媒体パックの周囲シール部分130またはその軸方向手前で終端するように、外壁104をサイズ決めすることができる。
【0119】
図7をさらに参照すると、好ましくは、段差129が領域104から0.25から2.0mmの範囲内でその外周の周りに一定の値の段差を外側に向かって有するよう、フランジ128の内面128aが124aに対してサイズ決めされるように、段差129は構成される。
【0120】
カセット・コンポーネント100の端部107は、装填時に図3の装填カムまたは傾斜90に係合するようにサイズ決めおよび位置決めされる。すなわち、通常の用途では、フィルタ・カートリッジ43は、エア・クリーナ20外部の位置にて、端部108を通して挿入することによって、カセット・コンポーネント100の内部104a内に装填される。次いでカセット・コンポーネント100は、フィルタ・カートリッジ43をその中に設置した状態で、アクセス・カバー35を取り外して、点検口を通って主フィルタ・エレメントを受け入れる部分27の内部27aへと装填(挿入)される。装填中に、カセット・コンポーネント100と(静止)装填カムまたは傾斜90との係合によって、カセット・コンポーネント100および受けられた1次フィルタ・カートリッジ43を、図3の矢印95の方向で、1次フィルタ・カートリッジ43が径方向シール部57にてシールされる装填位置内へと押される。次いで、アクセス・カバー35を、1次フィルタ・カートリッジ43およびカセット・コンポーネント100が後退して装填およびシール位置から出ることを妨げる位置へと突起96が延びた状態で、配置することができる。
【0121】
必要に応じて、いくつかのアセンブリでは、組立てを容易にするために、アクセス・カバー35をカセット・コンポーネント100に固定することができる。この固定は、必要に応じて、恒常的または一時的なものとすることができる。
【0122】
本明細書では、フィルタ・カートリッジ43または媒体パック50がカセット100に挿入されていると言う場合、フィルタ・カートリッジ43の軸方向長さの100%がカセット100の内部にあることを必ずしも意味しない。例えば図2および図3に示すように、シール構造51の一部は、カセット100から外側に突出する。典型的な好ましい構造では、媒体パック50は、カセット100の軸方向長さに完全に収容され、あるいは、媒体パックの軸方向長さ(すなわち端面54および55の間の長さ)の少なくとも94%がそのように収容される。
【0123】
カセット100が連続的であり、側壁104内に媒体パック50の側部を露出する開口またはその他の開口部をもたないことは、要求されていない。ただし、媒体パック50の側部を露出する開口または開口部をその中にもたない図示のような1つの構造が、媒体パックの保護には好ましい。
【0124】
図示の図7Aの特定の構造では、カセット・コンポーネント100は、湾曲端部132にて突起構造131を備えることに留意されたい。突起構造131は、操作者の操作中(handling)にカセット・コンポーネント100の把持を容易にするために、受取部133をその下に(好ましくは側部133a、133bの両方に)備える、(この例では平坦な)プラットホーム131aを備える。図3を参照すると、アクセス・カバー35内の突起41は、突起構造131を受け入れるために、凹部41aをその中に定める。好ましくは、プラットホーム131aは、少なくとも3600平方ミリメートルの、通常少なくとも7000平方ミリメートルの周囲領域(または外面領域)を有する。好ましくは受取部131は、使用者の指を媒体パック50の軸方向と垂直な方向に、それらの中に突出させることができるように配置される。
【0125】
比較的大きいプラットホーム131aは、把持しやすく、カセット100、したがって1次フィルタ・カートリッジ43が、設置されると正しい向きとなることを保証することを助ける。突起131をアクセス・カバー35上の受取部41内で受け入れることは、設置後に正しい配置が維持されることを保証することを助ける。
【0126】
次に、図1〜図7Aの構造と同様の構造の動作を概略的に示すことが意図される、図8〜14に注目する。例えば、カートリッジコンポーネントが突起構造131と同様の突起を備えないので、アクセス・カバーが、内側に向かう受取部を有する突起をその上に備えないなど、図8〜図14のいくつかの詳細は異なることに留意されたい。ただし、一般に特徴は同様であり、すなわちそれに応じて参照番号を付けて説明する。
【0127】
図8を参照すると、完全に組み立てられ閉じられたエア・クリーナ20が、概略的に示されている。図9および図10に、アクセス・カバー35の取外しが示されている。図10には、アクセス・カバー35の取外しが示されており、またこの例ではカセット・コンポーネント100がアクセス・カバー35に結合されているので、カセット・コンポーネント100の取外しも示されている。軸カバー35とカセット100の結合は恒久的なものとすることができ、または取外し可能なスナップ嵌めとすることができる。結合が用いられる場合は、取外し可能なスナップ嵌めが通常好ましい。図1に示すような好ましい代替実施形態では、この2つのコンポーネントが互いに結合されないので、アクセス・カバー35は、カセット・コンポーネント100を取り外すことなく取外し可能となる。(図8では、カセット・コンポーネント100は、概略的に、すなわち例えばリブおよびグリッドなしで示されることに留意されたい。)
【0128】
図11を参照すると、アセンブリ20は、アクセス・カバー35およびカセット・コンポーネント100がハウジング21の残りの部分から完全に取り外された状態で示される。図12では、1次フィルタ・カートリッジ43は、カセット・コンポーネント100から取り外されて示されている。ハウジング21の残りの部分に、2次または安全エレメント45を見ることができる。
【0129】
図12では、安全エレメント45は、図3でのその位置に対して逆に取り付けられて示されていることに留意されたい。すなわち、安全エレメント45の反対側端部は、図3に示されるものと異なり上向きに方向付けられている。これは、本記載による原理では、代替可能性を許容することができることを示す。
【0130】
図13には、2次または安全エレメント45の取外しステップ中のエア・クリーナ20が示される。図14には、完全に取り外された2次または安全フィルタ45が示される。
【0131】
V.その他のエンジンコンポーネントへの取付けおよび結合における変化のためのハウジング21の構造
次に図15に注目する。図15では、入口部24、(プレクリーナ部分25)、(主エア・フィルタ・カートリッジを受け入れる)中央部27、および出口部28を備えるハウジングコンポーネントが、互いに分解されて示される。通常、ハウジング21へのこれらのコンポーネントは、別個に組み立てられ(すなわち、プレフォーム(予備成形)され)、次いで互いに固定されて、図1のエア・クリーナ20を形成する。互いに固定することは、取外し可能な結合によって、あるいは、コンポーネントが再び分解されることを妨げる超音波溶接または同様の技術によって行うことができる。通常および好ましくは、コンポーネントまたはハウジング部分24、27、および28は、アセンブリ20内に恒久的に固定される。
【0132】
本明細書では、入口部24(すなわちプレクリーナ部分25)および出口部28などいくつかの好ましいコンポーネントが、個別に「プレフォーム(予備成形物)」または「プレフォーム(予備成形)されたコンポーネント」と呼ばれることがある。この文脈での「プレフォーム(予備成形)」という用語およびその変形は、中央部27とは別個に形成され、次いでそれに固定されてエア・クリーナ・ハウジング21を形成するコンポーネントを示すことが意図される。
【0133】
図15を参照すると、主エア・フィルタ・カートリッジを受け入れる中央部27は、上流または入口縁部27a、および下流または出口縁部27bを備える。通常、入口コンポーネント24(プレクリーナ25)は、プラスチックから予備成形されて組み立てられ、次いで溶接(例えば音波溶接)によって上流縁部27aに固定される。通常、出口部28は、プラスチックから予備成形され、(例えば音波溶接などの)溶接によって縁部27bの下流縁部に固定される。
【0134】
この組立て手法によって、出口部28を出口管74と共に、(図15に示すのと異なり)カバー35付近に、または(図15に示すように)カバー35から離して位置決めすることが可能になる。これによってさらに、図示するようにごみ排出器ポート81をカバー35と反対側に、あるいはカバー35の方へと方向付ける、プレクリーナ部分25の位置決めの選択が可能になる。これによって、同じコンポーネントを用いた4つの異なる全体的なアセンブリ構造が可能になる。出口部28の代替構造、およびさらなる可能性を可能にする入口部24の代替構造を用いることができる。
【0135】
さらに図15を参照すると、この図または図1に示される特定のアセンブリ20では、入口部24(プレクリーナ25)は非対称であるので、この部分24は2つの異なる回転位置に取り付けることができる。図15の2つの向きは、出口81が、下向きまたは上向きに方向付けられるものとなる。中央部27の取付けのための2つの異なる回転位置が可能な入口部24は、本明細書で、偏心コンポーネント、または2つの可能な取付け向きを有するコンポーネントと呼ばれる。
【0136】
同様に出口部28も、出口74が中央に配置されていないため偏心している。すなわち部分28は、2つの可能な回転位置、すなわち、出口74が図15に示される位置に配置される第1の位置、および部分28が180°、部分74がこの位置で、図15において垂直にアクセス・カバー35の付近に回転される第2の位置で、部分27上に取り付けることができる。
【0137】
これらの可能性は、保守のための保守カバーへのアクセスを容易にすること、ごみ排出器出口の適当な突出、およびシステム内のその他の機器との出口74の好ましい係合に関して、機器に取り付けられるユニットの提供を有利にするために使用することができる。これは例えば、すべてではないがいくつかの可能性を提供する図16A〜図16Xに示される。
【0138】
エア・クリーナ20のための上記取付け構造31が、好ましくは3面取付け構造31a、または箱型U字構造31aであるとして特徴付けられたことに留意されたい。これは、図16Aに示す取付け構造は、底31dが間に延びる、対向する好ましくは平行な面31bおよび31cを備え、面31b、31cの間の係合角度が通常底31dと垂直である、3つの面を有するからである。
【0139】
図15を参照すると、通常、3面箱型U字形取付け構造が中央部27上で使用される場合、アクセス・カバー35が、取付け構造の中央底部31dの反対側に配置される。これもまた、図1に示される。
【0140】
図16Aは、例えば、取付け構造の中央の底部または基部31d上に取り付けられ、機器取付け面または構造がAで概略的に示される、図15の構造を示す。図16Bは、エア・クリーナ・ハウジング部分27の、同様であるが出口部28が逆さまの(または図16Aに対して180°回転された部分27上に配置された)の取付けを示す。図16Cは、図1に対して逆さまに取り付けられた構造を示す。図16Cの構造を実現するために、図15のアセンブリは、プレクリーナ部分25が、図15の位置から逆さまになりまたは180°回転された状態で製作される。また、カバー28は、図15の位置から180°回転される。
【0141】
図16Dは、図16Cと同様の取付けを示すが、出口部28が、図16Cに対して逆さまになり、すなわちカバー35に対して、図15に示すものと同じ向きになる。
【0142】
図16Eは、ハウジング部分27の2つの面のうちの一方(面31c)上の側方取付けを示し、この例では、出口部28およびプレクリーナ部分25が図16Aおよび図15に示す向きと同じである。図16Fには、同じ取付け向きを示すが、出口部28が逆さまである。
【0143】
図16Gは、反対側の面(面31b)上の取付けを示すが、出口部28およびプレクリーナ部分25が、図16E、図16A、および図15と同じ位置に向けられる。図16Hは、図16Gと同じ取付けを示すが、出口部28が逆さまである。
【0144】
図16Iは、主フィルタ・カートリッジを受け取る部分27が図16Gに対して逆さまにされ、出口部28およびプレクリーナ部分25が図16Cと同様の向きとなる状態で取り付けられる、エア・クリーナを示す。図16Jは、主フィルタ・カートリッジを受け入れる部分27の、図16Iと同様の取付けを示すが、出口部28が逆さまである。
【0145】
図16Kは、図16Cおよび図16Iと同じ構造であるが、図16Iとは反対側に取り付けられたアセンブリを示す。図16Lは、図16Dおよび図16Jと同じ向きであるが、図16Jと反対側の部分27上に取り付けたアセンブリを示す。
【0146】
図16A〜図16Lでは、取付けは、「垂直」向きであった。「垂直」という用語はこの文脈で、図1のアクセス・カバー35を上または下に方向付けた状態で、あるいは、別の言い方をすれば、底部31dを上または下に方向付けた状態で取り付けることを意味する。図16M〜図16Xに、水平取付けのための向きおよび代替実施形態を示す。本明細書に記載されるような構造が、「水平に取り付けられる」として、またはその変形によって特徴付けられる場合、カバー35が、上向きにも下向きにも方向付けられず、水平に方向付けられることを意味する。
【0147】
図16M〜図16Rにおける描写では、ごみ排出器の出口が、清掃システムに取り付けられるものとされる。この場合、通常、清掃システムが排出器の管を通してごみを除去するために真空吸引するので、排出器を下向きに方向付ける必要がない。
【0148】
図16Mでは、アセンブリは、垂直ではなく水平に示され取り付けられるが、図16Aと同様の向きの、出口部28、主フィルタ・カートリッジを受け入れる中央部27、およびプレクリーナ25を備えて構成される。
【0149】
図16Nは、一面上で水平方向に取り付けられる以外は図16Bと同様に向けられた、出口部28、プレクリーナ25、および主フィルタ・カートリッジ部分27を備えるアセンブリを示す。図16Oは、反対側から懸架される以外は図16Mと同様の向きのアセンブリを示し、図16Pは、反対側から懸架される以外は図16Nに示すものと同様である構造を示す。
【0150】
図16Qは、水平向きに取り付けられる以外は図16Dに示すように構成される、エア・クリーナを示す。図16Rは、出口部28が180°回転される以外は図16Qと同様である。
【0151】
図16S〜図16Xは、図1のプレクリーナ部分25の代わりにプレクリーナ部分200を使用することによって、さらに別の代替構造が可能であることを示す。使用されるプレクリーナ部分200は、外部突起201を、図1の一方の端部にではなく、面側部140、141の一方の内部に備える。また、入口分離管83は、異なる配置にすることができる。その他の形式では、コンポーネントは、前出の図の実施形態と同じものとすることができる。
【0152】
図16Tは、出口部28が180°回転されている以外は、図16Sと同様である。図16Uは、構造が側部で取り付けられる以外は、図16Sと同様である。図16Vは、部分28が180°回転される以外は、図16Uと同様である。図16Wは、反対側から取り付けられる以外は、16Uと同様である。図16Xは、反対側から懸架される以外は、図16Vと同様である。
【0153】
いくつかのシステムではプレクリーナの代わりに、図15の縁部27aに入口構造を提供することができることにも留意されたい。入口構造は、プレクリーナとは対照的に、単純に入口管とすることができる。
【0154】
VI.代替カバー構造
次に、代替アセンブリ300を示す図17に注目する。これは、アクセス・カバー302内の突起301が異なる構造であり、図示されない内部で受けられるカセットが、その外側領域上に同様の突起を有する点が、図1のアセンブリ20と異なる。そのような突起が湾曲し、中央軸方向縁部を有することに留意されたい。
【0155】
図3を参照しながら、カバー35が定位置に配置されアセンブリ20が使用されるときに、突起131および受取部41が、カートリッジ100の動作のための正しい位置づけを保証することを助けることに留意されたい。アセンブリ300の同様の特徴は、同様のやり方で動作する。
【0156】
VII.1次または主フィルタ・カートリッジ45
図19〜図21に、カートリッジ43を示す。図19を参照すると、カートリッジ43は、媒体パック50を有し、媒体パックはそこに固定されたハウジングシール構造51を有する。通常および好ましくは、ハウジングシール構造51は、上記のような径方向シール部を形成する領域を有する、例えばポリウレタン・フォームなど定位置に成形された圧縮性シール材料の領域を備える。図19に、シール領域を51bで示す。
【0157】
シール構造51はさらに、媒体パック50に係合しそこにシール構造51を固定する、シール材料130の部分を含む。好ましくは領域130は、領域51bと一体であり、すなわちそれらは、1つの樹脂プールから同時に成形される。
【0158】
図21を参照すると、突起58をその上に備えるグリッド52が示される。突起58は、シール領域51および特に径方向シール領域51bへの支持を提供する。好ましくは、グリッド52および支持58は、互いに一体であり、媒体パック50の端部55に固定されシール材材料の領域130によってそこにシールされる、成形プレフォーム(予備成形品)(ナイロンまたはポリプロピレンなど剛性材料から成形される)を形成する。
【0159】
一例に過ぎないが、使用可能なカートリッジ43は、湾曲端部50b、50cの間に約330mmのより長い寸法を有し、対向する側部50d、50eの間に約203mmのより短い寸法を有する。媒体パックの軸方向長さは、所与のエア・クリーナ構造のための、所望のごみ積載量のために選択することができる。
【0160】
図21を参照すると、500で概略的に示される出口端部、個々の入口ひだが、501で概略的に示すように、ダーツで閉じられていることが分かる。これは、本明細書に参照として合体される2004年1月22日公開の国際出願公開第WO04/007054号に示されるような、閉鎖のための選択的な手法である。同様に図21に示すように、ハウジングシール構造57およびシール領域130を形成するシール材料もまた、媒体の最も外側の巻きまたはコイル502の、内側に突出する。選択的な手法は、例えば、参照により本明細書に合体される米国仮特許出願第60/532,783号に記載される。
【0161】
媒体材料は、特定の用途および所望の効率性レベルのために選択可能である。媒体は、その1つまたは複数の面上に、細繊維の塗布を有することができる。従来の材料、またはまだ開発されていない材料を使用することができる。
【0162】
VIII.Zフィルタ媒体の概要
図26〜図30に関連付けて、Zフィルタ媒体を上記で全体的に説明した。
【0163】
次に、図22に注目する。図22に、Zフィルタ媒体を、参照番号300で全体的に示す。図22には、図26と反対の例示的な空気流方向を例として示す。すなわち、Zフィルタ媒体300は、一般に、例えばシール材またはその他の手段によって対面シート302に固定された、ひだつきまたは波形シート301を備える。対面シート302は、波形でなくてもよいが、いくつかの例では、例えば本明細書に参照により合体される2004年2月11日出願の米国仮特許出願第60/543,804号に記載されるように、波形を付けることができる。
【0164】
図22を参照すると、媒体300が、対向する端部305および306を有する。端部305は、図3の入口面54を形成することができ、端部306は図3の出口面55を形成することができるが、反対の手法が使用可能であり、好ましいことがある。
【0165】
波形シート301は、(a)複数の交互の畝310および谷311、および(b)対向する面312および313を備える。一般に、面312上の谷311は、入口ひだ311aを形成し、空気が、端部305に沿って矢印320の方向に入ることができる。反対側の面313上で畝310は、325にて、端部305またはその付近で閉じられる出口ひだ310aを定める。閉鎖部325は、シール材325a、折曲げ、またはその他の構造によるなどを含めて、様々なやり方で形成することができる。空気は、シール材325aによって閉じられた端部にて、ひだに入る(または離れる)ことはできない。
【0166】
隣接端部306に隣接して、谷311によって面312内に形成されたひだが、この例では330にてシール材331によって閉じられる。
【0167】
一般に、媒体ストリップ300aは、互いに固定された波形シート301および対面シート302によって形成され、次いで切断され積み重ねられ、または巻き上げられて、媒体パックとなり、図3の媒体パックは、対面シートを外側へと向けて巻き上げられる。空気は、入口ひだ311aに入ることができるが、媒体301を通って出口ひだ310aへと通過しない限り、端部306では出られない。(もちろん、空気が反対方向に流れるように向けられる場合は、空気は端部306にてひだ310aに入り、端部305にてひだ311aを出る。)
【0168】
一般に、次いでZフィルタ媒体は、対面シートに固定された波形ひだ付きシートを備え、複数の入口ひだおよび出口ひだを設けるように構成されるものとして特徴付けることができる。入口ひだは、構造の入口面にて開いており、出口面にて例えばシール材によって閉じられている。通常、出口ひだは、入口面にて閉じ、出口面にて開いている。閉鎖部は、構造を形成するために使用される工程ステップの性質に応じて、関連する面に直接隣接させることができ、またはそこからわずかに離隔することができる。次いでZフィルタ媒体は、同様に構造に応じて、巻き上げることができ、またはストリップに切断して積み重ねることができる。
【0169】
IX.図23〜図25の安全エレメント
次いで、安全エレメント45を示す図23に注目する。安全エレメント45は、図24に斜視図で示される。図24によれば、安全エレメント45は、予備成形された外側スカート65、径方向シール部66、端部突起70、ハンドル69、および媒体45aを備える。媒体45aは、好ましくはプリーツが付けられ、スカート66によって取り囲まれ、櫛形(プリーツ離隔器)突起340によって定位置に固定される。スカート66は、一般に、対向する湾曲端部341、342および対向する側部344、345を備える、楕円形状を有する。
【0170】
図23および図24を参照すると、通常、突起70が、一方の湾曲端部341の中央に配置されている。好ましくは、これは少なくとも10mm、通常、少なくとも20mm、例えば25〜40mmの幅(図23の点Cおよび点Dの間の延長距離)を有する。さらに、これは好ましくは、図25のスカート64から径方向外側への(すなわち端部342と反対方向の)、少なくとも5mm、通常少なくとも10mmの突起の距離を有する。図24を参照すると、突起70は、図3の凹部70aに係合するためのリブ70bを備える。
【0171】
図3に、ハンドル69を下に突起70を上にして取り付けられた安全エレメント45が示されることに留意されたい。アセンブリ20は反対取付け用に構成することもできる。
【0172】
X.設置および組立ての方法
上記説明から、一般に、エア・クリーナ内の側部の点検口を通して、エア・フィルタ・カートリッジを、エア・クリーナ・ハウジング内へと設置する方法が提供される。この方法は一般に、媒体パックおよび媒体パックに固定されたハウジングシール構造を備えるエア・フィルタ・カートリッジを、内部を定めるカセット内へと挿入するステップと、それによりもたらされるフィルタ・カートリッジ/カセットの組合せを、カセットとエア・クリーナ・ハウジング内に配置された静止カム部材とを係合させるときにカセットを軸方向に偏倚させて、側部アクセスを通して挿入することにより設置するステップとを含む。好ましくは、この方法は、定義されたようなエア・フィルタ・カートリッジ媒体パックと、定義されたようなハウジングシール部を備えて行われる。これは最も好ましくは、媒体パックをカセット内に挿入するステップが、カセット内の媒体パック支持構造内のハウジングシール構造の反対側で、媒体パックの端部の締付けを含むように行われ、締付けは、媒体パックの4つの側部に対して行われる。
【0173】
また、偏心して配置された中空管をその中に有する出口部を、箱型U字形取付け構造をその上に有する中央ハウジング部分に固定するステップと、偏心配置されたごみ排出器出口を有するプレクリーナを好ましくは備える入口部を、中央ハウジング部分へと固定するステップとを含む、エア・クリーナ・アセンブリを組み立てる方法が提供される。さらに組立てのステップは、好ましくは、エア・フィルタ・カートリッジを中央ハウジング部分内へと設置するステップを備え、エア・フィルタ・カートリッジは、説明したような媒体、および説明したようなハウジングシール構造を備える。好ましくは、この方法は、カートリッジをカセット内へと挿入するステップと、それによりもたらされるカセット/フィルタ・カートリッジの組合せを設置するステップとを伴う一般的な方法を用いて、エア・フィルタ・カートリッジをハウジング内に設置するステップを伴う。
【0174】
XI.アセンブリ構造
ここでは、示される好ましいアセンブリは、楕円形状の断面または外周を有する媒体パックを受け入れるために提供される。上記で示したような楕円形状は、媒体パックが、少なくとも2つの対向する湾曲端部(または側部)と、その間に延びる1対の対向する側部とを有することを意味する。対向する側部は、上記のように直線とすることができ、または曲線とすることができる。
【0175】
これを受け入れるための好ましい構造が、ハウジングならびに安全エレメントの部分にも提供された。
【0176】
もちろん、代替構造が可能である。例えば媒体パックは、円形構造とすることができ、これに対応して、ハウジング部分および安全エレメントを円形構造とすることができるが、さらに別の代替形態が可能である。
【0177】
XII.プレクリーナ、側部装填部、主フィルタ・エレメント、および安全フィルタ要素を備える、2段階構造を有する例示的なエア・クリーナ構造
A.図31〜図46のエア・クリーナの例
図31、図32の参照番号600は、上記で説明した何らかの原理を実施するエア・クリーナ・アセンブリを示す。図31を参照すると、エア・クリーナ600は、ハウジング601を備える。ハウジング501内部で受けられるものは、以下で説明するように、フィルタ・カートリッジおよび安全フィルタを含む。
【0178】
ハウジング601は、一般に、主な中央本体605、アクセス・カバー606、入口部607、および出口部608を備える。図示のエア・クリーナ600内の入口部607は、図1および関連する説明にて上記で全体的に説明されたような、プレクリーナ部分609を備える。610に、ごみ排出器またはプレクリーナ部分609のための落下管が設けられる。通常出口611は、上記のようにごみ排出器弁を備え、または、清掃管に取り付けられる。落下管として使用する場合、エア・クリーナ・アセンブリ600を使用のために設置するときに、これを下に向けることが好ましい。吸引による引込みと共に排出管として使用する場合も、通常これを下に向けるが、代替形態も可能である。
【0179】
出口部608は、上記のものと同様の、中心から外れて配置された出口開口615を備える。
【0180】
好ましくは、モジュール構造をハウジング601に使用する。すなわち、部分507を、2つの回転向きのいずれかに取り付けることができる。代替形態が可能であるが、通常は取付け後に、これは熱ステーキング、溶接、または同様の取付けによって、恒久的に定位置に固定される。また、カバー出口部608は、この場合も通常、熱ステーキング、溶接、またはその他の手法によって、恒久的に2つの回転位置のいずれかに取り付けることができる。
【0181】
図36に、エア・クリーナ600の分解図が示されており、個々の部分605、607、および608を、アクセス・カバー606と共に見ることができる。
【0182】
再び図31および図32を参照すると、アクセス・カバー606が、解放可能なラッチ620によって、基部または本体605上で定位置に固定されている。様々なラッチ構造を使用することができ、オーバ・センタ・ワイヤ・ラッチが例として示される。
【0183】
図31〜図35から、全体的に示し上記でまたはその他の実施形態のために説明したように、中央基部部材605を様々な向きに取り付けることができるように、これに箱型U字形3面取付け構造625が備えられていることが分かる。
【0184】
代替実施形態では、上記で(その他の部分に関して)説明したように、プレクリーナ607は、排出器管611が、図31の端部607cからではなく、図32の対向する端部607bの一方から外側へと延びるように設けることができることに留意されたい。これによって、例えばアセンブリ600が異なる向きで取り付けられるときに、簡便かつ有効なごみ排出が可能になる。
【0185】
通常、部分607は、2つの排出器管位置のうち一方または他方に設けられ、一方が閉じられるが、いくつかの例では両方に設けることができる。
【0186】
図31を参照すると、出口部608は、部分608の対向する狭い湾曲端部に沿って互いに反対方向に延びる、2つの突起608a、608bを備える。内側には、これらの突起608a、608bそれぞれの内部に、以下で説明する用途の受取部が配置されている。
【0187】
通常の動作では、濾過される空気が、面630にて入口607に入る。図33を参照すると、面630内に、複数の遠心分離機またはサイクロン分離機の入口端部が設けられていることが分かる。
【0188】
濾過された空気は次いで、反対側の端部631にて出口615を通ってエア・クリーナ600を出る。図34から、部分608内に、出口615が圧力指示器635と共に設けられていることが分かる。
【0189】
次に、エア・クリーナ600の分解斜視図である、図36に注目する。図36に、以下の内部で受けられるコンポーネント、1次フィルタ・エレメント640、安全エレメント641、およびフィルタ・エレメントを受け入れるカセット642を見ることができる。
【0190】
まず、安全エレメント641に注目する。一般に、安全エレメント641は、以下のことを除いて図24の安全エレメント45と同様である。特に、突起645は下向きに方向付けられる。図36に示す特定の実施形態では、出口部608は、安全エレメント641を定位置に固定するステップ時に、ハンドル646を把持することによって突起645をその中に配置することができるように、凹部608bを備えることに留意されたい。もちろん、安全エレメント641は、突起645が受取部608aの中に延びる状態で、反対側の回転取付け位置に向けることができる。2つの受取部608a、608bを有することによって、部分608をどのように回転させて取り付けても、突起645は、下向きまたは上向きに方向付けられてもその中に延びることができる。
【0191】
図39の側面図、図40の断面図、および図41の斜視図で示すフィルタ・カートリッジ640は、一般に媒体パック650を、この例では巻上げZフィルタ媒体パックを備える。図示の例の巻上げZフィルタ媒体パック650は、一般に楕円形断面であり、この例では、対向湾曲端部(図41)650a、650b、および対向する側部650c、650dを備えるレーストラック形状である。側部650c、650dは、直線状かつ平行とすることができ、または、わずかな湾曲を有し互いに対向させることができる。
【0192】
フィルタ・カートリッジ640はさらに、この例では外側径方向シール部を形成するように向けられたシール構造653をさらに備える。図40では、シール構造653が一般に、シール材料656をその上に有する、支持部655を備えることが分かる。この一般的な手法は、図19〜図20に関して上記で説明した。
【0193】
図41を参照すると、支持部655が、それを横断して延びるグリッドワーク656を備えることが分かる。
【0194】
代替形態が可能であるが、図39〜図41に関して、また上記本明細書で説明した特徴を備えるフィルタ・カートリッジ650は、本記載による構造に都合が良いものとなる。
【0195】
再び図36を参照すると、カセット642が、使用時に、シール構造653がそこから延びるフィルタ・カートリッジ640をその中に受け入れるようにサイズ決めされる。2つのコンポーネント(すなわち、カセット642およびフィルタ640)のこの組合せを、図45および図46に示す。図45の斜視図は、空気流出口端部を示し、図46の斜視図は、空気流入口端部を示す。
【0196】
図36を参照すると、この例では、カセット642は、隣接する空気流入端部660、開口662を横断して延びるグリッドワーク661、およびカセットの側壁を貫通する複数の開口663を有する。これらの開口663は、いくつかの応用例でカセットの操作を容易にする。
【0197】
図43を参照すると、好ましくは開口663が、カセット642の入口端部660に隣接する端部領域664内に配置されている。領域664は、好ましくは、内側サイズがより小さい領域であり、媒体パックと係合させるための、図7の領域121と同様の図43の内側シェルフ664aを形成する。
【0198】
図44を参照すると、好ましくは開口663が、カートリッジ642の対向する側部642a、642b上に列として設けられている。この例では、列の対向する端部は、対向する湾曲縁部上で少し湾曲する。
【0199】
カセット642はまた、本明細書で上述した構造と同様のハンドル構造665をその上に備えることに留意されたい。さらに、カバー606は、同様に上記説明によるハンドル665を受け入れるための受取部666をその中に備える。
【0200】
図36を参照すると、端部670、対向する端部660にて、カセット642は、1つ目は673で示され、2つ目は図36では見られないがリム671の反対側の部分にて鏡像として配置される、2つの中央部分をその中に有するリム671を備える。部分673は、部分または分割部674、675によってリム671の残りの部分から分離された、可撓性を多少有するタブである。
【0201】
図43に、カセット642が断面図で示されており、反対側は鏡像である。図43に、歯678をその上に有するタブ673を見ることができる。歯678は、好ましくは、縁部679に向かってより狭い点へと先細になる、逆目形状である。
【0202】
図36を参照すると、使用時にカートリッジ640が端部670を通してカセット642の内部へと押し込まれるときに、シール構造653と出会うとき、歯678は、シール構造653の一部に食い込みまたはそれを把持し、カートリッジ640とカセット642を互いに固定する。一般に、逆目のサイズは、手の力下で非係合状態になることを可能にするように選択される。
【0203】
図44に示す特定のカセット642では、複数の列、この例では4つの列の逆目または歯が、カセットの各側部に設けられる。別の数を用いることができる。
【0204】
歯または逆目は、好ましくは、媒体パック上の、エア・クリーナ・ハウジングに対するシールに関わらないシール材料の一部、特に媒体パックと重なるシール材料の一部に係合するように配置される。この位置における材料は、好ましくは、逆目が十分に食い込み把持するために十分軟らかい高分子材料である。シール領域のための上記で説明したタイプのポリウレタン材料は、このために適した材料の例である。
【0205】
媒体パック上のシール構造を操作して、ハウジングとのシール状態にしまたはシール状態から外すためにカセットにねじり力が加えられるとき、歯は、シール材料に食い込みまたはそれを把持する傾向があり、媒体パックの係合および操作を容易にする。一方、ねじりを止める場合、歯は一般に、手作業の分離を妨げるところまでシール材料に食い込まないようにサイズ決めされる。歯は、好ましくは、係合がそこで生じるシール材料に、回復不能の損傷を与えないように、形状およびサイズ決めされる。図示されるタイプおよび図示される相対的なサイズの歯構造と共に本明細書で説明されるタイプの好ましいシール材料は、適当な構造の一例である。
【0206】
図示の好ましい歯678は、一方向逆目として構成され、向きを決められる。「一方向逆目」という用語はこの文脈で、歯が、一方向に引かれるときに、シール構造653の一部(ハウジングに対するシール部分を覆わない)に食い込む傾向があるが、もう一方の方向に押されまたは引かれるときは解放されやすいことを意味する。歯678は、好ましくは、シール構造653が、エア・クリーナ・ハウジングとのシール係合から引き出されるときに、食い込みやすくなるように向けられる。これによって、必要に応じて、ハウジングとのシールから、カートリッジ640を取り外すことが容易になる。少なくとも1つの歯が付いた列を使用することができ、好ましくは、少なくとも3つの列が使用される。歯の好ましい点は、カセットの中央軸に対してほぼ垂直な1つの面と、この軸に対して傾斜するもう一方の面を有する。
【0207】
歯678に一方向逆目構造が使用される場合、カセット642からのカートリッジ640の解放は単純である。手の力のみが必要とされる。
【0208】
開口663によって、カセット642とカートリッジ640の組合せから生じるアセンブリの運搬が容易になる。ただし、開口663はまた、異なるモードでの動作も容易にする。特に、いくつかの代替実施形態で、部分607は、保守アクセス・カバー606の使用とは対照的に、エア・クリーナの内側への点検口をもたらすために取外し可能とすることができる。そのような構造では、カートリッジは、側部装填ではなく端部装填によって装填することができる。そのような構造では、開口663によって、カセット642およびカートリッジ640を、アセンブリ内でのシール係合から外して引くことが容易になる。
【0209】
図44に、カセット642の異なる断面を示す。リム部分671内の逆目形状歯678を、カセット642の対向する側部680、681上に見ることができる。
【0210】
図36を参照しながら、図示の特定の構造では、カセット642が開口を通して押されるとき(図31のアクセス・カバー606が取り外されているとき)に、カセット642が偏倚されて、ハウジング601内のシール面を用いてシール構造653をシール係合状態へと、この例では径方向シール構造内へと押し込むように、内部カムまたは傾斜690が、基部605内に設けられることに留意されたい。そのような偏倚構造は、本明細書において上記で説明した。
【0211】
さらに図36を参照すると、カバー606は、対向フランジ692、693を備える。カバー606のフランジ692と中央部分695の間に、インデント696が設けられ、これは、上記で議論したように、カセット642およびカートリッジ640をシールからの後退から適当な向きに保持することを助ける。
【0212】
次に、エア・クリーナ・アセンブリ700を示す図47に注目する。エア・クリーナ・アセンブリ700は、中央部分705およびアクセス・カバー706の、位置Xと位置Yの間の寸法が、寸法的に軸方向により長いこと以外は、一般に、エア・クリーナ600と同様である。これによって、いくつかの応用例で、(比較的)長い長さを有するフィルタ・カートリッジをその中に受け入れることが可能になる。入口部707および出口部708を、それぞれ入口部607および出口部608と同様とすることができることに留意されたい。
【0213】
図48に、エア・クリーナ700を分解図で示す。より大きい(より長い)フィルタ・カートリッジ720、ならびにカートリッジ720を収容するためのより大きいカセット721を、容易に見ることができる。
【0214】
次に図49に注目する。図49では、エア・クリーナ800を分解図で示す。エア・クリーナ800は、基部805、アクセス・カバー806、入口部807、および出口部808を備える。基部805は、基部605と同様であり、アクセス・カバー806は、アクセス・カバー606と同様である。ただし、図示の特定のエア・クリーナ800は、カセットを使用せずにフィルタ・カートリッジ820と共に使用するように構成される。これはまた、プレクリーナなしで使用するように構成される。すなわち、入口部807は、空気流入口825を備えるが、空気分離管を備えない。さらに、エア・クリーナ800は、安全エレメントなしで使用するように構成される。
【0215】
エア・クリーナ800などのエア・クリーナは、大量のごみとの遭遇が予想されないいくつかの路上用途で望ましいことがある。
【0216】
さらに図49を参照すると、カートリッジ820は、上記のようなシール構造823をその上に有する、同様に上記のようなZフィルタ媒体パック821を備える。入口端部825に、流れ面825の一部上に延びるタブ827をその上に有する、予備成形されたリング826が取り付けられている。予備成形リング826は、設置時にアクセス・カバー806が取り外されるときに、カートリッジ820をシール係合へと偏倚させるために図50のカムまたは830に係合するように配置される。図50に、この係合が理解されるように、エア・クリーナ800の断面を示す。アクセス・カバー806内の突起835は、カートリッジ820が非シール状態に後退するのを妨げることを助けることに留意されたい。カバー806内の受取部836は、この応用例では使用されないが、その構造によって、プレクリーナを有する構造にも適した、コンポーネントを使用するモジュール・アセンブリが可能になることにも留意されたい。
【0217】
部分807、808は、必要に応じて予備成形し中央部分805に固定することができ、線対称に設けて、2つ以上の取付け向きを可能にすることができることに留意されたい。
【0218】
図50を参照しながら、入口部807が、取付けブラケット807a、807bをその上に備えることに留意されたい。さらに出口808は、取付けブラケット808a、808bを備える。エア・クリーナ800は、入口および出口部807、808上のブラケット(807a、807b、808a、808b)によって、車両またはその他の機器システムに取り付けることができ、あるいは、これは、中央部分805上のU字形取付け構造870によって定位置に取り付けることができる。通常、これら2つの選択肢のうち両方ではなく一方が、取付けに用いられる。いくつかの構造では、取付けブラケット(807a、807b、808a、808b)を省略することができる。他の構造では、U字形取付け構造870を省略することができる。
【0219】
入口部807および出口部808上の取付けブラケットと同様のブラケットを、上記およびここに示すその他のエア・クリーナ構造内で使用することができることに留意されたい。
【0220】
以下の寸法は、ここで説明する原理に従って構築することができる例示的な構造を示すことが意図される。もちろん様々なサイズを用いることができる。多くの応用例では、典型的なオブラウンド媒体パックが、少なくとも140mm、例えば140〜280mmの長さのひだを有する。多くのそのような応用例では、オブラウンド媒体パックのより長い方の断面寸法は、通常少なくとも約300mm、例えば300〜350mmとなり、短い方の寸法は、少なくとも約180mm、例えば180〜220mmとなる。アスペクト比(より短い断面長さに対するより長い断面長さ)は、通常少なくとも1.4となる。
【0221】
ハウジングコンポーネントおよびカセット・コンポーネントの寸法は、そのような媒体パックを扱うのに適当となる。
【0222】
媒体パックのサイズ、およびシステム全体のサイズは、一般に、車両または機器の動作要求に対処するための、エア・クリーナの要求に基づいて選択される。本明細書で説明する原理は、例えば、毎分約1100立方フィート(毎分約31立方メートル)までの範囲の予想空気流量を有する機器との動作のために構築されるものなど、様々なサイズのエア・クリーナで用いることができる。
【0223】
一般に、ごみ落下部とは対照的に真空清掃機を用いて動作する、いかなる所与のサイズのエア・クリーナ・システムも、より高い空気流要求を許容することを可能にする。一般に、より大きい空気流量サイズに対処するための2つの手法、すなわち、より長い媒体パックを用いて構造を長くすること、および全体的な外周サイズ(媒体パック断面サイズ)を増大させることが提供される。いくつかの例では、両方を用いることができる。
【0224】
B.図51〜図62のフィルタ・カートリッジおよびエア・クリーナの例 図54〜図61の参照番号1000は、上記で説明した何らかの原理を実施する、エア・クリーナ・アセンブリを示す。エア・クリーナ1000は、ハウジング1001を備える。ハウジング1001の内部で受けられるものは、フィルタ・カートリッジ1002(図51〜図53、図55)および安全フィルタ1003を含む。
【0225】
ハウジング1001は、一般に、主中央本体1005、アクセス・カバー1004、入口部1006、および出口部1007を備える。入口部1006は、図1および関連する説明に関連付けて全体的に上記で説明したような、プレクリーナ部分1008を備える。1009で、プレクリーナ部分1008に、ごみ排出器または落下管が設けられる。通常、ごみ排出器1009は、上記のようなごみ排出器弁を備え、あるいは清掃管に取り付けられる。
【0226】
出口部1007は、上記で説明したものと同様の、中心から外れて配置された出口開口1010(図7)を備える。安全フィルタ1003を、出口開口1010を通して見ることができる。
【0227】
好ましくは、モジュール構造がハウジング1001に使用される。すなわち、入口部1006を、2つの回転向きのいずれかに取り付けることができる。また、出口部1007を、通常、熱ステーキング、溶接、またはその他の手法で恒久的に、2つの回転位置に取り付けることができる。
【0228】
アクセス・カバー1004は、解放可能なラッチ1011によって、本体1005上で定位置に固定される。様々なラッチ構造を使用することができるが、オーバ・センタ・ワイヤ・ラッチを一例として示す。
【0229】
通常動作では、濾過されるべき空気が、プレクリーナ部分1008内の入口部1006に入る。図55から、プレクリーナ部分1008が、複数の遠心分離機またはサイクロン分離機1012を備えることが分かる。濾過された空気は次いで、反対側の端部1013(図55)にて、出口1007を通って、具体的には開口1010を通ってエア・クリーナ1000を出る。
【0230】
エア・クリーナ1000の断面図を示す、図55に再び注目する。図55に、内部で受けられる以下のコンポーネント、すなわち1次フィルタ・カートリッジ1002および安全フィルタ要素1003を見ることができる。
【0231】
まず、安全フィルタ要素1003に注目する。一般に、安全エレメント1003は、安全エレメント641(図36)および安全エレメント45(図24)と同様である。フィルタ・カートリッジ1002は、図51〜図53に見ることができる。
【0232】
フィルタ・カートリッジ1002は、一般に、この例では巻上げZフィルタ媒体パックである媒体パック1014を備える。図示の例で、巻上げZフィルタ媒体パック1014は、対向する湾曲端部1015、1016および対向する側部1017、1018を有するほぼ楕円形断面、この例ではレーストラック形状である。側部1017、1018は、直線状および平行とし、またはわずかな湾曲を有し互いに対向することができる。
【0233】
フィルタ・カートリッジ1002は、この例では外側径方向シール部1020(図55)を形成するように向けられた、シール構造1019をさらに備える。図53から、シール構造1019が、一般に、シール材料1022をその上に有する支持部1021を備えることが分かる。この一般的な手法は、図19〜図21に関連付けて説明した。
【0234】
図51および図52から、支持部1021が、それを横断して延びるグリッドワーク1023を備えることが分かる。グリッドワーク1023は、媒体パック1014の圧縮防止におけるいくつかの利点、およびフィルタ・カートリッジ1002全体に対するさらなる支持を提供する。さらに、グリッドワーク1023は、人目を引き、魅力的である。譲受人であるDonaldson Companyの場合、図51および図52に示すこの特定のグリッドワークはまた、Donaldson Company特有のものである。
【0235】
図51〜図53をさらに参照すると、フィルタ・カートリッジ1002は、好ましくはフィルタ・カートリッジ1002の一部として恒久的に取り付けられた、カセットまたはバンド1024を備える。バンド1024は、上記カセット642と同様の機能を有する。図36で示した要素の例では、カセット642は、フィルタ・カートリッジ640から取外し可能であった。この例では、バンド1024は、フィルタ・カートリッジ1002の一部として恒久的に取り付けられることが好ましい。「恒久的に取り付けられる」とは、バンド1024は、フィルタ・カートリッジ1002の残りの部分を破壊せずに、フィルタ・カートリッジ1002の残りの部分から取り外すことができないことを意味する。バンド1024は、フィルタ・カートリッジ1002の一端部、この例では入口端部1025を取り囲み、それと隣接する。バンド1024は、本明細書で上記で説明した構造と同様の、ハンドル1026として実施される突起構造を備える。さらに、カバー1004は、同様に上記説明による、ハンドル1026を受け入れるための受取部1027を備える。ハンドル1026は、シール構造1019を備える端部から離れた、フィルタ・カートリッジ1002の端部に配置されるので、シール構造1019とハンドル1026の間のフィルタ・カートリッジ1002の領域は、エア・クリーナを保守するときにシール構造1019を係合状態から取り外すことを助けるための、てこの腕1031となる。本実施形態におけるてこの腕1031は、上記実施形態のてこの腕よりも長い。より長いてこの腕1031は、エア・クリーナ1000からのフィルタ・カートリッジ1002の取外しに有用である。
【0236】
図51および図52から分かるように、バンド1024は、少なくとも2つの幅が異なる領域を備える。第1の幅1028は、ハンドル1026を定めて受け入れる、バンド1024の領域である。第2の領域の幅1029は、ハンドル1026を受け入れない、バンド1024の部分である。図51および図52から分かるように、ハンドル1026は、湾曲端部1016上に配置される。対向湾曲端部1016は、第2の幅の領域1029を有する。側部1017、1018は、いずれも、第1の幅1028および第2の幅1029をその部分として有する。
【0237】
図62に、カートリッジ1002のためのさらなる支持を提供するためのグリッド1030を備える、バンド1024を示す。
【0238】
フィルタ・カートリッジ1002は、上記構造の説明と同様に、アクセス・カバー1004を取り外し、次いで、フィルタ・カートリッジ1002を動作可能にその中に装填することによって、ハウジング1001内に装填され、そこから取り外される。
【0239】
動作に際しては、濾過されるべき空気が、プレクリーナ1008を通ってエア・クリーナ1000に入り、フィルタ・カートリッジ1002を通り、安全フィルタ1003を通り、出口部1007内の開口1010を通ってエア・クリーナ1000を出る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エア・クリーナ・フィルタ・カートリッジ構造であって、
(a)媒体パックと、(b)前記媒体パックの端部に固定され、径方向に方向付けられたハウジングシール構造と、(c)内部を定め、前記媒体パックを前記内部に配置したバンドと、を有し、
(a)前記媒体パックは、
(i)流入端部と、対向する流出端部と、
(ii)前記流入端部で開いていて、かつ、前記流出端部の近傍で空気の流出を阻害する、複数の流入ひだと、
(iii)前記流入端部の近傍で閉じていて、かつ、前記流出端部で空気の流出を許容する、複数の流出ひだと、
(iv)楕円形の断面形状と、を有し、
(c)前記バンドは、
(i)傾斜係合端部を有し、前記傾斜係合端部が、前記媒体パックの前記ハウジングシール構造から離れた端部にあり、
(ii)操作中に前記バンドを掴むために供給する突起構造を有する、
ことを特徴とするエア・クリーナ・フィルタ・カートリッジ構造。
【請求項2】
(a)前記突起構造が、前記媒体パックの前記ハウジングシール構造から離れた前記端部に隣接することを特徴とする請求項1に記載のエア・クリーナ・フィルタ・カートリッジ構造。
【請求項3】
(a)前記突起構造がプラットホームを含み、前記プラットホームは、前記プラットホームと前記バンドの一部との間に提供される凹部領域で前記バンドに固定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエア・クリーナ・フィルタ・カートリッジ構造。
【請求項4】
(a)前記バンドが、2つの対向する湾曲端部と、2つの対向する側部とを備える断面形状を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちのいずれか一項に記載のエア・クリーナ・フィルタ・カートリッジ構造。
【請求項5】
(a)前記突起構造の前記プラットホームが、前記バンドの前記湾曲端部のうちの1つに固定されていることを特徴とする請求項4に記載のエア・クリーナ・フィルタ・カートリッジ構造。
【請求項6】
(a)前記プラットホームが、少なくとも3600平方ミリメートルの周囲領域を定めることを特徴とする請求項5に記載のエア・クリーナ・フィルタ・カートリッジ構造。
【請求項7】
(a)前記バンドの前記2つの対向する側部が、直線状の平行な側部延長部を備えることを特徴とする請求項4乃至請求項6のうちのいずれか一項に記載のエア・クリーナ・フィルタ・カートリッジ構造。
【請求項8】
(a)前記媒体パックが、対面シートに固定され、巻かれたひだ付き媒体を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項7のうちのいずれか一項に記載のエア・クリーナ・フィルタ・カートリッジ構造。
【請求項9】
(a)前記バンドの前記傾斜係合端部が、前記傾斜係合端部を横切って延びる端部グリッドを有することを特徴とする請求項1乃至請求項8のうちのいずれか一項に記載のエア・クリーナ・フィルタ・カートリッジ構造。
【請求項10】
(a)前記フィルタ・カートリッジが、前記バンドから手作業で分離可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項9のうちのいずれか一項に記載のエア・クリーナ・フィルタ・カートリッジ構造。
【請求項11】
(a)前記フィルタ・カートリッジが、前記バンドに恒久的に取り付けられることを特徴とする請求項1乃至請求項9のうちのいずれか一項に記載のエア・クリーナ・フィルタ・カートリッジ構造。
【請求項12】
(a)前記バンドが、少なくとも2つの異なる幅の領域を備えており、
(i)第1の幅が、前記突起構造を受け入れる前記バンドの領域であり、
(ii)第2の幅が、前記突起構造を受け入れない前記バンドの領域である、ことを特徴とする請求項11に記載のエア・クリーナ・フィルタ・カートリッジ構造。
【請求項13】
エア・クリーナ・アセンブリにおいて、
(a)入口部と、主フィルタ・カートリッジを受け入れる中央部と、出口部とを備えるハウジングと、(b)前記主フィルタ・カートリッジを受け入れる中央部内に配置された媒体パックを備えるエア・フィルタ・カートリッジと、を有し、
前記ハウジングは、
(i)前記主フィルタ・カートリッジを受け入れる中央部が、3つの取付け可能な面を備える取付け構造を有し、
(ii)前記主フィルタ・カートリッジを受け入れる中央部が、前記取付け構造の中心と反対側の位置で点検口を開くように配置される、側部アクセス・カバーを前記中央部の上に有するハウジングと、を有し、
前記エア・フィルタ・カートリッジは、
(i)前記媒体パックが、
(A)流入端部と対向する流出端部と、
(B)前記流入端部で開き、かつ、前記流出端部近傍で空気の流入を阻害する、複数の流入ひだと、
(C)前記流入端部の近傍で閉じられていて、かつ、前記流出端部で空気の流出を許容する、複数の流出ひだと、
(D)楕円形の断面形状と、を有し、
(ii)前記エア・フィルタ・カートリッジは、前記側部保守アクセス・カバーが取り外されるとき、前記点検口を通るのに適合する大きさになっており、
(iii)径方向に方向付けられたハウジングシール構造が前記媒体パックの端部に固定されている、
ことを特徴とするエア・クリーナ・アセンブリ。
【請求項14】
(a)前記入口部が、前記主フィルタ・カートリッジを受け入れる中央部に固定されている、プレフォームされた構造であり、
(b)前記出口部が、前記主フィルタ・カートリッジを受け入れる中央部に固定されている、プレフォームされた構造である、
ことを特徴とする請求項13に記載のエア・クリーナ・アセンブリ。
【請求項15】
(a)前記入口部が、複数のごみ分離器の管を有するプレクリーナ構造を備えることを特徴とする請求項13または請求項14に記載のエア・クリーナ・アセンブリ。
【請求項16】
(a)前記出口部が、偏心して配置された流れの出口を備えることを特徴とする請求項13乃至請求項15のうちのいずれか一項に記載のエア・クリーナ・アセンブリ。
【請求項17】
(a)前記入口部が、2つの対向する曲線状の端部と2つの対向する側部とを有し、
(b)前記出口部が、2つの対向する曲線状の端部と2つの対向する側部とを有することを特徴とする請求項13乃至請求項16のうちのいずれか一項に記載のエア・クリーナ・アセンブリ。
【請求項18】
(a)前記主フィルタ・カートリッジを受け入れる中央部が、前記エア・フィルタ・カートリッジの前記ハウジング内への設置時に前記エア・フィルタ・カートリッジに係合するための装填傾斜構造を備えることを特徴とする請求項13乃至請求項17のうちのいずれか一項に記載のエア・クリーナ・アセンブリ。
【請求項19】
(a)内部を定め、前記媒体パックを前記内部に配置したバンドであって、
(i)前記バンドが、傾斜係合端部を有し、前記傾斜係合端部が、前記媒体パックの前記ハウジングシール構造から離れた一端部にあり、
(A)前記傾斜係合端部が、前記エア・フィルタ・カートリッジの前記ハウジング内への設置時に、前記ハウジングの前記装填傾斜構造に係合し、
(ii)前記バンドが、操作中に前記バンドを掴むための突起構造を有する、バンドをさらに備えることを特徴とする請求項18に記載のエア・クリーナ・アセンブリ。
【請求項20】
(a)前記フィルタ・カートリッジが、前記バンドに恒久的に取り付けられていることを特徴とする請求項19に記載のエア・クリーナ・アセンブリ。
【請求項21】
(a)前記側部のアクセス・カバーは、前記バンドの前記突起構造を受け入れるための受取部を前記側部のアクセス・カバーの中に定めることを特徴とする請求項19または請求項20に記載のエア・クリーナ・アセンブリ。
【請求項22】
エア・クリーナ・ハウジングの側部の点検口を通して、エア・フィルタ・カートリッジを前記エア・クリーナ・ハウジング中に設置する方法であって、
(a)媒体パックと、前記媒体パックに固定された、径方向に方向付けられたハウジングシール構造とを有するエア・フィルタ・カートリッジを供給するステップと、
(b)前記エア・フィルタ・カートリッジを前記側部の点検口を通して挿入して前記ハウジング内に設置するステップと、
を有し、
前記供給するステップ(a)において、
前記媒体パックが、
(i)流入端部と、対向する流出端部と、
(ii)前記流入端部で開いていて、かつ、前記流出端部の近傍で空気の流入を阻害する、複数の流入ひだと、
(iii)前記流入端部の近傍で閉じていて、かつ、前記流出端部で空気の流出を許容する、複数の流出ひだと、
(iv)長円形の断面形状と、を有し、
前記設置するステップ(b)において、
前記ハウジングは、入口部と、主フィルタ・カートリッジを受け入れる中央部と、出口部とを備え、
(i)前記主フィルタ・カートリッジを受け入れる中央部が、3つの取付け可能な面を備える取付け構造を前記中央部の上に有し、
(ii)前記主フィルタ・カートリッジを受け入れる中央部が、前記取付け構造の中心と反対側の位置に前記側部の点検口を開くように配置される側部保守アクセス・カバーを前記主フィルタ・カートリッジを受け入れる部の上に有する、
ことを特徴とする方法。
【請求項23】
(a)前記エア・フィルタ・カートリッジを供給するステップが、バンドを持ち、前記バンドに固定されたエア・フィルタ・カートリッジを供給するステップを含み、
(i)前記バンドが傾斜係合端部を有し、前記傾斜係合端部が前記媒体パックの前記ハウジングシール構造から離れた端部にあり、
(b)前記設置するステップが、前記傾斜係合端部を前記ハウジング内で装填傾斜構造と係合させるステップを含む、
ことを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
(a)前記エア・フィルタ・カートリッジを供給するステップが、バンドを持ち、前記バンドに固定されたエア・フィルタ・カートリッジを供給するステップと、操作中に前記バンドを掴むために供給する突起構造を有するステップとを含み、
(b)前記方法は、前記設置するステップの後に、前記側部の点検口を覆う前記保守カバーの向きを決め、前記突起構造を覆う前記保守カバー内の受取部の向きを決めることによって、前記側部の点検口を閉じるステップを更に含む、
ことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
エア・クリーナ・アセンブリ内で使用するための安全エレメントであって、
(a)2つの対向する曲線状の端部と、2つの対向する側部とを有するプレフォームされた外部スカートと、
(b)前記外部スカートによって取り囲まれて配置されるプリーツ付きの媒体と、
(c)前記外部スカート上に配置された径方向のシール部と、
(d)前記2つの対向する曲線状の端部の第1の端部から、前記2つの対向する曲線状の端部の第2の端部と反対方向に少なくとも5mmの距離で外向きに延びる突起と、
を備えることを特徴とする安全エレメント。
【請求項1】
エア・クリーナ・フィルタ・カートリッジ構造であって、
(a)媒体パックと、(b)前記媒体パックの端部に固定され、径方向に方向付けられたハウジングシール構造と、(c)内部を定め、前記媒体パックを前記内部に配置したバンドと、を有し、
(a)前記媒体パックは、
(i)流入端部と、対向する流出端部と、
(ii)前記流入端部で開いていて、かつ、前記流出端部の近傍で空気の流出を阻害する、複数の流入ひだと、
(iii)前記流入端部の近傍で閉じていて、かつ、前記流出端部で空気の流出を許容する、複数の流出ひだと、
(iv)楕円形の断面形状と、を有し、
(c)前記バンドは、
(i)傾斜係合端部を有し、前記傾斜係合端部が、前記媒体パックの前記ハウジングシール構造から離れた端部にあり、
(ii)操作中に前記バンドを掴むために供給する突起構造を有する、
ことを特徴とするエア・クリーナ・フィルタ・カートリッジ構造。
【請求項2】
(a)前記突起構造が、前記媒体パックの前記ハウジングシール構造から離れた前記端部に隣接することを特徴とする請求項1に記載のエア・クリーナ・フィルタ・カートリッジ構造。
【請求項3】
(a)前記突起構造がプラットホームを含み、前記プラットホームは、前記プラットホームと前記バンドの一部との間に提供される凹部領域で前記バンドに固定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエア・クリーナ・フィルタ・カートリッジ構造。
【請求項4】
(a)前記バンドが、2つの対向する湾曲端部と、2つの対向する側部とを備える断面形状を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちのいずれか一項に記載のエア・クリーナ・フィルタ・カートリッジ構造。
【請求項5】
(a)前記突起構造の前記プラットホームが、前記バンドの前記湾曲端部のうちの1つに固定されていることを特徴とする請求項4に記載のエア・クリーナ・フィルタ・カートリッジ構造。
【請求項6】
(a)前記プラットホームが、少なくとも3600平方ミリメートルの周囲領域を定めることを特徴とする請求項5に記載のエア・クリーナ・フィルタ・カートリッジ構造。
【請求項7】
(a)前記バンドの前記2つの対向する側部が、直線状の平行な側部延長部を備えることを特徴とする請求項4乃至請求項6のうちのいずれか一項に記載のエア・クリーナ・フィルタ・カートリッジ構造。
【請求項8】
(a)前記媒体パックが、対面シートに固定され、巻かれたひだ付き媒体を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項7のうちのいずれか一項に記載のエア・クリーナ・フィルタ・カートリッジ構造。
【請求項9】
(a)前記バンドの前記傾斜係合端部が、前記傾斜係合端部を横切って延びる端部グリッドを有することを特徴とする請求項1乃至請求項8のうちのいずれか一項に記載のエア・クリーナ・フィルタ・カートリッジ構造。
【請求項10】
(a)前記フィルタ・カートリッジが、前記バンドから手作業で分離可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項9のうちのいずれか一項に記載のエア・クリーナ・フィルタ・カートリッジ構造。
【請求項11】
(a)前記フィルタ・カートリッジが、前記バンドに恒久的に取り付けられることを特徴とする請求項1乃至請求項9のうちのいずれか一項に記載のエア・クリーナ・フィルタ・カートリッジ構造。
【請求項12】
(a)前記バンドが、少なくとも2つの異なる幅の領域を備えており、
(i)第1の幅が、前記突起構造を受け入れる前記バンドの領域であり、
(ii)第2の幅が、前記突起構造を受け入れない前記バンドの領域である、ことを特徴とする請求項11に記載のエア・クリーナ・フィルタ・カートリッジ構造。
【請求項13】
エア・クリーナ・アセンブリにおいて、
(a)入口部と、主フィルタ・カートリッジを受け入れる中央部と、出口部とを備えるハウジングと、(b)前記主フィルタ・カートリッジを受け入れる中央部内に配置された媒体パックを備えるエア・フィルタ・カートリッジと、を有し、
前記ハウジングは、
(i)前記主フィルタ・カートリッジを受け入れる中央部が、3つの取付け可能な面を備える取付け構造を有し、
(ii)前記主フィルタ・カートリッジを受け入れる中央部が、前記取付け構造の中心と反対側の位置で点検口を開くように配置される、側部アクセス・カバーを前記中央部の上に有するハウジングと、を有し、
前記エア・フィルタ・カートリッジは、
(i)前記媒体パックが、
(A)流入端部と対向する流出端部と、
(B)前記流入端部で開き、かつ、前記流出端部近傍で空気の流入を阻害する、複数の流入ひだと、
(C)前記流入端部の近傍で閉じられていて、かつ、前記流出端部で空気の流出を許容する、複数の流出ひだと、
(D)楕円形の断面形状と、を有し、
(ii)前記エア・フィルタ・カートリッジは、前記側部保守アクセス・カバーが取り外されるとき、前記点検口を通るのに適合する大きさになっており、
(iii)径方向に方向付けられたハウジングシール構造が前記媒体パックの端部に固定されている、
ことを特徴とするエア・クリーナ・アセンブリ。
【請求項14】
(a)前記入口部が、前記主フィルタ・カートリッジを受け入れる中央部に固定されている、プレフォームされた構造であり、
(b)前記出口部が、前記主フィルタ・カートリッジを受け入れる中央部に固定されている、プレフォームされた構造である、
ことを特徴とする請求項13に記載のエア・クリーナ・アセンブリ。
【請求項15】
(a)前記入口部が、複数のごみ分離器の管を有するプレクリーナ構造を備えることを特徴とする請求項13または請求項14に記載のエア・クリーナ・アセンブリ。
【請求項16】
(a)前記出口部が、偏心して配置された流れの出口を備えることを特徴とする請求項13乃至請求項15のうちのいずれか一項に記載のエア・クリーナ・アセンブリ。
【請求項17】
(a)前記入口部が、2つの対向する曲線状の端部と2つの対向する側部とを有し、
(b)前記出口部が、2つの対向する曲線状の端部と2つの対向する側部とを有することを特徴とする請求項13乃至請求項16のうちのいずれか一項に記載のエア・クリーナ・アセンブリ。
【請求項18】
(a)前記主フィルタ・カートリッジを受け入れる中央部が、前記エア・フィルタ・カートリッジの前記ハウジング内への設置時に前記エア・フィルタ・カートリッジに係合するための装填傾斜構造を備えることを特徴とする請求項13乃至請求項17のうちのいずれか一項に記載のエア・クリーナ・アセンブリ。
【請求項19】
(a)内部を定め、前記媒体パックを前記内部に配置したバンドであって、
(i)前記バンドが、傾斜係合端部を有し、前記傾斜係合端部が、前記媒体パックの前記ハウジングシール構造から離れた一端部にあり、
(A)前記傾斜係合端部が、前記エア・フィルタ・カートリッジの前記ハウジング内への設置時に、前記ハウジングの前記装填傾斜構造に係合し、
(ii)前記バンドが、操作中に前記バンドを掴むための突起構造を有する、バンドをさらに備えることを特徴とする請求項18に記載のエア・クリーナ・アセンブリ。
【請求項20】
(a)前記フィルタ・カートリッジが、前記バンドに恒久的に取り付けられていることを特徴とする請求項19に記載のエア・クリーナ・アセンブリ。
【請求項21】
(a)前記側部のアクセス・カバーは、前記バンドの前記突起構造を受け入れるための受取部を前記側部のアクセス・カバーの中に定めることを特徴とする請求項19または請求項20に記載のエア・クリーナ・アセンブリ。
【請求項22】
エア・クリーナ・ハウジングの側部の点検口を通して、エア・フィルタ・カートリッジを前記エア・クリーナ・ハウジング中に設置する方法であって、
(a)媒体パックと、前記媒体パックに固定された、径方向に方向付けられたハウジングシール構造とを有するエア・フィルタ・カートリッジを供給するステップと、
(b)前記エア・フィルタ・カートリッジを前記側部の点検口を通して挿入して前記ハウジング内に設置するステップと、
を有し、
前記供給するステップ(a)において、
前記媒体パックが、
(i)流入端部と、対向する流出端部と、
(ii)前記流入端部で開いていて、かつ、前記流出端部の近傍で空気の流入を阻害する、複数の流入ひだと、
(iii)前記流入端部の近傍で閉じていて、かつ、前記流出端部で空気の流出を許容する、複数の流出ひだと、
(iv)長円形の断面形状と、を有し、
前記設置するステップ(b)において、
前記ハウジングは、入口部と、主フィルタ・カートリッジを受け入れる中央部と、出口部とを備え、
(i)前記主フィルタ・カートリッジを受け入れる中央部が、3つの取付け可能な面を備える取付け構造を前記中央部の上に有し、
(ii)前記主フィルタ・カートリッジを受け入れる中央部が、前記取付け構造の中心と反対側の位置に前記側部の点検口を開くように配置される側部保守アクセス・カバーを前記主フィルタ・カートリッジを受け入れる部の上に有する、
ことを特徴とする方法。
【請求項23】
(a)前記エア・フィルタ・カートリッジを供給するステップが、バンドを持ち、前記バンドに固定されたエア・フィルタ・カートリッジを供給するステップを含み、
(i)前記バンドが傾斜係合端部を有し、前記傾斜係合端部が前記媒体パックの前記ハウジングシール構造から離れた端部にあり、
(b)前記設置するステップが、前記傾斜係合端部を前記ハウジング内で装填傾斜構造と係合させるステップを含む、
ことを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
(a)前記エア・フィルタ・カートリッジを供給するステップが、バンドを持ち、前記バンドに固定されたエア・フィルタ・カートリッジを供給するステップと、操作中に前記バンドを掴むために供給する突起構造を有するステップとを含み、
(b)前記方法は、前記設置するステップの後に、前記側部の点検口を覆う前記保守カバーの向きを決め、前記突起構造を覆う前記保守カバー内の受取部の向きを決めることによって、前記側部の点検口を閉じるステップを更に含む、
ことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
エア・クリーナ・アセンブリ内で使用するための安全エレメントであって、
(a)2つの対向する曲線状の端部と、2つの対向する側部とを有するプレフォームされた外部スカートと、
(b)前記外部スカートによって取り囲まれて配置されるプリーツ付きの媒体と、
(c)前記外部スカート上に配置された径方向のシール部と、
(d)前記2つの対向する曲線状の端部の第1の端部から、前記2つの対向する曲線状の端部の第2の端部と反対方向に少なくとも5mmの距離で外向きに延びる突起と、
を備えることを特徴とする安全エレメント。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図7A】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
【図60】
【図61】
【図62】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図16D】
【図16E】
【図16F】
【図16G】
【図16H】
【図16I】
【図16J】
【図16K】
【図16L】
【図16M】
【図16N】
【図16O】
【図16P】
【図16Q】
【図16R】
【図16S】
【図16T】
【図16U】
【図16V】
【図16W】
【図16X】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図7A】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
【図60】
【図61】
【図62】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図16D】
【図16E】
【図16F】
【図16G】
【図16H】
【図16I】
【図16J】
【図16K】
【図16L】
【図16M】
【図16N】
【図16O】
【図16P】
【図16Q】
【図16R】
【図16S】
【図16T】
【図16U】
【図16V】
【図16W】
【図16X】
【図17】
【公開番号】特開2012−211590(P2012−211590A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−147541(P2012−147541)
【出願日】平成24年6月29日(2012.6.29)
【分割の表示】特願2007−511033(P2007−511033)の分割
【原出願日】平成17年4月28日(2005.4.28)
【出願人】(591163214)ドナルドソン カンパニー,インコーポレイティド (96)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−147541(P2012−147541)
【出願日】平成24年6月29日(2012.6.29)
【分割の表示】特願2007−511033(P2007−511033)の分割
【原出願日】平成17年4月28日(2005.4.28)
【出願人】(591163214)ドナルドソン カンパニー,インコーポレイティド (96)
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