フィルタリング方法及び装置
【課題】 フィルタリング方法及び装置を提供する。
【解決手段】 与えられたスプラットの大きさが所定大きさ以上であるかどうかを判断する(a)ステップと、スプラットの大きさが所定大きさ以上であると判断されれば、スプラットの境界をぼやかす(b)ステップと、スプラットの大きさが所定大きさ未満であると判断されれば、スプラットの境界を鮮明にする(c)ステップとを含む。
【解決手段】 与えられたスプラットの大きさが所定大きさ以上であるかどうかを判断する(a)ステップと、スプラットの大きさが所定大きさ以上であると判断されれば、スプラットの境界をぼやかす(b)ステップと、スプラットの大きさが所定大きさ未満であると判断されれば、スプラットの境界を鮮明にする(c)ステップとを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルタリングに係り、より詳細には、スプラットからなるレンダリング映像の画質を改善するためのフィルタリング方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ポイントの組み合わせからなり、3次元形状を持つモデルであるポイントモデルをレンダリングする方案として、ポイントモデルが投影されて生成された各ポイントごとに方形や円形のような平面的スプラットを生成することによってレンダリングを行うポイント基盤レンダリング方案がある。
【0003】
このようなポイント基盤レンダリング方案によれば、ポイントモデルが投影されて生成されたポイントが視点から近いポイント順に整列され、その整列された順に、円のような平面的スプラットが生成されるので、一つのスプラットが他の一つのスプラットに覆われうる。このようにスプラットが覆われれば、スプラットの形状がうろこのような形状に見られる、いわゆる、うろこ効果(scale effect)が発生し、これは、レンダリングされたポイントモデルの美感を阻害する。このようなうろこ効果は、スプラットの大きさが大きいほど目立つ。一方、スプラットの大きさがスプラットがぼやけて見えるほどに小さいならば、スプラット間の境界が曖昧に見られるいわゆる、階段(aliasing)現象が発生し、これもレンダリングされたポイントモデルの美感を阻害する。このような階段現象はスプラットの大きさが小さいほど目立つ。
【0004】
結局、従来のポイント基盤レンダリング方案によってポイントモデルをレンダリングする場合、レンダリングされたポイントモデルの画質改善方案が要求される。特に、スプラットの大きさが大きいほど目立つうろこ効果と、スプラットの大きさが小さいほど目立つ階段現象いずれも発生しないように、スプラットの大きさによって画質改善方案を異ならせて提示することが要求されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする技術的課題は、スプラッティングにより生成されたレンダリング映像の画質を改善するフィルタリング方法を提供するところにある。
【0006】
本発明が解決しようとする他の技術的課題は、スプラッティングにより生成されたレンダリング映像の画質を改善するフィルタリング装置を提供するところにある。
【0007】
本発明が解決しようとするさらに他の技術的課題は、スプラッティングにより生成されたレンダリング映像の画質を改善するコンピュータプログラムを保存するコンピュータで読み取り可能な記録媒体を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、本発明によるフィルタリング方法は、与えられたスプラットの大きさが所定大きさ以上であるかどうかを判断する(a)ステップと、前記スプラットの大きさが前記所定大きさ以上であると判断されれば、前記スプラットの境界をぼやかす(b)ステップと、を含むことが望ましい。
【0009】
前記課題を解決するために、本発明によるフィルタリング方法は、与えられたスプラットの大きさが所定大きさ以上であるかどうかを判断する(a)ステップと、前記スプラットの大きさが前記所定大きさ未満であると判断されれば、前記スプラットの境界を鮮明にする(b)ステップと、を含むことが望ましい。
【0010】
前記他の課題を解決するために、本発明によるフィルタリング装置は、与えられたスプラットの大きさが所定大きさ以上であるかどうかを検査する検査部と、前記検査された結果に相応して、前記スプラットの境界をぼやかす第1フィルタリング部と、前記検査された結果に相応して、前記スプラットの境界を鮮明にする第2フィルタリング部と、を備えることが望ましい。
【0011】
前記さらに他の課題を解決するために、本発明によるコンピュータで読み取り可能な記録媒体は、前記の方法をコンピュータで実行させるためのプログラムを保存することが望ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によるフィルタリング方法及び装置は、大きさが所定大きさ以上であるスプラットの境界はぼやかす一方、大きさが所定大きさ未満であるスプラットの境界は鮮明にすることで、レンダリング映像の画質を改善する効果を持つ。また、本発明によるフィルタリング方法及び装置は、球形または半球形を持ってレンダリング映像の境界をなすスプラットの大きさを拡大し、拡大された結果を利用してそのレンダリング映像の境界を滑らかにするので、レンダリング映像の画質をさらに改善する効果を持つ。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明と本発明の動作上の利点及び本発明の実施によって達成される目的を十分に理解するためには、本発明の望ましい実施形態を例示する添付図面及びその添付図面を説明する内容を参照せねばならない。
【0014】
以下、本発明によるフィルタリング方法及び装置を、添付した図面を参照して次のように説明する。
【0015】
図1は、本発明によるフィルタリング装置を説明するためのブロック図であり、スプラット生成部110、検査部120、第1フィルタリング部130、第2フィルタリング部140、スーパーサンプリング部150、及び境界補正部160から形成される。
【0016】
スプラット生成部110ないし境界補正部160は、いずれも本発明によるポイント基盤レンダリング装置に設けられうる。この時、本発明によるポイント基盤レンダリング装置は、レンダリングポイントごとにスプラットを生成することによってポイントモデルをレンダリングする装置を意味する。ここで、ポイントモデルは、前述したように、ポイントの組み合わせからなるモデルを意味する。以下、ポイントモデルをなすポイントをイメージポイントと命名する。このようなイメージポイントは3次元データを持ち、それにより、ポイントモデルは3次元形状を持つ。
【0017】
前述したレンダリングポイントは、投影部(図示せず)により生成される。このために、投影部(図示せず)は、ポイントモデルを所定の画面上に投影する。すなわち、レンダリングポイントとは、イメージポイントが投影された結果を意味する。したがって、イメージポイントは3次元データを持つのに対し、レンダリングポイントは2次元データを持つ。ただし、レンダリングポイントは、イメージポイントが持つ色相情報及び位置情報を持っている。ここで、色相情報とは、そのイメージポイントの色相に関する情報を意味し、位置情報とは、そのイメージポイントの位置に関する情報を意味する。一方、投影部(図示せず)は、ポイントモデルをなすイメージポイントいずれも投影してもよく、ポイントモデルの一部分のみを投影してもよい。
【0018】
本明細書上で、画面は、視点に垂直であり、視点から所定距離ほど離隔された平面を意味する。レンダリングポイントを含むレンダリング映像は、このような画面に表示される。本明細書上で、レンダリング映像は、ポイントモデルがレンダリングされた結果を意味する。一方、画面は複数のピクセルからなり、一つのレンダリングポイントは一つのピクセルに表示される。一つのレンダリングポイントは、一つのピクセルのあらゆる領域に表示されてもよく、一つのピクセルの一部領域に表示されてもよい。一方、一つのピクセルには一つのレンダリングポイントのみ表示されてもよく、複数のレンダリングポイントが表示されてもよい。
【0019】
スプラット生成部110は、レンダリングポイントごとにスプラッティングを行う。すなわち、スプラット生成部110は、レンダリングポイントごとにスプラットを生成する。ここで、スプラットとは、レンダリングポイントの視覚化、すなわち、レンダリングのために生成された客体を意味する。従来のポイント基盤レンダリング方案が平面的スプラットのみを生成することとは異なって、本明細書上のスプラットは、方形や円のような平面的スプラットであってもよく、半球形や球形のような立体的スプラットであってもよい。以下、平面的スプラッティングとは、平面的スプラットを生成することを意味し、立体的スプラッティングとは、立体的スプラットを生成することを意味する。
【0020】
検査部120は、スプラットの大きさが所定大きさ以上であるかどうかを検査する。前述したうろこ効果は、スプラットの大きさが所定大きさ以上である場合にさらに目立ち、前述した階段現象は、スプラットの大きさが所定大きさ未満である場合にさらに目立つ。
【0021】
第1フィルタリング部130は、第1フィルタリングを行い、第2フィルタリング部140は、第2フィルタリングを行う。具体的に、第1フィルタリング部130は、検査部120で検査された結果に相応して、そのスプラットの境界を薄くし、第2フィルタリング部140は、検査部120で検査された結果に相応して、そのスプラットの境界を鮮明にする。
【0022】
より具体的に、スプラットの大きさが所定大きさ以上であると検査されれば、第1フィルタリング部130は、そのスプラットの境界をぼやかす(smoothing)。一方、スプラットの大きさが所定大きさ未満であると検査されれば、第2フィルタリング部140は、そのスプラットの境界を鮮明にする(sharpening)。この時、どれほどぼやかすか及びどれほど鮮明にするかは、事前に設定されることが望ましい。
【0023】
一方、一つの平面的スプラットは、画面上で一つ以上のピクセルを占めてもよく、一つのピクセルの一部領域のみを占めてもよい。同様に、一つの立体的スプラットは画面上で一つ以上のピクセルを占めてもよく、一つのピクセルの一部領域のみを占めてもよい。このように、あらゆるスプラットはピクセルを占めるので、所定大きさはピクセルの数で表現されることが望ましい。
【0024】
本発明によるスプラットが平面的スプラットであれば、前述した検査部120ないし第2フィルタリング部140の動作は、次のように説明されうる。
【0025】
検査部120は、スプラットの面積が所定面積以上であるかどうかを検査する。すなわち、スプラットの面積は、スプラットの大きさの一例である。この場合、スプラットの面積が所定面積以上であると検査されれば、第1フィルタリング部130は、そのスプラットの境界をぼやかす。一方、スプラットの面積が所定面積未満であると検査されれば、第2フィルタリング部140は、そのスプラットの境界を鮮明にする。一方、所定面積はピクセルの数で表現されうる。すなわち、1個のピクセルの面積は所定面積の一例である。
【0026】
同様に、本発明によるスプラットが立体的スプラットであれば、前述した検査部120ないし第2フィルタリング部140の動作は、次のように説明されうる。
【0027】
検査部120は、スプラットの体積が所定体積以上であるかどうかを検査する。すなわち、スプラットの体積はスプラットの大きさの他の例である。この場合、スプラットの体積が所定体積以上であると検査されれば、第1フィルタリング部130は、そのスプラットの境界をぼやかす。一方、スプラットの体積が所定体積未満であると検査されれば、第2フィルタリング部140は、そのスプラットの境界を鮮明にする。一方、所定体積はピクセルの数で表現されうる。例えば、所定体積が2個のピクセルを占める体積であれば、第1フィルタリング部130は、スプラットが占めるピクセルの数が複数である場合に動作し、第2フィルタリング部140は、スプラットが占めるピクセルの数が単数である場合に動作する。
【0028】
前述したように、所定大きさは‘ピクセル*n(ただし、nは自然数)個’で表現できる。この場合、所定大きさを細密に設定するためには、一つのピクセルの大きさが小さいほど望ましい。ただし、一つのピクセルの大きさが大きいとしても、所定大きさは、後述するスーパーサンプリングにより細密に設定されうる。
【0029】
スーパーサンプリング部150は、スプラット生成部110で生成されたあらゆるスプラットをスーパーサンプリングする。このようなスーパーサンプリングにより、所定大きさは‘サブピクセル*n個’で表現されうる。ここで、サブピクセルは、仮想的なピクセルであり、サブピクセルの大きさは、実際ピクセルの大きさより小さい。スーパーサンプリングについてのさらに詳細な説明は、以下の図2を通じて開示する。
【0030】
境界補正部160は、レンダリング映像の境界をなすスプラットの大きさを所定比率ほど拡大し、拡大された結果を利用してそのレンダリング映像の境界を補正する。本明細書上で、レンダリング映像は、ポイントモデルがレンダリングされた結果を意味する。このような境界補正部160は、スプラットが球形のような立体的スプラットである場合に動作することが望ましい。境界補正部160の動作についてのさらに詳細な説明は、以下の図3を通じて開示する。
【0031】
一方、本発明の第1実施形態によれば、本発明によるフィルタリング装置は、スプラット生成部110、検査部120、第1フィルタリング部130、第2フィルタリング部140、スーパーサンプリング部150、及び境界補正部160から形成さなされる。
【0032】
それに対し、本発明の第2実施形態によれば、スーパーサンプリング部150は、本発明によるフィルタリング装置に設けられない。また、本発明の第3実施形態によれば、境界補正部160は、本発明によるフィルタリング装置に設けられない。さらに、本発明の第4実施形態によれば、スーパーサンプリング部150及び境界補正部160は、いずれも本発明によるフィルタリング装置に設けられない。
【0033】
図2Aないし図2Eはスーパーサンプリングを説明するための参考図である。具体的に、図2Aは、レンダリング映像210の一例を示し、図2Bは、そのレンダリング映像210の一部映像220が現れた画面230を示し、図2Cは、その一部映像220がスーパーサンプリングされた結果240を示し、図2Dは、そのレンダリング映像210が現れた画面250を示し、図2Eは、そのレンダリング映像210がスーパーサンプリングされた結果260を示す。
【0034】
図2Aでレンダリング映像210は、直線で表現されているが、実際は、複数のスプラットからなっている。図2Bに図示された36個の方形それぞれは、ピクセル、すなわち、画面に存在する実際ピクセルを意味し、図2Cに図示された144個の方形それぞれは、サブピクセル、すなわち、仮想のピクセルを意味する。図示したように、ピクセルの大きさが大きくても、所定大きさはスーパーサンプリングにより細密に設定されうる。
【0035】
図3A及び図3Bは、図1に図示された境界補正部160の動作を説明するための参考図である。
【0036】
具体的に、図3Aは、レンダリング映像310と、そのレンダリング映像310の一部映像を拡大した映像320とを示す。図示されたように、あらゆるスプラット320、322、324、326は、球形または半球形のスプラットである。このように、スプラット320、322、324、326が球形または半球形のスプラットであれば、レンダリング映像310の境界330はデコボコに見え、これは美観上望ましくない。
【0037】
図3Bは、境界補正部160がレンダリング映像310の境界330を滑らかに補正する原理を説明するための参考図である。まず、境界補正部160は、レンダリング映像310の境界330をなすスプラット320、322、324、326それぞれの大きさを所定比率ほど拡大する。これにより、境界補正部160は、本来の境界330より滑らかな境界340を生成できる。ここで、識別番号340で表記された境界は、拡大されたスプラットがなす境界を意味する。その後、境界補正部160は、本来の境界330が持つ位置情報と、その新たに生成された境界340が持つ位置情報との平均的な位置情報を持つ境界350を生成できる。この場合、レンダリング映像310の境界330は、その平均的な位置情報を持つ境界350に変更される。このような変更によりレンダリング映像310は拡大され、その拡大された部分の色相情報は、スプラット320、322、324、326の色相情報でありうる。例えば、その拡大された部分が、識別番号320で表記されたスプラットが拡大される場合に含まれる部分ならば、その拡大された部分の色相情報は、識別番号320で表記されたスプラットの色相情報でありうる。もし、その拡大された部分が識別番号322で表記されたスプラットが拡大される場合に含まれる部分であるとともに、識別番号324で表記されたスプラットが拡大される場合に含まれる部分であれば、その拡大された部分の色相情報は、識別番号322で表記されたスプラットの色相情報でもあり、識別番号324で表記されたスプラットの色相情報でもある。
【0038】
図4は、本発明によるフィルタリング方法を説明するための第1実施形態のフローチャートであり、スプラッティングにより生成されたレンダリング映像の画質を改善するステップ(第410〜450ステップ)からなる。
【0039】
まず、スーパーサンプリング部150は、スプラット生成部110で生成されたスプラットをスーパーサンプリングし(第410ステップ)、検査部120は、スプラットの大きさが所定大きさ以上であるかどうかを判断する(第420ステップ)。
【0040】
第420ステップで、スプラットの大きさが所定大きさ以上であると判断されれば、第1フィルタリング部130は、スプラットの境界をぼやかす(第430ステップ)。それに対し、第420ステップでスプラットの大きさが所定大きさ未満であると判断されれば、第2フィルタリング部140は、スプラットの境界を鮮明にする(第440ステップ)。
【0041】
第430ステップまたは第440ステップ後に、境界補正部160は、レンダリング映像の境界を補正する(第450ステップ)。
【0042】
ただし、第2実施形態によれば、第410ステップは、本発明によるフィルタリング方法に設けられない。また、第3実施形態によれば、第450ステップは、本発明によるフィルタリング方法に設けられない。さらに、第4実施形態によれば、第410ステップ及び第450ステップは、本発明によるフィルタリング方法に設けられない。
【0043】
図5A及び図5Bは、本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第1参考図である。具体的に、図5Aは、本発明によるフィルタリングを経ないレンダリング映像を示し、図5Bは、本発明によるフィルタリングを経たレンダリング映像を示す。図示されたように、スプラットは球形のスプラットである。図示したように、図5Bは図5Aに比べてエンボス効果が目立たない。ここで、エンボス効果とは、レンダリング映像がデコボコに見える現象を意味し、これは、レンダリング映像の美感を阻害する。このようなエンボス効果は、スプラットが球形または半球形のスプラットである時に発生する一方、前述したうろこ効果は、スプラットが円形のスプラットである時に発生する。
【0044】
図6Aないし図6Cは、本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第2参考図である。具体的に、図6Aは、本発明によるフィルタリングを経ないレンダリング映像を示し、図6Bは、本発明による第1フィルタリング及び第2フィルタリングを経たレンダリング映像を示し、図6Cは、本発明による第1フィルタリング、第2フィルタリング、及びスーパーサンプリングを経たレンダリング映像を示す。図示されたように、スプラットは球形のスプラットである。図示されたように、図6Bは図6Aに比べてエンボス効果があまり目立たない。同様に、図6Cは図6Bに比べてエンボス効果がさらに目立たない。
【0045】
図7Aないし図7Cは、本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第3参考図である。具体的に、図7Aは、本発明によるフィルタリングを経ないレンダリング映像を示し、図7Bは、本発明による第1フィルタリング及び第2フィルタリングを経たレンダリング映像を示し、図7Cは、本発明による第1フィルタリング、第2フィルタリング、及びスーパーサンプリングを経たレンダリング映像を示す。図示されたように、スプラットは球形のスプラットである。図示されたように、図7Bは図7Aに比べてエンボス効果があまり目立たない。同様に、図7Cは図7Bに比べてエンボス効果がさらに目立たない。
【0046】
図8A及び図8Bは、本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第4参考図である。具体的に、図8Aは、本発明によるフィルタリングを経ないレンダリング映像810とその一部映像820を拡大した映像830とを示し、図8Bは、本発明による第1フィルタリング及び第2フィルタリングを経たレンダリング映像840とその一部映像850を拡大した映像860を示す。図示されたように、スプラットは球形のスプラットである。図示されたように、識別番号860で表記された映像では、識別番号830で表記された映像に比べてエンボス効果がさらに目立たない。
【0047】
図9A及び図9Bは、本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第5参考図である。図9Aは、境界補正部160を経る前のレンダリング映像を示し、図9Bは、境界補正部160を経た後のレンダリング映像を示す。示したように、境界補正部160は、レンダリング映像の境界を滑らかにする。
【0048】
本発明はまた、コンピュータで読み取り可能な記録媒体にコンピュータで読み取り可能なコードとして具現することが可能である。コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、コンピュータシステムによって読み取られるデータが保存されるあらゆる種類の記録装置を含む。コンピュータで読み取り可能な記録媒体の例には、ROM、RAM、CD−ROM、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク、光データ保存装置などがあり、またキャリアウェーブ(例えば、インターネットを通じた伝送)の形態で具現されるものも含む。また、コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、ネットワークに連結されたコンピュータシステムに分散されて、分散方式でコンピュータで読み取り可能なコードが保存されて実行されうる。
【0049】
以上、図面と明細書で最適の実施形態が開示された。ここで特定の用語が使われたが、これは単に本発明を説明するための目的で使われたものであり、意味限定や特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を制限するために使われたものではない。したがって、当業者ならば、これより多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想により決まらねばならない。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明は、画像レンダリング関連の技術分野に好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明によるフィルタリング装置を説明するためのブロック図である。
【図2A】スーパーサンプリングを説明するための参考図である。
【図2B】スーパーサンプリングを説明するための参考図である。
【図2C】スーパーサンプリングを説明するための参考図である。
【図2D】スーパーサンプリングを説明するための参考図である。
【図2E】スーパーサンプリングを説明するための参考図である。
【図3A】図1に図示された境界補正部160の動作を説明するための参考図である。
【図3B】図1に図示された境界補正部160の動作を説明するための参考図である。
【図4】本発明によるフィルタリング方法を説明するためのフローチャートである。
【図5A】本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第1参考図である。
【図5B】本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第1参考図である。
【図6A】本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第2参考図である。
【図6B】本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第2参考図である。
【図6C】本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第2参考図である。
【図7A】本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第3参考図である。
【図7B】本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第3参考図である。
【図7C】本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第3参考図である。
【図8A】本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第4参考図である。
【図8B】本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第4参考図である。
【図9A】本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第5参考図である。
【図9B】本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第5参考図である。
【符号の説明】
【0052】
110 スプラット生成部
120 検査部
130 第1フィルタリング部
140 第2フィルタリング部
150 スーパーサンプリング部
160 境界補正部
210、310、810、840 レンダリング映像
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルタリングに係り、より詳細には、スプラットからなるレンダリング映像の画質を改善するためのフィルタリング方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ポイントの組み合わせからなり、3次元形状を持つモデルであるポイントモデルをレンダリングする方案として、ポイントモデルが投影されて生成された各ポイントごとに方形や円形のような平面的スプラットを生成することによってレンダリングを行うポイント基盤レンダリング方案がある。
【0003】
このようなポイント基盤レンダリング方案によれば、ポイントモデルが投影されて生成されたポイントが視点から近いポイント順に整列され、その整列された順に、円のような平面的スプラットが生成されるので、一つのスプラットが他の一つのスプラットに覆われうる。このようにスプラットが覆われれば、スプラットの形状がうろこのような形状に見られる、いわゆる、うろこ効果(scale effect)が発生し、これは、レンダリングされたポイントモデルの美感を阻害する。このようなうろこ効果は、スプラットの大きさが大きいほど目立つ。一方、スプラットの大きさがスプラットがぼやけて見えるほどに小さいならば、スプラット間の境界が曖昧に見られるいわゆる、階段(aliasing)現象が発生し、これもレンダリングされたポイントモデルの美感を阻害する。このような階段現象はスプラットの大きさが小さいほど目立つ。
【0004】
結局、従来のポイント基盤レンダリング方案によってポイントモデルをレンダリングする場合、レンダリングされたポイントモデルの画質改善方案が要求される。特に、スプラットの大きさが大きいほど目立つうろこ効果と、スプラットの大きさが小さいほど目立つ階段現象いずれも発生しないように、スプラットの大きさによって画質改善方案を異ならせて提示することが要求されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする技術的課題は、スプラッティングにより生成されたレンダリング映像の画質を改善するフィルタリング方法を提供するところにある。
【0006】
本発明が解決しようとする他の技術的課題は、スプラッティングにより生成されたレンダリング映像の画質を改善するフィルタリング装置を提供するところにある。
【0007】
本発明が解決しようとするさらに他の技術的課題は、スプラッティングにより生成されたレンダリング映像の画質を改善するコンピュータプログラムを保存するコンピュータで読み取り可能な記録媒体を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、本発明によるフィルタリング方法は、与えられたスプラットの大きさが所定大きさ以上であるかどうかを判断する(a)ステップと、前記スプラットの大きさが前記所定大きさ以上であると判断されれば、前記スプラットの境界をぼやかす(b)ステップと、を含むことが望ましい。
【0009】
前記課題を解決するために、本発明によるフィルタリング方法は、与えられたスプラットの大きさが所定大きさ以上であるかどうかを判断する(a)ステップと、前記スプラットの大きさが前記所定大きさ未満であると判断されれば、前記スプラットの境界を鮮明にする(b)ステップと、を含むことが望ましい。
【0010】
前記他の課題を解決するために、本発明によるフィルタリング装置は、与えられたスプラットの大きさが所定大きさ以上であるかどうかを検査する検査部と、前記検査された結果に相応して、前記スプラットの境界をぼやかす第1フィルタリング部と、前記検査された結果に相応して、前記スプラットの境界を鮮明にする第2フィルタリング部と、を備えることが望ましい。
【0011】
前記さらに他の課題を解決するために、本発明によるコンピュータで読み取り可能な記録媒体は、前記の方法をコンピュータで実行させるためのプログラムを保存することが望ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によるフィルタリング方法及び装置は、大きさが所定大きさ以上であるスプラットの境界はぼやかす一方、大きさが所定大きさ未満であるスプラットの境界は鮮明にすることで、レンダリング映像の画質を改善する効果を持つ。また、本発明によるフィルタリング方法及び装置は、球形または半球形を持ってレンダリング映像の境界をなすスプラットの大きさを拡大し、拡大された結果を利用してそのレンダリング映像の境界を滑らかにするので、レンダリング映像の画質をさらに改善する効果を持つ。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明と本発明の動作上の利点及び本発明の実施によって達成される目的を十分に理解するためには、本発明の望ましい実施形態を例示する添付図面及びその添付図面を説明する内容を参照せねばならない。
【0014】
以下、本発明によるフィルタリング方法及び装置を、添付した図面を参照して次のように説明する。
【0015】
図1は、本発明によるフィルタリング装置を説明するためのブロック図であり、スプラット生成部110、検査部120、第1フィルタリング部130、第2フィルタリング部140、スーパーサンプリング部150、及び境界補正部160から形成される。
【0016】
スプラット生成部110ないし境界補正部160は、いずれも本発明によるポイント基盤レンダリング装置に設けられうる。この時、本発明によるポイント基盤レンダリング装置は、レンダリングポイントごとにスプラットを生成することによってポイントモデルをレンダリングする装置を意味する。ここで、ポイントモデルは、前述したように、ポイントの組み合わせからなるモデルを意味する。以下、ポイントモデルをなすポイントをイメージポイントと命名する。このようなイメージポイントは3次元データを持ち、それにより、ポイントモデルは3次元形状を持つ。
【0017】
前述したレンダリングポイントは、投影部(図示せず)により生成される。このために、投影部(図示せず)は、ポイントモデルを所定の画面上に投影する。すなわち、レンダリングポイントとは、イメージポイントが投影された結果を意味する。したがって、イメージポイントは3次元データを持つのに対し、レンダリングポイントは2次元データを持つ。ただし、レンダリングポイントは、イメージポイントが持つ色相情報及び位置情報を持っている。ここで、色相情報とは、そのイメージポイントの色相に関する情報を意味し、位置情報とは、そのイメージポイントの位置に関する情報を意味する。一方、投影部(図示せず)は、ポイントモデルをなすイメージポイントいずれも投影してもよく、ポイントモデルの一部分のみを投影してもよい。
【0018】
本明細書上で、画面は、視点に垂直であり、視点から所定距離ほど離隔された平面を意味する。レンダリングポイントを含むレンダリング映像は、このような画面に表示される。本明細書上で、レンダリング映像は、ポイントモデルがレンダリングされた結果を意味する。一方、画面は複数のピクセルからなり、一つのレンダリングポイントは一つのピクセルに表示される。一つのレンダリングポイントは、一つのピクセルのあらゆる領域に表示されてもよく、一つのピクセルの一部領域に表示されてもよい。一方、一つのピクセルには一つのレンダリングポイントのみ表示されてもよく、複数のレンダリングポイントが表示されてもよい。
【0019】
スプラット生成部110は、レンダリングポイントごとにスプラッティングを行う。すなわち、スプラット生成部110は、レンダリングポイントごとにスプラットを生成する。ここで、スプラットとは、レンダリングポイントの視覚化、すなわち、レンダリングのために生成された客体を意味する。従来のポイント基盤レンダリング方案が平面的スプラットのみを生成することとは異なって、本明細書上のスプラットは、方形や円のような平面的スプラットであってもよく、半球形や球形のような立体的スプラットであってもよい。以下、平面的スプラッティングとは、平面的スプラットを生成することを意味し、立体的スプラッティングとは、立体的スプラットを生成することを意味する。
【0020】
検査部120は、スプラットの大きさが所定大きさ以上であるかどうかを検査する。前述したうろこ効果は、スプラットの大きさが所定大きさ以上である場合にさらに目立ち、前述した階段現象は、スプラットの大きさが所定大きさ未満である場合にさらに目立つ。
【0021】
第1フィルタリング部130は、第1フィルタリングを行い、第2フィルタリング部140は、第2フィルタリングを行う。具体的に、第1フィルタリング部130は、検査部120で検査された結果に相応して、そのスプラットの境界を薄くし、第2フィルタリング部140は、検査部120で検査された結果に相応して、そのスプラットの境界を鮮明にする。
【0022】
より具体的に、スプラットの大きさが所定大きさ以上であると検査されれば、第1フィルタリング部130は、そのスプラットの境界をぼやかす(smoothing)。一方、スプラットの大きさが所定大きさ未満であると検査されれば、第2フィルタリング部140は、そのスプラットの境界を鮮明にする(sharpening)。この時、どれほどぼやかすか及びどれほど鮮明にするかは、事前に設定されることが望ましい。
【0023】
一方、一つの平面的スプラットは、画面上で一つ以上のピクセルを占めてもよく、一つのピクセルの一部領域のみを占めてもよい。同様に、一つの立体的スプラットは画面上で一つ以上のピクセルを占めてもよく、一つのピクセルの一部領域のみを占めてもよい。このように、あらゆるスプラットはピクセルを占めるので、所定大きさはピクセルの数で表現されることが望ましい。
【0024】
本発明によるスプラットが平面的スプラットであれば、前述した検査部120ないし第2フィルタリング部140の動作は、次のように説明されうる。
【0025】
検査部120は、スプラットの面積が所定面積以上であるかどうかを検査する。すなわち、スプラットの面積は、スプラットの大きさの一例である。この場合、スプラットの面積が所定面積以上であると検査されれば、第1フィルタリング部130は、そのスプラットの境界をぼやかす。一方、スプラットの面積が所定面積未満であると検査されれば、第2フィルタリング部140は、そのスプラットの境界を鮮明にする。一方、所定面積はピクセルの数で表現されうる。すなわち、1個のピクセルの面積は所定面積の一例である。
【0026】
同様に、本発明によるスプラットが立体的スプラットであれば、前述した検査部120ないし第2フィルタリング部140の動作は、次のように説明されうる。
【0027】
検査部120は、スプラットの体積が所定体積以上であるかどうかを検査する。すなわち、スプラットの体積はスプラットの大きさの他の例である。この場合、スプラットの体積が所定体積以上であると検査されれば、第1フィルタリング部130は、そのスプラットの境界をぼやかす。一方、スプラットの体積が所定体積未満であると検査されれば、第2フィルタリング部140は、そのスプラットの境界を鮮明にする。一方、所定体積はピクセルの数で表現されうる。例えば、所定体積が2個のピクセルを占める体積であれば、第1フィルタリング部130は、スプラットが占めるピクセルの数が複数である場合に動作し、第2フィルタリング部140は、スプラットが占めるピクセルの数が単数である場合に動作する。
【0028】
前述したように、所定大きさは‘ピクセル*n(ただし、nは自然数)個’で表現できる。この場合、所定大きさを細密に設定するためには、一つのピクセルの大きさが小さいほど望ましい。ただし、一つのピクセルの大きさが大きいとしても、所定大きさは、後述するスーパーサンプリングにより細密に設定されうる。
【0029】
スーパーサンプリング部150は、スプラット生成部110で生成されたあらゆるスプラットをスーパーサンプリングする。このようなスーパーサンプリングにより、所定大きさは‘サブピクセル*n個’で表現されうる。ここで、サブピクセルは、仮想的なピクセルであり、サブピクセルの大きさは、実際ピクセルの大きさより小さい。スーパーサンプリングについてのさらに詳細な説明は、以下の図2を通じて開示する。
【0030】
境界補正部160は、レンダリング映像の境界をなすスプラットの大きさを所定比率ほど拡大し、拡大された結果を利用してそのレンダリング映像の境界を補正する。本明細書上で、レンダリング映像は、ポイントモデルがレンダリングされた結果を意味する。このような境界補正部160は、スプラットが球形のような立体的スプラットである場合に動作することが望ましい。境界補正部160の動作についてのさらに詳細な説明は、以下の図3を通じて開示する。
【0031】
一方、本発明の第1実施形態によれば、本発明によるフィルタリング装置は、スプラット生成部110、検査部120、第1フィルタリング部130、第2フィルタリング部140、スーパーサンプリング部150、及び境界補正部160から形成さなされる。
【0032】
それに対し、本発明の第2実施形態によれば、スーパーサンプリング部150は、本発明によるフィルタリング装置に設けられない。また、本発明の第3実施形態によれば、境界補正部160は、本発明によるフィルタリング装置に設けられない。さらに、本発明の第4実施形態によれば、スーパーサンプリング部150及び境界補正部160は、いずれも本発明によるフィルタリング装置に設けられない。
【0033】
図2Aないし図2Eはスーパーサンプリングを説明するための参考図である。具体的に、図2Aは、レンダリング映像210の一例を示し、図2Bは、そのレンダリング映像210の一部映像220が現れた画面230を示し、図2Cは、その一部映像220がスーパーサンプリングされた結果240を示し、図2Dは、そのレンダリング映像210が現れた画面250を示し、図2Eは、そのレンダリング映像210がスーパーサンプリングされた結果260を示す。
【0034】
図2Aでレンダリング映像210は、直線で表現されているが、実際は、複数のスプラットからなっている。図2Bに図示された36個の方形それぞれは、ピクセル、すなわち、画面に存在する実際ピクセルを意味し、図2Cに図示された144個の方形それぞれは、サブピクセル、すなわち、仮想のピクセルを意味する。図示したように、ピクセルの大きさが大きくても、所定大きさはスーパーサンプリングにより細密に設定されうる。
【0035】
図3A及び図3Bは、図1に図示された境界補正部160の動作を説明するための参考図である。
【0036】
具体的に、図3Aは、レンダリング映像310と、そのレンダリング映像310の一部映像を拡大した映像320とを示す。図示されたように、あらゆるスプラット320、322、324、326は、球形または半球形のスプラットである。このように、スプラット320、322、324、326が球形または半球形のスプラットであれば、レンダリング映像310の境界330はデコボコに見え、これは美観上望ましくない。
【0037】
図3Bは、境界補正部160がレンダリング映像310の境界330を滑らかに補正する原理を説明するための参考図である。まず、境界補正部160は、レンダリング映像310の境界330をなすスプラット320、322、324、326それぞれの大きさを所定比率ほど拡大する。これにより、境界補正部160は、本来の境界330より滑らかな境界340を生成できる。ここで、識別番号340で表記された境界は、拡大されたスプラットがなす境界を意味する。その後、境界補正部160は、本来の境界330が持つ位置情報と、その新たに生成された境界340が持つ位置情報との平均的な位置情報を持つ境界350を生成できる。この場合、レンダリング映像310の境界330は、その平均的な位置情報を持つ境界350に変更される。このような変更によりレンダリング映像310は拡大され、その拡大された部分の色相情報は、スプラット320、322、324、326の色相情報でありうる。例えば、その拡大された部分が、識別番号320で表記されたスプラットが拡大される場合に含まれる部分ならば、その拡大された部分の色相情報は、識別番号320で表記されたスプラットの色相情報でありうる。もし、その拡大された部分が識別番号322で表記されたスプラットが拡大される場合に含まれる部分であるとともに、識別番号324で表記されたスプラットが拡大される場合に含まれる部分であれば、その拡大された部分の色相情報は、識別番号322で表記されたスプラットの色相情報でもあり、識別番号324で表記されたスプラットの色相情報でもある。
【0038】
図4は、本発明によるフィルタリング方法を説明するための第1実施形態のフローチャートであり、スプラッティングにより生成されたレンダリング映像の画質を改善するステップ(第410〜450ステップ)からなる。
【0039】
まず、スーパーサンプリング部150は、スプラット生成部110で生成されたスプラットをスーパーサンプリングし(第410ステップ)、検査部120は、スプラットの大きさが所定大きさ以上であるかどうかを判断する(第420ステップ)。
【0040】
第420ステップで、スプラットの大きさが所定大きさ以上であると判断されれば、第1フィルタリング部130は、スプラットの境界をぼやかす(第430ステップ)。それに対し、第420ステップでスプラットの大きさが所定大きさ未満であると判断されれば、第2フィルタリング部140は、スプラットの境界を鮮明にする(第440ステップ)。
【0041】
第430ステップまたは第440ステップ後に、境界補正部160は、レンダリング映像の境界を補正する(第450ステップ)。
【0042】
ただし、第2実施形態によれば、第410ステップは、本発明によるフィルタリング方法に設けられない。また、第3実施形態によれば、第450ステップは、本発明によるフィルタリング方法に設けられない。さらに、第4実施形態によれば、第410ステップ及び第450ステップは、本発明によるフィルタリング方法に設けられない。
【0043】
図5A及び図5Bは、本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第1参考図である。具体的に、図5Aは、本発明によるフィルタリングを経ないレンダリング映像を示し、図5Bは、本発明によるフィルタリングを経たレンダリング映像を示す。図示されたように、スプラットは球形のスプラットである。図示したように、図5Bは図5Aに比べてエンボス効果が目立たない。ここで、エンボス効果とは、レンダリング映像がデコボコに見える現象を意味し、これは、レンダリング映像の美感を阻害する。このようなエンボス効果は、スプラットが球形または半球形のスプラットである時に発生する一方、前述したうろこ効果は、スプラットが円形のスプラットである時に発生する。
【0044】
図6Aないし図6Cは、本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第2参考図である。具体的に、図6Aは、本発明によるフィルタリングを経ないレンダリング映像を示し、図6Bは、本発明による第1フィルタリング及び第2フィルタリングを経たレンダリング映像を示し、図6Cは、本発明による第1フィルタリング、第2フィルタリング、及びスーパーサンプリングを経たレンダリング映像を示す。図示されたように、スプラットは球形のスプラットである。図示されたように、図6Bは図6Aに比べてエンボス効果があまり目立たない。同様に、図6Cは図6Bに比べてエンボス効果がさらに目立たない。
【0045】
図7Aないし図7Cは、本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第3参考図である。具体的に、図7Aは、本発明によるフィルタリングを経ないレンダリング映像を示し、図7Bは、本発明による第1フィルタリング及び第2フィルタリングを経たレンダリング映像を示し、図7Cは、本発明による第1フィルタリング、第2フィルタリング、及びスーパーサンプリングを経たレンダリング映像を示す。図示されたように、スプラットは球形のスプラットである。図示されたように、図7Bは図7Aに比べてエンボス効果があまり目立たない。同様に、図7Cは図7Bに比べてエンボス効果がさらに目立たない。
【0046】
図8A及び図8Bは、本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第4参考図である。具体的に、図8Aは、本発明によるフィルタリングを経ないレンダリング映像810とその一部映像820を拡大した映像830とを示し、図8Bは、本発明による第1フィルタリング及び第2フィルタリングを経たレンダリング映像840とその一部映像850を拡大した映像860を示す。図示されたように、スプラットは球形のスプラットである。図示されたように、識別番号860で表記された映像では、識別番号830で表記された映像に比べてエンボス効果がさらに目立たない。
【0047】
図9A及び図9Bは、本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第5参考図である。図9Aは、境界補正部160を経る前のレンダリング映像を示し、図9Bは、境界補正部160を経た後のレンダリング映像を示す。示したように、境界補正部160は、レンダリング映像の境界を滑らかにする。
【0048】
本発明はまた、コンピュータで読み取り可能な記録媒体にコンピュータで読み取り可能なコードとして具現することが可能である。コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、コンピュータシステムによって読み取られるデータが保存されるあらゆる種類の記録装置を含む。コンピュータで読み取り可能な記録媒体の例には、ROM、RAM、CD−ROM、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク、光データ保存装置などがあり、またキャリアウェーブ(例えば、インターネットを通じた伝送)の形態で具現されるものも含む。また、コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、ネットワークに連結されたコンピュータシステムに分散されて、分散方式でコンピュータで読み取り可能なコードが保存されて実行されうる。
【0049】
以上、図面と明細書で最適の実施形態が開示された。ここで特定の用語が使われたが、これは単に本発明を説明するための目的で使われたものであり、意味限定や特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を制限するために使われたものではない。したがって、当業者ならば、これより多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想により決まらねばならない。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明は、画像レンダリング関連の技術分野に好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明によるフィルタリング装置を説明するためのブロック図である。
【図2A】スーパーサンプリングを説明するための参考図である。
【図2B】スーパーサンプリングを説明するための参考図である。
【図2C】スーパーサンプリングを説明するための参考図である。
【図2D】スーパーサンプリングを説明するための参考図である。
【図2E】スーパーサンプリングを説明するための参考図である。
【図3A】図1に図示された境界補正部160の動作を説明するための参考図である。
【図3B】図1に図示された境界補正部160の動作を説明するための参考図である。
【図4】本発明によるフィルタリング方法を説明するためのフローチャートである。
【図5A】本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第1参考図である。
【図5B】本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第1参考図である。
【図6A】本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第2参考図である。
【図6B】本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第2参考図である。
【図6C】本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第2参考図である。
【図7A】本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第3参考図である。
【図7B】本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第3参考図である。
【図7C】本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第3参考図である。
【図8A】本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第4参考図である。
【図8B】本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第4参考図である。
【図9A】本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第5参考図である。
【図9B】本発明によるフィルタリング装置及び方法の効果を説明するための第5参考図である。
【符号の説明】
【0052】
110 スプラット生成部
120 検査部
130 第1フィルタリング部
140 第2フィルタリング部
150 スーパーサンプリング部
160 境界補正部
210、310、810、840 レンダリング映像
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)与えられたスプラットの大きさが所定大きさ以上であるかどうかを判断するステップと、
(b)前記スプラットの大きさが前記所定大きさ以上であると判断されれば、前記スプラットの境界をぼやかすステップと、を含むことを特徴とするフィルタリング方法。
【請求項2】
前記フィルタリング方法は、
前記スプラットをスーパーサンプリングし、前記(a)ステップに進行するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のフィルタリング方法。
【請求項3】
前記フィルタリング方法は、
(c)境界をなす前記スプラットの大きさを所定比率ほど拡大し、拡大された結果を利用して前記境界を補正するステップをさらに含み、
前記スプラットは、球形または半球形であることを特徴とする請求項1に記載のフィルタリング方法。
【請求項4】
前記スプラットは平面的形状を持ち、前記大きさは面積であることを特徴とする請求項1または2に記載のフィルタリング方法。
【請求項5】
前記スプラットは立体的形状を持ち、前記大きさは体積であることを特徴とする請求項1に記載のフィルタリング方法。
【請求項6】
(a)与えられたスプラットの大きさが所定大きさ以上であるかどうかを判断するステップと、
(b)前記スプラットの大きさが前記所定大きさ未満であると判断されれば、前記スプラットの境界を鮮明にするステップと、を含むことを特徴とするフィルタリング方法。
【請求項7】
前記フィルタリング方法は、
前記スプラットをスーパーサンプリングし、前記(a)ステップに進行するステップをさらに含むことを特徴とする請求項6に記載のフィルタリング方法。
【請求項8】
前記フィルタリング方法は、
(c)境界をなす前記スプラットの大きさを所定比率ほど拡大し、拡大された結果を利用して前記境界を補正するステップをさらに含み、
前記スプラットは、球形または半球形であることを特徴とする請求項6に記載のフィルタリング方法。
【請求項9】
前記スプラットは平面的形状を持ち、前記大きさは面積であることを特徴とする請求項6に記載のフィルタリング方法。
【請求項10】
前記スプラットは立体的形状を持ち、前記大きさは体積であることを特徴とする請求項6に記載のフィルタリング方法。
【請求項11】
与えられたスプラットの大きさが所定大きさ以上であるかどうかを検査する検査部と、
前記検査された結果に相応して、前記スプラットの境界をぼやかす第1フィルタリング部と、
前記検査された結果に相応して、前記スプラットの境界を鮮明にする第2フィルタリング部と、を備えることを特徴とするフィルタリング装置。
【請求項12】
前記フィルタリング装置は、
前記スプラットをスーパーサンプリングするスーパーサンプリング部をさらに備えることを特徴とする請求項11に記載のフィルタリング装置。
【請求項13】
前記フィルタリング装置は、
境界をなす前記スプラットの大きさを所定比率ほど拡大し、拡大された結果を利用して前記境界を補正する境界補正部をさらに備え、
前記スプラットは、球形または半球形であることを特徴とする請求項11に記載のフィルタリング装置。
【請求項14】
前記スプラットは平面的形状を持ち、前記大きさは面積であることを特徴とする請求項11に記載のフィルタリング装置。
【請求項15】
前記スプラットは立体的形状を持ち、前記大きさは体積であることを特徴とする請求項11に記載のフィルタリング装置。
【請求項16】
請求項1または6に記載の方法をコンピュータで実行させるためのプログラムを保存したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
【請求項1】
(a)与えられたスプラットの大きさが所定大きさ以上であるかどうかを判断するステップと、
(b)前記スプラットの大きさが前記所定大きさ以上であると判断されれば、前記スプラットの境界をぼやかすステップと、を含むことを特徴とするフィルタリング方法。
【請求項2】
前記フィルタリング方法は、
前記スプラットをスーパーサンプリングし、前記(a)ステップに進行するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のフィルタリング方法。
【請求項3】
前記フィルタリング方法は、
(c)境界をなす前記スプラットの大きさを所定比率ほど拡大し、拡大された結果を利用して前記境界を補正するステップをさらに含み、
前記スプラットは、球形または半球形であることを特徴とする請求項1に記載のフィルタリング方法。
【請求項4】
前記スプラットは平面的形状を持ち、前記大きさは面積であることを特徴とする請求項1または2に記載のフィルタリング方法。
【請求項5】
前記スプラットは立体的形状を持ち、前記大きさは体積であることを特徴とする請求項1に記載のフィルタリング方法。
【請求項6】
(a)与えられたスプラットの大きさが所定大きさ以上であるかどうかを判断するステップと、
(b)前記スプラットの大きさが前記所定大きさ未満であると判断されれば、前記スプラットの境界を鮮明にするステップと、を含むことを特徴とするフィルタリング方法。
【請求項7】
前記フィルタリング方法は、
前記スプラットをスーパーサンプリングし、前記(a)ステップに進行するステップをさらに含むことを特徴とする請求項6に記載のフィルタリング方法。
【請求項8】
前記フィルタリング方法は、
(c)境界をなす前記スプラットの大きさを所定比率ほど拡大し、拡大された結果を利用して前記境界を補正するステップをさらに含み、
前記スプラットは、球形または半球形であることを特徴とする請求項6に記載のフィルタリング方法。
【請求項9】
前記スプラットは平面的形状を持ち、前記大きさは面積であることを特徴とする請求項6に記載のフィルタリング方法。
【請求項10】
前記スプラットは立体的形状を持ち、前記大きさは体積であることを特徴とする請求項6に記載のフィルタリング方法。
【請求項11】
与えられたスプラットの大きさが所定大きさ以上であるかどうかを検査する検査部と、
前記検査された結果に相応して、前記スプラットの境界をぼやかす第1フィルタリング部と、
前記検査された結果に相応して、前記スプラットの境界を鮮明にする第2フィルタリング部と、を備えることを特徴とするフィルタリング装置。
【請求項12】
前記フィルタリング装置は、
前記スプラットをスーパーサンプリングするスーパーサンプリング部をさらに備えることを特徴とする請求項11に記載のフィルタリング装置。
【請求項13】
前記フィルタリング装置は、
境界をなす前記スプラットの大きさを所定比率ほど拡大し、拡大された結果を利用して前記境界を補正する境界補正部をさらに備え、
前記スプラットは、球形または半球形であることを特徴とする請求項11に記載のフィルタリング装置。
【請求項14】
前記スプラットは平面的形状を持ち、前記大きさは面積であることを特徴とする請求項11に記載のフィルタリング装置。
【請求項15】
前記スプラットは立体的形状を持ち、前記大きさは体積であることを特徴とする請求項11に記載のフィルタリング装置。
【請求項16】
請求項1または6に記載の方法をコンピュータで実行させるためのプログラムを保存したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8A】
【図8B】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図9A】
【図9B】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8A】
【図8B】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図9A】
【図9B】
【公開番号】特開2007−249966(P2007−249966A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−58954(P2007−58954)
【出願日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】
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