説明

フィルター組立体

【課題】複数のフィルターカートリッジが装着されるコネクターヘッド部を一つのモジュールで構成し、またフィルターカートリッジの着脱を容易にしたフィルター組立体を提供する。
【解決手段】カートリッジ連結部を含むフィルターカートリッジ130,140,150と、前記フィルターカートリッジが着脱可能に結合するようにカートリッジ連結部に連結されるヘッド連結部112,113,114、水を前記フィルターカートリッジに流入させる入水口、及び前記フィルターカートリッジによって浄水された水を外部に排出させる出水口を含むヘッド部110により構成され、ヘッド部110には、ヘッド連結部112,113,114とフィルターカートリッジ連結部を連結する第1位置と、分離させる第2位置との間で移動可能なフィルター着脱レバー120が取り付けられている。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[技術分野]
本発明は、汚染された水を浄化するフィルターを浄水装置に装着可能なフィルター組立体に係り、より詳しくは複数のフィルターカートリッジが装着されるコネクターヘッド部を一つのモジュールで構成し、またフィルターカートリッジの着脱を容易にしたフィルター組立体に関するものである。
【0002】
[背景技術]
フィルターは、浄水器、イオン水器などの特定の機能水を提供する装置に使用される濾過手段を意味する。水質汚染がひどくなるにつれて、飲用水又は用水の衛生水準に対する使用者の関心が非常に高くなっている。このような状況に応じて、フィルターが含まれた浄水器などの需要が急増しており、現在多数の家庭又は食堂などで一般の使用者が浄水器などを使用している。
【0003】
かかる浄水器などに使用されるフィルターは当然一定の入れ替え周期があるもので、フィルターは浄水器などの装置の内部に位置することが一般的なので、浄水器などの装置に関する専門知識のない一般の使用者がフィルターを入れ替るためには、製造社の専門要員によらなければならないのが一般的である。
【0004】
たとえ使用者が自らフィルターを入れ替ろうとしても、組み立てられたフィルターは複雑な構造を有する部品で堅く組み立てられて装着されているため、専門知識なしにフィルターを入れ替るのには無理がある。したがって、使用者の立場では、周期的にフィルターを入れ替る度に追加の費用がかかることができ、これは製造者の立場でも同様である。
【0005】
また、複雑な構造の部品でフィルターを組み立てるためには、多くの部品が必要なので、それぞれの関連部品を生産するための原材料費用が更なる負担になり、これは生産原価の上昇と使用者の費用の負担に繋がる問題点がある。特に、浄水器などに使用されるフィルターは、一つのみ設置されるものではなく、複数が設置されるので、このような作業と負担は高くなる。
【0006】
[発明の開示]
[技術的課題]
本発明は前記のような点に鑑みてなされたもので、簡単な構造を有し、使用者が自ら容易に脱着可能なフィルター組立体を提供することをその目的とする。
【0007】
[技術的解決手段]
前記目的を達成するために、本発明は、フィルター組立体は、ハウジングの内部にフィルターが内蔵され、前記ハウジングの上部にカートリッジ連結部を備えるフィルターカートリッジ;及び前記フィルターカートリッジが着脱可能に結合するように、前記カートリッジ連結部に連結されるヘッド連結部を備え、外部の水を前記フィルターカートリッジで流入させ、前記フィルターカートリッジによって浄水された水を外部に排出させる入水口及び出水口が形成されるヘッド部;を含み、前記ヘッド部は、前記ヘッド連結部と前記フィルターカートリッジを連結する位置である第1位置と、前記ヘッド連結部と前記フィルターカートリッジを分離させる位置である第2位置との間で移動可能であり、前記ヘッド部に支持可能に取り付けられるフィルター着脱レバーを含み、前記フィルター着脱レバーは、レバー体を含み、前記フィルター着脱レバーのレバー体の内面と前記ヘッド連結部の外面との間にはレバースプリングが挿入されて、前記フィルター着脱レバーに弾性力を加える、フィルター組立体を提供する。
【0008】
前記ヘッド連結部は、前記レバースプリングが外周面に取り付けられる連結部本体;前記連結部本体の内周面の周囲に形成されたプッシュ部材収容部に挿入されるプッシュ部材;及び前記プッシュ部材収容部に挿入され、前記プッシュ部材に一方向に弾性力を印加するプッシュスプリング;をさらに含むことが好ましい。
【0009】
前記フィルターカートリッジは複数であり、前記ヘッド部に形成された入水口及び出水口もそれぞれ複数であることが好ましい。
【0010】
前記ヘッド部は、前記入水口と出水口を前記フィルターカートリッジと連通させるそれぞれの流路が一体に形成され、別の連結手段又はフィッティング手段が不要であることが好ましい。
【0011】
前記フィルター着脱レバーは、前記レバー体から前記レバー体の外周方向に突設されるカラーフランジ;及び前記レバー体から前記レバー体の長手方向に延設され、その端部にロック突起を備える延長部;を含むことが好ましい。
【0012】
前記ヘッド連結部は、前記連結部本体に形成された固定スリットに挿入され、前記固定スリットを介して前記連結部本体の内側方向又は外側方向に移動する固定部材;を含み、前記固定部材は前記フィルター着脱レバーが前記第1位置にあるとき、前記フィルター着脱レバーのレバー体の拘束によって前記連結部本体の内側方向に移動して前記カートリッジ連結部に形成された固定溝に挿入されることにより、前記ヘッド連結部とカートリッジ連結部が締結されることが好ましい。
【0013】
前記固定部材は、前記フィルター着脱レバーが前記第1位置で第2位置に移動するとき、前記レバー体の拘束から解除され、同時に前記プッシュ部材の圧力によって前記連結部本体の外側方向に移動して前記カートリッジ連結部の固定溝から離脱されることにより、前記ヘッド連結部とカートリッジ連結部が分離されることが好ましい。
【0014】
前記固定部材は、前記フィルター着脱レバーが前記第2位置に移動して前記連結部本体の外側方向に移動するとき、前記フィルター着脱レバーのレバー体の端部を拘束することにより、前記フィルター着脱レバーが前記第2位置に固定されることが好ましい。
【0015】
前記カートリッジ連結部は、その外面に前記固定溝が形成され、前記ヘッド連結部と連結されるとき、前記カートリッジ連結部の加圧面が前記プッシュ部材を押し上げて、前記プッシュ部材が前記固定部材の拘束を解除するようにし、前記フィルター着脱レバーのレバー体は、前記レバースプリングの弾性力によって拘束が解除された前記固定部材を加圧し、前記フィルター着脱レバーは前記第2位置から第1位置に移動することが好ましい。
【0016】
前記複数のフィルターカートリッジは、前記ヘッド部から流入された水を1次に浄化するプレフィルターが含まれた第1フィルターをハウジングの内部に備える第1フィルターカートリッジ;前記第1フィルターカートリッジを通過した水を2次に浄化するメンブレインフィルターが含まれた第2フィルターをハウジングの内部に備える第2フィルターカートリッジ;及び前記第2フィルターカートリッジを通過した水を3次に浄化するカーボンフィルターが含まれた第3フィルターをハウジングの内部に備える第3フィルターカートリッジ;を含むことが好ましい。
【0017】
前記第1及び第3フィルターカートリッジに結合されるそれぞれのヘッド連結部は、入水口と出水口がそれぞれ一つずつ形成され、前記第2フィルターカートリッジに結合されるヘッド連結部は、入水口、出水口及び排水口が形成されることが好ましい。
【0018】
前記ヘッド部は、前記第1フィルターカートリッジの流入口と連通して、外部から供給された水を前記第1フィルターに流入させる第1入水口;前記第1フィルターカートリッジの流出口と連通して、第1フィルターを通過した水が排出される第1出水口;前記第2フィルターカートリッジの流入口と連通して、前記第1出水口を介して排出された水を前記第2フィルターに流入させる第2入水口;前記第2フィルターカートリッジの排出口と連通して、前記第2フィルターによって濾過された生活廃水が排出される排水口;前記第2フィルターカートリッジの流出口と連通して、第2フィルターを通過した水が排出される第2出水口;前記第3フィルターカートリッジの流入口と連通して、前記第2出水口を介して排出された水を前記第3フィルターに流入させる第3入水口;及び前記第3フィルターカートリッジの流出口と連通して、第3フィルターを通過した水が排出される第3出水口;を含むことが好ましい。
【0019】
前記ヘッド部は、前記ヘッド部のそれぞれの入水口、出水口及び排水口と、これに対応するフィルターカートリッジの流入口、流出口及び排出口を互いに連通させる複数の連結流路を含み、前記連結流路上には、前記フィルターカートリッジが前記ヘッド部から分離されるとき、前記それぞれの入水口を介して流入される水を遮断するチェックフィッティングが取り付けられることが好ましい。
【0020】
前記ヘッド部は、前記第2出水口と第3入水口を連通させる連結流路であるコネクターをさらに含むことが好ましい。
【0021】
前記フィルター組立体は、前記カートリッジ連結部の外面上に軸方向に形成されるキー溝;及び前記カートリッジ連結部が結合されるヘッド連結部の内側面上に、前記キー溝と対応して形成された突出部;をさらに含むことが好ましい。
【0022】
[有利な効果]
本発明のフィルター組立体によれば、複数のフィルターカートリッジが装着されるヘッド部を一つのモジュールで構成することで、構造が簡単で生産性が向上し、生産費用が節減される効果がある。また、フィルターカートリッジの着脱が容易であるので、使用者の便宜性が向上する効果がある。
【0023】
[発明を実施するための最良の様態]
本発明の前記のような目的、特徴及び他の利点は、添付図面を参照して本発明の好適な実施例を詳細に説明することにより一層明らかになるであろう。以下、添付図面に基づいて本発明の実施例によるフィルター組立体を説明する。
【0024】
図1は本発明の一実施例によるフィルター組立体の斜視図、図2は図1のフィルター組立体のヘッド部110とフィルターカートリッジの分解斜視図、図3は図2のヘッドカバー111と開閉部材108が除去された状態のヘッド部110の平面図である。
【0025】
図1〜図3を参照すれば、本発明の一実施例によるフィルター組立体は、フィルター139、149、159がハウジング132、142、152の内部にそれぞれ内蔵された複数のフィルターカートリッジ130、140、150と、水が流入される入水口101、103、106と水が排出される出水口102、105、107が形成され、前記複数のフィルターカートリッジ130、140、150が着脱可能に結合されるヘッド部110とを含む。それぞれのフィルターカートリッジ130、140、150はカートリッジ連結部134、144、154を備え、このカートリッジ連結部134、144、154がヘッド部110に形成されたヘッド連結部112、113、114と対応するように連結され、互いに水を交換するようにする。
【0026】
ヘッド部110は、ヘッドカバー111がヘッド部本体の上端に分離可能に結合され、ヘッド部本体には、フィルターカートリッジ130、140、150のカートリッジ連結部134、144、154と連結されるヘッド連結部112、113、114と、浄化される水が流入される入水口101、103、106と、浄化された水が排出される出水口102、105、107が形成され、それぞれの入水口と出水口を介して水が通過することができる複数の連結流路160が形成される。
【0027】
入水口は、1次に浄化される水が流入される第1入水口101、2次に浄化される水が流入される第2入水口103、及び3次に浄化される水が流入される第3入水口106を含む。このような入水口101、103、106は、ヘッド部110の外周に沿って一定の間隔を置いて形成され、それぞれに水が供給されるホースなどが連結できる。
【0028】
出水口は、1次に浄化された水が排出される第1出水口102、2次に浄化された水が排出される第2出水口105、及び3次に浄化された水が排出される第3出水口107を含む。このような出水口も同様に、ヘッド部110の外周に沿って一定の間隔を置いて形成され、入水口101、103、106と同様に、それぞれに水が供給されるホースなどが連結できる。
【0029】
第1入水口101は第1フィルターカートリッジ130の流入口131と連通して、外部から供給された水を第1フィルター139に流入させる。第1出水口102は第1フィルターカートリッジ130の流出口133と連通して、第1フィルター139を通過した水が排出される。第2入水口103は第2フィルターカートリッジ140の流入口141と連通して、前記第1出水口102を介して排出された水を第2フィルター149に流入させる。一方、排水口104は第2フィルターカートリッジ140の排出口144と連通して、第2フィルター149を介して濾過された生活廃水が排出される。第2出水口105は第2フィルターカートリッジ140の流出口143と連通して、第2フィルター149を通過した水が排出される。
【0030】
第3入水口106は第3フィルターカートリッジ150の流入口151と連通して、第2出水口105を介して排出された水を第3フィルター159に流入させる。そして、第3出水口107は第3フィルターカートリッジ150の流出口153と連通して、第3フィルター159を通過した水が排出される。一方、好ましくは、ヘッド部110の第2出水口105と第3入水口106はコネクター109で連結される。したがって、第2出水口105を介して排出される水はコネクター109を介して第3入水口106に迅速に流入される。
【0031】
一方、フィルターカートリッジ130、140、150の流入口131、141、151はヘッド部110の入水口101、103、106に連結流路160を介して連結され、フィルターカートリッジ130、140、150の流出口133、143、153はヘッド部110の出水口102、105、107に連結流路160を介して連結され、第2フィルターカートリッジ140の排出口145はヘッド部110の排水口104に連結流路160を介して連結される。
【0032】
図示のように、連結流路160は、ヘッド部110の入水口101、103、106、出水口102、105、107、及び排水口104の間に連結される水平連結流路161と、この水平連結流路161に一端が連結され、他端がフィルターカートリッジ130、140、150の流入口131、141、151、流出口133、143、153、及び排出口145に連結される垂直連結流路162とを含む。この際、垂直連結流路162は開閉部材108によって密閉されて水の流出を防止することができる。
【0033】
図4はヘッド部110の背面斜視図である。図3及び図4を参照すれば、前記垂直連結流路162の内部にはフィルターカートリッジがヘッド部から分離されるとき、入水口101、103、106を介して流入される水を遮断するチェックフィッティング170が取り付けられている。このようなチェックフィッティング170は公知の技術であって、その作用を簡略に説明すれば次のようである。
【0034】
入水口に水が流入されれば、弾性部材が圧力を受けながら出水口方向に圧縮されるので、弾性部材と結合されたパッキングが移動して、ボディーとの間に隙間が生じて流路が形成され、出水口に水が排出され、水の供給が減少すれば、弾性部材への圧力が解除してパッキングが元の状態に復帰するので、水の排出が遮断できる。
【0035】
したがって、このようなチェックフィッティング170が適用されることにより、流入される水を手動で遮断する別途のバルブなしに、自動的に原水が遮断されるので、使用者が容易にフィルターを脱着することができる。一方、本実施例において、チェックフィッティング170は垂直連結流路162に設置されるものとして例示されているが、本発明はこれに限定されなく、水平連結流路161に設置されることもできる。
【0036】
また、図1〜図3を参照すれば、本発明のフィルターカートリッジは、第1フィルターカートリッジ130、第2フィルターカートリッジ140及び第3フィルターカートリッジ150を含む。それぞれのフィルターカートリッジは、ハウジング132、142、152の内部に、それぞれの用途に適したフィルター139、149、159が内蔵され、ハウジングの上部には、ヘッド部110のヘッド連結部112、113、114に連結されるカートリッジ連結部134、144、154が形成される。
【0037】
第1及び第3フィルターカートリッジ130、150には流入口131、151と流出口133、153がそれぞれ一つずつ形成され、第2フィルターカートリッジ140には、流入口141と流出口143の外に、排出口145がさらに形成される。
【0038】
第1フィルターカートリッジ130のハウジング132内には第1フィルター139が内蔵され、第2フィルターカートリッジ140のハウジング142には第2フィルター149が内蔵され、第3フィルターカートリッジ150のハウジング152には第3フィルター159が内蔵される。
【0039】
第1フィルター139は第1入水口101を介して流入される水を1次に浄化するフィルターであって、一般的なプレフィルターが適用可能であり、浮遊物のような相対的に大きな汚染物を濾過する。第2フィルター149は第1フィルター139で浄化された水を2次に浄化する逆浸透圧フィルターであって、一般的なメンブレインフィルターが使用できる。ここで、濾過された生活廃水は排出口145を介して排出される。第3フィルター159は第2フィルター149で浄化された水を3次に浄化させるフィルターであって、一般的なカーボンフィルターを利用して細菌などのような微生物を除去する。
【0040】
一方、ヘッド部110にはフィルター着脱レバー120が取り付けられる。フィルター着脱レバー120は、ヘッド連結部112、113、114とカートリッジ連結部134、144、154を連結する位置である第1位置(図6参照)と、ヘッド連結部112、113、114とカートリッジ連結部134、144、154を分離させる位置である第2位置(図7参照)との間で移動する。
【0041】
図4はヘッド部110の背面斜視図を示すものであり、図5は図4の分解斜視図を示すものである。
【0042】
図4及び図5を参照すれば、フィルター着脱レバー120は、レバースプリング122を介在して前記ヘッド部110のヘッド連結部114に結合される。すなわち、レバースプリング122はヘッド連結部114の連結部本体115の外周面とフィルター着脱レバー120のレバー体123の内周面との間に位置し、フィルター着脱レバー120に弾性力を印加する。
【0043】
本発明の一実施例によるフィルター着脱レバー120は、レバー体123と、レバー体123からレバー体の外周方向に突設されるカラーフランジ125とを含み、レバー体123の下端部から長手方向に形成された延長部にはロック突起121が突設されている。レバー体123は円筒状に形成されることが一般的である。
【0044】
一方、固定部材124はヘッド連結部114の連結部本体115に形成された固定スリット117に挿入されることにより、ヘッド連結部114の内側方向又は外側方向に移動することができる。カートリッジ連結部154がヘッド連結部114に挿入されるとき、固定部材124は、カートリッジ連結部154の固定溝156(図1参照)に挿入されて、カートリッジ連結部154とヘッド連結部114を堅固に締結させることになる。
【0045】
ヘッド連結部114にはプッシュ部材収容部116が形成され、このプッシュ部材収容部116にはプッシュスプリング128を介在してプッシュ部材126が挿入される。プッシュ部材126はプッシュスプリング128によって弾支される。
【0046】
以下、図6及び図7を参照して、本発明によるフィルター組立体の着脱動作を説明する。
【0047】
図6はフィルター着脱レバー120が第1位置(ヘッド連結部とカートリッジ連結部が結合されたときのフィルター着脱レバーの位置)にある状態を示すものである。
【0048】
同図において、カートリッジ連結部154が挿入されるにつれて、加圧面155はプッシュ部材126を押すことになり、プッシュ部材126は、矢印Dのように、上方に移動することになる。プッシュ部材126が上昇することにより、プッシュ部材126は固定部材124の拘束を解除することになる。
【0049】
同時に、フィルター着脱レバー120は、レバースプリング122の弾性力により、矢印Eのように移動しながら固定部材124を加圧することになり、前記加圧力によって固定部材124は、矢印Fのように、ヘッド連結部114の内側に移動することになる。
【0050】
この際、固定部材124は上昇するカートリッジ連結部154の固定溝156に挿入される。よって、カートリッジ連結部154とヘッド連結部114は堅固に締結され、ヘッド部110とフィルターカートリッジ150は、水が互いに流通するように連結される。
【0051】
図7はフィルター着脱レバー120が第2位置(ヘッド連結部とカートリッジ連結部が分離されたときのフィルター着脱レバーの位置)にある状態を示すものである。
【0052】
同図において、ヘッド連結部とカートリッジ連結部が結合された状態で、フィルターカートリッジ150をヘッド部110から分離するためには、まずフィルター着脱レバー120を矢印Aのように上昇させなければならない。フィルター着脱レバー120を上昇させることにより、固定部材124はフィルター着脱レバー120の拘束から解除される。同時に、プッシュ部材126は、プッシュスプリング128の弾性力によって矢印Bのように下方に移動しながら固定部材124を加圧することになる。プッシュ部材126の加圧力により、固定部材124は矢印Cのようにヘッド連結部114の外側方向に押し付けられ、固定部材124の一部はヘッド連結部114の外部に突出する。一方、フィルター着脱レバー120の下端は固定部材124の突出部分に係止されことにより、その位置が固定される。
【0053】
この後、太線矢印のように、フィルターカートリッジ150をヘッド部110から分離することができる。すなわち、フィルターカートリッジ150のカートリッジ連結部154がヘッド部110のヘッド連結部114から分離できる。
【0054】
一方、カートリッジ連結部154がヘッド連結部114と結合しない場合(図7参照)、ヘッド連結部114の流路は、チェックフィッティング170に備えられたOリング129とヘッド連結部114の内面の結合によって閉鎖され、水は連結部の流路を通過することができない。一方、カートリッジ連結部154がヘッド連結部114に結合された場合(図6)、ヘッド連結部114の流路はチェックフィッティング170に備えられたOリング129とヘッド連結部114の内面が分離されることにより流路が開放され、水は通過することができる。
【0055】
図8はヘッド部とフィルターカートリッジが分離されたときの底面斜視図を示すものである。図8に示すように、カートリッジ連結部144の外面上には長手方向(軸方向)にキー溝163が形成される。そして、カートリッジ連結部144と結合されるヘッド連結部113の内側面には、キー溝163と対応する突出部164が形成されている。
【0056】
キー溝163と突出部164は半円形又は角形に形成できる。キー溝163と突出部164が設けられることにより、フィルターカートリッジ140とヘッド部110の結合が堅くなることができ、カートリッジ結合部144の上部に形成された流路管が衝撃によって損傷することを防止することができる。
【0057】
また、それぞれのカートリッジ連結部のキー溝を互い異なるように形成して、他種のフィルターカートリッジが結合されることを防止することができる。すなわち、第1、2、3フィルターカートリッジ130、140、150は用途が相違であり、誤結合すれば誤作動が発生するが、互いに異なるキー溝と突出部を設置することによりこれを防止することができる。
【0058】
もちろん、フィルターカートリッジの左右を変えてヘッド部に挿入する場合にも、結合が防止されるので、一定の方向性を得ることができる。
【0059】
以上、本発明の好適な実施例について説明したが、本発明は前述した特定の実施例に限定されない。すなわち、本発明が属する技術分野で通常の知識を持った者であれば、添付の特許請求範囲の思想及び範疇を逸脱することなしに、本発の多数の変更及び修正が可能であり、そのようなすべての適切な変更及び修正の均等物なども本発明の範囲に属するものとして見なされなければならない。
【0060】
また、本発明は、以下の発明を包含する。
【0061】
本発明は、ハウジングの内部にフィルターが内蔵され、前記ハウジングの上部にカートリッジ連結部を備えるフィルターカートリッジ;及び前記フィルターカートリッジが着脱可能に結合するように、前記カートリッジ連結部に連結されるヘッド連結部を備え、外部の水を前記フィルターカートリッジで流入させ、前記フィルターカートリッジによって浄水された水を外部に排出させる入水口及び出水口が形成されるヘッド部;を含み、前記ヘッド部は、前記ヘッド連結部と前記フィルターカートリッジを連結する位置である第1位置と、前記ヘッド連結部と前記フィルターカートリッジを分離させる位置である第2位置との間で移動可能であり、前記ヘッド部に支持可能に取り付けられるフィルター着脱レバーを含む、フィルター組立体を提供する。
【0062】
前記フィルター着脱レバーは、レバー体;前記レバー体から前記レバー体の外周方向に突設されるカラーフランジ;及び前記レバー体から前記レバー体の長手方向に延設され、その端部にロック突起を備える延長部;を含み、前記フィルター着脱レバーのレバー体の内面と前記ヘッド連結部の外面との間にはレバースプリングが挿入されて、前記フィルター着脱レバーに弾性力を加えることが好ましい。
【0063】
前記ヘッド連結部は、前記レバースプリングが外周面に取り付けられる連結部本体;及び前記連結部本体に形成された固定スリットに挿入され、前記固定スリットを介して前記連結部本体の内側方向又は外側方向に移動する固定部材;を含み、前記固定部材は前記フィルター着脱レバーが前記第1位置にあるとき、前記フィルター着脱レバーのレバー体の拘束によって前記連結部本体の内側方向に移動して前記カートリッジ連結部に形成された固定溝に挿入されることにより、前記ヘッド連結部とカートリッジ連結部が締結されることが好ましい。
【0064】
前記ヘッド連結部は、前記連結部本体の内周面の周囲に形成されたプッシュ部材収容部に挿入されるプッシュ部材;及び前記プッシュ部材収容部に挿入され、前記プッシュ部材に一方向に弾性力を印加するプッシュスプリング;をさらに含み、前記固定部材は、前記フィルター着脱レバーが前記第1位置で第2位置に移動するとき、前記レバー体の拘束から解除され、同時に前記プッシュ部材の圧力によって前記連結部本体の外側方向に移動して前記カートリッジ連結部の固定溝から離脱されることにより、前記ヘッド連結部とカートリッジ連結部が分離されることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の実施例によるフィルター組立体の斜視図である。
【図2】図1のフィルター組立体のヘッド部とフィルターカートリッジの分解斜視図である。
【図3】図2のヘッドカバーと開閉部材が除去された状態のヘッド部の平面図である。
【図4】図2のヘッド部の背面斜視図である。
【図5】図4の状態のヘッド部の分解斜視図である。
【図6】フィルター着脱レバーが第1位置(ヘッド部とフィルターカートリッジが結合された状態)にあるときのヘッド部の断面図である。
【図7】フィルター着脱レバーが第2位置(ヘッド部とフィルターカートリッジが分離された状態)にあるときのヘッド部の断面図である。
【図8】ヘッド部とフィルターカートリッジが分離されたときの状態の底面斜視図である。
【0066】
[図面の要部に対する符号の説明]
110:ヘッド部
112:ヘッド連結部
113:ヘッド連結部
114:ヘッド連結部
116:プッシュ部材収容部
117:固定スリット
118:ロック溝
120:フィルター着脱レバー
121:ロック突起
123:レバー体
124:固定部材
126:プッシュ部材
128:プッシュスプリング
130:フィルターカートリッジ
140:フィルターカートリッジ
150:フィルターカートリッジ
139:フィルター
149:フィルター
159:フィルター
132:ハウジング
142:ハウジング
152:ハウジング
155:加圧面
156:固定溝
163:キー溝
164:突部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングの内部にフィルターが内蔵され、前記ハウジングの上部にカートリッジ連結部を備えるフィルターカートリッジ;及び
前記フィルターカートリッジが着脱可能に結合するように、前記カートリッジ連結部に連結されるヘッド連結部を備え、外部の水を前記フィルターカートリッジで流入させ、前記フィルターカートリッジによって浄水された水を外部に排出させる入水口及び出水口が形成されるヘッド部;を含み、
前記ヘッド部は、前記ヘッド連結部と前記フィルターカートリッジを連結する位置である第1位置と、前記ヘッド連結部と前記フィルターカートリッジを分離させる位置である第2位置との間で移動可能であり、前記ヘッド部に支持可能に取り付けられるフィルター着脱レバーを含み、
前記フィルター着脱レバーは、レバー体を含み、前記フィルター着脱レバーのレバー体の内面と前記ヘッド連結部の外面との間にはレバースプリングが挿入されて、前記フィルター着脱レバーに弾性力を加えることを特徴とするフィルター組立体。
【請求項2】
前記ヘッド連結部は、
前記レバースプリングが外周面に取り付けられる連結部本体;
前記連結部本体の内周面の周囲に形成されたプッシュ部材収容部に挿入されるプッシュ部材;及び
前記プッシュ部材収容部に挿入され、前記プッシュ部材に一方向に弾性力を印加するプッシュスプリング;をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のフィルター組立体。
【請求項3】
前記フィルターカートリッジは複数であり、前記ヘッド部に形成された入水口及び出水口もそれぞれ複数であることを特徴とする、請求項2に記載のフィルター組立体。
【請求項4】
前記ヘッド部は、前記入水口と出水口を前記フィルターカートリッジと連通させるそれぞれの流路が一体に形成され、別の連結手段又はフィッティング手段が不要であることを特徴とする、請求項2又は3に記載のフィルター組立体。
【請求項5】
前記フィルター着脱レバーは、
前記レバー体から前記レバー体の外周方向に突設されるカラーフランジ;及び
前記レバー体から前記レバー体の長手方向に延設され、その端部にロック突起を備える延長部;を含むことを特徴とする、請求項2又は3に記載のフィルター組立体。
【請求項6】
前記ヘッド連結部は、
前記連結部本体に形成された固定スリットに挿入され、前記固定スリットを介して前記連結部本体の内側方向又は外側方向に移動する固定部材;を含み、
前記固定部材は前記フィルター着脱レバーが前記第1位置にあるとき、前記フィルター着脱レバーのレバー体の拘束によって前記連結部本体の内側方向に移動して前記カートリッジ連結部に形成された固定溝に挿入されることにより、前記ヘッド連結部とカートリッジ連結部が締結されることを特徴とする、請求項5に記載のフィルター組立体。
【請求項7】
前記固定部材は、前記フィルター着脱レバーが前記第1位置で第2位置に移動するとき、前記レバー体の拘束から解除され、同時に前記プッシュ部材の圧力によって前記連結部本体の外側方向に移動して前記カートリッジ連結部の固定溝から離脱されることにより、前記ヘッド連結部とカートリッジ連結部が分離されることを特徴とする、請求項6に記載のフィルター組立体。
【請求項8】
前記固定部材は、前記フィルター着脱レバーが前記第2位置に移動して前記連結部本体の外側方向に移動するとき、前記フィルター着脱レバーのレバー体の端部を拘束することにより、前記フィルター着脱レバーが前記第2位置に固定されることを特徴とする、請求項7に記載のフィルター組立体。
【請求項9】
前記カートリッジ連結部は、その外面に前記固定溝が形成され、前記ヘッド連結部と連結されるとき、前記カートリッジ連結部の加圧面が前記プッシュ部材を押し上げて、前記プッシュ部材が前記固定部材の拘束を解除するようにし、
前記フィルター着脱レバーのレバー体は、前記レバースプリングの弾性力によって拘束が解除された前記固定部材を加圧し、前記フィルター着脱レバーは前記第2位置から第1位置に移動することを特徴とする、請求項8に記載のフィルター組立体。
【請求項10】
前記複数のフィルターカートリッジは、
前記ヘッド部から流入された水を1次に浄化するプレフィルターが含まれた第1フィルターをハウジングの内部に備える第1フィルターカートリッジ;
前記第1フィルターカートリッジを通過した水を2次に浄化するメンブレインフィルターが含まれた第2フィルターをハウジングの内部に備える第2フィルターカートリッジ;及び
前記第2フィルターカートリッジを通過した水を3次に浄化するカーボンフィルターが含まれた第3フィルターをハウジングの内部に備える第3フィルターカートリッジ;を含むことを特徴とする、請求項3に記載のフィルター組立体。
【請求項11】
前記第1及び第3フィルターカートリッジに結合されるそれぞれのヘッド連結部は、入水口と出水口がそれぞれ一つずつ形成され、
前記第2フィルターカートリッジに結合されるヘッド連結部は、入水口、出水口及び排水口が形成されることを特徴とする、請求項10に記載のフィルター組立体。
【請求項12】
前記ヘッド部は、
前記第1フィルターカートリッジの流入口と連通して、外部から供給された水を前記第1フィルターに流入させる第1入水口;
前記第1フィルターカートリッジの流出口と連通して、第1フィルターを通過した水が排出される第1出水口;
前記第2フィルターカートリッジの流入口と連通して、前記第1出水口を介して排出された水を前記第2フィルターに流入させる第2入水口;
前記第2フィルターカートリッジの排出口と連通して、前記第2フィルターによって濾過された生活廃水が排出される排水口;
前記第2フィルターカートリッジの流出口と連通して、第2フィルターを通過した水が排出される第2出水口;
前記第3フィルターカートリッジの流入口と連通して、前記第2出水口を介して排出された水を前記第3フィルターに流入させる第3入水口;及び
前記第3フィルターカートリッジの流出口と連通して、第3フィルターを通過した水が排出される第3出水口;を含むことを特徴とする、請求項11に記載のフィルター組立体。
【請求項13】
前記ヘッド部は、前記ヘッド部のそれぞれの入水口、出水口及び排水口と、これに対応するフィルターカートリッジの流入口、流出口及び排出口を互いに連通させる複数の連結流路を含み、前記連結流路上には、前記フィルターカートリッジが前記ヘッド部から分離されるとき、前記それぞれの入水口を介して流入される水を遮断するチェックフィッティングが取り付けられることを特徴とする、請求項12に記載のフィルター組立体。
【請求項14】
前記ヘッド部は、
前記第2出水口と第3入水口を連通させる連結流路であるコネクターをさらに含むことを特徴とする、請求項12に記載のフィルター組立体。
【請求項15】
前記カートリッジ連結部の外面上に軸方向に形成されるキー溝;及び
前記カートリッジ連結部が結合されるヘッド連結部の内側面上に、前記キー溝と対応して形成された突出部;をさらに含むことを特徴とする、請求項2又は3に記載のフィルター組立体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−98345(P2011−98345A)
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−287320(P2010−287320)
【出願日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【分割の表示】特願2009−519387(P2009−519387)の分割
【原出願日】平成19年11月19日(2007.11.19)
【出願人】(508179431)ウンジン コーウェイ カンパニー リミテッド (23)
【氏名又は名称原語表記】WOONGJIN COWAY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】658,Yugu−ri,Yugu−eup,Gongju−si,Chungcheongnam−do 314−895,Republic of Korea
【Fターム(参考)】