説明

フォトレジスト用樹脂の製造方法

【課題】樹脂原料として用いられるモノマーのポリマーへの転化率を向上させることができるフォトレジスト用樹脂の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明のフォトレジスト用樹脂の製造方法は、溶媒の存在下で重合性化合物を重合させることにより、フォトレジスト用樹脂を製造するものであって、重合反応中に、溶媒を連続的又は間欠的に留去することを特徴とする(留去速度は、例えば、重合の際に使用される溶媒の初期の総量を100質量%とした場合に、5〜44質量%/hが好ましい)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フォトレジスト用樹脂の製造方法に関する。更に詳しくは、本発明は、樹脂原料として用いられるモノマーのポリマーへの転化率を向上させることができるフォトレジスト用樹脂の製造方法。
【背景技術】
【0002】
集積回路素子の製造に代表される微細加工の分野においては、より高い集積度を得るために、より微細な加工が可能なリソグラフィー技術が必要とされている。しかし、従来のリソグラフィープロセスでは、一般に放射線としてi線等の近紫外線が用いられているが、この近紫外線では、サブクオーターミクロンレベルの微細加工が極めて困難であると言われている。そこで、例えば、0.10μm以下のレベルでの微細加工を可能とするために、より波長の短い放射線の利用が検討されている。このような短波長の放射線としては、例えば、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、X線、電子線等を挙げることができるが、これらのうち、特にKrFエキシマレーザー(波長248nm)或いはArFエキシマレーザー(波長193nm)が注目されている。
【0003】
このような放射線による照射に適した、レジスト形成用の感放射線性樹脂組成物、多層レジストにおける上層膜や下層膜(反射防止膜等)を形成するための樹脂組成物等のフォトリソグラフィに使用される樹脂組成物が数多く提案されている。
【0004】
そして、このような樹脂組成物に用いられるフォトレジスト用樹脂の製造方法としては、例えば、重合性モノマーを含有する溶液と、重合開始剤を含有する溶液とを、重合系内に連続的又は断続的に供給して重合させる方法(特許文献1及び2参照)や、減圧且つ還流条件下で重合させる方法(特許文献3参照)等が知られている。
【0005】
【特許文献1】特開2004−269855号公報
【特許文献2】特開2003−246825号公報
【特許文献3】特開2005−60511号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来のレジスト用樹脂の製造方法においては、樹脂原料として用いられるモノマーのポリマーへの転化率は未だ十分であるとはいえず、残留する未反応モノマーが最終製品の露光特性を悪化させる原因となる恐れがある。特に、固体状のモノマー等の重合溶媒に対する溶解性が低いモノマーが用いられる場合には、多量のモノマー溶解用の溶媒が必要となり、重合反応の際におけるモノマー濃度を十分に高めることができず、モノマーのポリマーへの転化率を十分に高められていないのが現状である。
以上のことから、得られる樹脂の更なる性能及び生産性等の向上の観点から、樹脂原料として用いられるモノマーのポリマーへの転化率をより高くすることができるフォトレジスト用樹脂の製造方法が求められているのが現状である。
【0007】
本発明は、樹脂原料として用いられるモノマーのポリマーへの転化率を向上させることができるフォトレジスト用樹脂の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以下のとおりである。
[1]溶媒の存在下で重合性化合物を重合させることにより、フォトレジスト用樹脂を製造するフォトレジスト用樹脂の製造方法であって、
重合反応中に、溶媒を留去することを特徴とするフォトレジスト用樹脂の製造方法。
[2]重合反応中における前記溶媒の留去量が、重合の際に使用される溶媒の総量を100質量%とした場合に、25〜65質量%である前記[1]に記載のフォトレジスト用樹脂の製造方法。
[3]前記反応溶媒の留去を連続的又は間欠的に行う前記[1]又は[2]に記載のフォトレジスト用樹脂の製造方法。
[4]重合反応中における前記溶媒の留去速度が、重合の際に使用される溶媒の初期の総量を100質量%とした場合に、5〜44質量%/hである前記[1]乃至[3]のいずれかに記載のフォトレジスト用樹脂の製造方法。
[5]前記重合反応を加圧下で行う前記[1]乃至[4]のいずれかに記載のフォトレジスト用樹脂の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明のフォトレジスト用樹脂の製造方法によれば、重合反応中に溶媒を留去(蒸発留去)することによって、重合溶液中における固形分濃度(特に単量体の濃度)を従来よりも高濃度に維持することができ、即ち従来よりも固形分が濃縮された状態で重合させることができ、樹脂原料として用いられるモノマー(単量体)のポリマー(重合体)への転化率を大幅に向上させることができる。また、重合溶媒に対する溶解性が低く、モノマー溶解用の溶媒が多量に必要な固体状のモノマー等を用いる場合であっても、上述のように固形分濃度を従来よりも高濃度に維持して重合可能であるため、ポリマーへの転化率を向上させることができる。更に、ポリマーへの転化率が向上することによって、最終製品の露光特性を悪化させる原因となる未反応モノマー等の不純物の含有量が少ない高純度の樹脂溶液が得られ、高品質なフォトレジスト用樹脂を得ることができる。更には、重合に必要な高価なモノマーの使用量を従来よりも少なくすることができ、フォトレジスト用樹脂の生産性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のフォトレジスト用樹脂の製造方法は、溶媒の存在下で重合性化合物を重合させることにより、フォトレジスト用樹脂を製造するものであって、重合反応中に、溶媒を留去することを特徴とする。
【0011】
前記重合性化合物としては、通常、レジスト形成用の感放射線性樹脂組成物、多層レジストにおける上層膜や下層膜(反射防止膜等)を形成するための樹脂組成物等のフォトリソグラフィに使用される樹脂組成物に含まれるフォトレジスト用樹脂の製造に用いられるエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物(単量体)を挙げることができる。
【0012】
ここで、例えば、レジスト形成用のポジ型感放射線性樹脂組成物に含まれる樹脂は、少なくとも、酸によって分解してアルカリ現像液に可溶となる化学構造を有する繰り返し単位、より具体的には、非極性置換基が酸によって解離してアルカリ現像液に可溶な極性基が発現する化学構造を有する繰り返し単位(1)と、半導体基板等の基板に対する密着性を高めるための極性基を有する繰り返し単位(2)とを必須成分としており、必要に応じて、溶剤やアルカリ現像液への溶解性を調節するための非極性の置換基を有する繰り返し単位(3)を含んで構成されている。
【0013】
前記酸によって分解してアルカリ可溶性となる繰り返し単位(1)は、従来レジストとして一般的に用いられている化学構造を意味し、酸によって分解してアルカリ可溶性になる化学構造を有する単量体を重合させるか、或いは、アルカリ可溶性の化学構造を有する単量体を重合させた後、アルカリ可溶性の化学構造におけるアルカリ可溶性基を有する置換基(アルカリ可溶性基)を、アルカリに溶解せず酸によって解離する基(酸解離性保護基)で保護することにより得ることができる。
【0014】
酸によって分解してアルカリ可溶性になる化学構造を有する単量体としては、アルカリ可溶性置換基を含有する重合性化合物に、酸解離性保護基が結合した化合物を挙げることができ、例えば、非極性の酸解離性保護基で保護されたフェノール性水酸基、カルボキシル基やヒドロキシフルオロアルキル基を有する化合物等が挙げられる。具体的には、例えば、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシ−α−メチルスチレン等のヒドロキシスチレン類;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、α−トリフルオロメチルアクリル酸、5−ノルボルネン−2−カルボン酸、2−トリフルオロメチル−5−ノルボルネン−2−カルボン酸、カルボキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシルメタクリレート等のエチレン性二重結合を有するカルボン酸類;p−(2−ヒドロキシ−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル)スチレン、2−(4−(2−ヒドロキシ−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル)シクロヘキシル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピルアクリレート、2−(4−(2−ヒドロキシ−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル)シクロヘキシル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピルトリフルオロメチルアクリレート、5−(2−ヒドロキシ−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル)メチル−2−ノルボルネン等のヒドロキシフルオロアルキル基を有する重合性化合物等が挙げられる。
【0015】
また、前記酸解離性の保護基としては、例えば、tert−ブチル基、tert−アミル基、1−メチル−1−シクロペンチル基、1−エチル−1−シクロペンチル基、1−メチル−1−シクロヘキシル基、1−エチル−1−シクロヘキシル基、2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル−2−アダマンチル基、2−プロピル−2−アダマンチル基、2−(1−アダマンチル)−2−プロピル基、8−メチル−8−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニル基、8−エチル−8−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニル基、8−メチル−8−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル基、8−エチル−8−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル基等の飽和炭化水素基;1−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基、1−iso−プロポキシエチル基、1−n−ブトキシエチル基、1−tert−ブトキシエチル基、1−シクロペンチルオキシエチル基、1−シクロヘキシルオキシエチル基、1−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルオキシエチル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、iso−プロポキシメチル基、n−ブトキシメチル基、tert−ブトキシメチル基、シクロペンチルオキシメチル基、シクロヘキシルオキシメチル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルオキシメチル基、tert−ブトキシカルボニル基等の含酸素炭化水素基等が挙げられる。
【0016】
アルカリ可溶性の化学構造を有する単量体を重合させた後、アルカリ可溶性の化学構造におけるアルカリ可溶性基を、酸解離性保護基で保護する場合は、前記のアルカリ可溶性基を有する化合物をそのまま重合反応に用い、その後、酸触媒のもとでビニルエーテルやハロゲン化アルキルエーテル等のアルカリに溶解しない置換基を与える化合物と反応させることにより、酸解離性保護基を導入することができる。反応に用いる酸触媒としては、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、強酸性イオン交換樹脂等が挙げられる。
【0017】
また、基板に対する密着性を高めるための極性基を有する繰り返し単位(2)を与える単量体としては、例えば、極性基としてフェノール性水酸基、カルボキシル基やヒドロキシフルオロアルキル基を有する化合物等を挙げることができ、具体的には、例えば、アルカリ可溶性基を含有する重合性化合物として前記説明したヒドロキシスチレン類やエチレン性二重結合を有するカルボン酸類、ヒドロキシフルオロアルキル基を有する重合性化合物、及び、これらに更に極性基が置換した単量体のほか、ノルボルネン環、テトラシクロドデセン環等の脂環構造に極性基が結合した単量体等を挙げることができる。
【0018】
置換基として繰り返し単位(2)に導入される前記極性基としては、ラクトン構造を含むものが特に好ましく、例えば、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、1,3−シクロヘキサンカルボラクトン、2,6−ノルボルナンカルボラクトン、4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、メバロン酸δ−ラクトン等のラクトン構造を含む置換基が挙げられる。
また、ラクトン構造以外の極性基としては、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシ−1−アダマンチル基等のヒドロキシアルキル基等が挙げられる。
【0019】
更に、必要に応じて含有される、レジスト溶剤やアルカリ現像液への溶解性を調節するための非極性の置換基を有する繰り返し単位(3)を与える単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、インデン等のエチレン性二重結合を有する芳香族化合物;アクリル酸、メタクリル酸、トリフルオロメチルアクリル酸、ノルボルネンカルボン酸、2−トリフルオロメチルノルボルネンカルボン酸、カルボキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシルメタクリレート等のエチレン性二重結合を有するカルボン酸に酸安定性非極性基が置換したエステル化合物;ノルボルネン、テトラシクロドデセン等のエチレン性二重結合を有する脂環式炭化水素化合物等が挙げられる。
また、前記カルボン酸にエステル置換する酸安定性非極性置換基の例としては、メチル基、エチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、イソボルニル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニル基、2−アダマンチル基、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシル基等が挙げられる。
【0020】
これらの単量体は、繰り返し単位(1)、(2)及び(3)のそれぞれにおいて、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
レジスト形成用のポジ型感放射線性樹脂組成物に含まれる樹脂中の各繰り返し単位の組成比は、レジストとしての基本性能を損なわない範囲で選択することができる。即ち、一般に、繰り返し単位(1)は10〜70モル%であることが好ましく、より好ましくは10〜60モル%である。また、繰り返し単位(2)の組成比は30〜90モル%であることが好ましく、より好ましくは40〜90モル%であるが、同一の極性基を有する単量体単位については、70モル%以下とすることが好ましい。更に、繰り返し単位(3)の組成比は、50モル%以下であることが好ましく、より好ましくは40モル%以下である。
【0021】
一方、多層レジストにおける上層膜や下層膜(反射防止膜等)を形成するための樹脂組成物に含まれる樹脂は、前述のレジスト形成用のポジ型感放射線性樹脂組成物に含まれる樹脂の化学構造から、酸で分解してアルカリ可溶性になる繰り返し単位(1)を除いた化学構造のポリマーが使用される。樹脂中の各繰り返し単位の組成比は特に限定されず、塗膜の使用目的により適宜調整される。一般には、繰り返し単位(2)の組成比は10〜100モル%の範囲から選択され、繰り返し単位(3)の組成比は0〜90モル%の範囲から選択される。
【0022】
更に、前記多層レジストにおける上層膜や下層膜を反射防止膜として使用する場合には、前記樹脂は、架橋点と、フォトリソグラフィにおいて照射される放射線を吸収する化学構造とを含む必要があり、架橋点としては、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基等の、エステル結合やウレタン結合等により架橋可能な反応性の置換基が挙げられる。架橋点となる反応性置換基を含有する単量体としては、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン等のヒドロキシスチレン類の他、これまで例示してきた重合性化合物に前記水酸基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基等の反応性置換基が置換した単量体を適宜用いることができる。
【0023】
放射線を吸収する化学構造は、使用する放射線の波長により異なるが、例えばArFエキシマレーザー光に対しては、ベンゼン環及びその類縁体を含む化学構造が好適に用いられる。この様な化学構造を含む単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン等のスチレン類及びその誘導体;置換又は非置換のフェニル(メタ)アクリレート、置換又は非置換のナフタレン(メタ)アクリレート、置換又は非置換のアントラセンメチル(メタ)アクリレート等のエチレン性二重結合を有する芳香族含有エステル類等が挙げられる。この放射線を吸収する化学構造を有する単量体は、極性基の有無により前記繰り返し単位(2)又は(3)のどちらとして導入されてもよいが、放射線を吸収する化学構造を有する単量体としての組成比は10〜100モル%の範囲から選択されることが好ましい。尚、本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びメタクリレートを意味する。
【0024】
また、本発明のフォトレジスト用樹脂の製造方法は、後述の重合溶媒に対する溶解性が低く、モノマー溶解用の溶媒が多量に必要な固体状のモノマー等を用いる場合であっても、モノマーのポリマーへの転化率を向上させることができる。そのため、本発明において用いられる重合性化合物(モノマー)のうちの少なくとも1種は、常温において固体状のモノマーとすることができる。
常温において固体状の具体的な重合性化合物としては、例えば、5−メタクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン、2−エチル−2−アダマンチルメタクリレート、5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[5.2.1.03,8]デカ−2−イルメタクリレート、3−(2−ヒドロキシエトキシ)−1−アダマンチルメタクリレート、2−イソプロピル−2−アダマンチルメタクリレート、2−[〔(トリフルオロメチル)スルホニル〕アミノ]エチルメタクリレート、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸モノ[2−〔(2−メチル−1−オキソ−2−プロペニル)オキシ〕エチル]エステル、5−[3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−(トリフルオロメチル)プロピル]ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イルメタクリレート、6−[3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−(トリフルオロメチル)プロピル]ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イルメタクリレート等が挙げられる。
【0025】
また、前記重合性化合物の重合方法は特に限定されず、溶液重合等の公知の方法を用いることができる。
前記フォトレジスト用樹脂を含有する樹脂溶液は、例えば、重合開始剤を使用し、更には必要に応じて連鎖移動剤を使用し、前述の重合性化合物を適当な溶媒中で重合させることにより得ることができる。
具体的には、例えば、(1)溶媒の入った反応容器に、単量体(重合性化合物)及び重合開始剤を含有する溶液を滴下して重合させる方法、(2)溶媒の入った反応容器に、単量体を含む溶液及び重合開始剤を含む溶液を、それぞれ滴下して重合させる方法、(3)反応容器に、単量体、重合開始剤及び溶媒を仕込み、バッチ方式で重合させる方法等が挙げられる。
【0026】
前記重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)等のアゾ化合物、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ビス(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキサイド、コハク酸パーオキサイド、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルへキサノエート等の有機過酸化物等のラジカル重合開始剤が挙げられる。これらの重合開始剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0027】
前記連鎖移動剤としては、例えば、ドデシルメルカプタン、メルカプトエタノール、メルカプトプロパノール、メルカプト酢酸、メルカプトプロピオン酸、4,4−ビス(トリフルオロメチル)−4−ヒドロキシ−1−メルカプトブタン等のチオール化合物を挙げることができる。これらの連鎖移動剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0028】
前記重合開始剤及び連鎖移動剤の使用量は、重合反応に用いる原料モノマー(重合性化合物)や重合開始剤、連鎖移動剤の種類、重合温度、重合溶媒、精製条件等の製造条件により適宜調整することができる。
一般に、樹脂の重量平均分子量が高すぎると、塗膜形成時に使用される溶媒やアルカリ現像液への溶解性が低くなる傾向にある。一方、重量平均分子量が低すぎると、塗膜性能が悪くなる傾向にある。そのため、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」ともいう。)は、2000〜40000の範囲になるよう調整することが好ましく、より好ましくは3000〜30000である。
【0029】
また、重合反応に用いられる溶媒(重合溶媒)は特に限定されないが、例えば、水、アセトン、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、テトロヒドロフラン、ジオキサン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ベンゼン及びトルエンのうちの少なくとも一種を用いることが好ましい。これらの重合溶媒を用いた場合、高収率で、不純物のより少ないフォトレジスト用樹脂を得ることができる。更には、得られたフォトレジスト用樹脂の分子量分布を狭くでき、レジスト膜や反射防止膜に求められる光学的性質、化学的性質、塗布性や基板或いは下層膜に対する密着性等の物理的な性質を向上させることができる。
【0030】
前記重合溶媒の使用量は特に限定されないが、通常、単量体1質量部に対して0.5〜20質量部、好ましくは1〜10質量部である。溶媒の使用量が少なすぎる場合には、単量体が析出したり高粘度になりすぎて重合系を均一に保てなくなるおそれがある。一方、溶媒の使用量が多すぎる場合には、原料モノマーの転化率が不十分であったり、得られる重合体(樹脂)の分子量を所望の値まで高めることができないおそれがある。
【0031】
また、本発明におけるフォトレジスト用樹脂の製造方法においては、重合反応中に、溶媒が留去される。このように、溶媒を留去することで、重合溶液中における固形分濃度(特に単量体の濃度)を従来よりも高濃度に維持することができ、樹脂原料として用いられるモノマーのポリマーへの転化率を大幅に向上させることができる。
前記溶媒の留去方法は、蒸発留去が可能な限り特に限定されるものではない。例えば、重合容器に還流される反応溶媒の一部を、クライゼン型連結管等を用いることによって留去することができる。
【0032】
前記溶媒の重合反応中における留去量は特に限定されず、適宜調整することができる。例えば、前記留去量は、重合の際に使用される溶媒の総量を100質量%とした場合に、25〜65質量%であることが好ましく、より好ましくは28〜45質量%、更に好ましくは30〜40質量%である。この留去量が、25〜65質量%である場合には、モノマー等の固形分を十分に溶解させたまま濃縮でき、且つ固形分濃度を高めて重合できるため、ポリマーへの転化率が向上し、高収率となるため好ましい。
【0033】
また、前記溶媒の重合反応中における留去速度は特に限定されず、適宜調整することができる。例えば、前記留去速度は、重合の際に使用される溶媒の初期の総量を100質量%とした場合に、5〜44質量%/hであることが好ましく、より好ましくは5〜30質量%/h、更に好ましくは8〜22質量%/h、特に好ましくは10〜17質量%/hである。この留去速度が、5〜44質量%/hである場合には、急激な濃縮による固形分(モノマー等)の析出を防止できるため好ましい。また、本発明においては、このように留去速度を調整することにより、反応生成する樹脂の重合度や分子量分布を所定の範囲内に制御することができる。
【0034】
前記溶媒の留去は、重合反応中において、連続的に行われてもよいし、間欠的に行われてもよい。具体的には、例えば、モノマー溶液の滴下等による重合時間がX時間である場合、(1)所定の留去量となるように、X時間連続で溶媒の留去を行ってもよいし(連続的留去)、(2)所定の留去量となるように、X時間未満の範囲で溶媒の留去を行ってもよいし(間欠的留去)、(3)所定の留去量となるように、合計X時間以下の範囲で、数回に分けて、溶媒の留去を行ってもよい(間欠的留去)。
【0035】
前記重合における反応条件は特に限定されず、用いられる単量体、重合溶媒等に応じて適宜調整できる。例えば、反応温度は、通常40〜120℃、好ましくは50〜100℃である。また、反応時間は、通常1〜48時間、好ましくは1〜24時間である。
また、この重合の際の圧力は特に限定されないが、再現性よくポリマーが得られるという観点から、圧力を調節し、一定の圧力下で行うことが好ましく、常圧下(大気圧下)又は加圧下で行うことがより好ましい。特に、加圧下の条件であれば、真空ポンプ等の装置を使用することなく、窒素等の不活性ガスにより容易に圧力コントロールを行うことができるため好ましい。
具体的な加圧条件[圧力(hPa)]としては、例えば、常圧(1013.25)を超え、1300hPa以下が好ましく、より好ましくは1020〜1100hPa、更に好ましくは1020〜1080hPaである。
【0036】
この重合反応により得られる樹脂溶液の濃度(固形分濃度)は、1〜80質量%であることが好ましく、より好ましくは5〜50質量%、更に好ましくは10〜50質量%である。
【0037】
また、本発明のフォトレジスト用樹脂の製造方法においては、前述の重合反応により得られたフォトレジスト用樹脂を含有する樹脂溶液に対して、公知の精製処理等を行い、乾燥することによって、樹脂分(固形分)を分離することができる。
【実施例】
【0038】
以下、実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。但し、本発明は、これらの実施例に何ら制約されるものではない。
【0039】
[1]フォトレジスト用樹脂を含有する樹脂溶液の製造(実施例1〜3、比較例1〜4)
(実施例1)
810mLの四口フラスコに、ジムロート管と、受器を装着したクライゼン型連結管と、温度計と、を装着し、メチルエチルケトン40gを入れ十分に窒素置換した後、スリーワンモーターで攪拌しながら80℃まで昇温した。
その後、5−メタクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン(NLM)62g、2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート(MAdMA)98g、及びアゾビスイソブチロニトリル11.5gをメチルエチルケトン200gに溶かした溶液を滴下漏斗により3時間かけて一定速度で滴下した。尚、この重合反応は、前記ジムロート管により、重合溶媒(メチルエチルケトン)を還流しながら行った。また、滴下開始と同時に、3時間かけてフラスコ内のメチルエチルケトン80g(溶媒総量を100質量%とした場合に、33.3質量%)を、前記クライゼン型連結管を通じて、1040hPaの圧力下で留去させた。また、留去速度は時間当たり26.7g(初期の溶媒総量を100質量%とした場合に、11.1質量%/h)と一定を保った。
滴下終了後、更に3時間熟成させた後、室温まで冷却し、実施例1のフォトレジスト用樹脂を含有する樹脂溶液を得た。
そして、モノマーのポリマーへの転化率を測定した結果、97.9質量%であった。尚、この転化率は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定で得られた値(面積100分率)を予め作成しておいた検量線に当てはめて重量比に換算したものである。また、GPC測定及びモノマー転化率の算出方法の詳細を以下に示す。
【0040】
<GPCの測定方法>
重合後の樹脂溶液0.05gをテトラヒドロフランで希釈し、全体量を5.00gとする。これを0.45μmのフィルターでろ過した後、専用のガラス製小瓶に詰め込み、測定を開始する。未反応モノマー成分は溶出時間より判断した。
装置:東ソー社製HLC8220
カラム:TSKguardcolumn SuperH−L、TSKgel SuperH4000、TSKgel SuperH2000の組み合わせ
カラム温度:40℃
注入量:10μ?
測定流量:0.6m?/min
【0041】
<モノマー転化率の算出方法>
未反応モノマー成分を十分に除去した樹脂をテトラヒドロフランに溶解し、検量線用の試料とした。試料はテトラヒドロフランに溶解させる樹脂量を変量した数種類を準備し、GPC測定に供した。カラムに供された樹脂量と面積の関係より回帰式を求め、検量線を作成した。測定条件は上述のGPCの測定方法に従った。
【0042】
(実施例2)
810mLの四口フラスコに、ジムロート管と、受器を装着したクライゼン型連結管と、温度計と、を装着し、メチルエチルケトン40gを入れ十分に窒素置換した後、スリーワンモーターで攪拌しながら80℃まで昇温した。
その後、5−メタクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン(NLM)62g、2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート(MAdMA)98g、及びアゾビスイソブチロニトリル11.5gをメチルエチルケトン200gに溶かした溶液を滴下漏斗により3時間かけて一定速度で滴下した。尚、この重合反応は、前記ジムロート管により、重合溶媒(メチルエチルケトン)を還流しながら行った。また、滴下開始と同時に、1.5時間かけてフラスコ内のメチルエチルケトン80g[溶媒総量〔40(g)+200(g)=240(g)〕を100質量%とした場合に、33.3質量%]を、前記クライゼン型連結管を通じて、1040hPaの圧力下で留去させた。また、留去速度は時間当たり53.3g(初期の溶媒総量を100質量%とした場合に、22.2質量%/h)と一定を保った。
滴下終了後、更に3時間熟成させた後、室温まで冷却し、実施例2のフォトレジスト用樹脂を含有する樹脂溶液を得た。
そして、実施例1と同様にしてモノマーの転化率を測定した結果、97.4質量%であった。
【0043】
(実施例3)
810mLの四口フラスコに、ジムロート管と、受器を装着したクライゼン型連結管と、温度計と、を装着し、メチルエチルケトン40gを入れ十分に窒素置換した後、スリーワンモーターで攪拌しながら80℃まで昇温した。
その後、5−メタクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン(NLM)62g、2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート(MAdMA)98g、及びアゾビスイソブチロニトリル11.5gをメチルエチルケトン200gに溶かした溶液を滴下漏斗により3時間かけて一定速度で滴下した。尚、この重合反応は、前記ジムロート管により、重合溶媒(メチルエチルケトン)を還流しながら行った。また、滴下開始1.5時間後から、1.5時間かけてフラスコ内のメチルエチルケトン80g[溶媒総量〔40(g)+200(g)=240(g)〕を100質量%とした場合に、33.3質量%]を、前記クライゼン型連結管を通じて、1040hPaの圧力下で留去させた。また、留去速度は時間当たり53.3g(初期の溶媒総量を100質量%とした場合に、22.2質量%/h)と一定を保った。
滴下終了後、更に3時間熟成させた後、室温まで冷却し、実施例3のフォトレジスト用樹脂を含有する樹脂溶液を得た。
そして、実施例1と同様にしてモノマーの転化率を測定した結果、97.4質量%であった。
【0044】
(比較例1)
810mLの四口フラスコに、ジムロート管と、温度計と、を装着し、メチルエチルケトン40gを入れ十分に窒素置換した後、スリーワンモーターで攪拌しながら80℃まで昇温した。
その後、5−メタクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン(NLM)62g、2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート(MAdMA)98g、及びアゾビスイソブチロニトリル5.7gをメチルエチルケトン200gに溶かした溶液を滴下漏斗により3時間かけて一定速度で滴下した。尚、この重合反応は、前記ジムロート管により、重合溶媒(メチルエチルケトン)を還流しながら行った。
滴下終了後、更に3時間熟成させた後、室温まで冷却し、比較例1のフォトレジスト用樹脂を含有する樹脂溶液を得た。
そして、実施例1と同様にしてモノマーの転化率を測定した結果、94.4質量%であった。
【0045】
(比較例2)
810mLの四口フラスコに、ジムロート管と、温度計と、を装着し、メチルエチルケトン40gを入れ十分に窒素置換した後、スリーワンモーターで攪拌しながら80℃まで昇温した。
その後、5−メタクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン(NLM)62g、2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート(MAdMA)98g、及びアゾビスイソブチロニトリル11.5gをメチルエチルケトン200gに溶かした溶液を滴下漏斗により3時間かけて一定速度で滴下した。尚、この重合反応は、前記ジムロート管により、重合溶媒(メチルエチルケトン)を還流しながら行った。
滴下終了後、更に3時間熟成させた後、室温まで冷却し、比較例2のフォトレジスト用樹脂を含有する樹脂溶液を得た。
そして、実施例1と同様にしてモノマーの転化率を測定した結果、95.4質量%であった。
【0046】
(比較例3)
810mLの四口フラスコに、ジムロート管と、温度計と、を装着し、メチルエチルケトン40gを入れ十分に窒素置換した後、スリーワンモーターで攪拌しながら80℃まで昇温した。
その後、5−メタクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン(NLM)62g、2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート(MAdMA)98g、及びアゾビスイソブチロニトリル8.6gをメチルエチルケトン200gに溶かした溶液を滴下漏斗により3時間かけて一定速度で滴下した。尚、この重合反応は、前記ジムロート管により、重合溶媒(メチルエチルケトン)を還流しながら行った。
滴下終了後、更に3時間熟成させた後、室温まで冷却し、比較例3のフォトレジスト用樹脂を含有する樹脂溶液を得た。
そして、実施例1と同様にしてモノマーの転化率を測定した結果、95.0質量%であった。
【0047】
(比較例4)
810mLの四口フラスコに、ジムロート管と、温度計と、を装着し、メチルエチルケトン80gを入れ十分に窒素置換した後、スリーワンモーターで攪拌しながら80℃まで昇温した。
その後、5−メタクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン(NLM)31g、2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート(MAdMA)49g、及びアゾビスイソブチロニトリル2.9gをメチルエチルケトン160gに溶かした溶液を滴下漏斗により3時間かけて一定速度で滴下した。尚、この重合反応は、前記ジムロート管により、重合溶媒(メチルエチルケトン)を還流しながら行った。
滴下終了後、更に3時間熟成させた後、室温まで冷却し、比較例4のフォトレジスト用樹脂を含有する樹脂溶液を得た。
そして、実施例1と同様にしてモノマーの転化率を測定した結果、84.7質量%であった。
【0048】
これらの実施例1〜3及び比較例1〜4のフォトレジスト用樹脂を含有する樹脂溶液の調製における原料組成(単量体、重合開始剤及び溶媒)、重合条件、溶剤の留去速度、留去時間、留去量、モノマーのポリマーへの転化率を表1にまとめて示した。尚、表1における「単量体A」は「5−メタクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン」を示し、「単量体B」は「2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート」を示し、「重合開始剤」は「アゾビスイソブチロニトリル」を示し、「溶媒」は「重合に用いたメチルエチルケトンの総量」を示す。また、表1における実施例1〜3の「固形分濃度(初期)」は、仕込み段階の固形分の濃度を示し、「固形分濃度(重合後)」は、重合後の固形分の濃度を示す。
【0049】
【表1】

【0050】
[2]実施例の効果
表1によれば、重合反応中に溶剤を留去した実施例1〜3では、原料モノマーのポリマーへの転化率が優れていることが分かった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶媒の存在下で重合性化合物を重合させることにより、フォトレジスト用樹脂を製造するフォトレジスト用樹脂の製造方法であって、
重合反応中に、溶媒を留去することを特徴とするフォトレジスト用樹脂の製造方法。
【請求項2】
重合反応中における前記溶媒の留去量が、重合の際に使用される溶媒の総量を100質量%とした場合に、25〜65質量%である請求項1に記載のフォトレジスト用樹脂の製造方法。
【請求項3】
前記反応溶媒の留去を連続的又は間欠的に行う請求項1又は2に記載のフォトレジスト用樹脂の製造方法。
【請求項4】
重合反応中における前記溶媒の留去速度が、重合の際に使用される溶媒の初期の総量を100質量%とした場合に、5〜44質量%/hである請求項1乃至3のいずれかに記載のフォトレジスト用樹脂の製造方法。
【請求項5】
前記重合反応を加圧下で行う請求項1乃至4のいずれかに記載のフォトレジスト用樹脂の製造方法。

【公開番号】特開2010−24298(P2010−24298A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−185288(P2008−185288)
【出願日】平成20年7月16日(2008.7.16)
【出願人】(000004178)JSR株式会社 (3,320)
【Fターム(参考)】