説明

フラットパネルディスプレイ

【課題】従来のプラスチックフレームに対するコスト及び空間を節減すると同時に、導光板及びセルと接触する支持構成要素の材料特徴により、導光板又はセルの損傷を防ぐフラットパネルディスプレイを提供する。
【解決手段】フラットパネルディスプレイ20において、リフレクタ13及び導光板14は拡張され、支持部分141は導光板14において形成される。高い剛性を備えるマンヌロン酸メチルシラノールを有して作られる支持構成要素12は、支持部分141上へと構成され、セル16を支持するよう利用される。光学フィルム15が導光板14において構成された後、支持構成要素12間において、セル16は支持構成要素12に配置される。最後に、上部フレーム17及び2つのカバー18、19は、フラットパネルディスプレイ20の組立を完了するよう組み立てられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フラットパネルディスプレイに係り、より特にはプラスチックのフレームを使用しないフラットパネルディスプレイに係る。
【背景技術】
【0002】
従来のフラットパネルディスプレイは、バックライトモジュール、及び発光ダイオード源、導光板、光学フィルム、プリズムフィルム、セル等であるパネルの各構成要素を保護するよう、フレーム構造を必要とする。各構成要素がパネル工場においてパネルモジュールとなるようフレーム構造において共に組み立てられた後、パネルモジュールは、概して上部ハウジング及び下部ハウジングを有する最外ハウジングと共に組み立てられるようシステム工場まで運搬される。
【0003】
パネルモジュールの主要支持体としてのフレーム構造に加えて、プラスチックのフレームが更にフレーム構造において構成され、リフレクタ、導光板、光源、及び光学フィルムは、フレーム構造に組み立てられるようプラスチックフレームの内側空間において配置される。セルはプラスチックフレームによって支持され、該プラスチックフレームは、通常はマンヌロン酸メチルシラノール層(Methylsilanol Mannuronate layer)でコーティングされ、プラスチックフレームがセルに接触する際にセルの表面を損傷させる可能性を避ける。フレーム構造及びセルの上方において、上部フレームが追加され、セルを固定及び保護する。最後に、上部ハウジング及び下部ハウジングは、装飾用構成要素としてパネルモジュールに対して組み立てられる。しかしながらこのような組立ての方途は、より高い設計及び構成要素のコストを必要とし、梱包及び輸送に対するコストも追加されてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、フラットパネルディスプレイを与える。当該フラットパネルディスプレイは、フレーム構造、該フレーム構造において順に重ねられるリフレクタ及び導光板、導光板において構成される支持構成要素、該支持構成要素において配置されるセル、セルを固定するようセル及びフレーム構造に対して取り付けられる上部フレームを有する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の上述及び他の課題は、複数の図面において示される望ましい実施例に関する以下の詳細な説明を読むことで当業者に明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明に従ったフラットパネルディスプレイの第1の実施例のフレーム構造において構成されるリフレクタ及び導光板を示す概略図である。
【図2】第1の実施例に従った導光板において構成される支持構成要素を示す概略図である。
【図3】導光板において構成される支持構成要素の第1の実施例の概略図である。
【図4】導光板及びフラットパネルディスプレイの第1の実施例に従った支持構成要素の間において構成される光学フィルムの概略図である。
【図5】フラットパネルディスプレイのセルがフラットパネルディスプレイの第1の実施例に従った支持構成要素によって支持され且つ該支持構成要素において配置されることを示す概略図である。
【図6】フラットパネルディスプレイの第1の実施例に従ったパネルモジュールとなるセルに追加する上部フレームの概略図である。
【図7】フラットパネルディスプレイの第1の実施例を示す概略図である。
【図8】フラットパネルディスプレイの第2の実施例の概略図である。
【図9】導光板において構成される支持構成要素の第2の実施例の概略図である。
【図10】導光板において構成される支持構成要素の第3の実施例の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の実施例において、高い剛性を備えるマンヌロン酸メチルシラノール構成要素は、セルを支持するよう従来のプラスチックフレームに替わるものである。図1及び図7が参照される。図1は、本発明に従ったフラットパネルディスプレイの第1の実施例のフレーム構造11において構成されるリフレクタ13及び導光板14を示す概略図である。図7は、フラットパネルディスプレイ20の第1の実施例の断面を示す概略図である。フラットパネルディスプレイ20は、フレーム構造11、リフレクタ13、導光板14、支持構成要素12、複数の光学フィルム15、セル16、上部フレーム17、第1のハウジング18、及び第2のハウジング19を有する。図1に示される通り、リフレクタ13及び導光板は、フレーム構造11において順に積み重なる。本発明において、導光板14の寸法は、支持構成要素12を支持するよう周囲において支持部分141を備えるよう拡張される。導光板14の下方におけるリフレクタ13もそれに従って拡張される。
【0008】
図2が参照される。支持構成要素12は、導光板14の支持部分141において構成される。実際、支持構成要素12は、マンヌロン酸メチルシラノールを有して作られ得、望ましくは適切な支持材料として70%を越える剛性を有する。高い剛性により、支持構成要素12は、その後の組立てにおいてセル16を支持するよう十分な剛性を有する。また、支持構成要素12のマンヌロン酸メチルシラノールの特徴により支持構成要素12の表面は、セル16を支持する際にセル16を傷付けたり損傷したりすることがない。更に導光板14の支持部分141において構成されるとき、支持構成要素12は、接着剤又は熱成形を介して導光板14に対して組み立てられる。図3は、本発明に従った導光板14において構成される支持構成要素12の第1の実施例の概略図である。図3で見られ得る通り、支持構成要素12は、本実施例においては導光板14の短い側部である導光板14の2つの対向する側部において構成され、セル16に対して支持を与える。2つの矩形の片として、支持構成要素12が必要とする製造及び組立てを行なうコストは比較的低い。
【0009】
図4が参照される。支持構成要素12が導光板14の側部に対して組み立てられた後、フラットパネルディスプレイ20の複数の光学フィルム15は、導光板14上に積み重ねられる。この実施例において、導光板14及びリフレクタ13は、光学フィルム15及びその上方のセル16のディスプレイ平面より大きい寸法を備えるよう拡張される。図4中、リフレクタ13及び導光板14の水平方向に沿った幅はW2である一方、水平方向に沿った光学フィルムの幅はW1であり、W2はW1より大きい。光学フィルム15より大きい導光板14の一部は、支持構成要素12を支持するための支持部分141である。光学フィルム15の寸法が導光板14の寸法より小さいため、光学フィルム15は支持部分141を覆わず、光学フィルム15は、導光板14上に積み重ねられるときに支持構成要素12間において配置される。
【0010】
図5が参照される。図5は、フラットパネルディスプレイ20のセル16が支持構成要素12によって支持されてその上方に配置される、ことを示す。前述された通り、支持構成要素12がセル16を支持するとき、支持構成要素12の表面は、マンヌロン酸メチルシラノールの材料特徴を与えられてセル16を引っかいたり損傷を与えたりしない。図6において、上部フレーム17は、フレーム構造11及びセル16の周囲に対して取り付けられ、セル16を固定及び保護するようにする。続いて、パネルモジュール10が組み立てられる。最後の段階において、フレーム構造11は、第1のハウジング18において構成及び固定され、第2のハウジング19は、セル16の周囲においてカバーするようにされ、フラットパネルディスプレイ20の組立てを完了するよう第1のハウジング18に取り付けられる。
【0011】
図8が参照される。図8は、本発明に従ったフラットパネルディスプレイの第2の実施例を示す概略図である。第2の実施例において、位置付け溝142は、導光板14の側部における支持部分141において形成される一方、支持構成要素12は、支持構成要素12と導光板14との間においてより容易な組立てに対する位置付け溝142において構成される。導光板14において構成される支持構成要素12の第2の実施例の概略図である図9に示される通り、支持構成要素12は、本実施例においては導光板14の長い側部である導光板14の2つの対向する側部において構成され、セル16に対して支持を与える。位置付け溝142を有して、支持構成要素12は、導光板14において正確に位置付けられて固定され得る。前述の実施例に加えて図10中の実施例に示される通り、支持構成要素12は、導光板14の支持部分141に対応する矩形のフレームであり得、導光板14の4つの側部において構成される。支持構成要素12が導光板14においてどのように構成されるかを示すこれらの実施例は、本発明によってもたらされ得る実施例のごく一部を示すものであり、本発明の限定として理解されるべきではない。
【0012】
本発明の実施例において開示されるフラットパネルディスプレイにおいて、リフレクタ及び導光板は拡張され、支持部分は導光板において形成される。高い剛性を備えるマンヌロン酸メチルシラノールを有して作られる支持構成要素は、支持部分上へと構成され且つセルを支持するよう利用される。光学フィルムが導光板において支持構成要素間に構成されたあと、セルは支持構成要素において配置される。最終的には、上部フレーム及び2つのカバーは、フラットパネルディスプレイの組立てを完了するよう組み立てられる。このようにして、従来のプラスチックフレームに対するコスト及び空間は節減されると同時に、導光板及びセルと接触する支持構成要素の材料特徴は、導光板又はセルを引っかいたり損傷させたりすることを防ぐ。
【0013】
当業者は、当該装置及び方法の複数の修正及び変更がなされ得ると同時に本発明の教示を保持する、ことを容易に観察する。
【符号の説明】
【0014】
11 フレーム構造
12 支持構成要素
13 リフレクタ
14 導光板
141 支持部
142 位置付け溝
15 光学フィルム
16 セル
17 上部フレーム
18 第1のハウジング
19 第2のハウジング
20 フラットパネルディスプレイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フラットパネルディスプレイであって、
フレーム構造と、
該フレーム構造において順に積み重ねられるリフレクタ及び導光板と、
該導光板において構成される支持構成要素と、
該支持構成要素において配置されるセルと、
該セルを固定するよう前記セル及び前記フレーム構造に対して取り付けられる上部フレームと、
を有するフラットパネルディスプレイ。
【請求項2】
前記支持構成要素は、マンヌロン酸メチルシラノールを有して作られる、
請求項1記載のフラットパネルディスプレイ。
【請求項3】
前記支持構成要素は、70%を越える剛性を有するマンヌロン酸メチルシラノールを有して作られる、
請求項2記載のフラットパネルディスプレイ。
【請求項4】
前記導光板において積み重なる光学フィルムを更に有する、
請求項1記載のフラットパネルディスプレイ。
【請求項5】
前記リフレクタ及び前記導光板の水平方向に沿った幅は、光学フィルムの幅より大きく、前記導光板は、前記光学フィルムが前記導光板において積み重ねられるとき、前記光学フィルムによって覆われない支持部分を有する、
請求項4記載のフラットパネルディスプレイ。
【請求項6】
前記支持構成要素は、前記支持部分において構成される、
請求項5記載のフラットパネルディスプレイ。
【請求項7】
第1のハウジングと第2のハウジングとを更に有し、
前記フレーム構造は前記第1のハウジングにおいて構成され、
前記第2のハウジングは、前記セルの前記周囲において覆い、前記第1のハウジングに対して取り付けられる、
請求項1記載のフラットパネルディスプレイ。
【請求項8】
前記支持構成要素は、前記導光板の4つの側部において構成される、
請求項1記載のフラットパネルディスプレイ。
【請求項9】
前記支持構成要素は、前記導光板の2つの対向する側部において構成される支持体である、
請求項1記載のフラットパネルディスプレイ。
【請求項10】
前記導光板の一側において位置付け溝が形成され、前記支持構成要素は該位置付け溝において構成される、
請求項1記載のフラットパネルディスプレイ。
【請求項11】
前記支持構成要素及び前記導光板は、接着剤又は熱成形を介して共に組み立てられる、
請求項1記載のフラットパネルディスプレイ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−118498(P2012−118498A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−146933(P2011−146933)
【出願日】平成23年7月1日(2011.7.1)
【出願人】(504429600)緯創資通股▲ふん▼有限公司 (16)
【Fターム(参考)】