説明

フレキシブルプリント配線板、発熱素子の放熱構造

【課題】簡易な構成で放熱特性を向上させることができるフレキシブルプリント配線板及び該フレキシブルプリント配線板を備えてなる発熱素子の放熱構造の提供を課題とする。
【解決手段】発熱素子100と組み合わされるフレキシブルプリント配線板300であって、発熱素子100と外部配線500との電気接続を行うための回路領域Cを設けてあると共に、少なくとも発熱素子100から回路領域Cまでの領域よりも外側の領域に、放熱のみを行う、放熱専用拡張領域Rを設けてある。またフレキシブルプリント配線板300、発熱素子100、筐体400、フレキシブルプリント配線板の基台となって筐体に接地される基台部200とからなる発熱素子の放熱構造1であって、基台部200を、フレキシブルプリント配線板300の一部でのみ接触させてあることで、フレキシブルプリント配線板300と筐体400との間に空間が生じるように構成してある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレキシブルプリント配線板及び該フレキシブルプリント配線板を備えてなる発熱素子の放熱構造に関する。
【背景技術】
【0002】
動作に際して発熱を伴う半導体素子(以下、発熱素子とする。)は、その駆動時に発熱が生じる。その熱は、発熱素子の種類によって異なるが、温度上昇に伴い発熱素子性能は低下する傾向にある。近年、発熱素子自体の性能を改善することで発熱量を低減させる方法も開発されているが、並行して発熱を如何に取り除くかという放熱手法についても多くの方法が開発されている。
放熱は、固体内での熱の移動である熱伝導と、固体から流体(液体や気体)への熱の移動である熱伝達とにより広がるが、発熱素子は比較的小さいため、その表面積も小さいことから、熱伝達により十分な放熱は難しく、まずは表面積の大きい搭載基板等への熱伝導により放熱を開始する場合がほとんどである。
例えば半導体レーザ等では、熱伝導率の高い窒化アルミニウム基板に搭載し、それを金属パッケージ等に搭載することが多い。またCPU等は熱伝導率が高いシリコン等に対してボールグリッドアレイ方式で接続した後、ガラスエポキシ基板等の回路基板に搭載されるが、それだけでは放熱が不十分なため、素子の上に放熱フィンを搭載する方法が用いられる。また最近の薄型モバイルPCにおいては、ヒートパイプで熱を別の箇所の筐体に誘導する方法等も見受けられる。
このような発熱素子の放熱構造を示すものとして、例えば下記特許文献1〜3がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3130026号公報
【特許文献2】特開平7−336009号公報
【特許文献3】特開平11−68360号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1は、半導体素子の放熱器に関する発明で、部品点数が少なく、簡易な構成で安価に製造することができるメリットがある。
また上記特許文献2は、半導体素子の放熱構造に関する発明で、半導体素子からの熱を放熱面、放熱スペーサ等を介し直接シャーシに放熱させることができ、従来の放熱方法より放熱効率が良くなるメリットがある。
また上記特許文献3は、半導体素子の冷却構造に関する発明で、各半導体素子からの発熱を簡易な手段により効率良く放散させ、半導体素子を冷却することができるメリットがある。
しかし上記特許文献1、2においては、放熱フィン20や放熱スペーサ8を設ける構成であることから、小型化が進む電子機器においては、放熱フィン20や放熱スペーサ8を設けることが困難であるという問題があった。
また上記特許文献3においては、はんだボール6により、プリント基板1と半導体素子3との電気的接続を行うと共に、半導体素子3の上面から板バネ5を介して放熱板4へ熱伝導経路を形成する構成である。このような、はんだボールを用いる構成においては、半導体素子の下側からの放熱パスが限られるため、半導体素子の上側から熱を筐体等に逃がすパスが形成されるものが一般的であるところ、上記特許文献3においては、板バネ5を介して伝導される熱は、あくまで半導体素子3の近傍に伝導される構成であることから、はんだボール6を介して半導体素子3の下側から逃がす熱と相まって筐体温度が上昇し、放熱効果が低下するという問題があった。
【0005】
そこで本発明は上記従来技術における問題点を解消し、簡易な構成で放熱特性を向上させることができるフレキシブルプリント配線板及び該フレキシブルプリント配線板を備えてなる発熱素子の放熱構造の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のフレキシブルプリント配線板は、発熱素子と組み合わされるフレキシブルプリント配線板であって、筐体に取り付けられるものにおいて、前記発熱素子と外部配線との電気接続を行うための回路領域を設けてあると共に、少なくとも前記発熱素子から前記回路領域までの領域よりも外側の領域に、放熱のみを行う、放熱専用拡張領域を設けてあることを第1の特徴としている。
【0007】
上記本発明の第1の特徴によれば、発熱素子と組み合わされるフレキシブルプリント配線板であって、筐体に取り付けられるものにおいて、前記発熱素子と外部配線との電気接続を行うための回路領域を設けてあると共に、少なくとも前記発熱素子から前記回路領域までの領域よりも外側の領域に、放熱のみを行う、放熱専用拡張領域を設けてあることから、電気接続を行う機能に加えて、発熱素子で発生した熱を効果的に放熱させる機能を備えたフレキシブルプリント配線板とすることができる。よって筐体に取り付けられた際、簡易な構成で放熱特性を向上させることができるフレキシブルプリント配線板とすることができる。
【0008】
また本発明のフレキシブルプリント配線板は、上記本発明の第1の特徴に加えて、前記放熱専用拡張領域の少なくとも先端部に、該先端部を屈曲させてなる広表面積領域を設けてあることを第2の特徴としている。
【0009】
上記本発明の第2の特徴によれば、上記本発明の第1の特徴による作用効果に加えて、前記放熱専用拡張領域の少なくとも先端部に、該先端部を屈曲させてなる広表面積領域を設けてあることから、放熱専用拡張領域の表面積を増やすことができる。よって放熱専用拡張領域の放熱面積を増やすことができ、発熱素子で発生した熱を一段と効果的に放熱させることができる。
【0010】
また本発明のフレキシブルプリント配線板は、上記本発明の第2の特徴に加えて、前記広表面積領域は、蛇腹状に屈曲されてなることを第3の特徴としている。
【0011】
上記本発明の第3の特徴によれば、上記本発明の第2の特徴による作用効果に加えて、前記広表面積領域は、蛇腹状に屈曲されてなることから、簡易な構成で放熱専用拡張領域の表面積を増やすことができる。
【0012】
また本発明のフレキシブルプリント配線板は、上記本発明の第2の特徴に加えて、前記広表面積領域は、渦巻き状に屈曲されてなることを第4の特徴としている。
【0013】
上記本発明の第4の特徴によれば、上記本発明の第2の特徴による作用効果に加えて、前記広表面積領域は、渦巻き状に屈曲されてなることから、簡易な構成で放熱専用拡張領域の表面積を増やすことができる。
【0014】
また本発明のフレキシブルプリント配線板は、上記本発明の第1〜第4の何れか1つの特徴に加えて、前記放熱専用拡張領域の一部に、前記筐体と接面する筐体接面領域を設けてあることを第5の特徴としている。
【0015】
上記本発明の第5の特徴によれば、上記本発明の第1〜第4の何れか1つの特徴による作用効果に加えて、前記放熱専用拡張領域の一部に、前記筐体と接面する筐体接面領域を設けてあることから、フレキシブルプリント配線板を、発熱素子で発生した熱を筐体へと伝熱させる伝熱パスとして利用することができる。よって発熱素子で発生した熱をより冷たい部分に優先的に伝熱させることができる。従って発熱素子で発生した熱を一段と効果的に放熱させることができる。
【0016】
また本発明の発熱素子の放熱構造は、請求項1〜5の何れか1項に記載のフレキシブルプリント配線板と、発熱素子と、導電性金属からなる筐体と、前記フレキシブルプリント配線板の基台となって前記筐体に接地される基台部と、からなる発熱素子の放熱構造であって、前記基台部を、前記フレキシブルプリント配線板の一部でのみ接触させてあることで、前記フレキシブルプリント配線板と前記筐体との間に空間が生じるように構成してあることを第6の特徴としている。
【0017】
上記本発明の第6の特徴によれば、発熱素子の放熱構造は、請求項1〜5の何れか1項に記載のフレキシブルプリント配線板と、発熱素子と、導電性金属からなる筐体と、前記フレキシブルプリント配線板の基台となって前記筐体に接地される基台部と、からなる発熱素子の放熱構造であって、前記基台部を、前記フレキシブルプリント配線板の一部でのみ接触させてあることで、前記フレキシブルプリント配線板と前記筐体との間に空間が生じるように構成してあることから、簡易な構成で放熱面積を増加させることができ、放熱特性を向上させることができる。よって発熱素子で発生した熱を効果的に放熱させることができる。また発熱素子近傍に余剰空間がない場合であっても、余剰空間までフレキシブルプリント配線板を引き回した上で、発熱素子で発生した熱を放熱させることができる。またフレキシブルプリント配線板を、発熱素子で発生した熱を筐体へと伝熱させる伝熱パスとして利用することができる。よって発熱素子で発生した熱をより冷たい部分に優先的に伝熱させることができる。従って発熱素子で発生した熱を一段と効果的に放熱させることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明のフレキシブルプリント配線板によれば、簡易な構成で放熱特性を向上させることができる。また本発明の発熱素子の放熱構造によれば、簡易な構成で放熱特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る発熱素子の放熱構造の要部を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る発熱素子の放熱構造の断面図で、(a)は図1のa―a線方向における断面図、(b)は(a)の要部を示す断面図である。
【図3】従来の発熱素子の放熱構造を簡略化して示す断面図で、(a)は発熱素子で発生した熱を筐体から放熱させる構成を備える従来例を示す断面図、(b)は発熱素子で発生した熱を放熱フィンと筐体とから放熱させる構成を備える従来例を示す断面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る発熱素子の放熱構造の変形例1を示す断面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る発熱素子の放熱構造の変形例2を示す断面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る発熱素子の放熱構造の変形例3を示す断面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る発熱素子の放熱構造を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下の図面を参照して、本発明に係る発熱素子の放熱構造についての実施形態を説明し、本発明の理解に供する。しかし、以下の説明は本発明の実施形態であって、特許請求の範囲に記載の内容を限定するものではない。
【0021】
まず図1〜図3を参照して、本発明の第1の実施形態に係る発熱素子の放熱構造を説明する。
本発明の第1の実施形態に係る発熱素子の放熱構造1は、携帯電話やプロジェクタ、テレビ等の電子機器に配設されるものであり、図1に示すように、発熱素子100と、基台部200と、フレキシブルプリント配線板300と、筐体400と、外部配線500とから構成される。
【0022】
前記発熱素子100は、動作時に発熱を伴う半導体素子である。
半導体素子としては、例えばレーザーダイオードを用いることができる。勿論、レーザーダイオードに限るものではなく、発光ダイオード等、動作時に発熱を伴う半導体素子であれば如何なるものであってもよい。
なお発熱素子100には、基台部200と電気接続される図示しない電極が形成されており、半田を介して基台部200の上面に載置されている。
【0023】
前記基台部200は、図1、図2に示すように、発熱素子100及びフレキシブルプリント配線板300の基台となって筐体400に接地されると共に、フレキシブルプリント配線板300に発熱素子100を結線するための電気回路を構成するセラミック基板である。
なおセラミック基板を形成する材料としては、例えば窒化アルミニウムを用いることができる。勿論、窒化アルミニウムに限るものではなく、セラミック基板を形成する材料として通常用いられるものであれば、如何なるものであってもよい。
また基台部200には、発熱素子100の電極及びボンディングワイヤーWと電気接続される、図示しない電気回路が形成されている。
【0024】
前記フレキシブルプリント配線板300は、片面にのみ電気回路を設けてある、いわゆる片面フレキシブルプリント配線板であり、基台部200を介して発熱素子100を結線することで、発熱素子100と外部配線500との電気接続を行うと共に、発熱素子100の駆動時に発生する熱を放熱させるためのものである。
このフレキシブルプリント配線板300は、図2(b)に示すように、基材層310と、回路層320と、放熱層330と、カバーレイ層340とから構成される。
また図1に示すように、本実施形態においては、フレキシブルプリント配線板300は、その外形を平面視略コ字状とし、発熱素子100をよけた状態で、基台部200の上面に半田H(図2参照)を介して載置されることで、発熱素子100と組み合わされ、筐体400に取り付けられている。
【0025】
前記基材層310は、フレキシブルプリント配線板300の基台となるものであり、絶縁性の樹脂フィルムで形成されている。
樹脂フィルムとしては、柔軟性に優れた樹脂材料からなるものが使用される。例えばポリイミドフィルムやポリエステルフィルム等のフレキシブルプリント配線板を形成する樹脂フィルムとして通常用いられるものであれば、如何なるものであってもよい。
また特に、柔軟性に加えて高い耐熱性をも有しているものが望ましい。例えばポリアミド系の樹脂フィルムや、ポリイミド、ポリアミドイミドなどのポリイミド系の樹脂フィルムや、ポリエチレンナフタレートを好適に用いることができる。
また耐熱性樹脂としては、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂等、フレキシブルプリント配線板を形成する耐熱性樹脂として通常用いられるものであれば、如何なるものであってもよい。
なお基材層310の厚みは、5〜100μm程度とすることが望ましい。
【0026】
前記回路層320は、基台部200を介して発熱素子100と外部配線500との電気接続を行うための電気回路が形成される層であり、図2(b)に示すように、基材層310の下面側に導電性金属箔を積層することで形成される。
この回路層320は、基材層310に積層した導電性金属箔をエッチングする等の公知の形成方法を用いて形成される。
また本実施形態においては、図1、図2に示すように、フレキシブルプリント配線板300において、回路層320が形成されている領域を回路領域Cとしてある。
なお導電性金属箔としては、例えば銅を用いることができる。勿論、銅に限るものではなく、フレキシブルプリント配線板300の電気回路を形成する導電性金属箔として通常用いられるものであれば如何なるものであってもよい。
また回路層320の厚みは、15〜110μm程度とすることが望ましい。
なお図2(b)に示すように、回路層320に形成される電気回路は、基台部200に形成される電気回路と、スルーホール350を介して半田Hにより電気接続されている。
【0027】
前記放熱層330は、発熱素子100の駆動時に発生する熱を放熱させるための層であり、図2(b)に示すように、基材層310の上面側に導電性金属箔を積層することで形成される。
本実施形態においては、図2(b)で一部を示すように、フレキシブルプリント配線板300における基材層310の上面側の全面に導電性金属箔を積層することで、電気回路を構成することのない放熱層330を、フレキシブルプリント配線板300の全長に渡って設けてある。
このような構成とすることで、図1、図2に示すように、特に発熱素子100から回路領域Cまでの領域よりも外側の領域に、電気回路を構成することなく、放熱のみを行う放熱専用拡張領域Rを形成することができる。
なおここで「発熱素子100から回路領域Cまでの領域よりも外側の領域」とは、発熱素子100から回路領域Cまでを囲む領域よりも、フレキシブルプリント配線板300の短手方向及び長手方向に向かって外側となる領域を意味するものとする。
【0028】
更に図1、図2(a)に示すように、筐体400に接地される基台部200を、フレキシブルプリント配線板300の一部でのみ接触させ、フレキシブルプリント配線板300と筐体400との間に空間が生じるような構成としてある。
より具体的には、図1、図2に示すように、基台部200の大きさを、フレキシブルプリント配線板300の中央部分のみを載置させることができる大きさとし、フレキシブルプリント配線板300の中央部分のみを、発熱素子100をよけた状態で、基台部200の上面に可能な限り広い面積で接するように、半田Hを介して載置させる構成としてある。
このような構成とすることで、発熱素子100で発生した熱を、基台部200を介して、フレキシブルプリント配線板300から筐体400内の空気中へ熱伝達により放熱させることができると共に、筐体400内の空気と接するフレキシブルプリント配線板300の表面積を増加させることができ、放熱量を増加させることができる。
また同時に発熱素子100で発生した熱を迅速に基台部200へも熱伝導させ、筐体400から放熱させることができる。
従って簡易な構成で放熱特性を向上させることができるフレキシブルプリント配線板300及び放熱構造1とすることができる。
【0029】
つまり図2(a)に白抜き矢印で示すように、発熱素子100で発生し、基台部200に伝熱した熱を、後述する導電性金属からなる筐体400から放熱させることに加えて、基台部200を介してフレキシブルプリント配線板300の全長に渡って伝熱させ、フレキシブルプリント配線板300の上面及び下面からも筐体400内の空気中に熱伝達により放熱させることができる。
また特に電気回路を構成することなく、放熱のみを行う放熱専用拡張領域Rを形成することで、筐体400内の空間を有効に利用して発熱素子100で発生した熱を放熱させることができる。
従ってフレキシブルプリント配線板300を、基台部200を介して発熱素子100と外部配線500との電気接続を行う機能と、発熱素子100で発生した熱を効果的に放熱させると共に、基台部200を冷やす機能とを同時に備えたフレキシブルプリント配線板とすることができる。
またフレキシブルプリント配線板300における基材層310の上面側の全面に導電性金属箔からなる放熱層330を積層する構成とすることで、簡易な構成で放熱専用拡張領域Rを含む放熱層330を形成することができる。
【0030】
なお導電性金属箔としては、例えば銅を用いることができる。勿論、銅に限るものではなく、熱伝導率の高い導電性金属箔であれば如何なるものを用いてもよい。
また放熱層330の厚みは、10〜300μm程度とすることが望ましい。
【0031】
つまり従来の発熱素子の放熱構造は、図3(a)に示すように、発熱素子100で発生した熱を基台部200を介して、筐体400に伝熱させて放熱させる構成を備える発熱素子の放熱構造2や、図3(b)に示すように、発熱素子100で発生した熱を放熱フィン600で放熱させると共に、半田ボール700を介して筐体400に伝熱させて放熱させる構成を備える発熱素子の放熱構造3といったものが一般的であった。
【0032】
しかし発熱素子の放熱構造2においては、筐体400からの放熱のみでは放熱量が不十分であるという問題があった。
また発熱素子の放熱構造3においては、放熱フィン600を設けることで、放熱面積を増加させることができるものの、小型化が進む近年の電子機器では、放熱フィン600を設けるスペースがなく、設置が困難であると共に、発熱素子100の下側からの放熱パスが半田ボール700の大きさに限られるため、依然として放熱量が不十分であるという問題があった。
また図3(a)に示すように、発熱素子100からワイヤーボンディングで結線する従来のフレキシブルプリント配線板300は、筐体400に載置されると共に、発熱素子100を載置する基台部200とボンディングワイヤーWで電気接続されるものが一般的であった。またそのようなフレキシブルプリント配線板300は、発熱素子100と外部配線500との電気接続を行う機能を主として担うものが一般的であったことから、電気回路を構成する領域(本実施形態における回路領域C)以外に、導電性金属箔からなる領域を備えないものが一般的であった。
つまり電気回路を全く構成することなく、放熱のみを行う、導電性金属箔からなる放熱専用拡張領域を設けることで、放熱機能を主たる機能として備えるフレキシブルプリント配線板は一般的なものではなかった。
なお従来の発熱素子の放熱構造2、3において、本実施形態における発熱素子の放熱構造1と同一部材、同一機能を果たすものには、同一番号を付し、以下の詳細な説明は省略するものとする。
【0033】
これに対して本実施形態の構成、例えば図2(a)のように、特に電気回路を構成することなく、放熱のみを行う放熱専用拡張領域Rを設ける構成とすることで、小型化が進む近年の電子機器においても、発熱素子100で発生した熱を効果的に放熱させるための放熱面積を容易に増加させることができると共に、筐体400内の空間を有効に利用して発熱素子100で発生した熱を放熱させることができる。つまり簡易な構成で放熱特性を向上させることができるフレキシブルプリント配線板300及び放熱構造1とすることができる。
【0034】
前記カバーレイ層340は、フレキシブルプリント配線板300の絶縁層を形成する層である。
なおカバーレイ層340としては、ポリイミドフィルム、感光性レジスト、液状レジスト等を用いることができる。
またカバーレイ層340の厚みは、20〜150μm程度とすることが望ましい。
なおカバーレイ層340は、図示しない熱硬化性接着剤等の接着剤を介して基材層310、回路層320、放熱層330に貼り付けられている。
【0035】
前記筐体400は、携帯電話等の電子機器の外形を構成すると共に、発熱素子等の各種電子部品を内部に収容するためのものである。
この筐体400は、熱伝導率の高い導電性金属で形成されている。
なお導電性金属としては、例えば銅、銀等を用いることができる。
また筐体400の構成、形状、大きさ等は、本実施形態のものに限るものではなく、適宜変更可能である。
例えば筐体400として、上蓋を備える構成とすることができる。但しこの場合は、フレキシブルプリント配線板300から筐体400内の空気中に放熱させた熱を筐体400外へ放出させることができるように、筐体400の内外の空気間で対流が生じるような構造を同時に備えることが望ましい。このような構成とすることで、上蓋を備える筐体においても、放熱効率の良い放熱構造1とすることができる。
【0036】
前記外部配線500は、発熱素子100の駆動回路を構成する2本の導線である。
この外部配線500は、図2(b)に簡略化して示すように、フレキシブルプリント配線板300に設けられるスルーホール350を介して回路層320と電気接続されている。勿論、外部配線500と回路層320との電気接続はこのようなものに限るものではなく、外部配線500と回路層320とを電気接続できるものであれば、如何なる構成を用いてもよい。
【0037】
なお本発明の第1の実施形態においては、基材層310の上面側の全面に導電性金属箔を積層することで、回路層320とは別の層として、電気回路を構成することのない放熱層330を、フレキシブルプリント配線板300の全長に渡って設ける構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではない。
例えば回路層320と同じ層で、且つ回路領域C以外の領域に、電気回路を構成することのない導電性金属箔を設けることで、回路層320と放熱層330とを同じ層に設ける構成とすることができる。このような構成とすることで、フレキシブルプリント配線板300を薄肉なものとすることができる。
【0038】
また本発明の第1の実施形態においては、フレキシブルプリント配線板300の中央部分を、発熱素子100をよけた状態で、基台部200に載置させる構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、フレキシブルプリント配線板300における基台部200への載置位置は適宜変更可能である。
例えばフレキシブルプリント配線板300の長手方向の何れかの端部を、基台部200に載置させる構成とすることができる。
またフレキシブルプリント配線板300の形状、大きさも本実施形態の構成に限るものではなく、適宜変更可能である。但し、少なくとも基台部200との接面部分は、放熱性を考慮して、発熱素子100をよけて、可能な限り広い面積で基台部200と接面させることができる形状、大きさとすることが望ましい。
また筐体400への基台部200の載置位置も本実施形態のものに限るものではなく、適宜変更可能である。
また本実施形態においては、フレキシブルプリント配線板300を、いわゆる片面フレキシブルプリント配線板とする構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、少なくとも発熱素子100から回路領域Cまでの領域よりも外側の領域に、電気回路を構成することなく、放熱のみを行う、放熱専用拡張領域Rを設ける構成とするものであれば、フレキシブルプリント配線板300を、両面に電気回路を設けてある、いわゆる両面フレキシブルプリント配線板とする構成としてもよい。
【0039】
次に図2を参照して、発熱素子の放熱構造1の形成方法を説明する。
まず基台部200に発熱素子100を半田Hを介して載置させる。この際、発熱素子100の電極と基台部200の電気回路とをボンディングワイヤーWで電気接続させる。
そして発熱素子100を載置させた基台部200を筐体400に貼りつける。
そしてフレキシブルプリント配線板300を基台部200に半田を介して載置させる。
この際、基台部200の電気回路とフレキシブルプリント配線板300の電気回路とを半田を介して電気接続させる。
そして外部配線500をフレキシブルプリント配線板300の電気回路に電気接続させる。
以上の工程を経ることで、発熱素子の放熱構造1が形成される。
勿論、発熱素子の放熱構造1の形成方法は、このような構成に限るものではなく、適宜変更可能である。
【0040】
次に図4〜図6を参照して、本発明の第1の実施形態の変形例を説明する。
【0041】
まず図4を参照して、本発明の第1の実施形態の変形例1を説明する。
本変形例1は、本発明の第1の実施形態における放熱専用拡張領域Rの構成を変化させたものである。
その他の構成については、既述した本発明の第1の実施形態と同一であることから、同一部材、同一機能を果たすものには、同一番号を付し、以下の詳細な説明は省略するものとする。
【0042】
図4に示すように、本変形例1においては、放熱専用拡張領域Rの少なくとも先端部に、該先端部を屈曲させてなる広表面積領域R1を設けてある。
より具体的には、発熱素子100より図面上右側においては、放熱専用拡張領域Rの全てを蛇腹状に屈曲させることで、広表面積領域R1を設けてある。また発熱素子100より図面上左側においては、フレキシブルプリント配線板300の形状を平面視略コ字状とすることで、二股に分かれている放熱専用拡張領域Rの先端部を、共に蛇腹状に屈曲させることで、広表面積領域R1を設けてある。
なお、ここで「広表面積領域」とは、少なくとも投影平面積比1.2倍以上の表面積を持つ領域のことを指すものとする。
【0043】
このような構成とすることで、放熱専用拡張領域Rを直線状に設ける場合に比べて、放熱専用拡張領域Rの表面積を増加させることができる。よって放熱専用拡張領域Rの放熱面積を増やすことができ、発熱素子100で発生した熱を一段と効果的に放熱させることができる。
またフレキシブルプリント配線板300は、柔軟性を有することから、放熱専用拡張領域Rの先端部を容易に蛇腹状に屈曲させることができる。よって簡易な構成で放熱専用拡張領域Rの表面積を増やすことができる。
【0044】
次に図5を参照して、本発明の第1の実施形態の変形例2を説明する。
本変形例2は、既述した本発明の第1の実施形態における放熱専用拡張領域Rの構成を変化させたものである。
その他の構成については、既述した本発明の第1の実施形態と同一であることから、同一部材、同一機能を果たすものには、同一番号を付し、以下の詳細な説明は省略するものとする。
【0045】
図5に示すように、本変形例2においては、放熱専用拡張領域Rの少なくとも先端部に、該先端部を屈曲させてなる広表面積領域R1を設けてある。
より具体的には、発熱素子100より図面上右側においては、放熱専用拡張領域Rの全てを渦巻き状に屈曲させることで、広表面積領域R1を設けてある。また発熱素子100より図面上左側においては、フレキシブルプリント配線板300の形状を平面視略コ字状とすることで、二股に分かれている放熱専用拡張領域Rの先端部を、共に蛇腹状に屈曲させることで、広表面積領域R1を設けてある。
【0046】
このような構成とすることで、放熱専用拡張領域Rを直線状に設ける場合に比べて、放熱専用拡張領域Rの表面積を増加させることができる。よって放熱専用拡張領域Rの放熱面積を増やすことができ、発熱素子100で発生した熱を一段と効果的に放熱させることができる。
またフレキシブルプリント配線板300は、柔軟性を有することから、放熱専用拡張領域Rの先端部を容易に蛇腹状及び渦巻き状に屈曲させることができる。よって簡易な構成で放熱専用拡張領域Rの表面積を増やすことができる。
【0047】
次に図6を参照して、本発明の第1の実施形態の変形例3を説明する。
本変形例3は、既述した本発明の第1の実施形態における放熱専用拡張領域R及び筐体400の構成を変化させたものである。
その他の構成については、既述した本発明の第1の実施形態と同一であることから、同一部材、同一機能を果たすものには、同一番号を付し、以下の詳細な説明は省略するものとする。
【0048】
図6に示すように、本変形例3においては、放熱専用拡張領域Rの少なくとも先端部に、該先端部を屈曲させてなる広表面積領域R1を設けてあると共に、放熱専用拡張領域Rの一部に、筐体400と接面する筐体接面領域R2を設けてある。
より具体的には、発熱素子100より図面上右側においては、放熱専用拡張領域Rの全てを蛇腹状に屈曲させることで、広表面積領域R1を設けてある。
また発熱素子100より図面上左側においては、フレキシブルプリント配線板300の形状を平面視略コ字状とすることで、二股に分かれている放熱専用拡張領域Rの先端部を、共に蛇腹状に屈曲させることで広表面積領域R1を設けてあると共に、発熱素子100から広表面積領域R1までの放熱専用拡張領域Rの一部を、共に筐体接面領域R2とし、図示しないグリスを介して筐体400の上蓋410に接面させてある。
また筐体400は、上蓋410を備える構成としてある。
なお図6に示すように、筐体400には、フレキシブルプリント配線板300から筐体400内の空気中に放熱させた熱を筐体400外へ放出させることができるように、筐体400の内外の空気間で対流が生じるような隙間Sを設けてある。勿論、筐体400の内外の空気間で対流が生じるようにする構造は、このような構成に限るものではなく、適宜変更可能である。
【0049】
このように広表面積領域R1を設けることで、放熱専用拡張領域Rを直線状に設ける場合に比べて、放熱専用拡張領域Rの表面積を増加させることができる。よって放熱専用拡張領域Rの放熱面積を増やすことができ、発熱素子100で発生した熱を一段と効果的に放熱させることができる。
更に筐体接面領域R2を設け、筐体400と接面させることで、フレキシブルプリント配線板300を、発熱素子100で発生した熱を筐体400へと伝熱させる伝熱パスとしても利用することができる。
よって基台部200と接地することがないことから、放熱への寄与率が低く、比較的冷たい状態にある上蓋410へ、発熱素子100で発生した熱を優先的に伝熱させて放熱させることができる。
従って上蓋410も放熱面積として加算させることができ、発熱素子100で発生した熱を一段と効果的に放熱させることができる。
またフレキシブルプリント配線板300は、柔軟性を有することから、放熱専用拡張領域Rの先端部を容易に蛇腹状に屈曲させることができると共に、上蓋410へと誘導させることができる。よって簡易な構成で放熱専用拡張領域Rの表面積を増やすことができると共に、上蓋410を放熱面積として利用することができる。
【0050】
なお本発明の第1の実施形態の変形例1〜3においては、広表面積領域R1の形状を、蛇腹状若しくは/及び渦巻き状とする構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、放熱専用拡張領域Rの先端部を屈曲させることで、放熱専用拡張領域Rの表面積を増加させることができる形状であれば、適宜変更可能である。また屈曲回数も本変形例1〜3のものに限るものではなく、適宜変更可能である。
また放熱専用拡張領域Rの少なくとも先端部に、放熱専用拡張領域Rを屈曲させてなる広表面積領域R1を設ける構成とするものであれば、広表面積領域R1の形成位置も本変形例1〜3の構成に限るものではなく、適宜変更可能である。
また本変形例1〜3においては、発熱素子100の右側及び左側の両側に、広表面積領域R1若しくは/及び筐体接面領域R2を設ける構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、発熱素子100の右側及び左側の何れかに、広表面積領域R1若しくは/及び筐体接面領域R2を設ける構成としてもよい。
またフレキシブルプリント配線板300における筐体接面領域R2の形成位置も本発明の第1の実施形態の変形例3におけるものに限るものではなく、適宜変更可能である。より好適には、放熱性を考慮して、発熱素子100の近傍領域以外で上蓋410と接面させることができる位置に形成することが望ましい。
なお、ここで「発熱素子100の近傍領域」とは、発熱素子100から上蓋までの直線距離が1〜100mmの範囲内である領域を意味するものとする。
【0051】
次に図7を参照して本発明の第2の実施形態に係る発熱素子の放熱構造を説明する。
本発明の第2の実施形態に係る発熱素子の放熱構造4は、本発明の第1の実施形態に係る発熱素子の放熱構造1に対して、発熱素子の載置構成及びフレキシブルプリント配線板の形状を変化させたものである。
その他の構成については、既述した本発明の第1の実施形態と同一であることから、同一部材、同一機能を果たすものには、同一番号を付し、以下の詳細な説明は省略するものとする。
【0052】
図7に示すように、本発明の第2の実施形態に係る発熱素子の放熱構造4においては、発熱素子100を、フレキシブルプリント配線板300の上面に載置させ、該フレキシブルプリント配線板300を、筐体400に接地させてある基台部200の上面に載置させてある。また発熱素子100と、フレキシブルプリント配線板300の図示しない電気回路とをボンディングワイヤーWで電気接続することで、フレキシブルプリント配線板300に発熱素子100を搭載し、ワイヤーボンディングで結線してある。更に図7には詳しく図示していないが、フレキシブルプリント配線板300の形状を、平面視略コ字状とせず、平板状としてある。
このような構成とすることで、発熱素子100で発生した熱を直接フレキシブルプリント配線板300に伝熱させ、放熱させることができる。よって簡易な構成で放熱特性を向上させることができる。
従ってフレキシブルプリント配線板300を、発熱素子100と外部配線500との電気接続を行う機能と、発熱素子100で発生した熱を効果的に放熱させ、発熱素子100を冷やす機能とを同時に備えたフレキシブルプリント配線板とすることができる。
【0053】
なお本発明の第2の実施形態においても、既述した本発明の第1の実施形態と同様に、放熱専用拡張領域Rを回路層320と同じ層に形成する構成としてもよい。
また既述した本発明の第1の実施形態と同様に、フレキシブルプリント配線板300における基台部200への載置位置も適宜変更可能である。
また既述した本発明の第1の実施形態と同様に、フレキシブルプリント配線板300をいわゆる両面フレキシブルプリント配線板とする構成としてもよい。
また既述した本発明の第1の実施形態と同様に、フレキシブルプリント配線板300の大きさも適宜変更可能である。
また既述した本発明の第1の実施形態と同様に、筐体400への基台部200の載置位置も適宜変更可能である。
また既述した本発明の第1の実施形態と同様に、筐体400の構成、形状、大きさ等も適宜変更可能である。
また既述した本発明の第1の実施形態の変形例1〜3と同様な、広表面積領域R若しくは/及び筐体接面領域R2を設ける構成としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明によれば、発熱素子と組み合わされるフレキシブルプリント配線板の分野における産業上の利用性がある。またフレキシブルプリント配線板を備えてなる発熱素子の放熱構造の分野における産業上の利用性が高い。
【符号の説明】
【0055】
1、4 発熱素子の放熱構造
100 発熱素子
200 基台部
300 フレキシブルプリント配線板
310 基材層
320 回路層
330 放熱層
340 カバーレイ層
350 スルーホール
400 筐体
410 上蓋
500 外部配線
600 放熱フィン
700 半田ボール
C 回路領域
H 半田
R 放熱専用拡張領域
R1 広表面積領域
R2 筐体接面領域
S 隙間
W ボンディングワイヤー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発熱素子と組み合わされるフレキシブルプリント配線板であって、筐体に取り付けられるものにおいて、前記発熱素子と外部配線との電気接続を行うための回路領域を設けてあると共に、少なくとも前記発熱素子から前記回路領域までの領域よりも外側の領域に、放熱のみを行う、放熱専用拡張領域を設けてあることを特徴とするフレキシブルプリント配線板。
【請求項2】
前記放熱専用拡張領域の少なくとも先端部に、該先端部を屈曲させてなる広表面積領域を設けてあることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブルプリント配線板。
【請求項3】
前記広表面積領域は、蛇腹状に屈曲されてなることを特徴とする請求項2に記載のフレキシブルプリント配線板。
【請求項4】
前記広表面積領域は、渦巻き状に屈曲されてなることを特徴とする請求項2に記載のフレキシブルプリント配線板。
【請求項5】
前記放熱専用拡張領域の一部に、前記筐体と接面する筐体接面領域を設けてあることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のフレキシブルプリント配線板。
【請求項6】
請求項1〜5の何れか1項に記載のフレキシブルプリント配線板と、発熱素子と、導電性金属からなる筐体と、前記フレキシブルプリント配線板の基台となって前記筐体に接地される基台部と、からなる発熱素子の放熱構造であって、前記基台部を、前記フレキシブルプリント配線板の一部でのみ接触させてあることで、前記フレキシブルプリント配線板と前記筐体との間に空間が生じるように構成してあることを特徴とする発熱素子の放熱構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−23166(P2012−23166A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−159283(P2010−159283)
【出願日】平成22年7月14日(2010.7.14)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】