フレールモア用刈刃の取付構造
【課題】例えば、刈刃の破損や損耗が生じ、新たな刈刃に交換する場合において、駆動軸側の取付部とホルダとの取外しや取付けをせずに、ホルダに対して刈刃を取外し、取付けることにより刈刃の交換作業を行うことができ、複数個の刈刃を容易に取外したり、取付けることができ、刈刃の交換作業を迅速に行うことができる。
【解決手段】刈刃部3は取付部2に揺動自在に軸着されるホルダ4及び草木類を切断する刈刃5からなり、ホルダと刈刃とは挿脱機構6により駆動軸1の回転軸線O方向に挿脱自在に設けられている。
【解決手段】刈刃部3は取付部2に揺動自在に軸着されるホルダ4及び草木類を切断する刈刃5からなり、ホルダと刈刃とは挿脱機構6により駆動軸1の回転軸線O方向に挿脱自在に設けられている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、雑草の刈取りや牧草の刈取収穫、麦桿、取り残し野菜等の切断作業に用いられるフレールモア用刈刃の取付構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のフレールモア用刈刃の取付構造として、駆動軸の外周に複数個の取付部を所定位置に放射状に配設し、取付部に二個の刈刃を駆動軸の回転軸線と同方向の軸線をもつ取付ボルト及び取付ナットにより揺動自在に軸着した構造のものが知られている。
【0003】
しかして、上記駆動軸を強制回転して刈刃を取付ボルトの軸線を中心として遠心力により起立揺動させ、この起立姿勢状態の複数個の刈刃により草木類を切断することになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭58−73426号公報
【特許文献2】実用新案登録第2521433号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら上記従来構造の場合、駆動軸の外周に設けた取付部に対する刈刃の取付作業や損傷に伴う刈刃の交換作業において、上記取付ボルト及び取付ナットのスパナ等の手動工具による弛緩圧締を伴う着脱手作業が必要となり、着脱すべき刈刃は複数個存在することも相俟って大変労苦な作業となり、刈取作業性が低下することがあるという不都合を有している。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明はこれらの不都合を解決することを目的とするもので、本発明のうちで、請求項1記載の発明は、駆動軸の外周に複数個の取付部が所定位置に放射状に配設され、該各取付部に刈刃部が揺動自在に軸着され、該駆動軸を回動して複数個の刈刃部により草木類を切断するフレールモアにおいて、上記刈刃部は上記取付部に揺動自在に軸着されるホルダ及び草木類を切断する刈刃からなり、該ホルダと該刈刃とは挿脱機構により上記駆動軸の回転軸線方向に挿脱自在に設けられていることを特徴とするフレールモア用刈刃の取付構造にある。
【0007】
又、請求項2記載の発明は、上記挿脱機構として、上記ホルダ及び上記刈刃にそれぞれ連結穴部を形成して上記駆動軸の回転軸線方向に延びる端杆部及び該駆動軸の半径方向に延びる対向一対の側杆部を形成し、該ホルダ及び該刈刃の各端杆部は該駆動軸の半径方向に鎖状に交差連繋可能に形成され、該刈刃の一方の側杆部に薄肉部を形成し、該ホルダの一方の側杆部に上記ホルダ及び上記刈刃の各側杆部の交差状態において該刈刃の薄肉部の通過を許容する開口溝部を形成してなることを特徴とするものであり、又、請求項3記載の発明は、上記刈刃の一方の側杆部に形成される薄肉部は該側杆部一方面を山型凹面に形成してなり、上記ホルダの一方の側杆部に形成される開口溝部の対向内面にそれぞれ山型凸面を形成してなることを特徴とするものである。
【0008】
又、請求項4記載の発明は、上記挿脱機構として、上記ホルダ及び上記刈刃にそれぞれ連結穴部を形成して上記駆動軸の回転軸線方向に延びる端杆部及び該駆動軸の半径方向に延びる対向一対の側杆部を形成し、該ホルダ及び該刈刃の各端杆部は該駆動軸の半径方向に鎖状に交差連繋可能に形成され、該ホルダの一方の側杆部に薄肉部を形成し、該刈刃の一方の側杆部に上記ホルダ及び上記刈刃の各側杆部の交差状態において該ホルダの薄肉部の通過を許容する開口溝部を形成してなることを特徴とするものであり、又、請求項5記載の発明は、上記ホルダの一方の側杆部に形成される薄肉部は該側杆部一方面を山型凹面に形成してなり、上記刈刃の一方の側杆部に形成される開口溝部の対向内面にそれぞれ山型凸面を形成してなることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明は上述の如く、請求項1記載の発明にあっては、フレールモアの駆動軸の外周に複数個の取付部が所定位置に放射状に配設され、各取付部に刈刃部が揺動自在に軸着され、駆動軸を回動して複数個の刈刃部により草木類を切断することになり、この際、上記刈刃部は上記取付部に軸着されるホルダ及び草木類を切断する刈刃からなり、ホルダと刈刃とは挿脱機構により挿脱自在に設けられているから、例えば、刈刃の破損や損耗が生じ、新たな刈刃に交換する場合において、上記駆動軸側の取付部とホルダとの取外しや取付けをせずに、ホルダに対して刈刃を取外し、取付けることにより刈刃の交換作業を行うことができ、複数個の刈刃を容易に取外したり、取付けることができ、刈刃の交換作業を迅速に行うことができ、刈取作業性を高めることができ、かつ、ホルダと刈刃とは挿脱機構により上記駆動軸の回転軸線方向に挿脱自在であるから、高速回転して駆動軸の半径方向の遠心力を受ける刈刃の離脱を防ぐことができ、使用の安全性を高めることができる。
【0010】
又、請求項2記載の発明にあっては、上記挿脱機構として、上記ホルダ及び上記刈刃にそれぞれ連結穴部を形成して上記駆動軸の回転軸線方向に延びる端杆部及び駆動軸の半径方向に延びる対向一対の側杆部を形成し、ホルダ及び刈刃の各端杆部は駆動軸の半径方向に鎖状に交差連繋可能に形成され、刈刃の一方の側杆部に薄肉部を形成し、ホルダの一方の側杆部に上記ホルダ及び上記刈刃の各側杆部の交差状態において刈刃の薄肉部の通過を許容する開口溝部を形成しているから、ホルダ及び上記刈刃の各側杆部の交差状態において、刈刃の側杆部に形成した薄肉部をホルダの側杆部に形成した開口溝部を介して連結穴部内に通過させ、薄肉部を通過させた後、刈刃をひねり回転してホルダ及び刈刃の各端杆部を駆動軸の半径方向に鎖状に交差連繋し、これにより、上記ホルダに対する刈刃の交換を容易に行うことができ、薄肉部及び開口溝部の存在により、高速回転する刈刃の離脱を防ぐことができ、使用の安全性を高めることができ、又、請求項3記載の発明にあっては、上記刈刃の一方の側杆部に形成される薄肉部は側杆部の一方面を山型凹面に形成してなり、上記ホルダの一方の側杆部に形成される開口溝部の対向内面にそれぞれ山型凸面を形成しているから、先端側の反り部が逆向きに取付けられる刈刃の共通化を図ることができる。
【0011】
又、請求項4記載の発明にあっては、上記挿脱機構として、上記ホルダ及び上記刈刃にそれぞれ連結穴部を形成して上記駆動軸の回転軸線方向に延びる端杆部及び駆動軸の半径方向に延びる対向一対の側杆部を形成し、ホルダ及び刈刃の各端杆部は駆動軸の半径方向に鎖状に交差連繋可能に形成され、ホルダの一方の側杆部に薄肉部を形成し、刈刃の一方の側杆部に上記ホルダ及び上記刈刃の各側杆部の交差状態においてホルダの薄肉部の通過を許容する開口溝部を形成しているから、ホルダ及び上記刈刃の各側杆部の交差状態において、刈刃の側杆部に形成した開口溝部を介してホルダの側杆部に形成した薄肉部を連結穴部内に通過させ、薄肉部を通過させた後、刈刃をひねり回転してホルダ及び刈刃の各端杆部を駆動軸の半径方向に鎖状に交差連繋し、これにより、上記ホルダに対する刈刃の交換を容易に行うことができ、薄肉部及び開口溝部の存在により、高速回転する刈刃の離脱を防ぐことができ、使用の安全性を高めることができ、又、請求項5記載の発明にあっては、上記ホルダの一方の側杆部に形成される薄肉部は側杆部の一方面を山型凹面に形成してなり、上記刈刃の一方の側杆部に形成される開口溝部の対向内面にそれぞれ山型凸面を形成しているから、先端側の反り部が逆向きに取付けられる刈刃の共通化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施の第一形態例の斜視図である。
【図2】本発明の実施の第一形態例の分解斜視図である。
【図3】本発明の実施の第一形態例の取付状態の正面図である。
【図4】本発明の実施の第一形態例の取付状態の平断面図である。
【図5】本発明の実施の第一形態例の取付状態の側断面図である。
【図6】本発明の実施の第一形態例の組み付け状態の斜視図である。
【図7】本発明の実施の第一形態例の組み付け状態の説明断面図である。
【図8】本発明の実施の第一形態例の組み付け状態の説明断面図である。
【図9】本発明の実施の第二形態例の斜視図である。
【図10】本発明の実施の第二形態例の分解斜視図である。
【図11】本発明の実施の第二形態例の取付状態の平断面図である。
【図12】本発明の実施の第二形態例の取付状態の側断面図である。
【図13】本発明の実施の第二形態例の組み付け状態の斜視図である。
【図14】本発明の実施の第二形態例の組み付け状態の説明断面図である。
【図15】本発明の実施の第二形態例の組み付け状態の説明断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1乃至図15は本発明の実施の形態例を示し、図1乃至図8は請求項1、2及び3に対応する第一形態例、図9乃至図15は請求項1、4及び5第二形態例である。
【0014】
図1乃至図8の第一形態例において、1は駆動軸であって、図示省略のフレールモアのフレームに回動自在に横架され、フレールモアの駆動源により回転軸線Oの廻りに駆動回転され、この駆動軸1の外周に複数個の取付部2・2・・が所定位置に放射状に配設され、各取付部2・2・・に刈刃部3・3・・が揺動自在に軸着され、駆動軸1を回動して複数個の刈刃部3・3・・により草木類を切断するように構成している。
【0015】
この場合、図4、図5、図6の如く、上記刈刃部3は上記取付部2に揺動自在に軸着されるホルダ4及び草木類を切断する二個の刈刃5・5からなり、二個の刈刃5・5は同一形状に形成され、二個の同一形状の刈刃5・5は、取付部2への取付時において、先端側の反り部Sは逆向きに取付けられ、ホルダ4と二個の刈刃5・5とを挿脱機構6により上記駆動軸1の回転軸線O方向、すなわち、駆動軸1の回転軸線Oと平行な方向に挿脱自在に設けて構成されている。
【0016】
この場合、上記それぞれの取付部2は、上記駆動軸1の外周に一対の取付板2a・2aを溶接により突設してなり、取付板2a・2aに取付ボルト2bの軸受穴2cを形成し、取付ボルト2bに取付ナット2dを螺着し、ホルダ4に取付ボルト2bが遊挿される遊挿穴Qが形成され、取付ボルト2bの軸線の廻りにホルダ4を揺動自在に設けて構成している。
【0017】
又、この場合、上記挿脱機構6として、図6、図7、図8の如く、上記ホルダ4及び上記刈刃5・5にそれぞれ連結穴部K・Mを形成して上記駆動軸1の回転軸線O方向に延びる端杆部4a・5a及び駆動軸1の半径方向に延びる対向一対の側杆部4b・4b・5b・5bを形成し、ホルダ4及び刈刃5の各端杆部4a・5aは駆動軸1の半径方向に鎖状に交差連繋可能に形成され、刈刃5の一方の側杆部5bに薄肉部Fを形成し、ホルダ4の一方の側杆部4bに上記ホルダ4及び上記刈刃5の各側杆部4b・5bの交差状態において刈刃5の薄肉部Fの通過を許容する開口溝部Eを形成して構成している。
【0018】
この場合、図6、図7、図8の如く、上記刈刃5の一方の側杆部5bに形成される薄肉部Fは側杆部5bの一方面をその側杆部5bに交差する方向に延びる山型凹面F1に形成してなり、上記ホルダ4の一方の側杆部4bに形成される開口溝部Eの対向内面にそれぞれ、その側杆部4bに交差する方向に延びる山型凸面E1・E1を形成し、具体的には、図7、図8の如く刈刃5の一方の側杆部5bの板厚をT、薄肉部Fの山型凹面F1の底面から外面までの薄肉厚をDとし、開口溝部Eの対向内面の山型凸面E1・E1間の開口寸法をGとして、板厚T>開口寸法G>薄肉厚Dの関係に形成している。
【0019】
この実施の第一形態例は上記構成であるから、図3、図4、図5の如く、フレールモアの駆動軸1の外周に複数個の取付部2が所定位置に放射状に配設され、各取付部2に刈刃部3が揺動自在に軸着され、駆動軸1を回動して複数個の刈刃部3により草木類を切断することになり、この際、図6の如く、上記刈刃部3は上記取付部2に軸着されるホルダ4及び草木類を切断する二個の刈刃5からなり、ホルダ4と刈刃5とは挿脱機構6により挿脱自在に設けられているから、例えば、刈刃5の破損や損耗が生じ、新たな刈刃5に交換する場合において、上記駆動軸1側の取付部2とホルダ4との取外しや取付けをせずに、ホルダ4に対して刈刃5を取外したり、取付けすことにより刈刃5の交換作業を行うことができ、複数個の刈刃5を容易に取付け、取外すことができ、刈刃5の交換作業を迅速に行うことができ、刈取作業性を高めることができ、かつ、ホルダ4と刈刃5・5とは挿脱機構6により上記駆動軸1の回転軸線O方向に挿脱自在であるから、高速回転して駆動軸1の半径方向の遠心力を受ける刈刃5・5の離脱を防ぐことができ、使用の安全性を高めることができる。
【0020】
この場合、上記挿脱機構6として、上記ホルダ4及び上記刈刃5・5にそれぞれ連結穴部K・Mを形成して上記駆動軸1の回転軸線O方向に延びる端杆部4a・5a及び駆動軸1の半径方向に延びる対向一対の側杆部4b・4b・5b・5bを形成し、ホルダ4及び刈刃5の各端杆部4a・5aは駆動軸1の半径方向に鎖状に交差連繋可能に形成され、刈刃5の一方の側杆部5bに薄肉部Fを形成し、ホルダ4の一方の側杆部4bに上記ホルダ4及び上記刈刃5の各側杆部4b・5bの交差状態において刈刃5の薄肉部Fの通過を許容する開口溝部Eを形成して構成しているから、図6の如く、ホルダ4及び上記刈刃5の各側杆部4b・5bの交差状態において、図7の如く、刈刃5の側杆部5bに形成した薄肉部Fをホルダ4の側杆部4bに形成した開口溝部Eを介して連結穴部K内に通過させ、薄肉部Fを通過させた後、刈刃5をひねり回転してホルダ4及び刈刃5の各端杆部4a・5aを駆動軸1の半径方向に鎖状に交差連繋し、他の刈刃5についても同様にして、図8の如く、刈刃5の側杆部5bに形成した薄肉部Fをホルダ4の側杆部4bに形成した開口溝部Eを介して連結穴部K内に通過させ、薄肉部Fを通過させた後、刈刃5をひねり回転してホルダ4及び刈刃5の各端杆部4a・5aを駆動軸1の半径方向に鎖状に交差連繋し、これにより、上記ホルダ4に対する刈刃5の交換を容易に行うことができ、薄肉部F及び開口溝部Eの存在により、高速回転する刈刃5の離脱を防ぐことができ、使用の安全性を高めることができ、又、この場合、上記刈刃5の一方の側杆部5bに形成される薄肉部Fは側杆部5bの一方面を山型凹面F1に形成してなり、上記ホルダ4の一方の側杆部4bに形成される開口溝部Eの対向内面にそれぞれ山型凸面E1・E1を形成しているから、先端側の反り部Sが逆向きに取付けられる刈刃5・5の共通化を図ることができる。
【0021】
又、この場合、具体的には、刈刃5の一方の側杆部5bの板厚をT、薄肉部Fの山型凹面F1の底面から外面までの薄肉厚をDとし、開口溝部Eの対向内面の山型凸面E1・E1間の開口寸法をGとして、板厚T>開口寸法G>薄肉厚Dの関係に形成されているから、刈刃5の離脱を確実に防ぐことができる。
【0022】
図9乃至図15の第二形態例は、請求項1、4及び5に対応する別例構造であり、上記第一形態例と同一態様部分には同符号を付し、この場合、図9、図10、図13の如く、上記挿脱機構6として、ホルダ4の一方の側杆部4bに薄肉部Fを形成し、二個の刈刃5・5は同一形状に形成され、刈刃5の一方の側杆部5bに上記ホルダ4及び上記刈刃5の各側杆部4b・5bの交差状態においてホルダ4の薄肉部Fの通過を許容する開口溝部Eを形成して構成している。
【0023】
この場合、図13、図14、図15の如く、上記ホルダ4の一方の側杆部4bに形成される薄肉部Fは側杆部4bの一方面をその側杆部4bに交差する方向に延びる山型凹面F1に形成してなり、上記刈刃5の一方の側杆部5bに形成される開口溝部Eの対向内面にそれぞれ、その側杆部5bに交差する方向に延びる山型凸面E1・E1を形成し、具体的には、図14、図15の如く、ホルダ4の一方の側杆部4bの板厚(この場合、側杆部は丸棒状であるから直径に等しい)をT、薄肉部Fの山型凹面F1の底面から外面までの薄肉厚をDとし、開口溝部Eの対向内面の山型凸面E1・E1間の開口寸法をGとして、板厚T>開口寸法G>薄肉厚Dの関係に形成している。
【0024】
この実施の第二形態例は上記構成であるから、上記第一形態例と同様に、上記駆動軸1側の取付部2と刈刃部3としてのホルダ4との取付けや取外しをせずに、図13の如く、ホルダ4に対して刈刃5を取付け、取外すことにより刈刃5の交換作業を行うことができ、複数個の刈刃5を容易に取付け、取外すことができ、刈刃5の交換作業を迅速に行うことができ、刈取作業性を高めることができ、又、この場合、上記挿脱機構6として、上記ホルダ4及び上記刈刃5・5にそれぞれ連結穴部K・Mを形成して上記駆動軸1の回転軸線O方向に延びる端杆部4a・5a及び駆動軸1の半径方向に延びる対向一対の側杆部4b・4b・5b・5bを形成し、ホルダ4及び刈刃5の各端杆部4a・5aは駆動軸1の半径方向に鎖状に交差連繋可能に形成され、ホルダ4の一方の側杆部4bに薄肉部Fを形成し、二個の刈刃5・5は同一形状に形成され、刈刃5の一方の側杆部5bに上記ホルダ4及び上記刈刃5の各側杆部4b・5bの交差状態において刈刃5の薄肉部Fの通過を許容する開口溝部Eを形成して構成しているから、図13の如く、ホルダ4及び上記刈刃5の各側杆部4b・5bの交差状態において、図14の如く、刈刃5の側杆部5bに形成した開口溝部Eを介してホルダ4の側杆部4bに形成した薄肉部Fを連結穴部M内に通過させ、薄肉部Fを通過させた後、刈刃5をひねり回転してホルダ4及び刈刃5の各端杆部4a・5aを駆動軸1の半径方向に鎖状に交差連繋し、他の刈刃5についても同様にして、図15の如く、刈刃5の側杆部5bに形成した開口溝部Eを介してホルダ4の側杆部4bに形成した薄肉部Fを連結穴部M内に通過させ、薄肉部Fを通過させた後、刈刃5をひねり回転してホルダ4及び刈刃5の各端杆部4a・5aを駆動軸1の半径方向に鎖状に交差連繋し、これにより、上記ホルダ4に対する刈刃5の交換を容易に行うことができ、薄肉部F及び開口溝部Eの存在により、高速回転する刈刃5の離脱を防ぐことができ、使用の安全性を高めることができ、又、この場合、上記ホルダ4の一方の側杆部4bに形成される薄肉部Fは側杆部4bの一方面を山型凹面F1に形成してなり、上記刈刃5の一方の側杆部5bに形成される開口溝部Eの対向内面にそれぞれ山型凸面E1・E1を形成しているから、先端側の反り部Sが逆向きに取付けられる刈刃5・5の共通化を図ることができる。
【0025】
又、この場合、具体的には、ホルダ4の一方の側杆部4bの板厚をT、薄肉部Fの山型凹面F1の底面から外面までの薄肉厚をDとし、開口溝部Eの対向内面の山型凸面E1・E1間の開口寸法をGとして、板厚T>開口寸法G>薄肉厚Dの関係に形成されているから、刈刃5の離脱を確実に防ぐことができる。
【0026】
尚、本発明は上記実施の形態例に限られるものではなく、駆動軸1、取付部2、刈刃部3、ホルダ4、刈刃5、挿脱機構6の構造や形状、数等は適宜変更して設計されるものである。
【0027】
以上、所期の目的を充分達成することができる。
【符号の説明】
【0028】
K 連結穴部
M 連結穴部
F 薄肉部
E 開口溝部
F1 山型凹面
E1 山型凸面
1 駆動軸
2 取付部
3 刈刃部
4 ホルダ
4a 端杆部
4b 側杆部
5 刈刃
5a 端杆部
5b 側杆部
6 挿脱機構
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、雑草の刈取りや牧草の刈取収穫、麦桿、取り残し野菜等の切断作業に用いられるフレールモア用刈刃の取付構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のフレールモア用刈刃の取付構造として、駆動軸の外周に複数個の取付部を所定位置に放射状に配設し、取付部に二個の刈刃を駆動軸の回転軸線と同方向の軸線をもつ取付ボルト及び取付ナットにより揺動自在に軸着した構造のものが知られている。
【0003】
しかして、上記駆動軸を強制回転して刈刃を取付ボルトの軸線を中心として遠心力により起立揺動させ、この起立姿勢状態の複数個の刈刃により草木類を切断することになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭58−73426号公報
【特許文献2】実用新案登録第2521433号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら上記従来構造の場合、駆動軸の外周に設けた取付部に対する刈刃の取付作業や損傷に伴う刈刃の交換作業において、上記取付ボルト及び取付ナットのスパナ等の手動工具による弛緩圧締を伴う着脱手作業が必要となり、着脱すべき刈刃は複数個存在することも相俟って大変労苦な作業となり、刈取作業性が低下することがあるという不都合を有している。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明はこれらの不都合を解決することを目的とするもので、本発明のうちで、請求項1記載の発明は、駆動軸の外周に複数個の取付部が所定位置に放射状に配設され、該各取付部に刈刃部が揺動自在に軸着され、該駆動軸を回動して複数個の刈刃部により草木類を切断するフレールモアにおいて、上記刈刃部は上記取付部に揺動自在に軸着されるホルダ及び草木類を切断する刈刃からなり、該ホルダと該刈刃とは挿脱機構により上記駆動軸の回転軸線方向に挿脱自在に設けられていることを特徴とするフレールモア用刈刃の取付構造にある。
【0007】
又、請求項2記載の発明は、上記挿脱機構として、上記ホルダ及び上記刈刃にそれぞれ連結穴部を形成して上記駆動軸の回転軸線方向に延びる端杆部及び該駆動軸の半径方向に延びる対向一対の側杆部を形成し、該ホルダ及び該刈刃の各端杆部は該駆動軸の半径方向に鎖状に交差連繋可能に形成され、該刈刃の一方の側杆部に薄肉部を形成し、該ホルダの一方の側杆部に上記ホルダ及び上記刈刃の各側杆部の交差状態において該刈刃の薄肉部の通過を許容する開口溝部を形成してなることを特徴とするものであり、又、請求項3記載の発明は、上記刈刃の一方の側杆部に形成される薄肉部は該側杆部一方面を山型凹面に形成してなり、上記ホルダの一方の側杆部に形成される開口溝部の対向内面にそれぞれ山型凸面を形成してなることを特徴とするものである。
【0008】
又、請求項4記載の発明は、上記挿脱機構として、上記ホルダ及び上記刈刃にそれぞれ連結穴部を形成して上記駆動軸の回転軸線方向に延びる端杆部及び該駆動軸の半径方向に延びる対向一対の側杆部を形成し、該ホルダ及び該刈刃の各端杆部は該駆動軸の半径方向に鎖状に交差連繋可能に形成され、該ホルダの一方の側杆部に薄肉部を形成し、該刈刃の一方の側杆部に上記ホルダ及び上記刈刃の各側杆部の交差状態において該ホルダの薄肉部の通過を許容する開口溝部を形成してなることを特徴とするものであり、又、請求項5記載の発明は、上記ホルダの一方の側杆部に形成される薄肉部は該側杆部一方面を山型凹面に形成してなり、上記刈刃の一方の側杆部に形成される開口溝部の対向内面にそれぞれ山型凸面を形成してなることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明は上述の如く、請求項1記載の発明にあっては、フレールモアの駆動軸の外周に複数個の取付部が所定位置に放射状に配設され、各取付部に刈刃部が揺動自在に軸着され、駆動軸を回動して複数個の刈刃部により草木類を切断することになり、この際、上記刈刃部は上記取付部に軸着されるホルダ及び草木類を切断する刈刃からなり、ホルダと刈刃とは挿脱機構により挿脱自在に設けられているから、例えば、刈刃の破損や損耗が生じ、新たな刈刃に交換する場合において、上記駆動軸側の取付部とホルダとの取外しや取付けをせずに、ホルダに対して刈刃を取外し、取付けることにより刈刃の交換作業を行うことができ、複数個の刈刃を容易に取外したり、取付けることができ、刈刃の交換作業を迅速に行うことができ、刈取作業性を高めることができ、かつ、ホルダと刈刃とは挿脱機構により上記駆動軸の回転軸線方向に挿脱自在であるから、高速回転して駆動軸の半径方向の遠心力を受ける刈刃の離脱を防ぐことができ、使用の安全性を高めることができる。
【0010】
又、請求項2記載の発明にあっては、上記挿脱機構として、上記ホルダ及び上記刈刃にそれぞれ連結穴部を形成して上記駆動軸の回転軸線方向に延びる端杆部及び駆動軸の半径方向に延びる対向一対の側杆部を形成し、ホルダ及び刈刃の各端杆部は駆動軸の半径方向に鎖状に交差連繋可能に形成され、刈刃の一方の側杆部に薄肉部を形成し、ホルダの一方の側杆部に上記ホルダ及び上記刈刃の各側杆部の交差状態において刈刃の薄肉部の通過を許容する開口溝部を形成しているから、ホルダ及び上記刈刃の各側杆部の交差状態において、刈刃の側杆部に形成した薄肉部をホルダの側杆部に形成した開口溝部を介して連結穴部内に通過させ、薄肉部を通過させた後、刈刃をひねり回転してホルダ及び刈刃の各端杆部を駆動軸の半径方向に鎖状に交差連繋し、これにより、上記ホルダに対する刈刃の交換を容易に行うことができ、薄肉部及び開口溝部の存在により、高速回転する刈刃の離脱を防ぐことができ、使用の安全性を高めることができ、又、請求項3記載の発明にあっては、上記刈刃の一方の側杆部に形成される薄肉部は側杆部の一方面を山型凹面に形成してなり、上記ホルダの一方の側杆部に形成される開口溝部の対向内面にそれぞれ山型凸面を形成しているから、先端側の反り部が逆向きに取付けられる刈刃の共通化を図ることができる。
【0011】
又、請求項4記載の発明にあっては、上記挿脱機構として、上記ホルダ及び上記刈刃にそれぞれ連結穴部を形成して上記駆動軸の回転軸線方向に延びる端杆部及び駆動軸の半径方向に延びる対向一対の側杆部を形成し、ホルダ及び刈刃の各端杆部は駆動軸の半径方向に鎖状に交差連繋可能に形成され、ホルダの一方の側杆部に薄肉部を形成し、刈刃の一方の側杆部に上記ホルダ及び上記刈刃の各側杆部の交差状態においてホルダの薄肉部の通過を許容する開口溝部を形成しているから、ホルダ及び上記刈刃の各側杆部の交差状態において、刈刃の側杆部に形成した開口溝部を介してホルダの側杆部に形成した薄肉部を連結穴部内に通過させ、薄肉部を通過させた後、刈刃をひねり回転してホルダ及び刈刃の各端杆部を駆動軸の半径方向に鎖状に交差連繋し、これにより、上記ホルダに対する刈刃の交換を容易に行うことができ、薄肉部及び開口溝部の存在により、高速回転する刈刃の離脱を防ぐことができ、使用の安全性を高めることができ、又、請求項5記載の発明にあっては、上記ホルダの一方の側杆部に形成される薄肉部は側杆部の一方面を山型凹面に形成してなり、上記刈刃の一方の側杆部に形成される開口溝部の対向内面にそれぞれ山型凸面を形成しているから、先端側の反り部が逆向きに取付けられる刈刃の共通化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施の第一形態例の斜視図である。
【図2】本発明の実施の第一形態例の分解斜視図である。
【図3】本発明の実施の第一形態例の取付状態の正面図である。
【図4】本発明の実施の第一形態例の取付状態の平断面図である。
【図5】本発明の実施の第一形態例の取付状態の側断面図である。
【図6】本発明の実施の第一形態例の組み付け状態の斜視図である。
【図7】本発明の実施の第一形態例の組み付け状態の説明断面図である。
【図8】本発明の実施の第一形態例の組み付け状態の説明断面図である。
【図9】本発明の実施の第二形態例の斜視図である。
【図10】本発明の実施の第二形態例の分解斜視図である。
【図11】本発明の実施の第二形態例の取付状態の平断面図である。
【図12】本発明の実施の第二形態例の取付状態の側断面図である。
【図13】本発明の実施の第二形態例の組み付け状態の斜視図である。
【図14】本発明の実施の第二形態例の組み付け状態の説明断面図である。
【図15】本発明の実施の第二形態例の組み付け状態の説明断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1乃至図15は本発明の実施の形態例を示し、図1乃至図8は請求項1、2及び3に対応する第一形態例、図9乃至図15は請求項1、4及び5第二形態例である。
【0014】
図1乃至図8の第一形態例において、1は駆動軸であって、図示省略のフレールモアのフレームに回動自在に横架され、フレールモアの駆動源により回転軸線Oの廻りに駆動回転され、この駆動軸1の外周に複数個の取付部2・2・・が所定位置に放射状に配設され、各取付部2・2・・に刈刃部3・3・・が揺動自在に軸着され、駆動軸1を回動して複数個の刈刃部3・3・・により草木類を切断するように構成している。
【0015】
この場合、図4、図5、図6の如く、上記刈刃部3は上記取付部2に揺動自在に軸着されるホルダ4及び草木類を切断する二個の刈刃5・5からなり、二個の刈刃5・5は同一形状に形成され、二個の同一形状の刈刃5・5は、取付部2への取付時において、先端側の反り部Sは逆向きに取付けられ、ホルダ4と二個の刈刃5・5とを挿脱機構6により上記駆動軸1の回転軸線O方向、すなわち、駆動軸1の回転軸線Oと平行な方向に挿脱自在に設けて構成されている。
【0016】
この場合、上記それぞれの取付部2は、上記駆動軸1の外周に一対の取付板2a・2aを溶接により突設してなり、取付板2a・2aに取付ボルト2bの軸受穴2cを形成し、取付ボルト2bに取付ナット2dを螺着し、ホルダ4に取付ボルト2bが遊挿される遊挿穴Qが形成され、取付ボルト2bの軸線の廻りにホルダ4を揺動自在に設けて構成している。
【0017】
又、この場合、上記挿脱機構6として、図6、図7、図8の如く、上記ホルダ4及び上記刈刃5・5にそれぞれ連結穴部K・Mを形成して上記駆動軸1の回転軸線O方向に延びる端杆部4a・5a及び駆動軸1の半径方向に延びる対向一対の側杆部4b・4b・5b・5bを形成し、ホルダ4及び刈刃5の各端杆部4a・5aは駆動軸1の半径方向に鎖状に交差連繋可能に形成され、刈刃5の一方の側杆部5bに薄肉部Fを形成し、ホルダ4の一方の側杆部4bに上記ホルダ4及び上記刈刃5の各側杆部4b・5bの交差状態において刈刃5の薄肉部Fの通過を許容する開口溝部Eを形成して構成している。
【0018】
この場合、図6、図7、図8の如く、上記刈刃5の一方の側杆部5bに形成される薄肉部Fは側杆部5bの一方面をその側杆部5bに交差する方向に延びる山型凹面F1に形成してなり、上記ホルダ4の一方の側杆部4bに形成される開口溝部Eの対向内面にそれぞれ、その側杆部4bに交差する方向に延びる山型凸面E1・E1を形成し、具体的には、図7、図8の如く刈刃5の一方の側杆部5bの板厚をT、薄肉部Fの山型凹面F1の底面から外面までの薄肉厚をDとし、開口溝部Eの対向内面の山型凸面E1・E1間の開口寸法をGとして、板厚T>開口寸法G>薄肉厚Dの関係に形成している。
【0019】
この実施の第一形態例は上記構成であるから、図3、図4、図5の如く、フレールモアの駆動軸1の外周に複数個の取付部2が所定位置に放射状に配設され、各取付部2に刈刃部3が揺動自在に軸着され、駆動軸1を回動して複数個の刈刃部3により草木類を切断することになり、この際、図6の如く、上記刈刃部3は上記取付部2に軸着されるホルダ4及び草木類を切断する二個の刈刃5からなり、ホルダ4と刈刃5とは挿脱機構6により挿脱自在に設けられているから、例えば、刈刃5の破損や損耗が生じ、新たな刈刃5に交換する場合において、上記駆動軸1側の取付部2とホルダ4との取外しや取付けをせずに、ホルダ4に対して刈刃5を取外したり、取付けすことにより刈刃5の交換作業を行うことができ、複数個の刈刃5を容易に取付け、取外すことができ、刈刃5の交換作業を迅速に行うことができ、刈取作業性を高めることができ、かつ、ホルダ4と刈刃5・5とは挿脱機構6により上記駆動軸1の回転軸線O方向に挿脱自在であるから、高速回転して駆動軸1の半径方向の遠心力を受ける刈刃5・5の離脱を防ぐことができ、使用の安全性を高めることができる。
【0020】
この場合、上記挿脱機構6として、上記ホルダ4及び上記刈刃5・5にそれぞれ連結穴部K・Mを形成して上記駆動軸1の回転軸線O方向に延びる端杆部4a・5a及び駆動軸1の半径方向に延びる対向一対の側杆部4b・4b・5b・5bを形成し、ホルダ4及び刈刃5の各端杆部4a・5aは駆動軸1の半径方向に鎖状に交差連繋可能に形成され、刈刃5の一方の側杆部5bに薄肉部Fを形成し、ホルダ4の一方の側杆部4bに上記ホルダ4及び上記刈刃5の各側杆部4b・5bの交差状態において刈刃5の薄肉部Fの通過を許容する開口溝部Eを形成して構成しているから、図6の如く、ホルダ4及び上記刈刃5の各側杆部4b・5bの交差状態において、図7の如く、刈刃5の側杆部5bに形成した薄肉部Fをホルダ4の側杆部4bに形成した開口溝部Eを介して連結穴部K内に通過させ、薄肉部Fを通過させた後、刈刃5をひねり回転してホルダ4及び刈刃5の各端杆部4a・5aを駆動軸1の半径方向に鎖状に交差連繋し、他の刈刃5についても同様にして、図8の如く、刈刃5の側杆部5bに形成した薄肉部Fをホルダ4の側杆部4bに形成した開口溝部Eを介して連結穴部K内に通過させ、薄肉部Fを通過させた後、刈刃5をひねり回転してホルダ4及び刈刃5の各端杆部4a・5aを駆動軸1の半径方向に鎖状に交差連繋し、これにより、上記ホルダ4に対する刈刃5の交換を容易に行うことができ、薄肉部F及び開口溝部Eの存在により、高速回転する刈刃5の離脱を防ぐことができ、使用の安全性を高めることができ、又、この場合、上記刈刃5の一方の側杆部5bに形成される薄肉部Fは側杆部5bの一方面を山型凹面F1に形成してなり、上記ホルダ4の一方の側杆部4bに形成される開口溝部Eの対向内面にそれぞれ山型凸面E1・E1を形成しているから、先端側の反り部Sが逆向きに取付けられる刈刃5・5の共通化を図ることができる。
【0021】
又、この場合、具体的には、刈刃5の一方の側杆部5bの板厚をT、薄肉部Fの山型凹面F1の底面から外面までの薄肉厚をDとし、開口溝部Eの対向内面の山型凸面E1・E1間の開口寸法をGとして、板厚T>開口寸法G>薄肉厚Dの関係に形成されているから、刈刃5の離脱を確実に防ぐことができる。
【0022】
図9乃至図15の第二形態例は、請求項1、4及び5に対応する別例構造であり、上記第一形態例と同一態様部分には同符号を付し、この場合、図9、図10、図13の如く、上記挿脱機構6として、ホルダ4の一方の側杆部4bに薄肉部Fを形成し、二個の刈刃5・5は同一形状に形成され、刈刃5の一方の側杆部5bに上記ホルダ4及び上記刈刃5の各側杆部4b・5bの交差状態においてホルダ4の薄肉部Fの通過を許容する開口溝部Eを形成して構成している。
【0023】
この場合、図13、図14、図15の如く、上記ホルダ4の一方の側杆部4bに形成される薄肉部Fは側杆部4bの一方面をその側杆部4bに交差する方向に延びる山型凹面F1に形成してなり、上記刈刃5の一方の側杆部5bに形成される開口溝部Eの対向内面にそれぞれ、その側杆部5bに交差する方向に延びる山型凸面E1・E1を形成し、具体的には、図14、図15の如く、ホルダ4の一方の側杆部4bの板厚(この場合、側杆部は丸棒状であるから直径に等しい)をT、薄肉部Fの山型凹面F1の底面から外面までの薄肉厚をDとし、開口溝部Eの対向内面の山型凸面E1・E1間の開口寸法をGとして、板厚T>開口寸法G>薄肉厚Dの関係に形成している。
【0024】
この実施の第二形態例は上記構成であるから、上記第一形態例と同様に、上記駆動軸1側の取付部2と刈刃部3としてのホルダ4との取付けや取外しをせずに、図13の如く、ホルダ4に対して刈刃5を取付け、取外すことにより刈刃5の交換作業を行うことができ、複数個の刈刃5を容易に取付け、取外すことができ、刈刃5の交換作業を迅速に行うことができ、刈取作業性を高めることができ、又、この場合、上記挿脱機構6として、上記ホルダ4及び上記刈刃5・5にそれぞれ連結穴部K・Mを形成して上記駆動軸1の回転軸線O方向に延びる端杆部4a・5a及び駆動軸1の半径方向に延びる対向一対の側杆部4b・4b・5b・5bを形成し、ホルダ4及び刈刃5の各端杆部4a・5aは駆動軸1の半径方向に鎖状に交差連繋可能に形成され、ホルダ4の一方の側杆部4bに薄肉部Fを形成し、二個の刈刃5・5は同一形状に形成され、刈刃5の一方の側杆部5bに上記ホルダ4及び上記刈刃5の各側杆部4b・5bの交差状態において刈刃5の薄肉部Fの通過を許容する開口溝部Eを形成して構成しているから、図13の如く、ホルダ4及び上記刈刃5の各側杆部4b・5bの交差状態において、図14の如く、刈刃5の側杆部5bに形成した開口溝部Eを介してホルダ4の側杆部4bに形成した薄肉部Fを連結穴部M内に通過させ、薄肉部Fを通過させた後、刈刃5をひねり回転してホルダ4及び刈刃5の各端杆部4a・5aを駆動軸1の半径方向に鎖状に交差連繋し、他の刈刃5についても同様にして、図15の如く、刈刃5の側杆部5bに形成した開口溝部Eを介してホルダ4の側杆部4bに形成した薄肉部Fを連結穴部M内に通過させ、薄肉部Fを通過させた後、刈刃5をひねり回転してホルダ4及び刈刃5の各端杆部4a・5aを駆動軸1の半径方向に鎖状に交差連繋し、これにより、上記ホルダ4に対する刈刃5の交換を容易に行うことができ、薄肉部F及び開口溝部Eの存在により、高速回転する刈刃5の離脱を防ぐことができ、使用の安全性を高めることができ、又、この場合、上記ホルダ4の一方の側杆部4bに形成される薄肉部Fは側杆部4bの一方面を山型凹面F1に形成してなり、上記刈刃5の一方の側杆部5bに形成される開口溝部Eの対向内面にそれぞれ山型凸面E1・E1を形成しているから、先端側の反り部Sが逆向きに取付けられる刈刃5・5の共通化を図ることができる。
【0025】
又、この場合、具体的には、ホルダ4の一方の側杆部4bの板厚をT、薄肉部Fの山型凹面F1の底面から外面までの薄肉厚をDとし、開口溝部Eの対向内面の山型凸面E1・E1間の開口寸法をGとして、板厚T>開口寸法G>薄肉厚Dの関係に形成されているから、刈刃5の離脱を確実に防ぐことができる。
【0026】
尚、本発明は上記実施の形態例に限られるものではなく、駆動軸1、取付部2、刈刃部3、ホルダ4、刈刃5、挿脱機構6の構造や形状、数等は適宜変更して設計されるものである。
【0027】
以上、所期の目的を充分達成することができる。
【符号の説明】
【0028】
K 連結穴部
M 連結穴部
F 薄肉部
E 開口溝部
F1 山型凹面
E1 山型凸面
1 駆動軸
2 取付部
3 刈刃部
4 ホルダ
4a 端杆部
4b 側杆部
5 刈刃
5a 端杆部
5b 側杆部
6 挿脱機構
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動軸の外周に複数個の取付部が所定位置に放射状に配設され、該各取付部に刈刃部が揺動自在に軸着され、該駆動軸を回動して複数個の刈刃部により草木類を切断するフレールモアにおいて、上記刈刃部は上記取付部に揺動自在に軸着されるホルダ及び草木類を切断する刈刃からなり、該ホルダと該刈刃とは挿脱機構により上記駆動軸の回転軸線方向に挿脱自在に設けられていることを特徴とするフレールモア用刈刃の取付構造。
【請求項2】
上記挿脱機構として、上記ホルダ及び上記刈刃にそれぞれ連結穴部を形成して上記駆動軸の回転軸線方向に延びる端杆部及び該駆動軸の半径方向に延びる対向一対の側杆部を形成し、該ホルダ及び該刈刃の各端杆部は該駆動軸の半径方向に鎖状に交差連繋可能に形成され、該刈刃の一方の側杆部に薄肉部を形成し、該ホルダの一方の側杆部に上記ホルダ及び上記刈刃の各側杆部の交差状態において該刈刃の薄肉部の通過を許容する開口溝部を形成してなることを特徴とする請求項1記載のフレールモア用刈刃の取付構造。
【請求項3】
上記刈刃の一方の側杆部に形成される薄肉部は該側杆部一方面を山型凹面に形成してなり、上記ホルダの一方の側杆部に形成される開口溝部の対向内面にそれぞれ山型凸面を形成してなることを特徴とする請求項2記載のフレールモア用刈刃の取付構造。
【請求項4】
上記挿脱機構として、上記ホルダ及び上記刈刃にそれぞれ連結穴部を形成して上記駆動軸の回転軸線方向に延びる端杆部及び該駆動軸の半径方向に延びる対向一対の側杆部を形成し、該ホルダ及び該刈刃の各端杆部は該駆動軸の半径方向に鎖状に交差連繋可能に形成され、該ホルダの一方の側杆部に薄肉部を形成し、該刈刃の一方の側杆部に上記ホルダ及び上記刈刃の各側杆部の交差状態において該ホルダの薄肉部の通過を許容する開口溝部を形成してなることを特徴とする請求項1記載のフレールモア用刈刃の取付構造。
【請求項5】
上記ホルダの一方の側杆部に形成される薄肉部は該側杆部一方面を山型凹面に形成してなり、上記刈刃の一方の側杆部に形成される開口溝部の対向内面にそれぞれ山型凸面を形成してなることを特徴とする請求項4記載のフレールモア用刈刃の取付構造。
【請求項1】
駆動軸の外周に複数個の取付部が所定位置に放射状に配設され、該各取付部に刈刃部が揺動自在に軸着され、該駆動軸を回動して複数個の刈刃部により草木類を切断するフレールモアにおいて、上記刈刃部は上記取付部に揺動自在に軸着されるホルダ及び草木類を切断する刈刃からなり、該ホルダと該刈刃とは挿脱機構により上記駆動軸の回転軸線方向に挿脱自在に設けられていることを特徴とするフレールモア用刈刃の取付構造。
【請求項2】
上記挿脱機構として、上記ホルダ及び上記刈刃にそれぞれ連結穴部を形成して上記駆動軸の回転軸線方向に延びる端杆部及び該駆動軸の半径方向に延びる対向一対の側杆部を形成し、該ホルダ及び該刈刃の各端杆部は該駆動軸の半径方向に鎖状に交差連繋可能に形成され、該刈刃の一方の側杆部に薄肉部を形成し、該ホルダの一方の側杆部に上記ホルダ及び上記刈刃の各側杆部の交差状態において該刈刃の薄肉部の通過を許容する開口溝部を形成してなることを特徴とする請求項1記載のフレールモア用刈刃の取付構造。
【請求項3】
上記刈刃の一方の側杆部に形成される薄肉部は該側杆部一方面を山型凹面に形成してなり、上記ホルダの一方の側杆部に形成される開口溝部の対向内面にそれぞれ山型凸面を形成してなることを特徴とする請求項2記載のフレールモア用刈刃の取付構造。
【請求項4】
上記挿脱機構として、上記ホルダ及び上記刈刃にそれぞれ連結穴部を形成して上記駆動軸の回転軸線方向に延びる端杆部及び該駆動軸の半径方向に延びる対向一対の側杆部を形成し、該ホルダ及び該刈刃の各端杆部は該駆動軸の半径方向に鎖状に交差連繋可能に形成され、該ホルダの一方の側杆部に薄肉部を形成し、該刈刃の一方の側杆部に上記ホルダ及び上記刈刃の各側杆部の交差状態において該ホルダの薄肉部の通過を許容する開口溝部を形成してなることを特徴とする請求項1記載のフレールモア用刈刃の取付構造。
【請求項5】
上記ホルダの一方の側杆部に形成される薄肉部は該側杆部一方面を山型凹面に形成してなり、上記刈刃の一方の側杆部に形成される開口溝部の対向内面にそれぞれ山型凸面を形成してなることを特徴とする請求項4記載のフレールモア用刈刃の取付構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−239439(P2012−239439A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−114235(P2011−114235)
【出願日】平成23年5月21日(2011.5.21)
【出願人】(391005134)オギハラ工業株式会社 (4)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年5月21日(2011.5.21)
【出願人】(391005134)オギハラ工業株式会社 (4)
【Fターム(参考)】
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