説明

ブックカバーとブックカバー用発光部材、および該ブックカバーを用いた本

【課題】本発明は、本棚に多数の本を収納した状態、本を積み重ねた状態など、閉じられた本の様々な収納、設置状態において、目的とする本を容易に見つけることの可能なブックカバーを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、本に取り付けて使用するためのブックカバーであって、本の背に位置する背部と、本の表表紙及び裏表紙に各々位置する表表紙部及び裏表紙部と、該表裏表紙部に連設され、折り返されることによって前記表裏表紙部の裏側に位置する折り返し部とからなるブックカバー本体と、前記背部に設けられた発光部材とから構成され、該発光部材は、前記背部の表側外方へ向かって発光することを特徴とするブックカバーを提供することによって上記課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本に取り付けて使用するためのブックカバーに関し、本棚に多数の本を収納した状態や決められた場所とは異なる場所に本が置かれた状態など、本の様々な収納、設置状態において、目的とする本を容易に見つけることの可能なブックカバーに関する。
【背景技術】
【0002】
図書館や書店などで本棚に多数の本を収納した状態や本を積み重ねた状態においては、多数の閉じた本の中から、本の背に印刷されている題名、作者、出版社などの情報を頼りに目的とする本を見つけるのは容易ではない場合があった。ブックカバーを取り付けた本を本棚に収納している場合は、本を一旦本棚から取り出してから本を開いて内容を確認し、目的の本でなければ、再び本棚に戻すという動作を繰り返さなければならない。また、周囲の明るさの不十分な環境においては、本の背や表紙に印刷されている情報を読めないため、目的とする本を探すことはさらに困難であった。
【0003】
近年では、図書館や書店では、本が目につきやすいよう、本を特定の場所に置く、本の表紙を表にして平らに置く、あるいは本の紹介文などを書いた紙片を本棚に設置するなどの工夫がなされている。しかし、これらの場合であっても、目的の本を探すのに手間取ることが多く、本を手に取った人がそれを元あった場所ではなく別の場所に戻したような時は、前記同様に、本を短時間で見つけることは難しい。さらに、大活字本や点字本など視覚障害者向けの本であっても、本棚に収納したままの状態で本の所在を簡単に知ることは困難であった。
【0004】
ブックカバーに関する公知技術としては、読書の際に本の紙面を照明するためのライトを備えたブックカバーに関する発明が公開されている(特許文献1)。また、電気詠動型電子ペーパーで構成されたブックカバーが公開されている(特許文献2)。しかし、これらの従来技術においても、上記課題を解決することはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開昭61−186101
【特許文献2】特開2004−098322
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、図書館、書店または個人の使用において、本棚に多数の本を収納した状態、本を積み重ねた状態、本にブックカバーを取り付けた状態、周囲の明るさの不十分な環境に本が置かれた状態、あるいは決められた場所とは異なる場所に本が置かれた状態など、閉じられた本の様々な収納、設置状態において、目的とする本を容易に見つけることの可能なブックカバーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書において、本に予め取り付けられ、当該本の題名、著者、訳者、発行者、発行日、価格、ISBNコード、デザインされた文字、絵柄、写真、宣伝文又はあらすじ等が印刷されているカバー及び帯を、それぞれ「本付属カバー」及び「本付属帯」と称することとする。また、本明細書において、本の表紙・背、本付属カバー又は本付属帯に印刷されている、本の題名、著者、訳者、発行者、発行日、価格、ISBNコード、デザインされた文字、絵柄、写真、宣伝文又はあらすじ等の、その本に固有の情報を、「本固有情報」と称することとする。
【0008】
第1の発明は、本に取り付けて使用するためのブックカバーであって、本の背に位置する背部と、本の表表紙及び裏表紙に各々位置する表表紙部及び裏表紙部と、該表裏表紙部に連設され、折り返されることによって前記表裏表紙部の裏側に位置する折り返し部とからなるブックカバー本体と、前記背部に設けられた発光部材とから構成され、該発光部材は、前記背部の表側外方へ向かって発光することを特徴とするブックカバーである。
すなわちブックカバーの背に発光部材を設けることによって、この発光部材から背部の表側外方へ向かって発せられる光が目印となって本を容易に見つけることができるのである。
【0009】
第2の発明は、前記ブックカバー本体に対し前記発光部材を着脱するための手段を備えることを特徴とするブックカバーである。
すなわち、発光部材を、必要に応じて、ブックカバーに取り付けたり取り外したりできるようにしたものである。
【0010】
第3の発明は、第2の発明のブックカバーであって、前記ブックカバー本体の裏側に対して前記発光部材を着脱するための手段を備えるとともに、前記発光部材の位置に対応する前記ブックカバー本体の領域が光透過性を有し、これによって前記発光部材からの発光を観察できるようにしたことを特徴とするブックカバーである。
すなわち発光部材を外側から目に付きにくくして、通常のブックカバーと同様の外観を得られるようにしたものである。
【0011】
第4の発明は、第2の発明から第3の発明のいずれかに記載のブックカバーに用いられるブックカバー本体であって、前記ブックカバー本体に対して前記発光部材を着脱するための手段を備えいることを特徴とするものです。
第5の発明は、第4の発明のブックカバーであって、前記ブックカバー上に、取り付ける本の本固有情報が印刷されていることを特徴とするブックカバー。
第6の発明は、ブックカバーを装備した本であって、該本には、第5の発明のブックカバーが標準で装備され、これをもって販売形態としたことを特徴とする本。
すなわち、前記ブックカバー本体に本固有情報を印刷することにより、本付属カバーとして利用できるようにしたものである。
【0012】
第7の発明は、第1の発明〜第3の発明ブックカバーに用いられる発光部材であって、基材と、該基材上に形成された発光素子、電源、及びスイッチとから構成されることを特徴とするものである。
すなわち、同一基材上に、電源、スイッチ、発光素子を形成することによって、本の背部において、発光を操作できるようにしたものである。
【0013】
第8の発明は、第7の発明の発光部材であって、前記発光素子及び前記スイッチは、各々、有機エレクトロルミネセンス素子及びメンブレンスイッチであり、前記有機エレクトロルミネセンス素子と前記メンブレンスイッチとが積層されていることを特徴とするものである。
すなわち、薄型の発光素子と薄型のスイッチとを平面上の同一の位置に積層することよって、スイッチの位置を容易に認識でき、かつ発光部材の小面積化を達成するものである。
【0014】
第9の発明は、前記発光素子は、断続的に発光することを特徴とする発光部材である。
すなわち実質の発光時間を短縮し、長時間にわたる発光を可能としたものである。
【0015】
第10の発明は、基材上に、さらに電磁波センサーを設け、これによって遠隔操作による前記発光素子の発光を可能としたことを特徴とする発光部材である。
すなわち、リモコン操作により、必要のある時だけ発光させるようにして、これによって、さらに長時間の発光を可能としたものである。
第11の発明は、第10の発明の発光部材であって、前記RFIDタグは、前記基材上に形成された電気配線により前記発光素子と接続され、前記RFIDタグ内部に、該発光部材に紐付けされるブックカバー取付対象識別情報をあらかじめ記憶させておくことによって、前記RFIDタグが受信するブックカバー取付対象識別情報を含む発光指示信号に対応して、前記RFIDタグから、前記電気配線を経由し、発光制御信号を送信することを特徴とするブックカバー用発光部材である。
すなわち、遠隔操作により、ブックカバーを取り付ける目的別に、発光部材を発光させることによって、特定の目的の本を容易に見つけることができるようにしたものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明のブックカバーによれば、ブックカバーの背に発光部材を設けることによって、この発光部材から外方に向かって発せられる光が目印となって本の所在を容易に知ることができるのである。
従って、本棚に多数の本を収納した状態、本を積み重ねた状態、本にブックカバーを取り付けた状態、周囲の明るさの不十分な環境に本が置かれた状態、あるいは決められた場所とは異なる場所に本が置かれた状態など、閉じられた本の様々な収納、設置状態において、目的とする本を容易に見つけることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係るブックカバーを示す図である。
【図2】本を示す図である。
【図3】本発明に係るブックカバーを取り付けた本を上方から見た図である。
【図4】本発明に係る帯状のブックカバーを、本に取り付けた状態を示す図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係るブックカバーを示す図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係るブックカバーを示す図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係るブックカバーを示す図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係るブックカバーを示す図である。
【図9】本発明の第3実施形態に係るブックカバーを示す図である。
【図10】本発明に係る発光部材を示す図である。
【図11】本発明に係る発光部材を示す図である。
【図12】本発明の発光部材における有機エレクトロルミネセンス素子の断面構造を示す図である。
【図13】本発明の発光部材における有機エレクトロルミネセンス素子の電極を示す図である。
【図14】本発明の発光部材におけるスイッチの断面構造を示す図である。
【図15】本発明の発光部材における発光消光パターンの選択例を示す概念図である。
【図16】本発明に係る発光部材を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明のブックカバーについて、実施の形態を説明する。
【0019】
図1は、本発明の第1実施形態におけるブックカバーを示し、図2は該ブックカバーを取り付ける本を示している。本発明のブックカバー10は、ブックカバー本体16と、発光部材17とから構成されている。まず、ブックカバー本体16は、本20の背21に位置する背部11と、本の表表紙22及び裏表紙23に各々位置する表表紙部12及び裏表紙部13と、前記表裏表紙部14に各々連接される折込み部15とからなっている。前記各折込み部15を本20の表裏表紙24の裏側へ折込むことによって、当該ブックカバー10を本20に取り付ける。
【0020】
一方、発光部材17は、ブックカバー本体16の背部11に設けられている。発光部材17は、基材19上に設けられた発光素子18、電源(図示せず)、及びスイッチ(図示せず)から構成され、必要に応じて駆動回路及び/または電磁波センサーが基材19上に設けられる。発光部材17を背部11に設けることによって、背部11から、背部の表側外方へ向かって発光するようになっている。本発明のブックカバーを目的の本に取り付けておくことによって、この発光が目印となり、本のさまざまな収納、設置状態において、目的の本を容易に見つけることができるのである。
【0021】
なお、本発明のブックカバーのすべての実施形態において、前記発光部材は背部と表紙部の両方に設けられてもよい。この場合、表紙を上にして本を置いた状態であっても、表紙部からの発光が目印となって本を容易に見つけることができるからである。発光部材の構造については別途詳述する。
【0022】
ブックカバー本体は、紙、布、又はフレキシブル性樹脂等の材質で形成され、透明または不透明のいずれの材質も用いることができる。
【0023】
折込み部の構造は、図1のように表紙24の裏側へ単に折込む構造の他、折込み部の天地側の端縁と表紙部の天地側の端縁とを接合し袋部分を形成し、該袋部分に本の表紙を差し込んで固定する構造としてもよい。
【0024】
本実施形態において、ブックカバー本体16と発光部材17とは一体に形成されている。すなわち、発光部材17は、ブックカバー本体16に直接形成するか、または別の樹脂製基材上に形成した後、ブックカバー本体16に接着されて設けられる。このように、ブックカバー本体と発光部材とを一体に形成することによって、発光部材が脱落することなく手軽に取り扱うことができる。このため、本に取り付ける作業を効率的に行うことができる。
【0025】
なお、本付属カバーの付いた本に本発明のブックカバーを取り付ける場合は、図3に示すように、本20の外側に本付属カバー30が取り付けられ、さらにその外側に本発明のブックカバー10が装着される。図1のブックカバーは本の背及び表紙の全体をくるむものであるが、図4に示すように、帯状のブックカバー40とすることによって、本の背及び表紙の一部をくるむようにしてもよい。
【0026】
本発明のブックカバーを取り付ける対象となる本は、本を扱う者において、任意に設定され得る。例えば、書店であれば、ベストセラー、新聞記事にて紹介された本等を、図書館であれば、学校推薦図書、新規蔵書等を、個人であれば、読書頻度の高い本、記念の本等を、本発明のブックカバーを取り付ける対象に設定することができる。
【0027】
ここで、ブックカバー本体に透明な材質を用いる場合においては、発光部材は、図1に示すように背部の上端に近い位置に設けるか、または下端に近い位置に設けるとともに、本の背を大きく隠さない程度の面積に形成されるのが好ましい。該構成のブックカバーであれば、透明なブックカバー本体を通して、本の背や表紙に印刷されている本固有情報を読み取ることができるので、ブックカバーを本に取り付けたがために、本固有情報を覆い隠してしまい、本の特定が困難になったり、本固有情報の与える美観や知的印象を隠したりするといった事態を防ぐことができるからである。このため、該構成のブックカバーは、図書館や書店等において本を収納する場合に特に好適に用いられる。
【0028】
また、本発明のブックカバーのすべての実施形態において、発光素子から出射される発光の平面形状は、ブックカバーを取り付ける本の本固有情報とは無関係なパタン、又はブックカバーを取り付ける目的を連想させるパタンが好ましい。前記パタンは、発光素子自体を前記パタンに応じた形状に形成することにより表示できる。または、発光素子から、前記パタンに応じた形状に発光を取り出すことにより、表示できる。前記パタンに応じた形状に発光を取り出す方法としては、発光素子の上面に、前記パタンに応じた光透過パタンを有するシートを配置する方法が挙げられる。本固有情報とは無関係なパタンとしては、四角形、円、多角形、スポット形状等の幾何学模様、単なる数字、文字、記号、又はこれらの組み合わせ等の、それ自体には特別な意味のないパタンとされる。本固有情報とは無関係なパタンであれば、いかなる本に対しても汎用的に本発明のブックカバーを用いることが可能である。図1は、四角形の発光形状を示している。一方、ブックカバーを取り付ける目的を連想させるパタンとしては、本を扱う者において任意に設定し得るが、数字、文字、記号、あるいはこれらの組合せなどであってよく、また、書店にて推薦の本に対して「おすすめ」、誕生日に贈る本に対して「おたんじょうびおめでとう」などのように句や文であってもよい。このように、ブックカバーを取り付ける目的を連想させるパタンであれば、発光を見るだけで前記目的を知ることができる。
【0029】
第2実施形態および第3実施形態の発明は、ブックカバー本体に対し発光部材を着脱するための手段を備えることを特徴としている。前記ブックカバー本体に対して前記発光部材を着脱可能としていることにより、必要に応じて発光部材の取り付け及び取り外しができる。例えば、小説を読みかけていたり、論文を書くために学術書を参照するような時は、ある一定期間に亘ってその本を読む頻度が高く、一定期間が過ぎればほとんど読まなくなる。このような場合、読む頻度の高い期間だけ発光部材を装着しておくことにより、読み終わった本を一旦本棚に戻しても、次に読む際に、目的の本を容易に見つけることができるのである。このため、当該実施形態のブックカバーは、特に本の読者に対して利便性を提供するものである。
【0030】
まず、第2実施形態のブックカバーについて説明する。第2実施形態は、ブックカバー本体の表側に対し発光部材を着脱するための手段を備えたブックカバーである。
【0031】
第2実施形態の第1例を図5に示す。図5においては、ブックカバー本体16の表紙部14の面内であって背部11の両側近傍にスリット50が設けられている。発光部材17の左右両端には、スリット50に係合する差込部51が形成されている。差込部51をスリット50に差し込むことによって、発光部材17をブックカバー本体16に装着する。ここで、表紙部14と発光部材17との重なり部分では、差込部51が表紙部14の裏側に突出しており、発光部材の基材厚み分のみ厚くなるだけで済んでいる。このため、本棚の狭い隙間に本を出し入れする際に、出し入れする動作を妨げたり、発光部材が外れたりすることがない。また、ブックカバー本体及び発光部材の形状を加工するだけなので、簡単に、安価に着脱手段を設けることができる。
【0032】
第2実施形態の第2例を図6に示す。図6おいては、発光部材17の周囲に面ファスナー60を設けるとともに、ブックカバー本体16の背部11にも面ファスナー60と係合するように面ファスナー60を設けている。これによって、ブックカバー本体の外側から発光部材を着脱することを可能としている。発光部材の着脱手段としては、前記スリットおよび面ファスナーの他に、ホックを用いることもできる。
【0033】
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態のブックカバーは、ブックカバー本体の裏側に対して発光部材を着脱するための手段を備えたブックカバーある。
【0034】
図7は、第3実施形態の第1例を示す図である。図7において、ブックカバー本体16の裏側であって、背部11から広がり表裏表紙部14へ亘る所定の領域に袋部70が形成されている。袋部70の天側端辺は開口71となっている。開口の幅W1は、袋部および発光部材の幅W2よりも、小さくなるよう形成されている。発光部材17は袋部70の形状に応じた形状となっている。発光部材17の基材としては、フレキシブルな樹脂製シートが用いられる。発光部材17は、背部11から外方へ向かって発光する向きで前記開口71へ差込まれることによって、袋部70に装着される。この時、発光素子の位置に対応するブックカバー本体の領域は光透過性領域72となっており、これによって発光部材17からの発光を外側から観察できるようになっている。光透過性領域72は、開口、透明フィルム、半透明フィルム、和紙、着色フィルムまたはマット紙等により、発光を全て透過するか、または一部透過するように形成される。図7においては、ブックカバーを本に取り付けたままの状態で、袋に差込むという簡単な動作で、発光部材をブックカバー本体に装着することができる。またブックカバーを本に取り付けた際、前記発光部材が本の表紙と背に沿って曲げられて固定され、かつ袋部の開口幅が発光部材の幅より狭いので、本を天地逆さまに持っても、前記発光部材が脱落する危険性がない。
【0035】
図8は、第3実施形態の第2例を示す図である。図8において、ブックカバー本体16の天側の一辺に連設して袋部70が形成されている。袋部70に、矢印Aの方向から、袋部形状に対応した形状を有する発光部材17を差込む。その後、袋部70を、ブックカバー本体16の裏側へ、折り線83に沿って、矢印Bの方向へ折り返すことにより、発光部材17のブックカバー本体16への装着が完了する。発光部材の装着が完了した状態において、発光素子の位置に対応するブックカバー本体の領域は、光透過性領域72となっており、これによって発光部材からの発光を外側から観察できるようになっている。ここで、発光部材及び袋部の、それぞれの一の角に切欠81および82を設けてある。これによって発光部材17を、正しい向きで袋部70に差込むことが出来るようにしている。発光部材の装着が完了した段階で、発光部材はその全幅にわたって上方を塞がれた状態になる。このため本を天地逆さまに持った時に、発光部材の脱落を確実に防止することができる。
【0036】
図9は第3実施形態の第3例を示す図である。図9(a)おいて、ブックカバー本体16の背部11は、ブックカバーの素材を2枚重ねて形成されている。この2枚の素材の幅は、内側よりも外側の方が長い。これによって、背部11に発光部材装着用空隙90が確保されることとなり、図9(b)に示す発光部材が発光部材装着用空隙90に装着される。図9(c)は、発光部材17のD−D断面を示している。図9(c)のように、発光部材17は、発光素子18、電源、スイッチなどの構成部品の設けられている領域を残して、クッション性シート94が、基材19の周囲を取り囲むように固定されている。発光部材17は、クッション性シート94が圧縮されながら、発光部材装着用空隙90へ差し込まれる。この時、クッション性シート94が元の形状に戻ろうとする反発力を利用して、発光部材17を発光部材装着用空隙90に固定する。クッション性シートは、発光部材装着用空隙内に設けられてもよい。ここで、前記発光部材の位置に対応して背部に設けられた光透過性領域72を通して、外部から発光を観察することができるようになっている。図9のブックカバーにおいては、背部に、所定の厚みを有する発光部材装着用空隙を設けてあるため、発光部材の厚みや表面凹凸に起因して、ブックカバーにしわが寄ったり破れたりするのを防止することができる。
【0037】
また、特定のパターン形状に光を透過する光透過パターンシート91(図9(d)に図示)を準備し、光透過パターンシート91を光透過性領域72と発光部材17との間に装着することにより、所望の発光パタンを得ることができる。光透過パターンシート91は、特定の形状を有する光透過部92と遮光部93とを備えている。光透過部92の形成方法としては、遮光性フィルムに発光パターンの形状に対応する開口を形成する、透明フィルムの全面に設けられた遮光膜を発光パターン形状に応じて除去する、もしくは発光パターン形状を有する粘着シールを透明フィルムに貼付ける等の方法が挙げられる。
【0038】
第3実施形態においては、発光部材がブックカバー本体の裏側に隠れる構造となっているので、通常のブックカバーと同じ外観になる。このため、ブックカバーに発光部材を装着したままの状態であっても、電車内または飲食店内などで、人目を気にすることなく、かつ他人に違和感を与えることなく本を読むことができる。ここで、読んでいる本を他人に知られたくない場合は、ブックカバー本体を不透明な素材で形成すればよい。もちろん発光部材を取り外せば、通常のブックカバーと同じ使い勝手を実現できる。
【0039】
第4実施形態は、上記第2実施形態および第3実施形態のいずれかに記載のブックカバーに用いられるブックカバー本体であって、該ブックカバー本体に、取り付ける本の本固有情報を印刷したことを特徴とするブックカバー、及び該ブックカバーを標準で装備した本である。本固有情報は、ブックカバーの背部、表紙部及び折り返し部のいずれに印刷されていてもよい。本固有情報の印刷されたブックカバーを本に装備した状態をもって、本の販売形態とすることができる。すなわち、本実施形態のブックカバーを、本付属カバー、または本付属帯として、本に標準装備したものである。このため、本を購入した状態における本の外観及び使い勝手は従来の本と同等でありながら、別途発光部材のみを装着することにより、発光機能を発現することとなる。このため、本の読者にとっては更なる便宜が図られる。
【0040】
次に本発明の発光部材の実施の形態について説明する。
【0041】
第5実施形態の発光部材は、図10に示すように、発光部材16は、基材19と、基材19上に形成された発光素子18、スイッチ102及び電源101とから構成されている。
【0042】
基材19としては、樹脂シート、セラミクス基板又はガラス基板等を用いることができるが、衝撃や継続的に曲げ応力が加わった時に破損しにくいという点からフレキシブルな樹脂シートが好ましい。
【0043】
発光素子としては、発光ダイオード、有機エレクトロルミネセンス素子、無機エレクトロルミネセンス素子、フィールドエミッション素子、蛍光表示管又はバックライト光源の付いた液晶表示素子などを用いることができるが、発光ダイオード、有機エレクトロルミネセンス素子又は無機エレクトロルミネセンス素子が、小型化および薄型化の点から好ましい。なかでも有機エレクトロルミネセンス素子が特に好ましい。有機エレクトロルミネセンス素子は、消費電力が小さく、高輝度発光が可能で、さらに発光色の種類が多いからである。
【0044】
有機エレクトロルミネセンス素子の構造を図12に示す。基材121の一の面であって、有機発光層123の形成された面側から発光する構造について、図12を参照しながら説明する。まず基材121上に背面側電極122を形成する。背面側電極122には、有機発光層123の発光を観察側に取り出すため、アルミニウム、銀、クロム、ニッケルまたは銅等の反射率の高い導電性材料が用いられる。また電極形状は、発光パタンに応じた形状とされる。すなわち、本固有情報とは無関係なパタンまたはブックカバーを取付ける目的を連想させるパタンに応じた形状とされる。なかでも円、多角形、星型などの幾何学模様、単なる数字、単なる文字又はこれらの組合せ等のそれ自体には特別な意味のないパタンが特に好ましい。背面側電極122を形成した後、背面側電極122上に有機発光層123及び光取出側電極124を順次形成する。光取出側電極124としては、ITO、ZnO、IZO又はSnO2等の金属酸化物系の透明導電膜を背面側電極122のパターンと同一外形に加工したものを用いる。図13(a)は、光取出側電極をベタで四角形状に形成した図である。ここで、図13(b)、(c)に示すように、透明導電膜に替えて、導電性インキをメッシュ状または櫛歯状等のパタンに形成した電極を用いてもよい。導電性インキによる電極パタンは、有機発光層からの発光を観察できる程度の透過率を示すものであればよく、前記パタン以外のパタンであっても使用することができる。導電性インキは、材料が安価であり、真空成膜装置が不要であり、かつスクリーン印刷、グラビア印刷またはインクジェット等の印刷方式による形成が可能であるため、金属酸化物からなる透明導電膜よりも安価にかつ簡単に電極を形成することができるので好ましい。次に、光取出側電極124の上面から、素子全体を透明封止層125で被覆することにより、有機エレクトロルミネセンス素子120が完成される。
【0045】
電源101としては、蓄電池、バッテリー又は太陽電池、などを用いることができるが、中でもリチウムイオン電池、アルカリマンガン電池、有機ラジカル電池、又はポリマー状もしくは液体状の電解質を使用したフレキシブル電池などが用いられ、形状はボタン電池に代表されるような薄型かつ小型の電池が好ましい。また電池を装着するための電池ホルダー(図示せず)は、ブックカバーの背部に位置するように基材上の所定の位置に固定され、電池を交換することができるようになっている。ここで薄型かつ小型の電池であれば、電池が突出してブックカバーの取扱いを困難にしたり、外観上の違和感を与えることがない。また、電池を背部のみに設けることによって、表紙部に電池を設けた場合に起こる不都合を生じない。すなわち、本棚に本を収納するときに、突出した電池に対して隣り合った本から加わる圧力によって本が傷ついたり電池が破損するといった不都合を生じない。電池の大きさが背部から表紙部にまで及ぶ場合は、曲げることの可能なフレキシブルな薄型電池を用いることにより、上記の不都合を予防することができる。
【0046】
スイッチ102としては、フラットスイッチが好ましい。フラットスイッチには、抵抗膜方式、静電容量方式、超音波方式若しくは赤外線方式の各種タッチセンサー、又はフラット型若しくはエンボス型のメンブレンスイッチを用いることができる。スイッチと発光素子とを平面上の異なる位置に形成する場合は、メンブレンスイッチが好ましい。メンブレンスイッチは、指の押す力により入切操作をするため、意図しない誤動作を起こしにくい。視覚障害者向けの大活字本および点字本などの用途には、エンボス型メンブレンスイッチが特に好ましい。エンボス型メンブレンスイッチは、上部が凸状に加工されたエンボス部を有している。このため、指で押した際にエンボス部が上下動するため、触覚によってスイッチの位置を特定でき、かつスイッチング動作を確認することができるからである。
【0047】
第6実施形態は、前記メンブレンスイッチと前記発光素子とを積層した構造としたものである。なお、積層する順序は、どちらが先であってもよい。
【0048】
図14は、メンブレンスイッチ140と有機エレクトロルミネセンス素子120とを積層配置した実施形態を示している。図14においては、メンブレンスイッチ140の上に有機エレクトロルミネセンス素子120を積層し、有機エレクトロルミネセンス素子120側から発光を観察できるようになっている。図14の実施形態によれば、発光面を押すだけの簡単な操作によって、スイッチをオンオフできるので好ましい。さらに、発光面がスイッチを兼ねているので、発光素子とスイッチとを基材上の異なる位置に設ける場合と比較して、発光部材の面積を小さくすることができる。ここで図14に示すように、メンブレンスイッチ140と有機エレクトロルミネセンス素子120との境界に位置する基材145には、基材145の両面に、それぞれ、メンブレンスイッチの上部電極144と有機エレクトロルミネセンス素子の背面側電極122とを形成したものを用いているため、境界の基材は1枚である。これによって、スイッチと発光素子との積層部の薄型化を達成している。
【0049】
メンブレンスイッチの上に有機エレクトロルミネセンス素子を積層する構造においては、より高輝度の発光を得ることができる。この場合、メンブレンスイッチはフラット型にすることが好ましい。フラット型であれば、オンオフ動作に伴うスイッチの上下動幅が小さいため、スイッチの上に積層されている有機エレクトロルミネセンス素子のたわみ量もまた小さくなり、その結果、有機エレクトロルミネセンス素子の劣化を防ぐことができる。大活字本および点字本等の視覚障害者向けの本の用途においては、スイッチの上面または周囲に指の触覚で認識可能な高さを有する凸部を設けておくことが特に好ましい。視覚障害者が、スイッチの位置を容易に認識することができるからである。前記凸部は、スイッチの上面にスポット状突起を複数配列したり、スイッチの周囲に枠型の壁状凸部を形成するなどの方法で設けることができる。前記凸部の幅と高さは、通常用いられている点字と同程度とすればよい。
【0050】
他方、有機エレクトロルミネセンス素子の上にメンブレンスイッチを積層する構造においては、エンボス型メンブレンスイッチを使用できるため、スイッチの位置を容易に認識できるという利点がある。また、該構造においては、有機エレクトロルミネセンス素子のたわみが少ないために長寿命化が可能である。エンボス型メンブレンスイッチに換えて、抵抗膜方式または静電容量方式のタッチセンサーであって、その周辺に指の触覚で認識可能な高さを有する凸部を設けたスイッチを用いてもよい。ここで当該タッチセンサーの電極は透明導電膜で形成され、これによって、発光素子の上にスイッチを積層した構造であっても、スイッチによって発光を遮蔽することがないため、高輝度の発光を得ることができる。
【0051】
第7実施形態は、図11に示すように、前記基材上に、発光素子18を駆動するための駆動回路111を設ける。駆動回路を利用した実施形態を以下に示す。駆動回路により、発光素子を断続的に発光するように動作させれば、電池の消耗を抑えることができる。すなわち長時間の発光が可能となる。また、発光時間及び消光時間の長短の組合せによって複数種類の発光プロファイルを駆動可能としておき、ブックカバーを取り付けておく状況に応じて前記発光プロファイルを選択できるようにすることによっても、電池の消耗を抑えることができる。
【0052】
図15に、発光プロファイルの選択例を示す。この例においては、図15(a)のように、3種類の発光プロファイル(発光プロファイル1、発光プロファイル2、発光プロファイル3)の駆動ができるようになっている。ここで、スイッチを1回押す毎に、図15(b)のように、前記3つの発光プロファイルが順番に切り替わるようになっている。このようにして所望の発光プロファイルを選択できるようにするとよい。このような構成であれば、ブックカバーを取り付ける期間の短い場合は、連続的に発光する発光プロファイル1を選択し、取り付ける期間の長い場合は、短時間の発光と長時間の消光とを繰り返す発光プロファイル3を選択するというような利用が可能となる。
【0053】
第8実施形態は、前記基材上に電磁波センサーを設け、リモコン装置によって発光を遠隔操作できるようにしたものである。電磁波センサーを設けることによって、目的の本を見つけたい時だけリモコン装置を操作して発光部材を発光させることができるので、無駄な発光が防止される。その結果、発光部材の電池の消耗を必要最低限に抑えることができるのである。遠隔操作を行うための送信機器と電磁波センサーとの組合せとしては、赤外線リモコン装置と赤外線センサー、RFID用リーダライタとRFIDタグ等の無線通信手段を用いることができる。
【0054】
ここで、電磁波センサーとしてRFIDタグを用いた場合の実施形態を、図16を参照しながら説明する。まず、RFIDタグ160が、発光部材17の基材19上に設けられる。このRFIDタグ160は、同じく基材19上に形成された電気配線(図示せず)により、駆動回路111を介して発光素子18と接続されている。さらに、RFIDタグ160の内部には、当該タグ160の設けられる発光部材17に紐付けされているブックカバー取付対象識別情報をあらかじめ記憶させておく。
【0055】
ブックカバー取付対象識別情報とは以下の意味である。例えば、図書館において5冊の異なる本に対して本実施形態のブックカバーを取り付ける場合、5冊のうち3冊は、学校推薦図書を示す目的でブックカバーを取り付け、残りの2冊は、新規蔵書を示す目的で取り付けるとする。上記の「学校推薦図書」および「新規蔵書」を意味し、これら2種類の区別が可能な情報が、ブックカバー取付対象識別情報である。このように、ブックカバー取付対象識別情報は、少なくとも、ブックカバーを取り付ける目的を識別できる情報を含むことが好ましく、これに加えて、本固有情報であって個々の本を識別できる情報を含んでいてもよい。
【0056】
次に、リーダライタから発光指示信号が発信される。この発光指示信号は、発光させたい目的の本に対応するブックカバー取付対象識別情報を含んでいる。RFIDタグは、発光指示信号を受信すると、この発光指示信号に含まれているブックカバー取付対象識別情報と、タグ内部にあらかじめ記憶されているブックカバー取付対象識別情報とを照合し、2つの情報が同一の場合に、発光制御信号を前記電気配線を経由して送信する。前記2つの情報が異なる場合は、発光制御信号を送信しない。このようにして発光を制御するのである。
【0057】
本実施形態の発光部材によれば、ブックカバーを取り付ける目的別に、発光部材を発光させることができる。このため、本棚に、複数の目的の本が混在して収納されている場合であっても、特定の目的の本のみを発光させることができるため、電源の長寿命化とともに本を探す時間を短縮することができる。また、本実施形態の発光部材は、発光指示信号を無線で受信し、発光制御信号を有線で送信する。このため、従来の双方向無線通信によるRFIDタグの動作範囲と比較し、より広範囲での動作が可能となる。このため、図書館や書店などにおいて目的とする本が室内に散在している場合であっても、これらの本を容易に見つけることができる。
【符号の説明】
【0058】
10…ブックカバー
11…背部
12…表表紙部
13…裏表紙部
15…折り返し部
16…ブックカバー本体
17…発光部材
30…本付属カバー
40…帯状のブックカバー
50…スリット
51…差込部
60…面ファスナー
70…袋部
71…開口
72…光透過性領域
90…発光部材装着用空隙
91…光透過パターンシート
101…電源
102…スイッチ
111…駆動回路
120…有機エレクトロルミネセンス素子
140…メンブレンスイッチ
160…RFIDタグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本に取り付けて使用するためのブックカバーであって、本の背に位置する背部と、本の表表紙及び裏表紙に各々位置する表表紙部及び裏表紙部と、該表裏表紙部に連設され、折り返されることによって前記表裏表紙部の裏側に位置する折り返し部とからなるブックカバー本体と、前記背部に設けられた発光部材とから構成され、該発光部材は、前記背部の表側外方へ向かって発光することを特徴とするブックカバー。
【請求項2】
前記ブックカバー本体に対し前記発光部材を着脱するための手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のブックカバー。
【請求項3】
前記ブックカバー本体の裏側に対して前記発光部材を着脱するための手段を備えるとともに、前記発光部材の位置に対応する前記ブックカバー本体の領域が光透過性を有し、これによって前記発光部材からの発光を観察できるようにしたことを特徴とする請求項2に記載のブックカバー。
【請求項4】
請求項2〜3のいずれかに記載のブックカバーに用いられるブックカバー本体であって、前記ブックカバー本体に対して前記発光部材を着脱するための手段を備えることを特徴とするブックカバー。
【請求項5】
請求項4に記載のブックカバーであって、前記ブックカバー上に、取り付ける本の本固有情報が印刷されていることを特徴とするブックカバー。
【請求項6】
ブックカバーを装備した本であって、該本には、請求項5に記載のブックカバーが標準で装備され、これをもって販売形態としたことを特徴とする本。
【請求項7】
請求項1〜3のいずれかに記載のブックカバーに用いられる発光部材であって、基材と、該基材上に形成された発光素子、電源、及びスイッチと、からなることを特徴とするブックカバー用発光部材。
【請求項8】
前記発光素子及び前記スイッチは、各々、有機エレクトロルミネセンス素子及びメンブレンスイッチであり、前記有機エレクトロルミネセンス素子と前記メンブレンスイッチとが積層されていることを特徴とする請求項7に記載のブックカバー用発光部材。
【請求項9】
前記発光素子は、断続的に発光することを特徴とする請求項7〜8のいずれかに記載のブックカバー用発光部材。
【請求項10】
基材上に、さらに電磁波センサーを設け、これによって遠隔操作による前記発光素子の発光を可能としたことを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載のブックカバー用発光部材。
【請求項11】
前記電磁波センサーとしてRFIDタグを設けた請求項10に記載のブックカバー用発光部材であって、前記RFIDタグは、前記基材上に形成された電気配線により前記発光素子と接続され、前記RFIDタグ内部に、該発光部材に紐付けされるブックカバー取付対象識別情報をあらかじめ記憶させておくことによって、前記RFIDタグが受信するブックカバー取付対象識別情報を含む発光指示信号に対応して、前記RFIDタグから、前記電気配線を経由し、発光制御信号を送信することを特徴とするブックカバー用発光部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2011−79189(P2011−79189A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−232511(P2009−232511)
【出願日】平成21年10月6日(2009.10.6)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】