説明

ブラシ

【課題】 スクレーパーとブラシとを一体に構成し、しかも狭い部分を確実に清掃できるようにすることにある。
【解決手段】 プレート2の端部の一部を肉薄にして刃部4とすると共に、この刃部4の刃先を、直線7と湾曲線8の連続した形態とし、プレート2の他の一端面にブラシ毛3を植設すると共に、ブラシ毛3群の側端部を、徐々に毛脚の短い形態とする構成で、プレート2の一部に永久磁石10を付設し、プレート2を、塵取りを兼用する薄皿形状のカバー体11に嵌め込む構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として厨房用品を清掃するのに使用されるブラシに関する。
【背景技術】
【0002】
ガスレンジや電子レンジ、オーブントースター等の厨房用品は、調理時の食材の滓や油の飛散等により汚れるものである。従って常に清掃することが欠かせないのであるが、焼け焦げた油汚れをとるのは手間がかかる。
【0003】
従来より、この種の汚れを除去するものとしては、ヘラ状のスクレーパーが知られており、ブラシと併用することにより清掃していた。しかしながらスクレーパーとブラシとが別体であると使い勝手が悪く、一方を紛失したりすることが多々見られる。そこで、両者を一体にする工夫も試みられた。例えば、以下の文献の如きである。
【特許文献1】実開平3−11479号公報
【特許文献2】実用新案登録第2537526号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
処がこれ等の従来技術は、機械装置の一部であり、特に電子レンジの内部のような狭い隅部分を清掃するのには不適である。
【0005】
よって本発明は、この従来の不満点を解消し要求に応えるべく発明されたブラシであって、スクレーパーとブラシとを一体に構成し、しかも狭い部分を確実に清掃できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため本発明のブラシは、プレートの端部の一部を肉薄にして刃部とすると共に、プレートの他の一端面にブラシ毛を植設した構成である。
【0007】
この場合、刃部の刃先を、直線と湾曲線の連続した形態とし、或いはブラシ毛群の側端部を、徐々に毛脚の短い形態とする。
【0008】
また、プレートの一部に永久磁石を付設し、更にプレートを、塵取りを兼用する薄皿形状のカバー体に嵌め込むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明のブラシは上述したような構成であるので、刃部で焼け焦げた汚れを削って掻き取ることができ、ブラシ毛でそのまま掃き清掃することができる。この場合、刃部の刃先は直線と湾曲線の連続した形態となっているので、例えば電子レンジ内部の直線となった隅部を刃先の直線部分に対応させて削り、曲線部分を刃先の湾曲線部分に対応させて容易に削ることができる。そして同様に、ブラシ毛群の先端が直線的に連続する部分で電子レンジ内部の直線となった隅部を掃き、曲線部分をブラシ毛群の側端部の徐々に毛脚の短くなった部分で円滑に掃くことができる。
【0010】
また、不使用時には、プレートの一部の永久磁石を冷蔵庫等の金属部分に磁着させておけば、削る部分と掃く部分とを一体にしたこのプレートを紛失することなく、必要に応じて直ちに使用に供することができる。
【0011】
更には、不使用時には、プレートをカバー体に嵌め込んでおけば外観体裁も良く、しかも電子レンジ内の狭い部分で掃き寄せた削り屑は、カバー体が塵取りとなって容易に掃き集めることが可能になる等、本発明は多くの優れた作用効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明のブラシ1は、概略四角板形状のプレート2の比較的肉厚となった後端面にブラシ毛3を植設し、前端部を徐々に肉薄にして先端を刃部4とした基本形状であり、ブラシ毛3群は、所定同一長さの毛脚で先端を直線に切り揃えてブラシ直線端5としているものの、ブラシ毛3群の一方の側端部では徐々に毛脚を短くして先端を曲線に切り揃えたブラシ曲線端6としている。
【0013】
また刃部4は、刃先を、刃先直線端7と一方の側端で湾曲する刃先湾曲端8の連続した形態とし、意匠的な均衡から、この刃部4の刃先湾曲端8と前記したブラシ毛3群のブラシ曲線端6とは、プレート2の中心を原点とするほぼ対称の位置に配置している。
【0014】
プレート2の両面には、刃部4で汚れを削ったりブラシ毛3で掃く際に指を掛けるための窪み9が設けられ、更に一方面には冷蔵庫等の金属面に磁着する永久磁石10が露出する形態で埋設される。
【実施例1】
【0015】
上述した構成の本発明のブラシ1は、不使用時にはカバー体11に嵌め込んでおく。カバー体11は、天板12の両側に側板13を連設した略薄皿形状で前後端及び底面が開放されており、側板13の内面に於ける前端部近傍には長さ方向に沿って係合溝14が刻設され、この係合溝14の後端寄り近傍には係止片15が突設されている。
【0016】
一方、前記したプレート2の両側面前端部には、上記したカバー体11の係合溝14に係合する係合条16が突設されており、カバー体11にブラシ1を嵌め込むと、この係合溝14と係合条16とが係合し、プレート2の後端面が係止片15に係止して、この嵌め込み状態が安定して維持される。
【0017】
また、永久磁石10が露出するようにブラシ1をカバー体11に嵌め込めば、カバー体11と共に冷蔵庫等の金属面に磁着させることができるだけでなく、カバー体11でブラシ1を天板12部分で被覆することになるので、外観体裁の良いものになる。
【0018】
尚、ブラシ1とカバー体11とは、相対的に前後方向にスライドさせれば、簡単に着脱が容易に達成できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明のブラシとカバー体の斜視図である。
【図2】ブラシとカバー体の組み付けた状態の斜視図である。
【図3】ブラシとカバー体の組み付けた状態の断面図である。
【符号の説明】
【0020】
1 ブラシ
2 プレート
3 ブラシ毛
4 刃部
5 ブラシ直線端
6 ブラシ曲線端
7 刃先直線端
8 刃先湾曲端
9 窪み
10 永久磁石
11 カバー体
12 天板
13 側板
14 係合溝
15 係止片
16 係合条

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレート(2)の端部の一部を肉薄にして刃部(4)とすると共に、前記プレート(2)の他の一端面にブラシ毛(3)を植設したことを特徴とするブラシ。
【請求項2】
刃部(4)の刃先を、直線(7)と湾曲線(8)の連続した形態としたことを特徴とする請求項1に記載のブラシ。
【請求項3】
ブラシ毛(3)群の側端部を、徐々に毛脚の短い形態としたことを特徴とする請求項1、2に記載のブラシ。
【請求項4】
プレート(2)の一部に永久磁石(10)を付設したことを特徴とする請求項1、2、3に記載のブラシ。
【請求項5】
プレート(2)を、塵取りを兼用する薄皿形状のカバー体(11)に嵌め込むことを特徴とする請求項1、2、3、4に記載のブラシ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−38180(P2007−38180A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−227524(P2005−227524)
【出願日】平成17年8月5日(2005.8.5)
【出願人】(591203831)株式会社マーナ (11)
【Fターム(参考)】