説明

ブレーキシューのリベット加工装置

【課題】ブレーキシューのサイズが変更されてもリベットの抜き取り作業やカシメ作業を容易に行うことができるブレーキシューのリベット加工装置を提供する。
【解決手段】駆動手段によって上下動自在に昇降する昇降装置10を設ける。該昇降装置10に連結されるリベットパンチ装置20を設ける。該リベットパンチ装置20の下方にセットされるパンチ受装置30を設け、この先端からガイドピン21を出没可能に形成する。パンチ受装置30の前後に2枚の支持円盤41を平行に対峙せしめブレーキシュー1を載置する位置調整ドラム40を形成する。前記位置調整ドラム40に、該位置調整ドラム40を揺動自在に支持する支持体50を設ける。該支持体50が支持した位置調整ドラム40を上下動自在に懸吊する弾性懸吊体60を設ける。これら支持体50と弾性懸吊体60とで位置調整ドラム40の位置を調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブレーキシューにリベットで装着されているブレーキライニングの交換作業に用いるブレーキシューのリベット加工装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
中型車両又は大型車両のブレーキは、ブレーキライニングが減ると、ブレーキシューから磨り減ったブレーキライニングを取り外し、新しいブレーキライニングに交換して再生する。このようなブレーキライニングを再生する業種を業界ではリビルトと称する。リビルトでは、この磨り減ったブレーキライニングを取り外したブレーキシューにショットブラストをかけ、錆やペイント等を除去した後、再塗装を施してから、新しいブレーキライニングを取り付けてブレーキとして再生させるものである。
【0003】
従来の大型車の車輪は、左右対称又は上下対称に一対配設された略半月形状のブレーキシューの外周表面に、摩擦材にてなるブレーキライニングをリベットにより固着してあるため、そのブレーキライニングが磨り減って交換する際は、ブレーキシューとブレーキライニングとの間に適宜削取刃を強引に差し込んで、ブレーキシューを固定している各リベットを切断しながらブレーキライニングをブレーキシューの外表面から削りはぎ取った後、ブレーキシュー側に残された切断後の各リベットをハンマー等により叩き抜いていた。
【0004】
ところが、このように各リベットを切断しながらブレーキライニングをブレーキシューの外表面から削りはぎ取る際に、ブレーキシューとブレーキライニングとの間に適宜削取刃を強引に差し込まなければならないことや、各リベットを切断しなければならないこと、あるいは、ブレーキシュー側の各リベットをハンマー等により叩き抜かなければならないことなどから、ブレーキライニングの交換が極めて困難且つ確実にできず、又、このような作業にあっては、再生するブレーキシューの外表面が損傷する虞もあった。
【0005】
そこで、ブレーキシューとブレーキライニングとを固着しているリベットを極めて簡単にセットして確実に取り去ることができ、又、工具を変更することでリベット加締めも行えるようにするため、本発明者は、先に特許文献1に記載のブレーキシューのリベット加工装置を発明している。
【0006】
特許文献1のリベット加工装置は、大型のブレーキシューを加工する際に、支持台の上に載置し、鉛直方向に沿って配され電動モーターの駆動軸によって作動する昇降装置を用いて加工することで、安価な提供が可能になり、リベットパンチ操作時の調整時間を短縮し、リベットの除去作業や再生時の加締め作業を正確に行うことができるようにしたものである。
【特許文献1】登録実用新案第3137621号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
当発明者が先に提案した特許文献1により、リベットを極めて簡単且つ、確実に取り去ることができ、又、工具を変更することでリベット加締も行えるようになった。そして、この特許文献1では、大型のブレーキシューを加工する際に、支持台の上に載置して加工するものである。ところが、この大型のブレーキシューは、重量が極めて重いので、支持台の上で、リベットパンチの位置に合わせて加工位置を調整する作業が極めて困難な作業になっていた。しかも、加工位置が僅かでもずれてしまうと、リベットの抜き取り作業やカシメ作業を正確に行うことはできない。
【0008】
一方、ブレーキシューには、大型のブレーキシューの他、中型のブレーキシューも多く使用されており、これらのサイズ別に加工する必要がある。ところが、ブレーキシューのサイズが変更されると、支持台の上に載置して加工するブレーキシューの位置調整の幅が大きく変更されるので、リベットパンチの位置に合わせる加工位置の調整作業が極めて困難な作業になっていた。
【0009】
そこで本発明は上述の課題を解消すべく案出されたもので、リベットの抜き取り作業やカシメ作業を容易に行うことができ、しかも、ブレーキシューのサイズが変更されても正確な加工ができるブレーキシューのリベット加工装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の手段は、駆動手段によって上下動自在に昇降する昇降装置10と、該昇降装置10に連結されたリベットパンチ装置20と、該リベットパンチ装置20の下方にセットされたパンチ受装置30とからなり、パンチ受装置30の上に載置されたブレーキシュー1のリベットをリベットパンチ装置20でリベット抜取り加工又はリベット加締め加工を行うブレーキシューのリベット加工装置において、パンチ受装置30の前後に2枚の支持円盤41を平行に対峙せしめ該支持円盤41の左右を一対の連結ロッド42で連結してブレーキシュー1を載置する位置調整ドラム40を形成し、該位置調整ドラム40の連結ロッド42を延長して前部の支持円盤41の前面に突出する左右一対の操作杆体43を形成し、該操作杆体43で位置調整ドラム40に載置したブレーキシュー1の加工位置を位置調整ドラム40ごと調整するように設けたことにある。
【0011】
第2の手段は、前記位置調整ドラム40に、該位置調整ドラム40を揺動自在且つ左右への回転自在に支持する支持体50と、該支持体50が支持した位置調整ドラム40を上下動自在に懸吊する弾性懸吊体60とが設けられ、これら支持体50と弾性懸吊体60とで位置調整ドラム40の加工位置を調整自在にしている。
【0012】
第3の手段の前記支持体50は、前記位置調整ドラム40の後部の支持円盤41の中心部に連結される支持ロッド51と、該支持ロッド51の周囲に設けられ支持ロッド51を回転自在に保持する保持環52と、該保持環52の上方に左右揺動自在に軸支され保持環52を上下スライド自在に装着する懸吊杆53とを有し、該支持体50と、保持環52の上方に固定され保持環52が保持する支持ロッド51を引上げ付勢する弾性懸吊体60とで、前記位置調整ドラム40が鉛直上下方向、左右への回転方向、水平前後方向へ位置調整自在になるように設けられたものである。
【0013】
第4の手段は、前記弾性懸吊体60の上部に、位置調整ドラム40に載置するブレーキシュー1の重量に応じて前記支持ロッド51の引上げ付勢位置を調整する昇降シリンダ70を設けている。
【0014】
第5の手段は、前記位置調整ドラム40において、後部の支持円盤41を水平前後方向に押圧せしめる押圧シリンダ54を前記支持ロッド51の後端部に設け、該押圧シリンダ54の押圧力にて位置調整ドラム40上に載置したブレーキシュー1を支持円盤41の間に挟着固定するように設けられたことを課題解消のための手段とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明の請求項1により、パンチ受装置30の前後に2枚の支持円盤41を平行に対峙せしめ該支持円盤41の左右を一対の連結ロッド42で連結してブレーキシュー1を載置する位置調整ドラム40を形成したことにより、位置調整ドラム40に載置したブレーキシュー1の作業位置を、リベットパンチ装置20の上に配した一対の連結ロッド42の相互間内で自由に調整することができる。この結果、ブレーキシュー1のリベット抜取り加工又はリベット加締め加工のいずれの加工にも最適な位置を迅速に選択することができる。
【0016】
また、請求項2、3により、支持体50と弾性懸吊体60とを介して前記位置調整ドラム40を位置調整自在に懸吊しているので、該位置調整ドラム40における作業位置の調整は、鉛直上下方向、左右への回転方向、水平前後方向へのいずれの方向にも自由に調整することができる。
【0017】
請求項4記載の支持体50と弾性懸吊体60とにより、作業員は、位置調整ドラム40上に重いブレーキシュー1が載置されていても、ブレーキシュー1の作業位置を極めて容易にしかも自由に調整することができる。したがって、リベット抜取り加工又はリベット加締め加工の選択はもとより、ブレーキシュー1のサイズが異なった場合でも、最適な加工位置を簡単に選択することが可能になった。
【0018】
請求項5に記載の押圧シリンダ54によると、位置調整ドラム40に載置するブレーキシュー1のサイズを変えて加工位置が大幅に変更される場合でも、昇降シリンダ70によって予備的に位置調整ができるので、置調整ドラム40に載置するブレーキシュー1のサイズに応じて保持環52の支持高さを極めて容易に調整することができる。
【0019】
このように本発明によると、リベットの抜き取り作業やカシメ作業を容易に行うことができ、しかも、ブレーキシューのサイズが変更されても正確な加工ができるなどの実用上有益な効果を奏するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明の最良の形態は、パンチ受装置30の前後に2枚の支持円盤41を平行に対峙せしめ該支持円盤41の左右を一対の連結ロッド42で連結してブレーキシュー1の前後側縁部を載置する位置調整ドラム40を形成する。該位置調整ドラム40の連結ロッド42を延長して前部の支持円盤41の前面に突出する左右一対の操作杆体43を形成する。該操作杆体43で位置調整ドラム40に載置したブレーキシュー1を前記リベットパンチ装置20の上で位置調整ドラム40ごと位置調整するように設ける。昇降シリンダ70を介して弾性懸吊体60で懸吊された支持体50を設ける。該支持体50を前記位置調整ドラム40の連結ロッド42の後端部に連結し、位置調整ドラム40を鉛直上下方向、左右の回転方向、水平前後方向への位置調整を自在にすると共に、昇降シリンダ70の長さ調整で前記位置調整ドラム40の支持高さを調整可能とする。後部の支持円盤41に水平前後方向にスライドする押圧シリンダ54を連結する。該押圧シリンダ54の付勢力により前記連結ロッド42に沿ってスライドする後部の支持円盤41が、位置調整ドラム40上に載置したブレーキシュー1の前後側縁部を挟着固定するように設けることで、当初の目的を達成するものである。
【実施例】
【0021】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。本発明の主要構成は、昇降装置10、リベットパンチ装置20、パンチ受装置30、位置調整ドラム40、支持体50からなる(図1参照)。
【0022】
昇降装置10は、電動モーター等の駆動手段によって上下動自在に昇降する装置であり、鉛直方向に沿って配された昇降装置10が電動モーター80の駆動軸に連動して回転昇降し、後述するリベットパンチ装置20のガイドピン21を上下動せしめるものである(図1参照)。
【0023】
リベットパンチ装置20は、昇降装置10に連結された部材で、該リベットパンチ装置20の下方にセットされたパンチ受装置30の上に載置されたブレーキシュー1に対して、リベット抜取り加工又はリベット加締め加工を行う装置である。その具体的構造は、図6に示すように、パンチケース22内に、作動棒23を配してその先端のガイドピン21を出没させるものである。
【0024】
パンチ受装置30は、リベットパンチ装置20の下方にセットされる装置であり、該パンチ受装置30の上部にブレーキシュー本体1のリベット3が設置されるように設けている(図6参照)。更に、略筒状の抜きパッド31をパンチ受装置30の上端部に配置し、ブレーキシュー本体1の下面に突出したリベット3の周囲を囲繞するように設けている。そして、パンチ受装置30の抜きパッド31と、リベット3の軸部3Bを頭部3Aがわから押圧する前記リベットパンチ装置20のガイドピン21の先端にてリベット3の軸部3Bを頭部3Aから切断する。切断されたリベット3は、軸部3Bをのみを抜きパッド31内に落下せしめるように設けている。また、パンチ受装置30の抜きパッド31を、この抜きパッド31よりも径の小さい加締めパッド(図示せず)に取り替えてパンチ受装置30の上端部に加締めパッドを設置することで、ブレーキシュー本体1に装着するリベット3を加締めることが可能になる。
【0025】
位置調整ドラム40は、ブレーキシュー1を載置してパンチ受装置30の上で、ブレーキシュー1の加工位置を調整する。この位置調整ドラム40は、パンチ受装置30の前後に平行に対峙せしめた2枚の支持円盤41と、該支持円盤41の左右を連結する一対の連結ロッド42とを有する(図2、図3参照)。更に、この連結ロッド42を延長して前部の支持円盤41の前面に突出する左右一対の操作杆体43を形成する。そして、この位置調整ドラム40の上にブレーキシュー1を載置してリベット抜取り加工又はリベット加締め加工を行う際に、作業者は、該操作杆体43を持って位置調整ドラム40を移動せしめ、ブレーキシュー1の加工位置を位置調整ドラム40ごと調整する(図5参照)。
【0026】
この位置調整ドラム40には、支持体50と弾性懸吊体60とが設けられており、位置調整ドラム40やブレーキシュー1の重量にかかわらず、位置調整を容易に行うことができる(図1参照)。すなわち、支持体50は、位置調整ドラム40を支持すると共に、弾性懸吊体60を介して昇降シリンダ70にて懸吊されるものである。
【0027】
この支持体50は、支持ロッド51、保持環52、懸吊杆53にて構成されている(図5参照)。支持ロッド51は、位置調整ドラム40の後部の支持円盤41の中心部に連結されており、この支持ロッド51を回転自在に保持する保持環52が支持ロッド51の周囲に設けられている。更に、左右一対の懸吊杆53は、保持環52の上方に、揺動軸55を介して左右方向に振り子の如く揺動自在に軸支されており、この懸吊杆53の長手方向に沿って保持環52が上下スライド自在に装着されている(図4参照)。
【0028】
このため、保持環52に保持されている支持ロッド51は、懸吊杆53に沿って鉛直上下方向に移動すると共に、懸吊杆53の左右の揺動に伴う動きが可能になる。更に、保持環52内で支持ロッド51が左右へ回転し、水平前後方向へ移動することも可能になる。この結果、支持体50の各部の作用によって、位置調整ドラム40が、鉛直上下方向、左右への回転方向、水平前後方向へ位置調整自在になるものである。すなわち、揺動軸55を中心とする左右への揺動方向(振り子運動)を含め、4つの自由度(直進、移動、回転、旋回部分)をもって位置調整自在となるものである。
【0029】
また、支持ロッド51の後端部には、位置調整ドラム40の後部の支持円盤41を水平前後方向に押圧せしめる押圧シリンダ54が設けられている(図1参照)。この押圧シリンダ54が支持ロッド51を伸張させて後部の支持円盤41を水平前方向に押圧すると、位置調整ドラム40上に載置したブレーキシュー1は、支持円盤41の間に挟着固定される(図5参照)。この結果、位置調整ドラム40とブレーキシュー1が一体化され、更に、位置調整ドラム40と支持体50が一体化するものである。
【0030】
図示例では、押圧シリンダ54を設けた支持ロッド51の懸吊バランスをとるために、支持ロッド51の後部がわに複数本の補助弾性懸吊体61を連結している。この補助弾性懸吊体61と弾性懸吊体60とにより、位置調整ドラム40や押圧シリンダ54を両端部に連結した支持ロッド51をバランスよく吊り上げることが可能になる(図1参照)。また、ブレーキシュー1の裏側には、通常リブ1Aが突設されている(図1参照)。このリブ1Aを回避するために、支持体50の下方の位置に上昇シリンダ90を配置してある。すなわち、加工位置を調整するとき、上昇シリンダ90により支持体50を持ち上げることで位置調整ドラム40上のブレーキシュー1のリブ1Aとパンチ受装置30との干渉を回避することが可能になる。このとき、上昇シリンダ90の操作を足踏みスイッチ(図示せず)で行うことで、操作竿体43から手を離さずに支持体50を持ち上げることが可能になり、位置調整作業を極めて容易にすることができる。
【0031】
弾性懸吊体60は、保持環52の上方に固定され保持環52が保持する支持ロッド51を引上げ付勢するもので、図示例では、コイルスプリングが使用されている(図1参照)。このような弾性懸吊体60と支持体50とで位置調整ドラム40を懸吊すると、位置調整ドラム40の重量やブレーキシュー1の重量は、弾性懸吊体60にて引き上げられることになり、作業者は、位置調整ドラム40の加工位置を容易に調整することが可能になる。
【0032】
更に、弾性懸吊体60の上部に昇降シリンダ70を設けている(図1参照)。この昇降シリンダ70は、弾性懸吊体60の引き上げ位置を調整するもので、位置調整ドラム40に載置するブレーキシュー1の重量に応じて保持環52内の支持ロッド51の位置を上下に調整する。すなわち、中型のブレーキシュー1を加工する場合、昇降シリンダ70により弾性懸吊体60を下方に伸ばして使用し、大型のブレーキシュー1を加工する場合は、昇降シリンダ70により弾性懸吊体60を引き上げて使用することで、ブレーキシュー1の重量や調整位置の変更に対応させている。このとき、昇降シリンダ70は、安全のため中間停止はせず、上端と下端の2位置のみ停止し、上端で自動的にロックされるロックシリンダと称する形式のものを採用している。
【0033】
次に、本発明におけるリベット3抜き取り作業を説明する。まず、ブレーキシュー本体1を位置調整ドラム40の上に載せ、押圧シリンダ54を伸張させてブレーキシュー1を固定する。次に、操作杆体43を持って固定されているブレーキシュー1のリベット3をパンチ受装置30の上に合わせる。次に、リベットパンチ装置20を下降させてリベットパンチ装置20の下端部でリベット3の上面を押さえ、この状態で、ガイドピン21の先端にてリベット3の軸部3Bを頭部3Aがわから押圧し、該軸部3Bを頭部3Aから切断してパンチ受装置30に落下せしめるものである(図5参照)。
【0034】
また、本発明におけるリベット3加締め作業は、前記パンチ受装置30の前記抜きパッド31に替えて加締めパッド32を上端部に装着して行われる(図示せず)。そして、位置調整ドラム40の上にブレーキシュー本体1を載置する。このとき、中型のブレーキシュー1の場合のみ、ブレーキシュー1を設置する向きは、抜き加工時の設置向きと上下が逆になる。この状態で、リベットパンチ装置20のガイドピン21とパンチ受装置30の加締めパッド32とが位置調整ドラム40上のブレーキシュー1のリベット3を加締めるものである。
【0035】
尚、本発明の前記構成は、実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲での設計変更は自由に行えるものである。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の一実施例を示す側面図である。
【図2】本発明の位置調整ドラムを示す分解斜視図である。
【図3】本発明のパンチ受装置と位置調整ドラムを示す要部正面である。
【図4】本発明の支持体を示す一部きり欠き正面である。
【図5】本発明のパンチ受装置と位置調整ドラムを示す要部断面図である。
【図6】本発明の抜きパッドの使用状態を示す要部断面図である。
【符号の説明】
【0037】
1 ブレーキシュー
1A リブ
2 ライニング
3 リベット
3A 頭部
3B 軸部
10 昇降装置
20 リベットパンチ装置
21 ガイドピン
22 パンチケース
23 作動棒
30 パンチ受装置
31 抜きパッド
40 位置調整ドラム
41 支持円盤
42 連結ロッド
43 操作杆体
44 押圧シリンダ
50 支持体
51 支持ロッド
52 保持環
53 懸吊杆
54 押圧シリンダ
55 揺動軸
60 弾性懸吊体
70 昇降シリンダ
80 電動モーター
90 上昇シリンダ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動手段によって上下動自在に昇降する昇降装置と、該昇降装置に連結されたリベットパンチ装置と、該リベットパンチ装置の下方にセットされたパンチ受装置とからなり、パンチ受装置の上に載置されたブレーキシューのリベットをリベットパンチ装置でリベット抜取り加工又はリベット加締め加工を行うブレーキシューのリベット加工装置において、パンチ受装置の前後に2枚の支持円盤を平行に対峙せしめ該支持円盤の左右を一対の連結ロッドで連結してブレーキシューを載置する位置調整ドラムを形成し、該位置調整ドラムの連結ロッドを延長して前部の支持円盤の前面に突出する左右一対の操作杆体を形成し、該操作杆体で位置調整ドラムに載置したブレーキシューの加工位置を位置調整ドラムごと調整するように設けたことを特徴とするブレーキシューのリベット加工装置。
【請求項2】
前記位置調整ドラムに、該位置調整ドラムを揺動自在且つ左右への回転自在に支持する支持体と、該支持体が支持した位置調整ドラムを上下動自在に懸吊する弾性懸吊体とが設けられ、これら支持体と弾性懸吊体とで位置調整ドラムの加工位置を調整自在にした請求項1記載のブレーキシューのリベット加工装置。
【請求項3】
前記支持体は、前記位置調整ドラムの後部の支持円盤の中心部に連結される支持ロッドと、該支持ロッドの周囲に設けられ支持ロッドを回転自在に保持する保持環と、該保持環の上方に左右揺動自在に軸支され保持環を上下スライド自在に装着する懸吊杆とを有し、該支持体と、保持環の上方に固定され保持環が保持する支持ロッドを引上げ付勢する弾性懸吊体とで、前記位置調整ドラムが鉛直上下方向、左右への回転方向、水平前後方向へ位置調整自在になるように設けられた請求項2記載のブレーキシューのリベット加工装置。
【請求項4】
前記弾性懸吊体の上部に、位置調整ドラムに載置するブレーキシューの重量に応じて前記支持ロッドの引上げ付勢位置を調整する昇降シリンダを設けた請求項2又は3記載のブレーキシューのリベット加工装置。
【請求項5】
前記位置調整ドラムにおいて、後部の支持円盤を水平前後方向に押圧せしめる押圧シリンダを前記支持ロッドの後端部に設け、該押圧シリンダの押圧力にて位置調整ドラム上に載置したブレーキシューを支持円盤の間に挟着固定するように設けられた請求項2乃至4いずれか記載のブレーキシューのリベット加工装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−5650(P2010−5650A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−166963(P2008−166963)
【出願日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【出願人】(597131761)有限会社セミナル (1)
【Fターム(参考)】