説明

ブロックゲージのホルダ

【課題】測定光軸に対して、薄物ブロックゲージの測定面が直交するように姿勢を維持できるブロックゲージのホルダを提供すること。
【解決手段】ブロックゲージ2の一対の測定面2A,2Bに測定光を同時に照射して測定面2A,2B間の長さ寸法を測定する際に、測定面2A,2Bが測定光軸Lに対して直交するように、ブロックゲージ2の姿勢を維持するホルダ100であって、ブロックゲージ2の側面2Eと当接する当接面111を有するベース110と、ベース110に設けられた一対の側板120と、側板120の内側に固定され、一対の測定面2A,2Bを両側から保持する挟持部材130と、を備える。挟持部材130は、測定面2A,2Bにおいて側面2Eの近傍を除く領域である被保持領域を保持して、測定面2A,2Bを当接面111に対して直角に保持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブロックゲージのホルダに関し、詳しくは、光波干渉を用いた寸法測定装置にてブロックゲージの寸法を測定する際に使用するブロックゲージのホルダに関する。特に、ブロックゲージとベースプレートとのリンギングを行わない非密着型の寸法測定装置において使用するブロックゲージのホルダに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ブロックゲージ等の端度器は、長さの測定の基準として用いられる精度のよい標準器であり、数個を互いに密着すると、例えば、1〜10μm単位で任意の寸法を作り出すことができるので、例えば、工場用長さ標準器として広く用いられている。
ここで、ブロックゲージに関し「測定面」と「側面」というJISB7506で定義された用語を使用する。ブロックゲージは、寸法の端面として用いる面を「測定面」とする。測定面は平行な位置関係で2面あり、2面間の距離を「長さ」と呼ぶ。2つの測定面以外のすべての面を「側面」と呼び、測定に使用しない面となる。
また、本文中では、側面を底面として自立することができない呼び寸法のブロックゲージに関し「薄物ブロックゲージ」と呼ぶこととする。
このような精度のよい端度器(以下、ブロックゲージとする)の検査には、より高い精度が要求され、例えば、寸法を高分解能、非接触で測定できることから、光波干渉を用いた寸法測定装置が広く用いられている。特に、高精度な寸法測定を短時間で容易に行える点で優れた、ブロックゲージとベースプレートとのリンギング(密着)を行わない非密着型の寸法測定装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。非密着型の寸法測定は、リンギングのような熟練作業を必要とせず、作業者間の測定のばらつきを抑制できて広範囲なユーザ層を得ることができる。
【0003】
【特許文献1】特開2003−194523号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の非密着型(非リンギング方式)の寸法測定装置では、リンギングを行わないかわりに、ブロックゲージの2つの測定面の両面とも干渉測定を実施することが必要になる。すなわち、2つの測定面に同時に測定光を照射させるため、測定装置の載置台にブロックゲージを両方の測定面が開放(露出)された状態で載置する必要がある。
図9は、呼び寸法の異なるブロックゲージが載置台に載置された状態を示す図である。
例えば、測定光軸Lが水平に構築されている場合、呼び寸法が長く側面による支持が可能なブロックゲージ201を載置台31に設置するには、図9(A)に示すように、ブロックゲージ201の側面のエアリー点をエアリー点支持台32で支持すればよい。ここで、エアリー点とは、ブロックゲージなどの端度器の側面を2点支持する場合に変形の影響を受けても、両端面(測定面)が最も平行になる支持点のことである。
これに対して、薄物ブロックゲージ202の場合、図9(B)に示すように、側面を底面として単独で姿勢を保って、自立することが困難となる。このような場合には、ブロックゲージを保持するホルダが必要となる。
【0005】
薄物ブロックゲージ202のホルダとしては、例えば、図9(B)の薄物ブロックゲージ202の下方の側面近傍を挟持して、薄物ブロックゲージ202の測定面が垂直となるように姿勢を保持するホルダが考えられる。ただし、薄物ブロックゲージ202を挟持する力による弾性変形が、測定結果に影響を与えないように、挟持する力は極力小さくなければならない。
そのため、挟持力が不十分となり、薄物ブロックゲージ202が転倒しようとするモーメントの方が大きくなってしまい、薄物ブロックゲージ202がある程度まで転倒した状態でようやくバランスするといったことが起こる。
従って、このようなホルダでは、薄物ブロックゲージ202精密測定に与える影響が大きく、高精度な測定が困難である。
【0006】
本発明の目的は、測定光軸に対して、薄物ブロックゲージの測定面が直交するように姿勢を維持できる薄物ブロックゲージのホルダを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のブロックゲージのホルダは、ブロックゲージの一対の測定面に測定光を同時に照射して前記測定面間の長さ寸法を測定する際に、前記測定面が前記測定光の光軸に対して直交するように、前記ブロックゲージの姿勢を維持するホルダであって、前記ブロックゲージの前記測定面に直交する4つの側面のいずれか1つの側面と当接する当接面を有するベースと、前記ベースに設けられて、前記一対の測定面を両側から保持する保持部と、を備え、前記保持部は、前記測定面において前記当接面に当接する前記側面の近傍を除く領域である被保持領域を少なくとも保持して、前記測定面を前記当接面に対して直角に保持することを特徴とする。
【0008】
ここで、保持対象となるブロックゲージとしては、一対の測定面間の長さ寸法(呼び寸法)が0.3mm以上、10mm以下である薄物ブロックゲージとなる。
【0009】
この構成によれば、ブロックゲージが保持部によって一対の測定面の両側から保持されるので、例えば、いずれか1つの側面を下面にして自立することができないブロックゲージであっても転倒することなく、測定面が測定光軸に直交した状態の姿勢を維持できる。
また、保持部によって少なくとも保持される測定面の被保持領域が、当接面に当接する側面の近傍を除く領域となっているので、すなわちブロックゲージの自立を補助する場合に測定面の下端よりも少なくとも上方の位置が保持部で保持されるので、ブロックゲージの転倒を効率よく防止できる。すなわち、保持部が被保持領域を強い挟持力で挟持しなくてもよいので、保持部が測定精度に与える影響が生じず、高精度な測定が可能となる。
【0010】
本発明のブロックゲージのホルダでは、前記保持部は、前記測定面の端部を保持することが好ましい。
【0011】
この構成によれば、測定面の端部がホルダで保持されるので、少なくともブロックゲージの転倒を防止することができる。さらに、保持部により遮光される測定面の領域が測定面の端部の領域だけとなる。ホルダの構造としての理想は、測定により可能な限り広い領域の情報を取得するため、保持部によって発生する遮光部が非干渉領域(測定不可能領域)を可能な限り設けないことである。従って、本発明のホルダによれば、測定面における広い領域の情報を精度よく取得でき、測定面の形状測定など各種測定の実現が簡便かつ安価にできる。
【0012】
本発明のブロックゲージのホルダでは、前記被保持領域は、前記測定面の少なくとも中央部および四隅部を除く領域であることが好ましい。
【0013】
この構成によれば、少なくとも測定面の中央部および四隅部が保持部により遮光されないので、これらの中央部および四隅部を用いて、EAL−G21規格に基づくfo、fuを正確に算出することができる。
なお、EAL−G21規格に基づくfoとは、ブロックゲージの複数の被測定個所の最大寸法とブロックゲージの中央の寸法との差であり、fuとは、ブロックゲージの中央の寸法とブロックゲージの複数の被測定個所の最小寸法との差である。
【0014】
本発明のブロックゲージのホルダでは、前記保持部は、前記測定面の幅方向における前記ブロックゲージの両側に、前記当接面から突出して設けられた一対の側部材と、前記側部材に設けられ、前記測定面に直交する方向であるブロックゲージの厚さ方向に沿って、当該ブロックゲージの両側に配置されている一対の挟持部材と、を有することが好ましい。
【0015】
ここで、測定面の幅方向とは、測定光の光軸に対して直交し、かつ、当接面に当接する側面と平行な方向に沿った幅方向を示す。
この構成によれば、一対の挟持部材が、ブロックゲージの一対の測定面を両側から挟むように配置され、測定面の一部を保持するので、保持部による測定面の遮光部をできるかぎり小さくすることができ、測定面の形状測定などの各種測定を簡便かつ安価に実施することができる。
【0016】
本発明のブロックゲージのホルダでは、前記一対の挟持部材は、前記ブロックゲージの厚さ寸法の間隔で配置されていることが好ましい。
【0017】
この構成によれば、ブロックゲージを一対の挟持部材の間に挿入するだけで、ブロックゲージの一対の測定面を両側から容易に保持することができる。
【0018】
本発明のブロックゲージのホルダでは、前記一対の挟持部材のうちの少なくとも一方の挟持部材と、前記ブロックゲージとの間には、前記ブロックゲージを他方の挟持部材に付勢する付勢部材が設けられていることが好ましい。
【0019】
この構成によれば、一対の挟持部材の間にブロックゲージを挿通すると、付勢部材がブロックゲージを他方の挟持部材に付勢するので、挟持部材とブロックゲージとの隙間をなくし、ブロックゲージの保持力を強化でき、より確実にブロックゲージ姿勢を維持することができる。
【0020】
本発明のブロックゲージのホルダでは、前記一対の挟持部材のうちの少なくとも一方の挟持部材は、前記光軸方向に沿って移動可能に支持されているとともに、前記ブロックゲージを保持する際、当該一方の挟持部材よりも前記ゲージブロックとは反対側に設けられた押圧部材によって、他方の挟持部材に向かって押圧されることが好ましい。
【0021】
この構成によれば、一対の挟持部材の間にブロックゲージを挿入すると、押圧部材によって一方の挟持部材が押圧されるので、挟持部材とブロックゲージとの隙間がなくなり、確実にブロックゲージを保持することができる。さらに、ブロックゲージの呼び寸法に応じて一方の挟持部材の保持位置を移動させることができるので、異なる呼び寸法のブロックゲージに対して同じホルダを用いることができる。
【0022】
本発明のブロックゲージのホルダでは、前記ベースの前記測定面の幅方向に沿った寸法は、前記測定面の幅寸法と略同じに形成され、前記一対の側部材は板状に形成されて前記ベースを挟んで平行に配置されていることが好ましい。
【0023】
この構成によれば、ホルダでブロックゲージを保持した状態で、測定面の幅方向にホルダを複数並べても、ブロックゲージ単独で自立させた場合に比べて、側部材の厚さ寸法だけが、測定面の幅寸法に加わるだけですむ。従って、ブロックゲージを測定面の幅方向に複数並べた状態で測定する場合であっても、限られた測定光の測定可能領域に、容易に複数のブロックゲージのホルダを並設することが可能となり、測定の効率化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、後述する第2実施形態以降において、以下に説明する第1実施形態での構成部材と同じ構成部材および同様な機能を有する構成部材には同一符号を付し、説明を簡単にあるいは省略する。
【0025】
[第1実施形態]
本実施形態のブロックゲージのホルダは、光波干渉を用いて、予備値が既知のブロックゲージの相対向する測定面間の寸法を、複数の被測定個所において測定する際に、ブロックゲージを保持するためのものである。
ここで、ブロックゲージの複数の被測定個所とは、測定面の中央および四隅である。
本実施形態のブロックゲージのホルダを用いた寸法測定装置について、以下説明する。
【0026】
[寸法測定装置の構成]
図1に、寸法測定装置1の概略構成を示す。
寸法測定装置1は、1つの単一波長レーザ(光源)11Aと、第1ハーフミラー12Aと、ブロックゲージ2の測長軸と一致した光軸を有し、かつ所定離隔距離をおいて配置された第2ハーフミラー12Bおよび第3ハーフミラー12Cを備える。
また、第2ハーフミラー12B、第3ハーフミラー12Cでそれぞれ形成される干渉光の位相差を観察可能な第1スクリーン13Aおよび第2スクリーン13Bを備える。
また、同図に示すように第1参照鏡12D、および第2参照鏡12Eを光学系構成部材として備える。
このように第1ハーフミラー12A、第2ハーフミラー12B、第3ハーフミラー12Cにより、環状の干渉計12を構成している。
【0027】
第2ハーフミラー12Bおよび第3ハーフミラー12C間には設置台3が設けられ、この設置台3の載置面にブロックゲージ2を載置することにより、ブロックゲージ2が第2ハーフミラー12Bおよび第3ハーフミラー12Cを結ぶレーザ光(測定光)の光軸上に配置されるようになっている。
なお、本実施形態では、ブロックゲージ2は、ホルダ100に保持された状態で、設置台3の載置面に載置されており、このホルダ100により、ブロックゲージ2の左右の端面(以降、一対の測定面2A,2Bと示す)がレーザ光の光軸に対して直交するように、ブロックゲージ2の姿勢が維持される。このブロックゲージ2としては、一対の測定面間の長さ寸法(呼び寸法)が0.3mm以上、10mm以下である薄物ブロックゲージが使用される。
【0028】
単一波長レーザ11Aから出射されるレーザ光(測定光)は、ビームエキスパンダレンズ11Bを通って、反射鏡11Cに入射されるようになっている。例えば所定の波長λを持つレーザ光は、ビームエキスパンダレンズ11Bにより必要な大きさのビーム径にコリメートされ、レーザ光として、反射鏡11Cを介して第1ハーフミラー12Aに入射されるようになっている。
このレーザ光のビーム径の大きさは、レーザ光の一部がブロックゲージ2の端部(測定面)に入射し、かつその残りがブロックゲージ2の脇部を通過して、第2ハーフミラー12B、あるいは第3ハーフミラー12Cに入射可能に、ブロックゲージ2の測定面2A,2Bより大きい。
【0029】
第1ハーフミラー12Aは、反射鏡11Cからのレーザ光を図中、時計回り光路と半時計回り光路とに2分割し、各分割光を環状に構築された干渉計12に入射させる。
すなわち、一方の分割光である第1平行光線を第2ハーフミラー12Bに入射させ、他方の分割光である第2平行光線を第3ハーフミラー12Cに入射させる。
そして、第2ハーフミラー12Bは、第1平行光線を第1直進光と第1参照光とに2分割し、第1直進光をブロックゲージ2の測長方向の、図中左方に向けて反射し、第1参照光を第1参照鏡12Dに入射させる。第2ハーフミラー12Bによりブロックゲージ2の測長方向の、図中左方に向けて反射された第1直進光の一部は、ブロックゲージ2の測定面2A(右端面)に入射する。その残りの光は、ブロックゲージ2の測定面2Aに入射することなく、その脇を通過して、第3ハーフミラー12Cに入射する。
【0030】
一方、第2平行光線は、第1ハーフミラー12Aから第3ハーフミラー12Cに入射する。この第3ハーフミラー12Cは、第2平行光線を第2直進光と第2参照光とに2分割し、第2直進光をブロックゲージ2の測長方向の、図中右方に向けて反射し、第2参照光を第2参照鏡12Eに入射させる。第3ハーフミラー12Cによりブロックゲージ2の図中右方に向けて反射された第2直進光の一部は、ブロックゲージ2の測定面2B(左端面)に入射する。その残りの光はブロックゲージ2の測定面2Bに入射することなくその脇を通過して、第2ハーフミラー12Bに入射する。
【0031】
第1スクリーン13Aでは、第1基準干渉縞と第1測定干渉縞との位相差が観測される。
すなわち、第2ハーフミラー12Bにより第1参照鏡12Dに向けて出射された光は、第1参照鏡12Dで反射し、再度第2ハーフミラー12Bに戻る。
第2ハーフミラー12Bでは、ブロックゲージ2の脇を通過してきた第3ハーフミラー12Cからの第2直進光と第1参照鏡12Dからの第1参照光とを重ね合わせて干渉光が得られる。この干渉光は、第1スクリーン13Aで第1基準干渉縞として観測される。この観測と同時に、この第2ハーフミラー12Bでは、第2ハーフミラー12Bによりブロックゲージ2の測定面2Aに向けて出射され、該測定面2Aで反射し、再度第2ハーフミラー12Bに戻った第1反射光と、第1参照鏡12Dからの第1参照光とを重ね合わせて干渉光が得られる。この干渉光は第1スクリーン13Aに入射され、第1スクリーン13Aで第1測定干渉縞として、第1基準干渉縞と同時に観測される。
【0032】
一方、第2スクリーン13Bでは、第2基準干渉縞と第2測定干渉縞との位相差が観測
される。
すなわち、第3ハーフミラー12Cにより、第2参照鏡12Eに向けて照射された第2参照光は、第2参照鏡12Eで反射し、再度第3ハーフミラー12Cに戻る。
第3ハーフミラー12Cでは、ブロックゲージ2の脇を通過してきた第2ハーフミラー12Bからの第1直進光と第2参照鏡12Eからの第2参照光を重ね合わせて干渉光が得られる。この干渉光は、第2スクリーン13Bに入射され、第2スクリーン13Bで第2基準干渉縞として観測される。この観測と同時に、この第3ハーフミラー12Cでは、第3ハーフミラー12Cによりブロックゲージ2の測定面2Bに向けて出射され、該測定面2Bで反射し、再度第3ハーフミラー12Cに戻った第2反射光と、第2参照鏡12Eからの第2参照光とを重ね合わせて干渉光が得られる。この干渉光は第2スクリーン13Bに入射され、第2スクリーン13Bで第2測定干渉縞として、第2基準干渉縞と同時に観測される。
【0033】
[寸法の測定]
第1スクリーン13Aでの各干渉縞及び第2スクリーン13Bでの各干渉縞とに基づいて、ブロックゲージ2の測定面2A,2B間の寸法が算出される。すなわち、寸法測定装置1は、第1スクリーン13Aで観察された第1基準干渉縞と第1測定干渉縞との位相差を読取る。同様に、寸法測定装置1は、第2スクリーン13Bで観察された第2基準干渉縞と第2測定干渉縞との位相差を読取る。そして、ブロックゲージ2の予備値の情報等と、読取られた位相差に、例えば、合致法を用いてブロックゲージ2の測定面間の寸法が算出される。
【0034】
[ホルダの構成]
図2は、ブロックゲージ2を保持した状態のホルダ100を示す斜視図である。図3は、ホルダ100の構成を示す分解図である。
ホルダ100は、ベース110と、一対の側板120と、各側板120に2箇所ずつ固定された4つの挟持部材130とを有して構成される。なお、側板120および挟持部材130は、本発明の保持部を構成する。
【0035】
ベース110は、ブロックゲージ2の測定面2A,2Bに直交する4つの側面2C,2D,2E,2Fのうちの側面2Eと当接する当接面111を有している。このベース110の幅寸法、すなわち測定面2A,2Bの幅方向に沿った寸法は、測定面2A,2Bの幅寸法と略同じとなっている。ここで、測定面2A,2Bの幅方向とは、測定光の光軸に対して直交し、かつ、当接面111に当接する側面2Eと平行な方向に沿った幅方向を示す。また、ベース110の底面を下にしてホルダ100を載置台31(図1参照)に設置するため、設置の安定性を考慮するとベース110の全長(光軸に沿った寸法)は適度な長さが確保されている。このようなベース110を用いれば、既存の寸法測定装置1の載置台31への導入を容易に行うことができる。
【0036】
本発明の側部材である板状の側板120は、一対の側板120A,120Bを有し、ベース110を挟んでブロックゲージ2の幅方向(短辺方向)の寸法である9mmの間隔で対向するように平行に配置されている。
側板120は、ベース110の両側面に貼設された側板基部121と、ベース110の長手方向の略中央から突出する側板突出部122とを有して、全体凸状に形成されている。すなわち、一対の側板120A,120Bは、測定面2A,2Bの幅方向におけるブロックゲージ2の両側位置に設けられ、側板突出部122が当接面111よりも垂直上方に突出して設けられている。
【0037】
また、非リンギング方式での寸法測定では、ブロックゲージ2の測定面2A,2B以外の部分(ブロックゲージ周囲部)にて発生する干渉縞も解析に用いるため、側板120の厚さ寸法は、挟持部材130の支持に必要な剛性を持ちつつ、可能な限り薄く設定されている。
なお、ベース110および側板120の材料には、寸法測定装置1とブロックゲージ2との熱平衡などを考慮して、熱伝導の良好な材料(例えば、アルミ)が用いられている。
【0038】
挟持部材130は、略正方形の板状に形成され、一対の側板120の対向面に接着されている。すなわち、一方の側板120Aに、2つの挟持部材130が測定面2A,2Bに直交するブロックゲージ2の厚さ方向に沿って、当該ブロックゲージ2の厚さ寸法(呼び寸法)の間隔で配置されている。同様に、他方の側板120Bに、2つの挟持部材130が測定面2A,2Bに直交するブロックゲージ2の厚さ方向に沿って、当該ブロックゲージ2の厚さ寸法(呼び寸法)の間隔で配置されている。各挟持部材130間にブロックゲージ2を挿通し易くするために、対向し合う挟持部材130の側面131の上側は面取りされ、傾斜面132が形成されている。
【0039】
そして、ブロックゲージ2の側面2Eが当接面111に当接する位置まで、各挟持部材130間にブロックゲージ2が挿通されることにより、ブロックゲージ2の測定面2A,2Bが両側から挟持部材130によって保持されるようになっている。挟持部材130によるブロックゲージ2の保持は、姿勢維持が中心であるが、ブロックゲージ2の寸法に対して挟持部材130同士の間隔を調整することで、ブロックゲージ2と挟持部材130との嵌め合いによりブロックゲージ2を適度に固定させることもできる。
なお、挟持部材130は、ブロックゲージ2の挿入時に測定面2A,2Bと直接摺動する部分となるので、測定面2A,2Bの保護のために樹脂などの比較的柔らかい材質で形成されている。
【0040】
このようなホルダ100はレーザ光中に設置されるため、ホルダ100での反射光による干渉ノイズが発生する可能性がある。そのため、反射光を低減させるために、レーザ光の照射を受ける面にはツヤ消しの黒色塗装または表面処理が施されている。
【0041】
図4は、ブロックゲージ2の被測定箇所231〜234および被保持領域21を示す正面図である。
挟持部材130は、測定面2A,2Bにおいてベース110の当接面111に当接する側面2Eの近傍を除く領域である一対の被保持領域21(図4)を保持して、測定面2A,2Bを当接面111に対して直角に保持している。この一対の被保持領域21は、測定面2A,2Bにおいて、側面2Eに平行な幅方向(図中の左右方向)の両端に設けられている。
【0042】
図4に示すように、測定面2A,2Bには、中央部221および四隅部231,232,233,234の合計5箇所の被測定箇所が設定され、前述のように少なくともこれらの被測定箇所を除く領域に被保持領域21が設けられている。
この被保持領域21が可能な限り小さくなるように、挟持部材130の光軸方向からの投影面積は、ブロックゲージ2の安定した保持が得られる範囲で可能な限り小さく設定されている。
【0043】
このようなホルダ100を用いることで、一対の挟持部材130間のスペースに上方からブロックゲージ2を挿入することで、ブロックゲージ2の側面2Eでの自立が補助される。そして、前述の寸法測定装置1において、ブロックゲージ2の一対の測定面2A,2Bにレーザを同時に照射して測定面2Aおよび測定面2B間の長さ寸法を測定する際に、測定面2A,2Bが測定光軸Lに対して直交するように、ブロックゲージ2の姿勢を維持することができる。
なお、各種の呼び寸法のブロックゲージへの対応は、挟持部材130の間隔を設定して、専用に作成した専用サイズのホルダを用いることになる。
【0044】
また、ブロックゲージ2は、両測定面2A,2Bが互いに平行で、かつ両測定面2A,2Bの距離が任意の寸法に仕上げられた端度器であるが、実際には、位置によっては寸法の大きいところ、小さいところが存在する。
そこで、このような寸法差を表す値として、最大寸法と中央寸法との差fo、中央寸法と最小寸法との差fuが規定されている。
【0045】
図5は、ブロックゲージ2の側面を誇張して示したものである。
図5において、lcは、ブロックゲージ2の測定面2Aの中央と測定面2Bの中央との間の寸法を表し、lmax、lminはそれぞれ測定面間距離の最大値、最小値を表す。
ここで、fo、fuは、以下の式(1)および式(2)で表される。
fo=lmax−lc …(1)
fu=lc−lmin …(2)
【0046】
例えば、EAL(European cooperation for Accreditation of Laboratories)のEAL−G21規格によれば、ブロックゲージの中央および四隅の寸法を測定し、中央の寸法をlc、中央および四隅の寸法の最大値、最小値をそれぞれlmax、lminとしてfo、fuを算出する。
本実施形態のホルダ100を用いることで、薄物ブロックゲージであっても、このようなfo、fuの測定が可能となる。
【0047】
また、側板120および挟持部材130が、コ字型の構造となっており、かつ、側板120をできるかぎり薄くすることにより、ブロックゲージ2の周囲部における干渉縞の遮光部分を最小限に抑えることができる。
また、ブロックゲージ2の周囲部の干渉縞領域を分割しない構造となっているので、周囲部の測定結果において位相接続を正確に実施できる。従って、先に出願済み(特開2004−347531)にて示した干渉縞の傾きに対するロバスト性を向上可能な光波干渉寸法測定方法にも対応できる。
【0048】
[本実施形態による効果]
本実施形態によれば、次のような効果を奏することができる。
(1)ブロックゲージ2が挟持部材130によって一対の測定面2A,2Bの両側から保持されるので、例えば、いずれか1つの側面を下面にして自立することができないブロックゲージであっても転倒することなく、測定面2A,2Bが測定光軸に直交した状態の姿勢を維持できる。
【0049】
(2)下端よりも少なくとも上方の位置に測定面2A,2Bの被保持領域21が設けられ、挟持部材130で保持されるので、ブロックゲージ2の転倒を効率よく防止できる。すなわち、挟持部材130が被保持領域21を強い挟持力で挟持しなくてもよいので、挟持部材130が測定精度に与える影響が生じず、高精度な測定が可能となる。
【0050】
(3)測定面2A,2Bの幅方向の両端部に被保持領域21が設けられ、挟持部材130で保持されるので、ブロックゲージ2のピッチング及びヨーイングを防止できる。
【0051】
(4)測定面2A,2Bの中央部221および四隅部231,232,233,234が挟持部材130により遮光されないので、これらの中央部221および四隅部231,232,233,234を用いて、EAL−G21規格に基づくfo、fuを精度良く測定することができる。
【0052】
(5)ホルダ100をシンプルな構造、形状としたことで、部品点数を削減でき、安価に製造することができる。また、ブロックゲージ2を一対の挟持部材130の間に挿入するだけで、ブロックゲージ2を容易に、例えば、片手だけでホルダ100にセットすることができる。また、ブロックゲージ2の取り外しも容易に可能である。
【0053】
(6)ホルダ100でブロックゲージ2を保持した状態で、測定面2A,2Bの幅方向にホルダ100を複数並べても、ブロックゲージ2単独で自立させた場合に比べて、側板120の厚さ寸法だけが、測定面2A,2Bの幅寸法に加わるだけですむので、ブロックゲージ2を測定面2A,2Bの幅方向に複数並べた状態での測定が可能となる。
【0054】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係るブロックゲージのホルダ100Aについて図6に基づいて説明する。
図6は、ホルダ100Aの一部を示す斜視図である。
すなわちホルダ100Aは、ブロックゲージを挿通した際に、挟持部材130とブロックゲージ間の隙間を完全になくすために、前述の第1実施形態のホルダ100に対して挟持部材130間に付勢部材としての板ばね140が設置されている点が相違するもので、その他の構成は略同様である。
【0055】
2つの挟持部材130のうちの一方は、側面に略L字状の板ばね140が固定された挟持部材130Aとなっている。挟持部材130,130A間にブロックゲージを挿通すると、板ばね140の弾性変形による弾性力が生じて、板ばね140の端部が挿通されたブロックゲージの被保持領域を付勢する。これにより、挟持部材130とブロックゲージ間の隙間を完全になくし、ブロックゲージの保持力を強化できる。
【0056】
このような本実施形態によれば、前記(1)〜(6)の効果と略同様の効果に加えて以下の効果を奏することができる。
(7)挟持部材130,130A間に弾性部材(板ばね140)が設けられているので、ホルダ100Aとブロックゲージ2との隙間を無くすことができ、より確実にブロックゲージ2を保持できる。
【0057】
[本発明の変形例]
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、本発明の変形例に係るブロックゲージのホルダ100Bについて図7に基づいて説明する。
図7は、ホルダ100Bの一部を示す斜視図である。
ホルダ100Bでは、一方の挟持部材130Bが、ブロックゲージ2の厚さ方向に沿って側板120Cにスライド可能に支持されている。また、挟持部材130Bは、側板120Cに固定された固定板133との間に介在される2つのコイルばね(押圧部材)134によって、他方の挟持部材130に向かって押圧されている。
前記実施形態では、各種の呼び寸法への対応は、呼び寸法に合わせて挟持部材の間隔を設定して専用サイズのホルダを用意することになるが、図7に示すホルダ100Bであれば、コイルばね134の弾性変形の範囲で挟持部材130Bの保持位置を移動させることができるので、容易に数種類の呼び寸法に対応できる。
【0058】
また、本発明の別の変形例に係るブロックゲージのホルダ100Cについて図8に基づいて説明する。前述の実施形態では、挟持部材130が、測定面2A,2Bの幅方向の両端を保持するように設けられているが、図8に示すホルダ100Cでは、一対の挟持部材130が、測定面2A,2Bの高さ方向(当接面111に直交する方向)の上下の端部をそれぞれ保持するように設けられている。また、第1実施形態では、一対の側板120A,120Bがベース110を挟むように配置されているが、ホルダ100Cでは、側板120Dがベース110の片側に配置され、この側板120Dには、天板150が当接面111に平行となるように固定されている。天板150の内側および当接面111の表面には、それぞれ一対の挟持部材130がブロックゲージ2の厚さ寸法の間隔で接着され、測定面2A,2Bの上下の端部を両側から保持するように設けられている。
このようなホルダ100Cを用いて、一対の挟持部材130の間に側方からブロックゲージ2を挿入することで、ブロックゲージ2の転倒を防止でき、測定面2A,2Bが測定光軸Lに対して直交するように、ブロックゲージ2の姿勢を維持することができる。
【0059】
また、前記実施形態のホルダを構成する各要素同士の固定方法は、ねじによる締結、接着など手段を問わない。また、各要素を一体で形成してもよく、部品点数削減の効果がある。
【0060】
また、寸法測定装置1の構成等は、上述の各実施形態のものに限らない。すなわち、本発明の寸法測定装置としては、ブロックゲージの一対の測定面に測定光を同時に照射して測定面間の長さ寸法を測定するものであればよい。測定光軸についても水平光軸に限らず、垂直光軸であっても、本発明のホルダを適用できる。
【0061】
前記実施形態では、被保持領域が、少なくともブロックゲージの中央部および四隅部の5箇所を除く領域に設定されている場合を説明したが、これに限られず、本発明の被保持領域としては、少なくともベースに当接する側面付近を除く領域に設定されていればよい。例えば、被保持領域を測定面の中心に設定してもよく、測定位置を干渉領域の中心以外の個所に変更してもよい。なお、ホルダの構造としての理想は、測定により可能な限り広い領域の情報を取得するため、挟持部材によって発生する遮光部が非干渉領域(測定不可能領域)を可能な限り小さくすることである。これによって、測定面における広い領域の情報を精度よく取得でき、測定面の形状測定など各種測定、外観検査などの実現が簡便かつ安価にできる。
【0062】
ブロックゲージとしては、前記実施形態で示した長方形状のレクタンギュラーブロックゲージに限らず、正方形状のスケヤブロックゲージでもよく、その形状に適した寸法のホルダを作製すれば、同様に寸法測定が可能となる。また、被測定物としてブロックゲージ以外のものでも、その形状に合わせたホルダを作製すればよい。
【0063】
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法等は、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質等を限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質等の限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明は、光波干渉を用いた寸法測定方法に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】第1実施形態の寸法測定方法に用いる寸法測定装置の概略構成を示す図。
【図2】前記実施形態のブロックゲージのホルダを示す斜視図。
【図3】前記実施形態のブロックゲージのホルダを示す分解図。
【図4】前記実施形態のブロックゲージを示す正面図。
【図5】前記実施形態のブロックゲージの側面を誇張して示した図。
【図6】第2実施形態のブロックゲージのホルダの部分を示す斜視図。
【図7】本発明の変形例に係るブロックゲージのホルダの部分を示す斜視図。
【図8】本発明の他の変形例に係るブロックゲージのホルダを示す斜視図。
【図9】本発明の課題を説明するための図。
【符号の説明】
【0066】
1…寸法測定装置
2…ブロックゲージ
2A…測定面
2B…測定面
2E…側面
21…被保持領域
100,100A,100B,100C…ホルダ
110…ベース
111…当接面
120…側板(側部材)
130…挟持部材
134…コイルばね(押圧部材)
140…板ばね(付勢部材)
221…中央部
231,232,233,234…四隅部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブロックゲージの一対の測定面に測定光を同時に照射して前記測定面間の長さ寸法を測定する際に、前記測定面が前記測定光の光軸に対して直交するように、前記ブロックゲージの姿勢を維持するホルダであって、
前記ブロックゲージの前記測定面に直交する4つの側面のいずれか1つの側面と当接する当接面を有するベースと、
前記ベースに設けられて、前記一対の測定面を両側から保持する保持部と、を備え、
前記保持部は、前記測定面において前記当接面に当接する前記側面の近傍を除く領域である被保持領域を少なくとも保持して、前記測定面を前記当接面に対して直角に保持する
ことを特徴とするブロックゲージのホルダ。
【請求項2】
請求項1に記載のブロックゲージのホルダにおいて、
前記保持部は、前記測定面の端部を保持する
ことを特徴とするブロックゲージのホルダ。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のブロックゲージのホルダにおいて、
前記被保持領域は、前記測定面の少なくとも中央部および四隅部を除く領域である
ことを特徴とするブロックゲージのホルダ。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載のブロックゲージのホルダにおいて、
前記保持部は、
前記測定面の幅方向における前記ブロックゲージの両側に、前記当接面から突出して設けられた一対の側部材と、
前記側部材に設けられ、前記測定面に直交する方向であるブロックゲージの厚さ方向に沿って、当該ブロックゲージの両側に配置されている一対の挟持部材と、を有する
ことを特徴とするブロックゲージのホルダ。
【請求項5】
請求項4に記載のブロックゲージのホルダにおいて、
前記一対の挟持部材は、前記ブロックゲージの厚さ寸法の間隔で配置されている
ことを特徴とするブロックゲージのホルダ。
【請求項6】
請求項4に記載のブロックゲージのホルダにおいて、
前記一対の挟持部材のうちの少なくとも一方の挟持部材と、前記ブロックゲージとの間には、前記ブロックゲージを他方の挟持部材に付勢する付勢部材が設けられている
ことを特徴とするブロックゲージのホルダ。
【請求項7】
請求項4に記載のブロックゲージのホルダにおいて、
前記一対の挟持部材のうちの少なくとも一方の挟持部材は、前記光軸方向に沿って移動可能に支持されているとともに、前記ブロックゲージを保持する際、当該一方の挟持部材よりも前記ゲージブロックとは反対側に設けられた押圧部材によって、他方の挟持部材に向かって押圧されることを特徴とするブロックゲージのホルダ。
【請求項8】
請求項4から請求項7のいずれかに記載のブロックゲージのホルダにおいて、
前記ベースの前記測定面の幅方向に沿った寸法は、前記測定面の幅寸法と略同じに形成され、
前記一対の側部材は板状に形成されて前記ベースを挟んで平行に配置されている
ことを特徴とするブロックゲージのホルダ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−276189(P2009−276189A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−127250(P2008−127250)
【出願日】平成20年5月14日(2008.5.14)
【出願人】(000137694)株式会社ミツトヨ (979)
【Fターム(参考)】