説明

プラズマ支援合成

本発明は、ハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成のための装置及び方法の開発という目的に基づくものであり、少なくとも一つの反応参与体が、ガス状形態で存在し、プラズマゾーンからの反応粒子により励起され、引き続いて、蒸気またはガス状形態で反応室に存在する少なくともひとつの更なる反応参与体が反応する。SiCl4、SiF4、GeCl4、GeF4のグループのハロゲンシランまたはゲルマンの、H2との反応が可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明により、ハロゲン化ポリシランおよびポリゲルマンのプラズマ支援合成のための装置並びに方法が提供される。
【0002】
本発明は、ハロゲンシランもしくはハロゲンゲルマンを、プラズマの発生及び利用、別々のプラズマ反応チャンバーの適切な利用、ならびに、次位の反応ステップでの利用のための選択されたプラズマ種の分離により、SinnからSin(2n+2)またはGennからGen(2n+2)という形態での、ハロゲン化オリゴ シラン及びポリシラン(以下、「ポリシラン」と称する)、もしくは、オリゴゲルマン及びポリゲルマン(以下、「ポリゲルマン」と称する)へ例外的に有利なプラズマ支援転換のために働く。ハロゲンシランおよびハロゲンゲルマンについての非限定的な実例は、SiCl4、SiF4、GeF4、GeCl4である。
【0003】
例えばトリクロロシランが、プラズマにおけるSiCl4およびH2から発生させられる方法が、WO81/03168 A1に記載されているように、公知である。
【0004】
更に、電磁交番磁界および/または電界によるプラズマ反応器における必要な反応体からのプラズマ反応混合物の発生が、DE102005024041A1に記載されたように、公知である。
【0005】
従って、異なる各反応ゾーンおよび休止ゾーンを有する経路によって個々の反応条件がより良く制御され得る、ポリシランおよびポリゲルマンのプラズマ支援合成方法を提供する必要がある。
【0006】
これは、特許請求の範囲の請求項1に記載の態様を備えたハロゲン化ポリシラン並びにポリゲルマンのプラズマ支援合成のための装置、ならびに、特許請求の範囲の請求項31に記載の態様を備えたハロゲン化ポリシランおよびポリゲルマンのプラズマ支援合成のための方法により得られる。
【0007】
本発明装置におけるポリシランもしくはポリゲルマンのプラズマ支援合成のための新規な本発明方法は、先行技術に対して、「プラズマ反応器に対する予備室において、選択された出発物質が、電界および/または電磁交番磁界の影響によりイオン化され、解離させられる。また、選択された異なるプラズマ種が、ひとつのもしくはいくつかの予備室からプラズマ反応器へ供給されそこで特定の反応条件に対し暴露されるとともに、異なる各プラズマ反応ゾーン、もしくは、休止ゾーンをも、通過可能であって、これにより、物質および/またはエネルギーの最適な利用、並びに、最高の産出率のもとに、定義された最終生成物が得られる。」という態様が相違している。このために、この場合の反応に対して、例えば、触媒量のヒドロシラン(hydriosilanes)もしくはヒドロゲルマン(hydriogermanes )を、混ぜる。また、反応器の出口チャネルの断面積の修正を交互に行うこと、および/または、流下膜の利用により、所望の生成物の産出率にプラスの影響を与えられる。
【0008】
ハロゲン化ポリシランおよびポリゲルマンのプラズマ支援合成のための本発明装置並びに本発明方法は、ハロゲン化ポリシランの生成のための下記の実施例のそれぞれ異なるプラズマ反応器により示される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第一の設計の、本発明プラズマ反応器の概略を示す概略図である。
【図2】第二の設計の、本発明プラズマ反応器の概略を示す概略図である。
【図3】第三の設計の、本発明プラズマ反応器の概略を示す概略図である。
【0010】
本発明装置は、図1〜3に示している。反応シーケンスは下記のとおりである。
【0011】
図1に示した本発明装置の設計において: 装置全体は、十分に不活発化させ、圧力10Pa以下が達成されるまで減圧する。それから、任意に、誘導型プラズマ発生のための右反応室(15)もしくは容量性プラズマ発生のための左反応室(2)に、入口(1)から、反応ガス1(水素またはハロゲンシラン/ゲルマン)を、プラズマ点弧のための適当な圧力に達するまで入れる。
【0012】
そして、各プラズマ源を操作する。即ち、反応ガス1によるプラズマが点弧され、反応室の圧力が望ましい操作圧に調節される。これを行う際に、プラズマ源(2)または(15)へ供給される電力は、プラズマが消されないように、十分に後調節される必要がある。プラズマ種のための遮断格子(4)または(16)を接地する、もしくは、それらへ電圧を加えることにより、例えば、電子を予備室へ跳ね返す、もしくは、電子を遮断することによって、予備室からメイン室(31)へ流入する帯電させたプラズマ種と、非帯電のプラズマ種との比率が、選択的に修正できる。
【0013】
そして、反応ガス2「ハロゲンシラン/ゲルマンまたは水素」を、注意深く圧力制御し、ガス入口(14)から導入し、これを予備室とメイン室(18)の間の移行エリアのガス拡散器(17)により反応ガス1と混合させる。更に、プラズマ点弧および/または生成物生成を助けるため予備室の第二入口それぞれにより不活性ガスを導入しても良い。
【0014】
これに関連して、反応ガスが両方ともが、プラズマにより作動される同一の予備室へ同時に導入されることは決して無いという事実に注目する必要がある。なぜなら、そうでない場合生成物生成が、(予備室内の)望ましくない場所で生じ、更なる反応コースにおいてプラズマ安定性に影響を与えたり、プラズマ源(2)または(15)の損傷さえも引き起こす恐れもある。
【0015】
然しながら、これに対し、生成物の或る特徴を調節するために、プラズマを介して供給されている領域(18)における反応ガス1と反応するようになる前に、反応ガス2は反応ガス1と混合することが望ましい。
【0016】
別の実施例によれば、両方の反応ガスを、不活性ガスで希釈しておいて、各予備室においてプラズマ源(2)および(15)により個々に励起させて、メイン室へ供給して反応させる。反応ガス1および/または2を、補助的に、ガス供給部(14)から導入しても良い。生成物生成は、メイン反応室(31)で起こり、この場合、供給された反応体を、反応ゾーン(7)において連続的に6回および/または断続的に8回運転されるマイクロ波プラズマ源による追加的なエネルギー供給に対して、任意に、暴露させて良い。そして、オリゴマー及びポリマーが、プラズマゾーン、反応ゾーン(7)、休止ゾーン(19)で生成できる。
【0017】
生成した反応生成物は、メイン反応室(31)の壁に沈殿させられ、流下膜として、反応器の壁から流下する。任意裁量で、選択されたプラズマ種の部分を、例えば、非帯電のプラズマ種の部分を増加させるために、遮断格子を追加的に取り付けることにより、前述の原理に基づき、「反応後」ゾーン(22)において可変にさせてもよい。
【0018】
反応後ゾーン(22)、休止後ゾーン(24)において、品質管理を、例えば、分光学により、(収集容器(11)に集め、排出される)反応生成物の標準化のために、実行してよい。
【0019】
メイン反応室(31)に堆積させた生成物は、収集チャネル(9)に集め、混合弁(10)を介して、逆流洗浄する画分に混合させて、この逆洗溶液の適切な濃度を調節する。収集チャネル(9)に集められない生成物は、排出管(25)から収集容器(11)へ流入する。ここで、ガス状の反応生成物が、ドレン(26)により、液体生成物、固体生成物から分離される。前記液体生成物は、遮断装置(27)により収集容器(28)へ引き込まれるかもしくは、フィルター装置(13)を通る部分流としてリターンポンプ(12)により逆流洗浄ラインへ押し込まれる。
【0020】
図2に示した本発明装置は図1の反応器の、簡略化した実施例であって、別々の予備室における反応ガスの励起は、備えていないが、この例ではむしろ、エネルギーの適用が、マイクロ波励起による少なくとも一つのプラズマ源(6)および/または(8)によって、排他的にメイン反応室(31)で起きる。
【0021】
反応ガス1は、入口(1)から導入され、(供給部(14)を通り、ガス拡散器(17)から供給される)反応ガス2と混合される。任意に、プラズマの安定化のために不活性ガスを、第三のガス入口から反応混合物に付加してもよい。メイン室(31)のプラズマ反応ゾーン(7)を通過するとき、反応ガス1、2が、所期の反応生成物が交互にある反応ゾーンおよび休止ゾーンにおいて生成される可能性をもって、イオン化され、解離される。更に、この手順が、図1に関連して記載した手順と類似して行われる。
【0022】
図3に示した本発明装置は、図2の反応器の拡大した実施例であって、少なくとも一つのプラズマ源(6)および/または(8)が、マイクロ波励起もしくは高電圧励起により作動され、且つ、反応ガス導入のための主として追加的な可能性が備えられている。
【0023】
そこで、任意に、反応ガス1は、メイン反応室(31)へ入る前に混合室(29)において反応ガス2と事前混合されてよい。更に、本発明によれば、追加的に、まだイオン化もしくは解離されていない反応体を別途混合室(29)の外側の供給ライン(30)から「部分量適用」として反応ゾーン(7)および休止ゾーン(19)へ、流れ方向における異なる場所へ供給してもよく、これにより、意図的にプラズマ反応に影響を与えることができる。更に、この手順は、図1に関連して記載した手順と同様である。
【0024】
実施例A
図3は部分的に、本例の装置の機能を示しており、リターンポンプ(12)は非作動のままである。水素(H2)及びシリコンテトラクロライド(SiCl4)が混合室(29)へ導入される。H2とSiCl4の混合物(8:1)が反応器へ導入され、プロセス圧は10〜20hPaのレンジに一定に維持される。ガス混合物は10cmの長さにおいて、三つの連続するプラズマゾーン(7)、(22)を通過する。第一及び第三プラズマゾーンは、高電圧の放電により発生させ、電極(2)をプラズマ7、22と直接に接触させている。これにより、第一及び第三プラズマゾーンは、約10Wの電力を要する。中央のプラズマゾーンは、断続的に操作されるマイクロ波源(8)により発生させる。反応器には、石英の内壁を備える。前記中央プラズマゾーンの領域において、マイクロ波放射は、内径25mm、長さ42mmの石英管を通りプラズマ体積へ入る。このプラズマは、パルス化エネルギー500〜4000Wおよびパルス幅1ms(これに続くポーズ9ms)によるパルス化マイクロ波放射(2,45GHz)により発生させる。このプラズマ源(8)の運転は、同等の平均電力50〜400Wに相当する。生成物生成は、プラズマ源(2)、(8)の点弧と同時に始まり、生成物は、プラズマゾーン、反応ゾーン(7)(22)だけでなく、反応ゾーン(22)の約10cm下方の反応緩和ゾーン(24)にも、堆積する。6時間後、褐色から無色までの油状の生成物を、真空のチューブ炉内で800℃まで加熱する。灰黒色の残滓(2,5g)が形成される。これは、X線粉体回折法により結晶質シリコンとして確認された。
【0025】
実施例B
図1は、部分的に、本例の装置の機能を示しており、この場合、リターンポンプ(12)、プラズマ源(2)、(6)、(8)、(23)は非作動のままである。水素(H2)と、シリコンテトラクロライド(SiCl4)は別々に、別途の供給手段により反応ゾーンにおける異なる部位へ導入される。600sccm(標準cc/min)の水素(H2)流は市販のプラズマ源に通し、そこでKHzレンジ内の放電による プラズマにおいて原子水素へ分離される。原子水素を含んだガス流は、出口開口からプラズマ源を出て、その後、反応器内を流れる。反応器の内壁(直径100mm)は、石英ガラスにより裏張りしている。原子水素の出口開口の5〜10cm下方の下流において、蒸気状のSiCl4を、環状に配置した別途の供給手段 により石英管のガス流に混合し、プラズマ源の出口の下流において、反応体積における出発物質と混合される。プロセス圧力は、1〜5hPaのレンジに一定に維持される。生成物生成はプラズマ源(15)の点弧と同時に開始し、そして生成物は予備室からメイン室(18)への移行領域の反応ゾーンに堆積させるとともに、少なめではあるが前記反応ゾーンの下方、合計約30cmの長さにおいて、反応後ゾーン(20)にも堆積させる。反応時間6時間の後、生成物を不活性ガス雰囲気のもとに反応器から隔離し、SiCl4との混合物として、800 ℃まで予加熱されている石英ガラス管へ滴下させる。5.2gのシリコンが、灰黒色の残滓として得られる。
【0026】
実施例C
図3は、部分的に、本例の装置の機能を示しており、この場合リターンポンプ(12)は、非作動状態のままである。水素(H2)と、シリコンテトラフルオ ライド(SiF4)は、(予め高い真空度合いまで排気された混合室(29)に おいて閉鎖弁(14)により一定に)約2.5lの体積で混合される。H2と、 SiF4との調節された等モルの混合物(それぞれ45mMol)を反応器へ導 入する。この場合、プロセス圧力10〜20hPaを一定に維持する。ガス混合物は、10cmの長さにおいて三つの連続するプラズマゾーン(7)、(22)を通過する。第一、第三プラズマゾーンは、高電圧放電により発生させられ、電極2は、プラズマ(7)、(22)と直接接触している。第一、第三プラズマゾーンは、約10Wの電力を要する。中央のプラズマゾーンは、断続的に操作されるマイクロ波源(8)により発生させられる。反応器には、石英製の内壁を備える。中央プラズマゾーンのレンジにおいて、マイクロ波放射が、内径13mm、長さ42mmの石英管を介してプラズマ体積へ入る。このプラズマは、パルスエネルギー800W、パルス幅1ms(これに続きポーズ19ms)を備えたパルス化マイクロ波放射(2.45GHz)により形成される。プラズマ源(8)のこの操作は、同等の平均電力40Wに相当する。生成物生成は、プラズマ源(2)、(8)の点弧と同時に始まり、生成物は、プラズマおよび反応ゾーン(7)(22)だけでなく、反応ゾーン(22)の下方、約10cmの長さにおける反応緩和ゾーン(24)にも、堆積する。約7時間後、0.63g(セオリーの約20%)の、白色から褐色までの固体が得られる。この物質を真空中で800℃まで加熱する事により、この物質は分解し、シリコンが生成される。
【0027】
ハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成の実現のための本発明装置には、図1〜3に下記の参照番号を付している。
参照番号リスト
1.反応ガス1の予備室(1)への供給手段
2.容量結合のための電極
3.電極の絶縁ライニング
4.容量結合させたプラズマ源を持った予備室からプラズマ種を遮断するための遮断格子
5.ガス状または液体の反応要素のための逆流洗浄ライン
6.連続操作されるマイクロ波源
7.メイン室のプラズマ反応ゾーン1及び2
8.断続操作されるマイクロ波源
9.逆流洗浄用の液体反応生成物のための角度付き遮断チャネル
10.逆流洗浄用混合弁
11.反応生成物用遮断容器
12.リターンポンプ
13.フィルター装置
14.ガス供給手段
15.予備室(2)の反応ガス2の誘導結合
16.誘導結合させたプラズマ源を持った予備室からプラズマ種を遮断するための遮断格子
17.ガス拡散器
18.メイン室への移行予備室
19.反応体のための休止ゾーン
20.反応後ゾーン
21.プラズマ種のための遮断格子
22.反応ゾーン
23.マイクロ波発生器
24.反応緩和ゾーン
25.反応生成物の排出管
26.閉鎖装置を備えたガス状反応生成物の排出手段
27.液体反応生成物のための閉鎖装置
28.液体反応生成物の遮断容器
29.混合室
30.反応体の反応室への供給ライン
31.メイン反応室

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成のための装置であって、少なくとも一つのプラズマ源、および、選択された反応体ハロゲンシラン及び/またはハロゲンゲルマン及び/または水素及び/または不活性ガスのうち少なくとも一つをイオン化及び解離のためプラズマを通過させるための手段を備えていること、ならびに、少なくとも一つの反応ゾーンと、少なくとも一つの休止ゾーンが存在することを特徴とするハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成用装置。
【請求項2】
少なくとも一つの反応ゾーン及び/または休止ゾーンが、前記少なくとも一つのプラズマ源及び選択された反応体のうち少なくとも一つを通過させるための手段に対して、連続して、および/または、下流に配置されるものである請求項1記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成用装置。
【請求項3】
少なくとも一つの反応ゾーン及び/または休止ゾーンが、ハロゲン化ポリシランまたはポリゲルマンの合成のために設けられたものである請求項1又は2記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成用装置。
【請求項4】
前記少なくとも一つのプラズマ源を通過した少なくとも一つの不活性ガスを反応体積における出発物質と混合するための混合装置が、プラズマ源の出口の下流に設けられているものである請求項1乃至3のいずれか1項に記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成用装置。
【請求項5】
反応体積が、プラズマ体積と同一もしくはそれより大きいものである請求項4記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成用装置。
【請求項6】
プラズマゾーン及び/または反応ゾーンの、空間的及び/または時間的配置が備わっているものである請求項1乃至5のいずれか1項に記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成用装置。
【請求項7】
電気交番磁界により操作される少なくとも一つのプラズマ源が備わっているものである請求項1乃至6のいずれか1項に記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成用装置。
【請求項8】
前記少なくとも一つのプラズマ源が、一定の電界による出発物質のうちの少なくともひとつによる操作のために設計されているものである請求項7項記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成用装置。
【請求項9】
少なくとも一つのプラズマ源が、プラズマ種のうちの一種類の優先性による抽出、および、反応体積への導入のため出発物質のうちひとつにより、形成されるものである請求項1乃至8のいずれか1項に記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成用装置。
【請求項10】
不活性ガスにより操作される少なくとも一つのプラズマ源が、プラズマ種のうちの一種類の優先性を持った抽出および反応体積への導入のために形成されているものである請求項1乃至9のいずれか1項に記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成用装置。
【請求項11】
前記少なくとも一つのプラズマ源におけるガス放電に点弧し、維持するための用いられる電気交番磁界が、容量性結合によるプラズマ生成のためのVHFまでの周波数、好ましくは、1kHz〜130MHzの周波数に設計されているものである請求項1乃至10のいずれか1項に記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成用装置。
【請求項12】
前記少なくとも一つのプラズマ源におけるガス放電に点弧し、維持するために用いられる電気交番磁界が、誘導結合によるプラズマ生成のためのVHFまでの周波数により設計されているものである請求項11記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成用装置。
【請求項13】
電気交番磁界をプラズマおよび反応体積へ結合するための適当な絶縁材料を備えるものである請求項11または12に記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成用装置。
【請求項14】
前記少なくとも一つのプラズマ源が、出発物質のうちひとつによる、および、マイクロ波放射による操作のために備えられるものである請求項1乃至13のいずれか1項に記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成用装置。
【請求項15】
前記少なくとも一つのプラズマ源におけるガス放電に点弧及び/または維持するために用いられる電極がプラズマに直接接触するものである請求項1乃至14のいずれか1項に記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成用装置。
【請求項16】
プラズマ源の電極および/またはプラズマ室の壁及び/または反応器の壁すなわち先述の反応ゾーン及び休止ゾーンの壁が、反応に適した材料で裏張りまたはコーティングされるものである請求項1乃至15のいずれか1項に記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成用装置。
【請求項17】
電極及び/またはプラズマ室壁及び/または反応器壁及び/または休止ゾーンの壁が、プロセスに適する温度への熱処理されているものである
請求項15または16記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成用装置。
【請求項18】
少なくとも一つのプラズマ源が、パルス式電気交番磁界によるガス放電の点弧及び維持のために、プラズマおよび反応ゾーンの交互の時間的な配置が生じさせられる手法で形成されるものである請求項1乃至17のいずれか1項に記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成用装置。
【請求項19】
プラズマ源が、プラズマ室へのマイクロ波電磁界のパルス式放射のために形成されるものである請求項18記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成用装置。
【請求項20】
プラズマ源が、プラズマ室へのマイクロ波電磁界の連続的放射のために形成されるものである請求項18記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成用装置。
【請求項21】
抽出物を反応ゾーン及び/またはプラズマ室への導入に先立ち混合するための予備室を設けたものである請求項1乃至20のいずれか1項に記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成用装置。
【請求項22】
異なる部位の出発物質を反応ゾーン及び/または休止ゾーンへ導入するための別々の供給手段を設けたものである請求項1乃至21のいずれか1項に記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成用装置。
【請求項23】
異なる部位の出発物質を圧力傾斜に沿って反応体積へ導入するための別々の供給手段を設けるものである請求項1乃至22のいずれか1項に記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成用装置。
【請求項24】
出発物質のうち少なくともひとつのための少なくとも一つのガス入り口に、交互の断続的な操作手法で開かれ、閉じられる弁を備えるものである請求項1乃至23のいずれか1項に記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成用装置。
【請求項25】
出発物質のうち少なくともひとつのための少なくとも一つのガス入り口に、プラズマ源及び/または反応ゾーンを通るガス流を交互に増加もしくは減少させる弁を備えるものである請求項1乃至24のいずれか1項に記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成用装置。
【請求項26】
ガス出口チャネルに、断面積を交互に拡大もしくは減少させる弁を備えるものである請求項1乃至25のいずれか1項に記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成用装置。
【請求項27】
部分的にプラズマ室壁及び/またはハロゲンシランまたはハロゲンゲルマンのオリゴマー化または重合のための電極が、シリコンまたはゲルマニウムから成る、および/または、シリコンまたはゲルマニウムに覆われるものである請求項1乃至26のいずれか1項に記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成用装置。
【請求項28】
プラズマ室壁及び/または電極および/または反応室壁が、部分的または完全に、二酸化物、一酸化物、窒化物、炭化物のグループのシリコン化合物またはゲルマニウム化合物から成るものである請求項1乃至27のいずれか1項に記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成用装置。
【請求項29】
プラズマ室壁および/または電極が、部分的または完全に、二酸化物、一酸化物、窒化物、炭化物、アモルファスシリコンまたはアモルファスゲルマニウムのグループのシリコン化合物またはゲルマニウム化合物、及び/または、ハロゲン化ポリシランまたはポリゲルマンにより覆われるものである請求項28記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成用装置。
【請求項30】
プラズマ源のうち少なくとも一つが、少なくとも一つの永久磁石及び/または電磁石を含み、適当な磁界によるガス放電を支援するために形成されるものである請求項1乃至29のいずれか1項に記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成用装置。
【請求項31】
請求項1乃至30のいずれか1項に記載の装置によるハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成のための方法であって、ClまたはFによりハロゲン化される元素SiおよびGeが、H2とともに、前記装置へ、プラズマ支援オリゴマー化または重合のために運ばれることを特徴とするハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成法。
【請求項32】
望ましくは10%までの低濃度のヒドロシランまたはヒドロゲルマンを、ハロゲンシランまたはハロゲンゲルマンのオリゴマー化または重合の間、プラズマおよび/または反応ゾーンへ導入するものである請求項31記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成法。
【請求項33】
反応器における圧力調節が、出口チャネルの断面積の交互修正により断続的に実現されるものである請求項31または32記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成法。
【請求項34】
反応体積における圧力調節が、連続的に実現されるものである請求項31乃至33のいずれか1項に記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成法。
【請求項35】
プラズマ生成が0.01〜1.013hPaの圧力レンジで実現されるもものである請求項31乃至34のいずれか1項に記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成法。
【請求項36】
プラズマ生成が1.013hPa以上の圧力レンジで実現されるものである請求項31乃至34のいずれか1項に記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成法。
【請求項37】
プラズマ室壁、反応器壁および/または電極が、ハロゲンシランまたはハロゲンゲルマンのオリゴマー化または重合の間、流下膜の形態のハロゲン化ポリシランまたはポリゲルマンにより、部分的にまたは完全に覆われるものである請求項31乃至36のいずれか1項に記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成法。
【請求項38】
ハロゲンシランまたはハロゲンゲルマンのオリゴマー化または重合の間、前記流下膜が、液体ハロゲン化ポリシランまたはポリゲルマンの反応器への導入により生成されるものである請求項37記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成法。
【請求項39】
ハロゲンシランまたはハロゲンゲルマンのオリゴマー化または重合の間、前記流下膜が、液体ハロゲン化ポリシランまたはポリゲルマンのポンピングの繰り返しにより生成されるものである請求項37記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成法。
【請求項40】
ハロゲンシランまたはハロゲンゲルマンのオリゴマー化または重合の間、液体ハロゲン化ポリシランまたはポリゲルマンが継続的に更新されるものである請求項39に記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成法。
【請求項41】
ハロゲンシランまたはハロゲンゲルマンのオリゴマー化または重合の間、液体ハロゲン化ポリシランまたはポリゲルマンが断続的に更新されるものである請求項39に記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成法。
【請求項42】
出発物質のうち少なくともひとつにおけるプラズマが、適当な磁界により局在化されるものである請求項31乃至41のいずれか1項に記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成法。
【請求項43】
プラズマ源のうち少なくとも一つにおける磁界が、移動され、および/または、パルス化されるものである請求項42記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成法。
【請求項44】
ハロゲンシランまたはハロゲンゲルマンのオリゴマー化または重合の間、生成されるハロゲン化ポリシランまたはポリゲルマンが、反応器壁および電極から、ワイパーにより、除去されるものである請求項31乃至43のいずれか1項に記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成法。
【請求項45】
ハロゲンシランまたはハロゲンゲルマンのオリゴマー化または重合の間、生成されるハロゲン化ポリシランまたはポリゲルマンが、断続的に、反応器壁および電極から除去されるものである請求項44記載のハロゲン化ポリシラン及びポリゲルマンのプラズマ支援合成法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2010−521393(P2010−521393A)
【公表日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−553083(P2009−553083)
【出願日】平成20年3月17日(2008.3.17)
【国際出願番号】PCT/EP2008/002109
【国際公開番号】WO2008/110386
【国際公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【出願人】(509132509)レヴ・リニューワブル・エナージー・ヴェンチャーズ・インコーポレーティッド (2)
【Fターム(参考)】